JP6539401B1 - 天然芝施設 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、芝生に直接床材を敷く方法があるが、人力で敷くため、作業時間、費用がかかる問題がある。また、床を撤去後、芝の回復に1週間程度必要であり、稼働率を下げる要因となっていた。
そのため、短期間で、容易に、芝と床を切り替えられる構造が求められていた。
また、設置後の床と天然芝の面との間に空間が形成されるため、該床により芝が外気から遮断されて断熱機能を発揮し、芝育成に必要な温度管理が楽になる。
またさらに、床が設置されることで、天然芝が存する土壌面が完全に被覆されることとなるため、外部から雑草の種が入り難くなって、雑草の除去手間を大きく減らすことが出来、その結果、除草剤や農薬等の散布量を減少させることが可能となる。
さらにまた、床が設置されることで、天然芝面空間が外部と遮断された密閉空間と化すこととなるため、外部へ無駄に飛散させることなく農薬等を効果的に散布することが可能であって、その点においても農薬等の散布量を減少させることが可能となる。
なお、以下の実施例で示される天然芝施設1の全体形状及び各部の形状は、下記に述べる実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内、即ち、同一の作用効果を発揮できる形状及び寸法の範囲内で適宜変更することができるものである。
図1は、本発明に係る天然芝施設1の実施例の模式図である。図2は、本発明に係る天然芝施設1を上から見た図である。図3、図4、図5は、競技領域100に床を設置する手順を示す図である。
天然芝施設1は、天然芝300を使用した競技施設であり、サッカーやアメリカンフットボール等に用いられる。また、天然芝300の上に、床を設置することで、他のイベント用に用いることも出来るものである。
天然芝施設1は、主に、競技領域100と柱立設部200と鉄骨組構造と床構造とから構成されている。例えば、ドーム型競技場が考えられる。
競技領域100は、天然芝300が植栽された部分である。天然芝300の下には、天然芝300を維持するための養土310があり、その下にはコンクリート基礎700が設けられている。コンクリート基礎700は、競技領域100の全面に設けられていてもいいし、柱立設部200の周囲のみ設けられていてもよい。天然芝300を植栽して行う競技としては、サッカーが主流である。天然芝300は、競技場の要素として重要であるが、維持管理に多くの作業が必要である。競技領域100内には、一定の間隔で、柱立設部200が設置されている。柱立設部200は、競技者に影響が出ない程度の深さに埋設されている。あまり浅い部分に埋設されると、天然芝300を踏んだ感触が変わり、競技者に違和感を与えることになる。
柱固定部230は、支柱部400を直接支える部分である。コンクリート基礎700に直接、支柱部400を設置してもよいが、平坦度がそのまま、上部の床の平坦度に影響することから、水平を出した、金属製プレートが好適である。支柱部400には、数トン程度の荷重がかかることから、柱固定部230についても十分な強度が必要である。
ボルト240は、柱固定部230と支柱部400を固定するものである。ボルト240の下部分は、コンクリート基礎700に対してアンカー構造で固定されている。ボルト240は、柱固定部230と支柱部400のフランジ430をナットで固定する。ボルト240の数は、8乃至12程度が適当である。
支柱部400は、例えば2乃至4m程度の長さである。50cm程度が天然芝300の面よりも下に入り、梁部500が接続される部分を除いて、垂直方向に1乃至3m程度の空間が出来る構造である。このような空間を設けることで、床を設置している期間も、天然芝300の育成に適当な空間とすることが出来る。すなわち、例えば約1m程度の空間を設けることで、天然芝300のある空間に、競技領域100の一方からの送風が他方まで到達可能とすることが出来る。また、例えば3m程度の空間を設けることで、全面床610設置後も、芝刈機等の既存のメンテナンス機器を、そのまま使用することが出来る。尚、係る空間の高さは、上記の様に用途に合わせて決定されるほか、イベントによって任意に設定・変更することも可能であり、その際はイベントによる荷重耐力を考慮して決定される。
支柱部400の下部には、柱固定部230と固定するためのフランジ430が設けられている。支柱部400の上部には、梁部500と接続するための梁接続部410が設けられている。梁接続部410には、複数の孔があり、ボルト、ナットで梁部500の柱接続部510と接続される。梁接続部410の下部には、梁保持部420が設けられ、梁部500を支える構造である。梁部500の支持強度の増加と、作業時の梁部500の位置決めを容易にするためである。
全面床610は、イベント等のための会場の床である。作業用床600の間に渡す様に設置される。全面床610の強度は、使用するイベントでの荷重に十分耐えられる強度を持つ。予め、最大荷重を想定して、全面床610の強度、材質を決定してもいいし、開催するイベントごとに、全面床610の種類を変更しても良い。
また、床構造の一部若しくは全部は、強度的に問題無ければ、孔部を備えた有孔状若しくは格子状構造の床材あるいは透明若しくは半透明の床材で構成してもよい。かかる構成を採用することで、イベント中も太陽光をはじめとする外部からの光が床を透過して天然芝300に入り、芝を養生することが出来る。
図2に沿って、競技領域100における柱立設部200の配置位置について説明する。競技領域100全面に天然芝300が植栽されている。支柱部400を設置する箇所に、柱立設部200を設置、埋設する。柱立設部200は深く埋設されるので、競技者が柱立設部200の埋設のための違和感を感じることはない。競技領域100をイベント用に変更する際、柱立設部200の周辺のみ、天然芝300、養土310を掘り起こし、柱立設部200を露出させる。図2でもわかるように、支柱部400の範囲の面積は、競技領域100全体からすると、極めて小さく、天然芝300全体の状態をほぼ維持したまま、イベント用の床を設置することが出来る。
イベント用の床を設置する方法として、天然芝300をすべて、除去する方法も考えられるが、そうすると、イベント終了後に、天然芝300を植栽するために多くの時間と費用が必要となる。それに対して、本発明では、天然芝300の状態を維持したまま、床を設置できるので、時間と費用を軽減することが出来る。
床設置時に、取り除いた芝は、別途、保管してもいいし、廃棄してもよい。イベント終了まで保管するとしても、少量であるので、保管は容易である。イベント終了後に、柱立設部200の部分に天然芝300を戻す必要があるが、狭い領域であるので、植栽は容易である。
競技場をイベント等に変更する際、柱立設部200の周辺を掘り起こし、柱立設部200を露出させ、蓋部220をはずす(図3(b))。柱立設部200の周囲の天然芝300、養土310が柱立設部200の内部に崩れ落ちない程度に掘り、その後、蓋部220をはずす。柱立設部200の埋設してある位置を、わかりやすくするため、柱立設部200の位置に、競技の支障にならないようなマーカーを設置してもよい。また、柱立設部200の設置位置は、格子状となる場合が多いので、競技領域100の周囲に、マーカーを設置し、紐等で格子位置を特定しても良い。
柱立設部200の柱固定部230に対して、支柱部400を設置する(図3(c))。支柱部400のフランジ430には、孔が開けられているので、その孔がボルト240に合うように、設置する。フランジ430は、ナット等によって、柱固定部230に対して、強固に固定される。
支柱部400に対して、梁部500を設置する(図4(a)、図5(a))。支柱部400の梁保持部420で、支柱部400と梁部500の位置を合わせ、柱接続部510と梁接続部410を合わせ、ボルト、ナットで固定する。梁部500は、床の荷重を受け止めることから、H鋼等の強度の高い鋼材を使用する。支柱部400と梁部500の位置精度が、床の平坦度に影響することから、高精度での設置が必要である。
梁部500に対して、作業用床600を設置する(図4(b)、図5(b))。梁部500と作業用床600は、ボルト、ナット等で、強固に固定する。作業用床600の上に、作業者、作業工具、作業車等が、乗ることになるので、作業用床600は、それに耐え得る強度が必要である。作業用床600を設けることで、床設置作業時に、作業者、作業車は、天然芝300を無用に痛めることなく、作業を行うことが出来る。
作業用床600に対して、全面床610を設置する(図4(c)、図5(c))。全面床610は、短冊型で、作業用床600に沿って配置する。全面床610は、行うイベントの種類によって、材質、強度を変えても良い。
また、鉄骨組を撤去後、柱立設部を埋め戻し、埋め戻した部分のみ芝生を張ることで、1乃至2日でサッカー等の球技が可能となる。さらに、設置、撤去とも一般的な建築機材を使用出来るため、低コストでの運用が可能である。またさらに、芝生面から床まで、一定の距離を離すことで、鉄骨組、床構造の下で芝生育成、管理が出来る。
図6、図8は、本発明に係る天然芝施設の光源部の設置を説明する図である。図7は、本発明に係る天然芝施設の送風部の設置を説明する図である。
実施例1によって、天然芝を用いる競技場を他のイベント用に、迅速に変更可能となる。しかしながら、イベントが長期の場合に、芝に対する光、水等が十分でないと、イベント完了後に、ある程度、芝の養生が必要となってしまう。
天然芝300への光は、イベントと無関係に照射の管理が出来るので、芝に理想的な光を与えることが出来る。
尚、床構造として、孔部を備えた有孔状若しくは格子状構造の床材あるいは透明若しくは半透明の床材で構成することで、太陽光をはじめとする外部からの光が床を透過光が床を透過して天然芝300に入り込む態様を採用した場合であっても、夜間など外部の光が存しない場合も想定されるため、上記光源部800を設置する態様は有用である。
また、送風時に、加湿量を変えることで、芝の育成環境を整えることが出来る。仕切り部720を介することで、天然芝300付近の雰囲気が、無用にイベント会場内に混ざることを防止することが出来る。
さらに、送風時に、二酸化炭素などの気体を送り込むことで、より芝育成の増進を図ることも可能となる。
このように、送風機を用いることで、天然芝300部分の湿度、温度管理を行うことができる。
100 競技領域
200 柱立設部
210 枠部
220 蓋部
230 柱固定部
240 ボルト
300 天然芝
310 養土
400 支柱部
410 梁接続部
420 梁保持部
430 フランジ
500 梁部
510 柱接続部
600 作業用床
610 全面床
620 吸気口
700 コンクリート基礎
710 送風機
720 仕切り部
800 光源部
810 反射部
Claims (7)
- 天然芝が植栽された競技領域を持つ施設において、
該競技領域の基礎部分に柱立設部が複数配置され、
該柱立設部は、該柱立設部の直上の天然芝及び養土を除くことで、露出可能であり、コンクリート基礎に対してアンカー構造で固定されて成る柱固定用のボルト構造と、該柱立設部全体を養土から保護するための周囲の壁を構成する枠部と、該ボルト構造を天然芝及び養土から隔離するための上部を覆う蓋と、を備え、
該柱立設部には、設置後天然芝の面よりも所定の高さ以上となる柱を設置し、複数の該柱の間に梁を渡し、該梁の上に床を設置し、該床によって競技領域を覆うことが可能であることを特徴とする天然芝施設。
- 前記所定の高さは、前記床を設置後、競技領域の一方からの送風が他方まで到達可能である高さであることを特徴とする請求項1に記載の天然芝施設。
- 前記床は、前記梁の上に設置される作業用床と、該作業用床の上に設置される全面床からなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の天然芝施設。
- 前記床は、その一部若しくは全部が、孔部を備えた有孔状若しくは格子状構造の床材あるいは透明若しくは半透明の床材で構成されてなることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の天然芝施設。
- 前記梁又は前記床の天然芝側には、光源が配置されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の天然芝施設。
- 前記梁又は前記床の天然芝側には、冷風又は温風を送る送風部が備えられていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の天然芝施設。
- 前記柱立設部に光源が配置されると共に、前記作業用床又は前記全面床の天然芝側の面に反射部が備えられていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の天然芝施設。
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CN112458844A (zh) * | 2020-11-13 | 2021-03-09 | 湖北绿之行人造草坪有限公司 | 一种人工草坪铺设装置 |
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