JP2015199218A - ワーク貼り合わせ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】各種デバイスで板状ワークに、もう一枚の板状ワークを貼り合わせる貼り合わせデバイスの製造工程において、第一保持部材による第一ワークの加圧時及び第一ワークからの粘着ピンの引き剥がし時において第一ワークの変形を最小限に抑えるワーク貼り合わせ装置の提供。【解決手段】制御部7で接離用駆動部4及び着脱用駆動部5が作動制御され、減圧雰囲気DPで第一保持部材1又は粘着ピン3のいずれか一方か又は両方を第二保持部材2に対し相対的に接近移動させ、第一ワークW1と第二ワークW2が貼り合わせ、前記貼り合わせ後は、第一保持部材1の剛性当接面11が第一ワークW1に接触した状態で、粘着ピン3を第一ワークW1から離隔する方向へ移動させ、粘着ピン3の引き剥がしに伴い第一ワークW1における粘着ピン3で粘着保持された部位の周辺部分が、剛性当接面11と接触して剛性当接面11に沿うように形状保持されるワーク貼り合わせ装置。【選択図】図1

Description

本発明は、タッチパネルと液晶モジュール(LCM)の間にUV硬化性の光学透明樹脂(OCR)に封止して貼り合わせたタッチパネル式のフラットパネルディスプレイ(FPD)や3D(3次元)ディスプレイや電子書籍か、又は有機発光ダイオード(OLED:有機EL)を内部に封止した有機ELディスプレイなどのような、LCMやフレキシブルプリント配線板(FPC)やガラス基板などの板状ワークに対し、タッチパネルやカバーガラスやカバーフィルムやFPDなどのもう一枚の板状ワークを貼り合わせるための貼合デバイスの製造過程に用いられるワーク貼り合わせ装置に関する。
従来、この種のワーク貼り合わせ装置として、チャンバの内側に設けられた上テーブルに、基板保持面に弾性体と真空吸着機構とパージガスブロー機構とを備えた弾性体プレートを設け、上テーブルとは独立して上下することができる粘着ピンプレートに複数の粘着ピンを備え、上テーブル及び弾性体プレートに粘着ピンが移動可能な貫通孔を設け、粘着ピンの先端に粘着機構(粘着シート)を有する構成とした基板組立装置がある(例えば、特許文献1参照)。
さらに、粘着ピン及び下テーブルにそれぞれ上下基板を保持し、真空チャンバ内が減圧状態になると、上下基板のXYθ方向のずれを修正する。上下基板の位置合わせが終了すると、上テーブルを移動させると共に、それに同期して粘着ピン駆動機構を下テーブル側に移動させることで上下基板を接触させ、更に上テーブルのみが下降し、加圧を行うと共に粘着ピンから上基板を離脱させる。基板を加圧する際に弾性体プレート上の弾性体が変形することによって、基板全体を均一に加圧することができる。
前述のような方法では、粘着ピンの粘着シートを基板面から剥がす際に周囲の弾性体が緩衝部材として働き、粘着ピン部分の基板面に大きな引き剥がし力が作用せずに、引き剥がし力が分散されるために基板に歪が発生しにくくなる。
特開2007−310041号公報
近年では、貼合デバイスを構成する基板などの板状ワークが薄肉化され、板状ワークとしてカバーフィルムが用いられることもあり、板状ワークの薄肉化に伴って剛性も低下する傾向にある。
しかし乍ら、特許文献1に記載のものでは、上テーブルによる基板の加圧時に弾性体を変形させるため、上基板において弾性体が変形した箇所と接触する部位も変形して部分的な歪みが発生する。
さらに、基板面からの粘着ピンの剥離時においても弾性体を弾性変形させて緩衝するように構成しているため、上基板において粘着ピンで粘着保持された部位及びその周辺部分が、弾性体の変形に伴い変形して部分的な歪みが発生する。
これらの部分的な歪みにより、貼合デバイスのギャップ不良や、貼り合わせた上下基板に部分的な位置ズレができてアライメント不良が発生するという問題があった。
特に、上基板として薄肉化された基板やフィルムなどを用いた際には、ギャップ不良やアライメント不良が顕著に表れて、位置ズレも大きくなるという問題があった。
また、上テーブルの弾性体プレートと粘着ピンの粘着シートに接していた上基板を離脱(剥がす)時には、弾性体において粘着チャックの周辺近傍に配置される部位に対し、上基板において粘着ピンで粘着保持された部位の周辺部分が強く押し付けられるとともに、これら両者の変形により弾性体と上基板の接触面積が更に増大するため、大きな静電気が発生して帯電(剥離帯電)する。
しかも、弾性体プレート及び粘着ピンから上基板を離脱して離す剥離動作は、減圧された真空チャンバ内の絶乾状態(湿度がほぼ0%の状態)で行われるため、剥離帯電の影響が非常に大きくなる。また、密閉された真空チャンバの内部における剥離動作であるため、大気中での剥離動作とは異なり、ブローイオナイザーやフォトイオナイザーを用いて、発生した剥離帯電を簡単に除去するというも事実上困難な条件下にある。
それにより、発生した帯電による電荷によって、真空チャンバー内の導電部分へアーク放電が発生し、上基板の貼り合わせ面に存在する電子回路などが断線を起こすか、或いは破壊までは至らなくとも、静電気によってその特性が変化させられることもあるという問題があった。
本発明は、このような問題に対処することを課題とするものであり、第一保持部材による第一ワークの加圧時及び第一ワークからの粘着ピンの引き剥がし時において第一ワークの変形を最小限に抑えること、などを目的とするものである。
このような目的を達成するために本発明は、第一ワークを粘着保持手段で粘着保持し、減圧雰囲気で前記第一ワークと第二ワークを相対的に接近移動して貼り合わせるとともに、前記第一ワークから前記粘着保持手段を剥離するワーク貼り合わせ装置であって、前記第一ワークと対向して面状に接触する剛性当接面を有する第一保持部材と、前記粘着保持手段として前記第一保持部材を貫通するように設けられる粘着ピンと、前記第一保持部材又は前記第二ワークが保持される第二保持部材のいずれか一方か若しくは両方を相対的に接近移動させる接離用駆動部と、前記第一保持部材に対して前記粘着ピンを相対的に往復動させる着脱用駆動部と、前記保持部材用駆動部及び粘着ピン用駆動部をそれぞれ作動制御する制御部と、を備え、前記制御部は、減圧雰囲気において前記接離用駆動部及び前記着脱用駆動部により、前記第一保持部材又は前記粘着ピンのいずれか一方か若しくは両方を、前記第一ワークと前記第二ワークが貼り合わされるように前記第二保持部材に対し相対的に接近移動させ、前記第一ワーク及び前記第二ワークの貼り合わせ後に、前記接離用駆動部により前記剛性当接面が前記第一ワークの表面に接触する状態を保持し、前記粘着ピン用駆動部により前記粘着ピンを前記第一ワークから離隔する方向へ移動させることを特徴とする。
前述した特徴を有する本発明は、制御部で接離用駆動部及び着脱用駆動部が作動制御され、減圧雰囲気で第一保持部材又は粘着ピンのいずれか一方か若しくは両方を第二保持部材に対し相対的に接近移動させることにより、第一ワークと第二ワークが貼り合わされる。この貼り合わせ後は、第一保持部材の剛性当接面が第一ワークに接触した状態で、粘着ピンを第一ワークから離隔する方向へ移動させることにより、粘着ピンの引き剥がしに伴い第一ワークにおける粘着ピンで粘着保持された部位の周辺部分が、剛性当接面と接触して剛性当接面に沿うように形状保持される。
したがって、第一保持部材による第一ワークの加圧時及び第一ワークからの粘着ピンの引き剥がし時において第一ワークの変形を最小限に抑えることができる。
その結果、上テーブルによる基板の加圧時及び基板面からの粘着ピンの剥離時にそれぞれ弾性体が変形して上基板に部分的な歪みを発生する従来のものに比べ、第一ワークとして薄肉化された基板やフィルムなどの剛性が低いものを用いても、第一保持部材による第一ワークの加圧時及び第一ワークからの粘着ピンの引き剥がし時において第一ワークに部分的な歪みが発生しないため、貼り合わせた第一ワークと第二ワークが平行に保たれてギャップ不良の発生を防止できるとともに、貼り合わせた第一ワークと第二ワークが部分的に位置ズレしないため、アライメント不良の発生を防止できる。
本発明の実施形態に係るワーク貼り合わせ装置の全体構成を示す説明図であり、(a)が貼り合わせ前の縦断正面図、(b)が貼り合わせ後の縦断正面図である。 ワーク貼り合わせ工程を示す説明図であり、(a)が受け取り後の縮小縦断正面図、(b)が粘着時の縮小縦断正面図、(c)が貼り合わせ時の縮小縦断正面図、(d)が引き剥がし時の縮小縦断正面図である。 帯電防止手段の変形例を示す説明図であり、(a)が貼り合わせ前の縦断正面図、(b)が貼り合わせ後の縦断正面図である。 帯電防止手段の変形例を示す説明図であり、(a)が貼り合わせ前の縦断正面図、(b)が貼り合わせ後の縦断正面図である。 吸着保持手段の変形例を示す説明図であり、(a)が貼り合わせ前の縦断正面図、(b)が貼り合わせ後の縦断正面図である。 ワーク貼り合わせ工程を示す説明図であり、(a)が受け取り後の縮小縦断正面図、(b)が粘着時の縮小縦断正面図、(c)が貼り合わせ時の縮小縦断正面図、(d)が引き剥がし時の縮小縦断正面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の実施形態に係るワーク貼り合わせ装置Aは、図1〜図6に示すように、板状の第一ワークW1を粘着保持手段で粘着保持し、減圧雰囲気DPで第一ワークW1と板状の第二ワークW2を相対的に接近移動して、第一ワークW1と第二ワークW2を貼り合わせ、第二ワークW2に貼り合わされた第一ワークW1から前記粘着保持手段を剥離する真空貼り合わせ装置である。
この真空貼り合わせ装置の具体例としては、変圧室Bに搬入された第一ワークW1を粘着保持手段で粘着保持して受け取り、その後、減圧された変圧室B内で第二ワークW2に対し相対的に接近移動して貼り合わせる(合着する)ことにより、内部に封止空間を有する貼合デバイスWが作成される。これに続いて、貼合デバイスWの第一ワークW1から前記粘着保持手段を剥離した後に、変圧室Bを大気圧に戻すことで、貼合デバイスWの封止空間の内圧と圧力差が生じ、この圧力差により貼合デバイスWを所定ギャップまで均等に加圧され、完成した貼合デバイスWを変圧室Bから搬出するように構成される。
詳しく説明すると、本発明の実施形態に係るワーク貼り合わせ装置Aは、第一ワークW1と対向するように設けられる第一保持部材1と、第一保持部材1又は第二ワークW2が保持される第二保持部材2のいずれか一方か若しくは両方を相対的に接近移動させる接離用駆動部4と、前記粘着保持手段として第一保持部材1を貫通するように設けられる粘着ピン3と、第一保持部材1に対して粘着ピン3を相対的に往復動させる着脱用駆動部5と、を主要な構成要素として備えている。
また、第一保持部材1に向け第一ワークW1を吸引して保持する吸着保持手段6を備えることも可能である。
さらに、少なくとも接離用駆動部4及び着脱用駆動部5や吸着保持手段6をそれぞれ作動制御するための制御部7が備えられている。
貼合デバイスWは、例えばFPDや3D(3次元)ディスプレイや電子書籍か又は有機ELディスプレイなどのような、構成部品が一体的に組み付けられた薄板状の構造体である。
第一ワークW1は、例えばタッチパネルやカバーガラスやカバーフィルムなどからなり、LCMやフレキシブルプリント配線板(FPC)などからなる第二ワークW2を覆うように接着されることで、FPDや有機ELディスプレイなどを構成するものである。
さらに必要に応じて、第一ワークW1及び第二ワークW2の対向面のいずれか一方又は両方には、シール材W3がディスペンサなどの定量吐出ノズルを用いて塗布される。
シール材W3としては、紫外線などの光エネルギーを吸収して重合が進行することにより硬化して接着性を発現する、UV硬化性の光学透明樹脂(OCR)などの光硬化型接着剤を用い、スペーサーなどのセルギャップ制限機能が無い貼り合わせを行う貼合デバイスWに適している。
また、その他の例として、熱エネルギーの吸収により重合が進行して硬化する熱硬化型接着剤、二液混合硬化型接着剤などのシール材W3を用いたり、シール材W3を介在させずに第一ワークW1と第二ワークW2の対向面同士を貼り合わせたり変更することも可能である。
なお、第一ワークW1及び第二ワークW2は、図1〜図6に示されるように、通常、上下方向へ対向するように配置され、上側の第一ワークW1と下側の第二ワークW2が貼り合わされる方向を以下「Z方向」という。
第一保持部材1は、例えば金属やセラミックスなどの剛体で歪み(撓み)変形しない厚さの平板状に形成された定盤などからなり、搬入された第一ワークW1とZ方向へ対向して面状に接触する剛性当接面11を有している。
剛性当接面11は、第一保持部材1のワーク側端面(下面)に、平滑か又は略平滑に近い状態で一体形成され、第一ワークW1との帯電防止手段12を有することが好ましい。
帯電防止手段12とは、少なくとも後述する粘着ピン3に接している第一ワークW1を剥がす時に、静電気が発生して帯電(剥離帯電)しないようにするための部材である。
帯電防止手段12の具体例として、図1及び図2と図5及び図6に示される場合には、第一保持部材1の剛性当接面11と第一ワークW1の表面(上面)との間に複数の空間部12sをXY方向へ分散するように形成して、第一ワークW1の表面(上面)との接触面積が狭くなるように構成することが好ましい。
詳しく説明すると、第一保持部材1の剛性当接面11においてその全体又は第一ワークW1と対向する部位に、エンボス加工や切削加工やそれに類似した加工を施すことで、複数の凸状部12aがXY方向へ分散するように一体形成されている。複数の凸状部12aを第一ワークW1の表面に接触させることで、XY方向へ隣り合う凸状部12aの間に複数の空間部12sがそれぞれ分散して配置されるように構成している。空間部12s及び凸状部12aのサイズは、第一保持部材1の剛性当接面11を第一ワークW1の表面に接触させた際に、第一ワークW1が空間部12s及び凸状部12aの凹凸形状に沿って屈曲変形しないように、同形状の細かい凸状部12aを多数形成することが好ましい。
また、帯電防止手段12の他の例として、複数(多数)の凸状部12aや空間部12sに代えて、第一ワークW1の電荷が第一保持部材1へ流れるように構成することも可能である。またさらに、第一保持部材1の材料全体を帯電防止材料で構成したり、図1及び図2と図5及び図6に示される凸状部12aの表面に帯電防止コーティングを施したり、これらを組み合わせることも可能である。
第二保持部材2は、例えば金属やセラミックスなどの剛体で歪み(撓み)変形しない厚さの平板状に形成された定盤などからなり、搬入された第二ワークW2とZ方向へ対向して面状に接触する第二当接面21を有している。
第二当接面21の具体例としては、第二保持部材2のワーク側端面(上面)にシート状の弾性体22が固着して設けられ、第二保持部材2のワーク側端面に対し弾性体22を挟んで第二ワークW2の表面(下面)が接触するように構成することが好ましい。
弾性体22の弾性変形可能な緩衝面には、第二帯電防止手段23として弾性体22の表面と第二ワークW2の表面との接触面積が狭くなるように、複数の空間部23sと凸状部23aをXY方向へ分散して形成することが好ましい。空間部23sと凸状部23aのサイズは、弾性体22の表面と第二ワークW2の表面を接触させた際に、第二ワークW2が空間部23s及び凸状部23aの凹凸形状に沿って屈曲変形しないように、同形状の細かい凸状部23aを多数形成することが好ましい。
また、第二当接面21の他の例として図示しないが、シート状の弾性体22を固着せず、第一保持部材1の剛性当接面11と同様に、平滑か又は略平滑に近い状態で一体形成することも可能である。
さらに、第一保持部材1の剛性当接面11及び第二保持部材2の第二当接面21には、変圧室B内に搬入された第一ワークW1と第二ワークW2をそれぞれ着脱自在で且つ移動不能に保持するための手段がそれぞれ設けられている。
上方に配置される第一保持部材1の剛性当接面11には、第一ワークW1を着脱自在で且つ移動不能に保持するための手段(粘着保持手段)として、粘着ピン3が第一保持部材1をZ方向へ貫通して往復動自在に設置されている。さらに必要に応じて図示されるように、吸着保持手段6を設けることも可能である。
下方に配置される第二保持部材2の第二当接面21には、第二ワークW2を着脱自在で且つ移動不能に保持するための保持手段として、図示されていないが、粘着保持手段又は吸着保持手段のいずれか一方か若しくは両方を設けている。
粘着ピン3は、第一保持部材1に開穿された貫通孔1aを通ってZ方向へ往復動自在に設けられる昇降部3aと、昇降部3aの先端に第一ワークW1とZ方向へ対向するように設けられる粘着部3bと、昇降部3aの基端に設けられて後述する着脱用駆動部5と連係する従動部3cと、を有している。
粘着部3bは、その全体又は一部が例えばフッ素ゴムやエラストマー、ブチルゴム、感光性樹脂、アクリル系やシリコン系などの粘着材料でシート状に形成される粘着シートであり、弾性のある面状に形成された粘着面を有している。粘着部3bの粘着面は、例えばエンボス加工などで凹凸状に形成されて全体的に弾性変形し易くすることにより、第一ワークW1の表面に対して容易に粘り付くように構成することが好ましい。
粘着ピン3の具体例として、図1〜図6に示される例の場合には、プレート状に形成された一つの従動部3cに対し、複数組の昇降部3a及び粘着部3bがそれぞれXY方向へ分散するように連結され、後述する着脱用駆動部5の作動でプレート状の従動部3c及び複数の昇降部3aを介して複数の粘着部3bの粘着面が、それぞれ同期して第一ワークW1の表面に向けて接近移動するように構成されている。昇降部3a及び粘着部3bの数は、第一ワークW1のサイズや第一ワークW1の厚さや第一ワークW1の材質などに対応して決められ、大型サイズの第一ワークW1を吊持するには、多数組の昇降部3a及び粘着部3bをそれぞれXY方向へ所定間隔毎に配置する必要がある。
そして、第一保持部材1又は第二保持部材2のいずれか一方か若しくは両方は、接離用駆動部4と連係して、相対的にZ方向へ接近移動させるように構成されている。
接離用駆動部4は、Z方向へ往復動可能なアクチュエーターなどで構成され、後述する制御部7により例えば図1(a)の実線に示されるように、搬送ロボットなどの受け渡し部材で変圧室B内に搬入された第一ワークW1及び第二ワークW2の受け渡し時において、第一保持部材1又は第二保持部材2のいずれか一方を他方からZ方向へ相対的に離隔移動させるか、若しくは第一保持部材1及び第二保持部材2の両方を互いにZ方向へ相対的に離隔移動させるように作動制御されている。
その後は、例えば図1(a)の二点鎖線及び図1(b)の一点鎖線に示されるように、第一保持部材1側又は第二保持部材2側のいずれか一方を他方に向けてZ方向へ接近移動させるか、若しくは第一保持部材1側及び第二保持部材2側の両方を互いにZ方向へ接近移動させることにより、第一ワークW1と第二ワークW2がシール材W3を挟んでZ方向へ重ね合わされ、必要がある場合には更に加圧して貼り合わせるように作動制御されている。
詳しく説明すると、第一保持部材1又は粘着ピン3のいずれか一方か若しくは両方を第二保持部材2に対し相対的にZ方向へ接近移動させることで、第一ワークW1と第二ワークW2がシール材W3を挟んでZ方向へ重ね合わされ、更に面状加圧して貼り合わせるように作動制御されている。
第一ワークW1及び第二ワークW2の貼り合わせ後には、例えば図1(b)の実線に示されるように、第一保持部材1を剛性当接面11(帯電防止手段12)が第一ワークW1の表面に面接触した状態を一時的に保つように作動制御されている。
さらに、粘着ピン3が第一ワークW1から離隔する方向へ移動した後には、例えば図1(b)の二点鎖線に示されるように、剛性当接面11(帯電防止手段12)を第一ワークW1の表面から離隔する方向へ移動させるように作動制御することが好ましい。
接離用駆動部4の具体例として、図1〜図6に示される例の場合には、第一保持部材1のみを接離用駆動部4と連係させて、第一保持部材1側を第二保持部材2側に向けてZ方向へ相対的に接近移動させている。
また、その他の例として図示しないが、第二保持部材2のみを接離用駆動部4と連係させて、第二保持部材2側を第一保持部材1側に向けZ方向へ相対的に接近移動したり、第一保持部材1及び第二保持部材2をそれぞれ接離用駆動部4と連係させて、第一保持部材1側と第二保持部材2側を同時にZ方向へ相対的に接近移動したり変更することも可能である。
着脱用駆動部5は、Z方向へ往復動可能なアクチュエーターなどで構成され、後述する制御部7により例えば図1(a)の実線に示されるように、変圧室B内に搬入された第一ワークW1の表面に、粘着ピン3の粘着部3bを接触させて粘着保持するように作動制御されている。
その後は、例えば図1(a)の二点鎖線及び図1(b)の一点鎖線に示されるように、粘着ピン3の全体を第二保持部材2と相対的にZ方向へ相対的に接近移動させて、第一ワークW1と第二ワークW2がシール材W3を挟んでZ方向へ重ね合わされ、必要がある場合には更に加圧して貼り合わせるように作動制御することが好ましい。
また第一ワークW1及び第二ワークW2の貼り合わせ後には、例えば図1(b)の実線に示されるように、第一保持部材1の剛性当接面11(帯電防止手段12)が第一ワークW1の表面に面接触した状態で、粘着ピン3の粘着部3bを第一ワークW1の表面からZ方向へ離隔させるように作動制御している。
吸着保持手段6は、第一ワークW1の表面と対向するように設けられる通気口6aと、通気口6aに連通するように接続される通気路6bと、通気路6bに接続される吸排気源6cと、を有する吸引チャックである。
吸排気源6cは、ポンプや圧縮機などで構成され、後述する制御部7により第一ワークW1及び第二ワークW2の受け渡し後又は受け渡し時において、通気路6bを介して通気口6aから吸引するように作動制御されている。また第一ワークW1及び第二ワークW2の貼り合わせ後には、第一保持部材1の剛性当接面11(帯電防止手段12)が第一ワークW1の表面に面接触した状態で、通気路6bを介して通気口6aから圧縮空気などの流体を第一ワークW1の表面に向けて噴出することも可能である。
制御部7は、接離用駆動部4,着脱用駆動部5及び吸着保持手段6とそれぞれ電気的に接続するだけでなく、変圧室Bの内外に第一ワークW1及び第二ワークW2を出し入れするための開閉手段や、変圧室B内を大気雰囲気APから所定真空度の減圧雰囲気DPに調整する室圧調整手段(図示しない)などにも電気的に接続するコントローラーである。
制御部7となるコントローラーは、その制御回路(図示しない)に予め設定されたプログラムに従って、予め設定されたタイミングで順次それぞれ作動制御している。
詳しく説明すると、制御部7は、例えば図1(a)の実線に示されるように、大気雰囲気APの変圧室B内に搬入された第一ワークW1を、粘着ピン3や吸着保持手段6により第一保持部材1の剛性当接面11に受け取り、第二ワークW2を保持手段(図示しない)により第二保持部材2の第二当接面21に受け取るように作動制御している。
その後に、変圧室B内が減圧雰囲気DPに切り替わった後は、例えば図1(a)の二点鎖線及び図1(b)の一点鎖線に示されるように、接離用駆動部4や着脱用駆動部5により、第一保持部材1又は粘着ピン3のいずれか一方か若しくは両方を第二保持部材2に対し相対的にZ方向へ接近移動させることで、第一ワークW1と第二ワークW2がシール材W3を挟んでZ方向へ重ね合わされ、これらを貼り合わせるように作動制御している。
この貼り合わせ時には、第一ワークW1と第二ワークW2を相対的にZ方向へ更に面状加圧することが好ましい。また、面状加圧に代えて上側の第一ワークW1を下側の第二ワークW2に向け落下させて貼り合わせることも可能である。
なお、第一ワークW1及び第二ワークW2の貼り合わせ直前において、第一保持部材1又は第二保持部材2のいずれか一方を他方に対してXYθ方向に調整移動することで、第一ワークW1と第二ワークW2の位置合わせ(アライメント)を行うことが好ましい。
さらに、第一ワークW1及び第二ワークW2の貼り合わせ後は、例えば図1(b)の実線に示されるように、接離用駆動部4により第一保持部材1の剛性当接面11(帯電防止手段12)が第一ワークW1の表面に対し面接触する状態を保持し、着脱用駆動部5により粘着ピン3の粘着部3bを第一ワークW1から離隔する方向へ移動させるように作動制御している。
このような本発明の実施形態に係るワーク貼り合わせ装置Aによると、変圧室Bに搬入された第一ワークW1を粘着ピン3の粘着部3bで粘着保持して受け取る。その後、制御部7で接離用駆動部4及び着脱用駆動部5が作動制御され、減圧雰囲気DP(減圧された変圧室B内)において、第一保持部材1又は粘着ピン3のいずれか一方か若しくは両方を第二保持部材2に対し相対的に接近移動させる。これにより、第一ワークW1と第二ワークW2が重ね合わされ、必要がある場合には更に面状加圧して貼り合わされる。
この貼り合わせ後は、第一保持部材1の剛性当接面11が第一ワークW1に面接触した状態で、粘着ピン3を第一ワークW1から離隔する方向へ移動させる。これにより、粘着ピン3の引き剥がしに伴い第一ワークW1における粘着ピン3で粘着保持された部位の周辺部分が、剛性当接面11と面接触して剛性当接面11に沿うように形状保持される。
したがって、第一保持部材1による第一ワークW1の加圧時及び第一ワークW1からの粘着ピン3の引き剥がし時において第一ワークW1の変形を最小限に抑えることができる。
その結果、第一ワークW1として薄肉化された基板やフィルムなどの剛性が低いものを用いても、第一保持部材1による第一ワークW1の加圧時及び第一ワークW1からの粘着ピン3の引き剥がし時において第一ワークW1に部分的な歪みが発生しないため、貼り合わせた第一ワークW1と第二ワークW2が平行に保たれてギャップ不良の発生を防止できるとともに、貼り合わせた第一ワークW1と第二ワークW2が部分的に位置ズレしないため、アライメント不良の発生を防止できる。
それにより、減圧雰囲気DP(真空中)において第一ワークW1及び第二ワークW2の間に、スペーサーなどのセルギャップ制限機能が無いOCRやOLEDなどを挟んで貼り合わせる際に、部分的な加圧ではなく略面全体で加圧できるとともに、第一ワークW1との剥離時に第一保持部材1の剛性当接面11から粘着ピン3を相対的に引き剥がすことができるので有効である。
特に、第一保持部材1の剛性当接面11は、第一ワークW1との帯電防止手段12を有し、制御部7は、粘着ピン3が第一ワークW1から離隔する方向へ移動した後に、帯電防止手段12を第一ワークW1から離隔する方向へ移動させる場合には、第一ワークW1と剛性当接面11の剥離による静電気の発生が帯電防止手段10で抑制される。
したがって、第一ワークW1との剥離時における帯電の発生を防止することができる。
その結果、弾性体プレートと粘着ピンの粘着シートが接していた上基板の離脱時に大きな静電気が発生して帯電する従来のものに比べ、減圧された絶乾状態で且つイオナイザーなどによる除電が困難な密閉空間(変圧室B)内において、アーク放電によるデバイスの破壊や回路の断線だけでなく、静電気によるその特性変化を防止できる。
さらに、帯電防止手段12として、第一保持部材1の剛性当接面11と第一ワークW1との接触面積が狭くなるように複数の空間部12sを剛性当接面11に分散して形成する場合には、第一ワークW1の表面に剛性当接面11を接触させても、これら両者間に複数の空間部12sが分散して、第一ワークW1と剛性当接面11の接触面積が狭いため、第一ワークW1と剛性当接面11の剥離に伴う静電気がほとんど発生しない。
したがって、簡単な構造で剥離帯電の発生を確実に防止することができる。
その結果、低コストでありながら、アーク放電によるデバイスの破壊や回路の断線と、静電気によるその特性変化を完全に防止できる。
また、第二保持部材2に対し弾性体22を挟んで第二ワークW2が接触するように構成した場合には、第一保持部材1及び第二保持部材2による第一ワークW1と第二ワークW2の加圧に伴って弾性体22が弾性変形し、第一ワークW1及び第二ワークW2の全面が均等に加圧される。
したがって、第一ワークW1からの粘着ピン3の引き剥がし時における第一ワークW1に部分的な歪みの防止と、第一保持部材1及び第二保持部材2による第一ワークW1と第二ワークW2の加圧ムラの防止を共に達成することができる。
その結果、貼合デバイスWの貼り合わせ精度の更なる向上が図れる。
次に、本発明の各実施例を図面に基づいて説明する。
この実施例1は、図1(a)(b)〜図4(a)(b)に示すように、第一保持部材1に吸着保持手段6を設けたものである。
詳しく説明すると、吸着保持手段6を構成する通気路6bの一部として第一保持部材1に通孔6b1が開設され、通孔6b1の先端となる剛性当接面11に通気口6aを開口させている。
実施例1の制御部7は、図2(a)に示されるように、第一ワークW1が搬入された後の状態で、接離用駆動部4により第一保持部材1を、剛性当接面11が第一ワークW1の表面に向け接近移動させるように作動制御している。第一保持部材1の剛性当接面11が第一ワークW1の表面に接触する頃より、吸着保持手段6が通孔6b1の通気口6aから吸引することで、第一ワークW1の表面を剛性当接面11に沿って吸引保持する。また粘着ピン3は、粘着部3bが第一ワークW1の表面から離れた位置で待機している。
その後、図2(b)に示されるように、着脱用駆動部5により粘着ピン3の粘着部3bを第一ワークW1の表面に向けて移動させて粘着保持し、吸着保持手段6による第一ワークW1の吸着保持から粘着ピン3による第一ワークW1の粘着保持に切り替わるように作動制御している。それ以降は通気口6aからの吸引を停止して吸着保持が解除されるように作動制御することも可能である。
また、図2(c)に示される例のように、吸着保持手段6による第一ワークW1の吸着保持から粘着ピン3による第一ワークW1の粘着保持に切り換えた直後に、第一ワークW1と第一保持部材1の剛性当接面11(帯電防止手段12)の間に隙間が空くように接近移動させた状態で、複数の粘着ピン3により第一ワークW1と第二ワークW2がシール材W3を挟んでZ方向へ重なり合い、好ましくは更に加圧して、第一ワークW1と第二ワークW2が貼り合わされるように作動制御することも可能である。
第一ワークW1及び第二ワークW2の貼り合わせ後は、図2(d)に示されるように、粘着ピン3の粘着部3bが第一ワークW1の表面から引き剥がされた直後に、吸着保持手段6が通孔6b1の通気口6aから圧縮空気などの流体を第一ワークW1の表面に向け噴出させるように作動制御することも可能である。
これと略同時に、図2(d)の二点鎖線に示されるように、第一保持部材1の剛性当接面11(帯電防止手段12)を第一ワークW1から離隔する方向へ移動させ、上述したワーク搬入後の状態に戻るように作動制御している。
このような本発明の実施例1に係るワーク貼り合わせ装置Aによると、吸着保持手段6により第一保持部材1の剛性当接面11(帯電防止手段12)に第一ワークW1を吸着保持してから、粘着ピン3の粘着部3bを第一ワークW1の表面に接触させて粘着するため、第一ワークW1を確実に受け取れる。
したがって、第一ワークW1の落下などの事故を防止できるという利点がある。
また、図3(a)(b)に示される例と、図4(a)(b)に示される例は、帯電防止手段12の変形例である。
図3(a)(b)に示される例の場合には、剛性当接面11に帯電防止手段12として第一ワークW1と部分接触するように導電層12bを部分的に形成している。
詳しく説明すると、第一保持部材1の剛性当接面11においてその全体又は第一ワークW1と対向する部位に、導電材料を固着(接着)するか又は塗布して積層するなどして部分的にコーティングすることにより、剛性当接面11の表面抵抗値が部分的に約107 Ω/cm未満(好ましくは約106 Ω/cm以下)になるように構成されている。導電材料としては、帯電防止テープ、フッ素樹脂、セラミックス、カーボンナノチューブ(CNT)などの炭素材料、その他の導電性の帯電防止材料や導電性の静電気除去材料が挙げられる。部分的な導電層12bのサイズは、部分的な導電層12bを第一ワークW1の表面に接触させた際に、第一ワークW1が部分的な導電層12b及び凸状部12aの凹凸形状に沿って屈曲変形しないように、同形状の細かい導電層12bを多数形成することが好ましい。
図4(a)(b)に示される帯電防止手段12の場合には、剛性当接面11に帯電防止手段12として第一ワークW1と面接触するように導電層12cを全面的に形成している。
詳しく説明すると、第一保持部材1の剛性当接面11においてその全体又は第一ワークW1と対向する部位に、導電材料を固着(接着)するか又は塗布して積層するなどして全体的にコーティングすることにより、剛性当接面11の表面抵抗値が全体的に約107 Ω/cm未満(好ましくは約106 Ω/cm以下)になるように構成されている。
図3(a)(b)及び図4(a)(b)に示されるワーク貼り合わせ装置Aによると、第一ワークW1の表面に剛性当接面11の導電層12cを接触させて、それらを剥離する際に静電気が発生しても、第一ワークW1の電荷が導電層12cを通って剛性当接面11へ流れ放出される。
したがって、簡単な構造で剥離帯電の発生を確実に防止することができる。
その結果、低コストでありながら、アーク放電によるデバイスの破壊や回路の断線と、静電気によるその特性変化を完全に防止できるという利点がある。
この実施例2は、図5(a)(b)及び図6(a)〜(d)に示すように、粘着ピン3に吸着保持手段6を設けた構成が、図1〜図4に示した実施例1とは異なり、それ以外の構成は図1〜図4に示した実施例1と同じものである。
詳しく説明すると、吸着保持手段6を構成する通気路6bの一部として粘着ピン3に通気孔6b2が開設され、通気孔6b2の先端となる粘着部3bに通気口6aを開口させている。
実施例2の制御部7は、図6(a)に示されるように、第一ワークW1が搬入された後の状態で、着脱用駆動部5により粘着ピン3を、粘着部3bが第一ワークW1の表面に向け接近移動させて粘着保持するように作動制御している。また、第一保持部材1は、剛性当接面11が第一ワークW1の表面から離れた位置で待機している。
この頃より、図6(b)に示されるように、吸着保持手段6が通気孔6b2の通気口6aから吸引することで、第一ワークW1の表面を粘着ピン3の粘着部3bに対し確実に吸引保持するように作動制御されている。
また、図6(c)に示される例のように、第一ワークW1と第一保持部材1の剛性当接面11(帯電防止手段12)の間に隙間が空くように接近移動させた状態で、複数の粘着ピン3により第一ワークW1と第二ワークW2がシール材W3を挟んでZ方向へ重なり合い、好ましくは更に加圧して、第一ワークW1と第二ワークW2が貼り合わされるように作動制御することも可能である。
第一ワークW1及び第二ワークW2の貼り合わせ後は、図6(d)に示されるように、吸着保持手段6が通気孔6b2の通気口6aから圧縮空気などの流体を第一ワークW1の表面に向け噴出すると同時に、粘着ピン3の粘着部3bが第一ワークW1の表面から引き剥がされるように作動制御することも可能である。
その直後に、図6(d)の二点鎖線に示されるように、第一保持部材1の剛性当接面11(帯電防止手段12)を第一ワークW1から離隔する方向へ移動させ、上述したワーク搬入後の状態に戻るように作動制御している。
このような本発明の実施例2に係るワーク貼り合わせ装置Aによると、第一ワークW1を第一保持部材1に受け取る際、複数の粘着ピン3に設けられた吸着保持手段6で第一ワークW1を直接的に吸着保持するため、実施例1のような第一ワークW1に設けられた吸着保持手段6で第一ワークW1を間接的に吸着保持するものに比べ、第一保持部材1に対する第一ワークW1の接触面積が減少し、第一ワークW1の剥離に伴う静電気の発生を少なくすることができるという利点がある。
特に、図6(a)〜(d)に示される例のように、制御部7が、第一保持部材1と第二保持部材2による第一ワークW1及び第二ワークW2の加圧時のみ、第一保持部材1の剛性当接面11(帯電防止手段12)を第一ワークW1の表面に対し瞬間的に接触させる場合には、それ以外のタイミンクは剛性当接面11(帯電防止手段12)が第一ワークW1の表面と離れて、剛性当接面11(帯電防止手段12)と第一ワークW1との接触が瞬時であるため、第一ワークW1と剛性当接面11の剥離時における電子の移動量も制限される。
したがって、第一ワークW1との剥離時における帯電の発生を僅かに抑制することができる。
その結果、アーク放電の発生確率を低減できて安全性の向上が図れる。
なお、第一保持部材1に吸着保持手段6を設けた実施例1では、図3(a)(b)及び図4(a)(b)の帯電防止手段12の変形例を示したが、これに限定されず、粘着ピン3に吸着保持手段6を設けた実施例2でも、図3(a)(b)及び図4(a)(b)と同様な帯電防止手段12を設けてもよい。
A ワーク貼り合わせ装置 1 第一保持部材
11 剛性当接面 12 帯電防止手段
12s 空間部 12b,12c 導電層
2 第二保持部材 3 粘着ピン
4 接離用駆動部 5 着脱用駆動部
7 制御部 DP 減圧雰囲気
W1 第一ワーク W2 第二ワーク
このような目的を達成するために本発明は、第一ワークを粘着保持手段で粘着保持し、減圧雰囲気で前記第一ワークと第二ワークを相対的に接近移動して貼り合わせるとともに、前記第一ワークから前記粘着保持手段を剥離するワーク貼り合わせ装置であって、前記第一ワークと対向して面状に接触する剛性当接面を有する第一保持部材と、前記粘着保持手段として前記第一保持部材を貫通するように設けられる粘着ピンと、前記第一保持部材又は前記第二ワークが保持される第二保持部材のいずれか一方か若しくは両方を相対的に接近移動させる接離用駆動部と、前記第一保持部材に対して前記粘着ピンを相対的に往復動させる着脱用駆動部と、前記接離用駆動部及び前記着脱用駆動部をそれぞれ作動制御する制御部と、を備え、前記制御部は、減圧雰囲気において前記接離用駆動部及び前記着脱用駆動部により、前記第一保持部材又は前記粘着ピンのいずれか一方か若しくは両方を、前記第一ワークと前記第二ワークが貼り合わされるように前記第二保持部材に対し相対的に接近移動させ、前記第一ワーク及び前記第二ワークの貼り合わせ後に、前記接離用駆動部により前記剛性当接面が前記第一ワークの表面に接触する状態を保持し、前記着脱用駆動部により前記粘着ピンを前記第一ワークから離隔する方向へ移動させて、前記第一ワークにおける前記粘着ピンの粘着部で粘着保持された部位の周辺部分が、前記剛性当接面に面接触した状態で引き剥がすことを特徴とする。
特に、第一保持部材1の剛性当接面11は、第一ワークW1との帯電防止手段12を有し、制御部7は、粘着ピン3が第一ワークW1から離隔する方向へ移動した後に、帯電防止手段12を第一ワークW1から離隔する方向へ移動させる場合には、第一ワークW1と剛性当接面11の剥離による静電気の発生が帯電防止手段12で抑制される。
したがって、第一ワークW1と剛性当接面11の剥離時における帯電の発生を防止することができる。
その結果、弾性体プレートと粘着ピンの粘着シートが接していた上基板の離脱時に大きな静電気が発生して帯電する従来のものに比べ、減圧された絶乾状態で且つイオナイザーなどによる除電が困難な密閉空間(変圧室B)内において、アーク放電によるデバイスの破壊や回路の断線だけでなく、静電気によるその特性変化を防止できる。

Claims (5)

  1. 第一ワークを粘着保持手段で粘着保持し、減圧雰囲気で前記第一ワークと第二ワークを相対的に接近移動して貼り合わせるとともに、前記第一ワークから前記粘着保持手段を剥離するワーク貼り合わせ装置であって、
    前記第一ワークと対向して面状に接触する剛性当接面を有する第一保持部材と、
    前記粘着保持手段として前記第一保持部材を貫通するように設けられる粘着ピンと、
    前記第一保持部材又は前記第二ワークが保持される第二保持部材のいずれか一方か若しくは両方を相対的に接近移動させる接離用駆動部と、
    前記第一保持部材に対して前記粘着ピンを相対的に往復動させる着脱用駆動部と、
    前記保持部材用駆動部及び粘着ピン用駆動部をそれぞれ作動制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、減圧雰囲気において前記接離用駆動部及び前記着脱用駆動部により、前記第一保持部材又は前記粘着ピンのいずれか一方か若しくは両方を、前記第一ワークと前記第二ワークが貼り合わされるように前記第二保持部材に対し相対的に接近移動させ、前記第一ワーク及び前記第二ワークの貼り合わせ後に、前記接離用駆動部により前記剛性当接面が前記第一ワークの表面に接触する状態を保持し、前記粘着ピン用駆動部により前記粘着ピンを前記第一ワークから離隔する方向へ移動させることを特徴とするワーク貼り合わせ装置。
  2. 前記第一保持部材の前記剛性当接面は、前記第一ワークとの帯電防止手段を有し、前記制御部は、前記粘着ピンが前記第一ワークから離隔する方向へ移動した後に、前記帯電防止手段を前記第一ワークから離隔する方向へ移動させることを特徴とする請求項1記載のワーク貼り合わせ装置。
  3. 前記剛性当接面に前記帯電防止手段として、前記第一ワークとの接触面積が狭くなるように複数の空間部を分散して形成することを特徴とする請求項2記載のワーク貼り合わせ装置。
  4. 前記剛性当接面に前記帯電防止手段として前記第一ワークと接触するように導電層を形成することを特徴とする請求項2記載のワーク貼り合わせ装置。
  5. 前記制御部が、前記第一保持部材と前記第二保持部材による前記第一ワーク及び前記第二ワークの加圧時のみ、前記第一保持部材の前記剛性当接面を前記第一ワークの表面に対し瞬間的に接触させることを特徴とする請求項2、3又は4記載のワーク貼り合わせ装置。
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