JP2015206669A - 捕集装置、検出装置、清浄装置、捕集方法、検出方法、および、清浄方法 - Google Patents

捕集装置、検出装置、清浄装置、捕集方法、検出方法、および、清浄方法 Download PDF

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達朗 河村
榛葉 教子
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Masaru Minamiguchi
勝 南口
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Abstract

【課題】従来の技術は、被検物質と微粒子との濃度が変化する場合では、検出部による被検物質の検出可能範囲内で、検出を実施できない。【解決手段】被検物質と微粒子とを含む対象サンプル中の前記微粒子を捕集し、捕集サンプルを得る捕集部と、対象空間から前記対象サンプルを前記捕集部に導入する導入部と、前記捕集部に導入される前記対象サンプル中の前記微粒子の数Pnを計測する微粒子計測部と、前記捕集部により得られた前記捕集サンプルを、前記被検物質を検出するための検出部に供給する供給部と、を備え、前記対象空間において、前記被検物質の濃度と前記微粒子の濃度とは、互いに相関関係にあり、前記微粒子計測部は、前記対象サンプルが前記捕集部に導入される際に、前記微粒子の数Pnを計測し、前記供給部は、計測された前記微粒子の数Pnが所定値に達した場合に、前記捕集部により得られた前記捕集サンプルを前記検出部に供給する、捕集装置。【選択図】図6

Description

本発明は、例えば、対象サンプル中の被検物質(例えば、空気中を浮遊するウイルス等の病原体)を捕集する捕集方法及び装置に関する。
空気中を浮遊するウイルス等の病原体を捕集する技術としては、例えば、ウイルス等を捕集可能なフィルターに空気を流した後、抽出液を用いて当該フィルターに捕集されたウイルス等を抽出液中に抽出する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、ウイルス等を、サイクロン効果を利用して直接液体に衝突させて、液体中にウイルス等を捕集する技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
なお、空気中を浮遊しているウイルスは、ウイルス単体で浮遊している訳ではなく、他の浮遊している微粒子に付着して、又は人が放出する飛沫等に含まれて浮遊していることが知られている。
通常ウイルスの直径は30〜200(nm)で、例えば、インフルエンザウイルスの場合、その直径は90〜110(nm)である。ウイルスが空気中を浮遊している場合は、直径が0.3〜10(μm)の微粒子として浮遊している。特に浮遊している全ウイルスの内約60%以上は直径が1(μm)以上の微粒子として浮遊している(例えば、非特許文献1、2を参照)。ここで、直径が10(μm)以上の微粒子は、即座に沈降するので、空気中を浮遊することは無い。
また、人の咳、くしゃみによって、体液に含まれているウイルスが放出されるが、体液は放出後瞬時に乾燥して、飛沫核になる。このウイルスを含んだ飛沫核の直径は、約1(μm)で、空気中を浮遊する(例えば、非特許文献3を参照)。
即ち、ウイルスは、他の浮遊している微粒子に吸着した状態や、飛沫核に含まれた状態や、その飛沫核が他の浮遊している微粒子に吸着した状態や、その飛沫核同士が凝集した状態で、直径が0.3〜10(μm)の微粒子として浮遊している。言い換えると、直径が0.3〜10(μm)の微粒子に含まれて浮遊している。
ウイルス等の病原体の濃度を計測する方法として、蛍光分光法により細菌、カビ等の病原体の濃度を測定する技術が開示されている(例えば、特許文献3参照)。また、表面増強ラマン分光測定方法としては、ウイルス等と特異的に結合する抗体等を金、銀等の貴金属で形成されたナノメートル程度の構造体(ナノ構造体)に固定化し、そのナノ構造体で、局在化表面プラズモン共鳴が発生する光を照射して、抗体等で発生する表面増強ラマン散乱光を計測する技術が開示されている(例えば、非特許文献4参照)。
特開2012−52865号公報 特開2012−52866号公報 特表2013−520639号公報
Wan Yang1, Subbiah Elankumaran2 and Linsey C. Marr1, "Concentrations and size distributions of airborne influenza Aviruses measured indoors at a health centre,a day−care centre and on aeroplanes", Journal of the Royal Society Interface (2011) 8, 1176-1184 Parham Azimi, Brent Stephens, " HVAC filtration for controlling infectious airborne disease transmission in indoor environments: Predicting risk reductions and operational costs", Building and Environment 70 (2013) 150−160 西村秀一、阪田総一郎、"くしゃみ咳によるエアロゾル粒子中のインフルエンザウイルスの活性と空調"、冷凍2010年5月号第85巻第991号 Ralph A. Trip, Richard A. Dluhy, Yiping Zhao, "Novel nanostructures for SERS biosensing", Nano today, Vol. 3, Number 3−4, 31−37 (2008)
従来の技術では、対象空間における被検物質の濃度が変化する場合では、検出部による被検物質の検出可能範囲内で、検出を実施することができない、という課題があった。
被検物質と微粒子とを含む対象サンプル中の前記微粒子を捕集し、捕集サンプルを得る捕集部と、対象空間から前記対象サンプルを前記捕集部に導入する導入部と、前記捕集部に導入される前記対象サンプル中の前記微粒子の数Pnを計測する微粒子計測部と、前記捕集部により得られた前記捕集サンプルを、前記被検物質を検出するための検出部に供給する供給部と、を備え、前記対象空間において、前記被検物質の濃度と前記微粒子の濃度とは、互いに相関関係にあり、前記微粒子計測部は、前記対象サンプルが前記捕集部に導入される際に、前記微粒子の数Pnを計測し、前記供給部は、計測された前記微粒子の数Pnが所定値に達した場合に、前記捕集部により得られた前記捕集サンプルを前記検出部に供給する、捕集装置。
対象空間から被検物質と微粒子とを含む対象サンプルを捕集部に導入する導入工程と、前記捕集部により、前記導入工程により導入された前記対象サンプル中の前記微粒子を捕集し、捕集サンプルを得る捕集工程と、前記対象サンプル中の前記微粒子の数Pnを計測する微粒子計測工程と、前記捕集工程により得られた前記捕集サンプルを、前記被検物質を検出するための検出部に供給する供給工程と、を包含し、前記微粒子計測工程は、前記対象サンプルが前記捕集部に導入される際に、前記微粒子の数Pnを計測し、前記供給工程は、計測された前記微粒子の数Pnが所定値に達した場合に、前記捕集部により得られた前記捕集サンプルを前記検出部に供給する、捕集方法。
本発明の構成によれば、対象空間における被検物質の濃度が変化する場合においても、検出部による被検物質の検出可能範囲内で、検出を実施することができる。
実施の形態2の浮遊ウイルスの捕集方法及び装置の概略構成を示すブロック図 実施の形態2の浮遊ウイルスの捕集方法及び装置に使用するパーティクルカウンターの概略図 実施の形態の原理を説明するためのグラフ 実施の形態の原理を説明するためのグラフ 実施の形態の原理を説明するためのグラフ 実施の形態1の捕集装置の構成を示す図 実施の形態1の検出装置および清浄装置の構成を示す図 実施の形態1の捕集方法の構成を示す図 実施の形態1の検出方法および清浄方法の構成を示す図
まず、本発明の発明者の着眼点について、説明する。
上述した従来の捕集技術は、予め定めた一定の吸入空気速度(m/分)で、予め定めた一定時間を吸入してウイルス等を捕集している。例えば、特許文献1では、吸入空気速度=0.0333(m/分)で、30分間捕集している例が示されている。この場合は、約1mの空気を吸入して、この中に浮遊していたウイルスを捕集したことになる。また、特許文献2では、吸入空気速度=0.66(m/分)で、0.25分間捕集している例が示されている。この場合は、約0.165(m)の空気を吸入して、この中に浮遊していたウイルスを捕集したことになる。即ち、従来は、予め定めた一定の吸入空気速度(m/分)で、予め定めた一定時間空気を吸入することで、一定体積の空気中に浮遊するウイルスを捕集している。そして捕集したウイルスを、一定の体積の液体中に抽出して、液体中のウイルスを計測している。この液体中のウイルスの計測値より、空気中に浮遊しているウイルスの存否を検査している。
上記の様な従来の捕集技術では、一定体積の空気中に浮遊するウイルスを捕集するので、捕集するウイルスの量は、空気中に浮遊するウイルスの濃度に応じて変動する。一方、ウイルスの濃度を計測する技術においては、その計測可能な濃度範囲が限定されている。即ち、計測できる最低濃度と最大濃度の比であるダイナミックレンジは有限である。従って、空気中に浮遊するウイルスの濃度が低い場合、捕集されたウイルスの量が過少で計測できる最低濃度を下回る可能性が有った。また、逆に、空気中に浮遊するウイルスの濃度が高い場合、捕集されたウイルスの量が過大で計測できる最大濃度を上回る可能性が有った。
以上の様に、従来の捕集技術では、捕集するウイルスの量が、過少又は過大になり、ウイルスの濃度を計測する技術で計測可能な濃度範囲を超える場合があるという課題があった。
なお、本実施の形態は、例えば、空気中を浮遊するウイルスを捕集する技術に関する。
本実施形態の構成により、空気中を浮遊するウイルス等の病原体を捕集し、当該空気中に含まれるウイルス等の病原体の濃度を、蛍光分光法、表面増強ラマン散乱分光法、抗原抗体反応を利用した免疫クトマトデバイス等により計測することで、空気中を浮遊するウイルスの濃度を計測することができる。
空気中に浮遊するウイルスの濃度の関わらず、捕集するウイルスの量を、ウイルス濃度が計測できる範囲に制御することができる。これにより、捕集したウイルスの濃度が計測できない可能性を低減し、様々な環境下で、浮遊するウイルスを検査する装置全体の信頼性を向上できる。
(実施の形態1)
図6は、実施の形態1の捕集装置1000の構成を示す図である。
実施の形態1の捕集装置1000は、導入部1100と、捕集部1200と、微粒子計測部1300と、供給部1400と、を備える。
導入部1100は、対象空間から対象サンプルを捕集部1200に導入する。
捕集部1200は、被検物質と微粒子とを含む対象サンプル中の微粒子を捕集し、捕集サンプルを得る。
微粒子計測部1300は、捕集部1200に導入される対象サンプル中の微粒子の数Pnを計測する。
供給部1400は、捕集部1200により得られた捕集サンプルを、被検物質を検出するための検出部2100に供給する。
対象空間において、被検物質の濃度と微粒子の濃度とは、互いに相関関係にある。
微粒子計測部1300は、対象サンプルが捕集部1200に導入される際に、微粒子の数Pnを計測する。
供給部1400は、計測された微粒子の数Pnが所定値に達した場合に、捕集部により得られた捕集サンプルを検出部に供給する。
以上の構成によれば、対象空間における被検物質の濃度が変化する場合においても、検出部による被検物質の検出可能範囲内で、検出を実施することができる。これにより、検出可能範囲外での検出の実施を低減することができる。これにより、例えば、利用する検出部材が1回の検出ごとに廃棄されるような使い捨ての検出部材であっても、検出可能範囲外での検出の実施による、検出部材の無駄な浪費を低減することができる。
なお、実施の形態1の捕集装置1000においては、導入部1100は、所定時間の間で微粒子の数Pnが所定値に達するように、捕集部1200に単位時間当たりに導入する対象サンプルの量を変化させて、対象サンプルを捕集部1200に導入しても良い。
以上の構成によれば、一定の時間間隔毎に、被検物質の濃度を把握する必要が有る場合に、効果的である。
また、実施の形態1の捕集装置1000においては、微粒子計測部1300は、単位時間に対する微粒子の数Pnの変化量を計測しても良い。このとき、導入部1100は、当該変化量に基づいて、所定時間の間で微粒子の数Pnが所定値に達するように、捕集部1200に単位時間当たりに導入する対象サンプルの量を変化させて、対象サンプルを捕集部1200に導入しても良い。
以上の構成によれば、対象サンプル中の微粒子の濃度が変化する場合であっても、一定の時間間隔毎に、被検物質の濃度を把握することができる。
また、実施の形態1の捕集装置1000においては、導入部1100は、微粒子の数Pnが所定値に達するまでの間、対象サンプルを捕集部1200に導入し、微粒子の数Pnが所定値に達した後に、対象サンプルの捕集部1200への導入を停止しても良い。
以上の構成によれば、計測された微粒子の数Pnが所定値に達したときの捕集サンプルにおける被検物質の濃度を、より正確に検出することができる。
図7は、実施の形態1の検出装置2000および清浄装置3000の構成を示す図である。
実施の形態1の検出装置2000は、上述の捕集装置1000と、検出部2100と、を備える。
検出部2100は、供給部1400により供給された捕集サンプル中の被検物質を検出する。
以上の構成によれば、捕集サンプルにおける被検物質の濃度を、より正確に検出することができる。
なお、実施の形態1の検出装置2000においては、検出部2100は、供給部1400により供給された捕集サンプル中の被検物質の濃度を測定しても良い。このとき、当該捕集サンプル中の被検物質の濃度と、導入部1100により捕集部1200に導入された対象サンプルの量と、に基づいて、対象空間における被検物質の濃度を算出しても良い。
以上の構成によれば、捕集サンプルにおける被検物質の濃度を、より正確に検出することができる。
実施の形態1の清浄装置3000は、上述の検出装置2000と、清浄部3100と、を備える。
清浄部3100は、検出装置2000の検出結果に応じて、対象空間から被検物質を除去する。
以上の構成によれば、対象空間から被検物質を、より効率的に除去することができる。
図8は、実施の形態1の捕集方法の構成を示す図である。
実施の形態1の捕集方法は、導入工程と、捕集工程と、微粒子計測工程と、供給工程と、を包含する。
導入工程は、対象空間から被検物質と微粒子とを含む対象サンプルを捕集部に導入する工程である。
捕集工程は、捕集部により、導入工程により導入された対象サンプル中の微粒子を捕集し、捕集サンプルを得る工程である。
微粒子計測工程は、対象サンプル中の微粒子の数Pnを計測する工程である。
供給工程は、捕集工程により得られた捕集サンプルを、被検物質を検出するための検出部に供給する工程である。
対象空間において、被検物質の濃度と微粒子の濃度とは、互いに相関関係にある。
微粒子計測工程は、対象サンプルが捕集部に導入される際に、微粒子の数Pnを計測する。
供給工程は、計測された微粒子の数Pnが所定値に達した場合に、捕集部により得られた捕集サンプルを検出部に供給する。
以上の構成によれば、対象空間における被検物質の濃度が変化する場合においても、検出部による被検物質の検出可能範囲内で、検出を実施することができる。これにより、検出可能範囲外での検出の実施を低減することができる。これにより、例えば、利用する検出部材が1回の検出ごとに廃棄されるような使い捨ての検出部材であっても、検出可能範囲外での検出の実施による、検出部材の無駄な浪費を低減することができる。
なお、実施の形態1の捕集方法においては、導入工程は、所定時間の間で微粒子の数Pnが所定値に達するように、単位時間当たりに導入する対象サンプルの量を変化させて、対象サンプルを捕集部に導入しても良い。
以上の構成によれば、一定の時間間隔毎に、被検物質の濃度を把握する必要が有る場合に、効果的である。
また、実施の形態1の捕集方法においては、微粒子計測工程は、時間に対する微粒子の数Pnの変化量を計測しても良い。このとき、導入工程は、当該変化量に基づいて、所定時間の間で微粒子の数Pnが所定値に達するように、単位時間当たりに導入する対象サンプルの量を変化させて、対象サンプルを捕集部に導入しても良い。
以上の構成によれば、対象サンプル中の微粒子の濃度が変化する場合であっても、一定の時間間隔毎に、被検物質の濃度を把握することができる。
また、実施の形態1の捕集方法においては、導入工程は、微粒子の数Pnが所定値に達するまでの間、対象サンプルを導入し、微粒子の数Pnが所定値に達した後に、対象サンプルの捕集部への導入を停止しても良い。
以上の構成によれば、計測された微粒子の数Pnが所定値に達したときの捕集サンプルにおける被検物質の濃度を、より正確に検出することができる。
図9は、実施の形態1の検出方法および清浄方法の構成を示す図である。
実施の形態1の検出方法は、上述の捕集方法と、検出工程と、を包含する。
検出工程は、検出部により、供給工程により供給された捕集サンプル中の被検物質を検出する工程である。
以上の構成によれば、捕集サンプルにおける被検物質の濃度を、より正確に検出することができる。
なお、実施の形態1の検出方法においては、検出工程は、検出部により、供給部により供給された捕集サンプル中の被検物質の濃度を測定しても良い。このとき、捕集サンプル中の被検物質の濃度と、導入工程により捕集部に導入された対象サンプルの量と、に基づいて、対象空間における被検物質の濃度を算出しても良い。
以上の構成によれば、捕集サンプルにおける被検物質の濃度を、より正確に検出することができる。
実施の形態1の清浄方法は、上述の検出方法と、清浄工程と、を包含する。
清浄工程は、検出方法の検出結果に応じて、対象空間から被検物質を除去する工程である。
以上の構成によれば、対象空間から被検物質を、より効率的に除去することができる。
なお、被検物質は、例えば、ウイルスや細菌など病原体であっても良い。もしくは、被検物質は、例えば、ウイルスや細菌などに関連するタンパク質であっても良い。もしくは、被検物質は、例えば、におい成分などであっても良い。もしくは、被検物質は、生体物質(タンパク質、脂質等)やアレルゲン、バクテリアなどであっても良い。
また、微粒子は、塵や埃などであっても良い。もしくは、動物が放出する飛沫などであっても良い。
また、対象空間は、部屋であっても良い。もしくは、対象空間は、屋外の所定の空間領域であっても良い。もしくは、対象空間は、容器であっても良い。
また、対象サンプルは、空気であっても良い。もしくは、対象サンプルは、液体であっても良い。
また、捕集部は、一例として、捕集液体や捕集固体などを含んでいても良い。
また、導入部は、一例として、空気吸入口や空気流路や空気ポンプなどを含んでいても良い。
また、微粒子計測部は、一例として、パーティクルカウンターなどを含んでいても良い。
また、微粒子の数Pnの計測には、一例として、光を利用した計測方法が用いられても良い。
また、供給部は、一例として、液体流路や液体ポンプなどを含んでいても良い。
また、検出部は、一例として、センサデバイス111などを含んでいても良い。
また、清浄部は、空気中から被検物質を除去する空気清浄部であっても良い。もしくは、清浄部は、液体中から被検物質を除去する構成であっても良い。
また、捕集部や導入部や微粒子計測部や供給部や検出部や清浄部などが、制御部で制御されても良い。このとき、制御部は、コントローラー114の一部であっても良い。
(実施の形態2)
図1は、本発明の実施の形態2における浮遊ウイルスの捕集方法及び装置100の概略構成を示すブロック図である。
101は、空気吸入口で、周辺の雰囲気空気を吸入する。
102は周辺の雰囲気空気中を浮遊するウイルスを含んだ微粒子で、空気吸入口101より吸入される。
103はフィルターで、約10(μm)以上の粒子は透過できない。
104は、吸入した空気中を浮遊するウイルスを含んだ微粒子を捕集する捕集液体である。
105は、フィルター103を透過した空気を捕集液体104へ導く空気流路である。
106は、空気流路105中に配置されたパーティクルカウンターで、空気流路105を通過する粒子の数をカウントする。
107は、捕集液体104を保持する捕集液体保持容器。108は捕集液体保持容器107内の空気を外部に導く空気流路である。
109は空気ポンプで、空気流路108を介して捕集液体保持容器107内の空気を外部へ排気することで、空気流路105を介して周辺の雰囲気空気を吸入し捕集液体104へ導く。空気ポンプ109の駆動力を調整して、吸入空気速度を制御することができる。
110は、ウイルスを捕集した捕集液体104を、ウイルスを計測するセンサデバイス111に導く液体流路である。
112は、液体ポンプで、所定体積の捕集液体104をサンプル液体113としてセンサデバイス111に供給する。
センサデバイス111は、ウイルスと反応する試薬又はこの試薬を担持したチップを具備している。さらに、前記ウイルスとの反応を電気信号に変換して、ウイルス量に相当する信号を出力する。本実施の形態でのセンサデバイス111は、所定体積=1mlのサンプル液体113中のウイルスの個数=10〜10(個)の範囲を計測できる。
114は、パーティクルカウンター106の信号を利用して、捕集液体104をセンサデバイス111に供給するように、空気ポンプ109と液体ポンプ112を制御するコントローラーである。本コントローラー114に各種パラメーターを入力することで、予め設定された条件で、各ポンプを制御して所定体積の捕集液体104をセンサデバイス111に供給することができる。さらに、本コントローラー114は、計時機能も有しており、各動作に要した時間情報を発生及び記憶することもできる。コントローラー114は、またセンサデバイス111の計測値を受信して、前記計測値と前記時間情報から浮遊するウイルスの濃度を算出する機能も有する。
センサデバイス111に所定体積の捕集液体104を供給した後、捕集液体保持容器107中に捕集液体104が残留しており、再度浮遊するウイルスを捕集して計測する場合は、次の動作を追加する。
捕集液体保持容器107と外部を連結する液体流路115を介して、残留している捕集液体104を捕集液体保持容器107より外部へ液体ポンプ116により排出する。そして、補充用捕集液体117を捕集液体保持容器107へ次のように輸送する。補充用捕集液体117は、補充用捕集液体保持容器118に格納されており、液体流路119を介して、液体ポンプ120によって所定体積の補充用捕集液体117が捕集液体保持容器107へ輸送される。上記した、残留している捕集液体104の排出、補充用捕集液体117の捕集液体保持容器107への輸送は、コントローラー114が液体ポンプ116、液体ポンプ120を制御することで実現される。
図2は、図1に示したパーティクルカウンター106の概略構成図である。
201は、空気流路で、空気流路105の一部を示したものである。
202は、半導体レーザ又はLED等で構成された光源で、203に示した照射光を空気流路201中に照射する。
204は、雰囲気の空気中に浮遊していて空気流路201に吸入された粒子で、直径は0.3〜10(μm)である。
微粒子204が照射光203中を通過すると、散乱光205が発生する。発生した散乱光205は、光センサ206によって検出される。ここで、全ての微粒子204は、照射光203の光路中を通過し、ここで発生した散乱光が光センサ206によって検出されるように配置されている。従って、光センサ206の出力信号をカウントすることで、このパーティクルカウンター106は、空気流路105を通過する微粒子をカウントすることができる。
ここで、本実施の形態では、直径は0.3〜10(μm)の微粒子に対する光センサ206の出力信号をカウントする様に設定する。これにより、パーティクルカウンター106は、空気流路105を通過する直径は0.3〜10(μm)の全ての微粒子をカウントすることができる。
パーティクルカウンター106のカウントされた微粒子204の個数(=N)は、コントローラー114へ供給される。
パーティクルカウンター106でカウントされた微粒子204は、一定割合で、捕集液体104中に捕集される。ここで、捕集される割合は、吸入空気速度、捕集液体104の体積、空気流路105及び捕集液体保持容器107の形状によって決まる。一般的には、カウントされた微粒子204のうち、30%から99.9%が捕集液体104中に捕集される。以降は簡単ために、この捕集される割合、即ち捕集率が100%の場合を説明する。
上述したように、ウイルスは、直径が0.3〜10(μm)の微粒子として浮遊している。即ち微粒子204の一部または全部はウイルスを含んでいる。
従って、空気中にウイルスが浮遊している際には、捕集液体104中に捕集されるウイルスの数は、パーティクルカウンター106で、カウントされた微粒子204の個数と相関する。即ち、ウイルスが浮遊している状況では、カウントされた微粒子204の個数が増加するに従って、捕集液体104中に捕集されるウイルスの数も増加する。ここで、ウイルスが浮遊していない状況では、カウントされた微粒子204の個数が増加しても、捕集液体104中にはウイルスは捕集されないことは言うまでもない。
本実施の形態における原理を以下に説明する。
捕集液104中に捕集されるウイルスの個数Vnは(数1)の様に表される。
(数1)
Vn(個)=Vc(個/m)×Av(m)×1.0(=捕集率)
ここで、
Vc:浮遊しているウイルスの個数の濃度(個/m
Av:吸入した空気の体積(m
また、浮遊しているウイルスの個数の濃度(個/m)Vcは、(数2)の様に表される。
(数2)
Vc(個/m)=α×Pc(個/m
ここで、
Pc:浮遊している微粒子204の濃度(個/m
α:浮遊している微粒子204にウイルスが含まれている割合
ウイルスが浮遊していない時はα=0である。また、1個の微粒子204にウイルスが複数含まれている可能性はあるが、通常微粒子204の濃度の方がウイルスの濃度よりも高いことが多いので、平均するとα<1である。従って、多くの場合、0≦α<1で、浮遊しているウイルスの濃度に応じて変化する。
(数1)に(数2)を代入すると以下の(数3)になる。
(数3)
Vn(個)=α×Pc(個/m)×Av(m)×1.0(=捕集率)
=α×Pn(個)
ここで、Pn:捕集液104中に捕集される微粒子204の個数(個)である。
図3は、(数1)の関係を示したグラフで、横軸はAv、縦軸はVnを示す。ここで、実線は、ウイルスの濃度Vc=10(個/m)、点線はウイルスの濃度Vc=10(個/m)の場合のAvとVnの関係を示す。
ここで、1mlのサンプル液体中における、センサデバイス111の計測範囲即ちウイルスの個数が定量できるウイルスの個数の範囲は、10〜10(個)である。この範囲よりVnが少ない際は、センサデバイス111の出力信号はノイズレベルと同等でゼロを示すとなる。一方、この範囲よりVnが多い際は、センサデバイス111の出力信号は飽和して、10(個)を示す。なお、センサデバイス111は、所定体積(=1ml)のサンプル液体中のウイルスの個数を計測するので、この計測値は、サンプル液体中の濃度に換算できる。
図3のグラフにおいて、この計測範囲外の領域は、灰色で示している。図3から明らかなように、Av=10=1(m)場合は、Vc=10〜10(個/m)の範囲が計測できる、即ち定量値が示せる。また、Av=10=10(m)場合は、Vc=10〜10(個/m)の範囲が計測できる。
この様に、Avに応じて、Vcの計測範囲が異なる。
また、従来の技術の様に、Avを予め設定した値に固定している場合は、Vcの計測範囲も固定される。
図4は、(数3)の関係を示したグラフで、横軸はPn、縦軸はVnを示す。ここで、実線は、α=10−1、点線はα=10−4の場合のPnとVnの関係を示す。ここで、図3と同様センサデバイス111の計測範囲(即ち計測できるウイルスの個数の範囲)は、10〜10(個)であるので、この範囲外の領域は、灰色で示している。
図4から明らかなように、Pn=10場合は、α=10−4〜10−1の範囲が計測でき、即ち定量値が示せる。また、Pn=10場合は、α=10−5〜10−2の範囲が計測できる。さらに、Pn=10場合は、α=10−3〜10の範囲が計測できる。
図5は、(数2)の関係を示したグラフで、横軸はPc、縦軸はVcを示す。ここで、実線は、α=10−1、点線はα=10−4の場合のPcとVcの関係を示す。
次に、Pn=10(個)に到達するまで捕集した例を示す。この場合は、図4で示したように、α=10−4〜10−1の範囲が計測できる。ここで、周辺の通常の環境の変化で、Pcが変化する、例えば、Pc=10〜10(個/m)、範囲で変化する例について示す。Pc=10の場合、図4で示したように、α=10−4〜10−1の範囲が計測できるので、Vc=10〜10(個/m)の範囲が計測できる。また、Pc=10の場合、図4で示したように、α=10−4〜10−1の範囲が計測できるので、Vc=10〜10(個/m)の範囲が計測できる。従って、Pc=10〜10(個/m)、範囲で変化する環境では、Vc=10〜10(個/m)の範囲が計測できる。
これは、周辺の通常の環境の変化に応じて、センサデバイス111に供給するウイルスの個数の変化範囲を制限することで、空気中に浮遊するウイルスの計測可能な濃度範囲を拡大できることを意味する。より具体的には、上記の例の場合、従来の技術の様に、Av=1(m)に固定している際のVcの計測範囲はVc=10〜10(個/m)で有ったので、2桁計測範囲を拡大できる。図5においてPc=10〜10(個/m)、範囲で変化する環境での、計測範囲外の領域は、灰色で示している。
以上の様に、本実施形態では、(数3)に示した様に、空気中を浮遊するウイルスの濃度Vcは、空気中を浮遊する微粒子204の濃度Pcと相関する事実を利用して、捕集された微粒子204の個数Pnが所定値になるように吸入する空気の体積Avを制御して、計測可能な空気中に浮遊するウイルスの計測可能な濃度範囲を拡大している。
(実施例1)
第1の実施例を以下に説明する。
まず、コントローラー114に開始を指示する。そうすると、空気ポンプ109が動作し所定の吸入空気速度で空気の吸入を開始し、捕集液体104に微粒子204が捕集され、これに含まれているウイルスも捕集され始める。ここで、例えば、吸入空気速度=0.1(m/分)、で吸入する。これは、空気ポンプ109の駆動力をコントローラー114が制御して実現する。また捕集液体104は、純水で体積は1(mL)である。
空気の吸入が開始されると同時に、パーティクルカウンター106は、微粒子204のカウントを開始する。時間が経過するのに従って、カウントされた微粒子204の個数(=Pn)が増加し、捕集されるウイルスの数も増加する。その後、Pnが所定値に到達するとコントローラー114が、空気ポンプ109を制御して空気の吸入を停止させる。コントローラー114は空気の吸入が開始されてから停止させるまでの経過時間を計時して記憶する。
本実施例では、空気の吸入を停止する微粒子204の個数PnをPnstopとする。このPnstopを10とした場合を以下に示す。例えば、空気中を浮遊する微粒子204の濃度Pcが、10(個/m)で一定の際は、吸入空気速度=0.1(m/分)なので、10分で、個数PnはPnstopに到達する。空気ポンプ109の動作を停止すると、コントローラー114が液体ポンプ112を制御して、捕集液体104全てをサンプル液体113としてセンサデバイス111に供給する。ここで、サンプル液体113の体積は1mlである。
センサデバイス111によって、サンプル液体113に含まれているウイルスの量が計測される。
この例では、(数4)に示された個数(10(個))の微粒子204に含まれるウイルスがセンサデバイス111に供給される。
(数4)
0.1(m/分)×10(分)×10(個/m)×1.0(=捕集率)
=10(個)
ここで、センサデバイス111の計測値(即ち、供給されたサンプル液体113に含まれるウイルスの個数Vn)が10(個)を示していた場合は、浮遊するウイルスの濃度Vcは(数5)に示される。
(数5)
Vc=Vn/Av
=10(個)/(0.1(m/分)×10(分))
=10(個/m
コントローラー114は、センサデバイス111よりVn=10(個)の信号を受け取り、(数5)より、このウイルス濃度Vc=10(個/m)を算出して表示する。
また、例えば、雨天等で空気中を浮遊する微粒子204の濃度Pcが低く、5×10(個/m)の際は、20分で、個数PnはPnstopに到達する。この場合であっても、Pn=10(個))の微粒子204に含まれるウイルスがセンサデバイス111に供給されている。
ここで、センサデバイス111の計測値(即ち、供給されたサンプル液体113に含まれるウイルスの個数Vn)が10(個)を示していた場合は、浮遊するウイルスの濃度Vcは(数6)に示される。
(数6)
Vc=Vn/Av
=10(個)/(0.1(m/分)×20(分))
=5×10(個/m
さらに、例えば、空気清浄機等を運転した環境下で、微粒子204の濃度Pcが低く、10(個/m)で際は、100分で、個数PnはPnstopに到達する。この場合であっても、Pn=10(個))の微粒子204に含まれるウイルスがセンサデバイス111に供給されている。
ここで、センサデバイス111の計測値(即ち、供給されたサンプル液体113に含まれるウイルスの個数Vn)が10(個)を示していた場合は、浮遊するウイルスの濃度Vcは(数7)に示される。
(数7)
Vc=Vn/Av
=10(個)/(0.1(m/分)×100(分))
=10(個/m
一方、多くのウイルス感染者がくしゃみ等をすることで、空気中を浮遊する微粒子204の濃度Pcが高く、10(個/m)の際は、1分で、個数PnはPnstopに到達する。この場合であっても、Pn=10(個))の微粒子204に含まれるウイルスがセンサデバイス111に供給されている。
ここで、センサデバイス111の計測値(即ち、供給されたサンプル液体113に含まれるウイルスの個数Vn)が10(個)を示していた場合は、浮遊するウイルスの濃度Vcは(数8)に示される。
(数8)
Vc=Vn/Av
=10(個)/(0.1(m/分)×1(分))
=10(個/m
以上の様に、本実施例によれば、捕集された微粒子204の個数Pnが所定値(=10(個))になるように吸入する空気の体積Avを制御して、計測可能な空気中に浮遊するウイルスの計測可能な濃度範囲を拡大している。
ここで、本実施例では、空気の吸入速度は一定(=0.1(m/分))で、吸入する時間を制御して、吸入する空気の体積Avを制御している。このように、本実施例は、様々な環境下でのウイルスの濃度を制御することができる。
なお、本実施例では、空気を吸入している期間において、浮遊している微粒子204の濃度Pcが一定の場合を示したが、Pcが変化しても同様に動作する。
(実施例2)
第2の実施例を以下に説明する。
本実施例は、構成や実施例1と同じであるが、実施例1と違い、吸入空気速度を制御して、吸入する空気の体積Avを制御する例である。従って、本実施例では、吸入する時間は一定である。一定時間間隔毎に、ウイルスの濃度を把握する必要が有る場合に効果的である。
まず、コントローラー114に開始を指示する。そうすると、空気ポンプ109が動作し所定の吸入空気速度で空気の吸入を開始し、捕集液体104に微粒子204が捕集され、これに含まれているウイルスも捕集され始める。ここで、例えば、吸入空気速度の初期値として、初期吸入空気速度=0.1(m/分)、で吸入を開始する。空気の吸入が開始されると同時に、パーティクルカウンター106は、微粒子204のカウントを開始する。時間が経過するのに従って、カウントされた微粒子204の個数(=Pn)が増加する。
ここで、コントローラー114が時間当たりPnの増加、即ち増加速度SPn(個数/分)を算出する。例えば、空気中を浮遊する微粒子204の濃度Pcが、5×10(個/m))で一定の際は、増加速度SPn(個数/分)は以下の(数9)で示される。
(数9)
SPn=dPn/dt
=Pc×空気速度
=5×10(個/m))×0.1(m/分)
=5×10(個数/分)
空気の吸入を停止する微粒子204の個数Pnstopを10として、10分毎に計測する場合は、以下の(数10)で示されるSPnになるように空気ポンプ109の駆動力をコントローラー114が制御する。
(数10)
SPn=Pnstop/吸入時間
=10(個)/10(分)
=10(個数/分)
なお、ここでの空気の吸入速度は、以下の(数11)で示される。
(数11)
空気の吸入速度=SPn/Pc
=10(個数/分)/5×10(個/m
=0.2(m/分)
上記動作を空気ポンプ109の駆動力をコントローラー114がパーティクルカウンター106の出力信号を用いてフィードバック制御して実現する。このフィードバック制御は、極短時間(1秒以下)で実現できるので、空気吸入を停止した時の捕集された微粒子204の個数Pnと、Pnstopとの差異は、最大でも1/600程度以下で実質的には問題にならない。
これにより、実施例1と同様に、捕集された微粒子204の個数Pnが所定値(=10(個))になるように吸入する空気の体積Avを制御して、計測可能性な空気中に浮遊するウイルスの計測可能な濃度範囲を拡大している。空気の体積Avの制御は、吸入する時間は一定で空気の吸入速度を制御して実現している。なお、ここで、空気の吸入速度は捕集率が変化しない範囲で実施する。
空気の吸入速度を制御する以外の動作は実施例1と同様である。
1回目の計測が完了後、2回目以降の計測を開始する場合は、上記したように、115〜120をコントローラー114が制御して実行する。
以上の様に、本実施例によれば、捕集された微粒子204の個数Pnが所定値(=10(個))になるように吸入する空気の体積Avを制御して、計測可能な空気中に浮遊するウイルスの計測可能な濃度範囲を拡大している。様々な環境下でのウイルスの濃度を制御することができる。特に、一定間隔毎にウイルスの濃度の計測値が要求される用途に対して効果的である。
(実施例3)
第3の実施例を以下に説明する。
実施例2では、空気を吸入している期間において、浮遊している微粒子204の濃度Pcが一定の場合を示したが、濃度Pcが変化している場合は、次の様に動作させる。
実施例2と同様に、吸入空気速度の初期値として、初期吸入空気速度=0.1(m/分)、で吸入を開始する。空気の吸入が開始されると同時に、パーティクルカウンター106は、微粒子204のカウントを開始する。時間が経過するのに従って、カウントされた微粒子204の個数(=Pn)が増加する。そして、コントローラー114が(数10)を用いて時間当たりPnの増加、即ち増加速度SPn(個数/分)を算出して、この増加速度SPn(個数/分)をフィードバック制御で実現する。
その後、Pcが変化すると、時間当たりPnの増加、即ち増加速度SPn(個数/分)が変化するので、この変化をコントローラー114が検出する。ここで、コントローラー114が再度、下記の(数12)を用いて増加速度SPn(個数/分)を算出する。
(数12)
SPn=(Pnstop−Pn)/(所定吸入時間−経過時間)
Pnは、現時点までの捕集された微粒子の個数で、経過時間は、開始から現時点までの経過時間である。
(数12)により算出されたSPnを、上記動作を空気ポンプ109の駆動力をコントローラー114がパーティクルカウンター106の出力信号を用いてフィードバック制御して実現する。増加速度SPn(個数/分)の変化をコントローラー114が検出する毎に、(数12)により算出されたSPnを、繰り返し算出してSPnを更新し続けるとことで、所定時間で、捕集された微粒子204の個数Pnが所定値になるように吸入する空気の体積Avを制御する。
これにより、計測可能な空気中に浮遊するウイルスの計測可能な濃度範囲を拡大できる。本実施例では、空気を吸入している期間において、浮遊している微粒子204の濃度Pcが変化しても対応して動作する。
なお、実施の形態、および、実施例では、捕集液体の中に微粒子及びウイルス等を捕集する例を示したが、例えば、板状の金属、樹脂等の固体に吸入した空気を衝突させて固体上に捕集するインパクターを用いて被検物質を捕集しても良い。
なお、上述した実施の形態および実施例のそれぞれは、適宜、組み合わされても良い。
本発明は、例えば、空気中の浮遊するウイルス濃度を計測するために用いられる。
100 浮遊ウイルス捕集装置
101 空気吸入口
102 微粒子
103 フィルター
104 捕集液体
105 空気流路
106 パーティクルカウンター
107 捕集液体保持容器
108 空気流路
109 空気ポンプ
110 液体流路
111 センサデバイス
112 液体ポンプ
113 サンプル液体
114 コントローラー
115 液体流路
116 液体ポンプ
117 補充用捕集液体
118 補充用捕集液体保持容器
119 液体流路
120 液体ポンプ
201 空気流路
202 光源
203 照射光
204 微粒子
205 散乱光
206 光センサ

Claims (16)

  1. 被検物質と微粒子とを含む対象サンプル中の前記微粒子を捕集し、捕集サンプルを得る捕集部と、
    対象空間から前記対象サンプルを前記捕集部に導入する導入部と、
    前記捕集部に導入される前記対象サンプル中の前記微粒子の数Pnを計測する微粒子計測部と、
    前記捕集部により得られた前記捕集サンプルを、前記被検物質を検出するための検出部に供給する供給部と、
    を備え、
    前記対象空間において、前記被検物質の濃度と前記微粒子の濃度とは、互いに相関関係にあり、
    前記微粒子計測部は、前記対象サンプルが前記捕集部に導入される際に、前記微粒子の数Pnを計測し、
    前記供給部は、計測された前記微粒子の数Pnが所定値に達した場合に、前記捕集部により得られた前記捕集サンプルを前記検出部に供給する、
    捕集装置。
  2. 前記導入部は、所定時間の間で前記微粒子の数Pnが前記所定値に達するように、前記捕集部に単位時間当たりに導入する前記対象サンプルの量を変化させて、前記対象サンプルを前記捕集部に導入する、
    請求項1に記載の捕集装置。
  3. 前記微粒子計測部は、単位時間に対する前記微粒子の数Pnの変化量を計測し、
    前記導入部は、前記変化量に基づいて、前記所定時間の間で前記微粒子の数Pnが前記所定値に達するように、前記捕集部に単位時間当たりに導入する前記対象サンプルの量を変化させて、前記対象サンプルを前記捕集部に導入する、
    請求項2に記載の捕集装置。
  4. 前記導入部は、前記微粒子の数Pnが前記所定値に達するまでの間、前記対象サンプルを前記捕集部に導入し、前記微粒子の数Pnが前記所定値に達した後に、前記対象サンプルの前記捕集部への導入を停止する、
    請求項1〜3のいずれかにに記載の捕集装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の捕集装置と、
    前記供給部により供給された前記捕集サンプル中の前記被検物質を検出する前記検出部と、
    を備える、
    検出装置。
  6. 前記検出部は、前記供給部により供給された前記捕集サンプル中の前記被検物質の濃度を測定し、
    前記捕集サンプル中の前記被検物質の濃度と、前記導入部により前記捕集部に導入された前記対象サンプルの量と、に基づいて、対象空間における前記被検物質の濃度を算出する、
    請求項5に記載の検出装置。
  7. 請求項5または6に記載の検出装置と、
    前記検出装置の検出結果に応じて、対象空間から前記被検物質を除去する清浄部と、
    を備える、
    清浄装置。
  8. 前記対象サンプルは、空気であり、
    前記被検物質は、前記空気中に浮遊するウイルスである、
    請求項1〜7のいずれかに記載の装置。
  9. 対象空間から被検物質と微粒子とを含む対象サンプルを捕集部に導入する導入工程と、
    前記捕集部により、前記導入工程により導入された前記対象サンプル中の前記微粒子を捕集し、捕集サンプルを得る捕集工程と、
    前記対象サンプル中の前記微粒子の数Pnを計測する微粒子計測工程と、
    前記捕集工程により得られた前記捕集サンプルを、前記被検物質を検出するための検出部に供給する供給工程と、
    を包含し、
    前記対象空間において、前記被検物質の濃度と前記微粒子の濃度とは、互いに相関関係にあり、
    前記微粒子計測工程は、前記対象サンプルが前記捕集部に導入される際に、前記微粒子の数Pnを計測し、
    前記供給工程は、計測された前記微粒子の数Pnが所定値に達した場合に、前記捕集部により得られた前記捕集サンプルを前記検出部に供給する、
    捕集方法。
  10. 前記導入工程は、所定時間の間で前記微粒子の数Pnが所定値に達するように、単位時間当たりに導入する前記対象サンプルの量を変化させて、前記対象サンプルを前記捕集部に導入する、
    請求項9に記載の捕集方法。
  11. 前記微粒子計測工程は、時間に対する前記微粒子の数Pnの変化量を計測し、
    前記導入工程は、前記変化量に基づいて、前記所定時間の間で前記微粒子の数Pnが所定値に達するように、単位時間当たりに導入する前記対象サンプルの量を変化させて、前記対象サンプルを前記捕集部に導入する、
    請求項10に記載の捕集方法。
  12. 前記導入工程は、前記微粒子の数Pnが前記所定値に達するまでの間、前記対象サンプルを導入し、前記微粒子の数Pnが前記所定値に達した後に、前記対象サンプルの前記捕集部への導入を停止する、
    請求項9〜11のいずれかに記載の捕集方法。
  13. 請求項9〜12のいずれかに記載の捕集方法と、
    前記検出部により、前記供給工程により供給された前記捕集サンプル中の前記被検物質を検出する検出工程と、
    を包含する、検出方法。
  14. 前記検出工程は、前記検出部により、前記供給部により供給された前記捕集サンプル中の前記被検物質の濃度を測定し、
    前記捕集サンプル中の前記被検物質の濃度と、前記導入工程により前記捕集部に導入された前記対象サンプルの量と、に基づいて、対象空間における前記被検物質の濃度を算出する、
    請求項13に記載の検出方法。
  15. 請求項13または14に記載の検出方法と、
    前記検出方法の検出結果に応じて、対象空間から前記被検物質を除去する清浄工程と、
    を備える、
    清浄方法。
  16. 前記対象サンプルは、空気であり、
    前記被検物質は、前記空気中に浮遊するウイルスである、
    請求項9〜15のいずれかに記載の方法。
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