JP6974118B2 - 装着具 - Google Patents
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Description
上述した装着具110として、股下が痛くならず、長時間の使用に耐えられるように構成された装着具が知られている(特許文献1参照)。
本発明は、上述した課題を解消すべく、人体の臀部のみを支えて吊る方式とすることで、構成、及び、使用者への装着作業を簡単にできる装着具を提供するものである。
また、臀部下側は、人体の臀部と脚との境界である臀溝を中心として臀溝近傍の臀部側及び脚側に跨った範囲であり、可撓性板状部材は、臀部下側の全体を覆うように当該臀部下側に宛がわれるために、上下方向の長さが、臀溝を中心として臀溝近傍の臀部側及び脚側に跨った範囲の長さに対応した長さに形成されたので、可撓性板状部材が臀部下側に食い込み難くなり、長時間使用しても臀部が痛くならない装着具を実現できる。
また、支持部材は、支持部材の外形を形成するとともに可撓性板状部材を覆うカバーを備え、カバーは、左右方向の中央部に、人体の臀部下側を覆う衣服と接触して人体の臀部下側に宛がわれた支持部材の上下方向へのずれを抑制するための滑止部を備えたので、支持部材が臀部下側から外れてしまうことを防止でき、支持部材で臀部下側を安定に支持できるようになる。
また、支持部材の左右の両端側に連結されるとともに、人体の胴部に巻き回されて装着される落下防止用装着ベルトを備えたので、装着具が下方に落下してしまうことを防止できるようになる。
また、本発明に係る装着具は、人体の臀部下側に宛がわれて人体を支持するための支持部材と、支持部材の左右両側の端部から延長して人体の前側で連結される装着ベルトと、支持部材の各端部にそれぞれ設けられて歩行支援装置と連結される連結部と、支持部材の左右の両端側に連結されるとともに、人体の胴部に巻き回されて装着される落下防止用装着ベルトとを備えたので、人体の臀部のみを支えて吊る方式となって、構成、及び、使用者への装着作業を簡単にできる装着具となるとともに、装着具が下方に落下してしまうことを防止できるようになる。
図1に示すように、実施形態1に係る歩行支援装置用の装着具1は、人体Hの臀部H2のみを支えて吊る方式(図4参照)の装着具1であって、人体Hの臀部下側H1(図3参照)に宛がわれて人体Hを斜め下方から支持するための支持部材2と、支持部材2の左右両側(長手方向両側)の端部21,21から延長して人体Hの前側で連結される装着ベルト3と、支持部材2の各端部21,21にそれぞれ設けられて歩行支援装置100(図11参照)と連結される連結部4,4とで構成される。
臀部下側H1とは、例えば、具体的には、臀部H2と脚H3との境界である臀溝H4から臀部H2側に約7cmだけ離れた位置と臀溝H4から脚H3側に約5cmだけ離れた位置との間の領域を言う。
即ち、支持部材2は、カバー23内に可撓性板状部材22を内蔵した構成である。
即ち、支持部材2は、人体Hの臀部下側H1と対向して人体Hを斜め下方から支持する板面を有した可撓性板状部材22を備えている。
即ち、内面24側と外面25側との間の内側空間である収容部に可撓性板状部材22が収容され、外面25側が外側から可撓性板状部材22の外側の板面を支えることができるように内面24側より硬い材料で形成され、かつ、人体Hの臀部下側H1を覆う衣服と接触する内面24側が緩衝部となって、人体Hの臀部下側H1を覆う衣服と可撓性板状部材22の内側の板面22fとが直接接触しないように、内面24側は、厚みのある比較的柔らかい生地で構成されている。
即ち、臀部下側H1に宛がわれるカバー23の内面24は、中央部には、人体Hの臀部下側H1を覆う衣服と接触して人体Hの臀部下側H1に宛がわれた支持部材2の上下方向へのずれを抑制するための滑止部26を備えるとともに、中央部を境界とした左右両側には、人体Hの臀部下側H1を覆う衣服と接触した状態で通気性を確保するための通気部26a,26bを備えている。
例えば、図2に示すように、臀部下側H1に宛がわれるカバー23の内側部が比較的厚みのある柔らかいメッシュ生地等の通気性の良い材料により形成され、このカバー23の内側部の左右方向の中央部の表面に、エチレン・プロロピレン系ゴム、発砲ウレタンゴム等の滑り難い材料による滑止部26が形成されていることにより、カバー23の内面24における左右方向の中央部に滑止部26が設けられるとともに、当該中央部の左右側に通気部26a,26bが設けられた構成となっている。
装着ベルト3は、例えば、上述した支持部材2の外面25に設けられた複数のベルト通し部27,27…に通されることによって支持部材2の両方の端部21,21から延長するように設けられたベルト本体31と、当該ベルト本体31の一端32に設けられて係止爪33を備えた雄部材34と当該ベルト本体31の他端35に設けられて係止爪33が係止する係止部36を備えた雌部材37とで構成された留め具としてのバックル38と、ベルト本体31の長さを調整するためのアジャスター(移動カン)39とを備えた構成である。
そして、当該ベルト本体31の雌部材37のベルト通孔から折り返された部分の長さが長くなるように調整することで装着ベルト3の長さを短くでき、かつ、ベルト本体31の雌部材37のベルト通孔から折り返された部分の長さ短くなるように調整することで装着ベルト3の長さを長くできるようになっており、人体Hの前側における下腹部の位置にてバックル38の雄部材34と雌部材37とを連結することによって、当該装着具1が人体Hに装着されるようになっている。
連結用リング41に取付けられた取付片43が連結部材42に取付けられている。
連結部材42には、装着ベルト3のベルト本体31が通されるベルト通し部(通し孔)44が形成されている。
そして、左右の連結部4,4と歩行支援装置100の体重免荷装置103とが連結されることにより、当該歩行支援装置100を使用する使用者A(図11参照)は、体重免荷装置103により、体重負荷が軽減された状態で歩行可能となる。
また、実施形態1の装着具1によれば、支持部材2が、人体Hの臀部下側H1と対向して人体Hを支持する板面を有した可撓性板状部材22を備えたので、可撓性板状部材22の板面で人体Hの臀部下側H1を確実に支持できるようになる。
また、実施形態1の装着具1によれば、支持部材2の内面24が臀部下側H1に宛がわれた状態で当該支持部材2が吊られた場合、支持部材2の柔らかい内面24側が臀部下側H1の形状に追従して変形することによって支持部材2の内面24と臀部下側H1全体とが全面接触した状態となり、かつ、可撓性板状部材22の板面が臀部下側H1に対向して当該臀部下側H1全体を板面で支える状態となるので、可撓性板状部材22が臀部H2に食い込んでしまう現象を防止できるようになり、長時間使用しても臀部H2が痛くならないようになる。
即ち、臀部下側H1に宛がわれる帯状の可撓性板状部材22として、帯の幅の長さが、5cm未満程度の細幅の可撓性板状部材を用いた場合、支持部材2が臀部下側H1に宛がわれた状態で当該支持部材2が吊られた際に、当該可撓性板状部材22が臀部下側H1に食い込んでしまって、使用に際して臀部H2が痛くなってしまう可能性が高いが、実施形態1では、可撓性板状部材22は、臀部下側H1の全体を覆うように当該臀部下側H1に宛がわれるために、上下方向の長さが、臀溝H4を中心として臀溝H4近傍の臀部H2側及び脚H3側に跨った範囲の長さに対応した長さに形成されている。
つまり、実施形態1では、臀部下側H1に宛がわれる帯状の可撓性板状部材22として、帯の幅の長さが太い、例えば10cm程度の太幅の可撓性板状部材22を用いたことによって、可撓性板状部材22が臀部下側H1に食い込み難くなり、長時間使用しても臀部H2が痛くならない装着具1を実現できる。
また、実施形態1の装着具1によれば、支持部材2の外形を形成するとともに可撓性板状部材22を覆うカバー23が、左右方向の中央部に、人体Hの臀部下側H1を覆う衣服と接触して人体Hの臀部下側H1に宛がわれた支持部材2の上下方向へのずれを抑制するための滑止部26を備えているので、支持部材2が臀部下側H1から外れてしまうことを防止でき、支持部材2で臀部下側H1を安定に支持できるようになる。
実施形態1の装着具1では、装着具1の支持部材2が臀部下側H1に位置されて装着ベルト3が下腹部の位置で連結されるため、装着具1を人体Hに装着した後、左右の連結部4,4と歩行支援装置100の体重免荷装置103とを連結する前に、装着具1が下方に落下する可能性がある。
そこで、図7乃至図10に示すように、装着具1の落下を防止するために、支持部材2の左右の両端側に連結されるとともに、人体Hの胴部H7に巻き回されて装着される落下防止用装着ベルト6と、当該落下防止用装着ベルト6と支持部材2とを連結する伸縮性メッシュ生地や伸縮性生地等の連結材7とを備えた構成、即ち、実施形態1で説明した装着具1と落下防止用装着ベルト6と連結材7とを備えた構成の装着具1Aとしてもよい。
尚、例えば、左側ベルト部66の一端は支持部材2の一端部21aに設けられたベルト通し部69a(図1(a)参照)に通された後固定され(図8参照)、また、右側ベルト部68の一端は支持部材2の他端部21bに設けられたベルト通し部69b(図1(a)参照)に通された後固定されている。
また、装着具1と落下防止用装着ベルト6とが連結材7で連結されているので、装着具1と落下防止用装着ベルト6とがばらばらになって装着具1と落下防止用装着ベルト6との関係がわからなくなるような事態を抑制できるようになる。
6 落下防止用装着ベルト、21 支持部材の端部、22 可撓性板状部材、
23 カバー、26 滑止部、100 歩行支援装置、H 人体、H1 臀部下側、
H2 臀部、H3 脚、H4 臀溝、H7 胴部。
Claims (5)
- 人体の臀部下側に宛がわれて人体を支持するための支持部材と、支持部材の左右両側の端部から延長して人体の前側で連結される装着ベルトと、支持部材の各端部にそれぞれ設けられて歩行支援装置と連結される連結部とで構成され、
支持部材は、人体の臀部下側と対向して人体を支持する板面を有した可撓性板状部材を備えたことを特徴とする装着具。 - 臀部下側は、人体の臀部と脚との境界である臀溝を中心として臀溝近傍の臀部側及び脚側に跨った範囲であり、
可撓性板状部材は、臀部下側の全体を覆うように当該臀部下側に宛がわれるために、上下方向の長さが、臀溝を中心として臀溝近傍の臀部側及び脚側に跨った範囲の長さに対応した長さに形成されたことを特徴とする請求項1に記載の装着具。 - 支持部材は、支持部材の外形を形成するとともに可撓性板状部材を覆うカバーを備え、
カバーは、左右方向の中央部に、人体の臀部下側を覆う衣服と接触して人体の臀部下側に宛がわれた支持部材の上下方向へのずれを抑制するための滑止部を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の装着具。 - 支持部材の左右の両端側に連結されるとともに、人体の胴部に巻き回されて装着される落下防止用装着ベルトを備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の装着具。
- 人体の臀部下側に宛がわれて人体を支持するための支持部材と、支持部材の左右両側の端部から延長して人体の前側で連結される装着ベルトと、支持部材の各端部にそれぞれ設けられて歩行支援装置と連結される連結部と、支持部材の左右の両端側に連結されるとともに、人体の胴部に巻き回されて装着される落下防止用装着ベルトとを備えたことを特徴とする装着具。
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