JP2015194431A - フローセンサおよび流量計 - Google Patents

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康一 五十嵐
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【課題】取付部材から台座に伝わる熱を低減することのできるフローセンサおよび流量計を提供する。【解決手段】検出部を含むセンサチップ10と、センサチップ10が設けられる金属製の台座20と、台座20を対象物に取り付ける取付部材41を含む取付部40と、を備え、取付部40は、台座20と接触する部分に断熱性を有する。これにより、取付部40から台座20への熱の伝わり(伝播)は、取付部40において台座20と接触する部分で阻止または軽減することが可能になる。【選択図】図1

Description

本発明に係るいくつかの態様は、センサチップが設けられる台座を備えるフローセンサおよび流量計に関する。
従来、この種のフローセンサを備えるものとして、測定対象である流体が流れる流路と、センサチップ(センサ部)とセンサチップが搭載される台座(ヘッダ部)とを有するフローセンサ(流速センサ)と、を備え、フローセンサのセンサチップが、流体に晒されるように、流路の内部に突き出すように配置される流量計が知られている(例えば、特許文献1参照)。このフローセンサは、流路および流路に通ずる挿入孔が形成された管路に対して、外側から挿入孔に挿入されて設けられている。
特許第4791017号公報
一般に、熱膨張率(熱膨張係数)の異なる物は、その界面で歪みが生じ得ることが知られている。そのため、特許文献1のようなフローセンサでは、台座と、台座を管路のような対象物に取り付ける取付部材とを、同一または同等の材料で構成することがある。
しかしながら、フローセンサの台座および取付部材を、同一または同等の材料、例えば、ステンレス鋼などの金属で構成すると、取付部材の熱または取付部材を介する熱を、台座に伝導させる経路(パス)が形成されてしまっていた。その結果、取付部材から台座に伝わる熱が、台座に搭載されるセンサチップにおいて、例えば、出力信号の特性(出力特性)に影響を及ぼすことがあった。
本発明のいくつかの態様は前述の問題に鑑みてなされたものであり、取付部材から台座に伝わる熱を低減することのできるフローセンサおよび流量計を提供することを目的の1つとする。
本発明の一態様におけるフローセンサは、検出部を含むセンサチップと、センサチップが設けられる金属製の台座と、台座を対象物に取り付ける取付部材を含む取付部と、を備え、取付部は、台座と接触する部分に断熱性を有する。
上記フローセンサにおいて、取付部は、台座と取付部材との間に配置される断熱性部材を含んでもよい。
上記フローセンサにおいて、取付部材は、対象物に接合されてもよい。
上記フローセンサにおいて、センサチップは、腐食性物質に対して耐食性を有してもよい。
上記フローセンサにおいて、台座は、腐食性物質に対して耐食性を有してもよい。
本発明の一態様における流量計は、上記フローセンサを備える。
本発明の一態様におけるフローセンサおよび流量計によれば、取付部は、台座と接触する部分に断熱性を有する。これにより、取付部から台座への熱の伝わり(伝播)は、取付部において台座と接触する部分で阻止または軽減することが可能になる。したがって、取付部から台座に伝わる熱を低減することができ、台座に設けられるセンサチップが取付部からの熱によって受ける影響を抑制することができる。
一実施形態に係る流量計の一例を説明する断面図である。 図1に示した流路ボディを説明する断面図である。 図1に示した流路ボディおよび弾性ガスケットを説明する断面図である。 一実施形態に係るフローセンサの一例を説明する断面図である。 図4に示したフローセンサの上面図である。 図5に示したII−II線矢視方向断面図である。 一実施形態に係る流量計およびフローセンサの他の例を説明する断面図である。
以下に本発明の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号で表している。但し、図面は模式的なものである。したがって、具体的な寸法などは以下の説明を照らし合わせて判断するべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。さらに、本発明の技術的範囲は、当該実施形態に限定して解するべきではない。なお、以下の説明において、図面の上側を「上」、下側を「下」、左側を「左」、右側を「右」という。
図1ないし図7は、本発明に係る流量計およびフローセンサの一実施形態を示すためのものである。図1は、一実施形態に係る流量計の一例を説明する断面図である。本実施形態に係るフローセンサは、例えば熱式のフローセンサであり、本実施形態に係る流量計は、例えば熱式のフローセンサを備える流量計である。図1に示すように、流量計1は、フローセンサ100と、流路ボディ50と、弾性ガスケット60とを備える。
フローセンサ100は、流路51の内部に配置されるセンサチップ10と、挿入孔52に挿入される台座20と、台座20を流路ボディ50に取り付けるための取付部40と、を備える。なお、フローセンサ100の詳細については、後述する。
図2は、図1に示した流路ボディを説明する断面図である。図1および図2に示すように、流路ボディ50には、気体または液体などの流体が流通可能な流路51と、流路ボディ50の外面から流路51に通ずる挿入孔52と、が設けられている。
挿入孔52は、第1部分52aと、第2部分52bと、第3部分52cと、を含んで構成されている。第1部分52a、第2部分52bおよび第3部分52cは、平面視において、例えば、円形の形状を有している。第1部分52aは、一端部(図2において上端部)が流路51と連続しており、フローセンサ100の台座20の外周と比較して、若干大きい周を有する。これにより、第1部分52aの壁(面)と台座20の側壁(側面)とは、接触しない。第2部分52bは、一端部(図2において上端部)が第1部分52aの他端部(図2において下端部)と連続しており、第1部分52aの周より大きい周(円周)を有する。第3部分52cは、一端部(図2において上端部)が第2部分52bの他端部(図2において下端部)と連続しており、当該上端部は第1部分52aの周と同一または略同一の周を有する。これにより、第3部分52cの上端部の壁(面)と台座20の側壁(側面)とは、接触しない。また、第3部分52cは、他端部(図2において下端部)が、例えば、流路ボディ50の外面と連続している。第3部分52cの下端部は上端部の周よりも大きい周(円周)を有しており、第3部分52cは、その周(円周)が徐々に変化するようにテーパー状に形成される。そのため、第3部分52cの断面形状は、台形となる。このように、第3部分52cの断面形状が台形になることで、後述する弾性ガスケット60を挿入することが容易になる。これらによって、挿入孔52の内部には、第1の部分52aと第2の部分52bと第3の部分52cとがなす段が形成されている。
図1に示すように、弾性ガスケット60は、挿入孔52の第2部分52bの壁(面)と、フローセンサ100の台座20と、の間に配置されている。弾性ガスケット60は、例えば耐食性を有する弾性体であり、一例としてオーリング(O−リング)形状のゴム材が使用可能である。
図3は、図1に示した流路ボディおよび弾性ガスケットを説明する断面図である。図3に示すように、弾性ガスケット60は、挿入孔52の内部の第1部分52aおよび第3部分52cと第2部分52bとがなす段に配置されている。オーリング(O−リング)形状を有する場合、弾性ガスケット60の外周は、挿入孔52に配置されていない状態で、例えば、挿入孔52の第2部分52bの周(外周)より大きい。また、弾性ガスケット60の内周は、例えば、図1に示す台座20の外周より小さい。
図1に示すように、挿入孔52にフローセンサ100の台座20が挿入されると、弾性ガスケット60は、台座20の側壁(側面)と、挿入孔52の第2部分52bの壁(面)と、の間に挟まれることによって、台座20の側壁(側壁)の法線方向に押さえつけられて変形する。変形した弾性ガスケット60は、台座20の側壁(側面)に密着し、台座20の側壁(側面)に垂直方向の圧力を加える。また、弾性ガスケット60は、挿入孔52の第2部分52bの壁(面)にも密着し、第2部分52bの壁(面)に垂直方向の圧力を加える。これにより、弾性ガスケット60は、流路ボディ50の挿入孔52の内壁、すなわち、挿入孔52の第1部分52aの壁(面)と、台座20の側壁(側面)と、の間の空間(隙間)を、シール(封止または密封)することが可能になる。したがって、流路51を流れる流体が、挿入孔52の内壁(内面)と台座20の側壁(側面)との間を通って、流路ボディ50の外部に漏れ出すことを防止することができる。
本実施形態では、流量計1が、フローセンサ100、流路ボディ50、および弾性ガスケット60を備える例を示したが、これに限定されない。流量計1はフローセンサ100を備えていればよく、流路ボディ50、および弾性ガスケット60、例えば、流量計1が設けられる配管などが備えるものであってもよい。
図4は、一実施形態に係るフローセンサの一例を説明する断面図である。図4に示すように、フローセンサ100は、センサチップ10、台座20、および取付部40に加え、さらに電極ピン(電極部材)30を備える。
センサチップ10は、流体の速度(流速)を検出するためのセンサ回路(図示省略)を含んでいる。センサ回路は、例えば、抵抗素子(抵抗器)、インダクタ(コイル)、キャパシタ(コンデンサ)、トランジスタ、などの各種の電気部品(電気素子)、配線パターン(配線)、電極パッド(電極)などを含んで構成される。具体的には、センサ回路は、後述する検出部11aと、電極11fと、を含んで構成される。したがって、センサチップ10は、検出部11aを含んでいる。
センサチップ10は、例えば、第1基板12および第2基板13を含んで構成される。センサチップ10の第2基板13は、一方の面(図4において下面)に、他の部分よりへこんで(くぼんで)いる凹部14が形成されている。凹部14は、第2基板13の一方の面(図4において下面)から他方の面(図4において上面)まで貫通している。一方、第1基板12の一方の面(図4において下面)には、検出部11aと電極11fとを含む上記のセンサ回路(図示省略)が設けられている。第1基板12の一方の面(図4において下面)と、第2基板13の他方の面(図4において上面)とは、接合されている。これにより、第1基板12の下面に設けられた検出部11aは、第1基板12および第1基板13によって被覆される。
第2基板13は、第1基板12と第2基板13との接合の際に第1基板12に設けられたセンサ回路の検出部11aおよび配線パターンに対応する位置に、それぞれ座ぐりのような所定の深さの凹みを形成しておく。これにより、第1基板12と第2基板13との接合時に、第1基板12に設けられた検出部11aおよび配線パターンによって段差が生じて接合不良となるのを防止することができる。なお、後述するように、接合時に接着剤を用いる場合には、第2基板13は、配線パターンに対応する位置に座ぐりを形成する必要はない。
接合方法としては、例えば、拡散接合、アルゴン(Ar)などの不活性ガスを用いたイオンビームを接合する両面に照射して活性化してから接合する表面活性化接合(常温接合)、金や銀などのろう材を接合する両面に付けてから接合するろう付け、陽極接合、接着剤を使用した接着などが挙げられる。
なお、本出願における「接合」という用語は、物と物とをつなぎ合わせる広義の接合を意味し、接着やろう付けなどを含む概念である。よって、「接合」という用語は、接着剤を用いる方法を除外する意味ではない。
接着剤を使用する場合、接着剤は、例えば、サイトップ(登録商標)など、腐食性物質に対して耐食性を有するものが好ましい。これにより、腐食性物質を含む流体の速度(流速)を検出(測定)する場合に、フローセンサ100を好適に用いることができる。
第1基板12および第2基板13の母材としては、例えば、ステンレス鋼(SUS)、シリコン(Si)、アルミナセラミックス、ガラス、サファイア、インコネル、アルミナ(酸化アルミニウム)、などが使用可能である。
また、センサチップ10を構成する第1基板12および第2基板13の材料は、所定の腐食性物質、例えば、硫黄酸化物(SOx)、窒素酸化物(NOx)、塩素分子(Cl2)、三塩化ホウ素(BCl3)などを含有するガス(気体)や、硫酸や硝酸を含む薬液(液体)などに対して耐食性を有するものが好ましい。具体的には、腐食性物質が塩素分子(Cl2)、三塩化ホウ素(BCl3)などの塩素(Cl)を含む場合、シリコン(Si)は、この腐食性物質に対して耐性を有さない(耐食性がない)ため、第1基板12および第2基板13の材料として用いるのは適切ではない。一方、腐食性物質が塩素(Cl)を含まない硫黄酸化物(SOx)、窒素酸化物(NOx)などである場合、シリコン(Si)はこの腐食性物質に対して耐性を有する(耐食性が高い)ので、第1基板12および第2基板13の材料として好適に用いることができる。このように、センサチップ10が耐食性を有することにより、腐食性物質を含む流体に対してセンサチップ10を露出する(さらす)場合に、フローセンサ100の耐食構造(耐食性を有する構造)を実現することができる。
特に、第1基板12および第2基板13は、ガラス、具体的にはテンパックス(登録商標)、パイレックス(登録商標)、石英ガラスなどの硼珪酸ガラス(ホウケイ酸ガラス)など、を用いたガラス製の基板であることが好ましい。ここで、ガラス製の基板は、他の基板、例えば、シリコン製の基板などと比較して、熱伝導率が低い上に、エッチング法に加えてドリルなどを用いた微細加工も可能である、という特徴を有する。よって、第1基板12および第2基板13がガラス製基板であることにより、検出部11aを含み、一方の面に凹部14が形成されるセンサチップ10を、容易に実現(構成)することができるとともに、センサチップ10の温度上昇を抑制し得るフローセンサ100を容易に実現(構成)することができる。
なお、第1基板12および第2基板13は、同一材料であってもよいし、異なる材料であってもよい。
各電極11fは、パッド形状(薄膜形状)を有しており、例えば、金(Au)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、または、それらの合金などの導電性材料で構成される。各電極11fは、第1基板12と第2基板13とが接合されたときに凹部14内に配置され、凹部14内に露出する。
検出部11aや各電極11fなどのセンサ回路を構成する各要素は、例えば、スパッタリング法、MOCVD法、真空蒸着法などの方法により、第1基板12の下面に、白金(Pt)、金(Au)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)などの金属を付着させることで、形成(パターニング)することが可能である。
本実施形態では、各電極11fが、上記したセンサ回路に含まれる、すなわち、センサ回路の一部である例を示したが、これに限定されない。各電極11fは、例えば、一部または全部が、センサ回路とは別にセンサチップ10の内部に設けられ、配線パターンなどを介して、センサ回路に電気的に接続していてもよい。
図5は、図4に示したフローセンサの上面図であり、図6は、図5に示したII−II線矢視方向断面図である。但し、説明の簡略化のため、図4に示した台座20、電極ピン30、および取付部40は、図示を省略する。なお、図4は、図5に示したI−I線矢視方向断面図である。また、図5において、一点鎖線は第1基板12に設けられ(形成され)ていることを表し、破線は第2基板13に設けられ(形成され)ていることを表すものとする。
図5に示すように、検出部11aは、第1基板12の中央部に設けられており、流体を加熱するヒータ(抵抗素子)11bと、このヒータ11bによって生ずる流体の温度差を測定するように構成された測温ユニット、つまり、一組の温度センサ(測温素子)11c,11dと、を含んで構成される。これにより、流体の温度差から当該流体の速度(流速)を検出可能な熱式のフローセンサを、容易に実現(構成)することができる。
図5および図6に示すように、温度センサ11c,11dは、第1基板12においてヒータ11bを挟んでヒータ11bの両側(図5において上側と下側、図6において左側と右側)に、それぞれ設けられる。また、第1基板12には、流体の温度を検出する周囲温度センサ(抵抗素子)11eが設けられている。
このような構成を備えるフローセンサ100は、例えば図5および図6中にブロック矢印で示すように、測定対象である流体、例えばガス(気体)の流通する方向に沿って、温度センサ11c、ヒータ11b、および温度センサ11dが順に並ぶように配置される。この場合、温度センサ11cは、ヒータ11bよりも上流側(図5において上側、図6において左側)に設けられた上流側温度センサとして機能し、温度センサ11dは、ヒータ11bよりも下流側(図5において下側、図6において右側)に設けられた下流側温度センサとして機能する。このように、ヒータ11bに対して上流側に温度センサ11cを配置し、下流側に温度センサ11dを配置することにより、ヒータ11bに対して上流の流体の温度と下流の流体の温度とをそれぞれ測定することができ、ヒータ11bによって生ずる流体の温度差を、容易に測定することができる。
第1基板12および第2基板13において、検出部11aが設けられる部分は、後述するように、熱容量が小さいダイアフラムを構成する。周囲温度センサ11eは、フローセンサ100のセンサチップ10が配置される図1に示した流路51において、この流路51を流通する流体の温度を検出する。ヒータ11bは、周囲温度センサ11eが検出した流体の温度よりもヒータ11bの温度が一定温度高くなるように、駆動される。上流側温度センサ11cは、ヒータ11bよりも上流側の温度を検出するのに用いられ、下流側温度センサ11dは、ヒータ11bよりも下流側の温度を検出するのに用いられる。
ここで、流路51内の流体が静止している場合、ヒータ11bで加えられた熱は、上流方向および下流方向へ対称的に拡散する。したがって、上流側温度センサ11cおよび下流側温度センサ11dの温度は等しくなり、上流側温度センサ11cおよび下流側温度センサ11dの電気抵抗は等しくなる。これに対し、流路51内の流体が上流から下流に流れている場合、ヒータ11bで加えられた熱は、下流方向に運ばれる。したがって、上流側温度センサ11cで検出される温度よりも、下流側温度センサ11dで検出される温度が高くなる。
このような温度差は、上流側温度センサ11cの電気抵抗と下流側温度センサ11dの電気抵抗との間に差を生じさせる。下流側温度センサ11cの電気抵抗値と上流側温度センサ11dの電気抵抗値との差は、管路内の流体の速度や流量と相関関係がある。そのため、下流側温度センサ11dの電気抵抗値と上流側温度センサ11cの電気抵抗値との差を基に、流路51を流通する流体の速度(流速)や流量を算出することができる。
図5に示すように、ヒータ11b、上流側温度センサ11c、および下流側温度センサ11dのぞれぞれは、第1基板12に設けられた配線パターンを介して、6つの電極11fのいずれかに電気的に接続している。よって、ヒータ11b、上流側温度センサ11c、および下流側温度センサ11dの電気抵抗の情報は、電極11fおよび後述する電極ピン30を通じて、電気信号として取り出すことができる。
図6に示すように、本実施形態では、センサチップ10の上を流体が流通し、フローセンサ100が流体の速度(流速)を算出(測定)する。よって、フローセンサ100において、第1基板12の他方の面(図6において上面)がセンサチップ10の検出面(表面)であり、第2基板13の一方の面(図6において下面)がセンサチップ10の検出面(表面)とは反対側の面(裏面)となる。
本実施形態では、図4ないし図6において、センサチップ10が6つの電極11fを備える例を示したが、これに限定されない。電極11fの数は、6つ未満、または7つ以上であってもよい。
また、6つの電極11fのそれぞれは、第2基板13に形成された6つの凹部14のそれぞれに配置されている。
本実施形態では、図4ないし図6において、センサチップ10に6つの凹部14が形成される例を示したが、これに限定されず、凹部14の数は、6つ未満、または、7つ以上であってもよい。また、凹部14の平面形状は、図5に示すように、円形である場合に限定されず、例えば、矩形、楕円形など、他の形状であってもよい。さらに、凹部14の断面形状は、図4に示すように、台形である場合に限定されず、例えば、矩形など、他の形状であってもよい。
図4および図6に示すように、第2基板13の一方の面(図4および図6において下面)には、第1基板12に設けられた検出部11aに対応する位置に、他の部分よりへこんで(くぼんで)いる凹部15が形成されている。これにより、第1基板12の他方の面(図4および図6において上面)および第2基板13の凹部15を所定の厚さに設定することで、検出部11aが所望の検出感度を維持しつつ(保ちつつ)、検出部11aを覆う部分は、流体に含まれるゴミや塵などのダストが衝突したときに、検出部11aを保護し得る機械的強度を備えることができる。また、検出部11aを覆う部分は、センサチップ10の他の部分と比較して、熱容量の小さいダイアフラムを形成することできる。
図5および図6に示すように、第1基板12および第2基板13には、検出部11aを挟んで検出部11aの両側(図5において上側と下側、図6において左側と右側)に一組の貫通孔16,17が形成されている。図6に示すように、貫通孔16,17は、第1基板12の他方の面(図6において上面)から第2基板13の一方の面(図6において下面)まで貫通し、第1基板12の上面側、すなわち、センサチップ10の検出面(表面)側と、第2基板13の下面に設けられた凹部15とを連通している。また、貫通孔16は検出部11aに対して上流側(図5において上側、図6において左側)に配置されて上流側貫通孔として機能し、貫通孔17は検出部11aに対して下流側(図5において下側、図6において右側)に配置されて下流側貫通孔として機能する。このように、第1基板12および第2基板13に上流側貫通孔16と下流側貫通孔17とを形成することにより、検出部11aを覆う部分、すなわち、ダイアフラムを、熱絶縁することができるとともに、フローセンサ100において、第1基板12の上面、すなわち、センサチップ10の検出面(表面)側における圧力と、第2基板13の下面、すなわち、センサチップ10の検出面(表面)とは反対側の面(裏面)側における圧力との差(差圧)を小さくすることができる。
第2基板13の各凹部14および凹部15、ならびに、第1基板12および第2基板13の貫通孔16,17は、例えば、エッチング法、サンドブラスト法、ドリルなどを用いた機械加工などの方法により、形成することが可能である。
図4に示すように、台座20は、センサチップ10を設置するためのものである。センサチップ10は、例えば、台座20の一端面(図4において上面)の上に設けられ、接合などにより、固定されている。これにより、センサチップ10(ダイ)を台座20(ダイパッド)に設置(ダイボンディング)することができ、パッケージング(パッケージ化)されたフローセンサ100を容易に実現(構成)することが可能となる。
台座20は、例えば、上端および下端が開口する筒状の形状を有している。台座20には、上端から下端まで貫通する貫通孔21が形成されている。貫通孔21は、センサチップ10が台座20の上面に設置されたときに、センサチップ10の各凹部14に対応する位置に配置されている。
台座20は、金属製の部材であり、例えば、図1に示した流路ボディ50と同じ材料の金属、一例としてステンレス鋼(SUS)で構成されている。これにより、台座20の熱膨張率と、流路ボディ50の熱膨張率と、が同じになり、台座20と流路ボディ50との界面(接触面)で生じ得る歪みは、生じにくくなる。一方、金属は熱伝導率が高いので、例えば、取付部40の熱は、台座20に伝わりやすく(伝播しやすく)なる。
台座20の材料は、例えば、ステンレス鋼(SUS)、ハステロイ(登録商標)、インコネル、ステライト(登録商標)、アルミナ(酸化アルミニウム)、アルミニウム合金など、腐食性物質に対して耐食性を有する金属であることが好ましい。これにより、腐食性物質を含む流体に対して台座20を露出する(さらす)場合に、フローセンサ100の耐食構造(耐食性を有する構造)を実現することができる。
各電極ピン30は、細長いピン状(棒状、針状)の導電性部材であり、例えば、コバール、Fe−Ni合金、ステンレス鋼(SUS)、銅(Cu)などの材料で構成される。異種金属間の接触においてガルバニック腐食を抑制するために、各電極ピン30の外側表面には、金めっきや銅めっきなどが施される。各電極ピン30の長手方向(図4において上下方向)は、センサチップ10の厚さよりも長く、より好ましくは、センサチップ10の厚さより十分に長い長さを有する。各電極ピン30の一端部(図4において上端部)は、電極11fのいずれか一つに電気的に接続している。すなわち、各電極ピン30の一端部は、上記したセンサチップ10のセンサ回路に含まれる検出部11aに、接続される。一方、各電極ピン30の他端部(図4において下端部)は、センサチップ10の一方の面(図4において下面)から突出している。各電極ピン30の他端部は、例えば、図1に示した流量計1の回路基板(図示省略)や電気機器(図示省略)に接続している。
また、各電極ピン30の他端部(図4において下端部)は、台座20の貫通孔21を通り、台座20の下面まで延びていることが好ましい。このように、各電極ピン30の他端部が台座20の内部を通ることにより、センサチップ10の一方の面(図4において下面)から突出する各電極ピン30を、台座20により保護することが可能となる。
導電性接合材18は、電極11fに電極ピン30を電気的に接続させるためのものである。導電性接合材18は、例えば、導電性接着剤であり、接着剤中に電気の流路を形成する導電性フィラー(充填材)をバインダーに分散したものである。
導電性フィラーとしては、主に銀粉が使用され、他には、金粉、銅粉、ニッケル粉、アルミ粉、メッキ粉、カーボン粉、グラファイト粉などが使用される。代表的なフィラーの形状は、粒状、フレーク(簿片)状、などである。バインダーは、体積収縮によって硬化物内部の導電性フィラーの接続と同時に被着体、つまり、電極ピン30との接着を図るものである。バインダーとしては、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ウレタン樹脂、その他の熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂が使用される。
本実施形態では、導電性接合材18として導電性接着剤を使用する例を示したが、これに限定されない。導電性接合材18は、導電性を有する材料であれば、例えば、半田であってもよい。
なお、本出願における「接合材」という用語は、「接合」する材料や原料の全般を意味するものであり、薬物や薬品を含むものであり、接着剤を除外する意味ではない。
図4に示すように、導電性接合材18は、各凹部14に充填されることが好ましい。これにより、導電性接合材18によって、電極11fと電極ピン30とを確実に導通させることができる。
また、各電極ピン30の一端部(図4において上端部)は、各凹部14に挿入されることが好ましい。これにより、長手方向(図4において上下方向)に十分な長さを有する電極ピン30を凹部14に挿入することで、電極ピン30の他端部(図4において下端部)をセンサチップ10の一方の面(図4において下面)から容易に突出させることができる。
また、導電性接合材18が凹部14に充填される場合、この凹部14に電極ピン30を挿入することにより、導電性接合材18によって電極11fと電極ピン30とが導通するので、電極ピン30の正確な位置あわせや高さあわせを行うことなく、電極ピン30をセンサチップ10のセンサ回路に含まれる検出部11aに電気的に接続させることができる。
導電性接合材18による電極11fへの電極ピン30の接続は、例えば、凹部14に導電性接合材18を注入し、導電性接合材18が充填された凹部14に電極ピン30の一端部(図4において上端部)を挿入する。そして、例えば、導電性接合材18が導電性接着剤の場合、導電性接着剤を所定温度で所定時間加熱して導電性接着剤に含まれるバインダーを硬化、収縮させ、凹部14に挿入された電極ピン30を固定する方法で、電極11fに電極ピン30を接続させることが可能である。
本実施形態では、図4において、台座20と各電極ピン30とが別々の部材である例を示したが、これに限定されない。台座20および各電極ピン30は、例えば、ハーメチックシール構造を有する一体化された部材であってもよい。
取付部40は、取付部材41と、断熱性部材42と、を備える。
取付部材41は、台座20を対象物、例えば図1に示す流路ボディ50に、取り付ける。取付部材41は、例えば、金属などの材料で構成され、例えば、矩形の形状を有する板状の部材である。
取付部材41は、中央部に、上面から下面まで貫通する貫通孔41aが形成されている。貫通孔41aは、平面視において、例えば、円形の形状を有している。貫通孔41aは、例えば、台座20の外周より若干大きい周を有する。一例として、台座20の直径が9ないし10[mm]程度である場合、貫通孔41aの直径は、1[mm]程度大きくなっている。
また、取付部材41は、一端部および他端部(図4において左端部および右端部)に、ねじ孔41bが形成されている。図1に示すように、取付部材41は、ねじ孔41bを通る取付ねじSによって、ねじ止めされ、流路ボディ50に固定される。
断熱性部材42は、例えば、リング状(環状)の形状を有する部材である。断熱性部材42は、断熱性を有している。これにより、断熱性を有する取付部40を容易に実現(構成)することができる。
図1および図4に示すように、取付部材41は、上面において貫通孔41a以外の部分が、流路ボディ50に設置されている。また、貫通孔41aには、台座20の他端部(図1において下端部)が挿入されている。
断熱性部材42は、取付部材41の貫通孔41aにおいて、台座20と、取付部材41と、の間に配置されている。断熱性部材42は、台座20の側壁(側面)を締め付けて保持しており、貫通孔41aの壁(面)および台座20の側壁(側面)に接触している。すなわち、取付部40は、台座20と接触する部分に断熱性を有する。これにより、取付部40から台座20への熱の伝わり(伝播)は、取付部40において台座20と接触する部分、つまり、断熱性部材42で阻止または軽減することが可能になる。
断熱性部材42の材料は、熱伝導率が低いもの、例えば、ガラス、セラミックス、樹脂、ゴム、などが使用可能である。特に、断熱性部材42は、台座20を構成する金属材料の熱伝導率と比較して、熱伝導率が1桁以上小さい材料を用いることが好ましい。
断熱性部材42の形成方法としては、例えば、取付部材41の貫通孔41aに台座20の下端部を挿入し、貫通孔41aと台座20との間の空間(隙間)に、材料となる部材、例えば、ガラスビーズを入れる。そして、このガラスビーズに所定の温度を加えて溶融(融解)させることで、取付部材41の貫通孔41aと台座20との間に、台座20を保持する断熱性部材42が設けられる。
本実施形態では、弾性ガスケット60を用いて流路ボディ50の挿入孔52をシール(封止または密封)する例を示したが、これに限定されない。
図7は、一実施形態に係る流量計およびフローセンサの他の例を説明する断面図である。図7に示すように、流量計1は、フローセンサ100と、流路ボディ50と、を備え、図1に示した弾性ガスケット60を備えていない。
挿入孔52は、平面視において、例えば、円形の形状を有している。挿入孔52は、一端部(図7において上端部)が流路51と連続しており、他端部(図7において下端部)が流路ボディ50の外面と連続している。また、挿入孔52は、フローセンサ100の台座20の外周と比較して、若干大きい周を有する。これにより、挿入孔52の壁(面)と台座20の側壁(側面)とは、接触しない。
取付部材41は、図1に示した取付ねじSによるねじ止めではなく、上面が流路ボディ50の外面に接合されている。ここで、弾性ガスケット60のようにゴム材を用いてシールする場合には、弾性ガスケット60から発塵するおそれがあった。これに対し、取付部材41が流路ボディ50に密封性の高い接合方法により接合されることにより、発塵のおそれがなく、流路ボディ50の挿入孔52をシール(封止または密封)することが可能となる。
取付部材41の接合は、例えば、取付部材41および流路ボディ50が金属材料である場合、溶接などの方法が使用可能である。
このように、本実施形態の流量計1およびフローセンサ100によれば、取付部40は、台座20と接触する部分に断熱性を有する。これにより、取付部40から台座20への熱の伝わり(伝播)は、取付部40において台座20と接触する部分で阻止または軽減することが可能になる。したがって、取付部40から台座20に伝わる熱を低減することができ、台座20に設けられるセンサチップ10が取付部40からの熱によって受ける影響を抑制することができる。
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく種々に変形して適用することが可能である。
また、上記発明の実施形態を通じて説明された実施例や応用例は、用途に応じて適宜に組み合わせて、または変更もしくは改良を加えて用いることができ、本発明は上記した実施形態の記載に限定されるものではない。そのような組み合わせまたは変更もしくは改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1…流量計
10…センサチップ
11a…検出部
20…台座
40…取付部
41…取付部材
42…断熱性部材
50…流路ボディ
100…フローセンサ

Claims (6)

  1. 検出部を含むセンサチップと、
    前記センサチップが設けられる金属製の台座と、
    前記台座を対象物に取り付ける取付部材を含む取付部と、を備え、
    前記取付部は、前記台座と接触する部分が断熱性を有する、
    フローセンサ。
  2. 前記取付部は、前記台座と前記取付部材との間に配置される断熱性部材を含む、
    請求項1に記載のフローセンサ。
  3. 前記取付部材は、前記対象物に接合される、
    請求項1または2に記載のフローセンサ。
  4. 前記センサチップは、腐食性物質に対して耐食性を有する、
    請求項1ないし3のいずれかに記載のフローセンサ。
  5. 前記台座は、腐食性物質に対して耐食性を有する、
    請求項1ないし4のいずれかに記載のフローセンサ。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載のフローセンサを備える、
    流量計。
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