JP2015196647A - 乳化型メイクアップ化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】乳化型メイクアップ化粧料において、仕上がり後のベタつきと化粧膜の硬さが改善され、かつ経時での化粧持ちに優れた化粧料の提供。
【解決手段】次の成分(A)〜(C)を配合した乳化型メイクアップ化粧料。(A)イソシアネート基及びカルボキシル基を含有するウレタンプレポリマー(a)と、(メタ)アクリル酸エステル単量体を含有する重合性単量体(b)との混合液を水性媒体中に乳化分散しこの乳化液中の(b)成分を重合させて得られる水性エマルションである複合化ポリマーエマルション、(B)部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物、(C)親油化処理粉体、
【選択図】なし

Description

本発明は、乳化型メイクアップ化粧料に関し、さらに詳しくは、仕上がり後のベタつきと化粧膜の硬さが改善され、かつ経時での化粧持ちに優れた乳化型メイクアップ化粧料に関するものである。
一般に乳化型化粧料は、水を含有するため、油性化粧料に比べ、肌に塗布した場合、さっぱり感を与え、また、肌上でののびが良く、ムラのない均一な仕上がりが得られやすいなどの特性を有する。またメイクアップ化粧料において、発色の美しさとともに、化粧効果の持続性は必須の機能である。従来、乳化型化粧料の化粧持ちを高めるための技術としては、疎水化処理粉末と油溶性樹脂を配合する技術(特許文献1参照)や、特定の三次元架橋構造を有するシリコーン重合物を含むペースト状組成物とポリマーエマルションを配合する技術(特許文献2参照)等が知られている。
特許第2657219号公報 特開2005−314372号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、油溶性樹脂の種類によっては、仕上がり後のベタつきがあったり、樹脂被膜の硬さにより肌の負担感が強いという問題があった。また、特許文献2の技術では、化粧膜の柔軟性や、経時により微小部分における化粧膜のヨレを生じるという点では、満足のいくものではなかった。従って本発明は、乳化型メイクアップ化粧料の仕上がり後のベタつきと化粧膜の硬さ、更には経時でのヨレといった問題点を解決し、使用性に優れた化粧料を提供することを目的とする。
このような事情に鑑み、鋭意検討した結果、新規の複合樹脂エマルションの被膜特性に着目し、これに、部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物と疎水化処理粉体とを組み合わせて配合し、乳化型化粧料とすることにより、仕上がり後のベタつきと化粧膜の硬さが改善され、かつ経時での化粧持ち、特にヨレのなさに優れた化粧料が実現できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、〔1〕次の成分(A)〜(C):
(A)以下の工程(1)〜(4);
(1)エステル基含有(メタ)アクリル酸単量体を含有する重合性単量体であって、これを重合させて得られる重合体のガラス転移温度が95℃以上、105℃以下となる重合性単量体((b)成分)の存在下で、ポリプロピレングリコールと、ジメチロールプロピオン酸と、脂肪族又は脂環式多価イソシアネートとを反応させてイソシアネート基及びカルボキシル基を含有するウレタンプレポリマー((a)成分)を生成させ、(a)成分及び(b)成分の混合液を得る工程、
(2)(1)で得られた(a)成分及び(b)成分の混合液中の(a)成分が含有するカルボキシル基を当量のトリエタノールアミンを用いて中和して、(a)成分の中和物及び(b)成分の混合液を得る工程、
(3)(2)で得られた(a)成分の中和物及び(b)成分の混合液を、水性媒体中に乳化分散させて乳化液を得る工程、
(4)(3)で得られた乳化液中の(b)成分を重合させて、複合樹脂エマルションを得る工程
の各工程を順次行うことにより得られ、工程(1)において、ポリプロピレングリコールとして、数平均分子量1000のポリプロピレングリコールと数平均分子量2000のポリプロピレングリコールの2種を94:6〜92:8(質量比)の割合で使用し、混合液中の(a)成分と(b)成分との割合が、(a)成分:(b)成分(純分質量比)=50:50〜60:40である複合樹脂エマルション
成分(B)部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物
成分(C)親油化処理粉体
を配合することを特徴とする乳化型メイクアップ化粧料に関するものである。
また〔2〕前記の成分(A)の配合量が固形分換算で0.05〜5質量%、成分(B)の配合量が0.1〜5質量%、成分(C)の配合量が1〜20質量%であることを特徴とする前記〔1〕に記載の化粧料。
さらに〔3〕前記の成分(B)の部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物が、部分架橋型メチルポリシロキサン、部分架橋型メチルフェニルポリシロキサン、部分架橋型ポリエーテル変性シリコーン、部分架橋型アルキル変性シリコーン、部分架橋型アルキル・ポリエーテル共変性シリコーン、部分架橋型フッ素変性シリコーンの中から選ばれることを特徴とする前記〔1〕又は〔2〕に記載の化粧料。
本発明の乳化型メイクアップ化粧料は、仕上がり後のベタつきのなさ、化粧膜の柔軟性、化粧持ち(ヨレのなさ)を兼ね備えた、使用性が非常に優れたものである。
本発明に用いられる成分(A)は、ウレタン系ポリマーとアクリル系ポリマーがブレンドされた複合化ポリマーエマルションである。この複合樹脂エマルションは、イソシアネート基及びカルボキシル基を含有するウレタンプレポリマー(a)(以下、「(a)成分」ということがある)と、特定の重合性単量体(b)(以下、「(b)成分」ということがある)との混合液を水性媒体中に乳化分散し、この乳化液中の(b)成分を重合させて得られる水性エマルションである。
成分(A)は、以下の工程(1)〜(4)の工程を順次行うことによって得られる。
(1)エステル基含有(メタ)アクリル酸単量体を含有する重合性単量体であって、これを重合させて得られる重合体のガラス転移温度が95℃以上、105℃以下となる重合性単量体((b)成分)の存在下で、ポリプロピレングリコールと、ジメチロールプロピオン酸と、脂肪族又は脂環式多価イソシアネートとを反応させてイソシアネート基及びカルボキシル基を含有するウレタンプレポリマー((a)成分)を生成させ、(a)成分及び(b)成分の混合液を得る工程、
(2)(1)で得られた混合液中の(a)成分が含有するカルボキシル基を当量のトリエタノールアミンを用いて中和して、(a)成分の中和物及び(b)成分の混合液を得る工程、
(3)(2)で得られた混合液を、水性媒体中に乳化分散させて乳化液を得る工程、
(4)(3)で得られた乳化液中の(b)成分を重合させて、複合樹脂エマルションを得る工程。
以下各工程について説明する。まず、工程(1)において得られる(a)成分のカルボキシル基含有ウレタンプレポリマーとは、イソシアネート基及びカルボキシル基を含有するウレタンプレポリマーであり、ポリプロピレングリコールと、ジメチロールプロピオン酸と、脂肪族又は脂環式多価イソシアネートとを反応させた重合体である。
ポリプロピレングリコールとして、数平均分子量約1000のポリプロピレングリコール(PPG1000)と数平均分子量約2000のポリプロピレングリコール(PPG2000)の2種をPPG1000:PPG2000=94:6〜92:8(質量比)の割合で使用する。
脂肪族又は脂環式多価イソシアネート化合物とは、1分子中に少なくとも2つのイソシアネート基を有するものであり、具体例としては、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−シクロヘキシレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート等が例示できる。
この(a)成分の酸価は15mgKOH/g以上であることが好ましく、20mgKOH/g以上がより好ましい。15mgKOH/g未満であると、水性溶媒への分散状態が悪くなる場合がある。一方で、その上限は70mgKOH/gであることが好ましく、60mgKOH/g以下であるとより好ましい。ジメチロールプロピオン酸の使用量は、重合により形成される(a)成分の酸価が上記した範囲となるように調整すればよい。
ジメチロールプロピオン酸の望ましい使用割合としては、ポリプロピレングリコールとジメチロールプロピオン酸との合計中30モル%以上であることが好ましく、50モル%以上であることがより好ましい。一方で、90モル%以下であることが好ましく、80モル%以下であることがより好ましい。この範囲内とすることで、上記の酸価の範囲を満たすことができる。
一方、ポリプロピレングリコール及びジメチロールプロピオン酸と、脂肪族又は脂環式多価イソシアネート化合物との使用割合は、当量比で、ポリプロピレングリコール及びジメチロールプロピオン酸:多価イソシアネート化合物=1:1.2〜2が好ましく、1:1.5〜1.9がより好ましい。このように、ジオール成分であるポリプロピレングリコール及びジメチロールプロピオン酸に対して、脂肪族又は脂環式多価イソシアネート化合物が化学量論的に過剰となる割合で反応させることにより、(a)成分にイソシアネート基が導入される。
(a)成分を製造するためのウレタン生成反応は、(b)成分の存在下で行う。この(b)成分によって反応系が希釈されて反応を均一に行うことができる。
(b)成分である重合性単量体は、エステル基含有(メタ)アクリル酸単量体を含有する重合性二重結合を有する単量体であり、中でも、イソシアネート基に対して反応性のない重合性単量体、すなわち、活性水素基を含まない重合性単量体が好ましい。
このような(b)成分、特に活性水素基を含まない重合性単量体の例としては、炭素原子数が1〜24の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、エステル基含有ビニル単量体、スチレン誘導体、ビニルエーテル系単量体等が挙げられる。
上記炭素原子数が1〜24の(メタ)アクリル酸アルキルエステルの例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸s−ペンチル、(メタ)アクリル酸1−エチルプロピル、(メタ)アクリル酸2−メチルブチル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸t−ペンチル、(メタ)アクリル酸3−メチルブチル、(メタ)アクリル酸ネオペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−メチルペンチル、(メタ)アクリル酸4−メチルペンチル、(メタ)アクリル酸2−エチルブチル、(メタ)アクリル酸シクロペンチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸2−ヘプチル、(メタ)アクリル酸3−ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸3,3,5−トリメチルヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸セチル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸エイコシル、(メタ)アクリル酸ドコシル、(メタ)アクリル酸テトラコシル、(メタ)アクリル酸メチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ノルボルニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェネチル等が例示される。これらの中でも、炭素原子数1〜24の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、とりわけ炭素原子数1〜8の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましい。なお、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル又はメタクリル」を意味する。
上記エステル基含有ビニル単量体の具体例としては、酢酸ビニル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、(メタ)アクリル酸ビニル等の疎水性ビニルモノマー、(メタ)アクリル酸のフルオロアルキルエステル、ラジカル重合性不飽和基含有シリコンマクロモノマー等の不飽和基含有マクロモノマー等が例示される。
また、上記スチレン誘導体としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン等があげられる。上記ビニルエーテル系単量体の具体例としては、ビニルメチルエーテル、ビニルシクロヘキシルエーテル等が例示される。
これらの(b)成分は、一種類のみを用いてもよいし、複数種類を混合して用いてもよい。一種類からなる場合はその単独重合体の、複数種類からなる場合は、その組成比における共重合体のガラス転移温度が、95℃以上、105℃以下である。95℃未満であると、塗膜強度が不足してヨレが生じたり、乾燥速度が遅くなり色移りが生じる場合がある。一方、105℃を超えると、最低造膜温度が高くなり、均一な皮膜が形成されないことがある。
なお、共重合体である場合、そのガラス転移温度の算出方法は下記式(1)によるものである。ここで、Tgは共重合体のガラス転移温度(K)、Tga、Tgb、Tgc等は各々の単量体a、b、c等の単独重合体のガラス転移温度(K)であり、Wa、Wb、Wc等は各々の単量体a、b、cの、共重合体中の重量分率を示す。
1/Tg=(Wa/Tga)+(Wb/Tgb)+(Wc/Tgc)+…(1)
各単独重合体のガラス転移温度は、POLYMER HANDBOOK(ポリマーハンドブック)等に記載されている。
上記(b)成分の存在下、ポリプロピレングリコール、ジメチロールプロピオン酸、脂肪族又は脂環式多価イソシアネートをウレタン化反応させることにより、(a)成分が生成する。ウレタン化反応は、50〜100℃程度で、0.5〜20時間程度行えばよい。これにより、カルボキシル基及び末端にイソシアネート基を含有する(a)成分を得ることができる。
(a)成分の製造に使用される触媒としては、一般にウレタン化反応に使用される触媒が使用できる。具体例としては、ジブチル錫ジラウレート等が挙げられる。
(a)成分の数平均分子量は800〜10,000であることが好ましく、1000〜9000がより好ましい。数平均分子量が800より小さいと、得られる皮膜が硬くなり、化粧料として用いる際に、ごわつき感等の問題が生じる可能性がある。一方10,000より大きいと、プレポリマーそのものの粘度が高くなり、ゲル化したり、安定なエマルションが得られなくなったりする場合がある。
ウレタン化反応後、生成した(a)成分と(b)成分との混合液が得られる。混合液中の(a)成分と(b)成分との混合割合は、純分重量比で(a):(b)=50:50〜60:40である。(b)成分の割合がこれよりも多いと化粧膜が硬くなり、化粧膜の負担感を感じやすくなる。一方、(b)成分が少ないと、化粧膜が柔らかすぎるため、ヨレを生じやすく化粧持ちが悪くなる。
工程(2)においては、上記工程(1)で得られた(a)成分及び(b)成分の混合液中の(a)成分が含有するカルボキシル基を当量のトリエタノールアミンを用いて中和して、(a)成分の中和物及び(b)成分の混合液を得る。このように、(a)成分が含有するカルボキシル基を中和させることにより、(a)成分の水性媒体中での分散性を向上させることができる。
次いで工程(3)では、工程(2)で得られた(a)成分の中和物及び(b)成分の混合液を、水性媒体中に乳化分散させて乳化液を得る。(a)成分の中和物及び(b)成分の混合液に水性媒体を加える方法としては、混合液に水性媒体を滴下して分散させる方法、混合液を水性媒体中に滴下して分散させる方法のどちらを用いてもよい。水性媒体としては、水や、水とメタノール、エタノール等の水と相溶可能な有機溶媒との混合溶液等が挙げられる。この中でも、環境的な側面から、水が好ましい。乳化分散時の温度は、0℃以上が好ましく、10℃以上がより好ましい。一方で80℃以下が好ましく、60℃以下がより好ましい。温度が高過ぎると(a)成分が変性するおそれがある。
さらに工程(4)において、工程(3)で得られた乳化液中の(b)成分を重合させて、複合樹脂エマルションを得る。この(b)成分の重合を行う際の重合反応は、(b)成分に合わせた一般的な重合方法で行うことができ、例えば、上記混合液にラジカル重合開始剤を添加して行うことができる。
ラジカル重合開始剤としては、慣用のラジカル重合開始剤を用いればよく、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスシアノ吉草酸等のアゾ系開始剤、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩系開始剤、t−ブチルハイドロパーオキサイドやジラウロイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレート等の有機過酸化物系開始剤を用いることができる。また、有機過酸化物系開始剤や過硫酸塩系開始剤と、アスコルビン酸、ロンガリット又は亜硫酸金属塩等の還元剤を組み合わせたレドックス系重合開始剤も好ましく用いられる。上記ラジカル重合開始剤の使用量は、重合性単量体(b)に対して、0.1〜5質量%程度、好ましくは0.5〜2質量%程度とすればよい。
上記(b)成分の重合は、重合温度10〜80℃で行うことが好ましく、30〜60℃で行うことがより好ましい。重合は、通常、発熱が終了した後、40〜90℃程度に30分〜3時間程度維持することによって、ほぼ完了する。これにより、成分(A)複合樹脂エマルションが得られる。この複合樹脂は、ウレタン系ポリマーをコア、アクリル系ポリマーをシェルとした構造を有していると考えられる。
成分(A)複合樹脂エマルションの最低造膜温度は+20℃以下であることが好ましく、+15℃以下であることがより好ましい。+20℃を超えると、得られる皮膜にクラック等の不良が生じやすくなる。また一方で、最低造膜温度は−10℃以上であることが好ましく、0℃以上であることがより好ましい。−10℃未満では得られる皮膜の耐水性が悪化することがある。
かくして得られる成分(A)複合樹脂エマルションの固形分濃度は、特に制限されるものではないが、20〜50質量%であることが好ましい。なお、この成分(A)複合樹脂エマルションは、特開2007−001969号公報に記載の製造方法に従って製造することができる。
本発明における成分(A)の配合量は、固形分換算で0.05〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜2.5質量%である。このような範囲であれば、仕上がり後の化粧膜のベタつきと硬さの改善および経時での化粧持ちに優れている。
本発明に用いられる成分(B)の部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物としては、特に限定的ではなく、通常の化粧料に用いられる部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物を任意に用いることができる。例えば、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー等の部分架橋型メチルポリシロキサン、(ジメチコン/フェニルジメチコン)クロスポリマー等の部分架橋型メチルフェニルポリシロキサン、ジメチコン/(PEG−10/15))クロスポリマー等部分架橋型ポリエーテル変性シリコーン、(ビニルジメチコン/ラウリルジメチコン)クロスポリマー等の部分架橋型アルキル変性シリコーン、PEG−15ラウリルジメチコンクロスポリマー等の部分架橋型アルキル・ポリエーテル共変性シリコーン、トリフルオロプロピルジメチコン/トリフルオロプロピルジビニルジメチコン)クロスポリマー等の部分架橋型フッ素変性シリコーン等が挙げられ、一種又は二種以上を用いることができる。
成分(B)の部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物は、油剤で膨潤させるとより均一に分散され、よりベタつきと化粧膜の硬さの改善効果が得られる。また、成分(B)の部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物は、油剤との混合物として市販されていることが多く、本発明では、この市販された状態のものも使用できる。成分(B)は、混合物の形態で市販されており、部分架橋型メチルポリシロキサンと環状シリコーンとの混合物としてKSG−15(固形分5%)、部分架橋型メチルポリシロキサンとジメチルポリシロキサンとの混合物としてKSG−16(固形分20〜30%)、部分架橋型メチルフェニルポリシロキサンとフェニルトリメチコンとの混合物としてKSG−18(固形分10〜20%)、部分架橋型ポリエーテル変性シリコーンとジメチルポリシロキサンとの混合物としてKSG−210(固形分20〜30%)、部分架橋型アルキル変性シリコーンと油剤との混合物としてKSG−41(固形分25〜35%)、KSG−42(固形分20〜30%)、KSG−43(固形分25〜35%)及びKSG−44(固形分25〜35%)、部分架橋型アルキル・ポリエーテル共変性シリコーンと油剤との混合物としてKSG−310(固形分25〜35%)、KSG−320(固形分20〜30%)、KSG−330(固形分15〜25%)、KSG−340(固形分25〜35%)及びKSG−340(固形分25〜35%)(以上、信越化学工業社製)が挙げられる。また、部分架橋型フッ素変性シリコーンは、フルオロアルキル基含有環状オルガノポリシロキサン等の環状フッ素含有シリコーンとの混合物として用いられ、例えばKSG−51(固形分15〜25%:信越化学工業社製)がある。
本発明における成分(B)の配合量は、制限的ではないが、化粧料全量中、0.1〜5.0%が好ましい。この範囲であれば、仕上がり後の化粧膜のベタつきと硬さの観点から優れたものが得られる。
本発明で用いられる成分(C)の親油化処理粉体としては、特に限定的ではなく、通常の化粧料に用いられる粉体に親油性の表面処理を施したものを、任意に用いることができる。成分(C)に用いられる粉体は、通常の化粧料に用いられる粉体を任意に用いることができ、板状、紡錘状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、複合粉体類等が例示できる。具体的には、コンジョウ、群青、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、無水ケイ酸、酸化アルミニウム、酸化セリウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、雲母、合成雲母、合成セリサイト、セリサイト、タルク、カオリン、炭化珪素、硫酸バリウム、窒化硼素等の無機粉体類、オキシ塩化ビスマス、雲母チタン、酸化鉄処理雲母、酸化鉄処理雲母チタン、有機顔料処理雲母チタン、二酸化珪素・酸化チタン被覆雲母、酸化チタン処理ガラス末、酸化鉄酸化チタン処理ガラス末、アルミニウムパウダー等の光輝性粉体類、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、N−アシルリジン、ナイロン等の有機粉体類、有機タール系顔料、有機色素のレーキ顔料等の色素粉体類、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体、無水ケイ酸等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を用いることができる。またこれらの粉体の2種以上を複合化した複合粉体を用いても良い。
また、親油化処理を行うために用いる処理剤としては、粉体に疎水性や親油性を与えるものであれば特に制限されない。このような処理剤としては、例えば、フッ素系化合物、シリコーン系化合物、N−ラウロイル−L−リジン、金属石鹸、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、ワックス、ロウ、リン脂質、界面活性剤等が挙げられ、これらを組み合わせた複合処理等が挙げられる。
粉体に対する親油化処理は、常法に従って、混合や加熱、焼き付け、気相重合法等により行うことができ、処理剤の一種又は二種以上を用いて処理すれば良く、また、粉体に対する親油化処理剤の処理量としては、特に制限はないが、処理粉体中の0.05〜15%程度が好ましい。
本発明における成分(C)の配合量は、制限的ではないが、仕上がり後の化粧膜の硬さと経時での化粧持ちの観点から化粧料全量中、1〜20質量%であることが好ましい。
本発明は乳化型メイクアップ化粧料であり、水中油型、油中水型、水中油中水型等のいずれでもよいが、化粧膜のベタつきのなさ、化粧持ち(ヨレのなさ)の効果が顕著に発揮され得ることから水中油型が好ましい。
水相を構成する成分としては、水の他、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコールなどの多価アルコールもしくはその重合体、ソルビトール、マルチトール、グルコースなどの糖アルコール、低級アルコールなどの水性成分が使用できる。水としては、特に制限されず、常水、精製水、温泉水、深層水、ラベンダー水、ローズ水、オレンジフラワー水などの植物由来の水蒸気蒸留水などが挙げられ、一種又は二種以上を用いることができる。水性成分の配合量としては、成分(A)の配合性を確保し、効果を発揮しやすくするという観点から、化粧料全量中の5〜95%であることが好ましい。
油相を構成する油剤としては、成分(B)の溶媒として作用するものを含め、化粧品一般に使用される固体、半固体、液体油であればよく、動物油、植物油、鉱物油、合成油を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、エステル類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油等があり、使用可能である。
炭化水素油としては、流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、スクワレン、プリスタン、パラフィン、イソパラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられ、一種又は二種以上を用いることができる。
液体油脂としては、アマニ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、アボガド油、サザンカ油、ヒマシ油、サフラワー油、キョウニン油、シナモン油、ホホバ油、ブドウ油、ヒマワリ油、アルモンド油、ナタネ油、ゴマ油、小麦胚芽油、米胚芽油、米ヌカ油、綿実油、大豆油、落花生油、茶実油、月見草油、卵黄油、牛脚脂、肝油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン等が挙げられ、一種又は二種以上を用いることができる。固体油脂としては、カカオ脂、ヤシ油、パーム油、パーム核油、牛脂、羊脂、豚脂、馬脂、硬化油、硬化ヒマシ油、モクロウ、シアバター等がある。
ロウ類としては、ミツロウ、キャンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、カポックロウ、サトウキビロウ、ホホバロウ、セラックロウ等がある。
エステル油としては、オクタン酸セチル等のオクタン酸エステル、ラウリン酸ヘキシル等のラウリン酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル等のミリスチン酸エステル、パルミチン酸オクチル等のパルミチン酸エステル、ステアリン酸イソセチル等のステアリン酸エステル、イソステアリン酸イソプロピル等のイソステアリン酸エステル、イソパルミチン酸オクチル等のイソパルミチン酸エステル、オレイン酸イソデシル等のオレイン酸エステル、アジピン酸ジイソプロピル等のアジピン酸ジエステル、セバシン酸ジエチル等のセバシン酸ジエステル、リンゴ酸ジイソステアリル等が挙げられ、一種又は二種以上を用いることができる。
シリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等が挙げられ、一種又は二種以上を用いることができる。
油性成分の配合量は、剤型により異なるが、化粧料全量中3〜75%が好ましく、5〜50%がより好ましい。
また、本発明においては、上記成分のほかに、本発明の効果を損なわない範囲で、通常化粧料に配合される成分として、界面活性剤、保湿成分、水溶性高分子、紫外線吸収剤、pH調整剤、酸化防止剤、金属キレート剤、防腐剤、成分(C)以外の粉体、香料、各種薬剤等を本発明の効果を妨げない範囲で任意に配合することができ、また、その製造方法は、通常化粧料を製造する方法であり、特には限定されない。
本発明の乳化型メイクアップ化粧料は、下地、ファンデーション、BBクリーム、コンシーラー、アイカラーなどに適用可能である。また、本発明の乳化型メイクアップ化粧料の形態は、固形状、ジェル状、クリーム状、液状等、通常用いられる剤型として実施することができる。
以下に実施例を挙げて、本発明を更に説明する。なお、これらは本発明を何ら限定するものではない。
製造例1
温度計、攪拌装置及び還流冷却管を備えた4つ口フラスコに、反応溶媒として重合性単量体(b)である、メチルメタクリレート19.7重量部及びn−ブチルアクリレート0.8重量部を入れ、ポリプロピレングリコール(数平均分子量1000(*1)を7.7重量部と数平均分子量2000(*2)を0.6重量部)及びジメチロールプロピオン酸2.0重量部を加え、内温50℃とし、次いで、イソホロンジイソシアネート10.2重量部を加え、90℃に加温し、この温度で5時間反応させてイソシアネート基及びカルボキシル基を含有するウレタンプレポリマー(a)を得た。
得られたウレタンプレポリマー(a)溶液を50℃に保ちながら、トリエタノールアミン2.3重量部を加えて、このウレタンプレポリマー(a)中のカルボキシル基を中和した。次いで、この溶液に精製水56.6重量部を、50℃で15分間かけて滴下して、乳白色で透明性のある分散液を得た。
その後、この分散液を50℃に保温し、この温度で、ラジカル重合触媒として、t−ブチルハイドロパーオキサイドの7重量%水溶液を0.15重量部とアスコルビン酸1重量%水溶液0.05重量部を添加して、重合性単量体(b)の重合を開始した。発熱終了後、更に70℃に昇温して3時間維持することによって、複合樹脂エマルション1を得た。
(複合樹脂エマルション1は、成分(b)を重合した共重合体のガラス転移温度が約95℃、ウレタンプレポリマー(a)と重合性単量体(b)の混合割合が50:50である。)
*1:ポリプロピレングリコール,ジオール型,1000(和光純薬工業社製 水酸基価:111mgKOH/g)
*2:ポリプロピレングリコール,ジオール型,2000(和光純薬工業社製 水酸基価:56mgKOH/g)
製造例2
温度計、攪拌装置及び還流冷却管を備えた4つ口フラスコに、重合性単量体(b)であるメチルメタクリレート20.2重量部及びn−ブチルアクリレートを0.2重量部を加え、更にポリプロピレングリコール(前記*1を7.2重量部、前記*2を0.58重量部)及びジメチロールプロピオン酸を2.6重量部加え、内温50℃とし、次いで、イソホロンジイソシアネートを10.1重量部加え、90℃に加温し、この温度で5時間反応させてイソシアネート基及びカルボキシル基を含有するウレタンプレポリマー(a)を得た。
得られたウレタンプレポリマー(a)溶液を50℃に保ちながら、トリエタノールアミン2.8重量部を加えて、このウレタンプレポリマー(a)中のカルボキシル基の全部を中和した。次いで、この溶液に水性媒体56.3重量部を、50℃で15分間かけて滴下して、乳白色で透明性のある分散液を得た。
その後、この分散液を50℃に保温し、この温度で、ラジカル重合触媒であるt−ブチルハイドロパーオキサイドの7重量%水溶液を0.14重量部とアスコルビン酸1重量%水溶液0.06重量部を添加して、重合性単量体(b)の重合を開始した。発熱終了後、更に70℃に昇温して3時間維持することによって、複合樹脂エマルション2を得た。
(複合樹脂エマルション2は、成分(b)を重合した共重合体のガラス転移温度が約102℃、ウレタンプレポリマー(a)と重合性単量体(b)の混合割合が50:50である。)
製造例3
温度計、攪拌装置及び還流冷却管を備えた4つ口フラスコに、重合性単量体(b)であるメチルメタクリレート19.6重量部及びn−ブチルアクリレートを0.8重量部を加え、更にポリプロピレングリコール(前記*1を8.7重量部、前記*2を0.6重量部)及びジメチロールプロピオン酸を2.3重量部加え、内温50℃とし、次いで、イソホロンジイソシアネートを8.9重量部加え、90℃に加温し、この温度で5時間反応させてイソシアネート基及びカルボキシル基を含有するウレタンプレポリマー(a)を得た。
得られたウレタンプレポリマー(a)溶液を50℃に保ちながら、トリエタノールアミン2.6重量部を加えて、このウレタンプレポリマー(a)中のカルボキシル基の全部を中和した。次いで、この溶液に水性媒体56.5重量部を、50℃で15分間かけて滴下して、乳白色で透明性のある分散液を得た。
その後、この分散液を50℃に保温し、この温度で、ラジカル重合触媒であるt−ブチルハイドロパーオキサイドの7重量%水溶液を0.07重量部とアスコルビン酸1重量%水溶液0.02重量部を添加して、重合性単量体(b)の重合を開始した。発熱終了後、更に70℃に昇温して3時間維持することによって、複合樹脂エマルション3を得た。
(複合樹脂エマルション3は、成分(b)を重合した共重合体のガラス転移温度が約95℃、ウレタンプレポリマー(a)と重合性単量体(b)の混合割合が50:50である。)
製造例4
温度計、攪拌装置及び還流冷却管を備えた4つ口フラスコに、重合性単量体(b)であるメチルメタクリレート14.8重量部及びn−ブチルアクリレートを0.6重量部を加え、更にポリプロピレングリコール(前記*1を9.8重量部、前記*2を0.7重量部)及びジメチロールプロピオン酸を2.6重量部加え、内温50℃とし、次いで、イソホロンジイソシアネートを10.1重量部加え、90℃に加温し、この温度で5時間反応させてイソシアネート基及びカルボキシル基を含有するウレタンプレポリマー(a)を得た。
得られたウレタンプレポリマー(a)溶液を50℃に保ちながら、トリエタノールアミン2.9重量部を加えて、このウレタンプレポリマー(a)中のカルボキシル基の全部を中和した。次いで、この溶液に水性媒体53.2重量部を、50℃で15分間かけて滴下して、乳白色で透明性のある分散液を得た。
その後、この分散液を50℃に保温し、この温度で、ラジカル重合触媒であるt−ブチルハイドロパーオキサイドの7重量%水溶液を0.11重量部とアスコルビン酸1重量%水溶液0.04重量部を添加して、重合性単量体(b)の重合を開始した。発熱終了後、更に70℃に昇温して3時間維持することによって、複合樹脂エマルション4を得た。
(複合樹脂エマルション4は、成分(b)を重合した共重合体のガラス転移温度が約95℃、ウレタンプレポリマー(a)と重合性単量体(b)の混合割合が60:40である。)
実施例1〜3および比較例1〜5;水中油型リキッドファンデーション
表1に示す組成および下記製法にてリキッドファンデーションを調製し、下記評価方法により、<イ>仕上がり後のベタつきのなさ、<ロ>化粧膜の柔軟性、<ハ>化粧持ちの評価を行った。結果を表1に併記する。
*1:リン脂質(PC純度70%)3%処理
*2:(a)成分:(b)成分の質量比=50:50、(b)成分の理論Tg95℃、固形分40%
*3:YODOSOL GH800F(アクゾノーベル社製、固形分45%)
*4:DYNAMX(アクゾノーベル社製、ポリウレタン−14:アクリレーツコポリマーの質量比=70:30の混合エタノール水溶液、固形分28%)
*5:リカボンドSU−U0609−SS(中央理化工業社製、(a)成分:(b)成分の質量比=50:50、(b)成分の理論Tg6℃、固形分30%)
(製造方法)
A.成分(1)〜(7)を均一に混合溶解する。
B.成分(8)〜(14)を均一に分散処理し、Aに攪拌しながら添加する。
C.成分(19)〜(22)を均一に加温溶解する。
D.成分(15)〜(18)を均一に加温溶解し、Cに攪拌しながら添加する。
E.攪拌しながら冷却したものを、Bに攪拌しながら添加する。
F.成分(23)〜(27)を、Eに攪拌しながら添加し、水中油型リキッドファンデーションを得た。
(評価方法)
評価項目<イ>仕上がり後のベタつきのなさ、<ロ>化粧膜の柔軟性(肌負担感のなさ)、<ハ>化粧持ち(ヨレのなさ)について、各試料を専門パネル20名による使用テストを行い、パネル各人が下記評価基準にて7段階に評価し評点を付け、パネル全員の評点から、その平均値を算出し、下記判定基準により4段階で判定した。
(評価基準)
(評点):(評価)
6 : 非常に良い
5 : 良い
4 : やや良い
3 : 普通
2 : やや悪い
1 : 悪い
0 : 非常に悪い
(判定基準)
(評点の平均点) :(判定)
5.0以上 : ◎(非常に良好)
3.5以上5.0未満: ○(良好)
1.5以上3.5未満: △(普通)
1.5未満 : ×(不良)
表1の結果から、本発明の実施例1〜3のリキッドファンデーションは比較例1〜5のものと比較して、仕上がり後のベタつきのなさ、化粧膜の柔軟性、化粧持ち(ヨレのなさ)が良好であり、優れたものであった。これに対し、成分(A)複合樹脂エマルションを配合していない比較例1は、経時でのヨレの抑制効果が発揮できておらず、成分(A)の複合樹脂エマルションの代わりにアクリル酸アルキル共重合体エマルションポリマーを用いた比較例2、成分(A)の複合樹脂エマルションの代わりにウレタン・アクリル混合ポリマーを用いた比較例3、成分(A)の複合樹脂エマルションの代わりに(b)成分の理論Tgが低い複合樹脂エマルションを用いた比較例4では、ベタつきや化粧膜の硬さを改善できておらず、ヨレの改善もなされていない。成分(B)の部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物が配合されてない比較例5は、ベタつきと化粧膜の硬さが抑制できていなかった。
実施例4〜6および比較例6〜10;油中水型下地
表2に示す組成および下記製法にて下地を調製し、前記評価方法により、<イ>仕上がり後のベタつきのなさ、<ロ>化粧膜の柔軟性、<ハ>化粧持ちの評価を行った。結果を表2に併記する。
(製造方法)
A.成分(1)〜(12)を均一に分散処理する。
B.成分(13)〜(20)を均一に混合し、Aに攪拌しながら添加し、油中水型下地を得た。
表2の結果から、本発明の実施例4〜6の下地は比較例6〜10のものと比較して、仕上がり後のベタつきのなさ、化粧膜の柔軟性、化粧持ち(ヨレのなさ)が良好であり、優れた効果が得られた。これに対し、成分(A)複合樹脂エマルションを配合していない比較例6は、経時でのヨレの抑制効果が発揮できておらず、成分(A)の複合樹脂エマルションの代わりにアクリル酸アルキル共重合体エマルションポリマーを用いた比較例7、成分(A)の複合樹脂エマルションの代わりにウレタン・アクリル混合ポリマーを用いた比較例8、成分(A)の複合樹脂エマルションの代わりに(b)成分の理論Tgが低い複合樹脂エマルションを用いた比較例9では、ベタつきや化粧膜の硬さを改善できておらず、ヨレの改善もなされていなかった。成分(B)の部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物が配合されてない比較例10は、ベタつきと化粧膜の硬さが抑制できていなかった。
実施例7 BBクリーム
下記に示す組成および製法で、BBクリームを調製した。
(成分) (%)
(1)シリコーン処理微粒子酸化亜鉛 *6 8.0
(2)リン脂質処理酸化チタン *1 6.0
(3)シリコーン処理ベンガラ *7 0.12
(4)シリコーン処理黄酸化鉄 *7 0.6
(5)シリコーン処理黒酸化鉄 *7 0.06
(6)ラウリルポリグリセリル−3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン 2.0
(7)シクロペンタシロキサン 20.0
(8)ミネラルオイル 1.4
(9)(PEG−15/ラウリルジメチコン)クロスポリマー 0.6
(10)メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 5.0
(11)ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 1.0
(12)ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン 0.5
(13)ジカプリン酸ネオペンチルグリコール 3.0
(14)パラオキシ安息香酸メチル 適 量
(15)エタノール 3.0
(16)1,3−ブチレングリコール 3.0
(17)精製水 残 量
(18)塩化ナトリウム 0.1
(19)製造例2の複合樹脂エマルション *8 0.5
*7:ジメチルポリシロキサン(20cs)3%処理
*8:(a)成分:(b)成分の質量比=50:50、(b)成分の理論Tg102℃、固形分40%
(製造方法)
A.成分(10)〜(13)を加温し、均一に混合溶解する。
B.成分(1)〜(9)を均一に分散処理し、Aと攪拌しながら混合する。
C.成分(14)〜(19)を均一に混合し、Bに攪拌しながら添加し、BBクリームを得た。
以上のようにして得られた実施例7のBBクリームは、仕上がり後のベタつきのなさ、化粧膜の柔軟性、化粧持ちがきわめて良好なものであった。
実施例8 リキッドアイカラー
下記に示す組成および製法で、リキッドアイカラーを調製した。
(成分) (%)
(1)製造例4の複合樹脂エマルション *9 8.0
(2)ジプロピレングリコール 8.0
(3)1,3−ブチレングリコール 8.0
(4)防腐剤 適 量
(5)pH調整剤 適 量
(6)精製水 残 量
(7)寒天 0.5
(8)ステアロイルメチルタウリンNa 0.5
(9)グリセリン脂肪酸エステル 0.6
(10)ベヘニルアルコール 0.8
(11)トリエチルヘキサノイン 1.4
(12)(ビニルジメチコン/ラウリルジメチコン)クロスポリマー 0.6
(13)パルミチン酸オクチル 1.0
(14)ミネラルオイル 1.5
(15)1,3−ブチレングリコール 5.0
(16)レシチン 1.0
(17)オクチルシリル化処理ベンガラ *10 0.2
(18)オクチルシリル化処理黄酸化鉄 *10 0.5
(19)オクチルシリル化処理酸化鉄被覆雲母チタン *10 1.0
(20)オクチルシリル化処理雲母チタン *10 3.0
*9:(a)成分:(b)成分の質量比=60:40、(b)成分の理論Tg95℃、固形分40%
*10:トリエトキシカプリリルシラン2%処理
(製造方法)
A.成分(2)〜(8)を均一に加温溶解する。
B.成分(9)〜(14)を均一に加温溶解し、Aに攪拌しながら添加する。
C.攪拌しながら冷却後、均一に分散処理した成分(15)〜(20)、成分(1)を添加して、リキッドアイカラーを得た。
以上のようにして得られた実施例8のリキッドアイカラーは、仕上がり後のベタつきのなさ、化粧膜の柔軟性、化粧持ちがきわめて良好なものであった。

Claims (3)

  1. 次の成分(A)〜(C):
    (A)以下の工程(1)〜(4);
    (1)エステル基含有(メタ)アクリル酸単量体を含有する重合性単量体であって、これを重合させて得られる重合体のガラス転移温度が95℃以上、105℃以下となる重合性単量体((b)成分)の存在下で、ポリプロピレングリコールと、ジメチロールプロピオン酸と、脂肪族又は脂環式多価イソシアネートとを反応させてイソシアネート基及びカルボキシル基を含有するウレタンプレポリマー((a)成分)を生成させ、(a)成分及び(b)成分の混合液を得る工程、
    (2)(1)で得られた(a)成分及び(b)成分の混合液中の(a)成分が含有するカルボキシル基を当量のトリエタノールアミンを用いて中和して、(a)成分の中和物及び(b)成分の混合液を得る工程、
    (3)(2)で得られた(a)成分の中和物及び(b)成分の混合液を、水性媒体中に乳化分散させて乳化液を得る工程、
    (4)(3)で得られた乳化液中の(b)成分を重合させて、複合樹脂エマルションを得る工程
    の各工程を順次行うことにより得られ、工程(1)において、ポリプロピレングリコールとして、数平均分子量1000のポリプロピレングリコールと数平均分子量2000のポリプロピレングリコールの2種を94:6〜92:8(質量比)の割合で使用し、混合液中の(a)成分と(b)成分との割合が、(a)成分:(b)成分(純分質量比)=50:50〜60:40である複合樹脂エマルション
    成分(B)部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物
    成分(C)親油化処理粉体
    を配合することを特徴とする乳化型メイクアップ化粧料。
  2. 成分(A)の配合量が固形分換算で0.05〜5質量%、成分(B)の配合量が0.1〜5質量%、成分(C)の配合量が1〜20質量%であることを特徴とする請求項1記載の化粧料。
  3. 成分(B)の部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物が、部分架橋型メチルポリシロキサン、部分架橋型メチルフェニルポリシロキサン、部分架橋型ポリエーテル変性シリコーン、部分架橋型アルキル変性シリコーン、部分架橋型アルキル・ポリエーテル共変性シリコーン、部分架橋型フッ素変性シリコーンの中から選ばれることを特徴とする請求項1又は2記載の化粧料。
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