JP2015190898A - 欠陥検出装置及び欠陥検出方法 - Google Patents

欠陥検出装置及び欠陥検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】縫製品に用いられている縫い糸に生じた欠陥を高い精度で検出することが可能な欠陥検出装置及び欠陥検出方法を提供する。【解決手段】欠陥検出装置は、第1及び第2の色糸が縫い糸として用いられている縫製品において、縫い糸に生じた欠陥を検出する。欠陥検出装置において、照明部3は、第1照明光を、縫製品の検査対象面に対して照射する。ここで、第1照明光は、第1の色糸が持つ分光反射率特性において反射率が低くて且つ第2の色糸が持つ分光反射率特性において第1の色糸よりも反射率が高い波長域と略同一の波長域を持つ。そして、欠陥検出装置は、照明部3に、縫製品に対して第1照明光を照射させ、この状態で、撮像部2に、縫製品の検査対象面を撮像させて縫製品の第1画像データを取得させる。又、欠陥検出装置は、第1画像データ、又は第1画像データに画像処理を施すことにより生成された処理画像データに基づいて、欠陥を検出する。【選択図】図2

Description

本発明は、縫製品に用いられている縫い糸に生じた欠陥を検出する欠陥検出装置及び欠陥検出方法に関する。
エアバッグ等の縫製品を製造する過程で、縫い糸によって形成される縫い目に、糸のほつれや、糸切れ、目飛び等の欠陥が生じることがある。この様な欠陥は、従来、目視検査により検出されていた。近年、検出精度の更なる向上や、ランニングコストの低廉化のために、欠陥検出を自動化することが検討されている。具体的には、オペレータが検査テーブルに縫製品を置いた後、自動的に、縫製品の画像データが取得され、その画像データ、又はその画像データに画像処理を施すことにより生成された処理画像データに基づいて、縫い糸に生じた目飛び等の欠陥が検出される(例えば、特許文献1又は2参照)。
特開平7−16376号公報 特開平10−170231号公報
しかし、縫製品において、縫い糸によって形成された2本の縫合線が互いに交差している場合、従来の欠陥検出技術では、縫合線の交差箇所での欠陥の有無を精度良く判定することが困難であった。
又、縫製品において、縫い糸である上糸と下糸とが互いに絡み合っている場合、上糸及び下糸の何れか一方の縫い糸に欠陥が生じていたとしても、従来の欠陥検出技術では、欠陥を精度良く検出することが困難であった。例えば、画像データの処理時に、欠陥が、その欠陥を生じた縫い糸とは別の縫い糸により隠れる虞があった。
そこで本発明の目的は、縫製品に用いられている縫い糸に生じた欠陥を高い精度で検出することが可能な欠陥検出装置及び欠陥検出方法を提供することである。
本発明は、縫製品において縫い糸として用いられた色糸が持つ分光反射率特性又は分光透過率特性を利用してなされたものである。具体的には、以下の通りである。
本発明に係る第1の欠陥検出装置は、第1の色糸と、第1の色糸とは色が異なる第2の色糸とが、縫い糸として用いられている縫製品において、縫い糸に生じた欠陥を検出する装置であって、照明部と、撮像部とを備える。照明部は、第1照明光を、縫製品の検査対象面に対して照射する。ここで、第1照明光は、第1の色糸が持つ分光反射率特性において反射率が低くて且つ第2の色糸が持つ分光反射率特性において第1の色糸よりも反射率が高い波長域と略同一の波長域を持った光である。撮像部は、縫製品の検査対象面を撮像する。そして、第1の欠陥検出装置は、照明部に、縫製品に対して第1照明光を照射させ、この状態で、撮像部に、縫製品の検査対象面を撮像させて縫製品の第1画像データを取得させる。又、第1の欠陥検出装置は、撮像部に取得させた第1画像データ、又は第1画像データに画像処理を施すことにより生成された処理画像データに基づいて、欠陥を検出する。
本発明に係る第2の欠陥検出装置は、第1の色糸と、第1の色糸とは色が異なる第2の色糸とが、縫い糸として用いられている縫製品において、縫い糸に生じた欠陥を検出する装置であって、照明部と、撮像部とを備える。照明部は、第1照明光を、縫製品の検査対象面に対して縫製品の背後から照射する。ここで、第1照明光は、第1の色糸が持つ分光透過率特性において透過率が低くて且つ第2の色糸が持つ分光透過率特性において第1の色糸よりも透過率が高い波長域と略同一の波長域を持った光である。撮像部は、縫製品の検査対象面を撮像する。そして、第2の欠陥検出装置は、照明部に、縫製品に対して第1照明光を照射させ、この状態で、撮像部に、縫製品の検査対象面を撮像させて縫製品の第1画像データを取得させる。又、第2の欠陥検出装置は、撮像部に取得させた第1画像データ、又は第1画像データに画像処理を施すことにより生成された処理画像データに基づいて、欠陥を検出する。
本発明に係る第1の欠陥検出方法は、第1の色糸と、第1の色糸とは色が異なる第2の色糸とが、縫い糸として用いられている縫製品において、縫い糸に生じた欠陥を検出する方法である。第1の欠陥検出方法では、先ず、第1の色糸が持つ分光反射率特性において反射率が低くて且つ第2の色糸が持つ分光反射率特性において第1の色糸よりも反射率が高い波長域と略同一の波長域を持った第1照明光を、縫製品の検査対象面に対して照射し、この状態で、縫製品の検査対象面を撮像して縫製品の第1画像データを取得する。次に、取得した第1画像データ、又は第1画像データに画像処理を施すことにより生成された処理画像データに基づいて、欠陥を検出する。
本発明に係る第2の欠陥検出方法は、第1の色糸と、第1の色糸とは色が異なる第2の色糸とが、縫い糸として用いられている縫製品において、縫い糸に生じた欠陥を検出する方法である。第2の欠陥検出方法では、先ず、第1の色糸が持つ分光透過率特性において透過率が低くて且つ第2の色糸が持つ分光透過率特性において第1の色糸よりも透過率が高い波長域と略同一の波長域を持った第1照明光を、縫製品の検査対象面に対して縫製品の背後から照射し、この状態で、縫製品の検査対象面を撮像して縫製品の第1画像データを取得する。次に、取得した第1画像データ、又は第1画像データに画像処理を施すことにより生成された処理画像データに基づいて、欠陥を検出する。
本発明に係る欠陥検出装置及び欠陥検出方法によれば、縫製品に用いられている縫い糸に生じた欠陥を高い精度で検出することが可能になる。
縫製品の一例であるサイドエアバッグの背面図である。 本発明の実施形態に係る欠陥検出装置の平面図である。 欠陥検出装置の正面図である。 欠陥検出装置が備えるワークホルダの、図2に示されるIV−IV線に沿う断面図である。 欠陥検出装置の構成を概念的に示したブロック図である。 欠陥検出装置が備える画像処理部の構成を概念的に示したブロック図である。 欠陥検出装置の制御の流れを示したフローチャートである。 画像処理の流れを示したフローチャートである。 画面に表示された変換画像データの平面図である。 画面に表示された反転画像データの平面図である。 画面に表示された処理画像データの平面図である。
先ず、本発明の実施形態を列記して説明する。
本発明の実施形態に係る第1の欠陥検出装置は、第1の色糸と、第1の色糸とは色が異なる第2の色糸とが、縫い糸として用いられている縫製品において、縫い糸に生じた欠陥を検出する装置であって、照明部と、撮像部とを備える。照明部は、第1照明光を、縫製品の検査対象面に対して照射する。ここで、第1照明光は、第1の色糸が持つ分光反射率特性において反射率が低くて且つ第2の色糸が持つ分光反射率特性において第1の色糸よりも反射率が高い波長域と略同一の波長域を持った光である。撮像部は、縫製品の検査対象面を撮像する。そして、第1の欠陥検出装置は、照明部に、縫製品に対して第1照明光を照射させ、この状態で、撮像部に、縫製品の検査対象面を撮像させて縫製品の第1画像データを取得させる。又、第1の欠陥検出装置は、撮像部に取得させた第1画像データ、又は第1画像データに画像処理を施すことにより生成された処理画像データに基づいて、欠陥を検出する。
上記第1の欠陥検出装置によれば、第1照明光は、第2の色糸において高い割合で反射される。従って、縫製品の基材が、第1照明光の波長域の光に対する反射率が高いものである場合、取得される第1画像データにおいて、第2の色糸及び基材は、第1照明光と同系の色で写し出されることになる。よって、第1画像データでは、第2の色糸は、その背景となる基材に溶け込んだ状態となる。一方、第1照明光は、第1の色糸において高い割合で吸収される。よって、第1の色糸は、第1画像データにおいて黒色系の色(暗い色を含む)で写し出される。即ち、上記第1の欠陥検出装置は、第1の色糸を、第2の色糸と区別して抽出することが出来る。よって、上記第1の欠陥検出装置によれば、第1の色糸に生じた欠陥を高い精度で検出することが可能となる。
又、縫製品の基材が、第1照明光の波長域の光に対する反射率が低いものである場合、上記第1の欠陥検出装置によれば、取得される第1画像データにおいて、第1の色糸及び基材は、黒色系の色(暗い色を含む)で写し出され、その結果、第1の色糸は、その背景となる基材に溶け込んだ状態となる。一方、第2の色糸は、第1画像データにおいて第1照明光と同系の色で写し出される。即ち、上記第1の欠陥検出装置は、第2の色糸を、第1の色糸と区別して抽出することが出来る。よって、上記第1の欠陥検出装置によれば、第2の色糸に生じた欠陥を高い精度で検出することが可能となる。
上記第1の欠陥検出装置の好ましい具体的構成において、第1の欠陥検出装置は、画像処理部と、欠陥検出部と、制御部とを更に備える。又、照明部は、第1及び第2の色糸がそれぞれ持つ分光反射率特性の何れにおいても反射率が低い波長域、又は第1及び第2の色糸がそれぞれ持つ分光反射率特性の何れにおいても反射率が高い波長域の何れかと略同一の波長域を持った第2照明光と、上記第1照明光とを、縫製品の検査対象面に対して選択的に照射することが可能である。そして、制御部は、制御(i)〜(iv)を実行する。制御(i)では、制御部は、照明部に、縫製品に対して第1照明光を照射させ、この状態で、撮像部に、縫製品の検査対象面を撮像させて縫製品の第1画像データを取得させる。制御(ii)では、制御部は、照明部に、縫製品に対して第2照明光を照射させ、この状態で、撮像部に、縫製品の検査対象面を撮像させて縫製品の第2画像データを取得させる。制御(iii)では、制御部は、画像処理部に、第1画像データ及び第2画像データに対する画像処理を実行させることにより、処理画像データを生成させる。このとき、画像処理部は、制御(i)で得られた第1画像データと、制御(ii)で得られた第2画像データとを用いることにより、第1及び第2の色糸のうちの何れか一方の色糸のみが抽出された画像データを、処理画像データとして生成する。制御(iv)では、制御部は、欠陥検出部に、処理画像データに基づいて欠陥を検出させる。尚、制御(iii)には、第1画像データ及び第2画像データの両方を用いて処理画像データを生成する場合に限らず、第1画像データのみを用いて処理画像データを生成する場合、更にはこれら2つの処理画像データを何れも生成する場合が含まれる。
上記構成において、第2照明光が、第1及び第2の色糸の何れにおいても反射率が低い波長域を持った光であることが好ましい場合として、縫製品の基材が、第1照明光及び第2照明光の何れの波長域の光に対しても反射率が高いものである場合が考えられる。この場合、第2照明光は、第1及び第2の色糸の何れにおいても、高い割合で吸収される。従って、取得される第2画像データにおいて、基材が第2照明光と同系の色で写し出される一方で、第1及び第2の色糸は、黒色系の色(暗い色を含む)で写し出されることになる。一方、第1画像データでは、上述した様に、第1の色糸が黒色系の色(暗い色を含む)で写し出される一方で、第2の色糸は、その背景となる基材(第1照明光と同系の色)に溶け込んだ状態となる。よって、第1画像データと第2画像データとを用いることにより、第1及び第2の色糸のうちの第2の色糸のみを抽出することが出来る。即ち、第2の色糸を、第1の色糸と区別して抽出することが出来る。よって、第2の色糸に生じた欠陥を高い精度で検出することが可能となる。
一方、上記構成において、第2照明光が、第1及び第2の色糸の何れにおいても反射率が高い波長域を持った光であることが好ましい場合として、縫製品の基材が、第1照明光及び第2照明光の何れの波長域の光に対しても反射率が低いものである場合が考えられる。この場合、第2照明光は、第1及び第2の色糸の何れにおいても、高い割合で反射される。従って、取得される第2画像データにおいて、基材が黒色系の色(暗い色を含む)で写し出される一方で、第1及び第2の色糸は、第2照明光と同系の色で写し出されることになる。一方、第1画像データでは、上述した様に、第2の色糸が第1照明光と同系の色で写し出される一方で、第1の色糸は、その背景となる基材(黒色系の色)に溶け込んだ状態となる。よって、第1画像データと第2画像データとを用いることにより、第1及び第2の色糸のうちの第1の色糸のみを抽出することが出来る。即ち、第1の色糸を、第2の色糸と区別して抽出することが出来る。よって、第1の色糸に生じた欠陥を高い精度で検出することが可能となる。
本発明の実施形態に係る第2の欠陥検出装置は、第1の色糸と、第1の色糸とは色が異なる第2の色糸とが、縫い糸として用いられている縫製品において、縫い糸に生じた欠陥を検出する装置であって、照明部と、撮像部とを備える。照明部は、第1照明光を、縫製品の検査対象面に対して縫製品の背後から照射する。ここで、第1照明光は、第1の色糸が持つ分光透過率特性において透過率が低くて且つ第2の色糸が持つ分光透過率特性において第1の色糸よりも透過率が高い波長域と略同一の波長域を持った光である。撮像部は、縫製品の検査対象面を撮像する。そして、第2の欠陥検出装置は、照明部に、縫製品に対して第1照明光を照射させ、この状態で、撮像部に、縫製品の検査対象面を撮像させて縫製品の第1画像データを取得させる。又、第2の欠陥検出装置は、撮像部に取得させた第1画像データ、又は第1画像データに画像処理を施すことにより生成された処理画像データに基づいて、欠陥を検出する。
上記第2の欠陥検出装置によれば、第1照明光は、第2の色糸を高い割合で透過する。従って、縫製品の基材が、第1照明光の波長域の光に対する透過率が高いものである場合、取得される第1画像データにおいて、第2の色糸及び基材は、第1照明光と同系の色で写し出されることになる。よって、第1画像データでは、第2の色糸は、その背景となる基材に溶け込んだ状態となる。一方、第1照明光は、第1の色糸において高い割合で吸収される。よって、第1の色糸は、第1画像データにおいて黒色系の色(暗い色を含む)で写し出される。即ち、上記第2の欠陥検出装置は、第1の色糸を、第2の色糸と区別して抽出することが出来る。よって、上記第2の欠陥検出装置によれば、第1の色糸に生じた欠陥を高い精度で検出することが可能となる。
又、縫製品の基材が、第1照明光の波長域の光に対する透過率が低いものである場合、上記第2の欠陥検出装置によれば、取得される第1画像データにおいて、第1の色糸及び基材は、黒色系の色(暗い色を含む)で写し出され、その結果、第1の色糸は、その背景となる基材に溶け込んだ状態となる。一方、第2の色糸は、第1画像データにおいて第1照明光と同系の色で写し出される。即ち、上記第2の欠陥検出装置は、第2の色糸を、第1の色糸と区別して抽出することが出来る。よって、上記第2の欠陥検出装置によれば、第2の色糸に生じた欠陥を高い精度で検出することが可能となる。
上記第2の欠陥検出装置の好ましい具体的構成において、第2の欠陥検出装置は、画像処理部と、欠陥検出部と、制御部とを更に備える。又、照明部は、第1及び第2の色糸がそれぞれ持つ分光透過率特性の何れにおいても透過率が低い波長域、又は第1及び第2の色糸がそれぞれ持つ分光透過率特性の何れにおいても透過率が高い波長域の何れかと略同一の波長域を持った第2照明光と、上記第1照明光とを、縫製品の検査対象面に対して縫製品の背後から選択的に照射することが可能である。そして、制御部は、制御(i)〜(iv)を実行する。制御(i)では、制御部は、照明部に、縫製品に対して第1照明光を照射させ、この状態で、撮像部に、縫製品の検査対象面を撮像させて縫製品の第1画像データを取得させる。制御(ii)では、制御部は、照明部に、縫製品に対して第2照明光を照射させ、この状態で、撮像部に、縫製品の検査対象面を撮像させて縫製品の第2画像データを取得させる。制御(iii)では、制御部は、画像処理部に、第1画像データ及び第2画像データに対する画像処理を実行させることにより、処理画像データを生成させる。このとき、画像処理部は、制御(i)で得られた第1画像データと、制御(ii)で得られた第2画像データとを用いることにより、第1及び第2の色糸のうちの何れか一方の色糸のみが抽出された画像データを、処理画像データとして生成する。制御(iv)では、制御部は、欠陥検出部に、処理画像データに基づいて欠陥を検出させる。尚、制御(iii)には、第1画像データ及び第2画像データの両方を用いて処理画像データを生成する場合に限らず、第1画像データのみを用いて処理画像データを生成する場合、更にはこれら2つの処理画像データを何れも生成する場合が含まれる。
上記構成において、第2照明光が、第1及び第2の色糸の何れにおいても透過率が低い波長域を持った光であることが好ましい場合として、縫製品の基材が、第1照明光及び第2照明光の何れの波長域の光に対しても透過率が高いものである場合が考えられる。この場合、第2照明光は、第1及び第2の色糸の何れにおいても、高い割合で吸収される。従って、取得される第2画像データにおいて、基材が第2照明光と同系の色で写し出される一方で、第1及び第2の色糸は、黒色系の色(暗い色を含む)で写し出されることになる。一方、第1画像データでは、上述した様に、第1の色糸が黒色系の色(暗い色を含む)で写し出される一方で、第2の色糸は、その背景となる基材(第1照明光と同系の色)に溶け込んだ状態となる。よって、第1画像データと第2画像データとを用いることにより、第1及び第2の色糸のうちの第2の色糸のみを抽出することが出来る。即ち、第2の色糸を、第1の色糸と区別して抽出することが出来る。よって、第2の色糸に生じた欠陥を高い精度で検出することが可能となる。
一方、上記構成において、第2照明光が、第1及び第2の色糸の何れにおいても透過率が高い波長域を持った光であることが好ましい場合として、縫製品の基材が、第1照明光及び第2照明光の何れの波長域の光に対しても透過率が低いものである場合が考えられる。この場合、第2照明光は、第1及び第2の色糸の何れをも高い割合で透過する。従って、取得される第2画像データにおいて、基材が黒色系の色(暗い色を含む)で写し出される一方で、第1及び第2の色糸は、第2照明光と同系の色で写し出されることになる。一方、第1画像データでは、上述した様に、第2の色糸が第1照明光と同系の色で写し出される一方で、第1の色糸は、その背景となる基材(黒色系の色)に溶け込んだ状態となる。よって、第1画像データと第2画像データとを用いることにより、第1及び第2の色糸のうちの第1の色糸のみを抽出することが出来る。即ち、第1の色糸を、第2の色糸と区別して抽出することが出来る。よって、第1の色糸に生じた欠陥を高い精度で検出することが可能となる。
具体的には、制御(iii)において、画像処理部は、処理(A)及び(B)を実行する。処理(A)では、画像処理部は、第1画像データ及び第2画像データについて、それらに含まれる画素値をグレースケールに変換することにより、2つの変換画像データを生成する。処理(B)では、画像処理部は、処理(A)により生成された2つの変換画像データを用いて、これらの合成処理を行うことにより処理画像データを生成する。ここで、合成処理には、加算処理に限らず、差分等の減算処理が含まれる。これにより、処理画像データでは、第1及び第2の色糸のうちの何れか一方の色糸のみが、黒色系又は白色系の色で写し出される。よって、縫い糸に生じた欠陥が高い精度で検出されることになる。尚、撮像部がモノクロカメラである場合、上記処理(A)は省略されてもよい。
本発明の実施形態に係る第1の欠陥検出方法は、第1の色糸と、第1の色糸とは色が異なる第2の色糸とが、縫い糸として用いられている縫製品において、縫い糸に生じた欠陥を検出する方法である。第1の欠陥検出方法では、先ず、第1の色糸が持つ分光反射率特性において反射率が低くて且つ第2の色糸が持つ分光反射率特性において第1の色糸よりも反射率が高い波長域と略同一の波長域を持った第1照明光を、縫製品の検査対象面に対して照射し、この状態で、縫製品の検査対象面を撮像して縫製品の第1画像データを取得する。次に、取得した第1画像データ、又は第1画像データに画像処理を施すことにより生成された処理画像データに基づいて、欠陥を検出する。
本発明の実施形態に係る第2の欠陥検出方法は、第1の色糸と、第1の色糸とは色が異なる第2の色糸とが、縫い糸として用いられている縫製品において、縫い糸に生じた欠陥を検出する方法である。第2の欠陥検出方法では、先ず、第1の色糸が持つ分光透過率特性において透過率が低くて且つ第2の色糸が持つ分光透過率特性において第1の色糸よりも透過率が高い波長域と略同一の波長域を持った第1照明光を、縫製品の検査対象面に対して縫製品の背後から照射し、この状態で、縫製品の検査対象面を撮像して縫製品の第1画像データを取得する。次に、取得した第1画像データ、又は第1画像データに画像処理を施すことにより生成された処理画像データに基づいて、欠陥を検出する。
次に、本発明の実施形態の詳細について説明する。
本実施形態に係る欠陥検出装置及び欠陥検出方法はそれぞれ、縫製品に用いられている縫い糸に生じた欠陥を検出する装置及び方法であり、2種類の色糸が縫い糸として用いられている縫製品の検査に特に適している。縫製品として、例えばエアバッグ等が挙げられる。
[1]検査対象物(縫製品)
図1は、縫製品の一例であるサイドエアバッグBの背面図である。又、図1には、Ia領域の拡大図も示されている。サイドエアバッグBは、所定形状の2枚のシート100を重ねて縫い合わせることにより形成されている。尚、図1では、表地のシート100は、裏地のシート100で隠れている。本実施形態において、シート100には、白色系の基材が用いられている。
サイドエアバッグBの周縁部には、シート100の外周縁100aに沿って延びた2本の縫合線101が形成されている。縫合線101の各々は、二重環縫いにより形成されたものである。従って、サイドエアバッグBの背面には、縫製に用いられた上糸101A及び下糸101Bが次の様な形態で現われている。即ち、縫合線101の各々において、上糸101Aによって形成された複数の縫い目101Pが縫合線101に沿って点在し、それらの縫い目101Pを下糸101Bが包囲している。本実施形態において、上糸101Aには、緑色系の色糸が用いられ、下糸101Bには、白色系の色糸が用いられている。
更に、サイドエアバッグBには、直線状に延びた2本の縫合線102が形成されている。縫合線102の各々は、本縫いにより形成されたものである。従って、サイドエアバッグBの背面には、縫製に用いられた上糸102A及び下糸102Bが次の様な形態で現われている。即ち、縫合線102の各々において、上糸102Aによって形成された複数の縫い目102Pが縫合線102に沿って点在し、互いに隣り合った2つの縫い目102Pの間を下糸102Bが縫合線102に沿って延びている。本実施形態において、上糸102Aには、青色系の色糸が用いられ、下糸102Bには、赤色系の色糸が用いられている。
即ち、シート100には、可視光の波長域全体に亘って高い反射率を示す分光反射率特性を持った基材が用いられている。一方、上糸101A、上糸102A、及び下糸102Bにはそれぞれ、反射率の高い波長域が互いに異なる分光反射率特性を持った色糸が用いられている。下糸101Bには、シート100と同様、可視光の波長域全体に亘って高い反射率を示す分光反射率特性を持った色糸が用いられている。
一例として、本実施形態で用いられた、白色系の基材、白色系の色糸、青色系の色糸、緑色系の色糸、赤色系の色糸について、それらの分光反射率特性を、X-Rite社製の測定装置(Color i5)を用いて測定した。その結果が、表1に示されている。表1に示す様に、白色系の基材及び色糸では、可視光の波長域全体に亘って反射率が高い。青色系の色糸では、青色の波長域(435〜480nm)において反射率が高く、その一方で、その他の波長域では反射率が著しく低い。緑色系の色糸では、緑色の波長域(500〜560nm)において反射率が高く、その一方で、その他の波長域では反射率が著しく低い。赤色系の色糸では、赤色の波長域(610〜750nm)において反射率が高く、その一方で、その他の波長域では反射率が著しく低い。
Figure 2015190898
そして、図1に示される縫製品では、縫合線101と縫合線102とが互いに交差している。具体的には、縫合線101と縫合線102との交差箇所において、縫合線101は、縫合線102の上側に形成されている。
以下では、図1に示されたサイドエアバッグBを主な検査対象物する欠陥検出装置及び欠陥検出方法の詳細について、説明する。尚、本実施形態では、主に、縫い目101Pに生じた目飛び等の欠陥が検出される。勿論、本実施形態の欠陥検出技術を用いて、縫い目101Pに限定されない他の箇所に生じた傷や汚れ等の欠陥を検出することも可能である。
[2]欠陥検出装置の構成
図2及び図3はそれぞれ、本発明の実施形態に係る欠陥検出装置の平面図及び正面図である。欠陥検出装置は、ワークホルダ1と、撮像部2と、照明部3とを備えている。ワークホルダ1は、検査対象物を保持する機能を有している。
欠陥検出装置には、撮像空間S1と作業空間S2とが設けられており、ワークホルダ1は、撮像空間S1と作業空間S2との間を往復移動することが出来る。ここで、撮像空間S1は、検査対象物の撮像が行われる空間である。又、作業空間S2は、ワークホルダ1への検査対象物のセットや検査対象物の取替え等の作業をオペレータが行う空間である。尚、図2では、欠陥検出装置が、撮像空間S1を構成する天井壁81の一部を破断して示されている。又、図3では、欠陥検出装置が、撮像空間S1を構成する前面壁82の一部を破断して示されている。
具体的には、ワークホルダ1の移動経路を規定するガイドレール1Aと、ワークホルダ1を移動させる駆動部(図示せず)とが、欠陥検出装置に設けられている。又、撮像空間S1及び作業空間S2にはそれぞれ、ワークホルダ1の停止位置P1及びP2が設定されている。そして、後述する制御部7(図5参照)が駆動部を制御することにより、ワークホルダ1は、撮像空間S1内の停止位置P1と作業空間S2内の停止位置P2との間をガイドレール1Aに沿って移動する。
図4は、ワークホルダ1の、図2に示されるIV−IV線に沿う断面図である。ワークホルダ1は、検査テーブル11と、押え板13とから構成されている。検査テーブル11は、検査対象物が置かれる載置面11aを持ったテーブルである。本実施形態において、検査テーブル11は光透過性を有している。尚、図4には、検査対象物であるサイドエアバッグBが、載置面11a上の所定位置Ptに置かれた状態で示されている。
押え板13は、載置面11a上の所定位置Ptに置かれた検査対象物を、検査テーブル11へ向けて押えるために用いられる。具体的には、押え板13は、検査テーブル11の載置面11aに対して開閉自在に枢支されている。又、押え板13は、後述する撮像部2による検査対象物の撮像(画像データの取得)を妨げることがない様に、透明な材料によって形成されている。一例として、押え板13の開閉は、オペレータにより実行される。勿論、押え板13の開閉は、自動化されてもよい。
撮像部2は、図2及び図3に示す様に、撮像空間S1を構成する天井壁81に設置されている。具体的には、撮像部2は、撮像空間S1内の停止位置P1にワークホルダ1が停止したときに所定位置Ptと対向することとなる位置に、下向きで配されている。尚、撮像部2は、天井壁81に限らず、欠陥検出装置が設置される部屋の天井に、ワークホルダ1が撮像空間S1内の停止位置P1に停止したときに所定位置Ptと対向することとなる様に、下向きで配されてもよい。
撮像部2は、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary MOS)イメージセンサ等、検査対象物からの光を感知する複数の受光素子が配列されたイメージセンサを有している。そして、撮像部2は、後述する制御部7(図5参照)からの指令に基づいて、ワークホルダ1に保持された検査対象物の撮像を行うことにより(具体的には、検査対象物である縫製品の検査対象面を撮像することにより)、検査対象物の画像データを取得する。
照明部3は、撮像部2による検査対象物の撮像時に、検査対象物に対して光を照射する。照明部3には、反射照明部31と透過照明部(図示せず)とが含まれている。反射照明部31は、検査対象物に対して斜め上方から光の照射等を行うことにより、検査対象物での反射光を、撮像部2が持つイメージセンサに感知させる。このとき、検査対象物に対して光を直接的に照射すると、検査対象物の表面にてテカリやぎらつきが発生し、得られた画像データにおいて縫い糸等の写りが悪くなり易い。このため、反射照明部31からの光は、検査対象物に対して間接的に照射されることが好ましい。一例として、反射照明部31からの光を、撮像空間S1を構成する壁面で一旦反射させることが考えられる。透過照明部は、検査対象物に対して背後(下方)から光を照射することにより、検査対象物を通過した透過光を、撮像部2が持つイメージセンサに感知させる。そして、反射照明部31及び透過照明部は、後述する制御部7(図5参照)からの指令に基づいて、検査対象物の撮像時に選択的に点灯される。
本実施形態において、反射照明部31は、波長域が異なる第1照明光と第2照明光とを、検査対象物である縫製品の検査対象面に対して選択的に照射することが可能である。又、透過照明部は、検査対象物である縫製品に対して背後から透過照明光を照射する。そして、照明部3は、後述する制御部7(図5参照)からの指令に基づいて、検査対象物である縫製品の撮像時に、第1照明光、第2照明光、及び透過照明光を、縫製品に対して選択的に照射する。尚、反射照明部31は、波長域が異なる3種類以上の光を選択的に照射することが可能な構成を有していてもよい。この場合、3種類以上の光のうちの2種類の光が、適宜、第1照明光及び第2照明光としてそれぞれ用いられる。又、透過照明部は、波長域が異なる2種類以上の光を、透過照明光として選択的に照射することが可能な構成を有していてもよい。透過照明光を用いた欠陥検出技術については、後述の第3変形例にて説明される。
本実施形態において、第1照明光は、上糸102A(青色系の色糸)が持つ分光反射率特性において反射率が低くて且つ上糸101A(緑色系の色糸)が持つ分光反射率特性において上糸102A(青色系の色糸)よりも反射率が高い波長域Wr1を対象として、その波長域Wr1と略同一の波長域を持った光である。即ち、第1照明光には、500〜560nmの波長域に含まれた緑色系の光が用いられている。
又、第2照明光は、上糸101A(緑色系の色糸)及び上糸102A(青色系の色糸)がそれぞれ持つ分光反射率特性の何れにおいても反射率が低い波長域Wr2を対象として、その波長域Wr2と略同一の波長域を持った光である。本実施形態では、波長域Wr2には、下糸102B(赤色系の色糸)が持つ分光反射率特性において反射率の高い波長域Wr3が重なっており、第2照明光は、その波長域が波長域Wr2と波長域Wr3とが重なった領域に含まれる様に設定されている。即ち、第2照明光には、610〜750nmの波長域に含まれた赤色系の光が用いられている。
図5は、欠陥検出装置の構成を概念的に示したブロック図である。図5に示す様に、欠陥検出装置は、画像処理部4と、欠陥検出部5と、記憶部6と、制御部7とを更に備えている。
図6は、画像処理部4の構成を概念的に示したブロック図である。図6に示す様に、画像処理部4は、変換処理部41と、前処理部42と、演算処理部43とを含んでおり、制御部7からの指令に基づいて画像処理を実行する。具体的には、画像処理部4は、撮像部2が取得した画像データ(Da1、Da2)に対して画像処理を施すことにより、縫い目101P等、欠陥検出の対象とされた部分を強調させた処理画像データ(Dp)を生成する。
変換処理部41は、画像データ(Da1、Da2)を構成する画素にそれぞれ含まれている画素値をグレースケールに変換することにより、変換画像データ(Db1、Db2)を生成する。前処理部42は、変換画像データに対して、明暗のムラや画像の歪み等を低減させるべく、或いはエッジを強調させるべく、シェーディング等の手法やDoG(Difference of Gaussian)フィルタ等の手段を用いて平滑化処理及び強調処理の少なくとも何れか一方を行う。これにより、演算処理部43は、2つの変換画像データ(Db1、Db2)から2つの処理画像データ(Db1’、Db2’)をそれぞれ生成する。
演算処理部43は、2つの処理画像データ(Db1’、Db2’)を用いて、これらの合成処理を行うことにより新たな処理画像データ(Dp)を生成する。一例として、演算処理部43は、反転処理部431と、加算処理部432とを含む。反転処理部431は、処理画像データ(Db1’、Db2’)のうちの一方の処理画像データに対して、その階調を反転させる反転処理を施すことにより、反転画像データ(Dc1)を生成する。加算処理部432は、反転画像データを、残りの処理画像データに加算することにより、縫い目101P等、欠陥検出の対象とされた部分を強調させた新たな処理画像データ(Dp)を生成する。尚、演算処理部43では、加算処理部432にて加算処理が実行される前に、反転画像データに対して、2値化処理等の強調処理やぼかし処理等が更に施されてもよい。又、加算処理の前に実行される反転処理等は、前処理部42にて実行されてもよい。
他の例として、演算処理部43は、2つの処理画像データ(Db1’、Db2’)を用いて減算処理を行うことにより、欠陥検出の対象とされた部分を強調させた新たな処理画像データ(Dp)を生成してもよい。この場合、演算処理部43は、反転処理部431及び加算処理部432に代えて、減算処理部を有することになる。
欠陥検出部5は、制御部7からの指令に基づいて欠陥検出処理を実行する。具体的には、欠陥検出部5は、画像処理部4が生成した処理画像データに基づいて、検査対象物に存在する目飛び等の欠陥を検出する。一例として、欠陥検出処理には、ブロブ解析法やエッジ検出法等の手法が用いられる。尚、欠陥検出処理には、これらの手法に限定されない様々な手法を用いることが出来る。
制御部7は、例えば、コンピュータに内蔵されたCPU(Central Processing Unit)である。記憶部6には、画像取得プログラムが格納されており、制御部7は、そのプログラムを記憶部6から読み出して実行することにより、ワークホルダ1、撮像部2、及び照明部3を制御する。更に、記憶部6には、画像処理プログラム及び欠陥検出プログラムが格納されており、制御部7は、これらのプログラムを記憶部6から読み出して実行することにより、画像処理部4及び欠陥検出部5をそれぞれ制御する。尚、画像取得プログラム、画像処理プログラム、及び欠陥検出プログラムは、これらを組み込んだ1つのプログラムとして構築されていてもよいし、別個のプログラムとして構築されていてもよい。
[3]欠陥検出装置の制御
次に、欠陥検出装置の制御部7が行う具体的な制御について、図7に示されたフローチャートに沿って説明する。
<画像取得>
先ず、検査対象物である縫製品がワークホルダ1にセットされると、制御部7は、画像取得プログラムを記憶部6から読み出して実行し、その画像取得プログラムに基づいて、ワークホルダ1、撮像部2、及び照明部3を制御する。
具体的には、ステップS11において、制御部7は、ワークホルダ1を、作業空間S2内の停止位置P2から撮像空間S1内の停止位置P1へ移動させる。次に、ステップS12において、制御部7は、照明部3に、縫製品に対して第1照明光を照射させ、この状態で、撮像部2に、縫製品の検査対象面を撮像させて縫製品の第1画像データDa1を取得させる。
本実施形態において、第1照明光は緑色系の光である。従って、第1照明光は、白色系のシート100、緑色系の色糸である上糸101A、及び白色系の色糸である下糸101Bにおいて、高い割合で反射される。一方、青色系の色糸である上糸102A、及び赤色系の色糸である下糸102Bでは、第1照明光は、高い割合で吸収される。よって、第1画像データDa1では、シート100、上糸101A、及び下糸101Bが、緑色系の色で写し出され、その結果、上糸101A及び下糸101Bは、それらの背景となるシート100に溶け込んだ状態となる。一方、上糸102A及び下糸102Bは、第1画像データDa1において黒色系の色(暗い色を含む)で写し出される。
その後、制御部7は、ワークホルダ1を停止位置P1に停止させたまま、ステップS13を実行する。ステップS13では、制御部7は、照明部3に、縫製品に対して第2照明光を照射させ、この状態で、撮像部2に、縫製品の検査対象面を撮像させて縫製品の第2画像データDa2を取得させる。尚、ステップS12及びS13は、図7に示された順序で実行されてもよいし、この順序とは逆の順序で実行されてもよい。
本実施形態において、第2照明光は赤色系の光である。従って、第2照明光は、白色系のシート100、白色系の色糸である下糸101B、及び赤色系の色糸である下糸102Bにおいて、高い割合で反射される。一方、緑色系の色糸である上糸101A、及び青色系の色糸である上糸102Aでは、第2照明光は、高い割合で吸収される。よって、第2画像データDa2では、シート100、下糸101B、及び下糸102Bが、赤色系の色で写し出され、その結果、下糸101B及び下糸102Bは、それらの背景となるシート100に溶け込んだ状態となる。一方、上糸101A及び上糸102Aは、第2画像データDa2において黒色系の色(暗い色を含む)で写し出される。
<画像処理>
第1画像データDa1及び第2画像データDa2が取得されると、ステップS14において、制御部7は、画像処理プログラムを記憶部6から読み出して実行し、その画像処理プログラムに基づいて、画像処理部4を制御する。具体的には、制御部7は、画像処理部4に、第1画像データDa1及び第2画像データDa2に対する画像処理を実行させることにより、処理画像データDpを生成させる。尚、画像処理プログラムの読出しは、画像取得プログラムの読出し時に行われてもよい。
図8は、画像処理の流れを示したフローチャートである。画像処理が開始されると、ステップS21において、変換処理部41が、第1画像データDa1及び第2画像データDa2に対して変換処理を実行する。この変換処理により、第1画像データDa1及び第2画像データDa2の各々において、画素値がグレースケールに変換される。その結果、第1画像データDa1からは変換画像データDb1が生成され、第2画像データDa2からは変換画像データDb2が生成される。
図9(a)は、画面に表示された変換画像データDb1の平面図である。第1画像データDa1では、シート100、上糸101A、及び下糸101Bが、緑色系の色で写し出されている。従って、変換画像データDb1では、シート100、上糸101A、及び下糸101Bは、明灰色系の色(白色を含む)で写し出され、その結果、上糸101A及び下糸101Bは、それらの背景となるシート100に溶け込んだ状態となる。一方、上糸102A及び下糸102Bは、変換画像データDb1において、黒色系の色で写し出される。
図9(b)は、画面に表示された変換画像データDb2の平面図である。第2画像データDa2では、シート100、下糸101B、及び下糸102Bが、赤色系の色で写し出されている。従って、変換画像データDb2では、シート100、下糸101B、及び下糸102Bは、明灰色系の色(白色を含む)で写し出され、その結果、下糸101B及び下糸102Bは、それらの背景となるシート100に溶け込んだ状態となる。一方、上糸101A及び上糸102Aは、変換画像データDb2において、黒色系の色で写し出される。
次に、ステップS22において、前処理部42が、変換画像データDb1及びDb2に対して平滑化処理及び強調処理の少なくとも何れか一方を実行する。この前処理により、変換画像データDb1及びDb2に生じていた明暗のムラや画像の歪み等が低減され、その結果として処理画像データDb1’及びDb2’がそれぞれ生成される。
その後、ステップS23において、演算処理部43が、処理画像データDb1’及びDb2’を用いて、これらの合成処理を行うことにより処理画像データDpを新たに生成する。具体的には、ステップS231において、反転処理部431が、処理画像データDb1’に対して、その階調を反転させる反転処理を施す。これにより、図10に示された反転画像データDc1が生成される。即ち、反転画像データDc1では、シート100、上糸101A、及び下糸101Bは、黒色系の色で写し出される。一方、上糸102A及び下糸102Bは、反転画像データDc1において、白色系又は明灰色系の色で写し出される。尚、ステップS231では、反転画像データDc1に対して、2値化処理等の強調処理やぼかし処理等が更に施されてもよい。又、ステップS231は、前処理部42により実行されてもよい。
ステップS23では次に、ステップS232において、加算処理部432が、反転画像データDc1を、処理画像データDb2’に加算することにより、処理画像データDpを新たに生成する。具体的には、処理画像データDb2’を構成する画素の画素値と、反転画像データDc1を構成する画素の画素値とを、画素の位置が互いに対応しているものどうしで加算する。これにより、処理画像データDb2’において黒色系の色で写し出されていた上糸102A(図9(b)参照)が、反転画像データDc1において白色系又は明灰色系の色で写し出された上糸102Aによって相殺される。即ち、処理画像データDb2’において黒色系の色で写し出されていた上糸102Aが、白色系又は明灰色系の色に変換される。
尚、ステップS23において、演算処理部43は、ステップS231及びS232の実行に代えて、処理画像データDb1’及びDb2’の減算処理を行うことにより、処理画像データDpを生成してもよい。具体的には、処理画像データDb1’を構成する画素の画素値と、処理画像データDb2’を構成する画素の画素値とを、画素の位置が互いに対応しているものどうしで減算する。
図11は、画面に表示された処理画像データDpの平面図である。上記画像処理によれば、図11に示す様に、処理画像データDpにおいて、上糸102Aが、下糸101B及び下糸102Bと共に、それらの背景となるシート100に溶け込んだ状態となる。よって、処理画像データDpでは、上糸101Aのみが、黒色系の色(暗い色を含む)で写し出され、その結果、欠陥検出の対象とされる部分(本実施形態では縫い目101P)が強調されることになる。
<欠陥検出>
処理画像データDpが生成されると、制御部7は、ステップS15(図7参照)において、欠陥検出プログラムを記憶部6から読み出して実行し、その欠陥検出プログラムに基づいて、欠陥検出部5を制御する。尚、欠陥検出プログラムの読出しは、画像取得プログラムの読出し時又は画像処理プログラムの読出し時に行われてもよい。
欠陥検出処理が開始されると、欠陥検出部5は、処理画像データDpに基づいて欠陥を検出する。具体的には、欠陥検出部5は、ブロブ解析法やエッジ検出法等の手法が用いて、上糸101Aに生じた欠陥(本実施形態では、主に、縫い目101Pに存在する目飛び)を検出する。尚、欠陥検出処理には、これらの手法に限定されない様々な手法を用いることが出来る。
本実施形態の欠陥検出装置によれば、縫製品において縫い糸として用いられた色糸が持つ分光反射率特性が巧みに利用され、その結果として、画像処理において、欠陥検出の対象とされる部分の抽出が実現されている。よって、本実施形態の欠陥検出装置は、縫合線101と縫合線102との交差箇所であっても、上糸101Aに生じた欠陥を高い精度で検出することが可能である。
本実施形態において、第1画像データDa1では、上糸101A(緑色系の色糸)を、その背景となるシート100に溶け込ませ、第2画像データDa2では、上糸101Aを、その背景となるシート100に溶け込ませずに黒色系の色(暗い色を含む)で写し出すという点が重要である。この様な第1画像データDa1及び第2画像データDa2の取得には、色糸が持つ分光反射率特性を考慮して、適切な波長域の光を第1照明光及び第2照明光として選択することが重要であることに加えて、背景となるシート100の色として白色系の色を選択することが重要である。
[4]変形例
[4−1]第1変形例
上記欠陥検出装置を応用することにより、縫製品において縫い糸として用いられている2種類の色糸を別個に抽出し、各色糸について欠陥を検出することが可能となる。一例として、上糸102Aが黒色系の色糸であり、且つ下糸102Bが赤色系の色糸である縫製品において、上糸102Aと下糸102Bとを別個に抽出し、各色糸について欠陥を検出する場合について説明する。
本変形例の欠陥検出装置では、第1照明光として、610〜750nmの波長域に含まれた赤色系の光が用いられ、第2照明光として、500〜560nmの波長域に含まれた緑色系の光が用いられる。
第1照明光は、白色系のシート100、及び赤色系の色糸である下糸102Bにおいて、高い割合で反射される。一方、黒色系の色糸である上糸102Aでは、第1照明光は、高い割合で吸収される。従って、ステップS12で得られる第1画像データDa1では、シート100及び下糸102Bが、赤色系の色で写し出され、その結果、下糸102Bは、その背景となるシート100に溶け込んだ状態となる。一方、上糸102Aは、第1画像データDa1において黒色系の色(暗い色を含む)で写し出される。
又、第1画像データDa1から生成された変換画像データDb1では、シート100及び下糸102Bは、明灰色系の色(白色を含む)で写し出され、その結果、下糸102Bは、その背景となるシート100に溶け込んだ状態となる。一方、上糸102Aは、変換画像データDb1において、黒色系の色で写し出される。従って、変換画像データDb1では、上糸102A及び下糸102Bのうちの上糸102Aのみが、黒色系の色で写し出される。即ち、上糸102Aが抽出される。よって、変換画像データDb1、又はこれに平滑化処理等を施して得られる処理画像データDb1’を用いて欠陥検出処理が実行されることにより、上糸102Aに生じた欠陥が高い精度で検出されることになる。
第2照明光は、白色系のシート100において高い割合で反射される。一方、黒色系の色糸である上糸102A、及び赤色系の色糸である下糸102Bでは、第2照明光は、高い割合で吸収される。よって、ステップS13で得られる第2画像データDa2では、シート100が緑色系の色で写し出される一方で、上糸102A及び下糸102Bが黒色系の色(暗い色を含む)で写し出される。
よって、第1画像データDa1及び第2画像データDa2に対して、上記実施形態と同じ画像処理(図8参照)が施されることにより、生成される処理画像データDpにおいて、上糸102A及び下糸102Bのうちの下糸102Bのみが、黒色系の色で写し出されることになる。即ち、下糸102Bが、上糸102Aとは別個に抽出される。よって、処理画像データDpを用いて欠陥検出処理が実行されることにより、下糸102Bに生じた欠陥が高い精度で検出されることになる。
本変形例の欠陥検出装置によれば、2種類の色糸が別個に抽出され、各色糸について欠陥が検出される。よって、欠陥が検出された場合に、その欠陥を生じた色糸が特定されることになる。
他の例として、縫製品において黄色系の色糸と緑色系の色糸とが縫い糸として用いられている場合、第1照明光として、610〜750nmの波長域に含まれた赤色系の光を用い、第2照明光として、435〜480nmの波長域に含まれた青色系の光を用いることにより、2種類の色糸を別個に抽出することが出来る。
更なる他の例として、縫製品において青色系の色糸と緑色系の色糸とが縫い糸として用いられている場合、第1照明光として、435〜480nmの波長域に含まれた青色系の光を用い、第2照明光として、610〜750nmの波長域に含まれた赤色系の光を用いることにより、2種類の色糸を別個に抽出することが出来る。
[4−2]第2変形例
上記欠陥検出装置を応用することにより、縫製品の基材として黒色系のものが用いられている場合にも、色の異なる2種類の縫い糸(第1及び第2の色糸)に生じた欠陥を検出することが出来る。この場合、第2照明光として、第1及び第2の色糸がそれぞれ持つ分光反射率特性の何れにおいても反射率が高い波長域を対象として、その波長域と略同一の波長域を持った光が用いられる。尚、第1照明光は、上記実施形態と同様、第1の色糸が持つ分光反射率特性において反射率が低くて且つ第2の色糸が持つ分光反射率特性において第1の色糸よりも反射率が高い波長域を対象として、その波長域と略同一の波長域を持った光である。
本変形例では、次の点が重要である。即ち、第1画像データDa1において、第1の色糸を、その背景となる基材(黒色系の色)に溶け込ませる一方で、第2の色糸を、第1照明光と同色の色で写し出す。又、第2画像データDa2において、第1の色糸を、その背景となる基材(黒色系の色)に溶け込ませずに第2照明光と同色の色で写し出し、これと共に、第2の色糸も、第2照明光と同色の色で写し出す。この様な第1画像データDa1及び第2画像データDa2を用いることにより、縫製品の基材が黒色系であっても、第1及び第2の色糸を別個に抽出し、各色糸について欠陥を検出することが可能となる。
[4−3]第3変形例
上記欠陥検出装置において、縫い糸として用いられた色糸が持つ分光反射率特性に限らず、それらの色糸が持つ分光透過率特性が、縫い糸に生じた欠陥の検出に利用されてもよい。この場合、上述した実施形態及び変形例において「反射率」が「透過率」に読み替えられる。又、照明部3の透過照明部が、第1照明光と第2照明光とを、検査対象物である縫製品の検査対象面に対して縫製品の背後から選択的に照射することになる。本変形例によれば、分光反射率特性を利用した場合と同様、第1及び第2の色糸を別個に抽出し、各色糸について欠陥を検出することが出来る。
尚、本発明の各部構成は上記実施形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。例えば、上記欠陥検出装置は、第1照明光及び第2照明光を適宜選択することにより、様々な色糸が縫い糸として用いられている縫製品の検査に適用することが出来る。
又、照明部3は、435〜480nmの波長域に含まれた青色系の光、500〜560nmの波長域に含まれた緑色系の光、及び610〜750nmの波長域に含まれた赤色系の光を、縫製品に対して選択的に照射することが可能な構成を有していてもよい。この場合、3種類の光のうちの2種類の光が、適宜、第1照明光及び第2照明光としてそれぞれ用いられる。又、これらの3種類の光に限らず、様々な波長域の光が第1照明光又は第2照明光として用いられてもよい。例えば、380nmより小さい波長域に含まれる紫外線や、780nmより大きい波長域に含まれる赤外線が用いられてもよい。
本発明に係る欠陥検出装置は、エアバッグの検査に限らず、色糸が縫い糸として用いられている様々な縫製品の検査に適用することが出来る。
1 ワークホルダ
1A ガイドレール
11 検査テーブル
11a 載置面
13 押え板
2 撮像部
3 照明部
4 画像処理部
41 変換処理部
42 前処理部
43 演算処理部
431 反転処理部
432 加算処理部
5 欠陥検出部
6 記憶部
7 制御部
81 天井壁
82 前面壁
100 シート
100a 外周縁
101、102 縫合線
101A、102A 上糸
101B、102B 下糸
101P、102P 縫い目
B サイドエアバッグ
S1 撮像空間
S2 作業空間
Pt 所定位置
P1、P2 停止位置
Da1 第1画像データ
Da2 第2画像データ
Db1、Db2 変換画像データ
Db1’、Db2’ 処理画像データ
Dc1 反転画像データ
Dp 処理画像データ
Wr1、Wr2、Wr3 波長域
S11、S12、S13、S14、S15 ステップ
S21、S22、S23、S231、S232 ステップ

Claims (7)

  1. 第1の色糸と、前記第1の色糸とは色が異なる第2の色糸とが、縫い糸として用いられている縫製品において、前記縫い糸に生じた欠陥を検出する欠陥検出装置であって、
    前記第1の色糸が持つ分光反射率特性において反射率が低くて且つ前記第2の色糸が持つ分光反射率特性において前記第1の色糸よりも反射率が高い波長域と略同一の波長域を持った第1照明光を、前記縫製品の検査対象面に対して照射する照明部と、
    前記縫製品の前記検査対象面を撮像する撮像部と
    を備え、
    前記照明部に、前記縫製品に対して前記第1照明光を照射させ、この状態で、前記撮像部に、前記縫製品の前記検査対象面を撮像させて前記縫製品の第1画像データを取得させ、
    前記撮像部に取得させた前記第1画像データ、又は前記第1画像データに画像処理を施すことにより生成された処理画像データに基づいて、前記欠陥を検出する、欠陥検出装置。
  2. 画像処理部と、欠陥検出部と、制御部とを更に備え、
    前記照明部は、前記第1及び前記第2の色糸がそれぞれ持つ分光反射率特性の何れにおいても反射率が低い波長域、又は前記第1及び前記第2の色糸がそれぞれ持つ分光反射率特性の何れにおいても反射率が高い波長域の何れかと略同一の波長域を持った第2照明光と、前記第1照明光とを、前記縫製品の前記検査対象面に対して選択的に照射することが可能である、請求項1に記載の欠陥検出装置であって、
    前記制御部は、
    (i)前記照明部に、前記縫製品に対して前記第1照明光を照射させ、この状態で、前記撮像部に、前記縫製品の前記検査対象面を撮像させて前記縫製品の第1画像データを取得させる制御と、
    (ii)前記照明部に、前記縫製品に対して前記第2照明光を照射させ、この状態で、前記撮像部に、前記縫製品の前記検査対象面を撮像させて前記縫製品の第2画像データを取得させる制御と、
    (iii)前記画像処理部に、前記第1画像データ及び前記第2画像データに対する画像処理を実行させることにより、処理画像データを生成させる制御と、
    (iv)前記欠陥検出部に、前記処理画像データに基づいて前記欠陥を検出させる制御と
    を行い、
    前記制御(iii)では、前記画像処理部は、前記制御(i)で得られた前記第1画像データと、前記制御(ii)で得られた前記第2画像データとを用いることにより、前記第1及び前記第2の色糸のうちの何れか一方の色糸のみが抽出された画像データを、前記処理画像データとして生成する、欠陥検出装置。
  3. 第1の色糸と、前記第1の色糸とは色が異なる第2の色糸とが、縫い糸として用いられている縫製品において、前記縫い糸に生じた欠陥を検出する欠陥検出装置であって、
    前記第1の色糸が持つ分光透過率特性において透過率が低くて且つ前記第2の色糸が持つ分光透過率特性において前記第1の色糸よりも透過率が高い波長域と略同一の波長域を持った第1照明光を、前記縫製品の検査対象面に対して前記縫製品の背後から照射する照明部と、
    前記縫製品の前記検査対象面を撮像する撮像部と
    を備え、
    前記照明部に、前記縫製品に対して前記第1照明光を照射させ、この状態で、前記撮像部に、前記縫製品の前記検査対象面を撮像させて前記縫製品の第1画像データを取得させ、
    前記撮像部に取得させた前記第1画像データ、又は前記第1画像データに画像処理を施すことにより生成された処理画像データに基づいて、前記欠陥を検出する、欠陥検出装置。
  4. 画像処理部と、欠陥検出部と、制御部とを更に備え、
    前記照明部は、前記第1及び前記第2の色糸がそれぞれ持つ分光透過率特性の何れにおいても透過率が低い波長域、又は前記第1及び前記第2の色糸がそれぞれ持つ分光透過率特性の何れにおいても透過率が高い波長域の何れかと略同一の波長域を持った第2照明光と、前記第1照明光とを、前記縫製品の前記検査対象面に対して前記縫製品の背後から選択的に照射することが可能である、請求項3に記載の欠陥検出装置であって、
    前記制御部は、
    (i)前記照明部に、前記縫製品に対して前記第1照明光を照射させ、この状態で、前記撮像部に、前記縫製品の前記検査対象面を撮像させて前記縫製品の第1画像データを取得させる制御と、
    (ii)前記照明部に、前記縫製品に対して前記第2照明光を照射させ、この状態で、前記撮像部に、前記縫製品の前記検査対象面を撮像させて前記縫製品の第2画像データを取得させる制御と、
    (iii)前記画像処理部に、前記第1画像データ及び前記第2画像データに対する画像処理を実行させることにより、処理画像データを生成させる制御と、
    (iv)前記欠陥検出部に、前記処理画像データに基づいて前記欠陥を検出させる制御と
    を行い、
    前記制御(iii)では、前記画像処理部は、前記制御(i)で得られた前記第1画像データと、前記制御(ii)で得られた前記第2画像データとを用いることにより、前記第1及び前記第2の色糸のうちの何れか一方の色糸のみが抽出された画像データを、前記処理画像データとして生成する、欠陥検出装置。
  5. 前記制御(iii)において、前記画像処理部は、
    (A)前記第1画像データ及び前記第2画像データについて、それらに含まれる画素値をグレースケールに変換することにより、2つの変換画像データを生成する処理と、
    (B)前記処理(A)により生成された前記2つの変換画像データを用いて、これらの合成処理を行うことにより前記処理画像データを生成する処理と
    を行う、請求項2又は4に記載の欠陥検出装置。
  6. 第1の色糸と、前記第1の色糸とは色が異なる第2の色糸とが、縫い糸として用いられている縫製品において、前記縫い糸に生じた欠陥を検出する欠陥検出方法であって、
    前記第1の色糸が持つ分光反射率特性において反射率が低くて且つ前記第2の色糸が持つ分光反射率特性において前記第1の色糸よりも反射率が高い波長域と略同一の波長域を持った第1照明光を、前記縫製品の検査対象面に対して照射し、この状態で、前記縫製品の前記検査対象面を撮像して前記縫製品の第1画像データを取得するステップと、
    取得した前記第1画像データ、又は前記第1画像データに画像処理を施すことにより生成された処理画像データに基づいて、前記欠陥を検出するステップと
    を有する、欠陥検出方法。
  7. 第1の色糸と、前記第1の色糸とは色が異なる第2の色糸とが、縫い糸として用いられている縫製品において、前記縫い糸に生じた欠陥を検出する欠陥検出方法であって、
    前記第1の色糸が持つ分光透過率特性において透過率が低くて且つ前記第2の色糸が持つ分光透過率特性において前記第1の色糸よりも透過率が高い波長域と略同一の波長域を持った第1照明光を、前記縫製品の検査対象面に対して前記縫製品の背後から照射し、この状態で、前記縫製品の前記検査対象面を撮像して前記縫製品の第1画像データを取得するステップと、
    取得した前記第1画像データ、又は前記第1画像データに画像処理を施すことにより生成された処理画像データに基づいて、前記欠陥を検出するステップと
    を有する、欠陥検出方法。
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