JP2020192690A - 液体吐出ヘッド及びプリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】効果的に圧力振動を抑制することができる液体吐出ヘッド及びプリンタを提供する。【解決手段】実施形態によれば、液体吐出ヘッドは、第1のアクチュエータと、第2のアクチュエータと、第1の制御部と、第2の制御部と、を備える。第1のアクチュエータは、液体を充填する第1の圧力室を駆動する。第2のアクチュエータは、液体を充填する第2の圧力室を駆動する。第1の制御部は、前記第1のアクチュエータに、第1の波高値を有する第1の圧力振動促進パルスと、第1の印加時間及び所定の共通波高値を有する第1の圧力振動抑制パルスと、から構成される第1の吐出パルスを印加する。第2の制御部は、前記第2のアクチュエータに、前記第1の波高値よりも高い第2の波高値を有する第2の圧力振動促進パルスと、前記第1の印加時間よりも長い第2の印加時間及び前記共通波高値を有する第2の圧力振動抑制パルスと、から構成される第2の吐出パルスを印加する。【選択図】 図1

Description

本発明の実施形態は、液体吐出ヘッド及びプリンタに関する。
インクジェットヘッドには、複数のチャネルにおいて各チャネルの圧力室からインクを吐出するものがある。そのようなインクジェットヘッドは、所定の量のインクを吐出するため、チャネル毎に印加する吐出波形を調整する。そのため、チャネル毎に圧力室内の圧力振動を促進する促進パルスの波高値が異なる場合がある。そのような場合、インクジェットヘッドは、促進パルスからの圧力振動を抑制する抑制パルスの波高値を変更する必要がある。
従来、インクジェットヘッドは、抑制パルスの波高値を変更するための機構を備える必要があるという課題がある。
特開2009−66867号公報
上記の課題を解決するため、効果的に圧力振動を抑制することができる液体吐出ヘッド及びプリンタを提供する。
実施形態によれば、液体吐出ヘッドは、第1のアクチュエータと、第2のアクチュエータと、第1の制御部と、第2の制御部と、を備える。第1のアクチュエータは、液体を充填する第1の圧力室を駆動する。第2のアクチュエータは、液体を充填する第2の圧力室を駆動する。第1の制御部は、前記第1のアクチュエータに、第1の波高値を有する第1の圧力振動促進パルスと、第1の印加時間及び所定の共通波高値を有する第1の圧力振動抑制パルスと、から構成される第1の吐出パルスを印加する。第2の制御部は、前記第2のアクチュエータに、前記第1の波高値よりも高い第2の波高値を有する第2の圧力振動促進パルスと、前記第1の印加時間よりも長い第2の印加時間及び前記共通波高値を有する第2の圧力振動抑制パルスと、から構成される第2の吐出パルスを印加する。
図1は、第1の実施形態に係るプリンタの構成例を示すブロック図である。 図2は、第1の実施形態に係るインクジェットヘッドの斜視図の例を示す。 図3は、第1の実施形態に係るインクジェットヘッドの横断面図である。 図4は、第1の実施形態に係るインクジェットヘッドの縦断面図である。 図5は、第1の実施形態に係るヘッド駆動回路の構成例を示すブロック図である。 図6は、第1の実施形態に係るインクジェットヘッドの動作例を示す図である。 図7は、第1の実施形態に係るインクジェットヘッドの動作例を示す図である。 図8は、第1の実施形態に係るインクジェットヘッドの動作例を示す図である。 図9は、第1の実施形態に係るアクチュエータに印加される駆動波形の例を示す図である。 図10は、第1の実施形態に係るアクチュエータに印加される駆動波形の例を示す図である。 図11は、第2の実施形態に係るアクチュエータに印加される駆動波形の例を示す図である。 図12は、第2の実施形態に係るアクチュエータに印加される駆動波形の例を示す図である。
以下、実施形態に係るプリンタについて、図面を用いて説明する。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態について説明する。
実施形態に係るプリンタは、インクジェットヘッドを用いて用紙などの媒体に画像を形成する。プリンタは、インクジェットヘッドが備える圧力室内のインクを媒体に吐出し、媒体に画像を形成する。プリンタは、例えばオフィス用プリンタ、バーコードプリンタ、POS用プリンタ、産業用プリンタ、3Dプリンタ等である。なお、プリンタが画像を形成する媒体は、特定の構成に限定されるものではない。実施形態に係るプリンタが備えるインクジェットヘッドは液体吐出ヘッドの一例であり、インクは液体の一例である。
インクジェットヘッドは、複数のチャネル群を備える。各チャネル群は、個体差などによって同一の吐出パルスを印加されても同一の量のインク滴を吐出しない。そこで、インクジェットヘッドは、製造時などにおいてオペレータなどの操作に従って、各チャネル群から同一の量のインク滴を吐出させるように各チャネル群のアクチュエータに印加する吐出パルスを調整する。
図1は、プリンタ200の構成例を示すブロック図である。
図1が示すように、プリンタ200は、プロセッサ201、ROM202、RAM203、操作パネル204、通信インターフェース205、搬送モータ206、モータ駆動回路207、ポンプ208、ポンプ駆動回路209及びインクジェットヘッド100などを備える。インクジェットヘッド100は、第1のヘッド駆動回路101−1(第1の制御部)、第1のチャネル群102−1、第2のヘッド駆動回路101−2(第2の制御部)及び第2のチャネル群102−2などを備える。
またプリンタ200は、アドレスバス、データバスなどのバスライン211を含む。プロセッサ201は、バスライン211を介して、ROM202、RAM203、操作パネル204、通信インターフェース205、モータ駆動回路207、ポンプ駆動回路209、第1のヘッド駆動回路101−1及び第2のヘッド駆動回路101−2に直接又は入出力回路を介して接続する。モータ駆動回路207は、搬送モータ206と接続する。また、ポンプ駆動回路209は、ポンプ208と接続する。
また、第1のヘッド駆動回路101−1は、第1のチャネル群102−1に接続する。第2のヘッド駆動回路101−2は、第2のチャネル群102−2に接続する。
なお、プリンタ200は、図1が示すような構成の他に必要に応じた構成をさらに具備したり、プリンタ200から特定の構成が除外されたりしてもよい。
プロセッサ201は、プリンタ200全体の動作を制御する機能を有する。プロセッサ201は、内部キャッシュ及び各種のインターフェースなどを備えてもよい。プロセッサ201は、内部キャッシュ又はROM202が予め記憶するプログラムを実行することにより種々の処理を実現する。プロセッサ201は、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラムなどに従って、プリンタ200としての各種の機能を実現する。
なお、プロセッサ201がプログラムを実行することにより実現する各種の機能のうちの一部は、ハードウエア回路により実現されるものであってもよい。この場合、プロセッサ201は、ハードウエア回路により実行される機能を制御する。
ROM202は、制御プログラム及び制御データなどが予め記憶された不揮発性のメモリである。ROM202に記憶される制御プログラム及び制御データは、プリンタ200の仕様に応じて予め組み込まれる。たとえば、ROM202は、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラムなどを記憶する。
RAM203は、揮発性のメモリである。RAM203は、プロセッサ201の処理中のデータなどを一時的に格納する。RAM203は、プロセッサ201からの命令に基づき種々のアプリケーションプログラムなどを格納する。また、RAM203は、アプリケーションプログラムの実行に必要なデータ及びアプリケーションプログラムの実行結果などを格納してもよい。また、RAM203は、印刷データが展開される画像メモリとして機能してもよい。
操作パネル204は、オペレータからの指示の入力を受け付け、オペレータに種々の情報を表示するインターフェースである。操作パネル204は、指示の入力を受け付ける操作部と、情報を表示する表示部とから構成される。
操作パネル204は、操作部の動作として、オペレータから受け付けた操作を示す信号をプロセッサ201へ送信する。たとえば、操作部は、電源キー、用紙フィードキー、エラー解除キー等のファンクションキーを配置したものである。
操作パネル204は、表示部の動作として、プロセッサ201の制御に基づいて種々の情報を表示する。たとえば、操作パネル204は、プリンタ200の状態などを表示する。たとえば、表示部は、液晶モニタから構成される。
なお、操作部は、タッチパネルから構成されてもよい。この場合、表示部は、操作部としてのタッチパネルと一体的に形成されてもよい。
通信インターフェース205は、LAN(Local Area Network)等のネットワークを介して外部装置とデータを送受信するためのインターフェースである。たとえば、通信インターフェース205は、LAN接続をサポートするインターフェースである。たとえば、通信インターフェース205は、ネットワークを介してクライアント端末から印刷データを受信する。通信インターフェース205は、たとえば、プリンタ200にエラーが発生したとき、エラーを通知する信号をクライアント端末に送信する。
モータ駆動回路207は、プロセッサ201からの信号に従って、搬送モータ206の駆動を制御する。たとえば、モータ駆動回路207は、電力又は制御信号を搬送モータ206に送信する。
搬送モータ206は、モータ駆動回路207の制御に基づいて、用紙などの媒体を搬送する搬送機構の駆動源として機能する。搬送モータ206が駆動すると、搬送機構が媒体の搬送を開始する。搬送機構は、媒体をインクジェットヘッド100による印刷位置まで搬送する。搬送機構は、印刷を終えた媒体を図示しない排出口からプリンタ200の外部に排出する。
モータ駆動回路207及び搬送モータ206は、媒体を搬送する搬送部を構成する。
ポンプ駆動回路209は、ポンプ208の駆動を制御する。ポンプ208が駆動すると、インクタンクからインクがインクジェットヘッド100に供給される。
インクジェットヘッド100は、印刷データに基づいてインク滴を媒体に吐出する。インクジェットヘッド100は、ヘッド駆動回路101及びチャネル群102などを備える。
以下、実施形態に係るインクジェットヘッドについて、図面を用いて説明する。実施形態においては、シェアモードタイプのインクジェットヘッド100(図2を参照)を例示する。インクジェットヘッド100は、用紙にインクを吐出するものとして説明する。なお、インクジェットヘッド100がインクを吐出する媒体は、特定の構成に限定されるものではない。
次に、インクジェットヘッド100の構成例について、図2乃至図4を用いて説明する。第1のヘッド駆動回路101−1と第2のヘッド駆動回路101−2とは、同一の構成であるため、ヘッド駆動回路101として説明する。また、第1のチャネル群102−1と第2のチャネル群102−2とは、同一の構成であるため、チャネル群102として説明する。
図2は、インクジェットヘッド100の一部を分解して示す斜視図である。図3は、インクジェットヘッド100の横断面図である。図4は、インクジェットヘッド100の縦断面図である。
インクジェットヘッド100は、ベース基板9を有する。インクジェットヘッド100は、ベース基板9の上面に第1の圧電部材1を接合し、第1の圧電部材1の上に第2の圧電部材2を接合する。接合された第1の圧電部材1と第2の圧電部材2とは、図3の矢印で示すように、板厚方向に沿って互いに相反する方向に分極する。
ベース基板9は、誘電率が小さく、かつ第1の圧電部材1及び第2の圧電部材2との熱膨張率の差が小さい材料を用いて形成する。ベース基板9の材料としては、例えばアルミナ(Al203)、窒化珪素(Si3N4)、炭化珪素(SiC)、窒化アルミニウム(AlN)又はチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等がよい。第1の圧電部材1及び第2の圧電部材2の材料としては、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)又はタンタル酸リチウム(LiTaO3)等が用いられる。
インクジェットヘッド100は、接合された第1の圧電部材1及び第2の圧電部材2の先端側から後端側に向けて、多数の長尺な溝3を設ける。各溝3は、間隔が一定でありかつ平行である。各溝3は、先端が開口し、後端が上方に傾斜する。
インクジェットヘッド100は、各溝3の側壁及び底面に電極4を設ける。電極4は、ニッケル(Ni)と金(Au)との二層構造となっている。電極4は、例えばメッキ法によって各溝3内に均一に成膜される。電極4の形成方法は、メッキ法に限定されない。他に、スパッタ法や蒸着法等を用いることもできる。
インクジェットヘッド100は、各溝3の後端から第2の圧電部材2の後部上面に向けて引出し電極10を設ける。引出し電極10は、電極4から延出する。
インクジェットヘッド100は、天板6とオリフィスプレート7とを備える。天板6は、各溝3の上部を塞ぐ。オリフィスプレート7は、各溝3の先端を塞ぐ。インクジェットヘッド100は、天板6とオリフィスプレート7とで囲まれた各溝3によって、複数の圧力室15を形成する。圧力室15は、インクタンクから供給されるインクを充填する。圧力室15は、例えば深さが300μmで幅が80μmの形状を有し、169μmのピッチで平行に配列される。このような圧力室15は、インク室とも称される。
天板6は、その内側後方に共通インク室5を備える。オリフィスプレート7は、各溝3と対向する位置にノズル8を備える。ノズル8は、対向する溝3、即ち、圧力室15と連通する。ノズル8は、圧力室15側から反対側のインク吐出側に向けて先細りの形状である。ノズル8は、隣り合う3つの圧力室15に対応したものを1セットとし、溝3の高さ方向(図3の紙面の上下方向)に一定の間隔でずれて形成される。
圧力室15にインクが充填されると、ノズル8にはインクのメニスカス20が形成される。メニスカス20は、ノズル8の内壁に沿って形成される。
圧力室15の隔壁を構成する第1の圧電部材1及び第2の圧電部材2は、各圧力室15に設けた電極4によって挟まれ、圧力室15を駆動するアクチュエータ16を形成する。
インクジェットヘッド100は、ベース基板9の後方側の上面に、導電パターン13が形成されたプリント基板11を接合する。インクジェットヘッド100は、プリント基板11に、ヘッド駆動回路101を実装したドライブIC12を搭載する。ドライブIC12は、導電パターン13に接続する。導電パターン13は、各引出し電極10とワイヤボンディングにより導線14で結合する。
インクジェットヘッド100が有する圧力室15、電極4及びノズル8の組をチャネルと称する。すなわちインクジェットヘッド100は、溝3の数Nだけチャネルch.1,ch.2,…,ch.Nを有する。
次に、ヘッド駆動回路101について説明する。
図5は、ヘッド駆動回路101の構成例について説明するためのブロック図である。前述の通り、ヘッド駆動回路101は、ドライブIC12内に配置される。
ヘッド駆動回路101は、印刷データに基づきインクジェットヘッド100のチャネル群102を駆動する。
チャネル群102は、圧力室15、アクチュエータ16、電極4及びノズル8などを含む複数のチャネル(ch.1,ch.2,…,ch.N)から構成される。即ち、チャネル群102は、ヘッド駆動回路101からの制御信号に基づいて、アクチュエータ16が拡張収縮する各圧力室15の動作によりインク滴を吐出する。
図5が示すように、ヘッド駆動回路101は、パターンジェネレータ301、周波数設定部302、駆動信号生成部303及びスイッチ回路304などを含む。
パターンジェネレータ301は、圧力室15の容積を拡張させる拡張パルスの波形パターンと、圧力室15の容積をリリースさせるリリース期間と、圧力室15の容積を収縮させる収縮パルスの波形パターンとを用いて、種々の波形パターンを生成する。
パターンジェネレータ301は、1つのインク滴を吐出させる吐出パルスの波形パターンを生成する。吐出パルスの期間が、1つのインク滴を吐出させるための区間、いわゆる1ドロップ周期となる。
吐出パルスについては、後に詳述する
周波数設定部302は、インクジェットヘッド100の駆動周波数を設定する。駆動周波数は、駆動信号生成部303が生成する駆動パルスの周波数である。ヘッド駆動回路101は、駆動パルスに従って動作する。
駆動信号生成部303は、バスラインから入力される印刷データに従い、パターンジェネレータ301で生成される波形パターンと、周波数設定部302で設定される駆動周波数とを基に、チャネル毎のパルスを生成する。チャネル毎のパルスは、駆動信号生成部303からスイッチ回路304に出力される。
スイッチ回路304は、駆動信号生成部303から出力されるチャネル毎のパルスに応じて、各チャネルの電極4に印加する電圧を切り替える。即ち、スイッチ回路304は、パターンジェネレータ301が設定する拡張パルスなどの通電時間などに基づいて、各チャネルのアクチュエータ16に電圧を印加する。
スイッチ回路304は、この電圧の切り替えにより、各チャネルの圧力室15の容積を膨張させ、または収縮させて、各チャネルのノズル8からインク滴を階調数分吐出させる。
次に、上記の如く構成されたインクジェットヘッド100の動作例について、図6乃至図8を用いて説明する。
図6は、リリース期間における圧力室15bの状態を示す。ここでは、隔壁16a及び隔壁16bは、アクチュエータ16を構成する。図6が示すように、ヘッド駆動回路101は、圧力室15bと、圧力室15bに隣接する両隣の圧力室15a及び15cとの各隔壁16a及び16bにそれぞれ配設された電極4の電位をいずれもグラウンド電位GNDとする。隔壁16a及び隔壁16bは、アクチュエータ16を構成する。この状態では、圧力室15aと圧力室15bとで挟まれた隔壁16a及び圧力室15bと圧力室15cとで挟まれた隔壁16bは、いずれも何ら歪みを生じない。
図7は、ヘッド駆動回路101が拡張パルスを圧力室15bのアクチュエータ16に印加した状態の例を示す。図7が示すように、ヘッド駆動回路101は、中央の圧力室15bの電極4に負極性の電圧−Vを印加し、圧力室15bの両隣の圧力室15a及び15cの電極4に電圧+Vを印加する。この状態では、各隔壁16a及び16bに対して、第1の圧電部材1及び第2の圧電部材2の分極方向と直交する方向に電圧2Vの電界が作用する。この作用により、各隔壁16a及び16bは、圧力室15bの容積を拡張するようにそれぞれ外側に変形する。
図8は、ヘッド駆動回路101が収縮パルスを圧力室15bのアクチュエータ16に印加した状態の例を示す。図8が示すように、ヘッド駆動回路101は、中央の圧力室15bの電極4に正極性の電圧+Vを印加し、両隣の圧力室15a及び15cの電極4に電圧−Vを印加する。この状態では、各隔壁16a及び16bに対して、図7の状態とは逆の方向に電圧2Vの電界が作用する。この作用により、各隔壁16a及び16bは、圧力室15bの容積を収縮するようにそれぞれ内側に変形する。
圧力室15bの容積が拡張または収縮された場合、圧力室15b内に圧力振動が発生する。この圧力振動により、圧力室15b内の圧力が高まり、圧力室15bに連通するノズル8からインク滴が吐出される。
このように、各圧力室15a、15b及び15cを隔てる隔壁16a及び16bは、当該隔壁16a及び16bを壁面とする圧力室15bの内部に圧力振動を与えるためのアクチュエータ16となる。即ち、圧力室15は、アクチュエータ16の動作によって拡張又は収縮される。
また、各圧力室15は、それぞれ隣接する圧力室15とアクチュエータ16(隔壁)を共有する。このため、ヘッド駆動回路101は、各圧力室15を個別に駆動することができない。ヘッド駆動回路101は、各圧力室15をn(nは2以上の整数)個おきに(n+1)個のグループに分割して駆動する。本実施形態では、ヘッド駆動回路101が、各圧力室15を2つおきに3つの組に分けて分割駆動する、いわゆる3分割駆動の場合を例示する。なお、3分割駆動はあくまでも一例であり、4分割駆動または5分割駆動などであってもよい。
第1のチャネル群102−1は、図2乃至図4などに示される構造を有する。また、第2のチャネル群102−2も同様に図2乃至図4などに示される構造を有する。
ここでは、第1のチャネル群102−1に含まれるノズル8、圧力室15及びアクチュエータ16をそれぞれ第1のノズル8−1、第1の圧力室15−1及び第1のアクチュエータ16−1とする。第1のノズル8−1に形成されるメニスカス20は第1のメニスカス20−1とする。また、第2のチャネル群102−2に含まれるノズル8、圧力室15及びアクチュエータ16をそれぞれ第2のノズル8−2、第2の圧力室15−2及び第2のアクチュエータ16−2とする。第2のノズル8−2に形成されるメニスカス20は第2のメニスカス20−2とする。
第1のヘッド駆動回路101−1は、プロセッサ201からの信号に基づいて第1のチャネル群102−1の各チャネルからインク滴を吐出させる。即ち、第1のヘッド駆動回路101−1は、プロセッサ201からの信号に基づいて、第1のチャネル群102−1の各チャネル(一部又は全部)を構成する第1のアクチュエータ16−1に吐出パルスを印加する。
第2のヘッド駆動回路101−2は、プロセッサ201からの信号に基づいて第2のチャネル群102−2の各チャネルからインク滴を吐出させる。第2のヘッド駆動回路101−2の構成は、第1のヘッド駆動回路101−1と同様であるため説明を省略する。
次に、ヘッド駆動回路101がチャネル群102のアクチュエータ16に印加する吐出パルスについて説明する。
まず、第1のヘッド駆動回路101−1が第1のチャネル群102−1の第1のアクチュエータ16−1に印加する第1の吐出パルスについて説明する。
第1のヘッド駆動回路101−1は、第1のノズル8−1から所定の量のインク滴を吐出させるための第1の吐出パルスを第1のアクチュエータ16−1に印加する。
図9は、第1の吐出パルスの構成例を示す。図9では、グラフ51は、第1のヘッド駆動回路101−1が第1のアクチュエータ16−1に印加する電圧を示す。グラフ52は、第1の圧力室15−1内に生じる圧力振動を示す。グラフ53は、第1のメニスカス20−1の流速を示す。
図9が示すように、第1の吐出パルスは、第1の促進パルス(第1の圧力振動促進パルス)と、第1の休止期間と、第1の抑制パルス(第1の圧力振動抑制パルス)と、から構成される。
まず、第1のヘッド駆動回路101−1は、第1のアクチュエータ16−1に、第1の圧力室15−1の圧力振動を生じさせる(促進させる)第1の促進パルスを印加する。第1の促進パルスは、第1のアクチュエータ16−1が形成する第1の圧力室15−1の体積を拡張させる拡張パルスである。第1の促進パルスは、第1の波高値(電圧)を所定時間印加する拡張パルスである。
第1の促進パルスは、第1のアクチュエータ16−1が形成する第1の圧力室15−1の体積を拡張させる。即ち、第1の促進パルスは、第1の圧力室15−1を図7の状態にする。この状態において、第1の圧力室15−1の圧力が低下し、第1の圧力室15−1に共通インク室5からインクが供給される。
第1のヘッド駆動回路101−1は、第1の促進パルスを印加した後、第1の休止期間、第1の圧力室15−1をリリースする。即ち、第1の圧力室15−1は、デフォルトの状態(図6の状態)に戻る。第1の圧力室15−1がデフォルトの状態を維持している間に第1の圧力室15−1の圧力が上昇する。第1の圧力室15−1の圧力が上昇することで、第1のノズル8−1に形成される第1のメニスカス20−1の速度は、インク滴が吐出される閾値を超える。第1のメニスカス20−1の速度が吐出閾値を超えたタイミングで、第1の圧力室15−1の第1のノズル8−1からインク滴が吐出する。
第1のヘッド駆動回路101−1は、第1の圧力室15−1をリリースしてから第1の休止期間が経過すると、第1のアクチュエータ16−1に、第1の圧力室15−1の圧力振動を抑制する第1の抑制パルスを印加する。第1の抑制パルスは、第1のアクチュエータ16−1が形成する第1の圧力室15−1の体積を収縮させる収縮パルスである。第1の抑制パルスは、所定の波高値(第1の共通波高値)で第1の印加時間印加する収縮パルスである。
図9が示す例では、第1の印加時間は、AL(第1の圧力室15−1の圧力の固有振動周期の半分)の約1/4である。また、ALは、2.5μsである。
第1の抑制パルスは、第1のアクチュエータ16−1が形成する第1の圧力室15−1の体積を減少させる。即ち、第1の抑制パルスは、第1の圧力室15−1を図8の状態にする。第1の抑制パルスによってインク液滴吐出後の第1の圧力室15−1内の圧力振動を打ち消し、次の吐出に影響を与えないようにする。
また、図9が示す例では、第1の促進パルスの中心から第1の抑制パルスの中心までの印加時間は、2ALである。
次に、第2のヘッド駆動回路101−2が第2のチャネル群102−2の第2のアクチュエータ16−2に印加する第2の吐出パルスについて説明する。
第2のヘッド駆動回路101−2は、第2のノズル8−2から所定の量のインク滴を吐出させるための第2の吐出パルスを第2のアクチュエータ16−2に印加する。第2の吐出パルスは、第1の吐出パルスが第1のチャネル群102−1から吐出させるインク滴の量と同一の量のインク滴を第2のチャネル群102−2から吐出させる。
図10は、第2の吐出パルスの構成例を示す。図10では、図9と同様に、グラフ61は、第2のヘッド駆動回路101−2が第2のアクチュエータ16−2に印加する電圧を示す。グラフ62は、第2の圧力室15−2内に生じる圧力振動を示す。グラフ63は、第2のメニスカス20−2の流速を示す。
図10が示すように、第2の吐出パルスは、第2の促進パルス(第2の圧力振動促進パルス)と、第2の休止期間と、第2の抑制パルス(第2の圧力振動抑制パルス)と、から構成される。
まず、第2のヘッド駆動回路101−2は、第2のアクチュエータ16−2に、第2の圧力室15−2の圧力振動を生じさせる(促進させる)第2の促進パルスを印加する。第2の促進パルスは、第2のアクチュエータ16−2が形成する第2の圧力室15−2の体積を拡張させる拡張パルスである。
第2の促進パルスは、第1の波高値よりも高い第2の波高値で所定の印加時間印加する拡張パルスである。即ち、第2の促進パルスは、第1の促進パルスよりも強い圧力振動を生じさせる。ここでは、第1の波高値は、第2の波高値の約0.75倍である。
第2の促進パルスの印加時間は、第1の促進パルスの印加時間と同一であってもよいし、異なってもよい。
第2のヘッド駆動回路101−2は、第2の促進パルスを印加した後、第2の休止期間、第2の圧力室15−2をリリースする。第2の圧力室15−2がデフォルトの状態を維持している間に第2の圧力室15−2の圧力が上昇する。第2の圧力室15−2の圧力が上昇することで、第2のノズル8−2に形成される第2のメニスカス20−2の速度は、インク滴が吐出される閾値を超える。第2のメニスカス20−2の速度が吐出閾値を超えたタイミングで、第2の圧力室15−2の第2のノズル8−2からインク滴が吐出する。
第2のヘッド駆動回路101−2は、第2の圧力室15−2をリリースしてから第2の休止期間が経過すると、第2のアクチュエータ16−2に、第2の圧力室15−2の圧力振動を抑制する第2の抑制パルスを印加する。第2の抑制パルスは、第2のアクチュエータ16−2が形成する第2の圧力室15−2の体積を収縮させる収縮パルスである。
第2の抑制パルスは、第1の共通波高値で第1の印加時間よりも長い第2の印加時間印加する収縮パルスである。即ち、第2の抑制パルスは、第1の抑制パルスよりも強く圧力振動を抑制する。ここでは、第2の印加時間は、第1の印加時間の約1.7倍である。また、第1の共通波高値は、第2の波高値の約0.67倍である。
第2の抑制パルスは、第2のアクチュエータ16−2が形成する第2の圧力室15−2の体積を減少させる。第2の抑制パルスによってインク液滴吐出後の第2の圧力室15−2内の圧力振動を打ち消し、次の吐出に影響を与えないようにする。
また、図10が示す例では、第2の促進パルスの中心から第2の抑制パルスの中心までの印加時間は、2ALである。
なお、第2の波高値は、第1の波高値よりも小さくてもよい。この場合、第2の印加時間は、第1の印加時間よりも短くともよい。
また、第1の吐出パルスは、第1の休止期間を備えなくともよい。また、第2の吐出パルスは、第2の休止期間を備えなくともよい。
また、第1のヘッド駆動回路101−1と第2のヘッド駆動回路101−2とは、一体的に構成されるものであってもよい。
また、第1のヘッド駆動回路101−1は、1つのチャネルを駆動するものであってもよい。即ち、第1のヘッド駆動回路101−1は、1つ第1のアクチュエータ16−1に第1の吐出パルスを印加するものであってもよい。また、第2のヘッド駆動回路101−2は、1つのチャネルを駆動するものであってもよい。即ち、第2のヘッド駆動回路101−2は、1つ第2のアクチュエータ16−2に第2の吐出パルスを印加するものであってもよい。
また、インクジェットヘッド100は、第3のヘッド駆動回路及び第3のチャネル群を備えるものであってもよい。インクジェットヘッド100が備えるヘッド駆動回路及びチャネル群の個数は、特定の構成に限定されるものではない。
また、第1の吐出パルスによって第1のチャネル群102−1から吐出されるインク滴の量と、第2の吐出パルスによって第2のチャネル群102−2から吐出されるインク滴の量とは、異なっていてもよい。
以上のように構成されたインクジェットヘッドは、第1のチャネル群に対して、第1の波高値を有する第1の促進パルスと第1の印加時間を有する第1の抑制パルスとを印加することでインク滴を吐出する。また、インクジェットヘッドは、第2のチャネル群に対して、第1の波高値よりも高い第2の波高値を有する第1の促進パルスと第1の印加時間よりも長い第2の印加時間を有する第2の抑制パルスとを印加することでインク滴を吐出する。第1の抑制パルスの波高値と第2の抑制パルスの波高値とは、同一である。
インクジェットヘッドは、第2の促進パルスによって第1の促進パルスよりも強い圧力振動を第2の圧力室内に生じさせる。他方、インクジェットヘッドは、第1の印加時間よりも長い第2の印加時間を有する第2の抑制パルスによって第2の圧力室内の圧力振動を第1の抑制パルスよりも強く抑制することができる。よって、インクジェットヘッドは、第2の抑制パルスの波高値を第1の抑制パルスのそれよりも高めなくとも、第2の圧力室内の圧力振動を抑制することができる。
そのため、インクジェットヘッドは、第1の抑制パルスの波高値と第2の抑制パルスの波高値とを異にするための機構を備えなくとも、圧力振動を適切に抑制することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態に係るインクジェットヘッド100は、拡張パルスで構成される抑制パルスをアクチュエータ16に印加する点で第1の実施形態に係るそれと異なる。従って、その他の点については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
第2の実施形態に係るインクジェットヘッド100及びプリンタ200の構成は、第1の実施形態に係るそれらと同様であるため説明を省略する。
次に、ヘッド駆動回路101がチャネル群102のアクチュエータ16に印加する吐出パルスについて説明する。
まず、第1のヘッド駆動回路101−1が第1のチャネル群102−1の第1のアクチュエータ16−1に印加する第3の吐出パルスについて説明する。
第1のヘッド駆動回路101−1は、第1のノズル8−1から所定の量のインク滴を吐出させるための第3の吐出パルスを第1のアクチュエータ16−1に印加する。
図11は、第3の吐出パルスの構成例を示す。図11では、グラフ71は、第1のヘッド駆動回路101−1が第1のアクチュエータ16−1に印加する電圧を示す。グラフ72は、第1の圧力室15−1内に生じる圧力振動を示す。グラフ73は、第1のメニスカス20−1の流速を示す。
図11が示すように、第3の吐出パルスは、第3の促進パルス(第1の圧力振動促進パルス)と、第3の休止期間と、第3の抑制パルス(第1の圧力振動抑制パルス)と、から構成される。
まず、第1のヘッド駆動回路101−1は、第1のアクチュエータ16−1に、第1の圧力室15−1の圧力振動を生じさせる(促進させる)第3の促進パルスを印加する。第3の促進パルスは、第1のアクチュエータ16−1が形成する第1の圧力室15−1の体積を拡張させる拡張パルスである。第3の促進パルスは、第3の波高値を所定の印加時間印加する拡張パルスである。
第3の促進パルスは、第1のアクチュエータ16−1が形成する第1の圧力室15−1の体積を拡張させる。この状態において、第1の圧力室15−1の圧力が低下し、第1の圧力室15−1に共通インク室5からインクが供給される。
第1のヘッド駆動回路101−1は、第3の促進パルスを印加した後、第3の休止期間、第1の圧力室15−1をリリースする。第1の圧力室15−1がデフォルトの状態を維持している間に第1の圧力室15−1の圧力が上昇する。第1の圧力室15−1の圧力が上昇することで、第1のノズル8−1に形成される第1のメニスカス20−1の速度は、インク滴が吐出される閾値を超える。第1のメニスカス20−1の速度が吐出閾値を超えたタイミングで、第1の圧力室15−1の第1のノズル8−1からインク滴が吐出する。
第1のヘッド駆動回路101−1は、第1の圧力室15−1をリリースしてから第3の休止期間が経過すると、第1のアクチュエータ16−1に、第1の圧力室15−1の圧力振動を抑制する第3の抑制パルスを印加する。第3の抑制パルスは、第1のアクチュエータ16−1が形成する第1の圧力室15−1の体積を拡張させる拡張パルスである。第3の抑制パルスは、所定の波高値(第2の共通波高値)を第3の印加時間印加する拡張パルスである。第2の共通波高値は、第3の波高値と同一であってもよいし、異なってもよい。
図11が示す例では、第3の印加時間は、ALの約1/4である。また、ALは、2.5μsである。
第3の抑制パルスは、第1のアクチュエータ16−1が形成する第1の圧力室15−1の体積を拡張させる。第3の抑制パルスによってインク液滴吐出後の第1の圧力室15−1内の圧力振動を打ち消し、次の吐出に影響を与えないようにする。
また、図11が示す例では、第3の促進パルスの中心から第3の抑制パルスの中心までの印加時間は、3ALである。
次に、第2のヘッド駆動回路101−2が第2のチャネル群102−2の第2のアクチュエータ16−2に印加する吐出パルスについて説明する。
第2のヘッド駆動回路101−2は、第2のノズル8−2から所定の量のインク滴を吐出させるための第4の吐出パルスを第2のアクチュエータ16−2に印加する。第4の吐出パルスは、第3の吐出パルスが第1のチャネル群102−1から吐出させるインク滴の量と同一の量のインク滴を第2のチャネル群102−2から吐出させる。
図12は、第4の吐出パルスの構成例を示す。図12では、図11と同様に、グラフ81は、第2のヘッド駆動回路101−2が第2のアクチュエータ16−2に印加する電圧を示す。グラフ82は、第2の圧力室15−2内に生じる圧力振動を示す。グラフ83は、第2のメニスカス20−2の流速を示す。
図12が示すように、第4の吐出パルスは、第4の促進パルス(第2の圧力振動促進パルス)と、第4の休止期間と、第4の抑制パルス(第2の圧力振動抑制パルス)と、から構成される。
まず、第2のヘッド駆動回路101−2は、第2のアクチュエータ16−2に、第2の圧力室15−2の圧力振動を生じさせる(促進させる)第4の促進パルスを印加する。第4の促進パルスは、第2のアクチュエータ16−2が形成する第2の圧力室15−2の体積を拡張させる拡張パルスである。
第4の促進パルスは、第3の波高値よりも高い第4の波高値で所定の印加時間印加する拡張パルスである。即ち、第4の促進パルスは、第3の促進パルスよりも強い圧力振動を生じさせる。ここでは、第3の波高値は、第4の波高値の約0.75倍である。
第4の促進パルスの印加時間は、第3の促進パルスの印加時間と同一であってもよいし、異なってもよい。
第2のヘッド駆動回路101−2は、第4の促進パルスを印加した後、第4の休止期間、第2の圧力室15−2をリリースする。第2の圧力室15−2がデフォルトの状態を維持している間に第2の圧力室15−2の圧力が上昇する。第2の圧力室15−2の圧力が上昇することで、第2のノズル8−2に形成される第2のメニスカス20−2の速度は、インク滴が吐出される閾値を超える。第2のメニスカス20−2の速度が吐出閾値を超えたタイミングで、第2の圧力室15−2の第2のノズル8−2からインク滴が吐出する。
第2のヘッド駆動回路101−2は、第2の圧力室15−2をリリースしてから第4の休止期間が経過すると、第2のアクチュエータ16−2に、第2の圧力室15−2の圧力振動を抑制する第4の抑制パルスを印加する。第4の抑制パルスは、第2のアクチュエータ16−2が形成する第2の圧力室15−2の体積を拡張させる拡張パルスである。
第4の抑制パルスは、第3の印加時間よりも長い第4の印加時間及び第2の共通波高値を有する収縮パルスである。即ち、第4の抑制パルスは、第3の抑制パルスよりも強く圧力振動を抑制する。ここでは、第4の印加時間は、第3の印加時間の約1.7倍である。また、第2の共通波高値は、第4の波高値の約0.75倍である。
第4の抑制パルスは、第2のアクチュエータ16−2が形成する第2の圧力室15−2の体積を拡張させる。第4の抑制パルスによってインク液滴吐出後の第2の圧力室15−2内の圧力振動を打ち消し、次の吐出に影響を与えないようにする。
また、図12が示す例では、第4の促進パルスの中心から第4の抑制パルスの中心までの印加時間は、3ALである。
なお、第4の波高値は、第3の波高値よりも小さくてもよい。この場合、第4の印加時間は、第3の印加時間よりも狭くともよい。
また、第3の吐出パルスは、第3の休止期間を備えなくともよい。また、第4の吐出パルスは、第4の休止期間を備えなくともよい。
以上のように構成されたインクジェットヘッドは、拡張パルスを用いて圧力振動を抑制する。その結果、インクジェットヘッドは、収縮パルスを印加する構成を備えなくとも、圧力振動を抑制することができる。また、第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様、インクジェットヘッドは、抑制パルスの波高値を異にするための機構を備えなくとも、圧力振動を適切に抑制することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…第1の圧電部材、2…第2の圧電部材、3…溝、4…電極、5…共通インク室、6…天板、7…オリフィスプレート、8…ノズル、8−1…第1のノズル、8−2…第2のノズル、9…ベース基板、10…電極、11…プリント基板、12…ドライブIC、13…導電パターン、14…導線、15…圧力室、15−1…第1の圧力室、15−2…第2の圧力室、15a…圧力室、15b…圧力室、15c…圧力室、16…アクチュエータ、16−1…第1のアクチュエータ、16−2…第2のアクチュエータ、16a…隔壁、16b…隔壁、20…メニスカス、20−1…第1のメニスカス、20−2…第2のメニスカス、51…グラフ、52…グラフ、53…グラフ、61…グラフ、62…グラフ、63…グラフ、71…グラフ、72…グラフ、73…グラフ、81…グラフ、82…グラフ、83…グラフ、100…インクジェットヘッド、101…ヘッド駆動回路、101−1…第1のヘッド駆動回路、101−2…第2のヘッド駆動回路、102…チャネル群、102−1…第1のチャネル群、102−2…第2のチャネル群、200…プリンタ、201…プロセッサ、202…ROM、203…RAM、204…操作パネル、205…通信インターフェース、206…搬送モータ、207…モータ駆動回路、208…ポンプ、209…ポンプ駆動回路、211…バスライン、301…パターンジェネレータ、302…周波数設定部、303…駆動信号生成部、304…スイッチ回路。

Claims (5)

  1. 液体を充填する第1の圧力室を駆動する第1のアクチュエータと、
    液体を充填する第2の圧力室を駆動する第2のアクチュエータと、
    前記第1のアクチュエータに、第1の波高値を有する第1の圧力振動促進パルスと、第1の印加時間及び所定の共通波高値を有する第1の圧力振動抑制パルスと、から構成される第1の吐出パルスを印加する第1の制御部と、
    前記第2のアクチュエータに、前記第1の波高値よりも高い第2の波高値を有する第2の圧力振動促進パルスと、前記第1の印加時間よりも長い第2の印加時間及び前記共通波高値を有する第2の圧力振動抑制パルスと、から構成される第2の吐出パルスを印加する第2の制御部と、
    を備える液体吐出ヘッド。
  2. 前記第1の圧力振動抑制パルスは、前記第1の圧力室の体積を収縮させ、
    前記第2の圧力振動抑制パルスは、前記第2の圧力室の体積を収縮させる、
    請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記第1の圧力振動抑制パルスは、前記第1の圧力室の体積を拡張させ、
    前記第2の圧力振動抑制パルスは、前記第2の圧力室の体積を拡張させる、
    請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記第1の圧力振動促進パルスは、前記第1の圧力室の体積を拡張させ、
    前記第2の圧力振動促進パルスは、前記第2の圧力室の体積を拡張させる、
    請求項1乃至3の何れか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  5. 媒体に液滴を吐出するプリンタであって、
    媒体を搬送する搬送部と、
    液体を充填する第1の圧力室を駆動する第1のアクチュエータと、
    液体を充填する第2の圧力室を駆動する第2のアクチュエータと、
    前記第1のアクチュエータに、第1の波高値を有する第1の圧力振動促進パルスと、第1の印加時間及び所定の共通波高値を有する第1の圧力振動抑制パルスと、から構成される第1の吐出パルスを印加する第1の制御部と、
    前記第2のアクチュエータに、前記第1の波高値よりも高い第2の波高値を有する第2の圧力振動促進パルスと、前記第1の印加時間よりも長い第2の印加時間及び前記共通波高値を有する第2の圧力振動抑制パルスと、から構成される第2の吐出パルスを印加する第2の制御部と、
    を備える液体吐出ヘッドと、
    を備えるプリンタ。
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