JP2015195702A - ロータシャフトおよびその製造方法、このロータシャフトを用いたガルバノスキャナ - Google Patents

ロータシャフトおよびその製造方法、このロータシャフトを用いたガルバノスキャナ Download PDF

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Abstract

【課題】この発明は、簡単な構成により永久磁石の温度上昇を抑制でき、高速運転に適したロータシャフトを得るものである。【解決手段】ガルバノスキャナ100は、セラミックス材で構成されたシャフト15とシャフト15に内蔵された永久磁石20とを有するロータシャフト10と、ベアリング40を介してロータシャフト10を回転可能に支持するハウジング50と、ロータシャフト10の外周に対向して設けられ、ハウジング50の内周面に固着されたコイル30と、ロータシャフト10の一端に固定された光学部材としてのガルバノミラー60を備えている。【選択図】図1

Description

この発明は、例えばレーザ加工機に使用されるガルバノスキャナ等のロータシャフトおよびその製造方法、このロータシャフトを用いたガルバノスキャナに関するものである。
携帯電話や電子機器の基板の高集積化に伴い、このような基板の穴加工を行うレーザ加工機には加工機の高精度化、高速化が求められている。そのため、このようなレーザ加工機に用いられるガルバノスキャナの高速化も不可欠となっている。
しかしながら、従来のガルバノスキャナをレーザ加工機に用いて連続穴加工を行う場合、加速→減速→静止を繰り返すことになり、例えば、連続穴あけ速度を4000(point/sec)で運転すると、電流周波数は4kHzとなる。電流によりできる磁束は、永久磁石内部に達するので、永久磁石の内部磁界も4kHzで変化して渦電流が流れ、ジュール熱により、永久磁石が発熱する。そして、永久磁石の温度が過度に高くなると熱減磁が発生し、磁石特性が劣化するため、ガルバノスキャナの動作に支障が生じていた。
そこで、例えば特許文献1のように、永久磁石に径方向の溝を設けたり、コイルとハウジングとを熱的に接続する伝熱バイパス手段を設けたりすることにより、永久磁石の温度上昇を抑制するものが提案されている。
特開2008−43133号公報
しかしながら、特許文献1では特別な伝熱バイパス手段や永久磁石に溝を設けることを必要としているので、構成が複雑になるという問題点を有している。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、簡単な構成により永久磁石の温度上昇を抑制でき、高速運転に適したロータシャフトを得るものである。
本発明に係るロータシャフトは、セラミックス材で構成されたシャフトと、このシャフトに内蔵された永久磁石とを備えたことを特徴とするものである。
また、本発明に係るロータシャフトの製造方法は、炭化ケイ素化(以下、SiC化)を行う前に炭素繊維強化炭素複合材(以下、C/C)のブロックからシャフト部品の形状に加工することを特徴とするものである。
本発明に係るロータシャフトによれば、セラミックス材で構成したシャフトに永久磁石を内蔵したので、簡単な構成により永久磁石の温度上昇を抑制でき、高速運転に適したロータシャフトを得るという効果を奏する。
また、本発明に係るロータシャフトの製造方法によれば、SiC化を行う前にC/Cのブロックからシャフト部品の形状に加工するので、通常のセラミックス材より加工時間を短縮し、加工コストを削減できるという効果を奏する。
本発明のロータシャフトを組み込んだガルバノスキャナの構成を示す模式図である。 本発明の実施の形態1を示すロータシャフトの外観図である。 図2のA−A断面図である。 本発明の実施の形態1におけるシャフト材を変更した場合の、特性を比較した結果を示す図である。 本発明のロータシャフトの製造プロセスを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2を示すロータシャフトの外観図である。 図6のB―B断面図である。
実施の形態1.
以下に、図1乃至図3に基づいて本発明の実施の形態1のロータシャフトについて説明する。
図において、ガルバノスキャナ100は、ロータシャフト10と、ベアリング40を介してロータシャフト10を回転可能に支持するハウジング50と、ロータシャフト10の外周に対向して設けられ、ハウジング50の内周面に固着されたコイル30と、ロータシャフト10の一端に固定された光学部材としての矩形平面状のガルバノミラー60と、ロータシャフト10の他端に固定されたエンコーダ板70とを備えている。エンコーダ板70は表面にスリットを有し、センサヘッド(図示せず)と協働して、ガルバノミラー60の角度変位フィードバックを制御するためのロータリエンコーダを構成している。なお、ガルバノミラー60の回転位置をフィードバック制御するための回転位置検出装置としては、ロータリエンコーダに限らず、レゾルバを用いてもよい。
ロータシャフト10はセラミックス材で構成されたシャフト15と、ロータシャフト15に内蔵された永久磁石20とを有している。この永久磁石20は、例えばネオジム焼結磁石であって、ロータシャフト15と同軸上に設けられている。
シャフト15は図示のように永久磁石20の外周面を覆う筒状部15aと、永久磁石20の両端面を覆う一対の柱状部15b、15cとを有している。そして、シャフト15は筒状部15aの軸方向中央部で分割され、シャフト部品15A、15Bを形成している。このシャフト部品15A、15Bに形成された穴部に永久磁石20が接着剤により密着固定されている。また、シャフト部品15A、15Bの接合部も接着剤により接着されている。
シャフト15を構成するセラミックス材としては、炭素繊維含有炭化ケイ素複合材(以下、C/SiC)を用いているが、焼結SiC(以下、SiC)、窒化ケイ素(以下、Si)、炭化ホウ素(以下、BC)、アルミナ(以下、Al)であってもよい。
次に、ガルバノスキャナ100を用いたレーザ加工について説明する。ガルバノスキャナ100は、ガルバノミラー60がレーザ加工機(図示せず)のレーザ光線の経路に位置するように配置される。そして、エンコーダ板70を用いたロータリエンコーダの回転位置情報に基づいて、制御回路(図示せず)によりガルバノミラー60の回転位置が制御される。これによりレーザ光線の反射方向が変えられ、レーザ光線の被加工物への照射位置が制御される。
まず、動作前に、ロータシャフト10の位置の初期化が行われ、ロータシャフト10の回転位置が基準位置に位置するように調整される。この状態で、コイル30に電流を流すと、永久磁石20の磁束との相互作用により、ロータシャフト10はフレミングの左手の法則に従った方向に回転する。このロータシャフト10の回転方向はコイル30に流す電流方向により変えることができる。そこで、ロータリエンコーダからの位置情報により電流方向を定めてロータシャフト10を加速して回転させる。停止位置に近づくと、電流方向を逆方向としてロータシャフト10を減速し、目的位置に停止させる。
ガルバノスキャナ100は、上記のような加速→減速→停止の動作を繰り返すことにより、レーザ光線の照射位置を変えながら、穴を1つずつ順番に開孔することになる。
上記の動作において、コイル30を流れる電流によって生じる磁束は永久磁石20の内部に達するので、連続開孔速度を高めることで、コイル30に流れる電流の周波数が高くなると、永久磁石20の内部磁界も動作速度と同期して変化する。このため、永久磁石20に渦電流が流れて渦損が生じ、この渦損により永久磁石20が発熱する。このとき、永久磁石20で発生した熱はシャフト15を通じてハウジング50に流れ、外部に排熱される。
ここで、比較のためにSUS304で構成したシャフト15を用いてロータシャフト10を製作して、このロータシャフト10をガルバノスキャナ100に組み込んで高速運転させたところ、SUS304は熱伝導率が低いので、永久磁石20で発生した熱が十分に排熱されず、永久磁石20の温度が上昇した。
これに対して、上記のようにシャフト15をC/SiCで構成した場合、C/SiCはその熱伝導率が125W/m・Kであり、SUS304の熱伝導率17.2W/m・Kの約7倍であるので、永久磁石20で発生した熱をシャフト15から効率よく排熱し、永久磁石20の温度上昇を抑制することが確認できた。
さらに、C/SiCは、その体積抵抗率が6100μΩcmであり、SUS304の体積抵抗率72μΩcmの約85倍であるため、シャフト15には渦電流が流れにくく、渦損による発熱が少ない。このことも、永久磁石20の温度上昇を抑制することに寄与する。
上記のように、本実施の形態によれば、セラミックス材で構成されたシャフトに永久磁石を内蔵したので、高速運転によりコイルに流れる電流の周波数が高くなっても、永久磁石の温度上昇を抑制でき、高速運転に適したロータシャフトを得ることができる。
また、シャフトの筒状部を軸方向中央部で分割したので、永久磁石を内蔵するための穴加工が容易となり、量産化に適している。なお、シャフトを分割する位置は、筒状部の軸方向中央部に限らない。シャフトの筒状部を軸方向で複数の部分に分割することによっても、同様の効果を得ることができる。
また、ガルバノスキャナの高速運転においては、シャフトのねじれ剛性の影響により、ある周波数でロータシャフトが共振を起こしてしまい、その周波数以上の速さでは運転できないという問題もある。C/SiCのヤング率は350GPaであり、SUS304のヤング率189GPaよりも約80%大きい。また、比重は、C/SiCが2.95、SUS304は7.9である。このため、比重と剛性との比である比剛性は、C/SiCがSUS304の約5倍である。したがって、C/SiCをシャフト15に用いた場合、SUS304を用いた場合よりも軽量かつ高剛性となり、ロータシャフトの捩れが軽減されるとともに、共振周波数が大きくなり、より高速な運転が可能となる。
次に、シャフト15をSUS304、C/SiC以外の材質で構成した場合についても、図4に基づいて説明する。ここでは、比較対象の材料で構成され、本実施の形態におけるシャフトと形状が同じシャフトに永久磁石を組み込んでロータシャフトを製作し、これらのロータシャフトを用いたガルバノスキャナを実際に高速運転させ、温度上昇とロータシャフトの共振周波数とを確認することで特性を比較した。比較対象は、軟鉄(S20C)、アルミ(A5052)、C/SiC、SiC、Si、BC、Alである。図4では、従来から一般的に用いられているSUS304を用いた場合を基準として、1から5の5段階で相対評価を行っている。
比較の結果、SUS304よりヤング率が高いセラミックス材であるSiC、Si、BC、Alで構成した場合はロータシャフト10の共振周波数が大きくなった。また、体積抵抗率が大きく、シャフト15に渦電流が流れにくいため、渦損による発熱が抑制され、永久磁石20の温度上昇が抑えられる効果が確認できた。一方で、アルミ(A5052)で構成した場合は共振周波数が低下し、温度も上昇した。軟鉄(S20C)で構成した場合は共振周波数がSUS304と殆ど変化せずに同等であったが、温度は上昇した。
以上より、シャフト15に上記セラミックス材を用いれば、高速化に適することが確認できた。その中でも、C/SiCは、SiC、Si、BC、Alと比べて形状形成性や加工性に優れているため、複雑な微細構造の製作において短時間でかつ低コストでの製作が実現可能できる。このため、C/SiCを用いることが好ましい。
なお、図4では各特性の比較を5段階評価で行っているが、より具体的には、ロータシャフト10の共振周波数を7000Hz以上にするためにはシャフト材のヤング率が300GPa以上である必要があることが確認できた。また、シャフト温度を45℃以下にするためには、シャフト材の体積抵抗率が1×10−3Ωcm以上であり、かつ熱伝導率が100W/m・K以上である必要があることが確認できた。
次に、上記実施の形態1におけるロータシャフトの製造方法を図5に基づいて説明する。
まず、原料紛体として、PAN系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、黒鉛粉末および粉末フェノール樹脂の4種類の原料を重量比で15.3:40.9:35.1:8.7の比率で配合し、均質に混合させることで混合体を得る(混合工程)。
この混合工程では、PAN系炭素繊維は平均繊維長さが30μmのミルド繊維(東レ(株)製MLD−30のミルドファイバー)を、ピッチ系炭素繊維は平均繊維長さが200μmのミルド繊維(三菱化学(株)製K7351Mのミルドファイバー)を、黒鉛粉末は和光純薬工業(株)製の黒鉛粉末を、粉末フェノール樹脂は群栄化学(株)製PG9400を用いた。混合にはスクレーパー式回転羽による攪拌装置を用いて、均質に分散させ混合させた。
次に、前記混合工程で得られた混合体を成形用のモールド型に充填した後、加熱、加圧して成形し、炭素繊維強化プラスチック(以下、CFRP)の成形体を得る(成形工程)。
この成形工程では、予め設定されたかさ比重となるように、成形寸法、重量を管理して行う必要がある。具体的には、成形用モールド型に予め設定された重量の前記混合体を平坦に充填し、そこに上パンチをセットして、予め設定された寸法まで加圧して圧縮した後、150℃まで昇温させ、更に1時間保持して硬化させた。その後、冷却し、成形用モールド型から取り出した。ここで、予め設定されたかさ比重、予め設定された重量、及び予め設定された寸法は、設計時に決められた値である。
また、CFRPの成形における、成形温度の範囲は、120℃から170℃の範囲としている。
また、成形における処理時間は1時間以上としている。
さらに、成形圧力は、後述する後工程のシリコン含浸に必要な空隙(ボイド)を確保するために、成形後のかさ比重が0.85〜0.95となるように調整した。
CFRPの成形体に用いられる原料は、上記具体例のように指定されているため、かさ比重と空隙率とは1対1の関係にある。また、かさ比重が高い場合は、空隙率が小さくなり、逆にかさ比重が低い場合は、空隙率は大きくなる関係にある。かさ比重が高く、空隙率が小さい場合、含浸できるシリコンの量が減り、基材と反応するシリコンが不足する。これにより、C/SiCのSiC比率が低くなり、体積抵抗率などについて十分な特性を確保できない。また、炭素とシリコンとが反応する時に体積膨張を起こすため、シリコン含浸時の反応により割れが生じやすくなる。一方、かさ比重が低く、空隙率が大きい場合、シリコンと反応する基材の炭素が不足するため、C/SiCのSiC比率が低下し、やはり十分な特性を確保することができない。したがって、十分な特性を確保するためには、かさ比重が上記範囲である必要がある。
続いて、前記成形工程で得られた成形体を熱処理し、CFRPのマトリックス樹脂を熱分解させて炭素化し、C/Cブロックを得る(炭素化工程)。
この炭素化工程では、窒素やアルゴンなどの不活性雰囲気中で、前記成形体を700℃〜1000℃程度の温度で熱処理した。昇温条件は、室温から200℃までは20℃/hで昇温し、その後、700℃までを7℃/h、900℃までを15℃/hで昇温した。そして、5時間保持した後、冷却した。
なお、前記熱処理では、600℃以上で熱処理を行う必要があり、800℃以上であれば好ましい。また、炭素化反応が十分に完了し安定するには、最高温度での保持時間は、2時間以上必要である。
次に、前記炭素化工程で得られたC/Cブロックから、研削加工によりシャフト部品の形状に加工し、C/C製シャフト部品を得る(1次加工工程)。
この1次加工工程では、後工程で永久磁石を配置するための穴加工と外周加工とを行う。このうち、穴加工は、1次加工工程で行う必要があるが、外周加工は、1次加工工程ではシャフトの最外周部に合わせた単純な棒状形状にするのみとし、それ以降の詳細な外周加工はSiC化後の2次加工工程で行ってもよい。
前記1次加工工程で穴加工を行う理由は、後工程で行われるSiC化の後は通常のセラミックス材のように加工性が悪化し、形状加工が困難になるからである。SiC化後では、穴加工のように小さな治具を使用する場合は加工性悪化の影響が大きく、膨大な加工時間が必要となる。このため、穴加工は1次加工工程で行っている。
一方、外周加工は大きな研削治具を使用するために加工性悪化の影響を受けにくいので、1次加工工程ではシャフトの最外周部に合わせた単純な棒状形状にするのみとし、詳細な段差加工は2次加工工程で行ってもよい。
次に、前記1次加工工程で得られたC/C製シャフト部品に対して、金属シリコンを溶融含浸させることで炭素とシリコンとを反応させてSiC化を行い、C/SiC製シャフト部品を得る(シリコン含浸工程)。
このシリコン含浸工程では、前記C/C製シャフト部品に対して、金属シリコンを1600℃まで、2℃/hで昇温し、その後、1時間保持して溶融含浸させた。
次に、着磁前の磁石に接着剤を塗布し、一方のC/SiC製シャフト部品の穴に挿入する。続いて、他方のC/SiC製シャフト部品の穴に挿入する。その後、前記C/SiC製シャフト部品と着磁前の磁石とを互いに組み合わせて接着し、一体化する(接着工程)。
なお、前記着磁前の磁石と前記C/SiC製シャフト部品との接着においては、前記着磁前の磁石の全体が前記C/SiCシャフト部品と密着するように接着剤を塗布し、放熱面積が広くなるようにする。また、接着剤は熱伝導性が高くないので、接着剤の層は可能な限り薄くなるようにする。
次に、前記接着工程で得られた部材に外形の仕上げ加工を実施し、シャフトを形成する(2次加工工程)。
なお、前記着磁前の磁石の外周面を覆う筒状部の肉厚が0.2mmとなるように仕上げた。
最後に、前記着磁前の磁石を高磁場に曝し、着磁することで永久磁石にする(着磁工程)。このようにして、C/SiCで構成されたシャフトに永久磁石が内蔵されたロータシャフトが完成する。
上記のようなロータシャフトの製造方法では、C/Cのブロックから得られたシャフト部品の形状加工において、SiC化する前に形状加工を行うので、精度よい加工が可能であり、かつ加工時間を短縮できる。
実施の形態2.
次に、図6、図7に基づいて、実施の形態2のロータシャフトについて説明する。
シャフト151は図示のように永久磁石201の外周面を覆う筒状部151aと、永久磁石201の両端面を覆う一対の柱状部151b、151cとを有している。そして、シャフト151は筒状部151aの軸方向両端部で分割され、シャフト部品151A〜151Cを形成している。このシャフト部品151A、151Bに形成された穴部に永久磁石201が接着剤により密着固定されている。また、シャフト部品151A〜151Cの接合部分も接着剤により接着されている。
実施の形態2において、シャフト151の中間に筒状部のみからなるシャフト部品151Cが存在するため、軸方向両端のシャフト部品151A、151Bの筒状部の高さが、実施の形態1におけるシャフト部品15A、15Bの筒状部の高さより低くなっている。このため、シャフト部品151A、151Bの形成において、シャフト部品151A、151Bに空ける穴はシャフト部品15A、15Bに空ける穴よりも浅くてよいので、加工がしやすい。また、中間のシャフト部品151Cは筒状部のみから構成されるため形状が単純であるので、製作も容易となる。したがって、実施の形態2のロータシャフトでは、さらなる加工時間の短縮および加工コストの削減を図ることができると共に、製作も容易になるという効果がある。なお、シャフトを分割する位置は、筒状部の軸方向両端部に限らない。シャフトの筒状部を軸方向で複数の部分に分割することによっても、同様の効果を得ることができる。
10 ロータシャフト、15、151 シャフト、15A、15B、151A、151B、151C シャフト部品、15a、151a 筒状部、15b、15c、151b、151c 柱状部、20、201 永久磁石、30 コイル、40 ベアリング、50 ハウジング、60 ガルバノミラー(光学部材)、70 エンコーダ板、100 ガルバノスキャナ。

Claims (10)

  1. セラミックス材で構成されたシャフトと、前記シャフトに内蔵された永久磁石とを備えたロータシャフト。
  2. 前記永久磁石は、前記シャフトと同軸上に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のロータシャフト。
  3. 前記シャフトは、前記永久磁石の外周面を覆う筒状部と、前記永久磁石の両端面を覆う柱状部とを有することを特徴とする請求項1または2に記載のロータシャフト。
  4. 前記筒状部は、軸方向で複数の部分に分割されていることを特徴とする請求項3記載のロータシャフト。
  5. 前記セラミックス材は、炭素繊維含有炭化ケイ素複合材であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のロータシャフト。
  6. 前記セラミックス材は、窒化ケイ素、アルミナ、炭化ケイ素または炭化ホウ素であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のロータシャフト。
  7. 前記セラミックス材は、ヤング率が300GPa以上であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のロータシャフト。
  8. 前記セラミックス材は、体積抵抗率が1×10−3Ωcm以上であり、かつ、熱伝導率が100W/m・K以上であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のロータシャフト。
  9. 請求項1から8いずれか1項に記載のロータシャフトと、
    前記ロータシャフトを回転可能に支持するハウジングと、
    前記ロータシャフトの外周に対向して設けられ、前記ハウジングの内周面に固着されたコイルと、
    前記ロータシャフトの軸方向一端に連結された光学部材と
    を備えたことを特徴とするガルバノスキャナ。
  10. PAN系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、黒鉛粉末および樹脂粉末を混合し混合体を得る混合工程と、
    前記混合体を成形、硬化して成形体を得る成形工程と、
    前記成形体を炭素化し炭素繊維強化炭素複合材のブロックを得る炭素化工程と、
    前記ブロックからシャフト部品の形状に加工する1次加工工程と、
    前記1次加工工程で得られた部材に金属シリコンを溶融含浸させて炭化ケイ素化を行うシリコン含浸工程と、
    前記シリコン含浸工程で得られた部材と着磁前の磁石を接着により組み合わせる接着工程と、
    前記接着工程で得られた部材に仕上げ加工を施す2次加工工程と、
    前記着磁前の磁石に着磁する着磁工程と
    を備えたことを特徴とするロータシャフトの製造方法。
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