JP2015147889A - 繊維強化樹脂用のマトリクス樹脂、繊維強化樹脂、繊維強化樹脂成形体及び積層体 - Google Patents

繊維強化樹脂用のマトリクス樹脂、繊維強化樹脂、繊維強化樹脂成形体及び積層体 Download PDF

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崇之 三木
Takayuki Miki
崇之 三木
竜也 岡本
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竜也 岡本
孝之 兼松
Takayuki Kanematsu
孝之 兼松
理人 大津
Masato Otsu
理人 大津
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Abstract

【課題】繊維強化樹脂に高い耐熱性を付与することのできる繊維強化樹脂用のマトリクス樹脂を提供する。また、該マトリクス樹脂を含有する繊維強化樹脂、及び該繊維強化樹脂を成形してなる成形体及び積層体を提供。【解決手段】特定のポリシロキサンセグメント(a1)とビニル系重合体セグメントを有する複合樹脂(A)を含む繊維強化樹脂用のマトリクス樹脂、及び該繊維強化樹脂を成形してなる成形体及び積層体を提供することで、上記課題を解決する。【選択図】なし

Description

本発明は、繊維強化樹脂用のマトリクス樹脂、繊維強化樹脂、繊維強化樹脂成形体及び積層体に関するものである。
近年、軽量かつ高性能な材料として、繊維強化樹脂が注目されている。特に、自動車や航空機といった輸送機械や、各種電子部材において、金属の代替品としての用途が期待されている。
繊維強化樹脂は、合成樹脂にカーボン繊維やガラス繊維を複合化することで、軽量化と強度を両立するものであるが、弾性率、機械強度等の基本的性能に加えて、耐熱性や低誘電性、低誘電正接等の特性を付与した高機能な繊維強化樹脂の開発が求められている。
例えば、ICパッケージ基板に用いられるガラス繊維強化樹脂成形体は、配線の高密度実装化が進む中、低線膨張、高いガラス転移温度、及び弾性率が大きく低下しない、など高い耐熱性が要求されているものであり、なお一段とその要求が高まってきている。
高密度配線に対応する半導体の実装方法としては、従来のワイヤボンディング方式に代わり、フリップチップ接続方式が広く用いられている。フリップチップ接続方式は、ワイヤに代えてはんだボールにより、配線板と半導体とを接続させる方法である。互いに向き合わせにした配線板と半導体との間にはんだボールを配置させ、全体に加熱して、はんだをリフロー(溶融接続)させて、配線板と半導体を接続させて実装している。この方法では、はんだリフロー時に従来より高い熱が配線板等にかかる。この際、従来の硬化性樹脂組成物を材料として形成された配線板では、配線板が熱収縮して、配線板と半導体を接続するはんだボールに大きな応力が発生し、配線の接続不良を起こす場合があった。この状況を背景として、低熱膨張率の硬化性樹脂が求められている。
さらに環境問題に対する法規制等により、鉛を使用しない高融点はんだが主流となりつつあるが、この鉛フリーはんだは従来の共晶はんだよりも使用温度が約20〜40℃高くなることから、繊維強化樹脂にはこれまで以上に高い耐熱性が要求されている。
特開2013−185081号公報 特開2006−213876号公報 特開2011−84605号公報
本発明では、繊維強化樹脂に高い耐熱性を付与することのできる繊維強化樹脂用のマトリクス樹脂を提供する。また、該マトリクス樹脂を含有する繊維強化樹脂、及び該繊維強化樹脂を成形してなる成形体及び積層体を提供することを課題とする。
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、特定のポリシロキサンセグメント(a1)とビニル系重合体セグメントを有する複合樹脂(A)を含むマトリクス樹脂を含有する繊維強化樹脂より得られる成形物が耐熱性に優れ、低線膨張比率であることを見出し、上記課題を解決した。また、本発明の繊維強化樹脂または積層体はプリント配線基板や半導体パッケージ基板に好適に使用可能であることを見出した。
すなわち本発明は、一般式(1)および/または一般式(2)で表される構造単位とシラノール基および/または加水分解性シリル基とを有するポリシロキサンセグメント(a1)と、ビニル系重合体セグメント(a2)が、一般式(3)で表される結合により結合された複合樹脂(A)を含有することを特徴とする、繊維強化樹脂用のマトリクス樹脂を提供することで、上記課題を解決する。
Figure 2015147889
(1)
Figure 2015147889
(2)
(一般式(1)及び(2)中、R、R及びRは、それぞれ独立して、−R−CH=CH、−R−C(CH)=CH、−R−O−CO−C(CH)=CH、及び−R−O−CO−CH=CHからなる群から選ばれる1つの重合性二重結合を有する基(但し、Rは単結合又は炭素原子数1〜6のアルキレン基を表す)、炭素原子数が1〜6のアルキル基、炭素原子数が3〜8のシクロアルキル基、アリール基、または炭素原子数が7〜12のアラルキル基を表す)
Figure 2015147889

(3)
(一般式(3)中、炭素原子は前記ビニル系重合体セグメント(a2)の一部分を構成し、酸素原子のみに結合したケイ素原子は、前記ポリシロキサンセグメント(a1)の一部分を構成するものとする)
また、上記複合樹脂(A)において、前記ポリシロキサンセグメント(a1)が、シラノール基および/または加水分解性シリル基とを有するシラン化合物を縮合して得られるセグメントであって、前記シラノール基および/または加水分解性シリル基とを有するシラン化合物中において、エポキシ基を含有するシラン化合物が25重量%以上90重量%以下である、繊維強化樹脂用のマトリクス樹脂を提供する。
更に無機微粒子を含有する繊維強化樹脂用のマトリクス樹脂を提供する。
また、上記複合樹脂(A)において、ポリシロキサンセグメント(a1)の含有率が、複合樹脂(A)の全固形分量に対して45〜95重量%である、繊維強化樹脂用のマトリクス樹脂を提供する。
また、上記複合樹脂(A)において、前記ポリシロキサンセグメント(a1)が、シラノール基および/または加水分解性シリル基とを有するシラン化合物を縮合して得られるセグメントであって、前記シラノール基および/または加水分解性シリル基とを有するシラン化合物中において、トリアルコキシシランが40モル%以上である、繊維強化樹脂用のマトリクス樹脂を提供する。
また、上記トリアルコキシシランがモノアルキルトリアルコキシシランであることを特徴とする、繊維強化樹脂用のマトリクス樹脂を提供する。
また、上記マトリクス樹脂と、強化繊維とを含有することを特徴とする、繊維強化樹脂を提供する。
また、上記繊維強化樹脂を成形してなる繊維強化樹脂成形体、及び積層体を提供する。
本発明のマトリクス樹脂は、強化繊維と複合化しやすく更に耐熱性に優れるため、得られる繊維強化樹脂は高温の発生しやすい電気・電子部材に好適に使用可能である。また、本発明の繊維強化樹脂複合体は、線膨張率が低いことから寸法安定性に優れるため、高精度な電気・電子部材として特に好適に用いることが可能である。
〔複合樹脂(A)〕
本発明で使用する複合樹脂(A)は、前記一般式(1)および/または前記一般式(2)で表される構造単位とシラノール基および/または加水分解性シリル基とを有するポリシロキサンセグメント(a1)(以下単にポリシロキサンセグメント(a1)と称す)と、ビニル系重合体セグメント(a2)とが、前記一般式(3)で表される結合により結合された複合樹脂(A)であることを特徴とする。
後述のポリシロキサンセグメント(a1)が有するシラノール基および/または加水分解性シリル基と、後述のビニル系重合体セグメント(a2)が有するシラノール基および/または加水分解性シリル基とが脱水縮合反応して、前記一般式(3)で表される結合が生じる。従って前記一般式(3)中、炭素原子は前記ビニル系重合体セグメント(a2)の一部分を構成し、酸素原子のみに結合したケイ素原子は、前記ポリシロキサンセグメント(a1)の一部分を構成するものとする。
複合樹脂(A)の形態は、例えば、前記ポリシロキサンセグメント(a1)が前記重合体セグメント(a2)の側鎖として化学的に結合したグラフト構造を有する複合樹脂や、前記重合体セグメント(a2)と前記ポリシロキサンセグメント(a1)とが化学的に結合したブロック構造を有する複合樹脂等が挙げられる。
(複合樹脂(A) ポリシロキサンセグメント(a1))
本発明におけるポリシロキサンセグメント(a1)は、シラノール基および/または加水分解性シリル基とを有するシラン化合物を縮合して得られるセグメントであって、一般式(1)および/または一般式(2)で表される構造単位と、シラノール基および/または加水分解性シリル基とを有する。
該ポリシロキサンセグメント(a1)の含有率は、複合樹脂(A)の全固形分量に対して45〜95重量%であることで、複合樹脂(A)の耐熱性が更に向上する。
(一般式(1)および/または一般式(2)で表される構造単位)
具体的には、前記一般式(1)及び(2)におけるR、R及びRは、それぞれ独立して、−R−CH=CH、−R−C(CH)=CH、−R−O−CO−C(CH)=CH、及び−R−O−CO−CH=CHからなる群から選ばれる1つの重合性二重結合を有する基(但しRは単結合又は炭素原子数1〜6のアルキレン基を表す)、炭素原子数が1〜6のアルキル基、炭素原子数が3〜8のシクロアルキル基、アリール基または炭素原子数が7〜12のアラルキル基を表す。
前記Rにおける前記炭素原子数が1〜6のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、イソブチレン基、sec−ブチレン基、tert−ブチレン基、ペンチレン基、イソペンチレン基、ネオペンチレン基、tert−ペンチレン基、1−メチルブチレン基、2−メチルブチレン基、1,2−ジメチルプロピレン基、1−エチルプロピレン基、ヘキシレン基、イソヘキシレン基、1−メチルペンチレン基、2−メチルペンチレン基、3−メチルペンチレン基、1,1−ジメチルブチレン基、1,2−ジメチルブチレン基、2,2−ジメチルブチレン基、1−エチルブチレン基、1,1,2−トリメチルプロピレン基、1,2,2−トリメチルプロピレン基、1−エチル−2−メチルプロピレン基、1−エチル−1−メチルプロピレン基等が挙げられる。中でもRは、原料の入手の容易さから単結合または炭素原子数が2〜4のアルキレン基が好ましい。
また、前記炭素原子数が1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、1,2−ジメチルプロピル基、1−エチルプロピル基、ヘキシル基、イソキヘシル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、1−エチルブチル基、1,1,2−トリメチルプロピル基、1,2,2−トリメチルプロピル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、1−エチル−1−メチルプロピル基等が挙げられる。
また、前記炭素原子数が3〜8のシクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
また、前記アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、4−ビニルフェニル基、3−イソプロピルフェニル基等が挙げられる。
また、前記炭素原子数が7〜12のアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、ジフェニルメチル基、ナフチルメチル基等が挙げられる。
本発明におけるマトリクス樹脂では、マトリクス樹脂の架橋構造の濃度を、成形物の残留応力が過大にならない程度に高めることが好ましいことから、加水分解性シリル基以外にも架橋構造を形成する官能基を複合樹脂に適度に含有させることがより好ましい。
上記架橋構造を形成する官能基としては、公知慣用の官能基を使用することができるが、例示すると、
エポキシ基、カルボキシル基、アミノ基、イソシアネート、酸無水物、フェノール性水酸基、アルコール性水酸基、チオール基、等を挙げることができる。
中でも、電子機器の用途へ適用する点を考慮すると、エポキシ基を利用した架橋構造を適度に含有させることがより好ましい。
また、架橋構造を形成する官能基として、重合性二重結合を有する基も挙げられる。前記R、R及びRの少なくとも1つが前記重合性二重結合を有する基であると、熱ラジカル発生剤等により簡便に硬化させることができる。更には、シラノール基及び/又は加水分解性シリル基の縮合反応の2つの硬化機構により、得られる硬化物の架橋密度が高くなり、より優れた耐熱性、低線膨張率を有する成形体を形成できる。
前記重合性二重結合を有する基は、ポリシロキサンセグメント(a1)中に2つ以上存在することが好ましく、3〜200個存在することがより好ましく、3〜50個存在することが更に好ましく、より線膨張率の低い成形物を得ることができる。具体的には、前記ポリシロキサンセグメント(a1)中の重合性二重結合の含有率が3〜35重量%であれば、所望の線膨張率を得ることができる。尚、ここでいう重合性二重結合とは、ビニル基、ビニリデン基もしくはビニレン基のうち、フリーラジカルによる生長反応を行うことができる基の総称である。また、重合性二重結合の含有率とは、当該ビニル基、ビニリデン基もしくはビニレン基のポリシロキサンセグメント中における重量%を示すものである。
重合性二重結合を有する基としては、当該ビニル基、ビニリデン基、ビニレン基を含有してなる公知の全ての官能基を使用することができるが、中でも−R−C(CH)=CHや−R−O−CO−C(CH)=CHで表される(メタ)アクリロイル基は、紫外線硬化の際の反応性に富むことや、後述のビニル系重合体セグメント(a2)との相溶性が良好となる。
前記一般式(1)および/または前記一般式(2)で表される構造単位は、ケイ素の結合手のうち2または3つが架橋に関与した、三次元網目状のポリシロキサン構造単位である。三次元網目構造を形成しながらも密な網目構造を形成しないので、ゲル化等を生じることもなく保存安定性も良好となる。
(シラノール基および/または加水分解性シリル基)
本発明においてシラノール基とは、珪素原子に直接結合した水酸基を有する珪素含有基である。該シラノール基は具体的には、前記一般式(1)および/または前記一般式(2)で表される構造単位の、結合手を有する酸素原子が水素原子と結合して生じたシラノール基であることが好ましい。
また本発明において加水分解性シリル基とは、珪素原子に直接結合した加水分解性基を有する珪素含有基であり、具体的には、例えば、一般式(4)で表される基が挙げられる。
Figure 2015147889

(4)
(一般式(4)中、Rはアルキル基、アリール基又はアラルキル基等の1価の有機基を、Rはハロゲン原子、アルコキシ基、アシロキシ基、フェノキシ基、アリールオキシ基、メルカプト基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、イミノオキシ基及びアルケニルオキシ基からなる群から選ばれる加水分解性基である。またbは0〜2の整数である。)
前記Rにおいて、アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、1,2−ジメチルプロピル基、1−エチルプロピル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、1−エチルブチル基、1,1,2−トリメチルプロピル基、1,2,2−トリメチルプロピル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、1−エチル−1−メチルプロピル基等が挙げられる。
またアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、4−ビニルフェニル基、3−イソプロピルフェニル基等が挙げられる。
またアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、ジフェニルメチル基、ナフチルメチル基等が挙げられる。
前記Rにおいて、ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、第二ブトキシ基、第三ブトキシ基等が挙げられる。
またアシロキシ基としては、例えば、ホルミルオキシ、アセトキシ、プロパノイルオキシ、ブタノイルオキシ、ピバロイルオキシ、ペンタノイルオキシ、フェニルアセトキシ、アセトアセトキシ、ベンゾイルオキシ、ナフトイルオキシ等が挙げられる。
またアリールオキシ基としては、例えば、フェニルオキシ、ナフチルオキシ等が挙げられる。
アルケニルオキシ基としては、例えば、ビニルオキシ基、アリルオキシ基、1−プロペニルオキシ基、イソプロペニルオキシ基、2−ブテニルオキシ基、3−ブテニルオキシ基、2−ペンテニルオキシ基、3−メチル−3−ブテニルオキシ基、2−ヘキセニルオキシ基等が挙げられる。
前記Rで表される加水分解性基が加水分解されることにより、一般式(4)で表される加水分解性シリル基はシラノール基となる。加水分解性に優れることから、中でも、メトキシ基およびエトキシ基が好ましい。
また前記加水分解性シリル基は具体的には、前記一般式(1)および/または前記一般式(2)で表される構造単位の、結合手を有する酸素原子が前記加水分解性基と結合もしくは置換されている加水分解性シリル基であることが好ましい。
前記シラノール基や前記加水分解性シリル基は、シラノール基中の水酸基や加水分解性シリル基中の前記加水分解性基の間で加水分解縮合反応が進行するので、ポリシロキサン構造の架橋密度が高まり、線膨張率の低い成形物を形成することができる。
また、前記シラノール基や前記加水分解性シリル基を含むポリシロキサンセグメント(a1)と後述のビニル系重合体セグメント(a2)とを、前記一般式(3)で表される結合を介して結合させる際に使用する。
ポリシロキサンセグメント(a1)は、前記一般式(1)および/または前記一般式(2)で表される構造単位と、シラノール基および/または加水分解性シリル基とを有する以外は特に限定はなく、他の基を含んでいてもよい。例えば、
前記一般式(1)におけるRが前記重合性二重結合を有する基である構造単位と、前記一般式(1)におけるRがメチル等のアルキル基である構造単位とが共存したポリシロキサンセグメント(a1)であってもよいし、
前記一般式(1)におけるRが前記重合性二重結合を有する基である構造単位と、前記一般式(1)におけるRがメチル基等のアルキル基である構造単位と、前記一般式(2)におけるR及びRがメチル基等のアルキル基である構造単位とが共存したポリシロキサンセグメント(a1)であってもよいし、
前記一般式(1)におけるRが前記重合性二重結合を有する基である構造単位と、前記一般式(2)におけるR及びRがメチル基等のアルキル基である構造単位とが共存したポリシロキサンセグメント(a1)であってもよいし、特に限定はない。
本発明においては、前記ポリシロキサンセグメント(a1)の含有率が複合樹脂(A)の全固形分量に対して45〜95重量%である場合、耐熱性、耐光性、低線膨張率に優れる。
(複合樹脂(A) ビニル系重合体セグメント(a2))
本発明におけるビニル系重合体セグメント(a2)は、アクリル系重合体、フルオロオレフィン系重合体、ビニルエステル系重合体、芳香族系ビニル系重合体、ポリオレフィン系重合体等のビニル重合体セグメントである。これらは用途により適宜選択することが好ましい。
例えば、アクリル系重合性セグメントは、汎用の(メタ)アクリルモノマーを重合または共重合させて得られる。(メタ)アクリルモノマーとしては特に限定はなく、またビニルモノマーも共重合可能である。例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等の炭素原子数が1〜22のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート類;ベンジル(メタ)アクリレート、2−フェニルエチル(メタ)アクリレート等のアラルキル(メタ)アクリレート類;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等のシクロアルキル(メタ)アクリレート類;2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、4−メトキシブチル(メタ)アクリレート等のω−アルコキシアルキル(メタ)アクリレート類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル類;クロトン酸メチル、クロトン酸エチル等のクロトン酸のアルキルエステル類;ジメチルマレート、ジ−n−ブチルマレート、ジメチルフマレート、ジメチルイタコネート等の不飽和二塩基酸のジアルキルエステル類;エチレン、プロピレン等のα−オレフィン類;フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン等のフルオロオレフィン類;エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル類;シクロペンチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル等のシクロアルキルビニルエーテル類;N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、N−(メタ)アクリロイルピロリジン、N−ビニルピロリドン等の3級アミド基含有モノマー類等が挙げられる。
前記モノマーを共重合させる際の重合方法、溶剤、あるいは重合開始剤にも特に限定はなく、公知の方法によりビニル系重合体セグメント(a2)を得ることができる。例えば、塊状ラジカル重合法、溶液ラジカル重合法、非水分散ラジカル重合法等の種々の重合法により、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、tert−ブチルパーオキシピバレート、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート等の重合開始剤を使用してビニル系重合体セグメント(a2)を得ることができる。
前記ビニル系重合体セグメント(a2)の数平均分子量としては、数平均分子量(以下Mnと略す)に換算して500〜200,000の範囲であることが好ましく、前記複合樹脂(A)を製造する際の増粘やゲル化を防止でき、且つ耐久性に優れる。Mnは中でも700〜100,000の範囲がより好ましく、1,000〜50,000の範囲が、クラック等を発生しない良好な成形体を得るためにさらに好ましい。
また前記ビニル系重合体セグメント(a2)は、前記ポリシロキサンセグメント(a1)と一般式(3)で表される結合により結合された複合樹脂(A)とするために、ビニル系重合体セグメント(a2)中の炭素原子に直接結合したシラノール基および/または加水分解性シリル基を有する。これらのシラノール基および/または加水分解性シリル基は、後述の複合樹脂(A)の製造において一般式(3)で表される結合となってしまうために、最終生成物である複合樹脂(A)中のビニル系重合体セグメント(a2)には殆ど存在しない。しかしながらビニル系重合体セグメント(a2)にシラノール基および/または加水分解性シリル基が残存していても何ら問題はなく、複合樹脂(A)を含有する耐熱材料を硬化させる際、シラノール基中の水酸基や加水分解性シリル基中の前記加水分解性基の間で加水分解縮合反応が進行するので、得られる硬化物のポリシロキサン構造の架橋密度が高まり、耐熱性に優れた繊維強化樹脂成形体を形成することができる。
炭素原子に直接結合したシラノール基および/または加水分解性シリル基を有するビニル系重合体セグメント(a2)は、具体的には、前記汎用モノマー、及び、炭素結合に直接結合したシラノール基および/または加水分解性シリル基を含有するビニル系モノマーとを共重合させて得る。
炭素原子に直接結合したシラノール基および/または加水分解性シリル基を含有するビニル系モノマーとしては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルトリ(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、2−トリメトキシシリルエチルビニルエーテル、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリクロロシラン等が挙げられる。中でも、加水分解反応を容易に進行でき、また反応後の副生成物を容易に除去することができることからビニルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランが好ましい。
本発明のビニル系重合体セグメント(a2)は、各種官能基を有していてもよい。例えば重合性不飽和二重結合を有する基、エポキシ基、アルコール性水酸基等であり、導入するには該当する官能基を有するビニル系モノマーを重合時に配合すればよい。
エポキシ基を有するビニル系モノマーとしては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、ビニルシクロヘキセンオキシド、グリシジルビニルエーテル、メチルグリシジルビニルエーテルもしくはアリルグリシジルエーテル等が挙げられる。
アルコール水酸基を有するビニル系モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジ−2−ヒドロキシエチルフマレート、モノ−2−ヒドロキシエチルモノブチルフマレート、ポリエチレングルコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、「プラクセルFMもしくはプラクセルFA」〔ダイセル化学(株)製のカプロラクトン付加モノマー〕等の各種α、β−エチレン性不飽和カルボン酸のヒドロキシアルキルエステル類、またはこれらとε−カプロラクトンとの付加物、等が挙げられる。
また、重合性二重結合を有する基を導入する際に使用する重合性二重結合を有する基とシラノール基および/または加水分解性シリル基とを併有するシラン化合物としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルトリ(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、2−トリメトキシシリルエチルビニルエーテル、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリクロロシラン等を併用する。中でも、加水分解反応を容易に進行でき、また反応後の副生成物を容易に除去することができることからビニルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランが好ましい。
また、その他汎用のシラン化合物としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ−n−ブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、iso−ブチルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等の各種のオルガノトリアルコキシシラン類;ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジ−n−ブトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、メチルシクロヘキシルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等の、各種のジオルガノジアルコキシシラン類;メチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、ジエチルジクロロシラン等のクロロシラン類が挙げられる。
また、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランもしくはテトラn−プロポキシシランなどの4官能アルコキシシラン化合物や該4官能アルコキシシラン化合物の部分加水分解縮合物を、本発明の効果を損なわない範囲で併用することもできる。前記4官能アルコキシシラン化合物又はその部分加水分解縮合物を併用する場合には、前記ポリシロキサンセグメント(a1)を構成する全珪素原子に対して、該4官能アルコキシシラン化合物の有する珪素原子が、20モル%を超えない範囲となるように併用することが好ましい。
本発明においては、ポリシロキサンセグメント(a1)を形成するとき、使用するシラノール基および/または加水分解性シリル基含有シラン化合物中において、トリアルコキシシランが40モル%以上であると好ましい。トリアルコキシシランが40モル%以上、より好ましくは70モル%以上であると、ポリシロキサンセグメント(a1)の加水分解縮合の反応性基が1分子中に3つ存在することから、架橋密度が向上し結合がより強固になるため、得られる繊維強化樹脂成形体の線膨張率が低くなる。
更に、上述のトリアルコキシシランは、好ましくはモノアルキルトリアルコキシシランである。モノアルキルトリアルコキシシランの場合、ポリシロキサンセグメント(a1)の加水分解縮合がより進行しやすく、硬化物の架橋密度がより向上するからである。モノアルキルトリアルコキシシランにおいて、アルコキシ基の炭素原子数が1〜4であると好ましく、アルキル基の炭素原子数が1〜2であると、より好ましい。
炭素原子数が1〜4のアルキル基を有するモノアルキルトリアルコキシシランとしては、具体的には、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ−n−ブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリ−
n−ブトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシランもしくはブチルトリエトキシシラン等が挙げられ、好ましくはメチルトリメトキシシランである。
また、複合樹脂(A)中にエポキシ基を起点とする架橋構造が組み込まれると、耐熱性がより向上する為、電子機器への用途へ適用する上で好適である。複合樹脂(A)にエポキシ基を導入するには、前記ポリシロキサンセグメント(a1)を合成する際、シラノール基および/または加水分解性シリル基とを有するシラン化合物を含有させればよく、シラン化合物中、エポキシ基を含有するシラン化合物が25重量%以上90重量%以下であることが好ましい。
上記エポキシ基を含有するシラン化合物としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、多官能エポキシシラン(例えば信越シリコーン製X−12−981、X−12−984)、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、等が挙げられる。
(無機微粒子)
本発明のマトリクス樹脂は、上記複合樹脂(A)を含有するものであるが、無機微粒子を含有することで更に耐熱性が向上する。
本発明で使用する無機微粒子は、本発明の効果を損なわなければとくに限定は無い。
本発明で使用する複合樹脂(A)がポリシロキサンセグメント(a1)を有するので無機成分とのなじみがよく、50重量%を超える添加量であっても問題なく分散することができる。また分散後、無機微粒子が沈殿あるいは固化することもなく、長時間の保存安定性を有する。一方、ビニル系重合性セグメントは、反応性化合物との相溶性がよいため、前記複合樹脂(A)と無機微粒子を含有するマトリクス樹脂は、反応性化合物と良好に分散するため、分散安定性のよい無機微粒子含有マトリクス樹脂を得ることができる。
無機微粒子としては、特に限定は無く、用途によって適時選択すればよい。
例えば、耐熱性に優れるものとしては、アルミナ、マグネシア、チタニア、ジルコニア、シリカ(石英、ヒュームドシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、溶融シリカ、結晶性シリカ、超微粉無定型シリカ等)等である。
これらの無機微粒子は、用途によって適時選択すればよく、単独で使用しても、複数種組み合わせて使用してもかまわない。また、上記無機微粒子は、例に挙げた特性以外にも様々な特性を有することから、適時用途に合わせて選択すればよい。
例えば無機微粒子としてシリカを用いる場合、特に限定はなく粉末状のシリカやコロイダルシリカなど公知のシリカ微粒子を使用することができる。市販の粉末状のシリカ微粒子としては、例えば、日本アエロジル(株)製アエロジル50、200、旭硝子(株)製シルデックスH31、H32、H51、H52、H121、H122、日本シリカ工業(株)製E220A、E220、富士シリシア(株)製SYLYSIA470、日本板硝子(株)製SGフレ−ク等を挙げることができる。
また、市販のコロイダルシリカとしては、例えば、日産化学工業(株)製メタノ−ルシリカゾル、IPA−ST、MEK−ST、NBA−ST、XBA−ST、DMAC−ST、ST−UP、ST−OUP、ST−20、ST−40、ST−C、ST−N、ST−O、ST−50、ST−OL等を挙げることができる。
また、公知の方法にて分散性を改良したシリカ微粒子を使用してもよい。このような分散性を改良したシリカ微粒子としては、例えば、前記シリカ微粒子を、疎水性基を有する反応性シランカップリング剤で表面処理したものや、(メタ)アクリロイル基を有する化合物で修飾したものがあげられる。(メタ)アクリロイル基を有する化合物で修飾した市販の粉末状のシリカとしては、日本アエロジル(株)製アエロジルRM50、R711等、(メタ)アクリロイル基を有する化合物で修飾した市販のコロイダルシリカとしては、日産化学工業(株)製MIBK−SD等が挙げられる。
前記シリカ微粒子の形状は特に限定はなく、球状、中空状、多孔質状、棒状、板状、繊維状、または不定形状のものを用いることができる。例えば、市販の中空状シリカ微粒子としては、日鉄鉱業(株)製シリナックス等を用いることができる。
また一次粒子径は、5〜200nmの範囲が好ましい。5nm以上であれば、無機微粒子の分散が安定化し、200nmを以下であれば、成形体の強度が十分保たれるため好ましい。
前記マトリクス樹脂中で無機微粒子を分散させる方法としては、特に限定されず公知の分散方法を使用することができる。機械的手段としては、例えば、ディスパー、タービン翼等攪拌翼を有する分散機、ペイントシェイカー、ロールミル、ボールミル、アトライター、サンドミル、ビーズミル等が挙げられる。
前記ビーズミルとしては、例えば、アシザワ・ファインテック(株)製のスターミル;三井鉱山(株)製のMSC−MILL、SC−MILL、アトライタ MA01SC;浅田鉄工(株)のナノグレンミル、ピコグレンミル、ピュアグレンミル、メガキャッパーグレンミル、セラパワーグレンミル、デュアルグレンミル、ADミル、ツインADミル、バスケットミル、ツインバスケットミル;寿工業(株)製のアスペックミル、ウルトラアスペックミル、スーパーアスペックミル等が挙げられる。中でも、ウルトラアスペックミルが好ましい。
(その他の樹脂)
本発明のマトリクス樹脂は、上記複合樹脂(A)のほかにその他の樹脂を配合してもかまわない。
その他の樹脂としては、強化繊維と複合化できるものであれば特に制限が無く、モノマーであってもオリゴマーであってもポリマーであってもかまわず、ポリマーはホモポリマーであってもコポリマーであってもかまわない。また、これらは一種類でも複数種類を組み合わせて使用してもかまわない。ポリマーの場合、熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂のいずれも使用することができる。
熱可塑性樹脂とは、加熱により溶融成形を行う樹脂を言う。その具体例としてはポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ゴム変性ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、アクリロニトリル−スチレン(AS)樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、エチレンビニルアルコール樹脂、酢酸セルロース樹脂、アイオノマー樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリ乳酸樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリアリレート樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリケトン樹脂、液晶ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、シンジオタクチックポリスチレン樹脂、環状ポリオレフィン樹脂などが挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は1種または2種以上を併用して用いることができる。
熱硬化性樹脂とは、加熱または光・紫外線、放射線や触媒などの手段によって硬化される際に実質的に不溶かつ不融性に変化し得る特性を持った樹脂である。その具体例としては、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ジアリル(テレ)フタレート樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、フラン樹脂、ケトン樹脂、キシレン樹脂、熱硬化性ポリイミド樹脂などが挙げられる。これらの熱硬化性樹脂は1種または2種以上を併用して用いることができる。
また、本発明の樹脂の主成分が熱可塑性樹脂の場合、熱可塑性樹脂の特性を損なわない範囲で少量の熱硬化性樹脂を添加することや、逆に主成分が熱硬化性樹脂の場合に熱硬化性樹脂の特性を損なわない範囲で少量の熱可塑性樹脂やアクリル、スチレン等のモノマーを添加することも可能である。
(硬化剤)
また、本発明のマトリクス樹脂は、硬化剤を含有することもできる。
複合樹脂(A)がエポキシ基を含有したり、その他樹脂としてエポキシ樹脂を含有する場合、脂肪族ポリアミン、芳香族ポリアミン、ジシアンジアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸ヒドラジド、酸無水物、ポリメルカプタン、ポリフェノールなど、量論的反応を行う化合物や、イミダゾール、ルイス酸錯体、オニウム塩のように触媒的に作用する化合物を硬化剤として使用できる。量論的反応を行う化合物を用いる場合には、硬化促進剤、例えばリン系化合物、有機酸金属塩、アミン錯塩、各種アミン類、イミダゾール、ルイス酸錯体、オニウム塩、ホスフィンなどを配合する。
特に硬化性、耐熱性、電気特性、耐湿信頼性等に優れる点から、イミダゾール化合物では2−エチル−4−メチルイミダゾール、リン系化合物ではトリフェニルフォスフィン、第3級アミンでは1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−ウンデセン−7(DBU)が好ましい。
その他樹脂としてビニルエステル樹脂と不飽和ポリエステル樹脂を配合する場合、硬化剤として各種の有機過酸化物を配合してもよい。常温で硬化させる場合の有機過酸化物としては、例えば、メチルエチルケトンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、等が挙げられ、ナフテン酸コバルト等の金属石鹸類等の硬化促進剤と共に用いられる。加熱して硬化させる場合の有機過酸化物としてはt−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ベンゾイルパーオキサイド、ビス−4−t−ブチルシクロヘキサンジカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネート等が挙げられる。これらの化合物は単独又は2種以上を併用してもよい。
本発明の効果が損なわれない範囲であれば、マトリクス樹脂には従来公知の各種添加剤を含有しても良く、例えば、加水分解防止剤、着色剤、難燃剤、酸化防止剤、重合開始剤、重合禁止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、離型剤、消泡剤、レベリング剤、光安定剤(例えば、ヒンダードアミン等)、酸化防止剤、無機フィラー、有機フィラー等をあげることができる。
〔強化繊維〕
本発明における強化繊維は、繊維強化樹脂に用いられるものであればよく、カーボン繊維、ガラス繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維、チタン酸カリ繊維、ステンレス繊維、ガラス布、ガラス不織布、ガラスマット、ガラスロービング布、等の無機繊維のほか、紙、アラミド紙、アラミド布、アラミド繊維、芳香族エステル繊維のような植物繊維といった有機繊維を用いてもよい。中でも、カーボン繊維とガラス繊維は、産業上利用範囲が広いため、好ましい。これらのうち、一種類のみ用いてもよく、複数種を同時に用いてもよい。
本発明の強化繊維(A)は、繊維の集合体であってもよく、織布状であっても、不織布状であってもかまわない。また、繊維を一方方向に整列した繊維束でもよく、繊維束を並べたシート状であってもよい。また、繊維の集合体に厚みを持たせた立体形状であってもかまわない。
〔繊維強化樹脂〕
本発明における繊維強化樹脂とは、強化繊維とマトリクス樹脂とを含有する樹脂組成物である。
繊維強化樹脂は、強化繊維とマトリクス樹脂とを複合化することによって得られる。
複合化の方法は、本発明の効果を損なわない範囲であればとくに限定はなく、強化繊維とマトリクス樹脂とを、混練、塗布、含浸、注入、圧着、等の方法が挙げられ、強化繊維の形態及び繊維強化樹脂の用途によって適時選択することができる。
〔成形方法〕
本発明の繊維強化樹脂を成形する方法については、特に限定されない。板状の製品を製造するのであれば、押し出し成形法が一般的であるが、平面プレスによっても可能である。この他、異形押し出し成形法、ブロー成形法、圧縮成形法、真空成形法、射出成形法等を用いることが可能である。またフィルA状の製品を製造するのであれば、溶融押出法の他、溶液キャスト法を用いることができ、溶融成形方法を用いる場合、インフレーションフィルム成形、キャスト成形、押出ラミネーション成形、カレンダー成形、シート成形、繊維成形、ブロー成形、射出成形、回転成形、被覆成形等が挙げられる。また、活性エネルギー線で硬化する樹脂の場合、活性エネルギー線を用いた各種硬化方法を用いて成形体を製造する事ができる。特に、熱硬化性樹脂をマトリクス樹脂の主成分とする場合には、成形材料をプリプレグ化してプレスやオートクレーブにより加圧加熱する成形法が挙げられ、この他にもRTM(Resin Transfer Molding)成形、VaRTM(Vaccum assist Resin Transfer Molding)成形、積層成形、ハンドレイアップ成形等が挙げられる。
また、繊維強化樹脂を半硬化したプリプレグと呼ばれる状態を形成した後、最終硬化をおこなって繊維強化樹脂成形体を形成してもよい。積層体を形成する場合は、プリプレグを形成した後、その他の層を積層してから最終硬化を行うことで、各層が密着した積層体を形成できるため、好ましい。
〔積層体〕
本発明の繊維強化樹脂成形体は、積層体とすることができる。本発明の繊維強化樹脂成形体を複数積層してもよいし、その他基材を積層してもかまわない。積層体を製造する場合、繊維強化樹脂をプリプレグとし、積層後最終硬化すると積層体が剥離しにくくなるため好ましい。
積層体の基材としては、金属やガラス等の無機材料や、プラスチックや木材といった有機材料等、用途によって適時使用すればよく、積層体の形状としても、平板状でも三次元構造を有していても立体状であってもかまわない。
プリント配線基板や半導体パッケージ基板といった用途の場合、金属箔を積層することが好ましく、金属箔としては銅箔、アルミ箔、金箔、銀箔などが挙げられ、加工性が良好なことから銅箔を用いることが好ましい。
〔用途〕
本発明における繊維強化樹脂成形体は、各種用途に好適に利用できる。例えば、半導体パッケージ用基板、マザーボード、産業用機械部品、一般機械部品、自動車・鉄道・車両等部品、宇宙・航空関連部品、電子・電気部品、建築材料、容器・包装部材、生活用品、スポーツ・レジャー用品、風力発電用筐体部材等が挙げられるが、これらに限定される物ではない。
次に、本発明を、実施例及び比較例により具体的に説明をする。例中断りのない限り、「部」「%」は重量規準である。
(ポリシロキサン(a1−1)の調製例)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、メチルトリメトキシシラン(MTMS) 415部、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン(MPTS)756部を仕込んで、窒素ガスの通気下、攪拌しながら、60℃まで昇温した。次いで、「Phoslex A−4」〔堺化学(株)製のノルマルブチルアシッドホスフェート〕(A−4)0.1部と脱イオン水 121部からなる混合物を5分間で滴下した。滴下終了後、反応容器中を80℃まで昇温し、4時間攪拌することにより加水分解縮合反応を行い、反応生成物を得た。
得られた反応生成物中に含まれるメタノールおよび水を、1〜30キロパスカル(kPa)の減圧下、40〜60℃の条件で除去することにより、数平均分子量が1000で、有効成分が75.0%であるポリシロキサン(a1−1) 1000部を得た。
尚、「有効成分」とは、使用したシランモノマーのメトキシ基が全て加水分解縮合反応した場合の理論収量(重量部)を、加水分解縮合反応後の実収量(重量部)で除した値、即ち、〔シランモノマーのメトキシ基が全て加水分解縮合反応した場合の理論収量(重量部)/加水分解縮合反応後の実収量(重量部)〕の式により算出したものである。
(ポリシロキサン(a1−2)の調製例)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、メチルトリメトキシシラン(MTMS) 642部、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン(GPTS)62部を仕込んで、窒素ガスの通気下、攪拌しながら、60℃まで昇温した。次いで、「Phoslex A−4」〔堺化学(株)製のノルマルブチルアシッドホスフェート〕(A−4)0.1部と脱イオン水 98.6部からなる混合物を5分間で滴下した。滴下終了後、反応容器中を80℃まで昇温し、4時間攪拌することにより加水分解縮合反応を行い、反応生成物を得た。
(ポリシロキサン(a1−9)の調製例)
上述合成例と同様の反応容器に、フェニルトリメトキシシラン(PTMS) 231.9部、ジメチルジメトキシシラン(DMDMS) 26.6部、MTMS 114.5部を仕込んで、窒素ガスの通気下、攪拌しながら、60℃まで昇温した。次いで、「A−4」 0.1部と脱イオン水 44.2部からなる混合物を5分間で滴下した。滴下終了後、反応容器中を80℃まで昇温し、4時間攪拌することにより加水分解縮合反応を行い、反応生成物を得た。
得られた反応生成物中に含まれるメタノールおよび水を、1〜30キロパスカル(kPa)の減圧下、40〜60℃の条件で除去することにより、数平均分子量が1000で、有効成分が75.0%であるポリシロキサン(a1−9) 298.5部を得た。
(ポリシロキサン(a1−10)の調製例)
上述合成例と同様の反応容器に、PTMS 151.7部、DMDMS 27.2部、MTMS 117.9部、MPTS 35.0部、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン(GPTS) 35.2部を仕込んで、窒素ガスの通気下、攪拌しながら、60℃まで昇温した。次いで、「A−4」 0.1部と脱イオン水 42.6部からなる混合物を5分間で滴下した。滴下終了後、反応容器中を80℃まで昇温し、4時間攪拌することにより加水分解縮合反応を行い、反応生成物を得た。
得られた反応生成物中に含まれるメタノールおよび水を、1〜30キロパスカル(kPa)の減圧下、40〜60℃の条件で除去することにより、数平均分子量が1000で、有効成分が74.8%であるポリシロキサン(a1−10) 302部を得た。
(ポリシロキサン(a11−1)の調製例)
上述合成例と同様の反応容器に、MTMS 143.06部を仕込んで、窒素ガスの通気下、攪拌しながら、60℃まで昇温した。次いで、「A−4」0.1部と脱イオン水 45部からなる混合物を5分間で滴下した。滴下終了後、反応容器中を80℃まで昇温し、4時間攪拌することにより加水分解縮合反応を行い、反応生成物を得た。
得られた反応生成物中に含まれるメタノールおよび水を、1〜30キロパスカル(kPa)の減圧下、40〜60℃の条件で除去することにより、数平均分子量が1000で、有効成分が75.0%であるポリシロキサン(a11−1) 120部を得た。
(ポリシロキサン(a11−2〜a11−4、a11−6〜10)の調製例)
上述合成例と同様の装置を用いて、表1に示される配合比においてシロキサンモノマーを仕込んで窒素ガスの通気下、攪拌しながら、60℃まで昇温した。次いで、「A−4」0.1部と脱イオン水 45部からなる混合物を5分間で滴下した。滴下終了後、反応容器中を80℃まで昇温し、4時間攪拌することにより加水分解縮合反応を行い、反応生成物を得た。
得られた反応生成物中に含まれるメタノールおよび水を、1〜30キロパスカル(kPa)の減圧下、40〜60℃の条件で除去することにより、ポリシロキサン(a11−2〜a11−4、a11−6,7,8)各試料を得た。
上記ポリシロキサン合成例(a11−1〜10)における、シロキサンモノマー配合量(単位は重量部)を表1に示す。
Figure 2015147889
(ビニル系重合体(a2−3)の調製例)
上述合成例と同様の反応容器に、PTMS 120部、酢酸n−ブチル 322.5部を仕込んで、窒素ガスの通気下、攪拌しながら、95℃まで昇温した。次いで、メチルメタクリレート(MMA) 263.3部、グリシジルメタクリレート(GMA) 189.0部、スチレン(St) 3.2部、ブチルアクリレート(BA) 6.3部、MPTS 37.8部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA) 157.5部、酢酸n−ブチル 45部、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(TBPEH) 25.2部を含有する混合物を、同温度で、窒素ガスの通気下、攪拌しながら、前記反応容器中へ4時間で滴下した。さらに、同温度にて10時間攪拌することにより、TBPEHの残存量が0.1%以下の反応生成物であるビニル系重合体(a2−3)が得られた。
(ビニル系重合体(a21−1)の調製例)
上述合成例と同様の反応容器に、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン(GPTS)27.58部、酢酸n−ブチル 107.7部を仕込んで、窒素ガスの通気下、攪拌しながら、95℃まで昇温した。次いで、メチルメタクリレート(MMA) 26.9部、n−ブチルメタクリレート(BMA) 3.2部、シクロヘキシルメタクリレート(CHMA) 75部、アクリル酸(AA) 2.0部、ブチルアクリレート(BA) 2.0部、MPTS 3.0部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA) 37.5部、酢酸n−ブチル 15部、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(TBPEH) 6部を含有する混合物を、同温度で、窒素ガスの通気下、攪拌しながら、前記反応容器中へ4時間で滴下した。さらに同温度で2時間撹拌したのち、前記反応容器中に、「A−4」 0.07部と脱イオン水 17.1部の混合物を、5分間をかけて滴下し、同温度で5時間攪拌することにより、PTMS、DMDMS、MPTSの加水分解縮合反応を進行させた。反応生成物を、1H−NMRで分析したところ、前記反応容器中のシランモノマーが有するトリメトキシシリル基のほぼ100%が加水分解していた。次いで、同温度にて10時間攪拌することにより、TBPEHの残存量が0.1%以下の反応生成物であるビニル系重合体(a21−1)が得られた。
(ビニル系重合体(a21−2〜a21−4、a21−6〜12)の調製例)
上述合成例と同様の反応容器に、表2−1及び2−2に示される組成にてシロキサンモノマー(GPTS、PTMS、DMDMS)を仕込み、更に酢酸n−ブチル 107.7部を仕込んで、窒素ガスの通気下、攪拌しながら、95℃まで昇温した。次いで、表2−1及び2−2に従い混合されたシロキサンモノマー以外の重合性モノマーからなる混合物を、同温度で、窒素ガスの通気下、攪拌しながら、前記反応容器中へ4時間で滴下した。さらに同温度で2時間撹拌したのち、前記反応容器中に、「A−4」 0.07部と脱イオン水 17.1部の混合物を、5分間をかけて滴下し、同温度で5時間攪拌、続いて同温度にて10時間攪拌することにより、TBPEHの残存量が0.1%以下の反応生成物である各ビニル系重合体(a21−2〜a21−4、a21−6〜12)が得られた。
上記ビニル系重合体(a21−1〜12)を合成する際の重合性モノマー配合量(単位は重量部)を表2に示した。
Figure 2015147889
Figure 2015147889
(複合樹脂(A−1)の調製例)
上述合成例と同様の反応容器に、PTMS20.1部、DMDMS 24.4部、酢酸n−ブチル 107.7部を仕込んで、窒素ガスの通気下、攪拌しながら、95℃まで昇温した。次いで、MMA 15部、BMA 45部、2−エチルヘキシルメタクリレート(EHMA) 39部、AA 1.5部、BA 1.5部、MPTS 4.5部、HEMA 45部、酢酸n−ブチル 15部、TBPEH 6部を含有する混合物を、同温度で、窒素ガスの通気下、攪拌しながら、前記反応容器中へ4時間で滴下した。さらに同温度で2時間撹拌したのち、前記反応容器中に、「A−4」 0.07部と脱イオン水 12.8部の混合物を、5分間をかけて滴下し、同温度で5時間攪拌することにより、PTMS、DMDMS、MPTSの加水分解縮合反応を進行させた。反応生成物を、1H−NMRで分析したところ、前記反応容器中のシランモノマーが有するトリメトキシシリル基のほぼ100%が加水分解していた。次いで、同温度にて10時間攪拌することにより、TBPEHの残存量が0.1%以下の反応生成物が得られた。尚、TBPEHの残存量は、ヨウ素滴定法により測定した。
次いで、前期反応生成物に、合成例1で得られたポリシロキサン(a1−1) 82.4部を添加して、5分間撹拌したのち、脱イオン水 7.2部を加え、80℃で4時間撹拌を行い、前期反応生成物とポリシロキサンとの加水分解縮合反応を行った。得られた反応生成物を、10〜300kPaの減圧下で、40〜60℃の条件で2時間蒸留することにより、生成したメタノール及び水を除去し、次いで、メチルエチルケトン(MEK) 150部、酢酸n−ブチル 28.6部を添加し、ポリシロキサンセグメントとビニル重合体セグメントからなり、ポリシロキサンセグメント(a1−1)の含有量が50重量%である複合樹脂(A−1)溶液 428部(固形分50.1%)を得た。
(複合樹脂(A−3)の調製例)
上述合成例と同様の反応容器に、PTMS 46.7部、DMDMS 18.9部、酢酸n−ブチル 107.7部を仕込んで、窒素ガスの通気下、攪拌しながら、95℃まで昇温した。次いで、グリシジルメタクリレート(GMA) 45部、スチレン(St) 0.8部、MMA 60.8部、BA 1.5部、MPTS 4.5部、HEMA 37.5部、酢酸n−ブチル 15部、TBPEH 7.5部を含有する混合物を、同温度で、窒素ガスの通気下、攪拌しながら、前記反応容器中へ4時間で滴下した。さらに同温度で2時間撹拌したのち、前記反応容器中に、「A−4」 0.07部と脱イオン水 13.8部の混合物を、5分間をかけて滴下し、同温度で5時間攪拌することにより、PTMS、DMDMS、MPTSの加水分解縮合反応を進行させた。反応生成物を、1H−NMRで分析したところ、前記反応容器中のシランモノマーが有するトリメトキシシリル基のほぼ100%が加水分解していた。次いで、同温度にて10時間攪拌することにより、TBPEHの残存量が0.1%以下の反応生成物が得られた。尚、TBPEHの残存量は、ヨウ素滴定法により測定した。
次いで、前期反応生成物に、ポリシロキサン(a1−2) 143.9部を添加して、5分間撹拌したのち、脱イオン水 71.5部を加え、80℃で4時間撹拌を行い、前期反応生成物とポリシロキサンとの加水分解縮合反応を行った。得られた反応生成物を、10〜300kPaの減圧下で、40〜60℃の条件で2時間蒸留することにより、生成したメタノール及び水を除去し、次いで、メチルエチルケトン(MEK) 150部、酢酸n−ブチル 29.3部を添加し、ポリシロキサンセグメントとビニル重合体セグメントからなり、ポリシロキサンセグメント(a1−2)の含有量が50重量%である複合樹脂(A−3)溶液 600部(固形分50.3%)を得た。
(複合樹脂(A−9)の調製例)
上述合成例で得られたビニル系重合体(a2−3) 421.5部に、ポリシロキサン(a1−9) 107.5部を添加して、5分間攪拌したのち、脱イオン水30.0部を加え、80℃で4時間攪拌を行い、前記反応生成物とポリシロキサンとの加水分解縮合反応を行った。得られた反応生成物を10〜300kPaの減圧下で、40〜60℃の条件で2時間蒸留することにより、生成したメタノール及び水を除去し、次いで、酢酸n−ブチル 122.5部を添加し、不揮発分が55.0%である複合樹脂(A−9) 545.3部を得た。
(複合樹脂(A−10)の調製例)
上述合成例で得られたビニル系重合体(a2−3) 422.3部に、ポリシロキサン(a1−10) 107.6部を添加して、5分間攪拌したのち、脱イオン水28.9部を加え、80℃で4時間攪拌を行い、前記反応生成物とポリシロキサンとの加水分解縮合反応を行った。得られた反応生成物を10〜300kPaの減圧下で、40〜60℃の条件で2時間蒸留することにより、生成したメタノール及び水を除去し、次いで、酢酸n−ブチル 141.5部を添加し、不揮発分が55.0%である複合樹脂(A−10) 548.2部を得た。
(複合樹脂(A−21)の調製例)
上述合成例で得られたビニル系重合体(a21−1)20部に、ポリシロキサン(a11−1)120部を添加して、5分間攪拌したのち、脱イオン水62.3部を加え、80℃で4時間攪拌を行い、前記反応生成物とポリシロキサンとの加水分解縮合反応を行った。得られた反応生成物を10〜300kPaの減圧下で、40〜60℃の条件で2時間蒸留することにより、生成したメタノール及び水を除去し、次いで、メチルエチルケトン 81.8部を添加し、不揮発分が55%であるポリシロキサンセグメントとビニル重合体セグメントからなる複合樹脂(A−21)181.8部を得た。
(複合樹脂(A−22〜24、26〜30)の調製例)
前記合成例で得られたビニル系重合体(a21−2〜4、6〜10)に、ポリシロキサン(a11−2〜4、6〜10)を表3の量比に従い添加して、5分間攪拌したのち、脱イオン水62.3部を加え、80℃で4時間攪拌を行い、前記反応生成物とポリシロキサンとの加水分解縮合反応を行った。得られた反応生成物を10〜300kPaの減圧下で、40〜60℃の条件で2時間蒸留することにより、生成したメタノール及び水を除去し、次いで、メチルエチルケトン 81.8部を添加し、不揮発分が55%であるポリシロキサンセグメントとビニル重合体セグメントからなる複合樹脂(A−22〜24、26〜30)各181.8部を得た。
上記複合樹脂(A−22〜24、26〜30)を合成する際の重合性モノマー配合量(単位は重量部)を表3に示した。
Figure 2015147889
<実施例1> マトリクス樹脂1
固形分量50%である複合樹脂(A−1)溶液を50部、シリカ微粒子(日本アエロジル(株)製アエロジル50)25部及びメチルイソブチルケトン(MIBK)250部を配合した。
この配合物中のシリカ微粒子の分散を、寿工業(株)製のウルトラアペックスミル UAM015を用いて行った。組成物を調製するにあたり、ミル内にメディアとして30μm系のジルコニアビーズをミルの容積に対して50%充填し、毎分1.5リットルの流量で配合物の循環粉砕を行った。循環粉砕を30分間行い、シリカ微粒子が、複合樹脂(A−1)及び分散媒の混合物中に分散した組成物を得た。得られた組成物をウルトラアペックスミル UAM015の取り出し口から取り出し、エバポレーターを用いて分散媒濃度を調整し、固形分濃度が50%のシリカ微粒子を含有する組成物を得た。
得られた組成物に、光重合開始剤(イルガキュア184(Ir184):BASF社製)0.5部を配合し、マトリクス樹脂1とした。
得られたマトリクス樹脂1を用いて、樹脂硬化物、繊維強化樹脂および繊維強化樹脂成形体及び積層体を作製した。
強化繊維として、ガラス繊維(ガラスクロス「#2116」(210×280mm)、日東紡績株式会社製)を用い、マトリクス樹脂1を含浸させ、160℃で3分間加熱してプリプレグ1とした。
得られたプリプレグを6枚積層し、40kg/cmで加圧した状態で80W/cmの高圧水銀灯下、約10000mJの照射量で、紫外線照射を行い、繊維強化樹脂成形体及び積層体1を得た。
マトリクス樹脂1の単独硬化物は、下記の方法に従って作製した。
片面鏡面アルミ板の鏡面層(100mm×250mm×0.3mm)に、マトリクス樹脂1を10μm厚にバーコートし、ヤマト科学株式会社製 精密恒温器 DH610S中で80度、4分間プリベイクした後、80W/cm2の高圧水銀灯下、約10000mJの照射量で、紫外線照射を行い、マトリクス樹脂1の単独硬化物を得た。
<実施例2〜14>
実施例1と同様に、下記表4−1、4−2に記載の配合量にて配合することにより、各耐熱材料を得た。中でもシリカ微粒子を分散させる場合は、前段と同様の方法により分散を行い、マトリクス樹脂2〜14を得た。
<比較例1,2>
下記表4−3に記載の配合量にて、ビニル系重合体各a21−11、a21−12それぞれに、MIBK、2−メチル−4−イミダゾールを配合し、比較マトリクス樹脂1,2を得た。
<積層体作製条件>
実施例2〜14及び比較例1、2で得られたマトリクス樹脂を用いて、樹脂硬化物、繊維強化樹脂および繊維強化樹脂および積層体を作製した。実施例1と同様にプリプレグを作成したうえでプリプレグを6枚積層し、下記硬化条件にて繊維強化樹脂成形体及び積層体を作製した。
(実施例1,5,10,12以外の実施例)
熱硬化での硬化条件:200℃、40kg/cm、1.5時間、加圧プレスをおこなった。
(実施例1,5,10,12)
UV硬化での成形条件(実施例1,5,10,12):40kg/cmで加圧した状態で、80W/cmの高圧水銀灯下、約10000mJの照射量で、紫外線照射を行った。
<樹脂硬化物(マトリクス樹脂単独)の作製条件>
・紫外線硬化による樹脂硬化物の作製(実施例1,5,10,12)
片面鏡面アルミ板の鏡面層(100mm×250mm×0.3mm)に、マトリクス樹脂を10μm厚にバーコートし、ヤマト科学株式会社製 精密恒温器 DH610S中で80度、4分間プリベイクした後、80W/cmの高圧水銀灯下、約1000mJの照射量で、紫外線照射を行い、マトリクス樹脂単独の樹脂硬化物を得た。
・熱硬化による樹脂硬化物の作製(実施例1,5,10,12以外の実施例)
片面鏡面アルミ板の鏡面層(100mm×250mm×0.3mm)に、マトリクス樹脂を100μm厚にバーコートし、ヤマト科学株式会社製 精密恒温器 DH610S中で150度で1.5時間加熱処理を行い、得られた硬化塗膜をアルミ板上から剥離することで膜厚100μmのマトリクス樹脂単独の樹脂硬化物を得た。
得られた樹脂硬化物および積層体について以下の評価を行った。
<耐熱性(ガラス転移温度)>
粘弾性測定装置(DMA:レオメトリック社製固体粘弾性測定装置RSAII、レクタンギュラーテンション法;周波数1Hz、昇温速度3℃/min)を用いて、積層体の弾性率変化が最大となる(tanδ変化率が最も大きい)温度をガラス転移温度として評価した。
<耐熱性(耐熱剥離性)>
T288:試験法はIPC TM650に準拠し、積層体の耐熱剥離性を評価した。
<熱膨張係数の評価方法>
熱機械分析装置(TMA:セイコーインスツルメント社製「SS−6100」)を用いて、樹脂硬化物および積層体の熱機械分析を行った。(測定架重:88.8mN、昇温速度:3℃/分で2回、測定温度範囲:−50℃から300℃) 2回目の測定における、線膨張係数(40℃から60℃の温度範囲における平均膨張係数)を評価した。
Figure 2015147889
Figure 2015147889
Figure 2015147889
略号について
Ir184:光重合開始剤(BASF社製)
2E4MZ:2−メチル−4−イミダゾール(熱重合触媒)
SP−170:光酸発生剤(ADEKA製)
<銅箔付積層体の作製及び評価>
マトリクス樹脂2,12のそれぞれに18μm電解銅箔(日鉱金属株式会社製、TCR箔)を上下に配し、200℃、40kg/cmで1.5時間加圧プレスし、厚み約0.8mmの銅箔付積層体を得た。銅箔の密着性を、JIS−C6481に準拠して90度ピール強度を測定したところ両試料とも1.2kN/m以上の良好な値が得られていることが分かった。
本発明の繊維強化樹脂成形体は、耐熱性に優れるため、各種用途に好適に利用できる。例えば、半導体パッケージ用基板、マザーボード、産業用機械部品、一般機械部品、自動車・鉄道・車両等部品、宇宙・航空関連部品、電子・電気部品、建築材料、容器・包装部材、生活用品、スポーツ・レジャー用品、風力発電用筐体部材等が挙げられるが、これらに限定される物ではない。

Claims (11)

  1. 一般式(1)および/または一般式(2)で表される構造単位とシラノール基および/または加水分解性シリル基とを有するポリシロキサンセグメント(a1)と、ビニル系重合体セグメント(a2)が、一般式(3)で表される結合により結合された複合樹脂(A)を含有することを特徴とする、繊維強化樹脂用のマトリクス樹脂。
    Figure 2015147889
    (1)
    Figure 2015147889
    (2)
    (一般式(1)及び(2)中、R、R及びRは、それぞれ独立して、−R−CH=CH、−R−C(CH)=CH、−R−O−CO−C(CH)=CH、及び−R−O−CO−CH=CHからなる群から選ばれる1つの重合性二重結合を有する基(但し、Rは単結合又は炭素原子数1〜6のアルキレン基を表す)、炭素原子数が1〜6のアルキル基、炭素原子数が3〜8のシクロアルキル基、アリール基、または炭素原子数が7〜12のアラルキル基を表す)
    Figure 2015147889

    (3)
    (一般式(3)中、炭素原子は前記ビニル系重合体セグメント(a2)の一部分を構成し、酸素原子のみに結合したケイ素原子は、前記ポリシロキサンセグメント(a1)の一部分を構成するものとする)
  2. 上記複合樹脂(A)において、前記ポリシロキサンセグメント(a1)が、シラノール基および/または加水分解性シリル基とを有するシラン化合物を縮合して得られるセグメントであって、前記シラノール基および/または加水分解性シリル基とを有するシラン化合物中において、エポキシ基を含有するシラン化合物が25重量%以上90重量%以下である、請求項1に記載の繊維強化樹脂用のマトリクス樹脂。
  3. 更に無機微粒子を含有する、請求項1または2に記載の繊維強化樹脂用のマトリクス樹脂。
  4. 上記複合樹脂(A)において、ポリシロキサンセグメント(a1)の含有率が、複合樹脂(A)の全固形分量に対して45〜95重量%である、請求項1から3の何れかに記載の繊維強化樹脂用のマトリクス樹脂。
  5. 上記複合樹脂(A)において、前記ポリシロキサンセグメント(a1)が、シラノール基および/または加水分解性シリル基とを有するシラン化合物を縮合して得られるセグメントであって、前記シラノール基および/または加水分解性シリル基とを有するシラン化合物中において、トリアルコキシシランが40モル%以上である、請求項1から4の何れかに記載の繊維強化樹脂用のマトリクス樹脂。
  6. 請求項5に記載のトリアルコキシシランがモノアルキルトリアルコキシシランであることを特徴とする、請求項1から5の何れかに記載の繊維強化樹脂用のマトリクス樹脂。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載のマトリクス樹脂と、強化繊維(A)とを含有することを特徴とする、繊維強化樹脂。
  8. 強化繊維が、カーボン繊維またはガラス繊維である、請求項7に記載の繊維強化樹脂。
  9. 請求項7または8に記載の繊維強化樹脂を成形してなる繊維強化樹脂成形体。
  10. 請求項9に記載の繊維強化樹脂成形体を含有することを特徴とする積層体。
  11. 金属箔層を含有する、請求項10に記載の積層体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113801462A (zh) * 2021-09-28 2021-12-17 浙江华正新材料股份有限公司 树脂组合物、半固化片、电路基板和印制电路板

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