JP2015181509A - 異物除去用デバイス - Google Patents

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雄介 野▲崎▼
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Abstract

【課題】 本発明の目的は、血液等の体液の漏出を低減させつつ、血管等の生体管内に存在する血栓等の異物を効率よく除去することのできる異物除去用デバイスを提供することにある。【解決手段】異物除去用デバイス1Cは、長尺体10Cと、長尺体10Cの先端側に設けられ、回転可能な回転体20Cと、筒体を含んで構成される異物捕捉部材30Cとを有し、回転体20Cは表面に設けられる第1の開口21Cと表面に設けられ、かつ第1の開口21Cよりも中心軸から離れた位置に設けられる第2の開口22Cと流路23Cとを備えており、異物捕捉部材30Cは、回転体20Cの第2の開口22Cから吐出される流路23Cにおいて生じる流れを前記筒体内に収納するように配置され、かつ、前記筒体において流れ中の異物を捕捉することが可能に構成されている。【選択図】 図6

Description

本発明は、異物除去用デバイスに関する。
血管内において形成される血栓は、血液の体内循環を阻害し、脳梗塞や心筋梗塞といった血栓症を引き起こす原因となり得る。このため、このような血栓は、一般には、除去されることが望ましい。
血栓の除去方法としては、例えば特許文献1に記載されるような血栓を血液ごと吸引することにより除去する方法が知られている。
特開2013−202115号公報
しかしながら、吸引による血栓の除去方法は、血栓の回収効率が十分でなく、場合によっては比較的大量の血液がこの方法により漏出してしまう。このような場合、輸血が必要となる場合もある。
よって、本発明の目的は、血液等の体液の漏出を低減させつつ、血管等の生体管内に存在する血栓等の異物を効率よく除去することのできる異物除去用デバイスおよびこれを用いた生体管内の異物の除去方法を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討した結果、特定の流路を有する回転体を異物付近で回転させることにより、異物を破砕しつつ異物を含む局所的な体液の流れを生じさせることができ、さらに当該体液をフィルター等の捕捉部材に接触させることにより、体液の漏出を防止しつつ異物を効率よく回収できることを見出し、本願発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下に関する。
(1) 生体管内の異物を除去するためのデバイスであって、
長尺体と、
当該長尺体の先端側に設けられ、長手方向を回転軸として回転可能な回転体と、
異物捕捉部材と、を有し、
当該回転体は、表面に設けられる第1の開口と、表面に設けられ、かつ前記第1の開口よりも中心軸から離れた位置に設けられる第2の開口と、当該第1の開口および第2の開口を両端とする流路とを備えており、
前記異物捕捉部材は、前記流路において生じる流れ中の異物を捕捉することが可能に構成されている、異物除去用デバイス。
(2) 前記異物捕捉部材は、前記流路中に設けられたフィルターである、(1)に記載の異物除去用デバイス。
(3) 前記長尺体は、その先端から基端付近まで貫通し、かつ前記流路と連通する内腔を有し、
前記フィルターが、前記第1の開口から前記第2の開口に向かう流れまたは前記流路から内腔へと向かう流れのうちいずれかひとつが通過するように切り替え可能に構成されている、(2)に記載の異物除去用デバイス。
(4) 前記第1の開口から前記第2の開口に向かう流れが前記フィルターを通過する場合における前記フィルターの第1の開口側の面は、前記流路から内腔へと向かう流れが前記フィルターを通過する場合における前記フィルターの内腔側の面である、(3)に記載の異物除去用デバイス。
(5) 前記長尺体は、さらに前記内腔内における物体の移動を制御する弁を有する、(3)または(4)に記載の異物除去用デバイス。
(6) 前記回転体は、先端側に複数の凸部を有する、(1)〜(5)のいずれかに記載の異物除去用デバイス。
(7) 前記第1の開口は、前記回転体の回転軸上に設けられている、(1)〜(6)のいずれかに記載の異物除去用デバイス。
(8) 長尺体と、当該長尺体の先端側に設けられ、長手方向を回転軸として回転可能な回転体と、異物捕捉部材と、を有し、当該回転体は、表面に設けられる第1の開口と、表面に設けられ、かつ前記第1の開口よりも中心軸から離れた位置に設けられる第2の開口と、前記第1の開口および前記第2の開口を両端とする流路とを備えており、前記異物捕捉部材が、前記流路において生じる流れ中の異物を捕捉することが可能に構成された異物除去デバイスを供する供給ステップと、
前記回転体を生体管内の異物付近に配置する配置ステップと、
前記回転体を回転させて前記流路内において生じた流れ中の異物を前記異物捕捉部材により捕捉する捕捉ステップと、を有する、生体管内の異物を除去する方法。
(9) 前記フィルターの前記切り替えは、前記回転体が回転することによって生じる遠心力を用いて行われる、(3)または(4)に記載の異物除去用デバイス。
(10) 前記フィルターの前記切り替えは、前記流路内の圧力に対する前記内腔内の圧力を制御することにより行われる、(3)または(4)に記載の異物除去用デバイス。
(11) 前記フィルターは、前記長尺体を通るワイヤーと連結されており、
前記フィルターの前記切り替えは、前記長尺体の基端付近における前記ワイヤーの移動により、制御可能に構成されている、(3)または(4)に記載の異物除去用デバイス。
(12) 生体管内に存在する異物を除去するためのデバイスであって、
長尺体と、
当該長尺体の先端側に設けられ、長手方向を回転軸として回転可能な回転体と、
筒体を含んで構成される異物捕捉部材と、を有し、
当該回転体は、表面に設けられる第1の開口と、表面に設けられ、かつ前記第1の開口よりも中心軸から離れた位置に設けられる第2の開口と、前記第1の開口および第2の開口を両端とする流路とを備えており、
前記異物捕捉部材は、前記回転体の第2の開口から吐出される前記流路において生じる流れを前記筒体内に収納するように配置され、かつ、前記筒体において前記流れ中の異物を捕捉することが可能に構成されている、異物除去用デバイス。
(13) 前記第2の開口が、前記第1の開口よりも基端側に設けられている、(12)に記載の異物除去用デバイス。
(14) 複数対の前記第1の開口と前記第2の開口とを有し、前記第1の開口および前記第2の開口の各対に対し、それぞれ独立した流路が設けられている、(12)または(13)に記載の異物除去用デバイス。
(15) 前記異物捕捉部材が、前記筒体の内壁面において立設される突起部を有する、(12)〜(14)のいずれかに記載の異物除去用デバイス。
(16) 前記突起部は、先端側に傾斜している、(15)に記載の異物除去用デバイス。
(17) 前記筒体の壁部の少なくとも一部が、液体が通過可能であり、かつ異物が通過不可能な部材で構成されている、(12)〜(16)のいずれかに記載の異物除去用デバイス。
(18) 前記異物捕捉部材が、交換可能に構成されている、(12)〜(17)のいずれかに記載の異物除去用デバイス。
(19) 前記筒体の基端部側開口が、液体が通過可能であり、かつ異物が通過不可能な部材で覆われている、(12)〜(18)のいずれかに記載の異物除去用デバイス。
(20) 長尺体と当該長尺体の先端側に設けられ、長手方向を回転軸として回転可能な回転体と、筒体を含んで構成される異物捕捉部材と、を有し、当該回転体は、表面に設けられる第1の開口と、表面に設けられ、かつ前記第1の開口よりも中心軸から離れた位置に設けられる第2の開口と、前記第1の開口および前記第2の開口を両端とする流路とを備えており、前記異物捕捉部材は、前記第2の開口から吐出される前記流路において生じる流れを前記筒体内に収納するように配置され、かつ、前記流れ中の異物を捕捉することが可能に構成された異物除去用デバイスを供給する供給ステップと、
前記回転体を生体管内の異物付近に配置する配置ステップと、
前記回転体を回転させて前記流路内において生じた流れ中の異物を前記異物捕捉部材により捕捉する捕捉ステップと、を有する、生体管内に存在する異物を除去する方法。
本発明によれば、血液等の体液の漏出を低減させつつ、血管等の生体管内に存在する血栓等の異物を効率よく除去することのできる異物除去用デバイスおよびこれを用いた生体管内の異物の除去方法を提供することができる。すなわち、異物除去用デバイスは、体液を循環させつつ異物の回収を行うことができるため、従来の吸引法と比較して、体外に漏出する体液が少ないものとなる。また、破砕した異物は、その大部分が異物捕捉部材によって捕捉されるため、破砕物が体内に拡散することが防止される。
図1は、本発明の第1の実施態様に係る異物除去用デバイスの概要図である。 図2の(a)、(b)は、図1に示す異物除去用デバイスの部分拡大縦断面図である。 図3は、本発明の第1の実施態様の変形態様に係る異物除去用デバイスの部分拡大縦断面図である。 図4の(a)、(b)は、本発明の第1の実施態様の変形態様に係る異物除去用デバイスの部分拡大縦断面図である。 図5の(a)〜(d)は、本発明の第1の実施態様に係る異物除去方法を説明する概要図である。
図6は、本発明の第2の実施態様に係る異物除去用デバイスの概要図である。 図7の(a)、(b)は、図6に示す異物除去用デバイスの部分拡大縦断面図である。 図8は、本発明の第2の実施態様の変形態様に係る異物除去用デバイスの部分拡大縦断面図である。 図9は、本発明の第2の実施態様の変形態様に係る異物除去用デバイスの部分拡大縦断面図である。 図10の(a)〜(c)は、本発明の第2の実施態様に係る異物除去方法を説明する概要図である。 図11の(a)〜(d)は、本発明の第2の実施態様に係る異物除去方法を説明する概要図である。
以下、本発明を、添付の図面を参照しつつ好適な実施態様に基づいて詳細に説明する。
まず、本発明の第1の実施態様に係る異物除去用デバイスについて説明する。
図1は、本発明の第1の実施態様に係る異物除去用デバイスの概要図、図2の(a)、(b)は図1に示す異物除去用デバイスの部分拡大縦断面図、図3は、本発明の第1の実施態様の変形態様に係る異物除去用デバイスの部分拡大縦断面図、図4の(a)、(b)は本発明の第1の実施態様の変形態様に係る異物除去用デバイスの部分拡大縦断面図である。なお、本願における各図において、説明を容易とするため、各部材の大きさは、適宜強調されており、図示の各部材は、実際の大きさを示すものではない。
異物除去用デバイス1は、対象の生体管の内腔内に存在する異物を除去するために用いられるものである。
ここで、本明細書中において、生体管としては、特に限定されないが、血管、食道、その他消化管、気管、胆管、リンパ管、尿道、尿管、心内等が挙げられる。また、異物としては、特に限定されないが、生体管内において必要に応じて除去すべき固形物をいい、ゲル状物等の固体と液体および/または気体との混合物も含む概念である。異物としては、例えば、血栓や、胆石、腎結石、尿路結石、膀胱結石、尿道結石等の各種結石、痰、肉芽組織や石灰化組織等が挙げられる。なお、異物除去用デバイス1は、血管内に生じた血栓の除去に特に適している。
図1、2に示す異物除去用デバイス1は、長尺体10と、長尺体10の先端側(遠位端側)に設けられ、長手方向を回転軸として回転可能な回転体20と、異物捕捉部材30と、デバイス本体40とを有している。
長尺体10は、内腔(ルーメン)11を有する管状部材であり、先端側に回転体20が、基端側(近位端側)にデバイス本体40がそれぞれ連結される。内腔11は、後述するポート41から長尺体10の先端までにわたり、長尺体10およびデバイス本体40を貫通しており、ガイドワイヤ等の器具の挿通や後述する回転体20において捕捉した異物の吸引が可能に構成されている。
また、図2(a)、(b)に示すように、長尺体10は、その内腔11の基端付近において弁12が設けられている。弁12は、その端部の一部が弾性部材(図示せず)により長尺体10の内壁面と連結されている。弾性部材はヒンジとして機能することができ、これにより弁12は、弾性部材を起点としてその位置を適宜変更することができる。そして、弁12は、長尺体10の内壁面に設けられた突起部13により弾性部材を起点として先端側には回転しないが、基端側には回転するように構成されている。これにより、基端側へ向かう流れに対しては弁12は開くことができ、長尺体10は、例えば異物捕捉部材30によって回収された異物を基端側に移送することができる。一方で、基端側から先端側へ向かう流れに対しては、弁12は、内腔11を封鎖して当該流れを制限することができる。この結果、内腔11を通じて基端側から空気等の気体や、不要な物質が先端側に漏れ出ることが防止されている。
また、長尺体10は、デバイス本体40に対して回転可能であり、回転体20の回転に必要な駆動力をデバイス本体40から伝達することができる。
また、長尺体10は、デバイス本体40に対して取り外し可能に構成されており、これにより、適宜デバイス本体40に対して、長尺体10および回転体20の組み合わせを、例えば対象の患部や症状に合わせて変更することができる。
長尺体10の外径は特に限定されないが、例えば、0.5〜6mmとすることができる。
また、長尺体10の内径は特に限定されないが、例えば、0.4〜3mmとすることができる。
また、長尺体10の長さ(有効長)は特に限定されないが、例えば、500〜2500mmとすることができる。
長尺体10を構成する材料としては、特に限定されないが、適度な可撓性を有する材料が好ましい。この場合、長尺体10を構成する材料としては、金属や樹脂が挙げられる。金属としては、例えば、Ni−Ti系合金のような擬弾性合金(超弾性合金も含む)、形状記憶合金、ステンレス鋼(例えば、SUS304、SUS303、SUS316、SUS316L、SUS316J1、SUS316J1L、SUS405、SUS430、SUS434、SUS444、SUS429、SUS430F、SUS302等、SUSの全品種)、コバルト系合金、金、白金のような貴金属、タングステン系合金、炭素系材料(ビアノ線を含む)等が挙げられる。樹脂としては、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、またはこれらの2種以上の混合物等)、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、ポリイミド、フッ素樹脂等の高分子材料またはこれらの混合物、あるいは、上記のうち2種以上の高分子材料が挙げられる。また、長尺体10は、これら金属や樹脂の複合物(例えば、金属と樹脂とを積層した多層チューブ等)を適用することもできる。
回転体20は、その全体形状が、頂点が先端側に配置された略半球形状をなしている。また、回転体20は、長尺体10の中心軸lを回転軸として回転可能に構成されている。回転体20は、第1の開口21と、第2の開口22と、流路23とを備えている。
第1の開口21は、回転体20の半球の頂点付近において、すなわち、回転軸である中心軸l上において回転体20の表面に設けられている。また、第2の開口22は、回転体20の表面に、第1の開口21よりも中心軸lから離れた位置に設けられている。また、流路23は、第1の開口21および第2の開口22を両端とするものであり、本実施態様においては、第1の開口21を端部とし、長尺体10の内腔11とも連通する第1の流路231と、第1の開口21を一端とし、第1の流路231と直交するように他端が第1の流路231と接続された第2の流路232とを有している。
また、回転体20は、その先端側表面24において研磨剤が適用されており、複数の凸部が設けられている。これにより、生体管内において異物と接触させて回転体20を回転させることで、先端側表面24において異物を破砕して、微粒化することが可能である。なお、研磨剤としては、特に限定されないが、例えば、ダイヤモンド粉末、金属粉末、樹脂粉末等を用いることができる。
さらに、図2(a)に示すように、回転体20の流路23内においては、第1の流路231と第2の流路232との間に異物捕捉部材30が設けられている。異物捕捉部材30は、フィルターであり、第1の流路231から第2の流路232へ向かう流体中の異物を捕捉することができる。
異物捕捉部材30は、その端部の一部が弾性部材(図示せず)により流路23の壁面と連結されている。弾性部材はヒンジとして機能することができ、これにより異物捕捉部材30は、弾性部材を起点としてその位置を適宜変更することができる。なお、図2(b)に示すように、異物捕捉部材30は、回転体20の回転停止時においては第1の流路23と内腔11との間に配置されるように構成されている。一方で、図2(a)に示すように、回転体20の回転時においては、遠心力および流路23内の流体の移動に伴い、第1の流路231と第2の流路232との間に移動する。
したがって、第1の開口21から第2の開口22に向かう流れが異物捕捉部材30を通過する場合における異物捕捉部材30の第1の開口21側の面は、流路から内腔へと向かう流れが異物捕捉部材30を通過する場合における異物捕捉部材30の内腔11側の面となる。これにより、例えば、回転体20の回転時においては、異物捕捉部材30は、第1の流路231から第2の流路232へ向かう流体中の異物を第1の開口21側の面において捕捉することができる。一方で、回転体20の回転停止時おいては、異物捕捉部材30は捕捉した異物を担持する面を内腔11側に向けることができるため、吸引等により内腔11を通じて当該異物が異物除去用デバイス1外へ移送されることができる。
回転体20の横断面の最大外径は特に限定されないが、例えば、0.5〜100mmとすることができる。
また、第1の開口21、第2の開口22および流路23の内径は特に限定されないが、例えば、0.4〜3mmとすることができる。
以上のような回転体20は、回転することにより、流路23内に流れを生じさせる。すなわち、図2(a)に示すように、回転体20が中心軸lを回転軸として回転することにより流路23内の中心軸lから離れた位置、特に第2の開口22付近において流体に遠心力が生じる。一方で、流路23の第1の開口21付近においては、第1の開口21が第2の開口22より中心軸lに近い位置、特に中心軸l上に存在するため、第2の開口22において生じた遠心力と比較して小さい遠心力のみ生じる。この結果、流路23内に存在する流体は、第2の開口22より矢印Aの方向へ向けて吐出される。一方で、流路23内には負圧が生じるため、図中矢印Bの方向に第1の開口から流体が吸引される。
したがって、回転体20は、回転することにより、生体管内にある異物を流路23内に取り込むことが可能である。また、回転体20の先端側表面24に複数の凸部が形成されていることによって、生体管内に存在する異物が比較的大きい場合であっても、回転体20は、当該異物を微粒化させることにより流路23内に取り込むことができる。
そして、回転体20の流路23内に取り込まれた異物は異物捕捉部材30によって捕捉される。異物捕捉部材30によって捕捉した異物が比較的多くなった場合でも、異物捕捉部材30は、その位置を変更することにより、異物を内腔11側へ移動させることができ、これを吸引することにより異物捕捉部材30の目詰まりも防止される。
回転体20は、いかなる材料で構成されていてもよく、例えば、上述した長尺体10において使用できる材料を用いて構成することができる。
また、異物捕捉部材30を構成する部材としては、特に限定されないが、例えば、液体を通過させることができ、かつ異物を通過させない孔を有する材料、具体的には、金属メッシュや金網、織布(織物、編物)、不織布等の所定のメッシュを有する繊維材料(メッシュ生地)や、半透膜等の多孔質膜等を1種または2種以上組み合わせて用いることができる。特に、メッシュ生地は、目開きが比較的均一であり、かつ目的とする異物の回収に合わせて目開きを容易に選択できることから、好適に用いることができる。なお、同部材の材料としては、適宜選択でき、例えば上述した長尺体10において用いることのできる材料を用いることができる。
また、メッシュ生地の目開きまたは多孔質膜の平均孔径は、特に限定されないが、10〜1000μmであることが好ましく、50〜200μmであることがより好ましい。
デバイス本体40は、長尺体10の基端側に接続されており、長尺体10および回転体20の操作および把持に用いられるとともに、長尺体10および回転体20の作動に必要な装置を収納する。
例えば、デバイス本体40は、その内部に駆動装置を備えており、駆動装置を作動させることにより、長尺体10およびこれに接続された回転体20を中心軸lを中心軸として回転させることができる。なお、駆動装置としては、ガスタービンや、電磁式モーター等を用いることができる。
また、デバイス本体40は、その基端側に、ポート41を備えている。ポート41は、長尺体10の内腔11と連通している。これにより、吸引機器をポート41に接続し、異物捕捉部材30によって捕捉した異物を内腔11を介して異物を吸引により回収することができる。
なお、本実施態様の変形態様としては、上述した異物除去用デバイス1の各部材について様々な改変を行ったものを上げることができる。
例えば、図3に示すように、異物除去用デバイス1Aは、長尺体10を基端側まで覆うシース(外管)50を有している、このようなシース50を有することにより、異物除去用デバイス1Aは、回転体20の回転時において長尺体10が生体管壁や対象の他の組織に触れることが防止され、不本意な対象の組織の損傷が確実に防止される。
また、例えば、図4(a)、(b)に示す異物除去用デバイス1Bは、内腔11に沿ってデバイス本体40まで配置されたワイヤー14を有している。ワイヤー14は、異物捕捉部材30および弁14と連結されている。これにより、弁12の開閉および異物捕捉部材30の向きの変更を容易かつ確実に行うことができる。なお、ワイヤー14は、異物や体液の通過の妨害が極力内容に、適宜、孔15を介して内腔11以外のルーメン(図示せず)に収納される。また、異物捕捉部材30付近においては、ワイヤー14は、流路23内に設けられた溝16を沿うように構成されている。
また、弁12の開閉および異物捕捉部材30の向きの変更については、デバイス本体40から内腔11内の圧力を変更することにより適宜、行うことも可能である。
また、回転体20の形状も様々な形状に変更することができる。例えば、回転体の取り得る形状としては、略球状、略楕円体状等とすることができる。なお、回転体の横断面は略円形状であることが好ましい。これにより、回転体の回転時における生体管壁の負担が軽減される。
また、流路23の形状も種々変更可能である。例えば、流路は、第1の開口21と第2の開口22とを結ぶ直線状であってもよいし、湾曲したものであってもよい。
次に、本発明の第1の実施態様に係る生体管内に存在する異物を除去する方法を説明する。図5の(a)〜(d)は、本発明の第1の実施態様に係る異物除去方法を説明する概要図である。
本実施態様に係る方法は、長尺体と、当該長尺体の先端側に設けられ、長手方向を回転軸として回転可能な回転体と、異物捕捉部材と、を有し、当該回転体は、表面に設けられる第1の開口と、表面に設けられ、かつ前記第1の開口よりも中心軸から離れた位置に設けられる第2の開口と、前記第1の開口および第2の開口を両端とする流路とを備えており、前記異物捕捉部材が、前記流路において生じる流れ中の異物を捕捉することが可能に構成された異物除去デバイスを供する供給ステップと、
前記回転体を生体管内の異物付近に配置する配置ステップと、
前記回転体を回転させて前記流路内において生じた流れ中の異物を前記異物捕捉部材により捕捉する捕捉ステップと、を有する、生体管内の異物を除去する方法である。
なお、本方法に適用可能な生体管および異物としては、特に限定されず上述したものが挙げられるが、以下、生体管が血管であり、異物が血栓であるものとして説明する。
まず、供給ステップにおいては、異物除去用デバイスを供する。異物除去用デバイスとしては、本発明の異物除去用デバイスであれば特に限定されず、上述した第1の実施態様に係る異物除去用デバイスを用いることができる。以下、異物除去用デバイス1を用いるものとして説明する。なお、供された異物除去用デバイス1には、適宜、公知の方法により、洗浄、滅菌処理が施されてもよい。
次の配置ステップにおいては、回転体20を血管100内の血栓101付近に配置する。本ステップにおいては、例えば、ガイドカテーテルを用いて異物除去用デバイス1を血管100内の血栓101付近に送達させることにより行われる。
具体的には、セルジンガー法などを用いてガイドワイヤ200を生体管100の管腔102内へ挿入し、続いてイントロデューサーシースを挿入する。その後、ガイドワイヤ200に沿って、ガイディングカテーテルを目的とする血管100の血栓101付近に導入する。最後に、ガイディングカテーテルに沿って、異物除去用デバイス1を血管100内に挿入し、回転体20を血栓101付近に配置する(図5(a))。
次の捕捉ステップにおいては、回転体20を回転させて流路23内において生じた流れ中の異物101を異物捕捉部材30により捕捉する(図5(b))。本ステップにおいては、例えば、ガイドワイヤ100を抜去して弁12を閉止した後に行うことが好ましい。なお、異物捕捉部材30は、回転体20の回転により、第1の流路231と第2の流路232との間に配置される。
回転体20の回転は、デバイス本体40に収納された駆動装置を作動させ、長尺体10および回転体20を中心軸lを回転軸として回転させることにより、行われる。
回転体20の回転数(回転速度)は、特に限定されないが、例えば、1,000〜500,000rpmであることができ、5,000〜200,000rpmであることが好ましい。これにより、血管100の内壁に負担をかけることなく、好適に流路23内に流れを発生させて血栓101を流路23内に取り込むことができる。流路23内に取り込まれた血栓101は、第1の流路231を通過後、異物捕捉部材30によって捕捉される。一方で、血栓101とともに流路23に取り込まれた体液は、異物捕捉部材30を通過して第2の流路232を通じて第2の開口22より吐出される。
なお、回転体20の先端側表面24には研磨剤が適用されているため、血栓101が第1の開口21の内径と比較して大きな場合であっても、破砕して回転体20の流路23内へ取り込むことができる。
このように、異物除去用デバイス1は、血液(体液)を循環させつつ血栓101を回収を行うことができるため、従来の吸引法と比較して、体外に漏出する血液が少ないものとなる。また、破砕した血栓101は、その大部分が異物捕捉部材30によって捕捉されるため、破砕物が体内に拡散することが防止される。
なお、血栓101の量が比較的多く、異物捕捉部材30の目詰まりの可能性がある場合には、さらに、血栓101を吸引する吸引ステップを行ってもよい。
具体的には、回転体20の回転を停止し、異物捕捉部材30の回転体20の回転時において第1の開口21に面していた側を長尺体10の内腔11側へ向ける。そして、吸引機器をポート41に接続して吸引を行うことにより異物捕捉部材30において捕捉された血栓101が異物除去用デバイス1外へ放出される(図5(c))。なお、弁12は、このとき負圧により開いたものとなる。
これにより、異物捕捉部材30の目詰まりが解消される。したがって、吸引ステップの終了後、再度血栓101を捕捉する捕捉ステップを行うことができる。
以上の各ステップを必要に応じて繰り返すことにより、例えば、血栓101を捕捉ステップと血栓101を吸引ステップを繰り返すことにより、血管100内の血栓101を除去することができる(図5(d))。
以上、本実施態様によれば、血液等の体液の漏出を低減させつつ、血管等の生体管内に存在する血栓等の異物を効率よく除去することのできる異物除去用デバイスおよびこれを用いた生体管内の異物の除去方法を提供することができる。
次に本発明の第2の実施態様にかかる異物除去用デバイスについて説明する。
図6は、本発明の第2の実施態様に係る異物除去用デバイスの概要図、図7の(a)、(b)は、図6に示す異物除去用デバイスの部分拡大縦断面図、図8は、本発明の第2の実施態様の変形態様に係る異物除去用デバイスの部分拡大縦断面図、図9は、本発明の第2の実施態様の変形態様に係る異物除去用デバイスの部分拡大縦断面図である。
図6に示すように、異物除去用デバイス1Cは、長尺体10Cと、長尺体10Cの先端側に設けられ、長手方向を回転軸として回転可能な回転体20Cと、筒体を含んで構成される異物捕捉部材30Cと、デバイス本体40Cとを有している。
長尺体10Cは、棒状のシャフトであり、先端側に回転体20Cが、基端側にデバイス本体40Cがそれぞれ連結される。
また、長尺体10Cは、デバイス本体40Cに対して回転可能であり、回転体20Cの回転に必要な駆動力をデバイス本体40Cから伝達することができる。
また、長尺体10Cは、デバイス本体40Cに対して取り外し可能に構成されており、これにより、適宜デバイス本体40Cに対して、長尺体10C、回転体20Cおよび異物捕捉部材30Cの組み合わせを、例えば対象の患部や症状に合わせて変更することができる。また、後述するような異物捕捉部材30Cの交換を行うことができる。
長尺体10Cの外径は特に限定されないが、例えば、0.5〜6mmとすることができる。
また、長尺体10Cの長さ(有効長)は特に限定されないが、例えば、500〜2,500mmとすることができる。
なお、長尺体10Cを構成する材料としては、特に限定されないが、例えば、長尺体10において列挙された各種材料を用いることができる。
図7(a)、(b)に示す回転体20Cは、長尺体10Cの先端側に固定して連結されており、その全体形状は、略球形をなしている。回転体20Cは、2組の第1の開口21Cと第2の開口22Cと流路23Cとの組み合わせを備えている。また、これらの組み合わせは、長尺体10Cの中心軸l’を基準として対称となるように配置されている。
第1の開口21Cは、長尺体10Cの長手方向を基準として回転体20Cの先端側付近の表面に設けられている。一方で、また、第2の開口22Cは、回転体20Cの表面に、第1の開口21Cよりも長尺体10Cの中心軸l’から離れた位置にかつ、長尺体10Cの基端側に向けて設けられている。流路23Cは、第1の開口21Cおよび第2の開口22Cを両端とし、第1の開口21Cから第2の開口22Cへ流体および異物が通過できるように設けられている。したがって、回転体20Cは、回転することにより上述した第1の実施態様における回転体20と同様の流れを生じさせることができ、第1の開口21Cから流体および異物を吸引し、流路23Cを介して第2の開口22Cから長尺体10Cの基端側に向けて吐出することができる。
なお、第2の開口22C付近の流路23Cの中心軸と、長尺体10Cの中心軸(回転軸)とのなす角αは、特に限定されないが、1〜90度であることが好ましく、45〜90度であることがより好ましい。これにより、後述するような異物と液体成分との遠心分離が容易となる。
また、回転体20Cは、その先端側表面24Cにおいて研磨剤が適用されており、複数の凸部が設けられている。
異物捕捉部材30Cは、その両端が開口した筒体をなしている。異物捕捉部材30Cは、その先端側の縁部において回転体20Cを挟持して、回転体20Cと連結されている。そして、異物捕捉部材30Cは、回転体20Cの第2の開口22Cを筒体によって構成される空間31C内に収納している。これにより、第2の開口22Cより吐出された異物や流体を含む流れを筒体内に収納することができる。なお、異物捕捉部材30Cの基端側の開口は開放されている。
なお、異物捕捉部材30Cは、回転体20Cとは連結されているものの、接着または融着等により固定されてはいない。したがって、異物捕捉部材30Cのみを回転体20Cから取り外して交換することも可能である。
異物捕捉部材30Cの外径は特に限定されないが、例えば、0.5〜6mmとすることができる。
また、異物捕捉部材30Cの内径は特に限定されないが、例えば、0.4〜5.7mmとすることができる。
また、異物捕捉部材30Cの長さは特に限定されないが、例えば、3〜150mmとすることができる。
デバイス本体40Cは、長尺体10Cの基端側に接続されており、長尺体10Cおよび回転体20Cの操作および把持に用いられるとともに、長尺体10Cおよび回転体20Cの作動に必要な装置を収納する。
例えば、デバイス本体40Cは、その内部に駆動装置を備えており、駆動装置を作動させることにより、長尺体10Cおよびこれに接続された回転体20Cを長尺体10Cの中心線を中心軸として回転させることができる。
以上のような異物除去用デバイス1Cは、生体管内においてデバイス本体40Cの駆動装置を作動させて長尺体10Cおよび回転体20Cを回転させることにより、以下のような作用を生じる。
まず、回転体20Cが回転することにより、第1の開口21Cから第2の開口22Cへ向けた流路23C内の流れが生じる。第2の開口22Cから吐出される異物やこれを包含する液体等の流れは、第2の開口22Cの付近の流路23Cの向きによってその方向が決定される。すなわち、第2の開口22C付近の流路は、長尺体10Cの基端側かつ中心軸から離れる方向に向いているため、第2の開口22Cから吐出される流れは、当該方向に向かう。そして、回転体20Cの基端側に設けられた異物捕捉部材30Cの筒体の内壁面32Cに沿って、図7(b)中点線として表されるような長尺体10Cの中心軸を中心とした基端側に向かう螺旋状の流れが生じる。
ここで、生体管内の異物101の比重が他の液体成分の比重よりも大きい場合、螺旋状の流れが基端側に向かうにつれ、異物は遠心力により異物捕捉部材30Cの内壁面へ向かう。一方で、液体成分は相対的に長尺体10Cの方へ向かう。異物捕捉部材30Cの内壁面に衝突した異物101は、摩擦等により基端側へ向かう速度が低減し、異物捕捉部材30Cの内壁面32Cにとどまる。一方で、他の液体成分は、図中7(b)において矢印として示すように異物捕捉部材30Cの基端側から放出される。このようにして、異物除去用デバイス1Cは、異物捕捉部材30Cの内壁面32Cにおいて上記螺旋状の流れ中の異物101を捕捉することが可能に構成されている。
なお、本実施態様の変形態様としては、上述した異物除去用デバイス1Cの各部材について様々な改変を行ったものを上げることができる。
例えば、図8に示す異物除去用デバイス1Dにおいては、異物捕捉部材30Dは、その筒体基端側が液体を通過可能であり、異物が通過不可能な部材で構成された透過部33で構成されている。透過部33は、例えば、上述したような第1の実施態様における異物捕捉部材30と同様の部材とすることができる。また、透過部33の基端側には、長尺体10Dを長尺体10Dの基端側まで覆うシース50Dが連結されており、シース50Dが異物捕捉部材30Dの基端側開口を封している。これにより、異物が異物捕捉部材30Dの端部付近まで到達した場合であっても、確実に異物を捕捉することができる。
また、異物捕捉部材30Dの先端側は、回転体20Dに当接する一方で、異物捕捉部材30Dと回転体20Dとは接着または融着等により接続されていない。これにより、シース50Dとともに異物捕捉部材30Dを回収することが可能となり、さらに新規の異物捕捉部材30Dの設置も可能となる。したがって、生体管内の異物が比較的多い場合であっても、異物捕捉部材30Dを適宜交換することが可能となる。
また、第2の実施態様に係る異物除去用デバイスのさらなる変形態様としては、異物捕捉部材30Cの基端側の開口が液体が通過可能であり、異物が通過不可能な部材で覆われているものが挙げられる。これにより、異物が異物捕捉部材30Cの端部付近まで到達した場合であっても、確実に異物を捕捉することができる。
また、第2の実施態様に係る異物除去用デバイスのさらなる変形態様としては、異物捕捉部材30Cの筒体が、液体が通過可能であり、異物が通過不可能な部材で構成されたものが挙げられる。この場合、液体の異物捕捉部材の通過が容易となり、異物の捕捉がより容易となる。
また、第2の実施態様に係る異物除去用デバイスのさらなる変形態様としては、図9に示すように、異物捕捉部材30Eの内壁面32Eに突起部34が立設されたものが挙げられる。突起部34は、異物捕捉部材30Eの先端側に傾斜している。これにより、回転体の回転時において遠心力により異物捕捉部材30Eの内壁面付近に到達した異物を効率よく突起部34により捕捉することができる。
また、第2の実施態様に係る異物除去用デバイスは、回転体と異物捕捉部材の筒体とが接着または融着等により一体化されていてもよい。この場合、異物を捕捉した異物除去用デバイスを生体管より抜去することにより、生体管から異物を除去できる。
次に、本発明の第2の実施態様に係る生体管内に存在する異物を除去する方法を説明する。図10の(a)〜(c)は、本発明の第2の実施態様に係る異物除去方法を説明する概要図、図11の(a)〜(d)は、本発明の第2の実施態様に係る異物除去方法を説明する概要図である。
本実施態様に係る方法は、
長尺体と当該長尺体の先端側に設けられ、長手方向を回転軸として回転可能な回転体と、筒体を含んで構成される異物捕捉部材と、を有し、当該回転体は、表面に設けられる第1の開口と、表面に設けられ、かつ前記第1の開口よりも中心軸から離れた位置に設けられる第2の開口と、前記第1の開口および第2の開口を両端とする流路とを備えており、前記異物捕捉部材は、前記回転体の第2の開口から吐出される前記流路において生じる流れを前記筒体内に収納するように配置され、かつ、前記流れ中の異物を捕捉することが可能に構成された異物除去用デバイスを供給する供給ステップと、
前記回転体を生体管内の異物付近に配置する配置ステップと、
前記回転体を回転させて前記流路内において生じた流れ中の異物を前記異物捕捉部材により捕捉する捕捉ステップと、を有する、生体管内に存在する異物を除去する方法である。
なお、本方法に適用可能な生体管および異物としては、特に限定されず上述したものが挙げられるが、以下、生体管が血管であり、異物が血栓であるものとして説明する。
まず、最初の供給ステップにおいては、異物除去用デバイスを供する。異物除去用デバイスとしては、第2の実施態様に係る異物除去用デバイスを用いることができる。以下、異物除去用デバイス1Cを用いるものとして説明する。なお、供された異物除去用デバイス1Cには、適宜、公知の方法により、洗浄、滅菌処理が施されてもよい。
次の配置ステップにおいては、回転体20Cを血管100内の血栓101付近に配置する(図10(a))。本ステップは、第1の実施態様と同様に行うことができる。
次の捕捉ステップにおいては、回転体20Cを回転させて流路23C内において生じた流れ中の血栓101を異物捕捉部材30Cにより捕捉する(図10(b))。回転体20Cの回転は、デバイス本体40Cに収納された駆動装置を作動させ、長尺体10Cおよび回転体20Cを長尺体10Cの中心軸を回転軸として回転させることにより、行われる。
これにより、血栓101は、血管内の血液(体液)とともに第1の開口21Cより取り込まれて流路23Cを通過して第2の開口22Cより吐出される。吐出された血栓101および体液の流れは、異物捕捉部材30C中において、図中点線において記載されるように螺旋状となり、基端側に移動する。また、血栓101は、血液と比較して比較的重いため、遠心力により異物捕捉部材30Cの内壁面に衝突して減速し、異物捕捉部材30Cの内壁面付近にとどまる。一方で、血液は、異物捕捉部材30Cの基端側の開口より放出される。
回転体20Cの回転数(回転速度)は、特に限定されないが、例えば、1,000〜500,000rpmであることができ、5,000〜200,000rpmであることが好ましい。これにより、血管100の内壁に負担をかけることなく、好適に異物捕捉部材30C中で螺旋状の流れを発生させて血栓101を血液から分離することができる。
なお、回転体20Cの先端側表面には研磨剤が適用されているため、血栓101が第1の開口21Cの内径と比較して大きな場合であっても、破砕して回転体20Cの流路23C内へ取り込むことができる。
このように、異物除去用デバイス1Cは、血液を循環させつつ血栓101の回収を行うことができるため、従来の吸引法と比較して、体外に漏出する血液が少ないものとなる。また、破砕した血栓101は、その大部分が異物捕捉部材30Cによって捕捉されるため、破砕物が体内に拡散することが防止される。
なお、血栓101の量が比較的多い場合には、異物捕捉部材30Cを交換する交換ステップを行ってもよい(図11(a)〜(d))。異物捕捉部材30Cの交換は、例えばバルーンカテーテルを用いて行うことができる。
具体的には、回転体20Cの回転を停止し、バルーンカテーテル400を長尺体10Cに沿わせて血管100に挿入し、バルーンカテーテル400の先端付近に設けられた収縮状態のバルーン401を異物捕捉部材30Cの先端側付近に配置する(図11(a))。
次に、バルーン401を拡張して異物捕捉部材30Cの内壁を内部から押圧し、バルーン401により異物捕捉部材30Cを担持する(図11(b))。
次に、異物捕捉部材30Cを担持した状態を維持したままバルーンカテーテル400を抜去する(図11(c))。
次に、新規の異物捕捉部材30Cを担持したバルーンカテーテル400を再度血管100内に挿入する(図11(d))。そして、異物捕捉部材30Cを回転体20Cに接触させた状態で、バルーン401を縮小させ、異物捕捉部材30Cを回転体20Cに固定する。
本ステップの終了後、再度捕捉ステップを行うことができる。
以上により、血栓101を血管100から除去して、異物除去用デバイス1Cに回収することができる(図10(c))。
なお、血栓101を捕捉した後の異物除去用デバイス1Cの抜去は、ガイドカテーテルにより異物除去用デバイス1Cを回収して行うこともできるし、そのまま異物除去用デバイス1Cを抜去することによっても行うことができる。
以上、本実施態様においても、血液等の体液の漏出を低減させつつ、血管等の生体管内に存在する血栓等の異物を効率よく除去することのできる異物除去用デバイスおよびこれを用いた生体管内の異物の除去方法を提供することができる。
以上、本発明を図示の実施態様について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明においては、各構成は、同様の機能を発揮し得る任意のものと置換することができ、あるいは、任意の構成を付加することもできる。
1、1A、1B、1C、1D 異物除去用デバイス
10、10C、10D 長尺体
11 内腔
12 弁
13 突起部
14 ワイヤー
15 孔
16 溝
20、20C、20D 回転体
21、21C 第1の開口
22、22C 第2の開口
23、23C 流路
231 第1の流路
232 第2の流路
24、24C 先端側表面
30、30C、30D、30E 異物捕捉部材
31 内腔
32C、32E 内壁面
33 透過部
34 突起部
40、40C デバイス本体
41 ポート
50、50C、50D シース
100 生体管(血管)
101 異物(血栓)
102
200 ガイドワイヤ
400 バルーンカテーテル
401 バルーン

Claims (9)

  1. 生体管内に存在する異物を除去するためのデバイスであって、
    長尺体と、
    当該長尺体の先端側に設けられ、長手方向を回転軸として回転可能な回転体と、
    筒体を含んで構成される異物捕捉部材と、を有し、
    当該回転体は、表面に設けられる第1の開口と、表面に設けられ、かつ前記第1の開口よりも中心軸から離れた位置に設けられる第2の開口と、前記第1の開口および第2の開口を両端とする流路とを備えており、
    前記異物捕捉部材は、前記回転体の第2の開口から吐出される前記流路において生じる流れを前記筒体内に収納するように配置され、かつ、前記筒体において前記流れ中の異物を捕捉することが可能に構成されている、異物除去用デバイス。
  2. 前記第2の開口が、前記第1の開口よりも基端側に設けられている、請求項1に記載の異物除去用デバイス。
  3. 複数対の前記第1の開口と前記第2の開口とを有し、前記第1の開口および前記第2の開口の各対に対し、それぞれ独立した流路が設けられている、請求項1または2に記載の異物除去用デバイス。
  4. 前記異物捕捉部材が、前記筒体の内壁面において立設される突起部を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の異物除去用デバイス。
  5. 前記突起部は、先端側に傾斜している、請求項4に記載の異物除去用デバイス。
  6. 前記筒体の壁部の少なくとも一部が、液体が通過可能であり、かつ異物が通過不可能な部材で構成されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の異物除去用デバイス。
  7. 前記異物捕捉部材が、交換可能に構成されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の異物除去用デバイス。
  8. 前記筒体の基端部側開口が、液体が通過可能であり、かつ異物が通過不可能な部材で覆われている、請求項1〜7のいずれか一項に記載の異物除去用デバイス。
  9. 長尺体と当該長尺体の先端側に設けられ、長手方向を回転軸として回転可能な回転体と、筒体を含んで構成される異物捕捉部材と、を有し、当該回転体は、表面に設けられる第1の開口と、表面に設けられ、かつ前記第1の開口よりも中心軸から離れた位置に設けられる第2の開口と、前記第1の開口および前記第2の開口を両端とする流路とを備えており、前記異物捕捉部材は、前記第2の開口から吐出される前記流路において生じる流れを前記筒体内に収納するように配置され、かつ、前記流れ中の異物を捕捉することが可能に構成された異物除去用デバイスを供給する供給ステップと、
    前記回転体を生体管内の異物付近に配置する配置ステップと、
    前記回転体を回転させて前記流路内において生じた流れ中の異物を前記異物捕捉部材により捕捉する捕捉ステップと、を有する、生体管内に存在する異物を除去する方法。
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