JP2015199246A - インクジェットヘッド及びインクジェットプリンタ - Google Patents

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Mitsusachi Hiyoshi
光幸 日吉
仁田 昇
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昇 仁田
俊一 小野
Shunichi Ono
俊一 小野
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Abstract

【課題】 ブーストパルスによる吐出安定性を高める。【解決手段】 電圧+Vの正パルスと電圧−Vの負パルスとを交互に含む駆動パルスをアクチュエータに印加してインク室に圧力振動を生じさせ、この圧力振動によりインク室から複数のインク滴を連続して吐出させるマルチドロップ方式のインクジェットヘッドにおいて、駆動パルスの前にアクチュエータに印加してインク室を予備振動させるブーストパルスを、アクチュエータに正パルスと負パルスとの電位差の半分の電界が生じる電圧のパルスとする。【選択図】 図12

Description

本発明の実施形態は、マルチドロップ方式のインクジェットヘッド及びこのヘッドを用いたインクジェットプリンタに関する。
複数のインク滴を連続して吐出することが可能なマルチドロップ方式のインクジェットヘッドがある。このヘッドを用いたインクジェットプリンタは、1ドットに対してヘッドから吐出されるインク滴の数を可変することで濃度階調を行う。
ヘッドから複数のインク滴を連続して吐出させる場合、2ドロップ目以降のインク滴は、その直前に吐出したインク滴の残留圧力振動により吐出速度が速まる。しかし、1ドロップ目のインク滴は、メニスカスが静止した状態から圧力振動が付与されるため、2ドロップ目以降と比較して吐出速度が遅い。その結果、吐出が不安定になって印字品質の低下が避けられない。
このような不具合を防止するために、1ドロップ目のインク滴を吐出させる駆動パルスの前にブーストパルスと呼ばれるパルスをインクジェットヘッドに印加する方法が知られている。ブーストパルスが印加されると、インクジェットヘッドでは、インク滴が吐出しない程度の微小な圧力振動が生じる。その結果、1ドロップ目のインク滴の吐出速度が速まる。このような圧力振動を予備振動と称する。
しかし、同じブーストパルスをインクジェットヘッドに印加しても、インクの種類や圧力室(インク室)の形状等によって予備振動が変化する。このため、安定した吐出が得られない。吐出安定性を高めるには、ブーストパルスによる予備振動を調整する必要がある。従来は、ブーストパルスの幅を可変することで予備振動を調整していた。しかし、ブーストパルスの幅だけでは調整に限界があり、ブーストパルスのパルス幅を短くしても予備振動が大きくなりすぎて、安定した吐出が得られないことがある。
特開2007‐022073号公報
一実施形態が解決しようとする課題は、ブーストパルスによる吐出安定性を高めることができるインクジェットヘッド及びインクジェットプリンタを提供しようとするものである。
一実施形態において、インクジェットヘッドは、電圧+Vの正パルスと電圧−Vの負パルスとを交互に含む駆動パルスをアクチュエータに印加してインク室に圧力振動を生じさせ、この圧力振動によりインク室から複数のインク滴を連続して吐出させるマルチドロップ方式のものである。このマルチドロップ方式のインクジェットヘッドにおいて、駆動パルスの前にアクチュエータに印加してインク室を予備振動させるブーストパルスを、アクチュエータに正パルスと負パルスとの電位差の半分の電界が生じる電圧のパルスとする。
インクジェットヘッドの一部を分解して示す斜視図。 インクジェットヘッドの前方部における横断面図。 インクジェットヘッドの前方部における縦断面図。 インクジェットヘッドの動作原理を説明するための模式図。 インクジェットプリンタのハードウェア構成を示すブロック図。 インクジェットヘッドにおけるヘッド駆動回路の具体的構成を示すブロック図。 ヘッド駆動回路に含まれるバッファ回路とスイッチ回路との概略回路図。 第1パターンの駆動パルス信号を示す波形図。 第1パターンの駆動パルス信号によりアクチュエータに生じる電界の変遷図。 第1パターンの駆動パルス信号によるブーストパルスのパルス幅と1〜7ドロップ目までの各ドロップの圧力との対応関係を示す図。 第2パターンの駆動パルス信号を示す波形図。 第2パターンの駆動パルス信号によりアクチュエータに生じる電界の変遷図。 第2パターンの駆動パルス信号によるブーストパルスのパルス幅と1〜7ドロップ目までの各ドロップの圧力との対応関係を示す図。
以下、ブーストパルスによる吐出安定性を高めることができるインクジェットヘッド及びインクジェットプリンタの実施形態について、図面を用いて説明する。
なお、この実施形態は、シェアモードタイプのインクジェットヘッド100を用いたインクジェットプリンタ200を例示する。
はじめに、インクジェットヘッド100(以下、ヘッド100と略称する)の構成について、図1乃至図3を用いて説明する。図1は、ヘッド100の一部を分解して示す斜視図、図2は、ヘッド100の前方部における横断面図、図3は、ヘッド100の前方部における縦断面図である。
ヘッド100は、ベース基板9を有する。ヘッド100は、ベース基板9の前方側の上面に第1の圧電部材1を接合し、この第1の圧電部材1の上に第2の圧電部材2を接合する。接合された第1の圧電部材1と第2の圧電部材2とは、図2の矢印で示すように、板厚方向に沿って互いに相反する方向に分極する。
ベース基板9は、誘電率が小さく、かつ圧電部材1,2との熱膨張率の差が小さい材料を用いて形成する。ベース基板9の材料としては、例えばアルミナ(Al203)、窒化珪素(Si3N4)、炭化珪素(SiC)、窒化アルミニウム(AlN)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等がよい。一方、圧電部材1,2の材料としては、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)等が用いられる。
ヘッド100は、接合された圧電部材1,2の先端側から後端側に向けて、多数の長尺な溝3を設ける。各溝3は、間隔が一定でありかつ平行である。各溝3は、先端が開口し、後端が上方に傾斜する。
ヘッド100は、各溝3の側壁及び底面に電極4を設ける。電極4は、ニッケル(Ni)と金(Au)との二層構造となっている。電極4は、例えばメッキ法によって各溝3内に均一に成膜される。電極4の形成方法は、メッキ法に限定されない。他に、スパッタ法や蒸着法等を用いることもできる。
ヘッド100は、各溝3の後端から第2の圧電部材2の後部上面に向けて引出し電極10を設ける。引出し電極10は、前記電極4から延出する。
ヘッド100は、天板6とオリフィスプレート7とを備える。天板6は、各溝3の上部を塞ぐ。オリフィスプレート7は、各溝3の先端を塞ぐ。ヘッド100は、天板6とオリフィスプレート7とで囲まれた各溝3によって、複数の圧力室15を形成する。圧力室15は、例えば深さが300μmで幅が80μmの形状を有し、169μmのピッチで平行に配列される。このような圧力室15は、インク室とも称される。
天板6は、その内側後方に共通インク室5を備える。オリフィスプレート7は、各溝3と対向する位置にノズル8を穿設する。ノズル8は、対向する溝3つまりは圧力室15と連通する。ノズル8は、圧力室15側から反対側のインク吐出側に向けて先細りの形状をなす。ノズル8は、隣り合う3つの圧力室15に対応したものを1セットとし、圧力室15の高さ方向に対して互いに重ならない位置に形成される。
オリフィスプレート7の材料としては、ステンレス等の金属材料、単結晶シリコンなどの無機材料、あるいはポリイミドフィルム等の樹脂材料を用いることができる。本実施形態では、ポリイミドフィルムをオリフィスプレート7の材料とする。ポリイミドフィルムをオリフィスプレート7の材料とした場合、オリフィスプレート7を圧電部材1,2に接着した後にエキシマレーザ等で孔加工を施すことにより、高精度なノズル8を形成することができる。金属材料をオリフィスプレート7の材料とした場合には、プレス加工によってノズル8を形成できる。無機材料をオリフィスプレート7の材料とした場合には、フォトリングラフィーによるドライエッジングやウェットエッジング等でノズル8を形成できる。
ヘッド100は、ベース基板9の後方側の上面に、導電パターン13が形成されたプリント基板11を接合する。そしてヘッド100は、このプリント基板11に、後述するヘッド駆動回路101を実装したドライブIC12を搭載する。ドライブIC12は、導電パターン13に接続する。導電パターン13は、各引出し電極10とワイヤボンディングにより導線14で結合する。
次に、上記の如く構成されたヘッド100の動作原理について、図4を用いて説明する。
図4の(a)は、中央の圧力室15aと、この圧力室15aに隣接する両隣の圧力室15b,15cとの各壁面にそれぞれ配設された電極4の電位がいずれもグランド電位GNDである状態を示している。この状態では、圧力室15aと圧力室15bとで挟まれた隔壁16a及び圧力室15aと圧力室15cとで挟まれた隔壁16bは、いずれも何ら歪み作用を受けない。
図4の(b)は、中央の圧力室15aの電極4に負電圧−Vが印加され、両隣の圧力室15b,15cの電極4に正電圧+Vが印加された状態を示している。この状態では、各隔壁16a,16bに対して、圧電部材1,2の分極方向と直交する方向に電圧Vの2倍の電界が作用する。この作用により、各隔壁16a,16bは、圧力室15aの容積を拡大するようにそれぞれ外側に変形する。
図4の(c)は、中央の圧力室15aの電極4に正電圧+Vが印加され、両隣の圧力室15b,15cの電極4に負電圧−Vが印加された状態を示している。この状態では、各隔壁16a,16bに対して、図4(b)のときとは逆の方向に電圧Vの2倍の電界が作用する。この作用により、各隔壁16a,16bは、圧力室15aの容積を収縮するようにそれぞれ内側に変形する。
圧力室15aの容積が拡張または収縮された場合、圧力室15a内に圧力振動が発生する。この圧力振動により、圧力室15a内の圧力が高まり、圧力室15aに連通するノズル8からインク液滴が吐出される。
このように、各圧力室15a,15b,15cを隔てる隔壁16a,16bは、当該隔壁16a,16bを壁面とする圧力室15aの内部に圧力振動を与えるためのアクチュエータとなる。つまり各圧力室15は、それぞれ隣接する圧力室15とアクチュエータを共有する。このため、ヘッド駆動回路101は、各圧力室15を個別に駆動することができない。ヘッド駆動回路101は、各圧力室15をn(nは2以上の整数)個おきに(n+1)個のグループに分割して駆動する。本実施形態では、ヘッド駆動回路101が、各圧力室15を2つおきに3つの組に分けて分割駆動する、いわゆる3分割駆動の場合を例示する。なお、3分割駆動はあくまでも一例であり、4分割駆動または5分割駆動などであってもよい。
ここで、インクジェットヘッド100が有する圧力室15、電極4及びノズル8の組をチャネルと称する。すなわちインクジェットヘッド100は、溝3の数Nだけチャネルch.1,ch.2,…,ch.Nを有する。
次に、インクジェットプリンタ200(以下、プリンタ200と略称する)の構成について、図5〜図7を用いて説明する。図5は、プリンタ200のハードウェア構成を示すブロック図、図6は、ヘッド駆動回路101の具体的構成を示すブロック図、図7は、ヘッド駆動回路101に含まれるバッファ回路1013とスイッチ回路1014との概略回路図である。
プリンタ200は、CPU(Central Processing Unit)201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203、操作パネル204、通信インターフェース205、搬送モータ206、モータ駆動回路207、ポンプ208、ポンプ駆動回路209及びヘッド100を備える。またプリンタ200は、アドレスバス,データバスなどのバスライン211を含む。そしてプリンタ200は、このバスライン211に、CPU201、ROM202、RAM203、操作パネル204、通信インターフェース205、モータ駆動回路207、ポンプ駆動回路209及びヘッド100の駆動回路101をそれぞれ直接あるいは入出力回路を介して接続する。
CPU201は、コンピュータの中枢部分に相当する。CPU201は、オペレーティングシステムやアプリケーションプログラムに従って、プリンタ200としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。
ROM202は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。ROM202は、上記のオペレーティングシステムやアプリケーションプログラムを記憶する。ROM202は、CPU201が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを記憶する場合もある。
RAM203は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。RAM203は、CPU201が処理を実行する上で必要なデータを記憶する。またRAM203は、CPU201によって情報が適宜書き換えられるワークエリアとしても利用される。ワークエリアは、印刷データが展開される画像メモリを含む。
操作パネル204は、操作部と表示部とを有する。操作部は、電源キー、用紙フィードキー、エラー解除キー等のファンクションキーを配置したものである。表示部は、プリンタ200の種々の状態を表示可能なものである。
通信インターフェース205は、LAN(Local Area Network)等のネットワークを介して接続されるクライアント端末から印刷データを受信する。通信インターフェース205は、例えばプリンタ200にエラーが発生したとき、エラーを通知する信号をクライアント端末に送信する。
モータ駆動回路207は、搬送モータ206の駆動を制御する。搬送モータ206は、印刷用紙などの記録媒体を搬送する搬送機構の駆動源として機能する。搬送モータ206が駆動すると、搬送機構が記録媒体の搬送を開始する。搬送機構は、記録媒体をヘッド100による印刷位置まで搬送する。搬送機構は、印刷を終えた記録媒体を図示しない排出口からプリンタ200の外部に排出する。
ポンプ駆動回路209は、ポンプ208の駆動を制御する。ポンプ208が駆動すると、図示しないインクタンク内のインクがヘッド100に供給される。
ヘッド駆動回路101は、印刷データに基づきヘッド100のチャネル群102を駆動する。ヘッド駆動回路101は、図6に示すように、パターンジェネレータ1011、ロジック回路1012、バッファ回路1013及びスイッチ回路1014を含む。
パターンジェネレータ1011は、吐出当該波形、吐出両隣波形、非吐出当該波形、非吐出両隣波形等の波形パターンを生成する。パターンジェネレータ1011で生成された波形パターンのデータは、ロジック回路1012に供給される。
ロジック回路1012は、画像メモリから1ラインずつ読み出される印刷データの入力を受け付ける。印刷データが入力されると、ロジック回路1012は、ヘッド100の隣り合う3つのチャネルch.(i-1),ch.i,ch.(i+1)を1セットとし、その中央のチャネルch.iがインクを吐出する吐出チャネルなのか、インクを吐出しない非吐出チャネルなのかを決定する。そして、チャネルch.iが吐出チャネルの場合、ロジック回路1012は、このチャネルch.iに対して吐出当該波形のパターンデータを出力し、かつ、その両隣のチャネルch.(i-1),ch.(i+1)に対して吐出両隣波形のパターンデータを出力する。チャネルch.iが非吐出チャネルの場合、ロジック回路1012は、このチャネルch.iに対して非吐出当該波形のパターンデータを出力し、かつ、その両隣のチャネルch.(i-1),ch.(i+1)に対して非吐出両隣波形のパターンデータを出力する。ロジック回路1012から出力される各パターンデータは、バッファ回路1013に与えられる。
バッファ回路1013は、正電圧Vccの電源と負電圧−Vの電源とを接続する。またバッファ回路1013は、図7に示すように、ヘッド100のチャネルch.1,ch.2,…,ch.N毎にプリバッファPB1,PB2,…,PBNを備える。なお、図7では、隣り合う3つのチャネルch.(i-1),ch.i,ch.(i+1)にそれぞれ対応したプリバッファPB(i-1),PBi,PB(i+1)を示す。
各プリバッファPB1,PB2,…,PBNは、それぞれ第1〜第3の3つのバッファB1,B2,B3を有する。各バッファB1,B2,B3は、それぞれ正電圧Vccの電源と負電圧−Vの電源とに接続される。
各プリバッファPB1,PB2,…,PBNにおいて、第1〜第3のバッファB1,B2,B3の出力は、ロジック回路1012から供給される信号のレベルに応じて変化する。ロジック回路1012からは、対応するチャネルch.k(1≦k≦N)が吐出チャネルなのか、非吐出チャネルなのか、吐出チャネルまたは非吐出チャネルに隣接するチャネルなのかによってそれぞれ異なるレベルの信号が供給される。ハイレベル信号が供給された第1〜第3のバッファB1,B2,B3は、正電圧Vccレベルの信号を出力する。ローレベル信号が供給された第1〜第3のバッファB1,B2,B3は、負電圧−Vレベルの信号を出力する。
各プリバッファPB1,PB2,…,PBNの出力、すなわち第1〜第3のバッファB1,B2,B3の出力信号は、スイッチ回路1014に与えられる。
スイッチ回路1014は、正電圧Vccの電源と、正電圧+Vの電源と、負電圧−Vの電源とグランド電位GNDとを接続する。正電圧Vccは正電圧+Vよりも高い。その代表的な値としては、正電圧Vccが24ボルトであり、正電圧+Vが12ボルトである。この場合、負電圧−Vは−12ボルトである。
スイッチ回路1014は、図7に示すように、ヘッド100のチャネルch.1,ch.2,…,ch.N毎にドライバDR1,DR2,…,DRNを有する。なお、図7では、隣り合う3つのチャネルch.(i-1),ch.i,ch.(i+1)にそれぞれ対応したドライバDR (i-1),DRi,DR(i+1)を示す。
各ドライバDR1,DR2,…,DRNは、それぞれPMOSタイプの電界効果トランジスタT1(以下、第1トランジスタT1と称する)と、NMOSタイプの2つの電界効果トランジスタT2,T3(以下、第2トランジスタT2,第3トランジスタT3と称する)とを含む。各ドライバDR1,DR2,…,DRNは、それぞれ正電圧Vの電源とグランド電位GNDとの間に、第1トランジスタT1と第2トランジスタT2との直列回路を接続し、さらにこの第1トランジスタT1と第2トランジスタT2との接続点と負電圧−Vの電源との間に、第3トランジスタT3を接続する。また各ドライバDR1,DR2,…,DRNは、それぞれ第1トランジスタT1のバックゲートを正電圧Vccの電源に接続し、第2トランジスタ及び第3トランジスタのバックゲートをそれぞれ負電圧−Vの電源に接続する。さらに各ドライバDR1,DR2,…,DRNは、それぞれ対応するプリバッファPB1,PB2,…,PBNの第1のバッファB1を第2トランジスタT2のゲートに接続し、第2のバッファB2を第1トランジスタT1のゲートに接続し、第3のバッファB3を第3トランジスタT3のゲートに接続する。そして各ドライバDR1,DR2,…,DRNは、それぞれ第1トランジスタT1と第2トランジスタT2との接続点の電位を、対応するチャネルch.1,ch.2,…,ch.Nの電極4に印加する。
したがって、第1トランジスタT1は、第2のバッファB2から正電圧Vccレベルの信号が入力されるとオフし、負電圧−Vレベルの信号が入力されるとオンする。第2トランジスタT2は、第1のバッファB1から正電圧Vccレベルの信号が入力されるとオンし、負電圧−Vレベルの信号が入力されるとオフする。第3トランジスタT3は、第3のバッファB3から正電圧Vccレベルの信号が入力されるとオンし、負電圧−Vレベルの信号が入力されるとオフする。
このような構成のドライバDR1,DR2,…,DRNは、第1トランジスタT1がオンし、第2トランジスタT2と第3のトランジスタT3とがオフすると、対応するチャネルch.1,ch.2,…,ch.Nの電極4に正電圧Vを印加する。第1トランジスタT1と第3トランジスタT3とが同時にオフし、第2のトランジスタT2がオンすると、ドライバDR1,DR2,…,DRNは、対応するチャネルch.1,ch.2,…,ch.Nの電極4の電位をグランドGNDレベルとする。第1トランジスタT1と第2トランジスタT2とが同時にオフし、第3のトランジスタT3がオンすると、対応するチャネルch.1,ch.2,…,ch.Nの電極4に負電圧−Vを印加する。
次に、最大階調を0〜7の8階調として印字を行う際にヘッド駆動回路101からチャネル群102に供給される駆動パルス信号について説明する。はじめに、図8〜図10を用いて第1パターンの駆動パルス信号から説明する。因みに、この第1パターンの駆動パルス信号は、従来の駆動パルス信号に相当する。
図8は、隣り合う3つのチャネルch.(i-1), ch.i, ch.(i+1)のうち、中央のチャネルch.iが吐出チャネルであるときに、各チャネルch.(i-1), ch.i, ch.(i+1)にそれぞれ供給される第1パターンの駆動パルス信号P(i-1),Pi,P(i+1)を示す。駆動パルス信号Piは、パターンジェネレータ1011で生成される第1の吐出当該波形のパターンデータに従ったパルス信号である。駆動パルス信号P(i-1)及びP(i+1) は、パターンジェネレータ1011で生成される第1の吐出両隣波形のパターンデータに従ったパルス信号である。
図8において、区間A1,A2,A3,A4,A5,A6,A7は、中央のチャネルch.iからインク滴が吐出される区間を示している。この区間A1,A2,A3,A4,A5,A6,A7では、ヘッド駆動回路101は、先ず第1の行動a1として、中央のチャネルch.iに対して負電圧−Vを印加すると同時に両隣のチャネルch.(i-1), ch.(i+1)に対して正電圧+Vを印加する(図4の(b)を参照)。続いてヘッド駆動回路101は、第2の行動a2として、各チャネルch.(i-1), ch.i, ch.(i+1)に印加される電圧をグランド電位GNDに戻す(図4の(a)を参照)。続いてヘッド駆動回路101は、第3の行動a3として、中央のチャネルch.iに対して正電圧+Vを印加すると同時に両隣のチャネルch.(i-1), ch.(i+1)に負電圧−Vを印加する(図4の(c)を参照)。最後にヘッド駆動回路101は、第4の行動a4として、各チャネルch.(i-1), ch.i, ch.(i+1)に印加される電圧をグランド電位GNDに戻す(図4の(a)を参照)。以上により、チャネルch.iでは、圧力室15の容積が拡張され、また収縮されて、圧力室15内に圧力振動が発生し、この圧力振動により、圧力室15内の圧力が高まって、圧力室15に連通するノズル8からインク液滴が吐出される。
一方、区間A0は、1ドロップ目のインク滴を吐出させる前にインク滴が吐出しない程度の微小な圧力振動(予備振動)をチャネルch.iに与えるために印加されるブーストパルスの発生区間である。この区間A0では、ヘッド駆動回路101は、先ず第1の行動b1として、各チャネルch.(i-1), ch.i, ch.(i+1)に印加される電圧をグランド電位GNDとする。続いてヘッド駆動回路101は、第2の行動b2として、各チャネルch.(i-1), ch.i, ch.(i+1)に負電圧−Vを印加する。続いてヘッド駆動回路101は、第3の行動b3として、中央のチャネルch.iにだけ正電圧Vを印加する。最後にヘッド駆動回路101は、第4の行動b4として、各チャネルch.(i-1), ch.i, ch.(i+1)に印加される電圧をグランド電位GNDに戻す。
図9は、駆動パルス信号P(i-1),Pi,P(i+1)により、チャネルch.(i-1)とチャネルch.iとの間のアクチュエータ(以下、アクチュエータQ1と称する)と、チャネルch.iとチャネルch.(i+1)との間のアクチュエータ(以下、アクチュエータQ2と称する)とに生じる電界の変遷図である。同図は、区間A0のブーストパルス発生区間と、区間A1の1ドロップ目発生区間とを拡大して示す。また同図では、電圧Vの2倍の電界を“E”で表している。
区間A0において、各チャネルch.(i-1), ch.i, ch.(i+1)に印加される電圧がグランド電位GNDとなる第1の行動b1から負電圧−Vとなる第2の行動b2が経過するまでは、両アクチュエータQ1,Q2に電界は生じない。第3の行動b3に入ると、中央のチャネルch.iにだけ正電圧Vが印加されるので、両アクチュエータQ1,Q2には正負が逆の電界“E”及び“−E”が生じる。最後に、第4の行動b4に入ると、再び両アクチュエータQ1,Q2に電界は生じなくなる。以上の第1〜第4の行動b1〜b4により、チャネルch.iでは、圧力室15の容積が収縮されて圧力室15内に予備振動が発生し、圧力振動が圧力室15内のインクに伝わって、1ドロップ目のインクの吐出速度が高まる。
ここで、圧力室15内に生じる圧力振動の大きさは、第3の行動b3で中央のチャネルch.iに印加される電圧のパルス幅(以下、このパルス幅をブーストパルスのパルス幅と称する)を変化させることで調整できる。
図10は、ブーストパルスのパルス幅と1ドロップ目から7ドロップ目までの各ドロップの圧力との関係を示す図である。同図において、白四角のグラフはパルス幅が0.3μsのときを示し、黒菱形のグラフはパルス幅が0.4μsのときを示し、黒三角のグラフはパルス幅が0.5μsのときを示し、黒四角のグラフはブーストパルス幅が0.6μsのときを示す。また、黒丸のグラフは、ブーストパルスがないときを示している。
ブーストパルスがないときには、1ドロップ目の吐出速度が2ドロップ目以降の吐出速度よりも遅い。このため、1ドロップ目は圧力が上がらない。その分、2ドロップ目は、3ドロップ目以降よりも圧力が大きくなる。このため、インクジェットヘッド100は、安定した吐出が得られない。
一方、1ドロップ目のインク滴を吐出させる駆動パルスの前にブーストパルスを印加したときには、1ドロップ目の吐出速度が速まる。このため、1ドロップ目は圧力が大きくなる。圧力の大きさは、ブーストパルスのパルス幅に依存する。すなわち、パルス幅が大きくなればなるほど、1ドロップ目の圧力が大きくなる。その分、2ドロップ目は、3ドロップ目以降よりも圧力が小さくなる。
図10のグラフを見ると、ブーストパルスのパルス幅を0.3μsとすることで、1パルス目と2パルス目以降との間で圧力の差がほとんど生じなくなる。したがって、インクジェットヘッド100は、安定した吐出が得られる。しかしながら、インクの種類や圧力室の形状等によっては、パルス幅を0.3μsとしてもブーストパルスによる圧力振動が大きくなって、吐出安定性が得られないことがある。このような問題は、1ドロップ目と2ドロップ目以降との圧力差をさらに小さくすることで解決できる。
次に、図11〜図13を用いて、第2パターンの駆動パルス信号について説明する。
図11は、隣り合う3つのチャネルch.(i-1), ch.i, ch.(i+1)のうち、中央のチャネルch.iが吐出チャネルであるときに、各チャネルch.(i-1), ch.i, ch.(i+1)にそれぞれ供給される第2パターンの駆動パルス信号P(i-1),Pi,P(i+1)を示す。駆動パルス信号Piは、パターンジェネレータ1011で生成される第2の吐出当該波形のパターンデータに従ったパルス信号である。駆動パルス信号P(i-1)及びP(i+1) は、パターンジェネレータ1011で生成される第2の吐出両隣波形のパターンデータに従ったパルス信号である。
図11において、区間A1,A2,A3,A4,A5,A6,A7は、中央のチャネルch.iからインク滴が吐出される区間を示している。この区間A1,A2,A3,A4,A5,A6,A7は、図8に示した区間A1,A2,A3,A4,A5,A6,A7と信号のパターンが同一なので、説明を省略する。
一方、区間A0は、ブーストパルスの発生区間である。この区間A0では、ヘッド駆動回路101は、先ず第1の行動b1として、各チャネルch.(i-1), ch.i, ch.(i+1)に印加される電圧をグランド電位GNDとする。続いてヘッド駆動回路101は、第2の行動b2として、各チャネルch.(i-1), ch.i, ch.(i+1)に負電圧−Vを印加する。続いてヘッド駆動回路101は、第3の行動b3として、中央のチャネルch.iに印加される電圧だけをグランド電位GNDに戻す。最後にヘッド駆動回路101は、第4の行動b4として各チャネルch.(i-1)及びch.(i+1)に印加される電圧もまたグランド電位GNDに戻す。
図12は、駆動パルス信号P(i-1),Pi,P(i+1)により、チャネルch.(i-1)とチャネルch.iとの間のアクチュエータQ1と、チャネルch.iとチャネルch.(i+1)との間のアクチュエータQ2とに生じる電界の変遷図である。同図は、区間A0のブーストパルス発生区間と、区間A1の1ドロップ目発生区間とを拡大して示す。また同図でも、図9と同様に、電圧Vの2倍の電界を“E”で表している。
区間A0において、各チャネルch.(i-1), ch.i, ch.(i+1)に印加される電圧がグランド電位GNDとなる第1の行動b1から負電圧−Vとなる第2の行動b2が経過するまでは、両アクチュエータQ1,Q2に電界は生じない。第3の行動b3に入ると、中央のチャネルch.iに印加される電圧だけがグランド電位GNDになるので、両アクチュエータQ1,Q2には正負が逆の電界“E/2”,“−E/2”が生じる。最後に、第4の行動b4に入ると、両アクチュエータQ1,Q2に電界は生じなくなる。以上の第1〜第4の行動b1〜b4により、チャネルch.iでは、圧力室15の容積が収縮されて圧力室15内に微弱な圧力振動が発生し、圧力振動が圧力室15内のインクに伝わって、1ドロップ目のインクの吐出速度が高まる。
ここで、圧力室15内に生じる圧力振動の大きさは、第3の行動b3で中央のチャネルch.iに印加される電圧のパルス幅、いわゆるブーストパルス幅を変化させることで調整できる。
図13は、ブーストパルスのパルス幅と1ドロップ目から7ドロップ目までの各ドロップの圧力との関係を示す図である。同図において、白四角のグラフはパルス幅が0.3μsのときを示し、黒菱形のグラフはパルス幅が0.4μsのときを示し、黒三角のグラフはパルス幅が0.5μsのときを示し、黒四角のグラフはブーストパルス幅が0.6μsのときを示す。また、黒丸のグラフは、ブーストパルスがないときを示している。
ブーストパルスがないときは、1ドロップ目の吐出速度が2ドロップ目以降の吐出速度よりも遅い。このため、1ドロップ目は圧力が上がらない。その分、2ドロップ目は、3ドロップ目以降よりも圧力が大きくなる。このため、安定した吐出が得られない。
一方、1ドロップ目のインク滴を吐出させる駆動パルスの前にブーストパルスを印加したときには、1ドロップ目の吐出速度が速まる。このため、1ドロップ目は圧力が大きくなる。圧力の大きさは、ブーストパルスのパルス幅に依存する。すなわち、パルス幅が大きくなればなるほど、1ドロップ目の圧力が大きくなる。しかしながら、ブーストパルスのパルス幅に係らず、1ドロップ目と2ドロップ目以降との間の圧力の差に大きな変化はない。このため、インクジェットヘッド100は、安定した吐出が得られる。
ここで、図10と図13とを対比すると、図10においてブーストパルスのパルス幅が0.3μsのときと、図13においてブーストパルスのパルス幅が0.6μsのときとがほぼ類似する。つまり、第1パターンの駆動パルス信号によりパルス幅0.3μsのブーストパルスを発生させる場合と、第2パターンの駆動パルス信号によりパルス幅0.6μsのブーストパルスを発生させる場合とで、インクジェットヘッド100の吐出安定性がほぼ類似する。
すなわち、第1パターンの駆動パルス信号によりアクチュエータQ1及びアクチュエータQ2に電界“−E”と“E”とを生じさせるブーストパルスを印加する場合と、第2パターンの駆動パルス信号によりアクチュエータQ1及びアクチュエータQ2に電界“−E/2”と“E/2”とを生じさせるブーストパルスを印加する場合とを比較すると、前者のブーストパルスのパルス幅を0.3μsとしたときと後者のブーストパルスのパルス幅を0.6μsとしたときとで、インクジェットヘッド100の吐出安定性がほぼ類似する。
パルス幅0.6μsのブーストパルスについては、そのパルス幅を0.3μs程度まで狭くすることができる。パルス幅0.6μsのブーストパルスによってアクチュエータQ1及びアクチュエータQ2に電界“−E/2”と“E/2”とを生じさせる場合と、パルス幅0.3μsのブーストパルスによってアクチュエータQ1及びアクチュエータQ2に電界“−E/2”と“E/2”とを生じさせる場合とを比較すると、後者の方がインクジェットヘッド100の吐出安定性が向上する。
したがって、インクジェットヘッド100は、アクチュエータQ1及びアクチュエータQ2に電界“−E/2”と“E/2”とを生じさせるブーストパルスをヘッド駆動回路101で生成することによって、吐出安定性を高めることができる。
ところで、前述したように、同じブーストパルスをインクジェットヘッドに印加しても、インクの種類や圧力室の形状等によって圧力振動が変化する。そこで本実施形態では、第2パターンの駆動パルス信号によりアクチュエータQ1及びアクチュエータQ2に電界“−E/2”と“E/2”とを生じさせるブーストパルスについても、そのパルス幅を調整可能とする。パルス幅の調整手段は、従来の手法を適用する。パルス幅を調整可能とすることにより、ブーストパルスによる予備振動をきめ細かく調整できるので、インクの種類や圧力室の形状等に適したブーストパルスをインクジェットヘッド100に印加できるようになる。
また、インクの種類や圧力室の形状等によっては、第1パターンの駆動パルス信号によりアクチュエータQ1及びアクチュエータQ2に電界“−E”と“E”とを生じさせるブーストパルスの方が吐出安定性が向上する可能性もある。そこで本実施形態では、ヘッド駆動回路101からチャネル群102に供給される駆動パルス信号として、第1パターンの駆動パルス信号と第2パターンの駆動信号とを選択的に切り替えて供給できるようにする。第1パターンの駆動パルス信号と第2パターンの駆動信号とを選択的に切り替えて供給できるようにすることにより、1ドロップ目の圧力振動を広範囲に調整することができる。
以上の説明により、以下のような実施形態が考えられる。
(第1の実施形態)
ヘッド駆動回路101は、インクジェットヘッド100のチャネル群102に対し、第2パターンの駆動パルス信号を出力するように構成する。このような構成により、第2パターンの駆動パルス信号によって生成されるブーストパルスにより1ドロップ目のインク滴の吐出速度が速まるだけでなく、2ドロップ目以降のインク滴の吐出速度も安定するので、高い吐出安定性を得ることができる。
(第2の実施形態)
ヘッド駆動回路101は、インクジェットヘッド100のチャネル群102に対し、第2パターンの駆動パルス信号を出力するように構成する。その場合において、第2パターンの駆動パルス信号によって生成されるブーストパルスのパルス幅を調整できるようにする。ブーストパルスのパルス幅を調整できるようにすることによって、インクの種類や圧力室の形状等を考慮して、吐出安定性に優れた適正なパルス幅を設定できるようになる。
(第3の実施形態)
ヘッド駆動回路101は、インクジェットヘッド100のチャネル群102に対し、第1パターンの駆動パルス信号と第2パターンの駆動パルス信号とを設定により切り替えて出力できるように構成する。また、第1パターンの駆動パルス信号及び第2パターンの駆動パルス信号の双方においても、ブーストパルスのパルス幅を調整できるようにする。このような構成により、1ドロップ目の圧力振動を広範囲にかつきめ細かく調整できるようになるので、インクの種類や圧力室の形状等による吐出安定性への悪影響を極力排除することができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではない。
例えば前記実施形態では、駆動パルス信号の出力区間A0においてブーストパルスを生成するにあたり、行動b2のタイミングで各チャネルch.(i-1), ch.i, ch.(i+1)に負電圧−Vを印加したが、同タイミングで各チャネルch.(i-1), ch.i, ch.(i+1)に正電圧Vを印加し、その後の行動b3のタイミングでチャネルch.(i-1), ch.(i+1)をグランド電位GNDに戻すようにしてもよい。あるいは、行動b2のタイミングが終了するまでは各チャネルch.(i-1), ch.i, ch.(i+1)の電位をグランド電位GNDとし、その後の行動b3のタイミングでチャネルch.iに正電圧Vを印加してもよい。
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1,2…圧電部材、4…電極、8…ノズル、15…圧力室、100…インクジェットヘッド、101…ヘッド駆動回路、102…チャネル群、200…インクジェットプリンタ、1011…パターンジェネレータ、1012…ロジック回路、1013…バッファ回路、1014…スイッチ回路。

Claims (5)

  1. 電圧+Vの正パルスと電圧−Vの負パルスとを交互に含む駆動パルスをアクチュエータに印加してインク室に圧力振動を生じさせ、この圧力振動により前記インク室から複数のインク滴を連続して吐出させるマルチドロップ方式のインクジェットヘッドにおいて、
    前記駆動パルスの前に前記アクチュエータに印加して前記インク室を予備振動させるブーストパルスを、前記アクチュエータに前記正パルスと前記負パルスとの電位差の半分の電界が生じる電圧のパルスとしたことを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 前記ブーストパルスのパルス幅を調整可能としたことを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッド。
  3. 前記ブーストパルスを、前記アクチュエータに前記正パルスと前記負パルスとの電位差の半分の電界が生じる電圧のパルスとする第1のパターンと、前記アクチュエータに前記正パルスと前記負パルスとの電位差の電界が生じる電圧のパルスとする第2のパターンとの間で使い分けるようにしたことを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッド。
  4. 前記第1のパターンによる前記ブーストパルスのパルス幅と、前記第2のパターンによる前記ブーストパルスのパルス幅とをそれぞれ調整可能とすることを特徴とする請求項3記載のインクジェットヘッド。
  5. 請求項1乃至4のうちいずれか1に記載のインクジェットヘッドを備え、
    このインクジェットヘッドによりマルチドロップ方式の階調印字を行うことを特徴とするインクジェットプリンタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017132195A (ja) * 2016-01-29 2017-08-03 東芝テック株式会社 インクジェットヘッド及びインクジェットプリンタ

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