JP2015187186A - 複合樹脂、樹脂組成物及び耐熱材料 - Google Patents

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孝之 兼松
理人 大津
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理人 大津
崇之 三木
Takayuki Miki
崇之 三木
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Abstract

【課題】 高い耐熱性を有する複合樹脂、それを含有する樹脂組成物と、該樹脂組成物を硬化してなる硬化物及び該硬化物を含有する耐熱材料を提供することを課題とする。【解決手段】 エポキシ基を有する特定のポリシロキサンセグメント(a1)とビニル系重合体セグメントを有する複合樹脂(A)を提供することで、上記課題を解決する。また、上記複合樹脂を硬化してなる硬化物、及び該硬化物を含有する耐熱材料を提供することで、上記課題を解決する。【選択図】 なし

Description

本発明は、耐熱性に優れた複合樹脂、及び該複合樹脂を含有する樹脂組成物及び耐熱材料に関する。
近年、先端材料分野において、耐熱性に代表される耐久性能の一層の向上が求められている。中でも、電子部品の小型化・高集積化に伴い、基板や回路、そしてモジュールを結合させるために、高い耐熱性を示す樹脂が求められている。特に、高熱化しやすい半導体モジュールを正常に作動させるためには、高い耐熱性に加えて、低熱膨張性であるといった、更に高機能な樹脂が求められている。
例えば、ICパッケージ基板に用いられるガラス繊維強化樹脂成形体は、配線の高密度実装化が進む中、低線膨張、高いガラス転移温度、及び弾性率が大きく低下しない、など高い耐熱性が要求されているものであり、なお一段とその要求が高まってきている。
高密度配線に対応する半導体の実装方法としては、従来のワイヤボンディング方式に代わり、フリップチップ接続方式が広く用いられている。フリップチップ接続方式は、ワイヤに代えてはんだボールにより、配線板と半導体とを接続させる方法である。互いに向き合わせにした配線板と半導体との間にはんだボールを配置させ、全体に加熱して、はんだをリフロー(溶融接続)させて、配線板と半導体を接続させて実装している。この方法では、はんだリフロー時に従来より高い熱が配線板等にかかる。この際、従来の硬化性樹脂組成物を材料として形成された配線板では、配線板が熱収縮して、配線板と半導体を接続するはんだボールに大きな応力が発生し、配線の接続不良を起こす場合があった。この状況を背景として、低熱膨張率の硬化性樹脂が求められている。
さらに環境問題に対する法規制等により、鉛を使用しない高融点はんだが主流となりつつあるが、この鉛フリーはんだは従来の共晶はんだよりも使用温度が約20〜40℃高くなることから、特に繊維強化樹脂にはこれまで以上に高い耐熱性が要求されている。
特開2013−185081号公報 特開2006−213876号公報 特開2011−84605号公報
本発明では、高い耐熱性を有する複合樹脂、それを含有する樹脂組成物と、該樹脂組成物を硬化してなる硬化物及び該硬化物を含有する耐熱材料を提供することを課題とする。
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、エポキシ基を有する特定のポリシロキサンセグメント(a1)とビニル系重合体セグメントを有する複合樹脂(A)が耐熱性に優れ、得られる硬化物が低線膨張比率であることを見出し、上記課題を解決した。また、本発明の樹脂組成物は硬化する際のゲルタイムが長いため、利用可能性が非常に高いことを見出した。
すなわち本発明は、一般式(1)および/または一般式(2)で表される構造単位とシラノール基および/または加水分解性シリル基とを有するポリシロキサンセグメント(a1)と、ビニル系重合体セグメント(a2)が、一般式(3)で表される結合により結合された複合樹脂(A)を提供することで、上記課題を解決する。
Figure 2015187186
(1)
Figure 2015187186
(2)
(一般式(1)及び(2)中、R1、R2及びR3は、それぞれ独立して、エポキシ基を有する基を表す)
Figure 2015187186

(3)
(一般式(3)中、炭素原子は前記ビニル系重合体セグメント(a2)の一部分を構成し、酸素原子のみに結合したケイ素原子は、前記ポリシロキサンセグメント(a1)の一部分を構成するものとする)
また、上記エポキシ基を有する基がグリシジルエーテル基である複合樹脂(A)を提供する。
また、上記複合樹脂(A)を含有する樹脂組成物を提供する。
また、上記樹脂組成物を硬化してなる硬化物、及び該硬化物を含有する耐熱材料を提供する。
また、上記複合樹脂(A)と強化繊維(B)とを含有することを特徴とする、繊維強化樹脂、及び該繊維強化樹脂を成形してなる繊維強化樹脂成形体を提供する。
さらに、上記繊維強化樹脂成形体を含有する積層体を提供する。
本発明の複合樹脂(A)は、耐熱性に優れ、線膨張率が低いことから寸法安定性に優れるため、高精度な電気・電子部材として特に好適に用いることが可能である。またゲルタイムが長いことから組成物の可使時間が長いため、産業上非常に好ましい。
〔複合樹脂(A)〕
本発明で使用する複合樹脂(A)は、前記一般式(1)および/または前記一般式(2)で表される構造単位とシラノール基および/または加水分解性シリル基とを有するポリシロキサンセグメント(a1)(以下単にポリシロキサンセグメント(a1)と称す)と、ビニル系重合体セグメント(a2)とが、前記一般式(3)で表される結合により結合された複合樹脂(A)であることを特徴とする。
後述のポリシロキサンセグメント(a1)が有するシラノール基および/または加水分解性シリル基と、後述のビニル系重合体セグメント(a2)が有するシラノール基および/または加水分解性シリル基とが脱水縮合反応して、前記一般式(3)で表される結合が生じる。従って前記一般式(3)中、炭素原子は前記ビニル系重合体セグメント(a2)の一部分を構成し、酸素原子のみに結合したケイ素原子は、前記ポリシロキサンセグメント(a1)の一部分を構成するものとする。
複合樹脂(A)の形態は、例えば、前記ポリシロキサンセグメント(a1)が前記重合体セグメント(a2)の側鎖として化学的に結合したグラフト構造を有する複合樹脂や、前記重合体セグメント(a2)と前記ポリシロキサンセグメント(a1)とが化学的に結合したブロック構造を有する複合樹脂等が挙げられる。
(複合樹脂(A) ポリシロキサンセグメント(a1))
本発明におけるポリシロキサンセグメント(a1)は、シラノール基および/または加水分解性シリル基とを有するシラン化合物を縮合して得られるセグメントであって、一般式(1)および/または一般式(2)で表される構造単位と、シラノール基および/または加水分解性シリル基とを有する。
該ポリシロキサンセグメント(a1)の含有率は、複合樹脂(A)の全固形分量に対して45〜95重量%であることで、複合樹脂(A)の耐熱性が更に向上する。
(一般式(1)および/または一般式(2)で表される構造単位)
具体的には、前記一般式(1)及び(2)におけるR1、R2及びR3は、それぞれ独立して、エポキシ基を有する基である。
上記エポキシ基を有する基とは、具体的にはグリシジルエーテル基、グリシジルアミン基、グリシジルエステル基、脂環式エポキシ基が挙げられる。好ましくはグリシジルエーテル基であり、具体的には3−グリシドキシプロピル基、3,4−エポキシシシクロヘキシル基等が挙げられる。
上記エポキシ基を有する基を導入するには、エポキシ基を有する基を有するシラン化合物を縮合させればよく、具体的には、2−(3,4−エポキシシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、が挙げられ、好ましくは3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランである。
前記一般式(1)および/または前記一般式(2)で表される構造単位は、ケイ素の結合手のうち2または3つが架橋に関与した、三次元網目状のポリシロキサン構造単位である。三次元網目構造を形成しながらも密な網目構造を形成しないので、ゲル化等を生じることもなく保存安定性も良好となる。
(シラノール基および/または加水分解性シリル基)
本発明においてシラノール基とは、珪素原子に直接結合した水酸基を有する珪素含有基である。該シラノール基は具体的には、前記一般式(1)および/または前記一般式(2)で表される構造単位の、結合手を有する酸素原子が水素原子と結合して生じたシラノール基であることが好ましい。
また本発明において加水分解性シリル基とは、珪素原子に直接結合した加水分解性基を有する珪素含有基である。
(複合樹脂(A) ビニル系重合体セグメント(a2))
本発明におけるビニル系重合体セグメント(a2)は、アクリル系重合体、フルオロオレフィン系重合体、ビニルエステル系重合体、芳香族系ビニル系重合体、ポリオレフィン系重合体等のビニル重合体セグメントである。これらは用途により適宜選択することが好ましい。
例えば、アクリル系重合性セグメントは、汎用の(メタ)アクリルモノマーを重合または共重合させて得られる。(メタ)アクリルモノマーとしては特に限定はなく、またビニルモノマーも共重合可能である。例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等の炭素原子数が1〜22のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート類;ベンジル(メタ)アクリレート、2−フェニルエチル(メタ)アクリレート等のアラルキル(メタ)アクリレート類;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等のシクロアルキル(メタ)アクリレート類;2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、4−メトキシブチル(メタ)アクリレート等のω−アルコキシアルキル(メタ)アクリレート類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル類;クロトン酸メチル、クロトン酸エチル等のクロトン酸のアルキルエステル類;ジメチルマレート、ジ−n−ブチルマレート、ジメチルフマレート、ジメチルイタコネート等の不飽和二塩基酸のジアルキルエステル類;エチレン、プロピレン等のα−オレフィン類;フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン等のフルオロオレフィン類;エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル類;シクロペンチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル等のシクロアルキルビニルエーテル類;N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、N−(メタ)アクリロイルピロリジン、N−ビニルピロリドン等の3級アミド基含有モノマー類等が挙げられる。
前記モノマーを共重合させる際の重合方法、溶剤、あるいは重合開始剤にも特に限定はなく、公知の方法によりビニル系重合体セグメント(a2)を得ることができる。例えば、塊状ラジカル重合法、溶液ラジカル重合法、非水分散ラジカル重合法等の種々の重合法により、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、tert−ブチルパーオキシピバレート、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート等の重合開始剤を使用してビニル系重合体セグメント(a2)を得ることができる。
前記ビニル系重合体セグメント(a2)の数平均分子量としては、数平均分子量(以下Mnと略す)に換算して500〜200,000の範囲であることが好ましく、前記複合樹脂(A)を製造する際の増粘やゲル化を防止でき、且つ耐久性に優れる。Mnは中でも700〜100,000の範囲がより好ましく、1,000〜50,000の範囲が、クラック等を発生しない良好な成形体を得るためにさらに好ましい。
また前記ビニル系重合体セグメント(a2)は、前記ポリシロキサンセグメント(a1)と一般式(3)で表される結合により結合された複合樹脂(A)とするために、ビニル系重合体セグメント(a2)中の炭素原子に直接結合したシラノール基および/または加水分解性シリル基を有する。これらのシラノール基および/または加水分解性シリル基は、後述の複合樹脂(A)の製造において一般式(3)で表される結合となってしまうために、最終生成物である複合樹脂(A)中のビニル系重合体セグメント(a2)には殆ど存在しない。しかしながらビニル系重合体セグメント(a2)にシラノール基および/または加水分解性シリル基が残存していても何ら問題はなく、複合樹脂(A)を含有する耐熱材料を硬化させる際、シラノール基中の水酸基や加水分解性シリル基中の前記加水分解性基の間で加水分解縮合反応が進行するので、得られる硬化物のポリシロキサン構造の架橋密度が高まり、耐熱性に優れた硬化物を形成することができる。
炭素原子に直接結合したシラノール基および/または加水分解性シリル基を有するビニル系重合体セグメント(a2)は、具体的には、前記汎用モノマー、及び、炭素結合に直接結合したシラノール基および/または加水分解性シリル基を含有するビニル系モノマーとを共重合させて得る。
炭素原子に直接結合したシラノール基および/または加水分解性シリル基を含有するビニル系モノマーとしては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルトリ(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、2−トリメトキシシリルエチルビニルエーテル、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリクロロシラン等が挙げられる。中でも、加水分解反応を容易に進行でき、また反応後の副生成物を容易に除去することができることからビニルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランが好ましい。
本発明のビニル系重合体セグメント(a2)は、各種官能基を有していてもよい。例えば重合性不飽和二重結合を有する基、エポキシ基、アルコール性水酸基等であり、導入するには該当する官能基を有するビニル系モノマーを重合時に配合すればよい。
エポキシ基を有するビニル系モノマーとしては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、ビニルシクロヘキセンオキシド、グリシジルビニルエーテル、メチルグリシジルビニルエーテルもしくはアリルグリシジルエーテル等が挙げられる。
アルコール水酸基を有するビニル系モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジ−2−ヒドロキシエチルフマレート、モノ−2−ヒドロキシエチルモノブチルフマレート、ポリエチレングルコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、「プラクセルFMもしくはプラクセルFA」〔ダイセル化学(株)製のカプロラクトン付加モノマー〕等の各種α、β−エチレン性不飽和カルボン酸のヒドロキシアルキルエステル類、またはこれらとε−カプロラクトンとの付加物、等が挙げられる。
また、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランもしくはテトラn−プロポキシシランなどの4官能アルコキシシラン化合物や該4官能アルコキシシラン化合物の部分加水分解縮合物を、本発明の効果を損なわない範囲で併用することもできる。前記4官能アルコキシシラン化合物又はその部分加水分解縮合物を併用する場合には、前記ポリシロキサンセグメント(a1)を構成する全珪素原子に対して、該4官能アルコキシシラン化合物の有する珪素原子が、20モル%を超えない範囲となるように併用することが好ましい。
(複合樹脂(A)の製造方法)
本発明で用いる複合樹脂(A)は、具体的には下記(方法1)〜(方法3)に示す方法で製造する。
(方法1)前記汎用の(メタ)アクリルモノマー等、及び、前記炭素結合に直接結合したシラノール基および/または加水分解性シリル基を含有するビニル系モノマーとを共重合させて炭素結合に直接結合したシラノール基および/または加水分解性シリル基を含有するビニル系重合体セグメント(a2)を得る。これと、エポキシ基を含有する基とシラノール基および/または加水分解性シリル基とを含有するシラン化合物とを混合し、加水分解縮合反応させる。
(方法2)方法1と同様にして、炭素結合に直接結合したシラノール基および/または加水分解性シリル基を含有するビニル系重合体セグメント(a2)を得る。
一方、エポキシ基を含有する基とシラノール基および/または加水分解性シリル基とを含有するシラン化合物を加水分解縮合反応させ、ポリシロキサンセグメント(a1)を得る。そして、ビニル系重合体セグメント(a2)が有するシラノール基および/または加水分解性シリル基と、エポキシ基を有するポリシロキサンセグメント(a1)とが有するシラノール基および/または加水分解性シリル基とを加水分解縮合反応をさせる。
(方法3)方法1と同様に、炭素結合に直接結合したシラノール基および/または加水分解性シリル基を含有するビニル系重合体セグメント(a2)を得る。一方、方法2と同様にして、ポリシロキサンセグメント(a1)を得る。更に、他に導入したいエポキシ基を有するシラン化合物がある場合は、そのシラン化合物を混合し、加水分解縮合反応させる。
(無機微粒子)
本発明の樹脂組成物は、上記複合樹脂(A)を含有するものであるが、無機微粒子を含有することで更に耐熱性が向上する。
本発明で使用する無機微粒子は、本発明の効果を損なわなければとくに限定は無い。
本発明で使用する複合樹脂(A)がポリシロキサンセグメント(a1)を有するので無機成分とのなじみがよく、50重量%を超える添加量であっても問題なく分散することができる。また分散後、無機微粒子が沈殿あるいは固化することもなく、長時間の保存安定性を有する。一方、ビニル系重合性セグメントは、反応性化合物との相溶性がよいため、前記複合樹脂(A)と無機微粒子を含有するマトリクス樹脂は、反応性化合物と良好に分散するため、分散安定性のよい無機微粒子含有マトリクス樹脂を得ることができる。
無機微粒子としては、特に限定は無く、用途によって適時選択すればよい。
例えば、耐熱性に優れるものとしては、アルミナ、マグネシア、チタニア、ジルコニア、シリカ(石英、ヒュームドシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、溶融シリカ、結晶性シリカ、超微粉無定型シリカ等)等である。
これらの無機微粒子は、用途によって適時選択すればよく、単独で使用しても、複数種組み合わせて使用してもかまわない。また、上記無機微粒子は、例に挙げた特性以外にも様々な特性を有することから、適時用途に合わせて選択すればよい。
例えば無機微粒子としてシリカを用いる場合、特に限定はなく粉末状のシリカやコロイダルシリカなど公知のシリカ微粒子を使用することができる。市販の粉末状のシリカ微粒子としては、例えば、日本アエロジル(株)製アエロジル50、200、旭硝子(株)製シルデックスH31、H32、H51、H52、H121、H122、日本シリカ工業(株)製E220A、E220、富士シリシア(株)製SYLYSIA470、日本板硝子(株)製SGフレ−ク等を挙げることができる。
また、市販のコロイダルシリカとしては、例えば、日産化学工業(株)製メタノ−ルシリカゾル、IPA−ST、MEK−ST、NBA−ST、XBA−ST、DMAC−ST、ST−UP、ST−OUP、ST−20、ST−40、ST−C、ST−N、ST−O、ST−50、ST−OL等を挙げることができる。
また、公知の方法にて分散性を改良したシリカ微粒子を使用してもよい。このような分散性を改良したシリカ微粒子としては、例えば、前記シリカ微粒子を、疎水性基を有する反応性シランカップリング剤で表面処理したものや、(メタ)アクリロイル基を有する化合物で修飾したものがあげられる。(メタ)アクリロイル基を有する化合物で修飾した市販の粉末状のシリカとしては、日本アエロジル(株)製アエロジルRM50、R711等、(メタ)アクリロイル基を有する化合物で修飾した市販のコロイダルシリカとしては、日産化学工業(株)製MIBK−SD等が挙げられる。
前記シリカ微粒子の形状は特に限定はなく、球状、中空状、多孔質状、棒状、板状、繊維状、または不定形状のものを用いることができる。例えば、市販の中空状シリカ微粒子としては、日鉄鉱業(株)製シリナックス等を用いることができる。
また一次粒子径は、5〜200nmの範囲が好ましい。5nm以上であれば、無機微粒子の分散が安定化し、200nmを以下であれば、硬化物の強度が十分保たれるため好ましい。
前記樹脂組成物中で無機微粒子を分散させる方法としては、特に限定されず公知の分散方法を使用することができる。機械的手段としては、例えば、ディスパー、タービン翼等攪拌翼を有する分散機、ペイントシェイカー、ロールミル、ボールミル、アトライター、サンドミル、ビーズミル等が挙げられる。
前記ビーズミルとしては、例えば、アシザワ・ファインテック(株)製のスターミル;三井鉱山(株)製のMSC−MILL、SC−MILL、アトライタ MA01SC;浅田鉄工(株)のナノグレンミル、ピコグレンミル、ピュアグレンミル、メガキャッパーグレンミル、セラパワーグレンミル、デュアルグレンミル、ADミル、ツインADミル、バスケットミル、ツインバスケットミル;寿工業(株)製のアスペックミル、ウルトラアスペックミル、スーパーアスペックミル等が挙げられる。中でも、ウルトラアスペックミルが好ましい。
(その他の樹脂)
本発明の樹脂組成物は、上記複合樹脂(A)のほかにその他の樹脂を配合してもかまわない。
その他の樹脂としては本発明の効果を損なわない範囲であれば特に制限が無く、モノマーであってもオリゴマーであってもポリマーであってもかまわず、ポリマーはホモポリマーであってもコポリマーであってもかまわない。また、これらは一種類でも複数種類を組み合わせて使用してもかまわない。ポリマーの場合、熱硬化性樹脂が好ましい。
熱硬化性樹脂とは、加熱または光・紫外線、放射線や触媒などの手段によって硬化される際に実質的に不溶かつ不融性に変化し得る特性を持った樹脂である。その具体例としては、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ジアリル(テレ)フタレート樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、フラン樹脂、ケトン樹脂、キシレン樹脂、熱硬化性ポリイミド樹脂などが挙げられる。これらの熱硬化性樹脂は1種または2種以上を併用して用いることができる。
また、熱硬化性樹脂の特性を損なわない範囲で少量の熱可塑性樹脂やアクリル、スチレン等のモノマーを添加することも可能である。
(硬化剤)
また、本発明の樹脂組成物は、硬化剤を含有することもできる。
その他樹脂としてエポキシ樹脂を含有する場合、脂肪族ポリアミン、芳香族ポリアミン、ジシアンジアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸ヒドラジド、酸無水物、ポリメルカプタン、ポリフェノールなど、量論的反応を行う化合物や、イミダゾール、ルイス酸錯体、オニウム塩のように触媒的に作用する化合物を硬化剤として使用できる。量論的反応を行う化合物を用いる場合には、硬化促進剤、例えばリン系化合物、有機酸金属塩、アミン錯塩、各種アミン類、イミダゾール、ルイス酸錯体、オニウム塩、ホスフィンなどを配合する。
特に硬化性、耐熱性、電気特性、耐湿信頼性等に優れる点から、イミダゾール化合物では2−エチル−4−メチルイミダゾール、リン系化合物ではトリフェニルフォスフィン、第3級アミンでは1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−ウンデセン−7(DBU)が好ましい。
本発明の効果が損なわれない範囲であれば、樹脂組成物には従来公知の各種添加剤を含有しても良く、例えば、加水分解防止剤、着色剤、難燃剤、酸化防止剤、重合開始剤、重合禁止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、離型剤、消泡剤、レベリング剤、光安定剤(例えば、ヒンダードアミン等)、酸化防止剤、無機フィラー、有機フィラー等をあげることができる。
〔強化繊維〕
本発明の複合樹脂(A)は耐熱性に優れ低線膨張率であるため、強化繊維と複合化し、繊維強化樹脂としても好適に用いることができる。強化繊維としては、繊維強化樹脂に用いられるものであればよく、カーボン繊維、ガラス繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維、チタン酸カリ繊維、ステンレス繊維、ガラス布、ガラス不織布、ガラスマット、ガラスロービング布、等の無機繊維のほか、紙、アラミド紙、アラミド布、アラミド繊維、芳香族エステル繊維のような植物繊維といった有機繊維を用いてもよい。中でも、カーボン繊維とガラス繊維は、産業上利用範囲が広いため、好ましい。これらのうち、一種類のみ用いてもよく、複数種を同時に用いてもよい。
上記強化繊維は、繊維の集合体であってもよく、織布状であっても、不織布状であってもかまわない。また、繊維を一方方向に整列した繊維束でもよく、繊維束を並べたシート状であってもよい。また、繊維の集合体に厚みを持たせた立体形状であってもかまわない。
〔繊維強化樹脂〕
繊維強化樹脂は、強化繊維と本発明の樹脂組成物とを複合化することによって得られる。
複合化の方法は、本発明の効果を損なわない範囲であればとくに限定はなく、強化繊維とマトリクス樹脂とを、混練、塗布、含浸、注入、圧着、等の方法が挙げられ、強化繊維の形態及び繊維強化樹脂の用途によって適時選択することができる。
〔成形方法〕
本発明の繊維強化樹脂を成形する方法については、特に限定されない。板状の製品を製造するのであれば、押し出し成形法が一般的であるが、平面プレスによっても可能である。この他、異形押し出し成形法、ブロー成形法、圧縮成形法、真空成形法、射出成形法等を用いることが可能である。またフィルム状の製品を製造するのであれば、溶融押出法の他、溶液キャスト法を用いることができ、溶融成形方法を用いる場合、インフレーションフィルム成形、キャスト成形、押出ラミネーション成形、カレンダー成形、シート成形、繊維成形、ブロー成形、射出成形、回転成形、被覆成形等が挙げられる。また、活性エネルギー線で硬化する樹脂の場合、活性エネルギー線を用いた各種硬化方法を用いて成形体を製造する事ができる。特に、熱硬化性樹脂をマトリクス樹脂の主成分とする場合には、成形材料をプリプレグ化してプレスやオートクレーブにより加圧加熱する成形法が挙げられ、この他にもRTM(Resin Transfer Molding)成形、VaRTM(Vaccum assist Resin Transfer Molding)成形、積層成形、ハンドレイアップ成形等が挙げられる。
また、繊維強化樹脂を半硬化したプリプレグと呼ばれる状態を形成した後、最終硬化をおこなって繊維強化樹脂成形体を形成してもよい。積層体を形成する場合は、プリプレグを形成した後、その他の層を積層してから最終硬化を行うことで、各層が密着した積層体を形成できるため、好ましい。
〔積層体〕
本発明の繊維強化樹脂成形体は、積層体とすることができる。本発明の繊維強化樹脂成形体を複数積層してもよいし、その他基材を積層してもかまわない。積層体を製造する場合、繊維強化樹脂をプリプレグとし、積層後最終硬化すると積層体が剥離しにくくなるため好ましい。
積層体の基材としては、金属やガラス等の無機材料や、プラスチックや木材といった有機材料等、用途によって適時使用すればよく、積層体の形状としても、平板状でも三次元構造を有していても立体状であってもかまわない。
プリント配線基板や半導体パッケージ基板といった用途の場合、金属箔を積層することが好ましく、金属箔としては銅箔、アルミ箔、金箔、銀箔などが挙げられ、加工性が良好なことから銅箔を用いることが好ましい。
〔用途〕
本発明における複合樹脂(A)は、各種用途に好適に利用できる。例えば、封止材、接着剤、半導体パッケージ用基板、マザーボード、産業用機械部品、一般機械部品、自動車・鉄道・車両等部品、宇宙・航空関連部品、電子・電気部品、建築材料、容器・包装部材、生活用品、スポーツ・レジャー用品、風力発電用筐体部材等が挙げられるが、これらに限定される物ではない。
次に、本発明を、実施例及び比較例により具体的に説明をする。例中断りのない限り、「部」「%」は重量規準である。
実施例1
(複合樹脂(A−1)の調製)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び窒素ガス導入口を備えた密閉可能な反応容器に、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(GPTS)4439.38部を仕込んで、窒素ガスの通気下、攪拌しながら、95℃まで昇温した。次いで、メタクリル酸メチル(MMA)26.9部、メタクリル酸ブチル(BMA)3.2部、シクロヘキシルメタクリレート(CHMA)75部、アクリル酸(AA)2部、ブチルアクリレート(BA)2部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)37.5部、グリシジルメタクリレート(GMA)202.4部、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(TBPEH) 6部を含有する混合物を、同温度で、窒素ガスの通気下、攪拌しながら、前記反応容器中へ4時間で滴下した。さらに同温度で2時間撹拌したのち、前記反応容器中に、「Phoslex A−4」〔堺化学(株)製のノルマルブチルアシッドホスフェート〕(A−4) 3.42部と脱イオン水 1015.65部の混合物を、5分間をかけて滴下し、同温度で5時間攪拌することにより、GPTSの加水分解縮合反応を進行させた。反応生成物を、1H−NMRで分析したところ、前記反応容器中のシランモノマーが有するトリメトキシシリル基のほぼ100%が加水分解していた。次いで、同温度にて10時間攪拌することにより、TBPEHの残存量が0.1%以下の反応生成物が得られた。さらに、10〜300kPaの減圧下で、40〜60℃の条件で2時間蒸留することにより、生成したメタノール及び水を除去し、複合樹脂(A−1)を得た。
比較例1
(比較例用複合樹脂(A−2)の調製)
上述同様の密閉可能な反応容器に、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(GPTS)4439.38部、メチルトリメトキシシラン(MTMS)1825.79部を仕込んで、窒素ガスの通気下、攪拌しながら、95℃まで昇温した。次いで、メタクリル酸メチル(MMA)26.9部、メタクリル酸ブチル(BMA)3.2部、シクロヘキシルメタクリレート(CHMA)75部、アクリル酸(AA)2部、ブチルアクリレート(BA)2部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)37.5部、グリシジルメタクリレート(GMA)202.4部、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(TBPEH) 6部を含有する混合物を、同温度で、窒素ガスの通気下、攪拌しながら、前記反応容器中へ4時間で滴下した。さらに同温度で2時間撹拌したのち、前記反応容器中に、「Phoslex A−4」〔堺化学(株)製のノルマルブチルアシッドホスフェート〕(A−4) 2.44部と脱イオン水 724.85部の混合物を、5分間をかけて滴下し、同温度で5時間攪拌することにより、GPTS及びMTMSの加水分解縮合反応を進行させた。反応生成物を、1H−NMRで分析したところ、前記反応容器中のシランモノマーが有するトリメトキシシリル基のほぼ100%が加水分解していた。次いで、同温度にて10時間攪拌することにより、TBPEHの残存量が0.1%以下の反応生成物が得られた。さらに、10〜300kPaの減圧下で、40〜60℃の条件で2時間蒸留することにより、生成したメタノール及び水を除去し、比較複合樹脂(A−2)を得た。
実施例1-2、比較例1-2
得られた複合樹脂(A-1)または比較複合樹脂(A-2)、及び2−エチル−4−メチルイミダゾールを表1の重量比に従って配合し、各種樹脂組成物を得た。
実施例2及び比較例2において、シリカ微粒子の分散は、寿工業(株)製のウルトラアペックスミル UAM015を用いて行った。組成物を調製するにあたり、ミル内にメディアとして30μm系のジルコニアビーズをミルの容積に対して50%充填し、毎分1.5リットルの流量で配合物の循環粉砕を行った。循環粉砕を30分間行い、シリカ微粒子が、複合樹脂の混合物中に分散した組成物を得た。得られた組成物をウルトラアペックスミル UAM015の取り出し口から取り出し、シリカ微粒子を含有する組成物を得た。
評価用試料作製方法
片面鏡面アルミ板の鏡面層(100mm×250mm×0.3mm)に、樹脂組成物を100μm厚にバーコートし、ヤマト科学株式会社製 精密恒温器 DH610S中で150度で1.5時間加熱処理を行い、得られた硬化塗膜をアルミ板上から剥離することで膜厚100μmの樹脂硬化物を得た。
評価方法
<熱膨張係数の評価方法>
熱機械分析装置(TMA:セイコーインスツルメント社製「SS−6100」)を用いて、樹脂硬化物の熱機械分析を行った。(測定架重:88.8mN、昇温速度:3℃/分で2回、測定温度範囲:−50℃から300℃) 2回目の測定における、線膨張係数(40℃から60℃の温度範囲における平均膨張係数)を評価した。
<硬化性>
樹脂組成物0.15gを175℃に加熱したキュアプレート(THERMO ELECTRIC社製)上に載せ、ストップウォッチで計時を開始する。棒の先端にて試料を均一に攪拌し、糸状に試料が切れてプレートに残るようになった時、ストップウォッチを止める。この試料が切れてプレートに残るようになるまでの時間をゲルタイムとした。
Figure 2015187186
実施例3 繊維強化樹脂成形体
<積層体の作製と評価>
実施例2で得られた熱硬化性樹脂組成物を用いて、繊維強化樹脂および繊維強化樹脂成形体及び積層体を作製した。
強化繊維として、ガラス繊維(ガラスクロス「#2116」(210×280mm)、日東紡績株式会社製)を用い、熱硬化性樹脂組成物を含浸させ、160℃で3分間加熱してプリプレグとした。
得られたプリプレグを6枚積層し、200℃、40kg/cm2、1.5時間、加圧プレスをおこなうことにより、維強化樹脂成形体及び積層体を得た。
その維強化樹脂成形体及び積層体に対し、T288試験を行い(試験法はIPC TM650に準拠)し、積層体の耐熱剥離性を評価した結果、60分以上経過しても膨れなどの変形は観察されなかった。
本発明の複合樹脂(A)は、耐熱性に優れるため、各種用途に好適に利用できる。例えば、半導体パッケージ用基板、マザーボード、産業用機械部品、一般機械部品、自動車・鉄道・車両等部品、宇宙・航空関連部品、電子・電気部品、建築材料、容器・包装部材、生活用品、スポーツ・レジャー用品、風力発電用筐体部材等が挙げられるが、これらに限定される物ではない。

Claims (11)

  1. 一般式(1)および/または一般式(2)で表される構造単位とシラノール基および/または加水分解性シリル基とを有するポリシロキサンセグメント(a1)と、ビニル系重合体セグメント(a2)が、一般式(3)で表される結合により結合されることを特徴とする、複合樹脂(A)。
    Figure 2015187186
    (1)
    Figure 2015187186
    (2)
    (一般式(1)及び(2)中、R1、R2及びR3が、エポキシ基を有する基である)
    Figure 2015187186

    (3)
    (一般式(3)中、炭素原子は前記ビニル系重合体セグメント(a2)の一部分を構成し、酸素原子のみに結合したケイ素原子は、前記ポリシロキサンセグメント(a1)の一部分を構成するものとする)
  2. 上記複合樹脂(A)において、上記エポキシ基を有する基が、グリシジルエーテル基である、請求項1に記載の複合樹脂(A)。
  3. 請求項1または2に記載の複合樹脂(A)を含有することを特徴とする、樹脂組成物。
  4. 耐熱材料用である、請求項3に記載の樹脂組成物。
  5. 請求項3〜5のいずれかに記載の樹脂組成物を硬化してなる硬化物。
  6. 請求項5に記載の硬化物を含有することを特徴とする耐熱材料。
  7. 請求項1または2に記載の複合樹脂(A)と強化繊維(B)とを含有することを特徴とする、繊維強化樹脂。
  8. 強化繊維(B)が、カーボン繊維またはガラス繊維である、請求項7に記載の繊維強化樹脂。
  9. 請求項7または8に記載の繊維強化樹脂を成形してなる繊維強化樹脂成形体。
  10. 請求項9に記載の繊維強化樹脂成形体を含有することを特徴とする積層体。
  11. さらに金属箔層を含有する、請求項10に記載の積層体。
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