JP2015206670A - 捕集装置、検出装置、清浄装置、捕集方法、検出方法、および、清浄方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】センサデバイスや捕集液体などの検出用部材の無駄な消費を抑制できる被検物質捕集装置を提供する。
【解決手段】対象サンプル中の被検物質を捕集し、捕集サンプルを得る捕集部1200と、対象空間から前記対象サンプルを前記捕集部に導入する導入部1100と、対象空間における、被検物質を発生する発生体の存在の有無を検知する発生体検知部1300と、を備える。発生体検知部が発生体が対象空間内に入ったことを検知すると、導入部が対象空間における対象サンプルの捕集部への導入を開始する。
【選択図】図9
【解決手段】対象サンプル中の被検物質を捕集し、捕集サンプルを得る捕集部1200と、対象空間から前記対象サンプルを前記捕集部に導入する導入部1100と、対象空間における、被検物質を発生する発生体の存在の有無を検知する発生体検知部1300と、を備える。発生体検知部が発生体が対象空間内に入ったことを検知すると、導入部が対象空間における対象サンプルの捕集部への導入を開始する。
【選択図】図9
Description
本発明は、例えば、対象サンプル中の被検物質(例えば、空気中を浮遊するウイルス等の病原体)を捕集する浮遊ウイルスの捕集方法及び装置に関する。
空気中を浮遊するウイルス等の病原体を捕集する技術としては、例えば、ウイルス等を捕集可能なフィルターに空気を流した後、抽出液を用いて当該フィルターに捕集されたウイルス等を抽出液中に抽出する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、ウイルス等を、サイクロン効果を利用して直接液体に衝突させて、液体中にウイルス等を捕集する技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
なお、空気中を浮遊しているウイルスは、ウイルス単体で浮遊している訳ではなく、他の浮遊している微粒子に付着して、又は人が放出する飛沫等に含まれて浮遊していることが知られている。
また、人の咳、くしゃみによって、体液に含まれているウイルスが放出されるが、体液は放出後瞬時に乾燥して、飛沫核になる。このウイルスを含んだ飛沫核の直径は、約1(μm)で、空気中を浮遊する(例えば、非特許文献1を参照)。
ウイルス等の病原体の濃度を計測する方法として、蛍光分光法により細菌、カビ等の病原体の濃度を測定する技術が開示されている(例えば、特許文献3参照)。また、表面増強ラマン分光測定方法としては、ウイルス等と特異的に結合する抗体等を金、銀等の貴金属で形成されたナノメートル程度の構造体(ナノ構造体)に固定化し、そのナノ構造体で、局在化表面プラズモン共鳴が発生する光を照射して、抗体等で発生する表面増強ラマン散乱光を計測する技術が開示されている(例えば、非特許文献2参照)。
西村秀一、阪田総一郎、"くしゃみ咳によるエアロゾル粒子中のインフルエンザウィルスの活性と空調"、冷凍2010年5月号第85巻第991号
Ralph A. Trip, Richard A. Dluhy, Yiping Zhao, "Novel nanostructures for SERS biosensing", Nano today, Vol. 3, Number 3−4, 31−37 (2008)
従来の技術では、例えば、センサデバイスや捕集液体などの検出用部材の無駄な消費を抑制することができない、という課題があった。
対象サンプル中の被検物質を捕集し、捕集サンプルを得る捕集部と、対象空間から前記対象サンプルを前記捕集部に導入する導入部と、前記対象空間における、前記被検物質を発生する発生体の存在の有無を検知する発生体検知部と、を備え、前記発生体検知部が前記発生体が前記対象空間外から前記対象空間内に入ったことを検知した場合に、前記導入部が前記対象空間における前記対象サンプルの前記捕集部への導入を開始する、捕集装置。
捕集部により、対象サンプル中の被検物質を捕集し、捕集サンプルを得る捕集工程と、対象空間から前記対象サンプルを前記捕集部に導入する導入工程と、前記対象空間における、前記被検物質を発生する発生体の存在の有無を検知する発生体検知工程と、を包含し、前記発生体検知工程により前記発生体が前記対象空間外から前記対象空間内に入ったことが検知された場合に、前記導入工程が前記対象空間における前記対象サンプルの前記捕集部への導入を開始する、捕集方法。
本発明によれば、センサデバイスや捕集液体などの検出用部材の無駄な消費を抑制することができる。
まず、本発明の発明者の着眼点について、説明する。
上述した従来の捕集技術は、予め定めた一定の吸入空気速度(m3/分)で、予め定めた一定時間を吸入してウイルス等を捕集している。例えば、特許文献1では、吸入空気速度=0.0333(m3/分)で、30分間捕集している例が示されている。この場合は、約1m3の空気を吸入して、この中に浮遊していたウイルスを捕集したことになる。また、特許文献2では、吸入空気速度=0.66(m3/分)で、0.25分間捕集している例が示されている。この場合は、約0.165(m3)の空気を吸入して、この中に浮遊していたウイルスを捕集したことになる。即ち、従来は、予め定めた一定の吸入空気速度(m3/分)で、予め定めた一定時間空気を吸入することで、一定体積の空気中に浮遊するウイルスを捕集している。そして捕集したウイルスを、一定の体積の液体中に抽出して、液体中のウイルスを計測している。この液体中のウイルスの計測値より、空気中に浮遊しているウイルスの存否を検査している。
上記の様な従来の捕集技術では、一定体積の空気中に浮遊するウイルスを捕集するので、捕集するウイルスの量は、空気中に浮遊するウイルスの濃度に応じて変動する。一方、ウイルスの濃度を計測する技術においては、その計測可能な濃度範囲が限定されている。即ち、計測できる最低濃度と最大濃度の比であるダイナミックレンジは有限である。従って、空気中に浮遊するウイルスの濃度が低い場合、捕集されたウイルスの量が過少で計測できる最低濃度を下回る可能性が有った。また、逆に、空気中に浮遊するウイルスの濃度が高い場合、捕集されたウイルスの量が過大で計測できる最大濃度を上回る可能性が有った。
以上の様に、従来の捕集技術では、捕集するウイルスの量が、過少又は過大になり、ウイルスの濃度を計測する技術で計測可能な濃度範囲を超える場合があるという課題があった。
なお、本実施の形態は、例えば、空気中を浮遊するウイルスを捕集する技術に関する。
本実施形態の構成により、空気中を浮遊するウイルス等の病原体を捕集し、当該空気中に含まれるウイルス等の病原体の濃度を、蛍光分光法、表面増強ラマン散乱分光法、抗原抗体反応を利用した免疫クトマトデバイス等により計測することで、空気中を浮遊するウイルスの濃度を計測することができる。
空気中に浮遊するウイルスの濃度の関わらず、捕集するウイルスの量を、ウイルス濃度が計測できる範囲に制御することができる。さらに、人の感染リスクとウイルス濃度と滞在時間の関係を踏まえて、人の感染リスクを低減するために、ウイルスが高濃度の場合、短時間でウイルスの検知を報知できる。また、センサデバイスや、捕集液体の無駄な消費を抑制することができる。さらに、広い濃度域の空気中のウイルスを計測でき、高い信頼性で常時ウイルスを監視できる。
(実施の形態1)
図9は、実施の形態1の捕集装置1000の構成を示す図である。
図9は、実施の形態1の捕集装置1000の構成を示す図である。
実施の形態1の捕集装置1000は、導入部1100と、捕集部1200と、発生体検知部1300と、を備える。
捕集部1200は、対象サンプル中の被検物質を捕集し、捕集サンプルを得る。
導入部1100は、対象空間から対象サンプルを捕集部1200に導入する。
発生体検知部1300は、対象空間における、被検物質を発生する発生体の存在の有無を検知する。
発生体検知部1300が発生体が対象空間外から対象空間内に入ったことを検知した場合に、導入部1100が対象空間における対象サンプルの捕集部1200への導入を開始する。
以上の構成によれば、対象空間に発生体が存在しないような場合に起こり得る、検出可能範囲外での検出の実施を低減することができる。これにより、例えば、利用する検出部材が1回の検出ごとに廃棄されるような使い捨ての検出部材であっても、検出可能範囲外での検出の実施による、検出部材の無駄な浪費を低減することができる。すなわち、センサデバイスや捕集液体などの検出用部材の無駄な消費を抑制することができる。
図10は、実施の形態1の検出装置2000および清浄装置3000の構成を示す図である。
実施の形態1の検出装置2000は、上述の捕集装置と、検出部2100と、を備える。
検出部2100は、捕集サンプル中の被検物質を検出する。
以上の構成によれば、捕集サンプルにおける被検物質の濃度を、より正確に検出することができる。
なお、実施の形態1の検出装置2000においては、検出部2100は、捕集サンプル中の被検物質の濃度を測定しても良い。このとき、捕集サンプル中の被検物質の濃度と、導入部1100により捕集部1200に導入された対象サンプルの量と、に基づいて、対象空間における被検物質の濃度を算出しても良い。
以上の構成によれば、捕集サンプルにおける被検物質の濃度を、より正確に検出することができる。
実施の形態1の清浄装置3000は、上述の検出装置と、清浄部3100と、を備える。
清浄部3100は、検出装置の検出結果に応じて、対象空間から被検物質を除去する。
以上の構成によれば、対象空間から被検物質を、より効率的に除去することができる。
図11は、実施の形態1の捕集方法の構成を示す図である。
実施の形態1の捕集方法は、発生体検知工程と、導入工程と、捕集工程と、を包含する。
捕集工程は、捕集部により、対象サンプル中の被検物質を捕集し、捕集サンプルを得る工程である。
導入工程は、対象空間から対象サンプルを捕集部に導入する工程である。
発生体検知工程は、対象空間における、被検物質を発生する発生体の存在の有無を検知する工程である。
発生体検知工程により発生体が対象空間外から対象空間内に入ったことが検知された場合に、導入工程が対象空間における対象サンプルの捕集部への導入を開始する。
以上の構成によれば、対象空間に発生体が存在しないような場合に起こり得る、検出可能範囲外での検出の実施を低減することができる。これにより、例えば、利用する検出部材が1回の検出ごとに廃棄されるような使い捨ての検出部材であっても、検出可能範囲外での検出の実施による、検出部材の無駄な浪費を低減することができる。すなわち、センサデバイスや捕集液体などの検出用部材の無駄な消費を抑制することができる。
図12は、実施の形態1の検出方法および清浄方法の構成を示す図である。
実施の形態1の検出方法は、上述の捕集方法と、検出工程と、を包含する。
検出工程は、捕集サンプル中の被検物質を検出する工程である。
以上の構成によれば、捕集サンプルにおける被検物質の濃度を、より正確に検出することができる。
なお、実施の形態1の検出方法においては、検出工程は、捕集サンプル中の被検物質の濃度を測定しても良い。このとき、捕集サンプル中の被検物質の濃度と、導入工程により捕集部に導入された対象サンプルの量と、に基づいて、対象空間における被検物質の濃度を算出しても良い。
以上の構成によれば、捕集サンプルにおける被検物質の濃度を、より正確に検出することができる。
実施の形態1の清浄方法は、上述の検出方法と、清浄工程と、を包含する。
清浄工程は、検出方法の検出結果に応じて、対象空間から被検物質を除去する工程である。
以上の構成によれば、対象空間から被検物質を、より効率的に除去することができる。
なお、被検物質は、例えば、ウイルスや細菌など病原体であっても良い。もしくは、被検物質は、例えば、ウイルスや細菌などに関連するタンパク質であっても良い。もしくは、被検物質は、例えば、におい成分などであっても良い。もしくは、被検物質は、生体物質(タンパク質、脂質等)やアレルゲン、バクテリアなどであっても良い。
また、発生体は、人や動物であっても良い。もしくは、被検物質を発生する無生物であっても良い。
また、対象空間は、部屋であっても良い。もしくは、対象空間は、屋外の所定の空間領域であっても良い。もしくは、対象空間は、容器であっても良い。
また、対象サンプルは、空気であっても良い。もしくは、対象サンプルは、液体であっても良い。
また、捕集部は、一例として、捕集液体や捕集固体などを含んでいても良い。
また、導入部は、一例として、空気吸入口や空気流路や空気ポンプなどを含んでいても良い。
また、発生体検知部は、一例として、人検知センサ106などを含んでいても良い。
また、検出部は、一例として、センサデバイス111などを含んでいても良い。
また、清浄部は、空気中から被検物質を除去する空気清浄部であっても良い。もしくは、清浄部は、液体中から被検物質を除去する構成であっても良い。
また、本実施の形態1の捕集装置や検出装置や清浄装置は、捕集部により得られた捕集サンプルを、検出部に供給する供給部を、さらに備えていても良い。
供給部は、一例として、液体流路や液体ポンプなどを含んでいても良い。
また、本実施の形態1の捕集方法や検出方法や清浄方法は、供給部により、捕集部により得られた捕集サンプルを、検出部に供給する供給工程を、さらに包含していても良い。
また、捕集部や導入部や発生体検知部や供給部や検出部や清浄部などが、制御部で制御されても良い。このとき、制御部は、コントローラー114の一部であっても良い。
(実施の形態2)
図13は、実施の形態2の検出装置4000の構成を示す図である。
図13は、実施の形態2の検出装置4000の構成を示す図である。
実施の形態2の検出装置4000は、導入部4100と、捕集部4200と、導入量設定部4300と、検出部4400と、を備える。
捕集部4200は、対象サンプル中の被検物質を捕集し、捕集サンプルを得る。
導入部4100は、対象空間から対象サンプルを捕集部4200に導入する。
導入量設定部4300は、導入部4100が捕集部4200に導入する対象サンプルの量を設定する。
検出部4400は、捕集サンプル中の被検物質を検出する。
導入量設定部4300は、導入部4100が捕集部4200に導入する対象サンプルの量として、第1導入量を設定する。導入部4100が、対象空間から第1導入量の対象サンプルを捕集部4200へ導入する。捕集部4200は、第1導入量の対象サンプル中の被検物質を捕集し、第1の捕集サンプルを得る。検出部4400は、第1の捕集サンプル中の被検物質を検出し、第1の被検物質の量を算出する。
導入量設定部4300は、第1の被検物質の量が算出された後に、導入部4100が捕集部4200に導入する対象サンプルの量として、第2導入量を設定する。
第1の被検物質の量が所定値X以下であった場合には、第2導入量は第1導入量よりも多く設定される。
以上の構成によれば、対象サンプル中の被検物質の濃度が低すぎて検出されない可能性を低減することができる。これにより、例えば、利用する検出部材が1回の検出ごとに廃棄されるような使い捨ての検出部材であっても、検出可能範囲外での検出の実施による、検出部材の無駄な浪費を低減することができる。すなわち、センサデバイスや捕集液体などの検出用部材の無駄な消費を抑制することができる。
なお、上述の所定値Xは、検出部4400による算出値が当該検出部4400の計測可能範囲内となるように、設定されても良い。例えば、所定値Xは、当該検出部4400の計測可能範囲の中央値よりも低い値が設定されても良い。もしくは、当該検出部4400の計測可能範囲の下限値に基づいて、上述の所定値Xは決定されても良い。例えば、所定値Xは、当該検出部4400の計測可能範囲の下限値、もしくは、下限値に近い値であっても良い。
なお、実施の形態2の検出装置4000においては、導入量設定部4300は、導入部4100の対象サンプルの捕集部4200への導入時間を長くすることにより、第2導入量を調整しても良い。もしくは、導入部4100の対象サンプルの捕集部4200への単位時間当たりの導入量を多くすることにより、第2導入量を調整しても良い。
また、実施の形態2の検出装置4000においては、検出部4400は、捕集サンプル中の被検物質の濃度を測定しても良い。このとき、捕集サンプル中の当該被検物質の濃度と、導入部4100により捕集部4200に導入された対象サンプルの量と、に基づいて、対象空間における被検物質の濃度を算出しても良い。
以上の構成によれば、捕集サンプルにおける被検物質の濃度を、より正確に検出することができる。
図14は、実施の形態2の清浄装置5000の構成を示す図である。
実施の形態2の清浄装置5000は、上述の検出装置と、清浄部5100と、を備える。
清浄部5100は、検出装置の検出結果に応じて、対象空間から被検物質を除去する。
以上の構成によれば、対象空間から被検物質を、より効率的に除去することができる。
図15は、実施の形態2の検出方法の構成を示す図である。
実施の形態2の検出方法は、導入量設定工程と、導入工程と、捕集工程と、検出工程と、を包含する。
捕集工程は、捕集部により、対象サンプル中の被検物質を捕集し、捕集サンプルを得る工程である。
導入工程は、対象空間から対象サンプルを捕集部に導入する工程である。
導入量設定工程は、導入工程において捕集部に導入する対象サンプルの量を設定する工程である。
検出工程は、捕集サンプル中の被検物質を検出する工程である。
導入量設定工程は、導入工程が捕集部に導入する対象サンプルの量として、第1導入量を設定する。導入工程が、対象空間から第1導入量の対象サンプルを捕集部へ導入する。捕集工程は、第1導入量の対象サンプル中の被検物質を捕集し、第1の捕集サンプルを得る。検出工程は、第1の捕集サンプル中の被検物質を検出し、第1の被検物質の量を算出する。
導入量設定工程は、第1の被検物質の量が算出された後に、導入部が捕集部に導入する対象サンプルの量として、第2導入量を設定する。
第1の被検物質の量が所定値X以下であった場合には、第2導入量は第1導入量よりも多く設定される。
以上の構成によれば、対象サンプル中の被検物質の濃度が低すぎて検出されない可能性を低減することができる。これにより、例えば、利用する検出部材が1回の検出ごとに廃棄されるような使い捨ての検出部材であっても、検出可能範囲外での検出の実施による、検出部材の無駄な浪費を低減することができる。すなわち、センサデバイスや捕集液体などの検出用部材の無駄な消費を抑制することができる。
なお、上述の所定値Xは、検出工程による算出値が当該検出工程の計測可能範囲内となるように、設定されても良い。例えば、所定値Xは、当該検出工程の計測可能範囲の中央値よりも低い値が設定されても良い。もしくは、当該検出工程の計測可能範囲の下限値に基づいて、上述の所定値Xは決定されても良い。例えば、所定値Xは、当該検出工程の計測可能範囲の下限値、もしくは、下限値に近い値であっても良い。
なお、実施の形態2の検出方法においては、導入量設定工程は、導入工程の対象サンプルの捕集部への導入時間を長くすることにより、第2導入量を調整しても良い。もしくは、導入工程の対象サンプルの捕集部への単位時間当たりの導入量を多くすることにより、第2導入量を調整しても良い。
また、実施の形態2の検出方法においては、検出工程は、捕集サンプル中の被検物質の濃度を測定しても良い。このとき、捕集サンプル中の当該被検物質の濃度と、導入工程により捕集部に導入された対象サンプルの量と、に基づいて、対象空間における被検物質の濃度を算出しても良い。
以上の構成によれば、捕集サンプルにおける被検物質の濃度を、より正確に検出することができる。
図16は、実施の形態2の清浄方法の構成を示す図である。
実施の形態2の清浄方法は、上述の検出方法と、清浄工程と、を備える。
清浄工程は、検出方法の検出結果に応じて、対象空間から被検物質を除去する。
以上の構成によれば、対象空間から被検物質を、より効率的に除去することができる。
なお、被検物質は、例えば、ウイルスや細菌など病原体であっても良い。もしくは、被検物質は、例えば、ウイルスや細菌などに関連するタンパク質であっても良い。もしくは、被検物質は、例えば、におい成分などであっても良い。もしくは、被検物質は、生体物質(タンパク質、脂質等)やアレルゲン、バクテリアなどであっても良い。
また、対象空間は、部屋であっても良い。もしくは、対象空間は、屋外の所定の空間領域であっても良い。もしくは、対象空間は、容器であっても良い。
また、対象サンプルは、空気であっても良い。もしくは、対象サンプルは、液体であっても良い。
また、捕集部は、一例として、捕集液体や捕集固体などを含んでいても良い。
また、導入部は、一例として、空気吸入口や空気流路や空気ポンプなどを含んでいても良い。
また、導入量設定部は、一例として、コントローラー114の一部などを含んでいても良い。
また、検出部は、一例として、センサデバイス111などを含んでいても良い。
また、清浄部は、空気中から被検物質を除去する空気清浄部であっても良い。もしくは、清浄部は、液体中から被検物質を除去する構成であっても良い。
また、本実施の形態2の検出装置や清浄装置は、捕集部により得られた捕集サンプルを、検出部に供給する供給部を、さらに備えていても良い。
供給部は、一例として、液体流路や液体ポンプなどを含んでいても良い。
また、本実施の形態2の検出方法や清浄方法は、供給部により、捕集部により得られた捕集サンプルを、検出部に供給する供給工程を、さらに包含していても良い。
また、捕集部や導入部や導入量設定部や供給部や検出部や清浄部などが、制御部で制御されても良い。このとき、制御部は、コントローラー114の一部であっても良い。
(実施の形態3)
図17は、実施の形態3の検出装置6000の構成を示す図である。
図17は、実施の形態3の検出装置6000の構成を示す図である。
実施の形態3の検出装置6000は、導入部6100と、捕集部6200と、導入量設定部6300と、検出部6400と、を備える。
捕集部6200は、対象サンプル中の被検物質を捕集し、捕集サンプルを得る。
導入部6100は、対象空間から対象サンプルを捕集部6200に導入する。
導入量設定部6300は、導入部6100が捕集部6200に導入する対象サンプルの量を設定する。
検出部6400は、捕集サンプル中の被検物質を検出する。
導入量設定部6300は、導入部6100が捕集部6200に導入する対象サンプルの量として、第1導入量を設定する。導入部6100が、対象空間から第1導入量の対象サンプルを捕集部6200へ導入する。捕集部6200は、第1導入量の対象サンプル中の被検物質を捕集し、第1の捕集サンプルを得る。検出部6400は、第1の捕集サンプル中の被検物質を検出し、第1の被検物質の量を算出する。
導入量設定部6300は、第1の被検物質の量が算出された後に、導入部6100が捕集部6200に導入する対象サンプルの量として、第2導入量を設定する。
第1の被検物質の量が所定値Y以上であった場合には、第2導入量は第1導入量よりも少なく設定される。
以上の構成によれば、対象サンプル中の被検物質の濃度が高く、濃度域を表示できない可能性を低減できる。
なお、上述の所定値Yは、検出部6400による算出値が当該検出部6400の計測可能範囲内となるように、設定されても良い。例えば、所定値Yは、当該検出部6400の計測可能範囲の中央値よりも高い値が設定されても良い。もしくは、当該検出部6400の計測可能範囲の上限値に基づいて、上述の所定値Yは決定されても良い。例えば、所定値Yは、当該検出部6400の計測可能範囲の上限値、もしくは、上限値に近い値であっても良い。
なお、実施の形態3の検出装置6000においては、導入量設定部6300は、導入部6100の対象サンプルの捕集部6200への導入時間を短くすることにより、第2導入量を調整しても良い。もしくは、導入量設定部6300は、導入部6100の対象サンプルの捕集部6200への単位時間当たりの導入量を少なくすることにより、第2導入量を調整しても良い。
また、実施の形態3の検出装置6000においては、検出部6400は、捕集サンプル中の被検物質の濃度を測定しても良い。このとき、捕集サンプル中の当該被検物質の濃度と、導入部6100により捕集部6200に導入された対象サンプルの量と、に基づいて、対象空間における被検物質の濃度を算出しても良い。
以上の構成によれば、捕集サンプルにおける被検物質の濃度を、より正確に検出することができる。
図18は、実施の形態3の清浄装置7000の構成を示す図である。
実施の形態3の清浄装置7000は、上述の検出装置と、清浄部7100と、を備える。
清浄部7100は、検出装置の検出結果に応じて、対象空間から被検物質を除去する。
以上の構成によれば、対象空間から被検物質を、より効率的に除去することができる。
図19は、実施の形態3の検出方法の構成を示す図である。
実施の形態3の検出方法は、導入量設定工程と、導入工程と、捕集工程と、検出工程と、を包含する。
捕集工程は、捕集部により、対象サンプル中の被検物質を捕集し、捕集サンプルを得る工程である。
導入工程は、対象空間から対象サンプルを捕集部に導入する工程である。
導入量設定工程は、導入工程において捕集部に導入する対象サンプルの量を設定する工程である。
検出工程は、捕集サンプル中の被検物質を検出する工程である。
導入量設定工程は、導入工程が捕集部に導入する対象サンプルの量として、第1導入量を設定する。導入工程が、対象空間から第1導入量の対象サンプルを捕集部へ導入する。捕集工程は、第1導入量の対象サンプル中の被検物質を捕集し、第1の捕集サンプルを得る。検出工程は、第1の捕集サンプル中の被検物質を検出し、第1の被検物質の量を算出する。
導入量設定工程は、第1の被検物質の量が算出された後に、導入部が捕集部に導入する対象サンプルの量として、第2導入量を設定する。
第1の被検物質の量が所定値Y以上であった場合には、第2導入量は第1導入量よりも少なく設定される。
以上の構成によれば、対象サンプル中の被検物質の濃度が高く、濃度域を表示できない可能性を低減できる。
なお、上述の所定値Yは、検出工程による算出値が当該検出工程の計測可能範囲内となるように、設定されても良い。例えば、所定値Yは、当該検出工程の計測可能範囲の中央値よりも高い値が設定されても良い。もしくは、当該検出工程の計測可能範囲の上限値に基づいて、上述の所定値Yは決定されても良い。例えば、所定値Yは、当該検出工程の計測可能範囲の上限値、もしくは、上限値に近い値であっても良い。
なお、実施の形態3の検出方法においては、導入量設定工程は、導入工程の対象サンプルの捕集部への導入時間を短くすることにより、第2導入量を調整しても良い。もしくは、導入量設定工程は、導入工程の対象サンプルの捕集部への単位時間当たりの導入量を少なくすることにより、第2導入量を調整しても良い。
また、実施の形態3の検出方法においては、検出工程は、捕集サンプル中の被検物質の濃度を測定しても良い。このとき、捕集サンプル中の当該被検物質の濃度と、導入工程により捕集部に導入された対象サンプルの量と、に基づいて、対象空間における被検物質の濃度を算出しても良い。
以上の構成によれば、捕集サンプルにおける被検物質の濃度を、より正確に検出することができる。
図20は、実施の形態3の清浄方法の構成を示す図である。
実施の形態3の清浄方法は、上述の検出方法と、清浄工程と、を包含する。
清浄工程は、検出方法の検出結果に応じて、対象空間から被検物質を除去する。
以上の構成によれば、対象空間から被検物質を、より効率的に除去することができる。
なお、被検物質は、例えば、ウイルスや細菌など病原体であっても良い。もしくは、被検物質は、例えば、ウイルスや細菌などに関連するタンパク質であっても良い。もしくは、被検物質は、例えば、におい成分などであっても良い。もしくは、被検物質は、生体物質(タンパク質、脂質等)やアレルゲン、バクテリアなどであっても良い。
また、対象空間は、部屋であっても良い。もしくは、対象空間は、屋外の所定の空間領域であっても良い。もしくは、対象空間は、容器であっても良い。
また、対象サンプルは、空気であっても良い。もしくは、対象サンプルは、液体であっても良い。
また、捕集部は、一例として、捕集液体や捕集固体などを含んでいても良い。
また、導入部は、一例として、空気吸入口や空気流路や空気ポンプなどを含んでいても良い。
また、導入量設定部は、一例として、コントローラー114の一部などを含んでいても良い。
また、検出部は、一例として、センサデバイス111などを含んでいても良い。
また、清浄部は、空気中から被検物質を除去する空気清浄部であっても良い。もしくは、清浄部は、液体中から被検物質を除去する構成であっても良い。
また、本実施の形態3の検出装置や清浄装置は、捕集部により得られた捕集サンプルを、検出部に供給する供給部を、さらに備えていても良い。
供給部は、一例として、液体流路や液体ポンプなどを含んでいても良い。
また、本実施の形態3の検出方法や清浄方法は、供給部により、捕集部により得られた捕集サンプルを、検出部に供給する供給工程を、さらに包含していても良い。
また、捕集部や導入部や導入量設定部や供給部や検出部や清浄部などが、制御部で制御されても良い。このとき、制御部は、コントローラー114の一部であっても良い。
(実施の形態4)
図1は、本発明の実施の形態4における浮遊ウイルスの捕集方法及び装置100の概略構成を示すブロック図である。装置100は、人が出入りする部屋に設置されている。101は、空気吸入口で、周辺の雰囲気空気を吸入する。102は周辺の雰囲気空気中を浮遊するウイルスを含んだ微粒子で、空気吸入口101より吸入される。103はフィルターで、約10(μm)以上の粒子は透過できない。104は、吸入した空気中を浮遊するウイルスを含んだ微粒子を捕集する捕集液体である。105は、フィルター103を透過した空気を捕集液体104へ導く空気流路である。
図1は、本発明の実施の形態4における浮遊ウイルスの捕集方法及び装置100の概略構成を示すブロック図である。装置100は、人が出入りする部屋に設置されている。101は、空気吸入口で、周辺の雰囲気空気を吸入する。102は周辺の雰囲気空気中を浮遊するウイルスを含んだ微粒子で、空気吸入口101より吸入される。103はフィルターで、約10(μm)以上の粒子は透過できない。104は、吸入した空気中を浮遊するウイルスを含んだ微粒子を捕集する捕集液体である。105は、フィルター103を透過した空気を捕集液体104へ導く空気流路である。
106は、装置100が設置されている部屋に人が入って来た事を検知する人検知センサである。人検知センサ106は、人が放射する赤外線を検知する方式や、電磁波を送信して反射波を受信する方式でも良い。また、部屋の出入り口のドアの開閉を検知する方式でも良い。これら人検知センサ106が、部屋の複数の位置に設置されても良い。ただし、図1では、簡単のために1個のみを図示している。
107は、捕集液体104を保持する捕集液体保持容器。108は捕集液体保持容器107内の空気を外部に導く空気流路である。109は空気ポンプで、空気流路108を介して捕集液体保持容器107内の空気を外部へ排気することで、空気流路105を介して周辺の雰囲気空気を吸入し捕集液体104へ導く。空気ポンプ109の駆動力を調整して、吸入空気速度を制御することができる。
110は、ウイルスを捕集した捕集液体104を、ウイルスを計測するセンサデバイス111に導く液体流路。112は、液体ポンプで、所定体積の捕集液体104をサンプル液体113としてセンサデバイス111に供給する。
センサデバイス111は、ウイルスと反応する試薬又はこの試薬を担持したチップを具備している。さらに、前記ウイルスとの反応を電気信号に変換して、ウイルス量に相当する信号を出力する。本実施の形態でのセンサデバイス111は、所定体積=1mlのサンプル液体113中のウイルスの個数=103〜106(個)の範囲を計測できる。
114は、人検知センサ106の信号を利用して、捕集液体104をセンサデバイス111に供給するように、空気ポンプ109と液体ポンプ112を制御するコントローラーである。本コントローラー114に各種パラメーターを入力することで、予め設定された条件で、各ポンプを制御して所定体積の捕集液体104をセンサデバイス111に供給することができる。さらに、本コントローラー114に計時機能も有しており、各動作に要した時間情報を発生及び記憶することもできる。またセンサデバイス111の計測値を受信して、前記計測値と前記時間情報から浮遊するウイルスの濃度を算出する機能も有する。
センサデバイス111に所定体積の捕集液体104を供給した後、捕集液体保持容器107中に捕集液体104が残留しており、再度浮遊するウイルスを捕集して計測する場合は、次動作を追加する。捕集液体保持容器107と外部を連結する液体流路115を介して、残留している捕集液体104を捕集液体保持容器107より外部へ液体ポンプ116により排出する。そして、補充用捕集液体117を捕集液体保持容器107へ次のように輸送する。補充用捕集液体117は、補充用捕集液体保持容器118に格納されており、液体流路119を介して、液体ポンプ120によって所定体積の補充用捕集液体117が捕集液体保持容器107へ輸送される。上記した、残留している捕集液体104の排出、補充用捕集液体117の捕集液体保持容器107への輸送は、コントローラー114が液体ポンプ116、液体ポンプ120を制御することで実現される。
次に、本実施の形態の浮遊ウイルスの捕集装置100が設置されている部屋の状況と関連付けて説明する。
計測対象であるウイルスの発生源は、本ウイルスに感染した人である。当該感染者が、話す、咳、くしゃみをすることによって、体液に含まれているウイルスが放出される。当然、部屋が無人の場合は、ウイルスの発生源は無い。また、非感染者もウイルスを放出しない。従って、部屋で一度ウイルスを計測してウイルスが検出されず、新たに人が入室しなかった場合は、ウイルスが増加する可能性は無いので、ウイルスを計測する意味は無く、定期的に計測を継続することは、センサデバイス111や、捕集液体104を無駄に消費する。
この点を鑑み本実施形態は、人検知センサ106によって新たな人の入室を検知して計測を開始する。これによりセンサデバイス111や、捕集液体104の無駄な消費を抑制することができると同時に、ウイルスの発生源となり得る新たな人の入室によりウイルスの計測を開始するので、即座に、ウイルスの浮遊の有無を把握できる。
さらに、本実施の形態では、ウイルスが浮遊しているにも関わらず、その濃度が低すぎてセンサデバイス111の計測範囲以下になり、検出できない可能性を低減する。この原理を以下に述べる。
捕集液104中に捕集されるウイルスの個数Vnは(数1)の様に表される。
(数1)
Vn(個)=Vc(個/m3)×Av(m3)×1.0(=捕集率)
ここで、
Vc:浮遊しているウイルスの個数の濃度(個/m3)
Av:吸入した空気の体積(m3)
また、Avは(数2)の様に表される。
Vn(個)=Vc(個/m3)×Av(m3)×1.0(=捕集率)
ここで、
Vc:浮遊しているウイルスの個数の濃度(個/m3)
Av:吸入した空気の体積(m3)
また、Avは(数2)の様に表される。
(数2)
Av(m3)=As(m3/分)×T(分)
ここで、
As:吸入空気速度(m3/分)
T:吸入時間(分)
(数2)を(数1)に代入すると、以下の(数3)のようになる。
Av(m3)=As(m3/分)×T(分)
ここで、
As:吸入空気速度(m3/分)
T:吸入時間(分)
(数2)を(数1)に代入すると、以下の(数3)のようになる。
(数3)
Vn(個)=Vc(個/m3)×As(m3/分)×T(分)×1.0(=捕集率)
図2は、(数1)の関係を示したグラフで、横軸はAv、縦軸はVnを示す。ここで、実線は、ウイルスの濃度Vc=106(個/m3)、点線はウイルスの濃度Vc=103(個/m3)の場合のAvとVnの関係を示す。
Vn(個)=Vc(個/m3)×As(m3/分)×T(分)×1.0(=捕集率)
図2は、(数1)の関係を示したグラフで、横軸はAv、縦軸はVnを示す。ここで、実線は、ウイルスの濃度Vc=106(個/m3)、点線はウイルスの濃度Vc=103(個/m3)の場合のAvとVnの関係を示す。
ここで、1mlのサンプル液体中における、センサデバイス111の計測範囲即ちウイルスの個数が定量できるウイルスの個数の範囲は、103〜106(個)である。この範囲よりVnが少ない際は、センサデバイス111の出力信号はノイズレベルと同等でゼロを示すとなる。一方、この範囲よりVnが多い際は、センサデバイス111の出力信号は飽和して、106(個)を示す。なお、センサデバイス111は、所定体積(=1ml)のサンプル液体中のウイルスの個数を計測するので、この計測値は、サンプル液体中の濃度に換算できる。
図2のグラフにおいて、この計測範囲外の領域は、灰色で示している。図2から明らかなように、Av=100=1(m3)場合は、Vc=103〜106(個/m3)の範囲が計測できる、即ち定量値が示せる。また、Av=101=10(m3)場合は、Vc=102〜105(個/m3)の範囲が計測できる。この様に、Avに応じて、Vcの計測範囲が異なる。また、従来の技術の様に、Avを予め設定した値に固定している場合は、Vcの計測範囲も固定される。上記をAs=0.1(m3/分)で一定として、吸入時間Tとの関係で表すと、図3〜図5になる。
図3は、(数3)の関係を示したグラフで、横軸がT、縦軸はVnを示し、この計測範囲外の領域は、灰色で示している。実線は、ウイルスの濃度Vc=106(個/m3)、点線はウイルスの濃度Vc=103(個/m3)の場合のTとVnの関係を示す。T=101(分)の際に、ウイルスの濃度Vc=103〜106(個/m3)の範囲で計測可能であることがわかる。
図4も、(数3)の関係を示したグラフで、横軸がT、縦軸はVnを示し、この計測範囲外の領域は、灰色で示している。実線は、ウイルスの濃度Vc=105(個/m3)、点線はウイルスの濃度Vc=102(個/m3)の場合のTとVnの関係を示す。T=102(分)の際に、ウイルスの濃度Vc=102〜105(個/m3)の範囲で計測可能であることがわかる。
図5も、(数3)の関係を示したグラフで、横軸がT、縦軸はVnを示し、この計測範囲外の領域は、灰色で示している。実線は、ウイルスの濃度Vc=107(個/m3)、点線はウイルスの濃度Vc=104(個/m3)の場合のTとVnの関係を示す。T=100(分)の際に、ウイルスの濃度Vc=104〜107(個/m3)の範囲で計測可能であることがわかる。
以上の様に、Asが一定の場合、吸入時間Tに応じて、ウイルスの計測可能な濃度範囲が変化する。言い換えると、吸入時間Tを制御することで、ウイルスの計測可能な濃度範囲を移動することができる。この原理を以下の様に利用する。
早朝等で人がまだおらず、部屋にウイルスが存在しない状態において、人が入室して来た場合、感染者である可能性があるので、本浮遊ウイルスの捕集装置100は、空気の吸入よる捕集を開始する。予め設定された時間吸入した後に、センサデバイス111でウイルスの個数を計測する。ここで、ウイルスが検出された場合は、それを報知することができる。一方、ウイルスが検出されなかった場合は、ウイルスが実際に浮遊していない場合と、ウイルスが浮遊しているがその濃度が低すぎて検出されなかった場合である可能性がある。この場合、空気を吸入する時間を延長して、再度計測する。こうすると、ウイルスの計測可能な濃度範囲が、低濃度側に移動するため、ウイルスが浮遊しているがその濃度が低すぎて検出されない可能性が低減する。
以上の様に、本実施の形態では、人検知センサ106によって新たな人の入室を検知して計測を開始して、さらにその計測値に応じて次回の計測における空気の吸入時間を調整することで、センサデバイス111や、捕集液体104の無駄な消費を抑制することができると同時に、計測できるウイルスの濃度範囲を実質的に拡大でき装置の信頼性を高めることができる。
(実施例1)
本実施の形態における第1の実施例を図6のフローチャートを使って説明する。
本実施の形態における第1の実施例を図6のフローチャートを使って説明する。
まず、コントローラー114に開始を指示する。そうすると人検知センサ106が動作を開始する。その後、人検知センサ106が人の入室を検知すると、空気ポンプ109が動作し所定の吸入空気速度で空気の吸入を開始し、捕集液体104にウイルスを捕集し始める。ここで、例えば、吸入空気速度=0.1(m3/分)、で吸入する。これは、空気ポンプ109の駆動力をコントローラー114が制御して実現する。また捕集液体104は、純水で体積は1(mL)である。所定時間例えば1分経過した後に、コントローラー114が、空気ポンプ109を制御して空気の吸入を停止させる。次に、コントローラー114が液体ポンプ112を制御して、捕集液体104全てをサンプル液体113としてセンサデバイス111に供給する。ここで、サンプル液体113の体積は1mlである。供給が完了すると、115〜120が動作して、もし、捕集液体残存していた場合これが排出されて、次に補充用捕集液体が補充されて、次回の計測に備えるために、再開可能状態になる。この排出、補充動作と同時に、センサデバイス111によって、サンプル液体113に含まれているウイルスの量が計測される。
ここで、センサデバイス111の計測値(即ち、供給されたサンプル液体113に含まれるウイルスの個数Vn)が103(個)を示していた場合は、浮遊するウイルスの濃度Vcは(数4)に示される。
(数4)
Vc=Vn/Av
=103(個)/(0.1(m3/分)×1(分))
=104(個/m3)
コントローラー114は、センサデバイス111よりVn=104(個)の信号を受け取り、(数4)より、このウイルス濃度Vc=104(個/m3)を算出して表示して、ウイルス検知を報知する。
Vc=Vn/Av
=103(個)/(0.1(m3/分)×1(分))
=104(個/m3)
コントローラー114は、センサデバイス111よりVn=104(個)の信号を受け取り、(数4)より、このウイルス濃度Vc=104(個/m3)を算出して表示して、ウイルス検知を報知する。
一方、サンプル液体113に含まれているウイルスの量がセンサデバイス111の計測範囲以下即ち過少で、ウイルスが検知されなかった場合、即ちウイルス未検知の場合、空気の吸入時間を延長する。例えば、予め今回の吸入時間の10倍に延長すると設定していた場合は、新規の吸入時間は10分と算出される。そして、再度空気ポンプ109が動作し所定の吸入空気速度=0.1(m3/分)で空気の吸入を開始し、捕集液体104にウイルスを捕集し始める。10分経過した後に、コントローラー114が、空気ポンプ109を制御して空気の吸入を停止させる。
次に、前回と同様にコントローラー114が液体ポンプ112を制御して、捕集液体104全てをサンプル液体113としてセンサデバイス111に供給する。前回と同様、捕集液体の排出、補充動作と同時に、センサデバイス111によって、サンプル液体113に含まれているウイルスの量が計測される。
今回は、センサデバイス111の計測値(即ち、供給されたサンプル液体113に含まれるウイルスの個数Vn)が103(個)を示していた場合は、浮遊するウイルスの濃度Vcは(数5)に示される。
(数5)
Vc=Vn/Av
=103(個)/(0.1(m3/分)×10(分))
=103(個/m3)
コントローラー114は、センサデバイス111よりVn=103(個)の信号を受け取り、(数4)より、このウイルス濃度Vc=103(個/m3)を算出して表示して、ウイルス検知を報知する。この様に動作することにより、1回目の計測では、検知できなかったウイルスを検知することができる。
Vc=Vn/Av
=103(個)/(0.1(m3/分)×10(分))
=103(個/m3)
コントローラー114は、センサデバイス111よりVn=103(個)の信号を受け取り、(数4)より、このウイルス濃度Vc=103(個/m3)を算出して表示して、ウイルス検知を報知する。この様に動作することにより、1回目の計測では、検知できなかったウイルスを検知することができる。
また、2回目でも検知できなかった場合は、再度空気の吸入時間を延長する。例えば、予め今回の吸入時間の10倍に延長すると設定していた場合は、吸入時間は100分と算出されて上記と同様に計測する。ただし、吸入時間が長くなると、実用上不便が発生する場合は、予め最大吸入時間を設定しておき、算出された吸入時間がこれを超える場合は、停止する。停止後は、新たな人の入室を検知するために、人検知センサが動作を開始する。上記動作を繰り返す。
以上の様に、本実施例は、人検知センサ106によって人の入室を検知してウイルスの計測を開始する。ウイルスを検知すれば、その空気中の濃度を算出して報知する。また、ウイルスを検知できない場合は、そのウイルスの濃度が低くセンサデバイスの計測範囲を下回っている可能性を想定して、空気の吸入時間を延長してウイルスを捕集することで、計測可能な空気中のウイルスの濃度域を順次低濃度側に移動させて、ウイルスは浮遊しているがその濃度が低く、検知されない可能性を低減できる。
本実施例の様に、空気の吸入時間を、最初は比較的短時間に設定して、順次吸入時間を延長することは、以下の観点から見て好適である。
浮遊するウイルスに人が感染するリスクは、吸入したウイルスの量に依存して増大する。人の呼吸により一定吸入空気速度(≒0.006(m3/分))で空気を吸入するので、人が吸入するウイルスの量は、その人が滞在している部屋のウイルスの濃度とその部屋での滞在時間の積に相当する。従って、ウイルスの濃度が低い部屋では比較的長時間滞在していても感染するリスクは低いが、ウイルスの濃度が高い部屋では比較的短時間滞在していても感染するリスクは高い。
本実施例の様に、空気の吸入時間を、最初は比較的短時間に設定しておくと、もしウイルスの濃度が高い場合、短時間でウイルスの検知を報知することができ、他の在室者への感染の拡大を防止しやすい。また、ウイルス濃度が低い場合は、比較的長期滞在して初めて感染リスクが上昇するので、ウイルス検知に時間を要しても良い。この様に、本実施例は、人の感染リスクとウイルス濃度と滞在時間の関係を踏まえた点でも効果的である。
さらに、センサデバイス111や、捕集液体104の無駄な消費を抑制することができる。
(実施例2)
本実施の形態における第2の実施例を図7のフローチャートを使って説明する。
本実施の形態における第2の実施例を図7のフローチャートを使って説明する。
まず、コントローラー114に開始を指示する。そうすると人検知センサ106が動作を開始する。その後、人検知センサ106が人の入室を検知すると、空気ポンプ109が動作し所定の吸入空気速度で空気の吸入を開始し、捕集液体104にウイルスを捕集し始める。ここで、例えば、吸入空気速度=0.1(m3/分)、で吸入する。これは、空気ポンプ109の駆動力をコントローラー114が制御して実現する。また捕集液体104は、純水で体積は1(mL)である。所定時間例えば1分経過した後に、コントローラー114が、空気ポンプ109を制御して空気の吸入を停止させる。次に、コントローラー114が液体ポンプ112を制御して、捕集液体104全てをサンプル液体113としてセンサデバイス111に供給する。ここで、サンプル液体113の体積は1mlである。供給が完了すると、115〜120が動作して、もし、捕集液体残存していた場合これが排出されて、次に補充用捕集液体が補充されて、次回の計測に備えるために、再開可能状態になる。この排出、補充動作と同時に、センサデバイス111によって、サンプル液体113に含まれているウイルスの量が計測される。
ここで、センサデバイス111の計測値(即ち、供給されたサンプル液体113に含まれるウイルスの個数Vn)が過剰即ち106(個)以上を示していた場合は、即座にウイルス検知を報知すると同時に、空気の吸入時間を短縮する。例えば、予め今回の吸入時間の1/2倍に短縮すると設定していた場合は、新規の吸入時間は0.5分と算出される。そして、再度空気ポンプ109が動作し所定の吸入空気速度=0.1(m3/分)で空気の吸入を開始し、捕集液体104にウイルスを捕集し始める。0.5分経過した後に、コントローラー114が、空気ポンプ109を制御して空気の吸入を停止させる。
次に、前回と同様にコントローラー114が液体ポンプ112を制御して、捕集液体104全てをサンプル液体113としてセンサデバイス111に供給する。前回と同様、捕集液体の排出、補充動作と同時に、センサデバイス111によって、サンプル液体113に含まれているウイルスの量が計測される。
ここで、センサデバイス111の計測値(即ち、供給されたサンプル液体113に含まれるウイルスの個数Vn)が6×105(個)を示していた場合は、浮遊するウイルスの濃度Vcは(数6)に示される。
(数6)
Vc=Vn/Av
=6×105(個)/(0.1(m3/分)×0.5(分))
=1.2×107(個/m3)
コントローラー114は、センサデバイス111よりVn=6×105(個)の信号を受け取り、(数4)より、このウイルス濃度Vc=1.2×107(個/m3)を算出して表示して、再度ウイルス検知を報知する。
Vc=Vn/Av
=6×105(個)/(0.1(m3/分)×0.5(分))
=1.2×107(個/m3)
コントローラー114は、センサデバイス111よりVn=6×105(個)の信号を受け取り、(数4)より、このウイルス濃度Vc=1.2×107(個/m3)を算出して表示して、再度ウイルス検知を報知する。
また、2回目での計測においても、過剰な場合は、順次空気の吸入時間を短縮する。
一方、サンプル液体113に含まれているウイルスの量がセンサデバイス111の計測範囲以下で、ウイルス未検知の場合、実施例1と同様空気の吸入時間を延長する。ただし、吸入時間が長くなると、実用上不便が発生する場合は、予め最大吸入時間を設定しておき、算出された吸入時間がこれを超える場合は、停止する。停止後は、新たな人の入室を検知するために、人検知センサが動作を開始する。上記動作を繰り返す。
以上の様に、本実施例は、人検知センサ106によって人の入室を検知してウイルスの計測を開始。ウイルスを検知しその濃度が過剰な場合は、即座に報知すると同時に、空気の吸入時間を短縮してウイルスを捕集することで、計測可能な空気中のウイルスの濃度域を順次高濃度側に移動させて、ウイルスは浮遊しているがその濃度が高く、濃度域を表示できない可能性を低減できる。
(実施例3)
本実施の形態における第3の実施例を図8のフローチャートを使って説明する。
本実施の形態における第3の実施例を図8のフローチャートを使って説明する。
本実施例は、新たな人の入室に関係なく、定期的にウイルスを捕集して空気中に浮遊するウイルスを監視する例である。即ち、実施例2の人検知センサを用いていない例である。
まず、コントローラー114に開始を指示する。そうすると空気ポンプ109が動作し所定の吸入空気速度で空気の吸入を開始し、捕集液体104にウイルスを捕集し始める。ここで、例えば、吸入空気速度=0.1(m3/分)、で吸入する。これは、空気ポンプ109の駆動力をコントローラー114が制御して実現する。また捕集液体104は、純水で体積は1(mL)である。所定時間例えば1分経過した後に、コントローラー114が、空気ポンプ109を制御して空気の吸入を停止させる。次に、コントローラー114が液体ポンプ112を制御して、捕集液体104全てをサンプル液体113としてセンサデバイス111に供給する。ここで、サンプル液体113の体積は1mlである。供給が完了すると、115〜120が動作して、もし、捕集液体残存していた場合これが排出されて、次に補充用捕集液体が補充されて、次回の計測に備えるために、再開可能状態になる。この排出、補充動作と同時に、センサデバイス111によって、サンプル液体113に含まれているウイルスの量が計測される。
ここで、センサデバイス111の計測値即ち、供給されたサンプル液体113に含まれるウイルスの個数Vnが計測範囲の場合は、実施例1,2と同様にウイルス濃度Vcを算出して表示して、ウイルス検知を報知する。その後、予め設定された時間待機後に再度空気の吸入を開始してウイルスを計測する。この場合吸入する時間は変更しない。この動作を繰り返し、ウイルスの監視を継続する。
また、サンプル液体113に含まれているウイルスの量が過剰又は過少の場合は、実施例2,3と同様に、空気の吸入時間を短縮又は延長して、ウイルス濃度を計測する。ここで、空気の吸入時間は最大吸入時間に到達してもウイルスを検知できない場合は、一旦停止後、予め設定された時間待機後に再度空気の吸入を開始してウイルスの計測を再開する。この動作を繰り返し、ウイルスの監視を継続する。
以上の様に、本実施例は、多数の人が出入りする大きな建物や雑踏等でも、空気中のウイルス濃度に応じて、空気の吸入時間を制御してウイルスを捕集することで、広い濃度域の空気中のウイルスを計測できる。本実施例は、常時ウイルスを監視する用途に好適である。
なお、実施の形態、および、実施例では、空気の吸入時間を制御して、捕集するウイルスの量をセンサデバイスで計測可能な範囲に制限した形態を示したが、空気の吸入時間は一定にして空気の吸入速度を制御することでも、同様の効果が得られる。
また、実施の形態、および、実施例では、捕集液体104中に微粒子及びウイルスを捕集する例を示したが、例えば、板状の金属、樹脂等の固体に吸入した空気を衝突させて固体上に捕集するインパクターを用いて被検物質を捕集しても良い。
なお、上述した実施の形態および実施例のそれぞれは、適宜、組み合わされても良い。
本発明は、例えば、部屋の空気中の浮遊するウイルス濃度を計測し報知するために用いられる。
100 浮遊ウイルス捕集装置
101 空気吸入口
102 微粒子
103 フィルター
104 捕集液体
105 空気流路
106 人検知センサ
107 捕集液体保持容器
108 空気流路
109 空気ポンプ
110 液体流路
111 センサデバイス
112 液体ポンプ
113 サンプル液体
114 コントローラー
115 液体流路
116 液体ポンプ
117 補充用捕集液体
118 補充用捕集液体保持容器
119 液体流路
120 液体ポンプ
101 空気吸入口
102 微粒子
103 フィルター
104 捕集液体
105 空気流路
106 人検知センサ
107 捕集液体保持容器
108 空気流路
109 空気ポンプ
110 液体流路
111 センサデバイス
112 液体ポンプ
113 サンプル液体
114 コントローラー
115 液体流路
116 液体ポンプ
117 補充用捕集液体
118 補充用捕集液体保持容器
119 液体流路
120 液体ポンプ
Claims (20)
- 対象サンプル中の被検物質を捕集し、捕集サンプルを得る捕集部と、
対象空間から前記対象サンプルを前記捕集部に導入する導入部と、
前記対象空間における、前記被検物質を発生する発生体の存在の有無を検知する発生体検知部と、
を備え、
前記発生体検知部が前記発生体が前記対象空間外から前記対象空間内に入ったことを検知した場合に、前記導入部が前記対象空間における前記対象サンプルの前記捕集部への導入を開始する、
捕集装置。 - 前記対象空間は、部屋であり、
前記発生体は、人である、
請求項1に記載の捕集装置。 - 請求項1または2に記載の捕集装置と、
前記捕集サンプル中の前記被検物質を検出する検出部と、
を備える、検出装置。 - 対象サンプル中の被検物質を捕集し、捕集サンプルを得る捕集部と、
対象空間から前記対象サンプルを前記捕集部に導入する導入部と、
前記導入部が前記捕集部に導入する前記対象サンプルの量を設定する導入量設定部と、
前記捕集サンプル中の前記被検物質を検出する検出部と、
を備え、
前記導入量設定部は、前記導入部が前記捕集部に導入する前記対象サンプルの量として、第1導入量を設定し、
前記導入部が、前記対象空間から前記第1導入量の前記対象サンプルを前記捕集部へ導入し、
前記捕集部は、前記第1導入量の前記対象サンプル中の前記被検物質を捕集し、第1の捕集サンプルを得て、
前記検出部は、前記第1の捕集サンプル中の前記被検物質を検出し、第1の被検物質の量を算出し、
前記導入量設定部は、前記第1の被検物質の量が算出された後に、前記導入部が前記捕集部に導入する前記対象サンプルの量として、第2導入量を設定し、
前記第1の被検物質の量が所定値X以下であった場合には、前記第2導入量は前記第1導入量よりも多く設定される、
検出装置。 - 前記導入量設定部は、前記導入部の前記対象サンプルの前記捕集部への導入時間を長くするか、または、前記導入部の前記対象サンプルの前記捕集部への単位時間当たりの導入量を多くするか、により、前記第2導入量を調整する、
請求項4に記載の検出装置。 - 対象サンプル中の被検物質を捕集し、捕集サンプルを得る捕集部と、
対象空間から前記対象サンプルを前記捕集部に導入する導入部と、
前記導入部が前記捕集部に導入する前記対象サンプルの量を設定する導入量設定部と、
前記捕集サンプル中の前記被検物質を検出する検出部と、
を備え、
前記導入量設定部は、前記導入部が前記捕集部に導入する前記対象サンプルの量として、第1導入量を設定し、
前記導入部が、前記対象空間から前記第1導入量の前記対象サンプルを前記捕集部へ導入し、
前記捕集部は、前記第1導入量の前記対象サンプル中の前記被検物質を捕集し、第1の捕集サンプルを得て、
前記検出部は、前記第1の捕集サンプル中の前記被検物質を検出し、第1の被検物質の量を算出し、
前記導入量設定部は、前記第1の被検物質の量が算出された後に、前記導入部が前記捕集部に導入する前記対象サンプルの量として、第2導入量を設定し、
前記第1の被検物質の量が所定値Y以上であった場合には、前記第2導入量は前記第1導入量よりも少なく設定される、
検出装置。 - 前記導入量設定部は、前記導入部の前記対象サンプルの前記捕集部への導入時間を短くするか、または、前記導入部の前記対象サンプルの前記捕集部への単位時間当たりの導入量を少なくするか、により、前記第2導入量を調整する、
請求項6に記載の検出装置。 - 前記検出部は、前記捕集サンプル中の前記被検物質の濃度を測定し、
前記捕集サンプル中の前記被検物質の濃度と、前記導入部により前記捕集部に導入された前記対象サンプルの量と、に基づいて、前記対象空間における前記被検物質の濃度を算出する、
請求項3〜7のいずれかに記載の検出装置。 - 請求項3〜8のいずれかに記載の検出装置と、
前記検出装置の検出結果に応じて、対象空間から前記被検物質を除去する清浄部と、
を備える、
清浄装置。 - 前記対象サンプルは、空気であり、
前記被検物質は、前記空気中に浮遊するウイルスである、
請求項1〜9のいずれかに記載の装置。 - 捕集部により、対象サンプル中の被検物質を捕集し、捕集サンプルを得る捕集工程と、
対象空間から前記対象サンプルを前記捕集部に導入する導入工程と、
前記対象空間における、前記被検物質を発生する発生体の存在の有無を検知する発生体検知工程と、
を包含し、
前記発生体検知工程により前記発生体が前記対象空間外から前記対象空間内に入ったことが検知された場合に、前記導入工程が前記対象空間における前記対象サンプルの前記捕集部への導入を開始する、
捕集方法。 - 前記対象空間は、部屋であり、
前記発生体は、人である、
請求項11に記載の捕集方法。 - 請求項11または12に記載の捕集方法と、
前記捕集サンプル中の前記被検物質を検出する検出工程と、
を包含する、
検出方法。 - 捕集部により、対象サンプル中の被検物質を捕集し、捕集サンプルを得る捕集工程と、
対象空間から前記対象サンプルを前記捕集部に導入する導入工程と、
前記導入工程において前記捕集部に導入する前記対象サンプルの量を設定する導入量設定工程と、
前記捕集サンプル中の前記被検物質を検出する検出工程と、
を包含し、
前記導入量設定工程は、前記導入工程が前記捕集部に導入する前記対象サンプルの量として、第1導入量を設定し、
前記導入工程が、前記対象空間から前記第1導入量の前記対象サンプルを前記捕集部へ導入し、
前記捕集工程は、前記第1導入量の前記対象サンプル中の前記被検物質を捕集し、第1の捕集サンプルを得て、
前記検出工程は、前記第1の捕集サンプル中の前記被検物質を検出し、第1の被検物質の量を算出し、
前記導入量設定工程は、前記第1の被検物質の量が算出された後に、前記導入部が前記捕集部に導入する前記対象サンプルの量として、第2導入量を設定し、
前記第1の被検物質の量が所定値X以下であった場合には、前記第2導入量は前記第1導入量よりも多く設定される、
検出方法。 - 前記導入量設定工程は、前記導入工程の前記対象サンプルの前記捕集部への導入時間を長くするか、または、前記導入工程の前記対象サンプルの前記捕集部への単位時間当たりの導入量を多くするか、により、前記第2導入量を調整する、
請求項14に記載の検出方法。 - 捕集部により、対象サンプル中の被検物質を捕集し、捕集サンプルを得る捕集工程と、
対象空間から前記対象サンプルを前記捕集部に導入する導入工程と、
前記導入工程において前記捕集部に導入する前記対象サンプルの量を設定する導入量設定工程と、
前記捕集サンプル中の前記被検物質を検出する検出工程と、
を包含し、
前記導入量設定工程は、前記導入工程が前記捕集部に導入する前記対象サンプルの量として、第1導入量を設定し、
前記導入工程が、前記対象空間から前記第1導入量の前記対象サンプルを前記捕集部へ導入し、
前記捕集工程は、前記第1導入量の前記対象サンプル中の前記被検物質を捕集し、第1の捕集サンプルを得て、
前記検出工程は、前記第1の捕集サンプル中の前記被検物質を検出し、第1の被検物質の量を算出し、
前記導入量設定工程は、前記第1の被検物質の量が算出された後に、前記導入部が前記捕集部に導入する前記対象サンプルの量として、第2導入量を設定し、
前記第1の被検物質の量が所定値Y以上であった場合には、前記第2導入量は前記第1導入量よりも少なく設定される、
検出方法。 - 前記導入量設定工程は、前記導入工程の前記対象サンプルの前記捕集部への導入時間を短くするか、または、前記導入工程の前記対象サンプルの前記捕集部への単位時間当たりの導入量を少なくするか、により、前記第2導入量を調整する、
請求項16に記載の検出方法。 - 前記検出工程は、前記捕集サンプル中の前記被検物質の濃度を測定し、
前記捕集サンプル中の前記被検物質の濃度と、前記導入工程により前記捕集部に導入された前記対象サンプルの量と、に基づいて、前記対象空間における前記被検物質の濃度を算出する、
請求項13〜17のいずれかに記載の検出方法。 - 請求項13〜18のいずれかに記載の検出方法と、
前記検出方法の検出結果に応じて、対象空間から前記被検物質を除去する清浄工程と、
を備える、
清浄方法。 - 前記対象サンプルは、空気であり、
前記被検物質は、前記空気中に浮遊するウイルスである、
請求項11〜19のいずれかに記載の方法。
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