JP6297529B2 - インペラ、そのインペラの製造方法及びそのインペラを備える遠心ファン - Google Patents
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Description
(1)本発明のインペラは、第1インペラと第2インペラを備えるインペラであって、前記第1インペラは、第1面と、前記第1面の反対側に位置する第2面と、中央部に設けられた前記第1面及び前記第2面に開口する開口部と、を備え、前記第2インペラは、前記第2面と向かい合う第3面と、前記第3面の反対側に位置する第4面と、前記第3面に第1端が設けられた複数の羽根であって前記第1端の反対側に位置する第2端が前記第2面に接続された羽根と、を備え、前記第1インペラの前記第1面は、前記開口部側の内周面に設けられた第1平面部を有し、前記第2インペラの前記第4面は、外縁部に設けられた第2平面部を有する。
(2)上記(1)の構成において、複数の前記羽根の前記第1端と反対側に位置する前記第2端には、ガイド穴が設けられ、前記ガイド穴に対応する前記第1インペラの前記第2面には、ガイドピンが設けられており、前記第2端が前記第2面に接続された状態で前記ガイドピンは前記ガイド穴に挿入されている。
(3)上記(1)又は(2)の構成において、前記第1平面部又は前記第2平面部がマイナスバランス調整に用いられている。
(4)本発明の遠心ファンは、上記(1)から(3)のいずれか1つの構成を有するインペラを備えている。
(6)上記(5)の構成において、前記一体化させる工程では、前記第1インペラの前記第1平面部を前記第2インペラ側に押圧するとともに、前記第2インペラの第2平面部を前記第1インペラ側に押圧して、前記第1インペラと前記第2インペラを合わせた状態にする。
(7)上記(5)又は(6)の構成において、複数の前記羽根の前記第2端には、ガイド穴が設けられており、前記ガイド穴に対応する前記第1インペラの前記第2面には、ガイドピンが設けられており、前記一体化させる工程は、前記ガイド穴にガイドピンを挿入するようにして、前記第1インペラと前記第2インペラを配置することを含む。
(8)上記(7)の構成において、前記一体化する工程が、前記ガイドピンを前記ガイド穴に圧入することを含む。
(9)上記(5)から(8)の構成において、前記一体化させる工程が、前記第1インペラと前記第2インペラを超音波溶着することを含む。
(10)上記(9)の構成において前記第1インペラの前記第2面には、複数の前記羽根の前記第1端と反対側に位置する第2端を収容する溝部が設けられており、前記溝部に複数の前記羽根を位置させるように前記第1インペラと前記第2インペラを配置した後に前記超音波溶着が行われる。
(11)上記(10)の構成において、前記溝部の少なくとも一部には、前記第2端と当接する凸条部が設けられており、少なくとも前記凸条部が前記超音波溶着による前記第1インペラと前記第2インペラの間の溶着部となる。
(12)上記(5)から(8)のいずれか1つの構成において、前記一体化させる工程が、前記第1インペラの前記第2面に前記第2インペラの複数の前記羽根の前記第2端を接着剤で接着することを含む。
(13)上記(12)の構成において、前記第1インペラの前記第2面には、複数の前記羽根の前記第1端と反対側に位置する前記第2端を収容するとともに接着剤の漏れを抑制する溝部が設けられており、前記溝部で複数の前記羽根が接着される。
(14)上記(5)から(13)のいずれか1つの構成において、前記第1平面部又は前記第2平面部の少なくとも一方の平面部の一部を削除することでマイナスバランス調整を行う工程を含む。
なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。
図1に示すように、遠心ファン1は、インペラ10と、モータ部20と、インペラ10の上下に設けられるケース(上ケース41及び下ケース42)と、を備えている。
ロータ22は、中央に配置され、ステータ21に対して回転可能に設けられたシャフト221と、シャフト221とともに回転可能にシャフト221に接続されたロータヨーク222と、ロータヨーク222の内周面に設けられたロータマグネット223と、を備えている。
そして、第1インペラ11の第1面11aは、開口部11c側の内周面に設けられた第1平面部12を有している。
この開口部18の周縁には、下側(第1インペラ11と反対側)に伸びる周縁部18aが形成されており、この周縁部18aには周方向に略均等間隔に配置されたカシメ用のピン18bが例えば11本配置されている。
図4に示すように、第2面11bには、複数の羽根16の第2端16b(図3参照)を収容する溝部13が設けられている。
つまり、第1インペラ11と第2インペラ15の一体化は、第2端16bの少なくとも一部が第1インペラ11の第2面11bに圧入で接続されたものであってもよい。
但し、溝部13がなくても空気が逃げるような隙間ができないような羽根16の第2端16bと第1インペラ11の第2面11bとの接触ができていれば問題がないため、溝部13は必須の構成ではない。
ここで、溝部13を羽根16の第2端16bの外形より少し大きめにしておけば、接着剤が溝部13から外側に漏れることが抑制できるので好適である。
このように凸条部14を設けておくと、第1インペラ11と第2インペラ15とを合わせた状態で超音波溶着を行うと、凸条部14の部分が効率よく溶融され、溝部13内に広がって、しっかりとした溶着部を容易に形成することができる。
なお、超音波溶着以外の固定の場合、つまり、圧入嵌合や接着固定の場合には、この凸条部14は不要であり、凸条部14があるとかえって正確な固定が行い難くなる。
しかしながら、接着固定や超音波溶着を行う場合であっても、第1インペラ11と第2インペラ15との位置合わせのし易さなどを考えると、圧入嵌合できる形状とする必要はないが、ガイドピン13a及びガイド穴16cが設けられていることが好ましい。
図5に示すように、第1インペラ11の第1平面部12に複数の円形の研削部12aを形成することで周方向に均一な重量バランスを実現するように調節することが可能である。
つまり、この第1平面部12は、一部を研削することで部分的に重量を減らすマイナスバランス調整を行う部分に用いることも可能である。
なお、上記では、研削部12aは円形に材料を削除している場合を示しているが、円形に材料を削除することに限定されるものではなく、また、研削部12aは複数に限らず1つでもよい。
上述したように、第2インペラ15も第2平面部17を有しているので、図6に示すように、第2インペラ15の第2平面部17に複数の円形の研削部17aを形成することで周方向に均一な重量バランスを実現するように調節することが可能である。
つまり、この第2平面部17も一部を研削することで部分的に重量を減らすマイナスバランス調整を行う部分に用いることも可能である。
また、マイナスバランス調整に際しては、第1平面部12だけを研削するようにしてもよく、第2平面部17だけを研削するようにしてもよく、第1平面部12及び第2平面部17の両方を研削するようにしてもよい。
Claims (15)
- 第1インペラと第2インペラを備えるインペラであって、
前記第1インペラは、第1面と、
前記第1面の反対側に位置する第2面と、
中央部に設けられた前記第1面及び前記第2面に開口する開口部と、を備え、
前記第2インペラは、
前記第2面と向かい合う第3面と、
前記第3面の反対側に位置する第4面と、
前記第3面に第1端が設けられた複数の羽根であって前記第1端の反対側に位置する第2端が前記第2面に接続された羽根と、を備え、
前記第1インペラは、
前記第2インペラと反対側に突出し、前記開口部に沿って設けられた突出部と、
前記突出部の外周側であって前記開口部側の前記第1面に形成された第1平面部と、を有し、
前記第2インペラは、前記第1平面部に対応する位置よりも外側に位置する前記第4面の外縁部に設けられ、前記第1インペラと反対側に突出する第2平面部を有するインペラ。 - 前記第1平面部は、マイナスバランス調整を行う部分として用いることが可能であり、
かつ、
前記第2平面部は、マイナスバランス調整を行う部分として用いることが可能である、
ことを特徴とする請求項1に記載のインペラ。 - 前記第2インペラは、
中央部に設けられた開口部と、
前記第2インペラの前記開口部の周縁に形成され、前記第1インペラと反対側に伸びる周縁部と、
前記周縁部に設けられ、前記周縁部の周方向に配置されたロータヨークと一体化するための複数のピンと、を備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインペラ。 - 複数の前記羽根の前記第1端と反対側に位置する前記第2端には、ガイド穴が設けられ、
前記ガイド穴に対応する前記第1インペラの前記第2面には、ガイドピンが設けられており、
前記第2端が前記第2面に接続された状態で前記ガイドピンは前記ガイド穴に挿入されている請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のインペラ。 - 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のインペラを備えた遠心ファン。
- 第1インペラを準備する工程と、第2インペラを準備する工程と、前記第1インペラと前記第2インペラを一体化させる工程と、を含むインペラの製造方法であって、
前記第1インペラを準備する工程では、
第1面と、
前記第1面の反対側に位置する第2面と、
中央部に設けられた前記第1面及び前記第2面に開口する開口部と、
前記第2インペラと反対側に突出することになる前記開口部に沿って設けられた突出部と、
前記突出部の外周側であって前記開口部側の前記第1面に形成された第1平面部と、を備えた前記第1インペラが準備され、
前記第2インペラを準備する工程では、
前記第2面と向かい合うことになる第3面と、
前記第3面の反対側に位置する第4面と、
前記第3面に第1端が設けられた複数の羽根と、
前記第1平面部に対応する位置よりも外側に位置する前記第4面の外縁部に設けられ、前記第1インペラと反対側に突出することになる第2平面部と、を備えた前記第2インペラが準備され、
前記一体化させる工程は、 前記第1インペラの前記第2面に前記第2インペラの複数の前記羽根の前記第1端と反対側となる第2端の少なくとも一部を接続して前記第1インペラと前記第2インペラを一体化させる工程であり、
前記一体化させる工程では、前記第1インペラの前記第1平面部を前記第2インペラ側に押圧するとともに、前記第2インペラの第2平面部を前記第1インペラ側に押圧して、前記第1インペラと前記第2インペラを合わせた状態とされることを特徴とするインペラの製造方法。 - 前記第2インペラを準備する工程では、
中央部に設けられた開口部と、
前記第2インペラの前記開口部の周縁に形成され、前記第1インペラと反対側に伸びる周縁部と、
前記周縁部に設けられ、前記周縁部の周方向に配置されたロータヨークと一体化するための複数のピンと、を備えた前記第2インペラが準備されることを特徴とする請求項6に記載のインペラの製造方法。 - 複数の前記羽根の前記第2端には、ガイド穴が設けられており、
前記ガイド穴に対応する前記第1インペラの前記第2面には、ガイドピンが設けられており、
前記一体化させる工程は、前記ガイド穴にガイドピンを挿入するようにして、前記第1インペラと前記第2インペラを配置することを含む請求項6又は請求項7に記載のインペラの製造方法。 - 前記一体化する工程が、前記ガイドピンを前記ガイド穴に圧入することを含む請求項8に記載のインペラの製造方法。
- 前記一体化させる工程が、前記第1インペラと前記第2インペラを超音波溶着することを含む請求項6から請求項9のいずれか1項に記載のインペラの製造方法。
- 前記第1インペラの前記第2面には、複数の前記羽根の前記第1端と反対側に位置する第2端を収容する溝部が設けられており、
前記溝部に複数の前記羽根を位置させるように前記第1インペラと前記第2インペラを配置した後に前記超音波溶着が行われる請求項10に記載のインペラの製造方法。 - 前記溝部の少なくとも一部には、前記第2端と当接する凸条部が設けられており、
少なくとも前記凸条部が前記超音波溶着による前記第1インペラと前記第2インペラの間の溶着部となる請求項11に記載のインペラの製造方法。 - 前記一体化させる工程が、前記第1インペラの前記第2面に前記第2インペラの複数の前記羽根の前記第2端を接着剤で接着することを含む請求項6から請求項9のいずれか1項に記載のインペラの製造方法。
- 前記第1インペラの前記第2面には、複数の前記羽根の前記第1端と反対側に位置する前記第2端を収容するとともに接着剤の漏れを抑制する溝部が設けられており、
前記溝部で複数の前記羽根が接着される請求項13に記載のインペラの製造方法。 - 前記第1平面部又は前記第2平面部の少なくとも一方の平面部の一部を削除することでマイナスバランス調整を行う工程を含む請求項6から請求項14のいずれか1項に記載のインペラの製造方法。
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