JP2015198607A - 緑化ベンチ - Google Patents
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しかし、道路沿いなどでは、このような休憩スペースを見つけることが難しいため、道路沿いなどにおいても緑を感じることができるベンチなどの設置が望まれている。
このような街路樹などの樹木の倒木を防止するためには、例えば、特許文献1に開示されているように、樹木の根鉢をシートやバンドで固定したり、特許文献2に開示されているように、樹木の幹の下部側を支持可能な樹木用支柱を設けたりしている。
また、特許文献2に開示されたようなベンチでは、座板が設置されたプランターが多いとあまり緑を感じることはできないという問題がある。更に、プランターに収容可能な土量が限られるため、植栽される植物の種類や大きさが限定されてしまうという問題がある。
また、特許文献4に開示されたような樹木の倒木を防止する技術では、樹木の根を傷めないように留意して樹木用支柱を設置する必要があり、設置に手間がかかるという問題がある。
また、着座部を備えることにより、着座部の座面に座った使用者が、樹木を観賞して緑を感じながら快適に休憩することができる。
さらに、支柱部や着座部が樹木と干渉することがないため、設置や維持管理を容易に行うことができる。また、樹木の種類にかかわらず、緑化ベンチを設置することができる。
このような構成とすることにより、着座部の座面に座った使用者が、背もたれを利用してより快適に休憩することができる。
また、支柱部の一部を背もたれとして利用できるため、支柱部とは別に背もたれを設置する場合と比べて、緑化ベンチを簡便な構造とすることができ、設置や維持管理を容易に行うことができる。
このような構成とすることにより、着座部の内側の植物を連通孔から観賞しながら着座部に着座することができる。また、潅水部を有することにより、維持管理を容易に行うことができる。
このような構成とすることにより、植物によって冷却された涼しい風を着座部へ座った使用者や、緑化ベンチの周囲にいる使用者に送風することができる。
このような構成とすることにより、緑化ベンチに太陽光発電パネルによる発電機能を付与することができる。また、例えば、送風ファンが設けられている場合は、この発電による電力を送風ファンに使用することができる。また、太陽光パネルを非常用の電源として使用することができる。
このような構成とすることにより、緑化ベンチを樹木の周囲に設置の際には、複数の部材を連結させればよいため、緑化ベンチの運搬や設置を容易に行うことができる。
また、着座部を備えるとともに、支柱部の上側の部分が背もたれとなることにより、着座部の座面に座った使用者が、樹木を観賞して緑を感じながら快適に休憩することができる。
さらに、支柱部や着座部が樹木と干渉することがないため、設置や維持管理を容易に行うことができる。
図1乃至図3に示すように、本実施形態による緑化ベンチ1は、道路11に沿って植えられた街路樹の樹木12の周囲に設置されていて、樹木12の周囲の地盤13に立設する壁部(支柱部)2と、壁部2と連続して設けられて使用者14(図1(a)および図2参照)が着座可能な着座部3と、を備えている。また、着座部3は、内部3aが中空に形成されていて、この内部3aには、植物5が植栽された緑化基盤4と、植物5への潅水可能な潅水部6と、着座部3の内部3aの空気を着座部3の外部に送風する送風ファン7と、が設けられている。
本実施形態では、道路11が東西方向に延び、車道11aの北側に歩道11bが設けられている。そして、歩道11bの車道11aとの境界11c近傍に街路樹の樹木12が植えられているものとして以下説明する。
また、図1(a)に示すように、壁部2は、平面視形状が略長方形となるように形成されていて、外周面2eが、東西南北の四方を向く4面から構成されている。
また、この太陽光パネル8の付帯設備(不図示)は、壁部2の近傍や、着座部3の内部3aなどに設置されている。なお、太陽光パネル8の付帯設備として蓄電池が設置されていてもよい。
また、本実施形態では、着座部3は、壁部2の南側(道路11側)以外に連続して設置されていて、平面視略C字状に形成されている。
なお、本実施形態では、2つの分割着座部3A,3B、2つの分割壁部2A,2Bのうちの東側に配置される分割着座部3Aと、東側に配置される分割壁部2Aとが樹木12の周囲に設置される前に予め連結されていて、西側に配置される分割着座部3Bと、西側に配置される分割壁部2Bとが樹木12の周囲に設置される前に予め連結されている。
緑化基盤4に植栽される植物5としては、例えばタマリュウなどが挙げられ、緑化基盤4に直接、または植生マットなどを用いて植栽されている。
貯水槽61は、雨水を貯水可能であるとともに、外部から給水可能に構成されている。
本実施形態では、送風ファン7は、太陽光パネル8で発電された電力で稼働するように構成されている。
まず、図1(b)に示す2つの分割壁部2A,2Bおよび2つの分割着座部3A,3Bを準備し、樹木12の東側に配置される分割壁部2Aと分割着座部3Aとを連結し、樹木12の西側に配置される分割壁部2Bと分割着座部3Bとを連結する。
また、分割壁部2A,2Bと分割着座部3A,3Bとの連結と前後して、緑化基盤4に植物5を植栽する。
続いて、2つの分割着座部3A,3Bの内部3aに、図4に示すように、植物5が植栽された緑化基盤4、潅水部6、送風ファン7を設置する。
続いて、壁部2の南側上方を向く外周面2eに太陽光パネル8を設置して、太陽光発電が可能となるように付帯設備を設置する。本実施形態では、太陽光発電の蓄電池を設置し、この蓄電池から送風ファン7へ電源を供給可能となるように配線を行う。
続いて、必要に応じて貯水槽61へ給水を行う。
上述した本実施形態による緑化ベンチ1によれば、地盤13に支持され樹木12の幹12aを囲繞する壁部2を備えることにより、この壁部2が支えとなって樹木12の倒木を防止することができる。
また、使用者14が樹木12の周囲の着座部3に座ることができるため、樹木12を観賞して緑を感じながら快適に休憩することができる。本実施形態では、街路樹の樹木12を利用しているため、新たに樹木12を設置する必要がなく、設置コストを抑えることができる。
さらに、壁部2の上部側2dが着座部3に座った使用者14の背もたれとなるため、より快適に休憩することができる。
また、植物5は、着座部3の内部3aに設けられていることにより、使用者14によって直接被圧されることがないため、植物5が傷むことがなく維持管理を容易に行うことができる。また、着座部3の内部3aに植物5が植栽された緑化基盤4や植物5に潅水を行う潅水部6が設けられているため、潅水により、着座部3の座板31や壁部2の背もたれ部分が濡れることがない。
また、着座部3の内部3aに送風ファン7が設けられていることにより、植物5によって冷却された涼しい風を着座部3へ座った使用者14や、緑化ベンチ1の周囲にいる使用者に送風することができる。
さらに、潅水部6が設けられていることにより、緑化基盤4に植栽された植物5の維持管理を容易に行うことができる。
また、壁部2に太陽光発電パネルが設けられていることにより、緑化ベンチ1に太陽光発電パネルによる発電機能を付与することができ、この発電による電力を送風ファン7に使用することができる。また、非常用の電源として使用することもできる。
例えば、上記の実施形態では、壁部2は、平面視形状が略長方形に形成されているが、樹木12の倒木を防止できるように支持可能であれば、例えば、樹木12の囲繞する円筒状など他の形状に形成されていてもよい。
また、壁部2に代わって、樹木12を囲繞する様に設けられた複数の柱体などが設けられていてもよい。この場合は、柱体の上部側を着座部3に座った使用者14の背もたれとすることが好ましい。
また、本実施形態では、着座部3は、壁部2の南側(道路11側)以外に連続して設置され、平面視略C字状に形成されているが、壁部2の周囲全体に設置されていてもよいし、壁部2の周囲に周方向へ間隔をあけて複数設けられていてもよく、平面視形状も略C字状以外に形成されていてもよい。また、着座部3は、壁部2と間隔をあけて設けられていてもよく、着座部3と壁部2とは、連結されていても連結されていなくてもよい。
また、上記の実施形態では、着座部3に座った使用者14が、壁部2の上部側2dを背もたれとして使用可能に構成されているが、このように構成されていなくてもよい。
また、上記の実施形態では、緑化基盤4に植物5が植栽されているが、植物5が地盤13の土壌に直接植栽されていてもよい。
また、上記の実施形態では、潅水部6は、貯水層61と給水棒62とを備える形態であるが、植物5へ潅水可能であれば、これ以外の形態であってもよい。
また、上記の実施形態では、壁部2と着座部3とがそれぞれ2つの分割壁部2A,2Bと2つの分割着座部3A,3Bとから構成されているが、3つ以上の分割壁部や分割着座部から構成されていてもよい。また、壁部2や着座部3は、分割壁部2A,2Bや分割着座部3A,3Bのような複数のユニットを連結する形態でなく、現場にて組み立てる形態であってもよい。
2 壁部(支柱部)
2A,2B 分割壁部
3 着座部
3A,3B 分割着座部
3a 内部
4 緑化基盤
5 植物
6 潅水部
7 送風ファン
8 太陽光パネル
12 樹木
12a 幹
13 地盤
14 使用者
31 座板
31a 上面(座面)
Claims (6)
- 地盤に支持され樹木の幹を囲繞する支柱部と、
支柱部の周囲の少なくとも一部に設けられた着座部と、を備えることを特徴とする緑化ベンチ。 - 前記支柱部は、上端部が前記着座部の座面の高さよりも上方に位置していて、前記座面よりも上側の部分が背もたれとなることを特徴とする請求項1に記載の緑化ベンチ。
- 前記着座部は、内部が中空に形成されるとともに、内部と外部とを連通する連通孔が形成され、
前記着座部の内部には、植物が植栽された緑化基盤と、前記植物への潅水をおこなう潅水部と、が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の緑化ベンチ。 - 前記着座部の内部の空気を前記着座部の外部に送風する送風ファンが設けられていることを特徴とする請求項3に記載の緑化ベンチ。
- 前記支柱部には、太陽光発電パネルが設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の緑化ベンチ。
- 前記支柱部および前記着座部は、それぞれ分割された複数の部材から構成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の緑化ベンチ。
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