JP2015188325A - 芝刈機のブレード取付構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】衝撃吸収部材を破断させることなく、出力軸に衝撃荷重が伝達することを抑制できる芝刈機のブレード取付構造を提供する。【解決手段】芝刈機のブレード取付構造20は、エンジン15の出力軸16にブレードホルダ21の軸取付部31が取り付けられ、ブレードホルダ21のブレード取付部33に芝刈ブレード22が取り付けられている。ブレードホルダ21は、軸取付部31およびブレード取付部33間に介在された連結脚部35を含んでいる。連結脚部35で軸取付部31およびブレード取付部33がつながれている。さらに、連結脚部35は、軸取付部31からブレード取付部33に向けて肉厚寸法T1が漸次小さくなるように形成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、動力源の出力軸にブレードホルダを介して芝刈ブレードが取り付けられる芝刈機のブレード取付構造に関する。
芝刈機のなかには、動力源の下方に出力軸が延出され、出力軸の下端部にブレードホルダの筒部が嵌合され、ブレードホルダの下端部に芝刈ブレードがボルトで取り付けられたものが知られている。
芝刈機で芝草を刈る際には、動力源の回転を出力軸およびブレードホルダを介して芝刈ブレードに伝え、芝刈ブレードを回転させることにより芝刈ブレードで芝草を刈る芝刈り作業をおこなう(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、特許文献1の芝刈機は、芝刈作業中に、芝刈ブレードがスプリンクラーなどの障害物に当たり、芝刈ブレードや出力軸が変形することが考えられる。
この対策として、ブレードホルダの下端部に芝刈ブレードが剪断ピン(すなわち、衝撃吸収部材)を介して取り付けられた芝刈機が知られている。この芝刈機によれば、芝刈ブレードがスプリンクラーなどの障害物に当たった場合に、剪断ピンを破断させて出力軸への衝撃荷重の伝達を抑制することにより出力軸の変形を防止できる(例えば、特許文献2参照。)。
実公平5−22031号公報 実公昭61−29号公報
しかし、特許文献2の芝刈機は、出力軸への衝撃荷重の伝達を抑制するために剪断ピンを破断させる必要がある。剪断ピン(すなわち、衝撃吸収部材)が破断することにより、剪断ピンが芝刈ブレードから外れ、地面に落下する。このため、落下した剪断ピンの回収に手間がかかり、この観点から改良の余地が残されていた。
本発明は、衝撃吸収部材を破断させることなく、出力軸に衝撃荷重が伝達することを抑制できる芝刈機のブレード取付構造を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、動力源の出力軸にブレードホルダの軸取付部が取り付けられ、前記ブレードホルダのブレード取付部に芝刈ブレードが取り付けられる芝刈機のブレード取付構造において、前記ブレードホルダは、前記軸取付部および前記ブレード取付部間に介在され、前記軸取付部および前記ブレード取付部をつなぐ連結脚部を含み、該連結脚部は、前記軸取付部から前記ブレード取付部に向けて肉厚寸法が漸次小さくなるように形成されることを特徴とする。
請求項2は、前記連結脚部は、前記出力軸中心の周囲に配した複数のステイ脚部または円筒脚部からなり、前記複数のステイ脚部間の間隔または前記円筒脚部の内径が、前記軸取付部から前記ブレード取付部に向けて漸次大きくなるように形成されることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、ブレードホルダに連結脚部(すなわち、衝撃吸収部材)を備え、連結脚部で軸取付部およびブレード取付部をつないだ。
ここで、連結脚部の上端部が軸取付部に連結され、連結脚部の下端部がブレード取付部に連結される。よって、芝刈ブレードがスプリンクラーなどの障害物に当たった場合に、衝撃荷重が芝刈ブレードおよびブレード取付部を経て連結脚部の下端部に入力する。
連結脚部の下端部に衝撃荷重が入力することにより、連結脚部の上端部に大きな曲げモーメントやねじりモーメント(トルク)が作用する。
そこで、連結脚部を、軸取付部側の上端部からブレード取付部側の下端部に向けて肉厚寸法が漸次小さくなるように形成した。よって、衝撃荷重(応力)に対する連結脚部の降伏点を上端部から下端部までの全域において略均等にできる。換言すれば、衝撃荷重に対する連結脚部の剛性・強度を上端部から下端部までの全域において略均等に設定できる。
これにより、連結脚部の下端部に衝撃荷重が入力した場合に、連結脚部の全域を好適に変形させて、連結脚部に作用する曲げモーメントやねじりモーメントを効率よく吸収することができる。
このように、連結脚部を変形させて曲げモーメントやねじりモーメントを吸収することにより、連結脚部を破断させることなく、出力軸に衝撃荷重が伝達することを抑制できる。
一方、芝刈ブレードで芝草を刈る際に、連結脚部の下端部に比べて連結脚部の上端部に大きな負荷(荷重)がかかる。この連結脚部は、軸取付部側の上端部からブレード取付部側の下端部に向けて肉厚寸法が漸次小さくなるように形成されている。
よって、通常の芝刈作業中に、芝刈ブレードから連結脚部の上端部に入力する負荷(荷重)を好適に支えることができる。したがって、動力源の回転を連結脚部を介して芝刈ブレードに安定的に伝え、芝刈ブレードを回転させることにより芝刈ブレードで芝草を刈ることができる。
請求項2に係る発明では、連結脚部を複数のステイ脚部や円筒脚部で形成した。さらに、複数のステイ脚部間の間隔や円筒脚部の内径を、軸取付部からブレード取付部に向けて漸次大きくなるように形成した。
よって、連結脚部を変形させて衝撃荷重を吸収した場合でも、複数のステイ脚部間や円筒脚部の内部に空間を確保できる。これにより、空間に工具を差し込み、差し込んだ工具で出力軸からブレードホルダを外して、ブレードホルダとともに芝刈ブレードを取り外すことができる。
本発明に係る芝刈機のブレード取付構造(実施例1)を備えた歩行型芝刈機を示す側面図である。 実施例1のブレード取付構造を示す断面図である。 図2のブレード取付構造を示す斜視図である。 図2の4部拡大図である。 図3の5矢視図である。 実施例1のブレード取付構造を備えた芝刈機で芝草を刈る例を説明する図である。 実施例1のブレード取付構造で衝撃荷重を吸収する例を説明する図である。 実施例1の連結脚部が変形した状態においてブレードホルダを出力軸から取り外す例を説明する図である。 本発明に係る芝刈機のブレード取付構造(実施例2)を示す正面図である。 本発明に係る芝刈機のブレード取付構造(実施例3)を示す断面図である。 図10のブレード取付構造を示す斜視図である。 図11の12矢視図である。 本発明に係る芝刈機のブレード取付構造(実施例4)を示す斜視図である。 図13のブレード取付構造を示す断面図である。 図13の15矢視図である。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、実施例においては芝刈機の代表例として歩行型芝刈機10について説明する。また、芝刈機のブレード取付構造20を以下「ブレード取付構造20」と略記して説明する。
実施例1に係る歩行型芝刈機10について説明する。
図1に示すように、歩行型芝刈機10は、下方が開放されたハウジング11と、ハウジング11に設けられた前輪12および後輪13と、ハウジング11の後部に設けられた操作ハンドル14と、ハウジング11の上部に備えたエンジン(動力源)15と、エンジン15から下方に延ばされた出力軸16と、出力軸16に取り付けられたブレード取付構造20とを備えている。
ブレード取付構造20は、出力軸16に取り付けられたブレードホルダ21と、ブレードホルダ21に取り付けられた芝刈ブレード22とを備えている。よって、出力軸16の回転がブレードホルダ21を介して芝刈ブレード22に伝えられる。
この歩行型芝刈機10は、ブレードホルダ21のプーリ39およびギヤ減速機構25に駆動ベルト26がかけられている。よって、エンジン15が駆動されることにより、出力軸16の回転がブレードホルダ21(すなわち、プーリ39)および駆動ベルト26を経てギヤ減速機構25に伝えられる。ギヤ減速機構25で後輪13を回転することにより歩行型芝刈機10が自走する。
また、出力軸16の回転がブレードホルダ21を経て芝刈ブレード22に伝えられ、芝刈ブレード22が回転する。これにより、歩行型芝刈機10を自走させながら芝刈ブレード22で芝草を刈ることができる。
図2、図3に示すように、ブレードホルダ21は、出力軸16の下部16aに取り付けられる軸取付部31と、芝刈ブレード22が取り付けられるブレード取付部33と、軸取付部31およびブレード取付部33間に介在される連結脚部35とを含む。
軸取付部31は、ブレードホルダ21の上部に円筒状に形成されている。軸取付部31の内部に挿入孔37が軸取付部31と同軸上に形成され、挿入孔37の上端37aが開口されている。さらに、軸取付部31は、挿入孔37の下端部を塞ぐ底部38と、外部に形成されたプーリ39とを有する。底部38に貫通孔41が形成されている。
軸取付部31の挿入孔37に出力軸16の下部16aが嵌入され、貫通孔41に差し込まれたボルト42が出力軸16のねじ孔17にねじ結合されている。これより、軸取付部31が出力軸16の下部16aに取り付けられている。
軸取付部31および出力軸16(下部16a)がキー(図示せず)で連結されることにより、出力軸16の回転が軸取付部31に伝えられる。
軸取付部31の下部にプーリ39が設けられることにより、プーリ39が連結脚部35の上方に配置されている。プーリ39およびギヤ減速機構25(図1参照)に駆動ベルト26がかけられることにより、出力軸16の回転がブレードホルダ21、駆動ベルト26およびギヤ減速機構25を介して後輪13(図1参照)に伝えられる。
ブレード取付部33は、上面視略矩形状に形成され、中央に円形状の開口部45が形成され、開口部45の両側に一対のボス46,47が隆起されている。一対のボス46,47にねじ孔46a,47aがそれぞれ形成され、各ねじ孔46a,47aが芝刈ブレード22の貫通孔51に対してそれぞれ同軸上に配置されている。
一方の貫通孔51を貫通したボルト48が一方のねじ孔46aにねじ結合され、他方の貫通孔51を貫通したボルト48が他方のねじ孔47aにねじ結合されている。これにより、ブレード取付部33の下面に芝刈ブレード22が一対のボルト48で取り付けられている。
芝刈ブレード22は、一対のねじ孔46a,47aに対して同軸上に形成された一対の貫通孔51と、一対の貫通孔51の間に形成された円形のブレード開口部52とを有する。ブレード開口部52は、ブレード取付部33の開口部45と同軸上に配置されている。
図4に示すように、連結脚部35は、軸取付部31およびブレード取付部33間に介在される複数のステイ脚部55,56を含む衝撃吸収部材である。以下、複数のステイ脚部55,56の一方を第1ステイ脚部55、他方を第2ステイ脚部56として説明する。
第1ステイ脚部55は、下端部55aが一方のボス46および開口部45間に連結され、下端部55aから軸取付部31の一方側の下部31aに向けて立ち上げられ、一方側の下部31aに上端部55bが連結されている。第1ステイ脚部55に対向する位置に第2ステイ脚部56が設けられている。
第2ステイ脚部56は、第1ステイ脚部55と左右対称に形成されている。すなわち、第2ステイ脚部56は、下端部56aが他方のボス47および開口部45間に連結され、下端部56aから軸取付部31の他方側の下部31bに向けて立ち上げられ、他方側の下部31bに上端部56bが連結されている。
よって、第1ステイ脚部55および第2ステイ脚部56(すなわち、連結脚部35)で軸取付部31およびブレード取付部33がつながれている。この状態において、第1ステイ脚部55および第2ステイ脚部56が出力軸16の中心18の周囲に配されている。
連結脚部35の下端部35aが、第1ステイ脚部55および第2ステイ脚部56の各下端部55a,56aで構成される。また、連結脚部35の上端部35bが、第1ステイ脚部55および第2ステイ脚部56の各上端部55b,56bで構成される。
図5に示すように、第1ステイ脚部55は、上端部55bから下端部55aに向けて幅寸法W1が均一に形成されている。また、第2ステイ脚部56は、第1ステイ脚部55と同様に、上端部56bから下端部56aに向けて幅寸法W1が均一に形成されている。
図4に戻って、第1ステイ脚部55は、軸取付部31側の上端部55bからブレード取付部33側の下端部55aに向けて肉厚寸法T1が漸次小さくなるように形成されている。また、第2ステイ脚部56は、軸取付部31側の上端部56bからブレード取付部33側の下端部56aに向けて肉厚寸法T1が漸次小さくなるように形成されている。
第1ステイ脚部55および第2ステイ脚部56(すなわち、連結脚部35)の肉厚寸法T1を上端部から下端部に向けて漸次小さくした理由は次の通りである。
すなわち、連結脚部35の上端部35bが軸取付部31に連結され、連結脚部35の下端部35aがブレード取付部33に連結される。よって、芝生に設けられたスプリンクラーなどの障害物に芝刈ブレード22が当たった場合に、衝撃荷重が芝刈ブレード22およびブレード取付部33を経て連結脚部35の下端部35aに入力する。
連結脚部35の下端部35aに衝撃荷重が入力することにより、連結脚部35の上端部35bに大きな曲げモーメントやねじりモーメント(トルク)が作用する。
そこで、連結脚部35を、軸取付部31側の上端部35bからブレード取付部33側の下端部35aに向けて肉厚寸法T1が漸次小さくなるように形成した。よって、衝撃荷重(応力)に対する連結脚部35の降伏点を上端部35bから下端部35aまでの全域において略均等にできる。換言すれば、衝撃荷重に対する連結脚部35の剛性・強度が上端部35bおよび下端部35a間の全域において略均等に設定されている。
これにより、連結脚部35の下端部35aに入力した衝撃荷重で、連結脚部35の全域を好適に変形させて、入力した衝撃荷重を効率よく吸収できる。
また、芝刈ブレード22で芝草を刈る際に、連結脚部35の下端部35aに比べて連結脚部35の上端部35bに大きな負荷(荷重)がかかる。この連結脚部35は、上端部35bから下端部35aに向けて肉厚寸法T1が漸次小さくなるように形成されている。
よって、芝刈作業中に、芝刈ブレード22から連結脚部35の下端部35aを経て上端部35bに入力する負荷(荷重)を好適に支えることができる。
さらに、連結脚部35は、第1ステイ脚部55および第2ステイ脚部56間の間隔H1が上端部35bから下端部35aに向けて漸次大きくなるように形成されている。よって、連結脚部35間に形成された空間58が、上端部35bから下端部35aに向けて漸次大きくなるように形成されている。
これにより、連結脚部35を変形させて衝撃荷重を吸収した場合でも、連結脚部35(すなわち、各ステイ脚部55,56)間の空間58が工具を差込可能に確保される。
また、連結脚部35が第1ステイ脚部55および第2ステイ脚部56の2本の脚部で構成されている。よって、第1ステイ脚部55および第2ステイ脚部56間の側部開口59から各ステイ脚部55,56の内部(すなわち、空間58)を見ることができ、さらに、側部開口59から空間58に手を差し込むことができる。
つぎに、ブレードホルダ21の連結脚部35で衝撃荷重F1を吸収する例を図6、図7に基づいて説明する。なお、図6、図7においては、連結脚部35で衝撃荷重F1を吸収する作用の理解を容易にするためにプーリ39から駆動ベルト26を外した状態を示す。
図6(a)に示すように、芝刈ブレード22を矢印Aの如く回転させて芝刈ブレード22で芝草を刈る。この際に、連結脚部35の下端部35aに比べて連結脚部35の上端部35bに大きな負荷(荷重)がかかる。
ここで、連結脚部35は、軸取付部31側の上端部35bからブレード取付部33側の下端部35aに向けて肉厚寸法T1(図2参照)が漸次小さくなるように形成されている。
よって、芝刈作業中に、芝刈ブレード22から連結脚部35の下端部35aを経て上端部35bに入力する負荷(荷重)を好適に支えることができる。すなわち、エンジン15(図1参照)の回転を連結脚部35を介して芝刈ブレード22に安定的に伝えることができる。これにより、芝刈ブレード22が回転して芝刈ブレード22で芝草を刈ることができる。
図6(b)に示すように、芝刈ブレード22で芝草を刈る芝刈作業中に、芝刈ブレード22がスプリンクラー61などの障害物に当たる。芝刈ブレード22が障害物に当たることにより、衝撃荷重F1が芝刈ブレード22およびブレード取付部33を経て連結脚部35の下端部35aに入力する。
連結脚部35の下端部35aに衝撃荷重F1が入力することにより、連結脚部35の上端部35bに大きな曲げモーメントやねじりモーメントが作用する。ここで、連結脚部35は、衝撃荷重F1に対する降伏点が上端部35bおよび下端部35a間の全域において略均等に設定されている。
図7に示すように、連結脚部35の下端部35aに入力した衝撃荷重F1で、連結脚部35の全域を好適に変形させることができる。これにより、衝撃荷重F1により連結脚部35に作用する曲げモーメントやねじりモーメントを効率よく吸収できる。
このように、連結脚部35の全域を変形させて曲げモーメントやねじりモーメントを吸収することにより、連結脚部35を破断させることなく、出力軸16に衝撃荷重が伝達することを抑制できる。
ついで、連結脚部35が変形した状態においてブレードホルダ21を出力軸16から取り外す例を図8に基づいて説明する。
図8に示すように、第1ステイ脚部55および第2ステイ脚部56は、各ステイ脚部55,56間の間隔H1が上端部55b,56bから下端部55a,56aに向けて漸次大きくなるように形成されている。
よって、連結脚部35を変形させて衝撃荷重F1(図7参照)を吸収した場合でも、複数のステイ脚部55,56間の内部に空間58を大きく確保できる。よって、空間58にブレード開口部52および開口部45を経て工具63を差し込み、差し込んだ工具63でボルト42を緩めることができる。
これにより、出力軸16からブレードホルダ21を外して、ブレードホルダ21とともに芝刈ブレード22を取り外すことができる。
ここで、第1ステイ脚部55および第2ステイ脚部56間の側部開口59から各ステイ脚部55,56の内部(すなわち、空間58)を見ることができ、さらに、側部開口59から空間58に手を差し込むことができる。
これにより、空間58に差し込んだ工具63でブレードホルダ21や芝刈ブレード22を取り外す作業を一層容易におこなうことができる。
つぎに、実施例2〜実施例4を図9〜図15に基づいて説明する。なお、実施例2〜実施例4において実施例1の各構成部材と同一・類似部材については実施例1と同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
実施例2に係るブレードホルダ70を図9に基づいて説明する。
図9に示すように、実施例2のブレードホルダ70は、実施例1の連結脚部35を連結脚部72に代えたもので、その他の構成は実施例1のブレードホルダ21と同様である。
連結脚部72は、実施例1の連結脚部35と同様に、軸取付部31およびブレード取付部33間に介在される複数のステイ脚部を含む。以下、複数のステイ脚部の一方を第1ステイ脚部73、他方を第2ステイ脚部74として説明する。
第1ステイ脚部73は、上端部73bから下端部73aに向けて幅寸法W2が漸次小さくなるように形成されたもので、その他の形状は実施例1の第1ステイ脚部55と同様である。
また、第2ステイ脚部74は、第1ステイ脚部55と同様に、上端部74bから下端部74aに向けて幅寸法W2が漸次小さくなるように形成されたもので、その他の形状は実施例1の第2ステイ脚部56と同様である。
すなわち、連結脚部72が上端部72bから下端部72aに向けて幅寸法W2が漸次小さくなるように形成されている。これにより、衝撃荷重(応力)に対する連結脚部72の降伏点を上端部72bから下端部72aまでの全域において略均等に設定する際に、設計の自由を一層高めることができる。
さらに、実施例2のブレードホルダ70によれば、実施例1のブレードホルダ21と同様の効果を得ることができる。
実施例3に係るブレードホルダ80を図10〜図12に基づいて説明する。
図10に示すように、実施例3のブレードホルダ80は、実施例1の連結脚部35を連結脚部82に代えたもので、その他の構成は実施例1のブレードホルダ21と同様である。
図11、図12に示すように、連結脚部82は、実施例1の第1ステイ脚部55に第1脚部開口88が形成され、第2ステイ脚部56に第2脚部開口89が形成されたもので、その他の形状は実施例1の連結脚部35と同様である。
連結脚部82に第1脚部開口88および第2脚部開口89が形成されることにより、連結脚部82に第1ステイ脚部83〜第4ステイ脚部86の4本の脚部が備えられている。
第1ステイ脚部83および第3ステイ脚部85間に、実施例1と同様に、側部開口59が形成されている。また、第2ステイ脚部84および第4ステイ脚部86間に、実施例1と同様に、側部開口59(図示せず)が形成される。
さらに、第1ステイ脚部83および第2ステイ脚部84間に第1脚部開口88が形成されている。また、第3ステイ脚部85および第4ステイ脚部86間に第2脚部開口89が形成されている。
よって、連結脚部82の4方向(すなわち、両側の側部開口59、第1脚部開口88および第2脚部開口89)から空間58を見ることができる。これにより、工具63(図8参照)を空間58に差し込み、差し込んだ工具63でブレードホルダ21や芝刈ブレード22を取り外す作業を一層容易におこなうことができる。
さらに、実施例3のブレードホルダ80によれば、実施例1のブレードホルダ21と同様の効果を得ることができる。
実施例4に係るブレードホルダ90を図13〜図15に基づいて説明する。
図13に示すように、実施例4のブレードホルダ90は、実施例1の連結脚部35を連結脚部92に代えたもので、その他の構成は実施例1のブレードホルダ21と同様である。
連結脚部92は、軸取付部31およびブレード取付部33間に介在される円筒脚部で構成される衝撃吸収部材である。以下、連結脚部92を「円筒脚部92」として説明する。
円筒脚部92の下端部92aがブレード取付部33のうち開口部45の外側近傍33aに連結されている。さらに、円筒脚部92の上端部92bが軸取付部31の下外周部31c(図14参照)に同軸上に連結されている。
よって、円筒脚部92で軸取付部31およびブレード取付部33がつながれている。
図14、図15に示すように、円筒脚部92は、上端部92bから下端部92aに向けて内径D1および外径D2が漸次大きくなるように裾広がりの中空筒状に形成されている。よって、円筒脚部92の内部に空間94が形成されている。
さらに、円筒脚部92の下端部92aには開口部95がブレード開口部52と同軸上に形成され、開口部95が空間94に連通されている。
この状態において、円筒脚部92が出力軸16の中心18の周囲に配されている。
この円筒脚部92は、軸取付部31側の上端部92bからブレード取付部33側の下端部92aに向けて肉厚寸法T2が漸次小さくなるように形成されている。
よって、円筒脚部92の下端部92aに衝撃荷重が入力して上端部92bに大きな曲げモーメントやねじりモーメントが作用した場合に、衝撃荷重(応力)に対する円筒脚部92の降伏点を上端部92bから下端部92aまでの全域において略均等にできる。
換言すれば、衝撃荷重に対する円筒脚部92の剛性・強度が上端部92bおよび下端部92a間の全域において略均等に設定されている。
これにより、円筒脚部92の下端部92aに入力した衝撃荷重で、円筒脚部92の全域を好適に変形させて、実施例1と同様に、入力した衝撃荷重を効率よく吸収できる。
また、芝刈ブレード22で芝草を刈る際に、円筒脚部92の下端部92aに比べて円筒脚部92の上端部92bに大きな負荷(荷重)がかかる。この円筒脚部92は、上端部92bから下端部92aに向けて肉厚寸法T2が漸次小さくなるように形成されている。
よって、芝刈作業中に、芝刈ブレード22から円筒脚部92の下端部92aを経て上端部92bに入力する負荷(荷重)を好適に支えることができる。
ここで、連結脚部を筒状の円筒脚部92とすることにより、円筒脚部92の内部(すなわち、空間94)が円筒脚部92の周壁93で外部から仕切られている。これにより、芝刈ブレード22で芝草を刈る際に、円筒脚部92の外部から内部の空間94に異物を巻き込むことを防止できる。
さらに、円筒脚部92は、上端部92bから下端部92aに向けて内径D1が漸次大きくなるように形成されている。よって、円筒脚部92の内部に形成された空間94が、円筒脚部92の上端部92bから下端部92aに向けて漸次大きくなるように形成されている。
これにより、円筒脚部92(すなわち、連結脚部92)を変形させて衝撃荷重を吸収した場合でも、円筒脚部92内の空間94が工具を差込可能に確保される。
円筒脚部92内に空間94を確保することにより、実施例1と同様に、空間94にブレード開口部52および開口部95を経て工具を差し込み、ボルト42を緩めることができる。
ボルト42を緩めることにより、出力軸16からブレードホルダ90を外して、ブレードホルダ90とともに芝刈ブレード22を取り外すことができる。
すなわち、実施例4のブレードホルダ90によれば、実施例1のブレードホルダ21と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明に係る芝刈機のブレード取付構造は、前述した実施例に限定されるものではなく適宜変更、改良などが可能である。
例えば、前記実施例1〜実施例4では、芝刈機として歩行型芝刈機10を例示したが、これに限定するものではなく、例えば作業者が搭乗する乗用型芝刈機などの他の芝刈機に適用することも可能である。
また、前記実施例1〜実施例4では、動力源としてエンジン15を例示したが、これに限定するものではなく、例えば電動装置などの他の動力源を用いることも可能である。
さらに、前記実施例1〜実施例4で示した歩行型芝刈機、エンジン、出力軸、ブレード取付構造、ブレードホルダ、芝刈ブレード、軸取付部、ブレード取付部、連結脚部、第1、第2のステイ脚部および円筒脚部などの形状や構成は例示したものに限定するものではなく適宜変更が可能である。
本発明は、動力源の出力軸にブレードホルダが設けられ、ブレードホルダに芝刈ブレードが取り付けられるブレード取付構造を備えた芝刈機への適用に好適である。
10…歩行型芝刈機(芝刈機)、15…エンジン(動力源)、16…出力軸、18…出力軸の中心、20…ブレード取付構造(芝刈機のブレード取付構造)、21,70,80,90…ブレードホルダ、22…芝刈ブレード、31…軸取付部、33…ブレード取付部、35,72,82…連結脚部(衝撃吸収部材)、55,56…第1、第2のステイ脚部(複数のステイ脚部)、92…円筒脚部(連結脚部、衝撃吸収部材)、D1…円筒脚部の内径、H1…複数のステイ脚部間の間隔、T1,T2…肉厚寸法。

Claims (2)

  1. 動力源の出力軸にブレードホルダの軸取付部が取り付けられ、前記ブレードホルダのブレード取付部に芝刈ブレードが取り付けられる芝刈機のブレード取付構造において、
    前記ブレードホルダは、
    前記軸取付部および前記ブレード取付部間に介在され、前記軸取付部および前記ブレード取付部をつなぐ連結脚部を含み、
    該連結脚部は、
    前記軸取付部から前記ブレード取付部に向けて肉厚寸法が漸次小さくなるように形成されることを特徴とする芝刈機のブレード取付構造。
  2. 前記連結脚部は、
    前記出力軸中心の周囲に配した複数のステイ脚部または円筒脚部からなり、
    前記複数のステイ脚部間の間隔または前記円筒脚部の内径が、前記軸取付部から前記ブレード取付部に向けて漸次大きくなるように形成されることを特徴とする請求項1記載の芝刈機のブレード取付構造。
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