JP2015207063A - 座標入力装置、座標入力装置の制御方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】センサバーの設置状態を把握して校正を促す技術を提供する。
【解決手段】投光部と受光部とを有するセンサユニットと、光を再帰反射する再帰反射部とを備えた2つのセンサバーを対向して設置し、2つのセンサバーにより座標入力領域を形成する座標入力装置であって、センサユニットの受光部の出力情報に基づいて2つのセンサバーの位置関係を検出する検出部と、位置関係に基づいて2つのセンサバーの移動指示情報をユーザに報知する報知部とを備える。
【選択図】 図7
【解決手段】投光部と受光部とを有するセンサユニットと、光を再帰反射する再帰反射部とを備えた2つのセンサバーを対向して設置し、2つのセンサバーにより座標入力領域を形成する座標入力装置であって、センサユニットの受光部の出力情報に基づいて2つのセンサバーの位置関係を検出する検出部と、位置関係に基づいて2つのセンサバーの移動指示情報をユーザに報知する報知部とを備える。
【選択図】 図7
Description
本発明は、座標入力装置、座標入力装置の制御方法およびプログラムに関するものである。
従来、座標入力面に対し、指示具(例えば、専用入力ペン、指等)によって指示を行って座標入力することで、接続されたコンピュータの制御、文字や図形などの入力を行う座標入力装置が知られている。特許文献1では、座標位置を入力する矩形形状の座標入力面と、座標入力面に沿って照射光を発する左側光学ユニットと、同様に照射光を発する右側光学ユニットと、装置端部に配設され、各光学ユニットが発した照射光を、その入光方向に再帰的に反射する反射部とを含む座標入力装置が開示されている。
座標入力装置では、フロントプロジェクタ等により座標入力面に画像を投影し、投影画像に対して直接的な入力が可能な構成とすることが行われている。近年ではフロントプロジェクタの小型化が進んだことから、フロントプロジェクタを会議室等へ持ち込み、投影画像を利用して会議を行うケースが増えてきている。これに伴い、フロントプロジェクタを持ち込んだ会議室で、座標入力装置も共に利用したいという要望がある。このため、持ち運びが可能で簡単に設置できる着脱式の座標入力装置が求められている。また、会議室の状況(参加者の人数や会議室の広さ等)によって、座標入力装置がさまざまな投影サイズに対応可能であることも望まれている。
着脱式の座標入力装置の構成例として、センサユニットを再帰反射部の両端に構成したバー状の光学ユニット(以下、センサバーと呼ぶ)2つを一組として座標入力領域を形成することが考えられる。センサバーを上下または左右に配置したり、センサバー間の距離を変更したりすることにより、自由な画面サイズに対応可能となる。
ここで、座標を算出するためには、対となるセンサバーの両端にある4つのセンサユニットの位置を正確に把握する必要がある。また、センサユニットの位置を正確に把握するためには、各センサユニットの受光部の視野角内に、対となるセンサバーにある2つのセンサユニットが入っている必要がある。しかしながら、対となるセンサバーの設置位置が近い、ずれている、平行でない等の場合には正確に座標を算出することができないという課題がある。
本発明は、上記の課題に鑑み、センサバーの設置状態を把握して校正を促す技術を提供することを目的とする。
上記の目的を達成する本発明に係る座標入力装置は、
投光部と受光部とを有するセンサユニットと、光を再帰反射する再帰反射部とを備えた2つのセンサバーを対向して設置し、前記2つのセンサバーにより座標入力領域を形成する座標入力装置であって、
前記センサユニットの受光部の出力情報に基づいて前記2つのセンサバーの位置関係を検出する検出手段と、
前記位置関係に基づいて前記2つのセンサバーの移動指示情報をユーザに報知する報知手段と
を備えることを特徴とする。
投光部と受光部とを有するセンサユニットと、光を再帰反射する再帰反射部とを備えた2つのセンサバーを対向して設置し、前記2つのセンサバーにより座標入力領域を形成する座標入力装置であって、
前記センサユニットの受光部の出力情報に基づいて前記2つのセンサバーの位置関係を検出する検出手段と、
前記位置関係に基づいて前記2つのセンサバーの移動指示情報をユーザに報知する報知手段と
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、センサバーの設置状態を把握して校正を促すことが可能となる。
以下、添付の図面を参照して、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。本実施形態に係る座標入力装置は、投光部と受光部とを有するセンサユニットと、光を再帰反射する再帰反射部とを備えた2つのセンサバーを対向して設置し、2つのセンサバーにより座標入力領域を形成する。そして、座標入力が無い状態でのセンサバー内の2つのセンサユニットの各出力波形を比較し、その比較結果から対向する2つのセンサバーの位置関係を検出するとともに、検出された位置関係に基づいてセンサバーの移動方向をユーザに報知する例を説明する。なお、以下の実施形態において示す構成は一例に過ぎず、本発明は図示された構成に限定されるものではない。
<1.座標入力装置の構成>
まず図1を参照して、本発明に係る座標入力装置の概略構成について説明する。図1において、1A〜1Dは赤外線を投光する投光部および赤外光を受光する受光部を有するセンサユニットである。後述のセンサバー5Aの一端にセンサユニット1Aが、他端にセンサユニット1Dが備えられており、センサバー5Bの一端にセンサユニット1Bが、他端にセンサユニット1Cが備えられている。
まず図1を参照して、本発明に係る座標入力装置の概略構成について説明する。図1において、1A〜1Dは赤外線を投光する投光部および赤外光を受光する受光部を有するセンサユニットである。後述のセンサバー5Aの一端にセンサユニット1Aが、他端にセンサユニット1Dが備えられており、センサバー5Bの一端にセンサユニット1Bが、他端にセンサユニット1Cが備えられている。
各センサユニット1A〜1Dから出ている矢印はセンサユニットが受光することができる赤外光の角度範囲の境界を表している。各センサユニット1A〜1Dは制御・演算を行う制御・演算ユニット2A、2Bに2個ずつ接続され、制御信号を制御・演算ユニット2A、2Bから受け取ると共に、受光部で受光した信号を制御・演算ユニット2A、2Bに送信する。
3A、3Bは、再帰反射部であって、入射光を到来方向に反射する再帰反射面を有し、それぞれのセンサユニット1A〜1Dの投光部から投光された赤外光を、投光したセンサユニット1A〜1Dに向けて再帰的に反射する。反射された赤外光は、センサユニット1A〜1Dの受光部によって1次元的に受光され、その受光データが制御・演算ユニット2A、2Bに送られる。4A〜4Dは、センサバー5A、5Bの設置位置を校正する際に、センサバー5A、5Bの移動方向を指示する為の、移動方向表示部である。移動方向表示部4A〜4Dにおける各方向指示情報の表示により、センサバー5A、5Bの設置位置を校正するための移動方向や回転の向きをユーザに指示することができる。
5A、5Bは、センサユニット1A〜1D、制御・演算ユニット2A、2B、移動方向表示部4A〜4D等を収納すると共に、再帰反射部3A、3Bを具備するセンサバーであり、座標入力装置の設置時にはセンサバー単位で設置を行う。6は、座標を入力する座標入力領域であり、座標入力領域6は、センサユニット1A〜1Dにより検出される領域である。座標入力領域6の縦横比や大きさは、センサバー5A、5Bの設置条件により任意の縦横比、大きさに調整できる。
本実施形態において、再帰反射部3A、3Bは、座標入力領域6の2辺に構成されており、センサユニット1A、1Dは、2辺の再帰反射部のうち一方の再帰反射部3Bに対して投光した赤外光の反射光を受光する。同様に、センサユニット1B、1Cは、もう一方である再帰反射部3Aに対して投光した赤外光の反射光を受光する。座標入力領域6にフロントプロジェクタ等で画像を投影することにより、インタラクティブな入力装置として利用可能となっている。
座標入力領域6に対して指示具(例えば、専用入力ペン、指等)などによる入力指示がなされると、センサユニット1A〜1Dの投光部から投光された赤外光が遮られ、入力指示方向のみ再帰反射による反射光が得られなくなる。制御・演算ユニット2A、2Bは、センサユニット1A〜1Dの光量変化から、入力指示された部分の遮光範囲を検出し、同範囲内での検出点を特定してそれぞれの角度情報を算出する。制御・演算ユニット2A、2Bは、双方に通信する通信部を有し、それぞれで算出された角度情報の交換を行い、座標入力領域6上での指などによる指示位置の座標を算出する。そして、座標入力装置に接続されているPCなどの情報処理装置に、USBなどのインタフェースを経由して指示位置の座標値を出力する。このような構成により、指などの入力指示によって画面上での線の描画やアイコンの選択などのPCの操作が可能になる。以降、各部の詳細説明を行う。
<2.センサユニットの構成>
図2を参照して、センサユニット1A〜1Dの構成について説明する。センサユニット1A〜1Dは、大きく分けて投光部と受光部とを備えている。図2(a)は、センサユニットの投光部を示している。101は、赤外光を発する赤外LEDであり、投光レンズ102によって、所定範囲に赤外光を投光する。図2(b)は、センサユニットの受光部を示している。受光部は、1次元のラインCCD103と、集光光学系としての集光レンズ104と、入射光の入射方向を概略制限する絞り105と、可視光等の余分な光(外乱光)の入射を防止する赤外フィルタ106とを備えている。
図2を参照して、センサユニット1A〜1Dの構成について説明する。センサユニット1A〜1Dは、大きく分けて投光部と受光部とを備えている。図2(a)は、センサユニットの投光部を示している。101は、赤外光を発する赤外LEDであり、投光レンズ102によって、所定範囲に赤外光を投光する。図2(b)は、センサユニットの受光部を示している。受光部は、1次元のラインCCD103と、集光光学系としての集光レンズ104と、入射光の入射方向を概略制限する絞り105と、可視光等の余分な光(外乱光)の入射を防止する赤外フィルタ106とを備えている。
図2(c)は、図1の座標入力装置をセンサユニット1A、1Bからセンサユニット1D、1Cへ向かう方向を観察した場合の断面図である。センサユニット1Aの赤外LED101Aから出射された赤外光は、投光レンズ102Aにより、座標入力面と略平行に制限された光束として、主に再帰反射部3Bに対して投光される。同様に、センサユニット1Bの赤外LED101Bからの赤外光は、投光レンズ102Bにより、主に再帰反射部3Aに対して投光される。
本実施形態では、投光部と受光部は、座標入力面である座標入力領域6の垂直方向に重ねた配置構成となっている。そして、正面方向(座標入力面に対し垂直方向)から見て、投光部の発光中心と受光部の基準位置(つまり、角度を計測するための基準点位置に相当し、本実施形態にあっては絞り105の位置)が一致する構造となっている。
また、投光部により投光された座標入力面に略平行な光束であって、面内方向に所定角度方向に投光されている赤外光は、再帰反射部3B(3A)により赤外光の到来方向に反射される。そして、赤外フィルタ106A(106B)、絞り105A(105B)、集光レンズ104A(104B)を経て、ラインCCD103A(103B)の検出素子面上に集光、結像することになる。
従って、ラインCCD103の出力信号は、反射光の入射角に応じた光量分布を出力することになるので、ラインCCD103を構成する各画素の画素番号が角度情報を示すことになる。なお、図2(c)に示す投光部と受光部との距離Lは、投光部から再帰反射部3A、3Bまでの距離に比べて十分に小さな値であり、距離Lを有していても十分な反射光を受光部で検出することが可能な構成となっている。
なお、センサユニット1C、1Dについても同様に投光部および受光部を備えている。図示はしないが、同様にセンサユニット1C(1D)の投光部が赤外LED101C(101D)、投光レンズ102C(102D)を備えており、センサユニット1C(1D)の受光部がラインCCD103C(103D)、集光レンズ104C(104D)、絞り105C(105D)、赤外フィルタ106C(106D)を備えている。
以上説明したように、センサユニット1A〜1Dは、投光部と、各々の投光部で投光された赤外光を各々検出する受光部を有する構成である。
<3.制御・演算ユニットの説明>
次に、図3(a)を参照して、制御・演算ユニット2A、2Bの構成について説明する。図1の制御・演算ユニット2A、2Bとセンサユニット1A〜1Dとの間では、ラインCCD103の制御信号、CCD用クロック信号とCCDの出力信号、および、赤外LED101の駆動信号がやり取りされている。制御・演算ユニット2Aは、センサユニット1A、1Dと接続されており、同様に制御・演算ユニット2Bは、センサユニット1B、1Cと接続されている。
次に、図3(a)を参照して、制御・演算ユニット2A、2Bの構成について説明する。図1の制御・演算ユニット2A、2Bとセンサユニット1A〜1Dとの間では、ラインCCD103の制御信号、CCD用クロック信号とCCDの出力信号、および、赤外LED101の駆動信号がやり取りされている。制御・演算ユニット2Aは、センサユニット1A、1Dと接続されており、同様に制御・演算ユニット2Bは、センサユニット1B、1Cと接続されている。
図3(a)は制御・演算ユニット2Aのブロック構成図を示している。なお、本実施形態では、制御・演算ユニット2A、2Bは、いずれも同様の回路構成となっている。CCD制御信号は、ワンチップマイコンなどで構成されるCPU41から出力されており、ラインCCD103A、103Dのシャッタタイミングや、データの出力制御などを行っている。ラインCCD103A、103D用のクロック信号はクロック発生回路であるCLK42からセンサユニット1A、1Dに送信されるとともに、センサユニット1A、1Dに含まれるラインCCD103A、103Dとの同期をとって各種制御を行うために、CPU41にも入力されている。なお、LED駆動信号はCPU41から、センサユニット1A、1Dが備える赤外LED101A、101Dに供給されている。
センサユニット1A、1DのラインCCD103A、103Dからの出力信号は、制御・演算ユニット2AのA/Dコンバータ43に入力され、CPU41からの制御によって、デジタル値に変換される。変換されたデジタル値はメモリ44に記憶され、角度計算に用いられる。そして、計算された角度から座標値が求められ、外部PCなどにシリアルインタフェース48を介して出力される。なお、シリアルインタフェース48は、制御・演算ユニット2A、2Bの少なくともいずれか1つがPCと接続される。
ここで、図1に示したように、本実施形態においては、2つのセンサバー5A、5Bが配置された構成となっている。2つのセンサバー5A、5B内の制御・演算ユニット2A、2B間の通信には、無線通信が用いられる。本実施形態では、赤外線通信インタフェース46を介して、サブCPU45で処理されたデータにより、制御・演算ユニット2A、2B間のやりとりが行われる。
なお、制御・演算ユニット2A、2Bは、角度算出までを行うスレーブと、スレーブからの角度情報を受信し、その角度情報と自ユニットからの角度情報とから座標を算出するマスタとの2種類の動作をする。本実施形態の場合は、制御・演算ユニット2Aがマスタで、制御・演算ユニット2Bがスレーブとして動作する。なお、各制御・演算ユニットは、マスタ・スレーブのどちらにもなりうるが、不図示のディップスイッチなどで、CPUのポートに切替え信号を入力することで切替えることが可能となっている。
次に、図12を参照して、制御・演算ユニット2Aの機能構成について説明する。なお、本実施形態では、制御・演算ユニット2A、2Bは、いずれも同様の機能構成となっている。
制御・演算ユニット2Aは、位置関係検出部1201と、報知部1202とを備える。位置関係検出部1201は、センサユニット1A、1Dの投光部により出射されて再帰反射部3Bにより反射された光をセンサユニット1A、1Dの受光部により検出し、その出力情報に基づいて2つのセンサバー5A、5Bの位置関係を検出する。報知部1202は、位置関係検出部1201により検出された位置関係に基づいて2つのセンサバー5A、5Bの移動指示情報をユーザに報知する。報知は例えば移動方向表示部4A〜4Dへの表示により報知する。
<4.光量分布検出の説明>
図3(b)はセンサユニットを制御する制御信号のタイミングチャートである。51、52、53がCCD制御用の制御信号であり、51のSH信号の間隔で、CCDのシャッタ時間が決定される。52のICGL信号は制御・演算ユニット2Aからセンサユニット1A、1Dへのゲート信号であり、53のICGR信号は制御・演算ユニット2Bからセンサユニット1B、1Cへのゲート信号であり、CCD内部の光電変換部の電荷を読み出し部へ転送する信号である。
図3(b)はセンサユニットを制御する制御信号のタイミングチャートである。51、52、53がCCD制御用の制御信号であり、51のSH信号の間隔で、CCDのシャッタ時間が決定される。52のICGL信号は制御・演算ユニット2Aからセンサユニット1A、1Dへのゲート信号であり、53のICGR信号は制御・演算ユニット2Bからセンサユニット1B、1Cへのゲート信号であり、CCD内部の光電変換部の電荷を読み出し部へ転送する信号である。
54のLEDU信号、55のLEDD信号は赤外LEDの駆動信号である。51のSH信号の最初の周期でセンサバー5Aのセンサユニット1A、1Dの投光部にある赤外LED101A、101Dを点灯するためにLEDU信号がLED駆動回路を経て赤外LED101A、101Dに供給される。そして、次の周期でセンサバー5Bのセンサユニット1B、1Cの投光部にある赤外LED101B、101Cを点灯するためにLEDD信号55がLED駆動回路を経て赤外LED101B、101Cに供給される。双方の赤外LEDの駆動が終了した後に、CCDの信号がセンサユニットから読み出される。したがって、センサバー5Aと5Bでは、異なるタイミング(56Uと56D)で赤外光が投光され、再帰反射部3A、3Bで反射した赤外光がCCDで受光されることになる。
読み出される信号は、指などによる座標入力がない場合には、それぞれのセンサユニット1A〜1Dからの出力として、図4(a)に示すような光量分布が得られる。もちろん、このような分布が必ず得られるわけではなく、再帰反射部の反射特性や投光部の投光特性、受光部の受光特性、計時変化(反射面の汚れなど)等によって分布は変化する。
図4(a)においては、Aのレベルが最多光量であり、Bのレベルが最少光量となる。つまり反射光のない状態では、得られるレベルがB付近になり、反射光量が増えるほどAのレベルに近づいていく。CCDから出力されたデータは、逐次A/D変換されCPUにデジタルデータとして取り込まれる。
図4(b)は指などで座標入力を行った、つまり、赤外光を遮った場合のCCD出力の例である。指などで赤外光が遮られたため、指に対応する部分(Cの部分)の光量が低下している。座標入力の検出は、この光量分布の変化に基づいて行う。
具体的には、図4(a)のような座標入力の無い初期状態を予め記憶しておき、それぞれのサンプル期間に図4(b)のような変化があるか初期状態との差分によって検出し、変化があった場合その部分を座標入力点として入力角度を決定する演算を行う。
<5.角度計算の説明>
以下では角度計算の詳細な手順について説明する。角度計算にあたっては、まず、遮光範囲を検出する必要がある。前述したように、光量分布は経時変化などにより一定ではないため、座標入力装置の起動時などに記憶しておく。これにより、例えば、再帰反射面がほこりなどで汚れていても、全く反射しないような場合を除いて使用可能になる。以降、一つのセンサユニットのデータについて説明するが、全てのセンサユニットで同様の処理を行っている。
以下では角度計算の詳細な手順について説明する。角度計算にあたっては、まず、遮光範囲を検出する必要がある。前述したように、光量分布は経時変化などにより一定ではないため、座標入力装置の起動時などに記憶しておく。これにより、例えば、再帰反射面がほこりなどで汚れていても、全く反射しないような場合を除いて使用可能になる。以降、一つのセンサユニットのデータについて説明するが、全てのセンサユニットで同様の処理を行っている。
まず、座標入力が無い状態で、投光部から赤外光を投光せずにCCDの出力を取込み、これをBas_Data[N]として、メモリに記憶する。これは、CCDのバイアスのばらつき等を含んだデータとなり、図4(a)のBのレベル付近のデータとなる。ここで、Nは画素番号をあらわす。
次に、座標入力が無い状態で、投光部から赤外光を投光した状態でのCCDの出力を取込み、Ref_Data[N]としてメモリに記憶する。これは図4(a)の実線で表されたデータである。これらのデータを用いて、座標入力がなされた遮光範囲があるかどうかを、データの変化の絶対量によって判定する。これは、ノイズ等による誤判定を防止し、所定量の確実な変化を検出するためである。あるサンプル期間のCCDの出力をCur_Data[N]とする。各々の画素について以下の計算を行い、変化の絶対量を予め定められた閾値Vthaと比較する。
Dif_Data[N] = Cur_Data[N] - Ref_Data[N] ...(1)
ここで、Dif_Data[N]は各画素における絶対変化量である。この処理は、差を取り閾値と比較するだけなので処理時間をさほど使わず、座標入力の有無の判定を高速に行うことが可能である。なお、閾値Vthaを超えた画素が所定数以上検出されたときに座標入力があったと判定する。次に、より高精度に座標入力を検出するために、変化量の比を計算して入力点の決定を行う。
ここで、Dif_Data[N]は各画素における絶対変化量である。この処理は、差を取り閾値と比較するだけなので処理時間をさほど使わず、座標入力の有無の判定を高速に行うことが可能である。なお、閾値Vthaを超えた画素が所定数以上検出されたときに座標入力があったと判定する。次に、より高精度に座標入力を検出するために、変化量の比を計算して入力点の決定を行う。
Nrm_Data[N] = Dif_Data[N] / (Bas_Data[N] - Ref_Data[N]) ...(2)
このデータに対して、閾値Vthrを適用して、その立ち上がり部と立下り部の画素番号から、両者の中央を入力画素として、角度を求める。
このデータに対して、閾値Vthrを適用して、その立ち上がり部と立下り部の画素番号から、両者の中央を入力画素として、角度を求める。
図4(c)は、変化量の比の計算を終わった後の検出の例である。閾値Vthrで検出を行い、遮光領域の立ち上がり部分は、Nr番目の画素で閾値を超えたとする。さらに、Nf番の画素でVthrを下回ったものとする。このまま中心画素Npを
Np = Nr + (Nf - Nr) / 2 ...(3)
のように計算してもよいが、そうすると、画素間隔が最小の分解能になってしまう。より細かく中心画素を検出するために、それぞれの画素のレベルとその一つ前の画素のレベルを用い閾値を横切った仮想の画素番号を計算する。ここでNrの画素のレベルをLr、Nr−1の画素のレベルをLr−1とする。また、Nfの画素のレベルをLf、Nf−1の画素のレベルをLf−1とすれば、それぞれの仮想画素番号Nrv、Nfvは、
Nrv = Nr-1 + ( Vthr - Lr-1 ) / ( Lr -Lr-1 ) ...(4)
Nfv = Nf-1 + ( Vthr - Lf-1 ) / ( Lf -Lf-1 ) ...(5)
と計算でき、仮想中心画素Npvが
Npv = Nrv + ( Nfv - Nrv ) / 2 ...(6)
で決定される。このように、画素番号とその画素レベルとから仮想的な画素番号を計算することで、より分解能の高い検出が実行できる。このようにして得られた中心画素番号から、実際の座標値を計算するためには、画素番号を角度情報に変換する必要がある。
Np = Nr + (Nf - Nr) / 2 ...(3)
のように計算してもよいが、そうすると、画素間隔が最小の分解能になってしまう。より細かく中心画素を検出するために、それぞれの画素のレベルとその一つ前の画素のレベルを用い閾値を横切った仮想の画素番号を計算する。ここでNrの画素のレベルをLr、Nr−1の画素のレベルをLr−1とする。また、Nfの画素のレベルをLf、Nf−1の画素のレベルをLf−1とすれば、それぞれの仮想画素番号Nrv、Nfvは、
Nrv = Nr-1 + ( Vthr - Lr-1 ) / ( Lr -Lr-1 ) ...(4)
Nfv = Nf-1 + ( Vthr - Lf-1 ) / ( Lf -Lf-1 ) ...(5)
と計算でき、仮想中心画素Npvが
Npv = Nrv + ( Nfv - Nrv ) / 2 ...(6)
で決定される。このように、画素番号とその画素レベルとから仮想的な画素番号を計算することで、より分解能の高い検出が実行できる。このようにして得られた中心画素番号から、実際の座標値を計算するためには、画素番号を角度情報に変換する必要がある。
後述する実際の座標計算では、角度そのものよりもその角度における正接(tangent)の値を求めるほうが都合がよい。なお、画素番号から、tanθへの変換には、テーブル参照や変換式を用いる。変換式は例えば高次の多項式を用いると精度を確保できるが、次数などは計算能力および精度スペック等を鑑みて決定すればよい。ここでは、5次多項式を用いる場合の例を示す。多項式の係数は各センサユニット1A〜1DのCCDの画素番号と角度の関係を実測し、それに対する近似式となることから、センサユニット毎に異なる値となる。5次多項式を用いる場合には係数が6個必要になり、出荷時などにこのセンサユニット固有のデータを不揮発性メモリなどに記憶しておく。ここで5次多項式の係数をそれぞれL5、L4、L3、L2、L1、L0としたとき、tanθは、
tanθ = (L5 * Npr + L4) * Npr + L3) * Npr + L2) * Npr + L1) * Npr + L0 ...(7)
で表すことができる。もちろん、角度そのものを求め、その後tanθを求めても構わない。
tanθ = (L5 * Npr + L4) * Npr + L3) * Npr + L2) * Npr + L1) * Npr + L0 ...(7)
で表すことができる。もちろん、角度そのものを求め、その後tanθを求めても構わない。
<6.座標計算方法の説明>
次に、前述のようにして得られた角度データから座標を算出する方法を説明する。図5は、各センサユニット1A〜1Dの組み合わせで座標計算可能な座標入力領域6の座標検出範囲を示している。図5に示すように、各センサユニット1A〜1Dの投光範囲および受光範囲が交わる領域が座標計算可能な領域となる。したがって、センサユニット1C,1Dで座標計算可能な範囲は、図5(a)の斜線の範囲91である。同様にセンサユニット1B,1Cで座標計算可能な範囲は、図5(b)の斜線の範囲92、センサユニット1A,1Bで座標計算可能な範囲は、図5(c)の斜線の範囲93、センサユニット1A,1Dで座標計算可能な範囲は、図5(d)の斜線の範囲94となる。
次に、前述のようにして得られた角度データから座標を算出する方法を説明する。図5は、各センサユニット1A〜1Dの組み合わせで座標計算可能な座標入力領域6の座標検出範囲を示している。図5に示すように、各センサユニット1A〜1Dの投光範囲および受光範囲が交わる領域が座標計算可能な領域となる。したがって、センサユニット1C,1Dで座標計算可能な範囲は、図5(a)の斜線の範囲91である。同様にセンサユニット1B,1Cで座標計算可能な範囲は、図5(b)の斜線の範囲92、センサユニット1A,1Bで座標計算可能な範囲は、図5(c)の斜線の範囲93、センサユニット1A,1Dで座標計算可能な範囲は、図5(d)の斜線の範囲94となる。
次に、図6(a)および図6(b)を参照して、各範囲の座標計算方法を説明する。図6(a)はセンサユニット1Aと1Bの組み合わせ又はセンサユニット1Cと1Dの組み合わせの例である。同様に、図6(b)はセンサユニット1Bと1Cの組み合わせ又はセンサユニット1Aと1Dの組み合わせの例である。
センサユニット1Aの座標を(XA, YA)、センサユニット1Bの座標を(0, 0)、センサユニット1Cの座標を(XC, 0)、センサユニット1Dの座標を(XD, YD)としている。この時、センサユニットの組み合わせにより、4つの範囲の座標を計算する事ができる。
・センサユニット1Aと1Bの組み合わせの場合
x1=(YA+XAtanθ3)/(tanθ1+tanθ3) ...(8)
y1=(YA+XAtanθ3)tanθ1/(tanθ1+tanθ3) ...(9)
・センサユニット1Cと1Dの組み合わせの場合
x2=(XCtanθ2+XDtanθ4-YD)/(tanθ2+tanθ4) ...(10)
y2=(XC-x2)tanθ2 ...(11)
・センサユニット1Bと1Cの組み合わせの場合
x3=XCtanθ2/(tanθ1+tanθ2) ...(12)
y3=XCtanθ1tanθ2/(tanθ1+tanθ2) ...(13)
・センサユニット1Aと1Dの組み合わせの場合
x4=(YA-YD+XAtanθ3+XDtanθ4)/(tanθ3+tanθ4) ...(14)
y4=YA-(x4-XA)tanθ3 ...(15)
センサユニット1A、1Dの座標は、センサユニット1A、1Dの投光部からの直接光をセンサユニット1B、1Cで受光し、その時の画素番号から角度を求め、式(12)と式(13)から求めることができる。
・センサユニット1Aと1Bの組み合わせの場合
x1=(YA+XAtanθ3)/(tanθ1+tanθ3) ...(8)
y1=(YA+XAtanθ3)tanθ1/(tanθ1+tanθ3) ...(9)
・センサユニット1Cと1Dの組み合わせの場合
x2=(XCtanθ2+XDtanθ4-YD)/(tanθ2+tanθ4) ...(10)
y2=(XC-x2)tanθ2 ...(11)
・センサユニット1Bと1Cの組み合わせの場合
x3=XCtanθ2/(tanθ1+tanθ2) ...(12)
y3=XCtanθ1tanθ2/(tanθ1+tanθ2) ...(13)
・センサユニット1Aと1Dの組み合わせの場合
x4=(YA-YD+XAtanθ3+XDtanθ4)/(tanθ3+tanθ4) ...(14)
y4=YA-(x4-XA)tanθ3 ...(15)
センサユニット1A、1Dの座標は、センサユニット1A、1Dの投光部からの直接光をセンサユニット1B、1Cで受光し、その時の画素番号から角度を求め、式(12)と式(13)から求めることができる。
<7.センサバー設置位置の校正>
続いて、センサバーの設置位置の校正手順を説明する。実際のセンサ出力波形は投光レンズや再帰反射部、受光レンズ等にばらつく要因があるが、簡単化のため、以下の説明ではセンサバーの配置にのみ影響を受けた波形として表している。
続いて、センサバーの設置位置の校正手順を説明する。実際のセンサ出力波形は投光レンズや再帰反射部、受光レンズ等にばらつく要因があるが、簡単化のため、以下の説明ではセンサバーの配置にのみ影響を受けた波形として表している。
図7(a)−図7(c)は、略平行に整列した状態にセンサバーが設置された時のセンサバーの配置図とセンサ出力波形を示している。ここでセンサ出力波形は再帰反射部からの反射光の光量分布を表している。図7(a)はセンサユニット1Bから、図7(b)はセンサユニット1Cから赤外光を投光し、反射光を受光した時の2つの受光部のセンサ出力波形である。センサ出力波形の縦軸はセンサユニットのCCDが受光した光量を表し、横軸上の値は光を受光していない時のレベル(黒レベル)で、下方向にいくほど受光する光量が多いことを表している。また横軸はCCDの有効画素番号を表している。
センサユニット1Bは、再帰反射部3Aからの反射光をセンサユニット1A側からセンサユニット1D側へ順に受光した光量を出力する。同様に、センサユニット1Cは、再帰反射部3Aからの反射光をセンサユニット1D側からセンサユニット1A側へ順に受光した光量を出力する。センサバーが略平行に整列して設置されている場合、2つのセンサユニットと、対となるセンサバーの再帰反射部は対称な位置関係にあることから、図7(a)及び図7(b)に示すように、センサ出力波形としてほぼ同じものが得られる。
また、図7(c)はセンサユニット1A、1Dから赤外光を投光し、直接光をセンサユニット1B、1Cで受光した時の受光部のセンサ出力波形である。最終的に座標を計算する場合に、対となるセンサバーの各センサユニットの座標が分かっている必要がある。このため、上述の座標計算方法の説明にもあるように、図7(c)のセンサ出力波形からセンサユニットの位置の角度を求めてその座標を計算し、これを座標計算に使用するものとする。
次に図8(a)−図8(c)を参照して、センサバーが平行のまま左右方向(平行方向)にずれた場合について説明する。図8(a)及び図8(b)は、図7のセンサバーが平行のままずれて設置された場合の配置と、2つの受光部のセンサ出力波形を表す。実線がセンサ出力波形であり、破線は平行にずれなく設置された時のセンサ出力波形を表す。図8(a)はセンサユニット1Bから赤外光を投光し、再帰反射部3Aからの反射光を受光した時の受光部のセンサ出力波形であり、正常に設置された時のセンサ出力波形に比べて、全体に左にシフトした波形となる。図8(b)はセンサユニット1Cから赤外光を投光し、再帰反射部3Aからの反射光を受光した時の受光部のセンサ出力波形であり、正常に設置された時の波形に比べて、全体に右にシフトした波形となる。
図8(c)は、図8(a)及び図8(b)の差分のセンサ出力波形であり、波形の左と右で差分データの正と負が反転し、その間には、ほぼ0の値となる部分が現れる。また、ずれる方向が逆の場合、この波形は正負を反転したものとなる。ここで、平行方向にずれてセンサバーの端(図8(a)の例では、センサユニット1Bから見たセンサユニット1Aの側の端)がセンサユニットの視野角から外れた場合、反対のセンサユニットでは反射光が得られない部分が増える。そのため、図8(c)の破線円で示した部分に差分データが発生する。また、平行方向のずれ量が小さくなり対となるセンサバーが視野角に入ると、出力波形の左右の正と負の画素数はほぼ同一(同じ幅)となる。以上のことから、平行にずれた場合、2つの受光部のセンサ出力波形を比較することによって、ずれ量およびずれている方向を検出することが可能である。
次に、図9(a)−図9(c)を参照して、センサバーが回転方向にずれた場合について説明する。図9(a)及び図9(b)は、図7のセンサバーが回転方向にずれて設置された場合の配置と、2つの受光部のセンサ出力波形を表す。図9(a)はセンサユニット1Bから赤外光を投光し、反射光を受光した時の受光部のセンサ出力波形であり、正常に設置された時の波形に比べて、波形の傾きがきつく、幅も短くなっている。図9(b)はセンサユニット1Cから赤外光を投光し、反射光を受光した時の受光部のセンサ出力波形であり、正常に設置された時の波形に比べて、波形の傾きがゆるく、幅も長くなっている。
図9(c)は、図9(a)および図9(b)の差分のセンサ出力波形である。回転方向にずれた場合、反射光が入ってくる画素番号はあまり変化しないが、センサユニットから見た再帰反射部の角度が変わるために反射光の幅が変わる。これによって波形の右側に差分データが現れる。また、中心部分の波形の傾きからも、センサに対する再帰反射部が対称(つまり平行)に設置されていないことがわかる。
このことから、センサバーの設置位置が回転方向にずれた場合、左右の出力波形を比較することによりセンサバーのずれ量およびずれ方向を検出することが可能となる。
次に図10(a)及び図10(b)を参照して、2つのセンサバーの設置位置が近すぎる場合について説明する。図10(a)及び図10(b)は、図7のセンサバーが近すぎる位置に設置された場合の配置と、2つの受光部のセンサ出力波形を表す。センサバーは略平行に整列している場合、2つのセンサユニットのセンサ出力波形はほぼ同一の波形となるが、センサユニット1Bからはセンサユニット1Dが、センサユニット1Cからはセンサユニット1Aが視野角から外れている。しかし、この場合に関しては、反射光のセンサ出力波形の判定条件として、波形の開始の終了の両側に、所定の画素数の黒レベル(光を受光していない時のレベル)の期間を検出することによって、センサバー間の距離が近すぎることを検出することができる。
一方、2つのセンサバーが略平行になったかどうかの判定は、差分データの絶対値の和を所定の閾値と比較することで行う。絶対値の和が閾値よりも小さい場合に略平行になったと判定することができる。
センサバーが略平行に整列して設置され、図7に示すセンサバー間の距離のように、対となるセンサバーのセンサユニットからの直接光を検出可能となれば、その検出した角度情報から座標計算の方法で説明したのと同様にセンサの座標を正確に計算することができる。そして、この計算で求めたセンサの座標を使用して、精度よくセンサバーの位置を微調整することも可能となる。
<8.センサバーの設置位置を校正する処理>
図11のフローチャートを参照して、本発明の実施形態に係る座標入力装置が実施するセンサバーの設置位置を校正する処理の手順を説明する。センサバーの設置校正が開始されると、ステップS101において、位置関係検出部1201は、赤外光を投光しないでセンサ出力を取込み、背景光データとして波形データを記憶する。
図11のフローチャートを参照して、本発明の実施形態に係る座標入力装置が実施するセンサバーの設置位置を校正する処理の手順を説明する。センサバーの設置校正が開始されると、ステップS101において、位置関係検出部1201は、赤外光を投光しないでセンサ出力を取込み、背景光データとして波形データを記憶する。
ステップS102において、位置関係検出部1201は、赤外光を投光して反射光を受光したセンサ出力を取込み、反射光データとして波形データを記憶する。ステップS103において、位置関係検出部1201は、ステップS101で取込んだ背景光データとステップS102で取込んだ反射光データとの差分をとり外乱光の影響を除去し、前述したように左右の2つのセンサユニットのセンサ出力波形を比較する。
ステップS104において、位置関係検出部1201は、センサ出力波形の比較結果に基づいて、センサバーが略平行に整列して設置されているか否かを判定する。略平行に整列していないと判定された場合、ステップS105へ進む。一方、略平行に整列していると判定された場合、ステップS106へ進む。
ステップS105において、報知部1202は、比較結果からズレを修正する向きにセンサバーを移動させるための移動指示情報を移動方向表示部4A〜4Dに表示してユーザに報知する。なお、報知の方法は移動方向表示部4A〜4Dへの表示に限定されるものではなく、音声での移動指示であってもよい。その後、ステップS101へ戻り、処理を繰り返す。
ステップS106において、位置関係検出部1201は、対となるセンサバーに対して赤外光の発光を指示し、その直接光を受光した角度情報から、センサの座標を計算する。ステップS107において、相手センサバーの2つのセンサユニットが、自センサの視野角内に存在しない等の理由で座標を計算できなかった場合、ステップS101に戻る。一方、相手センサバーの2つのセンサユニットが、自センサの視野角内に存在しており座標が計算できた場合、ステップS108へ進む。
ステップS108において、位置関係検出部1201は、計算で求めた対となるセンサバーの座標から、センサバーが平行に設置されているか否かを所定の閾値と比較し、センサバーの設置校正が完了したか否かを判定する。所定の閾値以上のずれが残っておりセンサバーの設置校正が完了していないと判定された場合、ステップS109へ進む。一方、所定の閾値以上のずれが残っておらずセンサバーの設置校正が完了したと判定された場合、ステップS110へ進む。
ステップS109において、報知部1202は、ユーザに対して移動方向の指示を移動方向表示部4A〜4Dに表示する。その後、ステップS106へ戻る。ステップS110において、報知部1202は、センサバーの設置の完了をユーザに通知して、センサバーの設置校正処理を終了する。
以上説明したように、本発明によれば、センサユニットの他に新たなセンサ等を追加することなしに、センサバーの設置状態を検出することができる。そして、センサバーの位置を校正するための移動方向を表示することにより、ユーザが略平行に整列した状態にセンサバーを設置することが容易になる。その結果、座標検出の精度が向上し、耐外乱ノイズも向上するという効果を奏する。
(その他の実施形態)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
1A〜1D:センサユニット、2A〜2B:演算・制御ユニット、3A〜3B:再帰反射部、4A〜4D:移動方向表示部、5A〜5B:センサバー、6:座標入力領域、1201:位置関係検出部、1202:報知部
Claims (11)
- 投光部と受光部とを有するセンサユニットと、光を再帰反射する再帰反射部とを備えた2つのセンサバーを対向して設置し、前記2つのセンサバーにより座標入力領域を形成する座標入力装置であって、
前記センサユニットの受光部の出力情報に基づいて前記2つのセンサバーの位置関係を検出する検出手段と、
前記位置関係に基づいて前記2つのセンサバーの移動指示情報をユーザに報知する報知手段と
を備えることを特徴とする座標入力装置。 - 前記検出手段は、第1のセンサバーの投光部から出射されて第2のセンサバーの再帰反射部で反射された光を前記第1のセンサバーの受光部で受けて出力される出力情報に基づいて、前記2つのセンサバーの位置関係を検出することを特徴とする請求項1に記載の座標入力装置。
- 前記センサバーは、一端に第1のセンサユニットを備え、他端に第2のセンサユニットを備えており、
前記検出手段は、前記第1のセンサユニットおよび前記第2のセンサユニットの出力情報に基づいて前記2つのセンサバーの位置関係を検出することを特徴とする請求項1または2に記載の座標入力装置。 - 前記検出手段は、前記第1のセンサユニットおよび前記第2のセンサユニットの出力波形の位置のずれ量に基づいて、前記2つのセンサバーの一方に対する他方の平行方向のずれ量を検出することを特徴とする請求項3に記載の座標入力装置。
- 前記検出手段は、前記第1のセンサユニットおよび前記第2のセンサユニットの出力波形の傾き及び幅に基づいて、前記2つのセンサバーの一方に対する他方の平行位置からの回転方向のずれ量を検出することを特徴とする請求項3または4に記載の座標入力装置。
- 前記検出手段は、前記第1のセンサユニットおよび前記第2のセンサユニットの出力波形の差分の絶対値の和が閾値よりも小さい場合に前記2つのセンサバーが略平行に整列したことを検出することを特徴とする請求項3乃至5の何れか1項に記載の座標入力装置。
- 前記移動指示情報を表示する表示手段をさらに備え、
前記報知手段は、前記表示手段への表示により前記移動指示情報をユーザに報知することを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の座標入力装置。 - 前記移動指示情報はセンサバーの移動方向を指示する方向指示情報であることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の座標入力装置。
- 前記検出手段は、指示具による前記座標入力領域への遮光がない状態で前記2つのセンサバーの位置関係を検出することを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の座標入力装置。
- 投光部と受光部とを有するセンサユニットと、光を再帰反射する再帰反射部とを備えた2つのセンサバーを対向して設置し、前記2つのセンサバーにより座標入力領域を形成する座標入力装置の制御方法であって、
検出手段が、前記センサユニットの出力情報に基づいて前記2つのセンサバーの位置関係を検出する工程と、
報知手段が、前記位置関係に基づいて前記2つのセンサバーの移動指示情報をユーザに報知する工程と
を有することを特徴とする座標入力装置の制御方法。 - 請求項10に記載の座標入力装置の制御方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014085882A JP2015207063A (ja) | 2014-04-17 | 2014-04-17 | 座標入力装置、座標入力装置の制御方法およびプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014085882A JP2015207063A (ja) | 2014-04-17 | 2014-04-17 | 座標入力装置、座標入力装置の制御方法およびプログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2015207063A true JP2015207063A (ja) | 2015-11-19 |
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ID=54603847
Family Applications (1)
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JP2014085882A Pending JP2015207063A (ja) | 2014-04-17 | 2014-04-17 | 座標入力装置、座標入力装置の制御方法およびプログラム |
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- 2014-04-17 JP JP2014085882A patent/JP2015207063A/ja active Pending
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