JP2015190284A - 非常時に破壊可能なフェンス - Google Patents
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すなわち本発明に係る非常時に破壊可能なフェンスは、間隔をおいて設置面に複数立設される支柱と、該各支柱の間に架設される複数のパネルとを備えたフェンスであって、
前記複数のパネルのうちの一部のパネルはそれ以外の他のパネルよりも破壊容易な板部を備える低強度パネルが用いられており、
前記低強度パネルは、矩形板状に形成された前記板部と、該板部の少なくとも上端部及び下端部のいずれかに固定される横枠と、前記板部の左右の端部にそれぞれ固定される縦枠とを備え、
該各縦枠が前記各支柱へそれぞれ取り付けられて該各支柱間に前記低強度パネルが架設されると共に、前記横枠が前記各縦枠のいずれにも固定されない状態で前記板部に固定されていることを特徴とするものである。
また、前記低強度パネルは、前記板部を矩形板状に形成させ、その左右の端部にそれぞれ縦枠を固定させ、この各縦枠を前記各支柱へそれぞれ取り付けて前記低強度パネルを架設させるので、破壊容易に設けた前記板部を備える低強度パネルを安定して設置することができる。
また、前記板部の少なくとも上端部及び下端部のいずれかに横枠を固定するので、設置させた低強度パネルの前記板部が強風を受けるなどの外力を受けたとき、板部の歪みを前記横縁により抑制させ、前記板部の歪みによる劣化や損傷を低減できる。
また、前記横枠が前記各縦枠のいずれにも固定させない状態で前記板部に固定させるので、非常時に前記板部を破壊することで前記横枠を低強度パネルから容易に取り外すことが可能となされ、支柱間の人の通り抜けをより容易なものとすることができる。
また、前記板部に固定させた前記縦枠を前記隙間へ挿入させれば、板部の歪みによる前記横枠の移動を縦枠により抑制させ、前記板部の歪みをより効果的に低減できるので、好ましい。
図面において、Fは非常時に破壊可能なフェンスである。
フェンスFは、設置面Gに適宜間隔をおいて立設させた支柱1間に、パネル2、及び低強度パネル3を架設させて形成させている。前記パネル2は従来からフェンスに用いられている通常の強度を有する通常のパネルであり、前記低強度パネル3は前記の通常のパネル2よりも破壊容易に形成させたパネルであり、4は低強度パネル3に貼着される表示材である。
低強度パネル3は、前記の通常のパネル2よりも破壊容易なパネルであって、人がこの低強度パネル3に衝撃を与えて破り、通過可能となされたものである。
前記低強度パネル3は、矩形板状に形成させた板部31と、この板部31の左右の側端にそれぞれ取り付けた縦枠5と、板部31の上下の両端にそれぞれ取り付けた横枠6とを備えさせており、前記板部31を、人が道具を用いずに叩く、蹴るなどして破壊できる強度に形成させている。
低強度パネル3の個数は、フェンスF全体において、1個でもよいし、2個以上でもよく、通常のパネル2に対する、低強度パネル3の個数と配置は設置される現場の状況に応じて適宜決定されればよい。
図4、図5においては、矢印Y1が前方を示し、矢印Y2が後方を示している。
前記各縦枠5は、上下に長い長尺体に形成させており、前記板部31の上下方向の大きさと同じ大きさに形成させている。
また、前記各縦枠5は、板状のウェブ部51と、このウェブ部51の両端からそれぞれ延設させた2枚のフランジ部52、53を備える断面コの字形状に形成させており、図4に示すように、前記ウェブ部51を低強度パネル3の外側方向に配置させ、前記各フランジ部52、53を低強度パネル3の内側方向へ突出させるように配置させている。詳細には、前記縦枠5は、図4に示すように、前記フランジ部52を図中下側の前方側に配置させ、前記フランジ部53を図中上側の後方側に配置させている。
前記各縦枠5は、前後に間隔をおいて配置させた各フランジ部52、53の間に前記板部31の側端を挿入させて、前記板部31に取り付けている。
前記縦枠5は、アルミニウム合金を押出成型してなる長尺形材を適宜長さに切断して形成している。縦枠5の形成方法はこれに限るものではなく、他の金属として、ステンレス合金や鋼材を用いてもよく、これらを用いる場合は、板材をプレス加工や曲げ加工等によって成形したものでもよい。
前記隙間部材55は、上下方向に長い長尺体に形成させており、前記縦枠5の上下方向の大きさと同じ大きさに形成させている。
また、前記隙間部材55は、板状の当接板部55aと、この当接板部55aの両端からそれぞれ延設させた2枚の突出板部55bを備える断面コの字形状に形成させており、図4に示すように、前記当接板部55aを前方側に配置させ、前記各突出板部55bをそれぞれ後方側へ突出させるように配置させている。
前記隙間部材55は、金属板を曲げ加工して形成させており、具体的には、亜鉛メッキ鋼板で形成させている。
具体的には、前記隙間部材55は、前記当接板部55aの板面を縦枠5に挿入させた前記板部31の後面へ当接させると共に、後方に突出する前記各突出板部55bの端を前記縦枠5のフランジ部53の内側面へ当接させて、前記縦枠5へ取り付けている。
具体的には、前記締結部材59はボルト・ナットで形成しており、その軸部59aを前記縦枠5のフランジ52、53へ貫通させると共に、このフランジ52、53の間に挿入して配置させた板部31と、隙間部材55の当接板部55aに貫通させ、ボルト頭部とナットからなる前記締結部材59の両側の各端部59bを前記各フランジ部52、53へそれぞれ当接させて締結させている。
尚、前記締結部材59はボルト・ナットに限るものではなく、リベットや、ピンなど、縦枠5を板部31へ取り付け可能な他の種類のものを用いても良い。
具体的には、板部31が強風を受けるなどして低強度パネル3に外力がかかったときに、縦枠5が折れ曲がるなどの変形が容易に生じない。また、前記板部31へ縦枠5を取り付けるために、各フランジ部52、53へ貫通させた前記締結部材59を締結させたとき、前記各フランジ52、53の内側面が、前記板部31と、隙間部材55の各突出板部55bとにそれぞれ当接してその変形が抑制されるので、前記締結部材59を適切な力で締結させることができる。
図3は、低強度パネル3を支柱1間に架設させた状況を示す横断面図であり、図4の低強度パネル3を支柱1へ取り付けた状況を示している。
前記低強度パネル3は、縦枠5を支柱1へ取付金具12を介して固定させている。前記取付金具12は、帯状の金属板を曲げ加工して形成させており、一方の端部12bを前記支柱1へボルト・ナットBN2により固定させ、他方の端部12aを前記縦枠5へボルト・ナットBN1により固定させている。詳細には、前記取付金具12は、端部12aの板面を前記縦枠5のフランジ部53へ当接させて固定させている。
前記取付金具12は、1個の縦枠5へ上下に間隔をおいて2個取り付けている。即ち、前記低強度パネル3には、合計4個の取付金具12を取り付けて、各支柱1間に架設させている。
尚、図3に示す前記各支柱1は、矩形筒形状の長尺体で形成させているが、これに限るものではなく、円筒形状の長尺体など他の形状に形成させてもよい。
図5に示すように、前記各横枠6は、板状のウェブ部61と、このウェブ部61の両端からそれぞれ延設させた2枚のフランジ部62、63を備える断面コの字形状に形成させており、図5に示すように、前記ウェブ部61を低強度パネル3の外側方向に配置させ、前記各フランジ部62、63を低強度パネル3の内側方向へ突出させるように配置させている。詳細には、前記横枠6は、図5に示すように、前記フランジ部62を図中右側の前方側に配置させ、前記フランジ部63を図中左側の後方側に配置させている。
前記各横枠6は、前後に間隔をおいて配置させた各フランジ部62、63の間に前記板部31の側端を挿入させて、前記板部31に取り付けている。
前記横枠6は、アルミニウム合金を押出成型してなる長尺形材を適宜長さに切断して形成している。横枠6の形成方法はこれに限るものではなく、他の金属として、ステンレス合金や鋼材を用いてもよく、これらを用いる場合は、板材をプレス加工や曲げ加工等によって成形したものでもよい。
前記隙間部材65は、左右方向に長い長尺体に形成させている。
また、前記隙間部材65は、板状の当接板部65aと、この当接板部65aの両端からそれぞれ延設させた2枚の突出板部65bを備える断面コの字形状に形成させており、図5に示すように、前記当接板部65aを前方側に配置させ、前記各突出板部65bをそれぞれ後方側へ突出させるように配置させている。
前記隙間部材65は、金属板を曲げ加工して形成させており、具体的には、亜鉛メッキ鋼板で形成させている。
具体的には、前記隙間部材65は、前記当接板部65aの板面を横枠6に挿入させた前記板部31の後面へ当接させると共に、後方に突出する前記各突出板部65bの端を前記横枠6のフランジ部63の内側面へ当接させて、前記横枠6に取り付けている。
前記隙間板66は、左右方向に長い長尺板状に形成させており、亜鉛メッキ鋼板で形成させている。
前記隙間板66は、前記板部31の前方に配置させると共に、各フランジ部62、63の間の隙間に収納させて、前記横枠6へ取り付けている。
具体的には、前記隙間板66は、その後面を横枠6に挿入させた前記板部31の前面へ当接させると共に、前面を前記横枠6のフランジ部62の内側面へ当接させて、前記横枠6へ取り付けている。
具体的には、前記締結部材69はボルト・ナットで形成しており、その軸部69aを前記横枠6のフランジ62、63へ貫通させると共に、このフランジ62、63の間に挿入して配置させた板部31と、隙間部材65の当接板部65aと、隙間板66とに貫通させ、ボルト頭部とナットからなる前記締結部材69の両側の各端部69bを前記各フランジ部62、63へそれぞれ当接させて締結させている。
尚、前記締結部材69はボルト・ナットに限るものではなく、リベットや、ピンなど、横枠6を板部31へ取り付け可能な他の種類のものを用いても良い。
即ち、前記横枠6,隙間部材65、及び隙間板66は、前記締結部材69による板部31との固定が解除や破壊された場合には、前記横枠6は低強度パネル3から容易に脱落する。
尚、ここでの固定とは、ボルトやリベットやピンなどに固定や、横枠6に設けた係合部や係止部を介しての係合による固定や、接着剤や粘着剤による固定や、溶接による固定など、前記板部31と横枠6との固定が解除や破壊された場合でも横枠6と縦枠5との着脱不能な結合状態を維持させる構造を意味する。
具体的には、板部31が強風を受けるなどして低強度パネル3に外力がかかったときに、横枠6が折れ曲がるなどの変形が容易に生じない。また、前記板部31へ縦枠6を取り付けるために、各フランジ部62、63へ貫通させた前記締結部材69を締結させたとき、前記各フランジ62、63の内側面が、前記板部31にそれぞれ当接する、隙間部材65の各突出板部65bと、隙間板66とにそれぞれ当接してその変形が抑制されるので、前記締結部材69を適切な力で締結させることができる。
即ち、前記板部31の下端に取り付けた横枠6は、そのフランジ62、63の間の隙間に前記各縦枠5の下端をそれぞれ挿入させており、前記板部31の上端に取り付けた横枠6は、そのフランジ62、63の間の隙間に前記各縦枠5の上端をそれぞれ挿入させている。
詳細には、各縦枠5の端部は、そのフランジ52の外側面を前記フランジ62の内側面へ当接させると共に、フランジ53の外側面を前記フランジ63の内側面へ当接させて、横枠6のフランジ62、63間に挿入されている。
尚、各横枠6にそれぞれ取り付けた前記隙間部材65と、隙間板66は、左右の大きさを前記各横枠6より若干小さく形成させており、各フランジ62、63間に挿入させた前記各縦枠5の間に配置させて前記各横枠6へ取り付けている。
詳しくは、前記板部31の歪みによって前記横枠6が前後方向へ移動しようとしたときに、支柱に取り付けられた前記縦枠5とフランジ62、63との当接によって横枠6の移動が規制され、板部31の歪みの増大を抑制させて、低強度パネル3の全体的な剛性を高める。
図7は、通常のパネル2や、設置面G等の図示を省いて、図を簡略化している。
低強度パネル3の前記板部31は破壊容易に形成しているので、非常時に板部31を叩く、蹴るなどすれば簡単に破れ、人が通過可能な隙間Sを形成させることができる。
このとき、低強度パネル3の各縦枠5は、前記取付金具12を介して各支柱1へそれぞれ取り付けられているので、板部31が破れた状態でも支柱1に支持され、支柱1に沿うように配置された状態が維持される。
このように横枠6を取り外すことで、板部31に形成させた隙間Sを通って人が通過しようとしたときに、横枠6に顔や体をぶつけたり、躓いたりすることなく、より容易に通過させることができるようになされる。
非常時において避難する人は、冷静な判断ができない状態であることが予想され、横枠6が残った状態で強引に低強度パネル3を突破しようとする可能性があるが、このような場合でも、隙間Sを通り抜けようとした人が横枠6へぶつかり、その際に加えられる力で板部31が更に破れて横枠6が低強度パネル3から外れ人が通過しやすい状況となる。即ち、前記横枠6を破壊容易な板部31へのみ固定させることで、横枠6が板部31に支持されて残った状態でも人が強引に押し通ることが可能となされるので、非常時に効率よく人を避難させることができる。
11 支柱キャップ
12 取付金具
2 パネル
3 低強度パネル
31 板部
4 表示材
41 切れ目
5 縦枠
51 ウェブ部
52 フランジ部
53 フランジ部
55 隙間部材
59 締結部材
6 横枠
61 ウェブ部
62 フランジ部
63 フランジ部
65 隙間部材
66 隙間板
69 締結部材
F フェンス
G 設置面
S 隙間
Claims (2)
- 間隔をおいて設置面に複数立設される支柱と、該各支柱の間に架設される複数のパネルとを備えたフェンスであって、
前記複数のパネルのうちの一部のパネルはそれ以外の他のパネルよりも破壊容易な板部を備える低強度パネルが用いられており、
前記低強度パネルは、矩形板状に形成された前記板部と、該板部の少なくとも上端部及び下端部のいずれかに固定される横枠と、前記板部の左右の端部にそれぞれ固定される縦枠とを備え、
該各縦枠が前記各支柱へそれぞれ取り付けられて該各支柱間に前記低強度パネルが架設されると共に、前記横枠が前記各縦枠のいずれにも固定されない状態で前記板部に固定されていることを特徴とする非常時に破壊可能なフェンス。 - 前記横枠は、ウェブ部と、該ウェブ部に接続し間隔をおいて配置される2個のフランジ部とを備え、
該各フランジ部間の隙間へ前記板部の上縁又は下縁が挿入されて固定されると共に、該板部に固定された前記縦枠が前記隙間へ挿入されていることを特徴とする請求項1に記載の非常時に破壊可能なフェンス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014070648A JP6166210B2 (ja) | 2014-03-29 | 2014-03-29 | 非常時に破壊可能なフェンス |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN106382055A (zh) * | 2016-11-04 | 2017-02-08 | 叶丽琴 | 一种建筑施工用护墙组件 |
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2014
- 2014-03-29 JP JP2014070648A patent/JP6166210B2/ja active Active
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CN106382055B (zh) * | 2016-11-04 | 2018-10-16 | 泉州丰顺达金属制品有限公司 | 一种建筑施工用护墙组件 |
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