JP2005307574A - モルタル外壁下地シート - Google Patents
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Abstract
【課題】 軽量で防水性に優れているばかりでなく、平滑な不陸のないモルタルの塗布面が得られるモルタル外壁下地シートを提供する。
【解決手段】 少なくともポリオレフィン系樹脂層(11)と補強層(12)の二層からなる多層構造のモルタル外壁下地シート(1)において、該モルタル外壁下地シート(1)の目付量が300g/m2以下であり、且つ貼り付けた状態における下地(2)中の隙間部(3)の長手方向に相当する方向の該モルタル外壁下地シート(1)の5%伸び荷重が20N/cm以上であることを特徴とするモルタル外壁下地シート(1)。
【選択図】 図1
【解決手段】 少なくともポリオレフィン系樹脂層(11)と補強層(12)の二層からなる多層構造のモルタル外壁下地シート(1)において、該モルタル外壁下地シート(1)の目付量が300g/m2以下であり、且つ貼り付けた状態における下地(2)中の隙間部(3)の長手方向に相当する方向の該モルタル外壁下地シート(1)の5%伸び荷重が20N/cm以上であることを特徴とするモルタル外壁下地シート(1)。
【選択図】 図1
Description
本発明は、住宅等の建築物にモルタル外壁を施工する際に、建築物の下地とモルタルが塗布されるラスとの間に配設されるモルタル外壁下地シートに関するものである。
従来、木造建築のモルタル外壁の施工時に、建築物の下地とラスとの間に配設される防水シートとしてアスファルト紙やアスファルトフェルト等が主に用いられていた。これらのシートはアスファルトの防水性を利用したものであるが、不透明で裏面側にある下地を表面側から目視できないこと、復性能力に欠けるためステープル等を打ち込んだ部分の周囲から漏水する恐れがあること、及び破れやすいこと等の問題があった。
さらに、通常、使用されるアスファルトフェルトは1本あたり17kg程度の重さがあるので、巻きほどきながら隙間や弛みが生じないようにステープルで貼着するには熟練がいると同時に作業性が悪いという問題があった。
さらに、通常、使用されるアスファルトフェルトは1本あたり17kg程度の重さがあるので、巻きほどきながら隙間や弛みが生じないようにステープルで貼着するには熟練がいると同時に作業性が悪いという問題があった。
一方、ポリ塩化ビニル樹脂やポリエチレン樹脂に代表される熱可塑性樹脂からなるシートがアスファルトフェルトに比べて防水性に優れ、しかもアスファルトフェルトよりも薄い厚みで同等以上の強度を有していることから、これをモルタル下地シートとして使用することが提案されている。例えば、特許文献1には耐候剤が500ppm以上配合された特定密度の直鎖状低密度ポリエチレンからなる透明若しくは半透明であり、かつ厚みが200μm〜1.0mmであるモルタル下地シートが、特許文献2には難燃性ポリ塩化ビニル系シートと補強布とからなるシートであって、難燃性ポリ塩化ビニル系シート又は補強布の少なくとも片面に補強布又は難燃性ポリ塩化ビニル系シートを積層してなる難燃防水ラスシートが、更に特許文献3には弾性を有する樹脂層の表面に吸水、保水性を有する不織布層を積層したモルタル下地シートが提案されている。
上述した熱可塑性樹脂からなるモルタル下地シートは、ある程度以上の透明性を付与することが容易であり、しかも防水性、機械的強度に優れた性質を有しているのでアスファルトフェルトを使用した場合の問題点を解決するものであるが、熱可塑性樹脂シートが紙やフェルトと違って伸び、縮みしやすいことから以下のような問題があった。
すなわち、モルタルの塗る際の圧力によってモルタル下地シートの、下地板が存在する部分は撓まずに、下地板が存在しない部分が撓みを生じるが、モルタルを塗り終わってコテによる圧力が解除されると撓んだ部分が元に戻るため、モルタルの塗布面、特に下地板の存在しない部分が盛り上がったような不陸を生じ、平滑に仕上げられないという問題があった。
実用新案登録第3086221号公報
実開昭62−58631号公報
特開平8−218589号公報
すなわち、モルタルの塗る際の圧力によってモルタル下地シートの、下地板が存在する部分は撓まずに、下地板が存在しない部分が撓みを生じるが、モルタルを塗り終わってコテによる圧力が解除されると撓んだ部分が元に戻るため、モルタルの塗布面、特に下地板の存在しない部分が盛り上がったような不陸を生じ、平滑に仕上げられないという問題があった。
本発明者らは、上記問題を解決して、軽量で防水性に優れているばかりでなく、平滑な不陸のないモルタルの塗布面が得られるモルタル外壁下地シートを提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、軽量化と防水性を付与するためにはオレフィン系樹脂からなる特定厚さの樹脂層をもうける必要があること、及び軽量化と不陸の発生を防止するためにはモルタル外壁下地シートの特定方向における5%伸び荷重が一定以上となるように補強層を設ける必要があることを見いだし本発明に到った。
すなわち、本発明は、次のモルタル外壁下地シートに関するものである。
(ア) ポリオレフィン系樹脂層(11)と補強層(12)からなる多層構造のモルタル外壁下地シート(1)において、該モルタル外壁下地シート(1)の目付量が300g/m2以下であり、且つ貼り付けた状態における下地(2)中の隙間部(3)の長手方向に相当する方向の5%伸び荷重が20N/cm以上であることを特徴とするモルタル外壁下地シート(1)。
(イ) ポリオレフィン系樹脂層(11)と補強層(12)とからなる2層構造である(ア)記載のモルタル外壁下地シート(1)。
(ウ) ポリオレフィン系樹脂層(11)/補強層(12)/ポリオレフィン系樹脂層(11)の3層構造である(ア)記載のモルタル外壁下地シート(1)。
(エ) 補強層(12)/ポリオレフィン系樹脂層(11)/補強層(12)の3層構造である(ア)記載のモルタル外壁下地シート(1)。
(オ) ポリオレフィン系樹脂層(11)の合計厚みが、100〜250μmであることを特徴とする(ア)乃至(エ)のいずれかに記載のモルタル外壁下地シート(1)。
(カ) ポリオレフィン系樹脂層(11)が、高密度ポリエチレン層と直鎖状低密度ポリエチレン層からなる積層フィルムであること特徴とする(ア)乃至(オ)のいずれかに記載のモルタル外壁下地シート(1)。
(キ) モルタル外壁下地シート(1)の全光線透過率が、30%以上であることを特徴とする(ア)乃至(カ)のいずれかに記載のモルタル外壁下地シート(1)。
(ア) ポリオレフィン系樹脂層(11)と補強層(12)からなる多層構造のモルタル外壁下地シート(1)において、該モルタル外壁下地シート(1)の目付量が300g/m2以下であり、且つ貼り付けた状態における下地(2)中の隙間部(3)の長手方向に相当する方向の5%伸び荷重が20N/cm以上であることを特徴とするモルタル外壁下地シート(1)。
(イ) ポリオレフィン系樹脂層(11)と補強層(12)とからなる2層構造である(ア)記載のモルタル外壁下地シート(1)。
(ウ) ポリオレフィン系樹脂層(11)/補強層(12)/ポリオレフィン系樹脂層(11)の3層構造である(ア)記載のモルタル外壁下地シート(1)。
(エ) 補強層(12)/ポリオレフィン系樹脂層(11)/補強層(12)の3層構造である(ア)記載のモルタル外壁下地シート(1)。
(オ) ポリオレフィン系樹脂層(11)の合計厚みが、100〜250μmであることを特徴とする(ア)乃至(エ)のいずれかに記載のモルタル外壁下地シート(1)。
(カ) ポリオレフィン系樹脂層(11)が、高密度ポリエチレン層と直鎖状低密度ポリエチレン層からなる積層フィルムであること特徴とする(ア)乃至(オ)のいずれかに記載のモルタル外壁下地シート(1)。
(キ) モルタル外壁下地シート(1)の全光線透過率が、30%以上であることを特徴とする(ア)乃至(カ)のいずれかに記載のモルタル外壁下地シート(1)。
本発明によって、軽量であり作業性、防水性に優れているのみならず、モルタル塗布面に不陸が発生することのないモルタル外壁下地シートを安価に提供することが可能となった。
以下に、本発明の実施の形態を具体的に説明する。
本発明のモルタル外壁下地シート(1)は、図1に示すようにポリオレフィン系樹脂層(11)と補強層(12)とが積層された多層構造となっている。
しかも、本発明においては当該モルタル外壁下地シート(1)の目付量が300g/m2以下、好ましくは250g/m2以下であり、且つ貼り付けた状態における下地(2)中の隙間部(3)の長手方向に相当する方向の5%伸び荷重が20N/cm以上であることが必要である。
本発明のモルタル外壁下地シート(1)は、図1に示すようにポリオレフィン系樹脂層(11)と補強層(12)とが積層された多層構造となっている。
しかも、本発明においては当該モルタル外壁下地シート(1)の目付量が300g/m2以下、好ましくは250g/m2以下であり、且つ貼り付けた状態における下地(2)中の隙間部(3)の長手方向に相当する方向の5%伸び荷重が20N/cm以上であることが必要である。
すなわち、モルタル外壁下地シート(1)の目付量が300g/m2を超えると、モルタル外壁下地シート(1)の重量が従来からモルタル下地用として使用されているアスファルトフェルト17kg品(幅1m、長さ42m)とあまり変わらないので、軽量化や作業性改良の効果に乏しく、本発明の目的が達成できなくなるので好ましくない。
また、モルタル外壁下地シート(1)の5%伸び荷重が、隙間部(3)の長手方向に相当する方向で20N/cm未満の場合は、モルタルの塗布面、特に下地板の存在しない部分が盛り上がったような不陸を生じ、平滑に仕上げられなくなるので好ましくない。
なお、本発明で云う隙間部(3)とは、下地(2)を形成する際に下地板(20又は21)を平行に隙間を空けて配設するために生じた隙間を意味している。したがって、モルタル外壁下地シート(1)を下地(2)上に貼り付けた場合、隙間部(3)上のモルタル外壁下地シート(1)は下面に支えがない状態となり、その他の部分のモルタル外壁下地シート(1)は、下面を下地板(20又は21)が支える状態となっている。
また、下地(2)中の隙間部(3)の長手方向とは、例えば、図2に示すように帯状小巾板からなる下地板(20)を所定の隙間をおいて地面に対して水平方向に平行に配設した下地(2)の場合、下地板(20)が形成する隙間部(3)の長手方向は図中の矢印方向、すなわち地面に対して水平方向である。したがって、モルタル外壁下地シート(1)は、ロール巻きしたものを水平方向に巻き戻しながら貼り付けるのが一般的であるので、この場合は当該モルタル外壁下地シート(1)の巻き取り方向(機械方向:MD方向)が長手方向に相当することとなる。
一方、図3に示すように、表側下地板(21)と裏側下地板(22)が、各々帯状小巾板からなる下地板を所定の隙間をあけて傾斜する方向に多数平行に配設することによって構成され、かつ上記表側下地板(21)を構成する下地板と上記裏側下地板(22)を構成する下地板とを、互いに交差するように相反する方向に傾斜させ、しかも表側下地板(21)と裏側下地板(22)とが接合されているように配設した、所謂「きづれパネル(商品名)」のような下地(2)の場合、表側下地板(21)が形成する隙間部(3)の長手方向は図中の矢印方向、すなわち地面に対して斜め方向(概ね45°)である。
そして、隙間部(3)の長手方向に相当する方向のモルタル外壁下地シート(1)の5%伸び荷重が小さいと、モルタルを塗る際のコテ圧によって、モルタル外壁下地シート(1)のうち、下面に下地板(20又は21)が存在しない隙間部(3)上のモルタル外壁下地シート(1)のみが下方に撓むにもかかわらず、作業者は全体が同一平面(平滑)になるように塗るので、結果的にモルタル外壁下地シート(1)の撓んだ箇所(隙間部(3)上の部分)が、他の箇所より厚塗りされる。しかも、熱可塑性樹脂シートからなるモルタル外壁下地シートの場合、圧力による変形後に圧力を解除すると元の寸法に戻ろうとする性質を有しているので、厚塗りされた部分が徐々に持ち上がり不陸が形成されるのである。
更に、本発明のモルタル外壁下地シート(1)の全光線透過率が30%以上であることが好ましい。すなわち、全光線透過率が30%以上であれば、裏側に下地板(20又は21)が当接しているか否か(すなわち、隙間部(3)以外の箇所で当接している。)の判別ができるので、下地板(20又は21)と当接していない、すなわち隙間部(3)上のモルタル外壁下地シート(1)に釘やステープルを誤って打ちつけることがなく、釘やステープルの孔による漏水が防止できるので好ましい。
ここで、本発明のモルタル外壁下地シート(1)におけるポリオレフィン系樹脂層(11)は、モルタル外壁下地シート(1)に防水性を付与すると同時にある程度の機械的強度付与するために設けるものである。したがって、ポリオレフィン系樹脂層(11)の厚み(ポリオレフィン系樹脂層が複数ある場合は厚みの合計値)は100〜250μmの範囲になるようにするのが望ましい。厚みが100μm未満では釘やステープル打った部分の密封性が十分ではなく防水性が低下するので好ましくない。また、厚みが250μmを超えるとコストアップの要因となるばかりでなくモルタル外壁下地シート(1)が重くなりすぎて作業性が低下するので好ましくない。
なお、本発明におけるポリオレフィン系樹脂層(11)には、ポリプロピレン系樹脂や通常ポリエチレンとして知られている低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンの他、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体等のエチレンと重合性二重結合を有するモノマーとの共重合体等が利用できる。これらの樹脂を単独、或いは複数混合して得られる単層フィルムや積層フィルムとして用いれば良いが、本発明においては腰が強い高密度ポリエチレンの単層フィルム或いは、直鎖状低密度ポリエチレン/高密度ポリエチレン/直鎖状低密度ポリエチレンや高密度ポリエチレン/直鎖状低密度ポリエチレン/高密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン/直鎖状ポリエチレンなどの高密度ポリエチレン層と直鎖状低密度ポリエチレン層からなる積層フィルムを使用することが好ましい。
5%伸び荷重を大きくするためには、ポリオレフィン系樹脂層(11)には、高密度ポリエチレンやポリプロピレン等の剛性の大きな樹脂を使用することが好ましいが、5%伸び荷重が大きくなるほど不陸は発生しなくなるものの、モルタル外壁下地シート(1)の柔軟性が低下し、ロール巻きしたシートを施工した際に巻き癖が残り易くなる傾向がある。そこでポリオレフィン系樹脂層(11)に、高密度ポリエチレン層と直鎖状低密度ポリエチレン層からなる積層フィルムを用いることで、モルタル外壁下地シート(1)に不陸を発生させないための大きな5%伸び荷重と、適度な柔軟性が同時に付与されることにより施工性が更に良好になるので、より好ましい。
一方、本発明のモルタル外壁下地シート(1)における補強層(12)は、上述したポリオレフィン系樹脂層(11)を薄くして軽量化した場合でも、上述した撓みに起因する不陸を発生させないために、すなわち目付量が小さいにも拘わらず大きな5%伸び荷重を有するモルタル外壁下地シート(1)を得るために使用するものである。このような目的に使用できるものとして、例えば、不織布、織布の他に延伸強化された多層ポリオレフィンの割繊維を、縦・横に連続的に積層・熱融着してメッシュ構造とした、所謂ワリフ(商品名)やポリエチレンやポリエステルのフィルムを数ミリ幅にスリットし、延伸した強化テープを使い、それらを縦方向、横方向(または斜め方向)へ等間隔に配列させ交点を固定した構造の所謂ソフ(商品名)等が挙げられる。本発明においては、上述した補強材の中から補強効果が大きく、しかも目的とする下地(2)の形状、すなわち貼り付けた状態で隙間部(3)の長手方向に相当する方向の5%伸び荷重を向上させうるものの中から選択して使用する必要がある。
また、本発明のモルタル外壁下地シート(1)は、ポリオレフィン系樹脂層(11)と補強層(12)からなる多層構造とするものである。例えば、図1に例示したようにポリオレフィン系樹脂層(11)/補強層(12)の二層構造でも良いし、ポリオレフィン系樹脂層(11)/補強層(12)/ポリオレフィン系樹脂層(11)、或いは補強層(12)/ポリオレフィン系樹脂層(11)/補強層(12)の三層構造でも良い。
ポリオレフィン系樹脂層(11)/補強層(12)の二層構造のモルタル外壁下地シート(1)を使用にあたっては、何れの層をモルタル側とすることも特に制限はなく可能である。しかしながら、補強層(12)をモルタル側として使用する場合が一般的である。
ポリオレフィン系樹脂層(11)/補強層(12)の二層構造のモルタル外壁下地シート(1)を使用にあたっては、何れの層をモルタル側とすることも特に制限はなく可能である。しかしながら、補強層(12)をモルタル側として使用する場合が一般的である。
以下に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
なお、5%伸び荷重は、モルタル外壁下地シート(1)を所定の方向に長さ150mm、幅40mmに切り出した試料を引張速度50mm/分で測定して得られた荷重を10mm(1cm)幅当たりの荷重に換算して求めた。また、全光線透過率はJIS K7105に準拠して測定した。
なお、5%伸び荷重は、モルタル外壁下地シート(1)を所定の方向に長さ150mm、幅40mmに切り出した試料を引張速度50mm/分で測定して得られた荷重を10mm(1cm)幅当たりの荷重に換算して求めた。また、全光線透過率はJIS K7105に準拠して測定した。
モルタル外壁下地シート1〜5には、以下の構成のポリオレフィン系樹脂層(11)及び補強層(12)を使用した。
ポリオレフィン系樹脂層(11)
A:厚み220μmの直鎖状低密度ポリエチレン(密度:0.925g/cm3):37μm/高密度ポリエチレン(密度:0.940g/cm3):146μm/直鎖状低密度ポリエチレン(密度:0.925g/cm3:37μmの三層構成フィルム
B:厚み300μmの直鎖状低密度ポリエチレン(密度:0.925g/cm3)フィルム
C:厚み200μmの直鎖状低密度ポリエチレン(密度:0.925g/cm3)フィルム
D:厚み200μmの高密度ポリエチレン(密度:0.940g/cm3)フィルム
補強層(12)
E:ポリエステル不織布(ユニチカ(株)製、商品名:マトリックス、グレード:20557FLV、目付:55g/m2)
F:ソフ(積水フィルム(株)製の商品名であって、延伸した強化テープを横、各45°方向(斜め方向)の3軸方向に等間隔に配列させ交点を固定したもの、グレード:TS505、目付:37g/m2)
ポリオレフィン系樹脂層(11)
A:厚み220μmの直鎖状低密度ポリエチレン(密度:0.925g/cm3):37μm/高密度ポリエチレン(密度:0.940g/cm3):146μm/直鎖状低密度ポリエチレン(密度:0.925g/cm3:37μmの三層構成フィルム
B:厚み300μmの直鎖状低密度ポリエチレン(密度:0.925g/cm3)フィルム
C:厚み200μmの直鎖状低密度ポリエチレン(密度:0.925g/cm3)フィルム
D:厚み200μmの高密度ポリエチレン(密度:0.940g/cm3)フィルム
補強層(12)
E:ポリエステル不織布(ユニチカ(株)製、商品名:マトリックス、グレード:20557FLV、目付:55g/m2)
F:ソフ(積水フィルム(株)製の商品名であって、延伸した強化テープを横、各45°方向(斜め方向)の3軸方向に等間隔に配列させ交点を固定したもの、グレード:TS505、目付:37g/m2)
モルタル外壁下地シート
シート1〜5のポリオレフィン系樹脂層(11)と補強層(12)の組合せ、目付、1m×42mのロール巻きにした場合の重量、機械方向、並びに斜め45°方向の5%伸び荷重、及び全光線透過率を表1に示す。
また、従来公知のアスファルトフェルト430(市販品)をシート6とした。
シート1〜5のポリオレフィン系樹脂層(11)と補強層(12)の組合せ、目付、1m×42mのロール巻きにした場合の重量、機械方向、並びに斜め45°方向の5%伸び荷重、及び全光線透過率を表1に示す。
また、従来公知のアスファルトフェルト430(市販品)をシート6とした。
実施例及び比較例
下地(2)として、隙間部(3)の長手方向が地面に対して水平方向(図中矢印で示した方向。)である図2の形式の下地(SA)、隙間部(3)の長手方向が地面に対して45°方向(図中矢印で示した方向。)である図3の形式の下地(SB)を用いて、各種モルタル外壁下地シート(1)を水平方向に巻き戻しながら、ステープルを打ち付けて下地板(20又は21)に貼り付け、次いでラス(4)を貼り、しかる後にモルタル(5)を塗布した。評価は、下地シート(1)貼り付け施工時の作業性、モルタル塗布面における硬化後の不陸の有無を観察することにより行った。下地(2)と下地シート(1)の組み合わせ及び結果を表2に示す。
下地(2)として、隙間部(3)の長手方向が地面に対して水平方向(図中矢印で示した方向。)である図2の形式の下地(SA)、隙間部(3)の長手方向が地面に対して45°方向(図中矢印で示した方向。)である図3の形式の下地(SB)を用いて、各種モルタル外壁下地シート(1)を水平方向に巻き戻しながら、ステープルを打ち付けて下地板(20又は21)に貼り付け、次いでラス(4)を貼り、しかる後にモルタル(5)を塗布した。評価は、下地シート(1)貼り付け施工時の作業性、モルタル塗布面における硬化後の不陸の有無を観察することにより行った。下地(2)と下地シート(1)の組み合わせ及び結果を表2に示す。
表2からも明らかなように、隙間部(3)の長手方向が地面に対して水平方向である実施例1〜3及び比較例1〜3の場合は、機械方向(巻き戻し方向)の5%伸び荷重が20N/cm以上であるシート1〜3を使用した実施例1〜3の場合、不陸が発生しなかったのに対して、機械方向(巻き戻し方向)の5%伸び荷重が20N/cm未満であるシート4、5を使用した比較例1、2の場合、施工性は良好であったが不陸が発生して表面の平滑性に欠けるモルタル塗布面となってしまった。
また、シート6(市販のアスファルトフェルト430)を使用した比較例3の場合は不陸の発生はなかったが、重くて施工性が悪く、また、下地板(21)の位置が分からないためステープル打ちが困難であった。
また、シート6(市販のアスファルトフェルト430)を使用した比較例3の場合は不陸の発生はなかったが、重くて施工性が悪く、また、下地板(21)の位置が分からないためステープル打ちが困難であった。
一方、隙間部(3)の長手方向が地面に対して45°方向である実施例4、5及び比較例4、5の場合は、45°方向の5%伸び荷重が20N/cm以上であるシート1、2を使用した実施例4、5の場合、不陸が発生しなかったのに対して、下地SAの場合には不陸が発生しなかったシート3(45°方向の伸び荷重が18.6N/cm)を使用した比較例4の場合、不陸が発生した。
また、シート4を使用した比較例5の場合は、下地SAの時と同様に不陸が発生した。
また、実施例1〜5及び比較例1〜5の何れの場合も防水性は良好であった。
また、シート4を使用した比較例5の場合は、下地SAの時と同様に不陸が発生した。
また、実施例1〜5及び比較例1〜5の何れの場合も防水性は良好であった。
本発明によって、従来使用されているアスファルトフェルトよりも軽量で、又、シート自体が透明或いは半透明であるため下地板(20又は21)に当接している箇所の確認が容易で、作業性が良好である。更に、アスファルトフェルトと同様以上の防水性を有し、モルタルを塗布した際に不陸が発生しないモルタル外壁下地シート(1)を安価に提供することが可能となる。
1 モルタル外壁下地シート
11 ポリエチレン系樹脂層
12 補強層
2 下地
20 下地板
21 表側下地板
22 裏側下地板
3 隙間部
4 ラス
5 モルタル
11 ポリエチレン系樹脂層
12 補強層
2 下地
20 下地板
21 表側下地板
22 裏側下地板
3 隙間部
4 ラス
5 モルタル
Claims (7)
- ポリオレフィン系樹脂層(11)と補強層(12)からなる多層構造のモルタル外壁下地シート(1)において、該モルタル外壁下地シート(1)の目付量が300g/m2以下であり、且つ貼り付けた状態における下地(2)中の隙間部(3)の長手方向に相当する方向の5%伸び荷重が20N/cm以上であることを特徴とするモルタル外壁下地シート(1)。
- ポリオレフィン系樹脂層(11)と補強層(12)とからなる2層構造である請求項1記載のモルタル外壁下地シート(1)。
- ポリオレフィン系樹脂層(11)/補強層(12)/ポリオレフィン系樹脂層(11)の3層構造である請求項1記載のモルタル外壁下地シート(1)。
- 補強層(12)/ポリオレフィン系樹脂層(11)/補強層(12)の3層構造である請求項1記載のモルタル外壁下地シート(1)。
- ポリオレフィン系樹脂層(11)の合計厚みが、100〜250μmであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のモルタル外壁下地シート(1)。
- ポリオレフィン系樹脂層(11)が、高密度ポリエチレン層と直鎖状低密度ポリエチレン層からなる積層フィルムであること特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のモルタル外壁下地シート(1)。
- モルタル外壁下地シート(1)の全光線透過率が、30%以上であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のモルタル外壁下地シート(1)。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004126173A JP2005307574A (ja) | 2004-04-22 | 2004-04-22 | モルタル外壁下地シート |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004126173A JP2005307574A (ja) | 2004-04-22 | 2004-04-22 | モルタル外壁下地シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005307574A true JP2005307574A (ja) | 2005-11-04 |
Family
ID=35436653
Family Applications (1)
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JP2004126173A Pending JP2005307574A (ja) | 2004-04-22 | 2004-04-22 | モルタル外壁下地シート |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005307574A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009180032A (ja) * | 2008-01-31 | 2009-08-13 | Sumitomo Forestry Co Ltd | 外壁防水構造 |
JP2015194048A (ja) * | 2014-03-31 | 2015-11-05 | セーレン株式会社 | 建築下地用防水シート |
-
2004
- 2004-04-22 JP JP2004126173A patent/JP2005307574A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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