JP2015194048A - 建築下地用防水シート - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明は、釘やタッカーなどによる釘穴の止水性に優れ、かつ軽量で施工性が良好で取り扱いやすい建築下地用防水性シートを提供することを目的とするものである。
【解決手段】
補強シートの屋根葺材側に樹脂が積層された少なくとも2層からなる多層構造の建築下地用防水シートであって、該樹脂の5%歪み時引張応力が0.5MPa〜6.0MPaであることを特徴とする建築下地用防水シート。
【選択図】 図1

Description

本発明は、瓦、スレート系及び金属などの屋根葺材と野地板との間に用いられる建築下地用防水シートである。
住宅の屋根は、瓦やスレート、コロニアル、金属板等の屋根葺材で被覆されている。しかし、屋根葺材だけでは雨水の浸入を完全に防止することは困難である。
そこで、野地板と屋根葺材の間に、アスファルトルーフィング(JIS−A6005規定)、ゴム改質アスファルトルーフィング(JIS−A6013規定)等から形成された屋根下地シートを葺くことで防水性を向上させていた。しかし、これらの屋根下地シートは、目付が約1kg/m以上と重い。このため、屋根に持ち上げるのが困難であり、また、アスファルトによって手や野地板が汚れ易いという問題があった。また、冬などの低温時には、折れ曲がった際に亀裂が入り易く、釘やタッカー等で固定する際にも破れて漏水するおそれがあった。さらに、長期間使用することにより、気候による寒暖の差により屋根下地シートが伸縮し亀裂が生じたり、寒暖の差や太陽熱等の影響で屋根下地シートが収縮し亀裂が生じたり、屋根下地シート同士の重ね合わせ部分に隙間が生じて漏水したり、アスファルトから油分が抜けて脆くなって亀裂が生じたりするおそれがあった。
これらの問題を解決するものとして、アスファルト系やゴム改質アスファルト系の材料を用いない屋根下地シートが開発されている。
例えば、特許文献1には、布帛の表面に伸縮性、粘着性を有する樹脂層を有し、その上に粘着性の少ない樹脂層を有し、裏面には粘着性の少ない樹脂層を有した屋根下葺材が開示されている。また、特許文献2には、ゴム系シートに細孔を穿孔した建材用透湿・防水性シートが開示されている。また、特許文献3には、吸水性高分子樹脂からなる膨潤層が不織布と表面フィルムで狭持された多層構造体シートが開示されている。
特開平2−269277号公報 特開平9−324062号公報 特開2009−84840号公報
しかし、特許文献1の屋根下葺材では、太陽光などの熱により粘着性を有する樹脂が軟化しシート外部に浸み出すおそれがある。時間の経過につれて、その浸み出しにより樹脂層が薄くなったり、また上からの荷重によりシート内の粘着性を有する樹脂が潰され、樹脂層の厚みが薄くなったりすることで、樹脂層が釘穴止水性に対する十分な厚みを維持することが出来ないおそれがある。
また、特許文献2の建築用透湿・防水性シートでは、細孔を穿孔したシートのため、耐水性が不十分である。また、このシートを透湿・防水性の不織布とラミネートしても、ゴム系シートの釘やタッカーなどにより生じた隙間を十分に埋めることができず、釘穴止水性を十分に確保することができないおそれがある。
また、特許文献3の多層構造体シートでは、吸水性高分子樹脂が大量に吸水することで、狭持していた不織布、又は表面フィルムとの密着が悪くなり、剥離のリスクがともなうとともに釘やタッカーなどにより生じた隙間を十分に埋めることができず、釘穴止水性を十分に確保することができないおそれがある。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであって、釘やタッカーなどによる釘穴の止水性に優れ、かつ軽量で施工性が良好で取り扱いやすい建築下地用防水性シートを提供することを目的とするものである。
上記の課題を達成すべく鋭意検討した結果、効果の顕著な本発明に到達した。
即ち、本発明は(1)補強シートの屋根葺材側に樹脂を積層させた少なくとも2層からなる多層構造の建築下地用防水シートであって、該樹脂の5%歪み時引張応力が0.5MPa〜6.0MPaであることを特徴とする建築下地用防水シートである。
また、(2)該樹脂の厚みが40μm〜300μmであることが好ましい。
本発明によれば、補強シートの屋根葺材側に5%歪み時引張応力が0.5MPa〜6.0MPaの樹脂を積層することで優れた釘穴止水性を有する建築下地用防水シートを提供することができる。補強シートの屋根葺材側に該樹脂を積層することにより、本発明の建築下地用防水シートに釘等を貫通させても、釘周りの樹脂が釘を締め付けることによって、釘穴からの水の浸入を防止し、優れた止水性を発揮することが出来るのである。また、重量のあるアスファルトを用いないから、軽量性に優れている。
本発明の建築下地用防水シートの一実施例を示す断面模式図である。 他の実施例を示す断面模式図である。 他の実施例を示す断面模式図である。 他の実施例を示す断面模式図である。
以下、本発明の実施の形態について図1に示す。本発明は補強シート2の屋根葺材側に樹脂層1aを積層させた少なくとも2層からなる多層構造の建築下地用防水シートであって、該熱可塑性樹脂の5%歪み時引張応力が0.5MPa〜6.0MPaであることを特徴とする建築下地用防水シートである。本発明において、屋根葺材側とは、補強シート2を基準にして、屋根を設置する際に屋根葺材が存在する側であり、すなわち、鉛直方向の略上側を示す。野地板側とは、補強シート2を基準にして、屋根を設置する際に野地板が存在する側であり、すなわち、鉛直方向の略下側を示す。
本発明の樹脂層1aに用いられる樹脂は、5%歪み引張応力が0.5MPa〜6.0MPaで、より好ましくは1.0MPa〜4.0MPaである。0.5MPa未満であると、施工の際に釘周りの締め付け効果が得られないため止水効果が得られにくい。一方、6.0MPaを超えると、施工時に樹脂層1aが伸びにくく、樹脂層1aが釘に追従しにくいため、十分な釘穴止水効果が得られない。
また、樹脂層1aに用いられる樹脂種としては特に限定されることはない。具体的にはポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィン系樹脂、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレンープロピレン−ジエン共重合体ゴムなどを用いたポリオレフィン系エラストマー、非晶質ポリオレフィンを含有する軟質ポリオレフィン樹脂、ポリウレタン系樹脂等が挙げられ、これらは単独または2種以上の混合物が使用でき、上記5%歪み引張応力の範囲を満足するものであればよい。なかでも、生産性を考慮すると、熱可塑性樹脂が好ましく、釘に対する締め付け、長期耐久性が優れているという点でエチレン−酢酸ビニル重合体がより好ましい。さらに、上記5%歪み引張応力の範囲を満足させるように、該樹脂に皮膜剤、架橋剤、硬化剤、可塑剤などの添加剤を含有させてもよい。また、該樹脂の性能を害さない範囲であれば、必要に応じて、撥水剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、耐候剤、防滑剤、顔料、充填剤、その他の添加剤を加えてもよく、目的と用途に応じて適宜に選択すればよい。
また、樹脂層1aの厚みは40μm〜300μmが好ましく、より好ましくは60μm〜250μmである。厚みが40μm未満であると、釘等への追従が不十分で、釘穴止水性が悪くなる。さらにシート上を歩行の際に靴底で擦られ、シートが裂けることがあり防水性を出せなくなる。またシート自体の引裂強度が低下する。一方、300μmを超えると、シートが硬くなり、巻きにくくなるばかりか、目付重量が重くなり、取り扱いがしにくくなるおそれがある。
補強シート2に樹脂層1aを積層する方法としては特に限定されることはない。具体的には接着剤を用いる方法、熱融着による方法、押出ラミネートによる方法などが挙げられ、これらの方法を組み合わせてもよい。なかでも生産性、補強シート2との優れた密着性を考慮すると、押出ラミネートが好ましい。
本発明に用いる補強シート2としては、不織布、織布、編布、紙などが挙げられる。なかでも生産性、コストを考慮すると、不織布が好適である。該不織布は、100℃の温度下で縮み等の外観変形がなく寸法変化が1%以下で、100N/5cm以上の引張強度を有する、長繊維からなる不織布が好ましく用いられる。引張強度が100N/5cm未満であると、製品を施工するときの外力で破損するおそれがある。このような不織布としては、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリアクリル系、ポリオレフィン系などの合成樹脂製長繊維フィラメントが高密度かつ無方向に堆積接合されたものが好ましく、これらの合成樹脂には、撥水剤、耐熱向上剤、酸化防止剤、難燃剤などを含有させてもよい。撥水剤を用いることで、水の浸入を抑え、止水効果が高められる。
また、該不織布の目付は30g/m〜300g/mが好ましく、より好ましくは60g/m〜140g/mである。30g/m未満であるとシート全体の引張強度、又は引裂強度が十分に確保できないおそれがあり、一方、300g/mを超えると、不織布が厚く、重いため、持ち運びや施工時の作業性が悪くなる。該不織布の厚みは0.2mm〜1.5mmが好ましく、より好ましくは0.3mm〜0.8mmである。厚みが0.2mm未満であると、不織布のコシが無くなり施工性が悪くなるおそれがある。一方、1.5mmを超えると、巻き径が大きくなるなど取り扱い性が悪くなる。また、該不織布は融点が100℃以上の合成繊維で形成されていることが好ましく、より好ましくは110℃以上である。さらに必要に応じて、該不織布に撥水処理、難燃処理、耐候処理などの処理を行ってもよい。撥水処理を行うことで水の浸入を抑え、止水効果が高められる。
図2に示すように、本発明に用いられる樹脂層1aの上に保護フィルム3を積層してもよい。保護フィルム3を積層することで、釘穴止水性がさらに高められると同時に、物理的衝撃からシートを保護することができる。
保護フィルム3は融点が100℃以上であることが好ましく、より好ましくは110℃以上である。融点が100℃未満の樹脂フィルムは、日射により高温となったときに、熱によりシート自体が溶解したり変形したりするおそれがある。
また、保護フィルム3で使用する素材としては、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンなどのポリオレフィン系樹脂、エチレン酢酸コポリマー、ポリビニルアルコールエチレン酢酸ビニルコポリマーエチレン酢酸ビニルコポリマーなどの酢酸ビニル系樹脂、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリカーボネート系などのポリウレタン系樹脂や、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂が挙げられる。これらの樹脂のなかでも、融点、柔軟性、引裂強さ、耐候性の点で直鎖状低密度ポリエチレンが好ましく用いられる。
また、保護フィルム3の厚みは30μm〜300μmが好ましく、より好ましくは40μm〜250μmである。厚さが30μm未満であると、シート上を歩行の際に靴底で擦られることでフィルム破れ、裂けることがあり防水性を出せなくなる。また、300μmを超えると、建築下地用防水シートが硬くなると共に、巻きにくくなるばかりか、目付重量が重くなり、取り扱いにくくなるおそれがある。保護フィルム3の積層方法としては特に限定されることはない。具体的には接着剤を用いる方法、熱融着による方法などが挙げられ、これらを組み合わせてもよい。なかでも、生産性という理由により接着剤を用いる方法が好適である。さらに、補強シート2に押出しラミネートした樹脂層1aが半固体の状態のうちに保護フィルム3をサンドラミネートすることで加工工程を簡略化することが出来る。
図3、図4に示すように、補強シート2の野地板側に樹脂層1bを積層してもよい。樹脂層1bを積層することで、防水効果が高められると同時にカーリング抑制効果も担っており、施工性を向上させる。なお、図3は補強シート2に屋根葺材側の樹脂層1aと野地板側の樹脂層1bを積層した形態を示し、図4は図3の形態の樹脂層1aの上に保護フィルム3を積層した形態を示している。
本発明の樹脂層1bに用いられる樹脂の性能、樹脂種に関しては、樹脂層1aと同様の樹脂を用いることが好ましい。
また、樹脂層1bの厚みは、40μm〜300μmが好ましく、より好ましくは、60μm〜250μmである。さらに、補強シート2の屋根葺材側に積層された層の厚みに応じて適宜に設定すればよい。例えば、図3の構成の場合には、樹脂層1aの厚みに対する樹脂層1bの厚みの比率が0.5〜1.6が好ましく、より好ましくは0.7〜1.2である。また、図4の構成の場合には、樹脂層1aと保護フィルム3の総厚みに対する樹脂層1bの厚みの比率が上記範囲であることが好ましい。比率が0.5未満であると、樹脂層1a側へのカーリング(反り)が発生し、施工性が悪くなるおそれがある。また、比率が1.6を超えると、反対に樹脂層1b側へのカーリングが発生し、施工性が悪くなるおそれがある。厚さが30μm未満では防水効果が薄れると共に、不織布との絡み方が弱く、密着性が低くなるおそれがある。また、300μmより厚くなると建築下地用防水シートが硬くなると共に、巻きにくく、さらには目付重量が重くなるため取り扱いにくくなるおそれがある。樹脂層1bの積層方法としては特に限定されることはなく、接着剤を用いる方法、熱融着による方法、押出ラミネートによる方法およびこれらを組み合わせることなどが挙げられるが、なかでも生産性、補強シート2との密着性により優れた押出ラミネートが好ましい。
本発明の建築下地用防水シートの屋根葺材側の最外面と野地板側の最外面の少なくとも片方の最外面に防滑処理を行ってもよい。屋根葺材側の最外面と天然ゴム(日東化工株式会社 NRシート)との静摩擦係数(JIS−P8147)が0.5以上になるよう防滑処理を行うことが好ましい。天然ゴムは、作業者の靴底素材として用いられており、建築下地用防水シートとの静摩擦係数を0.5以上にすることにより、シートの上を歩行する作業者が滑る危険を防止できる。また、野地板側の最外面と野地板(林べニア産業株式会社 針葉樹構造合板)との静摩擦係数(JIS−K7125)が0.3以上であることがより好ましい。野地板側の最外面に防滑処理を行うことで、建築下地用防水シートが野地板の上を滑り落ちることを確実に防ぐと同時に、上からの荷重により建築下地用防水シートと野地板にズレが生じ、打ち込まれた釘等と建築下地用防水シートが引っ掛かり裂けることを防ぐことができる。
防滑処理としては最外面にエンボス加工を施したり、合成樹脂を付与して凹凸を形成する方法などが挙げられ、これらを併用することが好ましい。
エンボス加工による凹凸高さは20μm〜200μmが好ましく、より好ましくは50μm〜100μmである。凹凸高さが20μm未満であると、十分な防滑性を得られないおそれがある。また、凹凸高さが200μmを超えると、靴底との接触部分が凸面のみとなり、接触面積が小さくなることで防滑性が損なわれるおそれがある。エンボスの柄としては、格子状、ひし形状、丸型ドット状、ダイヤ型ドット状、などが挙げられるが、防滑性が発揮されるならば、特に形状やドット数、大きさ等は限定されない。
また、防滑性を付与するために凹凸を形成するために付与する合成樹脂としては、ポリオレフィン系、ポリエステル系、アクリル系の合成樹脂が挙げられる。特に、密着性、防滑性、撥水性が得やすい点で変性ポリオレフィン系合成樹脂が好ましい。該合成樹脂の付与量は樹脂固形分で1g/m〜15g/mが好ましく、より好ましくは5g/m〜10g/mである。合成樹脂の付与量が1g/m未満であると、充分に防滑性を発揮できないおそれがある。一方、エンボス加工と合成樹脂を付与して凹凸を形成する方法を併用する場合には、合成樹脂の付与量が15g/mを超えると、最外面のエンボス加工の凹凸部が埋まり、防滑性が発揮しにくくなるおそれがある。さらに該合成樹脂に熱発泡性マイクロカプセル等の発泡樹脂や中空微小球を混入することによって、さらに防滑性を向上させることができる。
本発明の建築下地用防水シートの総目付は100g/m〜700g/mが好ましく、より好ましくは200g/m〜400g/mである。100g/mより軽いと、施工の際、風の影響を受けシートが煽られやすく、施工性が悪くなるおそれがあり、また、600g/mより重いと高所の運搬がしにくく、施工性が悪くなるおそれがある。
また、本発明の建築下地用防水シートの総厚みは200μm〜1000μmが好ましい。総厚みが200μm未満であると、防水シートとしての十分な強度が得られないおそれがある。また1000μmを超えると、防水シートを曲げにくく、施工性が悪くなるおそれがある。
以下に述べる実施例、比較例によって本発明の建築下地用防水シートを具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<測定方法および評価方法>
1.樹脂の5%歪み時引張応力
<測定方法>
JIS−K7161に準じて測定する。

2.屋根下地シートの釘穴止水性
<測定方法>
実施例、比較例の各試験シートをJIS−S6030規定の3号Uステープル釘(マックス株式会社製 T3−10MB)で合板に打ち付けて固定し、その上に内径4cm高さ200mmのアクリル製円筒をステープル釘が円筒内径中心になるように立てて試験シートと接触している縁部分をシーリングした。次いで、JIS−A54305.6および建築研究所法に準じた方法で、円筒の中に水を150mmの高さまで入れ、24時間後の減水の長さmmを測定する。
<評価基準>
◎ 5mm以下
○ 5mm超、10mm以下
△ 10mm超、15mm以下
× 15mm超

3.屋根下地シートの引張強度
<測定方法>
JIS−A6111に準じて測定する。

4.施工性
<測定方法>
4.5寸勾配の実験屋根模型において、各試験シートの施工性を官能的に評価する。
<評価基準>
○ カーリングによる巻き戻りがなく、且つ、軽量であるため運搬も容易である。
△ カーリングによる巻き戻りが見られるが、軽量であるため運搬が容易である。
× 重量であるため運搬が困難で施工しにくい。

5.屋根下地シートの長期耐久性
<測定方法>
各試験シートを90℃の恒温乾燥機の中に入れ、60日間放置した。
(1)釘穴止水性、(2)引張強度の保持率を評価し、初期性能と比較して耐久性の確認をする。

(1)釘穴止水性
上記記載の屋根下地シートの釘穴止水性の<測定方法>と同様に測定する。
<評価基準>
◎ 5mm以下
○ 5mm超、10mm以下
△ 10mm超、15mm以下
× 15mm超

(2)引張強度の保持率
処理後の各試験シートをJIS−A6111に準じて引張強度を測定し、初期の引張強度と比較し保持率を確認する。
以下に、実施例、比較例を述べる。
[実施例1]
目付100g/mのポリエステル不織布(SHINIH ENTERPRISE CO.,LTD.製 VerDura PET100GSL)の屋根葺材側にTダイ押出法によって製膜した5%歪み時引張応力が0.6MPaのエチレン酢酸ビニル(三井・デュポン ポリケミカル株式会社製)で50μm厚の樹脂層1aをラミネートした、2層構造からなる厚さ242μm、目付148g/mの屋根下地シートを得た。評価結果を表1に示す。
[実施例2]
樹脂層1aを5%歪み時引張応力が1.7MPaのエチレン酢酸ビニル(三井・デュポン ポリケミカル株式会社製)で50μm厚のものに変更した以外は実施例1と同様に加工した、2層構造からなる厚さ242μm、目付148g/mの屋根下地シートを得た。評価結果を表1に示す。
[実施例3]
樹脂層1aを5%歪み時引張応力が5.0MPaのポリエチレン(日本ポリエチレン株式会社製)で50μm厚のものに変更した以外は実施例1と同様に加工した、2層構造からなる厚さ242μm、目付148g/mの屋根下地シートを得た。評価結果を表1に示す。
[実施例4]
樹脂層1aを5%歪み時引張応力が1.7MPaのエチレン酢酸ビニル(三井・デュポン ポリケミカル株式会社製)で120μm厚のものに変更した以外は実施例1と同様に加工した、2層構造からなる厚さ312μm、目付214g/mの屋根下地シートを得た。評価結果を表1に示す。
[実施例5]
目付100g/mのポリエステル不織布(SHINIH ENTERPRISE CO.,LTD.製 VerDura PET100GSL)の屋根葺材側にTダイ押出法によって製膜した、5%歪み時引張応力が1.7MPaのエチレン酢酸ビニル(三井・デュポン ポリケミカル株式会社製)で50μm厚の樹脂層1aと厚みが40μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(林一二株式会社製 L200 梨地 ブラック)からなる保護フィルム3をサンドラミネートした、3層構造からなる厚さ282μm、目付185g/mの屋根下地シートを得た。評価結果を表1に示す。
[実施例6]
樹脂層1aを5%歪み時引張応力が1.7MPaのエチレン酢酸ビニル(三井・デュポン ポリケミカル株式会社製)で120μm厚のものに変更した以外は実施例5と同様に加工した、3層構造からなる厚さ352μm、目付251g/mの屋根下地シートを得た。評価結果を表1に示す。
[実施例7]
目付100g/mのポリエステル不織布(SHINIH ENTERPRISE CO.,LTD.製 VerDura PET100GSL)の屋根葺材側にTダイ押出法によって製膜した5%歪み時引張応力が1.7MPaのエチレン酢酸ビニル(三井・デュポン ポリケミカル株式会社製)で50μm厚の樹脂層1aをラミネートした。また、不織布の野地板側に同じくTダイ押出法によって製膜した、5%歪み時引張応力が1.7MPaのエチレン酢酸ビニル(三井・デュポン ポリケミカル株式会社製)で50μm厚の樹脂層1bをラミネートした、3層構造からなる厚さ290μm、目付196g/mの屋根下地シートを得た。評価結果を表1に示す。
[実施例8]
樹脂層1aを5%歪み時引張応力が1.7MPaのエチレン酢酸ビニル(三井・デュポン ポリケミカル株式会社製)で120μm厚のものに変更し、そして、樹脂層1bを5%歪み時引張応力が1.7MPaのエチレン酢酸ビニル(三井・デュポン ポリケミカル株式会社製)で120μm厚のものに変更した以外は実施例7と同様に加工した、3層構造からなる厚さ429μm、目付328g/mの屋根下地シートを得た。評価結果を表1に示す。
[実施例9]
樹脂層1aを5%歪み時引張応力が1.7MPaのエチレン酢酸ビニル(三井・デュポン ポリケミカル株式会社製)で240μm厚のものに変更し、そして、樹脂層1bを5%歪み時引張応力が1.7MPaのエチレン酢酸ビニル(三井・デュポン ポリケミカル株式会社製)で240μm厚のものに変更した以外は実施例7と同様に加工した、3層構造からなる厚さ669μm、目付562g/mの屋根下地シートを得た。評価結果を表1に示す。
[実施例10]
目付100g/mのポリエステル不織布(SHINIH ENTERPRISE CO.,LTD.製 VerDura PET100GSL)の屋根葺材側にTダイ押出法によって製膜した、5%歪み時引張応力が1.7MPaのエチレン酢酸ビニル(三井・デュポン ポリケミカル株式会社製)で50μm厚の樹脂層1aと厚みが40μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(林一二株式会社製 L200 梨地 ブラック)からなる保護フィルム3をサンドラミネートした。また、不織布の野地板側に同じくTダイ押出法によって製膜した、5%歪み時引張応力が1.7MPaのエチレン酢酸ビニル(三井・デュポン ポリケミカル株式会社製)で90μm厚の樹脂層1bをラミネートした、4層構造からなる厚さ370μm、目付270g/mの屋根下地シートを得た。評価結果を表1に示す。
[実施例11]
樹脂層1aを5%歪み時引張応力が1.7MPaのエチレン酢酸ビニル(三井・デュポン ポリケミカル株式会社製)で120μm厚のものに変更し、そして、樹脂層1bを5%歪み時引張応力が1.7MPaのエチレン酢酸ビニル(三井・デュポン ポリケミカル株式会社製)で160μm厚のものに変更した以外は実施例10と同様に加工した、3層構造からなる厚さ509μm、目付402g/mの屋根下地シートを得た。評価結果を表1に示す。
[実施例12]
樹脂層1aを5%歪み時引張応力が1.7MPaのエチレン酢酸ビニル(三井・デュポン ポリケミカル株式会社製)で240μm厚のものに変更し、そして、樹脂層1bを5%歪み時引張応力が1.7MPaのエチレン酢酸ビニル(三井・デュポン ポリケミカル株式会社製)で280μm厚のものに変更した以外は実施例12と同様に加工した、4層構造からなる厚さ749μm、目付636g/mの屋根下地シートを得た。評価結果を表1に示す。
[比較例1]
目付100g/mのポリエステル不織布(SHINIH ENTERPRISE CO.,LTD.製 VerDura PET100GSL)の屋根葺材側にTダイ押出法によって製膜した、5%歪み時引張応力が0.3MPaのエチレン酢酸ビニル(三井・デュポン ポリケミカル株式会社製)で240μm厚の樹脂層1aをラミネートし、2層構造からなる厚さ432μm、目付330g/mの屋根下地シートを得た。評価結果を表1に示す。

[比較例2]
目付100g/mのポリエステル不織布(SHINIH ENTERPRISE CO.,LTD.製 VerDura PET100GSL)の屋根葺材側にTダイ押出法によって製膜した、5%歪み時引張応力が6.9MPaのポリエチレン(日本ポリエチレン株式会社製)で240μm厚の樹脂層1aをラミネートし、2層構造からなる厚さ432μm、目付330g/mの屋根下地シートを得た。評価結果を表1に示す。
[比較例3]
JIS A6005に規定されるアスファルトルーフィング940(田嶋応用化工株式会社製 Pカラー)の評価結果を表1に示す。
1a 屋根葺材側の樹脂層
1b 野地板側の樹脂層
2 補強シート
3 保護フィルム

Claims (2)

  1. 補強シートの屋根葺材側に樹脂が積層された少なくとも2層からなる多層構造の建築下地用防水シートであって、該樹脂の5%歪み時引張応力が0.5MPa〜6.0MPaであることを特徴とする建築下地用防水シート。
  2. 該樹脂の厚みが40μm〜300μmであることを特徴とする請求項1に記載された建築下地用防水シート。
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