JP2015185220A - 有機エレクトロルミネセンス表示装置の製造方法及び有機エレクトロルミネセンス表示装置 - Google Patents

有機エレクトロルミネセンス表示装置の製造方法及び有機エレクトロルミネセンス表示装置 Download PDF

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Yoshinori Ishii
良典 石井
佐藤 敏浩
Toshihiro Sato
敏浩 佐藤
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Abstract

【課題】素子基板と封止基板との間に充填材を適切に配置する技術を提供すること、有機EL表示装置の充填不良を低減することを目的とする。【解決手段】有機エレクトロルミネセンス素子が形成される画素領域及び画素領域の周縁領域を有する素子基板に対向配置させる封止基板に対し、画素領域及び周縁領域に至る範囲に充填材を塗布する塗布工程と、素子基板と封止基板とを充填剤を挟んで重ね合わせ、充填材を硬化させる工程を有し、塗布工程は、充填材の液滴を吐出して行う有機EL表示装置の製造方法が提供される。【選択図】図2

Description

本発明は、有機エレクトロルミネセンス表示装置の封止技術に関する。
有機エレクトロルミネセンス素子(以下「有機EL素子」ともいう。)を表示素子として画素領域に設けた有機エレクトロルミネセンス表示装置(以下「有機EL表示装置」ともいう。)は、当該有機EL素子が外気に晒されないようにした気密構造がとられている。
例えば、有機EL素子が形成された素子基板に封止用のガラス基板を対向させ、シール材によって封止する中空封止構造が採用されている。この中空封止構造では、素子基板と封止基板との間に空間が存在している。この構造では封止基板に外力が作用して撓むと、有機EL素子が設けられた素子基板と接触して傷が付き、黒点欠陥が発生する原因となっている。また、封止空間内の乾燥を維持するために乾燥剤を充填するためには封止ガラスを加工する必要があり、製造コストが増加する要因となっている。
これに対し、素子基板と封止基板との間に充填材等を充填する平板封止構造(固体封止構造とも呼ばれる)が開発されている。この平板封止構造は、素子基板と封止基板とを貼り合わせるための接着剤(「ダム剤」ともいう。)によるシールパターンで画素領域が囲まれるように形成し、その囲まれた領域内に充填材(「フィル剤」ともいう。)が充填されている。
平板封止構造(固体封止構造)を採用する場合、シールパターンの内側領域に充填される充填材に気泡等が含まれないようにする必要がある。充填材の中に気泡等が含まれると、有機EL素子の劣化の原因となり、表示領域内では外観不良となって有機EL表示装置の品質を低下させるものとなる。
このような平板封止構造(固体封止構造)における充填材不良を解消するために、例えば、有機EL素子が形成された素子基板と色変換フィルタが形成された封止基板とを、フィル剤に相当する樹脂充填材料を介して貼り合わせる際に、樹脂充填材料の充填不良を改善する技術が開示されている(特許文献1参照)。
特許文献1で開示される有機ELディスプレイは、色変換フィルタが形成された封止基板上に、ストライプ状のインクジェット用隔壁と、インクジェット用隔壁の長手方向端部と外周シールパターンとの間に配置された充填材料誘導壁とが設けられている。これらの構造物により、有機EL素子が形成された素子基板と色変換フィルタが形成された基板とを貼り合わせる時に、それらの間に封入される樹脂充填材料の流れがインクジェット用隔壁により誘導され、気泡を巻き込むことなく長手方向に広がる効果が期待されている。
国際公開第2010/004865号
平板封止構造(固体封止構造)では、カラーフィルタ等が設けられた封止基板に、ディスペンサを用いてシールパターンを描画し、当該シールパターンの内側領域に充填材をディスペンサにより塗布している。そして、シールパターンと充填材が塗布された封止基板と有機EL素子が設けられた素子基板とを減圧下で貼り合わせて一体化している。
貼り合わせ工程では、シールパターンの内側に充填材が十分に広がり気泡が含まれないようにする必要がある。このとき、素子基板と封止基板とを貼り合わせたとき、充填材の量が少ないと内側領域に気泡ないし充填材が充満しない空間部分が含まれてしまう不具合がある。一方、フィル剤の量が多いとシールパターンが決壊して充填材が外部に漏れ出してしまう問題がある。
この問題は、素子基板とカラーフィルタが設けられた封止基板との間隔を狭めて、狭ギャップ化を図ろうとするときに顕著なものとなる。狭ギャップ化を図る場合、充填材を過不足なく供給するには精密な制御が要求されるためである。
これに対し、特許文献1に記載されているように、充填材料の流れを誘導するための隔壁が必要であると、製造工程が増えてしまう問題がある。また当該隔壁が必要であると、画素の高精細化を図ることができず、パネルの狭ギャップ化を図るためには当該隔壁の高さを精密に制御する必要がある。
このような状況に鑑み、本発明の一実施形態は、素子基板と封止基板との間に充填材を適切に配置する技術を提供することを目的とする。また、本発明の一実施形態は、有機EL表示装置の充填不良を低減することを目的とする。
本発明の一実施形態によれば、有機エレクトロルミネセンス素子が形成される画素領域及び画素領域の周縁領域を有する素子基板に対向配置させる封止基板に対し、画素領域及び周縁領域に至る範囲に充填材を塗布する塗布工程と、素子基板と封止基板とを充填剤を挟んで重ね合わせ、充填材を硬化させる工程を有し、塗布工程は、充填材の液滴を吐出して行う有機EL表示装置の製造方法が提供される。
別の好ましい態様によれば、塗布工程は、充填材を微滴化し封止基板に吐出することが好ましい。充填材を、1滴当たり0.02mg乃至0.1mgの液滴として吐出することが好ましい。充填材を、ピエゾ方式又はサーマル方式のインクヘッドを用いて行うことが好ましい。周縁領域に塗布する液滴の量が、画素領域に塗布する液滴の量より少ないことが好ましい。
別の好ましい態様によれば、素子基板は複数個の表示パネル内在する多面取り基板であって、塗布工程は、表示パネル単位に分離する分断領域を含めて、或いは表示パネル単位に分離する分断領域を除外して充填材を塗布する有機EL表示装置の製造方法が提供される。
本発明の一実施形態によれば、有機エレクトロルミネセンス素子が形成される画素領域及び画素領域の周縁領域を有する素子基板と、素子基板に対向配置された封止基板と、素子基板と封止基板との間に設けられた充填材とを有し、充填材は、画素領域から周縁領域を含み、素子基板及び封止基板の端部にかけて連続して設けられている有機EL表示装置が提供される。
別の好ましい態様によれば、充填材の最外端面は、素子基板及び封止基板の側端部よりも内側に位置していること、或いは素子基板及び封止基板の側端部と揃っていることが好ましい。
本発明の一実施形態に係る有機EL表示装置の平面図である。 本発明の一実施形態に係る有機EL表示装置の断面図であり、図1のA−B切断線に対応する図である。 本発明の一実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明する図であって、封止基板に充填材を塗布する工程を説明する図である。 本発明の一実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明する図であって、液滴のサイズと間隔が小さい場合(A)と、大きい場合(B)の比較を説明する図である。 本発明の一実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明する図であって、封止基板に充填材を塗布する工程を説明する図である。 本発明の一実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明する図であって、多面取り用の封止基板に液状充填材料を塗布する工程を説明する図である。 本発明の一実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明する図であって、封止基板104bに充填材132を塗布するパターンの一例を示す。 本発明の一実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明する図であって、封止基板104bに充填材132を塗布するパターンの一例を示す。 本発明の一実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明する図であって、(A)は図7で示す封止基板と素子基板とを貼り合わせたときの断面構造を示し、(B)は図8で示す封止基板と、素子基板とを貼り合わせたときの断面構造を示す。 本発明の一実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明する図であって、(A)は図9(A)で示す封止基板と素子基板とが貼り合わされた状態から有機EL表示装置を分断した状態を示し、(B)は図9(B)で示す封止基板と素子基板とが貼り合わされた状態から有機EL表示装置を分断した状態を示す。
以下、本発明の実施の形態を、図面等を参照しながら説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に例示する実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
<第1の実施形態>
[有機エレクトロルミネセンス表示装置の構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る有機EL表示装置100の平面図を示す。また、図1中に示すA−B切断線に対応する断面構造を図2に示す。有機EL表示装置100は、素子基板102と封止基板104を備えている。素子基板102には画素108が複数個配列された画素領域106が設けられている。封止基板104は素子基板102と対向し、少なくとも画素領域106を覆うように配置されている。
素子基板102の画素領域106において、画素108のそれぞれには、有機EL素子118が設けられている。図2で示すように、有機EL素子118は、画素電極120、有機EL層122、共通電極124によって構成されている。画素電極120はトランジスタ130に接続されており、このトランジスタ130によって有機EL素子118の発光が制御される。画素電極120はそれぞれの画素108に対応して設けられる個別の電極であり、一方共通電極124は複数の画素に共通して設けられている。共通電極124上には有機EL層への水分侵入を防止する保護膜128が設けられている。
図2で示すように有機EL素子118が設けられた素子基板102と封止基板104との間には充填材132が設けられている。充填材132は、有機EL素子118が設けられた画素領域106から、素子基板102及び封止基板104の周辺領域114にかけて連続的に設けられている。
本実施形態に係る有機EL表示装置は、素子基板102と封止基板104を対向配置して固定した状態において、基板の周縁部にシールパターンを設けるのではなく、画素領域106及び周辺領域114に設けられた充填材132によって両基板を固定している。充填材132は有機樹脂材料を用いることができ、素子基板と封止基板とを固着できる接着力を有していることが好ましい。充填材132としては、熱硬化型又は紫外線硬化型の液状充填材料を用い、後述するように、その液状充填材料を塗布し硬化させている。
有機EL表示装置100がトップエミッション型である場合、すなわち封止基板104側に有機EL素子118の発光が放射される場合、封止基板104にはカラーフィルタ層136を設けてもよい。カラーフィルタ層136はオーバーコート層138と共に設けられていてもよく、各画素に対応して配置されている。有機EL素子118の放射光が、視覚的に白色光であると認識できる場合、カラーフィルタ層136を少なくとも一部の画素に設けることによりカラー表示をすることが可能となる。
なお、本実施形態において有機EL素子118を形成する有機EL層122の構成に特段の限定はない。有機EL層122は、低分子系または高分子系のいずれの有機材料を用いても形成することが可能である。例えば、有機EL層122に低分子系の有機材料を用いる場合、発光性の有機材料を含む発光層に加え、当該発光層を挟むように正孔輸送層や電子輸送層等のキャリア輸送層が付加してもよい。
本実施形態において、有機EL素子118は、可視光の波長帯域において広い帯域の光を出射する、白色発光素子が適用することができる。このような白色発光の有機EL素子118の構成は、有機EL層122に、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色を発光する発光層が含まれる。或いは、有機EL層122に、青色(B)と黄色(Y)の波長帯域の光を発光する発光層を含む構成とすることで、視覚上白色発光とすることができる。
素子基板102の一端部には画素を駆動する信号が入力される入力端子部112が設けられており、この入力端子部112は封止基板104の外側に配置されている。入力端子部112の近傍にはドライバIC110が設けられていてもよい。素子基板102に実装されるドライバIC110も封止基板104の外側領域に配置されている。素子基板102と封止基板104との間に充填ざれる充填材132は、ドライバIC110や入力端子部112の領域に侵食しないように設けられている。本実施形態において、充填材132の塗布範囲及び塗布量が制御されていることで、有機EL素子118を封入しつつ素子基板102の実装面に支障を与えないようにされている。
本実施形態では充填材132が有機EL表示装置100の画素領域106及び周辺領域114まで連続して設けられた構成を有し、シールパターンが省略された構成を有しているので、周辺領域114の幅を狭くすることができる。すなわち、表示装置において額縁と呼ばれる画素領域を囲む周縁領域の幅を狭くすることができる。
[有機エレクトロルミネセンス表示装置の製造方法]
本発明の一実施形態に係る有機EL表示装置において、充填材132は封止基板104及び素子基板102の一方又は双方に設けることが好ましい。例えば、封止基板104に印刷法により充填材132を設けることができる。印刷法としては、充填材132を塗布する範囲を精密に制御し、被印刷面となる下地にダメージを与えない方式を用いることが望まれる。
そのような方式として、充填材となる未硬化の液状充填材料を微小な液滴にして塗布する方法を用いることができる。液滴を塗布する印刷方式としては、インクジェット法と呼ばれる方式を採用することが好ましい。インクジェット法には、ピエゾ方式及びサーマル方式が開発されているが、本発明の一実施形態においては、そのいずれの方法も適用することができる。以下の説明では、主としてインクジェット法を用いて、充填材132を素子基板102と封止基板104との間に設ける方法について説明する。
図3は封止基板104に充填材132を塗布する工程を示す。充填材132は液滴にされて封止基板104上に塗布される。充填材132を吐出するヘッド140の構成は、ピエゾ方式やサーマル方式などによるインクジェット法と同様の構成が適用可能である。液状充填材料は微滴化され、ヘッド140から封止基板104に向けて吐出される。吐出される液状充填材料の液滴量は、1滴当たり0.00002mgから0.001mgとすることが好ましい。
1回に吐出する液滴の量が多くすると、充填材132を塗布する時間が短くなるが、充填材132が塗布された領域の輪郭部分(あるいは境界部分)の形状の制御性が低下する。例えば充填材132でなるパターンの輪郭部分の形状を直線状にしたい場合、1回に吐出される液滴の量が多いと、液滴の輪郭形状が反映され、吐出領域における輪郭の直線性が損なわれることになる。また、1回に吐出する液滴の量が多いと、封止基板104上で液滴が広がる面積が大きくなるので、描画される充填材132のパターン精度を高めるためにも、液滴の量を微少にすることが好ましい。
図4は、液状充填材料の液滴のサイズと、基板上に塗布されたときの液滴の広がりを模式的に示す図である。図4(A)は、本実施形態におけるように、液滴134を微少化し、当該液滴134を密に塗布した態様を示す。液滴134は基板上である程度広がるものの、1滴当たりの液滴134の量が少ないので、流動して広がる面積も小さいものとなる。しかし、液滴134を密に配置することにより、流動した液滴134が相互に重なりあって、隙間のない充填材を形成することができる。
一方、図4bは、液滴134bのサイズが大きい場合であり、ディスペンサで液滴134bを塗布したときの液滴134bの広がりを模式的に示す図である。液滴同士の間隔は数ミリメートル、例えば5mmから8mm程度の間隔を想定している。この場合、液滴134bの量が多いため、液滴134bの広がる面積も大きく、また液滴134bの間隔も広いため液滴同士が重なっても、間に隙間が生じてしまう。隙間ができないように、液滴134bの密度を大きくすると、基板上に塗布される液滴134bの量が増えてしまうので、充填材132のパターンを精密に制御することができなくなってしまう。
図4(A)、(B)で示すように、液滴の量を微少なものとし、液滴同士の間隔を狭めて密に配置することにより、充填材132のパターンを精密に制御することができる。本発明の一実施形態では、充填材132を囲むシールパターンを設けないので、このように液滴の1回当たりの吐出量を微少化して、塗布される液状充填材料でなるパターンの制御性を高めることが望ましい。
ヘッド140から吐出された液滴が付着する位置は、ヘッド140と被着面である封止基板104との距離により制御可能である。ヘッド140と封止基板104との間隔は10mm以下、好ましくは1mm以下とすることで液滴の付着位置の制御性が向上する。充填材による液滴を微少化することにより、封止基板104上に塗布される液滴の間隔を縮小させ、最終的には全面に均一に充填材132が充填されるようにすることが好ましい。そのため、封止基板104上における液滴と隣接する液滴との間隔は、1mm以下、さらには0.1mm以下とすることが好ましい。液滴の間隔を狭くすることにより、充填材132に気泡が含まれ、あるいは充填材132が充満しない空間部分が形成されるのを防ぐことができる。
なお、液状充填材料の粘度を調整するために、ヘッド140を加熱して液滴を吐出するようにしてもよい。ヘッド140に加熱機構を設け、液状充填材料を加熱しながら吐出することで、液滴の微少化を容易にし、ノズルの詰まりなどを防ぐことができる。ヘッド140の加熱温度としては、ヘッド140が液滴を容易に飛ばすことができる温度に制御することが望ましい。
このように、充填材を塗布する段階において、微少な分量の液滴を狭い間隔で塗布することで、素子基板と封止基板の間に設ける充填材の量を精密に制御することができる。充填材の液滴を微少化し、隣接する液滴同士の間隔を狭くすることで、素子基板102と封止基板104の間に設けられた充填材132の中に気泡が含まれ、或いは充填材132が充満しない空間が形成されることを防ぐことができる。また、液状充填材料の液滴を微少化して塗布することで、封止基板104上で均一に充填材を塗布することができ、素子基板102と封止基板104の間隔(ギャップ)を制御し、ギャップムラを抑制することができる。
封止基板104に液状充填材の液滴を塗布した後は、一定時間放置してレベリングを行ってもよい。封止基板104上に塗布された液滴は、流動性を有しているので、一定時間放置されることにより封止基板104上で広がって、ある程度の平坦化を図ることができる。封止基板104に塗布された液状充填材料は、ある程度粘度を高めてから粘度を調整して、減圧下で素子基板と貼り合わせを行うことが好ましい。このような処理により、一定の間隔を保って封止基板104と素子基板102とを貼り合わせることができる。封止基板104に塗布された液状充填材料の粘度を高める処理としては、液状充填材料が紫外線硬化材料である場合には、完全に硬化しない程度に所定の時間、紫外線照射処理をすればよい。
液状充填材料が塗布された封止基板104と素子基板102とを貼り合わせた場合において、液状充填材料の液滴サイズを微小なものとし、当該液滴を密に塗布することにより、液滴の広がりを抑えつつ、充填材132に気泡や空間部分が形成されるのを防ぎ、充填材132のパターン精度を保つことができる。
なお、封止基板104上に塗布する液滴の大きさを場所によって異ならせるようにしてもよい。充填材132のパターン形状を制御する領域は吐出する液滴の量をより少なくし、充填材を塗布することを主たる目的とする領域においては液滴の量をある程度多くしてもよい。図5は一例を示し、封止基板104の周縁部において塗布する液滴を小さいものとし、その内側領域においては液滴をそれよりも大きくして塗布をしている。
図5で示すように、封止基板104の周縁部において液状充填材料の液滴134を小さくすることで、充填材132のパターンの精度(例えば直線性)を高めることができる。また、塗布された液滴134の広がる範囲が抑制されるので、ドライバIC等の実装面に近接して充填材132を設けることができる。換言すれば、ドライバIC等の実装面に近接して充填材132を設ける場合でも、充填材132の広がりが抑制されるので実装面が侵食されず、歩留の低下を防ぐことができる。
一方、封止基板104の内側領域において塗布される液滴134’を、周縁部に塗布する液滴134に比べて大きくすることで、充填材132を塗布する工程の時間を短縮することができる。また、封止基板104の内側領域において塗布される液滴を大きくすることで、液滴134’の広がり量が大きくなり、充填材132が充満しない空間領域が形成されることを防ぐことができる。
図2で示すように、素子基板102は、有機EL素子118を囲むようにバンク層126が形成れており、それによって表面が凹凸化されている。そのため、素子基板102の表面形状(例えば凹凸形状)に合わせて、液状充填材料の液滴の滴下量を調整するようにしてもよい。例えば、凸状領域に比べて凹状領域が占める割合が多い領域に対しては、液滴の量(吐出量、液滴密度、液滴自体の量)を増やすようにしてもよい。
液状充填材料を吐出するヘッド140と封止基板104とは、一方又は双方を相対的に移動させ、封止基板104の被塗布面の全面が処理されるようにする。充填材の液滴を塗布した後は、塗布された液滴が広がり平坦性が向上するようにレベリング処理をすることが好ましい。
なお、本実施形態では、充填材132を封止基板104に塗布する例を示したが、本発明はこのような態様に限定されず、液滴を素子基板102に塗布するようにしてもよい。また、封止基板104と素子基板102両方に塗布するようにしてもよい。
本実施形態では、素子基板と封止基板とのに充填材を設けて有機EL素子を封止している。このとき充填材の形状を、その塗布時に制御することによって、シールパターンを不要なものとしている。すなわち、充填材の広がりをシールパターンによって封じる従来の構造では、シールパターンが決壊して充填材があふれてしまうおそれがあるが、本実施形態のように液状充填材料の1回当たりの塗布量を微少化して、充填材の広がりを抑え、塗布量を精密に制御することにより、有機EL表示装置においてシールパターンを省略しつつ充填材の広がりを抑え、狭額縁化や狭ギャップ化が可能な構造としている。
さらに、本実施形態によれば、液状充填材料の1回当たりの塗布量を微少化して、各液滴を高密度に塗布することで、充填料の流れを誘導するための隔壁部材を用いる必要がない。従って、上記のように素子基板と封止基板とのギャップを狭くすることが容易であり、画素の高精細化を図ることもできる。
さらに本実施形態によれば、シールパターンを形成する工程が不要となるため、工程の簡略化を図ることができる。シールパターンを設けないことにより、画素領域に隣接する周辺領域の幅を狭くすることが可能となり、狭額縁化を図ることができる。
また、本実施形態によれば、シールパターンと充填材の組み合わせでなく、素子基板と封止基板との間を充填材のみによって封止するので、両基板の間隔制御が容易となり、ギャップムラを抑制することができる。
<第2の実施形態>
本実施形態は、第1の実施形態と同様の充填材及びその製造方法をマザー基板に適用する態様を例示する。なお、本実施形態において、マザー基板とは、1枚の基板の中に複数の表示パネルが作り込まれる、いわゆる多面取り用の基板をいう。
図6は、画素領域に有機EL素子が設けられた表示パネルが多面取りされるマザー基板(素子基板)と対応するサイズの封止基板104bに充填材132を設けるために、液状充填材料を塗布する工程の一例を示す。封止基板104bは、マザー基板(素子基板)に対応して表示パネル142ごとにカラーフィルタ層136が形成されている。充填材132は封止基板104bの略全面に塗布される。
液状充填材料の液滴134はヘッド140から封止基板104bに吐出される。このとき液状充填材料の液滴134を吐出する位置を制御することで、充填材132を封止基板104b上で選択的に塗布することができる。ヘッド140はインクジェット法と同様な構成とすることができ、ピエゾ方式又はサーマル方式のインクヘッドを応用することができる。ヘッド140の大きさに限定はないが、封止基板104bの一辺の長さと同程度の長さを有するヘッド140を用いることで、生産性を向上させることができる。
図7は、封止基板104bに充填材132を塗布するパターンの一例を示す。インクジェット法を用いることで、液状充填材料の液滴を封止基板104bに吐出して塗布するときに、充填材132を塗布すべきではない領域を除外して封止基板104b上に充填材132を設けることができる。充填材132を塗布すべきではない領域としては、端子部112やドライバIC110が実装される領域を含む端子部領域116、マーカ144が形成されている領域などである。図7は、端子部領域116及びマーカ144が形成されている領域を除き、表示パネル142を分断する際の分断領域146の位置を含めて、素子基板102bに充填材132が設けられている例を示す。
一方、図8は、封止基板104cにおいて、端子部領域116及びマーカ144が形成されている領域に加え、表示パネルを切り出す際の分断領域146に充填材132を設けないパターンを示している。複数の表示パネル142に対応した封止基板104cに対しても、液状充填材料を微少な液滴にして塗布することで、充填材132のパターンを制御して、必要な領域に選択的に設けることができる。
図9(A)は、図7で示す封止基板104bと素子基板102とを貼り合わせたときの断面構造を示す。図9(A)では、表示パネル142を分断するときの分断領域146まで充填材132が充填されている。一方、図9(B)は、図8で示す封止基板104cと素子基板102とを貼り合わせたときの断面構造を示す。図9(B)では、表示パネル142を分断するときの分断領域を除いて充填材132が設けられている。
図10(A)は、図9(A)で示す封止基板104bと素子基板102とが貼り合わされた状態から、有機EL表示装置100bを分断した状態を示す。有機EL表示装置100bの端子部領域116以外の周縁端部にまで充填材132が充填されている。充填材132は、マザー基板を分断する際に、封止基板104bと素子基板102と一緒に切断されるため、有機EL表示装置100bの周縁端部まで設けられることとなる。
充填材132は、端子部領域116に接する領域において、ドライバIC110が実装される領域にしみ出さないように塗布されている。これは、第1の実施形態で説明したように、充填材の液滴を微少化したことにより、液滴の広がりが抑制され、パターン境界部での直線性が向上したためである。
図10(B)は、図9(B)で示す封止基板104cと素子基板102とが貼り合わされた状態から、有機EL表示装置100cを分断した状態を示す。有機EL表示装置100cの端子部領域116以外の周辺領域114においても、端部に至らない範囲に充填材132が設けられている。
このような充填材132のパターンにおいても、液状充填材料の液滴を微少化したことにより、液滴の広がりが抑制され充填材132のパターン境界部における直線性が向上しているため、有機EL表示装置100cの周縁部から充填材132がはみ出すことなく、所定の形状が保たれている。
本実施形態において、充填材132の塗布パターンは、図7で示すパターン及び図8で示すパターンの双方が適用可能である。図7で示すように、分断領域146を含めて充填材132を設けることで、マザー基板を分断した際に、基板の端部まで充填材132が充填されているようにすることができる。このような構成により、有機EL表示装置100bの強度及び素子基板と封止基板の接着強度を高めることができる。一方、図8で示すように、分断領域146を除外して充填材132を設けることで、マザー基板を分断した際に、充填材132に不要な外力が作用せずダメージが入らないようにすることができ、歩留りの向上を図ることができる。
100・・・有機EL表示装置、102・・・素子基板、104・・・封止基板、106・・・画素領域、108・・・画素、110・・・ドライバIC、112・・・端子部、114・・・周辺領域、116・・・端子部領域、118・・・有機EL素子、120・・・画素電極、122・・・有機EL層、124・・・共通電極、126・・・バンク層、128・・・保護膜、130・・・トランジスタ、132・・・充填材、134・・・液滴、136・・・カラーフィルタ層、138・・・オーバーコート層、140・・・ヘッド、142・・・表示パネル、144・・・マーカ、146・・・分断領域

Claims (10)

  1. 有機エレクトロルミネセンス素子が形成される画素領域及び前記画素領域の周縁領域を有する素子基板に対向配置させる封止基板に対し、前記画素領域及び前記周縁領域に至る範囲に充填材を塗布する塗布工程と、
    前記素子基板と前記封止基板とを前記充填剤を挟んで重ね合わせ、前記充填材を硬化させる工程を有し、
    前記塗布工程は、前記充填材の液滴を吐出して行うことを特徴とする有機エレクトロルミネセンス表示装置の製造方法。
  2. 前記塗布工程は、前記充填材を微滴化し前記封止基板に吐出することを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネセンス表示装置の製造方法。
  3. 前記充填材を、1滴当たり0.02mg乃至0.1mgの液滴として吐出することを特徴とする請求項2に記載の有機エレクトロルミネセンス表示装置の製造方法。
  4. 前記充填材を、ピエゾ方式又はサーマル方式のインクヘッドを用いて行うことを特徴とする請求項2に記載の有機エレクトロルミネセンス表示装置の製造方法。
  5. 前記周縁領域に塗布する液滴の量が、前記画素領域に塗布する液滴の量より少ないことを特徴とする請求項2に記載の有機エレクトロルミネセンス表示装置の製造方法。
  6. 前記素子基板は複数個の表示パネル内在する多面取り基板であって、
    前記塗布工程は、前記表示パネル単位に分離する分断領域を含めて前記充填材を塗布することを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネセンス表示装置の製造方法。
  7. 前記素子基板は複数個の表示パネル内在する多面取り基板であって、
    前記塗布工程は、前記表示パネル単位に分離する分断領域を除外して前記充填材を塗布することを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネセンス表示装置の製造方法。
  8. 有機エレクトロルミネセンス素子が形成される画素領域及び前記画素領域の周縁領域を有する素子基板と、前記素子基板に対向配置された封止基板と、前記素子基板と前記封止基板との間に設けられた充填材と、を有し、
    前記充填材は、前記画素領域から前記周縁領域を含む、前記素子基板及び前記封止基板の端部にかけて連続して設けられていることを特徴とする有機エレクトロルミネセンス表示装置。
  9. 前記充填材の最外端面は、前記素子基板及び前記封止基板の側端部よりも内側に位置していることを特徴とする請求項8に記載の有機エレクトロルミネセンス表示装置。
  10. 前記充填材の最外端面は、前記素子基板及び前記封止基板の側端部と揃っていることを特徴とする請求項8に記載の有機エレクトロルミネセンス表示装置。
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