JP2015191733A - 燃料電池システムの水素供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低温時の燃料電池スタックへの水素ガスの確実な供給と高温時の水素インジェクタの耐久性を両立する。【解決手段】燃料電池システムの水素供給装置は、燃料電池スタック10と水素タンク32とを互いに連結する水素ガス供給路31と、水素ガス供給路内に互いに並列に配置された高温用水素インジェクタ35H及び低温用水素インジェクタ35Lとを備える。低温用水素インジェクタの最低動作温度は高温用水素インジェクタの最低動作温度よりも低く設定されている。水素インジェクタの温度を代表する代表温度が高温用水素インジェクタの最低動作温度に応じて定まる設定温度よりも高いときには高温用水素インジェクタのみ又は高温用水素インジェクタ及び低温用水素インジェクタを使用し、代表温度が設定温度よりも低いときには低温用水素インジェクタのみを使用する。【選択図】図1

Description

本発明は燃料電池システムの水素供給装置に関する。
水素と酸素との電気化学反応により電力を発生する燃料電池スタックと水素タンクとを互いに連結する水素ガス供給路と、水素ガス供給路内に互いに並列に配置された複数の水素インジェクタと、を備え、水素インジェクタの一部又は全部を使用して燃料電池スタックに水素タンクからの水素ガスを供給するようにした、燃料電池システムの水素供給装置が公知である(特許文献1参照)。
国際公開第2011/086603号
一般的には、水素タンクには水素ガスが高圧で蓄えられており、この水素タンクから水素ガスが燃料電池スタックに供給される。ここで、水素ガスが水素タンクから供給されると、すなわち水素タンク内の水素ガス量が減少すると、水素タンク内で断熱膨張が生じ、それにより水素ガスの温度が低下する。このため、多量の水素ガスが長時間にわたって水素インジェクタにより供給されると、水素インジェクタの温度がかなり低くなる。
一方、通常、水素インジェクタには、水素インジェクタが正常に動作しうる最低の温度、すなわち最低動作温度が設定されている。言い換えると、水素インジェクタの温度がその最低動作温度以上であれば、水素インジェクタは正常に動作可能である。したがって、水素インジェクタの最低動作温度を低く設定すれば、水素インジェクタが上述したような低温域にあるときでも正常に動作することができる。
水素インジェクタの最低動作温度は例えば水素インジェクタのゴム製シールの特性に依存する。すなわち、低温で使用可能なゴム製シールを用いれば、水素インジェクタの最低動作温度を低く設定することができる。ところが、水素インジェクタの最低動作温度を低く設定すると、すなわち低温で使用可能なゴム製シールを用いると、このようなゴム製シールは温度が高くなると耐久性が低下する場合がある。したがって、高温時の水素インジェクタの耐久性が低いおそれがある。
本発明によれば、水素と酸素との電気化学反応により電力を発生する燃料電池スタックと水素タンクとを互いに連結する水素ガス供給路と、水素ガス供給路内に互いに並列に配置された高温用水素インジェクタ及び低温用水素インジェクタであって、低温用水素インジェクタの最低動作温度が高温用水素インジェクタの最低動作温度よりも低く設定されている高温用水素インジェクタ及び低温用水素インジェクタと、を備え、高温用水素インジェクタ及び低温用水素インジェクタの一方又は両方を使用して水素タンクからの水素ガスを燃料電池スタックに供給するようにした、燃料電池システムの水素供給装置であって、高温用水素インジェクタ及び低温用水素インジェクタの温度を代表する代表温度を検出する温度検出器を備え、代表温度が高温用水素インジェクタの最低動作温度に応じて定まる設定温度よりも高いときには高温用水素インジェクタのみ又は高温用水素インジェクタ及び低温用水素インジェクタを使用して水素ガスを燃料電池スタックに供給し、代表温度が前記設定温度よりも低いときには低温用水素インジェクタのみを使用して水素ガスを燃料電池スタックに供給する、燃料電池システムの水素供給装置が提供される。
低温時の燃料電池スタックへの水素ガスの確実な供給と高温時の水素インジェクタの耐久性を両立することができる。
燃料電池システムの全体図である。 水素インジェクタの部分拡大断面図である。 水素インジェクタの温度域を説明する線図である。 インジェクタ制御を実行するルーチンを示すフローチャートである。
図1を参照すると、燃料電池システムAは燃料電池スタック10を備える。燃料電池スタック10は積層方向に互いに積層された複数の燃料電池単セルを備える。各燃料電池単セルは膜電極接合体20を含む。膜電極接合体20は膜状の電解質と、電解質の一側に形成されたアノード極と、電解質の他側に形成されたカソード極とを備える。
燃料電池単セルのアノード極及びカソード極はそれぞれ直列に電気的に接続され、燃料電池スタック10の電極を構成する。燃料電池スタック10の電極はDC/DCコンバータ11を介してインバータ12に電気的に接続され、インバータ12はモータジェネレータ13に電気的に接続される。また、燃料電池システムAは蓄電器14を備えており、この蓄電器14はDC/DCコンバータ15を介して上述のインバータ12に電気的に接続される。DC/DCコンバータ11は燃料電池スタック10からの電圧を高めてインバータ12に送るためのものであり、インバータ12はDC/DCコンバータ11又は蓄電器14からの直流電流を交流電流に変換するためのものである。DC/DCコンバータ15は燃料電池スタック10又はモータジェネレータ13から蓄電器14への電圧を低くし、又は蓄電器14からモータジェネレータ13への電圧を高くするためのものである。なお、図1に示される燃料電池システムAでは蓄電器14はバッテリから構成される。
また、燃料電池単セル内には、アノード極に燃料ガスである水素ガスを供給するための水素ガス流通路と、カソード極に酸化剤ガスである空気を供給する空気流通路と、燃料電池単セルに冷却水を供給するための冷却水流通路とがそれぞれ形成される。複数の燃料電池単セルの水素ガス流通路、空気流通路、及び冷却水流通路をそれぞれ直列に接続することにより、燃料電池スタック10には水素ガス通路30、空気通路40、及び冷却水通路50がそれぞれ形成される。
水素ガス通路30の入口には水素ガス供給路31が連結され、水素ガス供給路31は燃料ガス源である水素タンク32に連結される。水素ガス供給路31内には上流側から順に、遮断弁33と、水素ガス供給路31内の水素ガスの圧力を調整するレギュレータ34と、水素タンク32からの水素ガスを燃料電池スタック10に供給するための複数の電磁式水素インジェクタ35H,35Lと、が配置される。この場合、水素インジェクタ35H,35Lは水素ガス供給路31内に互いに並列に配置される。一方、水素ガス通路30の出口にはアノードオフガス通路36が連結される。遮断弁33が開弁されかつ水素インジェクタ35H,35Lが開弁されると、水素タンク32内の水素ガスが水素ガス供給路31を介して燃料電池スタック10内の水素ガス通路30内に供給される。このとき水素ガス通路30から流出するガス、すなわちアノードオフガスはアノードオフガス通路36内に流入する。
また、空気通路40の入口には空気供給路41が連結され、空気供給路41は空気源である大気42に連結される。空気供給路41内には上流側から順に、エアクリーナ43と、空気を圧送する空気供給器ないしコンプレッサ44と、コンプレッサ44から燃料電池スタック10に送られる空気を冷却するためのインタークーラ45と、が配置される。一方、空気通路40の出口にはカソードオフガス通路46が連結される。コンプレッサ44が駆動されると、空気が空気供給路41を介して燃料電池スタック10内の空気通路40内に供給される。このとき空気通路40から流出するガス、すなわちカソードオフガスはカソードオフガス通路46内に流入する。カソードオフガス通路46内にはカソードオフガス通路46内を流れるカソードオフガスの量を制御するカソードオフガス制御弁47が配置される。
更に図1を参照すると、冷却水通路50の入口には冷却水供給路51の一端が連結され、冷却水供給路51の出口には冷却水供給路51の他端が連結される。冷却水供給路51内には冷却水を圧送する冷却水ポンプ52と、ラジエータ53とが配置される。ラジエータ53上流の冷却水供給路51と、ラジエータ53と冷却水ポンプ52間の冷却水供給路51とはラジエータバイパス通路54により互いに連結される。また、ラジエータバイパス通路54内を流れる冷却水量を制御するラジエータバイパス制御弁55が設けられる。図1に示される燃料電池システムAではラジエータバイパス制御弁55は三方弁から形成され、ラジエータバイパス通路54の出口に配置される。冷却水ポンプ52が駆動されると、冷却水ポンプ52から吐出された冷却水は冷却水供給路51を介して燃料電池スタック10内の冷却水通路50内に流入し、次いで冷却水通路50を通って冷却水供給路51内に流入し、ラジエータ53又はラジエータバイパス通路54を介して冷却水ポンプ52に戻る。
電子制御ユニット60はデジタルコンピュータからなり、双方向性バス61によって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)62、RAM(ランダムアクセスメモリ)63、CPU(マイクロプロセッサ)64、入力ポート65及び出力ポート66を具備する。レギュレータ34と水素インジェクタ35H,35Lとの間の水素ガス供給路31には、水素インジェクタ35H,35Lに送られる水素ガスの温度を検出する温度センサ69が取り付けられる。温度センサ69により検出される水素ガスの温度は水素インジェクタ35H,35Lを代表する。温度センサ69の出力信号は対応するAD変換器67を介して入力ポート65に入力される。一方、出力ポート66は対応する駆動回路68を介して遮断弁33、レギュレータ34、水素インジェクタ35H,35L、コンプレッサ44、カソードオフガス制御弁47、冷却水ポンプ52、及びラジエータバイパス制御弁55に電気的に接続される。
図2は水素インジェクタ35H,35Lの一例を示している。水素インジェクタ35H,35Lはケーシング80を備える。ケーシング80内には互いに連通するプランジャ収容孔81と水素ガス流出孔82とが形成される。プランジャ収容孔81は水素ガス供給路31を介してレギュレータ34に連結され、水素ガス流出孔82は水素ガス供給路31を介して燃料電池スタック10に連結される。水素ガス流出孔82の開口部周りのプランジャ収容孔81内壁面には弁座83が形成される。また、プランジャ収容孔81内にはプランジャ84が軸線方向に移動可能に収容される。プランジャ84は底端においてゴム製シール85を備える。シール85は環状の凸部を有する。
プランジャ84はソレノイド(図示しない)により軸線方向に移動される。プランジャ84が弁座83から離れる方向に移動されると、プランジャ収容孔81と水素ガス流出孔82とが互いに連通され、すなわち水素インジェクタ35H,35Lが開弁される。その結果、水素インジェクタ35H,35Lから水素が供給される。これに対し、プランジャ84が弁座83に近づく方向に移動されてシール85が弁座83に着座すると、プランジャ収容孔81と水素ガス流出孔82との連通が遮断され、すなわち水素インジェクタ35H,35Lが閉弁される。その結果、水素インジェクタ35H,35Lからの水素供給が停止される。なお、開弁時間を制御することにより水素インジェクタ35H,35Lからの水素供給量が制御される。
本発明による実施例では、水素インジェクタ35Lの最低動作温度が水素インジェクタ35Hの最低動作温度よりも低く設定される。すなわち、水素インジェクタ35Hの最低動作温度は例えばマイナス30℃に設定され、水素インジェクタ35Lの最低動作温度は例えばマイナス40℃に設定される。以下では、水素インジェクタ35Lを低温用水素インジェクタと称し、水素インジェクタ35Hを高温用水素インジェクタと称することにする。なお、水素インジェクタの最低動作温度は例えば水素インジェクタのゴム製シールの特性に依存するので、低温用水素インジェクタ35Lのシール85は高温用水素インジェクタ35Hのシール85と異なっており、低温域で使用可能なゴム製シールから形成されているということになる。
さて、燃料電池スタック10で発電すべきときには遮断弁33及び水素インジェクタ35H,35Lが開弁され、水素ガスが燃料電池スタック10に供給される。また、コンプレッサ44が駆動され、空気が燃料電池スタック10に供給される。その結果、燃料電池単セルにおいて電気化学反応(O+4H+4e→2HO)が起こり、電気エネルギが発生される。この発生された電気エネルギはモータジェネレータ13に送られる。その結果、モータジェネレータ13が車両駆動用の電気モータとして作動され、車両が駆動される。一方、例えば車両制動時にはモータジェネレータ13が回生装置として作動し、このとき回生された電気エネルギは蓄電器14に蓄えられる。
次に、図3を参照しながら、高温用水素インジェクタ35H及び低温用水素インジェクタ35Lの制御について説明する。
温度センサ69により検出される代表温度Tinjがあらかじめ定められた第1の設定温度TS1以上でかつあらかじめ定められた第2の設定温度TS2(>TS1)未満のとき、すなわち高温用水素インジェクタ35H及び低温用水素インジェクタ35Lが図3に示される常温域RNにあるときには、高温用水素インジェクタ35H及び低温用水素インジェクタ35Lが均等に使用される。すなわち、高温用水素インジェクタ35Hからの水素ガス量と低温用水素インジェクタ35Lからの水素ガス量とがほぼ等しくされる。その結果、多量の水素ガスを確実に燃料電池スタック10に供給することができる。ここで、第1の設定温度TS1は高温用水素インジェクタ35Hの最低動作温度に応じて定められる。一例では、第1の設定温度TS1は第1の設定温度TS1は高温用水素インジェクタ35Hの最低動作温度に設定される。別の例では、第1の設定温度TS1は高温用水素インジェクタ35Hの最低動作温度に代表温度Tinjの測定の際に生じうる最大の誤差を加算したものに設定される。すなわち、高温用水素インジェクタ35Hの最低動作温度がマイナス30℃であり、生じうる最大の測定誤差が5℃の場合には第1の設定温度TS1は例えばマイナス25℃に設定される。
一方、代表温度Tinjが第2の設定温度TS2以上のとき、すなわち高温用水素インジェクタ35H及び低温用水素インジェクタ35Lが図3に示される高温域RHにあるときには、高温用水素インジェクタ35Hが優先的に使用され、低温用水素インジェクタ35Lが劣後的に使用される。すなわち、高温用水素インジェクタ35Hからの平均水素ガス供給量が低温用水素インジェクタ35Lからの平均水素ガス供給量よりも多くされる。これを達成するために、例えば、燃料電池スタック10に供給すべき水素ガス量すなわち要求水素ガス量があらかじめ定められた設定量よりも少ないときには高温用水素インジェクタ35Hのみが使用され、要求水素ガス量がこの設定量よりも多いときには設定量の水素ガスが高温用水素インジェクタ35Hから供給されると共に、残りの水素ガスが低温用水素インジェクタ35Lから供給される。ここで、第2の設定温度TS2は低温用水素インジェクタ35Lの耐久性が許容レベルとなる温度、例えば30℃に設定される。
上述したように、低温用水素インジェクタ35Lは最低動作温度が低く設定されており、すなわち低温用水素インジェクタ35Lのゴム製シール85は低温でも使用可能なゴムから形成される。このように低温で使用可能なゴム製シールは温度が高くなると耐久性が低下する場合がある。言い換えると、高温用水素インジェクタ35Hは温度が高いときでも優れた耐久性を有する。そこで図3に示される例では、高温域RHでは、低温用水素インジェクタ35Lが劣後的に使用され、高温用水素インジェクタ35Hが優先的に使用される。その結果、高温域RHにおいて低温用水素インジェクタ35Lの耐久性を高めることができる。
一方、代表温度Tinjが第1の設定温度TS1未満でかつ低温用水素インジェクタ35Lの最低動作温度TLOL以上のとき、すなわち高温用水素インジェクタ35H及び低温用水素インジェクタ35Lが図3に示される低温域RLにあるときには、高温用水素インジェクタ35Hが作動停止され、低温用水素インジェクタ35Lのみが使用される。その結果、燃料電池スタック10への水素ガス供給を確実に継続することができる。この場合、燃料電池スタック10に供給される水素ガス量は、高温用水素インジェクタ35H及び低温用水素インジェクタ35Lの両方が使用される場合に比べて、制限されることになる。ここで、水素ガスが供給されることにより水素ガスの温度が低下することを考えると、水素ガス供給量が制限されることにより水素ガスの温度低下が抑制される。その結果、高温用水素インジェクタ35H及び低温用水素インジェクタ35Lの温度が高められ又は回復する。
更に、代表温度Tinjが低温用水素インジェクタ35Lの最低動作温度TLOLよりも低いとき、すなわち高温用水素インジェクタ35H及び低温用水素インジェクタ35Lが図3に示される極低温域RELにあるときには、高温用水素インジェクタ35H及び低温用水素インジェクタ35Lは作動停止される。すなわち、高温用水素インジェクタ35H及び低温用水素インジェクタ35Lによる燃料電池スタック10への水素供給が停止される。その結果、高温用水素インジェクタ35H及び低温用水素インジェクタ35Lの異常動作が阻止される。また、高温用水素インジェクタ35H及び低温用水素インジェクタ35Lの温度が高められ又は回復する。
したがって、概念的にいうと、代表温度Tinjが高温用水素インジェクタ35Hの最低動作温度に応じて定まる設定温度TS1よりも高いときには高温用水素インジェクタ35Hのみ又は高温用水素インジェクタ35H及び低温用水素インジェクタ35Lを使用して水素ガスを燃料電池スタック10に供給し、代表温度Tinjが設定温度TS1よりも低いときには低温用水素インジェクタ35Lのみを使用して水素ガスを燃料電池スタック10に供給する、ということになる。その結果、低温時の燃料電池スタック10への水素ガスの確実な供給と高温時の水素インジェクタの耐久性を両立することができる。
なお、複数の水素インジェクタを用いて燃料電池スタック10に水素ガスを供給する場合、すべての水素インジェクタの最低動作温度を低く設定すれば、低温時の燃料電池スタック10へ水素ガスを確実に供給できる。しかしながら、水素インジェクタの最低動作温度を低く設定するために必要なゴム製シールは比較的高価である。したがって、本発明による実施例のように、複数の水素インジェクタ35H,35Lのうち一部の水素インジェクタの最低動作温度を低く設定することにより、コストを抑制しつつ、低温時の確実な水素ガス供給を確保することができる。
図4は上述したインジェクタ制御を実行するルーチンを示している。このルーチンはあらかじめ定められた設定時間ごとの割り込みによって実行される。
図4を参照すると、ステップ100では代表温度Tinjが低温用水素インジェクタ35Lの最低動作温度TLOLよりも低いか否かが判別される。Tinj<TLOLのときには次いでステップ101に進み、低温用水素インジェクタ35L及び高温用水素インジェクタ35Hの使用が禁止される。これに対し、Tinj≧TLOLのときにはステップ100からステップ102に進み、代表温度Tinjが第1の設定温度TS1よりも低いか否かが判別される。Tinj<TS1のときには次いでステップ103に進み、燃料電池スタック10に水素ガスを供給するために低温用水素インジェクタ35Lのみが用いられる。これに対し、Tinj≧TS1のときにはステップ102からステップ104に進み、代表温度Tinjが第2の設定温度TS2よりも低いか否かが判別される。Tinj<TS2のときにはステップ105に進み、燃料電池スタック10に水素ガスを供給するために低温用水素インジェクタ35L及び高温用水素インジェクタ35Hが均等に用いられる。これに対し、Tinj≧TS2のときにはステップ104からステップ106に進み、燃料電池スタック10に水素ガスを供給するために高温用水素インジェクタ35Hが優先的に用いられる。
これまで述べてきた本発明による実施例では、第2の設定温度TS2を設定し、代表温度Tinjが第1の設定温度TS1以上でかつ第2の設定温度TS2未満のときには燃料電池スタック10に水素ガスを供給するために低温用水素インジェクタ35L及び高温用水素インジェクタ35Hが均等に用いられ、代表温度Tinjが第2の設定温度TS2以上のときには高温用水素インジェクタ35Hが優先的に用いられる。本発明による別の実施例では、第2の設定温度TS2が設定されない。この場合の制御の一例では、代表温度Tinjが第1の設定温度TS1以上のときには、低温用水素インジェクタ35L及び高温用水素インジェクタ35Hが均等に用いられる。別の制御例では、代表温度Tinjが第1の設定温度TS1以上のときには、高温用水素インジェクタ35Hが優先的に用いられる。
また、これまで述べてきた本発明による実施例では、代表温度Tinjとして水素ガスの温度が用いられる。本発明による別の実施例では、水素インジェクタ35H,35Lの温度を検出する温度センサが設けられ、温度センサにより検出される水素インジェクタ35H,35Lの温度が代表温度Tinjとして用いられる。更に別の実施例では、例えば水素インジェクタ35H,35Lから供給される水素ガス量の履歴及び外気温度に基づいて水素インジェクタ35H,35Lの温度が推定され、推定温度が代表温度Tinjとして用いられる。この場合の第1の設定温度TS1は高温用水素インジェクタ35Hの最低動作温度に代表温度Tinjの推定の際に生じうる最大の誤差を加算したものに設定することができる。
10 燃料電池スタック
31 水素ガス供給路
32 水素タンク
35H 高温用水素インジェクタ
35L 低温用水素インジェクタ
69 温度センサ

Claims (1)

  1. 水素と酸素との電気化学反応により電力を発生する燃料電池スタックと水素タンクとを互いに連結する水素ガス供給路と、
    水素ガス供給路内に互いに並列に配置された高温用水素インジェクタ及び低温用水素インジェクタであって、低温用水素インジェクタの最低動作温度が高温用水素インジェクタの最低動作温度よりも低く設定されている高温用水素インジェクタ及び低温用水素インジェクタと、
    を備え、
    高温用水素インジェクタ及び低温用水素インジェクタの一方又は両方を使用して水素タンクからの水素ガスを燃料電池スタックに供給するようにした、燃料電池システムの水素供給装置であって、
    高温用水素インジェクタ及び低温用水素インジェクタの温度を代表する代表温度を検出する温度検出器を備え、
    代表温度が高温用水素インジェクタの最低動作温度に応じて定まる設定温度よりも高いときには高温用水素インジェクタのみ又は高温用水素インジェクタ及び低温用水素インジェクタを使用して水素ガスを燃料電池スタックに供給し、
    代表温度が前記設定温度よりも低いときには低温用水素インジェクタのみを使用して水素ガスを燃料電池スタックに供給する、
    燃料電池システムの水素供給装置。
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