JP2015182855A - 残量検出装置および印刷装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】媒体ロールに巻回されている記録媒体の残量を記録媒体の長さとして検出することができる残量検出装置等を提供する。【解決手段】超音波変換素子32は、超音波を、テープロール24の中心に向かって径方向に送受信する。距離計測部51は、超音波の送信から受信までの伝搬時間を計測し、計測された伝搬時間に基づいて、超音波変換素子32からテープロール24の最表面までの離間距離を計測する。長さ算定部52は、計測した前記離間距離、テープコア21の径および印刷テープ22の厚みに基づいて、テープロール24における印刷テープ22の残り長さを算定する。【選択図】図3
Description
本発明は、ロール状に巻回された記録媒体の残量を検出する残量検出装置および印刷装置に関する。
従来、この種の検出装置として、超音波を用いてロール紙のロール残量を検出するものが知られている(特許文献1参照)。
この検出装置では、超音波センサーから送信された超音波により、超音波センサーとロール紙の表面との間の検出距離を計測する。そして、この検出距離と、ロール紙の最大径(半径)およびロール紙の最小径である紙管の径(半径)と、からロール紙の巻径として残量を算出するようにしている。
この検出装置では、超音波センサーから送信された超音波により、超音波センサーとロール紙の表面との間の検出距離を計測する。そして、この検出距離と、ロール紙の最大径(半径)およびロール紙の最小径である紙管の径(半径)と、からロール紙の巻径として残量を算出するようにしている。
このような、従来の検出装置では、ロール紙の残量として、残ったロール紙の巻径が提示される。このため、ユーザーは、ロール紙の残りが少なくなったことは把握できても、残り長さを把握することができない問題があった。したがって、ユーザーは、テープ残量を把握しながらも実際の作業では、印刷途中でテープエンドとなり、テープを無駄に消費してしまうおそれがあった。
本発明は、媒体ロールに巻回されている印刷媒体の残量を、印刷媒体の長さとして検出することができる残量検出装置および印刷装置を提供することを課題としている。
本発明の残量検出装置は、記録媒体を、媒体コアに繰出し可能に巻回した媒体ロールにおける、記録媒体の残量を検出する残量検出装置であって、超音波を、媒体ロールの径方向に送受信する超音波送受信部と、超音波の送信から受信までの伝搬時間に基づいて、超音波送受信部から、巻回された記録媒体の最外周の表面までの離間距離を計測する距離計測部と、計測した離間距離、媒体コアの径および記録媒体の厚みに基づいて、媒体ロールにおける記録媒体の残り長さを算定する長さ算定部と、を備えたことを特徴とする。
この場合、長さ算定部の算定結果を記憶する記憶部を、更に備えることが好ましい。
これらの構成によれば、超音波送受信部から記録媒体の最外周の表面(最表面)までの離間距離を計測し、この離間距離と、媒体コアの径および記録媒体の厚みとに基づいて、媒体ロールにおける記録媒体の残り長さを算定するようにしている。このため、ユーザーは、記録媒体の残量として、残り長さを直接把握することができる。したがって、例えば印刷途中で媒体エンドとなる等、記録媒体の無駄な消費を少なくすることができる。
これらの場合、超音波送受信部は、超音波を、記録媒体の繰出し部位から離間した部位を通る前記径方向に送受信することが好ましい。
この構成によれば、記録媒体の繰出し部位から離間した部位を計測することになるため、計測に際し、記録媒体に生ずる巻の緩み等の影響を少なくすることができる。
また、超音波の送信に伴って発生する、超音波送受信部の超音波振動を吸収する振動吸収体を、更に備えることが好ましい。
この場合、超音波送受信部を保持すると共に、媒体ロールに向かって拡開形状に形成されたホーンハウジングを、更に備え、振動吸収体は、ホーンハウジングを囲繞するように配設されていることが好ましい。
これらの構成によれば、ホーンハウジングにより、超音波の集音性および指向性を高めることができる。また、振動吸収体により、超音波送受信部の超音波振動を吸収することができる。したがって、記録媒体の残り長さにつき、その検出精度を高めることができる。
また、長さ算定部の算定結果が「0」となったときに、記録媒体の媒体エンドを報知する報知部を、更に備えることかぜ好ましい。
この構成によれば、媒体ロールにおける媒体エンドの報知により、ユーザーに記録媒体の残りが、例えば数センチであることを知らせることができる。したがって、記録媒体の無駄な消費を極力少なくすることができる。
さらに、距離計測部は、受信した超音波をダイアゴナル・クリッピング歪が生ずる平滑条件で検波した包絡線検波に基づいて、伝搬時間を計測することが好ましい。
この構成によれば、伝搬時間を高い精度で計測することができる。このため、超音波送受信部から記録媒体の最表面までの離間距離を、高い精度で計測することができる。したがって、記録媒体の残り長さの検出精度を高めることができる。
本発明の印刷装置は、上記した残量検出装置と、媒体ロールから繰り出された印刷媒体に印刷を行う印刷部と、長さ算定部の算定結果を表示する表示部と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、媒体ロールにおける記録媒体の残り長さを表示することができる。これにより、ユーザーに対し、記録媒体の残り長さを具体的に知らせることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態によるテープ残量検出が行われるテープ印刷装置の概要を示す斜視図である。このテープ印刷装置は、入力された文字等を印刷テープに印刷すると共に、印刷テープの印刷済み部分を切断してラベルを作成するものである。
図1に示すように、テープ印刷装置10には、広くカートリッジ装着部11が形成されている。カートリッジ装着部11は、テープカートリッジ20の外形に対応した形状の凹部となっている。テープ印刷装置10には、テープカートリッジ20から繰り出された印刷テープ22(記録媒体)に、文字等を印刷する印刷部13が含まれている。カートリッジ装着部11の上側面には、距離検出部12が設けられる。また、テープカートリッジ20の上側面には、距離検出部12が臨む検出窓23が形成される。
図2は、テープ印刷装置10のカートリッジ装着部11に、テープカートリッジ20を装着したときの断面図である。図2に示すように、テープカートリッジ20には、テープコア21(媒体コア)が回転自在に設けられる。テープコア21には、印刷テープ22がロール状に且つ繰出し可能に巻回される。なお、テープカートリッジ20内でロール状に収納されている状態の印刷テープ22を、以下、テープロール24(媒体ロール)と称呼して説明する。
また、図2に示すように、テープカートリッジ20をテープ印刷装置10に装着すると、テープカートリッジ20の検出窓23の位置と、テープ印刷装置10の距離検出部12の位置とが一致する。距離検出部12には、ホーンハウジング31と、超音波変換素子32(超音波送受信部)とが配設される。超音波変換素子32は、超音波を放射(送信)し、また、その反射波を受信する。
ホーンハウジング31は超音波変換素子32を保持しており、超音波変換素子32からの超音波を指向性をもって、テープロール24の中心に向けて送信する。また、ホーンハウジング31は、その反射波を受信できるように、テープロール24に向かって拡開形状に形成されている。図2に示すように、この例では、超音波変換素子32からの超音波を、印刷テープ22の繰出し部位から離間した部位を通る径方向に送受信している。
また、ホーンハウジング31の周囲は、ホーンハウジング31を囲繞するように、遮音材34(振動吸収体)が配設されている。遮音材34は、超音波の送信に伴って発生する超音波振動を吸収するものであり、樹脂の発泡材等で構成されている。なお、本実施形態では、超音波変換素子32からテープロール24の最外周の表面(最表面)までの距離は非常に近いので、超音波の送信時刻から受信時刻の間の経過時間は短く、残響時間が長く続くと、伝搬時間の計測が困難になる。遮音材34は、このような残響による超音波振動を吸収する。
図3は、第1実施形態に係るテープ残量検出装置の概要を示すブロック図である。図3に示すように、第1実施形態に係るテープ残量検出装置は、距離計測部51と、長さ算定部52と、記憶部53と、表示部54と、報知部55とを備えている。
距離計測部51は、テープ印刷装置10の距離検出部12に配設された超音波変換素子32から超音波を送信させ、その反射波を受信し、超音波の送信から受信までの伝搬時間を計測する。また、距離計測部51は、計測した伝搬時間に基づいて、超音波変換素子32からテープロール24の最表面までの離間距離を計測する。距離計測部51の構成については、後に説明する。
長さ算定部52は、超音波変換素子32からテープロール24の最表面までの離間距離と、テープコア21の径と、印刷テープ22の厚みに基づいて、テープロール24に巻装されている印刷テープ22の残りの長さ(テープ残量)を算定する。
記憶部53は、長さ算定部52で算定された印刷テープ22の残りの長さを記憶する。表示部54は、長さ算定部52で算定された印刷テープ22の残りの長さを表示する。報知部55は、長さ算定部52で求められた印刷テープ22の残り長さが「0」になると、使用者にテープエンドになったことを、表示部54を介して報知する。
このように、第1実施形態に係るテープ残量検出装置では、距離計測部51により、超音波の伝搬時間を計測して、超音波変換素子32からテープロール24の最表面までの離間距離を求める。また、長さ算定部52により、距離計測部51で計測した超音波変換素子32からテープロール24の最表面までの離間距離と、テープコア21の径および印刷テープ22の厚みと、に基づいて、テープロール24に巻装されている印刷テープ22の残りの長さを算定する。このようにして印刷テープ22の残りの長さが算出できることについて、以下に説明する。
図4は、印刷テープ22の残り長さの算定処理の説明図である。図4において、wは、テープコア21の中心から超音波変換素子32までの離間距離を示し、r0は、テープコア21の半径を示し、dは、印刷テープ22の厚みを示している。これら離間距離w、テープコア21の半径r0、印刷テープ22の厚みdは、予め決められた値になっている。
テープコア21の中心から超音波変換素子32までの離間距離wは、既知であるので、超音波変換素子32からテープロール24の最表面までの離間距離sが計測できれば、テープロール24の外周の半径rは、以下のように算出できる。
r=w−s …(1)
r=w−s …(1)
テープロール24の外周の半径rが算出できれば、テープロール24の面積Aは、以下のようにして、求めることができる。
A=π(r2−r0 2) …(2)
A=π(r2−r0 2) …(2)
印刷テープ22の残量の長さl(エル)に印刷テープ22の厚みdを乗算すれば、テープ残量の面積となり、このテープ残量の面積は、テープロール24の面積Aと等しい。
π(r2−r0 2)=l×d …(3)
よって、テープロール24に巻周されている印刷テープ22の残量の長さlは、以下のように求めることができる。
l=π(r2−r0 2)/d …(4)
π(r2−r0 2)=l×d …(3)
よって、テープロール24に巻周されている印刷テープ22の残量の長さlは、以下のように求めることができる。
l=π(r2−r0 2)/d …(4)
図3における長さ算定部52は、距離計測部51で計測された超音波の送信から受信までの伝搬時間に基づいて、超音波変換素子32からテープロール24の最表面までの離間距離を算出する。また、(4)式に基づいて、テープロール24に巻装されている印刷テープ22の残り長さを算定する。
次に、距離計測部51について説明する。上述したように、距離計測部51は、テープ印刷装置10の距離検出部12に配設された超音波変換素子32から超音波を送信させ、その反射波を受信し、超音波の送信から受信までの伝搬時間を計測する。そして、超音波変換素子32からテープロール24の最表面までの離間距離を計測する。
図5は、距離計測部51の構成を示すブロック図である。図5に示すように、距離計測部51は、送信タイミング発生部101、超音波パルス発生部102、送波器駆動部103、増幅部105、残響信号遮断部106、残響時間計数部107、バンドパスフィルター108、検波部109、比較部110、閾値電圧発生部111および伝搬時間測定部112を有している。
送信タイミング発生部101は、送信開始の基準となる開始信号を発生する。この開始信号は、超音波パルス発生部102に供給されると共に、伝搬時間測定部112に供給される。
超音波パルス発生部102は、送信タイミング発生部101からの開始信号を受信したタイミングで、超音波パルス信号を発生する。送波器駆動部103は、超音波パルス発生部102からの超音波パルス信号を増幅して、超音波変換素子32を駆動する。
超音波変換素子32は、超音波パルス発生部102から送波器駆動部103を介して送られてきた超音波パルス信号を超音波に変換して出力する。また、超音波変換素子32は、測定対象物(ここでは、テープロール24の最表面)から反射した超音波を受信し、この超音波を電気信号に変換して、増幅部105に出力する。
超音波変換素子32としては、例えば、ピエゾ素子や圧電セラミック素子等の圧電素子を用いたものが用いられる。このような圧電素子では、パルス電圧を加えると、振動が発生し、また、この圧電素子に外部から力が加わると、電圧を生じる性質を有する。このため、超音波変換素子32は、超音波を送信すると共に、超音波の受信を行うことができる。
超音波変換素子32で受信した超音波信号は、増幅部105で増幅された後、残響信号遮断部106に供給される。残響信号遮断部106は、残響時間計数部107で設定される所定時間だけ、受信した超音波信号を遮断する。
つまり、図6に示すように、時刻Tsで、超音波変換素子32から超音波が送信されたと仮定する。この場合、残響時間teの間、超音波の回り込みによる振動や残響による振動が残る。そこで、このような振動の影響を受けないように、残響信号遮断部106は、残響時間teに相当する時間だけ、受信信号の入力を遮断する。
図5において、残響信号遮断部106の出力信号は、バンドパスフィルター108を介して、検波部109に供給される。バンドパスフィルター108は、雑音成分等を除去し、超音波信号成分だけを抽出する。
検波部109は、超音波信号を検出するために、受信した超音波信号の包絡線検波を行う。ここで、本実施形態では、検波部109として全波整流の構成のものが用いられる。後に説明するように、検波部109として全波整流の構成のものを用いると、伝搬時間の計測の分解能が向上させることができる。また、検波部109の平滑回路として、ダイアゴナル・クリッピング歪みを生じるものを用いている。後に説明するように、検波部109の平滑回路としてダイアゴナル・クリッピング歪みを生じるものを用いると、伝搬時間の計測精度を向上させることができる。
検波部109の出力信号は、比較部110に供給される。比較部110には、閾値電圧発生部111からの閾値が供給される。比較部110は、検波部109の出力レベルと、閾値電圧発生部111からの閾値とを比較することで、反射波の受信タイミングを検出する。比較部110の出力信号が停止信号として伝搬時間測定部112に供給される。
前述したように、伝搬時間測定部112には、超音波の送信のタイミングで、送信タイミング発生部101から開始信号が送られる。また、伝搬時間測定部112には、比較部110の出力により、測定対象物で反射された超音波を受信したタイミングで、停止信号が送られる。伝搬時間測定部112は、超音波の送信タイミングを示す開始信号と、被測定物で反射された超音波の受信タイミングを示す停止信号とに基づいて、伝搬時間を計測する。
つまり、図6に示すように、時刻Tsで、超音波変換素子32から超音波が送信され、時刻Teで反射波を受信したとすると、伝搬時間測定部112は、超音波の送信タイミングを示す開始信号と、超音波の受信タイミングを示す停止信号とに基づいて、時刻Tsから時刻Teの間の経過時間tdを計測する。この経過時間を伝搬時間として、超音波変換素子32からテープロール24の最表面までの離間距離sを求めることができる。
次に、上述の距離計測部51における検波部109について説明する。上述したように、本実施形態では、検波部109として全波整流の構成のものを用いることで、分解能を向上させている。また、検波部109の平滑回路として、ダイアゴナル・クリッピング歪みを生じるものを用いることで、伝搬時間の計測を正確に行えるようにしている。このことについて、以下に説明する。
図7に示すように、検波部109は、整流回路211と、平滑回路212とを有している。整流回路211としては、半波整流回路を用いたものと、全波整流回路を用いたものがある。
図8および図9は、検波部109として、半波整流検波を行った場合と、全波整流検波を行った場合とを比較したものである。図8に示すように、超音波周波数をfsとすると、半波整流検波を行った場合の脈流成分の周期Δtdは、
Δtd=1/fs …(1)
となる。この脈流成分の周期Δtdが分解能となる。離間距離sは、音速をvsとし、伝搬時間をtdとすると、
s=td・vs …(2)
として求められる。
Δtd=1/fs …(1)
となる。この脈流成分の周期Δtdが分解能となる。離間距離sは、音速をvsとし、伝搬時間をtdとすると、
s=td・vs …(2)
として求められる。
これに対して、図9に示すように、全波整流検波を行った場合の脈流成分の周期Δtdは、
Δtd=1/2fs …(3)
となる。この脈流成分の周期Δtdが分解能となることから、全波整流検波を行うと、分解能は、略2倍に向上する。
Δtd=1/2fs …(3)
となる。この脈流成分の周期Δtdが分解能となることから、全波整流検波を行うと、分解能は、略2倍に向上する。
このように、図8と図9とを比較すれば明らかなように、全波整流を行うと、脈流成分の周期Δtdが半波整流の場合に比べて(1/2)になり、分解能が略2倍に向上することが分かる。そこで、本実施形態では、検波部109の整流回路211として、全波整流回路を用いた構成としている。全波整流回路としては、ダイオードを2つ用いたものを用いた全波整流回路を用いてもよいし、ブリッジ整流回路を用いてもよく、更にはオペアンプを用いた絶対値検出回路でもよい。
次に、検波部109の平滑回路212として、ダイアゴナル・クリッピング歪みを生じるものを用いることについて説明する。
図10に示すように、検波部109の平滑回路212として、コンデンサー231と抵抗232とからなるものを用いたとする。ここで、コンデンサー231の静電容量をC1とし、抵抗232の抵抗値をR1とすると、この平滑回路212の時定数は、C1・R1により求められる。この時定数C1・R1が大きいと、コンデンサー231の放電による電圧降下の傾斜が信号波形の包絡線の傾斜より緩やかになり、ダイアゴナル・クリッピング歪みが生じる。
すなわち、図9を用いてダイアゴナル・クリッピング歪みの影響を説明すると、以下のようになる。
図9において、整流回路211から、波形S1で示すような超音波受信信号の検波出力が得られたとする。ダイアゴナル・クリッピング歪みが生じていなければ、平滑回路212の出力は、波形S1の包絡線に沿って変化する。ところが、平滑回路212の時定数が大きいと、図9に示すように、平滑回路212の出力波形S2は、平滑回路212の立ち下がりが波形S1の包絡線に追従できなくなる。
通常では、このようなダイアゴナル・クリッピング歪み避けるように、平滑回路212の時定数C1・R1を設定している。一般的には、このようなダイアゴナル・クリッピング歪みは避ける必要があるが、本実施形態では、信号のタイミングだけを検出しているので、信号波の振幅歪みは問題にならない。
本実施形態では、平滑回路212の時定数を、ダイアゴナル・クリッピング歪みが生じるような大きい値に設定している。このように、平滑回路212の時定数をダイアゴナル・クリッピング歪みが生じるような大きい値に設定すると、平滑回路212のコンデンサー231に電荷がホールドされている状態が続き、定常状態でも、平滑回路212のレベルはある程度の値を持つ。このため、整流回路211からの検波出力の立ち上がると、平滑回路212の出力は、瞬時に閾値を超える。
これに対して、平滑回路212の時定数が小さいと、整流回路211からの検波出力の立ち上がっても、整流回路211からの検波出力が閾値に達するには、平滑回路212のコンデンサー231を充電する時間が必要になる。したがって、平滑回路212のコンデンサー231を充電する時間だけ、計測時間が遅れることになる。
なお、本実施形態において、精度の高い検出を行うためには、使用する超音波としては、周波数の高いものを用いることが好ましい。距離計測は、受信した超音波信号の包絡線検波出力信号が設定されたしきい値に達するまでの時間を伝搬時間としているので、媒質(空気)中の音速をVa、テープの厚みをdとすると、超音波の周波数は、以下の条件で検出可能である。本実施形態では、全波整流を行っているため、一般的な半波整流での包絡線検波(f=Va/d)の半分の周波数(f>=Va/2xd)となる。また、包絡線検波の平滑の時定数tが、超音波周波数fに対して、(t>=1/2πf)となることが、ダイアゴナル・クリッピング歪みが生じる平滑条件である。
以上のように本実施形態によれば、テープ残量として、テープロール24に巻装されている印刷テープ22の残り長さを検出するようにしている。このため、ユーザーをして、テープ残量を把握し易い具体的なものとすることができる。したがって、印刷途中でテープエンドとなる等の、印刷テープ22の無駄な消費を極力少なくすることができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
10 テープ印刷装置、11 カートリッジ装着部、12 距離検出部、13 印刷部、20 テープカートリッジ、21 テープコア、22 印刷テープ、23 検出窓、24 テープロール、31 ホーンハウジング、32 超音波変換素子、34 遮音材、51 距離計測部、52 長さ算定部、53 記憶部、54 表示部、55 報知部、109 検波部
Claims (8)
- 記録媒体を、媒体コアに繰出し可能に巻回した媒体ロールにおける、前記記録媒体の残量を検出する残量検出装置であって、
超音波を、前記媒体ロールの径方向に送受信する超音波送受信部と、
前記超音波の送信から受信までの伝搬時間に基づいて、前記超音波送受信部から、巻回された前記記録媒体の最外周の表面までの離間距離を計測する距離計測部と、
計測した前記離間距離、前記媒体コアの径および前記記録媒体の厚みに基づいて、前記媒体ロールにおける前記記録媒体の残り長さを算定する長さ算定部と、を備えたことを特徴とする残量検出装置。 - 前記長さ算定部の算定結果を記憶する記憶部を、更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の残量検出装置。
- 前記超音波送受信部は、前記超音波を、前記記録媒体の繰出し部位から離間した部位を通る前記径方向に送受信することを特徴とする請求項1または2に記載の残量検出装置。
- 前記超音波の送信に伴って発生する、前記超音波送受信部の超音波振動を吸収する振動吸収体を、更に備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の残量検出装置。
- 前記超音波送受信部を保持すると共に、前記媒体ロールに向かって拡開形状に形成されたホーンハウジングを、更に備え、
前記振動吸収体は、前記ホーンハウジングを囲繞するように配設されていることを特徴とする請求項4に記載の残量検出装置。 - 前記長さ算定部の算定結果が「0」となったときに、前記記録媒体の媒体エンドを報知する報知部を、更に備えたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の残量検出装置。
- 前記距離計測部は、受信した前記超音波をダイアゴナル・クリッピング歪が生ずる平滑条件で検波した包絡線検波に基づいて、前記伝搬時間を計測することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の残量検出装置。
- 請求項1ないし7のいずれかに記載の残量検出装置と、
前記媒体ロールから繰り出された前記記録媒体に印刷を行う印刷部と、
前記長さ算定部の算定結果を表示する表示部と、を備えたことを特徴とする印刷装置。
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