JP2015195706A - 回転動力生成装置および発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ピストン磁石の往復運動が確実に得られるようにするとともにその継続性を高め、それにより、連続的な回転動力が得られるようにする。
【解決手段】回転動力生成装置100は、第1、第2のピストン磁石部材60,61と、クランクシャフト11とを有し、第1、第2のガイド部材50,51と、第1、第2の固定磁石部材70,71と、第1の減磁ベルト30、130とを有する。第1、第2のピストン磁石部材60,61と、第1、第2の固定磁石部材70,71とは、等しい極性を備えた上極面60a,61aと、固定極面70a,71aとを対向するように配置する。第1、第2の減磁ベルト30,130は、上極面60a,61aの磁極よりも弱く、上極面60a,61aと極性の異なる磁力を備えた減磁磁石部38と、無磁力部39とを有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、永久磁石の反発力を利用して回転動力を生成する回転動力生成装置およびその回転動力によって発電する発電装置に関する。
永久磁石は、同極同士を接近させると互いに反発し合い、異極同士を接近させると互いに吸引し合う性質を備えている。従来、こうした永久磁石が反発し合う力(反発力)または吸引し合う力(吸引力)を利用して部材の直線運動を発生させ、それを別の部材の回転運動に変換しようとする考え方が知られている。
例えば、特許文献1には、図28に示すように、シリンダ300の中にピストン磁石301、固定磁石302、コンロッド303、クランクシャフト304およびコイルバネ305を納めた構造の磁力原動装置が開示されている。この磁力原動装置は、コンロッド303の両側にそれぞれピストン磁石301とクランクシャフト304が接続されるとともに、そのピストン磁石301と相反発するように、上死点、下死点の両側に固定磁石302,302が納められ、さらにその外側にコイルバネ305,305が納められている。
また、特許文献2には、図29(a)に示すように、シリンダ400の中にピストン磁石401を納め、シリンダ400の外にクランクシャフト402が配置され、その反対側に回転する円板状磁石403が配置された構造の磁力応用動力ユニットが開示されている。この動力ユニットでは、ピストン磁石401がコンロッド404を介してクランクシャフト402に接続され、クランクシャフト402がギヤおよびシャフトを介して円板状磁石403に接続されている。
さらに、特許文献3には、図30に示すように、シリンダ500,500の中にピストン磁石501,501を納め、シリンダ500,500の外にクランクシャフト502が配置され、その反対側に磁石503,503が固定された回転板504が配置された構造の動力伝達機構が開示されている。この動力伝達機構では、ピストン磁石501,501がコンロッド505,505を介してクランクシャフト502に接続され、回転板504にモータ506が接続されている。
特開平8−168279号公報 特開2011−43157号公報 登録実用新案公報第3180748号 特開2002−54555号公報
以上のように、従来、磁石の反発力または吸引力を利用してシリンダの中でピストン磁石を往復させ、その往復運動をクランクシャフトの回転運動に変換するようにした動力装置が知られていた。
ところで、この種の動力装置から有効な回転運動を得るためには、クランクシャフトの回転運動が継続的な運動でなければならない。そのためには、ピストン磁石をシリンダの中で繰り返し往復させなければならない。
しかし、前述した各特許文献に開示されている動力装置には次のような課題があった。
まず、特許文献1に開示されている動力装置の場合、シリンダ300の中にピストン磁石301、コンロッド303、クランクシャフト304がすべて納められていたため、ピストン磁石301と固定磁石302との反発力を上死点側、下死点側の双方から同じように作用させることが不可能であった。そのため、ピストン磁石301が上死点側の固定磁石302による反発力を受けて下死点側に移動しても、ピストン磁石301がそれと同じような反発力を受けて上死点側に戻ることはなかった。したがって、ピストン磁石301が往復しないため、連続的な回転動力を得ることが不可能であった。
また、特許文献2に開示されている動力装置の場合、図29(b)に示すように2つの半円板状磁石403a,403bを組み合わることによって円板状磁石403が形成されていたが、各半円板状磁石403a,403bは、円板状磁石403の同じ側の面に異なる極性が配置されていた。そして、その円板状磁石403を回転させることによって、反発力と吸引力を交互に作用させ、ピストン磁石401を遠ざけることと接近させることとを繰りかえそうとしていた。
しかし、例えば一方の半円板状磁石403aからピストン磁石401に反発力が作用しているときでも、ピストン磁石401にはもう一方の半円板状磁石403bから吸引力が作用するため、ピストン磁石401には反発力と吸引力の双方が同時に作用する。そして、ピストン磁石401が反発力によって円板状磁石403から遠ざかると、ピストン磁石401と円板状磁石403との間隔が広がるため、ピストン磁石401を元の位置に戻すには、吸引力を反発力よりも強くしなければならない。
しかし、そうすると、今度はピストン磁石401を遠ざけるのにその吸引力に打ち勝てるだけの反発力が必要とされてしまう。結局、円板状磁石403の回転によってピストン磁石401を往復させることはできないから、連続的な回転動力を得ることが不可能である。
また、特許文献3に開示されている動力伝達機構は、回転板504に固定した磁石503,503をピストン磁石501,501に交代で近づけて、ピストン磁石501,501に作用する磁石の極性を変えることにより、ピストン磁石501,501に反発力と吸引力を交互に作用させようとしていた。
しかし、この動力伝達機構でも、いったん遠ざけたピストン磁石501,501を元の位置に戻すには、反発力よりも強い吸引力を作用させねばならない。しかも、一方の磁石503によって一方のピストン磁石501が吸引されているときに、極性の異なるもう一方の磁石503がそのピストン磁石501を遠ざけようとするため、磁石503,503による反発力と吸引力が拮抗するおそれがある。そのため、ピストン磁石501,501の往復運動を継続させることが困難である。
一方、特許文献4には、同極同士を対向させているピストン磁石と固定磁石との間への鉄板の挟み込みと引き抜きとを繰り返すことによって、ピストン磁石を遠ざけたり近づけたりしようとする装置が開示されていた。
しかし、ピストン磁石と固定磁石との間に鉄板を挟み込むと、その鉄板がピストン磁石、固定磁石双方に吸引されるため、鉄板を引き抜くことが困難になる。その上、鉄板は強磁性体であるから、ピストン磁石と固定磁石との間に鉄板を挟み込んでも、磁力を遮断することはできない。これでは、ピストン磁石を往復させることはできない
しかも、ピストン磁石と、固定磁石の互いに向かい合う面(対向面)が平行に設定されていたため、次のような課題が解決されていなかった。
一般に、永久磁石から出る磁力線は図31に示すようなループ状を描いている。そのため、図32に示すように、固定磁石601と、ピストン磁石602の同極(図32では、N極)の対向面601a,602aが平行に対向していると、図に示したX方向とY方向とに大きさの同じ反発力が作用する。そして、ピストン磁石602は回転するクランクシャフトに接続されているため、固定磁石601に最も接近した位置から離れるとき、その対向面602aが対向面601aに沿ってごく僅か平行に移動するように動く。
そして、対向面601a、対向面602aが平行のまま接近すると、反発力は、固定磁石601とピストン磁石602の両者を中心軸方向に沿って遠ざけようとする方向には作用するものの、対向面602aが対向面601aに沿って平行に移動するような方向には作用しにくい。したがって、ピストン磁石602が固定磁石601から遠ざかろうとする運動に対して、反発力が有効に作用し難いため、往復運動を継続することが困難である。
以上のように、前述した従来の動力装置では、ピストン磁石の往復運動を得ることができなかったため、連続的な回転動力を得ることができないという課題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、ピストン磁石の往復運動が確実に得られるようにするとともにその継続性を高め、それにより、連続的な回転動力が得られるようにした回転動力生成装置およびその回転動力によって発電する発電装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、上死点側の磁極の極性が等しくなるように配置した第1のピストン磁石部材および第2のピストン磁石部材と、その第1、第2のピストン磁石部材それぞれの下死点側に接続された第1のコンロッドおよび第2のコンロッドと、その第1、第2のコンロッドが接続されたクランクシャフトとを有し、第1、第2のピストン磁石部材をそれぞれ外側から保持し、かつそのそれぞれを往復移動の全行程に渡って案内する第1のガイド部材および第2のガイド部材と、第1、第2のピストン磁石部材の上死点側の上極面から一定間隔を置いた位置に固定され、かつその上極面の磁極と等しい極性を備えた固定極面が、第1、第2のピストン磁石部材それぞれの上極面に対向するように配置されている第1の固定磁石部材および第2の固定磁石部材と、第1のピストン磁石部材の上極面と第1の固定磁石部材の固定極面との間を通り、かつ第1のピストン磁石部材の上極面と対峙する変形自在な帯状部材が環状に形成され、さらにクランクシャフトに連動して回転する第1の減磁帯状部材と、第2のピストン磁石部材の上極面と第2の固定磁石部材の固定極面との間を通り、かつ第2のピストン磁石部材の上極面と対峙する変形自在な帯状部材が環状に形成され、さらにクランクシャフトに連動して回転する第2の減磁帯状部材とを有し、第1,第2の減磁帯状部材は、それぞれ第1、第2のピストン磁石部材の磁極よりも弱く、上極面と極性の異なる磁力を備えた減磁磁石部と、その減磁磁石部に隣接して形成された磁力の存在しない無磁力部とを有し、第1、第2のピストン磁石部材それぞれの上極面と、第1、第2の固定磁石部材それぞれの固定極面とにおいて、クランクシャフトの回転する回転方向に沿った最も後側の最後部間隔を他の部分の間隔よりも広くして、その最後部における上極面と固定極面との反発しあう反発力が他の部分における反発力よりも小さくなるようにした反発力不均一構造を有し、第1、第2のピストン磁石部材の往復運動が継続的になるようにクランクシャフトに動力を供給する補助電動機を更に有する回転動力生成装置を特徴とする。
上記回転動力生成装置の場合、第1,第2の減磁帯状部材の減磁磁石部は、磁力の最も強い強減磁部と、磁力の最も弱い弱減磁部と、その強減磁部と弱減磁部の中間の磁力を備えた中減磁部とを有し、かつ第1,第2の減磁帯状部材それぞれの回転方向に沿って、その強減磁部、中減磁部および弱減磁部が順に配置されることによって、磁力が周方向に沿って漸次強くなるように変化する磁力変化構造を有していることが好ましい。
また、上記回転動力生成装置は、クランクシャフトに沿って配置され、かつクランクシャフトに連動して回転する複数の補助シャフトと、その複数の補助シャフトにクランクシャフトの動力を伝達する動力伝達部材とを更に有し、第1、第2の減磁帯状部材が複数の補助シャフトに架け渡され、その複数の補助シャフトに連動して回転するようにすることができる。
さらに、上記回転動力生成装置は、第1、第2のピストン磁石部材が交互に上死点に達するように、クランクシャフトおよび第1、第2のコンロッドが形成され、上極面がクランクシャフトからみて同じ方向を向くように、第1、第2のピストン磁石部材が配置され、第1のピストン磁石部材が上死点に達した時点で第2のピストン磁石部材が下死点に達し、その直後、第1の減磁帯状部材における第1のピストン磁石部材と第1の固定磁石部材との間の部分が減磁磁石部から無磁力部に切り替わり、かつ第2のピストン磁石部材と第2の固定磁石部材との間に第2の減磁帯状部材における減磁磁石部が配置されているように、第1、第2の減磁帯状部材が複数の補助シャフトに架け渡されていることが好ましい。
また、第1、第2のピストン磁石部材が同じタイミングに上死点に達するように、クランクシャフトおよび前記第1、第2のコンロッドが形成され、上極面がクランクシャフトからみて互いに反対方向を向くように、第1、第2のピストン磁石部材が配置され、第1のピストン磁石部材が上死点に達した時点で第2のピストン磁石部材が上死点に達し、その直後、第1の減磁帯状部材における第1のピストン磁石部材と第1の固定磁石部材との間の部分が減磁磁石部から無磁力部に切り替わり、かつ第2の減磁帯状部材における第2のピストン磁石部材と第2の固定磁石部材との間の部分が減磁磁石部から無磁力部に切り替わるように、第1、第2の減磁帯状部材が複数の補助シャフトに架け渡されていることが好ましい。
さらに、上記回転動力生成装置は、第1、第2のピストン磁石部材が交互に上死点に達するように、クランクシャフトおよび第1、第2のコンロッドが形成され、上極面がクランクシャフトからみて互いに反対方向を向くように、第1、第2のピストン磁石部材が配置され、第1のピストン磁石部材が上死点に達した時点で第2のピストン磁石部材が下死点に達し、その直後、第1の減磁帯状部材における第1のピストン磁石部材と第1の固定磁石部材との間の部分が減磁磁石部から無磁力部に切り替わり、かつ第2のピストン磁石部材と第2の固定磁石部材との間に第2の減磁帯状部材における減磁磁石部が配置されているように、第1、第2の減磁帯状部材が複数の補助シャフトに架け渡されていることが好ましい。
上記回転動力生成装置は、第1、第2のガイド部材と、第1、第2のピストン磁石部材と、第1、第2の固定磁石部材と、第1、第2のコンロッドと、第1、第2の減磁帯状部材と、クランクシャフトとをそれぞれ有する第1のエンジン部および第2のエンジン部を有し、その第1のエンジン部におけるクランクシャフトと、その第2のエンジン部におけるクランクシャフトとが、その第1、第2のエンジン部に共通する一本の共通クランクシャフトによって構成されているようにすることができる。
上記回転動力生成装置は、第1の減磁帯状部材と第2の減磁帯状部材とが第1、第2のピストン磁石部材に共通する一つの共通減磁帯状部材によって構成され、その共通減磁帯状部材が、第1のピストン磁石部材の上極面と第1の固定磁石部材の固定極面との間を通り、かつ第2のピストン磁石部材の上極面と第2の固定磁石部材の固定極面との間を通るように形成されているようにすることもできる。
そして、本発明は、回転動力生成装置と、その回転動力生成装置によって生成される回転動力によって発電する発電機とを備えた発電装置であって、回転動力生成装置は、上死点側の磁極の極性が等しくなるように配置した第1のピストン磁石部材および第2のピストン磁石部材と、その第1、第2のピストン磁石部材それぞれの下死点側に接続された第1のコンロッドおよび第2のコンロッドと、その第1、第2のコンロッドが接続されたクランクシャフトとを有し、第1、第2のピストン磁石部材をそれぞれ外側から保持し、かつそのそれぞれを往復移動の全行程に渡って案内する第1のガイド部材および第2のガイド部材と、第1、第2のピストン磁石部材の上死点側の上極面から一定間隔を置いた位置に固定され、かつその上極面の磁極と等しい極性を備えた固定極面が、第1、第2のピストン磁石部材それぞれの上極面に対向するように配置されている第1の固定磁石部材および第2の固定磁石部材と、第1のピストン磁石部材の上極面と第1の固定磁石部材の固定極面との間を通り、かつ第1のピストン磁石部材の上極面と対峙する変形自在な帯状部材が環状に形成され、さらにクランクシャフトに連動して回転する第1の減磁帯状部材と、第2のピストン磁石部材の上極面と第2の固定磁石部材の固定極面との間を通り、かつ第2のピストン磁石部材の上極面と対峙する変形自在な帯状部材が環状に形成され、さらにクランクシャフトに連動して回転する第2の減磁帯状部材とを有し、第1,第2の減磁帯状部材は、それぞれ第1、第2のピストン磁石部材の磁極よりも弱く、上極面と極性の異なる磁力を備えた減磁磁石部と、その減磁磁石部に隣接して形成された磁力の存在しない無磁力部とを有し、第1、第2のピストン磁石部材それぞれの上極面と、第1、第2の固定磁石部材それぞれの固定極面とにおいて、クランクシャフトの回転する回転方向に沿った最も後側の最後部間隔を他の部分の間隔よりも広くして、その最後部における上極面と固定極面との反発しあう反発力が他の部分における反発力よりも小さくなるようにした反発力不均一構造を有し、第1、第2のピストン磁石部材の往復運動が継続的になるようにクランクシャフトに動力を供給する補助電動機を更に有する発電装置を提供する。
以上詳述したように、本発明によれば、ピストン磁石の往復運動が確実に得られるようにするとともにその継続性を高め、それにより、連続的な回転動力が得られるようにした回転動力生成装置およびその回転動力によって発電する発電装置が得られる。
本発明の第1の実施の形態に係る回転動力生成装置を示す斜視図である。 図1の2−2線で切断した回転動力生成装置の断面図である。 回転動力生成装置の蓋部を外して示した平面図である。 (a)は3本の補助シャフトと、補助歯車とをクランクシャフトおよび第1の減磁ベルトとともに示す側面図、(b)は4本の補助シャフトと、補助歯車とをクランクシャフトおよび第1の減磁ベルトとともに示す側面図である。 (a)は第1の減磁ベルトの展開図、(b)は(a)のb−b線断面図、(c)は(a)のc−c線断面図、(d)は別の第1の減磁ベルトの(c)と同様の断面図である。 第1、第2の第1の減磁ベルトの展開状態の要部を示す図である。 (a)は第1の減磁ベルトと、補助シャフトの要部を示す側面図、(b)は第1の減磁ベルトにおける減磁磁石部、無磁力部の変化パターンを示した図である。 第1のガイド部材、第1のピストン磁石部材および第1の固定磁石部材を示す一部省略した斜視図である。 クランクシャフトに交差する方向から見たエンジン部の第1のピストン磁石部材側の側面図である。 (a)は、下死点に達した直後の第1のピストン磁石部材、第1の固定磁石部材および第1の減磁ベルトを模式的に示した図、(b)はそのときにおける第1の減磁ベルトの要部を模式的に示した図である。 (a)は、図10(a)に続く第1のピストン磁石部材、第1の固定磁石部材および第1の減磁ベルトを模式的に示した図、(b)は図10(b)に続く第1の減磁ベルトの要部を模式的に示した図である。 (a)は、図11(a)に続く第1のピストン磁石部材、第1の固定磁石部材および第1の減磁ベルトを模式的に示した図、(b)は図11(b)に続く第1の減磁ベルトの要部を模式的に示した図である。 (a)は、図12(a)に続く第1のピストン磁石部材、第1の固定磁石部材および第1の減磁ベルトを模式的に示した図、(b)は図12(b)に続く第1の減磁ベルトの要部を模式的に示した図である。 (a)は、図13(a)に続く第1のピストン磁石部材、第1の固定磁石部材および第1の減磁ベルトを模式的に示した図、(b)は図13(b)に続く第1の減磁ベルトの要部を模式的に示した図である。 (a)は、それぞれ上死点、下死点に達した直後の第1、第2のピストン磁石部材およびクランクシャフトを模式的に示した図、(b)はそのときの第1、第2の減磁ベルトを模式的に示した図である。 (a)は、図15(a)に続く第1、第2のピストン磁石部材およびクランクシャフトを模式的に示した図、(b)は図15(b)に続く第1、第2の減磁ベルトを模式的に示した図である。 (a)は、図16(a)に続く第1、第2のピストン磁石部材およびクランクシャフトを模式的に示した図、(b)は図16(b)に続く第1、第2の減磁ベルトを模式的に示した図である。 (a)は、図17(a)に続く第1、第2のピストン磁石部材およびクランクシャフトを模式的に示した図、(b)は図17(b)に続く第1、第2の減磁ベルトを模式的に示した図である。 (a)は、図18(a)に続く第1、第2のピストン磁石部材およびクランクシャフトを模式的に示した図、(b)は図18(b)に続く第1、第2の減磁ベルトを模式的に示した図である。 (a)は、変形例にかかるガイド部材を示す一部省略した斜視図、(b)は変形例にかかる減磁ベルトの断面図である。 変形例にかかる回転動力生成装置の図3と同様の平面図である。 別の変形例にかかる回転動力生成装置の図3と同様の平面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る回転動力生成装置の図2に対応した断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る回転動力生成装置の図2に対応した断面図である。 (a)は本発明の第1の実施の形態に係る回転動力生成装置の動作パターンを模式的に示した図、(b)は本発明の第2の実施の形態に係る回転動力生成装置の動作パターンを模式的に示した図、(c)は第3の実施の形態に係る回転動力生成装置の動作パターンを模式的に示した図である。 本発明の第4の実施の形態に係る回転動力生成装置の一部省略した平面図である。 本発明の第5の実施の形態に係る回転動力生成装置のクランクシャフトに沿った方向からみた一部省略した側面図である。 従来の磁力原動装置を示す図である。 (a)は従来の磁力応用動力ユニットを示す図、(b)はその円板状磁石を示す図である。 従来の動力伝達機構を示す図である。 永久磁石およびそこから出る磁力線を模式的に示した図である。 固定磁石と、ピストン磁石とが平行に対向している場合の磁力線を模式的に示した図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、同一要素には同一符号を用い、重複する説明は省略する。
第1の実施の形態
(回転動力生成装置の構造)
まず、図1から図9を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る回転動力生成装置の構造について説明する。
ここで、図1は本発明の第1の実施の形態に係る回転動力生成装置100を示す斜視図、図2は図1の2−2線で切断した回転動力生成装置100の断面図、図3は回転動力生成装置100の蓋部6を外して示した平面図である。また、図4(a)は3本の補助シャフト41a,41b,41cと、補助歯車17,18a,18b,18cとをクランクシャフト11および第1の減磁ベルト30とともに示す側面図、(b)は、4本の補助シャフト41a,41b,41c,41dと、補助歯車17,18a,18b,18c、18dとをクランクシャフト11および第1の減磁ベルト30とともに示す側面図である。図5(a)は第1の減磁ベルト30の展開図、(b)は(a)のb−b線断面図、(c)は(a)のc−c線断面図、(d)は第1の減磁ベルト30Aの(c)と同様の断面図である。図6は、第1、第2の第1の減磁ベルト30,130の展開状態の要部を示す図である。図7(a)は第1の減磁ベルト30と、補助シャフト41a,41bの要部を示す側面図、(b)は第1の減磁ベルト30における減磁磁石部、無磁力部の変化パターンを示した図である。図8は、第1のガイド部材50、第1のピストン磁石部材60および第1の固定磁石部材70を示す一部省略した斜視図である。図9はクランクシャフト11に交差する方向から見たエンジン部10の第1のピストン磁石部材60側の側面図である。
回転動力生成装置100は、第1、第2のピストン磁石部材60,61と、第1、第2の固定磁石部材70,71とを、極性の等しい磁極を備えた上極面60a、61a、固定極面70a、71aを向かい合わせに配置し、その間に、第1、第2のピストン磁石部材60,61の磁極と極性の異なる磁力を備えた第1、第2の減磁ベルト30,130をそれぞれ配置している。
そして、回転動力生成装置100では、第1のピストン磁石部材60と第1の固定磁石部材70の反発力(以下「第1の反発力」ともいう)および第2のピストン磁石部材61と第2の固定磁石部材71の反発力(以下「第2の反発力」ともいう)を、それぞれ第1、第2の減磁ベルト30,130によって軽減しながら、第1、第2のピストン磁石部材60,61を第1、第2の固定磁石部材70、71に対して交互に接近させる。
なお、本実施の形態では、第1、第2のピストン磁石部材60,61の第1、第2の固定磁石部材70、71への接近を「前進」ともいい、第1、第2のピストン磁石部材60,61が第1、第2の固定磁石部材70、71から離れることを「後退する」ともいう。
すると、第1のピストン磁石部材60が第1の反発力によって後退するときに第2の反発力を軽減しながら第2のピストン磁石部材61を前進させ、その後、第2のピストン磁石部材61が第2の反発力によって後退するときに第1の反発力を軽減しながら第1のピストン磁石部材60を前進させることができる。
回転動力生成装置100では、第1、第2のピストン磁石部材60、61が上記のような後退および前進を交互に繰り返せるため、第1、第2のピストン磁石部材60,61の往復運動を実現でき、さらに後述するスターターモータ14aの動力を用いることによって、その継続性を高めることができる。
そして、回転動力生成装置100の構造について詳しく述べれば次のとおりである。
回転動力生成装置100は、図1〜図3に示すように、底部1、左側壁部2、右側壁部3、正面壁部4、背面壁部5および蓋部6を備えた筐体7を有している。筐体7内のほぼ中央にエンジン部10が設けられている。エンジン部10のクランクシャフト11が左側壁部2、右側壁部3および中間壁部8aを貫通していて、そのクランクシャフト11の左側壁部2の外側部分にフライホイール12が固定されている。さらに、左側壁部2の外側に制御盤13が固定されている。制御盤13は、筐体7内に備えられた図示しない電圧計等の各種計測機器の動作状況を表示するモニタ13aと、バッテリー13bと、図示しない放熱口を有している。
また、回転センサ11Sが左側壁部2のクランクシャフト11の近傍に設けられている。回転センサ11Sは、後述するタイマーリレー13cに接続されている。回転センサ11Sは、クランクシャフト11の回転数を検出し、検出した回転数をタイマーリレー13cに入力する。
そして、制御盤13は、上記計測機器として、少なくともタイマーリレー13cを有している。タイマーリレー13cは、バッテリー13b、回転センサ11Sおよび後述するスターターモータ14aに接続されている。タイマーリレー13cは、定期的(例えば、数秒単位)に内部のリレーが作動する。また、回転センサ11Sから入力されるクランクシャフト11の回転数が設定されている回転数(設定回転数)より小さくなったときにも内部のリレーが作動する。タイマーリレー13cが作動すると、バッテリー13bから後述するスターターモータ14aに電力が供給される。
また、クランクシャフト11に沿って3本の補助シャフト41a,41b,41cが配置されている。これらは、左側壁部2および右側壁部3(補助シャフト41cは中間壁部8aも)を貫通していて、クランクシャフト11を取り囲むように、クランクシャフト11からみて等しい間隔を隔て、かつそれぞれの間隔も等しく、逆三角形を形成するように配置されている(図4参照)。クランクシャフト11からみて、補助シャフト41a,41bは上側(蓋部6側)、補助シャフト41cは下側(底部1)に配置されている。さらに、補助シャフト41a,41b,41cは、後述する補助歯車18a,18b,18cに噛み合わされ、軸方向中間部分に第1、第2の減磁ベルト30,130の噛み合う図示しない凹凸が形成されている。
さらにまた、筐体7内の底部1上にスターターモータ14a、直流発電機(ダイナモ:dynamo)14bおよび電動発電機15a、15bが固定されている。スターターモータ14a、直流発電機(ダイナモ:dynamo)14bは、ベルト16aによってクランクシャフト11に接続され、電動発電機15a、15bは、ベルト16bによってクランクシャフト11に接続されている。スターターモータ14aはバッテリー13bに接続されている。直流発電機(ダイナモ:dynamo)14bも図示はしないが、バッテリー13bに接続されている。電動発電機15a、15bには、図示はしないが、出力コードが接続されている。
スターターモータ14aはベルト16aを介してクランクシャフト11に回転動力を供給する。スターターモータ14aは本発明における補助電動機に相当する。図3に示すように、スターターモータ14aに加えてアシストモータ14Sが設けられていることが好ましい。アシストモータ14Sは、図示はしないが、バッテリー13bに接続されている。また、アシストモータ14Sは、スターターモータ14aと同様に、ベルト16aを介してクランクシャフト11に回転動力を供給する。
エンジン部10は、クランクシャフト11と、第1、第2のガイド部材50,51と、取付け板58a,58bと、第1,第2のピストン磁石部材60,61と、第1、第2の固定磁石部材70,71と、第1,第2のコンロッド80,81と、第1、第2の減磁ベルト30,130とを有している。
クランクシャフト11は、第1、第2のクランク部11a,11cと、その両者をつなぐつなぎ部11bとを有している。第1、第2のクランク部11a,11cに第1、第2のコンロッド80,81が接続されている。また、第1、第2のクランク部11a,11cのクランク角が180度に設定されている。
クランクシャフト11の第1のクランク部11aよりも左側壁部2側に補助歯車17が固定されている。補助歯車17は、3つの補助歯車18a,18b,18cとともに本発明の実施の形態にかかる動力伝達部材を構成している。補助歯車17は、3つの補助歯車18a,18b,18cに噛み合わされている。補助歯車18a,18b,18cがそれぞれ補助シャフト41a,41b,41cに噛み合わされている。補助歯車17と補助歯車18a,18b,18cとによって、クランクシャフト11の動力が3本の補助シャフト41a,41b,41cに伝達される。補助歯車18a,18b,18cは軸受けを介して左側壁部2に支持されている。なお、図4では、図示の都合上、補助歯車17と補助歯車18a,18b,18cの大きさが適宜変更されている。
第1のガイド部材50は、図3、図8等に示すように、4つの保持部材50aを有している。保持部材50aは、断面L字状の部材であって、第1のピストン磁石部材60を往復移動の全行程に渡って案内し得る長さを有している。各保持部材50aは、第1のピストン磁石部材60のそれぞれの角部外側に第1のピストン磁石部材60を囲むように配置されている。
また、各保持部材50aのクランクシャフト11よりも上側、下側にそれぞれ取付け板58a,58bが固定されている。その取付け板58a,58bが中間壁部8aに固定されている。これによって、各保持部材50aが筐体7内の底部1から離れた位置に保持されている。
そして、各保持部材50aが離れていることで、第1のガイド部材50に間隙部53が形成されている。間隙部53は、4つの保持部材50aによって囲まれる直方体状空間の内側と外側とをつなぐ部分である。間隙部53は、第1のピストン磁石部材60が往復移動する全範囲に渡って形成されている。
第2のガイド部材51は、保持部材50aと同様の保持部材51aを4つ有している。各保持部材51aは、第2のピストン磁石部材61のそれぞれの角部外側に第2のピストン磁石部材61を囲むように配置されている。第2のガイド部材51でも、間隙部53と同様の間隙部が形成されている。
また、各保持部材51aも、保持部材50aと同様に、クランクシャフト11よりも上側、下側にそれぞれ取付け板58a,58bが固定されている。各保持部材51aも、保持部材50aと同様に筐体7内の底部1から離れた位置に保持されている。
第1、第2のピストン磁石部材60,61は、それぞれ第1,第2のガイド部材50,51の内側に納まる大きさに形成され、第1、第2のガイド部材50,51の内側を往復移動するように形成されている。また、第1、第2のピストン磁石部材60,61は、それぞれの上極面60a、61aが同じ方向(本実施の形態では、蓋部6に向かう方向)を向くようにして、第1,第2のガイド部材50,51の内側に納められている。
第1、第2のピストン磁石部材60、61は、図8、図9に詳しく示すように、保持ケース63と永久磁石64とを有している。保持ケース63は、アルミ板を断面が概ねC字状になるように折り曲げてなる部材であって、第1のガイド部材50の内側(4つの保持部材50aによって囲まれた空間)に納まる大きさを有している。永久磁石64は、保持ケース63に隙間なく嵌合する大きさを備えた概ね直方体状の磁石であって、磁力が極めて大きい例えばネオジム磁石である。本実施の形態では、永久磁石64は、上死点側の表面(上極面60a)の極性がN極になるように保持ケース63に納められている。第2のピストン磁石部材61の永久磁石64も、上死点側の表面(上極面61a)の極性がN極になるように保持ケース63に納められている。
第1、第2のピストン磁石部材60、61の双方とも、保持ケース63のクランクシャフト11側に接続部65が形成されている。それぞれの接続部65に第1,第2のコンロッド80,81が回動自在に接続されている。
第1の固定磁石部材70(第2の固定磁石部材71も、図8、図9に図示はしないが同様)は、図8、図9に詳しく示すように、固定用保持ケース73と永久磁石74とを有している。固定用保持ケース73は、保持ケース63と同様の大きさおよび形状を備えた部材である。永久磁石74は、固定用保持ケース73に隙間なく嵌合する大きさを備えた概ね直方体状の磁石であって、永久磁石64と同様の例えばネオジム磁石である。この永久磁石74は、上極面60a、61aの極性と等しい極性(本実施の形態では、N極)を備えた表面(固定極面70a、71a)が上極面60a、61aと対向するように固定用保持ケース73に納められている。第2の固定磁石部材71の永久磁石74も、固定極面71aがN極になるように固定保用持ケース73に納められている。
この永久磁石74と、前述の永久磁石64とはともに磁力の強大な磁石であり、極性の等しい上極面60a、61a、固定極面70a、71aを向かい合わせにしているため、第1の反発力、第2の反発力はともに強大なものとなっている。
そして、第1の固定磁石部材70(第2の固定磁石部材71も、図9に図示はしないが同様)は、4つの調整部材75を用いて蓋部6に固定されている。すなわち、調整部材75の螺子部75aが蓋部6に外側から挿通され、固定用保持ケース73に螺子込まれている。この螺子部75aの螺子込み具合を変えることで、第1の固定磁石部材70の蓋部6に対する傾斜が変わり、固定極面70aの傾斜が変わる。
また、この固定極面70aと上極面60aとにおいて、クランクシャフト11の回転方向faに沿った最も後側(本実施の形態では、「最後部」ともいい、図9では、符号79で示される部分)の間隔D2(最後部79の間隔を最後部間隔ともいう)を他の部分の間隔D1よりも広くしている(固定極面71aと上極面61aとについても同様)。
こうして、回転動力生成装置100は、最後部79における上極面60aと固定極面70aとの反発力が、他の部分の反発力よりも小さくなるようにした反発力不均一構造を有している。なお、固定極面70aと上極面60aとのなす角度は所定の傾斜角αに設定されている。
以上のような第1、第2のピストン磁石部材60,61の下死点側に(接続部65に)第1、第2のコンロッド80,81が接続されている。第1、第2のコンロッド80,81はともにクランクシャフト11に接続されている。クランクシャフト11の第1、第2のクランク部11a,11cにそれぞれ第1、第2のコンロッド80,81が接続されている。
次に、第1、第2の減磁ベルト30、130について説明する。第1、第2の減磁ベルト30、130は、本発明の実施の形態に係る第1、第2の減磁帯状部材に対応している。
第1の減磁ベルト30は、図5に示すように、外層部材32と、減磁磁石部38と、無磁力部39とを有している。図示はしないが、第2の減磁ベルト130は、第1の減磁ベルト30と同様の外層部材32と、減磁磁石部38と同様の減磁磁石部138と、無磁力部39と同様の無磁力部139とを有している。第1、第2の減磁ベルト30,130はクランクシャフト11と同じ方向に同じ周期で回転する。
外層部材32は第1の外層部32aと第2の外層部32bとを有している。第1、第2の外層部32a、32bは、弾性および柔軟性を有し、変形自在なゴム等の部材を用いた帯状に形成されている。第1、第2の外層部32a,32bは、周囲を縁取りする壁部の内側が凹部になっていて、それぞれの壁部同士、凹部同士が向かい合うように張り合わされている。そうして形成される凹部の内側に減磁磁石部38と、無磁力部39とが配置されている。また、外層部材32は、第2の外層部32bが内側になるように、両端部が接続されて環状に形成されている。第2の外層部32bの表面に補助シャフト41a,41b,41cに噛み合う複数の凹凸(図示せず)が形成されている。
なお、図示はしないが、減磁磁石部38による磁力を強化するため、減磁磁石部38が脱落しない程度の細かな貫通孔か、スリット等の厚さを薄くした薄層部が第1の外層部32aに形成されていることが好ましい。また、図5(d)に示すように、第1の減磁ベルト30は、第1、第2の外層部32a,32bの代わりに第1、第2の外層部32c,32dを用いた第1の減磁ベルト30Aとすることもできる。第1、第2の外層部32c,32dはスチール製のベルト部材である。
そして、図5(c)に示すように、減磁磁石部38は、第1、第2の外層部32a,32bにおける凹部のうちの半分よりも幾分大きな領域に割り当てられている。残りの領域に無磁力部39が割り当てられている。
減磁磁石部38は、第1、第2のピストン磁石部材60,61の上極面60a、61a側の磁極よりも弱く、上極面60a、61aと極性の異なる磁力を備えている。減磁磁石部38は、後述する強減磁部35と、弱減磁部36と、中減磁部37とを有していて、そのそれぞれにおいて、外側(第1、第2の外層部32a,32b側)の極性がS極になるように、2つのゴム磁石等の柔軟な磁石が接合されている。こうして、減磁磁石部38の極性がS極に設定されている。減磁磁石部38の磁力は永久磁石64,74よりも弱められている。
そして、強減磁部35は、減磁磁石部38の中で磁力の最も強い部分であり、磁力の最も弱い部分が弱減磁部36、強減磁部35と弱減磁部36の中間の磁力を備えた部分が中減磁部37である。減磁磁石部38では、図6に示すように、強減磁部35、中減磁部37、弱減磁部36がこの順にクランクシャフト11の回転する方向(以下「クランク回転方向」ともいう)に沿って配置されている。また、減磁磁石部138も、図6に示すように、強減磁部135、中減磁部137、弱減磁部136がこの順にクランク回転方向に沿って配置されている。
そのため、第1の減磁ベルト30がクランク回転方向に回転すると、上極面60a上に、図7(b)に示すように、弱減磁部36、中減磁部37、強減磁部35が順次出現するから、減磁磁石部38の磁力が周方向に沿って漸次強くなるように変化する。減磁磁石部38は、このようにして磁力が変化する磁力変化構造を有している。また、減磁磁石部38に続いて無磁力部39が出現し、その後、弱減磁部36が出現する。
また、第2の減磁ベルト130がクランク回転方向に回転すると、上極面61a上に、弱減磁部136、中減磁部137、強減磁部135が順次出現する。そのため、減磁磁石部138も、減磁磁石部38と同様の磁力変化構造を有している。ただし、減磁磁石部38、減磁磁石部138のクランク回転方向に沿った位置が図6に示すように半周分ずれるように位置が調整されて、第1、第2の減磁ベルト30,130がそれぞれ3本の補助シャフト41a,41b,41cに架け渡されている。そのため、第1、第2の間隙にそれぞれ減磁磁石部38,138が出現するタイミングが半周分ずれている。
また、無磁力部39,139のクランク回転方向に沿った位置も、半周分ずれている。無磁力部39,139は、第1、第2の外層部32a,32bの半分よりも幾分小さな領域に割り当てられているため、後述する第1、第2の間隙には、それらのいずれか一方だけが出現し、双方同時には出現しない。
無磁力部39,139は、第1、第2の減磁ベルト30,130の減磁磁石部38、138以外の部分で、強減磁部35,135と、弱減磁部36,136との間の部分に相当している。無磁力部39,139は磁力を有していない部分である。
さらに、回転動力生成装置100が以下の構造を有するように、第1、第2の減磁ベルト30,130が3本の補助シャフト41a,41b,41cに架け渡されている。そのため、回転動力生成装置100では、第1、第2の減磁ベルト30,130を補助シャフト41a,41b,41cに架け渡すにあたり、それぞれの位置が調整されている。回転動力生成装置100が有するその構造とは、第1のピストン磁石部材60が上死点に達した時点で第2のピストン磁石部材61が下死点に達し、その直後、第1の間隙において、第1の減磁ベルト30の減磁磁石部38が無磁力部39に切り替わり、かつ第2の間隙に第2の減磁ベルト130の弱減磁部136が配置されている構造(以下この構造を「基本構造」ともいう)である。
なお、第1の間隙とは、第1のピストン磁石部材60と第1の固定磁石部材70との間の部分であり、第2の間隙とは、第2のピストン磁石部材61と第2の固定磁石部材71との間の部分である。
(回転動力生成装置の動作内容)
次に、図10から図19を参照して、回転動力生成装置100の動作内容について説明する。
ここで、図10(a)は、下死点に達した直後の第1のピストン磁石部材60、第1の固定磁石部材70および第1の減磁ベルト30を模式的に示した図、図10(b)はそのときの第1の減磁ベルト30の要部を模式的に示した図である。図11(a)〜図14(a)は、それぞれ図10(a)〜図13(a)に続く第1のピストン磁石部材60、第1の固定磁石部材70および第1の減磁ベルト30を模式的に示した図、図11(b)〜図14(b)はそれぞれ図10(b)〜図13(b)に続く第1の減磁ベルト30の要部を模式的に示した図である。
回転動力生成装置100は、上記のような構成を有しているから、次のような動作を行う。回転動力生成装置100を作動させるには、まず、図示しない電源スイッチを投入してスターターモータ14aを作動させる。スターターモータ14aがバッテリー13bに蓄積されている電力により作動すると、その動力がベルト16aを介してクランクシャフト11に伝わりクランクシャフト11が図2に示す矢印e11の方向に回転する。それに伴い第1、第2のコンロッド80,81を介して第1、第2のピストン磁石部材60,61が第1,第2のガイド部材50,51の内側を移動する。これにより、初期動作が完了する。
なお、スターターモータ14aには図示しないオーバーランニングクラッチが備えられているため、スターターモータ14aにはクランクシャフト11の動力は伝達されない。また、回転動力生成装置100は、スターターモータ14aの動力を前述した初期動作で用いるが、初期動作が完了した後も、スターターモータ14aの動力を定期的(例えば、数秒単位)に用いる。また、クランクシャフト11の回転数が設定回転数より小さくなったときにもスターターモータ14aの動力を用いる。これらの場合において、タイマーリレー13cが作動することによって、スターターモータ14aがバッテリー13bから電力の供給を受けて作動し、その動力がクランクシャフト11に伝達される。初期動作が完了した後の動作は次のとおりである。
ここで、図10(a)に示すように、第1のピストン磁石部材60が下死点に達した直後を考える。このとき、クランクシャフト11が慣性によってそれまでの回転を続けようとするため、第1のピストン磁石部材60が第1の固定磁石部材70に接近しようとする。
このとき、第1のピストン磁石部材60が下死点に達した時点で、第1の間隙に第1の減磁ベルト30の弱減磁部36が出現する。図10(b)に示すように、第1のピストン磁石部材60が下死点に達した直後も、第1の間隙に弱減磁部36が配置されている。弱減磁部36の極性が上極面60a、固定極面70aの磁極とは異なるため、弱減磁部36が上極面60a、固定極面70aから出力される磁力を弱める減磁作用を発揮する。この減磁作用により、第1のピストン磁石部材60と第1の固定磁石部材70との間で常時作用している第1の反発力が吸引力f10の分だけ軽減される。すると、第1のピストン磁石部材60が前進しやすくなる。
次に、図11(a)に示すように、第1のピストン磁石部材60が前進するのに併せて、図11(b)に示すように、第1の減磁ベルト30の弱減磁部36が中減磁部37に切り替わり、第1の間隙に中減磁部37が配置される。第1のピストン磁石部材60が前進するにしたがい第1の反発力が強くなるが、弱減磁部36が中減磁部37に切り替わったことで、第1の反発力が吸引力f10よりも大きい吸引力f11の分だけ軽減される。そのため、第1のピストン磁石部材60は引き続き前進する。
続いて、図12(a)に示すように、第1のピストン磁石部材60が前進するのに併せて、図12(b)に示すように、第1の減磁ベルト30の中減磁部37が強減磁部35に切り替わり、第1の間隙に強減磁部35が配置される。そのため、第1の反発力が吸引力f11よりも大きい吸引力f12の分だけ軽減されるから、第1のピストン磁石部材60は引き続き前進する。
さらに続いて、第1のピストン磁石部材60が前進する。この場合も、第1の間隙に強減磁部35が配置されているため、第1の反発力が吸引力f12の分だけ軽減される。第1のピストン磁石部材60は引き続き前進すると、その後、図13(a)に示すように、第1のピストン磁石部材60が上死点に達する。このとき、図13(b)に示すように、第1の間隙の一部に強減磁部35が配置されている。
そして、図14(a)に示すように、第1のピストン磁石部材60が上死点に達した直後に、図14(b)に示すように、第1の間隙において、第1の減磁ベルト30の強減磁部35が無磁力部39に切り替わり、第1の間隙に強減磁部35に代わって無磁力部39が配置される。
すると、それまで強減磁部35の減磁作用によって第1の反発力が軽減されていたところ、強減磁部35が無磁力部39に切り替わったことにより、第1の反発力に対する軽減作用が突如消滅する。そのため、図14(a)に示すように、第1のピストン磁石部材60と第1の固定磁石部材70とに、強大な第1の反発力f14が突如復活する。その第1の反発力f14によって、第1のピストン磁石部材60は、上死点に達した直後に強く押し下げられ、f60で示す方向に勢いよく後退する。
なお、第1のピストン磁石部材60が上死点に達した時点では、第1のコンロッド80が垂直方向に延びているため、第1の反発力が作用していても第1のピストン磁石部材60が後退しにくい。第1のピストン磁石部材60が後退しやすくするには、第1のピストン磁石部材60が上死点に達した直後に強減磁部35が無磁力部39に切り替わるようにするのが望ましい。
以上の説明は、第1のピストン磁石部材60が下死点に達した直後から上死点に達した直後までの動作に関するものである。なお、本実施の形態では、第1、第2のピストン磁石部材60、61それぞれの下死点に達した直後から上死点に達した直後までの動作を前進動作ともいう。また、第1、第2のピストン磁石部材60、61それぞれの上死点に達した直後から下死点に達した直後までの動作を後退動作ともいう。前述した第1のピストン磁石部材60に関する前進動作は第2のピストン磁石部材61に関する後退動作と並行している。
そして、回転動力生成装置100は、第1の減磁ベルト30に加えて、第2の減磁ベルト130を有している。回転動力生成装置100は、第1のピストン磁石部材60および第1の固定磁石部材70と、第2のピストン磁石部材61および第2の固定磁石部材71とが、交互に前進動作を実行する。続いて、この点について、図15から図19を参照して説明する。
ここで、図15(a)は、それぞれ上死点、下死点に達した直後の第1、第2のピストン磁石部材60、61およびクランクシャフト11を模式的に示した図、図15(b)はそのときの第1、第2の減磁ベルト30,130を模式的に示した図である。図16(a)〜図19(a)は、それぞれ図15(a)〜図18(a)に続く第1、第2のピストン磁石部材60、61およびクランクシャフト11を模式的に示した図、図16(b)〜図19(b)はそれぞれ図15(b)〜図18(b)に続く第1、第2の減磁ベルト30,130を模式的に示した図である。
まず、図15(a)に示すように、第1、第2のピストン磁石部材60、61がそれぞれ上死点、下死点に達した直後を考える。この場合、回転動力生成装置100が前述した基本構造を有するように、第1、第2の減磁ベルト30,130が補助シャフト41a,41b,41cに架け渡されている。そのため、図15(b)に示すように、第1の間隙において、減磁磁石部38(強減磁部35)が無磁力部39に切り替わり、第2の間隙には弱減磁部36が配置されている。したがって、第1のピストン磁石部材60がf60で示す方向に勢いよく後退し、第2のピストン磁石部材61が第2の反発力の軽減によって前進する。
続いて、図16(a)に示すように、第1のピストン磁石部材60が勢いよく後退するのと同時に、第2のピストン磁石部材61は第2の反発力の軽減によって前進する。これが継続すると、図17(a)に示すように、クランクシャフト11の第1、第2のクランク部11a,11cが平行になる。
このとき、図17(b)に示すように、第1の間隙に無磁力部39が配置されるのと同時に、第2の間隙に強減磁部35が配置される。そのため、第1のピストン磁石部材60が後退しながら、第2のピストン磁石部材61が前進する格好でクランクシャフト11が回転を続ける。そして、第1、第2の減磁ベルト30,130が同じ状態を維持するため、この状態は、図18(a)に示すようにその後も継続する。
すると、今度は、図19(a)に示すように、第1のピストン磁石部材60が下死点に達し、第2のピストン磁石部材61が上死点に達する。そのため、第1、第2のピストン磁石部材60、61が前進動作を交互に繰り返し実行する。
このように、第1、第2のピストン磁石部材60、61がそれぞれ前進動作と後退動作を交互に繰り返し継続する。そのため、回転動力生成装置100では、第1、第2のピストン磁石部材60、61の往復運動を実現でき、スターターモータ14aの動力を用いることによって、その往復運動を継続的なものとし、かつその継続性を高めることができる。クランクシャフト11や、第1、第2のピストン磁石部材60、61などの各部材が動くときの摩擦力等の影響によって、クランクシャフト11の回転数が低下する。すると、第1、第2のピストン磁石部材60、61の往復運動が続かなくなる。そのため、回転動力生成装置100では、前述のようにスターターモータ14aの動力を用いる。
また、アシストモータ14Sが設けられているときは、その動力を用いることによって、第1、第2のピストン磁石部材60、61の往復運動の継続性をいっそう高めることができる。この場合、アシストモータ14Sがバッテリー13bから電力の供給を受けるので、バッテリー13bに蓄えられている電力が消費される。これによって、バッテリー13bの過剰充電が防止される。
第1、第2のピストン磁石部材60、61が往復運動を継続すると、第1、第2のコンロッド80,81を介してクランクシャフト11の回転運動が継続する。すると、クランクシャフト11の回転動力がベルト16bを介して電動発電機15a、15bに伝達され、電動発電機15a、15bのコイルが回転する。電動発電機15a、15bのコイルが回転することによって、電力が得られる。この電力は、図示しない出力コードを用いて外部に取り出すことができる。
(回転動力生成装置の作用効果)
以上のとおり、第1、第2のピストン磁石部材60,61と、第1の固定磁石部材70、71とは、上極面60a、61a、固定極面70a、71aにおける磁極の極性が等しい。そのため、第1、第2のピストン磁石部材60,61と、第1、第2の固定磁石部材70、71とには、それぞれ第1、第2のピストン磁石部材60,61を後退させようとする第1、第2の反発力が常に作用している。
ところが、第1の間隙、第2の間隙のそれぞれに第1、第2の減磁ベルト30,130が配置されている。第1、第2の減磁ベルト30,130はそれぞれ減磁磁石部38,138を有していて、その減磁磁石部38,138における磁力の極性が上極面60a、61a、固定極面70a、71aにおける磁極の極性と異なっている。
そのため、第1、第2のピストン磁石部材60,61、第1、第2の固定磁石部材70、71から出力した磁力線の一部が第1、第2の減磁磁石部38,138に吸収される。すると、上極面60a,61aと、固定極面70a、71aの反発に寄与する磁力線が減少するため、第1、第2の反発力をもたらす磁力が減少する。こうした磁力を減らす減磁作用を減磁磁石部38,138が発揮するため、減磁磁石部38,138が第1、第2の間隙に出現することによって第1、第2の反発力が軽減される。
そして、回転動力生成装置100では、第1、第2の減磁ベルト30,130それぞれの減磁磁石部38、138のクランク回転方向に沿った位置が半周分ずれるように、第1、第2の減磁ベルト30、130が補助シャフト41a,41b,41cに架け渡されている。また、クランクシャフト11の動力が補助歯車17、18a,18b,18cを介して補助シャフト41a,41b,41cに伝達される。それによって、第1、第2の減磁ベルト30,130がクランクシャフト11に連動して回転する。この場合、無磁力部39,139が第1、第2の間隙のいずれか一方だけに配置され、第1、第2の間隙双方同時に配置されることはない。
そのため、第1、第2の反発力が軽減されないまま同じタイミングで第1、第2のピストン磁石部材60,61に作用することがない。仮に、第1、第2の反発力が軽減されないまま同じタイミングで第1、第2のピストン磁石部材60,61に作用したとすると、第1、第2のピストン磁石部材60,61が双方とも後退しようとするため、往復運動が得られなくなるおそれがある。しかし、回転動力生成装置100では、そのおそれがない。
また、第1、第2の反発力の少なくとも一方には、減磁磁石部38,138による減磁作用が働くから、第1のピストン磁石部材60を後退させるときに第2のピストン磁石部材61が前進しやすくなり、逆に第2のピストン磁石部材61を後退させるときに第1のピストン磁石部材60が前進しやすくなる。第1、第2のピストン磁石部材60、61にはそれぞれ常時第1、第2の反発力が作用しているが、第1、第2の反発力が同じタイミングで同じ大きさのまま作用することはない。そのため、第1、第2のピストン磁石部材60、61を交互に後退させることができる。また、クランクシャフト11の慣性があるため、第1、第2のピストン磁石部材60、61の一方が後退したあと、他方の後退にスムーズに移行する。そのため、第1、第2のピストン磁石部材60、61の後退動作が継続する。
ところで、従来技術では、例えば、特許文献3に開示されている動力伝達機構のように、2つの磁石の異なった極性を2つのピストン磁石に交互に接近させ、反発力と吸引力を交互に作用させようとしていた。
しかし、反発力によっていったんピストン磁石を遠ざけてしまうと、これを吸引力によって元に位置に戻すことは、たとえ極めて強力な磁石を用いたとしてもほぼ不可能である。つまり、ピストン磁石に反発力と吸引力を交互に作用させることでは、ピストン磁石の往復運動を得ることはできない。
この点、回転動力生成装置100では、第1、第2のピストン磁石部材60,61に対して、反発力だけを作用させることを基本としつつ、これらに同じように反発力を作用させると往復運動が得られないことを考慮して、上記のような構造にしている。
すなわち、回転動力生成装置100では、第1、第2のピストン磁石部材60,61の一方を後退させながら、反発力の軽減により他方の前進を支援することによって往復運動を実現し、さらに、その反発力の軽減を交互に行い、その上、スターターモータ14aの動力を用いることで、その往復運動が持続的なものとなるようにしている。
その反発力の軽減を交互に行う上で有効なのが第1、第2の減磁ベルト30,130である。第1、第2の減磁ベルト30,130は、第1、第2のピストン磁石部材60,61双方の上極面60a,61aを覆う横幅を備えた帯状部材が環状に形成されたもので、それぞれ減磁磁石部38,138と、無磁力部39,139とを有している。しかも、減磁磁石部38,138のクランク回転方向に沿った位置が半周分ずれている。
そのため、これらを回転させることによって、第1、第2のピストン磁石部材60,61に対する反発力軽減を交互に行うことができる。したがって、回転動力生成装置100は、第1、第2のピストン磁石部材60、61の往復運動が得られ、スターターモータ14aの動力を用いることによって、その往復運動を継続的なものとし、かつその継続性を高めることができる。これにより、クランクシャフト11が連続的に回転する連続的な回転動力を得ることができる。
また、第1、第2のピストン磁石部材60,61の磁極の磁力よりも減磁磁石部38、138の磁力が弱いので、減磁磁石部38,138によって磁力線が吸収されても、第1、第2の反発力を温存することができる。
一方、回転動力生成装置100は、第1のピストン磁石部材60および第1の固定磁石部材70と、第2のピストン磁石部材61および第2の固定磁石部材71とが反発力不均一構造を有している。
クランクシャフト11が回転する場合、例えば、第1のピストン磁石部材60が上死点に達した直後、第1のクランク部11aは、図9、図14(a)に示したように、クランクシャフト11の回転方向faに沿った前側に傾く。第1のピストン磁石部材60に対し、常に第1の反発力が作用している。そのため、第1の反発力は、第1のピストン磁石部材60が上死点に達し、第1のクランク部11aが垂直に切り立った時点でも、第1のピストン磁石部材60を後退させようとする。しかし、第1のクランク部11aが垂直に切り立っているときに反発力を作用させても、モーメントが得られないが故にクランクシャフト11が回りづらく、したがって、第1のピストン磁石部材60が後退しにくい。
ところが、反発力不均一構造にすると、最後部79よりも他の部分の反発力が大きくなるため、第1のピストン磁石部材60は、上死点に達した時点でも、クランクシャフト11の回転方向に沿った前側の方が後退しやすい。そのため、クランクシャフト11が慣性で回転を続けて第1のクランク部11aが前側に傾けば、第1のピストン磁石部材60が後退しやすくなり、この時点で反発力の軽減作用が消滅することと相まって第1のピストン磁石部材60をより後退させやすくなる。したがって、回転動力生成装置100は、往復運動の継続性をより一層高めることができる。
さらに、減磁磁石部38,138が磁力変化構造を有しているから、第1、第2の減磁ベルト30,130が回転すると、反発力軽減作用が段階的に向上する。すると、第1、第2のピストン磁石部材60、61の前進に伴い向上する第1、第2の反発力を段階的に軽減することができる。そのため、第1、第2のピストン磁石部材60,61の前進が確実になり、往復運動をより確実なものとすることができる。
そして、第1、第2の減磁ベルト30,130がクランクシャフト11に連動して回転し、クランクシャフト11が一回転するときに第1、第2の減磁ベルト30,130も一回転する。クランクシャフト11の一回転が、第1、第2のピストン磁石部材60,61が一往復する一工程に対応しているため、第1、第2の減磁ベルト30,130による減磁作用の一周期が、第1、第2のピストン磁石部材60,61の一工程に関連付けられている。
一方、回転動力生成装置100では、第1、第2のガイド部材50,51に間隙部53が形成されている。第1、第2のピストン磁石部材60,61の往復運動に伴い、これらと第1、第2のガイド部材50,51との摩擦によって摩擦熱が発生するが、この摩擦熱を間隙部53から第1、第2のガイド部材50,51の外部に放出することができる。
一般に、温度上昇に伴い、強磁性体の自発磁化(spontaneous magnetization)が指数関数的に低減し、強磁性体の磁性がキュリー温度を越えると消失することが知られている。そのため、摩擦熱が発生し、これが第1、第2のピストン磁石部材60,61に蓄積されると、永久磁石64,74の磁力が低下してしまうおそれがある。すると、第1、第2の反発力が弱まってしまい、第1、第2のピストン磁石部材60,61が往復運動を繰り返せなくなるおそれがある。
特に、従来技術のように、ピストン磁石をシリンダの中に密封状に納めている場合は、ピストン磁石とシリンダとの摩擦に伴う摩擦熱がシリンダの中にこもりやすく、それだけピストン磁石の温度が上昇しやすい。
しかし、回転動力生成装置100では、第1、第2のガイド部材50,51に間隙部53が形成されているから、摩擦熱等の熱がこもり難い。したがって、永久磁石64,74の磁力の低下を防止することができ、第1、第2のピストン磁石部材60,61の往復運動を継続することができる。
そして、回転動力生成装置100では、調整部材75によって、第1、第2の固定磁石部材70,71における固定極面70a、71aの傾斜角度を調整することができる。そのため、運転時の振動等により、固定極面70a、71aの傾斜角度が変化しても、その傾斜角度を調整することができる。
なお、回転動力生成装置100は、前述したクランクシャフト11の連続的な回転動力を内部の電動発電機15a、15bに伝達することによって電力を生成することができるから、発電装置として用いることができる。もちろん、回転動力を他の用途に用いることもできる。
(変形例1)
図20(a)は、変形例1にかかるガイド部材54を示す一部省略した斜視図である。ガイド部材54は、断面が概ねC字状の2つの保持部材55を有している。各保持部材55は、間隙部55aが形成されるように離して配置されている。このガイド部材54でも、第1、第2のガイド部材50、51のように、第1、第2のピストン磁石部材60,61を案内できるし、摩擦熱をガイド部材54の外部に放出することができる。
また、図20(b)は、変形例1にかかる減磁ベルト40の断面図である。減磁ベルト40は、第1の減磁ベルト30と比較して、減磁磁石部38の代わりに減磁磁石部48を有する点で相違している。減磁磁石部48は、減磁磁石部38と比較して、強減磁部45と弱減磁部46を有し、中減磁部を有していない点で相違している。強減磁部45は、強減磁部35と同様の磁力を有するが、強減磁部35よりも大きい。弱減磁部46は弱減磁部36と同様である。このような減磁磁石部48も、減磁磁石部38と同様に、磁力が周方向に沿って漸次強くなるように変化する磁力変化構造を有している。
また、図示はしないが、第1、第2の減磁ベルト30,130の代わりに、第1、第2の減磁チェーンを用いてもよい。第1、第2の減磁チェーンは、第1、第2の減磁ベルト30,130のような横幅を備えた環状に形成され、内側に減磁磁石部38と、無磁石部39とを有している。
なお、第1の減磁ベルト30の代わりに減磁ベルト40を用いるだけでなく、第2の減磁ベルト130の代わりに減磁ベルト40を用いることもできる。
(変形例2)
続いて、図21を参照して、変形例2に係る回転動力生成装置200について説明する。回転動力生成装置200は、前述した回転動力生成装置100と比較して、エンジン部110と、電動発電機15c、15dと、ベルト16cとを有する点で相違している。
エンジン部110は、前述したエンジン部10と同様に、クランクシャフト11と、第1、第2のガイド部材50,51と、第1,第2のピストン磁石部材60,61と、図21には図示しない第1、第2の固定磁石部材70,71と、同じく図21には図示しない第1,第2のコンロッド80,81と、第1、第2の減磁ベルト30、130とを有している。また、電動発電機15c、15dは、それぞれ前述した電動発電機15a、15bと共通する構成を有している。ベルト16cはベルト16bと共通する構成を有している。
回転動力生成装置200は、エンジン部10も、エンジン部110もそれぞれがクランクシャフト11を有している。そのエンジン部10におけるクランクシャフト11と、エンジン部110におけるクランクシャフト11とが、双方に共通する一本の共通クランクシャフト11Aになっている。また、双方のエンジン部10,110において、第1,第2のピストン磁石部材60,61の位相が共通している。
前述した回転動力生成装置100では、エンジン部10における第1,第2のピストン磁石部材60,61の往復運動によって、クランクシャフト11の回転動力を得ていた。
これに対し、回転動力生成装置200では、エンジン部10における第1,第2のピストン磁石部材60,61の往復運動と、エンジン部110における第1,第2のピストン磁石部材60,61の往復運動とが重畳的に実行され、その重畳的な往復運動によって、クランクシャフト11(共通クランクシャフト11A)が回転する。そのため、回転動力生成装置100よりも、クランクシャフト11(共通クランクシャフト11A)の回転動力を強くすることができる。
(変形例3)
続いて、図22を参照して、変形例3に係る回転動力生成装置201について説明する。回転動力生成装置201は、前述した回転動力生成装置100と比較して、エンジン部120と、電動発電機15c、15dと、ベルト16cとを有する点で相違している。
エンジン部120は、前述したエンジン部10と比較して、第2のガイド部材51と、第2のピストン磁石部材61と、第2の固定磁石部材71と、第2のコンロッド81と、第2の減磁ベルト130とを有していない点で相違している。また、電動発電機15c、15dは、それぞれ前述した電動発電機15a、15bと共通する構成を有している。ベルト16cはベルト16bと共通する構成を有している。
回転動力生成装置201も、回転動力生成装置200と同様に、2つのエンジン部10、120におけるクランクシャフト11が、双方に共通する一本の共通クランクシャフト11Aになっている。また、双方のエンジン部10,120において、第1のピストン磁石部材60の位相が共通している。
回転動力生成装置201では、エンジン部10における第1のピストン磁石部材60の往復運動と、エンジン部120における第1のピストン磁石部材60の往復運動とが重畳的に実行され、その重畳的な往復運動によって、クランクシャフト11(共通クランクシャフト11A)が回転する。そのため、回転動力生成装置100よりも、クランクシャフト11(共通クランクシャフト11A)の回転動力を強くすることができる。
第2の実施の形態
(回転動力生成装置の構造)
まず、図23を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る回転動力生成装置101の構造について説明する。
ここで、図23は本発明の第2の実施の形態に係る回転動力生成装置101の図2に対応した断面図である。
回転動力生成装置101は回転動力生成装置100と比較して、第2のピストン磁石部材61、第2の固定磁石部材71および第2のコンロッド81の配置が異なっている点と、取付け台59を有する点で相違している。また、回転動力生成装置101は回転動力生成装置100と比較して、図4(b)に示すように、3本の補助シャフト41a,41b,41cと3つの補助歯車18a,18b,18cとに加えて、補助シャフト41dと補助歯車18dとを有する点でも相違している。
回転動力生成装置100の場合、第1、第2のピストン磁石部材60、61は、それぞれの上極面60a、61aがクランクシャフト11からみて同じ方向を向くように配置されていた。
これに対し、回転動力生成装置101では、第1、第2のピストン磁石部材60、61は、それぞれの上極面60a、61aがクランクシャフト11からみて反対方向を向くように配置されている。すなわち、第1、第2のピストン磁石部材60、61は、上極面60a、61aがそれぞれ蓋部6、底部1に向かう方向を向くように配置されている。図23に関して言えば、上極面60aは上向き、上極面61aは下向きである。
また、第2のコンロッド81も、クランクシャフト11からみて底部1に向かう下向きに配置されている。
第2の固定磁石部材71は、4つの調整部材75を用いて取付け台59に固定されている。取付け台59は、図23に示すように、筐体7内の底部1に固定されている。第2の固定磁石部材71も、第1の固定磁石部材70と同様、螺子部75aの螺子込み具合を変えることで、取付け台59に対する傾斜が変わり、固定極面71aの傾斜が変わる。この固定極面71aと上極面61aとが向かい合わせに配置されている。
補助シャフト41dは、図4(b)に示すように、クランクシャフト11からみて、下側(底部1)に配置され、かつ補助シャフト41cよりも背面壁部5側に配置されている。また、補助シャフト41dはクランクシャフト11に沿って左側壁部2、右側壁部3および中間壁部8aを貫通し、3本の補助シャフト41a,41b,41cとともに、四角形を形成するように配置されている。さらに、補助シャフト41dは補助歯車18dに噛み合わされている。補助歯車18dは軸受けを介して左側壁部2に支持されている。
そして、第1の減磁ベルト30が固定極面70aと上極面60aとの間を通るように、補助シャフト41a,41b,41c,41dに架け渡され、第2の減磁ベルト130が固定極面71aと上極面61aとの間を通るように、補助シャフト41a,41b,41c,41dに架け渡されている。
なお、回転動力生成装置101では、図23に示すように、第1のピストン磁石部材60が最も高い位置にあるとき、第2のピストン磁石部材61が最も低い位置にある。この時点で第1、第2の反発力が最大となる。そのため、回転動力生成装置101では、第1、第2のピストン磁石部材60、61のそれぞれについて、最も高い位置、最も低い位置を上死点としている。
(回転動力生成装置の動作内容)
回転動力生成装置101も、回転動力生成装置100と同様、第1のピストン磁石部材60、第1の固定磁石部材70、第1の減磁ベルト30と、第2のピストン磁石部材61、第1の固定磁石部材71、第2の減磁ベルト130とを有している。
そのため、回転動力生成装置100と同様、回転動力生成装置101も、第1のピストン磁石部材60が後退動作と前進動作を行い、第2のピストン磁石部材61が後退動作と前進動作とを行う。
しかしながら、回転動力生成装置101は、回転動力生成装置100と比較して、第1、第2のピストン磁石部材60、61のそれぞれが後退動作と前進動作とを実行するタイミングが異なっている。
前述した回転動力生成装置100では、第1、第2のピストン磁石部材60、61がそれぞれ前進動作と後退動作を実行し、それぞれが動作を実行する周期が同じである。そして、前述したように、第1のピストン磁石部材60が後退動作を実行するときに第2のピストン磁石部材61が前進動作を実行し、第1のピストン磁石部材60が前進動作を実行するときに第2のピストン磁石部材61が後退動作を実行する。
そのため、回転動力生成装置100の動作パターンを図示すると、図25(a)に示すようになる。すなわち、回転動力生成装置100では、第1、第2のピストン磁石部材60、61が、それぞれ前進動作A1および後退動作R1、前進動作A2および後退動作R2を同じ周期で交互に、しかも、前進動作と後退動作とが重ならないように実行している。なお、図25において、矢印の向きが第1、第2のピストン磁石部材60,61の動く方向を示している。
これに対し、回転動力生成装置101の動作パターンは、図25(b)に示すようになる。回転動力生成装置101では、第1、第2のピストン磁石部材60、61が、それぞれ前進動作A1および後退動作R1、前進動作A2および後退動作R2を同じ周期で交互に、しかも、前進動作を同時に実行し、後退動作も同時に実行する。
回転動力生成装置101では、第1、第2の減磁ベルト30,130が補助シャフト41a,41b,41c、41dに架け渡されているが、回転動力生成装置101が次の第2の基本構造を有することによって上記のような動作を実現するため、第1、第2の減磁ベルト30,130の補助シャフト41a,41b,41c、41dに架け渡される位置が調整されている。その第2の基本構造とは、第1、第2のピストン磁石部材60,61が同じタイミングで上死点に達し、その直後、第1の間隙において、第1の減磁ベルト30が減磁磁石部38から無磁力部39に切り替わり、かつ第2の間隙において、第2の減磁ベルト130が減磁磁石部138から無磁力部139に切り替わるようにする構造である。
この場合、回転動力生成装置101では、第1、第2のピストン磁石部材60,61がクランクシャフト11からみて反対方向に配置されている。このような第1、第2のピストン磁石部材60,61が同じタイミングで上死点に達するため、減磁磁石部38および無磁力部39と、減磁磁石部138および無磁力部139との周方向に沿った位置が半周分ずれるように(図6のように)、第1、第2の減磁ベルト30,130が補助シャフト41a,41b,41c、41dに架け渡されていればよい。
そして、回転動力生成装置101では、第1、第2のピストン磁石部材60,61がクランクシャフト11を挟んで反対側から互いの間隔を狭めたり、広げたりする動作を繰り返し実行する。すなわち、第1、第2のピストン磁石部材60,61の往復運動が実現される。すると、第1、第2のコンロッド80,81を介してクランクシャフト11にその軸回りのモーメントが発生し、クランクシャフト11が回転運動を実行する。
第1、第2の反発力が作用することで第1、第2のピストン磁石部材60,61が後退動作を実行するが、その第1、第2の反発力は、第1、第2のピストン磁石部材60,61の前進を阻止するように作用する。そこで、後退動作によって下死点に達した第1、第2のピストン磁石部材60,61が、その後続けて上死点に達するように、第1、第2のピストン磁石部材60,61が前進動作を実行するときに第1、第2の反発力を弱め、それによって、後退動作に続いて前進動作が実行されるようにした、というのが回転動力生成装置101に関する本発明の考え方である。
そのほか、回転動力生成装置101は、回転動力生成装置100と共通する構造を有しているから、回転動力生成装置100と共通する作用効果を奏する。
第3の実施の形態
(回転動力生成装置の構造)
まず、図24を参照して、本発明の第3の実施の形態に係る回転動力生成装置102の構造について説明する。
ここで、図24は本発明の第3の実施の形態に係る回転動力生成装置102の図2に対応した断面図である。
回転動力生成装置102は回転動力生成装置101と比較して、クランクシャフト11の代わりにクランクシャフト111を有する点で相違している。
クランクシャフト111は、クランクシャフト11と比較して第2のクランク部11cの代わりに第2のクランク部11dを有する点で相違している。
前述したクランクシャフト11の場合、クランク角が180度に設定されていた。これに対し、クランクシャフト111では、クランク角が360度に設定されている。そのため、クランクシャフト111のクランク回転方向に沿った位置が、第1のクランク部11aと同じ位置に第2のクランク部11dが形成されている。
(回転動力生成装置の動作内容)
回転動力生成装置102も、回転動力生成装置100,101と同様、第1のピストン磁石部材60、第1の固定磁石部材70、第1の減磁ベルト30と、第2のピストン磁石部材61、第1の固定磁石部材71、第2の減磁ベルト130とを有している。
そのため、回転動力生成装置100,101と同様、回転動力生成装置102も、第1のピストン磁石部材60が後退動作と前進動作を行い、第2のピストン磁石部材61が後退動作と前進動作とを行う。
しかしながら、回転動力生成装置102は、回転動力生成装置101とは、第1、第2のピストン磁石部材60、61のそれぞれが後退動作と前進動作とを実行するタイミングが異なっている。
回転動力生成装置101では、図25(b)に示すように、第1、第2のピストン磁石部材60、61がそれぞれ前進動作A1、A2と、後退動作R1,R2とを、前進動作と後退動作とが重なるように実行していた。
これに対し、回転動力生成装置102では、図25(c)に示すように、第1、第2のピストン磁石部材60、61が、それぞれ前進動作A1および後退動作R1、前進動作A2および後退動作R2を同じ周期で交互に、しかも、前進動作と後退動作とが重ならないように実行する。
回転動力生成装置102では、第1、第2の減磁ベルト30,130が補助シャフト41a,41b,41c、41dに架け渡されているが、回転動力生成装置102が次の第3の基本構造を有することによって上記のような動作を実現するため、第1、第2の減磁ベルト30,130の補助シャフト41a,41b,41c、41dに架け渡される位置が調整されている。その第3の基本構造とは、第1のピストン磁石部材60が上死点に達した時点で第2のピストン磁石部材61が下死点に達し、その直後、第1の間隙において、第1の減磁ベルト30の減磁磁石部38が無磁力部39に切り替わり、かつ第2の間隙に第2の減磁ベルト130の弱減磁部136が配置されている構造である。
この場合、第1、第2のピストン磁石部材60,61がクランクシャフト111からみて反対方向に配置されている。また、第1、第2のピストン磁石部材60,61は、クランクシャフト111が半回転するたびに交互に上死点に達する。そのため、減磁磁石部38および無磁力部39と、減磁磁石部138および無磁力部139との周方向に沿った位置が半周分ずれるように(図6のように)、第1、第2の減磁ベルト30,130が補助シャフト41a,41b,41c、41dに架け渡されていればよい。
回転動力生成装置102では、第1、第2の減磁ベルト30,130を有しているため、回転動力生成装置100と同様に、第1、第2の反発力が軽減されないまま同じタイミングで第1、第2のピストン磁石部材60,61に作用することがない。
回転動力生成装置102では、クランクシャフト111において、第1、第2のクランク部11a,11dが、クランク回転方向に沿った位置が同じ位置に形成されている。そのため、第1、第2のピストン磁石部材60,61に対し、同じタイミングに同じ大きさの反発力を作用させると、その反発力同士が互いに反対方向からクランクシャフト111に向かって作用し、拮抗してしまう。これでは、クランクシャフト111にその軸回りのモーメントを発生させることはできない。そのモーメントを発生させるには、第1、第2のピストン磁石部材60,61に同じタイミングで作用する第1、第2の反発力が異なるようにする必要がある。
この点、回転動力生成装置102では、減磁磁石部38,138による減磁作用により、第1の反発力、第2の反発力のいずれか一方が常に軽減される。それにより、第1、第2のピストン磁石部材60,61に同じタイミングで作用する第1、第2の反発力の大きさが異なっている。したがって、第1、第2の反発力のいずれか大きい方の作用によってクランクシャフト111の軸回りのモーメントを発生させることができる。
そのほか、回転動力生成装置102は、回転動力生成装置100と共通する構造を有しているから、回転動力生成装置100と共通する作用効果を奏する。
第4の実施の形態
図26は本発明の第4の実施の形態に係る回転動力生成装置103の一部省略した平面図である。
回転動力生成装置103は回転動力生成装置101と比較して、エンジン部10の配置されている方向が相違している。また、回転動力生成装置103は、第1、第2の減磁ベルト30,130の代わりに共通減磁ベルト30Aを有する点と、中間壁部8aを有していない点と、取付け板58a,58bが左側壁部2および右側壁部3に固定されている点とで相違している。
回転動力生成装置101の場合、第1、第2のピストン磁石部材60、61が前進動作と後退動作を垂直方向に沿って実行するが、回転動力生成装置103では、第1、第2のピストン磁石部材60、61が前進動作と後退動作を水平方向に沿って実行する。
このような動作を実現するため、回転動力生成装置103では、クランクシャフト11からみて左側面側(背面壁部5側)に第1のピストン磁石部材60と第1の固定磁石部材70とが配置され、クランクシャフト11からみて右側面側(正面壁部4側)に第2のピストン磁石部材61と第1の固定磁石部材71とが配置されている。また、第1、第2のガイド部材50、51は左右方向(正面壁部4と背面壁部5とを結ぶ方向)に沿って配置されている。第1、第2の固定磁石部材70、71がそれぞれ背面壁部5、正面壁部4に固定されている。
さらに、共通減磁ベルト30Aは、前述した第1の減磁ベルト30と、第2の減磁ベルト130とを幅方向につなげて一つにした幅広の帯状部材を環状に形成した部材である。共通減磁ベルト30Aは、第1、第2の減磁ベルト30,130と同様に、上極面60aと固定極面70aとの間を通り、上極面61aと固定極面71aとの間を通るように形成されている。第1の減磁ベルト30の2つ分の横幅を有する帯状部材を用いて共通減磁ベルト30Aとし、その片側半分を第1の減磁ベルト30、もう片側半分を第2の減磁ベルト130としてもよい。
回転動力生成装置101では、第1、第2の減磁ベルト30,130の内側にそれぞれ、第1、第2のピストン磁石部材60、61が一つずつ配置されているが、回転動力生成装置103では、共通減磁ベルト30Aの内側に第1、第2のピストン磁石部材60、61が2つとも配置されている。
回転動力生成装置103による前進動作と後退動作は、回転動力生成装置101による前進動作と後退動作と比べて、方向が異なるだけでその他は同じであるから、前述した回転動力生成装置101と同じ作用効果を奏する。
第5の実施の形態
図27は本発明の第5の実施の形態に係る回転動力生成装置104のクランクシャフト11に沿った方向からみた側面図である。前述した回転動力生成装置100では、第1、第2のガイド部材50,51がクランクシャフト11に沿って直列に配置されていたが、回転動力生成装置104では、第1、第2のガイド部材50,51が、クランクシャフト11に沿って所定のガイド角βを形成するV字状に配置されている。
そして、回転動力生成装置104は、側面から中央に向かって登るように傾斜した傾斜蓋部76を有し、その傾斜蓋部76に回転動力生成装置100と同様の第1、第2の固定磁石部材70、71が固定されている。また、第1、第2の固定磁石部材70、71に向かうように、第1、第2のガイド部材50,51と、第1、第2のピストン磁石部材60、61とが配置されている。
回転動力生成装置104はこのような第1、第2のガイド部材50,51、第1、第2のピストン磁石部材60、61、第1、第2の固定磁石部材70、71とともに、第1、第2の減磁ベルト30,130と、図27には示されていない補助シャフト41a,41b,41cを含む複数の補助シャフトを有している。そのため、方向が異なるものの、第1、第2のピストン磁石部材60、61が回転動力生成装置100と同様の前進動作と後退動作とを実行し、回転動力生成装置100と同様の作用効果を奏する。
以上の説明は、本発明の実施の形態についての説明であって、この発明の装置及び方法を限定するものではなく、様々な変形例を容易に実施することができる。又、各実施形態における構成要素、機能、特徴あるいは方法ステップを適宜組み合わせて構成される装置又は方法も本発明に含まれるものである。
例えば、ピストン磁石部材、固定磁石部材、ガイド部材およびコンロッドを含む動作ユニットが、回転動力生成装置100のように2つの場合、回転動力生成装置200、201のように4つの場合、3つの場合だけでなく、5つの場合や6つの場合、それ以上の場合も本発明に含まれる。
また、動力伝達部材として、補助歯車17、18a,18b,18cを例にとって説明しているが、これらの代わりに図示しない補助ベルトを用いてもよい。
補助シャフトの本数を補助シャフト41a,41b,41c,41dの4本よりも増やし、そのすべてに共通減磁ベルト30Aを架け渡す等することで内側に配置されるピストン磁石部材の本数を2つよりも多くすることができる。この場合、各ピストン磁石部材は、回転動力生成装置100のように直列に配置してもよいし、回転動力生成装置103のように水平方向に配置してもよい。また、回転動力生成装置104のようにV字状に配置することもできる。
本発明を適用することにより、ピストン磁石の往復運動が確実に得られるようにするとともにその継続性を高めて、連続的な回転動力が得られるようにすることができる。本発明は、回転動力生成装置およびそれを用いた発電装置の分野で利用することができる。
10,110,120…エンジン部、11,111…クランクシャフト、11A…共通クランクシャフト、15a,15b,15c、15d…電動発電機、
17,18a,18b,18c…補助歯車、30…第1の減磁ベルト、35,45…強減磁部、37,137…中減磁部、36,46…弱減磁部、38,48,138…減磁磁石部、39,139…無磁力部、41a,41b,41c、41d…補助シャフト、50…第1のガイド部材、51…第2のガイド部材、53…間隙部、60…第1のピストン磁石部材、61…第2のピストン磁石部材、60a,61a…上極面、63…保持ケース、64,74…永久磁石、70…第1の固定磁石部材、70a,71a…固定極面、71…第2の固定磁石部材、73…固定用保持ケース、75…調整部材、79…最後部、80…第1のコンロッド、81…第2のコンロッド、100,101,102,103,104,200,201…回転動力生成装置、130…第2の減磁ベルト。

Claims (9)

  1. 上死点側の磁極の極性が等しくなるように配置した第1のピストン磁石部材および第2のピストン磁石部材と、該第1、第2のピストン磁石部材それぞれの下死点側に接続された第1のコンロッドおよび第2のコンロッドと、該第1、第2のコンロッドが接続されたクランクシャフトとを有し、
    前記第1、第2のピストン磁石部材をそれぞれ外側から保持し、かつそのそれぞれを往復移動の全行程に渡って案内する第1のガイド部材および第2のガイド部材と、
    前記第1、第2のピストン磁石部材の前記上死点側の上極面から一定間隔を置いた位置に固定され、かつ該上極面の磁極と等しい極性を備えた固定極面が、前記第1、第2のピストン磁石部材それぞれの前記上極面に対向するように配置されている第1の固定磁石部材および第2の固定磁石部材と、
    前記第1のピストン磁石部材の前記上極面と前記第1の固定磁石部材の前記固定極面との間を通り、かつ前記第1のピストン磁石部材の前記上極面と対峙する変形自在な帯状部材が環状に形成され、さらに前記クランクシャフトに連動して回転する第1の減磁帯状部材と、
    前記第2のピストン磁石部材の前記上極面と前記第2の固定磁石部材の前記固定極面との間を通り、かつ前記第2のピストン磁石部材の前記上極面と対峙する変形自在な帯状部材が環状に形成され、さらに前記クランクシャフトに連動して回転する第2の減磁帯状部材とを有し、
    前記第1,第2の減磁帯状部材は、それぞれ前記第1、第2のピストン磁石部材の磁極よりも弱く、前記上極面と極性の異なる磁力を備えた減磁磁石部と、該減磁磁石部に隣接して形成された磁力の存在しない無磁力部とを有し、
    前記第1、第2のピストン磁石部材それぞれの前記上極面と、前記第1、第2の固定磁石部材それぞれの前記固定極面とにおいて、前記クランクシャフトの回転する回転方向に沿った最も後側の最後部間隔を他の部分の間隔よりも広くして、該最後部における前記上極面と前記固定極面との反発しあう反発力が前記他の部分における反発力よりも小さくなるようにした反発力不均一構造を有し、
    前記第1、第2のピストン磁石部材の往復運動が継続的になるように前記クランクシャフトに動力を供給する補助電動機を更に有する回転動力生成装置。
  2. 前記第1,第2の減磁帯状部材の前記減磁磁石部は、磁力の最も強い強減磁部と、磁力の最も弱い弱減磁部と、該強減磁部と弱減磁部の中間の磁力を備えた中減磁部とを有し、かつ前記第1,第2の減磁帯状部材それぞれの回転方向に沿って、該強減磁部、中減磁部および弱減磁部が順に配置されることによって、前記磁力が周方向に沿って漸次強くなるように変化する磁力変化構造を有している請求項1記載の回転動力生成装置。
  3. 前記クランクシャフトに沿って配置され、かつ前記クランクシャフトに連動して回転する複数の補助シャフトと、該複数の補助シャフトに前記クランクシャフトの動力を伝達する動力伝達部材とを更に有し、
    前記第1、第2の減磁帯状部材が前記複数の補助シャフトに架け渡され、該複数の補助シャフトに連動して回転する請求項1または2記載の回転動力生成装置。
  4. 前記第1、第2のピストン磁石部材が交互に上死点に達するように、前記クランクシャフトおよび前記第1、第2のコンロッドが形成され、
    前記上極面が前記クランクシャフトからみて同じ方向を向くように、前記第1、第2のピストン磁石部材が配置され、
    前記第1のピストン磁石部材が前記上死点に達した時点で前記第2のピストン磁石部材が下死点に達し、その直後、前記第1の減磁帯状部材における前記第1のピストン磁石部材と前記第1の固定磁石部材との間の部分が前記減磁磁石部から前記無磁力部に切り替わり、かつ前記第2のピストン磁石部材と前記第2の固定磁石部材との間に前記第2の減磁帯状部材における前記減磁磁石部が配置されているように、前記第1、第2の減磁帯状部材が前記複数の補助シャフトに架け渡されている請求項3記載の回転動力生成装置。
  5. 前記第1、第2のピストン磁石部材が同じタイミングに上死点に達するように、前記クランクシャフトおよび前記第1、第2のコンロッドが形成され、
    前記上極面が前記クランクシャフトからみて互いに反対方向を向くように、前記第1、第2のピストン磁石部材が配置され、
    前記第1のピストン磁石部材が前記上死点に達した時点で前記第2のピストン磁石部材が前記上死点に達し、その直後、前記第1の減磁帯状部材における前記第1のピストン磁石部材と前記第1の固定磁石部材との間の部分が前記減磁磁石部から前記無磁力部に切り替わり、かつ前記第2の減磁帯状部材における前記第2のピストン磁石部材と前記第2の固定磁石部材との間の部分が前記減磁磁石部から前記無磁力部に切り替わるように、前記第1、第2の減磁帯状部材が前記複数の補助シャフトに架け渡されている請求項3記載の回転動力生成装置。
  6. 前記第1、第2のピストン磁石部材が交互に上死点に達するように、前記クランクシャフトおよび前記第1、第2のコンロッドが形成され、
    前記上極面が前記クランクシャフトからみて互いに反対方向を向くように、前記第1、第2のピストン磁石部材が配置され、
    前記第1のピストン磁石部材が前記上死点に達した時点で前記第2のピストン磁石部材が下死点に達し、その直後、前記第1の減磁帯状部材における前記第1のピストン磁石部材と前記第1の固定磁石部材との間の部分が前記減磁磁石部から前記無磁力部に切り替わり、かつ前記第2のピストン磁石部材と前記第2の固定磁石部材との間に前記第2の減磁帯状部材における前記減磁磁石部が配置されているように、前記第1、第2の減磁帯状部材が前記複数の補助シャフトに架け渡されている請求項3記載の回転動力生成装置。
  7. 前記第1、第2のガイド部材と、前記第1、第2のピストン磁石部材と、前記第1、第2の固定磁石部材と、前記第1、第2のコンロッドと、前記第1、第2の減磁帯状部材と、前記クランクシャフトとをそれぞれ有する第1のエンジン部および第2のエンジン部を有し、
    該第1のエンジン部における前記クランクシャフトと、該第2のエンジン部における前記クランクシャフトとが、該第1、第2のエンジン部に共通する一本の共通クランクシャフトによって構成されている請求項1〜6のいずれか一項記載の回転動力生成装置。
  8. 前記第1の減磁帯状部材と前記第2の減磁帯状部材とが前記第1、第2のピストン磁石部材に共通する一つの共通減磁帯状部材によって構成され、該共通減磁帯状部材が、前記第1のピストン磁石部材の前記上極面と前記第1の固定磁石部材の前記固定極面との間を通り、かつ前記第2のピストン磁石部材の前記上極面と前記第2の固定磁石部材の前記固定極面との間を通るように形成されている請求項1〜7のいずれか一項記載の回転動力生成装置。
  9. 回転動力生成装置と、該回転動力生成装置によって生成される回転動力によって発電する発電機とを備えた発電装置であって、
    前記回転動力生成装置は、上死点側の磁極の極性が等しくなるように配置した第1のピストン磁石部材および第2のピストン磁石部材と、該第1、第2のピストン磁石部材それぞれの下死点側に接続された第1のコンロッドおよび第2のコンロッドと、該第1、第2のコンロッドが接続されたクランクシャフトとを有し、
    前記第1、第2のピストン磁石部材をそれぞれ外側から保持し、かつそのそれぞれを往復移動の全行程に渡って案内する第1のガイド部材および第2のガイド部材と、
    前記第1、第2のピストン磁石部材の前記上死点側の上極面から一定間隔を置いた位置に固定され、かつ該上極面の磁極と等しい極性を備えた固定極面が、前記第1、第2のピストン磁石部材それぞれの前記上極面に対向するように配置されている第1の固定磁石部材および第2の固定磁石部材と、
    前記第1のピストン磁石部材の前記上極面と前記第1の固定磁石部材の前記固定極面との間を通り、かつ前記第1のピストン磁石部材の前記上極面と対峙する変形自在な帯状部材が環状に形成され、さらに前記クランクシャフトに連動して回転する第1の減磁帯状部材と、
    前記第2のピストン磁石部材の前記上極面と前記第2の固定磁石部材の前記固定極面との間を通り、かつ前記第2のピストン磁石部材の前記上極面と対峙する変形自在な帯状部材が環状に形成され、さらに前記クランクシャフトに連動して回転する第2の減磁帯状部材とを有し、
    前記第1,第2の減磁帯状部材は、それぞれ前記第1、第2のピストン磁石部材の磁極よりも弱く、前記上極面と極性の異なる磁力を備えた減磁磁石部と、該減磁磁石部に隣接して形成された磁力の存在しない無磁力部とを有し、
    前記第1、第2のピストン磁石部材それぞれの前記上極面と、前記第1、第2の固定磁石部材それぞれの前記固定極面とにおいて、前記クランクシャフトの回転する回転方向に沿った最も後側の最後部間隔を他の部分の間隔よりも広くして、該最後部における前記上極面と前記固定極面との反発しあう反発力が前記他の部分における反発力よりも小さくなるようにした反発力不均一構造を有し、
    前記第1、第2のピストン磁石部材の往復運動が継続的になるように前記クランクシャフトに動力を供給する補助電動機を更に有する発電装置。
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