JP2015181510A - 異物除去用デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、血液等の体液の漏出を低減させつつ、血管等の生体管内に存在する比較的柔らかな血栓等の異物を効率よく除去することのできる異物除去用デバイスおよびこれを用いた生体管内の異物の除去方法を提供することにある。【解決手段】異物除去用デバイス1は、生体管内に存在する異物を除去するためのデバイスであって、内腔21を有する管状の第1の長尺体2と、第1の長尺体2の内腔21を移動可能な第2の長尺体3と、第1の長尺体2の壁面および第2の長尺体3の遠位端付近に固定され、拡張、収縮可能な膜部材4とを有する。【選択図】 図1

Description

本発明は、異物除去用デバイスに関する。
血管内において形成される血栓は、血液の体内循環を阻害し、脳梗塞や心筋梗塞といった血栓症を引き起こす原因となり得る。このため、このような血栓は、一般には、除去されることが望ましい。
血栓の除去方法としては、ローターやカッターを用いて血栓を物理的に破壊または破砕する方法や、例えば特許文献1に記載されるような血栓を血液ごと吸引することにより除去する方法が知られている。
特開2013−202115号公報
しかしながら、静脈に存在する血栓は比較的柔らかいため、ローターやカッター等による破砕が困難である。一方で、吸引による血栓の除去方法は、血栓の回収効率が十分でない。静脈に存在する血栓は比較的多量である場合が多く、この場合、比較的大量の血液がこの方法により漏出してしまう。このような場合、輸血が必要となる場合もある。
よって、本発明の目的は、血液等の体液の漏出を低減させつつ、血管等の生体管内に存在する比較的柔らかな血栓等の異物を効率よく除去することのできる異物除去用デバイスおよびこれを用いた生体管内の異物の除去方法を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討した結果、比較的柔らかな異物を拡張した膜部材で担持することにより、体液の漏出を防止しつつ異物を効率よく回収できることを見出し、本願発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下に関する。
(1) 生体管内に存在する異物を除去するためのデバイスであって、
内腔を有する管状の第1の長尺体と、
前記第1の長尺体の内腔を移動可能な第2の長尺体と、
前記第1の長尺体の壁面および前記第2の長尺体の遠位端付近に固定され、拡張、収縮可能な膜部材とを有する、異物除去用デバイス。
(2) 前記膜部材は、外表面に複数の凸部を有する、(1)に記載の異物除去用デバイス。
(3) 前記凸部は、前記膜部材表面に沿って前記第1の長尺体から前記第2の長尺体に向かう方向へ傾斜している、(2)に記載の異物除去用デバイス。
(4) 前記第2の長尺体は、可撓性する材料で構成され、かつ遠位端付近が長手方向に沿って一つ以上に分割された、異物を挟持可能な挟持部を有する、(1)〜(3)のいずれかに記載の異物除去用デバイス。
(5) 前記挟持部を構成する各部材は、対向する部材に対して突出する突起部が設けられている、(4)に記載の異物除去用デバイス。
(6) 前記第2の長尺体は、内腔を有する管である、(1)〜(5)のいずれかに記載の異物除去用デバイス。
(7) 前記生体管が血管であり、前記異物が血栓である、(1)〜(6)のいずれかに記載の異物除去用デバイス。
(8) 内腔を有する管状の第1の長尺体と、前記第1の長尺体の内腔を移動可能な第2の長尺体と、前記第1の長尺体の壁面および前記第2の長尺体の遠位端付近に固定され、拡張、収縮可能な膜部材とを有する異物除去デバイスを供給する供給ステップと、
前記第2の長尺体の遠位端を前記第1の長尺体の遠位端から突出させた状態で前記膜部材を生体管内の異物と接触するように配置する配置ステップと、
前記膜部材を拡張させる拡張ステップと、
前記第2の長尺体を近位端側に移動させることにより、前記膜部材によって異物を担持する担持ステップと、を有する、生体管内の異物除去方法。
本発明によれば、血液等の体液の漏出を低減させつつ、血管等の生体管内に存在する比較的柔らかな血栓等の異物を効率よく除去することのできる異物除去用デバイスおよびこれを用いた生体管内の異物の除去方法を提供することができる。本発明の異物除去用デバイスを用いた場合、異物が比較的柔らかいものであっても、膜部材を拡張させた状態で異物と接触させ、第1の長尺体から突出した状態の第2の長尺体を第1の長尺体の内腔内に収納することにより、膜部材で異物を担持することが可能である。また、このように異物を担持した状態で異物除去用デバイスを抜去することにより、異物を比較的大量に回収することができ、生体管から多量の異物を除去することができる。さらに、異物を担持した状態で回収するため、吸引による異物除去を最小限、または不要とすることができ、異物除去に伴う体液の漏出を最小限とすることができる。
図1は、本発明の好適な実施態様に係る異物除去用デバイスの概要図である。 図2(a)〜(d)は、図1に示す異物除去用デバイスの部分拡大縦断面図である。 図3(a)、(b)は、本発明の変形態様に係る異物除去用デバイスの部材の部分拡大図である。 図4は、本発明の変形態様に係る異物除去用デバイスの部分拡大縦断面図である。 図5(a)、(b)は、本発明の好適な実施態様に係る異物除去方法を説明する概要図である。 図6(a)、(b)は、本発明の好適な実施態様に係る異物除去方法を説明する概要図である。
以下、本発明を、添付の図面を参照しつつ好適な実施態様に基づいて詳細に説明する。
まず、本発明の好適な実施態様に係る異物除去用デバイスについて説明する。
図1は、本発明の好適な実施態様に係る異物除去用デバイスの概要図、図2(a)〜(d)は、図1に示す異物除去用デバイスの部分拡大縦断面図、図3(a)、(b)は、本発明の変形態様に係る異物除去用デバイスの部材の部分拡大図、図4は、本発明の変形態様に係る異物除去用デバイスの部分拡大縦断面図である。なお、本願における各図において、説明を容易とするため、各部材の大きさは、適宜強調されており、図示の各部材は、実際の大きさを示すものではない。また、以下の説明において、適宜「遠位端」を「先端」と、「近位端」を「基端」ともいう。
異物除去用デバイス1は、対象の生体管の内腔内に存在する異物を除去するために用いられるものである。
ここで、本明細書中において、生体管としては、特に限定されないが、血管、食道、その他消化管、気管、胆管、リンパ管、尿道、尿管、心内等が挙げられる。また、異物としては、特に限定されないが、生体管内において必要に応じて除去すべき固形物をいい、ゲル状物等の固体と液体および/または気体との混合物も含む概念である。異物としては、例えば、血栓や、胆石、腎結石、尿路結石、膀胱結石、尿道結石等の各種結石、痰等が挙げられる。なお、異物除去用デバイス1は、血管内に生じた血栓の除去に特に適している。
血栓としては、特に限定されないが、例えば、白色血栓や赤色血栓が挙げられる。これらのうち、赤色血栓は、比較的柔らかく、また大量に発生しやすいため、異物除去用デバイス1が好適に適用できる。
また、適用される血管は、動脈、静脈のいずれであってもよいが、赤色血栓が形成されやすいという観点から静脈が好ましい。適用可能な静脈としては、特に限定されないが、大静脈、大伏在静脈等が挙げられる。
図1〜図3に示す異物除去用デバイス1は、第1の長尺体2と、第2の長尺体3と、膜部材4と、デバイス本体5と、ポート6とを有する。
第1の長尺体2は、可撓性を有し、内腔21を有する管状部材(外管)であり、その基端側は、デバイス本体5に収納されている。また、第1の長尺体2は、その基端側の側面に内腔21へ流体を注入可能な注入ポート22を有する。注入ポート22より流体を内腔21へ注入することにより、後述する膜部材4を拡張させることができる。また、第1の長尺体2の内腔21の基端部は、封止部材23により用いる流体に合わせて液密および/または気密に封止されている。
第1の長尺体2の外径は特に限定されないが、例えば、0.9〜6.5mmとすることができる。
また、第1の長尺体2の内径は特に限定されないが、例えば、0.7〜6.3mmとすることができる。
また、第1の長尺体2の長さ(有効長)は特に限定されないが、例えば、500〜2500mmとすることができる。
第2の長尺体3は、可撓性を有し、内腔31を有する管状部材(内管)であり、その一部が第1の長尺体2の内腔21内に収納されている。第2の長尺体3の基端側は第1の長尺体の内腔21より突出し、後述するポート6に固定されている。
また、第2の長尺体3は、第1の長尺体2の内腔21内を第1の長尺体2の軸方向に沿って移動可能に構成されている。これにより、図2(a)〜(d)に示すように、第2の長尺体3の先端は、第1の長尺体2の内腔21の先端側開口からの突出および内腔21への収納が可能に構成されている。
さらに、第2の長尺体3は、上述したように、異物除去用デバイス1の先端から基端まで貫通する内腔31を有し、これにより、内腔31内のガイドワイヤ等の器具の挿通や異物の吸引が可能に構成されている。
第2の長尺体3の外径は特に限定されないが、例えば、0.5〜6mmとすることができる。
また、第2の長尺体3の内径は特に限定されないが、例えば、0.4〜5.5mmとすることができる。
また、第2の長尺体3の長さ(有効長)は特に限定されないが、例えば、500〜2500mmとすることができる。
また、第1の長尺体2の内径と第2の長尺体3の外径との差は、特に限定されないが、例えば、0.1〜3mm、好ましくは、0.2〜2mmとすることができる。
第1の長尺体2および第2の長尺体3を構成する材料としては、特に限定されないが、適度な可撓性を有する材料が好ましい。この場合、第1の長尺体2および第2の長尺体3を構成する材料としては、金属や樹脂が挙げられる。金属としては、例えば、Ni−Ti系合金のような擬弾性合金(超弾性合金も含む)、形状記憶合金、ステンレス鋼(例えば、SUS304、SUS303、SUS316、SUS316L、SUS316J1、SUS316J1L、SUS405、SUS430、SUS434、SUS444、SUS429、SUS430F、SUS302等、SUSの全品種)、コバルト系合金、金、白金のような貴金属、タングステン系合金、炭素系材料(ビアノ線を含む)等が挙げられる。樹脂としては、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、またはこれらの2種以上の混合物等)、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、ポリイミド、フッ素樹脂等の高分子材料またはこれらの混合物、あるいは、上記のうち2種以上の高分子材料が挙げられる。また、第1の長尺体2および第2の長尺体3は、これら金属や樹脂の複合物(例えば、金属と樹脂とを積層した多層チューブ等)を適用することもできる。
膜部材4は可撓性を有するとともに、伸縮性を有している。膜部材4は、その途中が折り返されており、一端が第1の長尺体2の先端付近の内壁面に、多端が第2の長尺体3の先端付近の内壁面に固定されている。これにより、膜部材4は、袋状となり、当該袋状の膜部材4内に流体が注入ポート22より注入されることにより拡張することができる(図2(b)〜(d))。一方で、流体が注入ポート22より吸引されることにより、膜部材4は、収縮する(図2(a))。また、膜部材4は、その断面形状がリング状をなしている。
そして、図2(b)〜(d)に示すように、拡張した膜部材4は、第2の長尺体3の移動に伴って、膜部材4の折り返し部分が移動するように変形しつつ、第1の長尺体2の内腔21に収納されるまたは、内腔21外に移動する。ここで、第2の長尺体3が第1の長尺体2の内腔21に収納される際には、膜部材4は、そのリング状の中心部分の空隙が収縮するように変形する。このような、第2の長尺体3の移動にともなう膜部材4の変形を利用して、異物を捕捉することが可能である。
また、図2(a)〜(d)に示すように、膜部材4は、外表面に複数の凸部41を有している。これにより、異物を捕捉する際に凸部41による係止が可能となり、異物をより確実に捕捉できる。また、凸部41は、膜部材4表面に沿って第1の長尺体2から第2の長尺体3に向かう方向へ傾斜している。これにより、膜部材4が第1の長尺体2から露出している場合であっても、凸部41がその頂点において近接する生体管の内壁を押圧することが防止され、生体管の損傷が防止される。一方で、凸部41が第1の長尺体2から第2の長尺体3に向かう方向へ傾斜していることにより、第2の長尺体3が第1の長尺体2の内腔21に収納される際には、凸部41の頂点は、膜部材4が形成するリングの中心部へ傾斜し、最終的に第1の長尺体2の基端側に向けて傾斜する。これにより、より確実に異物を凸部41により係止することができ、膜部材4による異物の捕捉がより確実なものとなる。
また、膜部材4は、その収縮状態において、第1の長尺体2の先端から第2の長尺体3の先端が、例えば1〜100mm、好ましくは5〜30mm突出可能となるように、長手方向についての長さが設定されている。
膜部材4を構成する材料は、特に限定されないが、適度な弾性および伸縮性を有することが好ましく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー等のポリオレフィン、軟質ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン、フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂、シリコーンゴム、ラテックスゴム等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
デバイス本体5は、異物除去用デバイス1の把持に用いられるものである。また、デバイス本体5は、異物除去用デバイス1の作動に必要な装置を収納するケーシングを兼ねている。
デバイス本体5は、筒状をなしている。デバイス本体5は、その先端側の開口51において第1の長尺体2の基端側を、デバイス本体5が形成する空間52内に収納し、固定している。また、デバイス本体5の側面には、第1の長尺体2の注入ポート22が貫通するための貫通孔53が設けられている。
また、デバイス本体5の基端側の開口54は、後述するポート6の縮径部63が通過可能であり、かつ拡径部61、62が通過不可能な径を有し、縮径部63を移動可能に担持している。
ポート6は、内部に第2の長尺体3の基端を固定して収納する筒体である。ポート6は、その基端側より第2の長尺体3の内腔31に対しガイドワイヤ等を挿入することが可能に構成されている。また、ポート6の基端側に適宜吸引機器を接続して、血栓の吸引を行うことも可能である。
ポート6は、拡径部61、62と、拡径部61、62の間に配置された縮径部63とを有している。縮径部63の外径は、開口54よりも小さいものである。縮径部63は、開口54を貫通するようにして配置されている。これにより、ポート6は、ポート6に固定された第2の長尺体3とともに、縮径部63と開口54との接触面に沿ってデバイス本体5の軸方向に移動することができる。したがって、ポート6を移動させることにより第2の長尺体3を移動させることができるため、ポート6を用いて第2の長尺体3の第1の長尺体2に対する位置関係を制御することができる。
また、拡径部61、62の外径はデバイス本体5の開口54の径よりも大きいものである。したがって、ポート6は、拡径部61または62がデバイス本体5の開口54を通過できないため、デバイス本体5に対して、縮径部63の長手方向の長さ分のみ移動することが可能である。これにより、ポート6およびポート6に固定された第2の長尺体3の移動範囲が制限される。すなわち、ポート6およびデバイス本体5の開口54は、第2の長尺体3の位置決め機構および位置制御機構として機能する。
なお、デバイス本体5およびポート6を構成する部材としては、特に限定されず、例えば、基本的に上述した第1の長尺体2の構成材料と同様の材料や、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリサルホン、ポリ(メタ)アクリレート、メタクリレート−ブチレン−スチレン共重合体等の熱可塑性樹脂を適宜1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
以上のような異物除去用デバイス1は、異物が比較的柔らかいものであっても、膜部材4を膨張させた状態で異物と接触させ、第1の長尺体2から突出した状態の第2の長尺体3を第1の長尺体2の内腔21内に収納することにより、膜部材4で異物を担持することが可能である。また、このように異物を担持した状態で異物除去用デバイス1を抜去することにより、異物を比較的大量に回収することができ、生体管から多量の異物を除去することができる。さらに、異物を担持した状態で回収するため、体液の吸引による異物除去を最小限、または不要とすることができ、異物除去に伴う体液の漏出を最小限とすることができる。
なお、上述した異物除去用デバイス1の各構成部材の大きさ等は、特に言及がない場合であっても、適用する生体管の状態や、操作性等の各種使用条件に合わせて、当業者が適宜設定できることは言うまでもない。
また、上述した異物除去用デバイス1の変形態様としては、例えば、図3(a)、(b)に示すような第2の長尺3Aの先端付近を分割した異物除去用デバイス1Aが挙げられる。図3(a)、(b)に示すように、異物除去用デバイス1Aの第2の長尺体3Aの先端付近は、第2の長尺体3Aの長手方向(軸方向)に沿って複数(本実施態様では2)に分割され、異物を挟持可能な挟持部34が形成されている。第2の長尺体3Aの先端を第1の長尺体2の先端より突出するように移動させた場合、挟持部34は、その先端付近が膜部材により基端側に引き寄せられ、この結果、図3(b)に示すように複数の挟持部34が分離して開口32Aの開口面積が増大する。一方で第2の長尺体3Aの先端を基端側に移動させることにより、図3(a)に示すような挟持部34同士が当接するように移動して、開口32Aの開口面積が減少する。したがって、第2の長尺体3Aの第1の長尺体2に対する位置を変更することにより、挟持部34の分離、当接が可能であり、これにより挟持部34による異物の挟持が可能である。また、開口32Aの開口面積を調節することができるため、異物が比較的大きな場合であっても、異物除去用デバイス1による異物の担持が可能となる。
さらに、挟持部34の分割された各部材は、それぞれ対向する挟持部34の他の分割された部材に対して突出する複数の突起部341を有している。これにより、挟持部34により異物を挟持した場合において、異物をより確実に固定することができる。
なお、本変形態様においては、膜部材は、第2の長尺体3Aに対して、その先端および挟持部の各部材の縁部付近に沿うようにして固定される。
なお、本変形態様においては、挟持部は、図示の態様に限定されず、任意の数の切り口を有することができる。例えば、挟持部34は1〜10好ましくは2〜4の切り口を有することができる。
また、他の変形態様としては、例えば、図4に示すような異物除去用デバイス1Bが挙げられる。図4に示すように、異物除去用デバイス1Bの第2の長尺体3Bの内壁面には、複数の突起部35が設けられている。これにより、一旦保持した異物をより確実に第2の長尺体3Bにより固定することができる。さらに、各突起部35は、第2の長尺体3Bの基端側に傾斜している。これにより、開口32Bからの異物の収納が容易となる一方で、第2の長尺体3の内腔31Bから異物が移動することが制限される。
また、本変形態様においては、膜部材4Bは、凸部41が省略されている。このように膜部材4Bが凸部を有しない場合であっても、異物除去用デバイス1Bは、膜部材4Bにより好適に異物を担持することが可能である。
また、他の変形態様としては、例えば、第1の長尺体および第2の長尺体の形状が異なるものが挙げられる。例えば、第1の長尺体、第2の長尺体は、例えば、横断面が楕円形状、角柱状であってもよい。また、第2の長尺体は、内腔を有していないものであってもよい。
また、他の変形態様としては、例えば、第1の長尺体に対する第2の長尺体の位置を固定するための機構を有する異物除去用デバイス、第1の長尺体に対する第2の長尺体の移動を制御するための機構を有する異物除去用デバイス等が挙げられる。位置の固定、および移動の制御については、適宜公知の機構を採用することができる。
次に、本発明の好適な実施態様に係る生体管内の異物除去方法を説明する。図5(a)、(b)、図6(a)、(b)は、本発明の好適な実施態様に係る異物除去方法を説明する概要図である。
本発明の異物除去方法は、内腔を有する管状の第1の長尺体と、前記第1の長尺体の内腔を移動可能な第2の長尺体と、前記第1の長尺体の壁面および前記第2の長尺体の先端(遠位端)付近に固定され、拡張、収縮可能な膜部材とを有する異物除去デバイスを供給する供給ステップと、
前記第2の長尺体の先端(遠位端)を前記第1の長尺体の先端(遠位端)から突出させた状態で前記膜部材を生体管内の異物と接触するように配置する配置ステップと、
前記膜部材を拡張させる拡張ステップと、
前記第2の長尺体を基端(近位端)側に移動させることにより、前記膜部材によって異物を担持する担持ステップと、を有する、生体管内の異物除去方法である。
なお、本方法に適用可能な生体管および異物としては、特に限定されず上述したものが挙げられるが、以下、生体管が血管であり、異物が血栓であるものとして説明する。
まず、最初の供給ステップにおいては、異物除去用デバイスを供する。異物除去用デバイスとしては、本発明の異物除去用デバイスであれば特に限定されず、ないが、以下、異物除去用デバイス1を用いるものとして説明する。なお、供された異物除去用デバイス1には、適宜、公知の方法により、洗浄、滅菌処理が施されてもよい。
次の配置ステップにおいては、異物除去用デバイス1の第2の長尺体3の先端を第1の長尺体2の先端から突出させた状態で膜部材4を生体管100内の異物101と接触するように配置する。本ステップは、例えば、ガイディングカテーテルを用いて異物除去用デバイス1を生体管100内の異物101付近に送達させることにより行われる。
具体的には、セルジンガー法などを用いてガイドワイヤを生体管100の管腔102内へ挿入し、続いてイントロデューサーシースを挿入する。その後、ガイドワイヤに沿って、ガイディングカテーテルを目的とする生体管100の異物101付近に導入する。最後に、ガイディングカテーテルに沿って、異物除去用デバイス1を生体管100内に挿入し、第2の長尺体3の先端付近の膜部材4を生体管100内の異物101と接触させる(図5(a))。なお、第2の長尺体3は、異物除去用デバイス1を生体管100内に挿入した後に第1の長尺体2の先端から突出させてもよいし、予め第1の長尺体2の先端から突出させた状態で異物除去用デバイス1を生体管100内に挿入してもよい。また、本ステップは、異物除去用デバイス1の挿入抵抗を低くするために、膜部材4を収縮させた状態で行うことが好ましい。
次の拡張ステップにおいては、膜部材4を拡張させる(図5(b))。膜部材4の拡張は、注入ポート22より流体を、第1の長尺体2の内腔21へ注入することにより行われる。流体としては、例えば、生理食塩水、造影剤、緩衝液等の液体や、ヘリウムガス、COガス、Oガス等の気体を用いることができる。
次の担持ステップにおいては、第2の長尺体3を基端側に移動させることにより、膜部材4によって異物101を担持する(図6(a)、(b))。本ステップにおいては、ポート6を基端側に移動させることにより、第2の長尺体3を基端側に移動させる。これにより、拡張した膜部材4が、異物101を巻き込みながら第1の長尺体2の内腔21内へ収納され、膜部材4による異物101の担持が可能となる。なお、比較的柔軟な膜部材4を用いて異物101を挟持することから、本実施態様の方法によれば、異物101が比較的柔らかであった場合にも、容易に異物101を膜部材4により挟持することが可能である。
なお、第2の長尺体3の基端側の移動に際し、または移動に前後して、適宜ポート6に吸引機器を接続して生体管100内の異物の吸引を行ってもよい。これにより、異物101の一部が第2の長尺体3の内腔31内に収納され、膜部材4による異物101の担持がより確実となる。
膜部材4により担持された異物101の体外への排出は、異物除去用デバイス1を抜去することにより行ってもよいし、また、膜部材4を収縮させてポート6より異物101を吸引することにより行ってもよい。特に、異物101を吸引する方法は、異物101が特に大量に存在する場合に有利である。なお、異物101を一旦膜部材4により保持した後に吸引を行っているため、従来の吸引方法と比較して、異物101の除去効率が向上している。したがって、従来の方法と比較して、血液等の体液の漏出も低減させることが可能である。
以上、本実施態様によれば、血液等の体液の漏出を低減させつつ、血管等の生体管内に存在する比較的柔らかな血栓等の異物を効率よく除去することのできる異物除去用デバイスおよびこれを用いた生体管内の異物の除去方法を提供することができる。
以上、本発明を図示の実施態様について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明においては、各構成は、同様の機能を発揮し得る任意のものと置換することができ、あるいは、任意の構成を付加することもできる。
1、1A、1B 異物除去用デバイス
2 第1の長尺体
21 内腔
22 注入ポート
23 封止部材
3、3A、3B 第2の長尺体
31 内腔
34 挟持部
341 突起部
35 突起部
4、4B 膜部材
41 凸部
5 デバイス本体
51 開口
52 空間
53 貫通孔
54 開口
6 ポート
61、62 拡径部
63 縮径部
100 生体管(血管)
101 異物(血栓)
102 管腔

Claims (8)

  1. 生体管内に存在する異物を除去するためのデバイスであって、
    内腔を有する管状の第1の長尺体と、
    前記第1の長尺体の内腔を移動可能な第2の長尺体と、
    前記第1の長尺体の壁面および前記第2の長尺体の遠位端付近に固定され、拡張、収縮可能な膜部材とを有する、異物除去用デバイス。
  2. 前記膜部材は、外表面に複数の凸部を有する、請求項1に記載の異物除去用デバイス。
  3. 前記凸部は、前記膜部材表面に沿って前記第1の長尺体から前記第2の長尺体に向かう方向へ傾斜している、請求項2に記載の異物除去用デバイス。
  4. 前記第2の長尺体は、可撓性する材料で構成され、かつ遠位端付近が長手方向に沿って一つ以上に分割された、異物を挟持可能な挟持部を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の異物除去用デバイス。
  5. 前記挟持部を構成する各部材は、対向する部材に対して突出する突起部が設けられている、請求項4に記載の異物除去用デバイス。
  6. 前記第2の長尺体は、内腔を有する管である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の異物除去用デバイス。
  7. 前記生体管が血管であり、前記異物が血栓である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の異物除去用デバイス。
  8. 内腔を有する管状の第1の長尺体と、前記第1の長尺体の内腔を移動可能な第2の長尺体と、前記第1の長尺体の壁面および前記第2の長尺体の遠位端付近に固定され、拡張、収縮可能な膜部材とを有する異物除去デバイスを供給する供給ステップと、
    前記第2の長尺体の遠位端を前記第1の長尺体の遠位端から突出させた状態で前記膜部材を生体管内の異物と接触するように配置する配置ステップと、
    前記膜部材を拡張させる拡張ステップと、
    前記第2の長尺体を近位端側に移動させることにより、前記膜部材によって異物を担持する担持ステップと、を有する、生体管内の異物除去方法。
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