JP2015190353A - 排気ターボ過給機 - Google Patents

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seal
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rotating shaft
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孝平 杉原
Kohei Sugihara
孝平 杉原
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Daihatsu Motor Co Ltd
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Abstract

【課題】オイルが回転軸を伝ってタービン翼に向けて漏れることを防止しつつ、回転軸におけるシール部の潤滑性も確保する。
【解決手段】回転軸3は、タービン翼1に近接した第1シール部13を設けている。ハウジング6のうち第1シール部13と第2シール部14との間には、オイルが流れる空洞部18を設けている。空洞部18の内部に、回転軸3を上から覆って軸受け部11の側に突出した庇部19を設けている。庇部19には、第1シール部13にオイルを供給するオイルガイド穴20が空いている。オイルが回転軸3を伝って第1シール部13に過剰に向かうことを防止しつつ、第1シール部13の潤滑はオイルガイド穴20によって的確に行われる。
【選択図】図4

Description

本願発明は、内燃機関に使用される排気ターボ過給機に関するものである。
内燃機関に使用されるターボ過給機は、排気ガスで回転するタービン翼と吸気系の清浄空気を加圧するコンプレッサ翼とを備えており、タービン翼とコンプレッサ翼とを回転軸に固定している。回転軸は、一般に、フローティングタイプの軸受けを介してハウジングの軸受け部に回転自在に保持されており、このため、回転軸の大半の範囲はオイルに濡れる状態になっている。
そこで、回転軸のうちタービン翼に近い部位に、例えば特許文献1に開示されているように、オイルがタービン翼に向かうことを阻止するシール部を設けている。シール部と軸受け部との間には、オイルが流れる空洞部が下向きに開口した状態に空いている。
実開昭61−99638号のマイクロフィルム
さて、シール部に向かうオイルが過剰になると、オイルをシール部でシールし切れずにオイルがタービン翼の側に漏れ出て、焼き付き現象を発生させる場合がある。この点、特許文献1には、ハウジングのうちシール部を囲う内周部を空洞部に向けて突出した筒部と成すことが開示されており、筒部の長さを長くすると、シール部に向かうオイルの量を抑制できるため、オイル漏れを防止できると云える。
しかし、シール部には潤滑のための若干のオイルが必要であり、特許文献1のように単に筒部を設けたに過ぎない構成であると、シール部がオイル不足になって焼き付きが発生するおそれがある。
本願発明はこのような現状に鑑み成されたものであり、回転軸のうちタービン翼の近くのシール部を、オイル漏れを発生させることなく適切に潤滑すること目的とするものである。
本願発明は、請求項1,2の構成を備えている。このうち請求項1の発明は、一端部にタービン翼が固定された回転軸と、前記回転軸が挿通されたハウジングとを備えており、前記回転軸のうち前記タービン翼の近くの部位にはシール部を介して前記ハウジングに嵌まっており、前記回転軸のうち前記シール部を挟んでタービン翼と反対側には軸受け部を設けており、かつ、前記ハウジングのうち軸受け部とシール部との間にはオイルが流れる空洞部を下向きに開口させている、という基本構成である。
そして、上記基本構成において、前記ハウジングの内面のうち前記シール部の上側に位置した部位に、前記回転軸を上から覆った軸受け部の側に突出した庇部を設け、前記庇部に、オイルを前記シール部に導く穴又は溝を設けている。
請求項2の発明は、請求項1において、前記穴又は溝を、前記回転軸の軸線方向から見
て、前記庇部のうち回転軸の回転方向に向いて後ろ側の部位にずらして設けている。
本願発明では、庇部の存在により、回転軸のうちシール部の近くの部位がオイルで過剰に濡れることを防止できるため、回転軸の外周面を伝ってシール部に向かったオイルがシール部を超えてタービン翼の側に漏れ出ることを防止できる。また、シール部の外周には庇部に設けた穴又は溝からオイルが適量だけ供給されるため、オイル不足による焼き付きも防止できる。従って、オイル漏れを適切に防止しつつ、シール部の潤滑も適切に行うことができると共に、オイルの消費量抑制にも貢献できる。
また、回転軸のうちシール部の近くを全周にわたって囲うのではなくて、上側だけを庇部で覆うものであるため、空洞部からのオイルの逃げを良好にしてオイルがシール部に向かうことを抑制しつつ、庇部の内側の油膜を利用して回転軸の適切な潤滑も実現できる。
請求項2の構成を採用すると、穴又は溝に溜まったオイルが回転軸で押し上げる状態になるため、オイルがシール部に過剰に供給されることを抑制できる。また、同じ理由により、穴又は溝へのオイルの溜まりを良くなるため、シール部へのオイルの供給も確実になる。
排気ターボ過給機の全体の縦断正面図である。 図1の要部拡大図である。 図2のIII-III 視断面図である。 図2の要部拡大図である。 変形例を示す図である。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、排気ターボ過給機は、排気ガスで駆動されるタービン翼1と、エアクリーナから送られた清浄空気を加圧するコンプレッサ翼2とを有しており、両者は回転軸3の一端寄り部と他端寄り部とに固定されている。
ターボ過給機は、更に、タービン翼1を囲うタービンハウンジグ4と、コンプレッサ翼2を囲うコンプレッサハウジング5と、これらタービンハウンジグ4とコンプレッサハウジング5との間に介在したセンターハウジング6とを有している。タービンハウンジグ4には環状のスクロール室(駆動室)7とこれに連通した排気ガス排出通路8とを形成し、コンプレッサハウジング5には、清浄空気が入る入口通路9と、これに連通した環状の圧縮通路10とを形成している(正確には、圧縮通路10は、コンプレッサハウジング5とセンターハウジング6とで構成されている。)。
回転軸3は、センターハウジング6に設けた軸受け部11に、フローティングタイプの軸受け12を介して回転自在に保持されている。また、回転軸3のうち軸受け部11よりもタービン翼1の側に寄った部位には、タービン翼に近接した第1シール部13と、軸受け部11に近接した第2シール部14とを設けている。両シール部13,14は、回転軸3に設けた一対の大径リブ15間の環状溝にシール材を嵌め込むことで構成されている。
センターハウジング6には、回転軸3の2つのシール部13,14に対応して、第1シール受け部16と第2シール受け部17とが形成されている。更に、センターハウジング6には、第1シール部13と第2シール部14との間に位置した下向き開口の空洞部18を形成しており、この空洞部に図示しないオイル吐出穴からオイルが供給される。オイル
は、空洞部18に下方から入り込み、いったん上昇してから下方に流下するようになっている。
そして、空洞部18の内面のうち第1シール部13の側に位置した内側面に、回転軸3を上から覆う状態で軸受け部11に向けて突出したリブ状の庇部19を一体に設け、庇部19に、一端(上端)が空洞部18に開口して他端(下端)が第1シール部13に開口したオイルガイド穴20を空けている。
図3に示すように、庇部19は、回転軸3を上から部分的に覆う幅寸法でよい(回転軸3の直径程度〜半径程度の幅寸法でよい。)。オイルガイド穴20は、回転軸3の軸線方向から見て左右中間部に設けており、姿勢は、回転軸3の軸心方向から見た正面視では上下方向(鉛直方向)に向いており、回転軸3の軸心と直交した方向から見た側面視では、図4のとおり、上端から下端に向けてタービン翼に近づくように傾斜している。
他の例として、図3に一点鎖線で示すように、全体を回転軸3の回転方向21に向かって後ろ側にずらすことも可能である。この一点鎖線の態様の場合は、回転軸3の回転方向に向かって、始端が前で終端が後ろになるように傾斜させている。
軸受け部11の内部にはオイルが供給されており、軸受け部1や空洞部18に供給されたオイルは、オイル受け部22に流下して、オイルパンに戻される。
上記のとおり、空洞部18にはオイルが下から流れ込んで、上昇してから下降に転じてオイル受け部22に流下するが、庇部19の存在により、オイルが回転軸3を伝って第1シール部13に過剰に向かうことを防止できるため、オイルが第1シール部13から漏れてタービン翼1に至ることを防止できる。その結果、焼き付き(焦げつき)現象を防止できると共に、オイルの消費量も抑制できる。
更に、庇部19は回転軸3を上から覆うだけであるため、オイルの下方への逃げが良好になると共に、第1シール部13の箇所のリブ15には庇部19の下面を伝ってオイルが流れるため、リブ15の潤滑性の問題もない。そして、第1シール部13にはオイルガイド穴20からオイルが供給されるため、第1シール部13の潤滑が不十分になることはない。
図3に一点鎖線で示すように、オイルガイド穴20を庇部19のうち回転軸3の回転方向21に向かって後ろ側に寄せて設けると、オイルガイド穴20に溜まったオイルは回転軸3で持ち上げられ傾向を呈するため、第1シール部13をオイルでしっかりと濡らして適切な潤滑を行えると共に、オイルの過剰な引き込みがないため、第1シール部13に適切な量のオイルが供給される。
第1シール部13へのオイル供給手段としては、オイルガイド穴20に代えて、図4に示すオイルガイド溝23,24,25を採用することも可能である。実線のオイルガイド溝23は、回転軸3の軸心方向に切り込んだ形態になっており、庇部19の上下両面と前端面とに開口している。一点鎖線で示すオイルガイド溝24も同様であるが、回転軸3の回転方向に向いて後ろ側に寄せている。
図5に二点鎖線で示すオイルガイド溝25は、庇部19の内周に形成している。平面視では、回転軸3の軸心に対して傾斜している。従って、二点鎖線のオイルガイド溝25では、オイルは庇部19の下面を伝って第1シール部13に至る。
本願発明は、上記の実施形態の他にも様々に具体化できる。例えば、オイルをシール部
に導く穴や溝を複数設けることも可能である。また、庇部の上面にオイルが溜まる凹みを設けて、この凹みの箇所に穴の入口を設けるといったことも可能である(機関停止後も凹みにオイルが溜まることで、始動時の潤滑性を向上できる。)。
本願発明は、実際に排気ターボ過給機に具体化できる。従って、産業上利用できる。
1 タービン翼
3 回転軸
4 タービンハウンジグ
11 軸受け部
12 軸受け
13 第1シール部
14 第2シール部
15,16 シール受け部
18 空洞部
19 庇部
20 オイルガイド穴
21 回転軸の回転方向
23,24,25 オイルガイド溝

Claims (2)

  1. 一端部にタービン翼が固定された回転軸と、前記回転軸が挿通されたハウジングとを備えており、前記回転軸のうち前記タービン翼の近くの部位にはシール部を介して前記ハウジングに嵌まっており、前記回転軸のうち前記シール部を挟んでタービン翼と反対側には軸受け部を設けており、かつ、前記ハウジングのうち軸受け部とシール部との間にはオイルが流れる空洞部を下向きに開口させている構成であって、
    前記ハウジングの内面のうち前記シール部の上側に位置した部位に、前記回転軸を上から覆った軸受け部の側に突出した庇部を設け、前記庇部に、オイルを前記シール部に導く穴又は溝を設けている、
    排気ターボ過給機。
  2. 前記穴又は溝を、前記回転軸の軸線方向から見て、前記庇部のうち回転軸の回転方向に向いて後ろ側の部位にずらして設けている、
    請求項1に記載した排気ターボ過給機。
JP2014067044A 2014-03-27 2014-03-27 排気ターボ過給機 Pending JP2015190353A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110234855A (zh) * 2017-03-24 2019-09-13 三菱重工发动机和增压器株式会社 排气涡轮增压器用涡轮的壳体、排气涡轮增压器用涡轮及制造方法

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