JP2015192706A - ベビースリング - Google Patents

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Abstract

【課題】乳幼児の身体に対するフィット性が高く、かつ、長時間の使用でも乳幼児の適切な保持位置を維持できること。【解決手段】環状をなすベビースリング1において、乳幼児が収容される乳幼児保持部10は、環状の周方向の長さ方向Lに沿って複数本平行に配置した、環状の周方向の長さ方向Lに対する伸縮性を有する伸縮性帯状体Aに対して、その長さ方向に直角な幅方向Wに沿って複数本平行に伸縮性のない非伸縮性帯状体Bを格子状に織り込んで形成されたものであり、また、使用者Tの肩に掛けられて乳幼児保持部10に収容される乳幼児を支持する支持部20も、乳幼児保持部10の環状の周方向の長さ方向Lの両端から一体に連続して、環状の周方向の長さ方向Lに沿って複数本平行に配置した長さ方向Lに対する伸縮性を有する伸縮性帯状体Aとその長さ方向Lに直角な幅方向Wに沿って複数本平行に配置した伸縮性のない非伸縮性帯状体Bが格子状に織り込まれて形成されたものである。【選択図】図6

Description

本発明は、乳幼児を抱く際に、乳幼児を抱持する補助具として用いられるベビースリングに関するもので、特に、乳幼児の身体に対するフィット性が高く、かつ、長時間の使用でも乳幼児の適切な保持位置を維持できるベビースリングに関するものである。
近年、乳幼児の体が広い面積ですっぽり包まれると共に、使用者に乳幼児を密着させて保持することで乳幼児と使用者の双方に高い密着感や安心感が得られること、また、2本の肩ベルトによるリュック式ベビーキャリアに比べると構造が単純で慣れれば使用方法が簡単であること、更には軽量で携帯時に嵩張らないことから、乳幼児幼を抱持する補助具としてベビースリングに注目が集まっている。
そして、このようなベビースリングとしては、ネットや帯状の布を環状に形成し、使用者の一方の肩にたすき掛けにして乳幼児の身体を包み込むようにして保持するものが一般的に知られている。
ここで、ネットを環状に形成したベビースリングは、1本の糸(紐条)を所定間隔で編成したものであることから、丈夫で伸縮性がある一方で、ネットが伸びやすい傾向にあり、長時間の使用で乳幼児の保持位置が低くなって使用者への負担が大きくなったり、長期の使用でネットが伸びきり現実的に使用できる寿命が短かかったりすることがある。また、乳幼児の身体や使用者の肩に紐条が食い込んで長時間の使用で違和感を生じさせることがあった。
一方、帯状の布を環状に形成したベビースリングとしては、平面的な布で乳幼児を包み込むものが多く普及しているが、このような平面的な布で乳幼児を包み込むスリングでは、乳幼児の身体や使用者の肩への食い込みが少ないものの、側縁が大きく開いて乳幼児の身体に対するフィット性が悪いという問題がある。
そこで、出願人らは、先に、特許文献1において、環状本体(10)における長尺のシート(11)の幅方向にて、メッシュ状シート(13)の両側に非伸縮性の織布(14)が縫着された複合シートを用いたベビースリングを開示している。
この特許文献1のベビースリングによれば、長尺のシート(11)の幅方向の中央部がメッシュ状シート(13)で形成されているために通気性が良く、メッシュ状シート(13)は柔軟であることから、臀部の丸みにフィットして包み込むように支えることで落下を防止する効果もあり、さらに、メッシュ状シート(13)の両端に非伸縮性の織布(14)を用いることで、環状本体(10)の強度を確保するとともに、メッシュ状シート(13)の過剰な伸びを防いで保持安定性を高めることができる。ここで、メッシュ状シート(13)は、目視可能な大きさの穴が多数形成されたシートであり、糸を編成した所謂「ネット」と呼ばれるものも含まれる。なお、( )書きの番号は、特許文献1の実施例の説明で使用された符号である。
特開2006−231033号公報
しかしながら、特許文献1においては、乳幼児の身体に直接当てられ乳幼児の体重が直接加わる長尺のシート(11)の幅方向中央側一面がメッシュ状シート(13)で構成されているため、その弾性変化が大きい程、収容された乳幼児が動くたびにメッシュ状シート(13)が伸縮し、乳幼児の適切な保持位置を維持するのが困難であることが懸念される。また、メッシュ状シート(13)と非伸縮性の織布(14)性が縫い合わされているため、その境界部にストレスが加わりやすく、部分的に縫い合わせが外れて一部が破断したりする可能性も否めない。
そこで、本発明は、乳幼児の身体に対するフィット性が高く、かつ、長時間の使用でも乳幼児の適切な保持位置を維持できるベビースリングの提供を課題とするものである。
請求項1の発明のベビースリングは、全体が環状をなすベビースリングであって、乳幼児が収容される乳幼児保持部が、環状の周方向の長さ方向に沿って複数本平行に配置した前記環状の周方向の長さ方向に対する伸縮性を有する伸縮性帯状体に対して、その長さ方向に直角な幅方向に沿って複数本平行に伸縮性のない非伸縮性帯状体を格子状に配設し、前記乳幼児保持部の前記環状の周方向の長さ方向の両端に連続して、使用者の肩に掛けられて前記乳幼児保持部に収容される乳幼児を支持する支持部が形成されたものである。
ここで、上記環状の周方向の長さ方向に対する伸縮性を有する伸縮性帯状体は、特定の方向のみに弾性に富んで弾性変形して伸縮性が大きい帯状体を、その大きな伸縮方向を環状の周方向の長さ方向に合わせて配置することによって、環状の周方向の長さ方向に対して大きく伸縮するものである。この伸縮性帯状体は、特定方向に伸縮性を有するものあれば、それを形成する材質は特に限定されるものではなく、例えば、ポリウレタン等を含む布帛、ニット、ワッフル等が使用される。なお、乳幼児の重みによって環状の周方向の長さ方向のみに大きな伸びを形成できるにようにその弾性変化を設定できれば、その長さ方向に対して直角な幅方向は多少の伸縮性があってもよい。即ち、この伸縮性は、弾性率で表現するものではなく、特定の方向のみに弾性に富んで伸縮し易いことを示す。
また、上記伸縮性のない非伸縮性帯状体は、伸縮性を有しないものであり、それを形成する材質は特に限定されるものではなく、例えば、各種布帛等が使用される。
そして、上記乳幼児保持部は、乳幼児が収容されて乳幼児を保持するものであり、環状の周方向の長さ方向に沿って複数本平行に配置した前記環状の周方向の長さ方向に対する伸縮性を有する伸縮性帯状体に対して、その長さ方向に直角な幅方向に沿って複数本平行に伸縮性のない非伸縮性帯状体を格子状に織り込んで形成することで、乳幼児の重みで環状の周方向の長さ方向に伸縮性帯状体を伸び変形させる一方で、伸縮性帯状体に対して格子状に織り込んだ非伸縮性帯状体によって、伸縮性帯状体の過剰な伸びを制限するものである。このとき、環状の周方向の長さ方向に対して伸縮性を有する伸縮性帯状体が環状の周方向の長さ方向に沿って配置されているため、環状の周方向の長さ方向に対する伸縮性は連続的である。この乳幼児保持部は、乳幼児の体重を保持できる程度の強度を有していれば、それを構成する各伸縮性帯状体及び各非伸縮性帯状体はそれぞれ全体を同一の素材で形成しても良いし、異なる素材を組み合わせても良い。
また、上記支持部は、前記乳幼児保持部の前記環状の周方向の長さ方向の両端に連続して形成され、使用者の片肩に掛けられて前記乳幼児保持部に収容される乳幼児を支持するものであり、前記乳幼児保持部に収容された乳幼児の体重を支持できる程度の強度を有していれば、それを形成する材質は特に限定されるものではなく、例えば、各種布帛等が使用され、前記乳幼児保持部と同一の素材で形成しても良いし、異なる素材であっても良く、ここでは、その伸縮性の有無は特に問われない。また、前記乳幼児保持部から一体に連続形成されていてもよいし、前記乳幼児保持部に対して縫製等によって連結させることで連続形成してもよい。
そして、本発明を実施する場合には、前記環状の周方向の伸縮性帯状体の長さ方向に対し、非伸縮性帯状体と一体にすべく、非伸縮性糸によって前記伸縮性帯状体の長さ方向に対し直角に縫製して、伸縮性帯状体に対して伸縮自在とし、その長さ方向に直角な幅方向の非伸縮性帯状体を伸縮しないようにすることもできる。特に、型くずれ等を防止し、見栄えを良くすることができる。
なお、上記全体が環状をなすベビースリングとは、縫製等によって一体に環状に形成されたベビースリング、または、リング等の連結部材によって環状に連結自在としたベビースリングを示す。
請求項2の発明のベビースリングは、全体が環状をなすベビースリングであって、乳幼児が収容される乳幼児保持部が、環状の周方向の長さ方向に沿って複数本平行に配置した伸縮性のない非伸縮性帯状体に対して、その長さ方向に直角な幅方向に沿って複数本平行に前記環状の周方向の長さ方向に対する伸縮性を有する伸縮性帯状体を格子状に配設し、前記乳幼児保持部の前記環状の周方向の長さ方向の両端に連続して、使用者の肩に掛けられて前記乳幼児保持部に収容される乳幼児を支持する支持部が形成されたものである。
ここで、請求項1と相違する構成要件についてのみ説明すると、上記乳幼児保持部は、乳幼児が収容されて乳幼児を保持するものであり、環状の周方向の長さ方向に沿って複数本平行に配置した伸縮性のない非伸縮性帯状体に対して、その長さ方向に直角な幅方向に沿って複数本平行に前記環状の周方向の長さ方向に対する伸縮性を有する伸縮性帯状体を格子状に織り込んで形成することで、乳幼児の重みで環状の周方向の長さ方向に伸縮性帯状体を伸び変形させる一方で、伸縮性帯状体に対して格子状に織り込まれた非伸縮性帯状体によって、伸縮性帯状体の過剰な伸びを制限するものである。このとき、環状の周方向の長さ方向に対する伸縮性を有する伸縮性帯状体が幅方向に沿って配置されているため、環状の周方向の長さ方向に対する伸縮性は断続的である。この乳幼児保持部は、乳幼児の体重を保持できる程度の強度を有していれば、それを構成する各伸縮性帯状体及び各非伸縮性帯状体はそれぞれ全体を同一の素材で形成しても良いし、異なる素材を組み合わせても良い。
また、本発明を実施する場合には、前記環状の周方向の非伸縮性帯状体の長さ方向に対し、伸縮性帯状体と一体にすべく、非伸縮性糸によって前記非伸縮性帯状体の長さ方向に対し直角に縫製して、伸縮性帯状体に対して伸縮自在とし、その長さ方向に直角な非伸縮性帯状体の長さ方向の非伸縮性帯状体を伸縮しないようにすることもできる。特に、型くずれ等を防止し、見栄えを良くすることができる。
請求項3の発明のベビースリングは、全体が環状をなすベビースリングであって、乳幼児が収容される乳幼児保持部が、環状の周方向の長さ方向に沿って複数本平行に配置した伸縮性を有する伸縮性帯状体に対して、その長さ方向に直角な幅方向に沿って複数本平行に前記長さ方向に直角な幅方向に対する伸縮性を有する伸縮性帯状体を格子状に配設し、前記乳幼児保持部の前記周方向の長さ方向の両端に連続して、使用者の肩に掛けられて前記乳幼児保持部に収容される乳幼児を支持する支持部が形成されたものである。
ここで、上記長さ方向に直角な幅方向に対する伸縮性を有する伸縮性帯状体は、特定の方向のみに弾性に富んで弾性変形して伸縮性が大きい帯状体を、その大きな伸縮方向を環状の周方向の長さ方向に直角な幅方向に合わせて配置することによって、長さ方向に直角な幅方向に対して大きく伸縮するものである。この伸縮性帯状体は、特定方向に伸縮性を有するものあれば、それを形成する材質は特に限定されるものではなく、例えば、ポリウレタン等を含む布帛、ニット、ワッフル等が使用される。なお、乳幼児の重みによって幅方向に大きな伸びを形成できるにようにその弾性変化を設定できれば、幅方向に直角な長さ方向は多少の伸縮性があってもよい。即ち、この伸縮性は、弾性率で表現するものではなく、特定の方向のみに弾性に富んで伸縮し易いことを示す。
そして、上記乳幼児保持部は、乳幼児が収容されて乳幼児を保持するものであり、環状の周方向の長さ方向に沿って複数本平行に配置した伸縮性を有する伸縮性帯状体に対して、その長さ方向に直角な幅方向に沿って複数本平行に前記長さ方向に直角な幅方向に対する伸縮性を有する伸縮性帯状体を格子状に織り込んで形成することで、乳幼児の重みで幅方向に対して伸縮性帯状体を伸び変形させる一方で、伸縮性帯状体に対して格子状に織り込まれた伸縮性を有する伸縮性帯状体によって、伸縮性帯状体の過剰な伸びを制限するものである。このとき、幅方向に対して伸縮性を有する伸縮性帯状体が幅方向に沿って配置されているため、幅方向に対する伸縮性は連続的である。この乳幼児保持部は、乳幼児の体重を保持できる程度の強度を有していれば、それを構成する各伸縮性帯状体及び各非伸縮性帯状体はそれぞれ全体を同一の素材で形成しても良いし、異なる素材を組み合わせても良い。
また、上記支持部は、前記乳幼児保持部の前記環状の周方向の長さ方向の両端に連続して形成され、使用者の片肩に掛けられて前記乳幼児保持部に収容される乳幼児を支持するものであり、前記乳幼児保持部に収容された乳幼児の体重を支持できる程度の強度を有していれば、それを形成する材質は特に限定されるものではなく、例えば、各種布帛等が使用され、前記乳幼児保持部と同一の素材で形成しても良いし、異なる素材であっても良く、ここでは、その伸縮性の有無は特に問われない。また、前記乳幼児保持部から一体に連続形成されていてもよいし、前記乳幼児保持部に対して縫製等によって連結させることで連続形成してもよい。
さらに、本発明を実施する場合には、伸縮性糸によって一方の伸縮性帯状体の長さ方向に対して直角に他の伸縮性帯状体を縫製し、伸縮性帯状体に対して伸縮自在とし、その伸縮性を有する伸縮性帯状体の長さ方向及びその長さ方向に直角な幅方向の伸縮性帯状体を伸縮しないようにすることができ、環状の周方向の長さ方向に対する伸縮性及びそれに直角な幅方向に対する伸縮性を単独で、または両者を同時に任意に設定することもできる。
なお、上記環状をなすベビースリングとは、縫製等によって一体に環状に形成されたベビースリング、または、リング等の連結部材によって環状に連結自在としたベビースリングを示す。
請求項4の発明のベビースリングの前記支持部は、前記乳幼児保持部の長さ方向の両端から一体に連続して、前記伸縮性帯状体と前記非伸縮性帯状体とが格子状に配設されているものであり、前記乳幼児保持部を構成する格子状に織り込まれた前記伸縮性帯状体及び前記非伸縮性帯状体から連続して形成されたものである。
請求項5の発明のベビースリングの前記乳幼児保持部は、前記環状の周方向の長さ方向に対して直角方向の幅方向両縁に伸縮性のないパイピングによりパイピング処理が施されているものであり、環状の周方向の長さ方向に対して直角の幅方向両縁において伸縮性帯状体や非伸縮性帯状体の端を伸縮性のないバイヤステープや布等で縫製等にとってくるむことによって、幅方向中央側に重心位置がきて乳幼児の重みで沈み易く、乳幼児の安定した位置が保持できるようにしたものである。しかし、本発明を実施する場合には、幅方向中央側に重心位置がきて乳幼児の重みで沈み易く、乳幼児の安定した位置が保持できるようにその弾性変化が設定されればよい。
請求項6の発明のベビースリングの乳幼児保持部は、前記環状の長さ方向の中央部分を最大幅とし、また、その両端部分を長さ方向に沿って順次幅狭とし、環状の長さ方向に直角に2つに折り畳んで重ねたとき、幅方向中央が下側に凸に湾曲する形状に形成されているものであり、幅方向中央側に重心位置がきて乳幼児の重みで沈み易く、乳幼児の安定した位置が保持できるようにしたものである。
ここで、幅方向W中央が下側に凸に湾曲する形状は、幅方向中央側に重心位置がきて乳幼児の重みで沈み易く、乳幼児の安定した位置が保持できるようにその重心位置となる深さに湾曲する形状に形成されていればよい。
請求項1の発明にかかるベビースリングによれば、乳幼児が収容される乳幼児保持部と、前記乳幼児保持部の環状の周方向の長さ方向の両端に連続して形成され、使用者の肩に掛けられて前記乳幼児保持部に収容される乳幼児を支持する支持部とを具備し、前記乳幼児保持部は、環状の周方向の長さ方向に沿って複数本平行に配置した前記環状の周方向の長さ方向に対する伸縮性を有する伸縮性帯状体に対して、その長さ方向に直角な幅方向に沿って複数本平行に伸縮性のない非伸縮性帯状体を格子状に織り込むことによって形成されたものである。
したがって、乳幼児保持部に収容される乳幼児の重みで伸縮性を有する伸縮性帯状体が環状の周方向の長さ方向に伸び変形し、乳幼児の姿勢や体型に合わせてフィットし、安定感のある保持ができる。特に、環状の周方向の長さ方向に対する伸縮性を有する伸縮性帯状体が環状の周方向の長さ方向に沿って配置されているため、環状の周方向の長さ方向に対する伸縮性は連続的であり、乳幼児の身体へのフィット性が高い。一方で、伸縮性帯状体に対して伸縮性のない非伸縮性帯状体が格子状に織り込まれていることによって、伸縮性帯状体の過剰な伸び変形が制限される。
これによって、長時間の連続使用で伸縮性帯状体の収縮性が弱まって伸びが大きくなることにより乳幼児の保持位置が次第に下降して使用者への負担が大きくなってしまう事態が防止され、安定的な保持が可能である。また、乳幼児の動きに応じて伸縮性帯状体が伸縮する一方で、非伸縮性帯状体によってその大きな伸び変形は制限されるため、乳幼児保持部に収容される乳幼児が動いても、乳幼児の過剰な沈み込みが防止され、乳幼児の適切な保持位置を維持しやすい。さらに、伸縮性帯状体と非伸縮性帯状体を格子状に織り込むことで、表裏面が伸縮性帯状体及び非伸縮性帯状体の2層構造となることから、一部が破断するという事態は少なく高い強度を確保できる。このため、耐久性や安全性が高い。
このようにして、乳幼児の身体に対するフィット性が高く、かつ、長時間の使用でも乳幼児の適切な保持位置を維持できるベビースリングとなる。
請求項2の発明にかかるベビースリングによれば、乳幼児が収容される乳幼児保持部と、前記乳幼児保持部の環状の周方向の長さ方向の両端に連続して形成され、使用者の肩に掛けられて前記乳幼児保持部に収容される乳幼児を支持する支持部とを具備し、前記乳幼児保持部は、環状の周方向の長さ方向に沿って複数本平行に配置した伸縮性のない非伸縮性帯状体に対して、その長さ方向に直角な幅方向に沿って複数本平行に前記長さ方向に対する伸縮性を有する伸縮性帯状体を格子状に織り込むことによって形成されたものである。
したがって、乳幼児保持部に収容される乳幼児の重みで伸縮性を有する伸縮性帯状体が環状の周方向の長さ方向に伸び変形し、乳幼児の姿勢や体型に合わせてフィットし、安定感のある保持ができる。一方で、伸縮性帯状体に対して伸縮性のない非伸縮性帯状体が格子状に織り込まれていることによって、伸縮性帯状体の過剰な伸び変形が制限される。
これによって、長時間の連続使用で伸縮性帯状体の収縮性が弱まって伸びが大きくなることにより乳幼児の保持位置が次第に下降して使用者への負担が大きくなってしまう事態が防止され、安定的な保持が可能である。特に、環状の周方向の長さ方向に対して伸縮性を有する伸縮性帯状体が幅方向に沿って配置されているため、環状の周方向の長さ方向に対する伸縮性は断続的なものであることから、長時間の連続使用による伸縮性帯状体の伸びは小さく、保持位置を極めて安定的に維持できる。また、乳幼児の動きに応じて伸縮性帯状体が伸縮する一方で、非伸縮性帯状体によってその大きな伸び変形は制限されるため、乳幼児保持部に収容される乳幼児が動いても、乳幼児の過剰な沈み込みが防止され、乳幼児の適切な保持位置を維持しやすい。さらに、伸縮性帯状体と非伸縮性帯状体を格子状に織り込むことで、表裏面が伸縮性帯状体及び非伸縮性帯状体の2層構造となることから、一部が破断するという事態は少なく高い強度を確保できる。このため、耐久性や安全性が高い。
このようにして、乳幼児の身体に対するフィット性が高く、かつ、長時間の使用でも乳幼児の適切な保持位置を維持できるベビースリングとなる。
請求項3の発明にかかるベビースリングによれば、乳幼児が収容される乳幼児保持部と、前記乳幼児保持部の環状の周方向の長さ方向の両端に連続して形成され、使用者の肩に掛けられて前記乳幼児保持部に収容される乳幼児を支持する支持部とを具備し、前記乳幼児保持部は、環状の周方向の長さ方向に沿って複数本平行に配置した伸縮性を有する伸縮性帯状体に対して、その長さ方向に直角な幅方向に沿って複数本平行に前記幅方向に対する伸縮性を有する伸縮性帯状体を格子状に織り込むことによって形成されたものである。
したがって、乳幼児保持部に収容される乳幼児の重みで伸縮性を有する伸縮性帯状体が幅方向及び環状の周方向に伸びて変形し、乳幼児の姿勢や体型に合わせてフィットし、安定感のある保持ができる。特に、環状の周方向及び幅方向に対する伸縮性を有する伸縮性帯状体が幅方向に沿って配置されているため、幅方向に対する伸縮性は連続的であり、乳幼児の身体へのフィット性が高い。一方で、伸縮性を有する伸縮性帯状体が格子状に織り込まれていることによって、伸縮性帯状体の過剰な伸び変形が制限される。
これによって、長時間の連続使用で伸縮性帯状体の収縮性が弱まって伸びが大きくなることにより乳幼児の保持位置が次第に下降して使用者への負担が大きくなってしまう事態が防止され、安定的な保持が可能である。また、乳幼児の動きに応じて伸縮性帯状体が伸縮する一方で、伸縮性帯状体を格子状に織り込むことによってその大きな伸び変形は制限されるため、乳幼児保持部に収容される乳幼児が動いても、乳幼児の過剰な沈み込みが防止され、乳幼児の適切な保持位置を維持しやすい。さらに、伸縮性帯状体を格子状に織り込むことで、表裏面が伸縮性帯状体の2層構造となることから、一部が破断するという事態は少なく高い強度を確保できる。このため、耐久性や安全性が高い。
このようにして、乳幼児の身体に対するフィット性が高く、かつ、長時間の使用でも乳幼児の適切な保持位置を維持できるベビースリングとなる。
請求項4の発明にかかるベビースリングによれば前記支持部は、前記乳幼児保持部の長さ方向の両端に連続して形成されている。
したがって、請求項1乃至請求項3に記載の効果に加えて、伸縮性を有する伸縮性帯状体が伸び変形し、使用者の肩にフィットしてずれにくく、安定したたすきがけを維持でき、また、肩に加わる荷重も分散されて使用者の負担が軽減される。
特に、伸縮性帯状体が長さ方向に対する伸縮性を有する場合、乳幼児の重みで伸縮性帯状体が長さ方向に対して伸び変形することで、ベビースリング全体の環状の長さが変化して、使用者の体格や種々の抱持方法に応じた乳幼児の保持位置とすることができる。このとき、格子状に織り込んだ伸縮性帯状体によって、伸縮性帯状体の過剰な伸び変形が制限されることから、長時間の連続使用で、支持部を構成する伸縮性帯状体の長さ方向に対する収縮性が徐々に弱まり伸び変形が大きくなって、支持部と連続形成されている乳幼児保持部に収容された乳幼児の保持位置が次第に下降して使用者への負担が大きくなってしまう事態が防止され、安定的な保持が可能である。
また、伸縮性帯状体が幅方向に対する伸縮性を有する場合、肩の形が特定されることなく、単位面積当たりの負担が軽減され、使用者の肩の疲れを低減させることができる。さらに、それが肩に当たっても特定の個所が痛くなる等の負担はなく、加えて、上腕骨周囲の厚い筋肉で形成された三角筋がある部位にフィットさせることもでき、頚部に近い個所での荷重負担を少なくし、疲れを軽減できて肩凝りが生じ難い使用も可能とする。
請求項5の発明にかかるベビースリングによれば、前記乳幼児保持部は、環状の周方向の長さ方向に対して直角方向の幅方向両縁に伸縮性のないパイピングによりパイピング処理が施されていることから、乳幼児保持部に乳幼児の重みが加えられた際、伸縮性帯状体において、幅方向の中央側の伸び変形と比較して、幅方向両側の伸び変形は抑制される。
したがって、請求項1乃至請求項4に記載の効果に加えて、幅方向の中央側が乳幼児の重みで沈み易く、中央側に乳幼児の安定した位置が保持できる重心位置がくるから、保持安定性が増し、乳幼児保持部で乳幼児の安定した受けができる。また、パイピング処理により、帯状体のほつれが防止され、機械的強度も向上する。さらに、意匠性や装飾的効果を増大させることができる。
請求項6の発明にかかるベビースリングによれば、前記乳幼児保持部は、環状の長さ方向の中央部分を最大幅とし、また、その両端部分を長さ方向に沿って順次幅狭とし、環状の長さ方向に直角に2つに折り畳んで重ねたとき、幅方向中央が下側に凸に湾曲する形状に形成されている。
したがって、請求項1乃至請求項5に記載の効果に加えて、乳幼児保持部に乳幼児が収容された際、幅方向中央側に乳幼児の安定した安定した位置が保持できる重心位置がくるから、高い保持安定性が得られる。
図1は本発明の実施の形態1に係るベビースリングの全体構成を示す全体斜視図である。 図2は本発明の実施の形態1の環状となっているベビースリングを2つ折りにして重ねた正面図である。 図3(a)は本発明の実施の形態1に係るベビースリングの図2のa−a横断面図及びその一部の拡大断面図である。図3(b)は本発明の実施の形態1に係るベビースリングの図2のb−b縦断面図及びその一部の拡大断面図である。 図4は本発明の実施の形態1に係るベビースリングを構成する伸縮性帯状体及び非伸縮性帯状体の織り込み状態を示す斜視図である。 図5は本発明の実施の形態1に係るベビースリングを構成する伸縮性帯状体及び非伸縮性帯状体の配置関係を説明するための説明図及びその一部拡大図である。 図6は本発明の実施の形態1に係るベビースリングの伸縮方向を説明するための説明図である。 図7は本発明の実施の形態1に係るベビースリングの使用方法を示す2例の斜視図である。 図8は本発明の実施の形態1の変形例1に係るベビースリングを構成する伸縮性帯状体及び非伸縮性帯状体の織り込み状態を示す斜視図である。 図9は本発明の実施の形態1の変形例1に係るベビースリングの伸縮方向を説明するための説明図である。 図10は本発明の実施の形態2に係るベビースリングを構成する伸縮性帯状体及び非伸縮性帯状体の織り込み状態を示す斜視図である。 図11は本発明の実施の形態2に係るベビースリングの伸縮方向を説明するための説明図である。 図12は本発明の実施の形態2に係るベビースリングの使用方法を示す1例の斜視図である。 図13は本発明の実施の形態2の変形例1に係るベビースリングを構成する伸縮性帯状体及び非伸縮性帯状体の織り込み状態を示す斜視図である。 図14は本発明の実施の形態2の変形例1に係るベビースリングの伸縮方向を説明するための説明図である。 図15は本発明の実施の形態3に係るベビースリングを構成する伸縮性帯状体及び非伸縮性帯状体の織り込み状態を示す斜視図である。 図16は本発明の実施の形態3に係るベビースリングの伸縮方向を説明するための説明図である。 図17は本発明の実施の形態3の変形例1に係るベビースリングを構成する伸縮性帯状体及び非伸縮性帯状体の織り込み状態を示す斜視図である。 図18は本発明の実施の形態3の変形例1に係るベビースリングの伸縮方向を説明するための説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
なお、各実施の形態において、同一の記号及び同一の符号は同一または相当する機能部分を意味し、各実施の形態相互の同一の記号及び同一の符号は、それら実施の形態に共通する機能部分であるから、ここでは重複する詳細な説明を省略する。
[実施の形態1]
まず、本発明の実施の形態1に係るベビースリング1について、図1乃至図7を参照して説明する。
図において、本実施の形態1に係るベビースリング1は、乳幼児Sが収容され保持される乳幼児保持部10と、乳幼児Sを保持する使用者Tの肩に掛けられて乳幼児保持部10に収容された乳幼児Sを支持する支持部20を有し、乳幼児保持部10と支持部20が一体に連続して全体を環状に形成されたものである。
具体的に、本実施の形態1に係るベビースリング1は、図4に示すように、長さ方向Lに対して長さ方向L方向の伸縮性αを有する生地からなる伸縮性帯状体A(A1,A2,A3,・・・An)を複数本平行に配置し、その長さ方向Lに対して直角方向Wに複数本平行に伸縮性のない生地からなる非伸縮性帯状体B(B1,B2,B3,・・・Bi)を格子状に織り込んで配設し、さらに、図1及び図2に示すように、長さ方向Lに対して直角方向Wの両側を伸縮性のない生地からなるパイピング30で処理し、長さ方向Lの両端部を縫着(図1の破線にて表示)してそれらを環状に形成することで、乳幼児保持部10及び支持部20を構成したものである。
即ち、本実施の形態1の乳幼児保持部10は、環状の周方向の長さ方向Lに沿って複数本平行に配置した、環状の周方向の長さ方向Lに対する伸縮性αを有する伸縮性帯状体A(A1,A2,A3,・・・An)に対して、その長さ方向Lに直角な幅方向Wに沿って複数本平行に伸縮性のない非伸縮性帯状体B(B1,B2,B3,・・・Bi)が格子状に織り込まれて形成されたものである。なお、本実施の形態1の乳幼児保持部10においては、長さ方向Lに対して直角な幅は略同一幅で形成されており、扁平な平板状を呈している。
また、非伸縮性糸V(V1,V2,V3,・・・Vi)によって伸縮性帯状体A(A1,A2,A3,・・・An)の長さ方向に対して直角に縫製し、非伸縮性帯状体B(B1,B2,B3,・・・Bi)と一体とし、伸縮性帯状体A(A1,A2,A3,・・・An)に対して伸縮自在とし、その長さ方向Lに直角な幅方向Wの非伸縮性帯状体B(B1,B2,B3,・・・Bi)を伸縮しないようにしている。
非伸縮性糸V(V1,V2,V3,・・・Vi)は、環状の周方向の長さ方向Lに対して直角に複数本平行に縫製し、環状の周方向の長さ方向Lに対する伸縮のみを自在としている。本実施の形態1では、非伸縮性糸V(V1,V2,V3,・・・Vi)は、環状の周方向の長さ方向Lに対して直角に縫製し、環状の周方向の長さ方向Lに対する伸縮のみを自在としたものである。
ここで、伸縮性帯状体A(A1,A2,A3,・・・An)と非伸縮性帯状体B(B1,B2,B3,・・・Bl)の配置は、詳細には、図3乃至図5に示すように、長さ方向Lにおいて複数本平行に配置した長さ方向Lに伸縮性のある伸縮性帯状体Aに対し、その長さ方向Lに直角な幅方向Wに複数本平行に伸縮性のない非伸縮性帯状体B1,B2,B3,・・・Bl)が格子状に織り込まれ、非伸縮性糸V(V1,V2,V3,・・・Vi)によって伸縮性帯状体A(A1,A2,A3,・・・An)の長さ方向に対して直角に縫製して、非伸縮性帯状体B(B1,B2,B3,・・・Bi)と一体に接合し、伸縮性帯状体A(A1,A2,A3,・・・An)と非伸縮性帯状体B(B1,B2,B3,・・・Bl)が交互に等間隔で表裏面に表出して格子状を形成し、表裏面が伸縮性帯状体A(A1,A2,A3,・・・An)及び非伸縮性帯状体B(B1,B2,B3,・・・Bl)の2層構造となっている。なお、本実施の形態1においては、各伸縮性帯状体A(A1,A2,A3,・・・An)は、互いに隙間なく隣接した状態で長さ方向Lに沿って平行に配置され、また、各非伸縮性帯状体B(B1,B2,B3,・・・Bl)においても、互いに隙間なく隣接した状態で幅方向Wに沿って平行に配置されている。しかし、本発明を実施する場合には、当該隙間間隔は任意に設定することができる。
このように、環状の周方向の長さ方向Lに対して伸縮性αを有する伸縮性帯状体Aに対して、伸縮性を有しない非伸縮性帯状体Bを格子状に織り込んで乳幼児保持部10を形成することで、図6に示すように、乳幼児保持部10に収容される乳幼児Sの重みで伸縮性帯状体Aが環状の周方向の長さ方向Lに対して伸縮性αが伸び変形する一方で、伸縮性帯状体Aに対して格子状に織り込んだ非伸縮性帯状体Bによって、伸縮性帯状体Aの過剰な伸び変形が制限される。加えて、伸縮性帯状体Aと非伸縮性帯状体Bを格子状に織り込むことで、高い強度が確保される。
特に、本実施の形態1の乳幼児保持部10においては、長さ方向Lに対して直角方向の幅方向W両縁にパイピング処理によって伸縮性のない生地からなるパイピング30が同一幅で伸縮性の糸により縫い付けられている。このため、図6の実線に示したように、図6の仮想線で示した状態で、線乳幼児保持部10に乳幼児Sの重みが加えられたときには、幅方向Wの中央側に位置する伸縮性帯状体Aの伸びに対し、幅方向W両側に位置する伸縮性帯状体Aの伸びは抑制される。これにより、幅方向Wの中央側が乳幼児Sの重みで沈み易く、中央側に乳幼児Sの安定した安定した位置を保持できる重心位置がくるから、保持安定性が増す。加えて、幅方向Wの両側に伸縮性のない生地からなるパイピング30を縫い付けることによって、伸縮性帯状体Aや非伸縮性帯状体Bのほつれが防止され、機械的強度も向上し、さらには、意匠性や装飾的効果も増大する。また、乳幼児保持部10の両側が伸びなくて、伸縮性帯状体Aが伸びるから、乳幼児はパイピング30の位置よりも深く沈み込むことができるから、使い勝手の良い、安定したベビースリング1となる。
因みに、ここでの幅方向Wの中央側とは、乳幼児保持部10の位置を中心とした場合の基準であり、本実施の形態1のベビースリング1は環状であり、図形的には、中央部分はない。即ち、幅方向Wの中央側とは、乳幼児保持部10の中心位置を特定する前提条件下の形態である。
なお、本実施の形態1では、伸縮性帯状体Aと非伸縮性帯状体Bが格子状に織り込まれた状態で、図5の破線で示すように、各伸縮性帯状体A(A1,A2,A3,・・・An)の幅方向Wの片側端部において、即ち、環状の長さ方向Lに沿って、伸縮性の糸により表裏面の伸縮性帯状体Aと非伸縮性帯状体Bを非伸縮性糸V(V1,V2,V3,・・・Vi)によって、伸縮性帯状体A(A1,A2,A3,・・・An)の長さ方向に対して直角に縫製しており、乳幼児Sを収容した際に、伸縮性帯状体A及び非伸縮性帯状体Bにおいて撚れや浮きが生じるのを防止している。このとき、本実施の形態1においては、伸縮性帯状体Aと非伸縮性帯状体Bの縫い合わせには伸縮性の糸を用いており、また、伸縮性帯状体Aと非伸縮性帯状体Bが格子状に織り込まれていることによって、伸縮性帯状体A及び非伸縮性帯状体Bの境界部において伸縮率が異なることで生じるストレスも分散されることから、その縫い合わせは外れ難くなっている。
一方、その部分以外では、表裏面の伸縮性帯状体Aと非伸縮性帯状体Bは縫い合わされておらず、また、隣接する各伸縮性帯状体A(A1,A2,A3,・・・An)間や隣接する各非伸縮性帯状体B(B1,B2,B3,・・・Bl)間においても縫い合わされていないことから、通気性が確保され蒸れの生じない仕様を可能としている。
本実施の形態1の支持部20は、乳幼児保持部10の環状の周方向の長さ方向Lの両端に直接、かつ、連続して形成されたものである。即ち、この支持部20は、環状の周方向の長さ方向Lに沿って複数本平行に配置した環状の周方向の長さ方向Lに対する伸縮性を有する生地からなる伸縮性帯状体A(A1,A2,A3,・・・An)に対して、伸縮性のない生地からなる非伸縮性帯状体B(B1,B2,B3,・・・Bl)をその長さ方向Lに直角な幅方向Wに複数本平行に格子状に織り込んで、かつ、非伸縮性糸V(V1,V2,V3,・・・Vi)によって非伸縮性帯状体B(B1,B2,B3,・・・Bi)を伸縮性帯状体A(A1,A2,A3,・・・An)の長さ方向に対して直角に縫製したものであり、更に、長さ方向Lに対して直角方向の幅方向W両縁を伸縮性のない生地からなるパイピング30で処理した後に、幅方向Wの両側の一部を内側に折曲して縫製(図1の破線にて表示)したことにより、厚みのある略同一幅の肩当部21を形成し、環状の長さ方向Lに直角に2つに重なり合うように折り畳んだとき、環状の長さ方向Lの端部に配置される肩当部21に向かって、長さ方向Lに対して直角方向の幅が順次狭くなっている。
このように、本実施の形態1の支持部20においても、乳幼児保持部10から連続して環状の周方向の長さ方向Lに対して伸縮性を有する伸縮性帯状体Aに対して非伸縮性帯状体Bが格子状に織り込まれて構成されていることで、乳幼児保持部10に乳幼児Sが収容された際、乳幼児Sの重みで伸縮性を有する伸縮性帯状体Aが長さ方向Lに伸び変形する一方で、伸縮性帯状体Aに対して格子状に織り込まれた非伸縮性帯状体Bによって、伸縮性帯状体Aの過剰な伸び変形が制限される。加えて、伸縮性帯状体Aと非伸縮性帯状体Bを格子状に織り込むことで、高い機械的強度が確保される。
ここで、使用者Tの肩に当たる肩当部21においては、厚みを持たせていることで、折れ曲がりが防止される。故に、折れ曲がりによって肩への負担が集中的に大きくなったり、肩に違和感が生じたりする事態が防止され、使用者Tの肩への負担が軽減される。
そして、この肩当部21においては、その長さ方向Lに対して直角方向の幅を、例えば、5cm以上、好ましくは、7cm以上とすることにより、使用者Tの肩への負担が小さいものとなる。即ち、長さ方向Lに対する直角方向の幅が5cm未満であると、乳幼児Sの体重Mが肩の肩甲骨、鎖骨、上腕骨の何れに長さ方向Lに2cmの幅で加わったとしても、単位面積当たりM/5×2=M/10以上となり、幼児の体重が10kg以上になった場合、そこに10kg以上の荷重が加わることになる。単位面積当たり1kg以上の負担では、短時間の使用で肩こり等の障害、血管圧迫による障害が生じやすくなることから、使用者Tが耐えられる肩の負担を考慮すると、長さ方向Lに対する直角方向の幅は5cm以上、好ましくは、7cm以上である。このように乳幼児Sの体重が肩、即ち、肩甲骨、鎖骨、上腕骨の何れかの一部に集中しないような幅とすれば、肩に加わる力を分散でき、肩の疲れを低減させることができる。
さらに、長さ方向Lに対する直角方向の幅を10cm以上とすることによって、肩から腕にかけての広範囲で、詳細には、肩の肩甲骨、鎖骨、上腕骨の全体で、乳幼児保持部10に収容された乳幼児Sを支えることができることから、加重が分散され使用者Tへの負担がより軽減される。また、肩当部21が肩からずれにくく、安定した支持状態を維持できる。特に、10cm以上の幅広とすることによって、使用者Tの頚部に近い肩甲骨、鎖骨周囲の薄い筋肉で形成された僧帽筋での荷重の受けに加え、上腕骨周囲の厚い筋肉で形成された三角筋での受けも可能となり、疲れを軽減できて肩凝りが生じ難い使用を可能とする。
このように構成された本実施の形態1のベビースリング1は、図7に示されるように、乳幼児Sを保持する使用者Tにたすき掛けされ、支持部20が使用者Tの片肩に掛けられて肩当部21が使用者Tの片肩に当てられることによって、乳幼児保持部10に収容された乳幼児Sの体重が使用者Tの片肩で支持され、乳幼児保持部10にて乳幼児Sが保持される。
そして、本実施の形態1のベビースリング1によれば、乳幼児Sを受ける乳幼児保持部10において、環状の周方向の長さ方向Lに沿って複数本平行に配置した、環状の周方向の長さ方向Lに対する伸縮性を有する伸縮性帯状体Aに対し、伸縮性のない非伸縮性帯状体Bがその長さ方向Lに直角な幅方向Wに沿って複数本平行に格子状に織り込まれて形成されていることから、乳幼児保持部10に収容された乳幼児Sの重みで伸縮性を有する伸縮性帯状体Aが環状の周方向の長さ方向Lに伸び変形して乳幼児Sの姿勢や体型に合わせてフィットし、保持安定性が高く、安定した抱き心地が得られる。特に、環状の周方向の長さ方向Lに対して伸縮性αを有する伸縮性帯状体Aが環状の周方向の長さ方向Lに沿って配置されているため、環状の周方向の長さ方向Lに対する伸縮性が連続的であり、乳幼児Sの身体へのフィット性が高い。一方で、伸縮性帯状体Aに対して非伸縮性帯状体Bが格子状に織り込まれていることによって、伸縮性帯状体Aの過剰な伸び変形が制限される。
これにより、長時間の連続使用で、乳幼児保持部10を構成する伸縮性帯状体Aの伸縮性αが徐々に弱まり伸びが大きくなって、乳幼児Sの保持位置が次第に下降して使用者Tへの負担が大きくなってしまう事態が防止され、安定的な保持が可能である。また、乳幼児Sの動きに応じて伸縮性帯状体Aが伸縮する一方で、非伸縮性帯状体Bによってその大きな伸び変形は制限されるため、乳幼児Sが動いても、乳幼児Sの過剰な沈み込みが防止され、乳幼児Sの適切な保持位置を維持しやすい。さらに、伸縮性帯状体Aと非伸縮性帯状体Bを格子状に織り込むことで、表裏面が伸縮性帯状体A及び非伸縮性帯状体Bの2層構造となることから、一部が破断するという事態は少なく高い強度が確保されている。特に、生地を縫製して接合することによって乳幼児保持部10を形成する従来のベビースリングにおいては、縫着の外れによって乳幼児保持部10が破断する恐れがあったが、本実施の形態1の乳幼児保持部10は伸縮性帯状体Aと非伸縮性帯状体Bを格子状に織り込むことによよって形成されるため、縫着の外れ等による破断の恐れはない。このため、耐久性や安全性が高い。
このように本実施の形態1のベビースリング1は、伸縮性帯状体Aに対して非伸縮性帯状体Bが格子状に織り込まれていることによって荷重に対応した構成となり、乳幼児Sの身体に対するフィット性が高く、かつ、長時間の使用でも乳幼児Sの適切な保持位置を維持できる。
加えて、本実施の形態1のベビースリング1の乳幼児保持部10においては、環状の周方向の長さ方向Lに対して直角方向の幅方向W両縁にパイピング処理によって伸縮性のない生地からなるパイピング30が縫い付けられていることから、乳幼児保持部10に乳幼児Sの重みが加えられた際、幅方向Wにおいて中央側に位置する伸縮性帯状体Aの長さ方向Lへの伸び変形と比較して、幅方向W両側に位置する伸縮性帯状体Aの伸び変形は抑制される。これにより、幅方向Wの中央側が乳幼児Sの重みで沈み易く、中央側に乳幼児Sの安定した位置が保持できる重心位置がくるから、保持安定性が増し、乳幼児保持部10で乳幼児Sの安定した受けができる。
さらに、幅方向W両縁にパイピング30が縫い付けられていることによって、伸縮性帯状体Aや非伸縮性帯状体Bのほつれが防止され、機械的強度も向上する。また、意匠性や装飾的効果が増し、製品としての見栄えが向上して消費者の購買意欲を増大させることもできる。
ここで、本実施の形態1のベビースリング1の使用状態としては、例えば、図7(a)に示すように、使用者Tの正面側で乳幼児Sを対面方向で抱く対面縦抱きの状態、図7(b)に示すように、使用者Tの正面側で乳幼児Sをゆりかごのように抱く横抱きの状態があり、その他にも、乳幼児Sを前向きに抱く縦抱き状態、使用者Tの腰骨に座らせるように脇で抱く腰抱きの状態、おんぶ等があり、使用者Tの好みまたは体型によって、乳幼児Sの抱く位置を適宜変更することができる。
特に、本実施の形態1のベビースリング1においては、環状の周方向の長さ方向Lに沿って複数本平行に配置した環状の周方向の長さ方向Lに対する伸縮性αを有する伸縮性帯状体Aによって、乳幼児Sの重みで環状の周方向の長さ方向Lに対して伸び変形し乳幼児Sの身体にフィットすることから、図7(a)に示すような対面縦抱き状態においては、乳幼児Sの背中から膝裏までの広い面積を覆ってしっかりと安定して支えることができ、図7(b)に示すようなゆりかごのような横抱きの状態、所謂、バナナ抱きにおいても乳幼児Sの背面側にフィットして安定した抱き心地が得られ、好適である。
また、伸縮性帯状体Aに対して非伸縮性帯状体Bが格子状に織り込まれていることにより、伸縮性帯状体Aの過剰な伸び変形が制限されて荷重に対応した構成となり、見栄えの向上及び機能美も表象される。
さらに、本実施の形態1においては、ベビースリング1を構成する全体、即ち、乳幼児Sを受ける乳幼児保持部10に加え、乳幼児保持部10に連続して形成され使用者Tの肩にかけられる支持部20においても、環状の周方向の長さ方向Lに対する伸縮性を有する伸縮性帯状体Aに対して非伸縮性帯状体Bを格子状に織り込む構造としたことによって、乳幼児保持部10に乳幼児Sが収容された際、乳幼児Sの重みで伸縮性を有する伸縮性帯状体Aが環状の周方向の長さ方向Lに伸び変形し、全体の環状の長さが変化して、使用者Tの体格や種々の抱持方法に応じた乳幼児Sの保持位置とすることができる。
また、環状の周方向の長さ方向Lに対して伸縮性を有する伸縮性帯状体Aに対して非伸縮性帯状体Bを格子状に織り込んでベビースリング1全体を形成することで、ベビースリング1の全体に亘って安定した張力を与えることができ、支持部20が肩からずれにくくなる。特に、伸縮性を有する伸縮性帯状体Aが環状の周方向の長さ方向Lに伸び変形することから、使用者Tの肩にフィットしてずれにくく、肩に加わる荷重も分散されて使用者Tの負担が軽減される。
そして、このとき、支持部20においても、伸縮性帯状体Aに対して格子状に織り込んだ非伸縮性帯状体Bによって、伸縮性帯状体Aの過剰な伸び変形が制限されることから、長時間の連続使用で、支持部20を構成する伸縮性帯状体Aの収縮性が徐々に弱まり伸び変形が大きくなって、支持部20と連続形成されている乳幼児保持部10に収容された乳幼児Sの保持位置が次第に下降して使用者Tへの負担が大きくなってしまう事態が防止され、安定的な保持が可能である。
なお、本実施の形態1のベビースリング1は、縫製によって全体が連続して環状に形成されてなるものであるが、環状の周方向の長さ方向Lに対する伸縮性を有する伸縮性帯状体Aで構成することによって、環状の長さを変化可能としている。このため、リング等の長さ調節具を取り付けることによって環状の長さを変化可能とするベビースリングにおいて懸念される事態、具体的には、使用中にリング等の長さ調節具から帯状体が抜け、環が解けてしまうことによって乳幼児Sが滑り落ちてしまったり、帯状体がリング等における拘束位置からずれてしまうことで、保持位置が変化してしまったりする事態はなく、安定した保持位置が維持できる。
しかし、本発明を実施する場合には、帯状体の一端部にリング、バックル、スナップ等の長さ調節具を取り付け、長さ調節具で帯状体の両端部を連結させることによって環状をなす構造とし、長さ調節具によって環状の長さを調節可能とすることもできる。これにより、細かな単位で環状の長さを調節可能であり、より使用者Tの体格や種々の抱持方法に応じた適切な寸法に調節できる。
本実施の形態では、非伸縮性糸V(V1,V2,V3,・・・Vi)によって伸縮性帯状体A(A1,A2,A3,・・・An)と非伸縮性帯状体B(B1,B2,B3,・・・Bi)を縫製しているが、当該縫製をしなくともベビースリング1として機能することができる。しかし、非伸縮性糸V(V1,V2,V3,・・・Vi)によって非伸縮性帯状体B(B1,B2,B3,・・・Bi)を伸縮性帯状体A(A1,A2,A3,・・・An)の長さ方向に対して直角に縫製し、伸縮性帯状体A(A1,A2,A3,・・・An)に対して伸縮自在とし、その長さ方向Lに直角な幅方向Wに沿って複数本平行に伸縮性のない非伸縮性帯状体B(B1,B2,B3,・・・Bi)を伸縮しないようにした場合には、非伸縮性糸V(V1,V2,V3,・・・Vi)は、環状の周方向の長さ方向Lに対する伸縮のみを自在としており、伸縮性帯状体A(A1,A2,A3,・・・An)と伸縮性のない非伸縮性帯状体B(B1,B2,B3,・・・Bi)が交差するような織り込みがもつれた状態にならない。
このように、本実施の形態1のベビースリング1は、環状をなすベビースリング1であって、環状の周方向の長さ方向Lに沿って複数本平行に配置した環状の周方向の長さ方向Lに対する伸縮性αを有する伸縮性帯状体Aに対し、その長さ方向に直角な幅方向Wに沿って複数本平行に伸縮性のない非伸縮性帯状体Bを格子状に織り込んで形成し、かつ、非伸縮性糸U(U1,U2,U3,・・・Un)によって非伸縮性帯状体E(E1,E2,E3,・・・En)を伸縮性帯状体Fの長さ方向に対して直角、即ち、非伸縮性帯状体Eの長さ方向に平行して縫製した乳幼児Sが収容される乳幼児保持部10と、乳幼児保持部10の環状の周方向の長さ方向Lの両端から一体に連続して、環状の周方向の長さ方向Lに沿って複数本平行に配置した環状の周方向の長さ方向Lに対する伸縮性αを有する伸縮性帯状体A及びその長さ方向Lに直角な幅方向Wに沿って複数本平行に配置した伸縮性のない非伸縮性帯状体Bが格子状に織り込まれて形成され、使用者Tの肩に掛けられて乳幼児保持部10に収容される乳幼児Sを支持する支持部20を具備するものである。
したがって、本実施の形態1のベビースリング1によれば、乳幼児保持部10に収容される乳幼児Sの重みで伸縮性αを有する伸縮性帯状体Aが環状の周方向の長さ方向Lに伸び変形し、乳幼児Sの姿勢や体型に合わせてフィットし、安定感のある保持ができる。特に、環状の周方向の長さ方向Lに対して伸縮性αを有する伸縮性帯状体Aが環状の周方向の長さ方向Lに沿って配置されているため、環状の周方向の長さ方向Lに対する伸縮性が連続的であり、乳幼児Sの身体へのフィット性が高い。一方で、伸縮性帯状体Aに対して非伸縮性帯状体Bが格子状に織り込まれていることによって、伸縮性帯状体Aの過剰な伸び変形が制限される。
これにより、長時間の連続使用によって伸縮性帯状体Aの収縮性が弱まって伸びが大きくなり、乳幼児Sの保持位置が次第に下降して使用者Tへの負担が大きくなってしまう事態が防止され、最初の保持位置を維持でき、安定的な保持が可能である。また、乳幼児Sの動きに応じて伸縮性帯状体Aが伸縮する一方で、非伸縮性帯状体Bによってその大きな伸び変形は制限されるため、乳幼児Sが動いた場合でも乳幼児Sの過剰な沈み込みが防止され、乳幼児Sの適切な保持位置を維持しやすい。さらに、伸縮性帯状体Aと非伸縮性帯状体Bを格子状に織り込むことで、表裏面が伸縮性帯状体A及び非伸縮性帯状体Bの2層構造となることから、一部が破断するという事態は少なく高い強度を確保できる。このため、耐久性や安全性が高い。
このようにして、乳幼児Sの身体に対するフィット性が高く、かつ、長時間の使用でも乳幼児Sの適切な保持位置を維持できるベビースリング1となる。
特に、本実施の形態1のベビースリング1においては、乳幼児Sを受ける乳幼児保持部10に加え、乳幼児保持部10に連続して形成され使用者Tの肩にかけられる支持部20においても、環状の周方向の長さ方向Lに対する伸縮性αを有する伸縮性帯状体Aに対して非伸縮性帯状体Bを格子状に織り込む構造とすることによって、乳幼児保持部10に乳幼児Sが収容された際、乳幼児Sの重みで伸縮性αを有する伸縮性帯状体Aが環状の周方向の長さ方向Lに伸び変形し、全体の環状の長さが変化して、使用者Tの体格や種々の抱持方法に応じた乳幼児Sの保持位置とすることができる。加えて、伸縮性αを有する伸縮性帯状体Aによって長さ方向Lへの伸び適当に存在することから、使用者Tの肩にもフィットしてずれにくく、肩に加わる乳幼児Sの体重も分散されて使用者Tの負担が軽減される。
このとき、支持部20においても、伸縮性帯状体Aに対して格子状に織り込んだ非伸縮性帯状体Bによって、伸縮性帯状体Aの過剰な伸び変形が制限されることから、長時間の連続使用で、支持部20の収縮性が弱まり伸び変形が大きくなって、支持部20と連続形成されている乳幼児保持部10に収容された乳幼児Sの保持位置が次第に下降し、使用者Tへの負担が大きくなってしまう事態が防止され、安定的な保持が可能である。
また、本実施の形態1のベビースリング1においては、環状の周方向の長さ方向Lに対して直角方向の幅方向W両縁に伸縮性のないパイピング30によりパイピング処理が施されている。このため、乳幼児保持部10に乳幼児Sの重みが加えられた際、幅方向Wの中央側に位置する伸縮性帯状体Aの伸び変形に対し、幅方向W両側に位置する伸縮性帯状体Aの伸び変形は抑制される。これにより、幅方向Wの中央側が乳幼児Sの重みで沈み易く、中央側に乳幼児Sの安定した安定した位置が保持できる重心位置がくるから、保持安定性が増し、乳幼児保持部10で乳幼児Sの安定した受けができる。また、パイピング処理により、伸縮性帯状体Aや非伸縮性帯状体Bのほつれが防止され、機械的強度も向上し、さらに、意匠性や装飾的効果も増大させることができる。
ここで、上記実施の形態1においては、長さ方向Lに対する伸縮性を有する伸縮性帯状体Aを複数本平行に配置し、その長さ方向Lに対して直角な幅方向Wに複数本平行に伸縮性のない非伸縮性帯状体Bを格子状に織り込み、長さ方向Lに対して直角の幅方向W両縁に沿って伸縮性のない生地からなるパイピング30で処理し、長さ方向Lの両端部を縫着してそれらを環状に形成することで、乳幼児保持部10及び支持部20を構成しており、環状の周方向の長さ方向Lに沿って平行に配置した伸縮性αを有する複数本の各伸縮性帯状体Aは、同寸法で同一の生地を使用し、また、これらに対して幅方向Wに沿って平行に配置して格子状に織り込んだ伸縮性のない複数本の各非伸縮性帯状体Bも、同寸法で同一の生地を使用し、図1及び図2に示したように、伸縮していない状態で各格子形状が同一の寸法形状となる形態で説明している。
また、乳幼児保持部10では、図1及び図2に示したように、環状の周方向の長さ方向Lに対して直角方向の幅が略均一幅に形成されているものの、幅方向W両側で伸縮性のない生地からなるパイピング30による処理がなされていることで、乳幼児保持部10に乳幼児Sの重みが加えられた際、図6に示すように、幅方向Wの中央側に位置する伸縮性帯状体Aの伸びに対し、幅方向W両側に位置する伸縮性帯状体Aの伸びは抑制され、幅方向W中央側で乳幼児Sの安定した位置が保持できる重心位置がくるようになっている。
しかし、本発明を実施する場合には、各伸縮性帯状体A及び各非伸縮性帯状体Bにおいて、その寸法形状、素材、伸縮率等が同一のものを使用する必要はなく、また、乳幼児保持部10及び支持部20の形状もこれに限定されるものではない。
例えば、乳幼児保持部10において、幅方向Wの中央側に長さ方向Lに対する伸び率が大きい伸縮性帯状体Aを配置し、幅方向Wの両側には長さ方向Lに対する伸び率が小さい伸縮性帯状体Aを配置し、それらに対して非伸縮性帯状体Bを格子状に織り込む構造とすることも可能である。
これによっても、乳幼児保持部10に乳幼児Sが収容された際、幅方向Wの中央側に位置する伸縮性帯状体Aの伸びが大きく、幅方向W両側に位置する伸縮性帯状体Aの伸びが小さいことから、幅方向W中央側に乳幼児Sの安定した安定した位置が保持できる重心位置がくるようになり、安定した収容ができる。
さらに、各伸縮性帯状体A及び各非伸縮性帯状体Bにおいて、寸法形状の異なるものを使用する等によって、乳幼児保持部10にて、環状の長さ方向Lの中央部分を最大幅とし、また、その両端部分が長さ方向Lに沿って順次幅狭とし、環状の長さ方向Lに直角に2つに折り畳んで重ねたとき、幅方向W中央が下側に凸に湾曲する形状とすることも可能である。
このような形状に形成することによっても、乳幼児保持部10に乳幼児Sが収容された際、幅方向W中央側に乳幼児Sの安定した位置が保持できる重心位置がくるようになり、高い保持安定性が得られる。
このように、乳幼児保持部10においては、幅方向W中央側に重心位置がきて、乳幼児Sの重みで沈み易く、安定した位置が保持できるようにその弾性変化を設定したり、重心位置となる深さに湾曲する形状に形成したりすることが好ましい。
なお、伸縮性帯状体Aが伸び変形する一方で、伸縮性帯状体Aに対して非伸縮性帯状体Bを格子状に織り込むことによって、伸縮性帯状体Aの過剰な伸び変形を制限できるように弾性設定されていれば、乳幼児保持部10及び支持部20を構成する伸縮性帯状体A及び非伸縮性帯状体Bの本数は特に問われないが、伸縮性帯状体Aの本数が多い程、より乳幼児Sの身体形状に応じたフィット性が得られる。
また、図1及び図2においては、環状の長さ方向Lに直角に2つに折り畳んで重ねたとき、乳幼児保持部10とは反対側の支持部20の肩当部21側の端部が直線状となっているが、この端部に凸状の丸みを持たせてもよい。即ち、支持部20においても、環状の長さ方向に直角に2つに折り畳んだときの肩当部21側の端部の中央が外側に凸に湾曲するように形成しても良い。これによって、使用者Tの肩にその湾曲した凸状部分、正確には、肩が凸であるから内側の凹部分がくると、乳幼児Sの体重が肩の上からと横からのベクトル力の分力となるので、使用者Tの肩にかかる負担が軽減される。また、幅方向W中央を外側に凸に湾曲形成することで、肩の凸形状に合わせてフィットさせることができ、支持部20が肩からずれにくく、安定したたすきがけを維持できる。特に、上腕骨周囲の厚い筋肉で形成された三角筋がある部位にフィットさせることもでき、頚部に近い個所での荷重負担を少なくし、疲れを軽減できて肩凝りが生じ難い使用を可能とする。
さらに、本発明を実施する場合には、乳幼児保持部10及び支持部20を構成する伸縮性帯状体A及び非伸縮性帯状体Bにおいて、例えば、全体あるいは一部に通気性のある生地を使用し、通気性を良くした構造とすることも可能である。また、各伸縮性帯状体A(A1,A2,A3,・・・An)を所定間隔の隙間を設けながら長さ方向Lに沿って平行配置したり、また、各非伸縮性帯状体B(B1,B2,B3,・・・Bl)においても、所定間隔の隙間を設けながら幅方向Wに沿って平行に配置したりすることによって、通気性を確保することもできる。
なお、上記実施の形態1では、図1及び図2に示すように、環状の長さ方向Lに直角に2つに折り畳んだとき、表側と裏側が同一で重なる形態で説明しているが、本発明を実施する場合には、必ずしも同一で重なる必要はない。
ここで、本実施の形態1の変形例1について、図8及び図9を用いて説明する。
即ち、前記実施の形態1では、非伸縮性糸V(V1,V2,V3,・・・Vi)によって伸縮性帯状体A(A1,A2,A3,・・・An)と非伸縮性帯状体B(B1,B2,B3,・・・Bi)を縫製しているが、当該縫製をしなくともベビースリング1として機能させることができる。
図8及び図9において、本実施の形態1の変形例1に係るベビースリング100は、環状の周方向の長さ方向Lに沿って複数本平行に配置した伸縮性のない非伸縮性帯状体Cに対して、その長さ方向Lに直角な幅方向Wに沿って環状の周方向の長さ方向Lに対する伸縮性αを有する伸縮性帯状体Dを複数本平行に格子状に織り込んで形成した乳幼児Sが収容される乳幼児保持部10と、乳幼児保持部10の長さ方向の両端から一体に連続して、長さ方向Lに沿って複数本平行に配置した伸縮性のない非伸縮性帯状体C及びその長さ方向Lに直角な幅方向Wに沿って複数本平行に配置した長さ方向Lに対する伸縮性αを有する伸縮性帯状体Dが格子状に織り込まれて形成され、使用者Tの肩に掛けられて乳幼児保持部10に収容される乳幼児Sを支持する支持部20を具備するものである。
このとき、乳幼児Sが収容される乳幼児保持部10は、例えば、図示しない非伸縮性糸T(図5参照)によって伸縮性帯状体Dを非伸縮性帯状体Cの長さ方向に対して直角に縫製して形成してもよい。因みに、本実施の形態1の変形例1ではそれを用いていない。
この変形例1に係るベビースリング100においても、乳幼児Sを受ける乳幼児保持部10にて、環状の周方向の長さ方向Lにおいて複数本平行に配置した伸縮性のない非伸縮性帯状体Cに対し、環状の周方向の長さ方向Lに対する伸縮性を有する伸縮性帯状体Dがその長さ方向Lに直角な幅方向Wに複数本平行に格子状に織り込まれて形成されていることで、乳幼児Sの重みで伸縮性を有する伸縮性帯状体Dが環状の周方向の長さ方向Lに伸び変形し、乳幼児Sの姿勢や体型に合わせてフィットし、安定感のある保持ができる。一方で、伸縮性帯状体Dに対して非伸縮性帯状体Cが格子状に織り込まれていることによって、伸縮性帯状体Dの過剰な伸びが制限される。
これにより、長時間の連続使用によって伸びが大きくなり、乳幼児Sの保持位置が次第に下降し、使用者Tへの負担が大きくなってしまう事態が防止され、最初の保持位置を維持できて安定的な保持が可能である。特に、環状の周方向の長さ方向Lに対する伸縮性を有する伸縮性帯状体Dが幅方向Wに沿って配置されているため、環状の周方向の長さ方向Lに対する伸縮性は断続的なものであることから、長時間の連続使用による伸縮性帯状体Cの伸びは小さく、保持位置を極めて安定的に維持できる。また、乳幼児Sの動きに応じて伸縮性帯状体Dが伸縮する一方で、非伸縮性帯状体Cによってその大きな伸び変形は制限されるため、乳幼児Sが動いても乳幼児Sの過剰な沈み込みが防止され、乳幼児Sの適切な保持位置を維持しやすい。さらに、伸縮性帯状体Dと非伸縮性帯状体Cを格子状に織り込むことで、表裏面が伸縮性帯状体D及び非伸縮性帯状体Cの2層構造となることから、一部が破断するという事態は少なく高い強度が確保される。このため、耐久性や安全性が高い。
特に、変形例1に係るベビースリング100においても、幅方向Wに沿って複数本平行に配置された環状の周方向の長さ方向Lに対する伸縮性を有する伸縮性帯状体Dによって、環状の周方向の長さ方向Lに対して伸び変形することから、図7(a)に示すような縦抱きの状態に加え、図7(b)に示すようなゆりかごのような横抱きの状態、所謂、バナナ抱きにおいても安定した抱き心地が得られ、好適である。
また、伸縮性帯状体Dに対して非伸縮性帯状体Cが格子状に織り込まれていることにより、伸縮性帯状体Dの過剰な伸び変形が制限されて荷重に対応した構成となり、見栄えの向上及び機能美も表象される。
そして、乳幼児Sを受ける乳幼児保持部10に加え、乳幼児保持部10に連続して形成され使用者Tの肩にかけられる支持部20においても、環状の周方向の長さ方向Lに対する伸縮性を有する伸縮性帯状体Dに対して非伸縮性帯状体Cを格子状に織り込む構造としていることによって、乳幼児保持部10に乳幼児Sが収容された際、乳幼児Sの重みで伸縮性を有する伸縮性帯状体Dが環状の周方向の長さ方向Lに伸び変形し、全体の環状の長さが変化して、使用者Tの体格や種々の抱持方法に応じた乳幼児Sの保持位置とすることができる
また、ベビースリング100全体の形成を、伸縮性を有する伸縮性帯状体Dに対して非伸縮性帯状体Cが格子状に織り込まれた構成とすることで、ベビースリング100の全体に亘って安定した張力を与えることができ、支持部20が肩からずれにくくなる。特に、伸縮性を有する伸縮性帯状体Dによって長さ方向Lへの伸びが適当に存在することから、使用者Tの肩にもフィットしてずれにくく、肩に加わる乳幼児Sの体重も分散されて使用者Tの負担が軽減される。
このとき、支持部20においても、伸縮性帯状体Dに対して格子状に織り込んだ非伸縮性帯状体Cによって、伸縮性帯状体Dの過剰な伸び変形が制限されることから、長時間の連続使用で、支持部20の収縮性が弱まり伸び変形が大きくなって、支持部20と連続形成されている乳幼児保持部10に収容された乳幼児Sの保持位置が次第に下降し、使用者Tへの負担が大きくなってしまう事態が防止され、安定的な保持が可能である。
また、変形例1に係るベビースリング100においても、図9に示すように、環状の周方向の長さ方向Lに対して直角方向の幅方向W両縁に伸縮性のないパイピング30によりパイピング処理が施されている。このため、乳幼児保持部10に乳幼児Sの重みが加えられた際、各伸縮性帯状体Dにおいて、幅方向Wの中央側の伸び変形と比較し、幅方向W両側の伸び変形は抑制される。これにより、幅方向Wの中央側が乳幼児Sの重みで沈み易く、中央側に乳幼児Sの安定した安定した位置が保持できる重心位置がくるから、保持安定性が増し、乳幼児保持部10で乳幼児Sの安定した受けができる。また、パイピング処理により、伸縮性帯状体Dや非伸縮性帯状体Cのほつれが防止され、機械的強度も向上し、さらに、意匠性や装飾的効果が増大し、製品としての見栄えが向上して消費者の購買意欲を増大させることもできる。
このように、本変形例1に係るベビースリング100においても、伸縮性帯状体Dに対して非伸縮性帯状体Cが格子状に織り込まれていることによって荷重に対応した構成となり、乳幼児Sの身体に対するフィット性が高く、かつ、長時間の使用でも乳幼児Sの適切な保持位置を維持できる。
なお、パイピング処理により、乳幼児保持部10の両側が伸びなくて、伸縮性帯状体Aが伸びるから、乳幼児はパイピング30の位置よりも深く沈み込むことができるから、使い勝手の良い、安定したベビースリング1となる。
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2に係るベビースリングについて、図10乃至図12を参照して説明する。
本発明の実施の形態2において、実施の形態1との相違点は、図10乃至図12に示すように、環状の周方向の長さ方向Lに沿って伸縮性のない非伸縮性帯状体Eを複数本平行に配置し、この非伸縮性帯状体Eに対し、その長さ方向Lに直角な幅方向Wに対する伸縮性βを有する伸縮性帯状体Fを幅方向Wに沿って複数本平行に格子状に織り込んで形成した点にある。その他は、実施の形態1と同じであるから、その説明を省略する。
即ち、図10乃至図12において、本実施の形態2に係るベビースリング200は、環状の周方向の長さ方向Lに沿って複数本平行に配置した伸縮性のない非伸縮性帯状体Eに対して、その長さ方向Lに直角な幅方向Wに対する伸縮性βを有する伸縮性帯状体Fを長さ方向Lに直角な幅方向Wに沿って複数本平行に格子状に織り込んで、かつ、非伸縮性糸U(U1,U2,U3,・・・Un)によって非伸縮性帯状体E(E1,E2,E3,・・・En)を伸縮性帯状体Fの長さ方向に対して直角、即ち、非伸縮性帯状体Eの長さ方向に平行して縫製した乳幼児Sが収容される乳幼児保持部10と、乳幼児保持部10の環状の周方向の長さ方向Lの両端から一体に連続して、長さ方向Lに沿って複数本平行に配置した伸縮性のない非伸縮性帯状体E及び長さ方向Lに直角な幅方向Wに沿って複数本平行に配置した幅方向Wに対する伸縮性βを有する伸縮性帯状体Fが格子状に織り込まれて形成され、使用者Tの肩に掛けられて乳幼児保持部10に収容される乳幼児Sを支持する支持部20を具備するものである。
このように構成された本実施の形態2のベビースリング200においても、乳幼児Sを保持する使用者Tにたすき掛けされ、支持部20が使用者Tの片肩に掛けられて肩当部21が使用者Tの片肩に当てられることによって、乳幼児保持部10に収容された乳幼児Sの体重が使用者Tの片肩で支持され、乳幼児保持部10にて乳幼児Sが保持される。
そして、本実施の形態2のベビースリング200は、乳幼児Sを受ける乳幼児保持部10において、環状の周方向の長さ方向Lに沿って複数本平行に配置した伸縮性のない非伸縮性帯状体Eに対し、その長さ方向Lに直角な幅方向Wに対する伸縮性βを有する伸縮性帯状体Fが長さ方向Lに直角な幅方向Wに沿って複数本平行に格子状に織り込まれて形成されていることから、乳幼児保持部10に収容された乳幼児Sの重みで伸縮性βを有する伸縮性帯状体Fが幅方向Wに伸び変形して乳幼児Sの姿勢や体型に合わせてフィットし、保持安定性が高く、安定した抱き心地が得られる。特に、幅方向Wに対して伸縮性βを有する伸縮性帯状体Fが幅方向Wに沿って配置されているため、幅方向Wに対する伸縮性が連続的であり、乳幼児Sの身体へのフィット性が高い。一方で、伸縮性帯状体Fに対して非伸縮性帯状体Eが格子状に織り込まれていることによって、伸縮性帯状体Fの過剰な伸び変形が確実に制限される。
また、本実施の形態のベビースリングは、非伸縮性糸U(U1,U2,U3,・・・Ui)によって伸縮性帯状体Fと非伸縮性帯状体Eを縫製しているが、当該縫製をしなくともベビースリング1として機能する。しかし、非伸縮性糸Uによって非伸縮性帯状体Eを伸縮性帯状体Fの長さ方向に対して直角に縫製すると、伸縮性帯状体Fに対して伸縮自在となり、その長さ方向Lに伸縮性のない非伸縮性帯状体Eを伸縮しないようにした場合には、非伸縮性糸Uは、環状の周方向の長さ方向Lに対する直角方向の伸縮のみを自在とするから、伸縮性帯状体Fと伸縮性のない非伸縮性帯状体Eが交差するようなもつれた状態にならない。
これにより、長時間の連続使用で、乳幼児保持部10を構成する伸縮性帯状体Fの収縮性が徐々に弱まり伸びが大きくなって、乳幼児Sの保持位置が次第に下降して使用者Tへの負担が大きくなってしまう事態が防止され、安定的な保持が可能である。また、乳幼児Sの動きに応じて伸縮性帯状体Fが伸縮する一方で、非伸縮性帯状体Eによってその大きな伸び変形は制限されるため、乳幼児Sが動いても乳幼児Sの過剰な沈み込みが防止され、乳幼児Sの適切な保持位置を維持しやすい。さらに、伸縮性帯状体Fと非伸縮性帯状体Eを格子状に織り込むことで、表裏面が伸縮性帯状体F及び非伸縮性帯状体Eの2層構造となることから、一部が破断するという事態は少なく高い強度が確保されている。このため、耐久性や安全性が高い。
特に、本実施の形態2のベビースリング200においては、環状の周方向の長さ方向Lに対して直角な幅方向Wに沿って複数本平行に配置した幅方向Wに対する伸縮性を有する伸縮性帯状体Fによって、幅方向Wに対して伸び変形し乳幼児Sの身体にフィットすることから、図7(a)に示した縦抱きの状態に加え、図12に示すような、環状の周方向の長さ方向Lに対して直角な幅方向Wに沿って乳幼児Sの全身を収容した横抱きの状態においては乳幼児Sの背面側にフィットして安定した抱き心地が得られ、好適である。
また、伸縮性帯状体Fに対して非伸縮性帯状体Eが格子状に織り込まれていることにより、伸縮性帯状体Fの過剰な伸び変形が制限されて荷重に対応した構成となり、見栄えの向上及び機能美も表象される。
また、本実施の形態2に係るベビースリング200の乳幼児保持部10においても、環状の周方向の長さ方向Lに対して直角方向の幅方向W両縁にパイピング処理によって伸縮性のない生地からなるパイピング30が縫い付けられていることから、乳幼児保持部10に乳幼児Sの重みが加えられた際、伸縮性帯状体Fにおいて、幅方向W中央側の幅方向Wに対する伸び変形と比較して、幅方向W両側の伸び変形は抑制される。これにより、幅方向Wの中央側が乳幼児Sの重みで沈み易く、中央側に乳幼児Sの安定した位置が保持できる重心位置がくるから、保持安定性が増し、乳幼児保持部10で乳幼児Sの安定した受けができる。
さらに、幅方向W両縁にパイピング30が縫い付けられていることによって、伸縮性帯状体Fや非伸縮性帯状体Eのほつれが防止され、機械的強度も向上する。また、意匠性や装飾的効果が増し、製品としての見栄えが向上して消費者の購買意欲を増大させることもできる。また、パイピング処理により、乳幼児保持部10の両側が伸びなくて、伸縮性帯状体Fが伸びるから、乳幼児はパイピング30の位置よりも深く沈み込むことができるから、使い勝手の良い、安定したベビースリング1となる。
さらにまた、本実施の形態2においても、ベビースリング200を構成する全体、即ち、乳幼児Sを受ける乳幼児保持部10に加え、乳幼児保持部10に連続して形成され使用者Tの肩にかけられる支持部20においても、幅方向Wに対する伸縮性を有する伸縮性帯状体Fに対して非伸縮性帯状体Eを格子状に織り込む構造としたことによって、伸縮性を有する伸縮性帯状体Fが幅方向Wに伸び変形し、使用者Tの肩にフィットしてずれにくく、安定したたすきがけを維持でき、また、肩に加わる荷重も分散されて使用者Tの負担が軽減される。
特に、ベビースリング200全体の形成を、伸縮性βを有する伸縮性帯状体Fに対して非伸縮性帯状体Eが格子状に織り込まれた構成とすることで、ベビースリング100の全体に亘って安定した張力を与えることができ、それによっても、支持部20が肩からずれにくくなる。
加えて、長さ方向Lに対する直角方向の伸びが適当に存在するから、肩の形が特定されることなく、単位面積当たりの負担が軽減され、使用者Tの肩の疲れを低減させることができる。また、それが肩に当たっても特定の個所が痛くなる等の負担はなく、さらに、上腕骨周囲の厚い筋肉で形成された三角筋がある部位にフィットさせることもでき、頚部に近い個所での荷重負担を少なくし、疲れを軽減できて肩凝りが生じ難い使用も可能とする。
このように本実施の形態2のベビースリング200においても、伸縮性帯状体Fに対して非伸縮性帯状体Eが格子状に織り込まれていることによって荷重に対応した構成となり、乳幼児Sの身体に対するフィット性が高く、かつ、長時間の使用でも乳幼児Sの適切な保持位置を維持できる。
次に、本実施の形態2の変形例1について、図13及び図14を用いて説明する。
即ち、前記実施の形態2では、非伸縮性糸U(U1,U2,U3,・・・Ui)によって伸縮性帯状体Gと非伸縮性帯状体Hを縫製しているが、当該縫製をしなくとも機能させることができる。
図13及び図14において、本実施の形態2の変形例1に係るベビースリング300は、環状の周方向の長さ方向Lに沿って複数本平行に配置した、長さ方向Lに直角な幅方向Wに対する伸縮性βを有する伸縮性帯状体Gに対して、その長さ方向Lに直角な幅方向Wに沿って複数本平行に伸縮性のない伸縮性帯状体Hを格子状に織り込んで形成した、乳幼児Sが収容される乳幼児保持部10と、乳幼児保持部10の環状の周方向の長さ方向Lの両端から一体に連続して、長さ方向Lに沿って複数本平行に配置した長さ方向Lに直角な幅方向Wに対する伸縮性βを有する伸縮性帯状体G及び幅方向Wに沿って複数本平行に配置した伸縮性のない非伸縮性帯状体Hが格子状に織り込まれて形成され、使用者Tの肩に掛けられて乳幼児保持部10に収容される乳幼児Sを支持する支持部20を具備するものである。
なお、この実施の形態2の変形例1においても、非伸縮性糸Uによって伸縮性帯状体Gを非伸縮性帯状体Hの長さ方向に対して縫製すると、形状の安定性及び見栄えが良くなる効果がある。
この変形例1に係るベビースリング300においても、乳幼児Sを受ける乳幼児保持部10にて、環状の周方向の長さ方向Lに沿って複数本平行に配置した、長さ方向Lに直角な幅方向Wに対する伸縮性βを有する伸縮性帯状体Gに対し、伸縮性のない非伸縮性帯状体Hが長さ方向Lに直角な幅方向Wに沿って複数本平行に格子状に織り込まれて形成されていることから、乳幼児保持部10に収容された乳幼児Sの重みで伸縮性βを有する伸縮性帯状体Gが幅方向Wに伸び変形して乳幼児Sの姿勢や体型に合わせてフィットし、保持安定性が高く、安定した抱き心地が得られる。一方で、伸縮性帯状体Gに対して非伸縮性帯状体Hが格子状に織り込まれていることによって、伸縮性帯状体Gの過剰な伸び変形が制限される。
これにより、長時間の連続使用で、乳幼児保持部10を構成する伸縮性帯状体Gの収縮性が徐々に弱まり伸びが大きくなって、乳幼児Sの保持位置が次第に下降して使用者Tへの負担が大きくなってしまう事態が防止され、安定的な保持が可能である。特に、幅方向Wに対して伸縮性βを有する伸縮性帯状体Gが環状の周方向の長さ方向Lに沿って配置されているため、幅方向Wに対する伸縮性は断続的なものであることから、長時間の連続使用による伸縮性帯状体Gの伸びは小さく、保持位置を極めて安定的に維持できる。また、乳幼児Sの動きに応じて伸縮性帯状体Gが伸縮する一方で、非伸縮性帯状体Fによってその大きな伸び変形は制限されるため、乳幼児Sが動いても乳幼児Sの過剰な沈み込みが防止され、乳幼児Sの適切な保持位置を維持しやすい。さらに、伸縮性帯状体Gと非伸縮性帯状体Hを格子状に織り込むことで、表裏面が伸縮性帯状体G及び非伸縮性帯状体Hの2層構造となることから、一部が破断するという事態は少なく高い強度が確保される。このため、耐久性や安全性が高い。
特に、本変形例1のベビースリング200においても、幅方向Wに対する伸縮性を有する伸縮性帯状体Gによって、幅方向Wに対して伸び変形し乳幼児Sの身体にフィットすることから、図7(a)に示した縦抱きの状態に加え、図12に示したように、環状の周方向の長さ方向Lに対して直角な幅方向Wに沿って乳幼児Sの全身を収容した横抱きの状態においては乳幼児Sの背面側にフィットして安定した抱き心地が得られ、好適である。
また、伸縮性帯状体Gに対して非伸縮性帯状体Hが格子状に織り込まれていることにより、伸縮性帯状体Gの過剰な伸び変形が制限されて荷重に対応した構成となり、見栄えの向上及び機能美も表象される。
加えて、本変形例1のベビースリング300の乳幼児保持部10においても、環状の周方向の長さ方向Lに対して直角方向の幅方向W両縁にパイピング処理によって伸縮性のない生地からなるパイピング30が縫い付けられていることから、乳幼児保持部10に乳幼児Sの重みが加えられた際、幅方向Wにおいて中央側に位置する伸縮性帯状体Gの幅方向Wへの伸び変形と比較して、幅方向W両側に位置する伸縮性帯状体Gの伸び変形は抑制される。これにより、幅方向Wの中央側が乳幼児Sの重みで沈み易く、中央側に乳幼児Sの安定した位置が保持できる重心位置がくるから、保持安定性が増し、乳幼児保持部10で乳幼児Sの安定した受けができる。
さらに、幅方向W両縁にパイピング30が縫い付けられていることによって、伸縮性帯状体Gや非伸縮性帯状体Hのほつれが防止され、機械的強度も向上する。また、意匠性や装飾的効果が増し、製品としての見栄えが向上して消費者の購買意欲を増大させることもできる。また、パイピング処理により、乳幼児保持部10の両側が伸びなくて、伸縮性帯状体Gが伸びるから、乳幼児はパイピング30の位置よりも深く沈み込むことができるから、使い勝手の良い、安定したベビースリング1となる。
さらに、乳幼児Sを受ける乳幼児保持部10に加え、乳幼児保持部10に連続して形成され使用者Tの肩にかけられる支持部20においても、幅方向Wに対して伸縮性βを有する伸縮性帯状体Gに対して非伸縮性帯状体Hを格子状に織り込む構造としたことによって、伸縮性βを有する伸縮性帯状体Gが幅方向Wに伸び変形し、使用者Tの肩にもフィットしてずれにくく、安定したたすきがけを維持でき、また、肩に加わる荷重も分散されて使用者Tの負担が軽減される。特に、ベビースリング300全体の形成を、伸縮性βを有する伸縮性帯状体Gに対して非伸縮性帯状体Hを格子状に織り込んだ構成とすることで、ベビースリング100の全体に亘って安定した張力を与えることができ、それによっても、支持部20が肩からずれにくくなる。
加えて、長さ方向Lに対する直角方向の伸びが適当に存在するから、肩の形が特定されることなく、単位面積当たりの負担が軽減され、使用者Tの肩の疲れを低減させることができる。また、それが肩に当たっても特定の個所が痛くなる等の負担はなく、さらに、上腕骨周囲の厚い筋肉で形成された三角筋がある部位にフィットさせることもでき、頚部に近い個所での荷重負担を少なくし、疲れを軽減できて肩凝りが生じ難い使用も可能とする。
このように、本変形例2のベビースリング300においても、伸縮性帯状体Gに対して非伸縮性帯状体Hが格子状に織り込まれていることによって荷重に対応した構成となり、乳幼児Sの身体に対するフィット性が高く、かつ、長時間の使用でも乳幼児Sの適切な保持位置を維持できる。
[実施の形態3]
次に、本発明の実施の形態3に係るベビースリングについて、図15及び図16を参照して説明する。
本発明の実施の形態3において、実施の形態1との相違点は、図15及び図16に示すように、環状の周方向の長さ方向L及びその長さ方向Lに直角な幅方向Wに対する伸縮性αを有する伸縮性帯状体Iを、環状の周方向の長さ方向Lに沿って複数本平行に配置し、この伸縮性帯状体Iに対し、伸縮性βを有する伸縮性帯状体Jを幅方向Wに沿って複数本平行に格子状に織り込んで形成したこと。及び、伸縮性糸X(X1,X2,X3,・・・Xi)によって伸縮性帯状体Iの長さ方向に対して直角に伸縮性帯状体Jを縫製し、伸縮性糸Y(Y1,Y2,Y3,・・・Yn)によって伸縮性帯状体Iの長さ方向に対して伸縮性帯状体Jを縫製して一体とし、伸縮性帯状体Iに対しも、伸縮性帯状体Jに対しても伸縮自在としたものである。ここで、伸縮性帯状体Iの伸縮性α、伸縮性帯状体Jの伸縮性βは、α=β、α>β、α<βの何れであってもよい。
その他は、実施の形態1と同じであるから、その説明を省略する。
即ち、図15及び図16において、本実施の形態3に係るベビースリング400は、環状の周方向の長さ方向Lに沿って複数本平行に配置した、環状の周方向の長さ方向Lに対する伸縮性αを有する伸縮性帯状体I及びその長さ方向Lに直角な幅方向Wに対する伸縮性βを有する伸縮性帯状体Jに対して複数本平行に格子状に織り込んで、かつ、伸縮性糸Yによって伸縮性帯状体Iの長さ方向に対して伸縮性帯状体Jを直角、及び伸縮性糸Yによって伸縮性帯状体Jを伸縮性帯状体Iの長さ方向に対して平行に縫製した乳幼児Sが収容される乳幼児保持部10と、乳幼児保持部10の環状の周方向の長さ方向Lの両端から一体に連続して、長さ方向Lに沿って複数本平行に配置した長さ方向Lに対する伸縮性を有する伸縮性帯状体I及びそれに直角な幅方向Wに対する伸縮性を有する伸縮性帯状体Jが格子状に織り込まれて形成され、使用者Tの肩に掛けられて乳幼児保持部10に収容される乳幼児Sを支持する支持部20を具備するものである。
このように構成された本実施の形態3のベビースリング400においても、乳幼児Sを保持する使用者Tにたすき掛けされ、支持部20が使用者Tの片肩に掛けられて肩当部21が使用者Tの片肩に当てられることによって、乳幼児保持部10に収容された乳幼児Sの体重が使用者Tの片肩で支持され、乳幼児保持部10にて乳幼児Sが保持される。
そして、本実施の形態3のベビースリング400は、乳幼児Sを受ける乳幼児保持部10において、環状の周方向の長さ方向Lに沿って複数本平行に配置した長さ方向Lに対する伸縮性αを有する伸縮性帯状体I及びその長さ方向Lに直角な幅方向Wに対する伸縮性βを有する伸縮性帯状体Jに対して、伸縮性αを有する伸縮性帯状体Iがその長さ方向Lに直角な幅方向Wに沿って複数本平行に伸縮性βを有する伸縮性帯状体Jを格子状に織り込まれて形成されていることから、乳幼児保持部10に収容された乳幼児Sの重みで伸縮性を有する伸縮性帯状体I及び伸縮性帯状体Jが環状の周方向の長さ方向L及びその直角方向の幅方向Wに伸びて変形して乳幼児Sの姿勢や体型に合わせてフィットし、保持安定性が高く、安定した抱き心地が得られる。特に、伸縮性帯状体Iによって長さ方向Lにも伸縮性帯状体Jによって幅方向Wにも広がることで、より立体的に変形しフィット性が高まり、横抱き、縦抱き等何れの保持形態でも安定した抱き心地が得られる。格別、長さ方向L及び幅方向Wに伸縮性を有する伸縮性帯状体I及び伸縮性帯状体Jは環状の周方向の長さ方向Lに沿って配置されているため、環状の周方向の長さ方向Lに対する伸縮性α及び伸縮性帯状体Jの伸縮性βが連続的であり、環状の周方向の長さ方向Lにおいて、乳幼児Sの身体へのフィット性が高い。一方で、伸縮性帯状体Iに対して非伸縮性帯状体Jが格子状に織り込まれていることによって、伸縮性帯状体Iの過剰な伸び変形が制限される。
これにより、長時間の連続使用で、乳幼児保持部10を構成する伸縮性帯状体Iの収縮性が徐々に弱まり伸びが大きくなって、乳幼児Sの保持位置が次第に下降して使用者Tへの負担が大きくなってしまう事態が防止され、安定的な保持が可能である。また、乳幼児Sの動きに応じて伸縮性帯状体Iが伸縮する一方で、伸縮性帯状体Jによってその大きな伸び変形は制限されるため、乳幼児Sが動いても、乳幼児Sの過剰な沈み込みが防止され、乳幼児Sの適切な保持位置を維持しやすい。特に、長さ方向L及び幅方向Wに伸縮性α及び伸縮性βを有する伸縮性帯状体I及び伸縮性帯状体Jは環状の周方向の長さ方向Lに沿って配置されているため、幅方向Wに対する伸縮性は軽いものであることから、長時間の連続使用による伸縮性帯状体Gの幅方向Wへの伸びが小さく、保持位置を極めて安定的に維持できる。さらに、伸縮性帯状体Iと非伸縮性帯状体Jを格子状に織り込むことで、表裏面が伸縮性帯状体I及び伸縮性帯状体Jの2層構造となることから、一部が破断するという事態は少なく高い強度が確保されている。また、伸縮性帯状体Iに対して伸縮性帯状体Jが格子状に織り込まれていることにより、伸縮性帯状体I及び伸縮性帯状体Jの過剰な伸び変形が制限されて荷重に対応した構成となり、見栄えの向上及び機能美も表象される。
加えて、本実施の形態3のベビースリング400の乳幼児保持部10においても、環状の周方向の長さ方向Lに対して直角方向の幅方向W両縁にパイピング処理によって伸縮性のない生地からなるパイピング30が縫い付けられていることから、乳幼児保持部10に乳幼児Sの重みが加えられた際、幅方向Wにおいて中央側に位置する伸縮性帯状体Iの長さ方向L及び幅方向Lへの伸び変形と比較して、幅方向W両側に位置する伸縮性帯状体Iの伸び変形は抑制される。これにより、幅方向Wの中央側が乳幼児Sの重みで沈み易く、中央側に乳幼児Sの安定した位置が保持できる重心位置がくるから、保持安定性が増し、乳幼児保持部10で乳幼児Sの安定した受けができる。
さらに、幅方向W両縁にパイピング30が縫い付けられていることによって、伸縮性帯状体Iや非伸縮性帯状体Jのほつれが防止され、機械的強度も向上する。また、意匠性や装飾的効果が増し、製品としての見栄えが向上して消費者の購買意欲を増大させることもできる。また、パイピング処理により、乳幼児保持部10の両側が伸びなくて、伸縮性帯状体Iが伸びるから、乳幼児はパイピング30の位置よりも深く沈み込むことができるから、使い勝手の良い、安定したベビースリング1となる。
そして、本実施の形態3においては、ベビースリング400を構成する全体を、即ち、乳幼児Sを受ける乳幼児保持部10に加え、乳幼児保持部10に連続して形成され使用者Tの肩にかけられる支持部20においても、環状の周方向の長さ方向L及びそれに直角な幅方向に対する伸縮性を有する伸縮性帯状体Iに対して伸縮性βを有する伸縮性帯状体Jを格子状に織り込む構造としたことによって、伸縮性を有する伸縮性帯状体I及び伸縮性帯状体Jが長さ方向L及び幅方向Wに伸び変形し、使用者Tの肩にフィットしてずれにくく、安定したたすきがけを維持でき、また、肩に加わる荷重も分散されて使用者Tの負担が軽減される。特に、ベビースリング400全体の形成を、伸縮性を有する伸縮性帯状体Iに対して伸縮性帯状体Jが格子状に織り込まれた構成とすることで、ベビースリング100の全体に亘って安定した張力を与えることができ、それによっても、支持部20が肩からずれにくくなる。
加えて、伸縮性帯状体Iによって長さ方向Lに対する直角方向の伸びが適当に存在するから、肩の形が特定されることなく、単位面積当たりの負担が軽減され、使用者Tの肩の疲れを低減させることができる。また、それが肩に当たっても特定の個所が痛くなる等の負担はなく、さらに、上腕骨周囲の厚い筋肉で形成された三角筋がある部位にフィットさせることもでき、頚部に近い個所での荷重負担を少なくし、疲れを軽減できて肩凝りが生じ難い使用も可能とする。
また、伸縮性帯状体Iが長さ方向Lに対しても伸び変形することで、全体の環状の長さが変化して、使用者Tの体格や種々の抱持方法に応じた乳幼児Sの保持位置とすることができる。
そして、このとき、支持部20においても、伸縮性帯状体Iに対して格子状に織り込んだ伸縮性帯状体Jによって、伸縮性帯状体Iの過剰な伸び変形が制限されることから、長時間の連続使用で、支持部20を構成する伸縮性帯状体Iの長さ方向Lに対する収縮性が徐々に弱まり伸び変形が大きくなって、支持部20と連続形成されている乳幼児保持部10に収容された乳幼児Sの保持位置が次第に下降して使用者Tへの負担が大きくなってしまう事態が防止され、安定的な保持が可能である。
このように本実施の形態3のベビースリング400においても、伸縮性帯状体Iに対して伸縮性帯状体Jが格子状に織り込まれていることによって荷重に対応した構成となり、乳幼児Sの身体に対するフィット性が高く、かつ、長時間の使用でも乳幼児Sの適切な保持位置を維持できる。
次に、本実施の形態3の変形例1について、図17及び図18を用いて説明する。
即ち、前記実施の形態3では、伸縮性糸X、伸縮性糸Yによって伸縮性帯状体Iと伸縮性帯状体Jを縫製しているが、当該縫製をしなくとも機能させることができる。
図17及び図18において、本実施の形態3の変形例1に係るベビースリング500は、環状の周方向の長さ方向Lに沿って複数本平行に配置した伸縮性βを有する伸縮性帯状体Kに対して、環状の周方向の長さ方向L及びそれに直角な幅方向Wに対する伸縮性αを有する伸縮性帯状体K及び伸縮性βを有する伸縮性帯状体Mを複数本平行に格子状に織り込んで形成した乳幼児Sが収容される乳幼児保持部10と、乳幼児保持部10の環状の周方向の長さ方向Lの両端から一体に連続して、長さ方向Lに沿って複数本平行に配置した伸縮性のない伸縮性帯状体K及びそれに直角な幅方向Wに沿って複数本平行に配置した長さ方向L及び幅方向Wに対する伸縮性αを有する伸縮性帯状体K及び伸縮性βを有する伸縮性帯状体Mが格子状に織り込まれて形成され、使用者Tの肩に掛けられて乳幼児保持部10に収容される乳幼児Sを支持する支持部20を具備するものである。
この変形例1に係るベビースリング500においても、乳幼児Sを受ける乳幼児保持部10にて、環状の周方向の長さ方向Lに沿って複数本平行に配置した伸縮性を有する伸縮性帯状体Kに対し、環状の周方向の長さ方向L及びそれに直角な幅方向Wに対する伸縮性α及び伸縮性βを有する伸縮性帯状体Mが幅方向Wに沿って複数本平行に格子状に織り込まれて形成されていることから、乳幼児保持部10に収容された乳幼児Sの重みで伸縮性α及び伸縮性βを有する伸縮性帯状体Mが環状の周方向の長さ方向L及びそれに直角な幅方向Wに伸び変形して乳幼児Sの姿勢や体型に合わせてフィットし、保持安定性が高く、安定した抱き心地が得られる。特に、伸縮性帯状体Mによって長さ方向Lにも伸縮性帯状体Kによって幅方向Wにも広がることで、より立体的に変形しフィット性が高まり、横抱き、縦抱き等何れの保持形態でも安定した抱き心地が得られる。格別、長さ方向L及び幅方向Wに伸縮性α及び伸縮性βを有する伸縮性帯状体K及び伸縮性帯状体Mは、幅方向Wにおける乳幼児Sの身体へのフィット性が高い。一方で、伸縮性帯状体Mに対して伸縮性帯状体Kが格子状に織り込まれていることによって、伸縮性帯状体Mの過剰な伸び変形が伸縮性帯状体Kによって制限される。
これにより、長時間の連続使用で、乳幼児保持部10を構成する伸縮性帯状体Mの収縮性が徐々に弱まり伸びが大きくなって、乳幼児Sの保持位置が次第に下降して使用者Tへの負担が大きくなってしまう事態が防止され、安定的な保持が可能である。特に、長さ方向L及び幅方向Wに伸縮性α及び伸縮性βを有する伸縮性帯状体Mが幅方向Wに沿って配置されているため、長さ方向Lに対する伸縮性は断続的なものであることから、長時間の連続使用による長さ方向Lに対する伸縮性帯状体Mの伸びは小さく、保持位置を極めて安定的に維持できる。また、乳幼児Sの動きに応じて伸縮性帯状体Mが伸縮する一方で、伸縮性帯状体Kによってその大きな伸び変形は制限されるため、乳幼児Sが動いても乳幼児Sの過剰な沈み込みが防止され、乳幼児Sの適切な保持位置を維持しやすい。さらに、伸縮性帯状体Mと伸縮性帯状体Kを格子状に織り込むことで、表裏面が伸縮性帯状体M及び伸縮性帯状体Kの2層構造となることから、一部が破断するという事態は少なく高い強度が確保されている。このため、耐久性や安全性が高い。
また、伸縮性帯状体Mに対して伸縮性帯状体Kが格子状に織り込まれていることにより、伸縮性帯状体Mの過剰な伸び変形が制限されて荷重に対応した構成となり、見栄えの向上及び機能美も表象される。
加えて、本変形例1のベビースリング500の乳幼児保持部10においても、環状の周方向の長さ方向Lに対して直角方向の幅方向W両縁にパイピング処理によって伸縮性のない生地からなるパイピング30が縫い付けられていることから、乳幼児保持部10に乳幼児Sの重みが加えられた際、伸縮性帯状体Mにおいて、幅方向W中央側の長さ方向L及び幅方向Wへの伸び変形と比較して、幅方向W両側の伸び変形は抑制される。これにより、幅方向Wの中央側が乳幼児Sの重みで沈み易く、中央側に乳幼児Sの安定した位置が保持できる重心位置がくるから、保持安定性が増し、乳幼児保持部10で乳幼児Sの安定した受けができる。
さらに、幅方向W両縁にパイピング30が縫い付けられていることによって、伸縮性帯状体Mや伸縮性帯状体Kのほつれが防止され、機械的強度も向上する。また、意匠性や装飾的効果が増し、製品としての見栄えが向上して消費者の購買意欲を増大させることもできる。また、パイピング処理により、乳幼児保持部10の両側が伸びなくて、伸縮性帯状体Kが伸びるから、乳幼児はパイピング30の位置よりも深く沈み込むことができるから、使い勝手の良い、安定したベビースリング1となる。
そして、ベビースリング500を構成する全体を、即ち、乳幼児Sを受ける乳幼児保持部10に加え、乳幼児保持部10に連続して形成され使用者Tの肩にかけられる支持部20においても、長さ方向L及び幅方向Wに対する伸縮性α及び伸縮性βを有する伸縮性帯状体K及び伸縮性帯状体Mは、伸縮性帯状体Mに対して伸縮性帯状体Kを格子状に織り込んだ構造としたことによって、伸縮性を有する伸縮性帯状体Mが長さ方向L及び幅方向Wに伸び変形し、使用者Tの肩にフィットしてずれにくく、安定したたすきがけを維持でき、また、肩に加わる荷重も分散されて使用者Tの負担が軽減される。特に、ベビースリング500全体の形成を、伸縮性α及び伸縮性βを有する伸縮性帯状体Mに対して伸縮性帯状体Kが格子状に織り込まれた構成とすることで、ベビースリング500の全体に亘って安定した張力を与えることができ、それによっても、支持部20が肩からずれにくくなる。
加えて、伸縮性帯状体Mによって長さ方向Lに対する直角方向の伸びが適当に存在するから、肩の形が特定されることなく、単位面積当たりの負担が軽減され、使用者Tの肩の疲れを低減させることができる。また、それが肩に当たっても特定の個所が痛くなる等の負担はなく、さらに、上腕骨周囲の厚い筋肉で形成された三角筋がある部位にフィットさせることもでき、頚部に近い個所での荷重負担を少なくし、疲れを軽減できて肩凝りが生じ難い使用も可能とする。
また、伸縮性帯状体Mが長さ方向Lに対しても伸び変形することで、全体の環状の長さが変化して、使用者Tの体格や種々の抱持方法に応じた乳幼児Sの保持位置とすることができる。そして、このとき、支持部20においても、伸縮性帯状体Mに対して格子状に織り込んだ非伸縮性帯状体Kによって、伸縮性帯状体Mの過剰な伸び変形が制限されることから、長時間の連続使用で、支持部20を構成する伸縮性帯状体Mの長さ方向Lに対する伸縮性αが徐々に弱まり伸び変形が大きくなって、支持部20と連続形成されている乳幼児保持部10に収容された乳幼児Sの保持位置が次第に下降して使用者Tへの負担が大きくなってしまう事態が防止され、安定的な保持が可能である。
このように、本変形例3のベビースリング500においても、伸縮性帯状体Mに対して非伸縮性帯状体Kが格子状に織り込まれていることによって荷重に対応した構成となり、乳幼児Sの身体に対するフィット性が高く、かつ、長時間の使用でも乳幼児Sの適切な保持位置を維持できる。
上記実施の形態では、格子状に織り込まれた伸縮性帯状体A,C,E,Gと非伸縮性帯状体B,D,F,Hまたは伸縮性帯状体I,Kと伸縮性帯状体J,Mとの縫製は、片側のみを非伸縮性糸V,Uで接続しているが、これらは伸縮をし易くするものであり、実施の形態3のように伸縮性糸X,Yを使用するものでは、帯状体の両側を縫製することもできる。また、片側のみの縫製であると熱がこもらないので、乳幼児の負担が軽減する。
そして、上記実施の形態では、帯状体を複数本平行に格子状に織り込んで形成したものであるが、それは、図示したように乳幼児保持部10の形態であり、また、支持部20のように帯状体を複数本平行に格子状に織り込んだ後に形態を変化させたものも含む意味である。
1,100,200,300,400,500 ベビースリング
10 乳幼児保持部
20 支持部
30 パイピング
A,D,F,G,I,J,K,M 伸縮性帯状体
B,C,E,H 非伸縮性帯状体
V,U 非伸縮性糸
X,Y 伸縮性糸
T 使用者
S 乳幼児
α 伸縮性
β 伸縮性

Claims (6)

  1. 全体が環状をなすベビースリングであって、前記ベビースリングには、
    前記環状の周方向の長さ方向に沿って複数本平行に配置した前記周方向に伸縮性を有する生地からなる伸縮性帯状体に対して、前記長さ方向に直角な幅方向に沿って複数本平行に伸縮性のない非伸縮性帯状体を格子状に配設した乳幼児が収容される乳幼児保持部と、
    前記乳幼児保持部の長さ方向の両端に連続して形成され、使用者の肩に掛けられて前記乳幼児保持部に収容される乳幼児を支持する支持部と
    を具備することを特徴とするベビースリング。
  2. 全体が環状をなすベビースリングであって、前記ベビースリングには、
    前記環状の周方向の長さ方向に沿って複数本平行に配置した前記周方向に伸縮性のない生地からなる非伸縮性帯状体に対して、前記長さ方向に直角な幅方向に沿って複数本平行に前記周方向の長さ方向に対する伸縮性を有する伸縮性帯状体を格子状に配設した乳幼児が収容される乳幼児保持部と、
    前記乳幼児保持部の長さ方向の両端に連続して形成され、使用者の肩に掛けられて前記乳幼児保持部に収容される乳幼児を支持する支持部と
    を具備することを特徴とするベビースリング。
  3. 全体が環状をなすベビースリングであって、前記ベビースリングには、
    前記環状の周方向の長さ方向に沿って複数本平行に配置した前記周方向に伸縮性を有する生地からなる伸縮性帯状体に対して、前記長さ方向に直角な幅方向に沿って複数本平行に前記周方向の長さ方向に直角な幅方向に対する伸縮性を有する伸縮性帯状体を格子状に配設した乳幼児が収容される乳幼児保持部と、
    前記乳幼児保持部の長さ方向の両端に連続して形成され、使用者の肩に掛けられて前記乳幼児保持部に収容される乳幼児を支持する支持部と
    を具備することを特徴とするベビースリング。
  4. 前記支持部は、前記乳幼児保持部の長さ方向の両端を連続して形成したことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1つに記載のベビースリング。
  5. 前記乳幼児保持部は、前記環状の周方向の長さ方向に対して直角方向の幅方向両縁に伸縮性のないパイピングによりパイピング処理が施されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1つに記載のベビースリング。
  6. 前記乳幼児保持部は、前記環状の長さ方向の中央部分を最大幅とし、また、その両端部分を長さ方向に沿って順次幅狭とし、環状の長さ方向に直角に2つに折り畳んで重ねたとき、幅方向中央が下側に凸に湾曲する形状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1つに記載のベビースリング。
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