JP2015192964A - 自動車エンジン用濾材並びにその製造方法 - Google Patents

自動車エンジン用濾材並びにその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、特にプリーツ加工したときに面接触を起こすことなく、プリーツの形態を長期に亘って維持することができ、且つ自動車用エンジンフィルタに好適な特性を有する濾材を提供する。【解決手段】本発明に係る濾材は、密層、中間層及び粗層がこの順で積層され、密層、中間層、粗層はいずれも、互いに同一又は異なって、基材の骨格をなす基材繊維及び該基材繊維よりも融点の低い低融点繊維を含み、密層及び中間層中の低融点繊維の配合比率が各層100重量%中、57重量%以上100重量%未満であり、目付が180〜550g/m2であり、前記積層体の密層側面に、長手方向に延びる複数本の平行する畝を有することを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、プリーツタイプフィルタ用の不織布製濾材に関し、特に、自動車用エンジンフィルタに好適な、低通気抵抗、曲げ硬さ、高捕集効率、高捕集量及び長寿命の不織布製濾材に関するものである。
従来より、自動車用エンジンフィルタには、微細な塵埃に対する高い捕集効率と長時間のフィルタ寿命が求められている。その方策として、例えば、特許文献1〜2には、濾材の厚さ方向に粗層、中間層、密層を、平均繊度が次第に小さくなるように積層し、密度勾配を設けた積層不織布が開示されている。また、特許文献3〜4には、繊維にエレクトレット加工を施し、捕集効率を向上させる方法が開示されている。更に、特許文献5〜6には、メルトブロー法等により製造した極細繊維からなる不織布を用いる方法が記載されている。加えて、特許文献7〜8には、分割繊維やナノファイバー等の極細繊維を用いて塵埃の捕集効率を上げる手法が開示されている。また従来より、捕集効率を上げるために、不織布の表面に樹脂を塗布して高密度化を図る技術も知られている。特に、塗布する際に塗工液を発泡させておくと、発泡塗料中の気泡を破泡させる際に、不織布に微多孔膜を形成することができ、この微多孔膜の存在により、濾過効率を上げることが可能となる。
特開平10−180023号公報 特開2004−243250号公報 特開2010−142703号公報 特開2001−246211号公報 特開2008−075227号公報 特開2002−266219号公報 特開2010−281012号公報 特開2010−058328号公報
上述したように、従来より種々の方策が検討されているが、近年ではより高捕集効率、高捕集量、長寿命の濾材が求められている。
捕集効率を上げる方法としては、繊維を更に細くする方法が考えられる(例えば、特許文献5〜8)。しかしながら、繊維を細くして不織布の空隙率を下げると、通気度も共に低下するため、通気抵抗が大きくなってしまう。そうすると、濾材は目詰まりしやすくなり、結果として、フィルタライフが短くなり、捕集量も低下してしまう。
また、捕集効率を上げる他の方法としては、濾材を厚くする方法も考えられる。濾材を製品として用いるときには使用面積が広くなるようプリーツ加工を施すことが多い。そのため濾材を厚くすると、プリーツ加工し難くなる、プリーツ加工後の濾材において隣り合う襞が面接触するため実質的な濾過面積が減少することがある。濾過面積が減少すると、捕集効率を高めることが難しくなる上、面接触のために圧力損失が大きくなりフィルタライフが短くなるという問題を生じてしまう。
加えて、濾材の製造コストを下げるため、エレクトレック加工を施した繊維や、発泡塗料等を使用せず、より安価に濾材を製造する必要がある。
この様な状況下、本発明は、特にプリーツ加工したときに面接触を起こすことなく、プリーツの形態を長期に亘って維持することができ、且つ自動車用エンジンフィルタに好適な特性(低通気抵抗、曲げ硬さ、高捕集効率、高捕集量及び長寿命)を有する濾材の提供を課題として掲げた。
本発明者は、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の構成を有する不織布積層体の片面に畝を形成しておき、対向する畝同士が接触するようにプリーツ加工すれば、畝がプリーツの支えとなり、濾過時の風圧に耐え、プリーツの形態を長期に亘って維持できる上、自動車用エンジンフィルタとして所望の特性を有する濾材が得られることを見出し本発明を完成した。
すなわち、本発明に係る濾材は、不織布からなる密層、該密層よりも繊維の平均繊度の大きな不織布からなる中間層及び該中間層よりも繊維の平均繊度の大きな不織布からなる粗層がこの順で積層され、密層、中間層、粗層はいずれも、互いに同一又は異なって、基材の骨格をなす基材繊維及び該基材繊維よりも融点の低い低融点繊維を含み、密層及び中間層中の低融点繊維の配合比率が各層100重量%中、57重量%以上100重量%未満であり、目付が180〜550g/m2であり、前記積層体の密層側面に、長手方向に延びる複数本の平行する畝を有することを特徴とする。濾材はシリコーンオイルが付着する繊維を含んでいることがより好ましく、前記シリコーンオイルが付着する繊維を、密層100重量%中、1重量%以上43重量%以下含み、中間層100重量%中、1重量%以上20重量%以下含むことが更に望ましい態様である。また、密層と中間層における繊維の平均繊度差が0.1〜5dtexであり、中間層と粗層における繊維の平均繊度差が0.1〜8dtexであることが好ましい。更に、低融点繊維の配合比率は、各層100重量%中、57重量%以上100重量%未満であり、低融点繊維以外の残部は、シリコーンオイルが付着した繊維及び/又はシリコーンオイルが付着していない繊維であり、シリコーンオイルが付着した繊維とシリコーンオイルが付着していない繊維の配合比率は、重量比で、密層においては90:10〜100:0であり、中間層においては20:80〜80:20であり、粗層においては10:90〜0:100であることが望ましい。加えて、密層の目付が100〜350g/m2であり、中間層の目付が40〜130g/m2であり、粗層の目付が30〜100g/m2であることが望ましい。また、前記畝は幅方向に、0.5〜5列/10cm形成されており、畝の高さが1〜7mmであることがより好ましい態様である。
本発明によれば、プリーツタイプのフィルタ用不織布濾材において通気抵抗を上げることなく捕集効率を高レベルで維持しながら、ダストの捕集量を増大できるようになり、これにより濾材のロングライフ化を達成することが可能となる。
本発明に係る濾材の実施態様の一例を示す概略断面図である。 プリーツ加工前の押圧タイプの濾材の一例を示す概略斜視図である。 プリーツ加工後の押圧タイプの濾材の一例を示す概略断面図である。 プリーツ加工前の押圧タイプの濾材の一例を示す概略斜視図である。 プリーツ加工後の押圧タイプの濾材の一例を示す概略断面図である。 プリーツ加工後の従来タイプの濾材の一例を示す概略断面図である。 プリーツ加工前のニードルパンチタイプの濾材の一例を示す概略斜視図である。 プリーツ加工後のニードルパンチタイプの濾材の一例を示す概略断面図である。 プリーツ加工後のニードルパンチタイプの濾材の一例を示す概略断面図である。 畝出加工装置の一例を示す概略斜視図である。 円形の円盤を示す概略図である。 円形の円盤を用いたときの畝出加工を示す概略図である。 凸部を有する円盤を示す概略図である。 凸部を有する円盤を用いたときの畝出加工を示す概略図である。
以下、本発明に係る濾材に関して、実施例を示す図面を参照しつつ具体的に説明するが、本発明はもとより図示例に限定される訳ではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
<濾材>
図1は、本発明に係る濾材の実施態様の一例を示す概略断面図である(図中の矢印は、濾材を通過するエアの方向を示す)。濾材10は、エアの流出側に細い繊度からなる高密度の不織布からなる密層1、該密層1よりも繊維の平均繊度の大きな不織布からなる中間層2、及び該中間層2よりも繊維の平均繊度の大きな不織布からなる粗層3を含むものである。濾材10において、密層1、中間層2、粗層3は、この順で積層されている。そして、該三層は、ニードルパンチ、ウォーターパンチ等により繊維同士を絡合すること一体化されている。
密層1、中間層2、粗層3はいずれも不織布からなる。密層1は粒径の小さな微粒子を捕捉する機能を有している。また粗層3は、比較的粒径の大きな塵埃を捕捉する機能を有している。そして中間層2は、粗層3で捕捉できなかった塵埃を捕捉したり、フィルタライフを長くするために、密層1で捕捉される塵埃の量を調整する機能を有している。
本発明において、濾材10は、前記積層体の密層側面に、濾材10の長手方向に延びる複数本の平行する畝を有する点に特徴を有する。本発明では、用語「畝」は、長尺の凸部のみならず、部分的な凸部が規則的に繰り返して全体として長尺な(凸部)集合体を形成する凸部も含む意味で用いる。好ましい畝としては、後述する押圧タイプの畝や、ニードルパンチタイプの畝等が挙げられる。
<押圧タイプの畝>
押圧タイプの畝5bは、繊維束の中心が最も盛り上がった形態であり、厚さ方向に円錐断面、楕円形断面又は矩形断面を有することが好ましい。前記畝5bは、濾材10をプリーツ加工した際に、折り曲げられた濾材の対向する面に存在する畝5bが、互いに接触できるように形成されている。畝5bの製造方法は後に詳述するが、畝5bは濾材10を構成する各層の繊維を押し出すことによって形成される。このように繊維を押し出して畝5bを形成した場合、畝5bを剛直に仕上げることができるため、十分な強度を発揮できる。特に、畝5bを後述する円盤を用いて製造すると、均一な高さ・幅を有する畝を簡便に形成できるため好ましい。
図2は、押圧タイプの濾材10のプリーツ加工前の概略斜視図を示す。図2には、濾材10に直線状の畝5bが、エアの流出側に2列形成されている状態が示されている。濾材10をプリーツ加工するときは、濾材10を、濾材10の端部から、畝5bが形成される長尺方向xに折り曲げていき、襞を形成する。なお、押圧タイプの畝が濾材の片面に連続して存在している状態を「直線状の畝」と称す。
このようにして形成されたプリーツ加工後の濾材10を図3に示す。図3に示すように、濾材10は、直線状の畝5bが、自らと対向するようにプリーツ加工されているため、谷折り(濾材10の畝が形成されている畝出加工面が表)の畝出加工面には、一つの畝に存在する畝同士が接触する接触点6が存在することになる。この接触点6が存在することで、濾材10に空気を流入しても、接触点6がプリーツの支えとなり、風圧に耐えて濾材10のプリーツ形状を保つことが可能となる。
また図4は、畝5bを濾材10の片面に部分的に形成したときのプリーツ加工前の濾材10の斜視図である。図4に示すように、本発明は、部分的に形成される凸部が規則的に繰り返し、全体として長尺な(凸部)集合体を形成する凸部も含む。このような押圧タイプの畝が濾材の片面に非連続で存在している状態を、畝の形状に基づいて「かまぼこ型状の畝」と称す。なお「かまぼこ型」とは、畝を幅方向に切断したときの断面が中央部が盛り上がった半月型又は矩形であり、畝を真上から見ると長尺方向が幅方向よりも長い矩形である状態をいう。そして図5は、図4に示す濾材10を、かまぼこ型状の畝同士が向かい合って接触するようにプリーツ加工を施した例である。このように向かい合うかまぼこ型状の畝が接触しさえすれば、この接触点6がプリーツの支えとしての役割を果たすため、畝を連続した直線状のものとしなくても、本発明の効果は十分に発揮される。
図6は、プリーツ加工後の従来タイプの濾材の一例を示す概略断面図である。従来タイプの濾材は畝を有していないため、向かい合う畝(凸部同士)が接触する接触点6が存在しない。そのため、矢印で示す方向でエアを濾材に流入すると、濾材の繊維間が密であるため、エア流入側には空気が滞留してしまい、濾材が隣り合うプリーツと面で接触したり、プリーツがV字からU字に開く虞がある。プリーツ形状がU字状になると、U字底部でのみ濾過が行われるようになり、濾材全面を使っての濾過が難しくなる。また通気抵抗が大きくなる等の不具合が生じる。そうすると、捕集効率が低下しフィルタライフを長くすることが困難となってしまうため、通常は、プリーツの山なりに沿ってホットメルト樹脂を線状に吐出してビードを形成したり、リブ等の固定具を設けてプリーツを固定している。
すなわち本発明では、濾材10に畝5bが形成されているため、濾材10は固定具なしでも接触点6の存在によって、流入する風圧で、隣り合うプリーツが面接触することなく、プリーツが開くことを抑制できる。そのため、プリーツの形状を長期に亘って維持することが可能となり、濾材10のフィルタライフを長くできたり、リサイクルが容易になる、といった様々な利点が期待できる。
畝出加工により形成される畝の幅は、比較的広い方がプリーツ加工した際に畝同士を突き合わせやすいため好ましい。このような理由から畝の幅は、例えば、1〜10mmが好ましく、より好ましくは1.5〜8mmであり、更に好ましくは1.8〜4mmである。畝の幅が下限値を下回ると、濾材の通気度は確保できるため、濾過効率の低下は防げるものの、プリーツ加工した際に畝が対向して存在する畝と重なり合い難く、畝がプリーツの支え機能を十分に発揮できない虞があるため好ましくない。また畝の幅が上限値を上回ると、押圧部の面積が大きくなり、濾材の通気抵抗が高まる虞がある。なお、畝の幅は後述する円盤のリング幅と同程度である。
かまぼこ型状の畝の場合、畝の長さは、例えば、7〜50mmが好ましく、より好ましくは10〜40mmであり、更に好ましくは10〜30mmである。畝の長さが前記範囲内であれば、濾材が面接触することもなく、また濾材の通気抵抗を必要以上に上げることがないため好ましい。
なお本発明では、濾材の片面に直線状の畝又はかまぼこ型状の畝、若しくはその両方が形成されているものであるが、プリーツ加工のし易さから、濾材の片面に直線状の畝のみ、又はかまぼこ型状の畝のみが形成されていることが好ましい。
<ニードルパンチタイプの畝>
図7には、プリーツ加工する前におけるニードルパンチタイプの濾材10の状態を示す。ニードルパンチタイプの畝5bとは、繊維束が不織布表面よりも突き出た状態(より具体的には、フォークニードルで1回以上突いた状態)の凸部5aが複数個連続したものである。すなわち、畝5bは図7中、点線で囲われている部分をいう。ニードルパンチタイプの畝は、無制限に凸部が連続することにより形成される場合と、所定の周期及び所定の間隔で凸部を現出させる場合とがある。理論的には凸部が2個存在すれば、濾材の面接触を回避できるものの、凸部を複数個(例えば、プリーツを形成したときに、一山当たり6〜10個、もしくはそれ以上存在するように)形成しておくことが好ましい。前記「凸部」「畝」は、コードカーペットのコードを小さくしたような形状を有する繊維束、又はこの繊維束が連続して形成されたものが好ましい。
前記凸部5aは、繊維束の中心が最も盛り上がった形態であり、特に凸部5aは、円を底面とし繊維束がループ状の釣鐘状もしくはお椀状(半月型に盛り上がった形)であることが好ましい。隣り合う凸部3aは、凸部3aの根元が一部重なっていてもよいが、重なっていなくてもよい。
図7では、濾材10に畝5bが、エアの流出側の表面に3列形成されている。濾材10をプリーツ加工するときは、濾材10を、濾材10の端部から、畝5bが一列に並ぶ長尺方向xに折り曲げていき、襞を形成する。
このようにして形成されたプリーツ加工後の濾材10を図8に示す。図8に示すように、濾材10は、各畝が、自らと対向するようにプリーツ加工されているため、谷折り(濾材10の畝が形成されている畝出加工面が表)の畝出加工面には、一つの畝に存在する凸部同士が接触する接触点6が存在することになる。この接触点6が存在することで、濾材10に空気を流入しても、接触点6がプリーツの支えとなり、風圧に耐えて濾材10のプリーツ形状を保つことが可能となる。
また前記凸部5aは、濾材10をプリーツ加工した際に、折り曲げられた濾材の対向する面にそれぞれ存在する凸部5aが、互いの頂部で接触できるような間隔で濾材10の片面に形成されていてもよい。図9は、凸部5aを濾材10の片面に部分的に形成し、凸部同士が向かい合って接触するようにしてプリーツ加工を施した例である。このように向かい合う凸部5a同士が接触しさえすれば、この接触点6がプリーツの支えとしての役割を果たすため、凸部をプリーツの山折り側(濾材10の畝が形成されている畝出加工面が表)に形成しなくても、十分に効果が発揮される。凸部間の間隔はプリーツ幅に応じて適宜調整されるが、例えば、接触する凸部5aの頂部間隔は、凸部の底面幅±1〜5mmが好ましい。
また、畝出方向に占める凸部の数は、凸部の断面積との関係から、0.5〜6個/cmが好ましく、より好ましくは1〜5個/cmである。畝出方向に占める凸部の個数が下限値を下回ると、濾材にプリーツ加工を施す際に、凸部同士が突き合わせた状態にならず、接触点が生じない虞がある。また、上限値を超えると、濾材が機械的強さを損ない、更に畝出加工により繊維間に貫通孔が多数形成され、捕集効率を下げてしまう虞があるため好ましくない。
凸部の断面積は2〜10mm2が好ましく、より好ましくは3〜8mm2である。凸部の断面積が前記範囲内であれば、倒れにくい剛直な凸部が形成できるため好ましい。
<共通の性質>
畝の形態に関わらず、濾材の目付は、180〜550g/m2であり、より好ましくは230〜500g/m2であり、更に好ましくは280〜450g/m2である。目付が下限値を下回ると、塵埃の捕集効率及び捕集量が悪化し、畝を形成するための繊維量も乏しく、剛直な畝を形成できない虞があるため好ましくない。また上限値を超えると、濾材が厚くなり、プリーツの山と谷をシャープなものにできず、畝を形成することによる効果が充分に発揮されない虞があるため好ましくない。
また畝の形態に関わらず、畝は濾材の幅方向に、0.5〜5列/10cm形成されていることが好ましく、より好ましくは0.7〜4列/10cmであり、更に好ましくは0.8〜2列/10cmである。畝数が前記範囲を下回ると、畝の間隔が広くなりすぎてしまい、濾材が面接触を起こしやすくなるため好ましくない。また、畝数が前記範囲を超えると、畝の占める面積が増大し、却って通気抵抗が大きくなる虞がある。通気抵抗が大きくなると、エアが通過できる小さな繊維間の空隙から、圧力差により勢いよく被濾過流体が通過することとなり、捕集効率の低下を招く虞があるため好ましくない。
また畝の形態に関わらず、畝出加工により形成される畝の高さは、例えば、1〜7mmが好ましく、より好ましくは1.5〜4.5mmであり、更に好ましくは1.7〜3mmである。畝の高さが下限値を下回ると、プリーツ加工しても畝の接触点が明確にならず、プリーツが開き通気抵抗が大きくなるため好ましくない。一方、畝の高さが上限値を超えると、畝の接触面積が増大し、畝が倒れたり、畝が接する接触する畝に押されて潰れてしまう虞がある。
濾材の厚さは、0.7〜8.5mmが好ましく、より好ましくは2〜8mmであり、更に好ましくは4〜8mmであり、通気抵抗が小さくなることから特に4〜6mmが好ましい。濾材の厚さが下限値を下回ると濾材の剛性が十分なものとならず、プリーツが変形したり、破損しやすくなることが懸念される。また、上限値を上回ると、濾材が厚すぎてプリーツを形成し難くなる虞がある。
また濾材は、濾材として必要な剛性を有している必要がある。プリーツ加工を考慮した場合、濾材が硬いほど、プリーツ形成後の濾材形状がシャープなものとなり、また使用時の風圧による膨らみも低減できるため好ましい。そのため、JIS L1913 6.7.1カンチレバー法にて測定される濾材の曲げ硬さは、150mm以上が好ましい。
このような濾材にプリーツ加工を施し、エレメントを作製して測定される、JIS D1612に記載の通気抵抗は、150〜350Paが好ましく、より好ましくは180〜300Paであり、更に好ましくは210〜260Paである。
<基材>
本発明に係る濾材は、基材となる不織布に畝出加工を施すことにより製造される。基材となる不織布は、濾材としての性能を高めるために、少なくとも密層、中間層、粗層の三層を含む積層構造を有する必要がある。密層、中間層、粗層はいずれも、互いに同一又は異なって、基材の骨格をなす基材繊維及び該基材繊維よりも融点の低い低融点繊維を含む。
基材に含まれる繊維の繊度は、繊維の種類を問わず、例えば、0.8〜33dtexが好ましく、より好ましくは1.3〜17dtexであり、更に好ましくは1.5〜10dtexである。繊度が下限値を下回ると、畝に適度な剛性を付与することが難しくなり、剛直な畝を形成できず、プリーツ後の濾材が面接触を起こしやすくなるため好ましくない。また、繊度が上限値を超えると繊維の絡みが悪くなり、綺麗に畝を出すことができない虞があるため好ましくない。また密層、中間層、粗層に含まれる繊維は、層中の全ての繊維が同じ繊度を有していてもよく、異なる繊度を有していてもよい。特に粗層においては、粗塵を捕捉する空隙を形成・確保するために、10〜33dtex(より好ましくは15〜25dtex)の太めの繊維が1〜20重量%(より好ましくは5〜15重量%)程度含まれていることが好ましい。
本発明では、塵埃を含むエア流入側から密度が徐々に高くなるように、基材を構成する各層に配合される繊維の繊度を変えている。そのため各層は、層間で、含まれる繊維の平均繊度に差を有している。微小な塵埃を効率良く且つ大量に捕捉するためには、各層間の繊維の平均繊度差は0.1〜9dtexが好ましく、より好ましくは0.1〜6dtexである。前記範囲内であれば、特に自動車用エンジンフィルタ用途に要求される高いレベルの性能を発揮できるため好ましい。一方、各層間の繊維の平均繊度差が下限値を下回ると、粗密差が発揮され難く、結果として所望量の塵埃を捕集できない虞がある。また、上限値を上回ると、各層間の粗密差が大きくなりすぎてしまい、塵埃の粒径に応じた捕捉が難しくなる虞がある。
より具体的には、密層と中間層における繊維の平均繊度差は、例えば、0.1〜5dtexが好ましく、より好ましくは1〜4dtexであり、更に好ましくは1.5〜3dtexである。比率としては、中間層における繊維の平均繊度は、密層中の繊維の平均繊度に対し、例えば、1.2〜2.5倍が好ましく、より好ましくは1.5〜2.3倍であり、更に好ましくは1.8〜2.2倍である。
また、中間層と粗層における繊維の平均繊度差は、例えば、0.1〜8dtexが好ましく、より好ましくは0.5〜6dtexであり、更に好ましくは1〜4dtexである。比率としては、粗層における繊維の平均繊度は、中間層における繊維の平均繊度に対し、1.01〜3倍が好ましく、より好ましくは1.1〜1.7倍であり、更に好ましくは1.15〜1.5倍である。
また、密度勾配を有する積層構造とするためには、密層を構成する繊維の平均繊度は、例えば、0.8〜3dtexが好ましく、より好ましくは1.5〜2.8dtexであり、更に好ましくは1.7〜2.5dtexである。
また中間層を構成する繊維の平均繊度は、例えば、2〜10dtexであり、より好ましくは3.5〜7dtexであり、更に好ましくは4〜4.6dtexである。
更に粗層を構成する繊維の平均繊度は、例えば、5〜20dtexであり、より好ましくは5.2〜12dtexであり、更に好ましくは5.4〜10dtexである。
なお本発明において、各層に含まれる繊維の平均繊度は、各層に含まれる全繊維の重量平均で求めることとする。
このようにして得られる基材の各層間の密度差は、例えば、0.02〜0.20g/cm3が好ましく、より好ましくは0.05〜0.15g/cm3であり、更に好ましくは0.08〜0.12g/cm3である。各層間の密度差が下限値を下回ると、塵埃の粒径に応じた捕捉が難しくなり、結果として塵埃の捕集量が上がらない虞がある。一方、上限値を超えると、密度差が大きすぎるため、隣り合う層との界面に塵埃が集積してしまい、フィルタ寿命が短くなる虞がある。フィルタ寿命が短くなると、結果として塵埃の捕集量が上がらないため好ましくない。なお、各層の密度は、目付を厚さで除することにより求められる。
基材の骨格をなす繊維(以降、「基材繊維」と称す)は、例えば、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維、ポリ乳酸繊維、ポリアリレート等のポリエステル繊維;ナイロン6、ナイロン66、アラミド繊維(パラ系アラミド繊維、メタ系アラミド繊維等)等のポリアミド繊維;ポリアクリロニトリル繊維、ポリアクリロニトリル−塩化ビニル共重合体繊維等のアクリル繊維;ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維等のポリオレフィン繊維;ポリフェニレンサルファイド繊維;等の各種合成繊維が挙げられる。中でも、性能と価格のバランスが良いことから、ポリエステル繊維が好ましく用いられ、特にポリエチレンテレフタレート繊維が好ましい。また基材繊維としては、要求される性能に応じて、合成繊維の他に、レーヨン、ポリノジック、キュプラ、リヨセル等の再生繊維;綿、パルプ、カポック、麻、毛、絹等の天然繊維;等を含んでいてもよい。これらの繊維は、前述した密層、中間層、粗層のいずれの層にも使用することができる。また、密層、中間層、粗層は同一種の繊維を含んでいてもよく、異種の繊維を含んでいてもよい。
また基材繊維は、中実繊維、中空繊維の何れも使用できる。また繊維の断面形状も特に限定されるものではなく、丸断面;三角断面、星型断面、Y字断面、十字断面等の異型断面;等も使用できる。異型断面繊維は、濾材の密度を調整する手段として有効である。
また、あまり繊維の絡合が進まないようにするために、繊維間の摩擦抵抗を小さくする目的で、基材にシリコーンオイルを付与することが効果的である。シリコーンオイルによる処理を施すと、繊維−繊維間及び/又は繊維−金属(例えば、ニードル)間の摩擦抵抗が小さくなる。摩擦抵抗が小さくなると、繊維が滑りやすく繊維同士の絡みが悪くなり、繊維間が疎な不織布となる。繊維間が必要以上に過密化しないことで、塵埃を粒径に応じて効率よく捕集できる上、塵埃との帯電列間差を大きくする効果が発揮されるため、結果として塵埃の捕集量を向上することが可能となる。
シリコーンオイルとしては、繊維−繊維間及び/又は繊維−金属間の摩擦抵抗を小さくできるものであれば特に限定されないが、繊維用の処理剤(例えば、繊維の風合い改良用の処理剤等)として広く用いられるシリコーンオイルが好ましい。前記シリコーンオイルとしては、例えば、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、アミノ変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、アルキル・ポリエーテル変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル等が挙げられ、中でもポリジメチルシロキサンが好ましい。
これらのシリコーンオイルを基材に付与する方法としては、基材を構成する繊維にシリコーンオイルが付着する方法であれば特に限定されるものではないが、例えば、基材を構成する繊維として、シリコーンオイルが付着した繊維を配合する方法、基材を製造した後に基材にシリコーンオイルを、含浸、コーティング、又は噴霧等により付与する方法が挙げられる。本発明では、シリコーンオイル量を調整しやすいことから、濾材に、シリコーンオイルが付着した繊維を配合する方法により、シリコーンオイルを基材に付与することが好ましい。
シリコーンオイルは、繊維100重量%中、0.05〜5重量%含まれることが好ましく、より好ましくは0.1〜3重量%である。シリコーンオイルの量が下限値を下回ると、摩擦抵抗が充分に低下しない虞がある。また上限値を超えると、繊維が充分に絡合せず、形が崩れる虞があるため好ましくない。
またシリコーンオイルが付着した繊維は、各層100重量%中、1〜45重量%含まれることが好ましく、より好ましくは5〜40重量%である。含有量が下限値を下回ると、シリコーンオイルの量が下限値を下回ると、摩擦抵抗が充分に低下しない虞がある。また上限値を超えると、繊維が充分に絡合せず、不織布の強度が低下すると共に、製造コストが上昇するため好ましくない。
特に、密層100重量%中、シリコーンオイルが付着した繊維は、例えば、1重量%以上含まれることが好ましく、より好ましくは5重量%以上であり、更に好ましくは8重量%以上である。上限は、例えば、43重量%以下が好ましく、より好ましくは30重量%以下であり、更に好ましくは15重量%以下である。含有量が前記範囲内であれば、通気抵抗と捕集性能のバランスに優れる濾材が得られるため好ましい。
同様に、中間層100重量%中、シリコーンオイルが付着した繊維は、例えば、1重量%以上含まれることが好ましく、より好ましくは2重量%以上であり、更に好ましくは4重量%以上である。上限は、例えば、20重量%以下が好ましく、より好ましくは12重量%以下であり、更に好ましくは8重量%以下である。含有量が前記範囲内であれば、通気抵抗と捕集性能のバランスに優れる濾材が得られるため好ましい。
加えて、粗層100重量%中、シリコーンオイルが付着した繊維は、例えば、20重量%以下が好ましく、より好ましくは12重量%以下であり、更に好ましくは8重量%以下であり、特に好ましくは5重量%以下である。粗層に用いる繊維は、密層及び中間層で用いる繊維と比べると太いため、元々繊維を交絡させ難い。そのため、粗層中の繊維を充分に絡合するため、粗層においては、シリコーンオイルが付着した繊維が含まれていなくても(すなわち、0重量%であっても)よい。
また、プリーツ加工がスムーズに進むようにし、形成されるプリーツがシャープな形状となるように、濾材を構成する繊維には、濾材の骨格を形成する基材繊維よりも融点の低い繊維(以降、「低融点繊維」と称す。例えば、低融点部を有する複合繊維等である)を混綿する。低融点繊維は、熱処理により繊維の一部又は全部が溶融するため、この溶融した繊維(樹脂)が、濾材を構成する繊維を接着する機能を有する。熱処理後の冷却により、溶融した低融点繊維は固化して、繊維の接着強度を高めると共に、濾材に適度な強度を付与することができるため、濾材の寸法が安定し、且つ濾材に適度な剛性を付与することが可能となる。また、繊維の固着には、接着剤樹脂を含むエマルジョンやラテックス等を用いて含浸加工、噴霧加工、泡加工等による処理を行うことが一般的であるが、これらの方法ではエマルジョンやラテックスに含まれる水分を乾燥させる必要があり、多大なエネルギーを要してしまう。しかし、低融点繊維を用いれば、このような問題も解消されるため好ましい。なお本発明において、低融点繊維は、密層、中間層、粗層の全てに含まれている。
前記低融点繊維の融点は、例えば、上限が基材繊維の融点から30℃以下が好ましい。融点差が小さく(例えば、30℃以下に)なると、低融点繊維を溶融すべく熱処理を施した際に、何らかのトラブルによって温度に異常が生じた場合に、繊維が軟化又は溶融する等の熱劣化を起こす可能性があるため好ましくない。低融点繊維の融点の上限は、繊維の融点から50℃以下がより好ましい。一方、低融点繊維が十分に軟化又は溶融するよう、低融点繊維の融点の下限は、繊維の融点から150℃以下が好ましく、より好ましくは繊維の融点から100℃以下である。低融点繊維の融点は、例えば、50〜150℃であることが好ましく、より好ましくは70〜120℃である。
また低融点繊維としては、ポリエチレン−ポリプロピレン、ポリエステル−変性ポリエステル等の融点の異なる複数の樹脂からなる芯鞘構造、偏心構造、あるいはサイドバイサイド構造を有する複合繊維;変性ポリエステル繊維;変性ポリアミド繊維;変性ポリプロピレン繊維等の変性ポリオレフィン繊維;等が使用できる。本発明においては、低融点部分の樹脂が接着剤として働き、高融点部分の繊維が濾材を構成する繊維として機能するよう複合繊維が好ましく、特に力学的特性に優れる芯鞘構造を有するものが好ましい。
低融点繊維の繊度は、例えば、0.8〜15dtexであることが好ましく、より好ましくは1.5〜10dtexである。低融点繊維の繊度が前記範囲内であれば、低融点繊維が容易に溶融し、加熱処理時間を短縮できる。低融点繊維と各層を構成する基材繊維とは、繊度が同じであっても異なっていてもよい。
低融点繊維も、密層、中間層、粗層で密度勾配を有していることが好ましく、密層に含まれる低融点繊維の繊度は、例えば、0.8〜3dtexが好ましく、より好ましくは1.5〜2.8dtexであり、更に好ましくは1.7〜2.5dtexである。
また中間層に含まれる低融点繊維の繊度は、例えば、3〜5dtexであり、より好ましくは3.5〜4.8dtexであり、更に好ましくは4〜4.6dtexである。
更に粗層に含まれる低融点繊維の繊度は、例えば、3〜5dtexであり、より好ましくは3.5〜4.8dtexであり、更に好ましくは4〜4.6dtexである。
本発明では、形成した畝が倒れたり凹んだりすることを防止するため、畝を剛直なものとすることが重要であり、低融点繊維の配合比率は多いほど好ましいが、多すぎると繊維間の空間が減少する等してダストの捕集量が低下する場合がある。そのため低融点繊維の配合比率は、例えば、各層100重量%中、100重量%未満であり、より好ましくは98重量%以下であり、性能と製造コストのバランスが良いことから、95重量%以下が好ましい。また下限は、57重量%以上であり、より好ましくは75重量%以上であり、更に好ましくは85重量%以上である。低融点繊維の配合比率が下限値を下回ると、曲げ硬さが低下しプリーツ形状を維持できなくなるため、濾材の通気抵抗が高くなる虞がある。
特に密層、中間層中の低融点繊維の配合比率も、前記と同様の理由から、各層100重量%中、100重量%未満であり、より好ましくは98重量%以下であり、95重量%以下が好ましい。また下限は、57重量%以上であり、より好ましくは75重量%以上であり、更に好ましくは85重量%以上である。
密層、中間層、粗層はいずれも基材の骨格をなす基材繊維と低融点繊維とを含む。低融点繊維の配合比率は前記の通りであるが、各層における低融点繊維以外の残部は、シリコーンオイルが付着した繊維(「Si繊維」と称す)及び/又はシリコーンオイルが付着していない繊維(通常の繊維という意味で、レギュラー繊維「R繊維」と称す)の、一成分系又は二成分系であることが好ましい。
密層においてSi繊維とR繊維の配合比率は、重量比(Si繊維:R繊維)で、0:100〜100:0が好ましく、Si繊維を用いると捕集性能がアップするため、より好ましくは90:10〜100:0であり、更に好ましくは95:5〜100:0であり、特に好ましくは100:0である。
中間層においてSi繊維とR繊維の配合比率は、重量比(Si繊維:R繊維)で、0:100〜100:0が好ましく、繊維の絡合度合いを調整するため、より好ましくは20:80〜80:20であり、更に好ましくは30:70〜70:30であり、特に好ましくは40:60〜60:40である。
粗層においてSi繊維とR繊維の配合比率は、重量比(Si繊維:R繊維)で、0:100〜100:0が好ましく、繊維の絡合を促進するため、より好ましくは10:90〜0:100であり、更に好ましくは5:95〜0:100であり、特に好ましくは0:100である。
また密層、中層、粗層に用いる繊維は、繊維長が100mm以下の短繊維(より好ましくは20〜100mm、更に好ましくは32〜76mm)であることが好ましい。上限値を超えると、カード機での解繊性が悪くなるため好ましくない。
密層の目付は、例えば、100〜350g/m2が好ましく、より好ましくは140〜260g/m2であり、更に好ましくは160〜250g/m2である。密層の目付が下限値を下回ると、塵埃の捕集効率が下がる虞があるため好ましくなく、上限値を超えると濾材の通気抵抗が上がる虞があるため好ましくない。
中間層の目付は、密層の目付より小さく、粗層の目付より大きいことが好ましく、例えば、40〜130g/m2が好ましく、より好ましくは60〜120g/m2であり、更に好ましくは70〜100g/m2である。目付が下限値を下回ると、粗層で捕集できなかった粗塵の捕集効率が下がる虞があるため好ましくなく、上限値を超えると、濾材が厚くなりパッケージに収まらない虞があるため好ましくない。
粗層は比較的粒径の大きな塵埃の捕捉を目的とするため、ある程度の嵩高さが必要となる。そのため、粗層の目付は、例えば、30〜100g/m2が好ましく、より好ましくは40〜80g/m2であり、更に好ましくは50〜70g/m2である。目付が下限値を下回ると、比較的粒径の大きな塵埃の捕集効率が低下する恐れがあるため好ましくない。また上限値を超えると、濾材が厚くなりパッケージに収まらない虞があるため好ましくない。
要求品質に応じて、濾材を難燃化、抗菌化、防汚化することも可能である。このような各種機能の付与は、濾材を製造した後、樹脂加工などの方法により行ってもよい。特に、高度な機能が要求される場合には、ベースとなるバインダー樹脂に各種難燃剤、抗菌剤、防汚剤等の高機能化剤を添加して処理液を調整し、該基材を該処理液に含浸する、該基材に該処理液を塗布する(コーティング)、該基材に該処理液をスプレーなどで噴霧する等の樹脂加工を行うとよい。また、構成する繊維として、難燃化、抗菌化、防汚化等の各種処理が施された繊維を各層に配合する方法も採用でき、予め処理が施された繊維を用いれば、フィルタ用不織布を製造する段階から効果を享受できるため好ましい。
また基材(濾材)は、密層、中間層及び粗層を含む限り、更に不織布層を積層し4層以上としてもよく、また他の層を含んでいてもよい。
<濾材の製造方法>
本発明に係る濾材の製造方法について説明する。本発明に係る濾材は、予め製造しておいた基材に畝出加工を施すことにより製造される。
1.基材の製造方法
基材となる不織布の製造方法は特に限定されるものではない。本発明では、乾式不織布、湿式不織布、スパンボンド不織布等の各種不織布が適宜使用できる。ウェブの結合方法も特に限定されるものではなく、例えば、ニードルパンチ法、スパンレース法(水流絡合法)等の機械的絡合法;不織布に予め低融点繊維を混綿しておき、この低融点繊維の一部又は全部を熱溶融させて、繊維交点を固着する方法(サーマルボンド法);等の各種結合方法を採用できる。中でも、ニードルパンチ法により繊維を交絡させて、その後加熱処理を行うニードルパンチ及びサーマルボンド法の併用タイプが好ましい。本発明では、密層、中間層、粗層のうち、密層が最もニードルパンチの回数が多くなるようにすると、密層がより高密度になるため好ましい。
基材となる不織布は、密層、中間層、粗層の三層を含む積層体であるが、基材は密層、中間層、粗層の三層が一体化されていることが好ましい。三層を一体化する方法としては、(i)密層又は粗層のいずれかについて、ウェブから不織布を製造しておき、形成された不織布の上に、中間層用ウェブ、及び、粗層又は密層用ウェブを順に積層した後、ニードルパンチ法等の機械的絡合法を施す方法、(ii)予め密層用ウェブ、中間層用ウェブ、粗層用ウェブをそれぞれ製造しておき、三層のウェブを順に積層後、ニードルパンチ法等の機械的絡合法を施す方法、(iii)密層、中間層、粗層用の不織布をそれぞれ製造しておき、得られた各不織布を積層し、その後一体化する方法、等が挙げられる。本発明では特に、(i)の方法が好ましく、密度勾配を大きくするために、ニードルパンチ法により密層用の不織布を製造し、形成された不織布の上に、中間層用ウェブ、及び、粗層用ウェブを順に積層した後、更にニードルパンチ法等の機械的絡合法を施して三層を一体化する方法が好ましい。このようにして濾材を製造すると、密層には、中間層及び粗層と比べてより多い回数のニードルパンチが施されることとなり、密層の繊維の交絡が進む。そうすると、密層をより高密度化できるため好ましい。各層間の接合強度を高めるため、ニードルパンチ法等により繊維を機械的に絡合させたのち、加熱処理を行ってもよい。
なお、各層を一体化する際のニードルパンチ加工は、密層側から針を刺し込むことが好ましい。密層側からニードルパンチ加工を行うと、密層中の繊維が中間層側に突き出すようにして交絡されるため、塵埃の通過を抑制できるためである。このときのニードルパンチ加工は、ニードルパンチ針番手36〜42番、針深さ7〜12mm、ペネ数50〜70ケ/cm2の条件が好ましい。
2.畝出加工
以下、押圧タイプの畝及びニードルパンチタイプの畝について、それぞれの加工方法を詳述する。
2−1.押圧タイプによる畝出加工
押圧タイプによる畝出加工は、
基材を、該基材繊維の融点以下且つガラス転移温度超に加熱する工程(加熱処理工程)、及び
押圧部を有する第一押圧体と、この押圧部に対応する溝を有する第二押圧体とから構成される一対の押圧体間に、加熱処理した基材を挟み、第一押圧体の押圧部と第二押圧体の溝とによって基材を押し出すことで畝を形成する工程(畝出工程)、
を含む点に特徴を有する。
本発明においては、形態安定性に優れた畝を形成するため、押圧方式による畝出工程前に基材に加熱処理を施すことが好ましい。予め基材を、基材繊維の融点以下且つガラス転移温度超に加熱し、基材を構成する繊維を軟化させておくことにより、後述する畝出工程で畝を形成し易くなり、更に形成した畝を剛直にすることが可能となる。
基材を加熱(繊維を軟化)させる方法としては種々の方法が知られており、例えば、基材をエンドレスのベルトコンベアを上下2本備えた熱風循環式乾燥機に通過させる方法、基材を加熱されたシリンダードラム(好ましくは複数)に通過させる方法、或いは熱風循環式乾燥機内に設置されたカレンダーロールやエンボスロール間あるいは複数のフリーロール間を通過させる方法等が挙げられる。中でも、濾材の幅及び厚さを一定に保つ為、エンドレスのベルトコンベア等を用い、基材を挟みながら加熱処理を実施することが好ましい。
加熱温度は、基材繊維の融点以下且つガラス転移温度超であり、具体的には、175〜225℃が好ましく、より好ましくは190〜220℃である。また、濾材の風合いを硬くし、畝をより剛直なものとするために低融点繊維を配合する場合には、加熱温度は、混綿している低融点繊維の融点TLに対し、TL+10(℃)〜TL+15(℃)が好ましい。加熱温度が前記範囲内であれば、低融点繊維を適度に溶融することができるため好ましい。加熱時間は、混綿する低融点繊維の融点や配合比率を考慮して適宜設定するとよいが、例えば、15〜180秒が好ましく、より好ましくは40〜120秒である。
基材に、直線状の畝及び/又はかまぼこ型状の畝を形成する方法としては、本発明では、押圧部を有する第一押圧体と溝を有する第二押圧体を用いる。押圧体の形態は特に限定されるものではなく、例えば、回転ロール;三角、球形、矩形等の突起を有する平板等を用いるとよい。生産効率が高く長期間の運転に適していることから、押圧体としては、例えば、図10に示すように、第一押圧体と第二押圧体をそれぞれ回転ロールとするとよい。回転ロール20には押圧手段として、円盤21が本体22に取り付けられていることが好ましく、もう一方の回転ロール30には、フィルタ用不織布の厚さを考慮して、円盤21に対応する位置に円盤21の幅よりも幅広の溝31が形成されていることが好ましい。基材を押圧する手段は、前記回転ロール20に備えられた円盤21であることが好ましい。この上下一対の回転ロール20、30間に、加熱処理した基材を通過させることにより、基材は、回転ロール20の押圧部(例えば、円盤21)と、回転ロール30の溝31に挟まれ、このときの押圧により不織布が変形することで、畝を形成することができる。
また基材に低融点繊維を配合しておくと、畝出加工の前に加熱処理を行っているため、畝の骨格をなす基材繊維は、畝出加工後、低融点繊維を介して融着された状態になる。畝出加工時の円盤21の押圧により、畝出加工の際に円盤21と直接接触していた低融点繊維は、冷却・固化後、平滑な表面を有する場合がある。
回転ロール20に備えられる円盤21について説明する。円盤21の形状は特に限定されるものではなく、基材を押圧できる形状であることが好ましい。円盤21としては、例えば、円盤の外周全てが不織布を押圧できる円形のものや、凸部を有する円盤が使用できる。
図11には欠損を有しない円形の円盤21を示している。図12には、図11に示す円盤を用いる場合の濾材の製造方法を示している。なお図12に示す手前に向かう矢印は、基材となる基材を導入する方向を示す。図12に示すように、円形の円盤を用いると、円盤の周全体で基材を押圧することができるため、円形の円盤を用いて製造された濾材は、図2に示すような直線状の畝を有するものとなる。
図12に示す円盤21に押圧されて形成される畝は矩形の断面を有する。しかしながら、畝の断面形状はこれに限られるものではなく、円盤21と溝31の形状を変えることにより、三角断面、半円断面、半楕円断面等としてもよい。なお、回転ロール30の溝31の大きさ及び形状は、回転ロール20の押圧部及び不織布が、溝に収まるような形態であることが望ましい。
一方、図13には、凸部40を有する円盤21を示している。凸部40を有する円盤は、凸部40で基材を押圧し、凹部50では不織布を押圧することができない点が特徴的である。図14には、図13に示す円盤を用いる場合の濾材の製造方法を示している(図14に示す手前に向かう矢印は、基材となる基材を導入する方向を示す)。図14に示すように、凸部40を有する円盤を用いると、凸部40と不織布が接触する点では畝が形成され、凹部50が不織布上を通過する時には畝が形成されない。従って、このように凸部40を有する円盤を用いて形成された濾材は、図4に示すようなかまぼこ型状の畝を有するものとなる。図13中、X1及びX2は押圧可能部の長さを表し、Y1及びY2は押圧不可部の長さを表すが、前記押圧可能部の長さは、例えば、7〜50mmが好ましく、より好ましくは10〜40mmであり、更に好ましくは10〜30mmである。なお、X1とX2は同じ長さであっても異なっていてもよく、Y1とY2も同じ長さであっても異なっていてもよい。
また図14に示す円盤21に押圧されて形成される畝は矩形の断面を有する。直線上の畝と同様に、畝の断面形状はこれに限られるものではなく、円盤21と溝31の形状を変えることにより、三角断面、半円断面、半楕円断面等としてもよい。
前記円盤21のリング幅(厚み)は、形成したい畝の幅によって適宜変更されるものであるが、例えば、1〜10mmが好ましく、より好ましくは1.5〜8mmであり、更に好ましくは1.8〜4mmである。リング幅が下限値を下回ると、所望の幅を有する畝を形成できず、プリーツ加工した際に畝が対向して存在する畝と重なり合い難く、畝がプリーツの支え機能を十分に発揮できない虞がある。またリング幅が上限値を上回ると、押圧部の面積が大きくなり、濾材の通気抵抗が高まる虞がある。
また回転ロール20に円盤21を配置するときの円盤間隔は、畝の幅方向の数に応じて適宜調整されるべきであるが、例えば、0.5〜5列/10cm形成されていることが好ましく、より好ましくは0.7〜4列/10cmであり、更に好ましくは0.8〜2列/10cmである。
次に回転ロール30について説明する。回転ロール30は、回転ロール20による押圧を受ける側の押圧体である。通常、このような押圧体としては、所定の溝深さ、幅及びピッチでレーンが設けられた平板や、金属の円柱(軸)に所定の溝深さ、幅及びピッチで溝が形成された回転ロールが使用される。本発明では、省スペース化の観点から回転ロールを用いることが好ましい。図10に示す回転ロール30には、円盤21に対応する所定の溝深さ及び幅を有する溝31が設けられている。
また溝深さは、形成する畝の高さに応じて調整すればよいが、例えば、1〜7mmが好ましく、より好ましくは1.5〜4.5mmであり、更に好ましくは1.7〜3mmである。
溝の幅も、形成する畝の幅に応じて適宜調整でき、例えば、1〜10mmが好ましく、より好ましくは1.5〜8mmであり、更に好ましくは1.8〜4mmである。
畝を粗層側の表面に形成するためには、基材を一対の回転ロール20、30に供給する際、密層が回転ロール30を向くようにして供給し、より低密度側の粗層が回転ロール20を向くようにして供給することが好ましい。
また回転ロールの温度は特に限定されるものではないが、畝を形成し易くするために、加熱されていることが好ましい。回転ロールの温度は、例えば、低融点繊維の融点よりも60℃以上高い温度が好ましく、基材繊維の融点以下かつガラス転移温度超がより好ましい。具体的には175〜225℃が好ましい。なお、回転ロールを加熱する際、繊維が軟化しすぎて繊維間が密にならないよう、通気性を保持できる程度に加熱及び/又は押圧するとよい。
このようにして形成された畝は、エンボス加工(不織布の繊維間を加熱して固定する加工法)とは根本的に異なるものである。一点目の違いは、押圧された面積及び押圧されて形成される畝の配置にある。エンボス加工の場合、形成される凸部は、約2〜7mm2の押圧面積を有しており、濾材の幅方向及び長さ方向に、規則正しく1〜10mm間隔で形成される。これに対して本発明の畝は、20mm2以上の押圧面積を有し、濾材の幅方向に0.8〜5.7列/10cm程度と圧倒的に少ない。すなわち、本発明の場合、押圧面積の比較的大きな畝を、広い間隔をもって形成する点に特徴を有しており、これにより、プリーツの保持力を高めることができる。更に二点目の違いとして、本発明はエンボス加工のように不織布を円盤21で押圧して圧密化するのではなく、溝31を配することにより、円盤21で押圧する際に不織布を溝に沿って折り曲げることで畝を出現させている点が挙げられる。このような方法で製造される濾材は、例えば図2に示すように、濾材の密層面には畝が存在し、その裏面の粗層面には、該畝に対応する凹部が存在することとなる。すなわち、エンボス加工と異なり、畝は圧密化されにくく、畝の存在により濾材の通気度が低下する虞がない。そのため、本発明の濾材によれば、使用時の圧力損失を低減できると共に、フィルタライフを長くできるといった利点が発揮される。また三点目の違いとしては、通常エンボス加工では凸部の高さは0.5mm以下であるのに対し、本発明の畝高さは1mm以上と、エンボス加工で形成した凸部に比べ、高さを有する点でも相違している。
また畝出加工後は、軟化又は溶融した繊維を固化するために、不織布を一旦冷却するとよい。
なお畝出加工は、前述した加熱処理工程を実施した後に実施されればよく、(i)加熱処理工程に引き続き、畝出加工を実施する方法や、(ii)加熱処理工程を実施し、一旦不織布を冷却して巻き上げた後、プリーツ加工を行う際に再度不織布を加熱して繊維を軟化又は溶融せしめた後、畝出加工を実施する方法も採用できる。
2−2.ニードルパンチタイプによる畝出加工
ニードルパンチタイプによる畝出加工は、
基材にニードルパンチ加工を施して、基材表面に凸部を形成する工程(畝出工程)、
必要に応じて、畝出工程で得た濾材を加熱する工程(加熱処理工程)、
を含む点に特徴を有する。
ニードルパンチタイプによる畝出加工とは、コードカーペットにおけるコードを形成する方法に類似し、具体的には、濾材の幅方向及び長さ方向に、基材を構成する繊維が複数個連続して集束及び突き出された凸部(畝)を形成する加工をいう。なお、凸部(畝)は不織布前面に亘って形成する必要はない。畝出加工は、基材のエア流出側表面に、繊維が高く突き出た突起を形成できるものであれば特に限定されるものではない。
ニードルパンチ加工は、エンボス加工の表面加工に比べ、不織布製造用の装置を転用できることから、不織布製造装置以外の装置の導入が不要となるため簡便な加工方法と言える。また、エンボス加工とは異なり、ニードルパンチ加工であれば凸部を圧密化しないため、繊維間空隙が必要以上に高密度なものとならず、通気抵抗を低く維持できるため好ましい。
ニードルパンチ加工により畝出加工を行う際には、針番手25〜40番(好ましくは30〜36番)のニードルを用いて行うとよい。40番を超えると凸部が小さくなり、凸部突き合わせの効果が乏しくなる。また、25番を下回ると、針が太すぎて、貫通孔ができやすくなり、捕集効率が低下したり、濾材の表面が荒れ、均一な濾過を実施し難くなるため好ましくない。またニードルは、繊維束を突き出し可能なニードルであれば特に限定されるものではないが、フォークニードルやクラウンニードルが好ましく、特にフォークニードルが好ましい。
濾材の凸部高さは、畝出加工の針深さとベースとなる不織布の厚さに依存するものである。凸部の高さを所望の範囲に調整するため、ニードルの針深さは、例えば、5.2〜9.5mmが好ましく、より好ましくは5.5〜9mmであり、更に好ましくは5.7〜7.5mmである。
更にニードルは、ニードルボードに固定しておくと広範の畝出加工が可能となる。ボードには、畝数及び凸部間隔を考慮して、畝数が濾材幅10cm当たり0.5〜5列、及び一列の畝に針が2〜8本となるように固定しておくと所望の畝を形成し易く好ましい。なお、ペネ数は3〜20ケ/cm2(より好ましくは4〜15ケ/cm2)が好ましい。畝出加工は、粗層側から針を刺して実施するとよい。
濾材の風合いをより硬くし濾材の強度を向上し、形成した凸部をより剛直なものとするために、低融点繊維を配合する場合には、畝出加工を実施した後に、加熱処理を行う。加熱温度は、混綿している低融点繊維の融点TLに対し、TL+10(℃)〜TL+110(℃)が好ましく、より好ましくはTL+35(℃)〜TL+90(℃)である。具体的には、175〜225℃が好ましく、より好ましくは190〜220℃である。加熱温度が前記範囲内であれば、低融点繊維を適度に溶融することができるため好ましい。加熱時間は、混綿する低融点繊維の融点や配合比率を考慮して適宜設定するとよいが、例えば、15〜180秒が好ましく、より好ましくは40〜120秒である。本発明では畝出加工の後に加熱処理を行っているため、畝を構成する繊維は、畝出加工後、低融点繊維を介して融着された状態になる。
形成された濾材は、所望の温度に調整した熱処理機(例えば、循環式熱風乾燥機)内を通過させて加熱処理するとよい。このとき、濾材の寸法を整えるため、濾材の端部(好ましくは両端部)及び濾材の上下面(好ましくは、表面と裏面の両方)を固定し得るエンドレスのベルトコンベアで挟み混みながら、幅及び厚さを保ちながら加熱処理することが好ましい。
<プリーツ加工>
濾材にプリーツ加工を施すときは、前述した方法によって得られた濾材を、その用途に応じて所定の大きさに調整した後に実施する。プリーツ加工法は特に限定されないが、濾材の畝形成面を内側にして、プリーツ加工すると、畝の突き合わせを確認しやすいため好ましい。ピッチと山高さは、ピッチは10〜25mmが好ましく、山高さは30〜100mmが好ましい。
なお、かまぼこ型状の畝を形成する場合、畝出加工により形成される畝の長さは、一つの頂部を挟む1個のプリーツにおいて、頂部の両端に7〜25mmであることが好ましく、より好ましくは10〜20mmである。なお、プリーツの一つの頂部を挟んで両側に存在する畝の長さはそれぞれ同じであっても、異なっていてもよい。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
実施例での測定方法は以下の通りである。
1.目付;JIS L1913 6.2に準じた。
2.畝出加工前・後の厚さ;JIS L1913 6.1に準じた。
3.曲げ硬さ;JIS L1913 6.7.1カンチレバー法に準じた。
4.通気抵抗;JIS D1612(自動車用エアクリーナ試験方法)に準じ、以下の条件で通気抵抗試験を実施した。
有効濾過面積:1760cm2
投影面積:281cm2
空気量:5.7m3/分
空気速度:54cm/秒
濾材の有無による空気の流れにくさをPaで表す。
5.捕集効率・捕集量;JIS D1612(自動車用エアクリーナ試験方法)に準じ、以下の条件で濾過性能試験を実施した。
有効濾過面積:1760cm2
空気量:5.7m3/分
空気速度:54cm/秒
ダスト:JIS Z8901 8種
ダスト濃度:1g/m3
捕集効率:JIS D1612 9.4(3)で規定するフルライフ清浄効率試験に準じた。尚、試験終了条件は、増加抵抗300mmAq時とした。
捕集量:JIS D1612 10に準じた。捕集効率と同様に、試験終了条件は、増加抵抗300mmAq時とした。
なおエレメントは以下の方法で作成した。
エレメントの作成方法(押圧方式の場合);実施例及び比較例に記載の方法で得られた濾材を、幅110mmで切断した後、濾材の畝が突き出す側を内側にして、高さ50mm、ピッチ16mmでプリーツ加工を行った。このようにして得られたプリーツ後の濾材の周囲をシーリング材を用いてプラスチックボードに密封固定し、エレメントを作成した(幅110mm×長さ255mm×高さ50mm)。
エレメントの作成方法(ニードルパンチ方式の場合);実施例に記載の方法で得られた濾材を、幅110mmで切断した後、濾材の畝が突き出す側を内側にして、高さ45mm、ピッチ16mmでプリーツ加工を行った。このようにして得られたプリーツ後の濾材の周囲をシーリング材を用いてプラスチックボードに密封固定し、エレメントを作成した(幅150mm×長さ290mm×高さ60mm)。
実施例1
(1)ニードルパンチ不織布の作製
繊度2.2dtex、繊維長51mmのレギュラーポリエステル繊維にシリコーンオイルが付与された繊維10重量%(クラレ製P−800HX)と、繊度2.2dtex、繊維長51mm、融点160℃で芯鞘タイプのポリエステル複合繊維90重量%を、それぞれ計量、混綿後、カーディングして、クロスラッピングした後、針番手40番のニードル(オルガン製FPD1−40)でもって針深さ15.0mm、ペネ数105ケ/cm2にてニードルパンチ加工を行い密層用不織布を作製した。
該密層用不織布の上に、繊度4.4dtex、繊維長51mmのポリエステル繊維5重量%と、繊度4.4dtex、繊維長51mmのレギュラーポリエステル繊維にシリコーンオイルが付与された繊維5重量%(クラレ製P−800HX)、及び繊度4.4dtex、繊維長51mm、融点160℃で芯鞘タイプのポリエステル複合繊維90重量%を、それぞれ計量、混綿後、カーディングして、クロスラッピングして、中間層用ウェブを積層した。
次いで、中間層用ウェブの上に、繊度17dtex、繊維長51mmのポリエステル繊維10重量%、繊度4.4dtex、繊維長51mm、融点130℃で芯鞘タイプのポリエステル複合繊維90重量%を、それぞれ計量、混綿後、カーディングして、クロスラッピングして、粗層用ウェブを積層した。
得られた積層体を、密層側からニードルパンチ針番手40番(オルガン製FPD1−40)で針深さ9.5mm、ペネ数60ケ/cm2にてニードルパンチ加工を行い、ニードルパンチ不織布を得た。
(2)加熱処理
次いで熱風の温度215℃に保ったコンベア式連続熱処理機の中にて47秒間加熱処理
を行い、低融点繊維を融解・固着した。
(3)畝出加工
該コンベア式連続熱処理機の出口に、円盤(直径153mm、リング幅2mm)を10cmあたり1個間隔で設置した回転ロール20と、該円盤と対の位置に、溝深さが2.0mm且つ幅2.0mmの溝を設けた回転ロール30を設置し、加熱処理後の不織布を、粗層側が回転ロール20側を向くようにしてセットし、220℃に加熱した回転ロール20、30間を通過させることにより、表に示す特性を有する濾材を得た。なお形成された畝は連続的であった。この濾材を用いてエレメントを作製し、通気抵抗を測定した。
比較例1
畝出加工を行わなかったこと以外は実施例1と同様の方法により濾材を得た。
実施例2〜4、比較例2〜3
密層を構成する繊維の比率を表に示すように変更したこと以外は実施例1と同様の方法により濾材を得た。
実施例5〜6、比較例4〜5
中間層を構成する繊維の比率を表に示すように変更したこと以外は実施例1と同様の方法により濾材を得た。
実施例7
中間層を構成する繊維の繊度を全て6.6dtexに変更したこと以外は実施例1と同様の方法により濾材を得た。
実施例8〜9
密層の目付を表に示すように変更したこと以外は実施例1と同様の方法により濾材を得た。
実施例10〜11
中間層の目付を表に示すように変更したこと以外は実施例1と同様の方法により濾材を得た。
比較例6
中間層用ウェブを積層しなかったこと以外は実施例1と同様の方法により濾材を得た。
比較例7
密層、中間層、粗層の目付を表に示すように変更したこと以外はと同様の方法により濾材を得た。
実施例12
(1)ニードルパンチ不織布の作製
実施例1の「(1)ニードルパンチ不織布の作製」方法と同様にして、ニードルパンチ不織布を得た。
(2)畝出加工
次いで、得られたニードルパンチ不織布を、針番手32番のフォークニードル(オルガン製FPK2−25)を用い、幅方向に1本/10cm、流れ方向一列に8本植えた畝出専用のボードを用いて、粗層側から針深さ6mm、ペネ数10ケ/cm2の畝出加工を行った。これにより、凸部高さが2.1mmの綺麗なコード調のニードルパンチ不織布からなる濾材を製造した。
(3)加熱処理
次いで熱風の温度215℃に保ったコンベア式連続熱処理機の中にて47秒間加熱処理を行い、低融点繊維を融解・固着し、厚さ5.5mmの濾材を製造した。この濾材を用いてエレメントを作製し、通気抵抗を測定した。
実施例13〜14
繊度2.2dtex、繊維長51mmのレギュラーポリエステル繊維10重量%と、繊度2.2dtex、繊維長51mm、融点160℃で芯鞘タイプのポリエステル複合繊維90重量%を、それぞれ計量、混綿後、カーディングして、クロスラッピングした後、針番手40番のニードル(オルガン製FPD1−40)でもって針深さ15.0mm、ペネ数105ケ/cm2にてニードルパンチ加工を行い密層用不織布を作製した。
該密層用不織布の上に、繊度4.4dtex、繊維長51mmのポリエステル繊維10重量%と、繊度4.4dtex、繊維長51mm、融点160℃で芯鞘タイプのポリエステル複合繊維90重量%を、それぞれ計量、混綿後、カーディングして、クロスラッピングして、中間層用ウェブを積層した。
次いで、該中間層用ウェブの上に、繊度17dtex、繊維長51mmのポリエステル繊維10重量%、繊度4.4dtex、繊維長51mm、融点130℃で芯鞘タイプのポリエステル複合繊維90重量%を、それぞれ計量、混綿後、カーディングして、クロスラッピングして、粗層用ウェブを積層した。
得られた積層体を、密層側からニードルパンチ針番手40番(オルガン製FPD1−40)で針深さ9.5mm、ペネ数60ケ/cm2にてニードルパンチ加工を行い、ニードルパンチ不織布を得た。
(2)加熱処理
次いで熱風の温度215℃に保ったコンベア式連続熱処理機の中にて47秒間加熱処理
を行い、低融点繊維を融解・固着した。
(3)畝出加工
該コンベア式連続熱処理機の出口に、円盤(直径153mm、リング幅2mm)を10cmあたり1個間隔で設置した回転ロール20と、該円盤と対の位置に、溝深さが2.0mm且つ幅2.0mmの溝を設けた回転ロール30を設置し、加熱処理後の不織布を、密層側が回転ロール30側を向くようにしてセットし、220℃に加熱した回転ロール20、30間を通過させることにより、表に示す特性を有する濾材を得た。なお形成された畝は連続的であった。この濾材を用いてエレメントを作製し、通気抵抗を測定した。
比較例8〜9
畝出加工を行わなかったこと以外は実施例13〜14と同様の方法により濾材を得た。
なお各表において、繊維の略称は以下の意味で用いることとする。
「Si」:シリコーンオイルが付着したポリエステル繊維
「R」:シリコーンオイルが付着していないポリエステル繊維
「L」:低融点繊維
本発明に係る濾材は、プリーツして用いる各種プリーツ加工用フィルタの濾材として好ましく用いられ、特に、エンジン用フィルタ等の自動車エンジン用濾材として好ましく用いられる。
1 密層
2 中間層
3 粗層
5a 凸部
5b 畝
6 接触点
10 濾材
20、30 回転ロール
21 円盤
31 溝
22、32 本体
40 凸部
50 凹部
x 長尺方向

Claims (7)

  1. 不織布からなる密層、該密層よりも繊維の平均繊度の大きな不織布からなる中間層及び該中間層よりも繊維の平均繊度の大きな不織布からなる粗層がこの順で積層され、
    密層、中間層、粗層はいずれも、互いに同一又は異なって、基材の骨格をなす基材繊維及び該基材繊維よりも融点の低い低融点繊維を含み、密層及び中間層中の低融点繊維の配合比率が各層100重量%中、57重量%以上100重量%未満であり、
    目付が180〜550g/m2であり、
    前記積層体の密層側面に、長手方向に延びる複数本の平行する畝を有することを特徴とする濾材。
  2. シリコーンオイルが付着する繊維を含む請求項1に記載の濾材。
  3. 前記シリコーンオイルが付着する繊維を、密層100重量%中、1重量%以上43重量%以下含み、中間層100重量%中、1重量%以上20重量%以下含む請求項2に記載の濾材。
  4. 密層と中間層における繊維の平均繊度差が0.1〜5dtexであり、中間層と粗層における繊維の平均繊度差が0.1〜8dtexである請求項1〜3のいずれか1項に記載の濾材。
  5. 低融点繊維の配合比率は、各層100重量%中、57重量%以上100重量%未満であり、低融点繊維以外の残部は、シリコーンオイルが付着した繊維及び/又はシリコーンオイルが付着していない繊維であり、シリコーンオイルが付着した繊維とシリコーンオイルが付着していない繊維の配合比率は、重量比で、密層においては90:10〜100:0であり、中間層においては20:80〜80:20であり、粗層においては10:90〜0:100である請求項2〜4のいずれか1項に記載の濾材。
  6. 密層の目付が100〜350g/m2であり、中間層の目付が40〜130g/m2であり、粗層の目付が30〜100g/m2である請求項1〜5のいずれか1項に記載の濾材。
  7. 前記畝は幅方向に、0.5〜5列/10cm形成されており、畝の高さが1〜7mmである請求項1〜6のいずれか1項に記載の濾材。
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