JP2015189552A - シート処理装置及びこれを備える画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】裁断や穿孔の際予めシートを押圧するシート押えを、折りシートの折り目に押圧することにより裁断や穿孔を行わないときにも、シートの増し折り処理として採用して、特別な増し折り機構設けなくても、折りシートが開いたり膨らんだりしてスタック量が少なくなることの防止。【解決手段】シートを中折りする中折り部と、この中折り部の下流側に位置し、中折り処理した中折りシートを載置する載置台48と、この載置台上の中折りシートに穿孔および/または裁断を行う中折り加工部と、この中折り加工部の処理に先立ち中折りシートを載置台に押圧するシート押圧部材58、88とを備えたシート処理装置であって、このシート押圧部材58、88を、上記中折り部で折り処理したシートの折り目をさらに載置台との間で押圧する増し折り部材として動作させる。【選択図】図5

Description

本発明は、複写機、プリンタなどの画像形成装置から搬出されスタックしたシートに対して中折りし、必要に応じてこの中折りシートに裁断や穿孔の処理をする装置であり、特に詳しくは折りシートの折り目を押圧してシートがスタッカで開いたり膨らんだりするものを防止するシート処理装置に関する。
一般に、画像形成装置から搬出されるシートを部揃えしてステープル綴じ、或いは冊子状に折り合わせる処理装置は広く知られている。これらの処理装置はシートの中ほどをステープルあるいは接着剤で中綴じして冊子状に折り合わせ、この折り合せたシートの端部を裁断して端部を揃える装置や折り合せたシートに一括して穿孔処理を行う処理構成としているものがある。その際に裁断や穿孔処理を行う付近でシートを押圧するものが知られている。
例えば特許文献1には、折り処理部の下流側に裁断装置を設け、冊子状に折り合わされたシート束の先端部(小口部)が不揃いとなった部分を裁断するものが示されている。この装置は、裁断部で積層したシート束を裁断する際に裁断刃下流側に設けたローラで押圧した状態で裁断するようになっている。(特許文献1の図22乃至図24参照)。
一方、中綴折りしたシートを一括してパンチ孔を穿孔する装置が特許文献2に示されている。
このものは、中綴じ装置、三方裁断装置、穿孔装置の順に装置を連接させ、穿孔装置においては、上下のブロック体でシートを把持しこのブロック体内から穿孔刃を突出し、シート束に一括してパンチ孔を穿孔しているものである。
また、特許文献3には、裁断刃を有する裁断装置の下流側にシート束の上下から押圧かつ搬送力を付与する長尺のベルト体を設けている。この上下のベルト体は折りシートの裁断時の押えであるとともにこの折りシートが排出された後、二つ折り部が膨らむことを小さくするように、上方のベルト体でシートを押圧する装置が示されている。
特許5027726号公報 特開2011− 84047号公報 特開2013−100163号公報
上述のように画像形成装置などから搬出される積層シート特に二つ折りシートに対して裁断や穿孔処理を施す上述の装置において、この裁断や穿孔を行わない場合に、次の問題がある。
まず、前掲何れの特許文献ものも裁断装置、穿孔装置、押圧装置は裁断や穿孔をする場合にシートを押圧する押圧装置が設定されている。従って、この裁断や穿孔を施さずに、排紙しスタッカに集積した場合には、シートの折り目に別段の押圧処理をしていないので、スタッカに排紙された折りシートが開いたり膨らんだりしてシートの集積容量が少なくなってしまう。
また、特許文献1のものは、裁断する際のシート押えを前後の搬送ローラからなるユニットから構成し、裁断装置として大型化する。同様に、特許文献3ものは、裁断の際のシート押圧部材とは別に上下のベルト対からなる押圧部材を裁断部下流側に設けている。従って、シート押えをローラユニットや上下ベルト対を採用しているため大型化が避けられない。この為仮に裁断や穿孔を行うことなくシートを押圧する場合は装置の小型化が難しい。
同様に、特許文献2ものも、折り装置と穿孔装置とを全く別の装置として構成しているのでシート処理装置としては大型化が避けられなかった。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであって、裁断や穿孔の際予めシートを押圧するシート押えを、折りシートの折り目に押圧することにより裁断や穿孔を行わないときにも、シートの増し折り処理として採用したので、特別な増し折り機構設けなくても、折りシートが開いたり膨らんだりしてスタック量が少なくなるのを防止できる。
また、裁断や穿孔の際に利用するシート押え機構を兼用させているので全体として小型化され、シート処理装置に容易に配置することできる。
本発明は、上記課題を解決するために以下の構成を採用する。
請求項1に記載の発明は、シート束を中折りする中折り部と、この中折り部の下流側に位置し、中折り処理した中折りシートを載置する載置台と、この載置台上の中折りシートに穿孔および/または裁断を行う中折り加工部と、この中折り加工部の処理に先立ち中折りシートを載置台に押圧するシート押圧部材とを備えたシート処理装置であって、このシート押圧部材を、上記中折り部で折り処理したシートの折り目をさらに載置台との間で押圧する増し折り部材として動作させるシート処理装置である。
これによれば、穿孔や裁断の処理を行う際に、この処理に先だってシートを載置台に押圧するシート押えを、シートの折り目を押圧する押圧部材としても作動したので、裁断や穿孔する際にも、あるいは裁断や穿孔をしない場合にも増し折り処理ができるので、特別な押圧部材を設けることなく、中折りシートの広がりや膨らむことが低減できる。
請求項2の発明によれば、上記シート押圧部材は、シートの端部を検出して折りシートの折り目位置を設定し、この折り目位置を載置台に押圧して増し折り動作を行う請求項1に記載のシート処理装置である。
これによれば、シートの端部を検出して折りシートの折り目位置を設定するもので、最も効果のある折り目位置を押圧することができ、より増し折り機能の効果的を向上できる。
請求項3の発明によれば、上記シート押圧部材は、折りシートの枚数、材質、厚さ等の折りシートの属性情報によって上記の増し折りの繰り返し回数、増し折り位置を制御する請求項2に記載のシート処理装置である。
これによれば、より適した押圧をすることが可能となり、増し折り処理が最適化できる。
請求項4の発明によれば、上記中折り加工部は中折りシートに穿孔する穿孔部と中折りシートの小口部を裁断する裁断部とを備え、上記シート押圧部材はこの穿孔部及び裁断部夫々に隣接して設けられている請求項3に記載のシート処理装置である。
これによれば、穿孔部と裁断部の夫々にシート押圧部材が隣接して設けられているので、装置全体をより小型化することができる。
請求項5の発明によれば、搬送されてくるシートをスタック部にスタッカし、積層シートとなったシートを中折りする中折り部と、この中折り部の下流側に位置して、中折りシートの裁断及び穿孔処理を施す装置であって、積層シートを載置する裁断用固定刃と穿孔用ダイを有しシート束を載置する載置台と、この載置台の上方に配置されたベースフレームと、このベースフレームのシート搬送方向上流側の面に、上記載置台の裁断用固定刃に対して昇降して中折りシートを裁断する裁断刃とこの裁断刃に隣接した位置で裁断刃の裁断処理に先だって中折りシートを載置台に押圧する裁断用のシート押え部材と、上記裁断刃を昇降移動する裁断駆動伝達部とからなる裁断ユニットを配置し、上記ベースフレームの反対側の面に、載置台の穿孔用ダイに対して昇降してシート束に穿孔処理を施す穿孔刃と、この穿孔刃に隣接した位置で穿孔刃の穿孔処理に先だって中折りシートを載置台に押圧する穿孔用のシート押え部材と、上記穿孔刃を昇降移動する穿孔駆動伝達部とからなる穿孔ユニットを配置するとともに、上記シート押圧部材を、裁断及び/または穿孔をすることのない折りシートであっても、折りシートの折り目をさらに載置台との間で押圧する増し折り部材として動作させるシート処理装置である。
これによれば、ベースフレーム表裏に裁断刃及び穿孔刃を設けこれに隣接して各シート押えを設けているので、大幅に装置の小型化が図れるとともに、裁断及び穿孔処理を行わない時も折りシートの折り目を押圧するので、増し折り処理が特別な部材を設けなくともよい。
請求項6の発明によれば、上記ベースフレームには、上記裁断駆動伝達部及び穿孔駆動伝達部に駆動を付与する駆動モータを配置したシート処理装置である。
これによれば駆動モータも支持しているので、より小型化が図れる。
請求項7の発明によれば、上記裁断ユニット、ベースフレーム、穿孔ユニットの夫々は、前記載置台上を搬送されてくる積層シートの搬送方向に沿い、この順に配置されている請求項1に記載のシート処理装置。
こりによれば、シートの搬送に沿った最適な流れの中で穿孔・裁断の処理が可能となり、押圧処理ができる。
請求項8の発明によれば、上記駆動部は駆動モータからなり、その一方の回転方向で裁断駆動伝達部を介して裁断刃を昇降し、他方への回転方向で穿孔駆動伝達部を介して穿孔刃を駆動した請求項7に記載のシート処理装置である。
これによれば、これによれば、単一モータの回転方向を切り替えるだけで裁断処理と穿孔処理が行え、駆動原を最小限に抑えられ、また設置スペースもよりコンパクトになる。
請求項9の発明によれば、前記裁断の用シート押え部材は、L字状に形成され、その上端側が裁断刃の昇降に連動するように裁断刃と係合離脱可能に構成し、前記穿孔のシート押え部材は、L字状に形成され、その上端側が穿孔刃の昇降に連動するように穿孔刃と係合離脱可能に構成した請求項8に記載のシート処理装置である。
これによれば、各シート押えはL状に形成されているので、小型軽量が可能となる。
請求項10の発明によれば、上記ベースフレームは、内部に中空を有する矩形形状からなり、その中空部に上記裁断駆動伝達部及び上記穿孔駆動伝達部の一部または全部を配置した請求項9に記載のシート処理装置である。
これによれば、ベースフレーム内に駆動伝達部を配置しているので、駆動のための余分なスペースを設ける必要がなく、また、内部に駆動伝達部を置くことによりこのベースフレーム自体の強度を上げコンパクトでありながら堅牢にすることができる。
請求項11の発明によれば、前記単一の駆動モータは上記ベースフレームのシート束の幅方向端部であってベースフレームをシート搬送方向に横切るように配置した請求項10記載のシート処理装置である。
これによれば、これによれば、駆動モータがベースフレーム端部でシート搬送方向に横切るように配置されているので、コンパクト化がより達成される。
請求項12の発明によれば、順次シート上に画像形成する画像形成手段と、この画像形成手段からのシートに所定の処理を施すシート処理装置とから構成され、このシート処理装置は請求項1ないし11に記載の構成を備えている画像形成装置である。
これによれば、上記各項に記載の効果を有する画像形成装置となる。
本発明は上記の解決手段を有することにより下記の効果を奏する。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであって、裁断や穿孔の際予めシートを押圧するシート押えを、折りシートの折り目に押圧することにより裁断や穿孔を行わないときにも、シートの増し折り処理として採用したので、特別な増し折り機構設けなくても、折りシートが開いたり膨らんだりしてスタック量が少なくなるのを防止できる。
また、裁断や穿孔の際に利用するシート押え機構を兼用させているので全体として小型化され、シート処理装置に容易に配置することできる。
加えて、ベースフレームの表裏に裁断及び穿孔のためのシート押えを配置できるので、装置の一層小型化が可能となる。
本発明に係わる画像形成装置とシート処理装置を組み合わせた全体構成を示した説明図。 本発明に係わる穿孔裁断装置を備えたシート処理装置の全体説明図。 図2の穿孔裁断装置の裁断ユニット側からの説明図。 図2の穿孔裁断装置の穿孔ユニット側からの説明図。 図3及び図4の穿孔裁断装置の裁断ユニット及び穿孔ユニットの何れも上昇位置にある断面説明図。 図5の穿孔裁断装置の裁断ユニットが下降位置にある断面説明図。 図3及び図4の穿孔裁断装置の説明図で、図7(a)は平面図、図(b)は屑ボックスを含む側面図。 図3のやや奥側からの斜視図で、図8(a)は裁断刃が上昇位置(シート束裁断前)にある説明図、図8(b)は裁断刃が下降位置(シート束裁断後)にある説明図。 図4の穿孔ユニット中の穿孔刃の昇降を説明する説明図で、図9(a)は穿孔刃が上昇位置(シート束に穿孔前)にある説明図、図9(b)は穿孔刃が下降位置(シート束に穿孔中)にある説明図。 図10は裁断ユニット及び穿孔ユニットへの駆動伝達部を平面図として示す説明図。 図11は図10の駆動伝達部を穿孔ユニット側から斜視図として示した説明図。 図3から図11までに示された裁断刃及び穿孔刃の駆動伝達部の駆動経路中に偏心カムを利用した他の実施例である。 穿孔裁断装置の穿孔及び裁断の工程を説明する図で、図13(a)はこの装置の初期位置を示し、図13(b)から図13(d)までが穿孔刃によりシート束に穿孔する工程を示す。図13(e)から図13(g)まではシート束に穿孔する工程を示す。尚、図13(h)は最終の初期位置を示し、図12(a)と同じ状態を示している。 図12は裁断または穿孔処理に係わらず、折りシート束の排紙スタッカでシート束が開き膨むことを少なくするため裁断シート押え及び穿孔シート押えでシート束の折り部を押える工程を示す。図14(a)は初期状態図、図14(b)は穿孔シート押えでシート束の折り部分を押えている状態図、図14(c)は穿孔刃の下降を中止し、シート束に穿孔することなく下流側に搬送している状態図、図14(d)は裁断シート押えでシート束の折り部分を押えている状態図、図14(e)は裁断刃の下降を中止し、シート束を裁断することなく下流側に搬送している状態図を示す。 図15に示す場合よりシート束の枚数が少ない場合などで、穿孔シート押えまたは裁断シート押えの何れかでシートの折り部分を押圧する状態を示すもので、図15(a)は初期状態図、図15(b)は穿孔シート押えで折りシートの折り部分を押圧している状態図、図15(c)は下流側に搬送している状態を示す。図15(d)は上記の図15(b)の穿孔シート押えに変えて裁断シート押えで折りシートを押圧している状態図である。 図2のシート処理装置の制御構成説明図である。
以下図示の好適な実施の態様に基づいて本発明を詳述する。図1は本発明に係わる画像形成システムの全体構成を示し、図2はシート処理装置の全体構成の説明図を、図3はシート処理装置内に内装するシート束裁断穿孔装置の裁断ユニット側からの説明図であり、図4はシート束裁断穿孔装置の穿孔ユニット側からの説明図である。そこで図1に示す画像形成システムは画像形成装置Aとシート処理装置Bで構成され、シート処理装置Bにはシート束裁断穿孔装置がユニットとして組み込まれている。
[画像形成装置の構成]
図1に示す画像形成装置Aは、給紙部1からシートを画像形成部2に送り、画像形成部2でシートに印刷した後、本体排紙口3からシートを搬出する。給紙部1は複数のサイズのシートが給紙カセット1a、1bに収納してあり、指定されたシートを1枚ずつ分離して画像形成部2に給送する。画像形成部2は例えば静電ドラム4と、その周囲に配置された印字ヘッド(レーザ発光器)5と現像器6と、転写チャージャ7と定着器8が配置され、静電ドラム4上にレーザ発光器5で静電潜像を形成し、これに現像器6でトナーを付着し、転写チャージャ7でシート上に画像を転写し、定着器8で加熱定着する。このように画像形成されたシートは本体排紙口3から順次搬出される。図示9は循環経路であり、定着器8から表面側に印刷したシートを、本体スイッチバック経路10を介して表裏反転した後、再び画像形成部2に給送してシートの裏面側に印刷する両面印刷の経路である。このように両面印刷されたシートは本体スイッチバック経路10で表裏反転された後、本体排紙口3から搬出される。
図示11は画像読取装置であり、プラテン12上にセットした原稿シートをスキャンユニット13で走査し、反射ミラー、集光レンズを経て光電変換素子14で電気的に読み取る。この画像データは画像処理部で例えばデジタル処理された後、データ貯蔵部17に転送され、前記レーザ発光器5に画像信号を送る。また、図示15は原稿送り装置であり、原稿スタッカ16に収容した原稿シートをプラテン12に給送するフィーダ装置である。
上記構成の画像形成装置Aには制御部(コントローラ)が設けられ、コントローラパネル18から画像形成条件、例えばシートサイズ指定、カラー・モノクロ印刷指定、プリント部数指定、片面・両面印刷指定、拡大・縮小印刷指定などのプリントアウト条件が設定される。一方、画像形成装置Aには上記スキャンユニット13で読み取った画像データ或いは外部のネットワークから転送された画像データがデータ貯蔵部17に蓄積され、このデータ貯蔵部から画像データはバッファメモリに転送され、このバッファメモリ19から順次、レーザ発光器5にデータ信号が移送されるように構成されている。
上記コントローラパネル18からは画像形成条件と同時にシート処理条件も入力指定される。このシート処理条件は例えば、(1)「プリントアウトモード」、(2)「ステープル綴じモード」、(3)「シート中綴じ束折りモード」、(4)「中折り増し折りモード」、(5)「中折りシート裁断モード」、(6)「中折りシート一括穿孔モード」、(7)「中折りシート裁断一括穿孔モード」などが指定される。そして画像形成装置Aは画像形成条件及び後処理条件に応じてシート上に画像形成する。
[シート処理装置の構成]
上述の画像形成装置Aに連結されたシート処理装置Bは、画像形成装置Aの本体排紙口3から画像形成されたシートを受け入れ下記のシート処理が可能なように設定されている。
まず、(1)画像形成がされたシートを第1排紙トレイ21に収容する(前述の「プリントアウトモード」)。(2)本体排紙口3からのシートを束状に部揃ええしてー端面綴じステープル装置33で綴じ後第1排紙トレイ21に収納する(前述の「ステープル綴じモード」)。(3)本体排紙口3からのシートを第2の処理トレイであるスタッカ部35で束状に部揃えしてこのシート束の中程を中綴じステープラ40で綴じ後、冊子状に折り畳んで第2排紙トレイ22に収納する(前述の「シート束中綴じ束折りモード」)。(4)中綴じして冊子状に折り畳んだシート束の折り目付近を裁断シート押え58あるいは穿孔シート押え88であるいは両シート押え増し折りして、第2排紙トレイ22に収納する(前述の「中折り増し折りモード」)。(5)中綴じして冊子状に折り畳んだシート束の小口側を裁断して端面を揃え、第2排紙トレイ22に収納する(前述の「中折りシート裁断モード」。)(6)中綴じして冊子状に折り畳んだシート束の折り目付近に束を一括して穿孔して、第2排紙トレイに22に収納する(前述の「中折りシート一括穿孔モード」。)(7)中綴じして冊子状に折り畳んだシート束の小口側を裁断して端面を揃えるとともに折り目付近に穿孔する「前述の中折りシート裁断一括穿孔モード」などが指定可能なように構成されている。
このため、シート処理装置Aは図2に示すようにケーシング20に上記第1排紙トレイ21と第2排紙トレイ22を備え、本体排紙口3に連なる搬入口23を有するシート搬入経路P1が設けられている。このシート搬入経路P1はケーシング20に略々水平方向の直線経路で構成されている。そしてこのシート搬入経路P1から分岐しシートを反転方向に移送する第1スイッチバック搬送路SP1と第2スイッチバック搬送路SP2が配置されている。そして第1スイッチバック搬送路SP1が経路下流側で、第2スイッチバック搬送路SP2が経路上流側でそれぞれシート搬入経路P1から分岐され、両搬送路は互いに距離を隔て対置に配置されている。
このような経路構成でシート搬入経路P1には搬入ローラ24と排紙ローラ25が配置され、これらのローラは正逆転可能な駆動モータM1(図示せず)に連結されている。またシート搬入経路P1には第2スイッチバック搬送路SP2にシートを案内する経路切換片(図示せず)が配置されソレノイドなどの作動手段に連結されている。またシート搬入経路P1には搬入口23からのシートに捺印処理するスタンプ手段、或いは穿孔処理する1枚シート穿孔装置28が搬入ローラ24の下流側に設けられている。
[第1スイッチバック搬送路SP1の構成]
図2に示されるようにシート搬入経路P1の下流側(装置後端部)に配置された第1スイッチバック搬送路SP1は次のように構成されている。シート搬入経路P1にはその出口端に排紙ローラ25が設けられ、この排紙ローラ25のシートを積載支持する処理トレイ29が設けられている。この処理トレイ29の上方には正逆転ローラ30がトレイ上のシートと接する位置と離間した待機位置との間で昇降自在に配置されている。この正逆転ローラ30には正逆転モータ(図示せず)が連結され処理トレイ29上にシートが進入する際は同図時計方向に回転し、シート後端がトレイ上に進入した後は反時計方向に回転するように制御される。従って処理トレイ29上に第1スイッチバック搬送路SP1が構成されている。
上述の第1スイッチバック搬送路SP1の下流側には第1排紙トレイ21が配置され、この第1排紙トレイ21は第1スイッチバック搬送路SP1及び第2スイッチバック搬送路SP2に導かれるシートの先端を支持するように構成されている。
上記の処理トレイ29の排紙方向後端部には、端面綴じステープル装置33が配置されている。このステープル装置33は処理トレイ29上に集積されたシート束の後端縁の1個所若しくは複数個所にステープル綴じする。綴じ処理されたシート束は第1排紙トレイ21排出される。
上述のように構成された第1スイッチバック搬送路SP1は前記(2)の「ステープル綴じモード」のときには排紙ローラ25からのシートを処理トレイ29上に部揃えし、このシート束を端面綴じステープル装置33で後端縁の1個所又は複数個所をステープル綴じする。また前記(1)の「プリントアウトモード」のときには排紙ローラ25からのシートをスイッチバック搬送することなく、処理トレイ29に沿って送られたシートを正逆転ローラ30で第1排紙トレイ21に搬出する。
[第2スイッチバック搬送路の構成]
前記シート搬入経路P1から分岐された第2スイッチバック搬送路SP2の構成について説明する。この第2スイッチバック搬送路SP2は図4に示すようにケーシング20に略々鉛直方向に配置され、経路入口に搬送ローラ36が、経路出口に出口搬送ローラ37が配置されている。また第2スイッチバック搬送路SP2の下流側にはこの搬送路から送られたシートを部揃えし一時集積する第2の処理トレイを構成するスタッカ部35(以下、スタッカ部35いう)が設けられている。図示のスタッカ部35はシートを移送する搬送ガイドで構成されている。このスタッカ部35には中綴じステープラ40と折りローラ手段45が配置されている。以下順次これらの構成について説明する。
上記第2スイッチバック搬送路SP2の経路入口に配置された搬送ローラ36は正逆転可能に構成され、下流側の第1スイッチバック搬送路SP1に搬入されるシートを一時的にこの第2スイッチバック搬送路SP2に保持(滞留)するようになっている。これは先行するシートを処理トレイ29に集積し、ジョブ終了信号でステープル綴じ処理し、次いでこのシート束を第1排紙トレイ21に搬出する間に画像形成装置Aからシート搬入経路P1に送られたシートを第2スイッチバック搬送路SP2に一時的に保持し、先行シートの処理が終了した後、この待機シートを第1スイッチバック搬送路SP1から処理トレイ29上に搬送する為である。
[スタッカ部の構成]
まずスタッカ部35はシートの搬送をガイドするガイド部材で形成され、このガイド上にシートを積載収納するように構成されている。図示のスタッカ部35は第2スイッチバック搬送路SP2に連なり、ケーシング20の中央部に略々鉛直方向に配置されている。これによって装置を小型コンパクトに構成している。このスタッカ部35は内部に最大サイズシートを収納する長さ形状に形成され、特に図示のものは後述する中綴じステープラ40と折りローラ手段45を配置する側に突出するように湾曲又は屈曲した形状に構成されている。
上記スタッカ部35の搬送方向後端側には前述の第2スイッチバック搬送路SP2の出口端とオーバーラップするスイッチバック進入路35aが連設されている。これは第2スイッチバック搬送路SP2の出口搬送ローラ37から送られる搬入(後続)シートの先端とこのスタッカ部35に支持されている積載済(先行)シートの後端をオーバーラップさせることによって集積するシートのページ順位を確保するためである。またスタッカ部35にはシートの搬入方向先端を規制するストッパー手段としての先端規制部材(以下、ストッパーという)38がガイド下流側に配置してあり、このストッパー38はスタッカ部35に沿って移動可能にガイドレールなどに支持され、シフト手段MS(図示せず)でシートをスタッカ部35に搬入する位置、集積方向の中程で綴じる位置及び折りローラ手段45で折る位置に位置移動するように構成されている。
尚、特に図示していないが、上記スタッカ部35にはシート搬送方向下流側にシート側縁整合部材配置され、スタッカ部35に搬入されストッパー38に支持されたシートの幅方向位置を基準に合わせるように整合する。このためシート側縁整合部材39には図示しない整合モータに連結されている。
[中綴じステープラの説明]
次に、このスタッカ部35の上方に位置する中綴じステープラ40は、ステープル針をシート束に打ち込むドライバーユニット41と打ち込まれたステープル針の脚部を互いに向き合う方向に折り曲げるクリンチャユニット42で構成され、それぞれのユニットはスタッカ部35を挟んで対向する位置に構成されている。尚、この中綴じステープラはシート束の綴じるスープル針として金属の針を用いるほか紙製からなる紙製針や針を使用しない圧着や切り込みをシートに入れて綴じてもよい。
[折りローラ手段の説明]
次に、折りローラ手段45の構成について説明する。上述の中綴じステープラ40の下流側に配置された折位置Yには、図2に示すようにシート束を折り合わせる折りローラ手段45とこの折りローラ手段45のニップ位置にシート束を挿入する折りブレード46が備えられている。折りローラ手段45は互いに圧接した一対の圧接ローラで構成され、この圧接ローラは略々最大シートの幅長さに形成されている。この折りローラ手段45は、圧縮スプリングなどで互いに圧接方向に付勢されている。上記一対の圧接ローラはゴムローラなどの比較的摩擦係数の大きい材料で形成されている。これはゴムなどの軟質材によってシートを折曲げながら回転方向に移送する為であり、ゴム質材をライニング加工することによって形成しても良い。
また、図2に示すように上記の圧接ローラの圧接位置に向かって侵入する折りブレード46が進退可能に配置されている。この折りブレード46は、シート束が中綴じステープラ40で中綴じされた後、この綴じ位置を折りローラ手段45に押し込むように移動し、この動作に連動して折りローラ手段45が圧接回転することにより中綴じシートを二つ折りに中折りしていく。この途中で折りブレード46は元の位置に復帰して次のシート束の搬入に備える。折りブレードの移動位置は、折り位置Yとして図2に示されており、この位置は綴じ針で綴じられた位置Xに一致している。
[穿孔裁断装置の説明]
上記の折りローラ手段45は中折りシートを作成するとともにそのシート束を下流側に中折りシート束搬送パスBPに沿って搬送するようになっており、その下流側にはこの中折りシート束を第2排紙トレイに排出する束排出ローラ49が配置されている。上記の折りローラ手段45と束排出ローラ49との中折りシート束搬送パスBP上には、本発明に係わる中折り加工部としての穿孔裁断装置50が配置されている。
この穿孔裁断装置50は、先に説明した(4)「中綴じ増し折りモード」、(5)「中折りシート裁断モード」、(6)「中折りシート一括穿孔モード」、(7「中折りシート裁断一括穿孔モード」を実行する装置として構成されている。尚、図2に示されるように中折りシート束搬送パスBPを挟んで上方に裁断と穿孔を行う穿孔裁断ユニット51が配置され、このパスの下方には裁断や穿孔による裁断屑や穿孔屑の両方を収納する穿孔裁断屑ボックス52が配置されている。
以下、図3から図9までにより、本発明に係わる穿孔裁断装置50について詳述する。図3は図2の穿孔裁断装置50の裁断ユニット側からの説明図であり、図4は穿孔裁断装置50の穿孔ユニット側からの説明図である。図5は図3及び図4の穿孔裁断装置の裁断ユニット及び穿孔ユニットの何れも上昇位置にある断面説明図であり、図6は穿孔裁断装置50の裁断ユニットが下降位置にある断面説明図である。図7は、穿孔裁断装置50の配置説明図で、図7(a)は平面図、図7(b)は屑ボックスを含む側面図である。これらを利用して穿孔裁断装置50を説明する。
図2にあるように穿孔裁断装置50は中折りシート束搬送パスBPの上方に穿孔裁断ユニット51が配置されている。この穿孔裁断ユニット51は、図3から図7に示されるように、上流側に裁断ベースフレーム53と下流側に穿孔ベースフレーム54とが相互に組み合わされてベースフレーム55を構成している。従って、図5と図6によく示されているようにベースフレーム55の一方の面(シート搬送方向上流側面)には裁断ユニット51aが他方の面(シート搬送方向下流側面)には穿孔ユニット51bが相互にベースフレーム55を供用しながら配置されていることになる。
[裁断ユニット側の説明]
図3に戻ると、この図は図2の穿孔裁断装置50の裁断ユニット51a側からの説明図である。この裁断ユニット51aは、裁断固定刃65が取り付けられた載置台48に載置された中折りシート束の小口などを裁断するために、この裁断固定刃65を昇降して摺動する裁断刃57を配置している。図5も参照するとこの裁断刃57は裁断刃ユニット56によって支持され、この裁断刃ユニット56は、特に図示していないが、裁断ベースフレームに53に取り付けられた裁断刃ユニット56の昇降ガイドによってガイドされている。また、この裁断刃ユニット56にはこれらの昇降ガイドや裁断刃ユニット56を支持する固定フレーム68が配置されている。
昇降可能な裁断刃ユニット56は、その両側の上端部に裁断連結ブラケット61が取り付けられ、この裁断連結ブラケット61を移動させる裁断移動アーム60が配置されている。図5によく示されるように、この裁断移動アーム60の一方面から突出する裁断移動アーム軸60aは裁断連結ブラケット61に貫通している。この裁断移動アーム軸60aと離れた位置には、駆動モータとしての穿孔裁断駆動モータ70によって回転駆動される裁断移動アーム駆動軸62がこの裁断移動アーム60に個設されている。従って、穿孔裁断駆動モータ70の一方回転により駆動伝達されると裁断移動駆動ギア63を回転することにより、裁断移動アームが回転しこれにより裁断連結ブラケット61も回転しながら昇降することになり、これにより裁断刃57を支持する裁断刃ユニット56が昇降動作することになる。
次に、図3及び図6によりシート束の裁断を行う際に、予めシート束を載置台に押圧してシートのばたつきや移動を防止するシート押圧部材となる裁断シート押え58について説明する。この裁断シート押え58は裁断刃ユニット56と裁断ベースフレーム53との間に位置して昇降自在に構成されている。この昇降動作は、裁断シート押えの上端側に設けられたシート押え当接部58aが、裁断刃ユニット56の裁断刃ユニット上端当接部56aに当接支持している。この当接支持は、裁断シート押え58と裁断ベースフレーム53に取り付けられたスプリング受け69aとの間に介在する裁断シート押え加圧スプリング69によってなされている。
これは、裁断シート押え加圧スプリング69が圧縮スプリングによって構成されていることから、裁断刃ユニット56が上昇すると裁断刃ユニット上端当接部56aがシート押え当接部58aを押し上げるとこの裁断シート押え加圧スプリング69が圧縮されてバネ力が蓄積されることによる。これにより、裁断刃ユニット56が下降すると、この裁断シート押え加圧スプリング69により、裁断刃ユニット56が下降し、裁断刃57によるシート束の裁断によりも先にシート束を載置台48に押圧しシート束が移動することを防止している。
この裁断シート押え58は図5に示されているように、逆L字状となっていてその先端部である裁断シート押え先端59は平坦部となっていて、シート束を押圧し易いようになっている。
また、この裁断シート押え58を中折りシートの小口部の裁断時のみでなく、中折りシートの折り目付近を押圧させるように、裁断シート押え先端59で押圧することにより、折りローラ手段45によって折られたシート束の折り目を押すこととなる。これにより、中折りシートが排出後に開いたり膨らんだりして第2排出トレイでの集積が悪化することを、増し折り機構を増設することなく実行することができる。この増し折りの実行工程については追って説明する。
[穿孔ユニット側の説明]
次に、ベースフレーム55裏面側となる穿孔ベースフレーム54に取り付けられた穿孔ユニット51bについて、図4、図5、図6により説明する。
この穿孔ユニット51bは、穿孔ベースフレーム54に穿孔案内ロッド79を個設する案内ロッド支持フレーム80が取り付けられている。この穿孔案内ロッド79は両側に配置され、この穿孔案内ロッド79にロッド案内孔82aを有する穿孔刃ユニット82が摺動可能に取り付けられている。この穿孔刃ユニット82には、その穿孔案内ロッド79よりも穿孔ベースフレーム54よりに穿孔刃81が一括にシート束に穿孔する穿孔孔の数、図4実施例のものは4本の穿孔刃81が設けられている。一方この穿孔刃ユニット82の幅方向中央部には、穿孔刃ユニット82の穿孔ユニット軸83を軸支するとともに他端が穿孔移動アーム86に軸支された穿孔連結ブラケット84が介在配置してある。また、穿孔移動アーム86は穿孔移動アーム駆動軸87に個設されている。この穿孔移動アーム駆動軸87への穿孔裁断駆動モータ70からの駆動は、このモータが裁断時と逆方向に回転駆動することによりなされるが、この点については後述する。
従って、穿孔裁断駆動モータ70からの駆動により穿孔移動アーム駆動軸87が回転駆動すると、この駆動軸より異なった位置に設けられた位置に取り付けられた穿孔移動アーム86の穿孔アーム軸85が穿孔連結ブラケット84を昇降動作する。これによりこの穿孔連結ブラケット84に軸支持された穿孔刃ユニット82も穿孔案内ロッド79にガイドされ昇降し、この穿孔刃ユニット82に取り付けられた穿孔刃も昇降して、シート束に一括の穿孔を行うことができる。
次に、上記穿孔刃81が中折りシート束を穿孔するのに先立って、シートのばたつきやズレを防止するためこの中折りシート束を載置台48に押圧するシート押圧部材となる穿孔シート押え88について説明する。この穿孔シート押え88はベースフレーム55の一方を構成する穿孔ベースフレーム54の面に摺動昇降するように取り付けられている。この昇降摺度は、穿孔ベースフレーム54の表面に取り付けられたピンに対して穿孔シート押え88に設けられた溝部が勘合している。
この穿孔シート押え88は逆L状に構成され、底部はシートを面で押えるようにシート搬送方向の下流側に所定長さの穿孔シート押え先端89を有している。また、この低部の穿孔シート押え先端89には穿孔刃81が貫通する案内孔89aが設けられている。一方、この穿孔シート押え88の上端側には穿孔ベースフレーム54から外側に向かって突出する穿孔シート押え上端当接部90が形成され、この当接部は穿孔刃ユニット82によって支えせれている。また、この穿孔シート押え上端当接部90の上面と案内ロッド支持フレーム80との間に設けられた穿孔シート押え加圧スプリング91が介在している。この穿孔シート押え加圧スプリング91は常時穿孔シート押え上端当接部90を穿孔刃ユニット82側に付勢している。
従って、穿孔裁断駆動モータ70が穿孔刃ユニット82を昇降する方向に駆動回転した場合、穿孔刃ユニット82が下降する。この穿孔ユニットの下降により、これに支持されている穿孔シート押え88も穿孔シート押え加圧スプリング91のバネ力により中折りシート束を載置台に押圧するように下降する。この構成によれば、穿孔シート押え88に特別な駆動原を有することなく、穿孔刃81の中折りシート束への穿孔に先だってシート束を押圧して規制することができる。
さらに、この穿孔シート押え88は、これまでに説明した裁断シート押え58同様に穿孔することなく中折りシート束折り目の増し折り機構としても作用させることができる。
すなわち、この穿孔シート押え88を中折りシートへの穿孔時時のみでなく、中折りシートの折り目付近を押圧させるように、穿孔シート押え先端89で押圧することにより、折りローラ手段45によって折られたシート束の折り目を再び押すこととしなり、中折りシートが排出後に開いたり膨らんだりして第2排出トレイでの集積が悪化することを、増し折り機構を増設することなく実行することができる。この穿孔シート押え88による増し折りの実行工程については追って説明する。
[穿孔裁断装置の配置]
ここで、図7によって、穿孔裁断ユニット51の配置を説明する。図7(a)は平面図、図7(b)は屑ボックスを含む穿孔裁断装置50の側面図である。
図7からわかるように、本発明にかかる穿孔裁断装置50は、載置台48(図7では省略)を挟んで、上方に裁断ユニット51aと穿孔ユニット51bがベースフレーム55の表裏を利用して配置されている。このベースフレーム55は中折りシート束の搬送方向上流側に裁断ベースフレーム53を配置し、この裁断ベースフレーム53を含んで裁断刃57、裁断刃57を昇降する裁断刃ユニット56、裁断前に中折りシート束を押圧して規制する裁断シート押え58等の裁断機構を備えている。一方、ベースフレーム55の下流側には穿孔ベースフレーム54を配置し、この穿孔ベースフレーム54を含んで穿孔刃81、この穿孔刃81を昇降する穿孔刃ユニット82、穿孔前に中折りシート束を押圧して規制する穿孔シート押え88等の穿孔機構を備えている。
また、図7に示すように、ベースフレーム55は矩形形状として構成され、内部に駆動伝達部が配置できるように、裁断ベースフレーム53と穿孔ベースフレーム54が互いに向き合う方向に折り曲げられた板金部材で構成され内部が中空状態(中空部)になるようにしてある。(図5、図6も参照。)
上記の裁断刃ユニット56、穿孔刃ユニットを昇降駆動する駆動原である単一の穿孔裁断駆動モータ70は上記ベースフレーム55の装置手前側の上方端部でベースフレーム55をシート搬送方向上流側から下流側に向かって横切るように配置されている。駆動出力軸に取り付けられた駆動モータプーリ71は穿孔ベースフレーム54側に配置され、伝達プーリ72、伝達ベルト73を介してベースフレーム55の中空内に伝達されている。この単一の穿孔裁断駆動モータ70はその回転方向を切り替えることにより、一方回転で裁断刃ユニット56を昇降駆動し、他方回転で穿孔刃ユニット82を昇降駆動するように駆動構成されている。この点は図10を用いて追って説明する。
[中折りシート載置台]
図5に示されるように、載置台48はシートを載置するとともに、穿孔刃が貫通して中折りシート束に穿孔する際に穿孔刃81を受ける穿孔ダイ78が構成されている。従って、この載置台48は、シート搬送方向の上流側から裁断の際に裁断刃57が摺接する裁断固定刃65と、この下流側に穿孔する際に穿孔刃81を受ける穿孔ダイ78を有し、裁断固定刃65と穿孔ダイ78の間及びこの穿孔ダイ78の下流側に載置台が配置されている構成となっている。
[穿孔裁断屑ボックスの配置]
図2から図7に示されるように、穿孔処理後の穿孔屑及び裁断処理後の裁断屑の夫々は共通の屑ボックスに回収するように穿孔裁断屑ボックス52が載置台48の下方に配置してある。特に、図5に示されるように屑ボックスの上方開口は、裁断をする裁断固定刃65とこれに沿って摺動する裁断刃57よりも上流側で、穿孔をする穿孔刃81とこれが貫通する穿孔ダイ78よりも下流側となっている。中折りシート束の搬送方向に上記のような拡がりの開口の屑ボックスとすることにより裁断、穿孔の何れの屑も1ボックス内に収めることができる。
このように構成することにより、穿孔屑も裁断屑も同一に回収できるので、屑を捨てる処理を何か所も行わなくて済む。また、穿孔裁断屑ボックス52は特に図示していないが、屑の満杯を検知するセンサが設けられている。これにより、例えば裁断を行わず穿孔のみ処理する場合は大きい容量が確保できることになり、屑の廃棄回数が減ることになる。
[裁断処理動作]
次に、図8を参照して裁断の処理動作を説明する。この図8は装置の奥側からの斜視図で、図8(a)は裁断刃ユニット56が上昇位置(シート束裁断前)にある説明図である。既に図3及び図5において説明したように、裁断刃57を支持する裁断刃ユニット56が、裁断連結ブラケット61に取り付けられ、この裁断連結ブラケット61を裁断移動アームの回転により昇降する。 従って、図8(a)では裁断連結ブラケット61と裁断移動アーム60とが重なり合う位置となっていて裁断刃ユニット56は上昇した位置にある。また、裁断刃ユニット56の裁断刃ユニット上端当接部56aも上昇した位置にあるので、これに当接する裁断シート押え58も上昇した位置にある。
この上昇した位置にある裁断刃ユニットは、穿孔裁断駆動モータ70の回転駆動により、裁断移動アーム60が図8の図示反時計方向に回転すると裁断刃ユニットも図示穿孔裁断駆動モータ70側に移動しながら下降し、中折りシートの小口を裁断して最も下降した位置に位置する。この位置した位置が、図8(b)に示されている。 なお、裁断刃ユニット56の形状は図8図示の様に下向きの台形形状をしており、裁断刃57も台形の下側に沿って傾斜して取り付けられている。これにより、裁断刃57は載置台48上の裁断固定刃65との間で中折りシート束を順次に挟持するように裁断するので、裁断刃57がシート束幅方向に同時に押圧して裁断するものに比べ少ない押圧力で裁断できる。
また、既に述べたように裁断刃ユニット56と裁断ベースフレーム53との間にある裁断シート押え58は、裁断刃ユニット56の昇降に応じて昇降する。これは裁断シート押え58が裁断ベースフレーム53との間に設けられた裁断シート押え加圧スプリング69によって常時中折りシート束搬送パスBP側に付勢されているからである。図8(a)の裁断シート押え58はこの裁断シート押え加圧スプリング69に抗して裁断刃ユニット56によって支えられ、図8(b)は、裁断刃ユニットが下降しこの支えが解除されて、裁断される折りシート束を押えている状態を示している。尚、この裁断シート押え58は裁断刃57が折りシート束の上面に達するよりも前にこのシートを押圧するように位置関係が設定されている。
[穿孔処理動作]
次に、図9を参照して穿孔の処理動作を説明する。この図9は装置の奥側からの斜視図で、図9(a)は穿孔刃81が上昇位置(シート束に穿孔前)にある説明図、図9(b)は穿孔刃81が下降位置(シート束に穿孔中)にある説明図である。既に図4及び図5において説明したように、図9(a)において、中折りシート束に一括して穿孔する穿孔刃81は穿孔案内ロッド79に勘合するロッド案内孔82aを備えた穿孔刃ユニット82に個設されている。この実施例では、穿孔刃81を4本備え、折りシート束の幅方向に4つの穿孔をするようにしているが、この穿孔刃は適宜に3本または2本にすることも可能であり、例えばこの穿孔刃ユニット82を交換自在としてもよいし、穿孔刃81ごとにネジを設けて本数を調整してもよい。
この穿孔刃81を設けた穿孔刃ユニット82は、穿孔連結ブラケット84で穿孔ユニット軸83に軸支されている。この穿孔連結ブラケット84は、穿孔移動アーム86に軸支持され、この穿孔移動アーム86は、穿孔移動アーム駆動軸87に個設されている。従って、穿孔裁断駆動モータ70の一方向回転で回転する穿孔駆動軸ギア93によって穿孔移動アーム駆動軸87を回転駆動する。これにより穿孔移動アーム86を回転し、穿孔連結ブラケット84を回転して穿孔刃ユニット82を昇降させる。これにより穿孔刃81も昇降して折りシート束に穿孔することができる。
図9(a)は穿孔連結ブラケット84と穿孔移動アーム86が重なった状態であり、これにより穿孔刃81は上昇した位置にある。一方、図9(b)では、穿孔移動アーム86が回動し、これにより穿孔連結ブラケット84と穿孔移動アーム86がほぼ一直線に並んでいる。この位置は折りシート束に穿孔刃81が貫通し一括して穿孔を完了した位置で、さらに穿孔移動アームが一回転すると、図9(a)の位置に穿孔刃81に戻ることになる。
[穿孔裁断駆動モータの伝達機構]
図10と図11は、裁断ユニット及び穿孔ユニットへの駆動伝達部を説明する図で、図10この駆動伝達部を示す平面図であり、図11は穿孔裁断駆動モータ70側からの斜視図である。
まず、駆動経路は、穿孔裁断駆動モータ70から駆動モータプーリ71、これに巻回された伝達ベルト73を介して伝達プーリ72に伝えられる。続いて、伝達プーリ72からギアを介して中間プーリ74を駆動する。この中間プーリ74の駆動の一方は裁断駆動受けギア96に伝達され、他方は穿孔駆動受けギア95に伝達するように、二つのギアに歯合している。
本実施例の1つとしては、この裁断駆動受けギア96と穿孔駆動受けギア95とそれぞれの軸との間には一方の方向の回転のみでしか駆動を伝達しないワンウェイクラッチが内装されている。従って、穿孔裁断駆動モータ70の一方方向の回転駆動で、次段の裁断移動駆動ギア63に伝達され、この駆動は裁断移動アーム60を駆動してこれにより、裁断連結ブラケット61を回転昇降する。(この駆動経路は、裁断駆動伝達部として図10及び図11に実線矢印で図示されている。)この駆動により裁断刃ユニット56も昇降動作することになる。また、裁断駆動受けギア96からの駆動は裁断移動タイミングベルト97を介して他方の裁断移動駆動ギア63も同期して回転駆動する。これにより、裁断刃ユニット56はその両端が昇降動作することになる。従って、裁断刃ユニット56を昇降方向に穿孔裁断駆動モータ70が回転しているときには、穿孔駆動受けギア95内のワンウェイクラッチにより軸に駆動が伝達されず、穿孔刃ユニット82は昇降動作しない。
今度は、穿孔裁断駆動モータ70が逆方向に回転駆動すると、中間プーリ74に歯合する穿孔駆動受けギア95に内装するワンウェイクラッチにより軸に駆動が伝達される。そして、その駆動は、穿孔駆動タイミングベルト94から穿孔駆動軸ギア93に伝達され、穿孔移動アーム駆動軸87によって、穿孔移動アーム86を回転駆動する。この回転駆動により、穿孔連結ブラケット84を介して穿孔刃ユニット82を昇降動作することになる。(この駆動経路は、穿孔駆動伝達部として図10及び図11に破線矢印で図示されている。)この昇降によって、穿孔刃81が折りシート束に穿孔することになる。従って、裁断への駆動伝達同様に、穿孔刃ユニット82を昇降方向に穿孔裁断駆動モータ70が駆動回転しているときは、裁断刃駆動受けギア96内のワンウェイクラッチにより軸に駆動が伝達されず、裁断刃ユニット56は昇降動作しない。
このように、穿孔駆動受けギア95及び裁断駆動受けギア96の夫々に互いに反対方向の回転で駆動伝達するワンウェイクラッチを介在させることにより単一の駆動原で穿孔及び裁断を実行することができ、駆動減の簡素化が可能となる。
上記の駆動伝達の機構にあっては、穿孔駆動受けギア95及び裁断駆動受けギア96の夫々に互いに反対方向の回転で駆動伝達するワンウェイクラッチを用いたが、これとは別に、電磁クラッチを用いてもよい。この場合には、穿孔裁断駆動モータ70の正逆転に関係なく必要な時に駆動の結合・駆動ができる。これよれば、例えば、追って説明するように、裁断シート押え58や穿孔シート押え88の動作を行わせた後、これに続く裁断、穿孔の処理を行うことなく穿孔裁断駆動モータ70をそれまでと逆方向に駆動することにより、シート押えによる増し折りが実行できる。より具体的には、裁断刃57または穿孔刃81が折りシートに接触する前に穿孔裁断駆動モータ70をそれまでの方向と逆方向に回転することにより、裁断または穿孔を行うことなく、シート押えのみを実行して、折りシート束の折り目を押圧することができる。この増し折りの動作手順は、追って説明する。
ここで、裁断刃ユニット56を昇降する裁断連結ブラケット61、裁断移動アーム60の変形例について図12を用いて説明する。この図では、裁断移動アーム60は駆動偏心カム100に置き換えてある。一方、裁断刃ユニット56を支持する裁断連結ブラケット61は、これから突出させたブラケット移動軸61aが設けてある。このブラケット移動軸61aは駆動偏心カム100に設けた偏心カム溝101に勘合している。また、この駆動偏心カム100はその中心とはずれた位置に偏心カム駆動軸102が個設してある。この偏心カム駆動軸102はこれまで説明してきた裁断移動アーム駆動軸62に相当し、穿孔裁断駆動モータ70の駆動により回転し、駆動偏心カム100と一体に回転するようにしてある。
図12(a)は、駆動偏心カム100の偏心カム溝101に裁断連結ブラケット61のブラケット移動軸61aが勘合している断面図であり、裁断刃ユニット56が上昇位置にある状態を示している。図12(b)はこの状態の正面図であり、この位置から反時計方向に駆動偏心カム100が回転すると、偏心カム溝101に勘合しているブラケット移動軸61aも下降を始める。そのまま駆動偏心カム100が回転すると、図12(c)に示す様に裁断連結ブラケット偏心カム溝に沿って移動し、裁断ユニットも、中折りシートを裁断する下降位置に移動する。その後引き続き、駆動偏心カム100が反時計方向に回転すると図12(a)の状態に復帰するようになる。
ところで、上記の駆動偏心カム100を用いると、穿孔裁断駆動モータ70の駆動伝達経路中に上述した電磁クラッチを介在させて、この穿孔裁断駆動モータ70の駆動を正逆転させ。一旦裁断方向に裁断刃ユニット56を下降し、裁断シート押え58でシート押えた後、裁断することなく、穿孔裁断駆動モータ70を逆回転させれば、中折りシートを裁断するこことなく、シート押えのみを実行できる。この裁断側の駆動中は、穿孔側の駆動は電磁クラッチで駆動を断っている。
上記、変形例にあっては、裁断刃ユニット56を昇降する裁断連結ブラケット61、裁断移動アーム60の変形例について図12を用いて説明したが、穿孔側の穿孔移動アーム86を駆動偏心カムに置き換えてもよく、この場合には、穿孔シート押え88で中折りシートのみでシートを押えて、穿孔しないことも実行できる。
[穿孔動作工程の説明]
ここから、これまでに説明した穿孔裁断装置50による穿孔及び裁断の動作工程について図13により説明する。
図13(a)は穿孔裁断装置50が、折りシート束を受け入れる初期位置(ホームポジション位置)を示し、裁断刃57、これを支持する裁断刃ユニット56、これに係合する裁断シート押え58は上昇位置にある。一方、ベースフレーム55の裏面側に配置された穿孔刃81、これを支持する穿孔刃ユニット82、これに係合する穿孔シート押え88も上昇位置にある。
この状態で、オペレータが、例えば「中折りシート裁断一括穿孔モード」や「中折りシート一括穿孔モード」を予め指定すると、図2に示されるように折りシート束が折りローラ手段45から中折りシート束搬送パスBPに沿って穿孔裁断装置50に搬入されてくる。
この状態は、図13(b)に示され、中折りシートは折り側が先端として搬送され、これを穿孔裁断装置50の入り口に設けた入口センサSENによって検出されたから所定量搬送したところで停止する。この所定量は中折りシートの先端側に穿孔する位置である。この位置に中折りシートが至ると穿孔裁断駆動モータ70を一方側に駆動する。この駆動により、穿孔移動アーム86が回転し、穿孔刃ユニット82は載置台48側に下降する。この穿孔刃ユニット82の下降により、穿孔シート押え88との係合が外される。これにより、穿孔シート押え88はまず中折りシートがばたついたり移動したりしない様に載置台48に押圧する。
次に、図13(c)に示す様に、中折りシートが穿孔シート押え88により規制された状態で、穿孔裁断駆動モータ70をこれまでと同じ方向に駆動し、穿孔移動アーム86が最も下方に位置した(図9(b)参照)に至る過程で穿孔刃ユニット82が下降し、これにより穿孔刃81が載置台48の穿孔ダイ78に貫通して、中折りシートに穿孔をおこなう。
この中折シートへの穿孔刃81よる穿孔がなされた後も、穿孔裁断駆動モータ70はこれまでと同じ方向に回転を継続する。すると、穿孔刃ユニット82は上昇し、上昇途中から穿孔シート押え88を持ち上げるように係合して、この穿孔シート押え88も上昇し、図13(h)に示す状態となる。穿孔処理が施された中折りシートは第2排出トレイに排出され、束集積される。その後、図11(a)の状態に至り、次の中折りシートの搬入を待つ。
[裁断動作工程の説明]
次に、裁断動作の工程について説明する。オペレータにより、「中折りシート裁断モード」、あるいは「中折りシート裁断一括穿孔モード」が指定されると、穿孔処理が指定されている場合は、この穿孔処理を図13(b)から図13(d)のように行う。次に、裁断処理は、図13(a)の状態で中折りシートの搬入を待つ。
裁断処理は、まず先ほどの入り口センサSENにより、紙中折りシートの後端側(小口側)の端部を検出してから、所定量搬送した位置で中折りシートを停止する。この停止状態で図13(e)に示す様に、穿孔裁断駆動モータ70を穿孔処理とは逆方向の他方側に回転駆動する。この駆動により、裁断移動アーム60が回転し、裁断刃ユニット56を下降させる。(図8参照)この裁断刃ユニット56の下降により、裁断シート押え58との係止が解除され、裁断シート押え58は中折りシートの小口側を載置台48に押圧してばたつきなどを規制する。
次に、図13(f)に示す様に、中折りシートが裁断シート押え58により規制された状態で、穿孔裁断駆動モータ70をこれまでと同じ方向(他方側)に駆動する。この駆動により、裁断移動アーム60が最も下方に位置した(図8(b)参照)に至る過程で裁断刃ユニット56が下降し、これにより裁断刃57が載置台48の裁断固定刃65に摺動するように下降して、中折りシートの小口の裁断処理をおこなう。
この中折シートへの裁断刃57よる裁断がなされた後も、穿孔裁断駆動モータ70はこれまでと同じ方向(他方側)に回転を継続する。すると、裁断刃ユニット56は上昇し、上昇途中から裁断シート押え58を持ち上げるように係合して、この裁断シート押え58も上昇し、図13(h)に示す状態となる。裁断処理が施された中折りシートは第2排出トレイに排出され、束集積される。その後、図13(a)の状態に至り、次の中折りシートの搬入を待つ。
なお、図13(a)から図13(h)までの動作は、穿孔裁断駆動モータ70の駆動伝達系にワンウェイクラッチを設け、駆動回転方向の切り替えにより、穿孔処理と裁断処理を切り分けたが、例えば、駆動伝達中に電磁クラッチを設けこのクラッチの切り替えにより、穿孔、裁断処理の切り替えを行ってもよい。
[シート押えによる増し折り処理]
この電磁クラッチの切り替えを利用すれば、裁断シート押え58と穿孔シート押え88を、裁断や穿孔の処理を行わないときにも、図14、図15に示すように中折りシートの折り目付近をこれらにより押圧して、第2排出トレイに排出された後に折りシートが拡かったり、膨らんだりすることを少なくする増し折り処理が可能となる。
図14には、ベースフレーム55の中折りシートの搬送方向の上流側に位置する裁断ベースフレーム53に位置する裁断シート押え58と、下流側に位置する穿孔ベースフレーム54に設けられた穿孔シート押え88を増し折り処理として採用したものである。
[シート枚数が多い場合の増し折り処理]
この図14は比較的、枚数の多い折り厚さがある場合の、増し折り処理を示している。まず、オペレータにより「中折り増し折りモード」が指定する。この状態で、図14(a)に示す様に、入口センサSENが中折りシート束搬送パスBP中に、中折りシートが搬送されてくることを検出すると、まず、裁断側の駆動伝達が可能なように裁断側の電磁クラッチをONする。この状態で、裁断刃ユニット56が下降するように穿孔裁断駆動モータ70を駆動すると、図14(b)に示す様に裁断刃ユニット56が下降し、これにより裁断シート押え58も下降する。この裁断シート押え58が押圧する中折りシートの位置はシートの折り目位置とすれば、より効果的に増し折りが可能となる。次に、電磁クラッチをONさせたまま、穿孔裁断駆動モータ70をこれまでと逆方向に駆動すると、裁断刃ユニット56は、裁断刃57で中折りシートを裁断することなく、上昇する。この裁断刃ユニット56の上昇状態で穿孔裁断駆動モータ70の駆動を停止し、裁断側の電磁クラッチもOFFにする。
この状態で、裁断シート押え58で増し折りさせた中折りシートを搬送し、この中折りシートの折り目が、穿孔シート押え88の下に搬送されると、今度は穿孔側の電磁クラッチをONとして、穿孔裁断駆動モータ70を穿孔刃ユニット82が下降する方向に駆動回転差する。この駆動により、穿孔刃ユニット82が下降し、これにより、穿孔シート押え88も下降して、中折りシートの折り目を押圧して増し折りを実行する。ここで穿孔処理を行わない場合には、図14(e)に示す様に、穿孔側の電磁クラッチをON状態のまま、穿孔裁断駆動モータ70を逆転して穿孔刃ユニット82を上昇して穿孔シート押えも88も上昇させる。この状態で、折りシートを下流側に搬送して、第2排紙トレイ22に束排出する。
図14は、折りシート枚数が多い場合、裁断シート押え58と穿孔シート押え88の2度にわたる増し折りを実行している。この折り枚数は、画像形成装置Aからの信号で設定してもよいし、あるいは、裁断シート押え58の下降位置を図示しないセンサによってこの裁断シート押え58が通過したかの有無、例えば、通過を検出しないと折りシートの厚さが大きいと判断してもよい。
尚、折りシート枚数が多い場合を(本実施例にあっては、10枚以上としているが、シートの厚さによっては8枚程度、また、コート紙の様なシート材質などによっても増し折りの回数を変更してもよい。)
[シート枚数が少ない場合の増し折り処理]
図15において、今度は中折りシートの枚数が少ない場合(本実施例にあっては3枚から10枚程度)の増し折り処理について説明する。この場合には、束排出後に折りシートが拡がったり膨らんだりすることが少ないので、裁断シート押え58あるいは穿孔シート押え88の一方のみを使用して増し折り処理を行う。この場合の処理は、まず図15(a)の裁断シート押え58、穿孔シート押え88の何れもが上昇位置にある初期位置状態で折りシート束の搬入を待つ。
この折りシートの先端が入口センサSENに検出されてから、所定時間経過後に、折りシートの折り目位置が裁断シート押えの下方に位置すると図15(b)に示す様に、穿孔裁断駆動モータ70を裁断刃ユニット56が下方に位置する方向に回転させる。これにより裁断刃ユニット56が下降し、これに応じて裁断シート押え58が下降して、折りシートの折り目を押圧する。その後、穿孔裁断駆動モータ70が逆方向に回転させると、図15(c)に示す様に裁断シート押え58は上昇して初期の位置に戻る。これとともに増し折り処理されたシートは第2排紙トレイ22に向けて排出される。
尚、図15(d)に示すものは、穿孔シート押え88を増し折りとして利用したもので、動作は裁断シート押え58のものと同様にしている。
尚、この図15に示す増し折りを行う場合は、図14の場合と同様に穿孔裁断駆動モータ70からの駆動伝達系には電磁クラッチに駆動の切り入りが行われる。
また、中折りシートの枚数が1枚から3枚程度のときは、特に増し折りをせずに、第2排紙トレイに排出してもよい。
[制御構成の説明]
これまで、説明したシート穿孔裁断装置50を備えるシート処理装置B及びこのシート処理装置を含む画像形装置Aの制御構成を図16のブロック図により説明する。画像形成手段を備える画像動作制御部110は、コントロールパネルに設けられた入力手段111から所望の処理を入力する。この入力はモード設定手段によって、シート処理装置Bのシート処理制御部115を制御する。
本実施例のシート処理装置Aのモードは既に説明したように、つぎのモードを備えている。
すなわち、(1)画像形成がされたシートを第1排紙トレイ21に収容する「プリントアウトモード」。(2)本体排紙口3からのシートを束状に部揃ええしてー端面綴じステープル装置33で綴じ後第1排紙トレイ21に収納する「ステープル綴じモード」。(3)本体排紙口3からのシートを第2の処理トレイであるスタッカ部35で束状に部揃えしてこのシート束の中程を中綴じステープラ40で綴じ後、冊子状に折り畳んで第2排紙トレイ22に収納する「シート束中綴じ束折りモード」。(4)中綴じして冊子状に折り畳んだシート束の折り目付近を裁断シート押え58あるいは穿孔シート押え88であるいは両シート押え増し折りして、第2排紙トレイ22に収納する「中折り増し折りモード」。(5)中綴じして冊子状に折り畳んだシート束の小口側を裁断して端面を揃え、第2排紙トレイ22に収納する「中折りシート裁断モード」。(6)中綴じして冊子状に折り畳んだシート束の折り目付近に束を一括して穿孔して、第2排紙トレイ22に収納する「中折りシート一括穿孔モード」。(7)中綴じして冊子状に折り畳んだシート束の小口側を裁断して端面を揃えるとともに折り目付近に穿孔する「中折りシート裁断一括穿孔モード」を指定可能としている。
シート処理装置Bは、上記の指定されたモードによって動作可能とされるシート処理制御部115と、動作プログラムを格納したROMと、制御データを記憶したRAMを備えている。そして、このシート処理制御部115は、この装置内のシート搬送を制御するシート搬送制御部116と、1枚ごとにシートに1枚穿孔ユニットで穿孔処理を行う1枚穿孔制御部117と、処理トレイ29でシートの集積制御を行う処理トレイ制御部118と、この処理トレイ29にシート束として集積されたシートの端面側を綴じ、綴じ後排出する端面綴じ制御部119を備えている。
シート束のシート搬送方向の1/2付近を綴じる中綴じたり中折りしたりする場合、シートのスタッカ部35にシート束を集積するスタッカ部制御部120を有する。このスタッカ部制御部120は、1枚ずつスタッカ部35に搬入してくるシートの先端を規制するストッパー38や図示していないシート側縁整合部材で整列したシート束を生成する。さらに、シート束の中程にステープル針等を打ち込むように中綴じステープラを制御する中綴じ制御部と中綴じされたシート束を折りブレード46で折りローラ手段45に押し込んで中折りを施すように制御するシート中折り制御部122を備える。
この中折りシートに対して、これまで説明した「中折り増し折りモード」、「中折りシート裁断モード」、「中折りシート一括穿孔モード」、「中折りシート裁断一括穿孔モード」に従って、穿孔裁断装置50を制御する増し折り制御を含む中折りシート一括穿孔裁断制御部123を備える。その後、これらの増し折り、裁断、一括穿孔が終了した中折折りシートは、束移送を兼用する折りローラ手段45、束排出ローラ49を制御する中折シート排出制御部124により制御されて第2排紙トレイに排出集積される。
本発明に特に関連する、中折りシート一括穿孔裁断制御については、これまで各機構の説明及び図13から図15までの各動作工程で説明したので、ここでの説明は省略するが、その内容で穿孔裁断装置50を制御する。
A 画像形成装置
B シート処理装置
X 接着剤塗布位置
Y 折り位置
35 スタッカ部
40 中綴じステープラ
45 折りローラ手段
49 束排出ローラ
50 穿孔裁断装置
51 穿孔裁断ユニット
52 穿孔裁断屑ボックス
53 裁断ベースフレーム
54 穿孔ベースフレーム
55 ベースフレーム
56 裁断刃ユニット
57 裁断刃
58 裁断シート押え
60 裁断移動アーム
61 裁断連結ブラケット
62 裁断移動アーム駆動軸
65 裁断固定刃
69 裁断シート押え加圧スプリング
70 穿孔裁断駆動モータ
78 穿孔ダイ
81 穿孔刃
82 穿孔刃ユニット
84 穿孔連結ブラケット
86 穿孔移動アーム
88 穿孔シート押え
91 穿孔シート押え加圧スプリング
95 穿孔駆動受けギア(ワンウェイクラッチ付)
96 裁断駆動受けギア(ワンウェイクラッチ付)
123 中折りシート一括穿孔裁断制御部

Claims (12)

  1. シートを中折りする中折り部と、
    この中折り部の下流側に位置し、中折り処理した中折りシートを載置する載置台と、
    この載置台上の中折りシートに穿孔および/または裁断を行う中折り加工部と、
    この中折り加工部の処理に先立ち中折りシートを載置台に押圧するシート押圧部材とを備えたシート処理装置であって、
    このシート押圧部材を、上記中折り部で折り処理したシートの折り目をさらに載置台との間で押圧する増し折り部材として動作させることを特徴とするシート処理装置。
  2. 上記シート押圧部材は、シートの端部を検出して折りシートの折り目位置を設定し、この折り目位置を載置台に押圧して増し折り動作を行うことを特徴とする請求項1に記載のシート処理装置。
  3. 上記シート押圧部材は、折りシートの折り枚数、材質、厚さ等の折りシートの属性情報によって上記の増し折りの繰り返し回数、増し折り位置を制御することを特徴とする請求項2に記載のシート処理装置。
  4. 上記中折り加工部は中折りシートに穿孔する穿孔部と中折りシートの小口部を裁断する裁断部とを備え、上記シート押圧部材はこの穿孔部及び裁断部夫々に隣接して設けられていることを特徴とする請求項3に記載のシート処理装置。
  5. 搬送されてくるシートをスタッカ部に集積し、束となったシートを中折りする中折り部と、この中折り部の下流側に位置して、中折りシートの裁断及び穿孔処理を施す装置であって、
    裁断用固定刃と穿孔用ダイを有しシート束を載置する載置台と、
    この載置台の上方に配置されたベースフレームと、
    このベースフレームのシート搬送方向上流側の面に、上記載置台の裁断用固定刃に対して昇降して中折りシートを裁断する裁断刃とこの裁断刃に隣接した位置で裁断刃の裁断処理に先だって中折りシートを載置台に押圧する裁断用のシート押え部材と、上記裁断刃を昇降移動する裁断駆動伝達部とからなる裁断ユニットを配置し、
    上記ベースフレームの反対側の面に、載置台の穿孔用ダイに対して昇降してシート束に穿孔処理を施す穿孔刃と、この穿孔刃に隣接した位置で穿孔刃の裁断処理に先だって中折りシートを載置台に押圧する穿孔用のシート押え部材と、上記穿孔刃を昇降移動する穿孔駆動伝達部とからなる穿孔ユニットを配置するとともに、上記シート押圧部材を、裁断及び/または穿孔をすることのない折りシートであっても、折りシートの折り目をさらに載置台との間で押圧する増し折り部材として動作させることを特徴とするシート処理装置。
  6. 上記ベースフレームには、上記裁断駆動伝達部及び穿孔駆動伝達部に駆動を付与する駆動モータを配置したことを特徴とする請求項5に記載のシート処理装置。
  7. 上記裁断ユニット、ベースフレーム、穿孔ユニットの夫々は、前記載置台上を搬送されてくるシート束の搬送方向に沿い、この順に配置されていることを特徴とする請求項6に記載のシート処理装置。
  8. 上記駆動モータは、その一方の回転方向で裁断駆動伝達部を介して裁断刃を昇降し、他方への回転方向で穿孔駆動伝達部を介して穿孔刃を駆動したことを特徴とする請求項7に記載のシート処理装置。
  9. 前記裁断用のシート押え部材は、L字状に形成され、その上端側が裁断刃の昇降に連動するように裁断刃と係合離脱可能に構成し、前記穿孔用のシート押え部材は、L字状に形成され、その上端側が穿孔刃の昇降に連動するように穿孔刃と係合離脱可能に構成したことを特徴とする請求項8に記載のシート処理装置。
  10. 上記ベースフレームは、内部に中空を有する矩形形状からなり、その中空部に上記裁断駆動伝達部及び上記穿孔駆動伝達部の一部または全部を配置したことを特徴とする請求項9に記載のシート処理装置。
  11. 前記駆動モータは、上記ベースフレームのシート束の幅方向端部であってベースフレームをシート搬送方向に横切るように配置したことを特徴とする請求項10記載のシート処理装置。
  12. 順次シート上に画像形成する画像形成手段と、
    この画像形成手段からのシートに所定の処理を施すシート処理装置とから構成され、
    このシート処理装置は請求項1ないし11に記載の構成を備えていることを特徴とする画像形成装置。
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