JP2015194470A - 保存環境情報出力方法、保存環境情報出力装置、及び、制御プログラム - Google Patents

保存環境情報出力方法、保存環境情報出力装置、及び、制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】捕獲後に保存されて流通の場や消費の場に届けられる鮮魚の保存環境の適否の評価に資するための、魚の保存環境を決定する保存環境決定方法を提供する。【解決手段】保存環境決定装置100において実行される保存環境決定方法は、左右の魚眼それぞれに紫外光を照射して紫外線カメラ11で魚眼の紫外線画像を撮影し、コンピュータ14で、紫外線画像を解析して、魚眼における左右の虹彩部の輝度に基づいて、魚の保存環境を決定し、決定結果を示す情報をディスプレイ15に出力する方法である。【選択図】図2

Description

本開示は、魚の保存環境情報を出力する保存環境情報出力方法、保存環境情報出力装置、及び、制御プログラムに関する。
鮮魚(食用の魚類)の品質を保つためには、捕獲直後から適切な保存環境で保存されることが望まれる。一般に鮮魚は、クーラーボックスや冷蔵庫等で保存される。この保存に関しては、例えばクーラーボックスや冷蔵庫内の温度の偏りや魚体の接触面の温度差等といった保存環境に関わる条件の相違により、保存された魚の鮮度は相違する。
そこで、魚の保存環境の適否等を評価して保存環境の改善を図る等のために、保存された魚の状態を評価する技術が必要となる。これに関連して、魚介類等の保存状態を、生体電気を測定することで評価する技術が知られている(特許文献1参照)。
特開平6−109699号公報
しかしながら、鮮魚は、捕獲後に血抜きをする等、多くは死後の状態で保存されて流通の場や消費の場に届けられるところ、死後の魚類は生体電気を生じないため、特許文献1の技術は、鮮魚の保存状態の評価に適さない。
そこで、本開示は、生体電気に依らず、魚の保存環境情報を出力する保存環境情報出力方法を提供する。なお、ここでは魚の保存環境を、魚の保存のための設備、方法、温度、湿度、態様等といった保存状態に影響を与えるものを含む語として用いる。
本開示の一態様の付加的な恩恵及び有利な点は本明細書及び図面から明らかとなる。この恩恵及び/又は有利な点は、本明細書及び図面に開示した様々な態様及び特徴により個別に提供され得るものであり、その1以上を得るために全てが必要ではない。
本開示の一態様に係る保存環境情報出力方法は、第1の紫外光が照射された魚の左眼の虹彩部の輝度を示す第1情報と、第2の紫外線が照射された前記魚の右眼の虹彩部の輝度を示す第2情報を取得する第1取得ステップと、前記第1情報と前記第2情報に基づいた前記魚の保存環境を示す環境情報を出力する出力ステップとを含む。
なお、これらの包括的または具体的な態様は、装置、システム、集積回路、コンピュー
タプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現され
てもよく、装置、システム、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な
組み合わせで実現されてもよい。
本開示の保存環境情報出力方法は、生体電気に依らず、魚の保存環境情報を出力することができ、鮮魚の保存環境の適否の評価等に資する。
実施形態1に係る保存環境情報出力装置の機能ブロック図である。 実施形態1に係る保存環境情報出力装置のハードウェア構成図である。 保存環境情報出力装置での試料設置部を説明するための図である。 実施形態1に係る保存環境情報出力装置の動作を示すフローチャートである。 魚眼における虹彩及び水晶体の位置を示す断面図である。 魚眼の中心の算出方法を示す図である。 紫外線カメラで撮影して得られた、常温保存された魚の眼の画像を示す図である。 魚眼の虹彩部の輝度及び水晶体部の輝度についての時間的変化を示すグラフである。 複数の魚についての虹彩部の平均輝度値と水晶体部の平均輝度値との差の時間的変化を示すグラフである。 紫外線カメラで撮影して得られた、冷蔵保存された魚の眼の画像を示す図である。 複数の魚についての冷蔵保存された虹彩部の平均輝度値の時間的変化を示すグラフである。 鮮度指標値の左右差と保存環境を示す情報とを対応付けたテーブルを示す図である。 保存環境の決定処理の例を示すフローチャートである。 実施形態2に係る保存環境情報出力装置のハードウェア構成図である。 実施形態2に係る試料設置部を載置する回転台の概観図である。 実施形態3に係る保存環境情報出力装置のハードウェア構成図である。 赤外線カメラで撮影して得られた魚眼の画像を示す図である。 紫外線画像及び赤外線画像のそれぞれにおける虹彩部の輝度の時間的変化を示すグラフである。 複数の魚についての紫外線画像及び赤外線画像における虹彩部の平均輝度値の差の時間的変化を示すグラフである。 紫外線光源及び紫外線カメラの配置を示す図である。 紫外線カメラの調整を説明するための図である。 紫外線LED及び可視光LEDの配置を示す図である。 虹彩の平均輝度値の左右差と保存環境を示す情報とを対応付けたテーブルを示す図である。 一実施形態に係る保存環境情報出力装置の動作例を示すフローチャートである。 撮影部材搭載ボードに複数の紫外線カメラを配置した例を示す図である。 紫外線カメラを魚の周囲で動かす例を示す図である。 他の実施形態に係る保存環境情報出力装置の機能ブロック図である。
生体電気に依らず魚の保存状態情報を出力すべく、本開示に係る保存環境情報出力方法は、(a)第1の紫外光が照射された魚の左眼の虹彩部の輝度を示す第1情報と、第2の紫外線が照射された前記魚の右眼の虹彩部の輝度を示す第2情報を取得する第1取得ステップと、(b)前記第1情報と前記第2情報に基づいた前記魚の保存環境を示す環境情報を出力する出力ステップとを含む。これにより、魚の保存環境を適切に決定することができる。なお、紫外光照射により得られた魚眼の輝度測定(画像撮影等)により保存環境を決定するので、魚を侵襲することもない。
また、(c)前記第1の紫外光が照射された前記左眼の紫外線画像を含む第1紫外線画像と、前記第2の紫外光が照射された前記右眼の紫外線画像を含む第2紫外線画像を撮影する撮影ステップをさらに含み、前記出力ステップ(b)は、(b―1)前記環境情報を決定する決定ステップと、(b−2)前記環境情報を出力する情報出力ステップとを含み、前記第1情報は前記第1紫外線画像から抽出され、前記第2情報は前記第2紫外線画像から抽出されるとしてもよい。これにより、画像解析によって魚の保存環境を決定できるので、比較的高速な決定が可能となる。
また、(d)前記第1紫外線画像から前記第1の紫外光が照射された前記左眼の水晶体の輝度を示す第3情報と、前記第2紫外線画像から前記第2の紫外光が照射された前記右眼の水晶体の輝度を示す第4情報を取得する第2取得ステップをさらに含み、前記決定ステップ(b−1)における前記環境情報の決定は、前記第1情報を、前記第3情報を用いて正規化した第1鮮度指標値と、前記第2情報を、前記第4情報を用いて正規化した第2鮮度指標値とを比較して行うとしてもよい。これにより、魚の個体差や撮影条件の差等の影響を抑えて魚の保存環境の決定を行うことができる。
また、(e)第1の赤外光が照射された前記左眼の赤外線画像を含む第1赤外線画像と、第2の赤外光が照射された前記右眼の赤外線画像を含む第2赤外線画像を撮影する撮影ステップと、(f)前記第1赤外線画像から前記第1の赤外光が照射された前記左眼の虹彩部の輝度を示す第5情報と、前記第2赤外線画像から前記第2の赤外光が照射された前記右眼の虹彩部の輝度を示す第6情報を取得する第3取得ステップとをさらに含み、前記決定ステップ(b−1)における前記環境情報の決定は、前記第1情報を、前記第5情報を用いて正規化した第3鮮度指標値と、前記第2情報を、前記第6情報を用いて正規化した第4鮮度指標値とを比較して行うとしてもよい。これによっても、魚の個体差や撮影条件の差等の影響を抑えて魚の保存環境の決定を行うことができる。
前記第1鮮度指標値と前記第2鮮度指標値との差異が所定の値より小さければ、前記環境情報として前記魚の左右の温度が略同一に保たれていた旨を示す情報を出力し、前記差異が前記所定の値より小さくなければ、前記環境情報として前記魚の左右の温度が略同一に保たれていなかった旨を示す情報を出力するとしてもよい。ここで、温度が略同一の範囲は、例えば同一の温度プラスマイナス5度以内の範囲等といった、同一に相当する(同一と許容されるべき)範囲である。これにより、ユーザは、魚の保存環境が魚体の左右の温度が略等しいものであったか否かを知ることができるようになる。
また、前記第1情報と前記第2情報に基づき前記環境情報に前記魚の左右それぞれが冷蔵されていたか否かを示す情報を含めて出力するとしてもよい。これにより、ユーザは、魚の保存環境が冷蔵保存される環境であったか否かを知ることができるようになる。
また、前記第3鮮度指標値と前記第4鮮度指標値との差異が所定の値より小さければ、前記環境情報として前記魚の左右の温度が略同一に保たれていた旨を示す情報を出力し、前記差異が前記所定の値より小さくなければ、前記環境情報として前記魚の左右の温度が略同一に保たれていなかった旨を示す情報を出力するとしてもよい。ここで、温度が略同一の範囲は、例えば同一の温度プラスマイナス5度以内の範囲等といった、同一に相当する(同一と許容されるべき)範囲である。これにより、ユーザは、魚の保存環境が魚体の左右の温度が略等しいものであったか否かを知ることができるようになる。
また、前記第1情報と前記第2情報に基づき前記環境情報に前記魚の左右それぞれが冷蔵されていたか否かを示す情報を含めて出力するとしてもよい。これにより、ユーザは、魚の保存環境が冷蔵保存される環境であったか否かを知ることができるようになる。
また、(d)前記第1紫外線画像から前記第1の紫外光が照射された前記左眼の水晶体の輝度を示す第3情報と、前記第2紫外線画像から前記第2の紫外光が照射された前記右眼の水晶体の輝度を示す第4情報を取得する第2取得ステップと、(g)前記第3情報と前記第4情報の差異が所定未満でない場合は、前記第1の紫外光の強度と前記第2の紫外光の強度のいずれか一方または両方を調整して前記第1紫外線画像と、前記第2紫外線画像を再度撮影する再撮像ステップをさらに含むとしてもよい。これにより、魚眼自体の左右差や左右の撮影条件の差等の影響を抑えて、魚眼の虹彩部の輝度の左右の差異に応じて魚の保存環境の決定を行うことができる。
また、本開示に係る鮮度情報出力装置は、第1の紫外光が照射された魚の左眼の虹彩部の輝度を示す第1情報と、第2の紫外線が照射された前記魚の右眼の虹彩部の輝度を示す第2情報を取得する取得部と、前記第1情報と前記第2情報に基づいた前記魚の保存環境を示す環境情報を出力する出力部とを含む。虹彩部の輝度の情報は、魚を侵襲せずに短時間に取得することができるため、この装置のユーザは、魚を損なうことなく、迅速に魚の保存環境を知ることができるようになる。
なお、これらの包括的又は具体的な各種態様には、装置、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム、コンピュータで読み取り可能な記録媒体等の1つ又は複数の組合せが含まれる。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら説明する。ここで示す実施の形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。従って、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置及び接続形態、並びに、ステップ(工程)及びステップの順序等は、一例であって本開示を限定するものではない。以下の実施の形態における構成要素のうち、本開示の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意に付加可能な構成要素である。また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。
本実施の形態では、特に、魚の左右の眼の紫外線画像の解析を行うことにより、左右の魚眼の輝度の差異に基づいて魚の保存環境を決定する保存環境情報出力方法を実行する、一態様としての保存環境情報出力装置について説明する。
(実施形態1)
以下、本開示の一実施態様としての保存環境情報出力装置100について、適宜図面を用いて説明する。
(構成)
図1は、実施形態1に係る保存環境情報出力装置100の機能ブロック図である。同図に示すように、保存環境情報出力装置100は、機能的な構成要素として撮影部1及び決定部2を有する。
ここで、撮影部1は、魚(試料)9を魚体の左側及び右側から撮影して魚眼を含む画像(以下、左側の画像を「左眼画像」、右側の画像を「右眼画像」という。)を生成する機能を担う。また、決定部2は、撮影部1により生成された左眼画像及び右眼画像に基づいて魚9の保存環境を決定しその決定結果を出力する機能を有する。この決定部2は、左眼画像及び右眼画像から魚眼の虹彩部及び水晶体部の各部分に対応する画像データを抽出する解析部3と、それらの画像データから魚体の左側及び右側の各々について所定の指標値(以下、「鮮度指標値A」という。)を算定する算定部4とを含む。また、決定部2は、左右の鮮度指標値Aに応じて魚の保存環境を決定するための決定用情報8を蓄積している。
図2は、実施形態1に係る保存環境情報出力装置100のハードウェア構成図である。
同図に示すように、保存環境情報出力装置100は、紫外線光源10a、10b、紫外線カメラ11a、11b、試料設置部19、コンピュータ14及びディスプレイ15を備える。ここで、コンピュータ14は、メモリ、プロセッサ、入力装置、機器接続用インタフェース等を備え、メモリに格納された制御プログラムをプロセッサが実行することにより、決定部2の機能を実現するための装置として働く。なお、コンピュータ14は、メモリ(主記憶装置)以外にハードディスク装置等の補助記憶装置を備えていてもよい。
撮影部1の機能は、試料設置部19に設置された魚9に対して紫外線光源10a、10bからそれぞれ紫外線を照射し、魚9からの反射光を紫外線カメラ11a、11bで受光して左眼画像及び右眼画像を生成することで実現される。即ち、紫外線光源10aは魚体の左側の魚眼に紫外光を照射し左側の魚眼からの反射光を紫外線カメラ11aが受光し、紫外線光源10bは魚体の右側の魚眼に紫外光を照射し右側の魚眼からの反射光を紫外線カメラ11bが受光する。試料設置部19は、左右の魚眼の撮影が可能なように魚体を安定して設置できる部材である。この部材は、例えば紫外線領域の光を透過する材料で作られた上蓋のない箱であって、左右の幅は、魚の幅よりも大きく、魚の高さよりも狭い。箱の左右の側壁が魚体の幅を挟むように狭まるようにしてあってもよい。紫外線領域の光を透過する材料としては、例えば石英ガラス、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム等からなる板等が挙げられる。図3に示すように、試料設置部19は、上面から魚の背骨を鉛直下向きにして魚体を立てて設置することで、魚体において背骨を中心とした右側及び左側の両側面それぞれから魚眼を撮影できるようにしてもよい。また、一般的に魚において比較的平らな面である魚体の右側又は左側が鉛直下向きとなるように、魚体を寝かせて試料設置部19に設置し、鉛直方向の下側及び上側のそれぞれから魚眼を撮影できるようにしてもよい。紫外線光源10a、10b及び紫外線カメラ11a、11bは、紫外線領域(例えば300nm〜400nmの波長帯域)に対応し、それぞれ魚の左側或いは右側を撮影可能な位置に固定又は移動して撮影に用いるものである。紫外線カメラ11a、11bにより左右の画像が極力同条件で撮影できるように、例えば試料設置部19からカメラ及び光源の距離、カメラの画角等が同等となるように調整される。
また決定部2の機能は、コンピュータ14及びディスプレイ15により実現される。即ち、機器接続用インタフェース等を介して紫外線カメラ11a、11bで撮影された両画像を取得し、両画像を解析して左右の鮮度指標値Aを算定し、算定した鮮度指標値Aに基づいて魚の保存環境を決定して結果をディスプレイ15に表示することで実現される。魚の保存環境の決定にはコンピュータ14のメモリ等の記憶装置に蓄積された決定用情報8が用いられる。なお、両画像を解析する処理として、コンピュータ14では、両画像から魚眼部分を抽出する処理、魚眼の虹彩部及び水晶体部を区分する処理、左右の魚眼の各部の平均輝度値を算出してその差異に基づき鮮度指標値Aを算定する処理が実行される。更に、コンピュータ14では、左右の鮮度指標値Aを比較し、差異に応じて決定用情報8を参照して保存環境の決定を行う処理等が実行される。即ち、魚眼の虹彩部の輝度を反映した指標値を左右で比較して、つまりその指標値の左右の差異(左右の差、比等を含む)に応じて、保存環境の決定が行われる。
(動作)
図4は、保存環境情報出力装置100の動作を示すフローチャートである。
以下、上述の構成を備える保存環境情報出力装置100の動作について、図4のフローチャートに沿って、図5〜図12に基づき各手順の解説を加えながら説明する。
魚9が試料設置部19に安定的に設置されている状態を前提として説明する。
まず、撮影部1は、紫外線光源10aを発光させ紫外線カメラ11aで魚の左側を撮影することにより左眼画像を生成し、紫外線光源10bを発光させ紫外線カメラ11bで魚の右側を撮影することにより右眼画像を生成する(処理ステップS1)。この左眼画像及び右眼画像は例えば同時に撮影される。この生成される左眼画像及び右眼画像は、それぞれ2次元画像空間を構成する各画素位置における画像データ(輝度値)の集合体である。輝度値は、例えば8ビットデータ(256階調)で表現される。なお、魚の保存状態の決定の精度を高めるために、例えば、紫外線カメラ11a、11bの光軸の向き、画角、生成する画像サイズ等を調整して、左右それぞれ魚眼全体及びその周辺部分の解像度を高くするように撮影(設定)することが、ある程度有効となる。
次に、決定部2は、撮影部1により生成された左眼画像及び右眼画像を取得し、解析部3により、その各画像から魚眼の虹彩部及び水晶体部の画像データを抽出する(処理ステップS2)。虹彩部及び水晶体部の画像データの抽出は、どのような方法で実現してもよいが、例えば、次のような方法で行ってもよい。
即ち、まず、魚眼を含む各画像に対して1次微分フィルタを適用し、画像のデータ値(輝度値)の空間的勾配が急峻(例えば所定閾値より急峻)な部分、つまりコントラストが強く変化している部分(所謂エッジ部分)を表す画像を得る。このエッジ部分の中から、魚眼部分とその周辺部分との境界線と、魚眼部分における虹彩部分と水晶体部分との境界線とを表す2重円のパターンに最も類似する部分(2重円のパターンに相当する位置)をパターンマッチング等により検出する。そして、検出された2重円のパターンに相当する位置を用いて、撮影された各画像について、2重円のパターンにおける内側の円内部を水晶体部と特定し、2重円のパターンにおける内側の円と外側の円との間の部分を虹彩部と特定する。図5に示すように虹彩は水晶体の周りに存在し、虹彩部は、魚眼における虹彩の部分であり、水晶体部は魚眼における水晶体の部分である。
なお、パターンマッチングについては、1次微分フィルタの適用で得られたエッジ部分が形成する境界線から円弧が特定される場合には、その円弧から円の中心を算定し、その中心を有する同心円を2重円のパターンとの当てはめ候補として、行ってもよい。ここで、エッジ部分から円の中心を算定する方法について、図6を用いて説明する。まず、取得した画像(図6の例では魚の死後20分経過時点の紫外線画像)に対して、1次微分フィルタの適用で得られたエッジ部分(輝度の空間的勾配が大きい部分)を接続して得られる1以上の断続的な曲線を計算する。そして各曲線上の点について接線(図6中の破線)を計算し、その点を通りその接線に対して垂直となる法線(図6中の実線)を計算する。この法線の計算を各点に対して実施し、法線が重なる部分を円の中心(魚眼の中心座標)として算定する。魚眼は、人間の眼球とは異なり、まつ毛やまぶたが存在しないため、この方法で画像上の魚眼の中心を特定することができる。また、2重円のパターン等により魚眼内の虹彩部と水晶体部とを区分するに際して、輝度分布に基づき虹彩部と水晶体部とに所定量以上の輝度差分(各領域の平均輝度値の差分)があるように境界を定めて区分してもよい。
解析部3により、左右の魚眼の虹彩部及び水晶体部の画像データが抽出されると、決定部2における算定部4は、抽出された虹彩部の平均輝度値及び水晶体部の平均輝度値に基づいて、左右別個に魚の鮮度評価のための鮮度指標値Aを算定する(処理ステップS3)。ここで、虹彩部の平均輝度値は、画像における虹彩部を構成する各画素の輝度値についての平均値であり、水晶体部の平均輝度値は、画像における水晶体部を構成する各画素の輝度値についての平均値である。但し、虹彩部の平均輝度値の算出の基礎とする部分は、必ずしも虹彩部全域でなくてもよく、例えば虹彩部と水晶体部との間の境界からの所定の領域を除外した残りの部分であってもよい。同様に、水晶体部の平均輝度値の算出の基礎とする部分は、必ずしも水晶体部全域でなくてもよく、例えば虹彩部と水晶体部との間の境界に近い部分を除外した残りの部分であってもよい。
例えば、輝度値が、所定の上限閾値以上もしくは所定の下限閾値以下の部分を除外した残りの部分であってもよい。同様に水晶体部の平均輝度値の算出の基礎とする部分についても、必ずしも水晶体全域でなくてもよく、所定の上限下限閾値以外の輝度値を示す部分を除外した残りの部分であってもよい。
鮮度指標値Aは、虹彩部の平均輝度値を、水晶体部の平均輝度値を用いて正規化したものであり、例えば、虹彩部の平均輝度値から水晶体部の平均輝度値を減算した値(虹彩部及び水晶体部の平均輝度値の差)である。また、鮮度指標値Aは、例えば、虹彩部及び水晶体部の平均輝度値の差を水晶体部の平均輝度値で除した値でもよく、虹彩部の平均輝度値の水晶体部の平均輝度値に対する比でもよい。ここで、魚を用いた実験の結果を示す図7〜9を用いて、鮮度指標値Aの基礎となる虹彩部及び水晶体部の輝度について説明する。
図7は、常温(気温20℃)、湿度100%の保存環境で保存された魚について、紫外線カメラで撮影して得られた魚眼の画像を示す。同図では、魚の死後20分経過時、死後4時間経過時及び死後7時間経過時の各時点で撮影された画像を並べて示している。同図に示されるように、死後4時間以降においては魚眼の中で虹彩部のみが時間経過に従い白く変色してくる。
図8は、常温(気温20℃)、湿度100%の保存環境で保存された魚についての魚眼の虹彩部の輝度及び水晶体部の輝度についての時間的変化を示すグラフである。死後6時間以降においては時間経過に伴う水晶体部分の輝度の変化が少ないのに対し、虹彩部分の輝度は時間経過に伴って上昇する傾向がある。なお、実験により、魚種が異なれば、時間経過に対する輝度の変化の上昇度合いは異なり得ることが判明している。また、実験により、同種の魚においては魚の個体差により輝度の絶対値は異なる場合もあるが虹彩部が時間経過に伴って白く変色している度合いは、どの個体も類似していることが判明している。
図9は、常温(気温20℃)、湿度100%の保存環境で保存された複数(4体)の魚についての虹彩部の平均輝度値と水晶体部の平均輝度値との差の時間的変化を示すグラフである。魚の個体が異なっても、平均輝度値の差は、いずれも時間経過に対して同程度の上昇傾向を示す。この平均輝度値の差は、虹彩部の平均輝度値を水晶体部の平均輝度値を用いて正規化したものである。この正規化により、画像に現れる、魚の個体差の影響をある程度取り除くことができる。なお、この魚の個体差の影響には、魚眼自体の明るさの相違以外にも、魚の形状やサイズの個体差等から生じ得る撮影距離等の撮影条件の相違の影響も含まれる。このように、虹彩部の平均輝度値を水晶体部の平均輝度値を用いて正規化したものである鮮度指標値Aは、魚の死後の時間経過と相関を有し、魚の鮮度を表す指標として用いることができる。
ここで、魚眼の紫外線画像における虹彩部の輝度と保存環境について図10及び図11を用いて説明する。
図10は、気温4℃、湿度100%の保存環境で冷蔵保存された魚について、紫外線カメラで撮影して得られた魚眼の画像を示す。また、図11は、気温4℃、湿度100%の保存環境で冷蔵保存された複数(4体)の魚についての虹彩部の輝度の時間的変化を示すグラフである。図10及び図11のように、冷蔵保存の場合には、図6及び図7の常温での保存の場合に比べて、時間経過に対する虹彩部分の白色化の速度が遅いこと、つまり虹彩部の輝度上昇の速度が遅いことが明らかである。即ち、保存環境(例えば保存温度)が異なれば虹彩部分の白色化の速度が異なる。また、実験により、保存環境が異なれば、虹彩部の輝度を反映している鮮度指標値Aの時間的変化の傾向が異なることが判明している。このことを利用して、保存環境情報出力装置100では、魚の鮮度の左右差に現れる魚の保存環境の左右差に注目して、魚の保存環境を決定する。この決定は、例えば、左眼画像から求めた、鮮度を表す鮮度指標値Aと、右眼画像から求めた、鮮度を表す鮮度指標値Aとを比較することにより、魚の保存環境が魚体の左右において同じ条件(同じ保存温度等)になっているか否か等を決定することである。
処理ステップS3において算定部4により、魚の左右それぞれについての鮮度指標値Aが算定されると、決定部2は、左右の鮮度指標値Aに応じて、決定用情報8に基づいて、次のように魚の保存環境を決定する(処理ステップS4〜S6)。図12に、決定用情報8の例としての、鮮度指標値Aの左右差と魚の保存環境を示す情報とを対応付けたテーブルを示す。なお、鮮度指標値Aとして、虹彩部の平均輝度値と水晶体部の平均輝度値との差を水晶体部の平均輝度値で除した値又は虹彩部の平均輝度値の水晶体部の平均輝度値に対する比を用いる場合にも、それぞれに応じたテーブルを作成して、決定に利用すればよい。この決定用情報8に基づいて、決定部2は、左右の鮮度指標値Aの差の大きさが所定閾値A1より小さいか否かを判定し(処理ステップS4)、所定閾値A1より小さい場合には魚は左右が略同条件で保存されていたと決定する(処理ステップS5)。そして、左右の鮮度指標値Aの差が所定閾値A1より小さくない場合には、魚は左右が略同条件で保存されていなかったと決定する(処理ステップS6)。処理ステップS6では具体的には、左右の鮮度指標値Aを比較して、左側の鮮度指標値Aの方が高いときには左側が悪い条件(例えば冷蔵していない等)で保存されていたと決定し、右側の鮮度指標値Aが高いときには右側が悪い条件で保存されていたと決定する。片側のみが悪い条件で保存されたという状態が生じる要因としては、例えば、冷蔵庫内の温度の偏りや、魚体の片側だけの保冷剤への接触等が挙げられる。保存環境情報出力装置100により、魚の片側が悪い条件で保存されていたと決定された場合には、魚の保存環境には改良の余地があり得る。なお、決定部2による決定結果を示す情報(魚の保存環境を示す情報)の出力は、ディスプレイ15に表示することにより実現される(処理ステップS7)。これにより、保存環境情報出力装置100のユーザは、魚の保存環境が適切であったか否か等を認知することができるようになる。なお、保存環境として魚の左右が略同条件で保存されていたと決定できる場合に、左右が略同温度で保存されていたと決定し、左右が略同条件で保存されていなかったと決定できる場合に、左右が略同温度で保存されていなかったと決定してもよい。
なお、上述した処理ステップS4〜S6(図4参照)における決定部2による魚の保存環境の決定は、図13に示すように変形することもできる。即ち、左右の鮮度指標値Aの差が所定閾値A1より小さいか否かを判定する処理ステップS4に続いて、鮮度指標値Aが所定閾値A2より小さいか否かを判定することで(処理ステップS10、S20)、保存環境を詳細に決定することができる。
具体的には、決定部2は、左右の鮮度指標値Aの差が所定閾値A1より小さい場合において、処理ステップS10で、左右の鮮度指標値Aが共に所定閾値A2より小さいときには魚が左右偏りなく略同条件で冷蔵保存されていたと決定する(処理ステップS11)。そして、左右のいずれか一方の鮮度指標値Aのみが所定閾値A2以上であるときには左右略同条件で保存されていたが保存環境の冷蔵温度が少し高く冷蔵不足であると決定する(処理ステップS12)。また、左右の鮮度指標値Aが共に所定閾値A2以上であるときには魚が冷蔵環境外に放置されていたと決定する(処理ステップS13)。また、決定部2は、左右の鮮度指標値Aの差が所定閾値A1より小さくない場合において、処理ステップS20で、左右の鮮度指標値Aが共に所定閾値A2より小さいときには魚の左右が略同条件ではなく保存環境の冷蔵状態に偏りがあるものの、魚は冷蔵保存されていたと決定する(処理ステップS21)。そして、左右のいずれか一方の鮮度指標値Aのみが所定閾値A2以上であるときにはその一方のみが冷蔵保存され他方は冷蔵不足であると決定する(処理ステップS22)。また、左右の鮮度指標値Aが共に所定閾値A2以上であるときには魚が冷蔵環境外に放置されており特に魚の片側は悪環境にあったと決定する(処理ステップS23)。なお、処理ステップS11〜S13及び処理ステップS21〜S23において決定された結果は、処理ステップS7(図4参照)において出力されることになる。
ここで、所定閾値A1及び所定閾値A2は、予め実験結果に基づいて、学習等により定められるものである。各種保存環境で保存した多数の魚について、魚種毎に左右別の魚眼の虹彩部及び水晶体部の平均輝度値を死後の経過時間に沿って各時点で計測し、各時点における多数の魚での鮮度指標値Aの平均値と鮮度指標値Aの分散を示す標準偏差値を算定し、記録しておく。この記録した魚種毎、経過時間毎の鮮度指標値Aの平均値及び標準偏差値に基づき、例えば正規分布を仮定し、左右の一方が冷蔵保存で他方が常温等といった左右の保存条件が異なる場合と左右の保存条件が同じ場合とを区別するための所定閾値A1を決定しておく。なお、左右の保存条件が異なることは、保存環境に偏りがあることを表す。また、多数の魚を対象として同様の計測結果に基づき、魚種毎、経過時間毎に、適切に冷蔵保存していたならば鮮度指標値Aがこれ以下になるはずであると予期される値を所定閾値A2として決定しておく。こうして決定された魚種毎、死後の経過時間毎の所定閾値A1及び所定閾値A2は、保存環境情報出力装置100のメモリ等に記憶される。そして、保存環境情報出力装置100の決定部2により保存環境の決定が行われる際には、入力装置を介して入力された魚種及び死後の経過時間に基づいて、対応する所定閾値A1及び所定閾値A2が選定され、決定に用いられる。なお、一定条件下(例えば魚種や死後の経過時間が特定できるような運用条件)では、入力を要さずに所定閾値A1或いは所定閾値A2を予め固定的に定めておいてもよい。また、所定閾値A1を、例えば左右の温度差がプラスマイナス5度の範囲内であれば左右の保存条件が同一に相当すると看做せる程度の値に定めておいてもよい。
なお、ここまで、保存環境情報出力装置100の決定部2は、魚の左右の鮮度指標値A(虹彩部の平均輝度値を、水晶体部の平均輝度値を用いて正規化したもの)に基づいて、魚の保存状態を決定することとした。この他に、左右の紫外線光源及び紫外線カメラの条件を同一に揃えておくことにより、決定部2が、水晶体部の平均輝度値を用いずに魚の虹彩部の平均輝度値の左右差に基づいて、魚の保存状態を決定することとしてもよい。例えば、魚の虹彩部の平均輝度値の左右差が一定値以下である場合には、魚は左右同条件で保存されていたと決定してもよい。また、左右差が一定値を超えており左側の虹彩部の平均輝度値の方が高いときには右側のみが冷蔵保存されていた可能性があると決定し、逆に右側の虹彩部の平均輝度値の方が高いときには左側のみが冷蔵保存されていた可能性があると決定することとしてもよい。
また、紫外線カメラ11a、11bにより魚眼の撮影は左右同時になされる例を示したが、必ずしも同時でなくてもよい。また、各紫外線カメラで1回撮影する他に、魚を設置した試料設置部19を短時間毎(例えば5秒毎)に、両紫外線カメラの間を少しずつ(例えば5mmずつ)移動させながら、複数回の撮影を行うこととしてもよい。こうして得られた複数枚の左眼画像及び右眼画像それぞれについて、虹彩部の輝度値及び水晶体部の輝度値を平均した結果に基づいて鮮度指標値Aを算出してその左右差に応じて保存環境の決定を行うこととしてもよい。このように複数回撮影して平均をとることで、信頼性の高い輝度値及び鮮度指標値A等が得られる可能性がある。
このように、保存環境情報出力装置100は、2台の紫外線光源及び紫外線カメラにより左右の魚眼を撮影し、撮影で得られた画像に基づいてコンピュータ14で解析して魚眼の虹彩部の平均輝度値等の左右差に基づいて、死後の魚についての保存環境を決定し得る。
(実施形態2)
以下、本開示の一実施態様としての保存環境情報出力装置200について、適宜図面を用いて説明する。保存環境情報出力装置200は、実施形態1に係る保存環境情報出力装置100の撮影部1の具体構成を変形したものであり、ここでは保存環境情報出力装置100と同一の構成要素については適宜説明を省略する。
図14は、実施形態2に係る保存環境情報出力装置200のハードウェア構成図である。また、図15は、保存環境情報出力装置200の試料設置部19を載置する回転台の概観図である。
これらの図に示すように、保存環境情報出力装置200は、実施形態1に係る保存環境情報出力装置100と同一の、紫外線光源10a、紫外線カメラ11a、コンピュータ14、ディスプレイ15及び試料設置部19に加え、回転台16、回転軸17及び回転モータ18を備える。即ち、保存環境情報出力装置100では、紫外線光源及び紫外線カメラという撮影系を2系統有していたが、保存環境情報出力装置200では、撮影系を1系統だけにして、その代わりに試料設置部19を、回転モータ18により回転する回転台16に載置している。回転モータ18は、例えばスイッチをオンにする毎に180度、回転台16を回転させるように設計されている。なお、このスイッチの制御をコンピュータ14から行うようにしてもよい。この回転台16を180度回転させて、1系統の紫外線光源10aの発光及び紫外線カメラ11aでの撮影を2回行うことにより、試料設置部19に設置された魚体の左側の画像(左眼画像)及び魚体の右側の画像(右眼画像)が生成される。例えば、左眼画像を撮影したら短時間(例えば10秒以内)のうちに回転台16を180度回転させて右眼画像を撮影する。このようにして生成された左眼画像及び右眼画像を決定部2が取得してから、魚眼の虹彩部等の画像データを抽出して鮮度指標値Aを算定して魚の保存環境を決定する処理(処理ステップS2〜S7)は、実施形態1で示したものと同じである。これにより、撮影系を1系統しか有さない保存環境情報出力装置200においても、魚の保存環境を示す情報が、ディスプレイ15に表示されることになる。このように撮影系を1系統にすると、左眼画像及び右眼画像を撮影する際の光源及びカメラと魚との距離等の撮影条件を物理的に統一し得る。なお、回転台16の回転を繰り返して複数枚の左眼画像及び右眼画像を撮影して平均化して決定に用いてもよい。即ち、撮影された全左眼画像に基づく魚眼の輝度値(或いは鮮度指標値A)の平均値及び全右眼画像に基づく魚眼の輝度値(或いは鮮度指標値A)の平均値を用いて左右を比較して魚の保存環境の決定を行ってもよい。このように複数回撮影することで、信頼性の高い決定結果が得られる可能性がある。
また、実施形態1のように2系統の光源及びカメラを魚の左右両側に設置し、本実施形態2のように試料設置部19を回転台16に載置した場合には、回転台を180度ずつ回転させることで、魚の同じ側を左右の異なるカメラで撮影した複数の画像が得られる。片側の全画像の平均輝度値を用いることで、左右の撮影条件にずれが生じても、ずれによる輝度値の歪みを除去した輝度値の左右差を算出することが可能となり、信頼性の高い魚の保存状態の決定が可能となる。
(実施形態3)
以下、本開示の一実施態様としての保存環境情報出力装置300について、適宜図面を用いて説明する。保存環境情報出力装置300は、実施形態2に係る保存環境情報出力装置200の一部を変形したものであり、ここでは保存環境情報出力装置200と同一の構成要素については適宜説明を省略する。
図16は、実施形態3に係る保存環境情報出力装置300のハードウェア構成図である。
同図に示すように、保存環境情報出力装置300は、実施形態2に係る保存環境情報出力装置200と同一の、紫外線光源10a、紫外線カメラ11a、コンピュータ14、ディスプレイ15、回転台16、回転軸17(図15参照)及び回転モータ18(図15参照)に加え、赤外線光源20及び赤外線カメラ21を備える。この赤外線光源20及び赤外線カメラ21は、赤外線領域(例えば700nm〜1000nmの波長帯域)に対応したものである。この赤外線カメラ21は、赤外線光源20から照射された赤外線(赤外光)を魚が反射する光を受光して赤外線画像を生成する。
保存環境情報出力装置300の撮影部1では、紫外線光源10aによる紫外光照射及び紫外線カメラ11aによる紫外線画像である左眼画像の撮影とともに、赤外線光源20による赤外光照射及び赤外線カメラ21による赤外線画像である右眼画像の撮影がなされる。その後例えば10秒以内に回転台16を180度回転させて、紫外線光源10aによる紫外光照射及び紫外線カメラ11aによる紫外線画像である右眼画像の撮影とともに、赤外線光源20による赤外光照射及び赤外線カメラ21による赤外線画像である左眼画像の撮影がなされる。このようにして生成された紫外線及び赤外線による各左眼画像及び各右眼画像を決定部2は取得し、解析部3によりこれらの画像から虹彩部の輝度値を抽出して、算定部4により実施形態1で示した鮮度指標値Aの代わりに鮮度指標値Bを求める。そして、決定部2は、左眼画像から算定した鮮度指標値Bと右眼画像から算定した鮮度指標値Bとを比較して(即ち鮮度指標値Bの左右の差や比等といった左右の差異を求めて)、魚の保存環境を決定し、決定結果をディスプレイ15に表示する。なお、鮮度指標値Aの代わりに鮮度指標値Bを求めて利用する動作を行うためにコンピュータ14におけるメモリに格納されプロセッサで実行される制御プログラムは、実施形態1における制御プログラムを一部変更したものとなる。
ここで、算定部4で左眼画像及び右眼画像それぞれについて算定する鮮度指標値Bは、紫外線画像での虹彩部の平均輝度値を、赤外線画像での虹彩部の平均輝度値を用いて正規化したものである。この鮮度指標値Bは、例えば、紫外線画像の虹彩部の平均輝度値から赤外線画像の虹彩部の平均輝度値を減算した値(両虹彩部の平均輝度値の差)である。また、鮮度指標値Bは、例えば、両虹彩部の平均輝度値の差を赤外線画像における虹彩部の平均輝度値で除した値でもよく、紫外線画像における虹彩部の平均輝度値の赤外線画像における虹彩部の平均輝度値に対する比でもよい。なお、鮮度指標値Bを算定するに際して、虹彩部の輝度値の代わりに、虹彩部を含む魚眼の輝度値を用いることとしてもよい。
ここで、魚を用いた実験の結果を示す図17〜19を用いて、鮮度指標値Bの基礎となる紫外線画像及び赤外線画像における虹彩部の輝度について説明する。
図17は、常温(気温20℃)、湿度100%の保存環境で保存された魚について、赤外線カメラで撮影して得られた魚眼の画像を示す。同図では、魚の死後20分経過時、死後4時間経過時及び死後7時間経過時の各時点で撮影された画像を並べて示している。図6に示した紫外線画像では、死後4時間以降においては魚眼の虹彩部が時間経過に従い白く変色していたが、図19の赤外線画像では、虹彩部にもそれ以外の魚眼部分にも時間経過による顕著な輝度変化は現れていない。
図18は、常温(気温20℃)、湿度100%の保存環境で保存された魚についての紫外線画像及び赤外線画像のそれぞれにおける虹彩部の輝度の時間的変化を示すグラフである。同図に示すように、紫外線画像における虹彩部の輝度が時間経過に伴い顕著に変化するのに対し、赤外線画像における虹彩部分の輝度は時間経過に伴う変化が少ない。
図19は、常温(気温20℃)、湿度100%の保存環境で保存された複数(4体)の魚についての紫外線画像における虹彩部の平均輝度値と赤外線画像における虹彩部の平均輝度値との差の時間的変化を示すグラフである。魚の個体が異なっても、両画像間での平均輝度値の差は、いずれも時間経過に対して同程度の上昇傾向を示す。この両画像間の平均輝度値の差は、紫外線画像における虹彩部の平均輝度値を赤外線画像における虹彩部の平均輝度値を用いて正規化したものである。この正規化により、画像に現れる、魚の個体差の影響をある程度取り除くことができる。この魚の個体差の影響には、魚眼自体の明るさの相違以外にも、魚の形状やサイズの個体差等から生じ得る撮影距離等の撮影条件の相違の影響も含まれる。このように、紫外線画像における虹彩部の平均輝度値を赤外線画像における虹彩部の平均輝度値を用いて正規化したものである鮮度指標値Bは、魚の死後の時間経過と相関を有し、魚の鮮度を表す指標として用いることができる。
なお、決定部2は、左右の鮮度指標値Bに応じて魚の保存環境を決定するために、実施形態1で示した決定用情報8と同様に鮮度指標値Bの左右差と魚の保存環境を示す情報とを対応付けたテーブル等を利用するとよい。このテーブルは、実験結果等に基づいて予め作成しておくことができる。
このように、保存環境情報出力装置300は、左右の魚眼の紫外線画像及び赤外線画像に基づいてコンピュータ14で解析して虹彩部又は魚眼の輝度値等の左右差に応じて、死後の魚についての保存環境を決定し得る。
(他の実施形態)
以上、保存環境情報出力装置の各実施形態について説明したが、上述した各実施形態は一例にすぎず、各種の変更や具体化が可能であることは言うまでもない。
例えば、図3に示した紫外線光源10a及び紫外線カメラ11aは、具体的には図20に示すような配置にしてもよい。図20において(a)では紫外線カメラ11aの撮影方向正面から見た配置を示しており、(b)ではその側面から見た配置を示している。このように紫外線カメラ11aを囲むように紫外線光源10aを構成する各紫外線LEDが撮影部材搭載ボード24上に配置されている。紫外線カメラ11a及び各紫外線LEDは、コンピュータ14に接続されており、コンピュータ14の制御を受けてそれぞれ撮影、紫外光照射を行う。なお、紫外線光源10b及び紫外線カメラ11bについても同様である。
また、図3に示す試料設置部19に対して紫外線光源10a及び紫外線カメラ11aと紫外線光源10b及び紫外線カメラ11bとのそれぞれ(各撮影部材搭載ボード24)を移動させる機構を設けておき、コンピュータ14の制御でそれぞれ魚眼を撮影できる位置に調整してもよい。例えば、図21に示すように、これらの紫外線カメラで左眼画像及び右眼画像を撮影して各画像に現れている魚眼(例えば2重円のパターンとのパターンマッチングで検出)が画像中の予め定めた分析対象領域に入るように撮影位置を調整するように制御を行う。撮影位置の調整はコンピュータ14の制御下で行う代わりに、紫外線カメラが魚眼を中央に捕らえるようにユーザが魚を移動させることとしてもよい。なお、図22に示すように撮影部材搭載ボード24に紫外線LED10aの他に可視光の照射を行うための可視光LED25を搭載することとし、魚眼が分析対象領域に入るように撮影位置を調整する制御に際してはその可視光LED25を用いてもよい。この可視光LED25は、一般的なLEDであり、これを用いて撮影位置の調整を行うことは、魚眼への紫外光照射による保存環境決定への悪影響(魚眼成分の変質等)の可能性に鑑みれば、有効となり得る。
更に、図21に示しているように左眼画像における魚眼の水晶体の平均輝度値と右眼画像における魚眼の水晶体の平均輝度値とが略同一となるよう各紫外線光源の光量(強度)を調整することとしてもよい。この調整を行えば、正規化を省略して魚眼の虹彩部の平均輝度値の左右差(或いは魚眼の平均輝度値の左右差)に応じて魚の保存環境を決定する方法で有効な決定が可能となり得る。図23は、この調整を行う場合に決定に用いる決定用情報8としてのテーブルの例を示しており、図24は、この調整を行う場合の保存環境情報出力装置の動作例を示している。以下、図24に即して動作を説明する。
2つの撮影部材搭載ボード24の間に、魚9を設置した試料設置部19を位置付けておき(処理ステップS101)、保存環境情報出力装置において紫外線光源10a、10bから紫外光を照射させる(処理ステップS102)。紫外光の照射の代わりに可視光LED25からの可視光の照射としてもよい。そして、左右の魚眼が分析対象領域に含まれていなければ(処理ステップS103)、撮影位置を調整する(処理ステップS104)。保存環境情報出力装置は、左右の魚眼が分析対象領域に含まれるようになった場合に、紫外線光源10a、10bから所定強度の紫外光を照射させ(処理ステップS105)、撮影により左眼画像及び右眼画像を生成する(処理ステップS106)。続いて保存環境情報出力装置は、コンピュータ14により左眼画像及び右眼画像のそれぞれについて虹彩部と水晶体部とを区別し(処理ステップS107)、水晶体部の平均輝度値を算出する(処理ステップS108)。左右の水晶体部の平均輝度値の差が所定値(例えば10)以上である場合(つまり左右差が微差を超えるような場合)には(処理ステップS109)、紫外光の強度を調整して(処理ステップS110)、再度処理ステップS106に戻る。この紫外光の強度の調整は、コンピュータ14が例えば各紫外線LEDへの供給電流を変更し得る照明コントローラ等を制御すること、左右の一方、または、両方の紫外光の強度を増減することで行う。また、左右の水晶体部の平均輝度値の差が所定値(例えば10)未満である場合には魚眼の虹彩部の平均輝度値を算出し(処理ステップS111)、虹彩部の平均輝度値の左右差に応じて、決定用情報8(図23参照)に基づいて、魚の保存環境を決定する(ステップS112)。そして、保存環境情報出力装置は決定結果をディスプレイ15に表示する(処理ステップS113)。
また、紫外線カメラで魚眼を撮影するために撮影位置(魚又は紫外線カメラ)を移動させる他に、図25に示すように、撮影部材搭載ボード24上に複数の紫外線カメラ11aを配置することで、魚が試料設置部19に設置されるといずれかの紫外線カメラ11aが魚眼を撮影可能となるようにしてもよい。また、図26に示すように、紫外線カメラ11aを魚の周囲を周回しつつ複数回撮影を行うことで、それぞれ左の魚眼及び右の魚眼を含む左眼画像及び右眼画像を得ることとしてもよい。
また、魚眼の撮影において、ハレーション等による撮影画像の歪みを軽減するために偏光フィルタを利用することとしてもよい。
また、実施形態1で魚体の左右の鮮度指標値Aを比較する例つまり鮮度指標値Aの左右の差異に応じて保存環境を決定する例を示したが、鮮度指標値Aの左右の差異の代わりに、左右の虹彩部の輝度値の差異(差、比を含む)に応じてその決定を行ってもよい。
また、各実施形態では虹彩部の平均輝度値及び水晶体部の平均輝度値を鮮度指標値の算定の基礎としたが、必ず正確な平均である必要はなく、虹彩部の輝度を示す輝度値及び水晶体部の輝度を示す輝度値を鮮度指標値の算定の基礎としてもよい。
また、各実施形態において、魚の保存環境の決定結果を示す情報の出力をディスプレイ15への表示により実現する例を示したが、ディスプレイ15への表示に代えてプロジェクタにより投影された画面に表示することとしてもよい。また、魚の保存環境の決定結果を示す情報の出力を、その情報を印刷すること、その情報の音声を発生させること、その情報を他の機器へと送信すること等といった表示以外の手段により実現してもよい。
また、上述した処理手順(図4又は図24に示す処理等)の全部又は一部は、各種機器の機構及び回路(ハードウェア)のみにより実行されても、ソフトウェアにより実行されてもよい。なお、ソフトウェアによる処理の実行は、機器に含まれるプロセッサがメモリに記憶された制御プログラムを実行することにより実現されるものである。また、その制御プログラムを記録媒体に記録して頒布や流通させてもよい。例えば、頒布された制御プログラムを機器にインストールして、機器のプロセッサに実行させることで、機器に処理手順(図4又は図24に示す処理等)を行わせることが可能となる。
また、保存環境情報出力装置が主として1台のコンピュータ14により構成される例を示したが、保存環境情報出力装置は、複数の装置(機器やコンピュータ等)により構成されることとしてもよい。この複数の装置は通信を行うことで連携して魚の保存環境を決定する機能を実現することができる。
また、保存環境情報出力装置は、図27に示すように、紫外光が照射された魚の左右の眼における各虹彩部の輝度を示す情報を取得する取得部401と、当該左右の虹彩部についての輝度の差異に基づいて決定した当該魚の保存環境を示す環境情報を出力する出力部402とを有する構成としてもよい。なお、取得部401及び出力部402は、例えば上述したコンピュータ14(図2参照)で実現され、取得部401は、例えば決定部2(図1参照)の機能を紫外線画像(左眼画像及び右眼画像)の入力側と決定結果の出力側とに2分した場合における入力側の少なくとも一部に相当し、出力部402は出力側の少なくとも一部に相当する。なお、出力部402は、ディスプレイ15(図2参照)を含んで実現されるものとしてもよい。
なお、輝度を示す情報は、画像の単位面積あたりの明るさを示す指標であり、輝度値は、たとえば得られた画像を輝度計などで測定した値を輝度値(例えばカンデラ値)としてもよいし、画像データにおける画素ごとの明るさを8ビット、あるいは16ビット階調により表現した情報を輝度値としてもよい。また、カラー画像の場合は、RGBそれぞれの階調を輝度値として扱っても良いし、RGBの輝度値の重みを施して加算した値を輝度値として扱っても良い。また、8ビット階調で表現したものを輝度値として記載しているが、他のビットで表現された階調で置き換えても良いし、輝度計で測定された輝度値で置き換えても良い。
紫外線画像から水晶体部と虹彩部とを特定する方法は(a)前記紫外線画像からエッジ部分を検出するステップと、(b)前記検出されたエッジ部分から、2重円のパターンに類似する部分を検出するステップを含み、前記2重円は第1円と、前記第1円の半径より大きい半径を有する第2円を含み、前記第1円の円内領域は前記水晶体部を含み、前記第1円の円弧と前記第2円の円弧の間の領域は前記虹彩部を含んでもよいように行ってもよい。これにより、紫外線画像から水晶体部と虹彩部とを特定できる。
また、上記と同様な方法で赤外線画像から水晶体部と虹彩部とを特定してもよい。
紫外線光源は、紫外線帯域(例えば300nm〜400nmの波長帯域)の波長を含む光源であってもよい。紫外線カメラは、この紫外線領域の波長の光を受光することで、画像を撮影してもよい。
赤外線光源は赤外線帯域(例えば700nm〜1000nmの波長帯域)の波長を含む光源であってもよい。赤外線カメラは、この赤外線領域の波長の光を受光することで、画像を撮影してもよい。
その他、上述した各実施形態に対して当業者が当然に思いつく各種変形を施して得られる形態、又は、各実施形態で示した構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示の範囲に含まれる。
本開示は、捕獲された鮮魚を消費者市場に提供するまでの経路における鮮魚の保存環境を決定するために利用可能である。
1 撮影部
2 決定部
3 解析部
4 算定部
8 決定用情報
9 魚(試料)
10a、10b 紫外線光源
11a、11b 紫外線カメラ
14 コンピュータ
15 ディスプレイ
16 回転台
17 回転軸
18 回転モータ
19 試料設置部
20 赤外線光源
21 赤外線カメラ
24 撮影部材搭載ボード
25 可視光LED
100、200、300 保存環境決定装置
401 取得部
402 出力部

Claims (11)

  1. (a)第1の紫外光が照射された魚の左眼の虹彩部の輝度を示す第1情報と、第2の紫外線が照射された前記魚の右眼の虹彩部の輝度を示す第2情報を取得する第1取得ステップと、
    (b)前記第1情報と前記第2情報に基づいた前記魚の保存環境を示す環境情報を出力する出力ステップと
    を含む、保存環境情報出力方法。
  2. (c)前記第1の紫外光が照射された前記左眼の紫外線画像を含む第1紫外線画像と、前記第2の紫外光が照射された前記右眼の紫外線画像を含む第2紫外線画像を撮影する撮影ステップ
    をさらに含み、
    前記出力ステップ(b)は、
    (b―1)前記環境情報を決定する決定ステップと、
    (b−2)前記環境情報を出力する情報出力ステップと
    を含み、
    前記第1情報は前記第1紫外線画像から抽出され、前記第2情報は前記第2紫外線画像から抽出される、
    請求項1記載の保存環境情報出力方法。
  3. (d)前記第1紫外線画像から前記第1の紫外光が照射された前記左眼の水晶体の輝度を示す第3情報と、前記第2紫外線画像から前記第2の紫外光が照射された前記右眼の水晶体の輝度を示す第4情報を取得する第2取得ステップ
    をさらに含み、
    前記決定ステップ(b−1)における前記環境情報の決定は、
    前記第1情報を、前記第3情報を用いて正規化した第1鮮度指標値と、前記第2情報を、前記第4情報を用いて正規化した第2鮮度指標値とを比較して行う、
    請求項2記載の保存環境情報出力方法。
  4. (e)第1の赤外光が照射された前記左眼の赤外線画像を含む第1赤外線画像と、第2の赤外光が照射された前記右眼の赤外線画像を含む第2赤外線画像を撮影する撮影ステップと、
    (f)前記第1赤外線画像から前記第1の赤外光が照射された前記左眼の虹彩部の輝度を示す第5情報と、前記第2赤外線画像から前記第2の赤外光が照射された前記右眼の虹彩部の輝度を示す第6情報を取得する第3取得ステップと
    をさらに含み、
    前記決定ステップ(b−1)における前記環境情報の決定は、
    前記第1情報を、前記第5情報を用いて正規化した第3鮮度指標値と、前記第2情報を、前記第6情報を用いて正規化した第4鮮度指標値とを比較して行う、
    請求項2記載の保存環境情報出力方法。
  5. 前記第1鮮度指標値と前記第2鮮度指標値との差異が所定の値より小さければ、前記環境情報として前記魚の左右の温度が略同一に保たれていた旨を示す情報を出力し、前記差異が前記所定の値より小さくなければ、前記環境情報として前記魚の左右の温度が略同一に保たれていなかった旨を示す情報を出力する
    請求項3の保存環境情報出力方法。
  6. 前記第1情報と前記第2情報に基づき前記環境情報に前記魚の左右それぞれが冷蔵されていたか否かを示す情報を含めて出力する
    請求項5記載の保存環境情報出力方法。
  7. 前記第3鮮度指標値と前記第4鮮度指標値との差異が所定の値より小さければ、前記環境情報として前記魚の左右の温度が略同一に保たれていた旨を示す情報を出力し、前記差異が前記所定の値より小さくなければ、前記環境情報として前記魚の左右の温度が略同一に保たれていなかった旨を示す情報を出力する
    請求項4の保存環境情報出力方法。
  8. 前記第1情報と前記第2情報に基づき前記環境情報に前記魚の左右それぞれが冷蔵されていたか否かを示す情報を含めて出力する
    請求項7記載の保存環境情報出力方法。
  9. (d)前記第1紫外線画像から前記第1の紫外光が照射された前記左眼の水晶体の輝度を示す第3情報と、前記第2紫外線画像から前記第2の紫外光が照射された前記右眼の水晶体の輝度を示す第4情報を取得する第2取得ステップと
    (g)前記第3情報と前記第4情報の差異が所定の値未満でない場合は、前記第1の紫外光の強度と前記第2の紫外光の強度のいずれか一方または両方を調整して前記第1紫外線画像と、前記第2紫外線画像を再度撮影する再撮像ステップ
    をさらに含む、請求項2記載の保存環境情報出力方法。
  10. 第1の紫外光が照射された魚の左眼の虹彩部の輝度を示す第1情報と、第2の紫外線が照射された前記魚の右眼の虹彩部の輝度を示す第2情報を取得する取得部と、
    前記第1情報と前記第2情報に基づいた前記魚の保存環境を示す環境情報を出力する出力部と
    を含む、保存環境情報出力装置。
  11. プロセッサを備える機器に、前記魚の保存環境を決定するための保存環境情報出力処理を実行させるための制御プログラムであって、
    前記保存環境情報出力処理は、
    (a)第1の紫外光が照射された魚の左眼の虹彩部の輝度を示す第1情報と、第2の紫外線が照射された前記魚の右眼の虹彩部の輝度を示す第2情報を取得する第1取得ステップと、
    (b)前記第1情報と前記第2情報に基づいた前記魚の保存環境を示す環境情報を出力する出力ステップと
    を含む、制御プログラム。
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