JP2015205562A - シート制御装置及び車両用シート - Google Patents

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【課題】乗員の乗り心地を向上させることができる。【解決手段】駆動装置30により、シートの背もたれ部の、乗員の上体部に対する支持面の形状、及び前記シートのヘッドレストの、乗員の頭部に対する支持面の形状を可変し、制御部22により、入力される前記シートの座部と前記シートの背もたれ部との角度が小さいほど、前記背もたれ部の支持面の形状、及び前記ヘッドレストの支持面の形状が凹むように、駆動装置30を制御する。【選択図】図2

Description

本発明は、シート制御装置及び車両用シートに係り、特に、シートに着座している乗員に対する支持面の形状を可変するシート制御装置及び車両用シートに関する。
従来、シートの支持面の形状を可変するシート(特許文献1)や、フルフラット時にシートバックを機械的に変化させるシート(特許文献2)が知られている。両シートは、共に使い易さと、ホールド性の両立を目的としている。
特許文献1のシート面を総合的に可変制御できる多機能シートは、乗降時、シートベルト装着時、後退時、高速走行時、及び疲労を低減したい時に合わせて、シート面をモードごとに変更するものである。ここで、高速走行時のモード(サイドサポート・ホールドモード)は、サイドサポートのエアパックにエアを供給し、左右側縁が小さく突出した状態にさせ、車両の横加速度に対して乗員のホールド性を高めるものである。
特許第3551453号明細書 特開2007−301222号公報
上記の特許文献1では、高速走行時のモードは、ハンドル操作により、体の姿勢が発生する車両の横加速度に対抗姿勢となるドライバのみに有効であり、助手席やリア席のパッセンジャーに対しては、ハンドルを握らないため、サイドサポートによって胸の動きのみが拘束されるので、首の付け根を中心に頭がロール方向に動かされ、身体負担が増すという問題がある。
また、特許文献2の走行時のホールド性を確保しながら、フルフラット時にくつろぎやすいシートアレンジが可能な車両用シート装置は、シートバックをシートクッションと平坦状に連続させる後倒時(シートのフルフラット時)には、変位機構部が背もたれ部をサイドサポート部との段差をなくす方向へ変位させるので、乗員がシート上で同様にシートバックの形状のみに着目したものであり、身体負担に寄与する頭の動揺を抑制する方法ではない。
本発明では、上記問題点を解決するために成されたものであり、乗員の乗り心地を向上させることができるシート制御装置及び車両用シートを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1の発明に係るシート制御装置は、シートの背もたれ部の、乗員の上体部に対する支持面の形状、及び前記シートのヘッドレストの、乗員の頭部に対する支持面の形状を可変する面形状可変手段と、入力される前記シートの座部と前記シートの背もたれ部との角度が小さいほど、前記背もたれ部の支持面の形状、及び前記ヘッドレストの支持面の形状が凹むように、前記面形状可変手段を制御する制御手段と、を含んで構成されている。
第1の発明によれば、面形状可変手段により、シートの背もたれ部の、乗員の上体部に対する支持面の形状、及び前記シートのヘッドレストの、乗員の頭部に対する支持面の形状を可変し、制御手段により、入力される前記シートの座部と前記シートの背もたれ部との角度が小さいほど、前記背もたれ部の支持面の形状、及び前記ヘッドレストの支持面の形状が凹むように、前記面形状可変手段を制御する。
このように、入力されるシートの座部とシートの背もたれ部との角度が小さいほど、背もたれ部の支持面の形状、及びヘッドレストの支持面の形状が凹むように、シートの背もたれ部の、乗員の上体部に対する支持面の形状、及びシートのヘッドレストの、乗員の頭部に対する支持面の形状を可変するように制御することによって、リクライニング角度に応じた姿勢支持になるので、乗員の乗り心地を向上させることができる。
また、第1の発明のシート制御装置において、補正手段を更に含み、前記面形状可変手段は、前記背もたれ部の前記支持面のうちの左右方向に並んだ2つの支持部の形状、及び前記ヘッドレストの前記支持面の形状を可変し、前記制御手段は、前記シートの座部と前記シートの背もたれ部との角度が小さいほど、前記背もたれ部の前記支持面のうちの前記2つの支持部の形状、及び前記ヘッドレストの支持面の形状が凹むように、前記面形状可変手段を制御し、前記補正手段は、入力される車両の横加速度に応じて、前記背もたれ部の支持面の前記2つの支持部のうち、前記横加速度が発生している方向に対応する一方の支持部の形状が凹み、他方の支持部の形状が凹まないように、前記制御手段により前記面形状可変手段を制御する制御量を補正してもよい。
また、第1の発明のシート制御装置において、前記面形状可変手段は、前記背もたれ部の、乗員の上体部のうちの背上部に対する支持面の形状、及び前記ヘッドレストの前記支持面の形状を可変してもよい。
また、第1の発明のシート制御装置において、前記面形状可変手段は、前記背もたれ部の前記支持面のたわみを可変することにより、前記背もたれ部の前記支持面の形状を可変し、前記ヘッドレストの前記支持面のたわみを可変することにより、前記ヘッドレストの前記支持面の形状を可変し、前記制御手段は、前記シートの座部と前記シートの背もたれ部との角度が小さいほど、前記背もたれ部の支持面のたわみ、及び前記ヘッドレストの支持面のたわみが大きくなるように、前記面形状可変手段を制御してもよい。
第2の発明の車両用シートは、第1の発明のシート制御装置と、乗員が着座するためのシートと、を含んで構成されている。
以上説明したように、本発明のシート制御装置、及び車両用シートよれば、入力されるシートの座部とシートの背もたれ部との角度が小さいほど、背もたれ部の支持面の形状、及びヘッドレストの支持面の形状が凹むように、シートの背もたれ部の、乗員の上体部に対する支持面の形状、及びシートのヘッドレストの、乗員の頭部に対する支持面の形状を可変するように制御することによって、乗員の乗り心地を向上させることができる。
ヘッドレストの適用の例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る車両用シートを示す概略図である。 本発明の第1の実施の形態に係る車両用シートの機能的構成を示すブロック図である。 リクライニング角度と圧力指令値の関係性を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る駆動装置の機能的構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係る車両用シートにおけるシート制御処理ルーチンを示す図である。 左右方向の加速度とシートの面形状との関係性の例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る車両用シートを示す概略図である。 本発明の第2の実施の形態に係る車両用シートの機能的構成を示すブロック図である。 リクライニング角度と補正係数の関係性の例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る駆動装置の機能的構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態に係る車両用シートにおけるシート制御処理ルーチンを示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
<第1の実施の形態に係る車両用シートの原理>
まず、本発明の第1の実施の形態に係る車両用シート100による支持面のたわみを制御する原理について説明する。
図1に乗員のヘッドレストの材質が軟らかい場合と、硬い場合とにおいて、後席乗員にレーンチェンジによる左右の横加速度が与えられた際の、頭の左右加速度(図1の上段)と、ロールレイトとヨーレイトの時系列波形を示す。なお、胸の動きは双方とも同じである。ヘッドレストの材質が軟らかい場合には、頭のヨーレイトとロールレイトのピーク(B、C)が先鋭であり、首への負担が大きい。一方、ヘッドレストの材質が硬い場合には、頭が横滑りし、ヨーレイトとロールレイトのピーク(B´、C´)が減少するので、首の回転運動と、首の並進運動に作用するため、首の回転運動が低減され、首への負担が減少する。
このように、胸に対して頭の相対運動が大きくなると、人の不快さ(身体負担)は高まることから、第1の実施の形態における車両用シートにおいては、ヘッドレストの支持面のたわみとシートバックの支持面のたわみとを同時に変化させて、胸と頭の相対運動を小さくさせる。
ここで、ヘッドレストについては、乗員の頭部と面接触しているのを、点接触に変化させることによって、頭部の左右運動を促進するので、頭のヨーレイトとロールレイトが抑制される。また、シートバックについては、支持面がフラットになることにより、乗員の胴体に左右運動を促進することによって、全体として、胸と頭の相対運動を低減し乗員の頭部に対する負担を減少させる。
また、シートのリクライニング角度が、乗員のヘッドレストを使用し始める安楽姿勢の角度範囲にある場合、頭のロール運動成分が身体負担に大きく寄与する。従来シートの安楽姿勢の場合には、シートバック天板の支持荷重が腰部に対して肩部が小さいため、操舵に伴う車両の横加速度に対して、腰を中心として胸と頭が車両のロール方向に動かされやすい。
そこで、本実施の形態においては、シートバック天板とヘッドレストのたわみを大きくし、シートバックの背上部の支持荷重を増やすと共に、ヘッドレストの中央部のたわみも大きくし、サイドとの段差を大きくする。
このように、シートバック天板とヘッドレストのたわみを変更することによって、操舵に伴う車両の横加速度(遠心力)が胸に作用したときには、作用方向側の肩胛骨がよりシートバック天板に沈み込み、背上部の荷重が増すので、胸のロール運動成分が減少し、車両旋回と反対の向きのヨー運動成分が増える。すなわち、身体動揺に伴う負担(身体負担)の感度が低いヨー運動を増やし、胸のロール運動を抑制することにより、胸の動きに起因する頭に作用するロールモーメントを減らすことができる。また、ヘッドレストの中央部のたわみが大きいため、車両の横加速度(遠心力)が頭に作用したときには、頭が直ちにヘッドレストのサイドと接触し、胸と同じ方向のヨー運動成分が増え、ロール運動成分が減少する。その結果、ヘッドレストを使用し始める安楽姿勢において、身体負担の感度が低いヨー運動を増やすことで、身体負担の感度が高い頭のロール運動が抑制されるので、身体負担を大幅に低減することができる。
また、リクライニング角度を大きくした睡眠姿勢では、主に頭のヨー運動成分が身体負担に大きく寄与する。ところが、従来シートでリクライニング角度を大きくすると頭と胸の質量の重力成分がシートバック天板とヘッドレストとに加わり、それぞれに作用する支持荷重が増す。そのため、車両の横加速度に対して、支持荷重に応じた頭と胸の抗力(摩擦力)の増加により、頭と胸は横方向に動きにくくなり、ヨー方向に動かされやすくなる。その結果、身体負担が増す。そこで、シートバック天板のたわみを小さくし、肩胛骨の接触面積を小さくし、ヘッドレストの中央部のたわみを小さくし、サイドとの段差を小さくする。
このように、シートバック天板とヘッドレストのたわみを小さくするように変更することによって、操舵に伴う車両の横加速度(遠心力)が作用したときには、頭と胸の横方向の抗力(摩擦力)がそれぞれ小さくなり、横滑りをし易くなる。すなわち、横運動が増えた分だけ、ヨー運動とロール運動の回転成分が減少する。その結果、リクライニング角度の大きい睡眠姿勢における頭のヨー運動を抑制することができるので、身体負担を大幅に低減することができる。このように、リクライニング角度に適応してシートバック天板の乗員の背上部とヘッドレストとのたわみを変更し、乗員の身体動揺の向きをコントロールすることで、乗員の乗り心地を大幅に向上させることができる。
具体的には、乗員がシートをリクライニングさせると、当該リクライニング角度に基づいて、当該リクライニング角度に適合したシートバック天板とヘッドレストとのたわみにするための圧力指令値Pcを算出し、当該圧力指令値Pcに基づいて、バックレスト天板とヘッドレストとの圧力を圧力指令値Pcの値と同一の圧力とすることができる。これにより、リクライニング角度に適合したシートバック天板とヘッドレストとのたわみが実現される。
<第1の実施の形態に係る車両用シートの構成>
次に、本発明の第1の実施の形態に係る車両用シート100の構成について説明する。
本発明の第1の実施の形態に係る車両用シート100は、図2に示すように、乗員の左右の肩胛骨部の支持面を含むシートバック天板2と、シートバックにおける車両の右側に設けられたエアパック3と、シートバックにおける車両の左側に設けられたエアパック4と、ヘッドレストに設けられたエアパック5と、乗員の頭部の支持面を含むヘッドレスト6と、状態検出部10と、角度センサ11と、制御部22と、駆動装置30と、管路60とを備えている。また、本発明の第1の実施の形態に係る車両用シート100の機能をブロック図で表したものが図3である。制御部22は、電子制御ユニット(ECU)で実現され、圧力指令値算出部20と、駆動装置制御部23と、を備えている。なお、制御部22と、駆動装置30との組み合わせがシート制御装置の一例である。また、エアパック3〜エアパック5が支持部の一例である。また、車両用シート100には、乗員が着座するものとする。また、車両の右側を、車両の進行方向を正面方向とした場合の左右方向の右側とし、車両の左側を、車両の進行方向を正面方向とした場合の左右方向の左側とする。
状態検出部10は、角度センサ11から入力される車両用シート100のリクライニング角度θrを受け付ける。なお、リクライニング角度θrがシートの座部とシートの背もたれ部との角度の一例である。
圧力指令値算出部20は、状態検出部10において受け付けた車両用シート100のリクライニング角度θrに基づいて、エアパック3、4、及び5の圧力指令値Pcを算出する。リクライニング角度θrが小さいほど、シートバックのエアパック3、及び4の圧力を下げて左右の肩胛骨部を含むシートバック天板2の背上部(図2のA部)のたわみを大きくし、同時にヘッドレスト6のエアパック5の圧力も下げて、ヘッドレスト6の中央部が凹むたわみにしてサイドとの段差を大きくすることを実現する圧力指令値Pcを算出する。また、リクライニング角度θrが大きいほど、シートバックのエアパック3、及び4の圧力を上げて、左右の肩胛骨を含むシートバック天板2の背上部(図2のA部)のたわみを小さくし、同時にヘッドレスト6のエアパック5の圧力も上げて、ヘッドレスト6の中央部のたわみを小さくし、両サイドに対して段差を小さくすることを実現する圧力指令値Pcを算出する。具体的には、図4に示すようなリクライニング角度θrと圧力指令値Pcとの関係に基づいて、状態検出部10において受け付けた車両用シート100のリクライニング角度θrに対応する、エアパック3〜エアパック5の圧力指令値Pcを算出する。これによって、例えば、ヘッドレスト6を使用し始める安楽姿勢におけるリクライニング角度領域では、シートバックのエアパック3、及び4の圧力を下げて左右の肩胛骨部を含むシートバック天板2の背上部(図2のA部)のたわみを大きくし、同時にヘッドレスト6のエアパック5の圧力も下げて、ヘッドレスト6の中央部が凹むたわみにしてサイドとの段差を大きくする。また、リクライニング角度θrが最大となる睡眠姿勢では、シートバックのエアパック3、及び4の圧力を上げて、左右の肩胛骨を含むシートバック天板2の背上部(図2のA部)のたわみを小さくし、同時にヘッドレスト6のエアパック5の圧力も上げて、ヘッドレスト6の中央部のたわみを小さくし、両サイドに対して段差を小さくする。
駆動装置制御部23は、車両用シート100のエアパック3、4、及び5の各々が、圧力指令値算出部20において算出された圧力指令値Pcと同じ圧力となるように駆動装置30を制御する。
駆動装置30は、図5に示すように、駆動アンプ31と、エアポンプ40と、リリーフ弁50と、リリーフ弁51と、リリーフ弁52とを備えている。なお、エアポンプ40と、リリーフ弁50〜リリーフ弁52とは管路60で接続されており、リリーフ弁50〜リリーフ弁52と、エアパック3〜エアパック5とは管路60で接続されている。なお、駆動装置30が面形状可変手段の一例である。
駆動アンプ31は、制御部22から入力される圧力指令値Pcの値に基づいて、エアパック3〜エアパック5の圧力が圧力指令値Pcと同一になるように、リリーフ弁50〜リリーフ弁52を駆動する。なお、リリーフ弁50〜リリーフ弁52を駆動することによって、管路60からエアパック3〜エアパック5の各々へのエアの供給、及び管路60からのエアの排出を行う。
エアポンプ40は、制御部22の命令に基づいて、エアパック3〜エアパック5に管路60を通じてエアを送る。
<第1の実施の形態に係る車両用シートの作用>
次に、本発明の第1の実施の形態に係る車両用シート100の作用について説明する。まず、状態検出部10により、車両用シート100のリクライニング角度θrが逐次検出されているときに、車両用シート100のROMに記憶されたプログラムを、CPUが実行することにより、図6に示すシート制御処理ルーチンが実行される。
まず、ステップS100では、状態検出部10において検出されたリクライニング角度θrに基づいて、図4に示すリクライニング角度θrと圧力指令値Pcとの関係性に従って、エアパック3〜エアパック5の圧力指令値Pcを算出する。
次に、ステップS102では、ステップS100において取得した圧力指令値Pcに基づいて、エアパック3〜エアパック5に対するエアの供給又は排出を行うように駆動装置30を制御し、ステップS100に移行し、ステップS100〜ステップS102の処理を繰り返す。
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態に係る車両用シートによれば、入力されるシートの座部とシートの背もたれ部との角度が小さいほど、背もたれ部の支持面の形状、及びヘッドレストの支持面の形状が凹むように、シートの背もたれ部の、乗員の上体部に対する支持面の形状、及びシートのヘッドレストの、乗員の頭部に対する支持面の形状を可変するように制御することによって、リクライニング角度に応じた姿勢支持にするので乗員の乗り心地を向上させることができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
例えば、第1の実施の形態においては、エアパックの圧力によってシートバック天板及びヘッドレストの面形状を変更する場合について説明しているが、これに限定されるものではなく、ばね、剛性等を制御して、シートバック天板及びヘッドレストの面形状を変更してもよい。例えば、入力されるシートの座部とシートの背もたれ部との角度が小さいほど、シートバック天板の支持面のばね定数又は剛性、及びヘッドレストの支持面のばね定数又は剛性を低下させることにより、シートバック天板及びヘッドレストの面形状を変更してもよい。
次に、第2の実施の形態に係る車両用シートについて説明する。
第2の実施の形態においては、車両の横加速度に応じてシートバック天板のエアパックの各々の圧力指令値を補正している点が第1の実施の形態と異なる。なお、第1の実施の形態に係る車両用シートと同様の構成及び作用については、同一の符号を付して説明を省略する。
<第2の実施の形態に係る車両用シートの原理>
本発明の第2の実施の形態に係る車両用シート300による支持面のたわみを制御する原理について説明する。
第2の実施の形態に係る車両用シート300においては、車両の横加速度が作用する方向側のシートバック天板のエアパックの圧力指令値Pcに、横加速度の大きさに応じた補正係数を掛けて、圧力指令値を小さくし、肩胛骨の天板に沈み込みを大きくする。同時に、反対側のエアパックの圧力指令値Pcに、横加速度の大きさに応じた補正係数を掛けて、圧力指令値Pcを大きくして、肩胛骨の天板に沈み込みを小さくする。すなわち、左右方向の加速度の方向に対するシートバック天板の背上部が図7のようにたわみ、乗員の胸がヨー運動する。
これにより、操舵に伴う車両の横加速度(遠心力)が胸に作用したときには、圧力指令値の補正前に比べて、車両旋回と反対向きに胸のヨー運動成分を大きくすることができる。これにより、ヨー運動が増える分だけ、胸のロール運動が圧力補正値の補正前に比べてさらに抑制されることになり、頭に作用するロールモーメントを大きく減らすことができる。その結果、ヘッドレストを使用し始める安楽姿勢における頭のロール運動がさらに抑制されるので、身体負担を大幅に低減できる。また、車両の横加速度の大きさに応じてバックレスト天板のエアパックの圧力指令値Pcを補正するため、車両の横加速度の減衰とともにエアパックの圧力指令値Pcも減衰するので、胸のヨー運動も減衰する。
具体的には、乗員がシートをリクライニングさせると、当該リクライニング角度に基づいて、当該リクライニング角度に適合したシートバック天板とヘッドレストとのたわみにするための圧力指令値Pcを算出し、検出された車両の横加速度に基づいて算出される補正係数を用いて、当該圧力指令値Pcを補正をする。そして、補正後の圧力指令値に基づいて、バックレスト天板の左右のエアパックの圧力を変更し、リクライニング角度及び車両の動作に適合したシートバック天板のたわみが実現される。
<第2の実施の形態に係る車両用シートの構成>
本発明の第2の実施の形態に係る車両用シート300は、図8に示すように、乗員の左右の肩胛骨部の支持面を含むシートバック天板2と、シートバックにおける車両の右側に設けられたエアパック3と、シートバックにおける車両の左側に設けられたエアパック4と、ヘッドレストに設けられたエアパック5と、乗員の頭部の支持面を含むヘッドレスト6と、状態検出部410と、角度センサ11と、横加速度センサ12と、制御部422と、駆動装置430と、管路60とを備えている。また、本発明の第2の実施の形態に係る車両用シート300の機能をブロック図で表したものが図9である。制御部422は、電子制御ユニット(ECU)で実現され、圧力指令値算出部20と、補正部421と、駆動装置制御部423と、を備えている。
状態検出部410は、角度センサ11から入力される車両用シート300のリクライニング角度θr、及び横加速度センサ12から入力される車両の進行方向を正面方向とした場合の左右方向の横加速度を受け付ける。
補正部421は、状態検出部410において受け付けた車両の左右方向の横加速度及びリクライニング角度θrと、圧力指令値算出部20において算出された圧力指令値Pcとに基づいて、エアパック3の圧力指令値Pc3と、エアパック4の圧力指令値Pc4とを算出する。具体的には、まず、車両の横加速度が作用する方向を特定する。次に、状態検出部410において受け付けた横加速度及びリクライニング角度θrに基づいて、図10に示すような、横加速度の大きさGy毎に定められたリクライニング角度θrと補正係数K1(≦1)及びK2(≧1)との関係性に従って、横加速度及びリクライニング角度θrに対応する、補正係数K1及びK2を算出する。次に、圧力指令値Pcに補正係数K1を乗じたものを、当該横加速度が発生している方向に対応している側のエアパックの圧力指令値として算出し、圧力指令値Pcに補正係数K2を乗じたものを、他方のエアパックの圧力指令値として算出する。なお、図10においては、補正係数K1、及びK2は、リクライニング角度θrが大きくなるに従って、1の値に近づくようになる。また、圧力指令値Pcが制御量の一例である。
駆動装置制御部423は、車両用シート300のエアパック3が圧力指令値Pc3と同じ圧力となり、かつ、エアパック4が圧力指令値Pc4と同じ圧力となり、かつ、エアパック5が圧力指令値Pcと同じ圧力となるように、駆動装置430を制御する。
駆動装置430は、図11に示すように、駆動アンプ431と、エアポンプ40と、リリーフ弁50と、リリーフ弁51と、リリーフ弁52とを備えている。
駆動アンプ431は、制御部422から入力される圧力指令値Pc3、圧力指令値Pc4、及び圧力指令値Pcの値に基づいて、リリーフ弁50〜52を駆動する。
<第2の実施の形態に係る車両用シートの作用>
次に、本発明の第2の実施の形態に係る車両用シート300の作用について説明する。まず、状態検出部410により、車両用シート300のリクライニング角度θrと車両の左右の横加速度とが逐次検出されているときに、車両用シート300のROMに記憶されたプログラムを、CPUが実行することにより、図12に示すシート制御処理ルーチンが実行される。なお、第2の実施の形態におけるシート制御処理ルーチンにおいては、右方向に横加速度が発生している場合について説明する。左方向に横加速度が発生している場合には、エアパック3及び圧力指令値Pc3とエアパック4及び圧力指令値Pc4とを置き換えることによって当該処理を実現することができる。
ステップS200では、状態検出部410において取得した横加速度の方向を特定する。例えば、右方向に横加速度が発生していると特定される。
次に、ステップS202では、状態検出部410において取得した横加速度及びリクライニング角度θrに基づいて、補正係数K1及びK2を算出する。
次に、ステップS204では、ステップS100において取得した圧力指令値Pcに補正係数K1を乗じた値をエアパック3の圧力指令値Pc3とし、ステップS100において取得した圧力指令値Pcに補正係数K2を乗じた値をエアパック4の圧力指令値Pc4として算出する。
次に、ステップS206では、ステップS100において取得した圧力指令値Pcに基づいて、エアパック5にエアの供給又は排出を行わせ、ステップS204において取得した圧力指令値Pc3に基づいてエアパック3にエアの供給又は排出を行わせ、ステップS204において取得した圧力指令値Pc4に基づいてエアパック4にエアの供給又は排出を行わせるように駆動装置430を制御し、ステップS100に移行し、ステップS100〜ステップS206の処理を繰り返す。
以上説明したように、本発明の第2の実施の形態に係る車両用シートによれば、入力されるシートのリクライニング角度と車両の横加速度とに基づいて、乗員の左右の肩胛骨に作用する左右の支持面の各々を可変させるように、駆動装置を制御することによって、乗員の乗り心地を向上させることができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
本願明細書中において、プログラムが予めインストールされている実施形態として説明したが、当該プログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して提供することも可能であるし、ネットワークを介して提供することも可能である。
2 シートバック天板
3 エアパック
4 エアパック
5 エアパック
6 ヘッドレスト
10 状態検出部
11 角度センサ
12 横加速度センサ
20 圧力指令値算出部
22 制御部
23 駆動装置制御部
30 駆動装置
31 駆動アンプ
40 エアポンプ
50 リリーフ弁
51 リリーフ弁
52 リリーフ弁
60 管路
100 車両用シート
300 車両用シート
410 状態検出部
421 補正部
422 制御部
423 駆動装置制御部
430 駆動装置
431 駆動アンプ

Claims (5)

  1. シートの背もたれ部の、乗員の上体部に対する支持面の形状、及び前記シートのヘッドレストの、乗員の頭部に対する支持面の形状を可変する面形状可変手段と、
    入力される前記シートの座部と前記シートの背もたれ部との角度が小さいほど、前記背もたれ部の支持面の形状、及び前記ヘッドレストの支持面の形状が凹むように、前記面形状可変手段を制御する制御手段と、
    を含む、シート制御装置。
  2. 補正手段を更に含み、
    前記面形状可変手段は、前記背もたれ部の前記支持面のうちの左右方向に並んだ2つの支持部の形状、及び前記ヘッドレストの前記支持面の形状を可変し、
    前記制御手段は、前記シートの座部と前記シートの背もたれ部との角度が小さいほど、前記背もたれ部の前記支持面のうちの前記2つの支持部の形状、及び前記ヘッドレストの支持面の形状が凹むように、前記面形状可変手段を制御し、
    前記補正手段は、入力される車両の横加速度に応じて、前記背もたれ部の支持面の前記2つの支持部のうち、前記横加速度が発生している方向に対応する一方の支持部の形状が凹み、他方の支持部の形状が凹まないように、前記制御手段により前記面形状可変手段を制御する制御量を補正する請求項1記載のシート制御装置。
  3. 前記面形状可変手段は、前記背もたれ部の、乗員の上体部のうちの背上部に対する支持面の形状、及び前記ヘッドレストの前記支持面の形状を可変する請求項1又は2記載のシート制御装置。
  4. 前記面形状可変手段は、前記背もたれ部の前記支持面のたわみを可変することにより、前記背もたれ部の前記支持面の形状を可変し、前記ヘッドレストの前記支持面のたわみを可変することにより、前記ヘッドレストの前記支持面の形状を可変し、
    前記制御手段は、前記シートの座部と前記シートの背もたれ部との角度が小さいほど、前記背もたれ部の支持面のたわみ、及び前記ヘッドレストの支持面のたわみが大きくなるように、前記面形状可変手段を制御する請求項1〜請求項3の何れか1項記載のシート制御装置。
  5. 請求項1〜4の何れか1項記載のシート制御装置と、
    乗員が着座するためのシートと、
    を含む車両用シート。
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