JP2015189909A - 表面保護フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】中間層と粘着剤層との層間強度を高めることができ、かつ、取扱い性に優れている表面保護フィルムを提供する。
【解決手段】本発明に係る表面保護フィルムは、基材と、前記基材の一方の表面に積層された中間層と、前記中間層の前記基材側とは反対の表面に積層された粘着剤層とを備え、前記基材が、ポリオレフィン系樹脂により形成されており、前記粘着剤層が、合成ゴム系粘着剤により形成されており、前記中間層が、ポリオレフィン系樹脂85重量%以上、97重量%以下と、合成ゴム系粘着剤3重量%以上、15重量%以下とを含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリオレフィン系樹脂により形成された基材上に、中間層及び粘着剤層がこの順で積層されている表面保護フィルムに関する。
従来、合成樹脂板、化粧合板及び金属板等の表面に対して、塵の付着や傷付きを防止する目的で、表面保護フィルムが用いられている。
例えば、下記の特許文献1には、熱可塑性樹脂により形成された基材層上に、中間層及び粘着剤層がこの順に積層されている表面保護フィルムが開示されている。上記中間層は、上記基材層を構成する成分と上記粘着剤層を構成する成分とを含む樹脂組成物により形成されている。上記中間層の厚みは7〜20μmである。
また、特許文献1では、上記中間層を構成する材料に、従来廃棄されていた表面保護フィルムの「耳」を、回収原料として使用できることが記載されている。さらに、特許文献1では、上記中間層として「耳」を用いる場合には、この樹脂が一度共押出成形されたときに受けた熱履歴と再度行われる共押出成形時に受ける熱履歴とによって、中間層が厚すぎると表面保護フィルムにフィッシュアイが生じ易くなることがあり、剥離力によって中間層が凝集破壊され易くなることが記載されている。このような理由から、特許文献1では、上記中間層の厚みは20μm以下に限定されている。
特許第3088190号公報
従来の表面保護フィルムでは、ロール状態の表面保護フィルムを良好に巻き出したり、表面保護フィルムを被着体に良好に貼り合わせたりするためには、巻き出し時又は貼り合わせ時に、表面保護フィルムを弱い力で引っ張らなければならないことがある。このため、表面保護フィルムを取り扱う際の作業効率が低いという問題がある。また、表面保護フィルムを被着体に貼り合わせた後に、貼り合わせ品がカールすることがある。
また、特許文献1に記載の表面保護フィルムでは、中間層に、従来廃棄されていた表面保護フィルムの「耳」が回収原料として使用されている。このため、表面保護フィルムの原材料費を抑えることができる。
一方で、中間層と粘着剤層とを備える表面保護フィルムでは、中間層と粘着剤層との層間強度が高く、中間層と粘着剤層との層間で剥離が生じないことが求められている。例えば、表面保護フィルムを被着体に貼り合わせた後、表面保護フィルムを剥離したときに、被着体に糊残りが生じないことが求められている。特許文献1に記載の表面保護フィルムでは、中間層と粘着剤層との層間強度はある程度高くなるものの、この層間強度をより一層高めることが求められている。
本発明の目的は、中間層と粘着剤層との層間強度を高めることができ、かつ、取扱い性に優れている表面保護フィルムを提供することである。
本発明の広い局面によれば、基材と、上記基材の一方の表面に積層された中間層と、上記中間層の上記基材側とは反対の表面に積層された粘着剤層とを備え、上記基材が、ポリオレフィン系樹脂により形成されており、上記粘着剤層が、合成ゴム系粘着剤により形成されており、上記中間層が、ポリオレフィン系樹脂85重量%以上、97重量%以下と、合成ゴム系粘着剤3重量%以上、15重量%以下とを含む、表面保護フィルムが提供される。
本発明に係る表面保護フィルムのある特定の局面では、上記中間層の厚みが、20μmを超え、60μm以下である。
本発明に係る表面保護フィルムのある特定の局面では、上記中間層に含まれる上記合成ゴム系粘着剤が、合成ゴムを含む。上記中間層に含まれる上記合成ゴム系粘着剤は、合成ゴムと、粘着付与樹脂とを含んでいてもよい。
本発明に係る表面保護フィルムのある特定の局面では、上記中間層に含まれる上記合成ゴム系粘着剤において、上記合成ゴム100重量部に対する上記粘着付与樹脂の含有量が、5重量部以上、50重量部以下である。
上記合成ゴムは、スチレン系エラストマーであることが好ましい。上記スチレン系エラストマーが、水素添加されたスチレン系エラストマーであることが好ましい。上記水素添加されたスチレン系エラストマーが、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体であることが好ましい。
本発明に係る表面保護フィルムは、基材と中間層と粘着剤層とがこの順で積層されており、上記基材が、ポリオレフィン系樹脂により形成されており、上記粘着剤層が、合成ゴム系粘着剤により形成されており、上記中間層が、ポリオレフィン系樹脂85重量%以上、97重量%以下と、合成ゴム系粘着剤3重量%以上、15重量%以下とを含むので、中間層と粘着剤層との層間強度を高めることができ、かつ、表面保護フィルムの取扱い性を高めることができる。
以下、本発明の詳細を説明する。
[表面保護フィルム]
本発明に係る表面保護フィルムは、基材と、中間層と、粘着剤層とを備える。上記中間層は、上記基材の一方の表面に積層されている。上記粘着剤層は、上記中間層の上記基材側とは反対の表面に積層されている。上記中間層は、上記基材と上記粘着剤層との間に配置されている。従って、本発明に係る表面保護フィルムは、上記基材と上記中間層と上記粘着剤層とがこの順で積層された構造を有する。
上記基材は、ポリオレフィン系樹脂により形成されている。上記粘着剤層は、合成ゴム系粘着剤により形成されている。上記中間層は、ポリオレフィン系樹脂と合成ゴム系粘着剤とにより形成されている。上記中間層100重量%中、上記ポリオレフィン系樹脂の含有量は85重量%以上、97重量%以下であり、上記合成ゴム系粘着剤の含有量は3重量%以上、15重量%以下である。
本発明では、上記の構成が採用されているので、中間層と粘着剤層との層間強度を高めることができ、中間層と粘着剤層との剥離を抑えることができる。また、中間層と粘着剤層との層間強度を高めることで、表面保護フィルムを被着体から剥離した後に、被着体に糊残りが生じ難くなる。従って、本発明に係る表面保護フィルムは、信頼性に優れている。
さらに、本発明では、上記の構成が採用されているので、表面保護フィルムの取扱い性を高めることができる。ロール状態の表面保護フィルムを良好に巻き出すことができ、表面保護フィルムを被着体に良好に貼り合わせることができる。ロール状態の表面保護フィルムを巻き出す際や、表面保護フィルムを被着体に貼り合わせる際に、表面保護フィルムにある程度強い引っ張り応力が付与されても、良好に巻き出したり、良好に貼り合わせを行ったりすることができる。このため、表面保護フィルムを取り扱う際の作業効率が高くなる。
さらに、本発明では、上記の構成が採用されているので、表面保護フィルムが比較的高温に晒されたときに、表面保護フィルムが収縮し難い。このため、表面保護フィルムを被着体に貼り合わせた後に、貼り合わせ品が比較的高温に晒されても、貼り合わせ品がカールし難くなり、結果として被着体もカールし難くなり、表面保護フィルムが被着体から剥離し難くなる。
さらに、本願発明に係る表面保護フィルムでは、基材と中間層との双方に、ポリオレフィン系樹脂が用いられており、中間層との粘着剤層との双方に、合成ゴム系粘着剤が用いられている。本願発明に係る表面保護フィルムでは、中間層に、ポリオレフィン系樹脂と合成ゴム系粘着剤とが用いられており、基材と粘着剤層とに全体として、ポリオレフィン系樹脂と合成ゴム系粘着剤とが用いられている。このため、本発明では、ポリオレフィン系樹脂と合成ゴム系粘着剤とが用いられており、かつ、基材と粘着剤層とを備える表面保護フィルムの一部又は全部や、ポリオレフィン系樹脂と合成ゴム系粘着剤とが用いられており、かつ、基材と中間層と粘着剤層とを備える表面保護フィルムの一部又は全部を、上記中間層の回収原料として用いることができる。回収原料を用いれば、本発明に係る表面保護フィルムは、安価に製造することができる。また、回収原料を用いれば、環境負荷を低減することができる。
以下、表面保護フィルムを構成する各層の詳細等を説明する。
(中間層)
上記中間層は、ポリオレフィン系樹脂と、合成ゴム系粘着剤とを含む。上記中間層を形成するための組成物は、ポリオレフィン系樹脂と、合成ゴム系粘着剤とを含む。上記中間層は、ポリオレフィン系樹脂と、合成ゴム系粘着剤とにより形成されている。
上記中間層において、上記ポリオレフィン系樹脂の含有量は85重量%以上、97重量%以下であり、上記合成ゴム系粘着剤の含有量は3重量%以上、15重量%以下である。上記ポリオレフィン系樹脂の含有量が上記下限以上及び上記合成ゴム系粘着剤の含有量が上記上限以下であると、表面保護フィルムの取扱い性が高くなり、貼り合わせ品のカールが生じ難くなり、更に表面保護フィルムの高温での寸法安定性が高くなる。上記ポリオレフィン系樹脂の含有量が上記上限以下及び上記合成ゴム系粘着剤の含有量が上記下限以上であると、中間層と粘着剤層との層間強度が高くなる。
表面保護フィルムの取扱い性を効果的に高くし、貼り合わせ品のカールをより一層生じ難くする観点からは、上記中間層において、上記ポリオレフィン系樹脂の含有量は好ましくは86.0重量%以上、上記合成ゴム系粘着剤の含有量は好ましくは14.0重量%以下であり、上記ポリオレフィン系樹脂の含有量はより好ましくは87.0重量%以上、上記合成ゴム系粘着剤の含有量はより好ましくは13.0重量%以下である。中間層と粘着剤層との層間強度をより一層高める観点からは、上記中間層において、上記ポリオレフィン系樹脂の含有量は好ましくは96重量%以下、上記合成ゴム系粘着剤の含有量は好ましくは4重量%以上であり、上記ポリオレフィン系樹脂の含有量はより好ましくは95.0重量%以下、上記合成ゴム系粘着剤の含有量はより好ましくは5.0重量%以上である。
ポリオレフィン系樹脂:
上記中間層に含まれるポリオレフィン系樹脂は、上記基材に含まれるポリオレフィン系樹脂と同一であることが好ましい。但し、上記中間層に含まれるポリオレフィン系樹脂は、上記基材に含まれるポリオレフィン系樹脂と異なっていてもよい。上記中間層に含まれるポリオレフィン系樹脂は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記中間層に含まれるポリオレフィン系樹脂としては、特に限定されないが、エチレン単独重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、及びエチレン−酢酸ビニル共重合体などのポリエチレン系樹脂;プロピレン単独重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体、及びプロピレン−エチレン共重合体などのポリプロピレン系樹脂;ブテン単独重合体;ブタジエン及びイソプレンなどの共役ジエンの単独重合体又は共重合体等が挙げられる。また、上記ポリエチレン系樹脂としては、高密度ポリエチレン及び低密度ポリエチレン等が挙げられる。共重合の形態は、ランダムであってもよく、ブロックであってもよく、三元共重合体の形態であってもよい。
上記ポリエチレン系樹脂は、エチレンを主成分として用いて得られる。上記ポリエチレン系樹脂の全構造単位100重量%中、エチレンに由来する構造単位の割合は好ましくは50重量%以上、より好ましくは70重量%以上、更に好ましくは90重量%以上である。
上記ポリプロピレン系樹脂は、プロピレンを主成分として用いて得られる。上記ポリプロピレン系樹脂の全構造単位100重量%中、プロピレンに由来する構造単位の割合は好ましくは50重量%以上、より好ましくは70重量%以上、更に好ましくは90重量%以上である。
中間層と粘着剤層との層間強度を効果的に高め、表面保護フィルムの取扱い性を効果的に高め、更に表面保護フィルムの高温での寸法安定性をより一層高める観点からは、上記中間層に含まれるポリオレフィン系樹脂は、ポリプロピレン系樹脂であることが好ましい。
合成ゴム系粘着剤:
上記中間層に含まれる合成ゴム系粘着剤は、上記粘着剤層に含まれる合成ゴム系粘着剤と同一であることが好ましい。但し、上記中間層に含まれる合成ゴム系粘着剤は、上記粘着剤層に含まれる合成ゴム系粘着剤と異なっていてもよい。上記合成ゴム系粘着剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
中間層と粘着剤層との層間強度を効果的に高め、表面保護フィルムの取扱い性を効果的に高め、更に表面保護フィルムの高温での寸法安定性をより一層高める観点からは、上記中間層に含まれる合成ゴム系粘着剤は、合成ゴムと粘着付与樹脂とを含むことが好ましい。上記合成ゴムは、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。上記粘着付与樹脂は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、上記粘着付与樹脂は、使用しなくてもよい。
上記中間層に用いることができる合成ゴムとしては、スチレン系エラストマー及びオレフィン系エラストマーなどのエラストマー等が挙げられる。上記エラストマーには、水素添加されたエラストマーが含まれる。
上記中間層に用いることができるスチレン系エラストマーとしては、ジエンブロック(ジエン重合体部)であるソフトセグメントと、スチレンブロック(スチレン重合体部)であるハードセグメントとを有するブロック共重合体等が挙げられる。上記ジエンブロックは、スチレンとジエンとのランダム構造を有するブロックであってもよい。
上記中間層に用いることができるスチレン系エラストマーの具体例としては、スチレン−ブタジエン(SB)共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)共重合体、スチレン−イソプレン(SI)共重合体、スチレン−イソプレン−スチレン(SIS)共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン(SEB)共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン(SEBS)共重合体、スチレン−エチレン−プロピレン(SEP)共重合体、及びスチレン−エチレン−プロピレン−スチレン(SEPS)共重合体などの共重合体が挙げられる。これらの共重合体はブロック共重合体であってもよい。これらの共重合体は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
中間層と粘着剤層との層間強度を効果的に高め、表面保護フィルムの取扱い性を効果的に高め、更に表面保護フィルムの高温での寸法安定性をより一層高める観点からは、上記中間層に含まれる合成ゴム系粘着剤は、好ましくはスチレン系エラストマーであり、より好ましくはSEB共重合体、SEBS共重合体、SEP共重合体、又はSEPS共重合体であり、更に好ましくはSEBS共重合体である。
押出成形時の熱安定性をより一層良好にし、均質な表面保護フィルムを得る観点、並びに中間層と粘着剤層との層間強度を効果的に高め、表面保護フィルムの取扱い性を効果的に高め、更に表面保護フィルムの高温での寸法安定性をより一層高める観点からは、上記中間層に含まれる合成ゴム系粘着剤は、好ましくは水素添加されたスチレン系エラストマーであり、より好ましくは水素添加されたSEB共重合体、水素添加されたSEBS共重合体、水素添加されたSEP共重合体、又は水素添加されたSEPS共重合体であり、更に好ましくは水素添加されたSEBS共重合体である。
上記中間層に用いることができるオレフィンエラストマーとしては、結晶性オレフィン−エチレン・ブテン−結晶性オレフィン(CEBC)共重合体、及びスチレン−エチレン・ブテン−結晶性オレフィン(SEBC)共重合体などが挙げられる。これらの共重合体はランダム共重合体であってもブロック共重合体であってもよい。
上記中間層に用いることができる粘着付与樹脂としては、特に限定されないが、脂肪族系共重合体、芳香族系共重合体、脂肪族・芳香族系共重合体及び脂環式系共重合体等の石油系樹脂、クマロン−インデン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、重合ロジン等のロジン系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン系樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、水素添加された樹脂であってもよい。上記粘着付与樹脂は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。上記粘着付与樹脂が、水素添加された樹脂である場合に剥離性及び耐候性等がより一層高くなる。上記中間層中の粘着付与樹脂は水素添加された樹脂であることが好ましい。
中間層と基材及び粘着剤層との接着性を高める観点からは、上記中間層中の上記粘着付与樹脂の軟化点は、好ましくは90℃以上、好ましくは140℃以下である。
上記中間層に含まれる上記合成ゴム系粘着剤において、上記合成ゴム100重量部に対して、上記粘着付与樹脂の含有量は好ましくは5重量部以上、より好ましくは20重量部以上、好ましくは50重量部以下、より好ましくは40重量部以下である。上記粘着付与樹脂の含有量が上記下限以上であると、中間層の基材に対する接着性がより一層高くなり、中間層と粘着剤層との層間強度がより一層高くなる。上記粘着付与樹脂の含有量が上記上限以下であると、中間層の柔軟性がより一層高くなり、表面保護フィルムの取扱い性がより一層高くなり、貼り合わせ品のカールがより一層生じ難くなり、更に表面保護フィルムの高温での寸法安定性がより一層高くなる。
上記中間層は、回収原料を含む組成物により形成されていることが好ましい。中間層が回収原料により形成される場合に、製造コストを低減することができ、かつ環境負荷を低減することができる。なお、この点については後述する表面保護フィルムの製造方法の欄においても、詳細に説明する。上記回収原料を含む組成物は、回収原料のみを含んでいてもよく、回収原料と新規原料(ポリオレフィン系樹脂、合成ゴム系粘着剤など)とを含んでいてもよい。
上記中間層の厚みは、好ましくは10μm以上、より好ましくは20μmを超え、更に好ましくは21μm以上、好ましくは100μm以下、より好ましくは60μm以下である。中間層の厚みが上記下限以上であると、中間層と粘着剤層との層間強度がより一層高くなる。中間層の厚みが上記上限以下であると、表面保護フィルムの外観不良が生じ難くなる。例えば、フィッシュアイと呼ばれる欠点が生じ難くなる。
(基材)
上記基材は、ポリオレフィン系樹脂により形成されている。上記基材に含まれる上記ポリオレフィン系樹脂としては、上記中間層に含まれるポリオレフィン系樹脂として例示したポリオレフィン系樹脂等が挙げられる。上記ポリオレフィン系樹脂は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
中間層と粘着剤層との層間強度を効果的に高め、表面保護フィルムの取扱い性を効果的に高め、更に表面保護フィルムの高温での寸法安定性をより一層高める観点からは、上記基材に含まれる上記ポリオレフィン系樹脂は、ポリプロピレン系樹脂であることが好ましい。
上記基材の厚みは、特に限定されない。上記基材の厚みは好ましくは2μm以上、好ましくは55μm以下である。上記基材の厚みが上記下限以上及び上記上限以下であると、表面保護フィルムの取扱い性が高くなる。
(粘着剤層)
上記粘着剤層は、合成ゴム系粘着剤により形成されている。中間層と粘着剤層との層間強度を効果的に高め、表面保護フィルムの取扱い性を効果的に高め、更に表面保護フィルムの高温での寸法安定性をより一層高める観点からは、上記粘着剤層に含まれる上記合成ゴム系粘着剤は、合成ゴムと粘着付与樹脂とを含むことが好ましい。上記合成ゴムは、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。上記粘着付与樹脂は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、上記粘着付与樹脂は、使用しなくてもよい。
上記粘着剤層に用いることができる合成ゴムとしては、スチレン系エラストマー及びオレフィン系エラストマー、アクリル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、エステル系エラストマー又はアミド系エラストマーなどのエラストマー等が挙げられる。上記エラストマーには、水素添加されたエラストマーが含まれる。
上記粘着剤層に用いることができるスチレン系エラストマーとしては、ジエンブロック(ジエン重合体部)であるソフトセグメントと、スチレンブロック(スチレン重合体部)であるハードセグメントとを有するブロック共重合体等が挙げられる。上記ジエンブロックは、スチレンとジエンとのランダム構造を有するブロックであってもよい。
上記粘着剤層に用いることができるスチレン系エラストマーの具体例としては、上記中間層に用いることができる上記したスチレン系エラストマー等が挙げられる。
中間層と粘着剤層との層間強度を効果的に高め、表面保護フィルムの取扱い性を効果的に高め、更に表面保護フィルムの高温での寸法安定性をより一層高める観点からは、上記粘着剤層に含まれる合成ゴム系粘着剤は、好ましくはスチレン系エラストマーであり、より好ましくはSEB共重合体、SEBS共重合体、SEP共重合体、又はSEPS共重合体であり、更に好ましくはSEBS共重合体である。
押出成形時の熱安定性をより一層良好にし、均質な表面保護フィルムを得る観点、並びに中間層と粘着剤層との層間強度を効果的に高め、表面保護フィルムの取扱い性を効果的に高め、更に表面保護フィルムの高温での寸法安定性をより一層高める観点からは、上記粘着剤層に含まれる合成ゴム系粘着剤は、好ましくは水素添加されたスチレン系エラストマーであり、より好ましくは水素添加されたSEB共重合体、水素添加されたSEBS共重合体、水素添加されたSEP共重合体、又は水素添加されたSEPS共重合体であり、更に好ましくは水素添加されたSEBS共重合体である。
上記粘着剤層に用いることができる上記オレフィン系エラストマーとしては、結晶性オレフィン−エチレン・ブテン−結晶性オレフィン(CEBC)共重合体、及びスチレン−エチレン・ブテン−結晶性オレフィン(SEBC)共重合体などが挙げられる。なお、これらの共重合体は、ランダム共重合体であってもブロック共重合体であってもよい。
上記粘着剤層に用いることができる上記粘着付与樹脂としては、上記中間層に用いることができる上述した粘着付与樹脂等が挙げられる。上記粘着剤層中の粘着付与樹脂は水素添加された樹脂であることが好ましい。
中間層と粘着剤層との接着性を高める観点からは、上記粘着剤層中の上記粘着付与樹脂の軟化点は、好ましくは90℃以上、好ましくは140℃以下である。
上記粘着剤層に含まれる上記合成ゴム系粘着剤において、上記合成ゴム100重量部に対して、上記粘着付与樹脂の含有量は好ましくは5重量部以上、より好ましくは20重量部以上、好ましくは50重量部以下、より好ましくは40重量部以下である。上記粘着付与樹脂の含有量が上記下限以上であると、粘着剤層の被着体に対する接着性がより一層高くなり、中間層と粘着剤層との層間強度がより一層高くなる。上記粘着付与樹脂の含有量が上記上限以下であると、粘着剤層の柔軟性がより一層高くなり、表面保護フィルムの取扱い性がより一層高くなり、貼り合わせ品のカールがより一層生じ難くなり、更に表面保護フィルムの高温での寸法安定性がより一層高くなる。
上記粘着剤層の厚みは、特に限定されない。上記粘着剤層の厚みは好ましくは2μm以上、好ましくは15μm以下である。粘着剤層の厚みが上記下限以上であると、より一層均一な厚みの粘着剤層が形成される。粘着剤層の厚みが上記上限以下であると、表面保護フィルムの取扱い性がより一層高くなる。
(表面保護フィルムの他の詳細)
表面保護フィルムにおける各層は、特に上記中間層及び上記基材はそれぞれ、本発明の目的を阻害しない範囲で、フェノール系、リン系、アミン系又はイオウ系等の酸化防止剤、ベンゾトリアゾール系又はヒドロキシフェニルトリアジン系等の紫外線吸収剤、金属害防止剤、ヘキサブロモビフェニルエーテル又はデカブロモジフェニルエーテル等のハロゲン化難燃剤、ポリリン酸アンモニウム又はトリメチルフォスフェート等の難燃剤、充填剤、帯電防止剤、安定剤、顔料等の添加剤を含んでいてもよい。これらの添加剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
表面保護フィルムにおける各層は、特に上記中間層及び上記粘着剤層はそれぞれ、本発明の目的を阻害しない範囲で、粘着力の制御等を目的に、必要に応じて、例えば、軟化剤、酸化防止剤及び接着昂進防止剤等の公知の添加剤を含んでいてもよい。これらの添加剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記軟化剤としては、特に限定されないが、低分子量のジエン系ポリマー、ポリイソブチレン水素添加ポリイソプレン、水素添加ポリブタジエン、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル、ひまし油、トール油、天然油、液体ポリイソブチレン樹脂、ポリブテン及びこれらの水素添加物などが挙げられる。
上記酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤及びリン系酸化防止剤等が挙げられる。上記フェノール系酸化防止剤としては、モノフェノール系酸化防止剤、ビスフェノール系酸化防止剤及び高分子型フェノール系酸化防止剤等が挙げられる。
上記接着昂進防止剤としては、脂肪酸アミド、ポリエチレンイミンの長鎖アルキルグラフト物、大豆油変性アルキド樹脂、トール油及び変性アルキド樹脂等が挙げられる。
上記表面保護フィルムの厚み(基材と中間層と粘着剤層との合計の厚み)は、特に限定されない。上記表面保護フィルムの厚みは好ましくは25μm以上、好ましくは130μm以下である。表面保護フィルムの厚みが上記下限以上であると、表面保護フィルムの取扱い性がより一層高くなり、表面保護フィルムの高温での寸法安定性がより一層高くなる。粘着剤層の厚みが上記上限以下であると、表面保護フィルムの取扱い性がより一層高くなる。
(表面保護フィルムの製造方法)
本発明に係る表面保護フィルムは、基材を構成するポリオレフィン系樹脂と、中間層を構成するポリオレフィン系樹脂と合成ゴム系粘着剤とを含む組成物と、粘着剤層を構成する合成ゴム系粘着剤とを、共押出成形により同時に押出して、各層を積層することにより製造できる。表面保護フィルムの製造方法は、共押出成形法に限定されない。表面保護フィルムは、様々な公知の手法により製造可能である。基材上で、中間層及び粘着剤層を形成してもよい。
共押出成形法による製造方法においては、基材上に、中間層、粘着剤層がこの順に積層されるように製造される。上記共押出成形法により製造された表面保護フィルムの端部は、通常、ネックイン現象により厚みが厚くなる。このため、表面保護フィルムの端部、すなわち表面保護フィルムの「耳」は、切断して廃棄されることが多い。
本発明においては、中間層は、ポリオレフィン基材及び粘着剤層に用いられている原料から構成することが可能である。このため、従来切断して廃棄されていた表面保護フィルムの「耳」等を、回収原料として再利用できる。このように、回収原料を再利用した場合には、製造コストを低減することができ、環境負荷を低減することができる。
回収原料としては、例えば、表面保護フィルムの作製過程で発生する両端の不要部分(耳)、表面保護フィルムの作製過程で発生する周囲の不要部分、並びに、使用前又は使用済の表面保護フィルムの一部又は全部等が挙げられる。
回収原料は、基材及び粘着剤層の2層構造を有する表面保護フィルムに由来する原料であってもよく、基材、中間層及び粘着剤層の3層構造を有する表面保護フィルムに由来する原料であってもよい。
具体的には、例えば、ポリオレフィン系樹脂により形成された基材と合成ゴム系粘着剤により形成された粘着剤層とを備える表面保護フィルムの一部又は全部を、上記中間層の回収原料として用いることができる。さらに、ポリオレフィン系樹脂により形成された基材とポリオレフィン系樹脂及び合成ゴム系粘着剤により形成された中間層と合成ゴム系粘着剤により形成された粘着剤層とを備える表面保護フィルムの一部又は全部も、上記中間層の回収原料として用いることができる。さらに、本発明に係る表面保護フィルムの一部又は全部も、上記中間層の回収原料として用いることができる。
以下、本発明について、具体的な実施例に基づき、更に詳しく説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されない。
(実施例1)
各層の材料の準備及び調製:
ポリオレフィン系樹脂(ポリプロピレン、プライムポリマー社製「S135」)を、基材を形成するための材料として用意した。
合成ゴム(スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン共重合体であるスチレン系エラストマー、JSR社製「ダイナロン8300P」)100重量部と、粘着付与樹脂(荒川科学社製「アルコンP100」)20重量部とを混合して得られた合成ゴム系粘着剤3重量%と、ポリオレフィン系樹脂(ポリプロピレン、プライムポリマー社製「S135」)97重量%とを混合した混合物を用いて中間層を形成するための組成物を得た。
合成ゴム(スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン共重合体であるスチレン系エラストマー、JSR社製「ダイナロン8300P」)100重量部と、粘着付与樹脂(荒川化学社製「アルコンP100」)20重量部とを混合した混合物を用いて粘着剤層を形成するための合成ゴム粘着剤を得た。
表面保護フィルムの作製:
用意した基材層を形成するための材料と、得られた中間層を形成するための組成物と、得られた粘着剤層を形成するための合成ゴム系粘着剤とを、押出機を用いて共押出しすることにより、基材上に中間層及び粘着剤層がこの順に積層された表面保護フィルムを得た。得られた表面保護フィルムにおける各層の厚みに関しては、ポリプロピレン基材の厚みが6μm、中間層の厚みが28μm、粘着剤層の厚みが6μmであった。
(実施例2〜8)
中間層に用いるポリオレフィン系樹脂と合成ゴム系粘着剤との配合比を下記の表1に示すように設定したこと、並びに基材、中間層及び粘着剤層の厚みを下記の表1に示すように設定したこと以外は実施例1と同様にして、表面保護フィルムを得た。
(実施例9)
粘着付与樹脂を使用せずに中間層及び粘着剤層を作製したこと、中間層に用いるポリオレフィン系樹脂と合成ゴム系粘着剤との配合比を下記の表1に示すように設定したこと、並びに基材、中間層及び粘着剤層の厚みを下記の表1に示すように設定したこと以外は実施例1と同様にして、表面保護フィルムを得た。
(比較例1)
ポリオレフィン系樹脂(ポリプロピレン、プライムポリマー社製「S135」)を、中間層を形成するための材料として用意した。
中間層を、上記の中間層を形成するための材料を用いて形成したこと以外は実施例1と同様にして、表面保護フィルムを得た。
(比較例2〜5)
中間層に用いるポリオレフィン系樹脂と合成ゴム系粘着剤との配合比を下記の表1に示すように設定したこと、並びに基材、中間層及び粘着剤層の厚みを下記の表1に示すように設定したこと以外は実施例1と同様にして、表面保護フィルムを得た。
(評価)
得られた表面保護フィルムについて、以下の評価項目について評価を実施した。
(1)弾性率の低下率
押出し時のMD方向(流れ方向)の寸法が110mm、押出し時のTD方向(MD方向及び厚み方向と直交する方向)の寸法が10mmとなるように、表面保護フィルムを切断し、試験片を得た。テンシロン引張試験機(エーアンドディ社製「STA1255」)を用いて、引張速度300mm/分、23℃及び相対湿度50%RHの条件で、MD方向(流れ方向)に引っ張って、弾性率を測定した。弾性率の低下率は、下記式を用いて算出した。
弾性率の低下率(%)=(1−(実施例1〜9又は比較例2〜5の各弾性率)/(比較例1の弾性率))×100
なお、比較例1の表面保護フィルムに関しては、ロール状態の表面保護フィルムを巻き出す際や、表面保護フィルムを被着体に貼り付ける際に、弱い力で引っ張らなくてもよく、作業者が取り扱いやすく、かつは貼り合わせ品にカールが生じなかった。なお、この比較例1の表面保護フィルムでは、中間層と粘接着剤層との層間強度が低い。この比較例1の表面保護フィルムの弾性率を基準として、弾性率が低くなるほど、ロール状態の表面保護フィルムを巻き出す際や、表面保護フィルムを被着体に貼り付ける際に、弱い力で引っ張らなければならず、作業者が取り扱いにくく、かつ貼り合わせ品にカールが生じやすい傾向がある。また、弾性率の低下率を下記の基準で判定した。
[弾性率の低下率の判定基準]
◎:弾性率の低下率が20%以下
○:弾性率の低下率が20%より大きく、25%以下
×:弾性率の低下率が25%より大きい
(2)加熱収縮率
押出し時のMD方向(流れ方向)の寸法が100mm、押出し時のTD方向(MD方向及び厚み方向と直交する方向)の寸法が100mmとなるように、表面保護フィルムを切断し、試験片を得た。得られた試験片を75℃で30分加熱し、加熱後の寸法からのMD方向及びTD方向における収縮率を、下記式を用いて測定した。また、加熱収縮率を下記の基準で判定した。
加熱収縮率(%)=(加熱前の寸法−加熱後の寸法)×100
[加熱収縮率の判定基準]
○:MD方向及びTD方向の双方の加熱収縮率が±2%の範囲内
×:MD方向及びTD方向のいずれかの加熱収縮率が±2%の範囲を外れる
(3)中間層−粘着剤層間の層間強度
押出し時のMD方向(流れ方向)の寸法が100mm、押出し時のTD方向(MD方向及び厚み方向と直交する方向)の寸法が25mmとなるように、表面保護フィルムを切断し、試験片を得た。室温23℃及び相対湿度50%の環境下、2つの試験片を、粘着剤層同士が向かい合うように貼り合わせて、貼り合わせサンプルを得た。貼り合わせサンプルをそれぞれ、室温23℃及び相対湿度50%の環境下、及び室温50℃及び相対湿度50%の環境下で30分放置した。その後、引張速度300mm/分で180°方向に剥離し、剥離した後の剥離面を観察した。中間層−粘着剤層間の層間強度を下記の基準で判定した。
[中間層−粘着剤層間の層間強度の判定基準]
○:23℃環境下で放置した貼り合わせサンプル及び50℃環境下で放置した貼り合わせサンプルの双方で、粘着剤層−粘着剤層間で剥離しており、粘着剤層の表面状態に変化が見られない
△:23℃環境下で放置した貼り合わせサンプルで、粘着剤層−粘着剤層間で剥離しており、粘着剤層の表面状態に変化が見られないが、50℃環境下で放置した貼り合わせサンプルで、中間層−粘着剤層間で剥離している
×:23℃環境下で放置した貼り合わせサンプルで、中間層−粘着剤層間で剥離している
(4)フィッシュアイの数
表面保護フィルム1mあたりで、0.1mm以上のフィッシュアイがあるか否かを目視で観察した。フィッシュアイの数が少ないほど、欠点が少なく、表面保護フィルムの外観が良好である。フィッシュアイの数を下記の基準で判定した。
[フィッシュアイの数の判定基準]
○:5個/m未満
△:5個/m以上、10個/m未満
×:10個/m以上
詳細及び結果を下記の表1に示す。
Figure 2015189909
なお、中間層に新規原料を用いて表面保護フィルムを形成した具体的な実施例を示した。中間層に新規原料にかえて回収原料を用いて表面保護フィルムを形成した場合でも、本願実施例と同様の効果が得られることを確認した。
また、実施例1〜3において、中間層−粘着剤層間の層間強度の評価結果はいずれも「○」であるが、実施例3の表面保護フィルムが実施例1,2の表面保護フィルムよりも粘着剤層−粘着剤層間においてより一層スムーズに剥離することができ、実施例2の表面保護フィルムが実施例1の表面保護フィルムよりも粘着剤層−粘着剤層間においてより一層スムーズに剥離することができた。また、実施例6,9において、中間層−粘着剤層間の層間強度の評価結果はいずれも「△」であるが、実施例6の表面保護フィルムが、実施例9の表面保護フィルムよりも粘着剤層−粘着剤層間においてより一層スムーズに剥離することができた。

Claims (7)

  1. 基材と、
    前記基材の一方の表面に積層された中間層と、
    前記中間層の前記基材側とは反対の表面に積層された粘着剤層とを備え、
    前記基材が、ポリオレフィン系樹脂により形成されており、
    前記粘着剤層が、合成ゴム系粘着剤により形成されており、
    前記中間層が、ポリオレフィン系樹脂85重量%以上、97重量%以下と、合成ゴム系粘着剤3重量%以上、15重量%以下とを含む、表面保護フィルム。
  2. 前記中間層の厚みが、20μmを超え、60μm以下である、請求項1に記載の表面保護フィルム。
  3. 前記中間層に含まれる前記合成ゴム系粘着剤が、合成ゴムと、粘着付与樹脂とを含む、請求項1又は2に記載の表面保護フィルム。
  4. 前記中間層に含まれる前記合成ゴム系粘着剤において、前記合成ゴム100重量部に対する前記粘着付与樹脂の含有量が、5重量部以上、50重量部以下である、請求項3に記載の表面保護フィルム。
  5. 前記合成ゴムが、スチレン系エラストマーである、請求項3又は4に記載の表面保護フィルム。
  6. 前記スチレン系エラストマーが、水素添加されたスチレン系エラストマーである、請求項5に記載の表面保護フィルム。
  7. 前記水素添加されたスチレン系エラストマーが、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体である、請求項6に記載の表面保護フィルム。
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