JP2015185706A - ヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法 - Google Patents
ヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015185706A JP2015185706A JP2014061214A JP2014061214A JP2015185706A JP 2015185706 A JP2015185706 A JP 2015185706A JP 2014061214 A JP2014061214 A JP 2014061214A JP 2014061214 A JP2014061214 A JP 2014061214A JP 2015185706 A JP2015185706 A JP 2015185706A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heat sink
- metal layer
- power module
- substrate
- ceramic substrate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)
Abstract
【解決手段】ヒートシンク付パワーモジュール用基板10は、セラミックス基板21と接合される金属層23を構成するアルミニウム板は、Ce濃度とLa濃度の合計が2.6質量ppm以下とされている。これにより、金属層23を構成するアルミニウム板とセラミックス基板21との接合界面にCe及びLaが凝集することが抑制され、フラックス侵入時の剥離を抑制できる。よって、金属層23とヒートシンク12とをフラックスを用いて接合しても、セラミックス基板21と金属層23とが強固に接合されたヒートシンク付パワーモジュール用基板10を製造できる。
【選択図】図1
Description
アルミニウム板に含まれる微量元素であるPも、濃度が4質量ppmを超えると、セラミックス基板とアルミニウム板との接合時にPがアルミニウム板の表面に凝集し、セラミックス基板と金属層との間にフラックスが侵入すると、セラミックス基板と金属層とを剥離させる原因となりうる。よって、CeやLaと同様にフラックス成分によってセラミックス基板と金属層との接合を剥離させる懸念があるPの濃度を4質量ppm以下と極めて低くすることで、セラミックス基板と金属層とがより一層強固に接合されたヒートシンク付パワーモジュール用基板を製造することができる。
金属層を形成するアルミニウム板として、純度が99.99質量%以上のAlを用いることによって、ヒートシンクとセラミックス基板との熱膨張係数の差による熱ひずみを金属層で十分に吸収することができ、セラミックス基板の破損を抑制したヒートシンク付パワーモジュール用基板を製造することができる。
これによって、回路層を構成する回路用アルミニウム板とセラミックス基板との接合界面にCe及びLaが凝集することが抑制され、フラックス侵入時の剥離を抑制できる。よって、回路層とセラミックス基板とが強固に接合されたヒートシンク付パワーモジュール用基板を製造することが可能になる。
初めに、本発明のヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法によって得られるヒートシンク付パワーモジュール用基板の構成について、添付した図1を参照して説明する。
図1は、ヒートシンク付パワーモジュール用基板の一例を示す断面図である。
ヒートシンク付パワーモジュール用基板10は、パワーモジュール用基板11と、このパワーモジュール用基板11に接合されたヒートシンク12とから構成されている。
また、金属層23は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなるアルミニウム板が接合することで形成されている。本実施形態においては、純度が99.99質量%以上のアルミニウム(いわゆる4Nアルミニウム)の圧延板から形成されており、厚さは0.6mm〜2.5mmの範囲内に設定され、本実施形態では1.5mmとされている。
なお、ヒートシンク12は、例えば、天板部31に例えば冷却水を流通させる複数の流路を一体に形成した、いわゆる水冷式のヒートシンク12であってもよい。また、ヒートシンク12は放熱板等の板状のものでもよい。
本発明のヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法について、添付した図2、図3を参照して説明する。
図2、図3は、本発明のヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法を段階的に示した断面図である。
まず、図2(a)に示すように、セラミックス基板21の一面21a側に、回路層用アルミニウム板52が、ろう材箔41を介して積層される。また、セラミックス基板21の他面21b側に、金属層用アルミニウム板53が、ろう材箔41を介して積層される。
また、金属層用アルミニウム板53は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなるアルミニウム板が用いられる。厚さは0.4mm〜2.5mmの範囲内に設定されている。本実施形態では、純度99.99質量%以上の純アルミニウムを用い、厚さは1.5mmとされている。
そして、金属層用アルミニウム板53は、Ce及びLaの合計濃度が2.6質量ppm以下とされている。更に、これらアルミニウム板は、P濃度が4質量ppm以下のものを用いることがより一層好ましい。
また、ろう材箔41としては、Al−5mass%〜10mass%Si系ろう材が用いられる。厚さは0.01mm〜0.03mmの範囲内の箔を用いることができる。本実施形態では、Al−7mass%Siろう材箔を用い、厚さは0.015mmの箔を用いた。
具体的には、パワーモジュール用基板11の金属層23と、ヒートシンク12の天板部31との間に、Al−Si系ろう材箔42と、KAlF4を主成分とするフラックス43とを介在させる。Al−Si系ろう材箔42としては、Al−7mass%〜12mass%Siろう材箔を用いることができる。本実施形態では、Al−10mass%Siろう材箔(厚さ0.1mm)を用いた。
上記実施形態において、回路層用アルミニウム板52に含まれるCe及びLaの合計濃度を2.6質量ppm以下とすることも可能である。Ce及びLaの合計濃度が2.6質量ppm以下である回路層用アルミニウム板52をセラミックス基板21に接合し回路層22を形成した場合、セラミックス基板21と回路層22との接合界面にCe及びLaが凝集しないため、セラミックス基板21と回路層22との接合界面にフラックスが侵入したとしても、セラミックス基板21と回路層22とが剥離することを抑制することができる。
本実施例および従来の比較例における接合状態を検証した。
まず、本発明例1−3と比較例のサンプルを作成した。サンプルの作成は、AlNからなるセラミックス基板の一方の面に、Al−Si系ろう材を介して純度が99.99質量%以上のアルミニウムからなる回路用アルミニウム板を積層し、セラミックス基板の他方の面に、Al−Si系ろう材を介して表1記載の金属層用アルミニウム板を積層し、積層方向に加圧しながら加熱し、両アルミニウム板をセラミックス基板に接合し、回路層及び金属層が形成されたパワーモジュール用基板を作成した。なお、加圧力は5kgf/cm2とし、接合は、真空雰囲気において、645℃で30分保持することで行った。
各サンプルにおけるCe、La、Pの濃度測定は、グロー放電質量分析装置(VG MICROTRACE製 VG-9000型)を用いた。
「ろう付判定結果」の評価は、超音波深傷装置を用いてセラミックス基板と金属層との接合部を評価したもので、剥離率=剥離面積/接合面積×100の式から算出した。
ここで、剥離面積は、接合面を撮影した超音波深傷像において剥離は接合部内の白色部で示されることから、この白色部の面積を測定したものである。また、接合面積は、接合前における接合すべき面積である金属層の接合面の面積とした。
剥離率が3%以上のものは×、剥離率が3%未満のものは○と評価した。
一方、比較例はCeおよびLaの合計濃度が2.6質量ppmを超えたアルミニウム板を用いており、セラミックス基板と金属層との接合界面に剥離が見られ、ヒートシンク接合時にフラックスによる剥離の抑制が困難であることが分かった。
11 パワーモジュール用基板
12 ヒートシンク
21 セラミックス基板
22 回路層
23 金属層)
Claims (4)
- セラミックス基板の一方の面に回路層を形成する回路層形成工程と、
前記セラミックス基板の他方の面に、アルミニウム又はアルミニウム合金からなるアルミニウム板を接合して金属層を形成する金属層形成工程と、
前記金属層にアルミニウム又はアルミニウム合金からなるヒートシンクを接合するヒートシンク接合工程と、を有し、
前記金属層形成工程では、Ce濃度とLa濃度の合計が2.6質量ppm以下のアルミニウム板を接合することで前記金属層を形成し、
前記ヒートシンク接合工程では、フラックスを用いて前記金属層と前記ヒートシンクとを接合することを特徴とするヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法。 - 前記金属層を形成するアルミニウム板として、さらにP濃度が4質量ppm以下のものを用いることを特徴とする請求項1記載のヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法。
- 前記金属層を形成するアルミニウム板として、Alの純度が99.99質量%以上のものを用いることを特徴とする請求項1または2記載のヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法。
- 前記回路層形成工程では、Ce濃度とLa濃度の合計が2.6質量ppm以下の回路用アルミニウム板を接合することで前記回路層を形成することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014061214A JP6287428B2 (ja) | 2014-03-25 | 2014-03-25 | ヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014061214A JP6287428B2 (ja) | 2014-03-25 | 2014-03-25 | ヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015185706A true JP2015185706A (ja) | 2015-10-22 |
JP6287428B2 JP6287428B2 (ja) | 2018-03-07 |
Family
ID=54351912
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014061214A Active JP6287428B2 (ja) | 2014-03-25 | 2014-03-25 | ヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6287428B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019506001A (ja) * | 2016-02-19 | 2019-02-28 | ヘラエウス ドイチュラント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト | 少なくとも1つの冷却フィンを備える熱拡散プレート、少なくとも1つの冷却フィンを備える熱拡散プレートを製造する方法、電子モジュール |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010093225A (ja) * | 2008-03-17 | 2010-04-22 | Mitsubishi Materials Corp | ヒートシンク付パワーモジュール用基板及びその製造方法、並びに、ヒートシンク付パワーモジュール、パワーモジュール用基板 |
JP2013207236A (ja) * | 2012-03-29 | 2013-10-07 | Mitsubishi Materials Corp | パワーモジュール用基板及びその製造方法 |
-
2014
- 2014-03-25 JP JP2014061214A patent/JP6287428B2/ja active Active
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010093225A (ja) * | 2008-03-17 | 2010-04-22 | Mitsubishi Materials Corp | ヒートシンク付パワーモジュール用基板及びその製造方法、並びに、ヒートシンク付パワーモジュール、パワーモジュール用基板 |
JP2013207236A (ja) * | 2012-03-29 | 2013-10-07 | Mitsubishi Materials Corp | パワーモジュール用基板及びその製造方法 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019506001A (ja) * | 2016-02-19 | 2019-02-28 | ヘラエウス ドイチュラント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト | 少なくとも1つの冷却フィンを備える熱拡散プレート、少なくとも1つの冷却フィンを備える熱拡散プレートを製造する方法、電子モジュール |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6287428B2 (ja) | 2018-03-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101610973B1 (ko) | 히트 싱크가 부착된 파워 모듈용 기판 및 그 제조 방법, 그리고 히트 싱크가 부착된 파워 모듈, 파워 모듈용 기판 | |
TWI579986B (zh) | A power module substrate with heat sink | |
WO2014148420A1 (ja) | パワーモジュール用基板の製造方法 | |
TWI690041B (zh) | 具有散熱片的電源模組用基板及電源模組 | |
WO2014061588A1 (ja) | ヒートシンク付パワーモジュール用基板、ヒートシンク付パワーモジュール、及びヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法 | |
WO2011030754A1 (ja) | ヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法、ヒートシンク付パワーモジュール用基板及びパワーモジュール | |
JP6417834B2 (ja) | 冷却器付パワーモジュール用基板及び冷却器付パワーモジュール用基板の製造方法 | |
JP2017183716A (ja) | ヒートシンク付絶縁回路基板の製造方法、及び、ヒートシンク付絶縁回路基板 | |
JP6638282B2 (ja) | 冷却器付き発光モジュールおよび冷却器付き発光モジュールの製造方法 | |
US20220223493A1 (en) | Insulation circuit board with heat sink | |
WO2017051798A1 (ja) | 発光モジュール用基板、発光モジュール、冷却器付き発光モジュール用基板、および発光モジュール用基板の製造方法 | |
JP2011119652A (ja) | ヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法、ヒートシンク付パワーモジュール用基板及びパワーモジュール | |
CN110191869B (zh) | 陶瓷-铝接合体及制法、绝缘电路基板及制法、led模块、陶瓷部件 | |
JP6750422B2 (ja) | 絶縁回路基板の製造方法、及び、絶縁回路基板、パワーモジュール、ledモジュール、熱電モジュール | |
JP5853727B2 (ja) | ヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法 | |
JP6287428B2 (ja) | ヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法 | |
JP2012074612A (ja) | パワーモジュール用基板の製造装置および製造方法 | |
JP2012004356A (ja) | パワーモジュール用基板およびその製造方法 | |
JP2014039062A (ja) | パワーモジュール用基板、ヒートシンク付パワーモジュール用基板、パワーモジュール、及びパワーモジュール用基板の製造方法 | |
TWI744474B (zh) | 陶瓷/鋁接合體、絕緣電路基板、led模組、陶瓷構件、陶瓷/鋁接合體之製造方法、絕緣電路基板之製造方法 | |
TWI708754B (zh) | 接合體,電源模組用基板,電源模組,接合體的製造方法及電源模組用基板的製造方法 | |
CN108701659B (zh) | 接合体、功率模块用基板、功率模块、接合体的制造方法及功率模块用基板的制造方法 | |
JP6323104B2 (ja) | ヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法 | |
JP6118583B2 (ja) | 絶縁基板 | |
JP6422294B2 (ja) | 電子モジュール用基板の製造方法及び電子モジュール用基板 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160929 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170726 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170829 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20171013 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180109 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180122 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6287428 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |