JP2015201475A - 半導体発光素子 - Google Patents

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長武 山崎
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Abstract

【課題】光放出面の形状を改良することで、光取出し効率の向上のみならず、電極形成及び樹脂封止工程における欠陥の発生が少ない半導体発光素子を提供すること。
【解決手段】発光層と、前記発光層から発せられた光を放出する光放出面と、を有する半導体発光素子であって、前記光放出面は、複数の凸部又は凹部が周期配列してなる凹凸部(凸部(15))と、前記発光層から発せられる光の波長よりも小さい幅にて形成された微細ピット(16)とを有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、発光層と、発光層から発せられた光を放出する光放出面とを有する半導体発光素子に係り、特に光放出面の形状に関する。
例えば窒化ガリウム系半導体で作成される半導体発光素子では、約2.5の屈折率を有する半導体層から、1.5前後の屈折率を有する樹脂層に光が放出される。このように屈折率の高い媒質から低い媒質に光が入射する場合、臨界角以上の角度で入射する光は界面を透過せず全反射される。
半導体発光素子の半導体層と封止樹脂層のように大きな屈折率差がある場合、その臨界角は小さくなる。上記の窒化ガリウム系半導体の例では、屈折率2.5の半導体層中から38°以上の角度で樹脂との界面に入射する光は全反射され、反射された光は半導体発光素子中で減衰するため、樹脂層中に取り出すことができない光のロスが発生する。
光として取り出されないエネルギーは熱に変換されるため、LED製品には放熱対策が必要であり、コスト増の一因となっている。そこで、半導体発光素子からの光取出し効率を上げるために、微細な凹凸パターンを設けることで、光の回折効果により、半導体発光素子内部での光の多重反射を抑制し、LEDの光取出し効率を向上させる技術の検討がなされている。
例えば、特許文献1には、電極表面が凹凸面とされた発光素子に関する発明が開示されている。
特許文献1では、まず公知のフォトリソグラフィ法を用いてレジストパターンを形成し、レジストパターンをマスクとしてエッチングすることで、半導体発光素子の光放出面全体に凹凸部を形成している。
また、特許文献2では、結晶部分と非結晶部分が混合している混合層を形成してから、非結晶部分を酸で除去して、結晶部分からなる凹凸部を形成する方法が開示されている。
特開2006−128227号公報 特開2013−161902号公報
前記のような方法で、光放出面に凹凸部を形成した半導体発光素子をLED製品として用いる場合には、特許文献1に示すように、電気的接続を取るために金属を蒸着した電極パッドを凹凸部が形成された光放出面に形成してワイヤボンディングする。また、物理的衝撃や水分、酸化、硫化から保護する目的で、光放出面を樹脂封止することが一般的に行われている。このとき、半導体発光素子の光放出面に形成された凹凸部により、電極パッドの接着不良や、封止樹脂中に気泡及びボイドが発生し易くなり、LED製品の歩留まりが低下する場合があった。
また従来においては、光放出面に形成された凹凸部以外の表面構造については特に言及がなされていなかった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、光放出面の形状を改良することで、光取出し効率の向上のみならず、電極形成及び樹脂封止工程における欠陥の発生が少ない半導体発光素子を提供することを目的とする。
本発明は、発光層と、前記発光層から発せられた光を放出する光放出面と、を有する半導体発光素子であって、前記光放出面は、複数の凸部又は凹部が周期配列してなる凹凸部と、前記発光層から発せられる光の波長よりも小さい幅にて形成された微細ピットとを有することを特徴とする。
本発明では、前記凹凸部を除く前記光放出面の主面に形成された前記微細ピットの面積比が1%以上30%未満であることが好ましい。また、前記微細ピットの面積比が2%以上20%未満であることがより好ましい。
また本発明では、前記凹凸部のピッチPが、150nm≦P≦3000nmであり、前記凹凸部の頂部と底部の距離Hが、50nm≦H≦3000nmであり、前記凹凸部の最小間隔Sが、0.10P≦S≦0.80Pであることが好ましい。また、前記ピッチPが、250nm≦P≦2000nmであり、前記距離Hが、200nm≦H≦1000nmであり、前記最小間隔Sが、0.20P≦S≦0.60Pであることがより好ましい。
また本発明では、前記発光層の前記光放出面側に半導体層、あるいは前記半導体層及び透光性無機化合物層が積層されており、前記半導体層、あるいは透光性無機化合物層の表面が、前記凹凸部及び前記微細ピットを有する前記光放出面であることが好ましい。
また本発明では、前記半導体層、あるいは前記透光性無機化合物層が、多結晶質であることが好ましい。
また本発明では、前記微細ピットが、前記半導体層、あるいは前記透光性無機化合物層の結晶粒界により形成されていることが好ましい。
また本発明では、前記透光性無機化合物層が透明導電膜層で形成されることが好ましい。このとき、前記透明導電膜層がITOで形成されることが好ましい。
また本発明では、前記微細ピットは、前記半導体層、あるいは前記透光性無機化合物層の表面を溶解する薬液で表面処理して形成されることが好ましい。
また本発明では、前記微細ピット、前記半導体層、あるいは前記透光性無機化合物層をドライエッチングして凹凸部を形成した後に、前記半導体層、あるいは前記透光性無機化合物層の表面を溶解する薬液で表面処理して形成されることが好ましい。
また本発明では、前記透光性無機化合物が電子ビーム蒸着法によって成膜されたことが好ましい。
また本発明では、前記光放出面の一部に前記凹凸部が形成され、残りの領域には前記微細ピットが形成された平坦面があり、前記平坦面上に、金属薄膜からなる電極パッドが形成されていることが好ましい。
本発明によれば、半導体発光素子の光放出面に周期配列した凹凸部を形成することにより、光を回折させて半導体発光素子内部での多重反射を抑制する結果、半導体発光素子の発光効率を高めることが可能になる。さらに、光放出面の表面に、発光層から発せられる光の波長よりも小さい幅を有し、回折効果に影響しない微細ピットを形成することにより、電極形成と樹脂封止における欠陥を低減でき、半導体発光素子を用いた半導体発光装置の収率(歩留まり)を上げることができる。また半導体発光素子の光放出面の全体に凹凸部を形成せず、光放出面の一部に凹凸部を形成する形態においては、残りの光放出面に微細ピットを形成することで、反射防止効果を発現することができる。
本実施の形態に係る半導体発光素子の断面模式図である。 本実施の形態に係る半導体発光素子の他の例を示す断面模式図である。 本実施の形態に係る半導体発光素子の他の例を示す断面模式図である。 本実施の形態に係る半導体発光素子の光放出面に形成される凹凸部の配列の一例と微細ピットを示す平面模式図である。 本実施の形態に係る半導体発光素子の光放出面に形成される凹凸部の配列の他の例と微細ピットを示す平面模式図である。 本実施の形態に係る半導体発光素子の凹凸部がピラー形状である場合の一例と微細ピットを示す断面模式図である。 本実施の形態に係る半導体発光素子の凹凸部が円錐形状である場合の一例と微細ピットを示す断面模式図である。 本実施の形態に係る半導体発光素子の凹凸部がホール形状である場合の一例と微細ピットを示す断面模式図である。 本実施の形態に係る半導体発光素子の光放出面に形成される、複数の凹凸部を組み合わせた群の配列の一例を説明する説明図である。 本実施の形態に係る半導体発光素子の凹凸部における平均ピッチの概念図である。 本実施の形態に係る半導体発光素子の光放出面に形成される、複数の凹凸部を組み合わせた群の配列の一例を示す平面模式図である。 本実施の形態に係る半導体発光素子の光放出面に形成される、複数の凹凸部を組み合わせた群の配列の他の例を示す平面模式図である。 本実施の形態に係る半導体発光素子の光放出面に形成される複数の凹凸部を組み合わせた群における複数のドットの配置の一例を示す模式図である。 本実施の形態に係る半導体発光素子の光放出面に形成される複数の凹凸部を組み合わせた群における、異なるドット径を有するドットの配置例を示す模式図である。 本実施の形態に係る半導体発光素子の光放出面に形成される複数の凹凸部を組み合わせた群における、異なるドット高さを有するドットの配置例を示す模式図である。 本実施の形態に係る周期配列した凹凸部を有し、発光層から発せられる光の波長よりも小さい幅を有する微細ピットが形成された光放出面を法線方向から観察した一例を示す電子顕微鏡写真である。 本実施の形態に係る周期配列した凹凸部を有し、発光層から発せられる光の波長よりも小さい幅を有する微細ピットが形成された光放出面の断面を観察した一例を示す電子顕微鏡写真である。 本実施の形態に係る微細のピット面積比を計算した領域の一例を示す電子顕微鏡写真である。 図16の一部を表した模式図である。 図17の一部を表した模式図である。 図18の一部を表した模式図である。
以下、本発明の一実施の形態(以下、「実施の形態」と略記する。)について、詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本実施の形態に係る半導体発光素子は、例えば、少なくとも2層以上の半導体層と、発光層とを積層して構成される積層半導体層を有する。そして、発光層で発生した光が半導体発光素子から外方に放出される光放出面の少なくとも一部に、光を回折させる構造を有する。さらに光放出面に、金属電極パッドや封止樹脂との密着性、及びぬれ性を向上させることが可能な微細ピットを有して構成される。
本実施の形態に係る半導体発光素子の積層半導体層は具体的には、n型半導体層、発光層、及びp型半導体層が積層された構造である。積層半導体層を半導体発光素子用基材の表面に公知の技術により成膜できる。例えば、成膜方法としては、有機金属気相成長法(MOCVD)、ハイドライド気相成長法(HVPE)、分子線エピタキシャル成長法(MBE)等が適用できる。半導体発光素子用基材と積層半導体層の中間には、図示しない平坦化層、バッファ層、反射層等を形成してもよい。
半導体発光素子用基材の材質は、半導体発光素子として使用できる物であれば、特に制限は無い。例えば、石英ガラス、サファイア、SiC、SiN、GaN、シリコン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化マンガン、酸化ジルコニウム、酸化マンガン亜鉛鉄、酸化マグネシウムアルミニウム、ホウ化ジルコニウム、酸化ガリウム、酸化インジウム、酸化リチウムガリウム、酸化リチウムアルミニウム、酸化ネオジウムガリウム、酸化ランタンストロンチウムアルミニウムタンタル、酸化ストロンチウムチタン、酸化チタン、ハフニウム、タングステン、モリブデン、Ga系半導体、例えば、GaN、GaP、GaAs、InGaN、AlGaN等、を用いることができる。なかでも半導体層との格子マッチングの観点から、サファイア、GaN、GaP、GaAs、SiC半導体発光素子用基材等を適用することが好ましい。さらに、単体で用いてもよく、これらを用いた半導体発光素子用基材本体上に別の半導体発光素子用基材を設けたヘテロ構造の半導体発光素子用基材としてもよい。また、これらの半導体発光素子用基材の積層半導体層と接する面には、半導体発光素子内部での光の導波方向を変えて外部量子効率を上げる目的や、積層半導体層中に生じる結晶の転位欠陥を低減する目的のために、ナノメートルオーダー、あるいはミクロンオーダーの凹凸構造が形成されていてもよい。
n型半導体層の材質は、半導体発光素子に適したn型半導体層として使用できるものであれば、特に制限はない。例えば、シリコン、ゲルマニウム等の元素半導体、及び、III−V族、II−VI族、VI−VI族等の化合物半導体に適宜、種々の元素をドープしたものを適用できる。
p型半導体層の材質は、半導体発光素子に適したp型半導体層として使用できるものであれば、特に制限はない。例えば、シリコン、ゲルマニウム等の元素半導体、及び、III−V族、II−VI族、VI−VI族等の化合物半導体に適宜、種々の元素をドープしたものを適用できる。
また、n型半導体層及びp型半導体層には、適宜、図示しないn型クラッド層、p型クラッド層を設けることができる。
本実施の形態に係る半導体発光素子においては、積層半導体層を形成した後、半導体発光素子用基材を、レーザーリフトオフ法などの公知の技術により、剥離して用いてもよい。すなわち半導体発光素子に上記した半導体発光素子用基材はなくてもよい。
本実施の形態に係る半導体発光素子においては、光放出面側の半導体層に、透光性無機化合物層が積層されていることが好適である。本発明において透光性無機化合物は、ITO、AZO、GZO、FTO、NTO、ATO、TTO、ZnO、In、SnO、IZO、IGZO等の公知の透明導電膜層(透明導電性無機酸化物層)からなる群、あるいは、発光層から発生する波長の光に対して吸収がほとんどなく、実質的に透明である無機化合物からなる群より選択される。例えば、該当する波長の光に対する吸収がほとんどない状態とは、具体的には、該当する波長の光に対する吸収率が10%以下であり、好ましくは5%以下であり、より好ましくは2%以下である。あるいは、実質的に透明とは、該当する波長の光の透過率が、80%以上であり、好ましくは、85%以上であり、より好ましくは、90%以上であると定義される。すなわち、可視光領域に光の吸収を有し着色している物質であっても、発光層から発生する波長の光に対する吸収率が低ければ、透光性無機化合物として利用可能である。
さらに、透光性無機化合物層は、高屈折率であることが好ましい。例えば、窒化ガリウム系半導体(屈折率約2.5)や、リン化アルミニウムガリウムインジウム系半導体(屈折率約3.4)よりも低い屈折率を有する場合、半導体層と透光性無機化合物層との屈折率差が大きいほど、界面における臨界角が小さくなり、半導体発光素子内部で多重反射を繰り返して減衰する光の割合が増えるので好ましくない。高屈折率を示す透光性無機化合物としては、前記の透明導電膜層からなる群に加え、酸化チタン、チタン酸ジルコン酸鉛、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素、二酸化テルル、窒化アルミニウム、窒化ガリウム、五酸化ニオブ、ヒ化アルミニウム、ヒ化アルミニウムガリウム、ヒ化ガリウム、ヒ化ガリウムインジウム、酸化ハフニウム、酸化タンタル、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、三ホウ酸ビスマス、ケイ酸ビスマス、ニオブ酸リチウム、酸窒化アルミニウム、リン化アルミニウムガリウムインジウム、リン化ガリウム、及びリン化インジウムなどが例示されるが、これらに限定されるものではない。また、透光性無機化合物は単体で用いてもよく、複数の透光性無機化合物を積層して用いてもよい。
透光性無機化合物層を成膜する方法としては、有機金属気相成長法(MOCVD)、ハイドライド気相成長法(HVPE)、分子線エピタキシャル成長法(MBE)、真空蒸着法、電子ビーム蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、液相エピタキシャル成長法、液相析出法、塗布法、及びゾルゲル法等を適用できる。
本実施の形態における半導体発光素子に用いられる透光性無機化合物層としては、光放出面に凹凸部を形成する加工性の観点から、公知のドライエッチング、又はウェットエッチングを容易に行うことができる材質であることが好ましい。上記に挙げた材質の中では、ITO、AZO、GZO、FTO、NTO、ATO、TTO、ZnO、In、SnO、IZO、IGZO、酸化チタン、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ガリウム、五酸化ニオブ、ヒ化アルミニウム、ヒ化アルミニウムガリウム、ヒ化ガリウム、ヒ化ガリウムインジウム、リン化アルミニウムガリウムインジウム、リン化ガリウム、リン化インジウムが好ましい。特に、透明性、及び導電性の観点からITOが好ましい。
図1は、本実施の形態に係る半導体発光素子の断面模式図である。図1に示すように、基材1の主面には、微細構造層2が設けられている。微細構造層2は複数の凸部あるいは凹部からなる凹凸部である。基材1の微細構造層2は形成されていなくてもよい。
図1に示すように、基材1の上に低温バッファ層3、n型半導体層4、発光層5及びp型半導体層6が順次積層されている。
図1に示すように、p型半導体層6上には透光性無機化合物層7が形成されている。透光性無機化合物層7は、透明導電膜層より形成される。透光性無機化合物層層7の表面は光放出面7aである。透光性無機化合物層層7が削られた平坦面にp電極パッド9が形成されている。また光放出面7aの一部に、複数の凸部又は凹部が周期配列した凹凸部8が形成されている。図1に示すように、透光性無機化合物層層7の側方には、基材1、低温バッファ層3及びn型半導体層4の一部が延出して存在し、n型半導体層4の表面にn電極パッド10が設けられている。
図2は、本実施の形態に係る半導体発光素子の他の例を示す断面模式図である。図2において図1と同じ符号の層は、図1と同じ層を示している。図2は図1と異なって、透明導電膜層からなる透光性無機化合物層7の表面(ただし図1と異なって平坦な面である)に、別の透光性無機化合物層11が重ねて積層されている。そして透光性無機化合物層11の表面が光放出面11aであり、光放出面11aの一部に複数の凸部又は凹部が周期配列した凹凸部8が形成されている。図2では、透光性無機化合物層11が除去されて透明導電膜層からなる透光性無機化合物層7が露出し、その露出した平坦面上にp電極パッド9が配置されている。
図3は、本実施の形態に係る半導体発光素子の他の例を示す断面模式図である。図3において図1と同じ符号の層は、図1と同じ層を示している。図3では、n型半導体層4の裏面(発光層5が形成される面側に対して逆側の面)にn型半導体基板12が形成され、さらにn型半導体基板12の裏面(n型半導体層4が形成される面側に対して逆側の面)にn電極パッド13が形成されている。
また図3に示すように、p型半導体層6の表面に透光性無機化合物層14が形成され、透光性無機化合物層14の表面が光放出面14aとされる。図3に示すように光放出面14aの一部に、複数の凸部又は凹部が周期配列した凹凸部8が形成されている。また透光性無機化合物層14の凹凸部8が形成されていない領域は除去されてp型半導体層6の平坦な表面が露出している。そして、その平坦面上にp電極パッド9が配置されている。
(凹凸部の周期配列について)
本実施の形態では、光放出面に、周期配列した凹凸部8と、発光層から発せられた光の波長よりも小さい幅で形成された微細ピットとが形成されている。まずは、凹凸部8の周期配列について説明する。
図1、図2及び図3に示すように、本実施の形態に係る半導体発光素子の光放出面には、複数の凸部又は凹部からなる凹凸部8が周期的に配列したパターンにより形成されている。
図4は、本実施の形態に係る半導体発光素子の光放出面に形成される凹凸部の配列の一例と微細ピットを示す平面模式図である。また図5は、本実施の形態に係る半導体発光素子の光放出面に形成される凹凸部の配列の他の例と微細ピットを示す平面模式図である。
図4及び図5は、代表して、図1の光放出面7aの一部を拡大して示したものであるが、図2、図3の光放出面11a、14aにおいても同様の表面形状で形成されている。
図4に示すように、光放出面7aには、多数の凸部(凹部でもよいがここでは凸部として説明する)15がピッチPにて形成されている。ピッチPについては後で詳述する。また図4に示すSは、隣り合う凸部15間の最小間隔を示しているが、最小間隔Sについても後で詳述する。
図4では、多数の凸部15が、一定のピッチPで配列され、六方格子構造の格子点に各凸部15が最小間隔Sを空けて形成された構造となっている。
図4に示す凸部15の表面は円形状であるが、円形状に限定するものでなく、楕円形状、正方形状、矩形状、台形状、ラインアンドスペース形状等を選択することができる。
図5では、各凸部15が正方格子構造の各格子点に配置され、各凸部15が最小間隔Sを空けて形成された構造である。図5においても図4と同様に、凸部15が一定のピッチPで形成される。
凸部15に代えて凹部が周期配列していてもよい。本発明において凹凸部とは、図4、図5に示すように、複数の凸部15が周期配列しているか、あるいは複数の凹部が周期配列しているか、又は混在する凸部と凹部とが周期配列している構成の少なくとも一つの構成を含む概念である。
また、図4や図5と異なって、図11や図12に示すように、複数の凹凸部を組み合わせた群が一定の周期性を持つように、各凹凸部が配列されていてもよい。
また本実施の形態においては、複数の凹凸部が正六方配列、六方配列、準六方配列、準四方配列、四方配列、及び正四方配列などで配列されていてもよい。また、光放出面に、異なるパターンで配列した凹凸部の領域を複数有してもよいし、図1、図2及び図3に示すように、光放出面の一部に凹凸部が形成されない領域を含んでもよい。また、光放出面内の全ての凹凸部にわたって周期性がなくともよく、半導体発光素子の発光効率や製品歩留りを悪化させるものではない限りは、一部の凹凸部が周期配列され、残りの凹凸部がランダムに配列されていてもよい。
凹凸部の配列に周期性がある場合、半導体発光素子の発光効率向上の点で好ましい。複数の凹凸部のピッチPの下限値は150nm以上であることが好ましく、200nm以上がより好ましく、250nm以上がさらに好ましい。またピッチPの上限値は、3000nm以下が好ましく、2500nm以下がより好ましく、2000nm以下がさらに好ましい。図6、図7、及び図8に示すように、ピッチPとは、最も近くに隣接する凹凸部の頂点、最下点又は中心間の距離を示す。ピッチPが上記の好ましい範囲内にない場合は、回折によって光を取り出す効果が低下する。
図6では、凸部15がピラー状(柱状)で形成されている。図6に示すように凸部15の表面15aは略平坦面であり、隣接する凸部15の中心間の距離でピッチPが規定されている。
一方、図7では、凸部15が円錐形状で形成されている。図7に示すように凸部15の頂点15b間の距離でピッチPが規定されている。
また図8では、複数の凹部18が周期配列した構造である。図8に示すように隣り合う凹部18の中心間の距離でピッチPが規定されている。
また、図6、図7に示すように凸部15の高さは、凸部15の頂部(図6では表面15aの位置が該当する)と底部(各凸部15の基端に位置する光放出面7aの主面17)との間の距離(高低差)Hで規定される。また図8に示すように、凹部18の深さは、光放出面の主面17から凹部18の底部までの距離(高低差)Hで規定される。
距離Hの下限値は、半導体発光素子の光取出し効率の向上の観点や、LED製品の製造工程での樹脂封止の観点から、50nm以上が好ましく、100nm以上がより好ましく、150nm以上がさらに好ましく、200nm以上が最も好ましい。また距離Hの上限値は、3000nm以下が好ましく、2000nm以下がより好ましく、1500nm以下がさらに好ましく、1000nm以下が最も好ましい。
最も近い2つの凹凸部の最小間隔Sは、図6〜図8に示すように、最も近く隣接する2つの凸部15あるいは凹部18同士の端部と端部の間隔である。最小間隔Sの下限値は、半導体発光素子の発光効率の向上の観点から、ピッチPの0.10倍以上が好ましく、0.15倍以上がより好ましく、0.20倍以上がさらに好ましい。また最小間隔Sの上限値は、ピッチPの0.80倍以下が好ましく、0.70倍以下がより好ましく、0.60倍以下がさらに好ましい。ピッチPと最小間隔Sの関係が好ましい範囲内にない場合は、回折によって光を取り出す効果が低下する。
次に、複数の凹凸部を組み合わせた群が一定の周期性を持つように、各凹凸部が配列したパターンについて説明する。本実施の形態に係る半導体発光素子は、光放出面から面外方向に延在する複数の凸部又は凹部から構成される凹凸部を備える。図9に示すように、凹凸部は、半導体発光素子の光放出面内の第1方向において、凹凸部がピッチPyで配列された複数のドット構造の列を構成している。一方、光放出面内の第1方向に直交する第2方向において、複数のドット列がピッチPxで配列された複数のドット列を構成している。そして、ピッチPy及びピッチPxはいずれか一方がナノオーダーの一定間隔であり他方がナノオーダーの不定間隔であるか、又はいずれもナノオーダーの不定間隔であることが好ましい。なお、ドットとは図4〜図7に示した凸部15あるいは図8に示した凹部18の平面視において、凸部15及び凹部18が点在する状態を指す。
本発明の周期配列した凹凸部においては、ナノオーダーの不定間隔が変動幅δであることが好ましい。具体的には図9において、ピッチPy1、Py2、Py3は、Pyav±δの範囲である。
平均ピッチの概念図を図10に示す。ここで、変動幅δは、第1方向におけるドット(凸部あるいは凹部からなるドット)間のピッチPyの標準偏差σの3倍の値であり、第1方向のピッチPyを100点以上計測して算出される値で定義される。また、変動幅δは、平均ピッチPyavより小さいことが好ましい。変動幅δは、特に、平均ピッチPyavの1%以上50%以下の範囲であることが好ましく、平均ピッチPyavの5%以上30%以下の範囲であることがより好ましい。変動幅δが、好ましい範囲内にあると、周期性の乱れによる光散乱効果をより高めることができる。
以上は、第1方向のピッチPyについての記述であるが、第2方向については、PyをPxと読み替えて定義される。
本発明の周期配列した凹凸部においては、不定間隔のピッチPyは、各ドットの中心間の距離に等しく、不定間隔のピッチPxは、複数のドットがピッチPyで配列された複数のドット列間距離に等しく、かつ、ピッチPy及びピッチPxは各ドットの直径より大きい。そして、ピッチPyが不定間隔である場合には、少なくとも隣接する4個以上m個以下のドット間のピッチPyn(3≦n≦2a又は3≦n≦2a+1。ただし、m、aは正の整数であり、n=m−1である。)は、下記式(1)の関係を満たしていることが好ましい。それに加えて、第1方向において、ピッチPy1〜Pynで構成されるドット群が少なくとも1個以上配列されることが好ましい。ピッチPxが不定間隔である場合には、少なくとも隣接する4個以上m個以下のドット間の前記ピッチPxn(3≦n≦2a又は3≦n≦2a+1。ただし、m、aは正の整数であり、n=m−1である。)は、下記式(2)の関係を満たすことが好ましい。それに加えて、第2方向において、ピッチPx1〜Pxnで構成されるドット列群が少なくとも1個以上配列されることが好ましい。
Py1<Py2<Py3<…<Pya>…>Pyn (1)
Px1<Px2<Px3<…<Pxa>…>Pxn (2)
なお上記において、ピッチPy1〜Pynで構成されるドット群が長周期単位Lyを繰り返し配列して構成され、あるいは、ピッチPx1〜Pxnで構成されるドット列群が長周期単位Lxを繰り返し配列して構成されることが好ましい。
ここで図13は、図12の紙面横方向である第2方向のドット列の配置例を示す模式図である。図13に示すように、第2方向におけるドット列は、8列ずつ特定の間隔(ピッチPx)で配置されており、かつ、8列のドット列が繰り返し配置されている。
また、本発明の周期配列した凹凸部においては、例えば図14に示すように、前記したドットの各々の直径が、ピッチPy及び/又はピッチPxに対応して増減してもよい。このとき、ピッチPyが不定間隔である場合には、少なくとも隣接する4個以上m個以下のピッチを構成するドット径Dyn(3≦n≦2a又は3≦n≦2a+1。ただしm、aは正の整数であり、n=m−1である。)は、下記式(3)の関係を満たすことが好ましい。それに加えて、第1方向において、ドット径Dy1〜Dynで構成されるドット群が少なくとも1個以上配列されることが好ましい。またピッチPxが不定間隔である場合には、少なくとも隣接する4個以上m個以下の前記ピッチを構成するドット径Dxn(3≦n≦2a又は3≦n≦2a+1。ただし、m、aは正の整数であり、n=m−1である。)は、下記式(4)の関係を満たすことが好ましい。それに加えて、第2方向において、ドット径Dx1〜Dxnで構成されるドット群が少なくとも1個以上配列されることが好ましい。
Dy1<Dy2<Dy3<…<Dya>…>Dyn (3)
Dx1<Dx2<Dx3<…<Dxa>…>Dxn (4)
なお上記において、ドット径Dy1〜Dynで構成されるドット群が長周期単位Lyで繰り返し配列され、あるいは、ドット径Dx1〜Dxnで構成されるドット群が長周期単位Lxで繰り返し配列されることが好ましい。
また、本発明の周期配列した凹凸部においては、例えば図15に示すように、前記したドットの各々の高さが、ピッチPy及び/又はピッチPxに対応して増減してもよい。このとき、ピッチPyが不定間隔である場合には、少なくとも隣接する4個以上m個以下の前記ピッチを構成するドット高さHyn(3≦n≦2a又は3≦n≦2a+1。ただし、m、aは正の整数であり、n=m−1である。)は、下記式(5)の関係を満たすことが好ましい。それに加えて、第1方向において、ドット高さHy1〜Hynで構成されるドット群が少なくとも1個以上配列されることが好ましい。また、ピッチPxが不定間隔である場合には、少なくとも隣接する4個以上m個以下の前記ピッチを構成するドット高さHxn(3≦n≦2a又は3≦n≦2a+1。ただし、m、aは正の整数であり、n=m−1である。)は、下記式(6)の関係を満たすことが好ましい。それに加えて、第2方向において、前記ドット径Hx1〜Hxnで構成されるドット群が少なくとも1個以上配列されることが好ましい。
Hy1<Hy2<Hy3<…<Hya>…>Hyn (5)
Hx1<Hx2<Hx3<…<Hxa>…>Hxn (6)
なお上記において、ドット高さHy1〜Hynで構成されるドット群が長周期単位Lyで繰り返し配列され、あるいは、ドット高さHx1〜Hxnで構成されるドット群が長周期単位Lxで繰り返し配列されることが好ましい。
また、本発明の周期配列した凹凸部は、図9に示すように、第1方向において複数のドットが一定間隔Pyで配列されたドット列を構成し、且つ、これらのドット列を第1方向に直行する第2方向に一定間隔のピッチPxで並設し、隣接する第1ドット列及び第2ドット列間の第1方向におけるシフト量α1と、第2ドット列及び第2ドット列に隣接する第3ドット列間の第1方向におけるシフト量α2とを互いに異ならせることができる。この場合においては、シフト量α1とシフト量α2の差分が一定でないことが好ましい。
半導体発光素子の光放出面となる半導体層表面、もしくは透光性無機化合物層表面に、周期配列した凹凸部を形成する方法としては、特に制限されるものではなく、フォトリソグラフィ法やナノインプリントリソグラフィ法などが挙げられる。例えば、ナノインプリントリソグラフィ法の一つの形態として、ナノインプリントによって、凹凸構造が周期配列したモールドを作成し、予めモールド上にレジストを積層したレジストシートを作成する。次に、半導体層表面、もしくは透光性無機化合物層表面にレジストシートを貼り付ける。そして、モールドを剥離することにより、半導体発光素子の光放出面に周期配列構造を有するレジスト層を転写することができる。
前記転写されたレジスト層をマスクとして、半導体層表面、もしくは透光性無機化合物層表面をエッチングすることで、所定の周期配列パターンを転写し、周期配列した凹凸部を形成することができる。
凹凸部を形成するためのエッチング方法としては、レジスト層をマスクとして半導体層表面、もしくは透光性無機化合物層表面に凹凸を形成できれば、特に限定されるものではなく、ウェットエッチング、ドライエッチングなどが適用できる。特に、凹凸構造を深く形成できるためドライエッチング法が好ましい。ドライエッチング法の中でも異方性ドライエッチングが好ましく、ICP−RIE、ECM−RIEが好ましい。ドライエッチングに使用する反応ガスとしては、半導体層、もしくは透光性無機化合物層の材質と反応すれば、特に限定されるものではないが、BCl、Cl、CHF、CF、SF、あるいはこれらの混合ガスが好ましく、適宜、Ar、Oなど、その他のガスを混合できる。
また、前記転写されたレジスト層をマスクとして、半導体層表面、もしくは透光性無機化合物層の表面に、さらに透光性無機化合物を積層し、マスクを溶解、もしくは膨潤剥離することで、凹凸部を形成することもできる。
凹凸部を形成した後、残存するレジスト層がある場合はそれを除去する工程、ドライエッチング後の表面を洗浄する工程が、適宜行われる。
残存するレジスト層を除去する工程は、剥離液を用いたウェットプロセス、光励起アッシングやプラズマアッシングなどのドライプロセスで行うことができる。表面の酸化等による劣化を低減する目的や生産性の観点から、剥離液を用いたウェットプロセスが好ましい。剥離液としては、公知の有機溶剤系及び水系剥離液を、特に制限なく用いることができる。
また、ドライエッチング法で凹凸部を形成した場合、ドライエッチング工程では、副生成物の堆積とエッチングが常に競争して起きているので、有機レジスト存在下でドライエッチングされた表面には、有機薄膜が残存していることがある。凹凸部を形成する層が半導体層や透明導電膜層である場合、有機薄膜が残存していると、界面の接触抵抗が高くなったり、表面に積層される金属電極パッドとの密着性が悪くなり、剥離不良の発生頻度が高くなることがある。また、塩素系ガスを用いたドライエッチングで凹凸部が形成された場合は、凹凸部の表面に塩素原子を含む層が残存する。このような残留塩素があると、LED製品の金属部品を腐食する原因となり、LED製品の長期信頼性を低下させることがある。凹凸部が、半導体発光素子の電気的特性に影響しない透光性無機化合物層に形成される場合であっても、有機薄膜が残存することで、LED製品の着色の原因になるなど、長期信頼性の低下を招くことがある。したがって、半導体層、もしくは透光性無機化合物層の表面を洗浄することが好ましい。ドライエッチング後の表面を洗浄する方法としては、公知の洗浄液を用いる方法が利用できる。
本実施の形態における半導体発光素子は、前記の方法で光放出面に凹凸部を形成した後、凹凸部を有する光放出面の表面に、発光層から発せられる光の波長よりも小さい幅を有する微細ピットが形成される。微細ピットについて以下に詳しく説明する。
(微細ピットについて)
図4、図5に示すように、光放出面7aには、凸部15の周囲に広がる光放出面7aの主面17に多数の微細ピット16が形成されている。
微細ピット16は凸部15の基端の周囲に広がる主面17に形成された微細な孔、溝である(図6、図7も参照されたい)。
また図8に示すように、周期配列した凹凸部が複数の凹部18で形成される場合、凹部18と凹部18の間に広がる主面17に微細ピット16が形成される。
微細ピット16の形状はランダムであり、略円形や矩形に近いものや、あるいはクレバス形状のようにある程度の長さを有する溝であってもよい。
本実施の形態における微細ピット16は、光の波長よりも小さい幅で形成されている。ここで「光の波長よりも小さい幅」とは、光放出面を法線方向(平面視)から観察したときに、微細ピットに引くことができる直線の長さで定義される。図4に幅Lを示した。
ただし図4、図5に示すように、微細ピット16はランダムな形状で形成されるので、所定の個数(例えば10個以上)の微細ピット16の平均幅を求め、この平均幅が光の波長よりも小さいことを条件とすることができる。
微細ピット16を形成する方法としては、凹凸部を形成した半導体層、もしくは透光性無機化合物層を溶解する薬液を用いて、温度、濃度、及び処理時間等を調整し、表層部だけを溶解する条件で処理する方法等が挙げられる。
また、微細ピットは、半導体層、もしくは透光性無機化合物層の結晶粒界によって形成されてもよい。結晶粒界は、多結晶体を構成する任意の結晶と、隣接する別の結晶との間に存在する境界であり、結晶と結晶の間には結晶化していないアモルファス状の物質が存在する。結晶状態とアモルファス状態では同じ物質であっても、エッチャントに対する溶解性や安定性に差がある。この性質を利用し、半導体層、もしくは透光性無機化合物層を溶解する薬液で処理することで、溶け易いアモルファス部分から優先的に除去する方法、アニーリングを行うことでアモルファス部分を結晶化させて、ナノサイズの空隙を形成する方法等により、微細ピットを形成することができる。
微細ピットは、周期配列した凹凸部の側面、及び、凹凸部の頂部(凸部の場合)や底部(凹部の場合)が平坦な形状の場合には側面、頂部及び底部にも形成され得る。
上記したように微細ピットの幅は、発光層から発生する光の波長λより小さい。下記式(7)で表されるように、真空中での波長をλとすると、表面に光放出面が形成されている層(透光性無機化合物や半導体層等)の屈折率nで除した値が、表面に光放出面が形成されている層中での波長λとなる。
λ=λ/n (7)
微細ピットの幅が、波長λより大きい場合は、微細ピット自体が光を散乱・回折する場合があり、周期配列した凹凸部が乱されることによって、光の回折効果を低下させることがある。ただし、ランダムに形成されるが故に、稀に波長λ以上の幅の微細ピットが含まれることがあるが、これにより半導体発光素子の発光効率や製品歩留りを悪化させるものではない限りは、波長λより大きい幅の微細ピットが含まれていてもよい。
本明細書においては、前記微細ピットの定量化は以下に述べる方法で行う。微細ピットが形成された透光性無機化合物の光放出面を、法線方向から電界放出型走査型顕微鏡(FE−SEM)で観察し、得られた画像から、凹凸部を除く光放出面に観察されるピットの面積と、凹凸部を除いた光放出面の主面面積から、ピット面積比を下記式(8)で計算する。
微細ピット面積比=[微細ピット面積/(凹凸部を除く主面面積)](8)
ここで凹凸部を除く主面面積とは、例えば図4に示す凸部15の周囲に広がる平坦部と微細ピット16を足した面積を指す。
なお、微細ピット形成の処理を過剰に行った場合には、凹凸部を除く光放出面が粗面化され、見かけの微細ピット面積が少なくなるが、微細ピット面積比は大きくなる。
微細ピット面積比の下限としては、1%以上が好ましく、2%以上がより好ましい。上限としては、30%未満が好ましく、20%未満がより好ましい。微細ピット面積比が下限値よりも低い場合は、微細ピットが形成されることによる効果がほとんど見られない。上限値よりも高い場合は、透光性無機化合物層の表層の密度が低下し、凹凸部が脆くなるため、半導体発光素子の製造プロセス中に多くの欠陥を生じる原因となる。また、透光性無機化合物層が透明導電膜層である場合は、電気抵抗値が高くなり半導体発光素子の発光効率が低下する。
微細ピットを形成する方法としては、半導体層、もしくは透光性無機化合物層を溶解する薬液で処理する方法が好ましい。被処理層の表層やアモルファス部分を溶解する工程が、残存するレジスト層を除去する工程及び/又はドライエッチング後の表面を洗浄する工程を兼ねることができるため、本実施の形態に係る半導体発光素子の製造プロセスを短縮することができる。上記の処理に用いる薬液としては、凹凸部が形成された半導体層や透光性無機化合物層を溶解する薬液であれば、特に制限なく使用することができる。
透光性無機化合物層が、多結晶質の無機化合物層である場合、上記の処理に用いる薬液としては、アモルファス状の透光性無機化合物を溶解する速度Raと結晶質の透光性無機化合物を溶解する速度Rcの比(Ra/Rc)が、1より大きいことが好ましく、10以上であることがより好ましく、100以上であることがさらに好ましい。多結晶無機化合物の結晶粒界の間隙がアモルファス状無機化合物で充填されている場合、溶解速度比(Ra/Rc)が1より大きければ、アモルファス状無機化合物が優先的に溶解され、多結晶質の無機化合物層に形成された凹凸部の形状を維持しながら、結晶粒界に由来する微細ピットが形成される。
透光性無機化合物層がITOの場合、前記微細ピットを形成するための薬液としては、弗酸、硫酸、王水、塩酸、硝酸、リン酸、ヨウ素酸、シュウ酸、クエン酸などの酸性水溶液が例示される。これらの薬液は単体で用いてもよいし、複数を混合して用いてもよい。さらに添加剤として、過酸化水素水、塩化第二鉄、過硫酸塩等の酸化剤、界面活性剤、キレート剤等を適宜加えることもできる。
光放出面に、周期配列した凹凸部と発光層から発せられる光の波長よりも小さい幅を有する微細ピットとが形成された本発明の半導体発光素子基板は、公知の方法で素子化することができる。
フェースアップ型の窒化ガリウム系LEDの場合を例に取って説明すると、周期配列した凹凸部を形成し、表面に微細ピットを形成した半導体発光素子基板にフォトレジストを成膜し、フォトリソグラフィを行って素子区画をパターニングする。レジストで覆われていない部分の積層半導体層を、塩素系ドライエッチング法でn型半導体層までエッチングした後、レジストを除去する。再度、フォトレジストを成膜して、フォトリソグラフィを行って電極パッド形成部位をパターニングする。次に、真空蒸着法で電極パッド材料の金属(Cr、Ti、Au等)を全面に成膜する。その後、レジストマスクとレジスト上に成膜された電極パッド材料を除去して、p型半導体層又は透明導電膜上にp電極パッドが形成され、n型半導体層上にn電極パッドが形成された半導体発光素子基板が得られる。本実施の形態に係る半導体発光素子においては、光放出面が透明導電膜層である場合、発光層から発せられる光の波長よりも小さい幅を有する微細ピットが形成された透明導電膜層の表面に、電極パッド材料が成膜されてp電極パッドが形成される。
例えば図1では、透光性無機化合物層7が透明導電膜層より形成されており、p電極パッド9を成膜する主面は平坦面として図示されているが、平坦面にも本発明における多数の微細ピットが形成されている。したがって、p電極パッド9の下部では微細ピットの空間が電極パッド材料で埋められることにより、アンカー効果が生じて、p電極パッド9と透光性無機化合物層7あるいはp型半導体層6との間の密着性が向上し、半導体発光素子から半導体発光装置を製造する工程における電極剥離の発生率が低減される。また、金属電極パッドを形成した後に、電極パッド以外の表面に保護膜を設けてもよい。
次に、半導体発光素子基板をチップ化する工程が行われる。半導体発光素子用基材を研削・研磨して、個別の素子に裁断し易い薄さに加工する。ダイヤモンド刃やレーザーを用いて、素子区画に沿ってスクライビングを行い、スクライブラインを起点として、素子区画ごとに裁断される。裁断された素子はチップボンディング、ワイヤボンディング、蛍光体と封止樹脂の充填、及び樹脂硬化工程を経て、LEDパッケージが製造される。
本発明の半導体発光素子を封止する封止樹脂としては、一般的なエポキシ系封止樹脂やシリコーン系封止樹脂を用いることができる。本実施の形態に係る半導体発光素子は、光放出面に、発光層から発せられる光の波長よりも小さい幅を有する微細ピットが形成されているが、粗さなどによる微小な凹凸がある面では、平滑面の場合に比べて実質的な表面積が大きい。このため、ぬれに伴う表面エネルギーの変化が強調され、撥液性の表面はより撥液性になり、親液性の表面はより親液性が増すことが知られている。このように、親液性が増す効果により、本実施の形態に係る半導体発光素子の光放出面は、封止樹脂に対するぬれ性が向上し、樹脂封止工程における空隙の発生が抑制される。
以下、本発明の効果を明確にするために行った実施例をもとに本発明をより詳細に説明する。なお、下記実施例における材料、使用組成、処理工程等は例示的なものであり、適宜変更して実施することが可能である。その他、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、適宜変更して実施することが可能である。そのため、本発明は以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
(FE−SEMによる観察)
(株)日立ハイテクノロジーズ製電界放出形走査電子顕微鏡SU8010を用いて、光放出面主面の法線方向からの観察を行った。測定条件は下記の通りである。
シグナル名:SE(U)
加速電圧:1000V
拡大率:50000倍
[作成例1]
(積層半導体基板の形成)
サファイア半導体発光素子用基材上に、MOCVDにより、(1)GaN低温バッファ層、(2)n型GaN層、(3)n型AlGaNクラッド層、(4)InGaN発光層(MQW)、(5)p型AlGaNクラッド層、(6)p型GaN層を連続的に積層し、電子ビーム蒸着法で(7)ITO層を積層した。上記構成により、半導体層からの発光は460nmであり、ITO層の膜厚は、600nmとした。
[作成例2]
(感光性樹脂材の調整)
下記の表1に示すように感光性樹脂材(A)及び(B)を調整した。
なお表1に記載されたEA−HG001は、9,9‘−ビス(4−(アクリロキシエトキシ)フェニル)フルオレン(大阪ガスケミカル社製)である。またACMOは3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランである。また、CNEA−100は、ノボラックアクリレート(ケーエスエム社製、固形分50%)である。またTTBは、テトラn−ブトキシチタン(東京化成工業社製)である。またSH710は、トリメチル末端フェニルメチルシロキサン(東レダウコーニング社製)である。また、Irgacure(登録商標)184は、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(BASF社製)である。また、Irgacure(登録商標)369は、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン(BASF社製)である。また、PGMEは、プロピレングリコールモノメチルエーテルである。
[作成例3]
(レジストシート(1)の作成)
半導体パルスレーザを用いた直接描画リソグラフィー法にて微細なドットパターンを備える樹脂モールド作製用鋳型を形成した。続いて、前記樹脂モールド作製用鋳型を用いた転写工程を経て、以下の凹部からなるドットパターンを有するフィルムモールドを作成した。
凹部の直径:650nm
凹部深さ:800nm
ピッチP:700nm
作成例2で調整した感光性樹脂材(B)を、上記のフィルムモールド上にバーコーター(No4)を用いて塗布しシートを得た。そしてシートを、105℃のオーブンで10分乾燥させた。得られたシートに、さらに感光性樹脂材(A)を、バーコーター(No4)を用いて塗布しシートを得た。そしてシートを、105℃のオーブンで15分乾燥させて、レジストシートを作成した。
[作成例4]
(レジストシート(2)の作成)
半導体パルスレーザを用いた直接描画リソグラフィー法にて微細なドットパターンを備える樹脂モールド作製用鋳型を形成した。続いて、前記樹脂モールド作製用鋳型を用いた転写工程を経て、以下の凹部からなるドットパターンを有するフィルムモールドを作成した。
凹部の直径:400nm
凹部深さ:550nm
X軸方向ピッチPx:398nm
X軸方向ピッチPxに対する変動幅δ2:80nm
変動幅δ2のX軸方向の長周期Lx:5μm
Y軸方向ピッチPy:460nm
Y軸方向ピッチPyに対する変動幅δ1:100nm
変動幅δ1のY軸方向の長周期Ly:5μm
作成例2で調整した感光性樹脂材(B)を前記フィルムモールド上にバーコーター(No4)を用いて塗布しシートを得た。そしてシートを、105℃のオーブンで10分乾燥させた。得られたシートに、さらに感光性樹脂材(A)を、バーコーター(No4)を用いて塗布しシートを得た。そしてシートを、105℃のオーブンで15分乾燥させて、レジストシート(2)を作成した。
[実施例1]
(レジストシート転写)
作成例1で作成した積層半導体基板を、ITO面が上になるようにホットプレート上に置いて、基板表面温度が85℃になるように加熱した。そのまま基板を加熱しながら、作成例2で作成したレジストシート(1)の感光性樹脂塗工面がITO面に接する向きで接触させ、ゴムローラーで加圧して熱圧着させた。ホットプレート上から取り上げ、フィルムモールド側から紫外線を2500mJ/cmで照射し、レジスト層を硬化させた。硬化後、フィルムモールドを剥離し、ITO表面にフィルムモールドのパターンが転写されたレジスト/ITO/積層半導体基板を得た。
(酸素プラズマアッシング:レジスト層)
RFエッチング装置(神港精機株式会社製)を用い、下記エッチング条件でレジスト層をエッチングした。
エッチングガス:O
ガス流量:50sccm
エッチング圧力:1Pa
RIEパワー:300w
処理時間:15分
酸素プラズマアッシング後、前記フィルムモールドの凹部と同様の周期配列を有するピラー状のレジストパターンがITO表面に形成された。
(エッチング:ITO層)
反応性イオンエッチング装置(RIE−101iPH、サムコ株式会社製)を用い、下記エッチング条件でITO層をエッチングした。
エッチングガス:BCl
ガス流量:20sccm
エッチング圧力:0.2Pa
アンテナ:150w
バイアス:100w
処理時間:10.4分
エッチング後、ITO面上を電子顕微鏡で観察したところ、断面形状φ440nmの凸部が、前記フィルムモールドの凹部と同様の周期配列で形成されていることがわかった。
(残存レジスト除去)
エッチング後の半導体発光素子基板の前記ITO面の凸部の上には、レジストが残存している。塩酸と硝酸の混酸であるITOエッチング液(ITO−02:関東科学株式会社製)を35℃に加温した液中に、ドライエッチング後の半導体発光素子基板を30秒浸漬した。その後、純水で洗浄して、さらに純水中で、残存レジストが除去されるまで超音波洗浄を行った。得られた凸部の形状は、φ360nm、高さ450nmであった。本実施例の方法では、残存レジスト除去が、半導体発光素子の光放出面へのピット形成を兼ねている。図16に示すように、電子顕微鏡で光放出面の法線方向からFE−SEMで観察すると、周期配列した凹凸部を有するITO表面に、結晶粒界に由来する微細ピット30が形成されていることが分かった。図19は図16の一部を表した模式図である。図19に微細ピット30を図示した。また図17に示す光放出面の断面を観察した電子顕微鏡写真においても、凸部の間の表面から深さ方向に延びる微細ピットの存在が確認された。図20は図17の一部を表した模式図である。図20に微細ピット30を図示した。
また、FE−SEM画像の任意の領域を選択し、凹凸部を除いた主面に形成されたピット面積比を上記式(8)で計算することができる。
ここで図16に示す微細ピット30の面積と平坦部31の面積との合計は、凹凸部を除く光放出面の主面面積とイコールの関係にある。
また、図18を基にピット面積比の計算例を示す。図21は、図18の一部を表した模式図である。任意の領域として、図18、図21に示すように、凹凸部を囲む正六角形(図21の正六角形23)の領域を選択し、凹凸部の外接円(図21の外接円24)を除いた光放出面の主面に形成された微細ピット(図21の微細ピット30)の面積と、正六角形内の光放出面主面の平坦部(図21の平坦部31)面積から求めた微細ピット面積比は12%であった。
さらに、公知の方法でエッチング加工し電極パッドを取り付け、各素子区画に裁断して半導体発光素子とした。
(半導体発光装置)
上記のように得られた半導体発光素子をパッケージに配置し、電極パッドにAuワイヤを介して電気的に接続した。次に、パッケージ内に配置された半導体発光素子を、屈折率1.54のシリコーン系封止剤で半球型の樹脂封止を行い、半導体発光装置を作成した。
[実施例2]
残存レジスト除去、及び光放出面へのピット形成を、シュウ酸系ITOエッチング液(ITO−07N:関東化学株式会社製)を用いて、液温50℃、18分浸漬する条件で行った以外は実施例1と同様の方法で半導体発光装置を作成した。このとき、微細ピット面積比は6%であった。
[実施例3]
実施例1と同様の積層半導体上のITO層に、作成例4で作成したレジストシート(2)を用いて、ITO表面にフィルムモールドのパターンが転写されたレジスト/ITO/積層半導体基板を得た以外は、実施例1と同様の方法で半導体発光装置を作成した。このとき、微細ピット面積比は10%であった。
[比較例1]
実施例1と同様の方法で、周期配列した凹凸部を形成した後、残存レジスト除去を、酸素プラズマによるドライエッチング処理で行い、光放出面への微細ピット形成を行わずに、半導体発光装置を作成した。
[比較例2]
作成例1の積層半導体基板のITO膜厚を200nmとし、光放出面への凹凸部形成と微細ピット形成を行うことなく、公知の方法でエッチング加工し電極パッドを取り付け、各素子区画に裁断して半導体発光素子とした。
上記のように得られた半導体発光素子をパッケージに配置し、電極パッドにAuワイヤを介して電気的に接続した。次に、パッケージ内に配置された半導体発光素子を、屈折率1.54のシリコーン系封止剤で半球型の樹脂封止を行い、半導体発光装置を作成した。
(発光出力の測定)
実施例1〜実施例3及び、比較例1、比較例2の各半導体発光装置に対し、カソードとアノードの間に20mAの電流を流し発光出力を測定した。表2には、比較例2の半導体発光装置からの発光出力を1としたときの発光出力比が示されている。
実施例1、実施例2及び実施例3では、比較例1と比較して半導体発光装置の収率が向上し、比較例2と比較して発光出力が向上していることが分かった。
1 基材
2 微細構造層
3 低温バッファ層
4 n型半導体層
5 発光層
6 p型半導体層
7、11、14 透光性無機化合物層
7a、11a、14a 光放出面
8 凹凸部
9 p電極パッド
10、13 n電極パッド
15 凸部
16、30 微細ピット
17 主面
18 凹部
31 平坦部


Claims (14)

  1. 発光層と、前記発光層から発せられた光を放出する光放出面と、を有する半導体発光素子であって、
    前記光放出面は、複数の凸部又は凹部が周期配列してなる凹凸部と、前記発光層から発せられる光の波長よりも小さい幅にて形成された微細ピットとを有することを特徴とする半導体発光素子。
  2. 前記凹凸部を除く前記光放出面の主面に形成された前記微細ピットの面積比が1%以上30%未満であることを特徴とする請求項1記載の半導体発光素子。
  3. 前記微細ピットの面積比が2%以上20%未満であることを特徴とする請求項2記載の半導体発光素子。
  4. 前記凹凸部のピッチPが、150nm≦P≦3000nmであり、前記凹凸部の頂部と底部の距離Hが、50nm≦H≦3000nmであり、前記凹凸部の最小間隔Sが、0.10P≦S≦0.80Pであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の半導体発光素子。
  5. 前記ピッチPが、250nm≦P≦2000nmであり、前記距離Hが、200nm≦H≦1000nmであり、前記最小間隔Sが、0.20P≦S≦0.60Pであることを特徴とする請求項4記載の半導体発光素子。
  6. 前記発光層の前記光放出面側に半導体層、あるいは前記半導体層及び透光性無機化合物層が積層されており、前記半導体層、あるいは前記透光性無機化合物層の表面が、前記凹凸部及び前記微細ピットを有する前記光放出面であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の半導体発光素子。
  7. 前記半導体層、あるいは前記透光性無機化合物層が、多結晶質であることを特徴とする請求項6記載の半導体発光素子。
  8. 前記微細ピットが、前記半導体層、あるいは前記透光性無機化合物層の結晶粒界により形成されていることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の半導体発光素子。
  9. 前記透光性無機化合物層が透明導電膜層で形成されることを特徴とする請求項6から請求項8のいずれかに記載の半導体発光素子。
  10. 前記透明導電膜層がITOで形成されることを特徴とする請求項9記載の半導体発光素子。
  11. 前記微細ピットは、前記半導体層、あるいは前記透光性無機化合物層の表面を溶解する薬液で表面処理して形成されることを特徴とする請求項6から請求項10のいずれかに記載の半導体発光素子。
  12. 前記微細ピット、前記半導体層、あるいは前記透光性無機化合物層をドライエッチングして凹凸部を形成した後に、前記半導体層、あるいは前記透光性無機化合物層の表面を溶解する薬液で表面処理して形成されることを特徴とする請求項11記載の半導体発光素子。
  13. 前記透光性無機化合物が電子ビーム蒸着法によって成膜されたことを特徴とする請求項6から請求項12のいずれかに記載の半導体発光素子。
  14. 前記光放出面の一部に前記凹凸部が形成され、残りの領域には前記微細ピットが形成された平坦面があり、前記平坦面上に、金属薄膜からなる電極パッドが形成されていることを特徴とする請求項1から請求項13のいずれかに記載の半導体発光素子。


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