JP2015183310A - 仮撚加工機 - Google Patents

仮撚加工機 Download PDF

Info

Publication number
JP2015183310A
JP2015183310A JP2014060340A JP2014060340A JP2015183310A JP 2015183310 A JP2015183310 A JP 2015183310A JP 2014060340 A JP2014060340 A JP 2014060340A JP 2014060340 A JP2014060340 A JP 2014060340A JP 2015183310 A JP2015183310 A JP 2015183310A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
yarn
false twisting
false
winding
disposed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014060340A
Other languages
English (en)
Inventor
山本 真人
Masato Yamamoto
真人 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TMT Machinery Inc
Original Assignee
TMT Machinery Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TMT Machinery Inc filed Critical TMT Machinery Inc
Priority to JP2014060340A priority Critical patent/JP2015183310A/ja
Priority to CN201510124597.5A priority patent/CN104947258B/zh
Publication of JP2015183310A publication Critical patent/JP2015183310A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Abstract

【課題】仮撚加工機を構成する各装置をコンパクトに配置し、サイズの小さい仮撚加工機を提供すること。
【解決手段】糸に仮撚加工を施す仮撚加工機であって、給糸部11と、前記給糸部11から供給された前記糸を仮撚する仮撚装置12と、前記仮撚装置12によって仮撚された前記糸が巻き取られる巻取部とを備え、前記給糸部11から前記巻取部への前記糸の糸道の途中には、前記糸を折り返す折り返し部が配置され、前記折り返し部より上流側の第1糸道に配置された第1装置と、前記折り返し部より下流側の第2糸道に配置された第2装置とは、前記仮撚加工機の機台スパンの重なり方向から見て、各スパン内にてその一部が重なっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、糸に仮撚加工を施す仮撚加工機に関する。
従来の仮撚加工機としては、特許文献1に記載のものがある。この仮撚加工機101は、図5に示すように、主機台102と、巻取台103と、給糸クリール111を有している。巻取台103は、主機台102と給糸クリール111との間にそれぞれ作業空間106,空間107を開けて対向配置されている。給糸クリール111から供給された糸Yは、巻取台103の上端部に設けられた第1フィードローラ114と、主機台102の上部に設けられた第2フィードローラ115と、巻取台103の下端部近傍に設けられた第3フィードローラ116によって、以下の糸道108に沿って送られる。
糸Yは、巻取台103と主機台102との間の作業空間106の上側に配置された第1ヒータ117、冷却装置119、および、仮撚装置112を経て、仮撚り加工が施される。その後、糸Yは、主機台102に設けられた第2ヒータ118を経て、主機台102の下端部に至り、主機台102と巻取台103との間の作業空間106の下側を通って、巻取台103に設けられた巻取装置113によって巻き取られてパッケージPが形成される。また、作業空間106の下側には、作業空間106で作業するオペレータが糸Yに接触することがないように、糸Yをカバーするステージ120が設けられている。
仮撚加工機101は、例えば片面で100数十錘の巻取装置113と、それに対応する各部装置で形成される装置であるが、例えば巻取装置113が高さ方向に3台、水平方向に4台並んだ場合は12錘、巻取装置113が高さ方向に4台、水平方向に4台並んだ場合は16錘といったように、複数の巻取錘を1つの単位としたユニットとして形成されており、このユニット毎に第1ヒータ117、冷却装置119や第2ヒータ118などの各部装置が各1台または複数台となるように構成されて、この単位ユニットが繰り返して配置されることで仮撚加工機101が構成されている。この仮撚加工機101を構成する繰り返しの単位ユニットを、機台スパン、あるいは単に、スパンとする。なお、錘とは、巻取装置113の単位のことである。
特開2011−47074号公報
従来の仮撚加工機では、給糸クリールから仮撚装置を経て巻取装置に到る糸道が、その途中で折り返されることなく、巻取台と主機台との間の作業空間を取り囲むように一方通行となっている。この糸道に沿って、上述した各装置がそれぞれ配置される。従って、仮撚加工機のサイズは大きくなる。
例えば、従来の仮撚加工機では、主機台においても糸が上から下へ一方通行に走行するため、主機台に設けられる各装置は、その糸道に沿って鉛直方向に一列に並べられることになる。従って、主機台の高さは高くなる。
また、巻取台と主機台との間の作業空間の上側には、糸道に沿って第1ヒータ、冷却装置、および、仮撚装置が配置されている。さらに、この作業空間の下側には、ステージが配置されている。このように、作業空間の上側と下側に装置が設けられるため、仮撚加工機の高さは高くなる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、仮撚加工機を構成する各装置をコンパクトに配置し、サイズの小さい仮撚加工機を提供することである。
課題を解決するための手段および発明の効果
第1の発明の仮撚加工機は、第1の発明の仮撚加工機は、糸に仮撚加工を施す仮撚加工機であって、給糸部と、前記給糸部から供給された前記糸を仮撚する仮撚装置と、前記仮撚装置によって仮撚された前記糸が巻き取られる巻取部とを備え、前記給糸部から前記巻取部への前記糸の糸道の途中には、前記糸を折り返す折り返し部が配置され、前記折り返し部より上流側の第1糸道に配置された第1装置と、前記折り返し部より下流側の第2糸道に配置された第2装置とは、前記仮撚加工機の機台スパンの重なり方向から見て、各スパン内にてその一部が重なっていることを特徴とするものである。
本発明では、糸の糸道の途中には、糸を折り返す折り返し部が配置され、折り返し部より上流側の第1糸道に配置された第1装置と、折り返し部より下流側の第2糸道に配置された第2装置とは、仮撚加工機の機台スパンの重なり方向から見て、各スパン内にてその一部が重なっている。これにより、仮撚加工機の機台スパンの重なり方向から見た、仮撚加工機全体のサイズをコンパクト化することができる。
第2の発明の仮撚加工機は、第1の発明において、前記折り返し部は、前記糸道の、前記仮撚装置と前記巻取部との間に配置されていることを特徴とするものである。
本発明では、折り返し部は、糸道の、仮撚装置と巻取部との間に配置されている。従って、給糸部から供給された糸は、仮撚装置によって仮撚りされた後に折り返される。つまり、糸は、仮撚装置より糸走行方向の上流側で折り返されない。これにより、糸は、仮撚加工中に折り返されることがない。
第3の発明の仮撚加工機は、第1又は2の発明において、前記折り返し部は、前記糸道において、その途中部に前記仮撚装置が配置され、前記糸を仮撚りする仮撚区間より下流側に配置されていることを特徴とするものである。
本発明では、折り返し部は、糸道において、その途中部に仮撚装置が配置され、糸を仮撚りする仮撚区間より下流側に配置されている。従って、糸は、糸質に対する影響が大きい区間である仮撚区間では折り返されない。これにより、糸は、折り返しにより糸質が低下することがない。
第4の発明の仮撚加工機は、第1〜3のいずれかの発明において、前記折り返し部は、主機台に取り付けられ、前記仮撚加工機の機台スパンの重なり方向から見て並ぶように配置され、前記巻取部は、前記所定方向において前記給糸部と前記仮撚部との間に配置され、前記給糸部から前記巻取部の上側を通過して前記主機台の前記折り返し部に向かう前記第1糸道は、前記給糸部と前記主機台の間の空間の上側を通り、前記主機台の前記折り返し部から前記巻取部に向かう前記第2糸道も、前記空間の上側を通ることを特徴とする請ものである。
本発明では、給糸部から巻取部の上側を通過して主機台の折り返し部に向かう第1糸道は、給糸部と主機台との間の空間の上側を通り、主機台の折り返し部から巻取部に向かう第2糸道も、主機台と巻取部との間の空間の上側を通る。従って、第1糸道と第2糸道とは、主機台と巻取部との間のオペレータの作業空間の上側を通過するため、この作業空間の下側を通過する糸道が存在しない。これにより、この作業空間の下側に糸道干渉防止用のステップなどを設ける必要がないため、その分、仮撚加工機の高さを低くすることができる。
第5の発明の仮撚加工機は、第1〜3のいずれかの発明において、前記折り返し部は、主機台に取り付けられ、前記主機台と前記巻取部と前記給糸部とは、前記仮撚加工機の機台スパンの重なり方向から見て並ぶように配置され、前記巻取部は、前記所定方向において前記給糸部と前記仮撚部との間に配置され、前記給糸部から前記巻取部の下側を通過して前記主機台の前記折り返し部に向かう前記第1糸道は、前記給糸部と前記主機台の間の空間の下側を通り、前記主機台の前記折り返し部から前記巻取部に向かう前記第2糸道も、前記空間の下側を通ることを特徴とするものである。
本発明では、給糸部から巻取部の下側を通過して主機台の折り返し部に向かう第1糸道は、給糸部と主機台との間の空間の下側を通り、主機台の折り返し部から巻取部に向かう第2糸道も、主機台と巻取部との間の空間の下側を通る。従って、第1糸道と第2糸道とは、主機台と巻取部との間のオペレータの作業空間の下側を通過するため、この作業空間の上側を通過する糸道が存在しない。これにより、この作業空間の上側には装置が配置されないため、その分、仮撚加工機の高さを低くすることができる。従って、高い位置での糸掛けが不要となり、各装置のメンテナンスも楽になる。
第6の発明の仮撚加工機は、第1〜4の何れかの発明において、前記第1装置は、前記給糸部から供給された前記糸を仮撚する仮撚装置であって、前記第2装置は、前記仮撚装置と前記巻取部との間に配置され、前記仮撚装置より前記糸走行方向の下流側を走行する前記糸を加熱する第2ヒータであることを特徴とするものである。
本発明では、第1糸道に配置される仮撚装置と、第2糸道に配置される第2ヒータとを重ねても良い。
第7の発明の仮撚加工機は、第1〜3及び5の何れかの発明において、前記第1装置は、前記給糸部と前記仮撚装置との間に配置され、前記仮撚装置より前記糸走行方向の上流側を走行する前記糸を加熱する第1ヒータであって、前記第2装置は、前記仮撚装置と前記巻取部との間に配置され、前記仮撚装置より前記糸走行方向の下流側を走行する前記糸を加熱する第2ヒータであることを特徴とするものである。
本発明では、第1糸道に配置される第1ヒータと、第2糸道に配置される第2ヒータとを重ねても良い。
第8の発明の仮撚加工機は、第1〜7の何れかの発明において、複数の糸が、前記仮撚加工機の機台スパンの重なり方向から見て重なり合う方向に並んでおり、前記複数の糸をそれぞれ仮撚りする複数の仮撚装置を備え、前記複数の糸は、前記複数の糸の走行方向において、互い違いに位置がずれて配置されていることを特徴とするものである。
本発明では、複数の仮撚装置は、複数の糸の走行方向に対して、互い違いに位置がずれて配置されている。従って、糸配列方向において、複数の仮撚装置が配置される領域を小さくすることができる。
第9の発明の仮撚加工機は、第1〜8の何れかの発明において、複数の糸が、仮撚加工機の機台スパンの重なり方向から見て重なり合う方向に並んでおり、さらに、前記複数の糸が走行する、複数の第1糸道からなる第1の糸道群と、複数の第2糸道からなる第2の糸道群とが、前記仮撚加工機の機台スパンの重なり方向から見て重なり合う方向に並んでおり、前記第1の糸道群と前記第2の糸道群は、前記第1の糸道群のうちの、前記第2の糸道群とは反対側の外側の前記第1糸道を走行する糸ほど、前記第2の糸道群のうちの、前記第1の糸道群とは反対側の外側の前記第2糸道を走行するように構成されていることを特徴とするものである。
本発明では、第1の糸道群と第2の糸道群は、第1の糸道群のうちの、第2の糸道群とは反対側の外側の第1糸道を走行する糸ほど、第2の糸道群のうちの、第1の糸道群とは反対側の外側の第2糸道を走行するように構成されている。従って、複数の糸が、外側を走行する糸と内側を走行する糸とが干渉することを防止できる。
第10の発明の仮撚加工機は、糸に仮撚加工を施す仮撚加工機であって、給糸部と、前記給糸部から供給された前記糸を仮撚りする仮撚装置と、前記仮撚装置によって仮撚りされた前記糸が巻き取られる巻取部とを備え、前記給糸部から前記巻取部への前記糸の糸道の途中には、前記糸を折り返す折り返し部が配置され、前記折り返し部より上流側の第1糸道に配置された第1装置と、前記折り返し部より下流側の第2糸道とは、前記仮撚加工機の機台スパンの重なり方向から見て、その一部が重なっていることを特徴とするものである。
本発明では、糸の糸道の途中には、糸を折り返す折り返し部が配置され、折り返し部より上流側の第1糸道に配置された第1装置と、前記折り返し部より下流側の第2糸道とは、前記仮撚加工機の機台スパンの重なり方向から見て、その一部が重なっている。これにより、機台スパンの重なり方向から見た、仮撚加工機全体のサイズをコンパクト化することができる。
第1実施形態に係る仮撚加工機の機台スパンの重なり方向から見た正面図である。 図1に示す巻取台および主機台をその間の作業空間から見たときの1スパン分の概略展開図である。 第2実施形態に係る仮撚加工機の機台スパンの重なり方向から見た正面図である。 図3に示す主機台を主機台と巻取台との間の作業空間から見たとき1スパン分の概略側面図である。 従来の仮撚加工機の機台スパンの重なり方向から見た正面図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図2は、仮撚加工機1の1スパン分の機台構成を表している。1つの仮撚加工機1は、このような機台スパン(スパン)が、図1の紙面奥行き方向に複数並べられることによって構成されている。
仮撚加工機1は、例えば、ポリエステルやポリアミドなどの熱可塑性合成繊維に、仮撚を施して縮れを付与し、伸縮性に富んだ加工糸を製造するものである。
仮撚加工機1は、図1に示すように、主機台2、巻取台3等を有し、これらに後述する各装置が配置される。主機台2は、紙面の奥行き方向に延在している。巻取台3は、主機台2を軸とした対称な位置において、オペレータが糸掛け、および、装置のメンテナンスなどの作業を行う作業空間6を空けて主機台2とそれぞれ対向するように配置されている。主機台2と巻取台3とは、それらの上方に設けられたフレーム9によって共通に支持されている。また、作業空間6とは反対側には、巻取台3に設けられた後述する巻取装置13によって巻き取りが行われた満巻の巻取パッケージPをオペレータが取り上げる空間7が存在する。
仮撚加工機1は、空間7を挟んで巻取台3と対向配置された給糸クリール11、主機台2に設けられた仮撚装置12、巻取台3に設けられた複数の巻取装置13などを備えている。給糸クリール11は、給糸パッケージSを保持し、給糸パッケージSから糸Yを供給するためのものである。給糸クリール11に設けられた給糸パッケージSから、計16本の糸Yが供給される。図2に示すように、この16本の糸Yは、図1において、紙面と直交する方向に並んだ状態でそれぞれ走行する。仮撚装置12は、給糸クリール11から供給された糸Yを仮撚するものである。巻取装置13は、仮撚装置12により仮撚された糸Yを巻き取り、巻取パッケージPを形成するものである。
給糸クリール11から巻取装置13までの糸道8には、糸走行方向の上流から順に、第1フィードローラ14、第1ヒータ17、冷却装置19、仮撚装置12、第2フィードローラ15、インターレース4、第3フィードローラ20、第2ヒータ18、および、第4フィードローラ16が配置されている。
第1〜第4フィードローラ14,15,20,16は、糸走行方向の上流側から下流側へ糸Yを送るためのローラである。第1フィードローラ14の糸送り速度よりも第2フィードローラ15の糸送り速度が速くなるように、各糸送り速度が設定されている。これにより、第1フィードローラ14と第2フィードローラ15との間で糸Yは延伸される。また、第3フィードローラ20の糸送り速度よりも第4フィードローラ16の糸送り速度が遅くなるように、各糸送り速度が設定されている。これにより、第3フィードローラ20と第4フィードローラ16との間で、糸Yは、弛緩熱処理される。なお、後述するように、第2フィードローラ15,第3フィードローラ20の間には、糸Yを折り返す折り返し部5が設けられている。つまり、第2フィードローラ15,第3フィードローラ20は、この折り返し部5を挟んで配置されている。
給糸クリール11から給糸された糸Yが巻取装置13で巻き取られるまでの仮撚加工機1の動作について説明する。第1フィードローラ14と第2フィードローラ15との間で延伸された糸Yには、仮撚装置12によって撚りが付与される。また、糸Yには、第2フィードローラ15と第3フィードローラ20との間に配置されたインターレース4によって、流体噴射ノズルを用いることで糸Yを構成するフィラメントを相互に絡み合わせることにより集束性が付与される。また、仮撚装置12は、例えば、公知であるベルト式、或は、ディスク式のものを使用することができる。仮撚装置12で形成される仮撚りは、上流側に配置された第1フィードローラ14まで伝播し、延伸されつつ仮撚りされた糸Yは、フレーム9に支持された第1ヒータ17によって熱固定された後、冷却装置19で冷却される。加撚りおよび熱固定された糸Yは、仮撚装置12の下流側で、第2フィードローラ15に到るまでに解撚される。図1に示ように、第1フィードローラ14から第1ヒータ17、冷却装置19、仮撚装置12および第2フィードローラ15までの区間を仮撚区間とする。このようにして延伸仮撚加工された16本の糸Yは、第2ヒータ18で弛緩熱処理され、巻取台3の鉛直方向に4段、一段あたり4台、計16台設けられた巻取装置13によって、それぞれボビンに巻き取られ、巻取パッケージPが形成される。
次に、上述した各装置の配置について説明する。
給糸クリール11から供給される16本の糸Yは、8本ずつ前後に分かれて走行し、主機台2に到る。各装置は、前側および後側に、糸道8に沿って前後対称に配置されている。以下の説明では、前側を走行する8本の糸Yに対して設けられた各装置の配置について、糸道8に沿って詳細に説明する。また、以下では、図1に示す左右の方向を左右方向、紙面手前側を前、奥側を後として、紙面に直交する方向を前後方向と定義し、以下、これらの方向語を適宜使用して説明する。
第1フィードローラ14は、図1に示すように、巻取台3の上端部であって、左方端部に配置されている。第1ヒータ17および冷却装置19は、主機台2と巻取台3との間の作業空間6の上側に配置されている。第1ヒータ17および冷却装置19は、巻取台3側から、第1ヒータ17、冷却装置19の順に並ぶように配置されている。第1ヒータ17と冷却装置19とは、ほぼ直線的に配置されている。作業空間6の上側では、糸Yは、左斜め下方向に向かって走行している。このため、第1ヒータ17と冷却装置19とは、第1ヒータ17より冷却装置19の高さが低くなるように、水平面に対して傾斜するように配置されている。なお、第1ヒータ17と冷却装置19とは、水平面に対して平行、もしくは、第1ヒータ17より冷却装置19の高さが高くなるように、水平面に対して傾斜するように配置されていても構わない。
複数の仮撚装置12と、第2フィードローラ15と、インターレース4とは、主機台2に取り付けられている。複数の仮撚装置12と、第2フィードローラ15と、インターレース4とは、主機台2の前側に配置されている。複数の仮撚装置12は、冷却装置19よりも下方に配置されている。
主機台2の前側に配置された仮撚装置12の数は、図2に示すように、前側を走行する糸Yの本数と等しく、計8つ配置されている。8つの仮撚装置12は、前後方向に配列されるとともに、右側に4つ、左側に4つずつ並ぶように配置されている。左側に配置された4つの仮撚装置12は、右側に配置された4つの仮撚装置12よりも紙面奥側に位置するように配置されている。また、紙面に直交する方向から見て、右側に配置された仮撚装置12と左側に配置された仮撚装置12とは、右側に配置された1つの仮撚装置12の左側端部が、左側に配置された2つの仮撚装置12の右側端部に跨るように配置されている。つまり、8つの仮撚装置12は、千鳥状に配置されている。
第2フィードローラ15は、図1に示すように、仮撚装置12の直下に配置されている。インターレース4は、第2フィードローラ15の直下に配置されている。すなわち、主機台2に配置された仮撚装置12、第2フィードローラ15、および、インターレース4は、鉛直方向において、上から順に、仮撚装置12、第2フィードローラ15、および、インターレース4と並ぶように配置されている。さらに、インターレース4の下部には、折り返し部5が配置されている。
主機台2の前側に配置された折り返し部5は、図2に示すように、8つのガイドローラ5aと、折り返しローラ5bとを有する。ガイドローラ5aと折り返しローラ5bとは、糸Yの走行とともに回転する従動ローラ、もしくは、駆動ローラである。8つのガイドローラ5aは、インターレース4の直下に設けられている。8つのガイドローラ5aには、主機台2の前側を走行する8本の糸Yがそれぞれ巻き掛けられる。8つのガイドローラ5aは、主機台2の前側に配置されたローラほど主機台2の下端側に位置し、主機台2の後側に配置されたローラほど主機台2の上端側に位置するように配置されている。また、8つのガイドローラ5aの後側には、折り返しローラ5bが配置されている。折り返しローラ5bは、第3フィードローラ20の下方に配置されている。
第3フィードローラ20と第2ヒータ18とは、図1に示すように、主機台2に取り付けられている。第3フィードローラ20と第2ヒータ18とは、図2に示すように、上述した複数の仮撚装置12、第2フィードローラ15、および、インターレース4よりも、主機台2の後側に配置されている。第3フィードローラ20は、折り返しローラ5の上方に配置されている。また、第2ヒータ18は、第3フィードローラ20の直上に配置されている。
第4フィードローラ16は、巻取台3と主機台2との間に配置されている。第4フィードローラ16は、主機台2の近傍に配置されている。第4フィードローラ16は、第2ヒータ18よりも上方に配置されている。なお、第4フィードローラ16は、第2ヒータ18よりも上方であって、巻取台3の近傍に配置されていても構わない。
また、図1に示すように、前後方向から見て、仮撚装置12と第2ヒータ18とは重なっている。従って、主機台2に設けられる各装置を、鉛直方向に一列に並べられる場合と比べて、鉛直方向に並べられる装置の数が少なくなる。従って、その分、主機台2の高さを低くすることができる。これにより、その上方に設けられるフレーム9を、低い位置に配置することができるため、仮撚加工機1全体の高さを低くすることができる。
次に、給糸クリール11から仮撚装置12を経て巻取装置13に到る16本の糸Yの糸道8について説明する。
図1に示すように、給糸クリール11から巻取装置12に到る糸Yの糸道8において、折り返し部5よりも糸走行方向における上流側には、糸走行方向上流側から順に、第1フィードローラ14と、第1ヒータ17と、冷却装置19と、複数の仮撚装置12と、第2フィードローラ15と、インターレース4とが配置されている。これらの装置を経由する折り返し部5よりも上流側の糸道8を、第1糸道8aと称する。
また、給糸クリール11から巻取装置12に到る糸Yの糸道8において、折り返し部5よりも糸走行方向における下流側には、糸走行方向上流側から順に、第3フィードローラ20と、第2ヒータ18と、第4フィードローラ16とが配置されている。これらの装置を経由する折り返し部5よりも下流側の糸道8を、第2糸道8bと称する。
第1糸道8aおよび第2糸道8bにおいて、前後方向から見て、第1糸道8aの仮撚装置12から折り返し部5までの糸部分と、第2糸道8bの折り返し部5から第2ヒータ18までの糸部分とは、重なっている。つまり、前後方向から見て、この2つの糸部分に配置される装置を重ねることによって、上述したように、主機台2の高さを低くすることができる。
給糸クリール11から供給された16本の糸Yは、図2に示すように、第1糸道8aにおいて、前側と後側で8本ずつに分かれて走行する。第1糸道8aに配置された各装置を経由して送られた16本の糸Yは、ガイドローラ5aにそれぞれ巻き掛けられ、16本の糸Yのうち、後側を走行する8本の糸Yは、その前方に配置された折り返しローラ5bに向かって走行し、前側を走行する8本の糸Yは、その後方に配置された折り返しローラ5bに向かって走行する。その後、後側を走行する8本の糸Yと前側を走行する8本の糸Yは、2つの折り返しローラ5bによってそれぞれ上方に折り返される。このとき、主機台2の前側を走行する8本の糸Yは、第1糸道8aにおいて、主機台2の前側を走行していた糸Yほど後側に位置するように折り返され、主機台2の後側を走行していた糸Yほど前側に位置するように折り返される。具体的には、第1糸道8aにおいて、糸Y2より前側を走行する糸Y1は、糸Y2よりも後側に折り返される。これにより、16本の糸Yは、干渉することなく折り返しローラ5bに向かって走行し、折り返される。主機台2の前後方向両端部から中央部に折り返された16本の糸Yは、第2糸道8bにおいて、16本が並んで走行する。
本実施形態では、図1に示すように、前後方向から見て、第1糸道8aに配置された仮撚装置12と第2糸道8bに配置された第2ヒータ18とが重なっている。これにより、前後方向から見た、仮撚加工機1全体のサイズをコンパクト化することができる。
また、図1に示すように、給糸クレール11から巻取台3の上端部を通過して主機台2の折り返し部5に向かう第1糸道8aは、主機台2と巻取台3との間の作業空間6の上側を通る。さらに、主機台2の折り返し部5から巻取装置13に向かう第2糸道8bも、主機台2と巻取台3との間の作業空間6の上側を通る。従って、主機台2と巻取部3との間の作業空間6の下側には、糸道8が存在しない。これにより、この作業空間6の下側に糸道干渉防止用のステップなどを設ける必要がないため、その分、仮撚加工機1全体の高さを低くすることができる。
また、16本の糸Yは、仮撚装置12によって仮撚りされた後に折り返される。つまり、16本の糸Yは、仮撚装置12より糸走行方向の上流側で折り返されない。これにより、16本の糸Yは、仮撚加工中に折り返されることがない。
また、16本の糸Yは、糸質に対する影響が大きい区間、すなわち、図1に示ように、第1フィードローラ14から第1ヒータ17、冷却装置19、複数の仮撚装置12および第2フィードローラ15までの仮撚区間を通過した後に折り返される。従って、16本の糸Yは、折り返しにより糸質が低下することがない。
ここで、仮撚装置12は、上述したように、ベルト式、或は、ディスク式のものが使用される。これらは、公知文献(特開2010−65354号公報、特開08−260271号公報)に示されるように、糸走行方向における幅が大きい。従って、前後方向において、仮撚装置12が配置される領域は、大きくなってしまう。
また、図2に示すように、主機台2の前側および後側にそれぞれ8つずつ配置された仮撚装置12は、千鳥状に配置されている。従って、前後方向において、仮撚装置12が配置される領域を小さくすることができる。
ここで、糸Yを折り返す折り返しローラ5bがうまく回転しない場合、折り返しローラ5bの前後における糸Yの挙動が不安定となるおそれがある。
また、糸道8上に、第2フィードローラ15、第3フィードローラ20が配置され、その間に折り返しローラ5bが配置されている。これにより、インターレース4によって糸Yに収束性を付与する際のオーバーフィードを調節することができる。そのため、糸Yは、折り返しローラ5bの前後で安定して走行することができる。これにより、第1フィードローラ14と第2フィードローラ15との間で行う延伸と、第3フィードローラ20と第4フィードローラ16との間で行う弛緩とを安定して行うことができる。
(第2実施形態)
また、図3に示すように、仮撚加工機31は、第1糸道38aと第2糸道38bとが、ともに作業空間36の下側を通過する構成であっても構わない。この場合に、糸道38の途中に設けられる各装置の配置について説明する。
図4は、仮撚加工機31の1スパン分の機台構成を表している。1つの仮撚加工機31は、このような機台スパン(スパン)が、図3の紙面奥行き方向に複数並べられることによって構成されている。
第1実施形態と同様に、給糸クリール41に設けられた給糸パッケージSからは、計16本の糸Yが供給される。図4に示すように、この16本の糸Yは、図3において、紙面と直交する方向に並んだ状態でそれぞれ走行する。以下では、図3に示す左右の方向を左右方向、紙面の手前側を前、奥側を後として、紙面に直交する方向を前後方向と定義し、以下、これらの方向語を適宜使用して説明する。
第1フィードローラ44は、図3に示すように、主機台32の下端部であって、右側端部に配置されている。第1ヒータ47と、冷却装置49と、複数の仮撚装置42と、第2フィードローラ45とは、主機台32に取り付けられている。第1ヒータ47と冷却装置49と、複数の仮撚装置42と、第2フィードローラ45とは、図4に示すように、主機台32の前側に配置されている。第1ヒータ47は、第1フィードローラ44よりも上方に取り付けられている。冷却装置49は、第1ヒータ47の直上に配置されている。複数の仮撚装置42は、冷却装置49の直上に配置されている。
仮撚装置42の数は、図4に示すように、糸Yの数と等しく、計16個配置されている。16個の仮撚装置42は、前後方向に配列されるとともに、上側に8つ、下側に8つずつ並ぶように配置されている。上側に配置された8つの仮撚装置42は、下側に配置された8つの仮撚装置42よりも紙面手前側に位置するように配置されている。また、紙面に直交する方向から見て、上側に配置された仮撚装置42と下側に配置された仮撚装置42とは、上側に配置された1つの仮撚装置42の下端部が、下側に配置された2つの仮撚装置42の上端部に跨るように配置されている。つまり、16個の仮撚装置42は、千鳥状に配置されている。
第2フィードローラ45は、図3に示すように、複数の仮撚装置42の直上に配置されている。第1ヒータ47と、冷却装置49と、16個の仮撚装置42と、第2フィードローラ45とは、鉛直方向において、下から順に、第1ヒータ47、冷却装置49、16個の仮撚装置42、および、第2フィードローラ45となるように配置されている。第2フィードローラ45の上方には、折り返し部35が配置されている。
折り返し部35は、図4に示すように、16個のガイドローラ35aと、折り返しローラ35bとを有する。ガイドローラ35aと折り返しローラ35bとは、糸Yの走行とともにそれぞれ回転する従動ローラ、もしくは、駆動ローラである。16個のガイドローラ35aは、第2フィードローラ45の直上に設けられている。複数のガイドローラ35aは、その軸心が前後方向と一致するように配置されている。複数のガイドローラ35aは、主機台32の前側に配置されたローラほど上側に位置し、主機台32の後側に配置されたローラほど下側に位置するように配置されている。また、16個のガイドローラ35aよりも後側には、折り返しローラ35bが配置されている。折り返しローラ5bは、その軸心が、紙面と直交する方向と一致するように配置されている。折り返しローラ35bは、インターレース34の前後方向中央部直上に配置されている。
インターレース34と、第3フィードローラ51と、第2ヒータ48とは、主機台32に取り付けられている。インターレース34と、第3フィードローラ51と、第2ヒータ48とは、第1フィードローラ44、第1ヒータ47、冷却装置49、複数の仮撚装置42、および、第2フィードローラ45よりも、主機台32の後側に配置されている。インターレース34は、折り返しローラ35bの直下に配置されている。第3フィードローラ51は、インターレース34の直下に配置されている。第2ヒータ48は、第3フィードローラ51の直下に配置されている。
また、図3に示すように、巻取台33と主機台32との間の作業空間36の下側には、作業空間36で作業を行うオペレータが糸Yに接触するのを防ぐためのステップ50が設けられている。第4フィードローラ46は、巻取台33と主機台32との間に配置されている。第4フィードローラ46は、巻取台33の下端部近傍に配置されている。
また、前後方向から見て、第1ヒータ47および第2ヒータ48、冷却装置49および第2ヒータ48、および、複数の仮撚装置42および第3フィードローラ51は、重なっている。
次に、給糸クリール41から仮撚装置42を経て巻取装置43に到る16本の糸Yの糸道38について説明する。
図3に示すように、給糸クリール41から巻取装置43に到る糸Yの糸道38において、折り返し部35よりも上流側には、糸走行方向上流側から順に、第1フィードローラ44と、第1ヒータ47と、冷却装置49と、16個の仮撚装置42と、第2フィードローラ45とが配置されている。これらの装置を経由する折り返し部35よりも上流側の糸道38を、第1糸道38aと称する。
また、給糸クリール41から巻取装置43に到る糸Yの糸道38において、折り返し部35よりも糸道38の下流側には、糸走行方向上流側から順に、インターレース34と、第3フィードローラ51と、第2ヒータ48と、第4フィードローラ46とが配置されている。これらの装置を経由する折り返し部35よりも下流側の糸道38を、第2糸道38bと称する。
第1糸道38aおよび第2糸道38bにおいて、前後方向から見て、第1糸道38aの第1ヒータ47から折り返し部35までの糸部分と、第2糸道38bの折り返し部35から第2ヒータ48までの糸部分とは、重なっている。
給糸クリール41から供給された16本の糸Yは、図4に示すように、第1糸道38aでは、前側に16本が並んで走行する。第1糸道38aに配置された各装置を経由して送られた16本の糸Yは、ガイドローラ35aにそれぞれ巻き掛けられ、その後方に配置された折り返しローラ35bに向かって走行する。その後、16本の糸Yは、折り返しローラ35bによって下方に折り返される。このとき、16本の糸Yは、第1糸道38aにおいて、主機台32の前側を走行していた糸Yほど後方に配置されるように折り返され、主機台32の後側を走行していた糸Yほど前方に配置されるように折り返される。具体的には、第1糸道38aにおいて、糸Y2より後側を走行する糸Y1は、糸Y2よりも後側に折り返される。これにより、16本の糸Yは、干渉することなく折り返しローラ35bに向かって走行し、折り返される。折り返しローラ35bによって下方に折り返された16本の糸Yは、第2糸道38bにおいて、後側に16本が並んで走行する。
本実施形態では、図3に示すように、前後方向から見て、第1ヒータ47および第2ヒータ48、冷却装置49および第2ヒータ48、および、複数の仮撚装置42および第3フィードローラ51が重なっている。これにより、前後方向から見た、仮撚加工機31全体のサイズをコンパクト化することができる。
また、16本の糸Yは、仮撚装置42によって仮撚りされた後に折り返される。つまり、16本の糸Yは、仮撚装置42より糸走行方向の上流側で折り返されない。これにより、16本の糸Yは、仮撚加工中に折り返されることがない。
また、16本の糸Yは、糸質に対する影響が大きい区間、すなわち、図4に示ように、第1フィードローラ44から第1ヒータ47、冷却装置49、仮撚装置42および第2フィードローラ45までの仮撚区間を通過した後に折り返される。従って、16本の糸Yは、折り返しにより糸質が低下することがない。
また、給糸クレール31から巻取台33の上端部を通過して主機台32の折り返し部35に向かう第1糸道38aは、主機台32と巻取台33との間の作業空間36の下側を通る。さらに、主機台32の折り返し部35から巻取装置43に向かう第2糸道38bも、主機台32と巻取台33の間の作業空間36の下側を通る。従って、主機台32と巻取部33との間のオペレータの作業空間36の上側には、糸道38が存在しない。これにより、この作業空間36の上方には装置が配置されないため、その分、仮撚加工機31の高さを低くすることができる。従って、高い位置での糸掛けが不要となり、各装置のメンテナンスも楽になる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施形態や実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。以下に、上述した第1実施形態および第2実施形態に共通する変形例について説明する。
第1実施形態では、前後方向から見て、第1糸道8aに配置された仮撚装置12と第2糸道8bに配置された第2ヒータ18とが重なっており、第2実施形態では、前後方向から見て、第1ヒータ47および第2ヒータ48、冷却装置49および第2ヒータ48、および、複数の仮撚装置42および第3フィードローラ51とが重なっていると記載したが、上記とは別の、第1糸道8a,38aに配置された装置と第2糸道8b,38bに配置された装置とが重なっていても構わない。
また、本実施形態では、主機台2,32に第2ヒータ18,48が設けられている場合について記載したが、第2ヒータは、設けられていなくても構わない。
また、第1実施形態では、前後方向から見て、第1糸道8aに配置された仮撚装置12と第2糸道8bに配置された第2ヒータ18とが重なっており、第2実施形態では、前後方向から見て、第1ヒータ47および第2ヒータ48、冷却装置49および第2ヒータ48、および、複数の仮撚装置42および第3フィードローラ51が重なっているため、前後方向から見て、仮撚加工機1,31全体のサイズをコンパクト化することができると記載したが、前後方向から見て、第1糸道に配置された装置と第2糸道に配置された装置が重なることなく、第1糸道に配置された装置と第2糸道が重なっている構成とすることによって、前後方向から見て、仮撚加工機全体のサイズをコンパクト化しても構わない。例えば、第1実施形態において、第2糸道8bに第2ヒータ48を配置することなく、前後方向から見て、第1糸道8aに配置された仮撚装置12と第2糸道8bが重なった構成としても構わない。
1 仮撚加工機
2 主機台
3 巻取台
5 折り返し部
5a ガイドローラ
5b 折り返しローラ
8 糸道
8a 第1糸道
8b 第2糸道
11 給糸クレール
12 仮撚装置
13 巻取装置
14 第1フィードローラ
15 第2フィードローラ
16 第4フィードローラ
17 第1ヒータ
18 第2ヒータ
19 冷却装置
20 第3フィードローラ
31 仮撚加工機
32 主機台
33 巻取台
35 折り返し部
35a ガイドローラ
35b 折り返しローラ
38 糸道
38a 第1糸道
38b 第2糸道
41 給糸クリール
42 仮撚装置
43 巻取装置
44 第1フィードローラ
45 第2フィードローラ
46 第4フィードローラ
47 第1ヒータ
48 第2ヒータ
49 冷却装置
51 第3フィードローラ
本発明は、糸に仮撚加工を施す仮撚加工機に関する。
従来の仮撚加工機としては、特許文献1に記載のものがある。この仮撚加工機101は、図5に示すように、主機台102と、巻取台103と、給糸クリール111を有している。巻取台103は、主機台102と給糸クリール111との間にそれぞれ作業空間106,空間107を開けて対向配置されている。給糸クリール111から供給された糸Yは、巻取台103の上端部に設けられた第1フィードローラ114と、主機台102の上部に設けられた第2フィードローラ115と、巻取台103の下端部近傍に設けられた第3フィードローラ116によって、以下の糸道108に沿って送られる。
糸Yは、巻取台103と主機台102との間の作業空間106の上側に配置された第1ヒータ117、冷却装置119、および、仮撚装置112を経て、仮撚り加工が施される。その後、糸Yは、主機台102に設けられた第2ヒータ118を経て、主機台102の下端部に至り、主機台102と巻取台103との間の作業空間106の下側を通って、巻取台103に設けられた巻取装置113によって巻き取られてパッケージPが形成される。また、作業空間106の下側には、作業空間106で作業するオペレータが糸Yに接触することがないように、糸Yをカバーするステージ120が設けられている。
仮撚加工機101は、例えば片面で100数十錘の巻取装置113と、それに対応する各部装置で形成される装置であるが、例えば巻取装置113が高さ方向に3台、水平方向に4台並んだ場合は12錘、巻取装置113が高さ方向に4台、水平方向に4台並んだ場合は16錘といったように、複数の巻取錘を1つの単位としたユニットとして形成されており、このユニット毎に第1ヒータ117、冷却装置119や第2ヒータ118などの各部装置が各1台または複数台となるように構成されて、この単位ユニットが繰り返して配置されることで仮撚加工機101が構成されている。この仮撚加工機101を構成する繰り返しの単位ユニットを、機台スパン、あるいは単に、スパンとする。なお、錘とは、巻取装置113の単位のことである。
特開2011−47074号公報
従来の仮撚加工機では、給糸クリールから仮撚装置を経て巻取装置に到る糸道が、その途中で折り返されることなく、巻取台と主機台との間の作業空間を取り囲むように一方通行となっている。この糸道に沿って、上述した各装置がそれぞれ配置される。従って、仮撚加工機のサイズは大きくなる。
例えば、従来の仮撚加工機では、主機台においても糸が上から下へ一方通行に走行するため、主機台に設けられる各装置は、その糸道に沿って鉛直方向に一列に並べられることになる。従って、主機台の高さは高くなる。
また、巻取台と主機台との間の作業空間の上側には、糸道に沿って第1ヒータ、冷却装置、および、仮撚装置が配置されている。さらに、この作業空間の下側には、ステージが配置されている。このように、作業空間の上側と下側に装置が設けられるため、仮撚加工機の高さは高くなる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、仮撚加工機を構成する各装置をコンパクトに配置し、サイズの小さい仮撚加工機を提供することである。
課題を解決するための手段および発明の効果
第1の発明の仮撚加工機は、糸に仮撚加工を施す仮撚加工機であって、給糸部と、前記給糸部から供給された前記糸を仮撚する仮撚装置と、前記仮撚装置によって仮撚された前記糸が巻き取られる巻取部とを備え、前記給糸部から前記巻取部への前記糸の糸道の途中には、前記糸を折り返す折り返し部が配置され、前記折り返し部より上流側の第1糸道に配置された第1装置と、前記折り返し部より下流側の第2糸道に配置された第2装置とは、前記仮撚加工機の機台スパンの重なり方向から見て、各スパン内にてその一部が重なっていることを特徴とするものである。
本発明では、糸の糸道の途中には、糸を折り返す折り返し部が配置され、折り返し部より上流側の第1糸道に配置された第1装置と、折り返し部より下流側の第2糸道に配置された第2装置とは、仮撚加工機の機台スパンの重なり方向から見て、各スパン内にてその一部が重なっている。これにより、仮撚加工機の機台スパンの重なり方向から見た、仮撚加工機全体のサイズをコンパクト化することができる。
第2の発明の仮撚加工機は、第1の発明において、前記折り返し部は、前記糸道の、前記仮撚装置と前記巻取部との間に配置されていることを特徴とするものである。
本発明では、折り返し部は、糸道の、仮撚装置と巻取部との間に配置されている。従って、給糸部から供給された糸は、仮撚装置によって仮撚りされた後に折り返される。つまり、糸は、仮撚装置より糸走行方向の上流側で折り返されない。これにより、糸は、仮撚加工中に折り返されることがない。
第3の発明の仮撚加工機は、第1又は2の発明において、前記折り返し部は、前記糸道において、その途中部に前記仮撚装置が配置され、前記糸を仮撚りする仮撚区間より下流側に配置されていることを特徴とするものである。
本発明では、折り返し部は、糸道において、その途中部に仮撚装置が配置され、糸を仮撚りする仮撚区間より下流側に配置されている。従って、糸は、糸質に対する影響が大きい区間である仮撚区間では折り返されない。これにより、糸は、折り返しにより糸質が低下することがない。
第4の発明の仮撚加工機は、第1〜3のいずれかの発明において、前記折り返し部は、主機台に取り付けられ、前記主機台と前記巻取部と前記給糸部とは、前記仮撚加工機の機台スパンの重なり方向から見て並ぶように配置され、前記巻取部は、前記仮撚加工機の機台スパンの重なり方向から見て前記給糸部と前記主機台との間に配置され、前記給糸部から前記巻取部の上側を通過して前記主機台の前記折り返し部に向かう前記第1糸道は、前記給糸部と前記主機台の間の空間の上側を通り、前記主機台の前記折り返し部から前記巻取部に向かう前記第2糸道も、前記空間の上側を通ることを特徴とするものである。
本発明では、給糸部から巻取部の上側を通過して主機台の折り返し部に向かう第1糸道は、給糸部と主機台との間の空間の上側を通り、主機台の折り返し部から巻取部に向かう第2糸道も、主機台と巻取部との間の空間の上側を通る。従って、第1糸道と第2糸道とは、主機台と巻取部との間のオペレータの作業空間の上側を通過するため、この作業空間の下側を通過する糸道が存在しない。これにより、この作業空間の下側に糸道干渉防止用のステップなどを設ける必要がないため、その分、仮撚加工機の高さを低くすることができる。
第5の発明の仮撚加工機は、第1〜3のいずれかの発明において、前記折り返し部は、主機台に取り付けられ、前記主機台と前記巻取部と前記給糸部とは、前記仮撚加工機の機台スパンの重なり方向から見て並ぶように配置され、前記巻取部は、前記仮撚加工機の機台スパンの重なり方向から見て前記給糸部と前記主機台との間に配置され、前記給糸部から前記巻取部の下側を通過して前記主機台の前記折り返し部に向かう前記第1糸道は、前記給糸部と前記主機台の間の空間の下側を通り、前記主機台の前記折り返し部から前記巻取部に向かう前記第2糸道も、前記空間の下側を通ることを特徴とするものである。
本発明では、給糸部から巻取部の下側を通過して主機台の折り返し部に向かう第1糸道は、給糸部と主機台との間の空間の下側を通り、主機台の折り返し部から巻取部に向かう第2糸道も、主機台と巻取部との間の空間の下側を通る。従って、第1糸道と第2糸道とは、主機台と巻取部との間のオペレータの作業空間の下側を通過するため、この作業空間の上側を通過する糸道が存在しない。これにより、この作業空間の上側には装置が配置されないため、その分、仮撚加工機の高さを低くすることができる。従って、高い位置での糸掛けが不要となり、各装置のメンテナンスも楽になる。
第6の発明の仮撚加工機は、第1〜4の何れかの発明において、前記第1装置は、前記給糸部から供給された前記糸を仮撚する仮撚装置であって、前記第2装置は、前記仮撚装置と前記巻取部との間に配置され、前記仮撚装置より糸の走行方向の下流側を走行する前記糸を加熱する第2ヒータであることを特徴とするものである。
本発明では、第1糸道に配置される仮撚装置と、第2糸道に配置される第2ヒータとを重ねても良い。
第7の発明の仮撚加工機は、第1〜3及び5の何れかの発明において、前記第1装置は、前記給糸部と前記仮撚装置との間に配置され、前記仮撚装置より糸の走行方向の上流側を走行する前記糸を加熱する第1ヒータであって、前記第2装置は、前記仮撚装置と前記巻取部との間に配置され、前記仮撚装置より糸の走行方向の下流側を走行する前記糸を加熱する第2ヒータであることを特徴とするものである。
本発明では、第1糸道に配置される第1ヒータと、第2糸道に配置される第2ヒータとを重ねても良い。
第8の発明の仮撚加工機は、第1〜7の何れかの発明において、複数の糸が、前記仮撚加工機の機台スパンの重なり方向から見て重なり合う方向に並んでおり、前記複数の糸をそれぞれ仮撚りする複数の仮撚装置を備え、前記複数の仮撚装置は、前記複数の糸の走行方向において、互い違いに位置がずれて配置されていることを特徴とするものである。
本発明では、複数の仮撚装置は、複数の糸の走行方向に対して、互い違いに位置がずれて配置されている。従って、糸配列方向において、複数の仮撚装置が配置される領域を小さくすることができる。
第9の発明の仮撚加工機は、第1〜8の何れかの発明において、複数の糸が、前記仮撚加工機の機台スパンの重なり方向から見て重なり合う方向に並んでおり、さらに、前記複数の糸が走行する、複数の第1糸道からなる第1の糸道群と、複数の第2糸道からなる第2の糸道群とが、前記仮撚加工機の機台スパンの重なり方向から見て重なり合う方向に並んでおり、前記第1の糸道群と前記第2の糸道群は、前記第1の糸道群のうちの、前記第2の糸道群とは反対側の外側の前記第1糸道を走行する糸ほど、前記第2の糸道群のうちの、前記第1の糸道群とは反対側の外側の前記第2糸道を走行するように構成されていることを特徴とするものである。
本発明では、第1の糸道群と第2の糸道群は、第1の糸道群のうちの、第2の糸道群とは反対側の外側の第1糸道を走行する糸ほど、第2の糸道群のうちの、第1の糸道群とは反対側の外側の第2糸道を走行するように構成されている。従って、複数の糸が、外側を走行する糸と内側を走行する糸とが干渉することを防止できる。
第10の発明の仮撚加工機は、糸に仮撚加工を施す仮撚加工機であって、給糸部と、前記給糸部から供給された前記糸を仮撚りする仮撚装置と、前記仮撚装置によって仮撚りされた前記糸が巻き取られる巻取部とを備え、前記給糸部から前記巻取部への前記糸の糸道の途中には、前記糸を折り返す折り返し部が配置され、前記折り返し部より上流側の第1糸道に配置された第1装置と、前記折り返し部より下流側の第2糸道とは、前記仮撚加工機の機台スパンの重なり方向から見て、各スパン内にてその一部が重なっていることを特徴とするものである。
本発明では、糸の糸道の途中には、糸を折り返す折り返し部が配置され、折り返し部より上流側の第1糸道に配置された第1装置と、前記折り返し部より下流側の第2糸道とは、前記仮撚加工機の機台スパンの重なり方向から見て、各スパン内にてその一部が重なっている。これにより、機台スパンの重なり方向から見た、仮撚加工機全体のサイズをコンパクト化することができる。
第1実施形態に係る仮撚加工機の機台スパンの重なり方向から見た正面図である。 図1に示す巻取台および主機台をその間の作業空間から見たときの1スパン分の概略展開図である。 第2実施形態に係る仮撚加工機の機台スパンの重なり方向から見た正面図である。 図3に示す主機台を主機台と巻取台との間の作業空間から見たとき1スパン分の概略側面図である。 従来の仮撚加工機の機台スパンの重なり方向から見た正面図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図2は、仮撚加工機1の1スパン分の機台構成を表している。1つの仮撚加工機1は、このような機台スパン(スパン)が、図1の紙面奥行き方向に複数並べられることによって構成されている。
仮撚加工機1は、例えば、ポリエステルやポリアミドなどの熱可塑性合成繊維に、仮撚を施して縮れを付与し、伸縮性に富んだ加工糸を製造するものである。
仮撚加工機1は、図1に示すように、主機台2、巻取台3等を有し、これらに後述する各装置が配置される。主機台2は、紙面の奥行き方向に延在している。巻取台3は、オペレータが糸掛け、および、装置のメンテナンスなどの作業を行う作業空間6を空けて主機台2と対向するように配置されている。主機台2と巻取台3とは、それらの上方に設けられたフレーム9によって共通に支持されている。また、作業空間6とは反対側には、巻取台3に設けられた後述する巻取装置13によって巻き取りが行われた満巻の巻取パッケージPをオペレータが取り上げる空間7が存在する。
仮撚加工機1は、空間7を挟んで巻取台3と対向配置された給糸クリール11、主機台2に設けられた仮撚装置12、巻取台3に設けられた複数の巻取装置13などを備えている。給糸クリール11は、給糸パッケージSを保持し、給糸パッケージSから糸Yを供給するためのものである。給糸クリール11に設けられた給糸パッケージSから、計16本の糸Yが供給される。図2に示すように、この16本の糸Yは、図1において、紙面と直交する方向に並んだ状態でそれぞれ走行する。仮撚装置12は、給糸クリール11から供給された糸Yを仮撚するものである。巻取装置13は、仮撚装置12により仮撚された糸Yを巻き取り、巻取パッケージPを形成するものである。
給糸クリール11から巻取装置13までの糸道8には、糸走行方向の上流から順に、第1フィードローラ14、第1ヒータ17、冷却装置19、仮撚装置12、第2フィードローラ15、インターレース4、第3フィードローラ20、第2ヒータ18、および、第4フィードローラ16が配置されている。
第1〜第4フィードローラ14,15,20,16は、糸走行方向の上流側から下流側へ糸Yを送るためのローラである。第1フィードローラ14の糸送り速度よりも第2フィードローラ15の糸送り速度が速くなるように、各糸送り速度が設定されている。これにより、第1フィードローラ14と第2フィードローラ15との間で糸Yは延伸される。また、第3フィードローラ20の糸送り速度よりも第4フィードローラ16の糸送り速度が遅くなるように、各糸送り速度が設定されている。これにより、第3フィードローラ20と第4フィードローラ16との間で、糸Yは、弛緩熱処理される。なお、後述するように、第2フィードローラ15,第3フィードローラ20の間には、糸Yを折り返す折り返し部5が設けられている。つまり、第2フィードローラ15,第3フィードローラ20は、この折り返し部5を挟んで配置されている。
給糸クリール11から給糸された糸Yが巻取装置13で巻き取られるまでの仮撚加工機1の動作について説明する。第1フィードローラ14と第2フィードローラ15との間で延伸された糸Yには、仮撚装置12によって撚りが付与される。また、糸Yには、第2フィードローラ15と第3フィードローラ20との間に配置されたインターレース4によって、流体噴射ノズルを用いることで糸Yを構成するフィラメントを相互に絡み合わせることにより集束性が付与される。また、仮撚装置12は、例えば、公知であるベルト式、或は、ディスク式のものを使用することができる。仮撚装置12で形成される仮撚りは、上流側に配置された第1フィードローラ14まで伝播し、延伸されつつ仮撚りされた糸Yは、フレーム9に支持された第1ヒータ17によって熱固定された後、冷却装置19で冷却される。仮撚りおよび熱固定された糸Yは、仮撚装置12の下流側で、第2フィードローラ15に到るまでに解撚される。図1に示すように、第1フィードローラ14から第1ヒータ17、冷却装置19、仮撚装置12および第2フィードローラ15までの区間を仮撚区間とする。このようにして延伸仮撚加工された16本の糸Yは、第2ヒータ18で弛緩熱処理され、巻取台3の鉛直方向に4段、一段あたり4台、計16台設けられた巻取装置13によって、それぞれボビンに巻き取られ、巻取パッケージPが形成される。
次に、上述した各装置の配置について説明する。
給糸クリール11から供給される16本の糸Yは、8本ずつ前後に分かれて走行し、主機台2に到る。各装置は、前側および後側に、糸道8に沿って前後対称に配置されている。以下の説明では、前側を走行する8本の糸Yに対して設けられた各装置の配置について、糸道8に沿って詳細に説明する。また、以下では、図1に示す左右の方向を左右方向、紙面手前側を前、奥側を後として、紙面に直交する方向を前後方向と定義し、以下、これらの方向語を適宜使用して説明する。
第1フィードローラ14は、図1に示すように、巻取台3の上端部であって、左方端部に配置されている。第1ヒータ17および冷却装置19は、主機台2と巻取台3との間の作業空間6の上側に配置されている。第1ヒータ17および冷却装置19は、巻取台3側から、第1ヒータ17、冷却装置19の順に並ぶように配置されている。第1ヒータ17と冷却装置19とは、ほぼ直線的に配置されている。作業空間6の上側では、糸Yは、左斜め下方向に向かって走行している。このため、第1ヒータ17と冷却装置19とは、第1ヒータ17より冷却装置19の高さが低くなるように、水平面に対して傾斜するように配置されている。なお、第1ヒータ17と冷却装置19とは、水平面に対して平行、もしくは、第1ヒータ17より冷却装置19の高さが高くなるように、水平面に対して傾斜するように配置されていても構わない。
複数の仮撚装置12と、第2フィードローラ15と、インターレース4とは、主機台2に取り付けられている。複数の仮撚装置12と、第2フィードローラ15と、インターレース4とは、主機台2の前側に配置されている。複数の仮撚装置12は、冷却装置19よりも下方に配置されている。
主機台2の前側に配置された仮撚装置12の数は、図2に示すように、前側を走行する糸Yの本数と等しく、計8つ配置されている。8つの仮撚装置12は、前後方向に配列されるとともに、上側に4つ、下側に4つずつ並ぶように配置されている。下側に配置された4つの仮撚装置12は、上側に配置された4つの仮撚装置12よりも紙面奥側に位置するように配置されている。また、紙面に直交する方向から見て、上側に配置された仮撚装置12と下側に配置された仮撚装置12とは、上側に配置された1つの仮撚装置12の下端部が、下側に配置された2つの仮撚装置12の上端部に跨るように配置されている。つまり、8つの仮撚装置12は、千鳥状に配置されている。
第2フィードローラ15は、図1に示すように、仮撚装置12の直下に配置されている。インターレース4は、第2フィードローラ15の直下に配置されている。すなわち、主機台2に配置された仮撚装置12、第2フィードローラ15、および、インターレース4は、鉛直方向において、上から順に、仮撚装置12、第2フィードローラ15、および、インターレース4と並ぶように配置されている。さらに、インターレース4の下部には、折り返し部5が配置されている。
主機台2の前側に配置された折り返し部5は、図2に示すように、8つのガイドローラ5aと、折り返しローラ5bとを有する。ガイドローラ5aと折り返しローラ5bとは、糸Yの走行とともに回転する従動ローラ、もしくは、駆動ローラである。8つのガイドローラ5aは、インターレース4の直下に設けられている。8つのガイドローラ5aには、主機台2の前側を走行する8本の糸Yがそれぞれ巻き掛けられる。8つのガイドローラ5aは、主機台2の前側に配置されたローラほど主機台2の下端側に位置し、主機台2の後側に配置されたローラほど主機台2の上端側に位置するように配置されている。また、8つのガイドローラ5aの後側には、折り返しローラ5bが配置されている。折り返しローラ5bは、第3フィードローラ20の下方に配置されている。
第3フィードローラ20と第2ヒータ18とは、図1に示すように、主機台2に取り付けられている。第3フィードローラ20と第2ヒータ18とは、図2に示すように、上述した複数の仮撚装置12、第2フィードローラ15、および、インターレース4よりも、主機台2の後側に配置されている。第3フィードローラ20は、折り返しローラ5bの上方に配置されている。また、第2ヒータ18は、第3フィードローラ20の直上に配置されている。
第4フィードローラ16は、巻取台3と主機台2との間に配置されている。第4フィードローラ16は、主機台2の近傍に配置されている。第4フィードローラ16は、第2ヒータ18よりも上方に配置されている。なお、第4フィードローラ16は、第2ヒータ18よりも上方であって、巻取台3の近傍に配置されていても構わない。
また、図1に示すように、前後方向から見て、仮撚装置12と第2ヒータ18とは重なっている。従って、主機台2に設けられる各装置を、鉛直方向に一列に並べられる場合と比べて、鉛直方向に並べられる装置の数が少なくなる。従って、その分、主機台2の高さを低くすることができる。これにより、その上方に設けられるフレーム9を、低い位置に配置することができるため、仮撚加工機1全体の高さを低くすることができる。
次に、給糸クリール11から仮撚装置12を経て巻取装置13に到る16本の糸Yの糸道8について説明する。
図1に示すように、給糸クリール11から巻取装置13に到る糸Yの糸道8において、折り返し部5よりも糸走行方向における上流側には、糸走行方向上流側から順に、第1フィードローラ14と、第1ヒータ17と、冷却装置19と、複数の仮撚装置12と、第2フィードローラ15と、インターレース4とが配置されている。これらの装置を経由する折り返し部5よりも上流側の糸道8を、第1糸道8aと称する。
また、給糸クリール11から巻取装置13に到る糸Yの糸道8において、折り返し部5よりも糸走行方向における下流側には、糸走行方向上流側から順に、第3フィードローラ20と、第2ヒータ18と、第4フィードローラ16とが配置されている。これらの装置を経由する折り返し部5よりも下流側の糸道8を、第2糸道8bと称する。
第1糸道8aおよび第2糸道8bにおいて、前後方向から見て、第1糸道8aの仮撚装置12から折り返し部5までの糸部分と、第2糸道8bの折り返し部5から第2ヒータ18までの糸部分とは、重なっている。つまり、前後方向から見て、この2つの糸部分に配置される装置を重ねることによって、上述したように、主機台2の高さを低くすることができる。
給糸クリール11から供給された16本の糸Yは、図2に示すように、第1糸道8aにおいて、前側と後側で8本ずつに分かれて走行する。第1糸道8aに配置された各装置を経由して送られた16本の糸Yは、ガイドローラ5aにそれぞれ巻き掛けられ、16本の糸Yのうち、後側を走行する8本の糸Yは、その前方に配置された折り返しローラ5bに向かって走行し、前側を走行する8本の糸Yは、その後方に配置された折り返しローラ5bに向かって走行する。その後、後側を走行する8本の糸Yと前側を走行する8本の糸Yは、2つの折り返しローラ5bによってそれぞれ上方に折り返される。このとき、主機台2の前側を走行する8本の糸Yは、第1糸道8aにおいて、主機台2の前側を走行していた糸Yほど後側に位置するように折り返され、主機台2の後側を走行していた糸Yほど前側に位置するように折り返される。具体的には、第1糸道8aにおいて、糸Y2より前側を走行する糸Y1は、糸Y2よりも後側に折り返される。これにより、16本の糸Yは、干渉することなく折り返しローラ5bに向かって走行し、折り返される。主機台2の前後方向両端部から中央部に折り返された16本の糸Yは、第2糸道8bにおいて、16本が並んで走行する。
本実施形態では、図1に示すように、前後方向から見て、第1糸道8aに配置された仮撚装置12と第2糸道8bに配置された第2ヒータ18とが重なっている。これにより、前後方向から見た、仮撚加工機1全体のサイズをコンパクト化することができる。
また、図1に示すように、給糸クレール11から巻取台3の上端部を通過して主機台2の折り返し部5に向かう第1糸道8aは、主機台2と巻取台3との間の作業空間6の上側を通る。さらに、主機台2の折り返し部5から巻取装置13に向かう第2糸道8bも、主機台2と巻取台3との間の作業空間6の上側を通る。従って、主機台2と巻取部3との間の作業空間6の下側には、糸道8が存在しない。これにより、この作業空間6の下側に糸道干渉防止用のステップなどを設ける必要がないため、その分、仮撚加工機1全体の高さを低くすることができる。
また、16本の糸Yは、仮撚装置12によって仮撚りされた後に折り返される。つまり、16本の糸Yは、仮撚装置12より糸走行方向の上流側で折り返されない。これにより、16本の糸Yは、仮撚加工中に折り返されることがない。
また、16本の糸Yは、糸質に対する影響が大きい区間、すなわち、図1に示すように、第1フィードローラ14から第1ヒータ17、冷却装置19、複数の仮撚装置12および第2フィードローラ15までの仮撚区間を通過した後に折り返される。従って、16本の糸Yは、折り返しにより糸質が低下することがない。
ここで、仮撚装置12は、上述したように、ベルト式、或は、ディスク式のものが使用される。これらは、公知文献(特開2010−65354号公報、特開08−260271号公報)に示されるように、糸走行方向における幅が大きい。従って、前後方向において、仮撚装置12が配置される領域は、大きくなってしまう。
また、図2に示すように、主機台2の前側および後側にそれぞれ8つずつ配置された仮撚装置12は、千鳥状に配置されている。従って、前後方向において、仮撚装置12が配置される領域を小さくすることができる。
ここで、糸Yを折り返す折り返しローラ5bがうまく回転しない場合、折り返しローラ5bの前後における糸Yの挙動が不安定となるおそれがある。
また、糸道8上に、第2フィードローラ15、第3フィードローラ20が配置され、その間に折り返しローラ5bが配置されている。これにより、インターレース4によって糸Yに収束性を付与する際のオーバーフィードを調節することができる。そのため、糸Yは、折り返しローラ5bの前後で安定して走行することができる。これにより、第1フィードローラ14と第2フィードローラ15との間で行う延伸と、第3フィードローラ20と第4フィードローラ16との間で行う弛緩とを安定して行うことができる。
(第2実施形態)
また、図3に示すように、仮撚加工機31は、第1糸道38aと第2糸道38bとが、ともに作業空間36の下側を通過する構成であっても構わない。この場合に、糸道38の途中に設けられる各装置の配置について説明する。
図4は、仮撚加工機31の1スパン分の機台構成を表している。1つの仮撚加工機31は、このような機台スパン(スパン)が、図3の紙面奥行き方向に複数並べられることによって構成されている。
第1実施形態と同様に、給糸クリール41に設けられた給糸パッケージSからは、計16本の糸Yが供給される。図4に示すように、この16本の糸Yは、図3において、紙面と直交する方向に並んだ状態でそれぞれ走行する。以下では、図3に示す左右の方向を左右方向、紙面の手前側を前、奥側を後として、紙面に直交する方向を前後方向と定義し、以下、これらの方向語を適宜使用して説明する。
第1フィードローラ44は、図3に示すように、主機台32の下端部であって、右側端部に配置されている。第1ヒータ47と、冷却装置49と、複数の仮撚装置42と、第2フィードローラ45とは、主機台32に取り付けられている。第1ヒータ47と冷却装置49と、複数の仮撚装置42と、第2フィードローラ45とは、図4に示すように、主機台32の前側に配置されている。第1ヒータ47は、第1フィードローラ44よりも上方に取り付けられている。冷却装置49は、第1ヒータ47の直上に配置されている。複数の仮撚装置42は、冷却装置49の直上に配置されている。
仮撚装置42の数は、図4に示すように、糸Yの数と等しく、計16個配置されている。16個の仮撚装置42は、前後方向に配列されるとともに、上側に8つ、下側に8つずつ並ぶように配置されている。上側に配置された8つの仮撚装置42は、下側に配置された8つの仮撚装置42よりも紙面手前側に位置するように配置されている。また、紙面に直交する方向から見て、上側に配置された仮撚装置42と下側に配置された仮撚装置42とは、上側に配置された1つの仮撚装置42の下端部が、下側に配置された2つの仮撚装置42の上端部に跨るように配置されている。つまり、16個の仮撚装置42は、千鳥状に配置されている。
第2フィードローラ45は、図3に示すように、複数の仮撚装置42の直上に配置されている。第1ヒータ47と、冷却装置49と、16個の仮撚装置42と、第2フィードローラ45とは、鉛直方向において、下から順に、第1ヒータ47、冷却装置49、16個の仮撚装置42、および、第2フィードローラ45となるように配置されている。第2フィードローラ45の上方には、折り返し部35が配置されている。
折り返し部35は、図4に示すように、16個のガイドローラ35aと、折り返しローラ35bとを有する。ガイドローラ35aと折り返しローラ35bとは、糸Yの走行とともにそれぞれ回転する従動ローラ、もしくは、駆動ローラである。16個のガイドローラ35aは、第2フィードローラ45の直上に設けられている。複数のガイドローラ35aは、その軸心が前後方向と一致するように配置されている。複数のガイドローラ35aは、主機台32の前側に配置されたローラほど上側に位置し、主機台32の後側に配置されたローラほど下側に位置するように配置されている。また、16個のガイドローラ35aよりも後側には、折り返しローラ35bが配置されている。折り返しローラ35bは、その軸心が、紙面と直交する方向と一致するように配置されている。折り返しローラ35bは、インターレース34の前後方向中央部直上に配置されている。
インターレース34と、第3フィードローラ51と、第2ヒータ48とは、主機台32に取り付けられている。インターレース34と、第3フィードローラ51と、第2ヒータ48とは、第1フィードローラ44、第1ヒータ47、冷却装置49、複数の仮撚装置42、および、第2フィードローラ45よりも、主機台32の後側に配置されている。インターレース34は、折り返しローラ35bの直下に配置されている。第3フィードローラ51は、インターレース34の直下に配置されている。第2ヒータ48は、第3フィードローラ51の直下に配置されている。
また、図3に示すように、巻取台33と主機台32との間の作業空間36の下側には、作業空間36で作業を行うオペレータが糸Yに接触するのを防ぐためのステップ50が設けられている。第4フィードローラ46は、巻取台33と主機台32との間に配置されている。第4フィードローラ46は、巻取台33の下端部近傍に配置されている。
また、前後方向から見て、第1ヒータ47および第2ヒータ48、冷却装置49および第2ヒータ48、および、複数の仮撚装置42および第3フィードローラ51は、重なっている。
次に、給糸クリール41から仮撚装置42を経て巻取装置43に到る16本の糸Yの糸道38について説明する。
図3に示すように、給糸クリール41から巻取装置43に到る糸Yの糸道38において、折り返し部35よりも上流側には、糸走行方向上流側から順に、第1フィードローラ44と、第1ヒータ47と、冷却装置49と、16個の仮撚装置42と、第2フィードローラ45とが配置されている。これらの装置を経由する折り返し部35よりも上流側の糸道38を、第1糸道38aと称する。
また、給糸クリール41から巻取装置43に到る糸Yの糸道38において、折り返し部35よりも糸道38の下流側には、糸走行方向上流側から順に、インターレース34と、第3フィードローラ51と、第2ヒータ48と、第4フィードローラ46とが配置されている。これらの装置を経由する折り返し部35よりも下流側の糸道38を、第2糸道38bと称する。
第1糸道38aおよび第2糸道38bにおいて、前後方向から見て、第1糸道38aの第1ヒータ47から折り返し部35までの糸部分と、第2糸道38bの折り返し部35から第2ヒータ48までの糸部分とは、重なっている。
給糸クリール41から供給された16本の糸Yは、図4に示すように、第1糸道38aでは、前側に16本が並んで走行する。第1糸道38aに配置された各装置を経由して送られた16本の糸Yは、ガイドローラ35aにそれぞれ巻き掛けられ、その後方に配置された折り返しローラ35bに向かって走行する。その後、16本の糸Yは、折り返しローラ35bによって下方に折り返される。このとき、16本の糸Yは、第1糸道38aにおいて、主機台32の前側を走行していた糸Yほど後方に配置されるように折り返され、主機台32の後側を走行していた糸Yほど前方に配置されるように折り返される。具体的には、第1糸道38aにおいて、糸Y2より前側を走行する糸Y1は、糸Y2よりも後側に折り返される。これにより、16本の糸Yは、干渉することなく折り返しローラ35bに向かって走行し、折り返される。折り返しローラ35bによって下方に折り返された16本の糸Yは、第2糸道38bにおいて、後側に16本が並んで走行する。
本実施形態では、図3に示すように、前後方向から見て、第1ヒータ47および第2ヒータ48、冷却装置49および第2ヒータ48、および、複数の仮撚装置42および第3フィードローラ51が重なっている。これにより、前後方向から見た、仮撚加工機31全体のサイズをコンパクト化することができる。
また、16本の糸Yは、仮撚装置42によって仮撚りされた後に折り返される。つまり、16本の糸Yは、仮撚装置42より糸走行方向の上流側で折り返されない。これにより、16本の糸Yは、仮撚加工中に折り返されることがない。
また、16本の糸Yは、糸質に対する影響が大きい区間、すなわち、図4に示ように、第1フィードローラ44から第1ヒータ47、冷却装置49、仮撚装置42および第2フィードローラ45までの仮撚区間を通過した後に折り返される。従って、16本の糸Yは、折り返しにより糸質が低下することがない。
また、給糸クレール31から巻取台33の上端部を通過して主機台32の折り返し部35に向かう第1糸道38aは、主機台32と巻取台33との間の作業空間36の下側を通る。さらに、主機台32の折り返し部35から巻取装置43に向かう第2糸道38bも、主機台32と巻取台33の間の作業空間36の下側を通る。従って、主機台32と巻取部33との間のオペレータの作業空間36の上側には、糸道38が存在しない。これにより、この作業空間36の上方には装置が配置されないため、その分、仮撚加工機31の高さを低くすることができる。従って、高い位置での糸掛けが不要となり、各装置のメンテナンスも楽になる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施形態や実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。以下に、上述した第1実施形態および第2実施形態に共通する変形例について説明する。
第1実施形態では、前後方向から見て、第1糸道8aに配置された仮撚装置12と第2糸道8bに配置された第2ヒータ18とが重なっており、第2実施形態では、前後方向から見て、第1ヒータ47および第2ヒータ48、冷却装置49および第2ヒータ48、および、複数の仮撚装置42および第3フィードローラ51とが重なっていると記載したが、上記とは別の、第1糸道8a,38aに配置された装置と第2糸道8b,38bに配置された装置とが重なっていても構わない。
また、本実施形態では、主機台2,32に第2ヒータ18,48が設けられている場合について記載したが、第2ヒータは、設けられていなくても構わない。
また、第1実施形態では、前後方向から見て、第1糸道8aに配置された仮撚装置12と第2糸道8bに配置された第2ヒータ18とが重なっており、第2実施形態では、前後方向から見て、第1ヒータ47および第2ヒータ48、冷却装置49および第2ヒータ48、および、複数の仮撚装置42および第3フィードローラ51が重なっているため、前後方向から見て、仮撚加工機1,31全体のサイズをコンパクト化することができると記載したが、前後方向から見て、第1糸道に配置された装置と第2糸道に配置された装置が重なることなく、第1糸道に配置された装置と第2糸道が重なっている構成とすることによって、前後方向から見て、仮撚加工機全体のサイズをコンパクト化しても構わない。例えば、第1実施形態において、第2糸道8bに第2ヒータ18を配置することなく、前後方向から見て、第1糸道8aに配置された仮撚装置12と第2糸道8bが重なった構成としても構わない。
1 仮撚加工機
2 主機台
3 巻取台
5 折り返し部
5a ガイドローラ
5b 折り返しローラ
8 糸道
8a 第1糸道
8b 第2糸道
11 給糸クレール
12 仮撚装置
13 巻取装置
14 第1フィードローラ
15 第2フィードローラ
16 第4フィードローラ
17 第1ヒータ
18 第2ヒータ
19 冷却装置
20 第3フィードローラ
31 仮撚加工機
32 主機台
33 巻取台
35 折り返し部
35a ガイドローラ
35b 折り返しローラ
38 糸道
38a 第1糸道
38b 第2糸道
41 給糸クリール
42 仮撚装置
43 巻取装置
44 第1フィードローラ
45 第2フィードローラ
46 第4フィードローラ
47 第1ヒータ
48 第2ヒータ
49 冷却装置
51 第3フィードローラ

Claims (10)

  1. 糸に仮撚加工を施す仮撚加工機であって、
    給糸部と、
    前記給糸部から供給された前記糸を仮撚する仮撚装置と、
    前記仮撚装置によって仮撚された前記糸が巻き取られる巻取部とを備え、
    前記給糸部から前記巻取部への前記糸の糸道の途中には、前記糸を折り返す折り返し部が配置され、
    前記折り返し部より上流側の第1糸道に配置された第1装置と、前記折り返し部より下流側の第2糸道に配置された第2装置とは、前記仮撚加工機の機台スパンの重なり方向から見て、各スパン内にてその一部が重なっていることを特徴とする仮撚加工機。
  2. 前記折り返し部は、前記糸道の、前記仮撚装置と前記巻取部との間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の仮撚加工機。
  3. 前記折り返し部は、前記糸道において、その途中部に前記仮撚装置が配置され、前記糸を仮撚りする仮撚区間より下流側に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の仮撚加工機。
  4. 前記折り返し部は、主機台に取り付けられ、
    前記仮撚加工機の機台スパンの重なり方向から見て並ぶように配置され、
    前記巻取部は、前記所定方向において前記給糸部と前記仮撚部との間に配置され、
    前記給糸部から前記巻取部の上側を通過して前記主機台の前記折り返し部に向かう前記第1糸道は、前記給糸部と前記主機台の間の空間の上側を通り、
    前記主機台の前記折り返し部から前記巻取部に向かう前記第2糸道も、前記空間の上側を通ることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の仮撚加工機。
  5. 前記折り返し部は、主機台に取り付けられ、
    前記主機台と前記巻取部と前記給糸部とは、前記仮撚加工機の機台スパンの重なり方向から見て並ぶように配置され、
    前記巻取部は、前記所定方向において前記給糸部と前記仮撚部との間に配置され、
    前記給糸部から前記巻取部の下側を通過して前記主機台の前記折り返し部に向かう前記第1糸道は、前記給糸部と前記主機台の間の空間の下側を通り、
    前記主機台の前記折り返し部から前記巻取部に向かう前記第2糸道も、前記空間の下側を通ることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の仮撚加工機。
  6. 前記第1装置は、前記給糸部から供給された前記糸を仮撚する仮撚装置であって、
    前記第2装置は、前記仮撚装置と前記巻取部との間に配置され、前記仮撚装置より前記糸走行方向の下流側を走行する前記糸を加熱する第2ヒータであることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の仮撚加工機。
  7. 前記第1装置は、前記給糸部と前記仮撚装置との間に配置され、前記仮撚装置より前記糸走行方向の上流側を走行する前記糸を加熱する第1ヒータであって、
    前記第2装置は、前記仮撚装置と前記巻取部との間に配置され、前記仮撚装置より前記糸走行方向の下流側を走行する前記糸を加熱する第2ヒータであることを特徴とする請求項1〜3及び5の何れかに記載の仮撚加工機。
  8. 糸に仮撚加工を施す仮撚加工機であって、
    複数の糸が、前記仮撚加工機の機台スパンの重なり方向から見て重なり合う方向に並んでおり、
    前記複数の糸をそれぞれ仮撚りする複数の仮撚装置を備え、
    前記複数の糸は、前記複数の糸の走行方向において、互い違いに位置がずれて配置されていることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の仮撚加工機。
  9. 複数の糸が、前記仮撚加工機の機台スパンの重なり方向から見て重なり合う方向に並んでおり、
    さらに、前記複数の糸が走行する、複数の第1糸道からなる第1の糸道群と、複数の第2糸道からなる第2の糸道群とが、前記仮撚加工機の機台スパンの重なり方向から見て重なり合う方向に並んでおり、
    前記第1の糸道群と前記第2の糸道群は、
    前記第1の糸道群のうちの、前記第2の糸道群とは反対側の外側の前記第1糸道を走行する糸ほど、前記第2の糸道群のうちの、前記第1の糸道群とは反対側の外側の前記第2糸道を走行するように構成されていることを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の仮撚加工機。
  10. 糸に仮撚加工を施す仮撚加工機であって、
    給糸部と、
    前記給糸部から供給された前記糸を仮撚りする仮撚装置と、
    前記仮撚装置によって仮撚りされた前記糸が巻き取られる巻取部とを備え、
    前記給糸部から前記巻取部への前記糸の糸道の途中には、前記糸を折り返す折り返し部が配置され、
    前記折り返し部より上流側の第1糸道に配置された第1装置と、前記折り返し部より下流側の第2糸道とは、前記仮撚加工機の機台スパンの重なり方向から見て、各スパン内にてその一部が重なっていることを特徴とする仮撚加工機。
JP2014060340A 2014-03-24 2014-03-24 仮撚加工機 Pending JP2015183310A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014060340A JP2015183310A (ja) 2014-03-24 2014-03-24 仮撚加工機
CN201510124597.5A CN104947258B (zh) 2014-03-24 2015-03-20 假捻加工机

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014060340A JP2015183310A (ja) 2014-03-24 2014-03-24 仮撚加工機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015183310A true JP2015183310A (ja) 2015-10-22

Family

ID=54162299

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014060340A Pending JP2015183310A (ja) 2014-03-24 2014-03-24 仮撚加工機

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2015183310A (ja)
CN (1) CN104947258B (ja)

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5374147A (en) * 1976-12-07 1978-07-01 Teijin Seiki Co Ltd Apparatus for falseetwisting
JPH04257328A (ja) * 1991-02-06 1992-09-11 Murata Mach Ltd 延伸仮撚機用熱媒ヒータの管体の製造方法
JPH05125629A (ja) * 1991-10-28 1993-05-21 Murata Mach Ltd 延伸仮撚機のヒータ
JP2001123341A (ja) * 1999-10-21 2001-05-08 Teijin Seiki Co Ltd 糸加工機
JP2003138439A (ja) * 2001-10-30 2003-05-14 Murata Mach Ltd 仮撚加工機
JP2010159499A (ja) * 2009-01-06 2010-07-22 Tmt Machinery Inc 延伸仮撚機
JP5599286B2 (ja) * 2010-11-01 2014-10-01 Tmtマシナリー株式会社 仮撚加工機
JP2014015334A (ja) * 2012-06-11 2014-01-30 Tmt Machinery Inc 巻取管、巻取管に形成される複数のパッケージ、及び複数のパッケージの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN104947258A (zh) 2015-09-30
CN104947258B (zh) 2018-09-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4486115B2 (ja) 糸巻取装置、及び仮撚加工機
CN103726114B (zh) 纺丝拉伸装置
JP5382950B2 (ja) 二重オーブンを備えるテクスチャー加工・インターレース加工(交絡)機
JP5599286B2 (ja) 仮撚加工機
TWI703247B (zh) 假撚加工機
CN103361812B (zh) 混合长丝制造装置
CN107849749B (zh) 一种用于花式纱线的生产的方法和装置
JP6457342B2 (ja) 仮撚加工機、及び、仮撚加工機の糸掛け方法
US2890568A (en) Production of voluminous yarn
JP6407749B2 (ja) 合糸仮撚加工機
TWI607946B (zh) 用有多馬達驅動之重疊捲繞位置的產生紗線捲筒的機器
JP5965834B2 (ja) 紡糸延伸装置
JP2015183310A (ja) 仮撚加工機
JP4422615B2 (ja) 仮撚りテクスチャード加工機
CN104342790A (zh) 纺织机和假捻装置
JP2012031523A (ja) 紡績機
JP7203818B2 (ja) 糸群を引き出しかつ巻き取る装置
TW565635B (en) False twist texturing machine
TWI616567B (zh) 用於產生紗線捲筒之機器的模組
JP2010159500A (ja) 糸条冷却装置及び繊維機械、糸条冷却方法
CN105392934B (zh) 变形机
CN105696141A (zh) 络交赋予机构
JP3178418B2 (ja) 先撚り仮撚り加工機
JP2003089939A (ja) 仮撚加工機
JPS5920765B2 (ja) 交互撚糸法