JP2015202515A - 矯正機及び鋼板矯正方法 - Google Patents

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清次 須田
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直広 丸林
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一則 原田
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Abstract

【課題】簡単な構造でロールギャップの均一化を図ることができる矯正機及びこれを用いた鋼板矯正方法を提供する。
【解決手段】平行に配置された上矯正ロール11及び下矯正ロール12、上矯正ロール11の上側及び下矯正ロール12の下側にそれぞれ接して配置された上バックアップロール13及び下バックアップロール14、並びに対向に配置され、上バックアップロール13及び下バックアップロール14をそれぞれ上方及び下方から支持する上横桁15及び下横桁16を備え、上矯正ロール11と下矯正ロール12との間に通板される鋼板50の平坦度不良を矯正する矯正機10において、上横桁15の両端部分を支持する一対の固定支持体17、及び上横桁15の両端部分間の少なくとも一部の範囲において移動可能な2箇所の支持位置P1、P2で、下横桁16を支持する移動支持体18を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、鋼板の平坦度不良を矯正するローラ型の矯正機(ローラレベラ)及びこれを用いた鋼板矯正方法に関する。
鋼板の矯正方法として、ローラ型の矯正機(ローラレベラ)の使用が一般的である。ローラレベラは、一般的に、平行に配置された上矯正ロール及び下矯正ロール、上矯正ロールの上側及び下矯正ロールの下側にそれぞれ接して配置された上バックアップロール及び下バックアップロール、並びに対向に配置され、上バックアップロール及び下バックアップロールをそれぞれ上方及び下方から支持する上横桁及び下横桁を備え、上矯正ロールと下矯正ロールとの間に搬送(通板)される鋼板の平坦度不良を矯正する。通常、上横桁は、その両端部分で保持されている。このような矯正機で鋼板の矯正を行う場合、矯正時に加わる矯正反力により、上下の矯正ロールの間隔(ロールギャップ)は、鋼板の幅方向端部に対して幅方向中央部で大きくなる。この場合、鋼板の幅方向端部が減肉するか、幅方向中央で十分な矯正が行われないという不都合が生じる。
そこで、上下の矯正ロール間の間隔を均一化するために、矯正ロールの軸方向及び鋼板の搬送方向にそれぞれ複数配置したくさびを有する矯正機が提案されている(特許文献1参照)。この矯正機によれば、複数のくさびを調整することで、箇所毎にロールの曲がり量(間隔)を調整することができるとされている。しかし、複数段ロールにおいては、ロール毎に矯正反力が異なり、曲がり量も異なる。従って、全ロールの幅方向位置に対して最適な調整は不可能であり、ロールギャップの均一化は図れない。また、複数のくさびを縦横に配置させているため、構造が複雑である。
特公昭56−41323号公報
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、簡単な構造でロールギャップの均一化を図ることができる矯正機及びこれを用いた鋼板矯正方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う第1の発明に係る矯正機は、平行に配置された上矯正ロール及び下矯正ロール、前記上矯正ロールの上側及び前記下矯正ロールの下側にそれぞれ接して配置された上バックアップロール及び下バックアップロール、並びに対向に配置され、前記上バックアップロール及び前記下バックアップロールをそれぞれ上方及び下方から支持する上横桁及び下横桁を備え、前記上矯正ロールと前記下矯正ロールとの間に通板される鋼板の平坦度不良を矯正する矯正機において、前記上横桁及び前記下横桁のうちの一方の横桁Aの両端部分を支持する一対の固定支持体、及び前記横桁Aの前記両端部分間の少なくとも一部の範囲において移動可能な2箇所の支持位置で、他方の横桁Bを支持する移動支持体を備える。
両端部分が固定されている横桁A側の矯正ロールは、矯正反力により、横桁Aに沿って中央部分のロールギャップが広がるように曲がる。そこで横桁A側の矯正ロールの曲がりに合わせて、もう一方の矯正ロールが曲がるようにできれば、ロールギャップの均一化を図ることができる。第1の発明に係る矯正機はこのことを利用したものである。第1の発明に係る矯正機においては、横桁Bの2箇所の支持位置を各ロールの軸方向に移動させることができ、2箇所の支持位置を横桁Aの両端部分間(固定支持体の支持箇所間)とすることで、横桁B及び横桁B側の矯正ロールは、矯正の際に両端のロールギャップが広がる方向に曲がる。この2箇所の支持位置間距離が小さくなるほど、両端のロールギャップ(曲がり)は大きくなる。そのため、第1の発明に係る矯正機によれば、2箇所の支持位置を移動(支持位置間距離を調整)することで、両横桁、つまり両矯正ロールの曲がりの向き及び曲がり量を合わせることができ、簡単な構造でロールギャップの均一化を図ることができる。ここで「支持する」とは、矯正の際にバックアップロール、横桁等の上下方向の位置を固定することをいい、下方向から対象物を支えることに限定されず、上方向等から対象物の位置を固定することも含む。また、「横桁Aの両端部分間」とは、横桁Aの両端部分(固定支持体の支持箇所)間の鉛直方向の領域をいう。
第1の発明に係る矯正機において、前記上バックアップロール及び前記下バックアップロールは、それぞれ軸方向に複数に分割された分割バックアップロールであることが好ましい。分割バックアップロールを用いることで、ロールギャップをより均一化することができる。
第1の発明に係る矯正機において、前記上矯正ロール、前記下矯正ロール、前記上バックアップロール及び前記下バックアップロールは、それぞれ複数であることが好ましい。複数の各ロールを用いることで、鋼板の平坦度不良の矯正能力が高まる。また、発明者の知見によれば、後述の実施例で示されるように、荷重幅(鋼板の幅)が同じならば、荷重値が異なっても曲がりが一致する支持位置間距離は変わらない。従って、複数の上下矯正ロールを用い、各ロールの圧下力(矯正反力)が異なる場合も、均一にロールギャップの調整を行うことができる。
第1の発明に係る矯正機において、前記移動支持体は、前記2箇所の支持位置が対称に又は個別に移動可能に構成されていることが好ましい。両端部分が固定されている横桁A側の矯正ロールの曲がりは対称に生じる。そのため、2箇所の支持位置を対称に移動可能に構成することで、曲がりの調整を効率的に行うことができる。また、2箇所の支持位置を個別に(それぞれ独立して)移動可能に構成することで、支持位置の調整をより正確に行うことなどができる。
第1の発明に係る矯正機において、前記移動支持体は、前記支持位置を含む支持面、及び水平かつ前記上矯正ロールに垂直な回転軸を有する一対の回転構造体を備え、前記支持面は前記回転軸に平行な中心軸を有する円周面αであることが好ましい。移動支持体がこのような回転構造体を備えることで、この回転構造体を回転させることにより、支持面上にある支持位置を移動させることができ、支持位置調整を容易に行うことができる。
第1の発明に係る矯正機において、前記回転構造体における前記支持面とは反対側の面は、前記回転軸を中心軸とする円周面βであり、前記移動支持体は、前記円周面βと同一の曲率で湾曲した湾曲面を有し、該湾曲面で前記各回転構造体を摺動可能に保持する一対の受体を備えることが好ましい。移動支持体がこのような受体を備えることで、回転構造体を回転させた場合も、受体が回転構造体を湾曲面で受けることができ、移動支持体の強度を保つことができる。
第1の発明に係る矯正機において、前記移動支持体は高さ調整機構を有していることが好ましい。ロールギャップの調整をこの高さ調整機構により行うことができる。
第1の発明に係る矯正機において、前記移動支持体の外側に配置され、前記横桁Bの両端部分を保持可能な伸縮装置をさらに備えることが好ましい。この伸縮装置をさらに備えた場合、例えば、一度この伸縮装置で横桁Bを保持した状態で、移動支持体を移動等させることができ、移動支持体の移動等を容易に行うことができる。
前記目的に沿う第2の発明に係る鋼板矯正方法は、第1の発明に係る矯正機を用い、前記上矯正ロールと前記下矯正ロールとの間に鋼板を通板する矯正工程を有する鋼板矯正方法において、矯正反力によって生じる前記横桁Aの湾曲(曲がり量)に前記横桁Bの湾曲(曲がり量)が合うように、前記移動支持体の2つの支持位置間の距離を調整する調整工程を有する。
第2の発明に係る鋼板矯正方法によれば、矯正反力によって生じる横桁Aの湾曲と横桁Bの湾曲とが合うように、移動支持体の2つの支持位置間の距離を調整することで、容易にロールギャップの均一化を図ることができる。
第1の発明に係る矯正機及び第2の発明に係る鋼板矯正方法によれば、簡単な構造でロールギャップの均一化を図ることができ、平坦度不良の矯正能力を高めることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る矯正機の一部切欠き正面図である。 同矯正機の一部切欠き側面図である。 (a)、(b)は同矯正機の移動支持体の移動を説明する説明図である。 図1のA−A矢視断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る矯正機の一部切欠き正面図である。 同矯正機の一部切欠き側面図である。 同矯正機の平断面図である。 (a)は実施例における参考解析の結果を示す表、(b)はそのグラフである。 (a)は実施例における解析1の結果を示す表、(b)はそのグラフである。 (a)は実施例における解析2の結果を示す表、(b)はそのグラフである。 (a)は実施例における解析3の結果を示す表、(b)はそのグラフである。 (a)は実施例における解析4の結果を示す表、(b)はそのグラフである。 (a)は実施例における解析5の結果を示す表、(b)はそのグラフである。 (a)は実施例における解析6の結果を示す表、(b)はそのグラフである。
続いて、添付した図面を参照しながら本発明を具体化した実施の形態について説明する。
図1〜図4に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る矯正機10は、複数(5個)の上矯正ロール11、複数(6個)の下矯正ロール12、複数(5個)の上バックアップロール13、複数(6個)の下バックアップロール14、上横桁15、下横桁16、固定支持体17、移動支持体18、架台19及び伸縮装置20を備える。なお、図2、図4における中抜きの矢印は鋼板50の通板(搬送)方向を示す。
複数の上矯正ロール11は、水平にかつ互いに平行に隙間を有して配置されている。複数の下矯正ロール12も、水平にかつ互いに平行に隙間を有して配置されている。各上矯正ロール11と各下矯正ロール12とは、所定のロールギャップを有して、互いに平行に配置されている。上矯正ロール11と下矯正ロール12との間(ロールギャップ)に鋼板50を通板し、鋼板50の平坦度不良を矯正する。各上矯正ロール11と各下矯正ロール12とは、それぞれ回転可能にかつロールギャップを調整可能に支持されている。
複数の上バックアップロール13は、同数の上矯正ロール11の上側にそれぞれ対応する上矯正ロール11に接して配置されている。複数の下バックアップロール14は、同数の下矯正ロール12の下側にそれぞれ対応する下矯正ロール12に接して配置されている。複数の上バックアップロール13及び複数の下バックアップロール14は、全て互いに平行に配置されている。各上バックアップロール13及び各下バックアップロール14は、軸方向に複数(図1ではそれぞれ7個)に分割された分割バックアップロールである。上バックアップロール13は、櫛形の軸受体21を介して、上方から上横桁15に回転可能に支持されている。下バックアップロール14は、櫛形の軸受体22を介して、下方から下横桁16に回転可能に支持されている。
上横桁15と下横桁16とは、上横桁15の下面と下横桁16の上面とが対向するように配置されている。上横桁15及び下横桁16は、各ロール(上バックアップロール13等)の軸方向を長手方向とする平板状(略直方体状)である。上横桁15の下面には、上バックアップロール13が軸受体21を介して配設されている。下横桁16の上面には、下バックアップロール14が軸受体22を介して配設されている。上横桁15及び下横桁16は、フレーム構造体である。
固定支持体17は、上横桁15(横桁A)を各ロール軸方向における両端部分で支持している。具体的には、上横桁15の一方側の端部上面における前後2箇所で2本の固定支持体17が連結し、上横桁15の他方側の端部上面における前後2箇所で別の2本の固定支持体17が連結している。固定支持体17と上横桁15との連結位置は、通板される鋼板50(荷重幅)よりも外側とすることが好ましい。固定支持体17は、ロールギャップ調整装置23と連結している。ロールギャップ調整装置23は、全体支台36の上側に配置されている。なお、図2に示すように、各ロール(上矯正ロール11等)、上横桁15、下横桁16、固定支持体17、移動支持体18、架台19等は全体支台36の内側に配置されている。ロールギャップ調整装置23は、鋼板50の厚み、荷重値等に応じて、上横桁15を上下に移動させることができる。但し、矯正を行っている最中は、上横桁15の位置は移動しない。すなわち、矯正を行っている最中は、固定支持体17(固定支持体17と上横桁15との連結位置)は固定されている。
移動支持体18は、架台19の上面に配置されている。移動支持体18は、下横桁16(横桁B)を、上横桁15(横桁A)の両端部分間(距離L)の一部の範囲(図3におけるL1からL3)において移動可能な2箇所の支持位置(図1においてはP1、P2)で支持する。2箇所の支持位置は、各ロールの軸方向に移動する。移動支持体18は、一対の回転構造体24、一対の受体25、及び一対の高さ調整台26を備えている。
各回転構造体24は、水平かつ各ロール(上矯正ロール11等)に垂直な回転軸aを有する略円柱状体である。各回転構造体24は、回転軸aを中心に所定範囲で回転する。略円柱状体である回転構造体24は、その周面の一部として支持面27を有する。支持面27(上側の面)は、支持位置(図1においてはP1、P2)を含む。支持面27は、回転軸aに平行な中心軸(回転軸aとは異なる位置の中心軸)を有する円周面αである。図1の状態においては、支持面27(円周面α)の中心軸は、回転軸aの鉛直下方となる。一方、支持面27とは反対側の面28(下側の面)は、回転軸aを中心軸とする円周面βである。すなわち、回転構造体24における支持面27(円周面α)の曲率半径は、下側の面28(円周面β)の曲率半径より大きい。
図4に示すように、各回転構造体24には、回転軸aを回転軸とするウォームホイール29が設けられている。各ウォームホイール29は、ねじ歯車(ウォーム)30と連結し、ウォームギアを構成している。ねじ歯車30は、ギアボックス(ギア)31を介して回転駆動装置32と連結している。回転駆動装置32を駆動させると、ねじ歯車30及びウォームホイール29の連動回転により、一対の回転構造体24が回転する。この際、一対の回転構造体24が逆向き(左右対称)に回転するようにギアが構成されている。
このような回転構造体24の形状及びギア構造を有することにより、移動支持体18の2箇所の支持位置は、対称(図1における左右対称)に移動することができる。なお、この対称移動の中心は上横桁15の両端部分間距離Lの中心位置となっている。支持位置の移動について、図1と図3とを比較して説明する。図1の移動支持体18における2箇所の支持位置P1、P2は2点間距離L2の位置にある。この状態から図3(a)に示すように、各支持面27が外側を向く方向に各回転構造体24を回転させると、内側の支持位置P3、P4に移動する。このとき2点間距離L3は最小になる。逆に、図3(b)に示すように、各支持面27が内側を向く方向に各回転構造体24を回転させると、外側の支持位置P5、P6に移動する。このとき2点間距離L1は最大になる。なお、この最大の2点間距離L1は、上横桁15の両端部分間距離Lの1/2以下とすることができる。最大の2点間距離L1が両端部分間距離Lの1/2を超えると、下横桁16が好ましくない方向(中央が下がる方向)に曲がる場合がある。
回転構造体24の回転により、支持位置は図3に示す移動距離STの範囲で移動する。この移動距離STは、矯正する鋼板50の幅が1000〜5000mm、より限定的には2000〜4000mmの場合、1000mm以下、好ましくは500〜800mmであれば十分である。
各受体25は、上側に回転構造体24の面28(円周面β)と同一の曲率で湾曲した湾曲面33を有する。すなわち、この湾曲面33の中心軸は回転軸aとなる。各受体25は、この湾曲面33で、各回転構造体24を摺動可能に保持(支持)している。移動支持体18がこのような受体25を備えることで、図3(a)、(b)に示すように回転構造体24を回転させた場合も、受体25が回転構造体24の面28を湾曲面33で受けることができ、移動支持体18の強度を保つことができる。
一対の高さ調整台26は、架台19の上面に配置されている。各高さ調整台26の上側には受体25が配置されている。高さ調整台26には、高さ調整機構としてのくさび34が設けられている。くさび34は、各ロール(上矯正ロール11等)の軸方向に配置されている。このくさび34を軸方向に移動させる(押し込む又は引き出す)ことで、高さ調整台26に載っている受体25及び回転構造体24の高さ(上下位置)を調整することができる。特に、移動支持体18が上述の形状の回転構造体24を有するため、回転構造体24の回転に伴い、支持位置は高さも変化する。高さ調整台26は、この支点位置の高さの変化を修正することができる。
4つの伸縮装置20は、架台19の上面四隅(移動支持体18の各ロールの軸方向外側)に配置されている。伸縮装置20としては、公知の油圧シリンダ等を用いることができる。4つの伸縮装置20は、下横桁16の両端部分四隅を保持(支持)し、下横桁16を持ち上げることができる。この伸縮装置20を有することにより、伸縮装置20を伸ばして下横桁16を持ち上げ(伸縮装置20で下横桁16を支え)、この状態で回転構造体24を回転させて、支持位置を移動させることができる。このようにすることで、支持位置の移動の際の、移動支持体18(回転構造体24等)への作動負荷が減り、回転駆動系(ウォームホイール29、ねじ歯車30、ギアボックス31、回転駆動装置32)のコンパクト化を行うことができる。
次いで、矯正機10の使用方法(鋼板矯正方法)について説明する。矯正機10の使用方法(矯正機10を用いた鋼板矯正方法)は、(1)矯正工程と(2)調整工程とを有する。(1)矯正工程においては、上矯正ロール11と下矯正ロール12との間に鋼板50を通板(搬送)する。矯正工程は、一般的なローラレベラを用いた公知の方法と同様であるので詳細な説明を省略する。
(2)調整工程は、(1)矯正工程に先駆けて行われる。(2)調整工程においては、矯正反力によって生じる上横桁15の湾曲(曲がり量)に、下横桁16の湾曲(曲がり量)が合うように、移動支持体18の2つの支持位置間の距離を調整する。なお、湾曲(曲がり量)を完全に一致させる必要は無く、可能な範囲で(適度に)近づければよい。上横桁15の曲がり量は、シミュレーション等により算出してもよいし、経験値を元にしたデータベース等から定めてもよい。下横桁16の曲がり量も同様に、シミュレーション等により算出してもよいし、経験値を元にしたデータベース等から定めてもよい。
支持位置間距離の調整は、上述のように、回転駆動装置32を駆動させて回転構造体24を回転させることにより行われる。この際には、伸縮装置20により下横桁16を持ち上げた状態で行うことができる。回転駆動装置32による回転量は、回転駆動装置32に連結された回転検出器35により検出することができる。
なお、後述の実施例で示されるように、荷重幅(鋼板50の幅)が同じならば、荷重値が異なっても曲がりが一致する支持位置間距離は変わらない。そのため、荷重値によらず、荷重負荷範囲(鋼板50の幅)に合わせて、移動支持体18の2つの支持位置間の距離を調整することができる。また、矯正機10のような多段のローラ型矯正機であり、各段すなわち、5つのロールギャップ間で圧下力(矯正反力)が異なってもロールギャップは均一化される効果が得られる。
図5〜図7に示すように、本発明の第2の実施の形態に係る矯正機40は、複数(5個)の上矯正ロール11、複数(6個)の下矯正ロール12、複数(5個)の上バックアップロール13、複数(6個)の下バックアップロール14、上横桁15、下横桁16、固定支持体17、移動支持体41、架台19及び伸縮装置20を備える。移動支持体41以外の構造は、第1の実施の形態に係る矯正機10と同様であるので、同一番号を付して説明を省略する。なお、図6、図7における中抜きの矢印は鋼板50の通板(搬送)方向を示す。
移動支持体41は、架台19の上面に配置されている。移動支持体41は、2つの平面台42及び4つの棒ねじ43を有する。2つの平面台42が下横桁16を支持している。2つの平面台42の上面が、上横桁15の両端部分間の少なくとも一部の範囲において移動可能な2箇所の支持位置となる。
各平面台42には、各ロール(上矯正ロール11等)の軸方向に2つのねじ孔44が貫通されている。この各ねじ孔44に、棒ねじ43が通されている。図7に示されるように、一方(左側)の2つの棒ねじ43は、左側のギア構造45を介して左側の回転駆動装置46に連結され、他方(右側)の2つの棒ねじ43は、右側のギア構造45を介して右側の回転駆動装置46に連結されている。回転駆動装置46を駆動させることで、棒ねじ43が回転し、棒ねじ43の回転に伴い、平面台42は軸方向に移動する。棒ねじ43の回転方向により、平面台42はどちらの方向(図5、図7における左方向及び右方向)にも移動することができる。左右の平面台42は、対称に移動できるように構成されていてもよいし、それぞれ独立して(個別に)移動できるように構成されていてもよい。矯正機40の使用方法(矯正機40を用いた鋼板矯正方法)は、上述の矯正機10の使用方法を参照することができる。
本発明は前記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲でその構成を変更することもできる。例えば、横桁Aとして下横桁の両端部分を固定支持体により支持し、横桁Bとして上横桁側に移動支持体を配置した構造とすることもできる。各バックアップロールは分割バックアップロールで無くともよいし、複数段ではないローラ型矯正機に本発明を適用することもできる。また、移動支持体の高さ調整機構には油圧シリンダ等が用いられていてもよい。
以下、実施例として解析及びその結果を記載し、本発明の内容をより具体的に説明する。以下、第1及び第2の実施の形態と同様の上横桁(横桁A)の両端部分が固定支持体により支持され、下横桁(横桁B)の2箇所の支持位置を変化させた場合での解析及びその結果を示す。
[参考解析]
基準として、荷重幅(鋼板の幅)及び荷重値(矯正反力)と横桁A(上横桁)の曲がり量(変位量)との関係を解析した結果を図8(a)、(b)に示す。なお、例えば「4000mm−2000t」とは荷重幅が4000mm、荷重値が2000tであることを示し、「point_0 −2000」とは荷重幅の中心から幅方向に2000mmの位置を示す(以下同様)。
[解析1]
荷重幅を4000mm、荷重値を2000tとした場合の、支持位置(支点位置)と横桁B(下横桁)の曲がり量との解析結果を図9(a)、(b)に示す。なお、支点位置とは、荷重幅中心から支持位置までの長さ(mm)である(以下同様)。表の評価の欄における「○」は形状が横桁Aと最も一致したものを示す。グラフには、基準となる横桁Aの曲がり量を合わせて記載している(以下同様)。また、表及びグラフ中の上フレームは横桁A(上横桁)と同義であり、下フレームは横桁B(下横桁)と同義である(以下同様)。
[解析2]
荷重幅を4000mm、荷重値を1000tとした場合の、支持位置(支点位置)と横桁B(下横桁)の曲がり量との解析結果を図10(a)、(b)に示す。
[解析考察1]
解析1、2より、荷重幅が同じならば曲がり量が一致する支点位置も同じとなることがわかる。つまり、鋼板通過時、矯正機の出側と入側とで圧下力が異なっても、板幅均一なので、支点位置を変える必要が無い。また、横桁Aと横桁Bとの曲がりの誤差は、荷重値が半分になれば略半分になる。すなわち、圧下力が小さいほど精度は向上する。
[解析3]
荷重幅を3000mm、荷重値を1000tとした場合の、支持位置(支点位置)と横桁B(下横桁)の曲がり量との解析結果を図11(a)、(b)に示す。
[解析4]
荷重幅を3000mm、荷重値を1500tとした場合の、支持位置(支点位置)と横桁B(下横桁)の曲がり量との解析結果を図12(a)、(b)に示す。
[解析考察2]
解析1、2と同様、解析3、4の結果からも、荷重幅が同じならば曲がり量が一致する支点位置も同じとなり、圧下力が小さいほど精度は上がる。解析1〜4より、最適な支点位置は、荷重値の影響を受けず、荷重幅(板幅)のみの影響を受けることがわかる。
[解析5]
荷重幅を2000mm、荷重値を1000tとした場合の、支持位置(支点位置)と横桁B(下横桁)の曲がり量との解析結果を図13(a)、(b)に示す。
[解析6]
荷重幅を2000mm、荷重値を500tとした場合の、支持位置(支点位置)と横桁B(下横桁)の曲がり量との解析結果を図14(a)、(b)に示す。
[解析考察3]
解析5、6より、板幅が2000mmと狭い場合は、150mmの支点位置で誤差0.1mm以下と問題ないレベルとなることがわかる。すなわち、板幅2000〜4000mm、荷重値500〜2000tの範囲の場合、支点位置は150〜800mmの範囲で調整すればよいことがわかる。
10:矯正機、11:上矯正ロール、12:下矯正ロール、13:上バックアップロール、14:下バックアップロール、15:上横桁、16:下横桁、17:固定支持体、18:移動支持体、19:架台、20:伸縮装置、21、22:軸受体、23:ロールギャップ調整装置、24:回転構造体、25:受体、26:高さ調整台、27:支持面(円周面α)、28:面(円周面β)、29:ウォームホイール、30:ねじ歯車、31:ギアボックス、32:回転駆動装置、33:湾曲面、34:くさび、35:回転検出器、36:全体支台、40:矯正機、41:移動支持体、42:平面台、43:棒ねじ、44:ねじ孔、45:ギア構造、46:回転駆動装置、50:鋼板、P1〜P6:支持位置、a:回転軸

Claims (9)

  1. 平行に配置された上矯正ロール及び下矯正ロール、前記上矯正ロールの上側及び前記下矯正ロールの下側にそれぞれ接して配置された上バックアップロール及び下バックアップロール、並びに対向に配置され、前記上バックアップロール及び前記下バックアップロールをそれぞれ上方及び下方から支持する上横桁及び下横桁を備え、前記上矯正ロールと前記下矯正ロールとの間に通板される鋼板の平坦度不良を矯正する矯正機において、
    前記上横桁及び前記下横桁のうちの一方の横桁Aの両端部分を支持する固定支持体、及び前記横桁Aの前記両端部分間の少なくとも一部の範囲において移動可能な2箇所の支持位置で、他方の横桁Bを支持する移動支持体を備えることを特徴とする矯正機。
  2. 請求項1記載の矯正機において、前記上バックアップロール及び前記下バックアップロールは、それぞれ軸方向に複数に分割された分割バックアップロールであることを特徴とする矯正機。
  3. 請求項1又は2記載の矯正機において、前記上矯正ロール、前記下矯正ロール、前記上バックアップロール及び前記下バックアップロールは、それぞれ複数であることを特徴とする矯正機。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の矯正機において、前記移動支持体は、前記2箇所の支持位置が対称に又は個別に移動可能に構成されていることを特徴とする矯正機。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の矯正機において、前記移動支持体は、前記支持位置を含む支持面、及び水平かつ前記上矯正ロールに垂直な回転軸を有する一対の回転構造体を備え、前記支持面は前記回転軸に平行な中心軸を有する円周面αであることを特徴とする矯正機。
  6. 請求項5記載の矯正機において、前記回転構造体における前記支持面とは反対側の面は、前記回転軸を中心軸とする円周面βであり、前記移動支持体は、前記円周面βと同一の曲率で湾曲した湾曲面を有し、該湾曲面で前記各回転構造体を摺動可能に保持する一対の受体を備えることを特徴とする矯正機。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の矯正機において、前記移動支持体は高さ調整機構を有していることを特徴とする矯正機。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の矯正機において、前記移動支持体の外側に配置され、前記横桁Bの両端部分を保持可能な伸縮装置をさらに備えることを特徴とする矯正機。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の矯正機を用い、前記上矯正ロールと前記下矯正ロールとの間に鋼板を通板する矯正工程を有する鋼板矯正方法において、
    矯正反力によって生じる前記横桁Aの湾曲に前記横桁Bの湾曲が合うように、前記移動支持体の2つの支持位置間の距離を調整する調整工程を有することを特徴とする鋼板矯正方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108714635A (zh) * 2018-05-18 2018-10-30 中山市博瑞特家居科技有限公司 一种竖直门板矫正器
CN112570500A (zh) * 2020-11-25 2021-03-30 德清县新高凌不锈钢材料有限公司 一种可针对不同尺寸不锈钢型材的矫直机

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