JP2015179021A - リング材の形状計測方法、及びその形状計測装置 - Google Patents

リング材の形状計測方法、及びその形状計測装置 Download PDF

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Abstract

【課題】リング状の圧延材からリング材を製造する際に、酸化層などスケールの影響を受けずにリング材のプロファイル形状をリアルタイムで精確に計測することができるリング材の形状計測方法、及びその計測装置を提供する。【解決手段】本発明の形状計測方法は、スリット光Sが照射されたリング材Zの外周面を撮像し、その画像Mを走査して光切断線Lを求め、その光切断線Lを基に圧下部ZAと非圧下部ZBとが形成されたリング材Zのプロファイル形状を光切断法を用いて計測するものであって、圧下部ZAの画像Mを走査する際に、最も輝度の高い位置を圧下部ZAの光切断線LAとし、非圧下部ZBの画像Mを走査する際に、圧下部ZAの画像Mから求められた光切断線LAの位置とキングロール11の外形形状とから非圧下部ZBの光切断線LBを探索する探索領域を設定し、設定した探索領域内で最も輝度の高い位置を非圧下部ZBの光切断線LBと決定する。【選択図】図4

Description

本発明は、凹部や凸部が外周面及び内周面に形成されているリング材を熱間で圧延する際に、当該リング材の外周面に形成された凹凸形状を光切断法を用いて計測するリング材の形状計測方法に関する。
チタン合金などの圧延材を用いて大型のリング材を熱間で圧延するに際しては、リング圧延機が用いられる。このリング圧延機は、円筒状の圧延材を回転させるキングロールと、このキングロールと対面し、且つ圧延材を圧下するマンドレルロールと、圧延材の真円度を維持し、且つ圧延材が水平方向に移動しないように保持するセンタリングロールと、圧延材が圧延されることによって軸心方向(垂直方向)に移動しないように保持するアキシャルロールとで構成されている。
係るリング圧延機において、リング状の圧延材を軸心回りに回転させながら、当該圧延材の内側に配備されているマンドレルロールを、対面する側に配備されているキングロールに向かって圧下させて、目標の形状及び外径寸法になるまで圧延する。
リング圧延機に備えられているキングロール又はマンドレルロールの少なくとも一方には、そのロール表面に突起部及び窪み部を有したプロファイルで構成されている場合がある。この突起形状を有したプロファイルを備えたキングロール及びマンドレルロールを用いて熱間リング圧延を行うことで、外周面に凸部や凹部を備える異形状の大型リング材を製造することができる。
上記したようなリング圧延機を用いて、円筒状の圧延材からリング材まで熱間で圧延を行うに際しては、リング圧延中において、リアルタイムでリング材の凸部や凹部の形状を計測しておくことが、目標とする形状や寸法精度(真円度や外径寸法)にするために非常に重要な事項となる。
このようなリング材の形状を計測する技術としては、接触式の直径計測機やポイント式のレーザ距離計が用いて、外周面などの形状を測定する方法がある。
しかしながら、上記した形状測定方法は、ある位置でのリング材の高さや、ある位置でのリング材の直径などある一箇所におけるリング材の形状を測定しているので、複数の凸部(プロファイル)を有するリング材の場合、当該凸部の数だけ測定機器を配備する必要があり、リング材の製造コストが上昇する虞がある。そのため、実際の熱間リング圧延工程では、採用することは困難である。
また、熱間リング圧延工程においては、リング材の姿勢が傾いたまま熱間リング圧延が行われたり、リング材の上下方向での直径に差が生じてしまったまま熱間リング圧延が行われたりする虞があるため、上記した各点で形状を測定する形状測定方法ではリング材の形状を正確に把握することが困難である。
そこで、光切断法を用いて2次元的な測定を行い、リング材の外周面などの形状を測定する方法が挙げられる。例えば、計測対象が熱間圧延されたリング材ではないが、形状が略リング状であるタイヤの形状を測定する方法が特許文献1に開示されている。
特許文献1は、タイヤの形状検出対象面の所定範囲にスリット光を照射する光照射手段と、前記光照射手段に対応した所定位置に配設され、該光照射手段でスリット光を照射したタイヤ上のスリット像を撮像する撮像手段と、前記撮像手段によって撮像されたスリット像に基づいてタイヤの形状検出対象面の形状を検出する形状検出手段と、前記形状検出手段で検出されたタイヤの形状を予め定められた基準形状と比較する比較手段と、前記比較手段による比較結果に基づいてタイヤの良否を判定する判定手段と、を有するタイヤ形状判定装置が開示されている。
特開平11−138654号公報
従来、目標の形状及び外径寸法を有するリング材を製造するには、熱間圧延中にリング材の凹凸形状を接触式の直径計測機やポイント式のレーザ距離計などを用いて計測し、計測した結果からリング圧延機のセンタリングロール及びアキシャルロールの位置や、マンドレルロールの送り速度などの熱間リング圧延の条件を制御するようしている。
ところが、リング材を製造すべく、突起形状を有したプロファイルを備えたキングロールを有したリング圧延機を用いて熱間リング圧延を行った場合、目標の形状や外径寸法を得ることが困難なことがあった。
熱間圧延中にリング材(例えば、チタン合金のリング材)の外周面には、黒色の酸化層(以降、黒皮と呼ぶこともある)が形成される。この黒色の酸化層は、リング材の凸部に多く存在し凹部に少ないことを、本願発明者らが圧延の実績より見出している。そのため、特許文献1に開示されている光学的手法を用いた技術の場合には、黒色の酸化層の影響による受光輝度不足や形状の誤検出が多数発生し、リング材の形状計測を正確に測定することが困難であった。
すなわち、従来からの光切断法の技術では、熱間圧延中にリング材の形状を精確に測定することが困難な場合があった。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、リング状の圧延材からリング材を製造する際に、酸化層などスケールの影響を受けずにリング材のプロファイル形状を、リアルタイムで精確に計測することができるリング材の形状計測方法、及びその計測装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
本発明に係るリング材の形状計測方法は、キングロールを有したリング圧延機を用いて、軸心方向に圧下された部位である「圧下部」と圧下されていない部位である「非圧下部」とが外周面に形成されたリング材を熱間で圧延する際に、当該リング材の外周面のプロファイル形状を光切断法を用いて計測するリング材の形状計測方法において、前記リング材の外周面に対してスリット光を照射し、前記スリット光が照射された前記リング材の外周面を撮像し、前記撮像した画像を走査することで、光切断線を求め、前記求めた光切断線を基に、前記リング材のプロファイル形状を計測するものであって、前記圧下部に対応する画像を走査する際には、最も輝度の高い位置を前記圧下部における光切断線と決定し、前記非圧下部に対応する画像を走査する際には、前記圧下部に対応する画像から求められた前記光切断線の位置と前記キングロールの外形形状とから、前記非圧下部における光切断線を探索する探索領域を設定し、前記設定した探索領域内で、最も輝度の高い位置を当該非圧下部における光切断線と決定することを特徴とする。
好ましくは、前記リング材の形状を計測する際には、前記リング材の外周面に対してスリット光が照射された照射画像を撮像すると共に、前記リング材の外周面に対してスリット光が照射されていない非照射画像を撮像し、前記照射画像と前記非照射画像との差分をとった差分画像を求め、前記差分画像を走査することで、光切断線を求め、前記求めた光切断線を基に、前記リング材のプロファイル形状を計測するとよい。
本発明に係るリング材の形状計測装置は、キングロールを有したリング圧延機を用いて、軸心方向に圧下された部位である「圧下部」と圧下されていない部位である「非圧下部」とが外周面に形成されたリング材を熱間で圧延する際に、当該リング材の外周面のプロファイル形状を光切断法を用いて計測するリング材の形状計測装置において、前記リング材の外周面に対してスリット光を照射する照射部と、前記スリット光が照射された前記リング材の外周面を撮像する撮像部と、前記撮像した画像を走査することで、光切断線を求める光切断線抽出部と、前記求めた光切断線を基に、前記リング材のプロファイル形状を計測する形状計測部を有するものであって、前記光切断線抽出部は、前記圧下部に対応する画像を走査する際に、最も輝度の高い位置を前記圧下部における光切断線と決定すると共に、前記非圧下部に対応する画像を走査する際に、前記圧下部に対応する画像から求められた前記光切断線の位置と前記キングロールの外形形状とから、前記非圧下部における
光切断線を探索する探索領域を設定し、前記設定した探索領域内で、最も輝度の高い位置を当該非圧下部における光切断線と決定することを特徴とする。
好ましくは、前記撮像部は、前記リング材の外周面に対してスリット光が照射された照射画像を撮像すると共に、前記リング材の外周面に対してスリット光が照射されていない非照射画像を撮像し、前記光切断線抽出部は、前記照射画像と前記非照射画像との差分をとった差分画像を求めると共に、前記差分画像を走査することで光切断線を求め、前記形状計測部は、前記求めた光切断線を基に、前記リング材のプロファイル形状を計測するとよい。
本発明のリング材の形状計測方法、及びその計測装置によれば、リング状の圧延材からリング材を製造する際に、酸化層などスケールの影響を受けずにリング材のプロファイル形状を、リアルタイムで精確に計測することができる。
リング圧延機の概略を示す模式図である。 リング圧延機における圧延状態を示す断面図である。 酸化層が発生していない場合におけるリング材の外周面の画像を示す図である。 酸化層が発生している場合におけるリング材の外周面の画像を示す図である。 本発明のリング材の形状計測方法を示す図である。 リング材の外周面に対してスリット光が照射された照射画像を示す図である。 リング材の外周面に対してスリット光が照射されていない非照射画像を示す図である。 照射画像と非照射画像との差分をとった差分画像を示す図である。
以下、本発明に係るリング材の形状計測方法、及びその形状計測装置の実施形態を、図を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の構成をその具体例のみに限定するためのものではない。従って、本発明の技術的範囲は、本実施形態の開示内容のみに限定されるものではない。
また、本実施形態では、航空機用ジェットエンジンのファンケースなどに用いられるような純チタン製及びチタン合金製の大型のリング材Zを例にとり説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態のリング材Zの形状計測方法、及びその形状計測装置に用いられるリング圧延機10は、リング状の圧延材W(元材)を所定の形状及び外径寸法(所定のプロファイル形状)のリング材Z(圧延製品)に圧延するものである。
リング圧延機10は、リング状の圧延材Wを回転させるキングロール11と、このキングロール11と対面し、この圧延材Wを径外方向に圧下するマンドレルロール12と、圧延材Wの真円度を維持しつつ、この圧延材Wが水平方向に移動しないように保持するセンタリングロール13と、この圧延材Wが圧延されることによって軸心方向(垂直方向)に移動しないように保持するアキシャルロール14A,14Bと、アキシャルロール14A,14Bを回転自在に支持するアキシャルロールフレーム15A,15Bとで構成されている。
キングロール11は、リング状の圧延材Wの外周面側に回転自在に固定されている。キングロール11は、モータなどの駆動装置が接続され回転駆動するようになっている。キングロール11が回転することによって、キングロール11と接触したリング状の圧延材Wが回転するようになる。
図2に示すように、本実施形態の場合、キングロール11の外形形状は、1つ以上の突起部11A及び窪み部11Bを有した凹凸形状(表面断面プロファイル)で構成されている。この外形形状は、例えば、キングロール11の軸心に対して中央部より上部側と、中央部より下部側とで異なった(上下方向に非対称)形状を有している。
この上下非対称の外形形状によって、リング材Zの外周面に上下非対称の凹凸形状が形成される。
リング材Zの外周面に形成された凹部ZAは、キングロール11の突起部11Aが押し込まれることで形成されるので、圧下度合いが高い部位すなわち「圧下部」である。一方、リング材Zの外周面に形成された凸部ZAは、キングロール11の窪み部11Bの圧下により形成される部位であって、圧下度合いが低い部位すなわち「非圧下部」ZBである。
圧延中又は圧延直後のリング材Zの表面には黒色の酸化層X(黒皮)が付着しているが、この黒皮Xは、リング材Zの非圧下部ZB(凸部)に多く存在し、圧下部ZA(凹部)に少ないことを、本願発明者らは過去の圧延の実績より見出している。
マンドレルロール12は、キングロール11より小径の円筒形状であって、キングロール11と対面する位置(リング状の圧延材Wの内周面側)に回転自在で設置され、水平方向(半径方向)に移動することができるようになっている。マンドレルロール12をリング状の圧延材Wの内周面に接触させた後に、さらに径外方向に移動させることで、当該圧延材Wに対して回転しながらの圧下が行われる。
センタリングロール13は、図1に示すように円筒形状であって、マンドレルロール12と対面し、且つキングロール11を挟むように、リング状の圧延材Wの外周面側に回転自在に左右一対配備されている。このセンタリングロール13は、リング材Zの真円度を調整すると共に、リング材Zが水平方向へ移動しないように抑制するものである。
アキシャルロール14A,14Bは、円錐形状であって、キングロール11とは反対側の位置に上下一対、傾斜状態でアキシャルロールフレーム15A,15Bに回転自在に支持されている。これらアキシャルロール14A,14Bの側面(錐面)は、リング状の圧延材Wの上端面及び下端面を挟むように接触している。
圧延材Wの上下端面に接触しているアキシャルロール14A,14Bは、リング状の圧延材Wの回転により回転し、上下(高さ)方向の圧下を行うと共に、圧延材Wの上下方向の移動を抑制し、高さ方向の形状を保持している。
次に、上記したリング圧延機10を用いてリング状の圧延材Wからリング材Zを製造する際に、そのリング材Zのプロファイル形状をリアルタイムで計測するリング材Zの形状計測装置1について、説明する。
図2に示すように、形状計測装置1は、リング材Zの上側に配備されたアキシャルロール14Aを回転自在に支持する上側アキシャルロールフレーム15Aから吊下されて保持されている。形状計測装置1が保持される位置としては、リング材Zの外周面全体が撮像することができる位置であればよい。例えば、図2に示すようにリング材Zの高さの略中央とするとよい。
この形状計測装置1は、被測定物であるリング材Zの外周面にスリット光Sを照射する照射部2Aと、スリット光Sが照射されたリング材Zの外周面を撮像する撮像部2Bからなる光切断センサ2と、撮像部2Bにより撮像された画像M(撮像範囲H)を走査して、光切断線Lを求める光切断線抽出部3と、求めた光切断線Lを基に、三角測量法の原理に基づいてリング材Zのプロファイル形状(3次元形状)を計測する形状計測部4とを備える。
光切断センサ2の照射部2Aは、被測定物を縦断するようなライン光を照射可能とされ、このライン光として赤外線乃至は可視光レーザ光を照射できるレーザ発光素子を備える構成とされている。
光切断センサ2の撮像部2Bは、照射部2Aからのライン光が表面に照射されている被測定物をエリア画像として撮像するものであり、例えばCCDエリアカメラなどで構成されている。
撮像部2Bにより撮像された画像Mが入力される光切断線抽出部3、リング材Zのプロファイル形状を計測する形状計測部4は、パソコン等のデジタル処理装置で構成されている。
この形状測定装置を用いて、リング材Zのプロファイル形状を計測する場合は、まず、
被リング材Zに対して照射部2Aからスリット光Sを照射し、スリット光Sが照射されたリング材Zの外周面を撮像部2Bで撮像し、撮像された画像Mを走査して、光切断線Lを光切断線抽出部3で求め、求めた光切断線Lに対して光切断法を用いてリング材Zのプロファイル形状を、形状計測部4で計測する。この形状測定装置を用いることで、リング材Zのプロファイル形状(x,y,z座標値)を遠隔から非接触にて計測することができる。
本願発明は、上記した光切断線抽出部3での処理方法に、大きな特徴を有するものである。以下、光切断線抽出部3での処理方法について説明を行う。
まず、光切断線抽出部3には、撮像部2Bで撮像された画像M(ライン光が写り込んだ画像M)が入力される。その上で、光切断線抽出部3は、入力された画像Mを走査して、最も輝度の高い位置を光切断線Lと決定する。
ところが、本実施形態の光切断線抽出部3では、「リング材Zの圧下部ZAにおける光切断線LAの抽出」と、「リング材Zの非圧下部ZBにおける光切断線LBの抽出」を異なる手法で行っている。
まず、リング材Zの圧下部ZAにおける光切断線LAの抽出の場合、リング材Zの圧下部ZAに対応する画像M(撮像範囲H)を走査して、最も輝度の高い位置をリング材Zの圧下部ZAにおける光切断線LAと決定する。なお、撮像された画像中における圧下部ZAの位置は、キングロール11のプロファイルなどから事前に判るものとなっている。
一方、リング材Zの非圧下部ZBにおける光切断線LBの抽出の場合、既に決定した光切断線LAの位置とキングロール11の外形形状(特に、ロール外形の窪み部11Bの深さ)とから、非圧下部ZBにおける光切断線LBを探索する探索領域(ROI)を設定する。そして、撮像したリング材Zの非圧下部ZBに対応する画像M(撮像範囲H)を走査して、探索領域内で最も輝度の高い位置を、非圧下部ZBにおける光切断線LBと決定する。なお、撮像された画像M中における非圧下部ZBの位置は、キングロール11のプロファイルなどから事前に判るものとなっている。
形状計測部4は、光切断線抽出部3にて抽出された圧下部ZAにおける光切断線LAと非圧下部ZBにおける光切断線LBを基に、三角測量法の原理を用いて、リング材Zのプロファイル形状を計測する。
また、本発明の形状計測装置1は、以下に示す機能も有している。
撮像部2Bは、リング材Zの外周面に対してスリット光Sが照射された照射画像N(撮像範囲H)を撮像すると共に、リング材Zの外周面に対してスリット光Sが照射されていない非照射画像O(撮像範囲H)を撮像する機能を有している。なお、リング材Zは、加熱炉で過熱された後に熱間圧延で製造されているため、リング材Zが熱により自発光しているので、リング材Zの外周面の画像Mを撮像することができる。
光切断線抽出部3は、照射画像Nと非照射画像Oとの差分をとった差分画像P(撮像範囲H)を求めると共に、差分画像Pを走査することで光切断線Lを決定する機能を有している。
次に、上記した計測装置を用いて、熱間で圧延されるリング材Zの形状計測方法について説明する。
まず、所定の温度(約600℃〜約1100℃)にまで加熱され、且つ予め決定された板厚、内径及び外径のリング状に加工された圧延材W(チタン合金など)を、リング圧延機10に設置し、キングロール11を圧延材Wの外周面に接触させると共に、マンドレルロール12を圧延材Wの内周面に接触させる。
そして、キングロール11を回転駆動させて、圧延材Wを回転させて、その回転している圧延材Wに対して、マンドレルロール12をキングロール11の方向に圧下させる。目標の形状及び寸法精度を有するリング材Z(キングロール11の外形形状が外周面に転写されたリング材Z)になるまで、圧延材Wを回転させて拡径しながら圧延を行う熱間リング圧延を繰り返す。
この熱間リング圧延中に、リング材Z(リング状の圧延材W)の形状計測がリアルタイムで行われている。
具体的には、まず撮像部2Bにて、リング材Zの外周面に対してスリット光Sを照射器から照射して、スリット光Sが照射されたリング材Zの外周面の画像M(撮像範囲H)を撮像する。
図3Aに示すように、リング材Zの外周面に黒色の酸化層X(黒皮)が生じていない場合、光切断線Lを全ての領域(リング材Zの上端部から下端部)に亘って検出することが可能である。
一方、図3Bに示すように、リング材Zの外周面に黒色の酸化層Xが生じている場合、黒色の酸化層Xからの反射光強度が低下するため光切断線Lの誤検出が多くなる。なお、リング材Zの表面に存在する黒色の酸化層Xは、非圧下部ZB(凸部)に多く存在し、圧下部ZA(凹部)に少ないことを、本願発明者らは過去の圧延の実績より見出している。
また、熱間リング圧延の場合には、リング材Zが高温であり、リング材Z自身から発光しているように見えるため、それらの発光により光切断線Lを誤検出することがある。
そこで、光切断線抽出部3にて、リング材Zの外周面、特に非圧下部ZBに黒色の酸化層Xが生じている場合でも、光切断線Lを精確に検出する。
図4に示すように、圧下部ZA(高圧下部)に対応する画像Mを走査して、最も輝度の高い位置(A)を圧下部ZAにおける光切断線LAと決定する。
そして、圧下部ZAに対応する画像Mから求められた光切断線LAの位置と、キングロール11の外形形状とから、非圧下部ZBにおける光切断線LBを探索する探索領域を設定する。
探索領域を設定するにあたっては、キングロール11の外形形状から、突起部11Aの高さ、すなわち窪み部11Bの深さhを算出する。
非圧下部ZB(低圧下部)において、光切断線LAに対応する位置から算出した窪み部11Bの深さh分の範囲を、非圧下部ZBにおける光切断線LBを探索する探索領域(ROI)と設定する。
非圧下部ZBに対応する画像Mを走査して、輝度値を測定し、探索領域内で最も輝度の高い位置(B)を探索する。探索した結果、輝度値の最大値(B)を当該非圧下部ZBにおける光切断線LBと決定する。
図4から分かるように、本発明の特徴である探索領域を設定することで、非圧下部ZBに対応しない位置(B’)を非圧下部ZBにおける光切断線LBと決定せずに、非圧下部ZBに対応する位置(B’)を非圧下部ZBにおける光切断線LBと決定することができる。
そして、形状計測部4にて、光切断線抽出部3で決定した光切断線LAと光切断線LBを基に、三角測量法の原理に基づいてリング材Zのプロファイル形状を計測する。
以上の形状計測の手順を、目標の形状及び寸法精度を有するリング材Zになるまで繰り返す。
以上述べた本発明の形状計測技術によれば、リング状の圧延材Wからリング材Zを製造する際に、黒皮Xなどスケールの影響を受けずにリング材Zのプロファイル形状を、リアルタイムで精確に計測することが可能となる。
[別手順]
次に、本発明のリング材Zの形状計測方法(光切断線抽出部3での処理方法)の別の手順について、説明する。
図5Aに示すように、撮像部2Bにて、まずリング材Zの外周面に対してスリット光Sを照射し、照射された照射画像N(撮像範囲H)を撮像する。
図5Bに示すように、さらに、リング材Zの外周面に対してスリット光Sが照射されていない非照射画像O(撮像範囲H)も撮像する。
図5Cに示すように、光切断線抽出部3にて、撮像した照射画像Nと非照射画像Oとの差分をとった差分画像P(撮像範囲H)を求める。その差分画像Pを走査して、光切断線Lを決定する。
形状計測部4にて、光切断線抽出部3で決定した光切断線Lを基に、リング材Zのプロファイル形状を計測する。
照射画像Nと非照射画像Oとの差分をとった差分画像Pを求めることにより、リング材Zからの自発光成分を除去することができ、リング材Zのプロファイル形状を精確に計測することができる。また、リング材Zの自発光成分を除去した結果、反射光強度が低い酸化層X付近の表面形状に関しても閾値を低く設定することができ、光切断線Lの検出精度が向上するようになる。
本発明のリング材Zの形状計測方法、及びその形状計測装置1によれば、リング状の圧延材Wからリング材Zを製造する際に、酸化層Xなどスケールの影響を受けずにリング材Zのプロファイル形状を、リアルタイムで精確で且つ簡便に計測することができる。
また、リング材Zのプロファイル形状の計測結果をフィードバックすることにより、安定した熱間リング圧延が可能になる。
また、差分画像Pを求めることにより、黒色の酸化層Xに起因した誤検出をさらに低減させることができるので、リング材Zのプロファイル形状の計測結果が安定したものになる。
「差分画像Pを用いて光切断線Lを抽出する」手法に加えて、前述した「非圧下部ZBにおいて探索領域を設定した上で光切断線Lを探索する」手法も同時に用いてもよい。
なお、今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、動作条件や測定条件、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な値を採用している。
1 形状計測装置
2 光切断センサ
2A 照射部
2B 撮像部
3 光切断線抽出部
4 形状計測部
10 リング圧延機
11 キングロール
11A 突起部
11B 窪み部
12 マンドレルロール
13 センタリングロール
14A アキシャルロール(上側)
14B アキシャルロール(下側)
15A アキシャルロールフレーム(上側)
15B アキシャルロールフレーム(下側)
S スリット光
L 光切断線
LA 光切断線(圧下部)
LB 光切断線(非圧下部)
M 画像
N 照射画像
O 非照射画像
P 差分画像
X 酸化層(黒皮、スケール)
W 圧延材
Z リング材
ZA 非圧下部(凸部)
ZB 圧下部(凹部)

Claims (4)

  1. キングロールを有したリング圧延機を用いて、軸心方向に圧下された部位である「圧下部」と圧下されていない部位である「非圧下部」とが外周面に形成されたリング材を熱間で圧延する際に、当該リング材の外周面のプロファイル形状を光切断法を用いて計測するリング材の形状計測方法において、
    前記リング材の外周面に対してスリット光を照射し、
    前記スリット光が照射された前記リング材の外周面を撮像し、
    前記撮像した画像を走査することで、光切断線を求め、
    前記求めた光切断線を基に、前記リング材のプロファイル形状を計測するものであって、
    前記圧下部に対応する画像を走査する際には、最も輝度の高い位置を前記圧下部における光切断線と決定し、
    前記非圧下部に対応する画像を走査する際には、前記圧下部に対応する画像から求められた前記光切断線の位置と前記キングロールの外形形状とから、前記非圧下部における光切断線を探索する探索領域を設定し、
    前記設定した探索領域内で、最も輝度の高い位置を当該非圧下部における光切断線と決定する
    ことを特徴とするリング材の形状計測方法。
  2. 前記リング材の形状を計測する際には、
    前記リング材の外周面に対してスリット光が照射された照射画像を撮像すると共に、前記リング材の外周面に対してスリット光が照射されていない非照射画像を撮像し、
    前記照射画像と前記非照射画像との差分をとった差分画像を求め、
    前記差分画像を走査することで、光切断線を求め、
    前記求めた光切断線を基に、前記リング材のプロファイル形状を計測する
    ことを特徴とする請求項1に記載のリング材の形状計測方法。
  3. キングロールを有したリング圧延機を用いて、軸心方向に圧下された部位である「圧下部」と圧下されていない部位である「非圧下部」とが外周面に形成されたリング材を熱間で圧延する際に、当該リング材の外周面のプロファイル形状を光切断法を用いて計測するリング材の形状計測装置において、
    前記リング材の外周面に対してスリット光を照射する照射部と、
    前記スリット光が照射された前記リング材の外周面を撮像する撮像部と、
    前記撮像した画像を走査することで、光切断線を求める光切断線抽出部と、
    前記求めた光切断線を基に、前記リング材のプロファイル形状を計測する形状計測部を有するものであって、
    前記光切断線抽出部は、
    前記圧下部に対応する画像を走査する際に、最も輝度の高い位置を前記圧下部における光切断線と決定すると共に、前記非圧下部に対応する画像を走査する際に、前記圧下部に対応する画像から求められた前記光切断線の位置と前記キングロールの外形形状とから、前記非圧下部における光切断線を探索する探索領域を設定し、
    前記設定した探索領域内で、最も輝度の高い位置を当該非圧下部における光切断線と決定する
    ことを特徴とするリング材の形状計測装置。
  4. 前記撮像部は、前記リング材の外周面に対してスリット光が照射された照射画像を撮像すると共に、前記リング材の外周面に対してスリット光が照射されていない非照射画像を撮像し、
    前記光切断線抽出部は、前記照射画像と前記非照射画像との差分をとった差分画像を求
    めると共に、前記差分画像を走査することで光切断線を求め、
    前記形状計測部は、前記求めた光切断線を基に、前記リング材のプロファイル形状を計測する
    ことを特徴とする請求項3に記載のリング材の形状計測装置。
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