JP2015206272A - 電動送風機とそれを用いた電気掃除機 - Google Patents

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西村 剛
Takeshi Nishimura
剛 西村
徳田 剛
Takeshi Tokuda
剛 徳田
哲平 秀熊
Teppei Hidekuma
哲平 秀熊
樽谷 隆夫
Takao Taruya
隆夫 樽谷
笹尾 雅規
Masaki Sasao
雅規 笹尾
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Abstract

【課題】インペラのカシメ強度を向上し、耐久性や信頼性の高い電動送風機を提供する。【解決手段】前面シュラウド(図示せず)と後面シュラウド(図示せず)によって挟持される複数のブレード18を備え、ブレード18に形成された複数の突起20を前面シュラウドと後面シュラウドの相対する貫通孔(図示せず)にはめ込み、その出代をカシメて構成されるインペラ(図示せず)を備え、カシメる前のブレード18の前面シュラウド側の少なくとも最外周に位置する突起20の、前記後面シュラウドに当接する辺からの高さが、突起20の内周側より外周側の方が高いもので、ブレード18の突起20をカシメた際、少なくとも最外周に位置する突起20の、内周側よりも外周側の方がつぶされる体積が大きいため、前面シュラウドの貫通孔に対して突っ張る力が強くなり、インペラ回転時に発生する前面シュラウドの上向きに外れようとする力を抑え信頼性を高める事ができる。【選択図】図2

Description

本発明は、電気掃除機等に使用される電動送風機及び電気掃除機に関するものである。
まず、従来の電動送風機の構成について、図6、図7を用いて説明する。図6は、従来の電動送風機の半断面図、図7(a)は、同電動送風機のインペラの半断面図、図7(b)は、同インペラのK−K断面図を表している。
図6、7において、従来の電動送風機30は、ファンケース1とモータ8を備え、ファンケース1は、上部中央部に吸込口2を有し、この吸込口2に対向する開口部1aをモータフレーム3に圧入して取り付けられている。またファンケース1の内部には、インペラ4、エアガイド5を設けている。6はモータ軸で、前記インペラ4はこのモータ軸6にナット7によって締め付けて取り付けられている。
インペラ4は、夫々カシメ孔19(貫通孔)を有する前面シュラウド14および後面シュラウド15と、このカシメ孔19に係合する突起20を端縁に設けたブレード18とを備え、前記突起20の上端に切り欠き(図示せず)を設け、前記カシメ孔19に挿入され切り欠きで分けられた突起20を、それぞれ異なる方向に倒して前面シュラウド14および後面シュラウド15とブレード18を一体化する構成となっている。
以上のように構成された従来の電動送風機30は、インペラ4を高速で回転させたときに生ずる遠心力によって、吸込口2から気流を吸い込んで、この気流を遠心方向に吐出して、吸い込み圧を発生するものである。気流の流れの経路は、吸込口2→インペラ4の内部→エアガイド5→モータ8内部の順で、外部に排出されるようになっている。
特開平7−119690号公報
しかしながら、このような従来の電動送風機のインペラ4のカシメ方法では、上端に切り欠きを設けた突起20の切り欠きで分けられた各部をそれぞれ異なる方向に倒すことによって、前面シュラウド14および後面シュラウド15とブレード18とを一体化するようにインペラ4を組立てるので、カシメ孔19と突起20の間にわずかな隙間が残り、回転に対して十分な係合強度が得られないという課題があった。また、倒した後の突起20が、インペラ4の回転時の摩擦損失となり、インペラ4の効率、電動送風機30の効率の低下を招くという課題もあった。
上記従来の課題を解決するために本発明の電動送風機は、傘型をした前面シュラウドと、平板からなる後面シュラウドと、前記前面シュラウドと前記後面シュラウドによって挟持される複数のブレードを備え、前記ブレードに形成された複数の突起を前記前面シュラウドと前記後面シュラウドの相対する貫通孔にはめ込み、その出代をカシメて構成されるインペラと、前記インペラを回転駆動するモータを備えた電動送風機において、カシメる前のブレードの前記前面シュラウド側の少なくとも最外周に位置する突起の、前記後面シュラウドに当接する辺からの高さが、前記突起の内周側より外周側の方が高いことを特徴
とするもので、ブレードの突起をカシメた際、少なくとも最外周に位置する突起の、内周側よりも、外周側の方がつぶされる体積が大きいため、前面シュラウドの貫通孔に対して、突っ張る力が強くなり、傘型インペラの回転時に発生する前面シュラウドの上向きに外れようとする力を抑えることができ、信頼性の高い電動送風機を実現できるものである。
また本発明の電気掃除機は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電動送風機を備えたもので、インペラの高い耐久性と信頼性を備えた電気掃除機を提供できるものである。
本発明の電動送風機は、インペラのカシメ強度が向上し、耐久性や信頼性の高い電動送風機を実現するもので、その電動送風機を電気掃除機に搭載することで、同様に耐久性や信頼性の高い電気掃除機を提供することができる。
(a)本発明の実施の形態1における電動送風機のインペラの上面図、(b)同インペラの側面図 同インペラのブレードの展開図 同インペラの上面の一部拡大図 (a)本発明の実施の形態2における電動送風機のインペラの上面図、(b)同インペラのA−A断面図 (a)本発明の実施の形態3における電動送風機のインペラの上面図、(b)同インペラのB−B断面図 従来の電動送風機の半断面図 (a)同電動送風機のインペラの断面図、(b)同インペラのK−K断面図
第1の発明は、傘型をした前面シュラウドと、平板からなる後面シュラウドと、前記前面シュラウドと前記後面シュラウドによって挟持される複数のブレードを備え、前記ブレードに形成された複数の突起を前記前面シュラウドと前記後面シュラウドの相対する貫通孔にはめ込み、その出代をカシメて構成されるインペラと、前記インペラを回転駆動するモータを備えた電動送風機において、カシメる前のブレードの前記前面シュラウド側の少なくとも最外周に位置する突起の、前記後面シュラウドに当接する辺からの高さが、前記突起の内周側より外周側の方が高いことを特徴とするもので、ブレードの突起をカシメた際、少なくとも最外周に位置する突起の、内周側よりも、外周側の方がつぶされる体積が大きいため、前面シュラウドの貫通孔に対して、突っ張る力が強くなり、傘型インペラの回転時に発生する前面シュラウドの上向きに外れようとする力を抑えることができ、信頼性の高い電動送風機を実現できるものである。
第2の発明は、特に、第1の発明の前面シュラウドの少なくとも最外周に位置する貫通孔の外周側の幅が内周側の幅より広いことを特徴とするもので、突起がつぶれた際に、余分な材料が前面シュラウドの表面上に盛り上がるのを抑えることができ、カシメ強度の向上とともに、表面の凹凸が少なくなることで、回転時の摩擦損失を低減することができ、性能低下も防ぐものである。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明の前面シュラウドの少なくとも最外周に位置する貫通孔の突起側の角部にRを設けたもので、カシメ時の余分な材料の逃げ場をつくり、滑らかな面で前面シュラウドとブレードが接触するため、カシメ部に亀裂が発生するのを防止し、カシメ強度の高いインペラを実現できるものである。
第4の発明は、特に、第1又は第2の発明の前面シュラウドの少なくとも最外周に位置
する貫通孔の突起側の角部にC面を設けたもので、カシメ時の余分な材料の逃げ場をつくり、滑らかな面で前面シュラウドとブレードが接触するため、カシメ部に亀裂が発生するのを防止し、カシメ強度の高いインペラを実現できるものである。
第5の発明に係る電気掃除機は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電動送風機を備えたもので、インペラの高い耐久性と信頼性を備えた電気掃除機を提供できるものである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1(a)は、本発明の実施の形態1における電動送風機のインペラの上面図、図1(b)は、同インペラの側面図、図2は、同インペラのブレードの展開図、図3は、同インペラの上面の一部拡大図である。
なお、上記従来の電動送風機と同一構成部品については同一符号を付して、その説明を省略する。
図1〜3において、本実施の形態における電動送風機は、気流を発生するインペラ4と、傘型をした前面シュラウド14と、平板からなる後面シュラウド15を有し、各前面シュラウド14、後面シュラウド15の表面には、複数のカシメ孔19(貫通孔)が設けられている。
一方、ブレード18の長辺側端部に設けられた複数の突起20は、各前面シュラウド14、後面シュラウド15のカシメ孔19に係合され、前後両シュラウド表面から突出した突起20がカシメ加工によりつぶされて、インペラ4を構成する形となっている。
ここで、ブレード18の突起20は、インペラ4の最外周に位置する突起20だけが他の突起20と形状が異なり、さらにその最外周の突起20の幅方向において、ブレード18の後面シュラウド15に当接する辺からの高さが、左側の高さ(h1)より右側(外周側)の高さ(h2)の方が高く、h2>h1の関係になっている。
また、図3は、図1(a)中の最外周のカシメ孔19(P部)を拡大したものであるが、他のカシメ孔19の形状が略長方形なのに対し、P部のカシメ孔19の形状は略台形をしており、より外周に近い方がカシメ孔19の幅が広くなっている。
以上にように構成された本実施の形態における電動送風機が動作すると、インペラ4が高速で回転し、吸込口2から気流を吸い込んで、この気流を遠心方向に吐出して、吸い込み圧を発生する。気流の流れの経路は、吸込口2→インペラ4の内部→エアガイド5→モータ8内部の順で、外部へと排出されるようになっている。
このとき、インペラ4は高速で回転するため、傘型をした前面シュラウド14の外周部は、ブレード18から離れようとする方向の力F1(図1参照)を受ける。さらに、電動送風機のON/OFFが繰り返されると、ブレード18と前面シュラウド14のカシメ部には、大きな慣性力がかかることになり、カシメ力が弱い場合には、インペラ4が分解することも考えられる。
しかし本実施の形態では、ブレード18の最外周の突起20の高さを、外周に近いほど高く設定しているので、突起20がつぶされた際、突起20がカシメ孔19を押し広げる
方向に及ぼす力F2(図3)は、他のカシメ部よりも強くなる。
また、カシメ孔19が従来と同形状の長方形だと、カシメ後の突起20が前面シュラウド14の表面から突出した状態になり、その影響で、インペラ4の摩擦損失が増える。
一方、本実施の形態では、図3のように、カシメ孔19を略台形に設定し、突起20の体積が逃げる領域を設けている。これにより突起20がカシメられたとき、十分な強度が得られる程度に、台形の逃がしがあるので、カシメ強度とインペラ4の摩擦損失のバランスは保たれる。
このように本実施の形態によれば、インペラ4のカシメ強度が向上するので、高速回転や電動送風機のON/OFFに対して分解することのない、信頼性の高いインペラ4を実現でき、電動送風機全体の耐久性と信頼性を向上させることができる。
(実施の形態2)
図4(a)は、本発明の実施の形態2における電動送風機のインペラの上面図、図4(b)は同インペラのA−A断面図である。なお、上記第1の実施の形態における電動送風機と同一構成部品については同一符号を付して、その説明を省略する。
図4において、本実施の形態における電動送風機のブレード18の突起20は、前面シュラウド14のカシメ孔19に通された後、カシメられている。前面シュラウド14のカシメ孔19の断面において、突起20側の角部には、Rが形成されている。
以上のように構成された本実施の形態における電動送風機が動作すると、インペラ4が高速で回転し、吸込口2から気流を吸い込んで、この気流を遠心方向に吐出して、吸い込み圧を発生する。気流の流れの経路は、吸込口2→インペラ4の内部→エアガイド5→モータ8内部の順で、外部へと排出されるようになっている。
このとき、インペラ4は高速で回転するため、傘型をした前面シュラウド14の外周部は、ブレード18から離れようとする方向の力F1を受ける。さらに、電動送風機のON/OFFが繰り返されると、ブレード18と前面シュラウド14のカシメ部には、大きな慣性力がかかることになり、カシメ力が弱い場合には、インペラ4が分解することも考えられる。
ところが本実施の形態では、前面シュラウド14のカシメ孔19の表側の角部周囲にはR形状が設けられているので、突起20がカシメられた際、このカシメ孔19のR形状に沿って突起20の素材が変形し、つぶされるので、1点に応力が集中しにくく、カシメ部にクラック等が入りにくく、カシメの強度が向上する。
このように本実施の形態によれば、インペラ4のカシメ孔19の角部にRを設けたことにより、カシメ強度が向上され、高速回転や電動送風機のON/OFFに対して分解することのない、信頼性の高いインペラ4を実現できるので、電動送風機全体の耐久性と信頼性の向上につながる。
(実施の形態3)
図5(a)は、本発明の実施の形態3における電動送風機のインペラの上面図、図5(b)は、同インペラのB−B断面図である。なお、上記実施の形態における電動送風機と同一構成部品については同一符号を付して、その説明を省略する。
図5において、本実施の形態における電動送風機のブレード18の突起20は、前面シュラウド14のカシメ孔19に通された後、カシメられている。前面シュラウド14のカ
シメ孔19の断面において、突起20側の角部には、C面が形成されている。
以上のように構成された本実施の形態における電動送風機が動作すると、インペラ4が高速で回転し、吸込口2から気流を吸い込んで、この気流を遠心方向に吐出して、吸い込み圧を発生する。気流の流れの経路は、吸込口2→インペラ4の内部→エアガイド5→モータ8内部の順で、外部へと排出されるようになっている。
このとき、インペラ4は高速で回転するため、傘型をした前面シュラウド14の外周部は、ブレード18から離れようとする方向の力F1を受ける。さらに、電動送風機のON/OFFが繰り返されると、ブレード18と前面シュラウド14のカシメ部には、大きな慣性力がかかることになり、カシメ力が弱い場合には、インペラ4が分解することも考えられる。
ところが本実施の形態では、前面シュラウド14のカシメ孔19の表側の角部周囲にはC面が設けられているので、突起20がカシメられた際、このカシメ孔19のC面に沿って突起20の素材が変形し、つぶされるので、1点に応力が集中しにくく、カシメ部にクラック等が入りにくく、カシメの強度が向上する。
このように本実施の形態によれば、インペラ4のカシメ孔19の角部にC面を設けたことにより、カシメ強度が向上され、高速回転や電動送風機のON/OFFに対して分解することのない、信頼性の高いインペラ4を実現できるので、電動送風機全体の耐久性と信頼性の向上につながる。
また、特に図示しないが、上記各実施の形態における電動送風機を電気掃除機に搭載することで、インペラ4の高い耐久性と信頼性を備えた電気掃除機を提供できる。
尚、本特許の明細書に記載したカシメるとは、漢字で記載すると加締めるとなり、用語説明としては、金属板などの材料に力を加えて、変形することを利用して、接合部分を固く留めることである。
以上のように、本発明にかかる電動送風機とそれを用いた電気掃除機は、電動送風機の耐久性、信頼性の向上、さらには安全性の向上が図れるので、電動送風機を用いる家庭用電化機器、産業機器等の用途にも幅広く適用できる。
1 ファンケース
2 吸込口
3 モータフレーム
4 インペラ
5 エアガイド
6 モータ軸
7 ナット
8 モータ
14 前面シュラウド
15 後面シュラウド
18 ブレード
19 カシメ孔(貫通孔)
20 突起

Claims (5)

  1. 傘型をした前面シュラウドと、平板からなる後面シュラウドと、前記前面シュラウドと前記後面シュラウドによって挟持される複数のブレードを備え、前記ブレードに形成された複数の突起を前記前面シュラウドと前記後面シュラウドの相対する貫通孔にはめ込み、その出代をカシメて構成されるインペラと、前記インペラを回転駆動するモータを備えた電動送風機において、カシメる前のブレードの前記前面シュラウド側の少なくとも最外周に位置する突起の、前記後面シュラウドに当接する辺からの高さが、前記突起の内周側より外周側の方が高いことを特徴とする電動送風機。
  2. 前面シュラウドの少なくとも最外周に位置する貫通孔の外周側の幅が内周側の幅より広いことを特徴とする請求項1に記載の電動送風機。
  3. 前面シュラウドの少なくとも最外周に位置する貫通孔の突起側の角部にRを設けた請求項1又は2に記載の電動送風機。
  4. 前面シュラウドの少なくとも最外周に位置する貫通孔の突起側の角部にC面を設けた請求項1又は2に記載の電動送風機。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の電動送風機を備えた電気掃除機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107127531A (zh) * 2016-02-26 2017-09-05 日本电产株式会社 叶轮的制造方法

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