JP2015181883A - 車椅子 - Google Patents
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Abstract
【課題】任意の位置を温調可能な車椅子を提供する
【解決手段】本発明の、少なくとも1対の車輪3を有する車椅子1は、使用者が着座する温調シート11であって、互いに異なる位置に配置され、加熱または冷却が可能な複数の機能部材15を有する温調シート11と、機能部材15のそれぞれを選択的に動作させる操作部と、を備えている。
【選択図】図5
Description
本発明は、車椅子に関し、特に温調機能を有する車椅子に関する。
歩行が困難な人のための移動手段の一つとして車椅子がある。図9に、関連技術の一例の車椅子の概略斜視図を示す。車椅子100は、1対のパイプ状のフレーム101を有し、フレーム101同士は別の複数のフレーム119で連結されている。フレーム101同士の間に、座部104が略水平に設けられ、該座部104から略垂直に背もたれ部106が設けられている。また、各フレーム101の、互いに対向しない側、つまり外側に車軸によって回転可能に互いに連結された後輪102が取り付けられている。さらに、各フレーム101にはアームレスト103が設けられ、各フレーム101の、車体後方上部には、把持部105が設けられている。
各フレーム101の、車体前方下部には、足載せ部107と、該フレームに回転自在に取り付けられた補助フレーム108とが設けられている。補助フレーム108には、該補助フレームに回転自在に前輪109が設けられている。
介助者は、把持部105を操作することによって、車椅子100を前進、後退、方向転換などの操作ができる。また、着座者も、後輪102の外側に間隔をあけて取り付けられている手動輪110を握って操作することによって、車椅子100の前進、後退、方向転換などの操作ができる。
また、車椅子100には、介助者用のブレーキ111、着座者用のブレーキ112が備えられ、さらに、必要に応じて着座者のふくらはぎを支えるレッグレスト113等が備えられている。車椅子100は、座部104と背もたれ部106と必要に応じて設けられるレッグレスト113とでシートが構成されている。
車椅子には、寒冷時の使用に適した暖房機能を有するものがある。例えば、特許文献1には、座部、背もたれ部、ひじ置き部等の中の少なくとも1つに設けられた、ヒータからなる加熱部材と、例えばバッテリーからなる、該加熱部材の駆動源と、を備えた車椅子が開示されている。さらに、特許文献1には、該加熱部材は温度調節が可能であることも開示されている。
特許文献2には、レッグレストから足載せ台にかけて着座者の脚を覆うことができるカバー部材を車椅子に着脱自在に取り付けることが開示されている。このカバー部材には、内側の所定部分に炭素繊維混抄紙からなる加熱部材である面状発熱体が設けられている。温度コントローラを操作することによって、面状発熱体にバッテリーから通電すると、炭素混抄紙の表面から遠赤外線が輻射され、輻射エネルギーが、カバー部材で覆われた着座者の脚部に照射される。そのため、着座者の脚部を暖めることができる。また、温度コントローラによって、面状発熱体のオンオフだけでなく、温度の設定及び調節も行われる。
上記特許文献1や特許文献2に記載されている暖房機能を有する車椅子によれば、例えば、寒冷環境下での車椅子移動時における着座者の体温低下を防ぐことができる。しかしながら、体の暖房が必要な箇所と不要な箇所は、着座者によって異なる。さらに、天候、気温、あるいは着座者のコンディションによって、体の暖房が必要な箇所や暖房の最適温度は変化するため、着座者の細かい要求に応じて暖房できなければ、着座者は不快に感じる。特許文献1、2ではこのことが考慮されていない。
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、任意の位置を温調可能な車椅子を提供することを目的とする。
本発明の、少なくとも1対の車輪を有する車椅子は、使用者が着座する温調シートであって、互いに異なる位置に配置され、加熱または冷却することができる複数の機能部材を有する温調シートと、加熱部材のそれぞれを選択的に動作させる操作部と、を備えている。
本発明によれば、任意の位置を加熱または冷却することができるので、寒冷環境下でも温暖環境下でも着座者がより快適に過ごすことができる。
以下に、添付の図面に基づき、本発明の実施の形態の詳細について説明する。なお、同一の機能を有する構成には添付図面中、同一の番号を付与し、その説明を省略することがある。
図1は、本発明の車椅子の概略斜視図であり、(a)はシートが被覆部材で覆われた状態であり、(b)はシートが被覆部材で覆われていない状態である。車椅子1は、介助者または着座者の操作に応じて走行可能である。車椅子1は、車体側部を形成する1対のパイプ状のフレーム13と、1対のフレーム13同士を連結する他の複数のフレーム19を有する。そして、フレーム13同士の間に、座部8、背もたれ部9、及びレッグレスト部18とからなる温調シート11が設けられている。座部8は、略水平に設けられている。背もたれ部9は、座部8の車体後方から略垂直上方に向かって設けられている。レッグレスト部18は、座部8の前方から略垂直下方に向かって設けられている。温調シート11は、座部8、背もたれ部9、及びレッグレスト部18に対応する位置を、フレーム13に取り付けられた支持シート20で支持されている。温調シート11の内部には、例えばフィルムヒータからなる複数の機能部材15(図5、図6参照)が備えられており、着座者を暖めることができる。
各フレーム13の、互いに対向しない側、つまり外側に車軸によって回転可能に互いに連結された後輪3が取り付けられている。さらに、各フレーム13には第1のアームレスト6と第2のアームレスト7とが設けられ、各フレーム13の車体後方上部には、把持部4が設けられている。なお、第1のアームレスト6のほうが第2のアームレスト7よりも車体上方に位置する。
各フレーム13の車体前方下部には、足載せ部10と、該フレーム13に回転自在に取り付けられた補助フレーム16とが設けられている。補助フレーム16には、該補助フレーム16を軸に回転自在である前輪2が設けられている。このような構成とすることによって、前輪2は、回転できるとともに、任意の角度に向きを変えることができる。即ち、着座者は、後輪3に一体的に設けられた手動輪5を操作することによって、また、介助者は、把持部4を操作することによって、車椅子1の進行方向を自在に変えることができる。
把持部4には、介助者用のブレーキ4aが設けられている。介助者は、把持部4を掴むことによって、車椅子1を押したり、引いたり、方向を変えたり、自在に操作できる。また、介助者がブレーキ部4aを掴んで、引き上げることにより、後輪3の近傍に設定された不図示の制動部材が後輪3と当接し、ブレーキが掛かる。ブレーキ部4aと制動部材とはワイヤー等で連結されている。
なお後輪3の外側には、手動輪5が後輪3に一体的に設けられている。着座者は、手動輪5を操作することによって、車椅子1の前進、後退などの走行、停止、方向転換など自在に操作することができる。着座者が、手動輪5を操作する際に、後輪3に手や指が引き込まれることがないように後輪3にスポークカバーを取り付けても良い。
第2のアームレスト7のいずれか1つの付近には、ブレーキ12が設けられ、着座者が該ブレーキ12を操作することによって、後輪1にブレーキがかかり、車椅子1を停止させることができる。
次に、図2、図3を用いて第1のアームレスト6について詳細に説明する。図2は、第1のアームレスト6の上面図である。図3は、図2のB−B断面の概略図であり、(a)は一方の第1のアームレストであり、(b)は他方の第1のアームレストである。なお、2つの第1のアームレスト6のうちの一方には、温調シート11の機能部材15を制御する操作部が設けられている。そのため、以上の説明では、操作部を備えた第1のアームレスト及びその構成部材には「’」の符号をつけて、操作部を備えていない第1のアームレストと区別をする。
まず、2つの第1のアームレスト6、6’に共通した構成について説明する。第1のアームレスト6、6’には、車体前後方向に水平方向に延びる腕載置部6a、6a’と、該腕載置部6a、6a’の車体前方に位置し、該腕載置部6a、6a’を覆う保温部6b、6b’と、が設けられている。腕載置部6a、6a’は、熱可塑性樹脂を真空成形した成形品の表面を合成皮革で被覆されて形成されている。また、腕載置部6a、6a’は、合成皮革で被覆されているので、クッション性が付与されるとともに、触感が高められている。
保温部6b、6b’は中空空間6e、6e’を有し、該中空空間6e、6e’は車体後方側のみ開口しており、着座者が保温部6b、6b’の中空空間6e、6e’内に手を挿入することによって、手が外気から隔離されるとともに、手に風が当たることがなくなる。そのため、冬季外出時に、着座者の手が冷やされて着座者が苦痛を感じることが低減でき、体温低下も抑制できる。
また、保温部6b、6b’には、不図示のフィルムヒータからなる機能部材が配設されていてもよい。このような構成とすることによって、中空空間6e、6e’内を暖めることが可能となるため、中空空間6e内の温度が高くなり、冬季外出時でも着座者がより快適に過ごすことが可能となる。
次に、操作部が備えられた一方の第1のアームレスト6’の構成について説明する。保温部6b’の中空空間6e’を構成する面には、タッチパネル式の操作部6c’が設けられ、該操作部6c’のタッチパネルを操作することによって、保温部6b、6b’の機能部材の起動や停止、あるいは設定温度の調節を行うことができる。また、詳細は後述するが、温調シート11に設けられた機能部材15(図5、図6参照)の調整も該操作部6c’で行うことができる。
これにより、着座者は、保温部6b、6b’内の温度を任意に設定したり、調節したりすることが可能となる。操作部6c’と機能部材とを接続するハーネスは腕載置部6a、6a’の内部に配置されている。
また、保温部6b’の上部は、開閉式の蓋部6d’で構成され、図3に点線で示すように、蓋部6d’は不図示のヒンジにより開閉可能である。
蓋部6d’を開くことによって、着座者は、操作部6c’を視認して、操作部6c’のタッチパネルを押して保温部6b、6b’の機能部材や温調シート11の機能部材15のオンオフを切替えたり、設定温度を調節したりすることが可能となる。
また、蓋部6dの下面、つまり、蓋部6dを閉じた状態で中空空間6e’を構成する面には、温調シート11の、座部8、背もたれ部9、及びレッグレスト部18の各部に対応して配置した機能部材15の配置位置を示した図面等を印刷表示した表示部6f’が設けられている。着座者は、蓋部6d’を開くと、表示部6f’を視認しながら、操作部6c’を操作することができる。ここで、表示部6f’は、車椅子1の図面や絵がプリントされたものに限られるものではなく、車椅子1の図に加えて各機能部材のオンオフや温度を表示したりする液晶モニターを設置してもよく、このような構成は、着座者の利便性がさらに向上するため好ましい。
また、操作部6c’に、一定時間を経過した後に自動的に保温部6b、6b’の機能部材や温調シート11の機能部材15をオフにするタイマー機能を設けることができる。さらに、保温部6b、6b’と、温調シート11の表面の、座部8、背もたれ部9、及びレッグレスト部18に対応した位置の温度をそれぞれ検知できる不図示のセンサを設けることもできる。このような構成にすることで、着座者の平常時の体温を操作部6c’に登録しておくと、不図示の制御部は、保温部6b、6b’と、温調シート11の表面の、座部8、背もたれ部9、及びレッグレスト部18に対応した位置の温度が着座者の体温よりも、所定の温度だけ、例えば3度高い温度を維持するように機能部材を調節する。このような温度調整をすれば、低音やけどの発生を防止することができる。
関連技術の特許文献2では、加熱部材のオンオフ操作や温度調節をおこなうコントローラ等の操作部を車椅子のアームレストに設けている。しかしながら、この構成の場合、車椅子への乗降時に着座者が該操作部に手を置いて体重をかけることによって、操作部が破損したり、変形したりする可能性がある。
そこで、本願発明の車椅子1では、第2のアームレスト7は、フレーム13に相対移動不能に固定されているのに対して、2つの第1のアームレスト6、6’は、車椅子1のフレーム13の一部に取付けられ、フレーム13を軸に車体左右方向に回動可能とした。
図4は、一方の第1のアームレスト6’の上面図であり、第1のアームレスト6’が回動する様子を示す図である。第1のアームレスト6’は、腕載置部6a’に連結されたアーム部6g’を有し、アーム部6g’は、フレーム13に対して、車体上下方向を軸に回動可能に連結されている。
これにより、第1のアームレスト6’は、図4に点線で示した第2のアームレスト7の直上に位置する使用位置から、着座者に対して外側の非使用位置に回動させることが可能である。そのため、着座者が車椅子1を乗降する際に第1のアームレスト6’が邪魔にならず、また、着座者は第2のアームレスト7を支えに車椅子1に乗降することができるので、第1のアームレスト6’が破損したり、変形したりすることを回避できる。
なお、他方の第1のアームレスト6も一方のアームレスト6’と同様に、アーム部によってフレーム13に回動可能に連結されているので、一方のアームレスト6’と同様に移動することができる。
アーム部6g’は、本実施形態においては、上下方向を軸に回動可能に構成されているが、これに限られるものではなく、車椅子1の左右方向を軸にして上方に回動するようにしてもよい。また、アーム部6g’を可撓性で変形自在な素材で構成することにより、アーム部6g’を上方あるいは左右方向に屈折可能な構成にしてもよい。さらに、アーム部6g’は、上方及び左右方向以外の任意の方向に移動可能であってもよく、第1のアームレスト6’を第2のアームレスト7の直上の使用位置から離れた位置へと移動可能であればよい。
図5は、温調シート11に設けられた機能部材15の配置位置を示す車椅子1の斜視図であり、図6は、図5のC−C断面の概略図である。なお、図5では、機能部材15の位置をわかりやすくするために、第2のアームレスト7とフレーム13の一部を省略して図示している。
温調シート11の内部には、フィルムヒータからなる複数の機能部材15が設けられている。本実施形態では、座部8、背もたれ部9、レッグレスト部18に対応する位置にそれぞれ4つの機能部材15を配置している。また、2つの機能部材15で1つのエリアを構成するようにしてあり、本実施形態では、エリア1〜エリア6の6つのエリアに区分されている。エリア1〜エリア6は、大まかに、着座者の背中、腰部、臀部、太腿、脹脛、足首の位置にそれぞれ対応している。
上述した操作部6c’のタッチパネルを操作することによって、各エリア1〜6の加熱のオンオフや温度調節等を個別に行うことができる。これにより、着座者は、着座者の背中、腰部、臀部、太腿、脹脛、足首及び手指の中から任意の部分を選択的に暖めることが可能となる。
温調シート11は、低反発ウレタンで形成されたクッション材11cと、該クッション材に積層された断熱材11bとを布または合成皮革を袋状に縫製した縫製品であるシートカバー11aで覆うことによって構成されている。
温調シート11の内部にクッション材11cを配設することによって、車椅子1に長時間座り続けた場合でも着座者の背中や臀部、脹脛などに感じる疲れを抑え、痛みの発生を低減できる。
シートカバー11aの内側の面(断熱材11bと対向する面)には、機能部材15を格納可能な格納ポケット11dが形成されていて、機能部材15が格納されている。格納ポケット11dは、シートカバー11aの内側に複数箇所に設けられており、本実施形態では、上述した6つのエリア1〜6に各2つずつ、合計12箇所に設けられている。機能部材15を入れる格納ポケット11dを必要に応じて選択することによって、着座者のニーズにあった位置に機能部材15を配設することも可能である。
本実施形態において、格納ポケット11dは合計12箇所設けているが、これに限られるものではなく、格納ポケット11dの数はこれよりも増やしても減らしてもよい。また、格納ポケット11dのサイズや形状は特に制限されない。また、格納ポケット11dの開口付近に面ファスナー等を配設することによって、開口を開閉可能として、格納ポケット11dから機能部材15が脱落することを防止することができる。
断熱材11bは、アルミニウム製の断熱材が好適に用いられる。断熱材11bをシートカバー11aとクッション材11cとの間に配置することで、機能部材15の熱がクッション材11cを介して外部に逃げてしまうことを防止できる。そのため、温調シート11の保温性を高めることができるとともに、機能部材15の熱を着座者に効率的に伝えることができる。また、機能部材15にエネルギーを供給する不図示のバッテリーへの負荷が減るため、バッテリーの耐久性が向上する。また、1回の充電によるバッテリーの持続時間が長くなるので、結果的に電気代の低減ができる。
なお、断熱材11bの効果を検証するために、アルミニウム製の断熱材11bの有無で比較評価したところ、アルミの断熱材11bが有りの場合は、シートカバー11aの前面において、平均で2.5℃温度が上がっていることが確認できた。
フィルムヒータとしては、面状の発熱体であればよく、公知の既製品すべて適用可能であるが、炭素繊維を含むフィルムヒータがより好適に用いられる。この種のフィルムヒータは、電流を流すことによって炭素繊維が発熱して遠赤外線が輻射されて、ほとんど空気を介することなく、直接的に人体の内部に熱エネルギーを与えることができるため、迅速にかつ効率良く着座者の所要の部分を暖めることができる。
また、図7に示すように、例えば機能部材15がフィルムヒータの場合、断熱材11bと機能部材15とを一体化する構成にすることも可能である。このような構成にすることで、機能部材15と断熱材11bとの間に間隔がなくなるので、機能部材15の熱をより効率的に利用することが可能である。
なお、上述の説明では、機能部材15としてフィルムヒータを用いたが、フィルムヒータの他に、ペルチェ素子を用いて加熱を行うことができる。さらに、機能部材15として、ペルチェ素子や冷却ファンなどの保冷部材を用いることで、寒冷環境下ではなく、温暖環境下においても、着座者は快適に車椅子を利用することができる。また、上述したフィルムヒータ、ペルチェ素子、冷却ファンを組み合わせて使用することも可能である。
本実施形態では、温調シート11を支持する支持シート20を設けたが、直接温調シート11をフレーム13や19に取付けるようにすることもできる。また、温調シート11を車椅子1の車体から着脱可能な構成にすることで、任意の車椅子に温調シート11を取付けることができる。
ここで、図5に示す車椅子1のエリア1〜エリア6のうち、加熱部材15で加熱するのに最適な位置を評価した。評価方法は、5人の被験者による官能評価をおこない、必要は◎(3点)、あった方が良いは○(2点)、どちらともいえないは△(1点)、不要は×(0点)とし、エリアごとに5人の被験者の合計点を求めた。評価結果を表1に示す。
エリアごとの評価を比較すると、背もたれ部9においては、エリア2の評価が高く、着座者の腰が位置する部分を選択的に暖めることが着座者の快適性を高めることに寄与することが分かった。また、座部8においては、エリア4の評価が高く、着座者の太腿部分を選択的に暖めることが好ましいことが分かった。レッグレスト部18においては、エリア5の評価が高く、着座者の脹脛部分を選択的に暖めることが好ましいことが分かった。
また、例えば、被験者1、2、4、5がエリア2を暖めることが好ましいとする一方で、被験者3はエリア2の暖房は不要であると感じていた。これは、着座者によって暖めたい部分は異なることを示す典型的な例である。本願発明の車椅子1では、着座者自身で暖めたい部分を選択することができるため、着座者はより快適に車椅子1を使用することができる。
次に、本発明に係る車椅子の他の実施形態について説明する。図8に、本発明に係る車椅子の他の実施形態を示す図であり、図1のA−A断面の概略図を示す。なお、図を簡略化するために、温調シート11の形状と、機能部材15の形状及び位置のみを示している。図8に示すように、レッグレスト部18には、着座者の足首や脹脛の形状に沿うように窪み11fが形成されており、窪み11fの形状に沿って、機能部材15が配置されている。このような構成にすることで、着座者の足首や脹脛を、それらの形状に沿って機能部材15で暖めることができるので、より効率的に着座者の足首や脹脛を暖めることができる。
上述の実施形態では、第1と第2のアームレスト6、7を設けたが、第2のアームレスト7のみの構成とし、不図示の制御部とハーネスを介してつながる操作部を設ける構成とすることができる。このような構成にすることで、操作部は移動可能となり、着座者のみならず、介助者も操作部を操作することができる。
1 車椅子
3 後輪
6、6’ 第1のアームレスト
6c’ 操作部
7 第2のアームレスト
11 温調シート
11a カバー
11b 断熱材
11c クッション材
13 フレーム
15 機能部材
3 後輪
6、6’ 第1のアームレスト
6c’ 操作部
7 第2のアームレスト
11 温調シート
11a カバー
11b 断熱材
11c クッション材
13 フレーム
15 機能部材
Claims (9)
- 少なくとも1対の車輪を有する車椅子において、
使用者が着座する温調シートであって、互いに異なる位置に配置され、加熱または冷却が可能な複数の機能部材を有する温調シートと、
複数の前記機能部材のそれぞれを選択的に動作させる操作部と、
を備えた、車椅子。 - 前記温調シートは、略水平に位置する前記座部と、前記座部の後方から略垂直上方に延びる背もたれ部と、前記座部の前方から略垂直下方に延びるレッグレスト部とからなり、
前記機能部材は、前記座部と前記背もたれ部と前記レッグレスト部のそれぞれに配置されている、請求項1に記載の車椅子。 - 前記レッグレスト部は、前記使用者の脚の形状に窪みが形成されている、請求項1または2に記載の車椅子。
- 前記温調シートの側部を挟むように位置し、前記温調シートと接しない面に前記車輪がそれぞれ設けられた1対のフレームと、
各前記フレームの、前記座部よりも上方に、アーム部を介して連結された第1のアームレストと、を備え、
前記アーム部は屈折、または前記フレームを軸とした回転移動が可能であり、
一方の前記第1のアームレストには、前記操作部が配置されている、請求項1から3のいずれか1項に記載の車椅子。 - 各前記第1のアームレストは、一端が前記アーム部につながり、他端に使用者の手指を収容可能な中空部を有する保温部が設けられた腕載置部を備え、
一方の前記第1のアームレストにおける前記保温部の、前記中空部の上部を形成する部分は開閉可能であり、前記中空部の下部には前記操作部が配置されている、請求項4に記載の車椅子。 - 各前記フレームの、前記座部よりも上方であり、前記第1のアームよりも下方に固定された第2のアームレストを備える、請求項4または5に記載の車椅子。
- 前記温調シートは、前記機能部材に加えて、クッション材と、該クッション材上に積層された断熱材と、該クッション材と該断熱材とを覆うカバーと、を有し、該断熱材が前方を向くように配置され、
前記カバーの、前記断熱材と対向する面には、複数の前記機能部材をそれぞれ収納するポケットが複数設けられている、請求項1から6のいずれか1項に記載の車椅子。 - 前記機能部材はフィルムヒータであり、前記フィルムヒータの、前記使用者が着座する側とは反対側の面に断熱材が設けられている、請求項1から7のいずれか1項に記載の車椅子。
- 前記機能部材はフィルムヒータ、ペルチェ素子、または冷却ファンである、請求項1から7のいずれか1項に記載の車椅子。
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