JP2015196613A - セメント添加剤 - Google Patents

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森本 正和
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Abstract

【課題】 市販品として流通しているリグニンを用いたセメント添加剤よりも優れた減水性能を発揮することができるセメント添加剤を提供する。【解決手段】 リグニン部位と(ポリ)アルキレングリコール部位とを必須とするリグニン変性物を含有するセメント添加剤であって、該リグニン変性物は、リグニン部位と(ポリ)アルキレングリコール部位とが直接結合した構造を有することを特徴とするセメント添加剤。【選択図】なし

Description

本発明は、リグニン変性物を含有するセメント添加剤に関する。より詳しくは、セメントや石膏などのセメント組成物やその他の水硬性材料に有用なセメント添加剤に関する。
リグニンは、木材等の植物系バイオマスの3大主成分のうちの一つ(3大主成分:セルロース、ヘミセルロース、リグニン)であり、天然の芳香族ポリマーとして地球上に最も豊富に存在している。リグニンの構造については、光合成において合成されるp−クマリルアルコール・コニフェニルアルコール・シナピルアルコールという3種類の基本骨格であるリグニンモノマーが、一電子酸化され、フェノキシラジカルとなり、これが不定形にラジカルカップリングすることにより、複雑な三次元網目構造をとっている。
上述のように、リグニンの分子構造は複雑であり、また、植物体から単離する際の単離方法によりリグニンの化学的特性が大きく変化することから、リグニンの工業材料としての利用は限られている。さらに、リグニンは、基本的には疎水性物質であり、難水溶性であることも、その利用が限られる1つの原因となっている。
しかし一方で、安価に入手可能なリグニンを工業的に利用すべく、種々の検討がなされており、リグニンスルホン酸等がセメント添加剤の市販品として流通している。さらに、リグニンの利用の一例として、疎水性のリグニンに親水性基を導入した両親媒性のリグニン誘導体をコンクリート用混和剤や界面活性剤として利用することが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2011−184230号公報
上記のようにリグニンを利用したコンクリート用混和剤や界面活性剤が開示され、市販品としても流通している。しかしながら、現在市販品として流通しているリグニンを用いたセメント添加剤は、充分に高い性能を有するとはいえず、性能面で改善の余地があるものであった。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、市販品として流通しているリグニンを用いたセメント添加剤よりも優れた減水性能を発揮することができるセメント添加剤を提供することを目的とする。
本発明者は、優れた減水性能を発揮するリグニンを原料とするセメント添加剤について検討し、リグニン部位と(ポリ)アルキレングリコール部位とを有するリグニン変性物に着目した。そして、リグニン部位と(ポリ)アルキレングリコール部位とが直接結合した構造を有するリグニン変性物が、市販のリグニンを用いたセメント添加剤と比較して減水性能を充分に発揮することを見出し、上記課題をみごとに解決することができることに想到し、本発明に到達したものである。
すなわち本発明は、リグニン部位と(ポリ)アルキレングリコール部位とを必須とするリグニン変性物を含有するセメント添加剤であって、上記リグニン変性物は、リグニン部位と(ポリ)アルキレングリコール部位とが直接結合した構造を有するセメント添加剤である。
以下に本発明を詳述する。
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
<セメント添加剤>
≪リグニン変性物≫
本発明のリグニン変性物は、リグニン部位と(ポリ)アルキレングリコール部位とが直接結合した構造を有する。リグニン部位と(ポリ)アルキレングリコール部位とが直接結合した構造とは、リグニンの有する反応性基に(ポリ)アルキレングリコール鎖が結合した構造を意味する。
リグニンの分子は、複雑な三次元網目構造を有する大きな分子であり、1つのリグニン分子中に上記(ポリ)アルキレングリコールが直接結合しうる反応性基は複数存在する。このため、1つのリグニン分子中に複数の(ポリ)アルキレングリコール鎖構造が結合しうるが、本発明のリグニン変性物は、1つのリグニン部位に少なくとも1つの(ポリ)アルキレングリコール鎖構造が直接結合していればよく、リグニン部位と直接結合する(ポリ)アルキレングリコール鎖構造の数は特に制限されない。
上記リグニンの反応性基としては、特に制限されないが、例えば、水酸基、チオール基、スルホン酸基、カルボキシル基、アルデヒド基が挙げられ、好ましくは水酸基である。上記リグニン変性物は、リグニンの有する水酸基が(ポリ)アルキレングリコール部位に変性された構造を有することが好ましい。上記水酸基としては、リグニンの有する水酸基であれば特に制限されず、フェノール性水酸基であっても、アルコール性水酸基であってもよいが、フェノール性水酸基が好ましい。リグニン変性物としては、リグニンのフェノール性水酸基の少なくとも一部が(ポリ)アルキレングリコール部位に変性された構造を有するものがより好ましい。リグニンのフェノール性水酸基の少なくとも一部が(ポリ)アルキレングリコール部位に変性された場合の、当該変性部位の構造は、下記式(1):
Figure 2015196613
(式中、Aは、オキシアルキレン基を表し、Rは、水素原子、アルコキシ基のいずれかを表し、ベンゼン環に複数結合していてもよい。Rは、水素原子又は1価の官能基を表す。Zは、水素原子又は1価の官能基を表す。nは、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表す。)で表される構造が好ましい。
上記式(1)において、リグニン由来のベンゼン環と、Rとが結合する位置は特に制限されないが、R−An−O−基が付加している隣の炭素原子の一方もしくは両方の位置にRが結合していることが好ましい。Rとしては、水素原子、炭素数1〜18のアルコキシ基のいずれかが好ましい。より好ましくは、水素原子、炭素数1〜2のアルコキシ基のいずれかである。
上記Rとしては、水素原子又は1価の官能基のいずれかが好ましい。
上記Aで表されるオキシアルキレン基としては、後述するアルキレンオキシド由来の基が好ましい。
上記nで表されるオキシアルキレン基の平均付加モル数としては、後述する範囲であることが好ましい。
上記Zの1価の官能基としては、水酸基、スルホン酸基、カルボキシル基、チオール基等のアニオン性官能基;アミノ基等のカチオン性官能基のいずれかが好ましい。より好ましくは、水酸基、スルホン酸基、カルボキシル基のいずれかである。
上記リグニン変性物の(ポリ)アルキレングリコール部位を構成するオキシアルキレン基の平均付加モル数は、特に制限されないが、1〜12であることが好ましく、より好ましくは1〜6であり、更に好ましくは1〜3である。
上記オキシアルキレン基の平均付加モル数とは、(ポリ)アルキレングリコール部位を構成する1つの(ポリ)アルキレングリコール鎖において付加しているアルキレンオキシドのモル数の平均値を意味する。
上記(ポリ)アルキレングリコールによって変性される、リグニンが有する反応性基の割合は、リグニンの有する全反応性基100モル%に対して、1〜99モル%であることが好ましい。(ポリ)アルキレングリコールによって変性される反応性基の割合としてより好ましくは1〜75モル%であり、更に好ましくは1〜50モル%である。
特に、本発明のリグニン変性物は、リグニンの有する全反応性基のうち、上記好ましい割合の反応基が、上記好ましいアルキレンオキシドの平均付加モル数の(ポリ)アルキレングリコールによって変性されたものであることがより好ましい。
上記特許文献1に記載のポリアルキレングリコール部位を有するリグニン変性物は、アルキレンオキシドの平均付加モル数の大きい(ポリ)アルキレングリコール鎖を有するものであるが、本発明のリグニン変性物をアルキレンオキシドの平均付加モル数の比較的小さい(ポリ)アルキレングリコールによってリグニンの有する全反応性基のうち所定の割合のものが変性されたリグニン変性物とすると、上記特許文献1に記載のポリアルキレングリコール部位を有するリグニン変性物よりも少ないアルキレンオキシドの使用割合で、優れた減水性能を発揮するセメント添加剤を製造することができる。このため、優れた減水性能を発揮するセメント添加剤をより安価に製造することができる。
上記リグニン変性物は、(ポリ)アルキレングリコール部位を構成するオキシアルキレン基の平均反応モル数が、0.02〜3であることが好ましく、より好ましくは0.02〜2であり、更に好ましくは0.05〜1である。上記オキシアルキレン基の平均反応モル数とは、リグニンに存在する水酸基1モルに対するリグニンに付加しているアルキレンオキシドのモル数の平均値を意味する。上記平均反応モル数が上記好ましい範囲であれば、少ないアルキレンオキシドの使用量でセメント添加剤としての良い性能を発現することができる。
上記リグニン変性物におけるリグニン部位と(ポリ)アルキレングリコール部位との重量比率は、特に制限されないが、99/1〜50/50であることが好ましい。
リグニン部位と(ポリ)アルキレングリコール部位との重量比率が上記好ましい範囲であれば、セメント減水性能をより充分に発揮することができる。上記重量比率は、より好ましくは99/1〜67/33であり、更に好ましくは99/1〜75/25であり、特に好ましくは99/1〜85/15である。また、上記重量比率が99/1〜67/33であれば、従来の(ポリ)アルキレングリコール部位を有するリグニンよりも、高価な(ポリ)アルキレングリコールの含有量が少なく、安価なリグニンの含有量が多いことにより、コストの削減をしつつ、セメント減水性能を発揮することができる。
上記重量比率は、後述する実施例に記載のゲルパーミーエーションクロマトグラフィー(GPC)分析法により測定することができる。
上記リグニン変性物の(ポリ)アルキレングリコール部位を構成するオキシアルキレン基の原料となるアルキレンオキシドとしては、特に限定されないが、炭素数2〜18のアルキレンオキシドを用いることが好ましく、より好ましくは炭素数2〜8のアルキレンオキシドであり、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、イソブチレンオキシド、1−ブテンオキシド、2−ブテンオキシド、トリメチルエチレンオキシド、テトラメチレンオキシド、テトラメチルエチレンオキシド、ブタジエンモノオキシド、オクチレンオキシド等が挙げられる。また、ジペンタンエチレンオキシド、ジヘキサンエチレンオキシド等の脂肪族エポキシド;トリメチレンオキシド、テトラメチレンオキシド、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、オクチレンオキシド等の脂環エポキシド;スチレンオキシド、1,1−ジフェニルエチレンオキシド等の芳香族エポキシド等を用いることもできる。
上記(ポリ)アルキレングリコール部位を構成するオキシアルキレン基の原料となるアルキレンオキシドとしては、セメント粒子との親和性の観点から、炭素数2〜8程度の比較的短鎖のアルキレンオキシド(オキシアルキレン基)が主体であることが好適である。より好ましくは、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド等の炭素数2〜4のアルキレンオキシドが主体であることであり、更に好ましくは、エチレンオキシドが主体であることである。
ここでいう「主体」とは、(ポリ)アルキレングリコール部位が、2種以上のアルキレンオキシドにより構成されるときに、全アルキレンオキシドの存在数において、大半を占めるものであることを意味する。「大半を占める」ことを全アルキレンオキシド100モル%中のエチレンオキシドのモル%で表すとき、50〜100モル%が好ましい。これにより、本発明のリグニン変性物がより高い親水性を有することとなる。より好ましくは70モル%以上であり、さらに好ましくは80モル%以上、特に好ましくは90モル%以上、最も好ましくは100モル%である。
本発明のリグニン変性物の重量平均分子量は、好ましくは500〜10万であり、より好ましくは5000〜5万であり、更に好ましくは5000〜3万であり、特に好ましくは5000〜2万である。本発明のリグニン変性物の数平均分子量は、好ましくは500〜10万であり、より好ましくは500〜5万であり、更に好ましくは1000〜2万であり、特に好ましくは2000〜1万である。本発明のリグニン変性物の重量平均分子量、数平均分子量が上記好ましい範囲であれば、セメント添加剤としての用途により好適なものとなるため好ましい。
リグニン変性物の重量平均分子量、数平均分子量は、GPCを用い、後述する実施例に記載の方法により測定することができる。
本発明のリグニン変性物におけるリグニン部位の原料となるリグニンとしては、特に限定されず、例えば、アルカリリグニン、クラフトリグニン、酢酸リグニン、オルガノソルブルリグニン、爆砕リグニン、硫酸リグニン等が挙げられ、これらのリグニンを1種又は2種以上を用いることができる。
これらのリグニンの中でもアルカリリグニン、酢酸リグニン、オルガノソルブルリグニン、爆砕リグニンは、蒸解に硫黄含有化合物を用いないことから、硫黄臭の発生がない点で有利である。
上記リグニンの原料となる植物についても特に限定されず、スギ、モミ、ヒノキ、マツ等針葉樹、ユーカリ、アカシア、シラカバ、ブナ、ナラ等の広葉樹、稲藁、穀物、バガス、竹、ケナフ、葦等の草本植物等が挙げられる。
本発明で使用するリグニンは、通常行われる方法、例えば、「リグニンの化学(中野準三編 ユニ出版)」に記載の方法を用いて原料物質より単離することにより得ることができる。
リグニンの分子量は、原料物質、単離方法によって異なり、本発明において使用されるリグニンの重量平均分子量は特に限定されないが、例えば、重量平均分子量500〜100万のリグニンを使用することができる。好ましくは、重量平均分子量5000〜10万のリグニンである。さらに好ましくは、重量平均分子量5000〜2万のリグニンである。本発明のリグニンの数平均分子量は、好ましくは500〜10万であり、より好ましくは500〜5万であり、更に好ましくは1000〜2万である。重量平均分子量、数平均分子量は、GPC分析法を用い、後述する実施例に記載の条件により測定することができる。
本発明のリグニン変性物は、リグニン部位と(ポリ)アルキレングリコール部位とを必須とする。これらの部位以外にその他の構造部位を有していてもよい。すなわち、リグニンに(ポリ)アルキレングリコール部位の他に、更に別の構造部位が導入されたものであってもよい。
≪リグニン変性物の製造方法≫
本発明のリグニン変性物の製造方法は、特に限定されないが、リグニンとアルキレンオキシドとを反応させる工程を含む製造方法であることが好ましい。
上記反応としては、特に制限されないが、リグニンのフェノール性水酸基にアルキレンオキシドが付加反応し、(ポリ)アルキレングリコール鎖が形成される反応であることが好ましい。
上記アルキレンオキシドと反応させるリグニンは、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属の水酸化物、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物の塩基性水溶液に溶解させることが好ましい。これによって、リグニンの反応性基とアルキレンオキシドとの充分な反応性を確保することができる。
上記塩基性水溶液としては、アルカリ金属の水酸化物の水溶液が好ましく、より好ましくは水酸化ナトリウム水溶液である。上記塩基性水溶液の濃度は、0.1〜50質量%であることが好ましい。
上記リグニンは、塩基性水溶液に溶解させた後に脱水処理を行うことが好ましい。これによって、リグニンの有する水酸基末端を、アルキレンオキシドとの反応点であるアルコキサイドとすることができるため、リグニンへのアルキレンオキシドの反応性がより向上する。
上記リグニンとアルキレンオキシドとの反応において、リグニンに対するアルキレンオキシドの添加量は、製造するリグニン変性物のポリアルキレングリコール部位とリグニン部位との重量比率に依存する。アルキレンオキシドの添加量は、リグニン100質量%に対し、好ましくは1〜50質量%、より好ましくは1〜33質量%、更に好ましくは1〜15質量%である。
上記反応において、リグニン及びアルキレンオキシドを反応系内に添加する順序は特に制限されないが、リグニンを先に添加し、後からアルキレンオキシドを添加することが好ましい。
上記アルキレンオキシドの添加方法は、特に制限されないが、一度に添加しても、2回以上に分けて添加しても、少量を連続滴下してもよい。添加方法としては、2回以上に分けるか、少量ずつ長時間に分けて連続滴下して添加するのが、内部圧力の急激な上昇が抑えられ、安全上好ましい。
上記反応における好ましい反応条件として、反応温度は、好ましくは50〜200℃、より好ましくは80〜130℃、更に好ましくは90〜110℃である。
反応時間は、2〜12時間、より好ましくは3〜8時間、更に好ましくは4〜6時間である。
上記反応における圧力は、好ましくは0.4〜1.0MPa、より好ましくは0.5〜0.9MPa、更に好ましくは0.5〜0.7MPaである。
上記リグニンとアルキレンオキシドとの反応は、このような好ましい反応圧力で反応を開始した後、反応の進行とともに圧力が上昇し、最終的に反応系内の圧力が0.4〜1.0MPaの範囲となるような方法で反応させてもよい。
リグニンを先に添加し、後からアルキレンオキシドを添加する場合には、アルキレンオキシドの添加前にリグニンを含む反応系内の圧力を0.1〜0.5MPaまで上昇させておくことが好ましい。
上記反応における反応系内の雰囲気としては、空気雰囲気でもよいが、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気とするのが好ましく、例えば、反応開始前に系内を窒素等の不活性ガスで置換することが好ましい。
上記反応に用いられる溶媒としては、一般的な合成に使用される溶媒を用いることができ、例えば水、メタノール、プロパノール、エチレングリコール、ジオキサン、酢酸エチルジメトキシエタン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等が挙げられ、好ましくは水、エチレングリコールであり、特に好ましくは水である。
≪セメント添加剤≫
本発明はまた、リグニン部位と(ポリ)アルキレングリコール部位とを必須とするリグニン変性物を含有するセメント添加剤であって、上記リグニン変性物は、リグニンとアルキレンオキシドとを反応させて得られるセメント添加剤でもある。
本発明のセメント添加剤は、本発明のリグニン変性物を水溶液の形態で使用してもよいし、又は、乾燥させたものを粉体化して使用してもよい。乾燥させる場合、凍結乾燥機等の従来使用されている乾燥方法により完全に乾燥させてもよい。また、粉体化した本発明のセメント添加剤を予めセメント粉末やドライモルタルのような水を含まないセメント組成物に配合して、左官、床仕上げ、グラウトなどに用いるプレミックス製品として使用してもよいし、セメント組成物の混練時に配合してもよい。
好ましくは、本発明のリグニン変性物を主成分とするセメント添加剤は、水溶液の形態で使用する。水溶液の濃度は任意であるが、例えば、0.2〜50%であり、好ましくは5〜50%であり、より好ましくは、10〜30%程度である。
本発明のセメント添加剤はまた、他のセメント添加剤と組み合わせて用いることもでき、ポリカルボン酸系減水剤と併用することもできる。ポリカルボン酸系減水剤としては、ポリ(メタ)アクリル酸等のポリカルボン酸の側鎖に(ポリ)アルキレングリコール鎖を有する重合体を含む減水剤であればよい。
上記ポリカルボン酸を構成する不飽和カルボン酸系単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などのモノカルボン酸系単量体;マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、シトラコン酸等のジカルボン酸系単量体、これらのジカルボン酸無水物及びこれらの塩等が挙げられる。
上記(ポリ)アルキレングリコール鎖としては、特に限定されないが、上述のアルキレンオキシドから構成される高分子鎖((ポリ)アルキレンオキシド)であることが好ましい。
上記ポリカルボン酸系減水剤の特性については、本発明のセメント添加剤と併用して分散性を向上し、減水性能を発揮できるものであれば特に限定されるものではない。
上記ポリカルボン酸系減水剤は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
本発明のセメント添加剤はまた、オキシカルボン酸系化合物と併用することもできる。オキシカルボン酸系化合物を併用することにより、高温の環境下においても、より高い分散保持性能を発揮することができる。オキシカルボン酸系化合物としては、炭素原子数4〜10のオキシカルボン酸又はその塩が好ましく、具体的には、例えば、グルコン酸、グルコヘプトン酸、アラボン酸、リンゴ酸、クエン酸や、これらのナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、トリエタノールアミンなどの無機塩又は有機塩などが挙げられる。これらのオキシカルボン酸系化合物は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらのオキシカルボン酸系化合物のうち、グルコン酸又はその塩が特に好適である。特に、貧配合コンクリートの場合には、分子中にスルホン酸基を有するスルホン酸系分散剤としてリグニンスルホン酸塩系の分散剤を使用し、オキシカルボン酸系化合物としてグルコン酸もしくはその塩を使用することが好ましい。
本発明のセメント添加剤はまた、その他のセメント添加剤として、特開2013−53010号公報に記載されているようなその他のセメント添加剤を併用することができる。
本発明のセメント添加剤と組み合わせて用いることができる他のセメント添加剤としては、更に、水溶性高分子物質、高分子エマルジョン、遅延剤、早強剤・促進剤、鉱油系消泡剤、油脂系消泡剤、脂肪酸系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤、オキシアルキレン系消泡剤、アルコール系消泡剤、アミド系消泡剤、リン酸エステル系消泡剤、金属石鹸系消泡剤、シリコーン系消泡剤、AE剤、その他界面活性剤、防水剤、防錆剤、ひび割れ低減剤、膨張材等が挙げられ、これらは、特開2012−131997号公報に記載のものと同様のものを用いることができる。
その他のセメント添加剤(材)として、例えば、セメント湿潤剤、増粘剤、分離低減剤、凝集剤、乾燥収縮低減剤、強度増進剤、セルフレベリング剤、着色剤、防カビ剤、高炉スラグ、フライアッシュ、シンダーアッシュ、クリンカーアッシュ、ハスクアッシュ、シリカヒューム、シリカ粉末、石膏等が挙げられる。
本発明のセメント添加剤と他のセメント添加剤と組み合わせて用いる場合の配合割合は、本発明のセメント添加剤の必須成分であるリグニン変性物の固形分と他のセメント添加剤の固形分との質量割合が1〜99/99〜1であることが好ましい。より好ましくは、5〜95/95〜5であり、更に好ましくは、10〜90/90〜10であり、特に好ましくは、20〜80/80〜20である。
また、本発明のセメント添加剤とポリカルボン酸系減水剤又はオキシカルボン酸系化合物と他のセメント添加剤とを用いる場合、本発明のセメント添加剤の必須成分であるリグニンとポリカルボン酸系減水剤又はオキシカルボン酸系化合物と他のセメント添加剤との質量割合は、1〜98/1〜98/1〜98であることが好ましい。より好ましくは、5〜90/5〜90/5〜90であり、更に好ましくは、10〜90/5〜85/5〜85であり、特に好ましくは、20〜80/10〜70/10〜70である。
上述した種々の他のセメント添加剤の中でも、本発明のセメント添加剤と併用するセメント添加剤としては、ポリカルボン酸系減水剤やオキシカルボン酸系化合物の他に、オキシアルキレン系消泡剤、促進剤、分離低減剤、AE剤が好ましく、AE剤を用いる場合、本発明のセメント添加剤とオキシアルキレン系消泡剤とAE剤との3成分を併用することが好ましい。
本発明のセメント添加剤と併用するオキシアルキレン系消泡剤としては、上記のものの中でも、ポリオキシアルキレンアルキルアミン類が好ましい。
本発明のセメント添加剤とオキシアルキレン系消泡剤とを併用する場合、オキシアルキレン系消泡剤の配合割合は、本発明のセメント添加剤の必須成分であるリグニン変性物の固形分の質量に対して0.01〜60質量%であることが好ましい。
また、本発明のセメント添加剤とオキシアルキレン系消泡剤とAE剤との3成分を併用する場合、オキシアルキレン系消泡剤の割合は、上記と同様であり、AE剤の割合は、本発明のセメント添加剤の必須成分であるリグニン変性物の固形分の質量に対して0.001〜2質量%であることが好ましい。
本発明のセメント添加剤と促進剤とを併用する場合、本発明のセメント添加剤の必須成分であるリグニン変性物と促進剤との質量割合は、10/90〜99.9/0.1であることが好ましい。より好ましくは、20/80〜99/1である。
本発明のセメント添加剤と分離低減剤とを併用する場合、分離低減剤としては、非イオン性セルロースエーテル類等の各種増粘剤、部分構造として炭素原子数4〜30の炭化水素鎖からなる疎水性置換基と炭素原子数2〜18のアルキレンオキシドを平均付加モル数で2〜300付加したポリオキシアルキレン鎖とを有する化合物等の1種又は2種以上を用いることができる。
本発明のセメント添加剤と分離低減剤とを併用する場合、本発明のセメント添加剤の必須成分であるリグニンと分離低減剤との質量割合は、10/90〜99.99/0.01であることが好ましい。より好ましくは50/50〜99.9/0.1である。本発明のセメント添加剤と分離低減剤とを含むセメント組成物は、高流動コンクリート、自己充填性コンクリート、セルフレベリング材として好適に用いることができる。
<セメント組成物>
本発明はまた、本発明のセメント添加剤とセメントとを含有するセメント組成物でもある。
上記セメント組成物に含まれる本発明のセメント添加剤の配合量は、任意であるが、固形分換算で、セメントの質量に対して、好ましくは0.01〜10.0質量%、より好ましくは0.02〜5.0質量%、更に好ましくは0.05〜1.0質量%である。このような配合量により、通常の汎用セメントにおいては、単位水量の低減、強度の増大、耐久性の向上などの各種の好ましい諸効果がもたらされる。特に、配合量が0.05質量%以上である場合は、流動性が著しく付与されるため、いわゆるセメント減水剤としての効果に優れ、好ましい。
上記セメント組成物としては、セメント、水、細骨材、粗骨材等を含むものが好適であり、セメントとしては、ポルトランドセメント(普通、早強、超早強、中庸熱、耐硫酸塩、及びそれぞれの低アルカリ形);各種混合セメント(高炉セメント、シリカセメント、フライアッシュセメント);白色ポルトランドセメント;アルミナセメント;超速硬セメント(1クリンカー速硬性セメント、2クリンカー速硬性セメント、リン酸マグネシウムセメント);グラウト用セメント;油井セメント;低発熱セメント(低発熱型高炉セメント、フライアッシュ混合低発熱型高炉セメント、ビーライト高含有セメント);超高強度セメント;セメント系固化材;エコセメント(都市ごみ焼却灰、下水汚泥焼却灰の1種以上を原料として製造されたセメント)等の他、これらに高炉スラグ、フライアッシュ、シンダーアッシュ、クリンカーアッシュ、ハスクアッシュ、シリカヒューム、シリカ粉末、石灰石粉末等の微粉体や石膏を添加したもの等が挙げられる。
上記骨材としては、砂利、砕石、水砕スラグ、再生骨材等以外に、珪石質、粘土質、ジルコン質、ハイアルミナ質、炭化珪素質、黒鉛質、クロム質、クロマグ質、マグネシア質等の耐火骨材等が挙げられる。
上記セメント組成物の1mあたりの単位水量、セメント使用量及び水/セメント比(質量比)としては、例えば、単位水量100〜185kg/m、使用セメント量200〜800kg/m、水/セメント比(質量比)=0.1〜0.7とすることが好適であり、より好ましくは、単位水量120〜175kg/m、使用セメント量250〜800kg/m、水/セメント比(質量比)=0.2〜0.65とすることである。このように、本発明のリグニン変性物を含むセメント混和剤は、貧配合から富配合に至るまでの幅広い範囲で使用可能であり、高減水率領域、すなわち、水/セメント比(質量比)=0.15〜0.5(好ましくは0.15〜0.4)といった水/セメント比の低い領域でも使用可能であり、更に、単位セメント量が多く水/セメント比が小さい高強度コンクリート、単位セメント量が300kg/m以下の貧配合コンクリートのいずれにも有効である。
本発明のセメント添加剤は、上述の構成よりなり、優れた減水性能を発揮し、セメント組成物を流動性に優れるものとすることができるセメント添加剤である。
実施例1〜3のリグニン変性物及び比較例1〜3のリグニン添加量と0打フロー値との関係を示した図である。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は「重量部」を、「%」は「質量%」を意味するものとする。
<ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)>
装置:Waters社製、Waters Alliance(2695)
解析ソフト:Waters社製、Empowerプロフェッショナル+GPCオプション
使用カラム:東ソー社製
・TSKguard column α
・TSKgel α―3000
・TSKgel α―4000
・TSKgel α―5000
検出器:示差屈折率計(RI)検出器(Waters社製、Waters 2414)
溶離液:100mMホウ酸水溶液14304gに50mM水酸化ナトリウム水溶液96gとアセトニトリル3600gを混合した溶媒
較正曲線作成用標準物質:ポリエチレングリコール[ピークトップ分子量(Mp)300000、200000、107000、50000、27700、11840、6450、1470、1010、400]
較正曲線:上記ポリエチレングリコールのMp値と溶出時間とを基礎にして3次式で作成
流量:1.0mL/min
カラム温度:40℃
測定時間:60分
試料液注入量:100μL(試料濃度0.5wt%の溶離液調製溶液)
<リグニン変性物におけるリグニン部位と(ポリ)アルキレングリコール部位との重量比率の算出>
上記GPC測定におけるRI比率から、副生成物(アルキレングリコール)量を算出し、下記式に基づいてリグニン部位と(ポリ)アルキレングリコール部位との重量比率(リグニン/AO比率)を算出した。
リグニンへのアルキレンオキシド(AO)の付加量=AOの全反応量−副生成物量
リグニン/AO比率=仕込んだリグニン量/リグニンへのAO付加量
<リグニンの水酸化ナトリウム処理>
リグニン(ALDRICH製、#370959)20gを6.2%水酸化ナトリウム水溶液80gに溶解させ、エバポレーターを用いて80〜2mmHg、50〜70℃において、8時間脱水処理を行い、水酸化ナトリウム処理したリグニン24.2gを得た。得られた水酸化ナトリウム処理されたリグニンの重量平均分子量は15700、数平均分子量は5800であった。
<製造例1>
オートクレーブ内で水酸化ナトリウム処理されたリグニン(重量平均分子量は15700、数平均分子量は5800、リグニン固形分1gあたりの水酸基量は6.2mmol)11.36gと純水27gとを混合し、充分溶解させた後、オートクレーブ内の窒素置換を行い、内圧を0.32MPaにし、温度を100℃まで昇温させた。その後オートクレーブ内の温度を100℃に保ち内圧を0.40MPaにしたところでエチレンオキサイド2.5gを2回に分けて添加した。このときオートクレーブ内の圧力は0.65MPaまで上昇した。エチレンオキサイドの初期添加から5時間後に内圧が0.4〜0.5MPaの範囲で安定したことを確認してから、反応を止め、冷却することにより、リグニン変性物1(重量平均分子量:16200、数平均分子量:6900)を得た。リグニン変性物1のリグニン部位と(ポリ)アルキレングリコール部位との重量比率は、89/11であった。また、リグニン変性物1において、反応したエチレンオキサイドの量は1.53g(35mmol)であり、平均反応モル数は、0.5であった。
<製造例2、3>
製造例1において、2回に分けて添加するエチレンオキサイドの量をそれぞれ5g、0.75gに変更した以外は製造例1と同様にして、リグニン変性物2、3を得た。リグニン変性物2の重量平均分子量は16400、数平均分子量は7000であり、リグニン部位と(ポリ)アルキレングリコール部位との重量比率は、81/19であった。また、リグニン変性物2において、反応したエチレンオキサイドの量は2.38g(54mmol)であり、平均反応モル数は、0.8であった。
リグニン変性物3の重量平均分子量は15700、数平均分子量は6700であり、リグニン部位と(ポリ)アルキレングリコール部位との重量比率は、97/3であった。また、リグニン変性物2において、反応したエチレンオキサイドの量は0.35g(8mmol)であり、平均反応モル数は、0.1であった。
製造例1〜3で得られたリグニン変性物に対し、キャピラリー電気泳動(ベックマン・コールター社製、(装置)P/ACE システムMDQ、(解析ソフト)32Karat、(カラム)フューズドシリカキャピラリーカラムWAT036559(内径75μm×長さ50cm))を行ったところ、原料として用いたエチレンオキサイドの量が多いリグニン変性物ほど、ノニオン性が高くなる結果となった。この結果からも、得られたリグニン変性物には、エチレンオキサイドが付加しており、また原料として用いたエチレンオキサイドの量が多いほど、より多くのエチレンオキサイドが付加していることが確認された。
以下のようにしてモルタルを調製し、初期のモルタル空気量(以下、単に空気量ともいう。)及び0打フロー値を測定した。結果を表1に示す。また、表1の結果をグラフ化したものを図1に示す。
なお、モルタル試験では消泡剤としてMA−404(BASFポゾリス社製)を有姿で40質量%対各成分固形分となる量を、各成分に添加した。
<モルタル試験>
モルタル試験は、温度が20℃±1℃、相対湿度が60%±10%の環境下で行った。
モルタル配合は、C/S/W=500/1350/250(g)とした。
ただし、
C:普通ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)
S:セメント強さ試験用標準砂(セメント協会製)
W:以下の実施例1〜3、比較例1〜3のサンプル、及び、消泡剤を含むイオン交換水溶液
Wは、表1に示した添加量の各サンプルを量り採り、消泡剤MA−404を有姿で各サンプルの固形分に対して40質量%加え、更にイオン交換水を加えて所定量とし、充分に均一溶解させて調製した。表1において、各サンプルの添加量は、セメント質量に対する各サンプルの固形分の質量%で表す。
尚、サンプルは以下の通りである。
実施例1:リグニン変性物1(製造例1)
実施例2:リグニン変性物2(製造例2)
実施例3:リグニン変性物3(製造例3)
比較例1:製造例1〜3の原料に用いたリグニン(ALDRICH製,#370959)
比較例2:市販のリグニンスルホン酸(BASFポゾリス社製、ポゾリスNo.8)
比較例3:サンプル未添加
Figure 2015196613
<モルタルの調製>
ホバート型モルタルミキサー(型番N−50;ホバート社製)にステンレス製ビーター(撹拌羽根)を取り付け、C、Wを投入し、1速で30秒間混練した。更に1速で混練しながら、Sを30秒かけて投入した。S投入終了後、2速で30秒間混練した後、ミキサーを停止し、15秒間モルタルの掻き落としを行い、その後、75秒間静置した。75秒間静置後、更に60秒間2速で混練を行い、モルタルを調製した。
<0打フロー値測定>
モルタルを混練容器からポリエチレン製1L容器に移し、スパチュラで20回撹拌した後、直ちにフロー測定板(30cm×30cm)に置かれたミニスランプコーン(マイクロコンクリートスランプコーン、JIS−A−1173に記載) (上端内径50mm、下端内径100mm、高さ150mm)フローコーン(JIS−R−5201(1997年改正)に記載)に半量詰めて15回つき棒で突き、更にモルタルをフローコーンのすりきりいっぱいまで詰めて15回つき棒で突き、最後に不足分を補い、ミニスランプコーンの表面をならした。その後、直ちにフローコーンを垂直に引き上げ、広がったモルタルの直径(最も長い部分の直径(長径)及び前記長径に対して90度をなす部分の直径)を2箇所測定し、その平均値を0打フロー値とした。
なお、0打フロー値は、数値が大きいほど、分散性能が優れている。

Claims (6)

  1. リグニン部位と(ポリ)アルキレングリコール部位とを必須とするリグニン変性物を含有するセメント添加剤であって、
    該リグニン変性物は、リグニン部位と(ポリ)アルキレングリコール部位とが直接結合した構造を有することを特徴とするセメント添加剤。
  2. 前記リグニン変性物は、リグニンのフェノール性水酸基の少なくとも一部が(ポリ)アルキレングリコール部位に変性された構造を有することを特徴とする請求項1に記載のセメント添加剤。
  3. リグニン部位と(ポリ)アルキレングリコール部位とを必須とするリグニン変性物を含有するセメント添加剤であって、
    該リグニン変性物は、リグニンとアルキレンオキシドとを反応させて得られることを特徴とするセメント添加剤。
  4. 前記リグニン変性物は、(ポリ)アルキレングリコール部位を構成するオキシアルキレン基の平均反応モル数が、0.02〜3であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のセメント添加剤。
  5. 前記リグニン部位と(ポリ)アルキレングリコール部位との重量比率が99/1〜50/50であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のセメント添加剤。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のセメント添加剤とセメントとを含有することを特徴とするセメント組成物。



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* Cited by examiner, † Cited by third party
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