JP2015205595A - 車載機器の固定構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】衝突時における車載機器の破損を抑制する技術を提供する。【解決手段】本明細書で開示する車載機器の固定構造では、補強部材3の上端部31がラジエータサポートアッパー13に接続され、下端部32がラジエータサポートロアー14に接続されている。補強部材3は、その屈曲部33aがラジエータサポートアッパー13よりも車両前側に張り出すように屈曲しており、かつ、車両の前面衝突に対する機械的強度がラジエータサポートアッパー13よりも高い。これにより、前面衝突した場合には、屈曲部33aが衝突バリア200等の衝突対象物に押圧されて屈曲部33aが直線形状に近い形状に変形することで、補強部材3がインバータ53をラジエータサポートアッパー13と一緒に上方に引き上げる。したがって、前面衝突の衝撃により後方に移動したインバータ53は、トランスアクスル52の上方に逃げて接触を避けるので、インバータ53の破損を抑制する。【選択図】図5
Description
本明細書が開示する技術は、車両のフロントコンパートメントに収容する車載機器の固定構造に関する。
車両の前方に設けられるフロントコンパートメント(典型的には、エンジンコンパートメント)には、様々な車載機器が収容されている。例えば、車両が走行用モータを備える電気自動車やハイブリッド車である場合には、メインバッテリから供給される直流電力を走行用モータに適した交流電力に変換して供給するインバータを、フロントコンパートメントに収容する。メインバッテリからインバータに入力される直流電圧は、例えば200〜300ボルトであり、インバータから出力される電圧は、例えば600ボルト前後である。
このような高電圧が加わる回路を内部に収容する車載機器に関する技術として、例えば、特許文献1に開示されるものがある。この技術では、インバータ(車載機器)を搭載するインバータトレイが、車両の前面衝突(正面衝突)時にブラケットから離脱してインバータと一体に車両後方側に移動する。これにより、衝突時の衝撃力によってインバータが受けるダメージを抑制してインバータ(車載機器)を保護している。
なお、以下では、説明の便宜上、車両の姿勢を基準として「前方」/「後方」を定義する。例えば、「部品Aが部品Bの前方に位置する」とは、部品Aは部品Bよりも車両前側に位置することを意味する。
ところで、フロントコンパートメント内のレイアウトによっては、インバータよりも機械的に強度が高い構造物がインバータの後方(車両後方)に配置される場合がある。このような場合、特許文献1に開示される技術では、衝突時に後方へ押し下げられたインバータがその後方の高強度構造物に接触する可能性があり、接触によりインバータ(車載機器)がダメージを受ける虞もある。本明細書は、衝突時の衝撃で車載機器が後方に押し下げられたときに他の構造物と接触することを回避する技術を提供する。
本明細書が開示する車載機器の固定構造は、フロントコンパートメントに上側クロスフレームと下側クロスフレームとが車幅方向に伸びている車両を前提とする。上側クロスフレームと下側クロスフレームは、典型的には、ラジエータをその上下にて支持するフレームである。本明細書が開示する固定構造は、その上側クロスフレームの後方に位置するように車載機器を上側クロスフレームに固定する。そして、上端が上側クロスフレームに接続されており下端が下側クロスフレームに接続されている長尺の補強部材を車両に取り付ける。その補強部材は、上側クロスフレームよりも前方に張り出すように屈曲又は湾曲している。そして、補強部材は、車両の前面衝突に対する機械的強度が上側クロスフレームよりも高くなっている。
上記の構造により、車両が前面衝突した場合には、車両前側に張り出した補強部材が衝突対象物に押圧される。衝突部材の下端は下側クロスフレームに固定されているため、屈曲部位(湾曲部位)が上下方向に直線形状に近い形状に変形し、補強部材が上方に伸び上がる。そのため、補強部材がそれよりも機械的強度の低い上側クロスフレームを上方に吊り上げる。その結果、上側クロスフレームに固定された車載機器も上側クロスフレームと一緒に上方に引き上げられて車載機器の位置が車両上側に移動する。したがって、フロントコンパートメント内において、車載機器の後方に高強度構造物が配置されていても、衝突時には車載機器が上方に移動し、車載機器は高強度構造物の上方に逃げられる。こうして、高強度構造物との接触が回避される。なお、上記の構造は、車載機器の高強度構造物への衝突を完全に回避できずとも、高強度構造物との衝突の衝撃を緩和することができる。即ち、上記の固定構造は、前面衝突時に車載機器が被るダメージを低減することができる。
本明細書が開示する技術は、フロントコンパートメントにおける車載機器の固定構造に関し、車両が前面衝突した際に車載機器がその後方の構造物と接触して受けるダメージを軽減する。本明細書が開示する技術の詳細、及び、さらなる改良は、発明の実施の形態で説明する。
図面を参照して実施例の車載機器の固定構造を説明する。まず、車両のフロントコンパートメント内のデバイスレイアウトについて図1及び図2を参照して説明する。図1に、フロントコンパートメント内のデバイスレイアウト例を表した斜視図を示す。また、フロントコンパートメント内のデバイスレイアウト例を示す図として、図2(A)にフロントコンパートメントを上から見た平面図、図2(B)にフロントコンパートメント50を車両左側(図中のY軸の矢印の反対方向)から見た側面図、図2(C)にフロントコンパートメント50を前面から見た正面図、を夫々示す。なお、図2(B)及び図2(C)においては、車体等が省略されていることに注意されたい。
本実施例の車両は、具体的には、走行用にエンジンとモータを備えるハイブリッド車100である。フロントコンパートメント50には、エンジン51、トランスアクスル52、インバータ53、ラジエータ54、サブバッテリ55等が収容されている。トランスアクスル52は、走行用のモータとともにギア群を内蔵した動力伝達機構であり、トランスミッションと称される場合もある。ギア群には、例えば、動力分配用のプラネタリギア等が含まれる。エンジン51やトランスアクスル52は、車体100a内において、車両の前後方向(図1及び図2に示す座標系のX軸方向)に伸びているサイドフレーム11に固定されている。なお、説明の便宜のため、車両の前側(図中のX軸の正方向)を「前方」と称し、車両の後側(X軸の負方向)を「後方」と称する。
ラジエータ54は、エンジン51のウォータジャケットやインバータ53の冷却器を通る冷却水と熱交換をして冷却水の温度を下げる放熱装置である。本実施例では、フロントコンパートメント50の内部の前方には、車両の車幅方向(図1及び図2に示す座標系のY軸方向)に伸びるラジエータサポートアッパー13及びラジエータサポートロアー14が設けられている。ラジエータサポートアッパー13とラジエータサポートロアー14は、サイドフレーム11とともに車体の強度を担保する部材であり、いわゆる「フレーム」に相当する。
ラジエータ54は、車両の上下方向(図1及び図2に示す座標系のZ軸方向)からラジエータサポートアッパー13とラジエータサポートロアー14に狭持されてフロントコンパートメント50内に固定されている。ラジエータ54の車幅方向両側には、ラジエータサポートアッパー13とラジエータサポートロアー14の間を繋ぐように補強するラジエータサポートサイド15が夫々設けられている。なお、フロントコンパートメント50には、この他にも様々なデバイスが搭載されているが、図1ではそれらを省略している。
インバータ53は、図略のメインバッテリから入力される直流電力を交流電力に変換してトランスアクスル52内の走行用モータに駆動電力を供給する電力変換装置である。メインバッテリからインバータ53に入力される直流電圧は、例えば200〜300ボルトであり、インバータ53から出力される電圧は、例えば600ボルト前後である。インバータ53は、このような高電圧を発生可能な回路を筐体内に収容している。なお、筐体には、受電用及び送電用のパワーケーブルを接続するためのコネクタ開口部や、本体部と蓋部を接続するフランジ等が設けられているが、本実施例では各図においてこれらを省略して立方体形状に表している。
このような高電圧回路を有するインバータ53をハイブリッド車100の前面衝突による衝撃から保護するため、本実施例ではインバータ53をインバータトレイ80を介してフロントコンパートメント50内に固定している。インバータトレイ80は、インバータ53を載置可能な広さを有する鋼板で作られており、前方(X軸の矢印方向)から後方(X軸の反矢印方向)に向けて階段状に高さが高くなるように構成されている(図2(B)参照)。インバータトレイ80は、前面衝突による衝撃を受けると、後方に移動し得るように、サイドフレーム11に対して固定されている。具体的な構成例は、例えば、特開2013−86681号公報に開示されている。インバータ53は、その下端側がインバータトレイ80に対してブラケットロアー6、7により固定されている。本実施例では、インバータ53は、車幅方向両側をブラケットロアー6により、また車両後側をブラケットロアー7により、夫々インバータトレイ80に固定している。インバータ53の車両前側は、その上端をブラケットアッパー2を介してラジエータサポートアッパー13に固定している。
ここで、インバータトレイ80に対するインバータ53の取付構造について、図3を参照して説明する。インバータトレイ80に対するインバータ53の取付構造の例を示す図として、図3(A)に車両左側(図中のY軸の矢印の反対方向)から見た側面図、図3(B)に上から見た平面図、を夫々示す。図3に示すように、インバータトレイ80は、段違いになるように、斜面部83を挟んで下段部81及び上段部82が形成されている。ブラケットロアー6、7は、例えば、平板状の鋼板をL字形状に形成して構成される。ブラケットロアー6の一端側6aには、切欠部6cを有する貫通孔が2箇所に形成されており、この貫通孔に挿通されるボルト6dによりブラケットロアー6がインバータ53の下端部にねじ締結されている。ブラケットロアー6の他端側6bにも貫通孔が2箇所に形成されており、この貫通孔に挿通されるボルト6dによりブラケットロアー6がインバータトレイ80の下段部81にねじ締結されている。
ブラケットロアー7もブラケットロアー6と同様に構成されている。一端側7aには、切欠部7cを有する2箇所に貫通孔が形成されており、この貫通孔に挿通されるボルト7dによりブラケットロアー7がインバータ53の下端部にねじ締結されている。他端側7bにも貫通孔が2箇所に形成されており、この貫通孔に挿通されるボルト7dによりブラケットロアー7がインバータトレイ80の上段部82にねじ締結されている。このように本実施例では、インバータ53の下端側を車幅方向及び車両後側の3方向からブラケットロアー6、7により固定し、かつ、ブラケットロアー6、7の一端側6a、7aに切欠部6c、7cを設ける。これにより、衝突による前方及び左右両側から加わる衝撃をブラケットロアー6、7により受けてインバータトレイ80に逃がすとともに、後述するように、車両上側(Z軸の矢印方向)に向く力がインバータ53に加わった場合に、インバータ53がブラケットロアー6、7による固定から解放されてインバータトレイ80から離脱可能にしている。
インバータ53の上端側は、その上面部53aがブラケットアッパー2により固定されている。図3では、ブラケットアッパー2を二点鎖線で表して、図3(B)におけるブラケットアッパー2の固定箇所をクロスハッチングにより明示している。本実施例では、上面部53aの車両前側角部を含んでブラケットアッパー2を固定する。ブラケットアッパー2は、例えば、肉厚の短冊形状を成す鋼板により形成されている。ブラケットアッパー2は、インバータ53に対して、例えば、溶接により強固に固定されている。ここで、ブラケットアッパー2及び補強部材3の構成について図4を参照して説明する。図4には、本実施例の車載機器の固定構造の構成例を表す模式図として、(A)に図2(B)の側面図に相当するもの、(B)に図2(C)の正面図に相当するもの、を夫々示す。なお、図4(A)、(B)においては、ハイブリッド車100の構成部分のうち、本実施例の車載機器の固定構造に関する構成が主に表されており、その他については省略されていることに注意されたい。
一端部21がインバータ53の上面部53aに固定されるブラケットアッパー2は、その他端部23がラジエータサポートアッパー13に接続されている。本実施例では、インバータ53の上面部53aは、ラジエータサポートアッパー13よりも車両下側(Z軸の反矢印方向)に位置している。そのため、ブラケットアッパー2は、一端部21と他端部23が中間部25を挟んで段違いに形成されて、他端部23は、ラジエータサポートアッパー13の上面に接続されている。ラジエータサポートアッパー13とブラケットアッパー2の接続は、インバータ53に対する固定と同様に、例えば、溶接により強固に固定されている。これにより、ラジエータサポートアッパー13が車両上側に移動した場合には、ラジエータサポートアッパー13に接続されるブラケットアッパー2とともにインバータ53も車両上側に引っ張り上げられる。
このように車両後側にブラケットアッパー2が接続されるラジエータサポートアッパー13は、その車両前側に補強部材3が接続されている。補強部材3は、長尺状に形成される高強度材であり、前面衝突に対する機械的強度がラジエータサポートアッパー13よりも高くなるように、例えば、幅広に形成されて長手方向に伸びるリブが複数箇所に設けられたり、肉厚が厚く設定されたりしている。補強部材3は、その上端部31がラジエータサポートアッパー13に溶接固定されており(接続部31a)、下端部32がラジエータサポートロアー14に溶接により固定されている。補強部材3は、インバータ53の前方でその上端と下端が夫々、ラジエータサポートアッパー13とラジエータサポートロアー14に固定されている。また、補強部材3は、上端と下端の間(上端側33の途中)が、ラジエータサポートアッパー13よりも前方に張り出すように屈曲している。本実施例では、屈曲部33aの角度θがほぼ90度に設定されて、車両下側のラジエータサポートロアー14に向けて下端側35が垂下している。上端部31の張出量Lは、後述するように、インバータ53を車両上側に移動させる移動量に影響する。そのため、この張出量Lは、インバータ53の車両後側に配置されるトランスアクスル52の高さ、あるいは実験やコンピュータシミュレーションの結果などに基づくインバータ53の上方必要移動量に応じて予め定められる。
補強部材3の下端側35は、上端側33よりも幅が狭く形成されており、下端部32がラジエータサポートロアー14に溶接により固定されている。補強部材3は、ラジエータサポートアッパー13に接続される上端側33の機械的強度を高め、ラジエータサポートロアー14に接続される下端側35は幅を狭くして軽量化を図っている。上端側33と下端側35の間には、上端側33から下端側35に向かって幅が徐々に狭くなる中間部34が形成されている。補強部材3の車両の前面衝突に対する機械的強度は、ラジエータサポートロアー14よりも低い。
このように構成される補強部材3は、ハイブリッド車100が衝突対象物に前面衝突することによって、衝突対象物等から衝撃力を受ける。即ち、図5(B)に示すように、衝突バリア200により押圧される。図5に、図4(A)に示す模式図において、本実施例の車載機器の固定構造の作動例を示す。図5(A)には衝突前の模式図、図5(B)は衝突後の模式図、を夫々示す。なお、図5(A)、(B)においても、ハイブリッド車100の構成部分のうち、本実施例の車載機器の固定構造に関する構成が主に表されており、その他については省略されていることに注意されたい。
図5(A)に示すように、ハイブリッド車100が衝突バリア200に前面衝突をした場合には(同図に示す矢印)、図5(B)に示すように、衝突バリア200が補強部材3を押圧する。これにより、衝突バリア200から衝撃力を受けた補強部材3は、そのほぼ全体が衝突バリア200に押圧されてラジエータサポートロアー14とともにラジエータサポートアッパー13の位置まで車両後側に移動する。すると、補強部材3の屈曲部33aは、その角度が拡がるように開くことから、補強部材3は、ほぼ直線状に変形して上端部31が車両上側に立ち上がり、上端部31に接続されているラジエータサポートアッパー13を上方に吊り上げる。その結果、ラジエータサポートアッパー13に接続されたブラケットアッパー2も上方に移動するため、ブラケットアッパー2とともにインバータ53も引き上げられて上方に移動する。
このときインバータ53の下端側は、ブラケットロアー6、7により固定されているが、補強部材3により吊り上げられてインバータ53には車両上側に向く力が働くため、ブラケットロアー6、7の切欠部6c、7cによってインバータ53がブラケットロアー6、7による固定から解放される。そのため、インバータ53は、インバータトレイ80とともに車両後方に移動しながら、インバータトレイ80から離脱してブラケットアッパー2とともに上方に移動する。
このようにインバータ53は、ハイブリッド車100が前面衝突をすると、後方かつ上方に移動するため、インバータ53の車両後側にトランスアクスル52等のように、インバータ53よりも機械的に強度が高い構造物が配置されていても、それを避けることができる。なお、屈曲部33aの屈曲角90度は、角度θの一例であり、上端側33の機械的強度や想定される前面衝突による衝撃力の大きさ、あるいは実験やコンピュータシミュレーションの結果などに基づいて、前面衝突により衝突バリア等から衝撃力を受けた屈曲部33aがほぼ直線状に伸びうるように他の角度にも予め設定され得る。
以上説明したように本実施例による車載機器の固定構造では、長尺状の補強部材3が、ラジエータサポートアッパー13の前方にて車両上下方向に伸びてその上端部31がラジエータサポートアッパー13に接続されているとともに下端部32がラジエータサポートロアー14に接続されている。補強部材3は、上端部31よりも下端部32方向の上端側33において屈曲部33aがラジエータサポートアッパー13よりも前方に張り出すように屈曲しており、かつ、車両の前面衝突に対する機械的強度がラジエータサポートアッパー13よりも高い。ここで、「補強部材3の車両前面衝突に対する機械的強度がラジエータサポートアップーの機械的強度よりも高い」とは、次のことを意味する。即ち、車両が前面衝突した場合、補強部材3は後方に押し下げられつつ、その屈曲部33aが開くように変形し、上端が上方へ移動し、ラジエータサポートアッパー13を上方へ吊り上げる。
これにより、ハイブリッド車100が前面衝突した場合には、車両前側に張り出した屈曲部33aが衝突バリア200等の衝突対象物に押圧されて屈曲部33aが直線形状に近い形状に変形するため、補強部材3が上方に伸び上がる。そのため、補強部材3がそれよりも機械的強度の低いラジエータサポートアッパー13を上方に吊り上げることから、ラジエータサポートアッパー13に固定されたインバータ53もラジエータサポートアッパー13と一緒に上方に引き上げられてインバータ53の位置が上方へ移動する。したがって、フロントコンパートメント50内において、インバータ53の後側にトランスアクスル52等の高強度構造物が配置されていても、衝突時にはインバータ53が上方へ移動する。これにより、たとえ前面衝突の衝撃によってインバータ53が後方に移動しても、インバータ53はトランスアクスル52等の高強度構造物の上方に逃げられるため、トランスアクスル52等との接触を避けてインバータ53が受けるダメージを軽減する。
実施例技術に関する留意点を述べる。ラジエータサポートアッパー13が上側クロスフレームの一例に相当する。ラジエータサポートロアー14が下側クロスフレームの一例に相当する。上端部31が「補強部材の上端」の一例に相当する。下端部32が「補強部材の下端」の一例に相当する。屈曲部33aが屈曲部の一例に相当する。トランスアクスル52が高強度構造物の一例に相当する。インバータ53が車載機器の一例に相当する。ハイブリッド車100が車両の一例に相当する。衝突バリア200が衝突対象物の一例に相当する。なお、上述した実施例では、インバータ53よりも機械的に強度が高い構造物として、トランスアクスル52を挙げたが、これは高強度構造物の一例に過ぎない。また、実施例の補強部材3は、ラジエータサポートアッパー13の前方に張り出すようにその長手方向の途中で屈曲している。補強部材3は、ラジエータサポートアッパー13の前方に張り出すようにその長手方向の途中で湾曲していてもよい。「屈曲」ではなく「湾曲」であっても同様の効果を奏することができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書又は図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書又は図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:ブラケットアッパー
3:補強部材
6、7:ブラケットロアー
11:サイドフレーム
13:ラジエータサポートアッパー
14:ラジエータサポートロアー
15:ラジエータサポートサイド
50:フロントコンパートメント
51:エンジン
52:トランスアクスル
53:インバータ
53a:上面部
54:ラジエータ
80:インバータトレイ
100:ハイブリッド車
100a:車体
200:衝突バリア
3:補強部材
6、7:ブラケットロアー
11:サイドフレーム
13:ラジエータサポートアッパー
14:ラジエータサポートロアー
15:ラジエータサポートサイド
50:フロントコンパートメント
51:エンジン
52:トランスアクスル
53:インバータ
53a:上面部
54:ラジエータ
80:インバータトレイ
100:ハイブリッド車
100a:車体
200:衝突バリア
Claims (1)
- フロントコンパートメントにおける車載機器の固定構造であり、
フロントコンパートメントの車両前側に上側クロスフレームと下側クロスフレームが車幅方向に伸びており、
車載機器は、前記上側クロスフレームの後方に位置するように前記上側クロスフレームに固定されており、
上端が前記上側クロスフレームに接続されているとともに下端が前記下側クロスフレームに接続されている長尺の補強部材であって、前記上側クロスフレームよりも前方に張り出すように長手方向の途中で屈曲又は湾曲しており、車両の前面衝突に対する機械的強度が前記上側クロスフレームよりも高い補強部材を備えていることを特徴とする車載機器の固定構造。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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