JP2014069310A - 液体吐出装置、液体吐出ヘッドの駆動装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】親液性を有するノズル面に活性エネルギー硬化型の液体による液膜層を形成した状態で吐出が行われる液体吐出ヘッドの吐出不良の発生を抑制する。
【解決手段】ノズルから液滴を吐出させる噴射パルスP1と、噴射パルスP1の印加後に液滴を吐出させることなく圧力室の減圧と加圧を行う非噴射パルスP2と、を含む駆動信号を供給する。非噴射パルスP2の減圧波形部分P2aは、吐出後にノズル部のメニスカスが圧力室の方向に向かって移動する期間に、かつ、メニスカスとノズル面の液膜層とがつながっている状態のときに印加される。噴射パルスP1の加圧波形部分P1aの開始時Bから非噴射パルスP2の減圧波形部分P2aの開始時Cまでの時間Pr、噴射パルスP1の電圧Vに対する非噴射パルスの電圧Vの比Pv(=V/V)、ヘッド共振周期Tcとするとき、Pr≦Tc、0.25≦Pv≦0.75を満たすことが好ましい。
【選択図】図8

Description

本発明は液体吐出装置、液体吐出ヘッドの駆動装置及び方法に係り、特に、紫外線などの活性エネルギーの照射によって硬化する液体を用いる液体吐出ヘッドの駆動制御技術に関する。
紫外線や電子線などの活性エネルギーの照射によって硬化するインクを用いた活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置が知られている(特許文献1)。特許文献1には、活性エネルギー照射手段からの迷光が隣接のインクジェトヘッドのノズル部に照射されることにより、インクが固化してノズルが使用不能(不吐出ノズル)になるという問題を指摘している。
この問題に対処するため、特許文献1に記載の装置では、記録媒体の搬送方向に対し、活性エネルギー照射手段のすぐ上流あるいは下流の少なくとも一方で記録媒体の搬送方向を上下方向に変える搬送方向転換手段を具備する記録媒体搬送手段の構成を提案している。引用文献1によれば、記録媒体の搬送路において、記録媒体に向けてインクジェットヘッドからインクの吐出を行う部分と、インク吐出後に記録媒体に活性エネルギーを照射する部分とに高低差を与える記録媒体搬送手段が採用されている。これにより、活性エネルギー照射手段をインクジェットヘッドから遠ざける位置に設置することができ、迷光がノズル部に届かなくなるため、ノズル内のインクの固化が回避される。
引用文献1に記載の技術の他、ノズル内のインクを常に良好な状態に保つためにインクの増粘や乾燥を防止する技術として、ヘッドのノズル面近傍の雰囲気を湿潤状態とする加湿手段を備える構成が知られている(特許文献2)。特許文献2には、ノズル面の近傍を加湿する加湿手段と、ノズルから押し出されたノズル面に広がる液体でノズル面を濡らすように流路の圧力を調整する圧力調整手段とを備えた液体吐出装置が開示されている。
引用文献2によれば、ノズル面が親液処理されており、圧力調整手段によりノズルから押し出された液体がノズル面に濡れ広がり、ノズル面に液膜層が形成されるとともに、加湿手段によってノズル面近傍が加湿される。これらの相乗効果により、ノズル面の近傍の雰囲気を迅速に湿潤な状態とすることができ、吐出不良を防止することができる。
特開2007−210244号公報 特開2006−281539号公報
しかしながら、紫外線硬化型インクを用いる液体吐出装置に引用文献2に記載の構成を適用し、親液性のノズル面に紫外線硬化型インクを濡れ広がらせることでノズル面にインク膜層を形成する場合、紫外線光源からの漏れ光によってノズル面のインク膜層が硬化し、ノズル詰まりを発生させてしまう(不吐出ノズルが発生する)という課題がある。
また、ノズル面を覆うインク膜層の膜厚が必要以上に厚くなり過ぎると、インクジェットヘッドをスキャン移動(走査移動)させたときに、ノズル面のインクがノズル孔の位置に移動してノズルを塞いでしまい、不吐を発生させることがある。
その一方で、特許文献1に記載された構成を採用すると、記録媒体の搬送路を上方向及び下方向へ変化させる複雑な搬送機構が必要になり、システム構成が複雑なものとなる。このため特許文献1に開示のシステムを実現するにはコストが大きくなってしまう。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、上記の課題を解決し、吐出不良の発生を抑制することができる液体吐出装置、液体吐出ヘッドの駆動装置及び方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、次の発明を提供する。
(第1態様):活性エネルギーの照射によって硬化する液体を吐出させるノズルの開口が形成されているノズル面を有し、ノズル面が液体に対する親液性を示す親液ノズルプレートと、ノズルに連通する圧力室と、圧力室内の液体を加圧する吐出エネルギー発生素子と、を具備し、ノズル面に液体による液膜層が形成された状態でノズルから液滴の吐出が行われる液体吐出ヘッドと、液体吐出ヘッドの吐出エネルギー発生素子に対して、吐出エネルギー発生素子を作動させる駆動信号を供給する駆動信号供給手段と、を備え、駆動信号供給手段は、ノズルから液滴を吐出させる吐出動作を行わせる噴射パルスと、噴射パルスの印加後にノズルから液滴を吐出させることなく圧力室の減圧と加圧を行う非噴射パルスと、を含む駆動信号を供給するものであり、非噴射パルスのうち圧力室を減圧させる減圧波形部分は、噴射パルスの印加によってノズルから液滴が吐出された後にノズルの部分のメニスカスが圧力室の方向に向かって移動する期間に、かつ、メニスカスとノズル面の液膜層とがつながっている状態のときに印加される液体吐出装置を提供する。
かかる態様によれば、非噴射パルスの減圧波形部分の印加により、メニスカスの圧力室方向への移動が促進され、メニスカスの引き込みとともに液膜層の液体が圧力室側に吸引される。これにより、液膜層の液量を減少させることができる。
(第2態様):第1態様に記載の液体吐出装置において、噴射パルスの圧力室を加圧する加圧波形部分の開始時から非噴射パルスの減圧波形部分の開始時までの時間をPr、噴射パルスの電圧Vに対する非噴射パルスの電圧Vの比(V/V)をPv、液体吐出ヘッドの共振周期をTcとするとき、Pr≦Tc、0.25≦Pv≦0.75を満たす構成とすることが好ましい。
(第3態様):第2態様に記載の液体吐出装置において、Pr=0.5Tc、Pv=0.5である構成が好ましい。
(第4態様):第1態様から第3態様のいずれか1項に記載の液体吐出装置において、非噴射パルスの印加によってノズルの部分のメニスカスは液膜層の液体と共に圧力室の方向に引き込まれ、その後メニスカスとノズル面の液膜層との連結が切れ、ノズル内のメニスカスとノズル面を覆う液膜層とが分離した非連結状態となる構成とすることができる。
(第5態様):第1態様から第4態様のいずれか1項に記載の液体吐出装置において、非噴射パルスは、減圧波形部分の印加後に、圧力室を加圧する加圧波形部分を有しており、当該非噴射パルスの加圧波形部分は、ノズルの部分のメニスカスとノズル面の液膜層との連結が切れた非連結状態のときに印加される構成とすることが好ましい。
(第6態様):第5態様に記載の液体吐出装置において、非噴射パルスの加圧波形部分の印加中に非連結状態が維持される構成とすることが好ましい。
(第7態様):第5態様又は第6態様に記載の液体吐出装置において、噴射パルスの加圧波形部分を第1の加圧波形部分とするとき、噴射パルスは、第1の加圧波形部分の前に圧力室を減圧させる第1の減圧波形部分を有し、非噴射パルスの減圧波形部分を第2の減圧波形部分、非噴射パルスの加圧波形部分を第2の加圧波形部分とするとき、第2の減圧波形部分の開始から終了までの時間は、第1の減圧波形部分の開始から終了までの時間よりも長く、第2の加圧波形部分の開始から終了までの時間は、第1の加圧波形部分の開始から終了までの時間よりも長い構成とすることができる。
この態様によれば、非噴射パルスの印加による緩やかな減圧と緩やかな加圧が可能であり、ノズル面から液体をより多く吸引できるとともに、吸引後にメニスカスを不必要に振動させることがない。
(第8態様):第1態様から第7態様のいずれか1項に記載の液体吐出装置において、液体吐出ヘッドのノズルから吐出され、媒体上に付着させた液体に活性エネルギーを照射する活性エネルギー照射部を備える構成とすることができる。
(第9態様):第8態様に記載の液体吐出装置において、媒体に対して液体吐出ヘッド及び活性エネルギー照射部を媒体に対して相対移動させる相対移動機構を備える構成とすることができる。
(第10態様):活性エネルギーの照射によって硬化する液体を吐出させるノズルの開口が形成されているノズル面を有し、ノズル面が液体に対する親液性を示す親液ノズルプレートと、ノズルに連通する圧力室と、圧力室内の液体を加圧する吐出エネルギー発生素子と、を具備し、ノズル面に液体による液膜層が形成された状態でノズルから液滴の吐出が行われる液体吐出ヘッドの吐出エネルギー発生素子に対して、吐出エネルギー発生素子を作動させる駆動信号を供給する液体吐出ヘッドの駆動装置であって、ノズルから液滴を吐出させる吐出動作を行わせる噴射パルスと、噴射パルスの印加後にノズルから液滴を吐出させることなく圧力室の減圧と加圧を行う非噴射パルスと、を含み、非噴射パルスのうち圧力室を減圧させる減圧波形部分は、噴射パルスの印加によってノズルから液滴が吐出された後にノズルの部分のメニスカスが圧力室の方向に向かって移動する期間に、かつ、メニスカスとノズル面の液膜層とがつながっている状態のときに印加される駆動信号を供給する液体吐出ヘッドの駆動装置を提供する。
第10態様載の液体吐出ヘッドの駆動装置について、第2態様から第9態様に記載の特定事項と同様の特定事項を適宜組み合わせることができる。
(第11態様):活性エネルギーの照射によって硬化する液体を吐出させるノズルの開口が形成されているノズル面を有し、ノズル面が液体に対する親液性を示す親液ノズルプレートと、ノズルに連通する圧力室と、圧力室内の液体を加圧する吐出エネルギー発生素子と、を具備する液体吐出ヘッドの吐出エネルギー発生素子に駆動信号を供給して吐出動作を行わせる液体吐出ヘッドの駆動方法であって、ノズル面に液体による液膜層が形成された状態で吐出エネルギー発生素子にノズルから液滴を吐出させる噴射パルスを印加する工程と、噴射パルスの印加後にノズルから液滴を吐出させることなく圧力室の減圧と加圧を行う非噴射パルスを印加する工程と、を含み、噴射パルスの印加によってノズルから液滴が吐出された後にノズルの部分のメニスカスが圧力室の方向に向かって移動する期間に、かつ、メニスカスとノズル面の液膜層とがつながっている状態のときに、非噴射パルスのうち圧力室を減圧させる減圧波形部分を印加して液膜層の液体を圧力室の方向に吸引する液体吐出ヘッドの駆動方法を提供する。
第11態様の液体吐出ヘッドの駆動方法について、第2態様から第9態様に記載の特定事項と同様の特定事項を適宜組み合わせることができる。その際、部材、又は機能部として特定されている要素は、これに対応する動作や工程として特定される。
本発明によれば、親液性を有するノズル面に活性エネルギー硬化型の液体による液膜層を形成した状態で吐出が行われる液体吐出ヘッドの吐出不良の発生を抑制することができる。
本発明の実施形態に係る液体吐出装置の構成を示すブロック図 インクジェットヘッドの内部構造の一例を示す断面図 ノズル部分の拡大断面図 ノズル面に液膜層を形成する際の圧力調整処理の概略を示すフローチャート ノズル面に液膜層を形成する際のメニスカス(気液界面)の状態を示す模式図 駆動パルスを加えたときの時間に対するメニスカスの振動を示す図 メニスカスの挙動を示す模式図 本実施形態による駆動信号の例を示す波形図 噴射パルスの加圧波形部分の開始点から非噴射パルスの減圧波形部分の開始点までの時間(Pr)を変化させたときの連続吐出時間に対する不吐出ノズル数の関係を示すグラフ Prとノズル面上のインク膜厚の関係を示すグラフ 噴射パルスに対する非噴射パルスの電圧量の比(Pv)を変化させたときの連続吐出時間に対する不吐出ノズル数の関係を示すグラフ 本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の外観斜視図 インクジェット記録装置における記録媒体搬送路を模式的に示す説明図 キャリッジ上に配置されるインクジェットヘッドと硬化用光源の配置形態の例を示す平面透視図 図14の斜視図 図16(a)はインクジェットヘッドのノズル配置例を示す平面透視図、図16(b)は他のノズル配置例を示す平面透視図 インクジェット記録装置の制御系の要部構成を示すブロック図
以下、添付図面に従って本発明の実施形態について詳細に説明する。
〔液体吐出装置の構成〕
図1は本発明の実施形態に係る液体吐出装置の構成を示すブロック図である。本例に示す液体吐出装置10は、インクジェット方式により滴状の液体(液滴)を吐出させるインクジェットヘッド12(「液体吐出ヘッド」に相当)と、このインクジェットヘッド12に駆動信号を供給して、インクジェットヘッド12の吐出動作を制御する駆動装置14(「駆動信号供給部」に相当)と、を含んで構成される。
本例のインクジェットヘッド12は、圧電駆動方式(ピエゾジェット方式)が適用される。すなわち、インクジェットヘッド12は、液滴を吐出させる際の吐出エネルギーを発生させる加圧源となる圧電アクチュエータ16を備えており、駆動装置14から供給される駆動信号に応じて圧電アクチュエータ16が動作して、ノズルから液滴が吐出される。詳細は後述するが(図2参照)、インクジェットヘッド12は、液滴の吐出口となるノズル28と、該ノズル28と連通する圧力室26と、圧力室26内のインクを加圧して吐出力を発生させる圧電アクチュエータ16と、圧力室26にインクを供給するための流路等を備えている。説明の便宜上、1つのノズル28について説明するが、インクジェットヘッド12は複数のノズル28を有し、各ノズル28に対応して圧力室26及び圧電アクチュエータ16を複数備えている。
駆動装置14は、圧電アクチュエータ16に印加する駆動信号の元になる基本駆動波形を発生させる波形発生器18と、複数のノズルの中から液滴を吐出させるノズルを選択するためのノズル選択信号及びそのノズルから吐出させる液滴量(ドットサイズ)に応じた波形選択信号を発生させる信号発生部20と、信号発生部20から出力される波形選択信号及びノズル選択信号に基づいて、対応する圧電アクチュエータ16に対し、基本駆動波形から液滴量に応じた駆動信号を供給するように印加する信号を選択する信号選択部22と、を含んで構成される。
本実施形態に示す液体吐出装置10は、圧電アクチュエータ16に印加する駆動波形を変えることにより、液滴量の異なる複数種類のドットを形成することができる。
例えば、小滴、中滴、大滴の3種類のドットサイズを記録媒体(打滴対象物)に打滴可能に構成する場合、波形発生器18で生成される基本駆動波形は、小滴、中滴、大滴の全種類の吐出用駆動波形を内包した波形とすることができる。基本駆動波形を構成している複数の波形要素の一部を取り除く(或いは切り出す)ことによって各滴種の吐出用の駆動波形を得ることができる。本発明の実施に際して、液滴量(ドットサイズ)の種類数は3種類に限定されない。1種類以上、任意の種類数の液滴量によるドットを形成し得る構成とすることができる。
本例の液体吐出装置10は、複数のノズルのそれぞれに対応して設けられる圧電アクチュエータ16に接続される信号選択部(例えば、スイッチ素子)22に対して、波形発生器18から共通の基本駆動波形が供給され、信号発生部20から送り出されるノズル選択信号と波形選択信号に基づいて信号選択部22が制御されることにより、対応する圧電アクチュエータ16への駆動電圧の印加/非印加が制御される。こうして、吐出が行われるノズルが選択され、その選択されたノズルに対応する圧電アクチュエータ16のみに、波形選択信号で規定される滴種に応じた駆動信号が印加される。
なお、インクジェットヘッド12と駆動装置14とを別々の構成として、フレキシブル基板などの配線部材を用いて接続してもよいし、インクジェットヘッド12と駆動装置14とを一体構成としてもよい。また、駆動装置14の一部(例えば、信号選択部22として機能するスイッチIC)をインクジェットヘッド12に搭載する構成も可能である。
<インクジェットヘッドの構成>
図2はインクジェットヘッド12の内部構造の一例を示す断面図である。ここでは、記録素子単位となる1チャンネル(1ノズル)分の液滴吐出素子(「イジェクタ」ともいう。)が図示されている。
同図に示すインクジェットヘッド12は、ノズル28が形成されたノズルプレート36と、圧力室26、供給口30、共通流路32等の流路構造が形成された流路板38等を積層接合した構造となっている。
流路板38は、圧力室26の側壁部を構成するとともに、共通流路32から圧力室26に液体を導く個別供給路の絞り部(最狭窄部)をしての供給口30が形成される流路形成部材である。説明の便宜上図2では簡略的に示しているが、流路板38は1枚又は複数枚の基板を積層した構造で構成される。例えば、ノズルプレート36及び流路板38は、シリコンを材料として、半導体製造プロセスによって所要の形状に加工することができる。
共通流路32は、インク供給源たるインクタンク(不図示)と連通しており、インクタンクから供給されるインクは共通流路32を介して各圧力室26に供給される。本実施形態で用いるインクは、紫外線の照射によって硬化する性質を持つ紫外線硬化型インク(いわゆるUVインク)である。
圧力室26の一部の面(図2において天面)を構成する振動板40には、個別電極(上部電極)42と下部電極44との間に圧電体46が挟まれた構造を有する圧電素子27が接合されている。振動板40を金属薄膜や導電性金属酸化膜により構成すると、圧電素子27の下部電極44に相当する共通電極として機能する。なお、樹脂などの非導電性材料によって振動板を形成する態様も可能であり、この場合は、振動板部材の表面に金属などの導電材料による共通電極層が形成される。
個別電極42に駆動電圧(駆動信号)を印加することによって圧電素子27が変形して圧力室26の容積が変化し、これに伴う圧力変化によりノズル28からインクが吐出される。ノズル28からインク滴が吐出されると、共通流路32から供給口30を介して圧力室26へインクが充填(リフィル)される。
図1に示した圧電アクチュエータ16は、図2の圧電素子27及び振動板40が含まれる構成となっており、駆動信号の印加に応じて圧力室26の加圧と減圧を行い、圧力室26内の液体に吐出圧力を発生させる圧力発生源となっている。圧電アクチュエータ16又は圧電素子27が「吐出エネルギー発生素子」に相当する。なお、本例では、薄膜の圧電体46を用いたユニモルフ圧電アクチュエータを例示しているが、圧電アクチュエータ16は、図2の振動板40が省略された態様(例えば、2枚の圧電素子を積層させたバイモルフ構造)も可能である。
ノズルプレート36の吐出面側(図2において下面側)はインクジェットヘッド12のノズル面34を構成する。ノズル面34には、各圧力室26にそれぞれ連通する複数のノズル28の開口が所定の配列パターンで形成されている。
ノズルプレート36の材料について、特に限定はなく、プラスチック樹脂、シリコン(Si)、ステンレス鋼(SUS)など、各種の材料を選択できる。ノズル面34には、インクの接触角が所定の角度以下となる親液処理(親インク処理)が施されている。例えば、インクの溶媒の主成分が水であるとき、ノズルプレート36の吐出面側に、酸処理、プラズマ処理などによって表面に極性基を生成させることで、ノズルプレート36表面を親水化させる(親水性上面処理を行う)。また、酸化物微粒子が分散したゾルをノズルプレート36表面に塗布し、ノズルプレート36表面に酸化物層を形成させてもよい。なお、ノズル面34が親液性を有する素材で形成されている場合には、特に親液処理を施さなくてもよい。親液(親水)処理の実施の有無によらず、ノズル面34が目的の親液性能を有していればよい。親水性の目安として、例えば、物体表面(ここではノズル面)に対する水の接触角(対水接触角)が40度以下のものは親水性の表面であるとされる。接触角が小さいほど親水性に優れる。好ましくは対水接触角が30度以下、より好ましくは20度以下、さらに好ましくは10度以下のノズル面34とする。
このように、インクジェットヘッド12は、ノズル面34がインクに対する親液性を示すため、ノズル28からインク50をゆっくりと押し出すことにより、ノズル面34にインク50が濡れ広がり、ノズル面34にインクの液膜層52が形成される(図3参照)。
なお、一般的なインクジェットヘッドでは、ノズル面の全体が撥液性を有しており、ノズルからのインク吐出時にインクミスト(インク滴がメニスカスから分離して、ちぎれる際に発生する微小なミスト状の微液滴)がノズル面に付着、堆積し、これが固化して不吐出や飛翔曲がりなどの吐出不良を引き起こすという問題がある。
この点、本実施形態の親液性を示すノズル面34を有するノズルプレート36の場合、このようなインクミストが発生した場合でも、ノズル面34を覆う液膜層52がインクミストを吸収する。これにより、インクミストの堆積、固化による吐出不良の発生を回避できるという利点がある。また、本実施形態によれば、ブレードや払拭ウェブなどの払拭部材をノズル面34に接触させてノズル面34の清掃を行う場合、液膜層52によってウェット状態でワイピングすることができる。これにより、清掃性の向上及びノズル面のワイピング耐久性を高めることができる。
<ノズル面34に液膜層52を形成する方法について>
本実施形態の液体吐出装置10は、インクジェットヘッド12のノズル28から緩やかに押し出されるインクでノズル面34の全体を濡らすように、インクジェットヘッド12の内圧が制御される。インクジェットヘッド12の内圧を制御する手段としては、特許文献2に記載の公知の手段を採用することができる。例えば、インクジェットヘッド12のノズル面34の高さとインクタンクのインク液面高さの水頭差を利用する態様、インクタンクからインクジェットヘッドにインクを供給するポンプによって圧力調整を行う態様、ヘッド内部の流路や液室(例えば、全ノズルに繋がる共通液室など)の容積を変化させることによって圧力調整を行う態様など、様々な手段を採用し得る(特許文献2参照)。
一例として、本実施形態では、インクタンクを上下に移動させる機構(タンク上下動装置)によって、インクタンクの液面の高さ(揚水高さ)を調整し、これによってインクジェットヘッド12の内圧を設定する。なお、インクタンクは、インクジェットヘッド12に供給されるインクを貯蔵するものである。インクタンクは、メインタンクと呼ばれるようなインク供給源である主たるタンクであってもよいし、サブタンクと呼ばれるような補助的なタンクであってもよい。サブタンクは、メインタンクとインクジェットヘッド12との間に設けられたインク貯留部、若しくは、バッファタンクなどを含む。
図4はノズル面34に液膜層52を形成する際の圧力調整処理の概略を示すフローチャートである、図5はインクジェットヘッド12におけるノズル部分のメニスカス(気液界面)の状態を示す模式図である。
液体吐出装置10の電源がオフの状態(初期状態)では、インクジェットヘッド12の内圧が負圧状態に設定されており、図5(a)に示されるように、ノズル28のメニスカス62は、圧力室側に窪んだ凹状態となっている。このように負圧状態にあるときのインクタンクの液面高さを「負圧位置」という。
液体吐出装置10が電源オンされると、タンク上下動装置を上昇方向に作動させてインクタンクの液面高さを徐々に高くしていき、インクタンクの液面高さを負圧位置から正圧状態の高さ(「正圧位置」という。)に設定する(図4のステップS1)。
例えば、1秒間の間に負圧位置から正圧位置になるまで徐々にインクタンクを上昇させる。インクタンクが徐々に上昇することにより、インクジェットヘッド12の内圧が所定の負圧から所定の正圧に緩やかに変化する。インクタンクの液面の高さが負圧位置から正圧位置に設定されることにより、ヘッド内の共通流路32の内圧が緩やかに上昇し、共通流路32に連通している各圧力室26の内圧が圧力室26間で均等にかつ緩やかに上昇する。これにより、各圧力室26に連通している各ノズル28の内圧が一斉に(すべてのノズル28で均等に)かつ緩やかに上昇することになる。
こうして、全てのノズル28のメニスカス62は、図5(a)の凹状態から図5(b)に示すようにインクの表面張力によってノズル面34の外側に向かって盛り上がった状態を経て、図5(c)に示すようにノズル28から緩やかに押し出されたインクが親液性のノズル面34上を広がっていき、ノズル面34を濡らし始める。
そして、図5(d)に示すようにノズル28から押し出されたインクがノズル面34上で全てのノズル28間を濡らして全体的に広がった状態となるように、このような正圧状態を一定時間保つ(図4のステップS2)。
その後、タンク上下動装置を下降方向に作動させ、インクタンクの液面の高さを正圧位置から負圧位置に緩やかに戻す(ステップS3)。例えば1秒の間に正圧位置から負圧位置になるまで徐々にインクタンクを下降させる。こうして、インクタンクの液面を負圧位置に戻すとインクジェットヘッド12の内圧が負圧に戻る。
インクタンクの液面の高さが負圧位置に設定されることにより、共通流路32に連通している各圧力室26の内圧が均等に下降して、各ノズル28の内圧が均等に下降することになる。このようにインクタンクの液面の高さが負圧位置に設定され、共通流路32に連通している各圧力室26の内圧が均等に下降して、全てのノズル28の内圧が下がると、図5(e)に示すようにノズル28の部分のメニスカス62は圧力室側に窪んだ凹状態となる。親液性を有するノズル面34に濡れ広がったインクはノズル面34の上に1層の液膜として残り、ノズル面34が液膜層52で覆われた状態となる。
なお、図5(e)では、ノズル部のメニスカス62とノズル面34に広がる液膜層52とが一体的に繋がっている状態(連結状態)を図示しているが、図5(e)の状態から更にノズル部のメニスカス62を圧力室側に引き込む負圧を発生させた場合には、ノズル部のメニスカス62と、ノズル面34上の液膜層52との連結が切れて、両者が分離した状態(非連結状態)になる(図7(c)参照)。
<本実施形態による駆動方法の概要>
本実施形態のインクジェットヘッド12は、親液性を有するノズル面34にUVインクによる1層の液膜層52が形成されている状態でノズル28からインク液滴の吐出が行われる。このような利用形態のインクジェットヘッド12を本明細書では、便宜上、「親液ノズルを有するヘッド」と表現する場合がある。
本実施形態は、親液ノズルを有するヘッドにおいて、吐出直後にメニスカスを圧力室26側に引き込むような非噴射パルスを加えることにより、ノズル面34から液膜層52の一部を圧力室26の方向に吸引させる。このようなノズル面34からのインク吸引により、吐出動作後は常にノズル面34の液膜層52が圧力室26側に吸い込まれ、ノズル面34を覆う液膜層52の厚さが薄く保たれる。
<ノズル面34に付与されるインク量の増減メカニズムについて>
先ず、ノズル面34に形成される液膜層のインク量の増減メカニズムについて図6及び図7を用いて説明する。図6は親液ノズルを有するヘッドに駆動パルスを加えたときの時間に対するメニスカスの振動を示すものである。横軸は時間(単位は秒)、縦軸はメニスカスの位置を示している。横軸の「E−05」とは、10のマイナス5乗(10−5)を意味する表記であり、例えば、「1.00E−05」は10μsecを意味している。縦軸のメニスカス位置は、ノズル面34の高さ位置を原点とし、ノズル28から記録媒体(メディア)に向かう方向(吐出方向)を正方向とした。
印加する噴射パルスは、いわゆるPull(引き)−Push(押し)の波形であるが、図6では、Push波形要素が入るときのタイミングを時間軸の原点(t=0)としている。ただし、図6では、実際に液滴を吐出させておらず、ヘッドの固有振動周期(共振周期)でメニスカスが振動する様子を示した。
t=0で噴射パルスの吐出電圧(押し波形要素)が印加されると、その後メニスカスはメディア(記録媒体)方向に移動する(図6中の[1]の部分)。このとき、図7(a)に示すように、インクはノズル28穴からノズル面34に溢れ、ノズル面34上のインク量を増加させる。
実際の吐出動作においては、図6中のAで示したメニスカス位置が最大となるタイミングで液滴の吐出が行われる(メニスカスから液滴が分離する)。吐出後、メニスカス62は系の固有振動により圧力室方向に引かれる(後退する)が、最初のうちはノズル面34のインクとノズル28内のインクとがつながった状態で圧力室方向に移動する(図6の[2]、図7(b)参照)。この期間にノズル面34のインクは圧力室26に戻されることになり、ノズル面34上のインク量を少なくする。その後、メニスカス62は圧力室方向に引かれ続ける。メニスカス位置が一旦横ばいに成る瞬間(図3中の[3])に、ノズル面34上のインクとノズル28内のインクメニスカスの連結が切れる(図7(c)参照)。
したがって、図6中の[3]で示したメニスカスの位置が横ばいになる時間以降は、メニスカス62が圧力室方向に引かれてもノズル面34上のインクがノズル28から吸引されることがなく、ノズル面34上に残るインク量は変化しない。
以上のことから、インク滴の吐出後にノズル面34上のインク量を効果的に減少させて、ノズル面34上の液膜層52の膜厚を薄くするには、図6の[2]で示した時間内でメニスカス62を圧力室側により多く吸引することが重要である。
<本実施形態による駆動波形の例>
図6の[2]で示した時間内のタイミングでメニスカスを効率よく圧力室側に引き込み、その後ノズル面34にインクを押し出さないような駆動波形の例を図8に示す。図8は本実施形態による駆動信号の例を示す波形図である。
図8に示す駆動波形は、噴射パルスとしての第1パルスP1と、非噴射パルスとしての第2パルスP2とを含んでいる。第1パルスP1は液滴を吐出させるために印加される吐出駆動用のパルスである。第2パルスP2は吐出後にノズル面34からのインク吸引を促進するためのメニスカス吸引用のパルスである。この第2パルスP2を印加してもノズルからインク滴は吐出されない。
第1パルスP1は、Pull-Pushの吐出駆動波形であり、圧力室26の体積を拡張させる方向に圧電アクチュエータ16を変位させる「引き(pull)」動作の駆動を行う第1信号要素P1aと、その引き動作で圧力室26を拡張させた状態を維持(保持)する第2信号要素P1bと、圧力室26を収縮させる方向に圧電アクチュエータ16を変位させる「押し(Push)」動作の駆動を行う第3信号要素P1c(「噴射パルスの加圧波形部分」、「第1の加圧波形部分」に相当)と、を含んで構成される。
本例の場合、第1信号要素P1aは基準電位から電位を上げる立ち上がり波形部である。第2信号要素P1bは第1信号要素P1aで上昇させた電位(V)を維持する波形部、第3信号要素P1cは第2信号要素P1bの電位(V)を基準電位に下げる波形部である。なお、Push動作の開始タイミングとなる第3信号要素P1cの始点(図8中「B」で示したタイミング)が図6の時間軸の原点に対応する。
噴射パルスとして機能する第1パルスP1は、第1信号要素P1a、第2信号要素P1b、第3信号要素P1cによって台形のパルス形状を有しており、第1パルスP1の立ち上がりのタイミングから、立ち下がりのタイミングまでの時間T(すなわち、電圧上昇時間と電圧保持時間の和)は、インクジェットヘッド12の共振周期Tcの約1/2に設定されている(T=Tc/2)。例えば、本例におけるインクジェットヘッド12の共振周期Tcが約10μsec(マイクロ秒)であるとするとき、第1パルスP1のパルス幅(時間T)は、Tc/2=5μsecに設定される。
ヘッドの共振周期(ヘルムホルツ周期)Tcとは、インク流路系、インク(音響要素)、圧電素子の寸法、材料、物性値等から定まる振動系全体の固有周期をいう。共振周期Tcは、ヘッドの設計値(使用するインクの物性値を含む)から計算によって求めることができる。また、ヘッドの設計値から推定する方法に限らず、実験によってTcを測定する方法もある。例えば、噴射パルスのパルス幅やパルス周期を変えて吐出を行い、滴速や滴量を調べて、極大値が得られる条件を求めることによりTcを測定できる。Tc測定の結果は、測定方法に依存する範囲でばらつきがあるため、共振周期Tcの特定に際しては、ヘッド設計値からの推定(計算)、或いは測定方法など、採用する特定方法の違いに依存する範囲のばらつきが許容されるものとして解釈すべきである。
ピエゾジェット方式のインクジェットヘッド12の場合、1ノズルの吐出機構は、ノズル28(吐出口)に連通する圧力室26に振動板40を介して圧電素子27が設けられ、この圧電素子27を駆動して振動板40を変位させることにより圧力室26の容積を変化させ圧力室26内の液に圧力変動を与え、ノズル28の開口から液滴の吐出を行う仕組みとなっている。ノズル部のメニスカス62は共振周期Tcで振動する振動系を構成しており、メニスカスの振動周期に合わせて圧電素子(圧電アクチュエータ16)に噴射パルスを印加することにより、効率的な吐出駆動が可能である。すなわち、固有振動周期で振動するメニスカスの動きと、駆動波形による引き押しのタイミングを合わせることで、効率的な吐出が可能となる。
第1パルスP1の後に続く第2パルスP2は、基準電位から電位を上昇させる立ち上がり波形部としての第4信号要素P2a(「非噴射パルスの減圧波形部分」、「第2の減圧波形部分」に相当)と、第4信号要素P2aで上昇させた電位(V)を基準電位に下げる波形部としての第5信号要素P2c(「非噴射パルスの加圧波形部分」、「第2の加圧波形部分」に相当)と、を含んでいる。第2パルスP2の第4信号要素P2aは、図6の[2]で示したタイミングで圧力室26を緩やかに減圧(拡張)させることでインクの吸引を補助する役割を果たす。その後、第2パルスP2の第5信号要素P2cは、図6の[3]のタイミング後に圧力室を緩やかに加圧(収縮)させることで、ノズル面にメニスカスを溢れさせないものとなっている。つまり、第2パルスP2の加圧波形部分(第5信号要素P2c)の印加中にノズル部のメニスカス62とノズル面34上の液膜層52との分離状態(非連結状態)が維持される。
第1パルスP1における第1の減圧加圧波形部分(第1信号要素P1a)と第1の加圧波形部分(第3信号要素P1c)、第2パルスP2における第2の減圧波形部分(第4信号要素P2a)と第2の加圧波形部分(P2c)をそれぞれ比較すると、第2の減圧波形部分(第4信号要素P2a)の開始から終了までの時間は、第1の減圧波形部分(第1信号要素P1a)の開始から終了までの時間よりも長い。また、第2の加圧波形部分(P2c)の開始から終了までの時間は、第1の加圧波形部分(P1c)の開始から終了までの時間よりも長い。このような第2パルスを用いることで、緩やかな減圧と緩やかな加圧が実現されている。
第2パルスP2の電圧Vは、(1)当該第2パルスP2の印加によってインクを吐出させないこと、(2)パルスを降下させるときに(第5信号要素P2cによって)メニスカスを必要以上に揺らさないこと、という2つの条件を満足させるために、第1パルスP1の電圧Vよりも低く設定される(|V|<|V|)。
図8の例では、V=80V(ボルト)、V=40Vとし、第2パルスP2の電圧Vを第1パルスP1の電圧の50%とした。なお、基準電位に対する各パルスP1、P2の電位差(電圧)を「電位振幅」、「パルス振幅」、「波高」という場合がある。
第2パルスP2の立ち上がりのタイミングから、立ち下がりのタイミングまでの時間Tは、インクジェットヘッド12の共振周期Tcの約1/2に設定されている(T=Tc/2)。図8の第2パルスP2は、第4信号要素P2aで上昇させた電圧を保持する信号要素を有していないが(電圧Vの保持時間がゼロ)、電圧Vを一定時間保持する信号要素を有していてもよい。
すなわち、第2パルスP2の電圧上昇時間(第4信号要素P2aの時間)と電圧保持時間(図8の例では電圧保持時間=0)の合計時間Tは、共振周期Tcの1/2(本例ではTc/2=5μsec)となっている。第2パルスP2の印加タイミングについては、図6で説明した[2]のタイミングで印加することが要求される。第2パルスP2の適切な印加タイミングを把握するために、次のような実験を行った。
<第2パルスの印加タイミング検証実験(実験1)>
図8に示した第1パルスP1の第3信号要素P1cの始点(図8中のB)から第2パルスP2の印加開始点(第4信号要素P2aの始点、図8中のC)までの時間を「Pr」で表し、このPrを変化させたときの連続吐出時間に対する不吐出ノズル数(ノズル抜けの発生数)を調べた。
図9にその実験結果を示す。図9の横軸は連続吐出時間(単位は分)、縦軸は発生したノズル抜け数(不吐出ノズルの発生数)である。この実験はシャトルスキャン式のUV硬化型インクジェットプリンタを用いて、最大濃度(出力濃度指令100%)のプリント画像印字を30分間行った。駆動波形及び吐出条件は、第1パルスの電圧V=80V、第2パルスの電圧V=50V、吐出周波数は30kHzとした。ヘッドの共振周期TcはTc=10μsecである。
実験に用いたプリンタは、インクジェットヘッドを往復走査させるキャリッジに、硬化光源(記録媒体に着弾したインクに紫外線を照射するための紫外線UV照射部)が搭載されており、硬化光源と最も近接して配置されているヘッドと硬化光源との間の距離は5mm(ミリメートル)、最も離れているヘッドとの距離は9mmである。ヘッド及び硬化光源を搭載しているキャリッジの移動速度(シャトル速度)は1m/sec(メートル毎秒)である。また、インクジェットヘッドの総ノズル数は256である。
駆動信号として図8に示す波形を用い、Prを2.5μsec(=Tc/4)、5μsec(=Tc/2)、7.5μsec(=Tc×(3/4))、10μsec(=Tc)、12.5μsec(=Tc×(5/4))と変化させて、不吐出ノズルの発生数を数えた。
なお、比較例は、図8の波形において第2パルスP2を挿入しない波形(第1パルスP1のみ)を用いた場合の結果である。
図9に示されているように、Pr≦Tcの場合に特に良好な結果が得られており、中でもPr=Tc/2のときに最も良い結果が得られた。
図10はPrとノズル面上のインク膜厚(液膜層の膜厚)の関係を調べたグラフである。なお、図10において、Pr=0の時のインク膜厚「11μm」という結果は、第2パルスを印加しない比較例によるものである。図10によれば、Prが2.5μsec(=Tc/4)から10μsec(=Tc)の範囲で第2パルスP2を印加することによって、インク膜厚を4μm以下にすることができている。
実験で用いたプリンタ使用条件では、ノズル抜け数(不吐出ノズル数)の許容上限は「2ノズル」であるため、4μm以下が膜厚の許容範囲であり、これを満たすPrは、Pr≦Tcであった。この実験結果からPrはヘッドの共振周期Tc以下であることが好ましく、特にPr=0.5Tcであることがより好ましい。
<第2パルスの電圧Vに関する実験(実験2)>
第2パルスP2の適切な電圧(パルス振幅)を検証するために、第1パルスP1の電圧Vに対して第2パルスP2の電圧Vを変化させたときの連続吐出時間に対するノズル抜け数(不吐出ノズルの発生数)を調べた。実験に用いた装置構成は、[実験1]で説明したものと同じである。実施条件については、第1パルスP1の電圧V=80V、Pr=Tc/2、吐出周波数は30kHz、連続吐出時間30分とした。
第1パルスP1の電圧Vに対する第2パルスP2の電圧Vの比(V/V)をPvとし、Pvを百分率で表記した場合に、Pv=10%、25%、50%、75%と変化させて、連続吐出時間とノズル抜け数の関係を調べた。図11にその実験結果を示す。なお、図11の「比較例」は、第2パルスを挿入しないものである。
図11が示すとおり、Pvが25%以上、75%以下であるものについて良好な結果が得られている。特に、Pvが50%のときに、最も良い結果を示した。
この実験結果から、第2パルスP2の電圧Vと第1パルスP1の電圧Vの比Pv(=V/V)は、0.25≦Pv≦0.75を満たすことが望ましい。特に、Pv=0.5であることがより好ましい。
<インクジェット記録装置の構成例>
次に、液体吐出装置10の一形態としてのインクジェット記録装置の構成例について説明する。図12は本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の外観斜視図である。このインクジェット記録装置110は、紫外線硬化型インク(UV硬化インク)を用いて記録媒体112上にカラー画像を形成するワイドフォーマットプリンタである。ワイドフォーマットプリンタは、大型ポスターや商業用壁面広告など、広い描画範囲を記録するのに好適な装置である。ここでは、A3ノビ以上に対応するものを「ワイドフォーマット」と呼ぶ。
インクジェット記録装置110は、装置本体120と、この装置本体120を支持する支持脚122と、を備えている。装置本体120には、記録媒体(メディア)112に向けてインクを吐出するドロップオンデマンド型のインクジェットヘッド124(「液体吐出ヘッド」に相当)と、記録媒体112(「媒体」に相当)を支持するプラテン126と、ヘッド移動手段(「相対移動機構」に相当))としてのガイド機構128及びキャリッジ130が設けられている。インクジェットヘッド124は、図1及び図2で説明したインクジェットヘッド12に相当するものである。
ガイド機構128は、プラテン126の上方において、記録媒体112の搬送方向(X方向、第1方向)に直交し且つプラテン126の媒体支持面と平行な走査方向(Y方向、第2方向)に沿って延在するように配置されている。キャリッジ130は、ガイド機構128に沿ってY方向に往復移動可能に支持されている。キャリッジ130には、インクジェットヘッド124が搭載されるとともに、記録媒体112上のインクに紫外線を照射する仮硬化光源(ピニング光源)132A,132Bと、本硬化光源(キュアリング光源)134A,134Bとが搭載されている。
仮硬化光源132A,132Bは、インクジェットヘッド124から吐出されたインク滴が記録媒体112に着弾した後に、隣接液滴同士が合一化しない程度にインクを仮硬化させるための紫外線を照射する光源である。仮硬化光源132A,132Bから紫外線が照射されたインクは、着弾干渉を回避するものの、ドット展開がされる(十分に広がることができる)程度に仮硬化する。
本硬化光源134A,134Bは、仮硬化後に追加露光を行い、最終的にインクを完全に硬化(本硬化)させるための紫外線を照射する光源である。本硬化光源134A,134Bは、記録媒体112上のインクに仮硬化光源132A,132Bから紫外線を照射した後の追加露光を行い、最終的にインクを完全に硬化(本硬化)させるための紫外線を照射する光源である。仮硬化光源132A,132Bと本硬化光源134A,134Bが「活性エネルギー照射部」に相当する。
キャリッジ130上に配置されたインクジェットヘッド124、仮硬化光源132A,132B及び本硬化光源134A,134Bは、ガイド機構128に沿ってキャリッジ130とともに一体的に(一緒に)移動する。キャリッジ130の往復移動方向(Y方向)が「主走査方向」、記録媒体112の搬送方向(X方向)が「副走査方向」に相当する。
記録媒体112には、紙、不織布、塩化ビニル、合成化学繊維、ポリエチレン、ポリエステル、ターポリンなど、材質を問わず、また、浸透性媒体、非浸透性媒体を問わず、様々な媒体を用いることができる。記録媒体112は、装置の背面側からロール紙状態(図13参照)で給紙され、印字後は装置正面側の巻き取りロール(図12中不図示、図3の符号144)で巻き取られる。プラテン126上に搬送された記録媒体112に対して、インクジェットヘッド124からインク滴が吐出され、記録媒体112上に付着したインク滴に対して仮硬化光源132A,132B、本硬化光源134A,134Bから紫外線が照射される。
図12において、装置本体120の正面に向かって左側の前面に、インクカートリッジ136の取り付け部138が設けられている。インクカートリッジ136は、紫外線硬化型インクを貯留する交換自在なインク供給源(インクタンク)である。インクカートリッジ136は、本例のインクジェット記録装置110で使用される各色インクに対応して設けられている。色別の各インクカートリッジ136は、それぞれ独立に形成された不図示のインク供給経路によってインクジェットヘッド124に接続される。各色のインク残量が少なくなった場合にインクカートリッジ136の交換が行われる。
また、図示を省略するが、装置本体120の正面に向かって右側には、インクジェットヘッド124のメンテナンス部が設けられている。該メンテナンス部は、非印字時におけるインクジェットヘッド124を保湿するためのキャップと、インクジェットヘッド124のノズル面(インク吐出面)を清掃するための払拭部材(ブレード、ウエブ等)が設けられている。インクジェットヘッド124のノズル面をキャッピングするキャップは、メンテナンスのためにノズルから吐出されたインク滴を受けるためのインク受けが設けられている。
(記録媒体搬送路の説明)
図13は、インクジェット記録装置110における記録媒体搬送路を模式的に示す説明図である。図13に示すように、プラテン126は逆樋状に形成され、その上面が記録媒体112の支持面(媒体支持面)となる。プラテン126の近傍における記録媒体搬送方向(X方向)の上流側には、記録媒体112を間欠搬送するための記録媒体搬送手段である一対のニップローラ140が配設される。このニップローラ140は記録媒体112をプラテン126上で記録媒体搬送方向へ移動させる。
ロール・ツー・ロール方式の媒体搬送手段を構成する供給側のロール(送り出し供給ロール)142から送り出された記録媒体112は、印字部の入り口(プラテン126の記録媒体搬送方向の上流側)に設けられた一対のニップローラ140によって、記録媒体搬送方向に間欠搬送される。インクジェットヘッド124の直下の印字部に到達した記録媒体112は、インクジェットヘッド124により印字が実行され、印字後に巻き取りロール144に巻き取られる。印字部の記録媒体搬送方向の下流側には、記録媒体112のガイド146が設けられている。
印字部においてインクジェットヘッド124と対向する位置にあるプラテン126の裏面(記録媒体112を支持する面と反対側の面)には、印字中の記録媒体112の温度を調整するための温調部150が設けられている。印字時の記録媒体112が所定の温度となるように調整されると、記録媒体112に着弾したインク液滴の粘度や、表面張力等の物性値が所望の値になり、所望のドット径を得ることが可能となる。なお、必要に応じて、温調部150の上流側にプレ温調部152を設けてもよいし、温調部150の下流側にアフター温調部154を設けてもよい。
(画像形成部の構成)
図14は、キャリッジ130上に配置されるインクジェットヘッド124と仮硬化光源132A,132B及び本硬化光源134A,134Bの配置形態の例を示す平面透視図である。
インクジェットヘッド124には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)、ライトシアン(LC)、ライトマゼンタ(LM)、クリア(透明)インク(CL)、ホワイト(白)インク(W)の各色のインクごとに、それぞれ色のインクを吐出するためのノズル列161Y、161M、161C、161K、161LC、161LM、161CL、161Wが設けられている。図14ではノズル列を点線により図示し、ノズルの個別の図示は省略されている。また、以下の説明では、ノズル列161Y、161M、161C、161K、161LC、161LM、161CL、161Wを総称して符号161を付してノズル列を表すことがある。
インク色の種類(色数)や色の組み合わせについては本実施形態に限定されない。例えば、LC、LMのノズル列を省略する形態、CLやWのノズル列のいずれか一方を省略する形態、メタルインクのノズル列を追加する形態、Wのノズル列に代わりメタルインクのノズル列を具備する形態、特別色のインクを吐出するノズル列を追加する形態などが可能である。また、色別のノズル列の配置順序も特に限定はない。ただし、複数のインク種のうち紫外線に対する硬化感度の低いインクを仮硬化光源132A又は仮硬化光源132Bに近い側に配置する構成が好ましい。
色別のノズル列161ごとにヘッドモジュールを構成し、これらを並べることによって、カラー描画が可能なインクジェットヘッド124を構成することができる。例えば、イエローインクを吐出するノズル列161Yを有するヘッドモジュール124Yと、マゼンタインクを吐出するノズル列161Mを有するヘッドモジュール124Mと、シアンインクを吐出するノズル列161Cを有するヘッドモジュール124Cと、黒インクを吐出するノズル列161Kを有するヘッドモジュール124Kと、LC、LM、CL、Wの各色のインクを吐出するノズル列161LC、161LM、161CL、161Wをそれぞれ有する各ヘッドモジュール124LC、124LM、124CL、124Wと、をキャリッジ130の往復移動方向(主走査方向、Y方向)に沿って並ぶように等間隔に配置する態様も可能である。色別のヘッドモジュール124Y、124M、124C、124K、124LC、124LM、124CL、124Wのモジュール群(ヘッド群)を「インクジェットヘッド」と解釈してもよいし、各モジュールをそれぞれ「インクジェットヘッド」と解釈することも可能である。或いはまた、1つのインクジェットヘッド124の内部で色別にインク流路を分けて形成し、1ヘッドで複数色のインクを吐出するノズル列を備える構成も可能である。
各ノズル列161は、複数個のノズルが一定の間隔で記録媒体搬送方向(副走査方向、X方向)に沿って一列に(直線的に)並んだものとなっている。本例のインクジェットヘッド124は、各ノズル列161を構成するノズルの配置ピッチ(ノズルピッチ)が254μm(100dpi)、一列のノズル列161を構成するノズルの数は256ノズル、ノズル列161の全長Lw(ノズル列の全長)は約65mm(254μm×255=64.8mm)である。駆動波形の変更によって10pl(ピコリットル)、20pl、30plの3種類の吐出液滴量を打ち分けることができる。
(作画モードについて)
本例に示すインクジェット記録装置110は、マルチパス方式の描画制御が適用され、印字パス数の変更によって印字解像度(記録解像度)を変更することが可能である。例えば、高生産モード、標準モード、高画質モードの3種類の作画モードが用意され、各モードでそれぞれ印字解像度が異なる。印刷目的や用途に応じて作画モードを選択することができる。
(本硬化光源の構成例について)
図15に示したように、本硬化光源134A,134Bは、それぞれ複数個のUV‐LED(Light Emitting Diode)素子135が並べられた構造を有している。2つの本硬化光源134A,134Bは、共通の構成である。本例では、本硬化光源134A,134Bとして、Y方向に6個、X方向に2個のUV‐LED素子135がマトリクス状に配置されたLED素子配列(6×2)を例示したが、LED素子数及びその配列形態はこの例に限定されない。例えば、複数個のLED素子をY方向に沿って一列に並べた構成も可能である。
また、本硬化光源134A,134Bの発光源としては、UV‐LED素子135に限らず、UVランプなどを用いることも可能である。
(仮硬化光源について)
仮硬化光源132A,132Bについても、UV‐LED素子やUVランプを用いることができる。なお、複数個のUV‐LED素子を用いる場合、ノズル列方向に沿ってLEDを配列させる態様に限らず、仮硬化光源132A,132Bのユニットの端面(上流側端面、又は下流側端面、若しくは、その両方の端面)にLED素子を配置する形態もあり得る。
(インクジェットヘッドの構造)
図16(a)は、インクジェットヘッド124のノズル配置を示す平面透視図であり、一色分のノズル列161が図示されている。同図に示すように、一色分のノズル列161は、副走査方向(図12に図示したX方向)に沿って一列にノズル170が配置されている。各ノズル170は吐出させるインクが収容される圧力室172(破線により図示)と連通している。なお、ノズル数やノズルの配列形態は特に限定されない。例えば、図16(b)に示すように、ノズル170を二列の千鳥配置させる態様も可能である。もちろん、ノズル列を3列以上配列させた二次元マトリクス配列などの形態も可能であり、実現すべきノズル密度に応じて様々なノズル配列を採用し得る。
なお、インクジェットヘッド124の内部流路構造は図2で説明した構成と同様の構成とすることができる。すなわち、図16(a)、(b)のノズル170、圧力室172は、図2で説明したノズル28、圧力室26に相当する。
(制御系の構成)
図17は、インクジェット記録装置110の制御系の要部構成を示すブロック図である。同図に示すように、インクジェット記録装置110は、制御手段としての制御装置202が設けられている。
制御装置202としては、例えば、中央演算処理装置(CPU:central processing unit)を備えたコンピュータ等を用いることができる。制御装置202は、所定のプログラムに従ってインクジェット記録装置110の全体を制御する制御装置として機能するとともに、各種演算を行う演算装置として機能する。制御装置202には、記録媒体搬送制御部204、キャリッジ駆動制御部206、光源制御部208、画像処理部210、吐出制御部212、インク供給制御部213が含まれる。これらの各部は、ハードウエア回路又はソフトウエア、若しくはこれらの組み合わせによって実現される。
記録媒体搬送制御部204は、記録媒体112(図12参照)の搬送を行うための搬送駆動部214を制御する。搬送駆動部214は、図13に示すニップローラ140を駆動する駆動用モータ、及びその駆動回路が含まれる。プラテン126(図12参照)上に搬送された記録媒体112は、インクジェットヘッド124による主走査方向の往復走査(印刷パスの動き)に合わせて、副走査方向へ間欠送りされる。
図17に示すキャリッジ駆動制御部206は、キャリッジ130(図12参照)を主走査方向に移動させるための主走査駆動部216を制御する。主走査駆動部216は、キャリッジ130の移動機構に連結される駆動用モータ、及びその制御回路が含まれる。光源制御部208は、LED駆動回路218を介して仮硬化光源132A,132BのUV‐LED素子の発光を制御するとともに、LED駆動回路219を介して本硬化光源134A,134BのUV‐LED素子の発光を制御する制御手段である。
制御装置202は、操作パネル等の入力装置220、表示装置222が接続されている。入力装置220は、手動による外部操作信号を制御装置202へ入力する手段であり、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、操作ボタンなど各種形態を採用しうる。表示装置222には、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、CRTなど、各種形態を採用し得る。オペレータは、入力装置220を操作することにより、作画モードの選択、印刷条件の入力や付属情報の入力・編集などを行うことができ、入力内容や検索結果等の各種情報は、表示装置222の表示を通じて確認することができる。
また、インクジェット記録装置110には、各種情報を格納しておく情報記憶部224と、印刷用の画像データを取り込むための画像入力インターフェース226が設けられている。画像入力インターフェースには、シリアルインターフェースを適用してもよいし、パラレルインターフェースを適用してもよい。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。
画像入力インターフェース226を介して入力された画像データは、画像処理部210にて印刷用のデータ(ドットデータ)に変換される。ドットデータは、一般に、多階調の 画像データに対して色変換処理、ハーフトーン処理を行って生成される。色変換処理は、sRGBなどで表現された画像データ(例えば、RGB各色について8ビットの画像データ)をインクジェット記録装置110で使用するインク各色の色データに変換する処理である。
ハーフトーン処理は、色変換処理により生成された各色の色データに対して、誤差拡散法や閾値マトリクス等の処理で各色のドットデータに変換する処理である。ハーフトーン処理の手段としては、誤差拡散法、ディザ法、閾値マトリクス法、濃度パターン法など、各種公知の手段を適用できる。ハーフトーン処理は、一般にM値(M≧3)の階調画像データをN値(N<M)の階調画像データに変換する。最も簡単な例では、二値(ドットのオンオフ)のドット画像データに変換するが、ハーフトーン処理において、ドットサイズの種類(例えば、大ドット、中ドット、小ドットなどの3種類)に対応した多値の量子化を行うことも可能である。
こうして得られた二値又は多値の画像データ(ドットデータ)は、各ノズルの駆動(オン)/非駆動(オフ)、さらに、多値の場合には液滴量(ドットサイズ)を制御するインク吐出データ(打滴制御データ)として利用される。
吐出制御部212は、画像処理部210において生成されたドットデータに基づいて、ヘッド駆動回路228に対する吐出制御信号を生成する。また、吐出制御部212は、駆動波形生成部(図1の波形発生器18に相当)を備えている。駆動波形生成部は、インクジェットヘッド124の各ノズルに対応した吐出エネルギー発生素子(本例では、ピエゾ素子)を駆動するための駆動電圧の電圧波形を生成する手段である。駆動波形データは、予め情報記憶部224に格納されており、必要に応じて使用される駆動波形データが出力される。駆動波形生成部から出力された駆動波形は、ヘッド駆動回路228に供給される。なお、駆動波形生成部から出力される信号はデジタル波形データであってもよいし、アナログ電圧信号であってもよい。
ヘッド駆動回路228を介してインクジェットヘッド124に対して、共通の駆動電圧が供給され、各ノズルの吐出タイミングに応じて各吐出エネルギー発生素子の個別電極に接続されたスイッチ素子(不図示)のオンオフを切り換えることで、対応するノズルからインクが吐出される。吐出制御部212とヘッド駆動回路228の組み合わせが「駆動信号供給部」、「液体吐出ヘッドの駆動装置」に相当する。
情報記憶部224は、制御装置202のCPUが実行するプログラム、及び制御に必要な各種データなどが格納されている。情報記憶部224は、作画モードに応じた解像度の設定情報、パス数(スキャンの繰り返し数)、副走査送り量の制御に必要な送り量情報、仮硬化光源132A,132B及び本硬化光源134A,134Bの制御情報などが格納されている。
エンコーダ230は、主走査駆動部216の駆動用モータ、及び搬送駆動部214の駆動用モータに取り付けられており、該駆動モータの回転量及び回転速度に応じたパルス信号を出力し、該パルス信号は制御装置202に送られる。エンコーダ230から出力されたパルス信号に基づいて、キャリッジ130の位置、及び記録媒体112(図12参照)の位置が把握される。
センサ232には各種の検出部が含まれる。例えば、用紙幅を検知するセンサは、キャリッジ130に取り付けられたおり、センサ232から得られたセンサ信号に基づいて記録媒体112の幅が把握される。
インク供給制御部213は、インクジェットヘッド124に対するインクの供給を制御するとともに、インクジェットヘッド124の内圧(内部の圧力)を制御する圧力制御部として機能する。インク供給制御部213は、圧力調整部242を介してインクジェットヘッド124の内圧を調整する。圧力調整部242は、例えば、インク貯留部(ここでは、サブタンク)244を上下動させるタンク上下動装置、或いは、ポンプ、若しくはこれらの組み合わせなどで構成される。
圧力検出部246は、インクジェットヘッド124の内圧を検出する手段である。圧力検出部246は、インクジェットヘッド124に設けられていてもよいし、インク貯留部244に設けられていてもよく、インクジェットヘッド124とインク貯留部244とを繋ぐ流路部に設けられていてもよい。圧力検出部246で検出された情報は、インク供給制御部213に通知され、インクジェットヘッド124の内部圧力の制御に利用される。既述のとおり、圧力調整部242を制御することにより、インクジェットヘッド124のノズル面に液膜層52を形成することができる。
<実施形態の利点>
(1)本実施形態によれば、親液ノズルを有するヘッドにおいて、噴射パルス(第1パルスP1)の後にメニスカス62を吸引する非噴射パルス(第2パルスP2)を印加して、ノズル面34上のインクを圧力室26内に効果的に引き込むため、ノズル面34を覆う液膜層52のインク量の増加を抑制することができる。このため、液膜層52の膜厚を所要の薄さに維持することができ、紫外線光源からの漏れ光(迷光)による液膜層52の硬化が抑制される。
(2)本実施形態によれば、親液性を有するノズル面34に紫外線硬化型インクによる液膜層52を形成した状態で吐出が行われるインクジェットヘッド12、124について、ノズル面34の液膜層52を薄層化できるため、ノズル面34上の液膜層が厚くなることに起因する不吐出の発生を抑制することができる。本実施形態によれば、不吐出ノズルが発生しにくく、安定した吐出を維持することができる。
(3)また、親液ノズルを有するヘッドであるため、インクミストの付着、固化による吐出不良の発生を回避することができる。
(4)さらに、ノズル面34に液膜層52が形成されているため、ノズルプレートのメンテナンスが容易である。すなわち、ブレードや払拭ウェブなどの払拭部材をノズル面34に接触させてノズル面をワイピングする場合、ノズル面34を覆う液膜層52によってウエットワイピングになるので、ワイピングに対する耐久性が強い。
<変形例1>
図8では、1つの噴射パルス(P1)と1つの非噴射パルス(P2)とを組み合わせた駆動波形を例示したが、発明の実施に際しては、噴射パルスと非噴射パルスのそれぞれのパルス数については特に制限はない。少なくとも1つの噴射パルスと、少なくとも1つの非噴射パルス(メニスカスを圧力室の方向に吸引するためのメニスカス引き込み波形)を含んでいればよい。噴射パルスと非噴射パルスとが交互に印加される構成であってもよいし、複数の噴射パルスを連続して印加した後に、1つの非噴射パルス(メニスカス引き込み波形)を印加する構成であってもよい。
<変形例2>
図8では、電圧の上昇によって圧力室が拡張(減圧)され、電圧の下降によって圧力室が収縮(加圧)される引き押し波形を例示したが、圧電素子を構成する圧電体の分極方向によっては、基準電位から電圧を下げる電圧下降期間の波形部分によって圧力室を膨張させてメニスカスを引き込む「引き(pull)」の動作を行い、電圧を上昇させる電圧上昇期間の波形部分によって圧力室を収縮させる「押し(push)」の動作を行う構成を採用することも可能である。
<変形例3>
図12から図17で説明したインクジェット記録装置では、紫外線照射部として、仮硬化光源と、本硬化光源とを備える例を示したが、仮硬化光源を省略する形態も可能である。また、或いはまた、図14、15の仮硬化光源132A,132Bの位置に本硬化光源を搭載する形態も可能である。
<変形例4>
上述の実施形態では、インクジェットヘッドを往復移動させながら描画行うシリアル方式のインクジェット記録装置を例示したが、ラインヘッドを用いるシングルパス印字方式のインクジェット記録装置についても本発明を適用可能である。
<変形例5>
上述の実施形態では、紫外線硬化型インクを例示したが、本発明の適用範囲はこれに限定されない。例えば、電子線の照射によって硬化する電子性硬化型インク(いわゆる、EBインク)を用いるヘッドなど、活性エネルギー硬化型の液体を吐出する液体吐出ヘッド及びこれを用いるシステムについて広く応用することができる。
<本発明の応用例について>
上記の実施形態では、グラフィック印刷用のインクジェット記録装置への適用を例に説明したが、本発明の適用範囲はこの例に限定されない。例えば、電子回路の配線パターンを描画する配線描画装置、各種デバイスの製造装置、吐出用の機能性液体として樹脂液を用いるレジスト印刷装置、カラーフィルター製造装置、マテリアルデポジション用の材料を用いて微細構造物を形成する微細構造物形成装置など、液状機能性材料を用いて様々な形状やパターンを描画する液体吐出装置、インクジェットシステムに広く適用できる。
本発明は以上説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で当該分野の通常の知識を有するものにより、多くの変形が可能である。
10…液体吐出装置、12…インクジェットヘッド、14…駆動装置、16…圧電アクチュエータ、18…波形発生器、20…信号発生部、22…信号選択部、26…圧力室、27…圧電素子、28…ノズル、32…共通流路、34…ノズル面、36…ノズルプレート、40…振動板、46…圧電体、50…インク、52…液膜層、62…メニスカス、110…インクジェット記録装置、124…記録媒体、124…インクジェットヘッド、130…キャリッジ、132A,132B…仮硬化光源、134A,134B…本硬化光源、202…制御装置、206…キャリッジ駆動制御部、212…吐出制御部、213…インク供給制御部、216…走査駆動部、228…ヘッド駆動回路、242…圧力調整部、244…インク貯留部、246…圧力検出部、P1…第1パルス(噴射パルス)、P2…第2パルス(非噴射パルス)

Claims (11)

  1. 活性エネルギーの照射によって硬化する液体を吐出させるノズルの開口が形成されているノズル面を有し、前記ノズル面が前記液体に対する親液性を示す親液ノズルプレートと、前記ノズルに連通する圧力室と、前記圧力室内の液体を加圧する吐出エネルギー発生素子と、を具備し、前記ノズル面に前記液体による液膜層が形成された状態で前記ノズルから液滴の吐出が行われる液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドの前記吐出エネルギー発生素子に対して、前記吐出エネルギー発生素子を作動させる駆動信号を供給する駆動信号供給手段と、を備え、
    前記駆動信号供給手段は、
    前記ノズルから液滴を吐出させる吐出動作を行わせる噴射パルスと、
    前記噴射パルスの印加後に前記ノズルから液滴を吐出させることなく前記圧力室の減圧と加圧を行う非噴射パルスと、を含む駆動信号を供給するものであり、
    前記非噴射パルスのうち前記圧力室を減圧させる減圧波形部分は、前記噴射パルスの印加によって前記ノズルから液滴が吐出された後に前記ノズルの部分のメニスカスが前記圧力室の方向に向かって移動する期間に、かつ、前記メニスカスと前記ノズル面の前記液膜層とがつながっている状態のときに印加される液体吐出装置。
  2. 前記噴射パルスの前記圧力室を加圧する加圧波形部分の開始時から前記非噴射パルスの前記減圧波形部分の開始時までの時間をPr、前記噴射パルスの電圧Vに対する前記非噴射パルスの電圧Vの比(V/V)をPv、前記液体吐出ヘッドの共振周期をTcとするとき、Pr≦Tc、0.25≦Pv≦0.75を満たす請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. Pr=0.5Tc、Pv=0.5である請求項2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記非噴射パルスの印加によって前記ノズルの部分のメニスカスは前記液膜層の液体と共に前記圧力室の方向に引き込まれ、その後前記メニスカスと前記ノズル面の前記液膜層との連結が切れ、前記ノズル内のメニスカスと前記ノズル面を覆う前記液膜層とが分離した非連結状態となる請求項1から3のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  5. 前記非噴射パルスは、前記減圧波形部分の印加後に、前記圧力室を加圧する加圧波形部分を有しており、当該非噴射パルスの加圧波形部分は、前記ノズルの部分の前記メニスカスと前記ノズル面の前記液膜層との連結が切れた非連結状態のときに印加される請求項1から4のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  6. 前記非噴射パルスの加圧波形部分の印加中に前記非連結状態が維持される請求項5に記載の液体吐出装置。
  7. 前記噴射パルスの加圧波形部分を第1の加圧波形部分とするとき、前記噴射パルスは、前記第1の加圧波形部分の前に前記圧力室を減圧させる第1の減圧波形部分を有し、
    前記非噴射パルスの減圧波形部分を第2の減圧波形部分、前記非噴射パルスの加圧波形部分を第2の加圧波形部分とするとき、
    前記第2の減圧波形部分の開始から終了までの時間は、前記第1の減圧波形部分の開始から終了までの時間よりも長く、
    前記第2の加圧波形部分の開始から終了までの時間は、前記第1の加圧波形部分の開始から終了までの時間よりも長い請求項5又は6に記載の液体吐出装置。
  8. 前記液体吐出ヘッドのノズルから吐出され、媒体上に付着させた前記液体に前記活性エネルギーを照射する活性エネルギー照射部を備える請求項1から7のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  9. 前記媒体に対して前記液体吐出ヘッド及び前記活性エネルギー照射部を前記媒体に対して相対移動させる相対移動機構を備える請求項8に記載の液体吐出装置。
  10. 活性エネルギーの照射によって硬化する液体を吐出させるノズルの開口が形成されているノズル面を有し、前記ノズル面が前記液体に対する親液性を示す親液ノズルプレートと、前記ノズルに連通する圧力室と、前記圧力室内の液体を加圧する吐出エネルギー発生素子と、を具備し、前記ノズル面に前記液体による液膜層が形成された状態で前記ノズルから液滴の吐出が行われる液体吐出ヘッドの前記吐出エネルギー発生素子に対して、前記吐出エネルギー発生素子を作動させる駆動信号を供給する液体吐出ヘッドの駆動装置であって、
    前記ノズルから液滴を吐出させる吐出動作を行わせる噴射パルスと、
    前記噴射パルスの印加後に前記ノズルから液滴を吐出させることなく前記圧力室の減圧と加圧を行う非噴射パルスと、を含み、
    前記非噴射パルスのうち前記圧力室を減圧させる減圧波形部分は、前記噴射パルスの印加によって前記ノズルから液滴が吐出された後に前記ノズルの部分のメニスカスが前記圧力室の方向に向かって移動する期間に、かつ、前記メニスカスと前記ノズル面の前記液膜層とがつながっている状態のときに印加される駆動信号を供給する液体吐出ヘッドの駆動装置。
  11. 活性エネルギーの照射によって硬化する液体を吐出させるノズルの開口が形成されているノズル面を有し、前記ノズル面が前記液体に対する親液性を示す親液ノズルプレートと、前記ノズルに連通する圧力室と、前記圧力室内の液体を加圧する吐出エネルギー発生素子と、を具備する液体吐出ヘッドの前記吐出エネルギー発生素子に駆動信号を供給して吐出動作を行わせる液体吐出ヘッドの駆動方法であって、
    前記ノズル面に前記液体による液膜層が形成された状態で前記吐出エネルギー発生素子に前記ノズルから液滴を吐出させる噴射パルスを印加する工程と、
    前記噴射パルスの印加後に前記ノズルから液滴を吐出させることなく前記圧力室の減圧と加圧を行う非噴射パルスを印加する工程と、を含み、
    前記噴射パルスの印加によって前記ノズルから液滴が吐出された後に前記ノズルの部分のメニスカスが前記圧力室の方向に向かって移動する期間に、かつ、前記メニスカスと前記ノズル面の前記液膜層とがつながっている状態のときに、前記非噴射パルスのうち前記圧力室を減圧させる減圧波形部分を印加して前記液膜層の液体を前記圧力室の方向に吸引する液体吐出ヘッドの駆動方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016141002A (ja) * 2015-01-30 2016-08-08 コニカミノルタ株式会社 インクジェットヘッド
JP2019073027A (ja) * 2015-06-30 2019-05-16 株式会社小森コーポレーション 印刷装置
JP2020192690A (ja) * 2019-05-24 2020-12-03 東芝テック株式会社 液体吐出ヘッド及びプリンタ

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