JP2008001289A - 車両用シート制御装置および車両用シート制御方法 - Google Patents

車両用シート制御装置および車両用シート制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008001289A
JP2008001289A JP2006174283A JP2006174283A JP2008001289A JP 2008001289 A JP2008001289 A JP 2008001289A JP 2006174283 A JP2006174283 A JP 2006174283A JP 2006174283 A JP2006174283 A JP 2006174283A JP 2008001289 A JP2008001289 A JP 2008001289A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
acceleration
seat
occupant
accelerator operation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006174283A
Other languages
English (en)
Inventor
Yutaro Minami
南  雄太郎
Hiroshi Iwano
岩野  浩
Hiroshi Oba
大羽  拓
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2006174283A priority Critical patent/JP2008001289A/ja
Publication of JP2008001289A publication Critical patent/JP2008001289A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Seats For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】操作性を損なうことなく乗員の頭部の共振を抑制することにより、乗り心地の向上を図る。
【解決手段】乗員の加速要求に応じて車両に生じる前後加速度の変化に対応したシート状態の変化を規定する駆動パターンが設定される。駆動量演算部30e,50dは、設定された駆動パターンに従ってアクチュエータ20,40の駆動量を算出し、この算出された駆動量に基づいて、アクチュエータ20,40を制御する。この場合、駆動パターンは、シート状態の変化開始タイミングが、乗員の加速要求に応じて車両に前後方向の加速度が生じるタイミングよりも前になるように規定されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、乗員が着席する車両用シートの状態を制御する車両用シート制御装置およびその制御方法に関する。
車両が加速する場合、車両には前後方向への加速度が生じ、この加速度はシートを介して乗員に伝わる。人間の頭部には共振周波数が存在し、2Hz付近でもっとも共振することが知られている。そのため、車両の前後加速度の変化(波形)に2Hz付近の成分が多く含まれている場合、乗員の頭部が共振し、乗り心地が悪化するため、乗員が不快感を覚える可能性がある。
そのため、エンジンの出力トルク波形に2Hz付近の成分が含まれないように吸気量制御を行うことが考えられるが、このような吸気量制御を行った場合には、これを行わない場合と比較して、出力トルク波形の傾きが小さくなる。そのため、加速性能を悪化させてしまう虞がある。
そこで、乗員が着席するシートのシート状態を調整し、乗員頭部の共振を抑制することにより、乗り心地の向上を図ることが考えられる。例えば、特許文献1には、車体から伝わる振動に対してシートを逆位相で駆動することにより、振動を抑制する装置が開示されている。このような手法を車両の前後加速度に対して応用し、乗員頭部の共振を抑制することも考えられる。
特開平06−144093号公報
しかしながら、車両において、上下方向の振動の加速度は周期的であるものの、加速時の前後方向の加速度は一方向(前向き)である。そのため、この前後方向の加速度に対してシートを逆位相で駆動した場合、シート、すなわち、乗員の上体は車両に対して後方へ移動し続けることとなる。そのため、ステアリングとの距離が増大し、これにより、操作性に悪影響を及ぼしてしまう可能性がある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、操作性を損なうことなく乗員の頭部の共振を抑制することにより、乗り心地の向上を図ることである。
かかる課題を解決するために、本発明は、車速検出手段と、アクセル操作量検出手段と、加速要求判定手段と、シート調整手段と、設定手段と、制御手段とを有する車両用シート制御装置を提供する。ここで、車速検出手段は、車両の車速を検出する。アクセル操作量検出手段は、乗員のアクセル操作量を検出する。加速要求判定手段は、車速検出手段によって検出された車速と、アクセル操作量検出手段によって検出されたアクセル操作量とに基づいて、乗員の加速要求を判定する。シート調整手段は、乗員の上半身を支持するシートのシート状態を調整する。設定手段は、加速要求判定手段によって乗員の加速要求が判定された場合、車速検出手段によって検出された車速と、アクセル操作量検出手段によって検出されたアクセル操作量とに基づいて、乗員の加速要求に応じた車両の前後加速度の変化に対応した、前記シートの前後方向への駆動パターンを設定する。制御手段は、設定手段によって設定された駆動パターンに従って、シート調整手段を制御する。この場合、駆動パターンは、シートの駆動開始タイミングが、乗員の加速要求に応じて車両に前後加速度が生じるタイミングよりも前になるように規定されている。
本発明によれば、乗員の加速要求に応じて車両に前後加速度が生じるタイミングよりも前にシートの駆動を開始するとともに、予測される車両の前後加速度に含まれる頭部共振周波数帯成分に合わせてシートを駆動することが可能となる。そのため、操作性を確保したまま頭部の共振を低減することが可能となる。これにより、乗員の乗り心地の向上を図ることができる。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態にかかる車両用シート制御装置の全体構成を示す説明図である。この車両用シート制御装置は、車両の運転状況に応じてシートの状態を制御する装置であり、シート10と、コントローラ30とを主体に構成される。
シート10は、乗員の頭部を支持するヘッドレスト11と、乗員の背中から腰部を支持するシートバック12と、乗員の臀部および大腿部を支持するシートクッション13とで構成される。本実施形態において、シート10のシートバック12には可動機構が取り付けられており、これにより、シート10(具体的には、シートバック12)の状態を自在に調整することができる。
シートバック12において、乗員を支持する乗員支持面12aの上方部分には、乗員の背中をサポートするサポート部14が設けられている。このサポート部14は、例えば、シート10のメインフレームに固定されたアクチュエータ20によって保持される。アクチュエータ20は、後述するコントローラ30によって制御され、前後方向に移動可能な可動部を動作(駆動)させることにより、サポート部14の相対位置を変更する。アクチュエータ20の駆動に応じてシートバック12の上方部分(すなわち、サポート部14)を車両の前後方向に移動させることにより、車両に対して相対的な加速度を発生させ、これにより、車両に対するシートバック12の加速度を補正することができる。
コントローラ30は、CPU、ROM、RAM、I/Oインターフェースを主体に構成されたマイクロコンピュータを用いることができる。コントローラ30は、ROMに格納された制御プログラムに従い各種の演算を行い、これにより、シート状態を調整するアクチュエータ20を制御し、シート10(具体的には、シートバック12)の状態を制御する。本実施形態との関係において、コントローラ30は、乗員による加速要求が生じた場合には、シートバック12の乗員支持面12aにおける前後加速度の傾き(単位時間あたりの加速度の変化量)が、車両の前後加速度の傾きよりも小さくなるように、アクチュエータ20を制御して、車両に対するシートバック12の加速度を補正する。
このコントローラ30には、車両の運転状況を検出するために、各種センサ31,30からの検出信号が入力されている。アクセル操作量センサ31は、乗員(ドライバ)によるアクセル操作量APOを検出するセンサであり、本実施形態では、アクセルペダルAPの踏込量を検出する。車速センサ32は、車両の車速Vを検出する。
図2は、コントローラ30のブロック構成図である。コントローラ30は、これを機能的に捉えた場合、加速要求量演算部30aと、加速要求判定部30bと、ピーク到達時間演算部30cと、駆動量補正ゲイン演算部30dと、駆動量演算部30eとを有する。
加速要求量演算部30aは、アクセル操作量センサ31によって検出されたアクセル操作量APOと、車速センサ32によって検出された車速Vとに基づいて、加速要求量DAPOを算出する。この加速要求量DAPOは、乗員のアクセル操作を通じた車両への加速要求の程度を示している。加速要求判定部30bは、加速要求量DAPOに基づいて、乗員が加速を要求しているか否かを判定し、この判定結果に応じて、加速判定フラグFaを設定する。乗員が加速を要求していると判定された場合には、加速判定フラグFaに「1」がセットされ、乗員が加速を要求していないと判定された場合には、加速判定フラグFaに「0」がセットされる。
ピーク到達時間演算部30cは、加速判定フラグFaに「1」がセットされていることを前提に、加速要求量DAPOに基づいて、ピーク到達時間TGPを算出する。このピーク到達時間TGPは、乗員の加速要求に応じて、車両の前後加速度が立ち上がるタイミングから、この前後加速度が最大値(ピーク)に到達するタイミングまでの時間を示す。駆動量補正ゲイン演算部30dは、加速判定フラグFaに「1」がセットされていることを前提に、加速要求量DAPOに基づいて、アクチュエータ20の駆動量TABを決定するための駆動量補正ゲインGHOSを算出する。駆動量演算部30eは、加速判定フラグFaに「1」がセットされていることを前に、ピーク到達時間TGPと駆動量補正ゲインGHOSとに基づいて、アクチュエータ20の駆動量TABを算出する。駆動量TABが算出されると、これに対応した制御信号がアクチュエータ20に対して出力され、これにより、アクチュエータ20が駆動量TABに応じて駆動する。アクチュエータ20の駆動量TABは、予め設定された初期位置からのサポート部14の変化量に対応しており、サポート部14の状態は、駆動量TABに応じて初期位置から変更される。駆動量演算部30eにおいて、駆動量TABが算出されないケースでは、サポート部14は初期位置を保持する(或いは、初期位置に戻る)。
図3は、本実施形態にかかる車両用シートの制御処理の手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、所定の間隔毎に呼び出され、コントローラ30によって実行される。まず、ステップ1(S1)において、アクセル操作量センサ31によって検出されるアクセル操作量APOと、車速センサ32によって検出される車速Vとが読み込まれる。
ステップ2(S2)において、加速要求量演算部30aは、加速要求量DAPOを算出する。具体的には、加速要求量演算部30aは、まず、車速Vを参照し、加速判定アクセル操作量を算出する。この加速判定アクセル操作量は、車速Vを維持するために必要なアクセル操作量APOを示すものであり、例えば、図4の符号Aで示す実線のような傾向となっている。そのため、車速Vと、これに対応する加速判定アクセル操作量との関係を実験やシミュレーションを通じて予め取得しておくことにより、コントローラ30のROMには、これらの対応関係が規定されたマップ或いは計算式が格納されている。加速要求量演算部30aは、マップ或いは計算式を用いた上で、車速Vから加速判定アクセル操作量を算出する。
検出値である車速Vを維持するために必要なアクセル操作量APO、すなわち、加速判定アクセル操作量が算出されると、加速要求量演算部30aは、検出値であるアクセル操作量APOから、算出された加速判定アクセル操作量を減算することにより、加速要求量DAPOを算出する。この加速要求量DAPOによれば、その値が正となることにより、乗員が車速Vの増加を要求した、すなわち、加速を要求したアクセル操作を行っていることが判定できる。
なお、頭部の共振が小さいような微小なアクセル操作では、シート状態を変更しないようにするために、例えば、図4の符号Bの破線で示すように、加速判定アクセル操作量は、車速Vを一定に維持するためのアクセル操作量よりも大きな値となるように設定してもよい。
ステップ3(S3)において、加速要求判定部30bは、乗員が加速を要求しているか否かを判定する。加速要求判定部30bは、加速要求量DAPOを参照し、これが正の値である場合には、乗員が加速を要求していると判定し、加速判定フラグFaに「1」をセットする。このケースでは、ステップ3において肯定判定されるため、ステップ4(S4)に進む。一方、加速要求判定部30bは、加速要求量DAPOが0以下の場合には、乗員が加速を要求していないと判定し、加速判定フラグFaに「0」をセットする。このケースでは、ステップ3において否定判定されるため、ステップ4以降の処理をスキップして、本ルーチンを抜ける。
ステップ4において、ピーク到達時間演算部30cは、ピーク到達時間TGPを算出する。加速要求量DAPOと、ピーク到達時間TGPとの間には、図5に示すような相関がある。そのため、加速要求量DAPOと、これに対応するピーク到達時間TGPとの関係を実験やシミュレーションを通じて予め取得しておくことにより、コントローラ30のROMには、これらの対応関係が規定されたマップ或いは計算式が格納されている。ピーク到達時間演算部30cは、マップ或いは計算式を用いた上で、加速要求量DAPOからピーク到達時間TGPを算出する。
ステップ5(S5)において、駆動量補正ゲイン演算部30dは、加速要求量DAPOに基づいて、駆動量補正ゲインGHOSを算出する。乗員の加速要求に応じてシート10の状態を制御する場合、乗員の頭部の共振を抑制するといった観点によれば、車両の前後加速度の変化(波形)に含まれる頭部共振周波数帯成分と対応して、サポート部14の移動量、すなわち、アクチュエータ20の駆動量TABを設定する必要がある。乗員の加速要求量DAPOが大きい場合には、車両の前後加速度の変化も大きいので、これに応じて、アクチュエータ20の駆動量TABを設定することが望ましい。そのため、駆動量補正ゲインGHOSを用いることにより、加速要求量DAPOに応じた駆動量TABとなるように調整する。そこで、実験やシミュレーションを通じて、図6に示すように、加速要求量DAPOと、これに対応する駆動量補正ゲインGHOSとの関係を予め設定し、これらの対応関係を規定したマップ或いは計算式をコントローラ30のROMに格納しておく。駆動量補正ゲイン演算部30dは、マップ或いは計算式を用いた上で、加速要求量DAPOから駆動量補正ゲインGHOSを算出する。
ステップ6(S6)において、駆動量演算部30eは、ピーク到達時間TGPおよび駆動量補正ゲインGHOSに基づいて、アクチュエータ20の駆動量TABを算出する。駆動量TABの算出では、基本加速度補正パターンを用い、車両に対するシートバック12の相対的な加速度を補正する加速度補正量AHOSを算出し、そして、この加速度補正量AHOSからアクチュエータ20の駆動量TABを算出する。
図7は、加速度補正パターンの基本形である基本加速度補正パターンの説明図である。この基本加速度補正パターンには、時間と、この時間の推移に対応する、シートバック12の加速度補正量AHOSを決定するための基準値である加速度補正係数AHOS0との関係が規定されている。ここで、車両前方向への加速度補正量AHOSを正とし、車両後方向への加速度補正量AHOSを負とする。
同図において、時間T1は、乗員が加速要求を開始したタイミングから、車両の前後加速度が立ち上がるタイミングまでの時間(以下「立ち上がり開始時間」という)であり、本実施例では0.2secで固定としている。ただし、立ち上がり開始時間は、厳密にはエンジン回転数等により変化するので、エンジン回転数等を参照して、この値を補正するようにしてもよい。一方、時間T2は、車両の前後加速度が立ち上がるタイミングから、車両の前後加速度の傾きが最大となるタイミングまでの時間(以下「最大変化率到達時間」という)である。また、時間T3は、車両の前後加速度が立ち上がるタイミングから、車両の前後加速度が最大(ピーク)に到達するタイミングまでの時間(以下「ピーク到達時間」という)である。時間T4は、車両の前後加速度が立ち上がるタイミングから、加速度補正パターンの設定の終了タイミングまでの時間(以下「補正設定時間」という)である。基本加速補正パターンにおいて、これらの時間T2〜T4は、ピーク到達時間T3で正規化された時間として設定されている。
また、本実施形態では、最大変化率到達時間T2とピーク到達時間T3との関係は一定とし(例えば、車両の仕様によって決定する)、さらに、補正設定時間T4とピーク到達時間T3との関係も固定とする(例えば、設計者が任意に決定する)。
(数式1)
T2=t2/t3=α(α<1)
T3=1
T4=t4/t3=β(β>1)
同数式において、t2は実際の最大変化率到達時間であり、t3は実際のピーク到達時間であり、t4は実際の補正設定時間である。ここで、αとβには固定値(例えば、α=0.3,β=1.5)を設定する。ただし、T2〜T3を個別に設定するようにしてもよい。
基本加速度補正パターンは、実験やシミュレーションを通じて、一般的なドライバの加速要求に対する車両の前後加速度変化に基づいて、シートバック12の乗員支持面12aにおける前後加速度の傾きが、車両の前後加速度の傾きよりも小さくなるように、すなわち、頭部の共振を抑制するように、シートバック12の加速度補正量AHOSの基準値(加速度補正係数AHOS0)が決定されたものである。この基本加速度補正パターンでは、正規化されたT2〜T4の時間軸(横軸)に対付けて、加速度補正係数AHOS0が設定されている。
具体的には、基本加速度補正パターンにおいて、加速度補正係数AHOS0は、乗員の加速要求の開始タイミングから時間T1が経過したタイミングX1(車両の前後加速度が立ち上がるタイミング)で最大となる。そして、タイミングX1から正規化時間T2が経過したタイミングX2(車両の前後加速度の傾きが最大となるタイミングに相当)において、加速度補正係数AHOS0は、0となる。つぎに、タイミングX1から正規化時間T3が経過したタイミングX3(車両の前後加速度が最大となるタイミングに相当)の前に、加速度補正係数AHOS0は最小値となり、タイミングX1から正規化時間T4が経過したタイミングX4(補正パターンの設定の終了タイミングに相当)において、加速度補正係数AHOS0は0に戻る。基本加速度補正パターン、すなわち、正規化時間と、加速度補正係数AHOS0との対応関係は、例えば、テーブルとして、コントローラ30のROMに格納されている。
ステップ6において、駆動量演算部30eは、図7に示す基本加速度補正パターンの正規化時間T2〜T4に、ピーク到達時間TGPを乗じる。これにより、図7に示す基本加速度補正パターンの正規化された時間軸(横軸)が、乗員の加速要求量DAPOから予測される車両の前後加速度の変化に対応した実時間軸に変換され、加速度補正係数テーブルが作成される(時間T1は実時間(本実施形態では、0.2sec)を設定しているので変換の必要はない)。
駆動量演算部30eは、作成された加速度補正係数テーブルを参照し、加速判定フラグFaに「1」がセットされたタイミングからの経過時間に基づいて、加速度補正係数AHOS0を算出する。そして、この加速度補正係数AHOS0に駆動量補正ゲインGHOSを乗じる。これにより、乗員の加速要求量DAPOから予測される車両の前後加速度の変化に含まれる頭部共振周波数帯成分に対応した加速度補正量AHOSが算出される。
そして、駆動量演算部30eは、得られた加速度補正量AHOSを、加速判定フラグFaに「1」がセットされたタイミングを基準に積分して速度補正量を算出し、さらに積分して変位補正量、すなわち、アクチュエータ20の駆動量TABを算出する。換言すれば、上述した加速度補正係数テーブルは、乗員の加速要求に応じた車両の前後加速度の変化に対応したシートバック12の前後方向への駆動パターンとして機能する。ここで、この加速度補正係数テーブルは、車両に対するシートバック12の乗員支持面12aの相対的な前後加速度の変化量を規定する基本パターン、すなわち、図7に示す基本加速度補正パターンを修正することによって設定される。
図8は、本実施形態にかかるシート制御処理におけるタイミングチャートである。同図において、(a)はアクセル操作量APOを示し、(b)は車両の前後加速度および車速Vを示し、(c)は加速度補正量AHOSを示し、(d)はアクチュエータ20の駆動量TAB、(e)シートバック12の乗員支持面12aの前後加速度を示す。なお、同図(d)において、アクチュエータ20の駆動量TABは、その値が正である場合には、サポート部14を初期位置から前方への移動させることを表している。
まず、時刻t1において乗員(ドライバ)がアクセルペダルAPを踏み込むことにより、同図(a)の符号A1の実線で示すように、アクセル操作量APOが増加する。同図(b)の符号B1の実線で示すように、車両の加速に応じて、時刻t2において加速度が立ち上がり、そして、同図(b)の符号B2の破線で示すように、車速Vが増加する。この際、時刻t1において、アクセル操作量APOが、同図(b)の符号B2の破線で示す車速Vから算出された加速判定アクセル操作量(同図(a)の符号A2の破線)よりも大きくなり、加速判定フラグFaに「1」がセットされる。
加速判定フラグFaに「1」がセットされると、同図(c)の符号C1の実線で示すように、加速度補正量AHOSが算出される。この加速度補正量AHOSは、同図(b)の符号B1の実線で示す車両の前後加速度の変化に対応して算出される。すなわち、加速度補正量AHOSは、車両の前後加速度が立ち上がる時刻t2においてその値が最大となり、車両の前後加速度の傾きが最大となる時刻t3において、その値が0となる。また、加速度補正量AHOSは、車両の前後加速度が最大となる時刻t4よりも前において、その値が最小となり、時刻t4よりも後の補正終了時刻t5において、その値が0となる。
そして、同図(d)の符号D1の実線で示すように、加速度補正量AHOSを実現するためのアクチュエータ20の駆動量TABが算出される。ここで、時刻t1以降は、算出された駆動量TABに応じて、アクチュエータ20の可動部が初期位置から移動した状態になるので、補正終了時刻t5以降は、緩やかに初期位置に復帰させる。そのため、加速度補正量AHOSは、同図(c)の符号C1の実線で示す加速度補正量AHOSに加え、同図(c)の符号C2の破線で示すように、補正終了時刻t5以降で再び正の値をとる。
このような一連のアクチュエータ20の駆動量TABに従い、アクチュエータ20を駆動することにより、シートバック12の乗員支持面12aの前後加速度は、同図(e)の符号E1の点線で示す車両の前後加速度の変化と対応して、同図(c)の符号C1の実線および符号C2の破線で示す加速度補正量AHOSで補正されることになり、同図(e)の符号E2の実線で示す傾向となる。そのため、シートバック12の乗員支持面12aの前後加速度が、車両の前後加速度よりも小さくなり(滑らかになり)、これにより、頭部共振周波数帯成分が低減され、頭部の共振が抑制されることとなる。
このように、車両用シート制御装置は、車速検出手段と、アクセル操作量検出手段と、加速要求判定手段と、シート調整手段と、設定手段と、制御手段とを主体に構成されている。ここで、車速検出手段は、車両の車速Vを検出する機能を担っており、本実施形態では、車速センサ32がこれに該当する。アクセル操作量検出手段は、乗員のアクセル操作量APOを検出する機能を担っており、本実施形態では、アクセル操作量センサ31がこれに該当する。加速要求判定手段は、検出された車速Vおよびアクセル操作量APOに基づいて、乗員の加速要求を判定する機能を担っており、本実施形態では、加速要求判定部30bがこれに該当する。シート調整手段は、乗員の上半身を支持するシートのシート状態を調整する機能を担っており、本実施形態では、アクチュエータ20がこれに該当する。設定手段は、乗員の加速要求が判定された場合、検出された車速Vおよびアクセル操作量APOに基づいて、乗員の加速要求に応じた車両の前後加速度の変化に対応した、シートの前後方向への駆動パターンを設定する機能を担っており、本実施形態では、駆動量演算部30eがこれに該当する。制御手段は、設定された駆動パターンに従ってシート調整手段(本実施形態では、アクチュエータ20)を制御する。ここで、駆動パターンは、本実施形態において、加速度補正テーブルがその機能を担っており、シートの駆動開始タイミングが、乗員の加速要求に応じて車両に前後加速度が生じるタイミングよりも前になるように規定されている。
かかる構成によれば、乗員の加速要求が判定された場合、アクセル操作量APOと車速Vとに応じて(具体的には、加速要求量DAPOに応じて)、車両の前後加速度の変化に対応した駆動パターンが設定される。これにより、乗員の加速要求に応じて車両に前後方向の加速度が生じるタイミングよりも前にシートを前後方向に駆動させるとともに、予測される車両の前後加速度に含まれる頭部共振周波数帯成分に合わせてシート状態を制御することが可能となる。そのため、このシートの前後方向への駆動に応じて、車両の前後加速度による乗員の頭部の共振を低減するようにシート状態を制御することができる。これにより、乗員を通常状態(シートバック12(サポート部14)の初期位置における乗員の状態)よりも後方に移動させることなく、操作性を確保したまま頭部の共振を低減することができる。その結果、乗員の乗り心地の向上を図ることができる。
本実施形態において、シート調整手段は、乗員の背中を支持するシートバック12の乗員支持面を前後方向に移動させるアクチュエータ20である。これにより、車両に対するシートバック12の乗員支持面12aの相対的な前後加速度を調整することができるので、頭部の共振を抑制することが可能となる。
また、本実施形態において、設定手段である駆動量演算部30eは、検出された車速Vおよびアクセル操作量APOによって決まる、車両の前後加速度の傾きが最大となる第1タイミングと、車両の前後加速度が最大となる第2タイミングとを少なくとも基準として、車両に対する乗員支持面12aの相対的な前後加速度を、乗員の加速要求の開始タイミングから第1タイミングまでの期間において前向き、第1タイミングから第2タイミングを含む期間において後向き、および、第2タイミング以降において前向きとして規定した基本パターン(本実施形態では、基本加速度補正パターン)を有している。この場合、駆動量演算部30eは、検出された車速Vおよびアクセル操作量APOに応じて予測される車両の前後加速度に含まれる、乗員の頭部の共振周波数帯成分に対応して基本パターンを修正することにより、駆動パターンを設定する。
かかる構成によれば、乗員の加速要求が判定された場合、シートバック12の乗員支持面12aの前後加速度は、基本パターンに従って、車両の前後加速度よりも大きくされ、車両の前後加速度が最大値に到達するタイミングでは逆に小さくされ、その後再び大きくされる。このような基本パターンを、車両の前後加速度に含まれる頭部共振周波数帯成分に合わせて修正することにより、シートバック12の乗員支持面12aの前後加速度を車両の前後加速度よりも緩やかにすることができ、頭部の共振を低減することができる。
(第2の実施形態)
図9は、本発明の第2の実施形態にかかる車両用シート制御装置の全体構成を示す説明図である。この車両用シート制御装置は、車両の運転状況に応じてシートの状態を制御する装置であり、シート10と、コントローラ50とを主体に構成される。
シート10は、乗員の頭部を支持するヘッドレスト11と、乗員の背中から腰部を支持するシートバック12と、乗員の臀部および大腿部を支持するシートクッション13とで構成される。本実施形態において、シート10のヘッドレスト11には可動機構が取り付けられており、これにより、シート10(具体的には、ヘッドレスト11)の状態を自在に調整することができる。
ヘッドレスト11は、例えば、シート10のメインフレームに固定されたアクチュエータ40によって保持される。アクチュエータ40は、後述するコントローラ50によって制御され、前後方向に移動可能な可動部を動作(駆動)させることにより、ヘッドレスト11の相対位置を変更する。アクチュエータ40の駆動に応じてヘッドレスト11を車両の前後方向に移動させることにより、乗員の頭部の後方移動を抑制することができる。
コントローラ50は、CPU、ROM、RAM、I/Oインターフェースを主体に構成されたマイクロコンピュータを用いることができる。コントローラ50は、ROMに格納された制御プログラムに従い各種の演算を行い、これにより、シート状態を調整するアクチュエータ40を制御し、シート10(具体的には、ヘッドレスト11)の状態を制御する。本実施形態との関係において、コントローラ50は、乗員による加速要求が生じた場合には、頭部の共振を低減するように、ヘッドレスト11を前方に移動させて乗員の頭部の後方移動を抑制する。このコントローラ50には、第1の実施形態と同様、アクセル操作量センサ31および車速センサ32からの検出値APO,Vが入力されている。
図10は、コントローラ50のブロック構成図である。コントローラ50は、これを機能的に捉えた場合、加速要求量演算部50aと、加速要求判定部30bと、ピーク到達時間演算部50cと、駆動量演算部30eとを有する。
加速要求量演算部50aは、第1の実施形態に示す加速要求量演算部30aと同様、アクセル操作量センサ31によって検出されたアクセル操作量APOと、車速センサ32によって検出された車速Vとに基づいて、加速要求量DAPOを算出する。加速要求判定部50bは、第1の実施形態に示す加速要求判定部30bと同様、加速要求量DAPOに基づいて、乗員が加速を要求しているか否かを判定し、この判定結果に応じて、加速判定フラグFaを設定する。
ピーク到達時間演算部50cは、第1の実施形態に示すピーク到達時間演算部30cと同様、加速判定フラグFaに「1」がセットされていることを前提に、加速要求量DAPOに基づいて、ピーク到達時間TGPを算出する。駆動量演算部50dは、加速判定フラグFaに「1」がセットされていることを前提に、ピーク到達時間TGPと駆動量補正ゲインGHOSとに基づいて、アクチュエータ40の駆動量TAHを算出する。駆動量TAHが算出されると、これに対応した制御信号がアクチュエータ40に対して出力され、これにより、アクチュエータ40が駆動量TAHに応じて駆動する。アクチュエータ40の駆動量TAHは、予め設定された初期位置からのヘッドレスト11の変化量に対応しており、ヘッドレスト11の状態は、駆動量TAHに応じて初期位置から変更される。駆動量演算部50dにおいて、駆動量TAHが算出されないケースでは、ヘッドレスト11は初期位置を保持する(或いは、初期位置に戻る)。
図11は、本実施形態にかかる車両用シートの制御処理の手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、所定の間隔毎に呼び出され、コントローラ50によって実行される。
ステップ10(S10)において、アクセル操作量センサ31によって検出されるアクセル操作量APOと、車速センサ32によって検出される車速Vとが読み込まれる。ステップ11(S11)において、加速要求量演算部50aは、加速要求量DAPOを算出する。この加速要求量DAPOは、第1の実施形態におけるステップ2と同様の処理によって算出される。
ステップ12(S12)において、加速要求判定部50bは、乗員が加速を要求しているか否かを判定する。加速要求判定部50bは、加速要求量DAPOを参照し、これが正の値である場合には、乗員が加速を要求していると判定し、加速判定フラグFaに「1」をセットする。このケースでは、ステップ12において肯定判定されるため、ステップ13(S13)に進む。一方、加速要求判定部50bは、加速要求量DAPOが0以下の場合には、乗員が加速を要求していないと判定し、加速判定フラグFaに「0」をセットする。このケースでは、ステップ12において否定判定されるため、ステップ13以降の処理をスキップして、本ルーチンを抜ける。
ステップ13において、ピーク到達時間演算部50cは、ピーク到達時間TGPを算出する。このピーク到達時間TGPは、第1の実施形態におけるステップ4と同様の処理によって算出される。
ステップ14(S14)において、駆動量演算部50dは、ピーク到達時間TGPに基づいて、アクチュエータ40の駆動量TAHを算出する。具体的には、駆動量演算部50dは、加速判定フラグFaに「1」がセットされたタイミングからの経過時間が、立ち上がり開始時間以下となる非応答域において、駆動量TAHを0から増加させ、非応答領域の終了タイミングからの経過時間がピーク到達時間以下となるレスポンス域において、駆動量TAHを一定とさせ、かつ、レスポンス域終了後において、駆動量TAHが予め設定された減少率に従って0まで減少するような、車両の前後加速度の変化に対応した駆動パターンに従って、アクチュエータ20の駆動量TABを算出する。なお、本実施形態において、加速判定フラグFaに「1」がセットされたタイミングから、車両の前後加速度が立ち上がり始めるタイミングまでの時間、すなわち、立ち上がり開始時間は予め設定されており、例えば、0.2secの固定値としている。
本実施形態において、アクチュエータ40の最大駆動量、すなわち、ヘッドレスト11の前方への最大の移動量は乗員の姿勢に関係なく一定としている。しかしながら、ヘッドレストの乗員頭部支持面に乗員の頭部が接触したことを検出するセンサを備えて、乗員の頭部が接触したことを検出した場合にアクチュエータの駆動を停止するようにすれば、乗員の姿勢に応じた制御を行うことが可能となる。また、立ち上がり開始時間は、厳密にはエンジン回転数等により変化するので、エンジン回転数等を参照して、この値を補正するようにしてもよい。
図12は、本実施形態にかかるシート制御処理におけるタイミングチャートである。同図において、(a)はアクセル操作量APOを示し、(b)は車両の前後加速度および車速Vを示し、(c)はヘッドレスト11の前方への移動量(すなわち、アクチュエータ40の駆動量TAH)を示す。
まず、時刻t1において乗員(ドライバ)がアクセルペダルAPを踏み込むことにより、同図(a)の符号A1の実線で示すように、アクセル操作量APOが増加する。同図(b)の符号B1の実線で示すように、車両の加速に応じて、時刻t2において加速度が立ち上がり、そして、同図(b)の符号B2の破線で示すように、車速Vが増加する。この際、時刻t1において、アクセル操作量APOが、同図(b)の符号B2の破線で示す車速Vから算出された加速判定アクセル操作量(同図(a)の符号A2の破線)よりも大きくなり、加速判定フラグFaに「1」がセットされる。
加速判定フラグFaに「1」がセットされると、同図(c)の符号C1の実線で示すように、車両の前後加速度が立ち上がる時刻t2まで、アクチュエータ40の駆動量TAHが増加して、ヘッドレスト11が前方に移動する。つぎに、時刻t2以降は、車両の前後加速度が最大となる時刻t3までアクチュエータ40の駆動量TAHは一定となり、ヘッドレスト11は現在の位置で固定される。そして、時刻t3以降は、設定された減少率で駆動量TAHが減少して、ヘッドレスト11は所定の速度で初期位置に復帰する。
このように本実施形態によれば、設定手段および制御手段として機能する駆動量演算部50dによって、乗員の加速要求が判定された場合、アクセル操作量APOと車速Vとに応じて(具体的には、加速要求量DAPOに応じて)、車両の前後加速度の変化に対応した駆動パターンが設定される。これにより、乗員の加速要求に応じて車両に前後方向の加速度が生じるタイミングよりも前にシートを前後方向に駆動させるとともに、乗員の頭部の後退に合わせてシート状態を制御することが可能となる。そのため、このシートの前後方向への駆動に応じて、車両の前後加速度による乗員の頭部の共振を低減するようにシート状態を制御することができる。これにより、乗員を通常状態よりも後方に移動させることなく、操作性を確保したまま頭部の共振を低減することができる。その結果、乗員の乗り心地の向上を図ることができる。
また、本実施形態において、シート調整手段は、乗員の頭部を支持するヘッドレストを前後方向に移動させるアクチュエータ40である。これにより、車両の前後加速度に応じて乗員の頭部が後方へ移動することを抑制することができる。そのため、乗員頭部の共振を抑制することが可能となり、乗り心地の向上に寄与する。
また、本実施形態において、設定手段である駆動量演算部50dは、検出された車速Vおよびアクセル操作量APOによって決まる車両の前後加速度が立ち上がる第1タイミングと、車両の前後加速度が最大となる第2タイミングを少なくとも基準とし、ヘッドレスト11を、乗員の加速要求の開始タイミングから第1タイミングまでの期間で初期位置から前方に移動させ、第2タイミング以降において初期位置に復帰させるように、駆動パターンを設定する。
かかる構成によれば、乗員の加速要求が判定されるとヘッドレスト11を前方に移動させ、車両の前後加速度が最大値に到達するタイミング以降で元の位置に復帰させることにより、頭部共振周波数帯成分が多く含まれている期間において、後方移動を抑制するように乗員の頭部が固定される。これにより、乗員の上体を車両に対して固定した状態、すなわち、操作性を確保しつつ頭部の共振を低減することができる。
また、上述した各実施形態では、シート調整手段として、直動型のアクチュエータを例示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、エアバッグを備え、エアバッグ内の空気圧を調整する構成や、電場等により長さが変化する繊維でシートバック表皮を形成し、シートバックの乗員支持面の張り具合を調整する構成などで、シート状態を調整してもよい。
第1の実施形態にかかる車両用シート制御装置の全体構成を示す説明図 コントローラ30のブロック構成図 第1の実施形態にかかる車両用シートの制御処理の手順を示すフローチャート 加速要求量DAPOの算出概念を説明する説明図 ピーク到達時間TGPの説明図 駆動量補正ゲインGHOSの説明図 加速度補正パターンの基本形である基本加速度補正パターンの説明図 第1の実施形態にかかるシート制御処理におけるタイミングチャート 第2の実施形態にかかる車両用シート制御装置の全体構成を示す説明図 コントローラ50のブロック構成図 第2の実施形態にかかる車両用シートの制御処理の手順を示すフローチャート 第2の実施形態にかかるシート制御処理におけるタイミングチャート
符号の説明
10 シート
11 ヘッドレスト
12 シートバック
12a 乗員支持面
13 シートクッション
14 サポート部
20 アクチュエータ
30 コントローラ
30a 加速要求量演算部
30b 加速要求判定部
30c ピーク到達時間演算部
30d 駆動量補正ゲイン演算部
30e 駆動量演算部
31 アクセル操作量センサ
32 車速センサ
40 アクチュエータ
50 コントローラ
50a 加速要求量演算部
50b 加速要求判定部
50c ピーク到達時間演算部
50d 駆動量演算部

Claims (7)

  1. 車両用シート制御装置において、
    車両の車速を検出する車速検出手段と、
    乗員のアクセル操作量を検出するアクセル操作量検出手段と、
    前記車速検出手段によって検出された車速と、前記アクセル操作量検出手段によって検出されたアクセル操作量とに基づいて、乗員の加速要求を判定する加速要求判定手段と、
    乗員の上半身を支持するシートのシート状態を調整するシート調整手段と、
    前記加速要求判定手段によって乗員の加速要求が判定された場合、前記車速検出手段によって検出された車速と、前記アクセル操作量検出手段によって検出されたアクセル操作量とに基づいて、乗員の加速要求に応じた車両の前後加速度の変化に対応した、前記シートの前後方向への駆動パターンを設定する設定手段と、
    前記設定手段によって設定された駆動パターンに従って、前記シート調整手段を制御する制御手段とを有し、
    前記駆動パターンは、前記シートの駆動開始タイミングが、乗員の加速要求に応じて車両に前後加速度が生じるタイミングよりも前になるように規定されていることを特徴とする車両用シート制御装置。
  2. 前記シート調整手段は、乗員の背中を支持するシートバックの乗員支持面を前後方向に移動させる手段であることを特徴とする請求項1に記載された車両用シート制御装置。
  3. 前記設定手段は、
    前記車速検出手段によって検出された車速と前記アクセル操作量検出手段によって検出されたアクセル操作量とによって決まる、車両の前後加速度の傾きが最大となる第1タイミングと、車両の前後加速度が最大となる第2タイミングとを少なくとも基準として、前記車両に対する前記シートバックの乗員支持面の相対的な前後加速度を、乗員の加速要求の開始タイミングから前記第1タイミングまでの期間において前向き、前記第1タイミングから前記第2タイミングを含む期間において後向き、および、前記第2タイミング以降において前向きとして規定した基本パターンを有し、
    前記車速検出手段によって検出された車速と前記アクセル操作量検出手段によって検出されたアクセル操作量とに応じて予測される車両の前後加速度に含まれる、乗員の頭部の共振周波数帯成分に対応して前記基本パターンを修正することにより、前記駆動パターンを設定することを特徴とする請求項2に記載された車両用シート制御装置。
  4. 前記シート調整手段は、乗員の頭部を支持するヘッドレストを前後方向に移動させる手段であることを特徴とする請求項1に記載された車両用シート制御装置。
  5. 前記設定手段は、
    前記車速検出手段によって検出された車速と前記アクセル操作量検出手段によって検出されたアクセル操作量とによって決まる、車両の前後加速度が立ち上がる第1タイミングと、車両の前後加速度が最大となる第2タイミングとを少なくとも基準とし、前記ヘッドレストを、前記乗員の加速要求の開始タイミングから前記第1タイミングまでの期間で初期位置から前方に移動させ、前記第2タイミング以降において前記初期位置に復帰させるように、前記駆動パターンを設定することを特徴とする請求項4に記載された車両用シート制御装置。
  6. 車両用シート制御装置において、
    車両の車速を検出する車速検出手段と、
    乗員のアクセル操作量を検出するアクセル操作量検出手段と、
    前記車速検出手段によって検出された車速と、前記アクセル操作量検出手段によって検出されたアクセル操作量とに基づいて、乗員の加速要求を判定する加速要求判定手段と、
    乗員の上半身を支持するシートのシート状態を調整するシート調整手段と、
    前記加速要求判定手段によって乗員の加速要求が判定された場合、乗員の加速要求に応じて車両に前後加速度が生じるタイミングよりも前に、前記シートを前後方向に駆動させるとともに、当該シートの前後方向への駆動に応じて、車両の前後加速度による乗員の頭部の共振を低減するように、前記シート調整手段を制御する制御手段と
    を有することを特徴とする車両用シート制御装置。
  7. 車両用シート制御方法において、
    車両の車速を取得し、
    乗員のアクセル操作量を取得し、
    乗員の加速要求を判定した場合、前記取得した車速および前記アクセル操作量に基づいて、乗員の加速要求に応じた車両の前後加速度の変化に対応した、乗員の上半身を支持するシートの前後方向への駆動パターンを設定し、
    前記設定された駆動パターンに従って、前記シートのシート状態を制御しており、
    前記駆動パターンは、前記シートの駆動開始タイミングが、乗員の加速要求に応じて車両に前後加速度が生じるタイミングよりも前になるように規定されていることを特徴とする車両用シート制御方法。
JP2006174283A 2006-06-23 2006-06-23 車両用シート制御装置および車両用シート制御方法 Pending JP2008001289A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006174283A JP2008001289A (ja) 2006-06-23 2006-06-23 車両用シート制御装置および車両用シート制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006174283A JP2008001289A (ja) 2006-06-23 2006-06-23 車両用シート制御装置および車両用シート制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008001289A true JP2008001289A (ja) 2008-01-10

Family

ID=39006016

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006174283A Pending JP2008001289A (ja) 2006-06-23 2006-06-23 車両用シート制御装置および車両用シート制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008001289A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009248717A (ja) * 2008-04-04 2009-10-29 Toyota Motor Corp 車両の運転姿勢調整装置
JP2013189064A (ja) * 2012-03-13 2013-09-26 Toyota Central R&D Labs Inc 車両制御装置及びプログラム
US11618498B2 (en) 2019-06-06 2023-04-04 Subaru Corporation Steering device

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009248717A (ja) * 2008-04-04 2009-10-29 Toyota Motor Corp 車両の運転姿勢調整装置
JP2013189064A (ja) * 2012-03-13 2013-09-26 Toyota Central R&D Labs Inc 車両制御装置及びプログラム
US11618498B2 (en) 2019-06-06 2023-04-04 Subaru Corporation Steering device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6582458B2 (ja) ドライビングポジション制御装置
JP4661730B2 (ja) 車両の高度制御装置
CN111712413B (zh) 车辆的控制装置
JP5901788B2 (ja) 座席情報に基づく車両内の触覚式アクセルペダルの制御方法及び制御装置
US20190193592A1 (en) Vehicle seat control device
JP2008001289A (ja) 車両用シート制御装置および車両用シート制御方法
US20200324669A1 (en) Vehicle seat control device
JP2010260486A (ja) 車両用シート装置
JP4894399B2 (ja) 車両の想定視線角度制御装置
JP2005348497A (ja) 電動車両の制動時駆動力制御装置
JP2011178206A (ja) ヘッドレスト装置
JP2007253664A (ja) 車両用運転姿勢調節装置、運転姿勢調節方法および運転姿勢調節装置付き車両
JP4725126B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備える車両
JP6155222B2 (ja) シート制御装置及び車両用シート
JP2006096084A (ja) 車両の制動支援装置
JP2009067169A (ja) 車両の乗員姿勢制御装置
JP2006096206A (ja) 運転姿勢調整装置および運転姿勢調整方法
JP2010006184A (ja) 車両用シート及び車両用シートの制御方法
JP2005253867A (ja) 車両用シート
JP2019127083A (ja) アクセルペダルの反力制御装置
JP3941768B2 (ja) 車両の駆動力制御装置
JP2007176425A (ja) 車両制御装置
JP2008000455A (ja) 車両用シート制御装置および車両用シート制御方法
JP4079074B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備える車両
KR20130060511A (ko) 차량 시트 제어 장치 및 차량 기울어짐 제어 시스템