JP5707165B2 - セメント混和剤及びこれを含むセメント組成物 - Google Patents
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Description
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、フライアッシュ、スラグ等を含むセメント組成物においても、優れた減水性能と、スランプ保持性能とを兼ね備え、かつ使用量が少なく、経済性の高いセメント混和剤を提供することを目的とする。
以下に本発明を詳述する。
また、本発明のセメント混和剤は、重合体(A)に該当する重合体及び重合体(B)に該当する重合体の2種類の重合体を含んでいる限り、重合体(A)及び重合体(B)に該当しないその他の重合体や、その他の成分を含んでいてもよい。そのような場合にも、セメント混和剤中に重合体(A)と重合体(B)とが存在することにより、重合体(A)の加水分解性基、及び、吸着基数の異なる2種の重合体によって本発明の効果が発揮されることとなるので、この場合、重合体(A)及び重合体(B)がセメント混和剤において主成分となることが好ましく、セメント混和剤全体100質量%に対して、重合体(A)と重合体(B)との合計量が50質量%以上であることが好ましい。より好ましくは、80質量%以上であり、更に好ましくは、90質量%以上である。特に好ましくは、実質的にセメント混和剤が重合体(A)及び重合体(B)のみから構成される形態である。
単量体(a)、単量体(b)及び単量体(c)については、後に詳述する。
なお、本発明において、重合体1分子あたりの吸着基の数(吸着基数)とは、重合体1分子に含まれるセメント粒子に吸着可能な官能基の数を意味し、下記数式(1)に基づき算出することができる。
このように、重合体が有する吸着基の数は、重合体を構成する構成単位の由来となる構成単量体全体に占める吸着基を有する単量体の割合、吸着基を有する単量体が有する吸着基の数、及び、重合体の重量平均分子量によって変わることになり、構成単量体全体に占める吸着基を有する単量体の割合が同じであっても、重合体の重量平均分子量が大きくなれば、重合体が有する吸着基の数は多くなり、また、重合体の重量平均分子量が同じでも、構成単量体全体に占める吸着基を有する単量体の割合が多くなれば、重合体が有する吸着基の数は多くなる。
また、上記重合体(B)における、重合体1分子あたりの吸着基の数としては、上記重合体(A)における吸着基数と同様に、一義的には決められないが、20以上70未満であることが好ましく、より好ましくは、25以上65未満である。
上記カルボキシル基の塩としては、具体的には、カルボキシル基のナトリウム塩、カリウム塩等の金属塩、アンモニウム塩、有機アンモニウム塩などが挙げられる。吸着基としてはこれらの中でも、カルボキシル基、カルボキシル基の金属塩が好ましい。
なお、本発明において、重合体1分子あたりの加水分解性基の数(加水分解性基数)とは、重合体1分子に含まれる後述する加水分解性基の数を意味し、下記数式(4)に基づき算出することができる。
上記加水分解によってカルボキシル基を生成する官能基としては、例えば、エステル基、アミド基、ニトリル基等を挙げることができる。好ましくはエステル基である。
上記重合体(A)と重合体(B)との配合比率(質量%)としては、45〜99/55〜1であることが好ましく、より好ましくは、50〜99/50〜1であり、更に好ましくは、50〜90/50〜10である。特に好ましくは、55〜85/45〜15である。
なお、上記質量比は、固形分換算による値である。
なお、重合体の重量平均分子量は、後述する実施例において行われているように、ポリエチレングリコールを標準物質として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC、使用装置:Waters社製、Waters Alliance(2695)、使用カラム:東ソー社製、TSK guard column SWXL+TSKgel G4000SWXL+G3000SWXL+G2000SWXL)により測定することができる。
上記RaOで表されるオキシアルキレン基の炭素数としては、2〜8が好ましく、より好ましくは、2〜4である。上記炭素数2〜18のオキシアルキレン基としては、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、イソブチレンオキシド、1−ブテンオキシド、2−ブテンオキシド等により形成される構造が挙げられる。これらの中でも、オキシエチレン基、オキシプロピレン基が好ましい。更に、オキシエチレン基が主体であるものが好ましい。
上記一般式(4)において、RaO、m、及び、Rは、それぞれ一般式(1)におけるRaO、m、及び、Rと同様である。
1)上記一般式(1)中のRが水素原子である不飽和(ポリ)アルキレングリコールエーテル系単量体(a)の場合、アリルアルコール、メタリルアルコール、3−メチル−3−ブテン−1−オール、3−メチル−2−ブテン−1−オール、2−メチル−2−ブテン−1−オール等の炭素数2〜10のアルケニル基を有する不飽和アルコール類に、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ触媒や、三フッ化ホウ素、四塩化スズ等の酸触媒の存在下、炭素数2〜18のアルキレンオキシドを1〜500モル付加することによって単量体(a)を得ることができる。
3)上記一般式(1)中のRが炭素数1〜18のアルキル基である不飽和(ポリ)アルキレングリコールエーテル系単量体(a)の場合、上記方法2)とは逆に、メタノール、エタノール等の炭素数1〜18のアルコール類に、炭素数2〜18のアルキレンオキシドを1〜500モル付加した化合物に、更に、水酸化ナトリウム等のアルカリの存在下、アリルクロリド、メタリルクロリド等の炭素数2〜10のハロゲン化アルケニルを反応させることによって単量体を得ることができる。
上記M1及びM2としては、これらの中でも、水素原子、ナトリウム、カリウムが好ましい。
上記不飽和モノカルボン酸系単量体(b´−1)としては、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、及び、それらの1価の金属塩、2価の金属塩、アンモニウム塩、有機アンモニウム塩などが挙げられる。これらの中でも、セメント減水性能の観点から、アクリル酸、メタクリル酸、又は、それらの1価の金属塩、2価の金属塩、アンモニウム塩、有機アンモニウム塩が好ましく、より好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸、又は、それらの1価の金属塩、2価の金属塩であり、更に好ましくは、アクリル酸、又は、その1価の金属塩である。
上記不飽和ジカルボン酸系単量体(b´−2)としては、具体的には、マレイン酸、シトラコン酸、又は、それらの1価の金属塩、2価の金属塩、アンモニウム塩、有機アンモニウム塩、又は、それらの無水物などが挙げられる。これらの中でも、マレイン酸、シトラコン酸、又は、それらの1価の金属塩、2価の金属塩、又は、それらの無水物が好ましく、より好ましくは、マレイン酸、又は、その1価の金属塩、2価の金属塩、又は、その無水物である。
ただし、不飽和ジカルボン酸系単量体としてこれらのハーフエステルやハーフアミドを用いる場合、上述した重合体1分子あたりの吸着基の数を計算する際には、これらの不飽和ジカルボン酸系単量体1分子あたりの吸着基の数は1つとして計算する。また、ハーフエステル、ハーフアミド部分は、加水分解性基であることから、上述した重合体1分子あたりの加水分解性基の数を計算する際には、これらの不飽和ジカルボン酸系単量体は1分子あたり加水分解性基を1つ有しているとして計算する。
また、上記一般式(3)においてR5は、水素原子又はメチル基を表す。
上記RbOで表されるオキシアルキレン基の炭素数としては、2〜8が好ましく、より好ましくは、2〜4である。上記炭素数2〜18のオキシアルキレン基としては、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、イソブチレンオキシド、1−ブテンオキシド、2−ブテンオキシド等により形成される構造が挙げられる。これらの中でも、オキシエチレン基、オキシプロピレン基が好ましい。更に、オキシエチレン基が主体であるものが好ましい。
不飽和カルボン酸系単量体とアルコール化合物とのエステル化物、不飽和アルコール系単量体とカルボン酸化合物とのエステル化物等が挙げられる。このうち、加水分解によって重合体上にカルボキシル基を生成する前者が好ましい。
上記不飽和カルボン酸系単量体としては、不飽和モノカルボン酸系単量体や不飽和ジカルボン酸系単量体等を挙げることができる。上記不飽和モノカルボン酸系単量体としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸及びその無水物等が挙げられ、好ましくはアクリル酸である。上記不飽和ジカルボン酸系単量体としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸及びその無水物等が挙げられ、好ましくはマレイン酸及び無水マレイン酸である。
上記アルコール化合物としては、炭素原子数1〜30のモノアルコール;炭素原子数1〜30のモノアルコールに炭素原子数2〜18のアルキレンオキシドを1〜500モル付加させたアルキル(ポリ)アルキレングリコール;炭素原子数1〜30のジオール;炭素原子数1〜30のジオールに炭素原子数2〜18のアルキレンオキシドを1〜500モル付加させたヒドロキシ(ポリ)アルキレングリコール;炭素原子数1〜30のポリオール;炭素原子数1〜30のポリオールに炭素原子数2〜18のアルキレンオキシドを1〜500モル付加させたポリオール(ポリ)アルキレンオキシド付加物等が挙げられる。
中でも、炭素原子数1〜8のモノアルコール;炭素原子数1〜8のモノアルコールに炭素原子数2〜8のアルキレンオキシドを1〜200モル付加させたアルキル(ポリ)アルキレングリコール;炭素原子数1〜8のジオール;炭素原子数1〜8のジオールに炭素原子数2〜8のアルキレンオキシドを1〜200モル付加させたヒドロキシ(ポリ)アルキレングリコール;炭素原子数1〜15のポリオール;炭素原子数1〜15のポリオールに炭素原子数2〜8のアルキレンオキシドを1〜200モル付加させたポリオール(ポリ)アルキレンオキシド付加物が好ましく、炭素原子数1〜4のモノアルコールに炭素原子数2〜4のアルキレンオキシドを1〜50モル付加させたアルキル(ポリ)アルキレングリコール;炭素原子数1〜4のジオール;炭素原子数2〜4のジオールに炭素原子数2〜4のアルキレンオキシドを1〜50モル付加させたヒドロキシ(ポリ)アルキレングリコールがより好ましく、メタノールに炭素原子数2〜3のアルキレンオキシドを1〜25モル付加させたメトキシ(ポリ)アルキレングリコール;エチレングリコール、プロピレングリコール;炭素原子数2〜3のジオールに炭素原子数2〜3のアルキレンオキシドを1〜25モル付加させたヒドロキシ(ポリ)アルキレングリコールが更に好ましく、メタノールにエチレンオキシドを1〜10モル付加させたメトキシ(ポリ)エチレングリコール;エチレングリコール;エチレングルコールにエチレンオキシドを1〜10モル付加させたヒドロキシ(ポリ)エチレングリコールが最も好ましい。
不飽和カルボン酸系単量体とアルコール化合物のエステル化物の態様としては、モノエステル、ジエステル、ポリエステル、ハーフエステルがあり得る。このうちジエステル、ポリエステルは重合時に架橋剤として働き、重合体の分子量の調整が困難となったり、不溶性のゲルを発生させたりすることがあるため、重合体を水溶液の状態で用いる用途には、モノエステル、ハーフエステルが好適である。
上記カルボン酸化合物としてはギ酸及び炭素数1〜8のカルボン酸が挙げられ、好ましくは酢酸である。
なお、上記その他の共重合可能な単量体において、上記加水分解性基を有するものを重合体の構成単量体として用いた場合には、それらの単量体も加水分解性基を有しているものとして、重合体1分子あたりの加水分解性基の数が計算される。
また、特に重合体(A)においては、不飽和カルボン酸エステル系単量体(c)由来の構成単位(III)の割合が大きくなればなるほど、また、重合体の重量平均分子量が大きくなればなるほど、重合体の加水分解性基数は増加することとなるため、用いる不飽和カルボン酸エステル系単量体(c)の種類、求められる重合体の重量平均分子量、及び、求められる重合体の加水分解性基数に応じても、重合体中の、構成単位の割合は適宜設定することができる。
なお、上記重合体中の構成単位の割合(質量比)は、重合体の合成に用いた各単量体の量に各単量体の反応率を乗じたものが重合体の構成単位となっているとみなして、各構成単位の量を算出し、それらの値から質量比を求めることができる。
上記共重合反応は、重合開始剤を用いて行うことができ、溶媒中での重合や塊状重合等の方法により行うことができる。
なお、上記共重合反応における各単量体の使用量は、重合体における各構成単位の割合が上述した範囲となるように、各単量体の共重合反応時の反応率を考慮して、適宜設定するのが好ましい。
(1)単量体の全部を反応容器に連続投入する方法。
(2)単量体(a)の全部を反応容器に初期に投入し、その他の単量体の全部を反応容器に連続投入する方法。
(3)単量体(a)の一部を反応容器に初期に投入し、単量体(a)の残りとその他の単量体の全部を反応容器に連続投入する方法。
(4)単量体(a)の一部とその他の単量体の一部を反応容器に初期に投入し、単量体(a)の残りとその他の単量体の残りをそれぞれ反応容器に交互に数回に分けて分割投入する方法。
更に、反応途中で各単量体の反応容器への投入速度を連続的又は段階的に変えることにより各単量体の単位時間当りの投入質量比を連続的又は段階的に変化させて、共重合体中の各構成単位の比率が異なる共重合体の混合物を重合反応中に合成するようにしてもよい。なお、ラジカル重合開始剤は反応容器に初めから仕込んでもよく、反応容器へ滴下してもよく、また目的に応じてこれらを組み合わせてもよい。
(1)溶媒を入れた密閉容器内に窒素等の不活性ガスを加圧充填後、密閉容器内の圧力を下げることで溶媒中の酸素の分圧を低くする。窒素気流下で、密閉容器内の圧力を下げてもよい。
(2)溶媒を入れた容器内の気相部分を窒素等の不活性ガスで置換したまま液相部分を長時間激しく攪拌する。
(3)容器内に入れた溶媒に窒素等の不活性ガスを長時間バブリングする。
(4)溶媒を一旦沸騰させた後、窒素等の不活性ガス雰囲気下で冷却する。
(5)配管の途中に静止型混合機(スタティックミキサー)を設置し、溶媒を重合反応槽に移送する配管内で窒素等の不活性ガスを混合する。
なお、不飽和(ポリ)アルキレングリコールエーテル系単量体(a)の製造工程の終了後に、別途合成した(ポリ)アルキレングリコール(P)を、重合反応時の単量体濃度の低下による重合体(A)又は重合体(B)の分子量の低下を招かない上記割合の範囲内になるように配合してもよく、更に、重合反応の終了後に別途合成した(ポリ)アルキレングリコール(P)を配合してもよい。配合する(ポリ)アルキレングリコール(P)は、副生成物として含まれていた(ポリ)アルキレングリコール(P)と同一構造であっても異なっていてもよい。従って、本発明のセメント混和剤は、2種類以上の(ポリ)アルキレングリコール(P)を含んでいてもよい。
(1)水溶性高分子物質:ポリアクリル酸(ナトリウム)、ポリメタクリル酸(ナトリウム)、ポリマレイン酸(ナトリウム)、アクリル酸・マレイン酸共重合物のナトリウム塩等の不飽和カルボン酸重合物;メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の非イオン性セルロースエーテル類;メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の多糖類のアルキル化若しくはヒドロキシアルキル化誘導体の一部又は全部の水酸基の水素原子が、炭素数8〜40の炭化水素鎖を部分構造として有する疎水性置換基と、スルホン酸基又はそれらの塩を部分構造として含有するイオン性親水性置換基で置換されてなる多糖誘導体;酵母グルカンやキサンタンガム、β−1.3グルカン類(直鎖状、分岐鎖状のいずれでも良く、一例を挙げれば、カードラン、パラミロン、パキマン、スクレログルカン、ラミナラン等)等の微生物醗酵によって製造される多糖類;ポリアクリルアミド;ポリビニルアルコール;デンプン;デンプンリン酸エステル;アルギン酸ナトリウム;ゼラチン;分子内にアミノ基を有するアクリル酸のコポリマー及びその四級化合物等。
(3)遅延剤:グルコン酸、グルコヘプトン酸、アラボン酸、リンゴ酸又はクエン酸、及び、これらの、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、トリエタノールアミン等の無機塩又は有機塩等のオキシカルボン酸;グルコース、フラクトース、ガラクトース、サッカロース、キシロース、アピオース、リボース、異性化糖等の単糖類や、二糖、三糖等のオリゴ糖、又はデキストリン等のオリゴ糖、又はデキストラン等の多糖類、これらを含む糖蜜類等の糖類;ソルビトール等の糖アルコール;珪弗化マグネシウム;リン酸並びにその塩又はホウ酸エステル類;アミノカルボン酸とその塩;アルカリ可溶タンパク質;フミン酸;タンニン酸;フェノール;グリセリン等の多価アルコール;アミノトリ(メチレンホスホン酸)、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)及びこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩等のホスホン酸及びその誘導体等。
(5)鉱油系消泡剤:燈油、流動パラフィン等。
(6)油脂系消泡剤:動植物油、ごま油、ひまし油、これらのアルキレンオキシド付加物等。
(7)脂肪酸系消泡剤:オレイン酸、ステアリン酸、これらのアルキレンオキシド付加物等。
(8)脂肪酸エステル系消泡剤:グリセリンモノリシノレート、アルケニルコハク酸誘導体、ソルビトールモノラウレート、ソルビトールトリオレエート、天然ワックス等。
(9)オキシアルキレン系消泡剤:(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレン付加物等のポリオキシアルキレン類;ジエチレングリコールヘプチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシプロピレンブチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン2−エチルヘキシルエーテル、炭素数12〜14の高級アルコールへのオキシエチレンオキシプロピレン付加物等の(ポリ)オキシアルキルエーテル類;ポリオキシプロピレンフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等の(ポリ)オキシアルキレン(アルキル)アリールエーテル類;2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール,3−メチル−1−ブチン−3−オール等のアセチレンアルコールにアルキレンオキシドを付加重合させたアセチレンエーテル類;ジエチレングリコールオレイン酸エステル、ジエチレングリコールラウリル酸エステル、エチレングリコールジステアリン酸エステル等の(ポリ)オキシアルキレン脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタントリオレイン酸エステル等の(ポリ)オキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル類;ポリオキシプロピレンメチルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンドデシルフェノールエーテル硫酸ナトリウム等の(ポリ)オキシアルキレンアルキル(アリール)エーテル硫酸エステル塩類;(ポリ)オキシエチレンステアリルリン酸エステル等の(ポリ)オキシアルキレンアルキルリン酸エステル類;ポリオキシエチレンラウリルアミン等の(ポリ)オキシアルキレンアルキルアミン類;ポリオキシアルキレンアミド等。
(11)アミド系消泡剤:アクリレートポリアミン等。
(12)リン酸エステル系消泡剤:リン酸トリブチル、ナトリウムオクチルホスフェート等。
(13)金属石鹸系消泡剤:アルミニウムステアレート、カルシウムオレエート等。
(14)シリコーン系消泡剤:ジメチルシリコーン油、シリコーンペースト、シリコーンエマルジョン、有機変性ポリシロキサン(ジメチルポリシロキサン等のポリオルガノシロキサン)、フルオロシリコーン油等。
(17)防水剤:脂肪酸(塩)、脂肪酸エステル、油脂、シリコン、パラフィン、アスファルト、ワックス等。
(18)防錆剤:亜硝酸塩、リン酸塩、酸化亜鉛等。
(19)ひび割れ低減剤:ポリオキシアルキルエーテル等。
(20)膨張材;エトリンガイト系、石炭系等。
1)(1)本発明のセメント混和剤、(2)オキシアルキレン系消泡剤の2成分を必須とする組み合わせ。なお、(2)のオキシアルキレン系消泡剤の配合質量比としては、(1)のセメント混和剤に対して0.01〜10質量%が好ましい。
<重合体の固形分(不揮発分)の測定法>
試料約0.5gをアルミ皿に量り採り、水約1gで希釈して均一に広げた。窒素雰囲気下、130℃で1時間乾燥させ、デシケーター中で放冷した後、乾燥後質量を量った。乾燥前後の質量差により固形分(不揮発分)濃度を計算した。
重合体の重量平均分子量は、ポリエチレングリコール換算によるゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によって以下の測定条件で測定した。
測定条件
装置:Waters社製、Waters Alliance(2695)
解析ソフト:Waters社製、Empowerプロフェッショナル+GPCオプション
使用カラム:東ソー社製、TSK guard column SWXL+TSKgel G4000SWXL+G3000SWXL+G2000SWXL
検出器:示差屈折率計(RI)検出器(Waters社製、Waters 2414)
溶離液:水10,999g、アセトニトリル6,001gの混合溶媒に酢酸ナトリウム三水和物115.6gを溶解し、さらに酢酸でpH6.0に調整した溶液
較正曲線作成用標準物質:ポリエチレングリコール[ピークトップ分子量(Mp)300000、200000、107000、50000、27700、11840、6450、1470]
較正曲線:上記ポリエチレングリコールのMp値と溶出時間とを基礎にして3次式で作成
流量:1.0mL/min
カラム温度:40℃
測定時間:45分
試料液注入量:100μL(試料濃度0.5wt%の溶離液調製溶液)
不飽和(ポリ)アルキレングリコールエーテル系単量体(a)の定量は、以下の条件の高速液体クロマトグラフィで行った。
測定条件
装置:Waters社製、Waters Alliance(2695)
解析ソフト:Waters社製、Empowerプロフェッショナル
使用カラム:Waters社製、Atlantis dC18 5μm Guard Column 2PK(4.6mm×20mm)+Waters社製、Atlantis dC18 5μm(4.6mm×250mm)
検出器:示差屈折率計(RI)検出器(Waters社製、Waters 2414)、多波長可視紫外(PDA)検出器(Waters社製、Waters 2996)
溶離液:水10800g、アセトニトリル7200gの混合溶媒に酢酸ナトリウム三水和物4.5g、さらに酢酸63gを溶解させたpH4.0−4.5に調整した溶液
流量:1.0mL/min
カラム温度:40℃
測定時間:30分
試料液注入量:100μL(試料濃度1.0wt%の溶離液調製溶液)
測定条件
装置:Waters社製、Waters Alliance(2695)
解析ソフト:Waters社製、Empowerプロフェッショナル
使用カラム:資生堂社製、CAPCELL PAK AQ C18 3μm(4.6mm×100mm)
検出器:示差屈折率計(RI)検出器(Waters社製、Waters 2414)、多波長可視紫外(PDA)検出器(Waters社製、Waters 2996)
溶離液:水18480g、アセトニトリル380gの混合溶媒に酢酸ナトリウム三水和物51g、さらに酢酸90gを溶解させたpH4.0−4.5に調整した溶液
流量:1.0mL/min
カラム温度:40℃
測定時間:60分
試料液注入量:100μL(試料濃度1.0wt%の溶離液調製溶液)
測定条件
装置:Waters社製、Waters Alliance(2695)
解析ソフト:Waters社製、Empowerプロフェッショナル
使用カラム:資生堂社製、CAPCELL PAK C1 UG120 5μm(4.6mm×250mm)
検出器:示差屈折率計(RI)検出器(Waters社製、Waters 2414)、多波長可視紫外(PDA)検出器(Waters社製、Waters 2996)
溶離液:水3573g、アセトニトリル4400gの混合溶媒に酢酸ナトリウム三水和物10g、さらに酢酸17gを溶解させた溶液
流量:1.0mL/min
カラム温度:40℃
測定時間:60分
試料液注入量:100μL(試料濃度1.0wt%の溶離液調製溶液)
<製造例1>
温度計、拡販機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水303.0gとイソプレノールにエチレンオキシド(EO)を平均50モル付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル(IPN−50)247.9gとを仕込み、60℃に昇温した後、そこへ4%過酸化水素水溶液24.4gを加えた。次に、アクリル酸7.8g、アクリル酸2−ヒドロキシエチルを20.5g、イオン交換水7.1gで希釈した水溶液、およびIPN−50 743.8gをイオン交換水318.8gに溶解させた水溶液を4時間かけて滴下した。それと同時に、イオン交換水333.7gにL−アスコルビン酸1.3gおよび3−メルカプトプロピオン酸4.6gを溶解させた水溶液を4.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で、水酸化ナトリウム30%水溶液を用いて反応溶液をpH6に中和し、濃度調整用のイオン交換水を加えて、重量平均分子量(Mw)が10000のポリカルボン酸系共重合体(A−1)の水溶液を得た。不揮発分は45.5%であった。得られた水溶液は、有効成分濃度が10.0%となるように希釈水を加えて調整した。
有効成分濃度=[(a+b+c)/(A+B+C)]×NV
上記式中の略号は以下の通りである。
A:不飽和カルボン酸系単量体の使用量
B:不飽和カルボン酸エステル系単量体の使用量
C:不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体の使用量
a:不飽和カルボン酸系単量体の使用量×反応率
b:不飽和カルボン酸エステル系単量体の使用量×反応率
c:不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体の使用量×反応率
NV:固形分
原料単量体であるアクリル酸のナトリウム塩/アクリル酸2−ヒドロキシエチル/IPN−50の重量組成比が1.0/2.0/97.0であり、アクリル酸のナトリウム塩の反応率が99.0%、アクリル酸2−ヒドロキシエチルの反応率が99.2%、IPN−50の反応率が54.3%であることから、1.0%×0.990+2.0%×0.992+97.0%×0.543=55.7%が原料単量体合計量に対する有効成分割合となる。よって、有効成分濃度は、不揮発分45.5%×0.557=25.3%となる。
なお、製造例1〜31では不飽和カルボン酸系単量体としてアクリル酸又はマレイン酸を用いているが、共重合体を製造した後、水酸化ナトリウムで中和することから、便宜上、原料単量体の重量組成比、反応率および共重合体組成比は、アクリル酸のナトリウム塩又はマレイン酸のナトリウム塩に換算し表1および表2に示す。
温度計、拡販機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水306.0gとイソプレノールにエチレンオキシド(EO)を平均50モル付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル(IPN−50)248.8gとを仕込み、60℃に昇温した後、そこへ4%過酸化水素水溶液24.9gを加えた。次に、アクリル酸19.7g、AM−30G(新中村化学社製、メトキシポリエチレングリコールアクリレート(EO 3モル))を3.6g、イオン交換水5.8gで希釈した水溶液、およびIPN−50 746.4gをイオン交換水319.9gに溶解させた水溶液を4時間かけて滴下した。それと同時に、イオン交換水320.5gにL−アスコルビン酸1.3gおよび3−メルカプトプロピオン酸1.6gを溶解させた水溶液を4.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で、水酸化ナトリウム30%水溶液を用いて反応溶液をpH6に中和し、濃度調整用のイオン交換水を加えて、重量平均分子量(Mw)が30000のポリカルボン酸系共重合体(A−2)の水溶液を得た。不揮発分は45.5%であった。得られた水溶液は、有効成分濃度が10.0%となるように希釈水を加えて調整した。
温度計、拡販機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水297.9gとイソプレノールにエチレンオキシド(EO)を平均50モル付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル(IPN−50)243.7gとを仕込み、60℃に昇温した後、そこへ4%過酸化水素水溶液14.2gを加えた。次に、アクリル酸4.3gおよびアクリル酸2−ヒドロキシエチル40.9gをイオン交換水11.3gで希釈した水溶液、およびIPN−50 731.3gをイオン交換水313.3gに溶解させた水溶液を4時間かけて滴下した。それと同時に、イオン交換水169.7gに3−メルカプトプロピオン酸2.0gを溶解させた水溶液を4.5時間かけて滴下した。さらに同時に、イオン交換水170.9gにL−アスコルビン酸0.7gに溶解させた水溶液を前半2時間で90.7g、後半2.5時間で81.0gを合計4.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で、水酸化ナトリウム30%水溶液を用いて反応溶液をpH6に中和し、濃度調整用のイオン交換水を加えて、重量平均分子量(Mw)が24000のポリカルボン酸系共重合体(A−3)の水溶液を得た。不揮発分は45.6%であった。得られた水溶液は、有効成分濃度が10.0%となるように希釈水を加えて調整した。
温度計、拡販機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水290.4gとイソプレノールにエチレンオキシド(EO)を平均50モル付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル(IPN−50)231.9gと、アクリル酸2−ヒドロキシエチル5.7gとを仕込み、60℃に昇温した後、そこへ4%過酸化水素水溶液47.2gを加えた。次に、アクリル酸35.5gおよびアクリル酸2−ヒドロキシエチル51.0gをイオン交換水21.6gで希釈した水溶液、およびIPN−50 695.8gをイオン交換水298.0gに溶解させた水溶液を4時間かけて滴下した。それと同時に、イオン交換水316.6gに3−メルカプトプロピオン酸3.5gおよびL−アスコルビン酸2.4gを溶解させた水溶液を4.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で、水酸化ナトリウム30%水溶液を用いて反応溶液をpH6に中和し、濃度調整用のイオン交換水を加えて、重量平均分子量(Mw)が25300のポリカルボン酸系共重合体(A−4)の水溶液を得た。不揮発分は45.3%であった。得られた水溶液は、有効成分濃度が10.0%となるように希釈水を加えて調整した。
温度計、拡販機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水310.2gとイソプレノールにエチレンオキシド(EO)を平均25モル付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル(IPN−25)249.2gとを仕込み、60℃に昇温した後、そこへ4%過酸化水素水溶液36.7gを加えた。次に、アクリル酸7.8g、アクリル酸2−ヒドロキシエチルを15.3g、イオン交換水5.8gで希釈した水溶液、およびIPN−25 747.6gをイオン交換水320.4gに溶解させた水溶液を4時間かけて滴下した。それと同時に、イオン交換水303.9gにL−アスコルビン酸1.9gおよび3−メルカプトプロピオン酸6.7gを溶解させた水溶液を4.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で、水酸化ナトリウム30%水溶液を用いて反応溶液をpH6に中和し、濃度調整用のイオン交換水を加えて、重量平均分子量(Mw)が12000のポリカルボン酸系共重合体(A−5)の水溶液を得た。不揮発分は45.9%であった。得られた水溶液は、有効成分濃度が10.0%となるように希釈水を加えて調整した。
温度計、拡販機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水296.4gとメタリルアルコールにエチレンオキシド(EO)を平均25モル付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル(MLA−25)242.5gとを仕込み、60℃に昇温した後、そこへ4%過酸化水素水溶液49.5gを加えた。次に、アクリル酸39.5g、アクリル酸2−ヒドロキシエチルを10.3g、イオン交換水12.5gで希釈した水溶液、およびMLA−25 727.6gをイオン交換水311.8gに溶解させた水溶液を4時間かけて滴下した。それと同時に、イオン交換水299.7gにL−アスコルビン酸2.6gおよび3−メルカプトプロピオン酸7.6gを溶解させた水溶液を4.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で、水酸化ナトリウム30%水溶液を用いて反応溶液をpH6に中和し、濃度調整用のイオン交換水を加えて、重量平均分子量(Mw)が18500のポリカルボン酸系共重合体(A−6)の水溶液を得た。不揮発分は45.2%であった。得られた水溶液は、有効成分濃度が10.0%となるように希釈水を加えて調整した。
温度計、拡販機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水293.7gとイソプレノールにエチレンオキシド(EO)を平均25モル付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル(IPN−25)240.3gとを仕込み、60℃に昇温した後、そこへ4%過酸化水素水溶液46.2gを加えた。次に、アクリル酸7.8g、アクリル酸2−ヒドロキシエチルを51.1g、イオン交換水14.7gで希釈した水溶液を後述の滴下水溶液(1)及び(2)に対して10分先駆けて滴下を開始し、4時間10分かけて滴下した。IPN−25 720.8gをイオン交換水308.9gに溶解させた水溶液(1)を4時間かけて滴下した。それと同時に、イオン交換水307.6gにL−アスコルビン酸2.4gおよび3−メルカプトプロピオン酸6.5gを溶解させた水溶液(2)を4.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で、水酸化ナトリウム30%水溶液を用いて反応溶液をpH6に中和し、濃度調整用のイオン交換水を加えて、重量平均分子量(Mw)が20800のポリカルボン酸系共重合体(A−7)の水溶液を得た。不揮発分は45.2%であった。得られた水溶液は、有効成分濃度が10.0%となるように希釈水を加えて調整した。
温度計、拡販機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水280.0gとメタリルアルコールにエチレンオキシド(EO)を平均25モル付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル(MLA−25)229.1gとを仕込み、60℃に昇温した後、そこへ4%過酸化水素水溶液52.4gを加えた。次に、アクリル酸31.6g、AM−30G(新中村化学社製、メトキシポリエチレングリコールアクリレート(EO 3モル))を72.1g、イオン交換水25.9gで希釈した水溶液、およびMLA−25 687.3gをイオン交換水294.5gに溶解させた水溶液を4時間かけて滴下した。それと同時に、イオン交換水319.9gにL−アスコルビン酸2.7gおよび3−メルカプトプロピオン酸4.6gを溶解させた水溶液を4.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で、水酸化ナトリウム30%水溶液を用いて反応溶液をpH6に中和し、濃度調整用のイオン交換水を加えて、重量平均分子量(Mw)が32100のポリカルボン酸系共重合体(A−8)の水溶液を得た。不揮発分は45.5%であった。得られた水溶液は、有効成分濃度が10.0%となるように希釈水を加えて調整した。
温度計、拡販機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水305.5gとメタリルアルコールにエチレンオキシド(EO)を平均75モル付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル(MLA−75)250.0gとを仕込み、60℃に昇温した後、そこへ4%過酸化水素水溶液5.6gを加えた。次に、アクリル酸7.8g、AM−30G(新中村化学社製、メトキシポリエチレングリコールアクリレート(EO 3モル))を12.3g、イオン交換水5.0gで希釈した水溶液、およびMLA−75 749.9gをイオン交換水321.4gに溶解させた水溶液を4時間かけて滴下した。それと同時に、イオン交換水341.1gにL−アスコルビン酸0.3gおよび3−メルカプトプロピオン酸1.0gを溶解させた水溶液を4.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で、水酸化ナトリウム30%水溶液を用いて反応溶液をpH6に中和し、濃度調整用のイオン交換水を加えて、重量平均分子量(Mw)が12700のポリカルボン酸系共重合体(A−9)の水溶液を得た。不揮発分は45.6%であった。得られた水溶液は、有効成分濃度が10.0%となるように希釈水を加えて調整した。
温度計、拡販機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水297.7gとイソプレノールにエチレンオキシド(EO)を平均75モル付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル(IPN−75)243.5gとを仕込み、60℃に昇温した後、そこへ4%過酸化水素水溶液19.8gを加えた。次に、アクリル酸35.5g、アクリル酸2−ヒドロキシエチルを8.9g、イオン交換水11.5gで希釈した水溶液を後述の滴下水溶液(1)及び(2)に対して1時間先駆けて滴下を開始し、5時間かけて滴下した。IPN−75 730.6gをイオン交換水313.1gに溶解させた水溶液(1)を4時間かけて滴下した。それと同時に、イオン交換水334.5gにL−アスコルビン酸1.0gおよび3−メルカプトプロピオン酸2.5gを溶解させた水溶液(2)を4.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で、水酸化ナトリウム30%水溶液を用いて反応溶液をpH6に中和し、濃度調整用のイオン交換水を加えて、重量平均分子量(Mw)が20000のポリカルボン酸系共重合体(A−10)の水溶液を得た。不揮発分は45.7%であった。得られた水溶液は、有効成分濃度が10.0%となるように希釈水を加えて調整した。
温度計、拡販機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水292.1gとイソプレノールにエチレンオキシド(EO)を平均75モル付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル(IPN−75)239.0gとを仕込み、60℃に昇温した後、そこへ4%過酸化水素水溶液20.2gを加えた。次に、アクリル酸7.8g、アクリル酸2−ヒドロキシエチルを56.2g、イオン交換水16.0gで希釈した水溶液、およびIPN−75 717.0gをイオン交換水307.3gに溶解させた水溶液を4時間かけて滴下した。それと同時に、イオン交換水340.7gにL−アスコルビン酸1.0gおよび3−メルカプトプロピオン酸2.7gを溶解させた水溶液を4.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で、水酸化ナトリウム30%水溶液を用いて反応溶液をpH6に中和し、濃度調整用のイオン交換水を加えて、重量平均分子量(Mw)が17600のポリカルボン酸系共重合体(A−11)の水溶液を得た。不揮発分は45.6%であった。得られた水溶液は、有効成分濃度が10.0%となるように希釈水を加えて調整した。
温度計、拡販機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水299.7gとイソプレノールにエチレンオキシド(EO)を平均75モル付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル(IPN−75)245.2gとを仕込み、60℃に昇温した後、そこへ4%過酸化水素水溶液14.3gを加えた。次に、アクリル酸15.7g、アクリル酸2−ヒドロキシエチルを23.6g、イオン交換水9.8gで希釈した水溶液、およびIPN−75 735.5gをイオン交換水315.2gに溶解させた水溶液を4時間かけて滴下した。それと同時に、イオン交換水338.3gにL−アスコルビン酸0.7gおよび3−メルカプトプロピオン酸1.9gを溶解させた水溶液を4.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で、水酸化ナトリウム30%水溶液を用いて反応溶液をpH6に中和し、濃度調整用のイオン交換水を加えて、重量平均分子量(Mw)が40000のポリカルボン酸系共重合体(A−12)の水溶液を得た。不揮発分は45.6%であった。得られた水溶液は、有効成分濃度が10.0%となるように希釈水を加えて調整した。
温度計、拡販機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水284.0gとイソプレノールにエチレンオキシド(EO)を平均50モル付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル(IPN−50)232.4gとを仕込み、60℃に昇温した後、そこへ4%過酸化水素水溶液40.3gを加えた。次に、マレイン酸33.7g、アクリル酸2−ヒドロキシエチルを56.8g、イオン交換水50.0gで希釈した水溶液、およびIPN−50 697.1gをイオン交換水298.8gに溶解させた水溶液を4時間かけて滴下した。それと同時に、イオン交換水299.3gにL−アスコルビン酸2.1gおよび3−メルカプトプロピオン酸5.3gを溶解させた水溶液を4.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で、水酸化ナトリウム30%水溶液を用いて反応溶液をpH6に中和し、濃度調整用のイオン交換水を加えて、重量平均分子量(Mw)が17500のポリカルボン酸系共重合体(A−13)の水溶液を得た。不揮発分は45.6%であった。得られた水溶液は、有効成分濃度が10.0%となるように希釈水を加えて調整した。
温度計、拡販機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水294.7gとイソプレノールにエチレンオキシド(EO)を平均50モル付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル(IPN−50)241.1gとを仕込み、60℃に昇温した後、そこへ4%過酸化水素水溶液20.3gを加えた。次に、アクリル酸55.6gをイオン交換水13.9gで希釈した水溶液、およびIPN−50 723.3gをイオン交換水310.0gに溶解させた水溶液を4時間かけて滴下した。それと同時に、イオン交換水167.3gに3−メルカプトプロピオン酸3.3gを溶解させた水溶液を4.5時間かけて滴下した。さらに同時に、イオン交換水169.5gにL−アスコルビン酸1.1gに溶解させた水溶液を前半1時間で62.0g、後半3.5時間で108.5gを合計4.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で、水酸化ナトリウム30%水溶液を用いて反応溶液をpH6に中和し、濃度調整用のイオン交換水を加えて、重量平均分子量(Mw)が22000のポリカルボン酸系共重合体(B−1)の水溶液を得た。不揮発分は45.7%であった。得られた水溶液は、有効成分濃度が10.0%となるように希釈水を加えて調整した。
温度計、拡販機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水293.4gとイソプレノールにエチレンオキシド(EO)を平均50モル付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル(IPN−50)240.1gとを仕込み、60℃に昇温した後、そこへ4%過酸化水素水溶液21.2gを加えた。次に、アクリル酸59.7gをイオン交換水14.9gで希釈した水溶液、およびIPN−50 720.3gをイオン交換水308.7gに溶解させた水溶液を4時間かけて滴下した。それと同時に、イオン交換水168.5gに3−メルカプトプロピオン酸2.4gを溶解させた水溶液を4.5時間かけて滴下した。さらに同時に、イオン交換水169.8gにL−アスコルビン酸1.1gに溶解させた水溶液を前半2時間で83.7g、後半3.5時間で87.2gを合計4.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で、水酸化ナトリウム30%水溶液を用いて反応溶液をpH6に中和し、濃度調整用のイオン交換水を加えて、重量平均分子量(Mw)が30000のポリカルボン酸系共重合体(B−2)の水溶液を得た。不揮発分は45.6%であった。得られた水溶液は、有効成分濃度が10.0%となるように希釈水を加えて調整した。
温度計、拡販機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水282.1gとイソプレノールにエチレンオキシド(EO)を平均50モル付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル(IPN−50)230.9gとを仕込み、60℃に昇温した後、そこへ4%過酸化水素水溶液59.3gを加えた。次に、アクリル酸96.5gをイオン交換水24.1gで希釈した水溶液、およびIPN−50 692.6gをイオン交換水296.8gに溶解させた水溶液を4時間かけて滴下した。それと同時に、イオン交換水155.7gに3−メルカプトプロピオン酸3.5gを溶解させた水溶液を4.5時間かけて滴下した。さらに同時に、イオン交換水155.3gにL−アスコルビン酸3.1gに溶解させた水溶液を前半30分で19.2g、後半4時間で139.6gを合計4.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で、水酸化ナトリウム30%水溶液を用いて反応溶液をpH6に中和し、濃度調整用のイオン交換水を加えて、重量平均分子量(Mw)が34500のポリカルボン酸系共重合体(B−3)の水溶液を得た。不揮発分は45.2%であった。得られた水溶液は、有効成分濃度が10.0%となるように希釈水を加えて調整した。
温度計、拡販機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水274.5gとイソプレノールにエチレンオキシド(EO)を平均50モル付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル(IPN−50)224.6gとを仕込み、60℃に昇温した後、そこへ4%過酸化水素水溶液70.7gを加えた。次に、アクリル酸121.5gをイオン交換水30.4gで希釈した水溶液、およびIPN−50 673.9gをイオン交換水288.8gに溶解させた水溶液を4時間かけて滴下した。それと同時に、イオン交換水308.4gにL−アスコルビン酸3.7gおよび3−メルカプトプロピオン酸3.5gを溶解させた水溶液を4.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で、水酸化ナトリウム30%水溶液を用いて反応溶液をpH6に中和し、重量平均分子量(Mw)が40000のポリカルボン酸系共重合体(B−4)の水溶液を得た。不揮発分は45.3%であった。得られた水溶液は、有効成分濃度が10.0%となるように希釈水を加えて調整した。
温度計、拡販機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水294.7gとメタリルアルコールにエチレンオキシド(EO)を平均25モル付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル(MLA−25)241.1gとを仕込み、60℃に昇温した後、そこへ4%過酸化水素水溶液20.3gを加えた。次に、アクリル酸55.6gをイオン交換水13.9gで希釈した水溶液、およびMLA−25 723.3gをイオン交換水310.0gに溶解させた水溶液を4時間かけて滴下した。それと同時に、イオン交換水167.3gに3−メルカプトプロピオン酸3.3gを溶解させた水溶液を4.5時間かけて滴下した。さらに同時に、イオン交換水169.5gにL−アスコルビン酸1.1gに溶解させた水溶液を前半1時間で62.0g、後半3.5時間で108.5gを合計4.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で、水酸化ナトリウム30%水溶液を用いて反応溶液をpH6に中和し、濃度調整用のイオン交換水を加えて、重量平均分子量(Mw)が25000のポリカルボン酸系共重合体(B−5)の水溶液を得た。不揮発分は45.8%であった。得られた水溶液は、有効成分濃度が10.0%となるように希釈水を加えて調整した。
温度計、拡販機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水287.2gとイソプレノールにエチレンオキシド(EO)を平均25モル付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル(IPN−25)235.0gとを仕込み、60℃に昇温した後、そこへ4%過酸化水素水溶液64.7gを加えた。次に、アクリル酸80.0gをイオン交換水20.0gで希釈した水溶液、およびIPN−25 705.0gをイオン交換水302.1gに溶解させた水溶液を4時間かけて滴下した。それと同時に、イオン交換水296.7gにL−アスコルビン酸3.4gおよび3−メルカプトプロピオン酸5.9gを溶解させた水溶液を4.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で、水酸化ナトリウム30%水溶液を用いて反応溶液をpH6に中和し、重量平均分子量(Mw)が25000のポリカルボン酸系共重合体(B−6)の水溶液を得た。不揮発分は45.1%であった。得られた水溶液は、有効成分濃度が10.0%となるように希釈水を加えて調整した。
温度計、拡販機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水278.4gとメタリルアルコールにエチレンオキシド(EO)を平均25モル付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル(MLA−25)227.8gとを仕込み、60℃に昇温した後、そこへ4%過酸化水素水溶液77.5gを加えた。次に、アクリル酸109.0gをイオン交換水27.2gで希釈した水溶液、およびMLA−25 683.3gをイオン交換水292.8gに溶解させた水溶液を4時間かけて滴下した。それと同時に、イオン交換水294.2gにL−アスコルビン酸4.0gおよび3−メルカプトプロピオン酸5.8gを溶解させた水溶液を4.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で、水酸化ナトリウム30%水溶液を用いて反応溶液をpH6に中和し、重量平均分子量(Mw)が29000のポリカルボン酸系共重合体(B−7)の水溶液を得た。不揮発分は45.6%であった。得られた水溶液は、有効成分濃度が10.0%となるように希釈水を加えて調整した。
温度計、拡販機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水278.4gとイソプレノールにエチレンオキシド(EO)を平均25モル付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル(IPN−25)227.8gとを仕込み、60℃に昇温した後、そこへ4%過酸化水素水溶液77.5gを加えた。次に、アクリル酸109.0gをイオン交換水27.2gで希釈した水溶液、およびIPN−25 683.3gをイオン交換水292.8gに溶解させた水溶液を4時間かけて滴下した。それと同時に、イオン交換水296.1gにL−アスコルビン酸4.0gおよび3−メルカプトプロピオン酸3.9gを溶解させた水溶液を4.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で、水酸化ナトリウム30%水溶液を用いて反応溶液をpH6に中和し、重量平均分子量(Mw)が45000のポリカルボン酸系共重合体(B−8)の水溶液を得た。不揮発分は45.7%であった。得られた水溶液は、有効成分濃度が10.0%となるように希釈水を加えて調整した。
温度計、拡販機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水291.0gとメタリルアルコールにエチレンオキシド(EO)を平均75モル付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル(MLA−75)238.1gとを仕込み、60℃に昇温した後、そこへ4%過酸化水素水溶液32.0gを加えた。次に、アクリル酸67.8gをイオン交換水16.9gで希釈した水溶液、およびMLA−75 714.2gをイオン交換水306.1gに溶解させた水溶液を4時間かけて滴下した。それと同時に、イオン交換水329.1gにL−アスコルビン酸1.7gおよび3−メルカプトプロピオン酸3.3gを溶解させた水溶液を4.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で、水酸化ナトリウム30%水溶液を用いて反応溶液をpH6に中和し、重量平均分子量(Mw)が19500のポリカルボン酸系共重合体(B−9)の水溶液を得た。不揮発分は45.8であった。得られた水溶液は、有効成分濃度が10.0%となるように希釈水を加えて調整した。
温度計、拡販機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水287.2gとイソプレノールにエチレンオキシド(EO)を平均75モル付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル(IPN−75)235.0gとを仕込み、60℃に昇温した後、そこへ4%過酸化水素水溶液37.8gを加えた。次に、アクリル酸80.0gをイオン交換水20.0gで希釈した水溶液、およびIPN−75 705.0gをイオン交換水302.1gに溶解させた水溶液を4時間かけて滴下した。それと同時に、イオン交換水296.4gにL−アスコルビン酸2.0gおよび3−メルカプトプロピオン酸3.6gを溶解させた水溶液を4.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で、水酸化ナトリウム30%水溶液を用いて反応溶液をpH6に中和し、重量平均分子量(Mw)が25000のポリカルボン酸系共重合体(B−10)の水溶液を得た。不揮発分は45.8%であった。得られた水溶液は、有効成分濃度が10.0%となるように希釈水を加えて調整した。
温度計、拡販機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水291.0gとイソプレノールにエチレンオキシド(EO)を平均75モル付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル(IPN−75)238.1gとを仕込み、60℃に昇温した後、そこへ4%過酸化水素水溶液32.0gを加えた。次に、アクリル酸67.8gをイオン交換水16.9gで希釈した水溶液、およびIPN−75 714.2gをイオン交換水306.1gに溶解させた水溶液を4時間かけて滴下した。それと同時に、イオン交換水330.1gにL−アスコルビン酸1.7gおよび3−メルカプトプロピオン酸2.3gを溶解させた水溶液を4.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で、水酸化ナトリウム30%水溶液を用いて反応溶液をpH6に中和し、重量平均分子量(Mw)が35000のポリカルボン酸系共重合体(B−11)の水溶液を得た。不揮発分は45.8%であった。得られた水溶液は、有効成分濃度が10.0%となるように希釈水を加えて調整した。
温度計、拡販機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水275.8gとメタリルアルコールにエチレンオキシド(EO)を平均75モル付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル(MLA−75)225.7gとを仕込み、60℃に昇温した後、そこへ4%過酸化水素水溶液55.4gを加えた。次に、アクリル酸117.3gをイオン交換水29.3gで希釈した水溶液、およびMLA−75 677.0gをイオン交換水290.2gに溶解させた水溶液を4時間かけて滴下した。それと同時に、イオン交換水323.1gにL−アスコルビン酸2.9gおよび3−メルカプトプロピオン酸3.4gを溶解させた水溶液を4.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で、水酸化ナトリウム30%水溶液を用いて反応溶液をpH6に中和し、重量平均分子量(Mw)が41500のポリカルボン酸系共重合体(B−12)の水溶液を得た。不揮発分は45.6%であった。得られた水溶液は、有効成分濃度が10.0%となるように希釈水を加えて調整した。
温度計、拡販機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水274.5gとイソプレノールにエチレンオキシド(EO)を平均50モル付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル(IPN−50)224.6gとを仕込み、60℃に昇温した後、そこへ4%過酸化水素水溶液70.7gを加えた。次に、アクリル酸121.5gをイオン交換水30.4gで希釈した水溶液、およびIPN−50 673.9gをイオン交換水288.8gに溶解させた水溶液を4時間かけて滴下した。それと同時に、イオン交換水309.5gにL−アスコルビン酸3.7gおよび3−メルカプトプロピオン酸2.4gを溶解させた水溶液を4.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で、水酸化ナトリウム30%水溶液を用いて反応溶液をpH6に中和し、重量平均分子量(Mw)が60000のポリカルボン酸系共重合体(B−13)の水溶液を得た。不揮発分は45.5%であった。得られた水溶液は、有効成分濃度が10.0%となるように希釈水を加えて調整した。
温度計、拡販機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水265.5gとイソプレノールにエチレンオキシド(EO)を平均50モル付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル(IPN−50)217.2gとを仕込み、60℃に昇温した後、そこへ4%過酸化水素水溶液84.2gを加えた。次に、アクリル酸151.1gをイオン交換水37.8gで希釈した水溶液、およびIPN−50 651.7gをイオン交換水279.3gに溶解させた水溶液を4時間かけて滴下した。それと同時に、イオン交換水304.1gにL−アスコルビン酸4.4gおよび3−メルカプトプロピオン酸4.7gを溶解させた水溶液を4.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で、水酸化ナトリウム30%水溶液を用いて反応溶液をpH6に中和し、重量平均分子量(Mw)が41500のポリカルボン酸系共重合体(B−14)の水溶液を得た。不揮発分は45.4%であった。得られた水溶液は、有効成分濃度が10.0%となるように希釈水を加えて調整した。
温度計、拡販機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水303.4gとイソプレノールにエチレンオキシド(EO)を平均50モル付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル(IPN−50)229.6gと、アクリル酸2−ヒドロキシエチル18.6gとを仕込み、60℃に昇温した後、そこへ4%過酸化水素水溶液50.4gを加えた。次に、アクリル酸39.5gおよびアクリル酸2−ヒドロキシエチル43.3gをイオン交換水20.7gで希釈した水溶液、およびIPN−50 688.9gをイオン交換水295.2gに溶解させた水溶液を4時間かけて滴下した。それと同時に、イオン交換水304.1gに3−メルカプトプロピオン酸3.5gおよびL−アスコルビン酸2.6gを溶解させた水溶液を4.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で、水酸化ナトリウム30%水溶液を用いて反応溶液をpH6に中和し、濃度調整用のイオン交換水を加えて、重量平均分子量(Mw)が26000のポリカルボン酸系共重合体(B−15)の水溶液を得た。不揮発分は45.8%であった。得られた水溶液は、有効成分濃度が10.0%となるように希釈水を加えて調整した。
温度計、拡販機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水278.7gとイソプレノールにエチレンオキシド(EO)を平均50モル付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル(IPN−50)195.7gと、アクリル酸5.5gと、アクリル酸2−ヒドロキシエチル27.3gとを仕込み、60℃に昇温した後、そこへ4%過酸化水素水溶液94.8gを加えた。次に、アクリル酸95.6g、アクリル酸2−ヒドロキシプロピルを109.3g、イオン交換水51.2gで希釈した水溶液、およびIPN−50 587.1gをイオン交換水251.6gに溶解させた水溶液を4時間かけて滴下した。それと同時に、イオン交換水289.5gにL−アスコルビン酸4.9gおよび3−メルカプトプロピオン酸4.7gを溶解させた水溶液を4.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で、水酸化ナトリウム30%水溶液を用いて反応溶液をpH6に中和し、濃度調整用のイオン交換水を加えて、重量平均分子量(Mw)が40000のポリカルボン酸系共重合体(B−16)の水溶液を得た。不揮発分は45.4%であった。得られた水溶液は、有効成分濃度が10.0%となるように希釈水を加えて調整した。
温度計、拡販機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水286.5gとイソプレノールにエチレンオキシド(EO)を平均50モル付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル(IPN−50)234.4gとを仕込み、60℃に昇温した後、そこへ4%過酸化水素水溶液50.9gを加えた。次に、アクリル酸71.96g、アクリル酸2−ヒドロキシエチルを10.4g、イオン交換水20.6gで希釈した水溶液、およびIPN−50 703.3gをイオン交換水301.4gに溶解させた水溶液を4時間かけて滴下した。それと同時に、イオン交換水314.1gにL−アスコルビン酸2.6gおよび3−メルカプトプロピオン酸3.8gを溶解させた水溶液を4.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で、水酸化ナトリウム30%水溶液を用いて反応溶液をpH6に中和し、濃度調整用のイオン交換水を加えて、重量平均分子量(Mw)が30000のポリカルボン酸系共重合体(B−17)の水溶液を得た。不揮発分は45.6%であった。得られた水溶液は、有効成分濃度が10.0%となるように希釈水を加えて調整した。
温度計、拡販機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水283.3gとイソプレノールにエチレンオキシド(EO)を平均50モル付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル(IPN−50)231.8gとを仕込み、60℃に昇温した後、そこへ4%過酸化水素水溶液53.8gを加えた。次に、アクリル酸71.9g、アクリル酸2−ヒドロキシエチルを18.0g、イオン交換水23.2gで希釈した水溶液、およびIPN−50 695.5gをイオン交換水298.1gに溶解させた水溶液を4時間かけて滴下した。それと同時に、イオン交換水315.3gにL−アスコルビン酸2.8gおよび3−メルカプトプロピオン酸3.5gを溶解させた水溶液を4.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で、水酸化ナトリウム30%水溶液を用いて反応溶液をpH6に中和し、濃度調整用のイオン交換水を加えて、重量平均分子量(Mw)が32000のポリカルボン酸系共重合体(B−18)の水溶液を得た。不揮発分は45.6%であった。得られた水溶液は、有効成分濃度が10.0%となるように希釈水を加えて調整した。
表1にポリカルボン酸系共重合体A、表2にポリカルボン酸系共重合体Bの調整に用いた各原料単量体の重量組成比、各原料単量体の反応率、共重合体組成比、重量平均分子量(Mw)、吸着基数及び加水分解性基数を示した。
表1及び表2中の単量体(a)は不飽和(ポリ)アルキレングリコールエーテル系単量体を、単量体(b)は不飽和カルボン酸系単量体を、単量体(c)は不飽和カルボン酸エステル系単量体を表す。
なお、表1及び表2に記載されている単量体(b)は、アクリル酸のナトリウム塩又はマレイン酸のナトリウム塩である。便宜上、製造例1〜31ではアクリル酸又はマレイン酸を用いている。
表1及び表2に各共重合体AおよびBの共重合体組成比(質量%)を示している。製造例1〜31においては、吸着基を有する単量体が不飽和カルボン酸系単量体(b)1種類であるので、製造例1〜31で製造される共重合体の吸着基数は、上記数式(2)又は(3)を用いて算出される。
また、製造例14〜27においては、加水分解性基を有する単量体が用いられていないことから、製造例14〜27で製造される共重合体の加水分解性基数は、0であり、製造例1〜13、28〜31においては、加水分解性基を有する単量体が不飽和カルボン酸エステル系単量体(c)1種類であり、いずれも特に不飽和モノカルボン酸エステル系単量体が用いられており、かつ、吸着基を有する単量体が不飽和カルボン酸系単量体(b)1種類であるので、製造例1〜13、28〜31で製造される共重合体の加水分解性基数は、上記数式(6)を用いて算出される。
具体的には、例えば、製造例1の共重合体A−1の組成比は、単量体(b)(Mw:94.04、アクリル酸のナトリウム塩)/単量体(c)(Mw:116.12、アクリル酸2−ヒドロキシエチル)/単量体(a)(Mw:2288.78、IPN−50)=1.78/3.56/94.66(質量%)である。
単量体(b)のモル分率は、(1.78/94.04)/{(1.78/94.04)+(3.56/116.12)+(94.66/2288.78)}=0.244となる。同様に計算して、単量体(c)のモル分率は0.396、単量体(a)のモル分率は0.360となる。
共重合体A−1のMwが10000であることから、吸着基数Pは、10000/(94.04+116.12×0.396/0.244+2288.78×0.360/0.244)=1.9となる。また、加水分解性基数Lは、1.9×0.396/0.244=3.1となる。
以下、製造例2〜31の共重合体A−2〜13、B−1〜18についても同様に計算し求められる。
<実施例1〜36、比較例1〜6>
(コンクリート組成物の調整)
コンクリート組成物の調整は、試験温度が20℃となるように、試験に使用する材料、強制練りミキサー、測定器具類を20℃の試験温度雰囲気下で調温し、混練および各測定は20℃の温度雰囲気下で行った。なお、コンクリート組成物中の気泡がコンクリート組成物の流動性に及ぼす影響を避けるために、市販のAE剤(商品名「MA202」、ポゾリス社製)を用い、空気量が4±0.5%となるように調整した。
セメント混和剤として、上記の製造例で得られた共重合体を表3及び表4に示す配合比で配合したものを用い、下記に示すコンクリート配合にて調合して、水を加えた時間を0分として強制練りミキサーを用いて3分間混練し、コンクリートを製造し、所定のフロー値を得るための混和剤有効成分添加量と、5分後および60分後のフロー値を評価した。フロー値、フロー値の経時変化および空気量の測定は、日本工業規格(JIS−A−1101、1128)に準拠して行った。実施例の試験結果、配合サンプルおよび配合比は、表3に示した。比較例の試験結果、配合サンプルおよび配合比は、表4に示した。
配合単位量は、W:147kg/m3、C:151kg/m3、FA:146kg/m3、SL:71kg/m3、G:1028kg/m3、S:737kg/m3とした。
上記略語は、下記の通りである。
W:セメント混和剤、AE剤(空気連行剤)、水(水道水)
C:太平洋セメント社製の普通ポルトランドセメント
FA:中部電力社製、フライアッシュ
SL:日鉄セメント社製、スピリッツ4000(スラグ)
G:粗骨材、青梅産硬質砂岩(比重2.65)
S:細骨材、掛川産川砂(大井川水系、比重2.59)
初期フロー500±50mmになるようにするために必要な有効成分添加量/B(質量%)により求められる添加量を指標として減水性を下記評価基準に基づいて評価した。有効成分添加量/Bが少ないほど減水性に優れていることを意味する。なお、有効成分添加量は配合共重合体(X)と(Y)との有効成分量の合計を示し、BはC+FA+SLの合計量を示す。
減水性の評価基準
評価◎:添加量が0.110%未満
評価○:添加量が0.110%以上0.135%未満
評価○〜△:添加量が0.135%以上0.160%未満
評価△:添加量が0.160%以上0.185%未満
評価×:添加量が0.185%以上
保持性の評価基準
評価◎:保持率が105%以上
評価○:保持率が105%未満85%以上
評価○〜△:保持率が85%未満70%以上
評価△:保持率が70%未満60%以上
評価×:保持率が60%未満
不飽和(ポリ)アルキレングリコールエーテル系単量体(a)由来の構成単位(I)と、不飽和カルボン酸系単量体(b)由来の構成単位(II)と、不飽和カルボン酸エステル系単量体(c)由来の構成単位(III)とを必須の構成単位として含み、重合体1分子あたりの吸着基の数が1以上15未満であり、かつ、重合体1分子あたりの加水分解性基の数が1以上14未満である重合体(A)、及び、不飽和(ポリ)アルキレングリコールエーテル系単量体(a)由来の構成単位(I)と、不飽和カルボン酸系単量体(b)由来の構成単位(II)とを必須の構成単位として含み、重合体1分子あたりの吸着基の数が15以上70未満である重合体(B)を40〜99/60〜1(重合体(A)/重合体(B))の配合比率で含むものとすることによって、減水性とスランプ保持性とに優れたセメント混和剤とすることができることが分かった。
なお、上記実施例においては、重合体(A)及び重合体(B)として特定の構成単位を特定割合で有するものが用いられているが、重合体(A)の吸着基数を1以上15未満とし、重合体(A)の加水分解性基数を1以上14未満とし、重合体(B)の吸着基数を15以上70未満として、40〜99/60〜1(重合体(A)/重合体(B))の配合比率で配合したセメント混和剤において減水性とスランプ保持性とが優れたものとなる機構は、全て同様である。
従って、上記実施例の結果から、本発明の技術的範囲全般において、また、本明細書において開示した種々の形態において本発明が適用でき、有利な作用効果を発揮することができると言える。
Claims (5)
- 重合体(A)と重合体(B)との2種類の重合体を必須成分として含むセメント混和剤であって、
該重合体(A)及び重合体(B)は、下記一般式(1);
該重合体(A)は、更に、加水分解性基を有する不飽和カルボン酸エステル系単量体(c)由来の構成単位(III)を必須の構成単位として含み、重合体1分子あたりの吸着基の数が1以上14.9以下、かつ、重合体1分子あたりの加水分解性基の数が1以上13.9以下であり、
該重合体(B)は、重合体1分子あたりの吸着基の数が15以上70未満であり、
該セメント混和剤における重合体(A)と重合体(B)との比率(質量%)は、40〜99/60〜1であることを特徴とするセメント混和剤。 - 請求項1〜4のいずれかに記載のセメント混和剤、セメント、及び、水を必須成分として含むことを特徴とするセメント組成物。
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