JP2015192768A - 電磁波加熱調理器 - Google Patents

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Tadashi Kawai
正 河合
治 天野
Osamu Akamo
治 天野
和久 柴田
Kazuhisa Shibata
和久 柴田
松井 康明
Yasuaki Matsui
康明 松井
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Abstract

【課題】装置内部の清掃が容易で衛生面での保守性に優れるとともに、調理される具材への熱伝導性に優れ、真空フライヤーとして活用しアクリルアミドの生成を抑制するのに好適な電磁波加熱調理器を提供する。
【解決手段】調理槽1の上部をフライ部1a、下部を加熱部1bとし、フライ部1aと加熱部1bの間に穴5を設けた仕切り板6を取り外し可能な状態で取り付け、フライ部1aの底部と加熱部1とを接続する配管9の途中に油ポンプ2を配設し、ガラス板4を介して加熱部1bに送り込まれた電磁波によって食用油Aを加熱でき、調理槽1に密閉蓋を取り付けることにより調理槽1内部の圧力を0.03MPa以下(より好ましくは0.05MPa以下)の真空状態としてフライ調理できるよう電磁波加熱調理器を構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は食品を加熱調理する電磁波加熱調理器に関するものである。
電磁波(マイクロ波)を利用した揚げ物調理装置として、調理槽の内側下部に、食用油の流入出を確保するとともに電磁波を適切に遮蔽することができる多数の小さな穴を有する導波ケースを配設し、電磁波発生源で発生した電磁波(マイクロ波)を導波管により調理槽壁面の窓を通して導波ケース内に送り込んで導波ケース内で食用油を誘電加熱し、加熱された食用油によって具材を加熱調理するよう構成した「電磁波加熱装置」が従来から知られている(特許文献1参照)。
また、油槽内の上部にフライ容器を配設し、電磁波(マイクロ波)によって油槽内の食用油を加熱し、加熱された食用油を空気圧でフライ容器に押し上げて具材に供給し、閉空間内でマイクロ波加熱によりフライ加工するよう構成した「マイクロ波フライヤー」も知られている(特許文献2参照)。
また、最近、ばれいしょ、穀類等の食品を120℃以上に加熱すると、食品に含まれるアミノ酸の一種である遊離アスパラギンと還元糖(ぶどう糖や果糖など)の化学反応で、アクリルアミド(acrylamide)という人体に有害な物質が生成されることが問題となり、農林水産省から「食品中のアクリルアミドを低減するための指針」(2013年11月)が発表された。この「指針」は、アミノ酸の一種である遊離アスパラギンと還元糖(ぶどう糖や果糖など)を含み、主に、焼く、揚げる、煎るなど120℃以上で加熱した食品を対象としている。そして、これに対処する手段の一つとして、真空フライヤー(減圧フライヤー)なる揚げ物加熱調理器が提案されている。真空フライヤーは、フライ槽の内部を0.03MPa(エベレストの頂上の気圧に相当)程度の真空にして、水の沸点が約70℃となる環境を作り、120℃以下の食用油加熱温度でのフライ調理を可能するものである。
そして、真空フライヤーとして、調理室内を真空ポンプで真空にし、電気ヒーターを加熱手段として加熱した具材に霧状にした食用油を噴霧してフライ加工する構成とした「調理機器」が知られている(特許文献3参照)。
また、真空フライヤーとして、調理槽(フライ槽)と加熱槽を別個に構成して、加熱槽を調理槽の外部に配置し、加熱槽の中に電気ヒーター(パイプヒーター)を配置し、加熱槽内で加熱した食用油をパイプを通してポンプでフライ槽へ送り込むよう構成した「食品フライ槽」も知られている(特許文献4参照)。
国際公開第2010/032478号公報 特開平7−143934号公報 特開2006−141762号公報 特開2004−154106号公報
調理槽内に導波ケースを配設し、電磁波(マイクロ波)を導波管により調理槽壁面の窓を通して導波ケース内に送り込んで、導波ケース内で食用油を誘電加熱し、加熱された食用油により具材を加熱調理するようにした上記「電磁波加熱装置」(特許文献1参照)は、調理槽内に配された多数の小さな孔を有する箱型の導波ケースの存在が、調理槽内部の清掃を困難にし、それが、装置内部の衛生・清掃性を重視する食品調理装置としての機能を損なうばかりでなく、調理される具材へのすみやかな熱伝導の妨げになる。
また、「真空フライヤー」は、フライ槽の内部を0.03MPa(エベレストの頂上の気圧に相当)程度の真空にして、水の沸点が約70℃となる環境を作り、120℃以下の食用油加熱温度でのフライ調理を可能にするもので、食品中のアクリルアミドを低減することが期待できるが、しかし、従来の「真空フライヤー」は、熱源として電気ヒーター(パイプヒーター)を使用するもので、加熱槽の中に配置されているパイプヒーターに接触する部分の食用油は瞬間的にしろ目的温度よりも100℃以上高い温度に熱せられ、そのため油の劣化が進むとともに、槽内に温度ムラを生じ、また、熱源(電源)遮断後もすぐには温度上昇が止まらないこと(オーバーシュート)もあって、正確な温度制御を行うことが困難であり、また、加熱槽の中にパイプヒーターが配置されている構造であるため、衛生面での保守性にも問題がある。
そこで、上記「電磁波加熱装置」の技術を「真空フライヤー」の技術に活用することが考えられる。「真空フライヤー」に「電磁波加熱装置」の技術を活用すれば、温度制御が容易になり、食品の色調、揚げ色、風味、食感などの品質、栄養、生産コスト、食品としての安全性等を配慮しつつ、効果的にアクリルアミドの生成を抑えることができるような、最適な加熱温度並びに加熱時間でフライ調理を行えることが期待できる。
しかし、調理槽(フライ槽)の内側に導波ケースを配設した上記電磁波加熱装置は、上述のとおり装置内部の衛生・清掃性および具材への熱伝導に課題があり、そのような装置にそのまま真空フライヤーの技術を適用しても、衛生・清掃性および熱伝導の課題は残ったままになる。
また、電磁波(マイクロ波)によって油槽内の食用油を加熱し、加熱された食用油を空気圧でフライ容器に押し上げて具材に供給し、閉空間内でマイクロ波加熱によりフライ加工する上記「マイクロ波フライヤー」(特許文献2参照)は、フライ加工される具材を食用油の中で揚げ物加工するのではなく、真空状態での加熱調理に適用できない。
また、調理室内を真空ポンプで真空にし、電気ヒーターを加熱手段として加熱した具材に霧状にした食用油を噴霧してフライ加工する上記「調理機器」(特許文献3参照)は、食用油の中で揚げ物調理(フライ加工)するものではなく、正確な温度管理や安定したフライ加工を実現できるものではない。また、電気ヒーターによる加熱を電磁波加熱に置き換えることができるものでもない。
また、加熱槽を調理槽の外部に配置し、加熱槽内でパイプヒーターにより加熱した食用油をパイプを通してポンプでフライ槽へ送り込むよう構成した上記「食品フライ槽」(特許文献4参照)は、加熱された食用油を加熱槽からフライ槽へ送る配管やポンプが必要となるばかりか、加熱槽の中に配置されているパイプヒーターに接触する部分の食用油は瞬間的にしろ目的温度よりも100℃以上高い温度に熱せられ、そのため油の劣化が進むとともに、槽内に温度ムラを生じ、また、熱源(電源)遮断後もすぐには温度上昇が止まらないこと(オーバーシュート)もあって、正確な温度制御を行うことが困難であり、また、加熱槽の中にパイプヒーターが配置されている構造であるため、衛生面での保守性にも問題がある。
本発明は、装置内部の清掃が容易で衛生面での保守性に優れるとともに、調理される具材への熱伝導性に優れ、真空フライヤーとして活用しアクリルアミドの生成を抑制するのに好適な電磁波加熱調理器を提供することを目的とする。
本発明の電磁波加熱調理器は、揚げ物調理を行うための食用油を入れる調理槽を備えた揚げ物調理装置であり、その調理槽は、加熱槽とフライ槽を一体的に構成したもので、調理のためのフライ部と食用油を加熱するための加熱部を有し、調理槽の上部がフライ部となり下部が加熱部となっている。そして、油ポンプによって前記フライ部(または加熱部)の底部より吸引した食用油を加熱部に送り込んで循環させるとともに、加熱部の側面(または底面)に設けた窓の電磁波が容易に通過するガラス等の材料で作られたガラス板を介して送り込んだ電磁波によって食用油を加熱するよう構成されている。フライ部と加熱部の間には、加熱された食用油を通過させるための複数の穴を有する仕切り板が取り外し可能な状態で取り付けられる。また、加熱部の側面に上記窓を介して、調理槽の外部に配置されたマイクロ波発生源(マグネトロンやクライストロンなど)に繋がる導波管が接続される。また、油ポンプはフライ部(または加熱部)の底部と加熱部をつなぐ配管の途中に設けられる。そして、フライ部内に温度計が設けられ、外部に制御装置が設けられ、温度計により食用油の温度を測定し、制御装置によって電磁波発生源を制御しフライ部の温度を制御するよう構成される。
この電磁波加熱調理装置は、加熱槽とフライ槽を一体的に構成した調理槽を有し、調理槽の下部に加熱槽として機能する加熱部を、上部にフライ槽として機能するフライ部を形成し、それら加熱部とフライ部の間には加熱された食用油を通過させるための複数の孔を開けた取り外しの可能な仕切り板を置く構成となっているため、加熱された食用油を加熱槽(加熱部)からフライ槽(フライ部)へ送る配管が不必要であるばかりでなく、調理槽下部の加熱部側面に設けた窓を通して送り込まれる電磁波による加熱であるため、加熱部の内部に加熱用のパイプヒーター等の槽内の清掃の邪魔になるような部品を設ける必要がなく、フライ部と加熱部の間の仕切り板を取り外すことで槽内を容易に清掃でき、食品調理機器として重要とされる衛生面での装置の保守性に優れている。そして、加熱槽とフライ槽を一体的に構成した調理槽の内部に導波ケースのような対流の邪魔になる部品を設ける必要がなく、調理される具材への熱伝導性に優れたものとすることができる。また、調理槽の側面に設けた窓のガラス板を通して外部から槽内に送られる電磁波によって食用油がその内部(分子)から直接加熱されるため、槽内の食用油は不必要に加熱されることがなく、電磁波の発生源(マイクロ波発生源)への通電を止めるとただちに温度上昇も停止しオーバーシュートを生じることもない。そのため、正確な温度制御が可能である。
そして、この電磁波加熱調理装置は、食品を密閉空間で真空状態にて揚げ物調理(フライ調理)する真空フライヤーとして活用することできる。真空フライヤーとして活用する場合、調理槽に密閉蓋を取り付け、調理槽内部の圧力を0.05MPa以下(より好ましくは0.015MPa以下)に下げ、真空状態にてフライ調理するよう構成する。密閉蓋は調理槽の内部が0.015MPa以下の真空になっても耐える構造および強度を有するものとする。この電磁波加熱調理装置は、調理槽の側面(または底面)に設けた窓のガラス板を通して外部から槽内に送られる電磁波によって食用油がその内部(分子)から直接加熱されるため、槽内の食用油が局所的に過度に加熱されるようなことはなく、また、電磁波発生源(マグネトロン等)への通電を止めるとただちに温度上昇も停止しオーバーシュートを生じることもない。そのため、正確な温度制御が可能で、食品中のアクリルアミドを低減するための120℃以下の温度での真空フライヤーによる揚げ物調理をより高い精度で実現することが出来る。
また、この電磁波加熱調理器は、調理時、調理槽内で調理カゴをゆるやかに回転させて食用油を攪拌させるよう構成するのがよい。たとえば、真空フライヤーの場合、密閉蓋の中央に上下動および回転運動の可能な軸を取り付け、この軸の下端に調理する具材を入れる調理カゴを取り付ける。調理カゴは金網や孔開き板で作られたものとする。そして、その軸の上端を、上下動フレームに固定された回転駆動源(モーター)の駆動軸に接続し、調理槽内で調理カゴを回転させることが出来るようにする。また、上下動フレームは上下駆動源(モーター)により上下動させることが出来るようにする。このように構成することで、調理カゴは調理槽内で回転および上下運動が可能になる。
本発明の電磁波加熱調理器は、加熱された食用油を加熱槽(加熱部)からフライ槽(フライ部)へ送る配管が不必要であり、調理槽内の掃除が容易で衛星面での保守性に優れるとともに。調理される具材への熱伝導性に優れている。また、食用油が局所的に過度に加熱されることがなく、正確な温度制御が可能である。そのため、真空状態にてフライ調理する真空フライヤーとして活用し、120℃以下の温度での揚げ物調理を高い精度で実現することができ、食品の色調、揚げ色、風味、食感などの品質、栄養、生産コスト、食品としての安全性等を配慮しつつ効果的にアクリルアミドの生成を抑えることが可能になる。
本発明の実施形態の一例の電磁波加熱調理器を模式的に示す図である。 図1の電磁波加熱調理器を真空フライヤーとして活用する態様の一例を模式的に示す図である。
図1は本発明の実施形態の一例の電磁波加熱調理器を示している。
この電磁波加熱調理器は、上部が調理のためのフライ部1aとなり下部が食用油を加熱するための加熱部1bとなった上面開放型筒状で一体構造の調理槽1を備え、油ポンプ2によってフライ部1aの底部より吸引した食用油Aを加熱部1bに送り込んで循環させるとともに、加熱部1bの側面に設けた窓3のガラス板4を介して送り込んだ電磁波によって食用油Aを加熱するよう構成されている。
フライ部1aと加熱部1bの間には、加熱された食用油Aを通過させるための複数の穴5を有する仕切り板6が取り外し可能な状態で取り付けられている。また、加熱部1bの側面に上記窓3を介して、調理槽1の外部に配置されたマイクロ波発生源7に繋がる導波管8が接続されている。
ガラス板4は、石英ガラスなどからなるマイクロ波損失が少なく電磁波が容易に通過する高耐熱性の矩形のガラス板で(マイクロ波損失が少ないセラミック板でもよい。)、マイクロ波発生源7から伝送される導波管8内の電磁波(マイクロ波)を透過する透過窓として機能し、また、マイクロ波発生源7への食用油Aの流れを阻止する封止部としても機能する。
油ポンプ2は、フライ部1aの底部と加熱部1bの底部をつなぐ配管9の途中に設けられている。
仕切り板6の穴5には、電磁波を遮蔽できる網目の金網でできたキャップ10が取り外し可能な状態で取り付けられている。また、加熱部1bの底部の配管接続部にも、電磁波を遮蔽できる網目の金網でできたキャップ11が取り外し可能な状態で取り付けれている。
そして、調理槽1には、フライ部1aの側壁にフライ部1a内の食用油Aの温度を測定する温度計12(サーミスタや熱電対など)が取り付けられ、外部にマイクロプロセッサなどにより構成された制御装置(図示省略)が配置されている。そして、温度計10により測定した食用油Aの温度を制御装置に入力し、制御装置によってマイクロ波発生源7を制御しフライ部1aの温度を制御するよう調理システムが構成されている。
マイクロ波発生源7は、マグネトロンやクライストロンなどで、たとえば家庭用の電子レンジと同じ2.45GHzの電磁波を発生するマグネトロンが使用される。
なお、図1の例では食用油Aを循環させるようフライ部1aの底部と加熱部1bの底部をつなぐ配管9を設けているが、この配管9を加熱部1b底部の離れた位置をつなぐように設けることも可能である。
また、図1の例では電磁波を送り込む窓3を加熱部1bの側面に設けているが、この窓3を加熱部1bの底面に設けることも可能である。
この電磁波加熱調理器は、加熱槽とフライ槽を一体的に構成した調理槽1を有し、調理槽1の下部に加熱槽として機能する加熱部1bを、上部にフライ槽として機能するフライ部1aを形成し、それら加熱部1bとフライ部1aの間に加熱された食用油Aを通過させるための複数の孔5を開けた取り外しの可能な仕切り板6を取り付ける構成となっているため、加熱された食用油Aを加熱部1bからフライ部1aへ送る配管が不必要であるばかりでなく、調理槽1下部の加熱部1b側面に設けた窓3のガラス板4を通して送り込まれた電磁波による加熱であるため、加熱部1bの内部に加熱用のパイプヒーター等の槽内の清掃の邪魔になるような部品を設ける必要がなく、フライ部1aと加熱部1bの間の仕切り板6を取り外すことで調理槽1内を容易に清掃できて、食品調理機器として重要とされる衛生面での装置の保守性に優れ、また、調理槽1の内部に導波ケースのような対流の邪魔になる部品を設ける必要がなくて、調理される具材への熱伝導性に優れている。また、調理槽1の側面に設けた窓3のガラス板4を通して外部から槽内に送られる電磁波によって食用油Aがその内部(分子)から直接加熱されるため、槽1内の食用油Aが局所的に過度に加熱されることはなく、電磁波発生源7への通電を止めるとただちに温度上昇も停止しオーバーシュートを生じることもなく、正確な温度制御が可能である。
そして、この電磁波加熱調理器は、食品を密閉空間での真空状態にて揚げ物調理(フライ調理)する真空フライヤーとして活用することができる。図2は、図1の電磁波加熱調理器をばれいしょや穀類を主原料とする食品の揚げ物調理に好適な真空フライヤーとして活用したものの一例を示している。
図2に示す電磁加熱調理器は、調理槽1に開閉可能な密閉蓋21を取り付け、調理槽1内部の圧力を0.05MPa以下(より好ましくは0.015MPa以下)に下げ、真空状態にてフライ調理するよう構成したのである。密閉蓋21は調理槽1の内部が0.03MPa以下の真空になっても耐える構造および強度を有するものとなっている。
そして、この電磁波加熱調理器は、密閉蓋21の中央を貫通して上下動および回転運動の可能な軸22が取り付けられ、この軸22の下端に調理する具材Bを入れる調理カゴ23が取り付けられている。調理カゴ23は金網や孔開き板で作られている。そして、その軸22の上端は、上下動フレーム24に固定された回転駆動源25(モーター)の駆動軸に接続され、調理槽1内で調理カゴ23を回転させることが出来るようになっている。すなわち、調理時、調理槽1内で調理カゴ23をゆるやかに回転させて食用油Aを攪拌させるよう構成されている。そして、上下動フレーム24は、固定フレーム26に固定された上下駆動源27(モーター)により上下動させることが出来るようになっている。このように構成されたことで、調理カゴ23は調理槽1内で回転および上下運動が可能である。
また、この電磁波加熱調理器は、調理槽1のフライ部1aの上部側面に、凝縮器28を介して真空ポンプ29に繋がる排気管30が接続されており、真空ポンプ29により調理槽1内部の圧力を下げることができるようになっている。排気管30には真空制御弁31が接続されている。
また、フライ部1aの底部と加熱部1bの底部をつなぐ配管9には途中に油濾過器32が配設されている。フライ部1aから油ポンプ2によって吸引され加熱部1bに送られる食用油B中の調理により生じたゴミ等の異物は油濾過器32によって取り除かれる。
つぎに、図2に示す電磁波加熱調理器を使用してばれいしょの揚げ物(ポテトチップス)を作る場合の調理方法の一例の動作(工程)を説明する。
(1)まず、上下駆動源27(モーター)を操作して上下動フレーム24を上昇させ、調理カゴ23を上げるとともに、密閉蓋21を上げる。そして、調理槽1に適量(温度計12が完全に沈む深さまで)の食用油Aを入れる。そして、マイクロ波発生源7の電源を入れるとともに、油ポンプ2を駆動し、食用油Aを120℃以下の設定温度まで加熱してその温度に保持する。
(2)そして、調理カゴ23の中に薄く切った具材B(ばれいしょ)を適量入れ、上下駆動源27(モーター)を操作して上下動フレーム24を下降させ、調理カゴ23を食用油Aの液面下に沈めるとともに、密閉蓋21を下げて調理槽1を閉じる。この間も食用油Aの温度は120℃以下の設定温度に保持する。
(3)そして、真空制御弁31を閉じ、真空ポンプ29を運転して、調理槽1内の圧力を0.05MPa以下(より好ましくは0.015MPa以下)の設定圧力まで下げる。0.03MPaまで真空度を下げると、ばれいしょに含まれる水の沸騰温度は約70℃となり、120℃以下の温度の食用油でフライを揚げることができる状態となる。この状態で具材Bを一旦揚げる。
(4)そして、上下駆動源27(モーター)を操作して上下動フレーム24を上昇させ、調理カゴ23を調理槽1のフライ部1a内で食用油Aの液面より上に上げる。このとき、密閉蓋21は下げた状態(調理槽1を閉じた状態)に保つ。そして、その状態で回転駆動源25を駆動し、適当な時間調理カゴ23を回転させて、具材B(ばれいしょ)から食用油Aを遠心力で飛ばすとともに、水分を蒸発・飛散させる。この間も食用油Aの温度は120℃以下の設定温度に保持し、調理槽1内の圧力は0.05MPa以下(より好ましくは0.015MPa以下)の設定圧力に保持する。
(5)そして、上下動フレーム24を下降させ、調理カゴ23を食用油Aの液面下まで沈めてフライを揚げる。この間、食用油Aの温度は120℃の設定温度に保持し、調理槽1内の圧力は0.03MPa以下(より好ましくは0.05MPa以下)の設定圧力に保持する。
(6)そして、(4)と同じ動作を行う。すなわち、上下駆動源27(モーター)を操作して上下動フレーム24を上昇させ、調理カゴ23を調理槽1のフライ部1a内で食用油Aの液面より上に上げる。このとき、密閉蓋21は下げた状態(調理槽1を閉じた状態)に保つ。そして、その状態で回転駆動源25を駆動し、適当な時間調理カゴ23を回転させて、具材B(ばれいしょ)の食用油Aを遠心力で飛ばすとともに、水分の蒸発・飛散を助ける。この間も食用油Aの温度は120℃以下の設定温度に保持し、調理槽1内の圧力は0.03MPa以下(より好ましくは0.05MPa以下)の設定圧力に保持する。
(7)そして最後に、真空制御弁31を開いて調理槽1内の圧力を外圧に開放し、上下駆動源27(モーター)を操作し上下動フレーム24を上昇させて調理カゴ23を上げるとともに、密閉蓋21を上げ、調理された食品(ポテトチップス)を取り出す。
さらに引き続いて調理を行う場合は上記の(2)から(7)の動作を繰り返す。
(3)および(5)の動作による加熱調理の時間、(4)および(6)の動作による水分の蒸発・飛散の時間、調理カゴ23を回転させる時間および回転数等は、適宜設定でき、適宜変更できる。また、加熱温度は120℃以下で適宜設定でき、適宜変更できる。
上記工程からなる調理サイクルにおいて、(4)および(5)は省くことも可能であり、(4)および(5)を複数回繰り返すことも可能である。
また、(3)および(5)の加熱調理の工程において、回転駆動源25を低速で駆動して調理カゴ23を食用油Aの中で回転させることも可能である。調理カゴ23を食用油Aの中で回転させることにより、具材Bと食用油Aとの接触位置が変化し、調理温度の低下を少なくすることができる。
この電磁波加熱調理器は、調理槽1の側面に設けた窓3のガラス板4を通して外部から槽内に送られる電磁波により食用油Aがその内部(分子)から直接加熱されるため、調理槽1内の食用油は居所的に過度に加熱されることがなく、電磁波発生源7への通電を止めるとただちに温度上昇も停止しオーバーシュートを生じることもない。そのため、正確な温度制御が可能で、120℃以下の温度での揚げ物調理を高い精度で実現することができ、具材によっては揚げ始めの温度を120℃より高い設定とすることもでき、食品の色調、揚げ色、風味、食感などの品質、栄養、生産コスト、食品としての安全性等を配慮しつつ効果的にアクリルアミドの生成を抑えることができる。
1 調理槽
1a フライ部
1b 加熱部
2 油ポンプ
3 窓
4 ガラス板
5 穴
6 仕切り板
7 マイクロ波発生源
8 導波管
9 配管
10、11 キャップ
12 温度計
21 密閉蓋
22 軸
23 調理カゴ
24 上下動フレーム
25 回転駆動源
26 固定フレーム
27 上下駆動源
28 凝縮器
29 真空ポンプ
30 排気管
31 真空制御弁
32 油濾過器
A 食用油
B 具材

Claims (4)

  1. 調理槽が上部のフライ部と下部の加熱部よりなる揚げ物調理装置であって、油ポンプによって前記フライ部または前記加熱部の底部より吸引した食用油を前記加熱部に送り込んで循環させるとともに、前記加熱部の側面または底面に設けた窓を介して送り込んだ電磁波によって食用油を加熱するよう構成したことを特徴とする電磁波加熱調理器。
  2. 調理槽に密閉蓋を取り付け、槽内の圧力を0.05MPa以下に下げた真空状態にてフライ調理するよう構成した請求項1に記載の電磁波加熱調理器。
  3. フライ部と加熱部の間に、加熱された食用油を通過させるための複数の孔を開けた仕切り板を設置した請求項1または2に記載の電磁波加熱調理器。
  4. 調理時、調理槽内で調理カゴを回転させて食用油を攪拌させるよう構成した請求項1、2または3に記載の電磁波加熱調理器。
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