JPH1068607A - 3次元形状計測方法 - Google Patents

3次元形状計測方法

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JPH1068607A
JPH1068607A JP8225735A JP22573596A JPH1068607A JP H1068607 A JPH1068607 A JP H1068607A JP 8225735 A JP8225735 A JP 8225735A JP 22573596 A JP22573596 A JP 22573596A JP H1068607 A JPH1068607 A JP H1068607A
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light cutting
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Tomohiro Yasuda
朋広 安田
Yuji Sakuma
▲祐▼治 佐久間
Kazunari Yoshimura
一成 吉村
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フレームメモリに格納した画像ではなく画像入
力装置により撮像した画像から距離を直接求め3次元形
状計測の処理時間を短縮する。 【解決手段】光源からの光により物体の表面上に光切断
線を形成し、TVカメラ4を用いて光切断線を撮像す
る。TVカメラ4からの画像の読出と同時に物体までの
距離を位置演算部5で求め、求めた距離をメモリ6に格
納する。位置演算部5はTVカメラ4の受光面に形成さ
れる光切断線の像に交差する方向に順次読み出される画
素の濃度から、読み出し順で前後の画素の濃度の大小を
比較することにより濃度が極大になる画素を求める。そ
の後、濃度が極大になる画素の受光面上での位置に基づ
いて物体までの距離を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物体の表面に光切
断線を形成し、画像入力装置により光切断線を撮像して
三角測量法の原理を適用することにより物体までの距離
を求めるようにした3次元形状計測方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来より、光切断法によって物体の3次
元形状を計測する方法が提案されている。この種の光切
断法では物体に1本の光切断線を形成し、この光切断線
をTVカメラのような画像入力装置により撮像すること
により、三角測量法の原理を適用して物体までの距離を
求める。3次元形状を計測する際には、物体と光切断線
との位置関係を光切断線に交差する方向に相対的に変化
させて(通常は物体を移動させる)複数箇所での計測を
行なうである。
【0003】画像入力装置として用いるTVカメラは撮
像の時間間隔が60分の1秒などと設定されている。こ
の時間間隔をTとし、物体と光切断線との相対的な移動
速度をVとすれば、画像入力装置で得られる各画像間は
物体がVTだけ移動した状態での画像になる。つまり、
物体を移動方向にVTずつ刻んだ位置での物体までの距
離を求めることになる。このように、1本の光切断線の
みでは物体の移動方向における分解能をVT以下にして
分解能を高めることができないものである。つまり、物
体が高速で移動する場合には物体の形状を多箇所で測定
することができないものである。
【0004】これに対して、特開平3−138507号
公報に記載された技術のように、物体に複数本の光切断
線を形成し、複数本の光切断線を1台の画像入力装置で
同時に撮像することが考えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
公報に記載のものは、画像入力装置で撮像した画像をフ
レームメモリに格納した後に読み出して距離を求める演
算を行なうものであるから、フレームメモリに画像を書
き込んだり読み出したりするための時間が必要になり、
処理時間が比較的長くなるという問題を有している。
【0006】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その目的は、フレームメモリに格納した画像に基
づいて距離を演算するのではなく画像入力装置により撮
像した画像から距離を直接求めることによって処理時間
を短縮することにあり、他の目的は、物体が比較的高速
に移動する場合でも多箇所で計測して分解能を高め、別
の目的は、物体の搬送に伴う振動成分を除去して計測精
度を高めることができる3次元形状計測方法を提供しよ
うとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、光源
からの光により物体の表面上に光切断線を形成し、画像
入力装置を用いて光切断線を撮像することにより三角測
量法を用いて物体までの距離を求める3次元形状計測方
法において、画像入力装置の受光面に形成される光切断
線の像に交差する方向に画素の濃度を順次読み出すとと
もに、読み出し順で前後の画素の濃度の大小を比較する
ことにより濃度が極大になる画素を求め、濃度が極大に
なる画素の上記受光面上での位置に基づいて物体までの
距離を求めた後、求めた距離をメモリに格納するのであ
る。
【0008】この方法によれば、画像入力装置により撮
像した光切断線の像をフレームメモリに格納してから物
体までの距離を求めるのではなく、画像入力装置から画
素の濃度を読み出すとともに物体までの距離を求め、求
めた距離をメモリに格納することができるから、フレー
ムメモリが不要になってメモリ量を低減することがで
き、しかもフレームメモリに対する書込や読出の時間が
不要になって処理時間を短縮することができる。
【0009】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、複数本の光切断線を基準平面上で互いに平行かつ一
定間隔になるように形成し、基準平面上で物体を光切断
線に交差する方向に搬送し、基準平面上での光切断線の
間隔は、画像入力装置による撮像の時間間隔と物体の搬
送速度との積の有理数倍であって非整数倍になるように
設定し、この倍数を分数で表し分母と分子とを最大公約
数で割って約分した形としたときの分母を光切断線の本
数とするのである。
【0010】この方法では、後述するように、画像入力
装置による撮像の時間間隔の間に物体が進む距離に対し
て光切断線の本数分の1の分解能で物体の搬送方向にお
ける各部位の距離を計測することができる。したがっ
て、比較的高速で搬送される物体でも精度のよい距離計
測(高さ計測)が可能になる。請求項3の発明は、請求
項1または請求項2の発明において、複数本の光切断線
を基準平面上で互いに平行かつ一定間隔になるように形
成し、基準平面上に載置された標準となる物体に形成し
た光切断線を基準として、隣接する光切断線に重ならな
い範囲で検査領域を設定し、この検査領域内の光切断線
に基づいて物体までの距離を求めるのである。
【0011】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、上記光源がスリット光を形成する光源であって、標
準となる物体の表面が光切断線の長手方向に一定角度で
傾斜しているときには、画像入力装置の受光面に形成さ
れる光切断線の像が上記受光面の基準軸の方向に一致す
るように光源と画像入力装置との相対位置を設定するの
である。
【0012】請求項5の発明は、請求項1の発明におい
て、上記光源がスポット光を走査する光源であって、標
準となる物体の表面が光切断線の長手方向に凹凸を有す
るときには、画像入力装置の受光面に形成される光切断
線の像が上記受光面の基準軸の方向に一致するようにス
ポット光を移動させるのである。請求項6の発明は、請
求項1または請求項2の発明において、複数本の光切断
線を基準平面上で互いに平行かつ一定間隔になるように
形成し、画像入力装置を複数台設けるとともに、各画像
入力装置の撮像のタイミングを一定時間だけずらすので
ある。
【0013】請求項7の発明は、請求項1または請求項
2の発明において、複数本の光切断線を基準平面上で互
いに平行かつ一定間隔になるように形成し、各光切断線
は複数の光色とし、各光色の光を個別に通過させるフィ
ルタを設けた複数の画像入力装置により光色の異なる各
光切断線を個別に撮像するのである。請求項8の発明
は、請求項1または請求項2の発明において、複数本の
光切断線を基準平面上で互いに平行かつ一定間隔になる
ように形成し、各光切断線は互いに異なる複数の光色と
し、カラーTVカメラよりなる画像入力装置により撮像
した光切断線を色信号別に取り出して距離を求めるので
ある。
【0014】請求項9の発明は、請求項1または請求項
2の発明において、基準平面に対して斜めに交差する方
向から光を照射することにより光切断線を形成するとと
もに、基準平面に直交する方向の光軸を有する画像入力
装置により光切断線を撮像する3次元形状計測方法であ
って、画像入力装置の光軸を含み光切断線に沿った平面
の両側に配置した光源から互いに異なる光色の光を照射
することにより光切断線を形成し、カラーTVカメラよ
りなる画像入力装置により撮像した光切断線を色信号別
に取り出して距離を求めるのである。
【0015】請求項10の発明は、請求項1または請求
項2の発明において、基準平面に対して斜めに交差する
方向から光を照射することにより光切断線を形成すると
ともに、基準平面に直交する方向の光軸を有する画像入
力装置により光切断線を撮像する3次元形状計測方法で
あって、画像入力装置の光軸を含み光切断線に沿った平
面の両側に配置した光源から交互に光を照射することに
より光切断線を形成し、1台の画像入力装置により撮像
した光切断線を上記平面に対する各側からの光別に取り
出して距離を求めるのである。
【0016】請求項11の発明は、請求項1または請求
項2の発明において、複数本の光切断線を基準平面上で
互いに平行かつ一定間隔になるように形成し、各光切断
線により測定すべき距離の範囲に応じて画像入力装置の
受光面上での光切断線の像の移動幅を可及的に大きくと
れるように配置したミラーを通して光切断線を画像入力
装置で撮像するのである。
【0017】請求項12の発明は、請求項11の発明に
おいて、各光切断線から画像入力装置までの光路長をほ
ぼ等しくする光路長調節手段を設けたものである。請求
項13の発明は、請求項1または請求項2の発明におい
て、複数本の光切断線を基準平面上で互いに平行かつ一
定間隔になるように形成し、光切断線に直交する面内で
湾曲した凸面鏡を通して光切断線を画像入力装置で撮像
するのである。
【0018】請求項14の発明は、請求項1または請求
項2の発明において、物体を基準平面上で光切断線に交
差する方向に搬送し、基準平面までの距離の時間変化に
基づいて基準平面の振動成分を検出し、光切断線により
求めた距離の計測値から上記振動成分による基準平面の
距離変化分を除去して距離を求めるのである。請求項1
5の発明は、請求項14の発明において、上記振動成分
を基準平面までの距離を求めるように別途に設けた変位
センサにより検出するのである。
【0019】請求項16の発明は、請求項14の発明に
おいて、上記振動成分を基準平面上に光スポットを形成
し上記光スポットを光切断線とともに画像入力装置で撮
像することにより求めた基準平面までの距離により検出
するのである。請求項17の発明は、請求項14の発明
において、上記振動成分を物体に光切断線を形成してい
るときに基準平面上に形成された部分の光切断線に基づ
いて求めた基準平面までの距離により検出するのであ
る。
【0020】請求項3ないし請求項17の発明による作
用は後述する各実施形態により明らかになる。
【0021】
【発明の実施の形態】
(原理)三角測量法の原理を説明する。ここでは、図2
1、図22に示すように、CCD素子1から一定距離の
前方に受光光学系2を配置し(図21ではCCD素子1
と受光光学系2とを備えたTVカメラ4を画像入力装置
としている)、受光光学系2の光軸に交差する方向から
光源3によりスリット光を照射する。受光光学系2は光
源3により物体Sの上に形成される光切断線の像がCC
D素子1の受光面に結像されるような位置に配置され
る。スリット光により形成される平面に直交しかつ受光
光学系2の光軸を含む平面内において、受光光学系2の
光軸方向をz方向とし受光光学系2の中心を原点として
CCD素子1から離れる向きを正にとり、受光光学系2
の光軸に直交する方向をx方向とし受光光学系2から光
源3に向かう向きを正にとるものとする。右手座標系を
考えると、次の関係式が成立する。 z=D/( cotγ+κ・X) x=κ・X・z y=κ・Y・z ただし、x,y,zは上記座標系における切断線上の点
の位置、X,YはCCD素子1の受光面上での切断線の
像のx方向、y方向の位置、Dはx軸上での受光光学系
2の中心とスリット光により形成される平面との距離、
γはxz平面においてスリット光がx軸に対してなす角
度、κはz方向におけるCCD素子1と受光光学系2の
中心との距離をPとするときに−1/Pである。ここ
に、距離D,P、角度γは装置の設計値により既知であ
るから、CCD素子1の受光面上での光切断線の像のx
方向およびy方向の位置座標を求めることによって、ス
リット光により形成されている光切断線の上の各点につ
いて上記座標系での座標を求めることができる。以下の
各実施形態では上述の原理に基づいてCCD素子1の受
光面上に形成される光切断線の像の位置から光切断線の
実空間での座標位置を求めるようにしてある。
【0022】(実施形態1)本実施形態では、図2に示
すように、物体SがコンベアC上で一定方向(上述のx
方向の負の向き:矢印で示してある)に搬送されるとと
もに、複数個(図では4個)の光源3がx方向において
一定間隔(5VT:ただし、VはコンベアCの送り速
度、TはCCD素子1による撮像の時間間隔)で配列さ
れている場合の例を示す。各光源3は互いに平行なスリ
ット光を形成するように配置される。光源3としてはレ
ーザ光源を用いるのが望ましく、シリンドリカルレンズ
などを用いてビームを一方向に広げることによってスリ
ット光を得るようになっている。ここに、光源3はxy
平面に平行な平面上に配列され、物体Sの高さを計測す
る際の基準平面(コンベアCの上面)もxy平面に平行
な平面としてある。したがって、光源3により基準平面
に形成される光切断線も光源3の間隔と等しくなる。ま
た、コンベアCの送り速度がVであって、CCD素子1
の撮像の時間間隔がTであるから、CCD素子1により
撮像される画像のうち時系列的に隣同士となる画像はコ
ンベアCがVTだけ進んだ状態を撮像していることにな
る。したがって、隣接する一対の光源3の間隔が5VT
であるときには、隣接する光切断線の間の部位を計測す
るのに5枚の画像があればよいことになる。ただし、C
CD素子1による撮像の時間間隔はTであるが、CCD
素子1で撮像した画像を取り込む時間はTよりも十分に
短くし、CCD素子1により撮像された光切断線が、y
方向に対して実質的な傾斜をもたないようにしてある。
画像を取り込む時間は電子回路による電子シャッタ(D
DC素子1の電荷を取り出す時間を制限して、制限時間
後の電荷は捨てる)あるいはCCD素子1の前方に配置
したメカニカルシャッタにより規制する。CCD素子1
および受光光学系2は適宜の筐体に収納されてTVカメ
ラ4を構成している。
【0023】本発明の特徴は撮像装置としてのTVカメ
ラ4により得た画像をフレームメモリに格納することな
く、画像を読み込みつつ光切断線の座標を求め、求めた
座標をメモリに格納する点にあり、図1に示すように、
TVカメラ4から出力される画像信号は位置演算部5に
順次入力されて実空間での光切断線の座標位置が求めら
れ、求められた座標位置はメモリ6に格納される。
【0024】位置演算部5は、基準平面(コンベアCの
上面)を求める処理を行なった後に、物体Sを測定する
処理を行なう。基準平面には段差のない平面であるから
基準平面に形成される光切断線は直線になり、CCD素
子1の受光面には図3のような光切断線の像x1 〜x4
が形成される。各像x1 〜x4 はCCD素子1の受光面
のY方向に形成され、CCD素子1はX方向にラスタ走
査が行なわれて画素値(濃度)が順次読み出されて画像
信号が得られるから、像x1 〜x4 に対応する濃度が読
み出されるたびに画像信号には濃度の極大になる部分が
周期的に発生する。そこで、位置演算部5では、画像信
号を受けて各画素の濃度を一時的にバッファに保持し、
次に入力される画素の濃度とバッファに保持された画素
の濃度との大小を比較することにより、濃度が極大にな
る画素を求める。つまり、CCD素子1の受光面上で濃
度が極大になる画素の座標値Xを求めることによって、
像x1 〜x4 のx方向の座標値Xを求めることができ
る。原理において説明したように、座標値Xがわかれば
実空間での基準平面のz方向の座標値zを求めることが
できるから、まず像x1 に対する座標値Xが求まると、
座標値zを求める演算を行なってメモリ6に格納する。
同様にして、像x2 〜x4 についても座標値zを求めて
メモリ6に格納する。このようにしてy方向の1行分に
ついて像x1 〜x4 の位置から基準平面の座標値zを求
めた後、y方向に1行進めて次行で像x 1 〜x4 の位置
から基準平面の座標値zを求める。以下、同様にして全
行について座標値zを求める。
【0025】また、上述の過程において、CCD素子1
の受光面上での各像x1 〜x4 のx方向の座標値Xが求
められているから、座標値Xに基づいて物体Sの表面に
スリット光を照射したときの光切断線の各像x1 ′〜x
4 ′(図4参照)の位置を求めるための検査範囲D1
4 を規定する。つまり、物体Sの表面にスリット光を
照射したときの像x1 ′〜x4 ′の移動方向は物体Sに
対するスリット光の照射方向により知ることができ、か
つ基準平面からの物体Sの表面までの高さを制限してお
けば、各スリット光により物体Sの表面に形成される光
切断線の像x1′〜x4 ′が、基準平面に形成された光
切断線の像x1 〜x4 に対してどれだけ移動するかがわ
かるから、その移動範囲を含む程度に上記検査範囲D1
〜D4 を設定するのである。検査範囲D1 〜D4 は、各
像x1 〜x4 に対して所定画素前から隣接する次の像x
1 〜x4 の所定画素前までに設定される。このことによ
り、基準平面から物体Sの表面までの高さを測定できる
範囲は制限されるが、光切断線と像x1 〜x4 との対応
付けが不要になる。つまり、検査範囲D1 〜D4 を設定
するのは、各像x1 ′〜x4 ′と光切断線との対応関係
を明確にし、各像x 1 ′〜x4 ′と光切断線との対応付
けの処理を不要にして処理量を低減するためである。ま
た、検査範囲D1 〜D4 を隣合う一対の光切断線の像x
1 〜x4 の間に設定しているから、隣接する各一対の光
切断線の像x1 〜x4 から求めた基準平面の各点の座標
値zに基づいて各検査範囲D1 〜D4 に対応する基準平
面の傾きを知ることができる。
【0026】上記手順をまとめると、図5のようにな
る。まず、TVカメラ4により基準平面を撮像する(S
1)。CCD素子1からの各画素の濃度を求めるため
に、まずy座標を初期化し(S2)、像x1 〜x4 の番
号(j)を1に設定しておく(S3)。こうしてCCD
素子1の各画素の濃度をx方向に順次読み込み、濃度の
極大値か否かを判断する(S4)。濃度が極大になれ
ば、その画素の座標値Xを求めてメモリ6に格納する
(S5)。また同時に実空間でのz方向の座標値zを求
めて、(x,y)の座標値とともにメモリ6に格納する
(S6)。次に、像x1〜x4 の番号(j)を1だけ増
やして(S7)、番号(j)が4以内かどうかを判定し
(S8)、4番目の像x4 に達していなければステップ
S3〜S8を繰り返す。
【0027】ステップS8において番号(j)が4を超
えるとy座標を1だけ増やし(S9)、最終行(=M)
になるまで(S10)ステップS3〜S10を繰り返
す。このようにして、CCD素子1の全画素について光
切断線の像x1 〜x4 の座標値Xおよび光切断線の座標
値zをメモリ6に格納することができる。つまり、基準
平面に形成された光切断線の各点の座標値を求めること
ができる。その後、検査範囲D1 〜D4 を決定する(S
11)。
【0028】上述のようにして基準平面に関する情報を
メモリ6に格納した後に、物体Sを計測する。物体Sの
表面にスリット光が照射されると光切断線に段差が生じ
る。したがって、CCD素子1の受光面に形成される像
1 ′〜x4 ′にも図4のように段差が生じる。物体S
の高さを計測する処理も基準平面の上に形成された光切
断線の座標値を求める処理とほぼ同様である。ただし、
物体Sの表面に形成される光切断線の各点の座標値を求
めたときに、その座標値と等しい(x,y)の座標値を
持つ座標値zを基準平面の上で求めて物体Sの表面に形
成された光切断線のz方向の座標値zから減算し、その
減算結果を物体Sの高さとし、かつ求めた高さを(x,
y)の座標値とともにメモリ6に格納する点が相違す
る。
【0029】つまり、物体Sの表面に形成される光切断
線は、基準平面に形成される光切断線とはx方向にずれ
ているから、検査範囲D1 〜D4 に対応する既知の基準
平面の傾きに基づいて、物体Sの表面に形成される光切
断線の位置に対応する基準平面の座標値zを求めるので
ある。基準平面について(x,y)の座標値に対応した
座標値zは、検査領域D1 〜D4 の両側の一対の光切断
線の座標値に基づいて補間演算により求めることができ
る。なお、基準平面はコンベアCの送りによっては変化
せず、基準平面の傾きは主として光源3やTVカメラ4
のコンベアCに対する位置関係により生じるものと仮定
している。物体Sの大きさはおおよそわかっているか
ら、コンベアCの送り速度とCCD素子1の撮像の時間
間隔Tとの関係により、物体Sの表面に最初のスリット
光が照射されてからすべての物体Sがすべてのスリット
光を通過するまでの時間に基づいて、画像を取り込む枚
数を設定しておく。また、図示しないセンサにより物体
Sの先頭位置が最初のスリット光付近に到達したことを
検出し、検出時点から所定枚数の画像を取り込むように
する。
【0030】上記手順をまとめると、図6のようにな
る。まず、物体Sの先頭位置がセンサを通過すると、画
像を取り込む枚数iを1に初期化し(S1)、TVカメ
ラ4による撮像を開始する(S2)。また、CCD素子
1からの各画素の濃度を求めるために、まずy座標を初
期化し(S3)、物体Sの表面に形成される光切断線の
像x1 ′〜x4 ′の番号(j)を1に設定しておく(S
4)。こうしてCCD素子1の各画素の濃度をx方向に
順次読み込み、濃度の極大値か否かを判断する(S
5)。ただし、濃度の極大値の判定は検査領域D1 〜D
4 の範囲内でのみ行ない、また各検査領域D1 〜D4
中で得られた光切断線は、その検査領域D1 〜D4 を規
定した基準平面上の光切断線を形成するスリット光に対
応するものとみなされる。したがって、検査領域D1
4 の中に光切断線の像x1 ′〜x4 ′を検出すること
ができないときには物体Sの高さが測定可能な範囲を超
えているものと判断し、エラーの処理を行なえばよい。
なお.測定可能な物体Sの高さは5VT tanγ程度であ
って、光源3の間隔が大きいほど測定可能な高さは大き
くなる。
【0031】濃度が極大になれば、その画素の座標値X
を求め(S6)、また同時に実空間でのz方向の座標値
zを求め、このときの(x,y)の座標値に対応する基
準平面の座標値zを求める。ここに、物体Sの高さを測
定するときには、検査領域D 1 〜D4 を求める必要がな
いから座標値Xはメモリ6に格納しない。物体Sの表面
について求めた座標値zから基準平面の座標値zを減算
すれば、それが物体Sの高さになる。このようにして求
めた物体Sの高さは(x,y)の座標値とともにメモリ
6に格納される(S7)。その後、像x1 ′〜x4 ′の
番号(j)を1だけ増やして(S8)、番号(j)が4
以内かどうかを判定し(S9)、4番目の像x4 に達し
ていなければステップS4〜S9を繰り返す。
【0032】ステップS11において番号(j)が4を
超えるとy座標を1だけ増やし(S10)、最終行(=
M)になるまで(S11)ステップS4〜S11を繰り
返す。このようにして、CCD素子1の全画素について
光切断線の像x1 ′〜x4 ′の座標値Xおよび光切断線
の座標値zをメモリ6に格納することができる。つま
り、物体Sに形成された光切断線の各点の座標値を求め
ることができる。
【0033】物体Sの表面の全面にわたる計測には、複
数枚の画像を撮像する必要があるから、枚数iを1だけ
増やし(S12)、あらかじめ設定してある枚数Nを超
えたか否かを判定し(S13)、超えていると処理を終
了する。本実施形態の処理では物体SをVTの間隔で光
切断することになり、コンベアCの移動方向におけるス
リット光の間隔は5VTであるから、たとえば物体Sの
先頭に最初にスリット光が照射されてから6枚目の画像
で物体Sの先頭に次のスリット光が照射されることにな
る。つまり、物体Sの大きさにもよるが、最小では5枚
の画像によって物体Sの表面全体を計測することにな
る。
【0034】(実施形態2)実施形態1では、光源3を
コンベアCの送り速度VとCCD素子1の撮像の時間間
隔Tとの積VTの整数倍に設定していたが、本実施形態
では光源3の間隔をVTの非整数倍である有理数倍に設
定しているものである。具体的には7VT/4に設定し
てある。複数枚の画像を取り込むときに、各画像は物体
SがVTずつずれた状態を撮像しているのに対して、光
切断線の位置がVTの整数倍(2倍)からVT/4だけ
ずれていることにより、たとえば物体Sの先頭がいずれ
かの光切断線に一致する画像が得られてから8枚後の画
像によって物体Sの先頭がいずれかの光切断線に一致す
る画像が得られることになる。つまり、7枚の画像があ
れば光切断線と物体Sとのすべての位置関係を撮像する
ことができる。このことによって、物体SをコンベアC
の移動方向においてVT/4の間隔で光切断することに
なる。つまり、1個の光源3を用いる場合や、VTの整
数倍の間隔で光源3を配置しているときには、物体Sを
光切断する分解能はVTになるが、本実施形態ではVT
/4になり、分解能が4倍に向上することになる。ただ
し、この分解能を得るには最低4個の光源3が必要であ
る。
【0035】本実施形態の説明から容易にわかるよう
に、光源3の間隔はVTの整数倍に対してVTの1より
小さい有理数倍だけずらしておくと、分解能を高めるこ
とが可能である。いま、i,j,kを自然数とするとき
に、光源3の間隔を次式のように設定する。 {i±(j/k)}VT ただし、j≠kであって、j/kは約分可能なときには
分母と分子の最大公約数で約分するものとする。また、
i±(j/k)は仮分数の形にしてあるものとする。そ
こで、j/kを約分し、i±(j/k)を仮分数で表す
とJ/Kという形になるものとする。このときのKは光
源3の必要十分な個数になる。つまり、光源3をK個よ
り多く設けても分解能が向上しない個数である。また、
分解能は(1/K)VTになり、その分解能を得るため
のTVカメラ4による撮像の回数はJ回になる。上述の
例では、(7/4)VTであるから、光源3の個数が4
個であり、分解能が1/4になるのである。また、TV
カメラ4による撮像回数は1つの物体Sについて7回に
なる。
【0036】(実施形態3)実施形態1においては、検
査領域D1 〜D4 を基準平面に形成された光切断線の像
1 〜x4 に基づいて設定していたが、本実施形態は、
検査領域D1 〜D4の設定方法を変更したものである。
ただし、本実施形態では複数個の同種の物体Sが順にコ
ンベアCの上を搬送され、かつ各物体Sはy方向におけ
る位置ずれがほとんどなく、かつ回転移動もほとんどな
いものとしてある。このような条件は、たとえば、コン
ベアCにパレットが取り付けられ、パレットの定位置に
物体Sが装着されているような場合に相当する。また、
本実施形態は物体Sが標準となる物体Sの高さに対して
大幅にずれがないか否かを検出するような目的に用いる
ことができる。たとえば、物体Sに異物が付着していな
いかなどを検査する際に用いることができる。
【0037】本実施形態では、実施形態1と同様にして
基準平面に形成した光切断線の座標値を求め、検査領域
1 〜D4 を設定する。次に、異物の付着していないこ
とがわかっている標準となる物体Sに対してスリット光
を照射することにより、図7に示すような光切断線の像
1 ′〜x4 ′を形成する。ここで、物体Sに対応する
部位では像x1 ′〜x4 ′が偏移しているから、像
1 ′〜x4 ′が偏移している部位について検査領域D
1 ′〜D4 ′も偏移させるように補正する(図では左向
きに偏移することになる)。この補正は検査領域D1
4 を設定したときと同様に光切断線の像x1 ′〜
4 ′に対して所定画素分だけずれるようにしてある。
ただし、1つの検査領域D1 ′〜D4 ′は光切断線の像
1 ′〜x4 ′によって分割されず一つの連続領域を形
成する。検査領域D1 ′〜D4 ′をこのように補正する
と、物体Sの表面の異物の付着などを検査する際に、物
体Sの高さ寸法を計測する場合と同程度の高さ寸法の異
物まで検出が可能になり、測定範囲のダイナミックレン
ジが向上するのである。他の構成および動作は実施形態
1と同様である。
【0038】(実施形態4)本実施形態は物体Sの形状
を考慮して検査領域D1 ′〜D4 ′を設定するものであ
る。いま、図8(a)に示すように、標準となる物体
(表面に変形や異物の付着がない物体)Sの上面がy方
向の正の向きに上り傾斜しているものとする。このと
き、光切断線の像x1 ′〜x4 ′は図8(b)のように
Y方向の正の向きにおいてX方向の負の向きに斜めに傾
いた直線になる。このように一様な傾きを持つ直線の像
1 ′〜x4 ′が得られるときには、この像x1 ′〜x
4 ′が図8(c)のようなY方向の直線となるように光
源3またはTVカメラ4の向きを調節するのである。以
後の処理は実施形態3と同様に光源3またはTVカメラ
4の向きを調節した後の像x1 ′〜x4 ′に基づいて検
査領域D1 ′〜D4 ′を設定し、異物の高さ寸法を測定
することになる。
【0039】物体Sが上述のような形状であるときに、
基準平面に形成された光切断線の像x1 〜x4 から一定
画素幅の検査領域D1 〜D4 を設定すると、物体Sの各
部位で異物の高さ寸法を測定できる範囲が異なることに
なる。つまり、物体Sの高さ寸法の大きい部位では高さ
寸法の小さい部位に比べて高さ寸法の測定可能範囲が小
さくなるのであるが、本実施形態のように物体Sの形状
に合わせて物体Sの上に形成される光切断線の像x1
〜x4 ′がY方向(つまり基準軸)に平行になるように
光源3やTVカメラ4の向きを調節することにより、異
物の高さ寸法を測定できる範囲がどの部位でも等しくな
るのである。
【0040】(実施形態5)上述の各実施形態では光源
3からスリット光を照射する例を示したが、本実施形態
はスポット光を物体Sに照射し、しかもスポット光はy
方向だけではなくx方向にも走査可能なものを用いる場
合の例を示す。このような光源3としては、レーザ光を
互いに直交する振動軸を持つ2枚の振動ミラーや互いに
直交する回転軸を持つ2個のポリゴンミラーを用いるも
のがある。
【0041】基本的な考え方は実施形態4と同様であっ
て、標準となる物体Sの形状に応じて物体Sの表面の光
切断線に対する像x1 ′〜x4 ′が直線になるように、
光スポットの位置を補正するのである。たとえば、図9
(a)のようにy方向において厚みが波型に変化する物
体Sに対して、y方向の一直線上で光スポットを走査し
たりスリット光を照射したりすれば、図9(b)のよう
に光切断線の像x1 ′〜x4 ′が波型になる。これに対
して、本実施形態では、標準となる物体Sの光切断線の
像x1 ′〜x4 ′に基づいて光スポットの位置を修正
し、図9(c)のように光切断線の像x1 ′〜x4 ′を
Y方向(つまり基準軸)に平行な直線となるようにす
る。
【0042】実施形態4の技術では、物体Sの高さ寸法
がy方向において一様に傾斜している場合にしか適用で
きなかったが、本実施形態の技術は、物体Sの高さ寸法
が不規則に変化するような場合でも対応可能となる。 (実施形態6)上述の各実施形態ではTVカメラ4を1
台だけ用いた例を示したが、本実施形態では図10に示
すように、2台のTVカメラ4a,4bを用いる例を示
す。両TVカメラ4a,4bは、物体Sとの間にビーム
スプリッタなどを介在させて視野および光軸を一致させ
るのが処理上は望ましいが、両TVカメラ4a,4bに
より得た画像を両TVカメラ4a,4bの位置に基づい
て修正すれば視野および光軸を一致させる場合と同様の
処理が可能である。ここでは、2個の光源3を用いてお
り、両光源3はx方向の間隔が(7/4)VT(Vはコ
ンベアCの送り速度、TはTVカメラ4a,4bによる
撮像の時間間隔)に設定されているものとする。また、
TVカメラ4a,4bの撮像のタイミングはT/2だけ
ずらしてあるものとする。つまり、TVカメラ4a,4
bによって物体SがVT/2ずつ進んだ画像を撮像する
ことができる。つまり、実施形態2の半分の時間間隔で
撮像しているから、2個の光源3で4個の光源3を用い
た場合と同じ分解能を得ることができる。また、光切断
線の本数が2本になるから、TVカメラ4a,4bの視
野を狭くすることができる。逆に言えば、TVカメラ4
a,4bが実施形態2のTVカメラ4と同じ広さの視野
を持つものとすれば、光切断線の像x1 〜x4 ,x1
〜x4 ′の受光面上での移動距離を実施形態2の略2倍
にとることができ、測定精度を高めることができる。
【0043】ところで、両TVカメラ4a,4bの撮像
のタイミングは、同期信号とシャッタタイミングとの一
方を制御することで変えることができる。同期信号はC
CD素子1で撮像する画面の複数フィールドごとに1回
発生する信号である。つまり、物体Sが所定位置を通過
してから各TVカメラ4a,4bで撮像を開始するタイ
ミングにより同期信号の相対的な時間差が決定される。
しかして、同期信号の発生から何フィールド目の画像を
取り込むかを一定に保ち、同期信号の発生タイミングを
T/2だけずらすようにするか、あるいは同期信号の発
生タイミングは等しくしておき、T/2だけ時間のずれ
たフィールドの画像を取り込むかによって、両TVカメ
ラ4a,4bの画像の撮像タイミングをT/2だけずら
すことができるのである。ここに、シャッタとしては電
子シャッタを用いるものとし、CCD素子1からの読出
タイミングによりシャッタタイミングを決めている。
【0044】(実施形態7)本実施形態は、図11に示
すように、4個の光源3a,3bを備えるものである
が、実施形態6と同様に2台のTVカメラ4a,4bを
設けてある。光源3a,3bは互いに異なる色(たとえ
ば、赤と青)のスリット光を物体Sに照射し、各TVカ
メラ4a,4bでは光源3a,3bの一方の色のみを透
過させるフィルタFa,Fbを前方に備えている。した
がって、TVカメラ4aでは光源3aにより形成された
光切断線がフィルタFaを通して撮像され、TVカメラ
4bでは光源3bにより形成されたフィルタFbを通し
て光切断線が撮像されることになる。ここで、光源3
a,3bの間隔は(7/4)VTに設定されている。こ
の構成でも実施形態6と同様に2台のTVカメラ4a,
4bによる撮像のタイミングはT/2だけずらしてあ
る。したがって、両TVカメラ4a,4bにより得た画
像を組み合わせるとVT/4の分解能で物体Sの各部位
の高さ寸法を求めることができる。ここにおいて、上記
構成では各TVカメラ4a,4bでは2本ずつの光切断
線の像x1 ′,x3 ′とx2 ′,x4 ′が得られ、各T
Vカメラ4a,4bで得られる像x1 ′,x3 ′と
2 ′,x4 ′は光源3a,3bを(14/4)VTの
間隔で配置したものになるから、TVカメラ4a,4b
として実施形態2のTVカメラ4と同じ仕様のものを用
いるものとし、基準平面からTVカメラ4a,4bまで
の距離も実施形態2と等しいものとすれば、本実施形態
では検査領域D1 〜D4 を約2倍に設定することができ
る。つまり実施形態2に比較すると高さ寸法の測定範囲
が約2倍になるのである。他の構成および動作は実施形
態6と同様である。
【0045】(実施形態8)本実施形態は、図12に示
すように、VT/4の間隔で配置した各光源3a〜3d
にそれぞれ異なる光色(たとえば、赤、青、緑、紫)の
ものを用いた例であって、上述の各実施形態ではTVカ
メラ4,4a,4bとしてモノクロカメラを用いること
ができるのに対して、本実施形態では1台のカラーのT
Vカメラ4cを画像入力装置として用いている。基本的
な原理は実施形態7と同様である。
【0046】ここに、光源3a〜3dの光色の条件は、
TVカメラ4cの画像信号を色別に出力すると、4色の
うちの3色は独立した画像信号として取り出すことがで
き、残りの1色は複数の画像信号に取り出すことができ
ることである。つまり、上述の光色では赤、青、緑はT
Vカメラ4cの3色の画像信号として独立して取り出す
ことができ、紫は赤色の信号と青色の信号とに現れるこ
とになる。
【0047】TVカメラ4cからの各色の画像信号は、
図13のようになり、図13(a)に示す赤色の画像
と、図13(c)に示す青色の画像とには紫色の光切断
線が現れて2本ずつの光切断線の像xr,xpとxb,
xpが得られることになる。また、緑色の画像には図1
3(b)のように緑色の1本の光切断線の像xgが現れ
る。赤色と青色との画像における紫色の光切断線の像x
pは、各光源3a〜3dの光出力が等しくかつ物体Sの
各色に対する反射率が等しければ、赤色や青色の像x
r,xbとは濃度によって識別することができる。
【0048】ここに、4本の光切断線はVT/4の間隔
で形成され、TVカメラ4cの撮像の時間間隔はTであ
るから物体SをVT/4の分解能で計測することができ
る。緑色の画像では光切断線の像xgが1本しか形成さ
れないから、緑色については高さ寸法の計測範囲を広く
とることができ、また、赤色や青色の画像では2本の光
切断線の像xr,xpあるいはxb,xpが形成される
が、高さ寸法の計測範囲は光切断線をVT/2の間隔で
形成したときの計測範囲以上になる。
【0049】(実施形態9)本実施形態は、図14に示
すように、物体Sの上に比較的大きな段差Stが形成さ
れている場合の例である。このような形状の物体Sで
は、物体Sに対して片側からスリット光を照射すると、
突部Spにより死角が生じて段差Stの形状を正確に測
定することができないものである。
【0050】そこで、実施形態では物体Sの搬送方向に
直交する面に対して両側に4個ずつの光源3e,3fを
設けてある。各4個の光源3e,3fはそれぞれ赤色と
青色との光源であって、基準平面上では一組ずつの光源
3e,3fがそれぞれ同じ位置に光切断線を形成するよ
うに配置されている。各4個の光源3e,3fのそれぞ
れの間隔は実施形態1、2に準じて設定される。また、
光源3e,3fは物体Sの搬送方向に直交しTVカメラ
4cの光軸を含む平面に対して対称となるように配列さ
れている。TVカメラ4cにはカラーのものを用いる。
【0051】このような構成を採用すれば、段差Stが
形成されていることにより赤色と青色との光源3e,3
fの一方の死角になってスリット光が照射されない部位
であっても他方は照射されるから、死角が形成されるこ
となく物体Sの高さを計測することができる。また、ど
ちらの光源3e,3fからの光かは光色によって識別さ
れる。他の構成および動作は実施形態1、2と同様であ
る。
【0052】(実施形態10)本実施形態は、図15に
示すように、光源3e,3fを実施形態9と同様に配列
し、実施形態6と同様に2台のTVカメラ4a,4bを
配置したものである。ただし、光源3e,3fは異なる
光色である必要はなく、同色のものを用いることができ
る。どちらの光源3e,3fからの光であるかを区別す
るために、本実施形態では光源3e,3fを交互に点灯
させ、かつ各光源3e,3fごとに異なるTVカメラ4
a,4bで撮像した像を用いる。本実施形態は、どちら
の光源3e,3fにより形成される光かを区別する構成
が実施形態9と異なるが、他の構成および動作は実施形
態9と同様である。
【0053】(実施形態11)本実施形態は、図16に
示すように、物体SとTVカメラ4との間の光路上にT
Vカメラ4に設けたCCD素子1の受光面上に所定の高
さ範囲に存在する光切断線の像x1 ′〜x4 ′のみが形
成されるようにミラーMa〜Mdを設けたものである。
つまり、光切断線の形成される高さ範囲が所定の範囲内
であるときにのみ光切断線の像x1 ′〜x4 ′がCCD
素子1の受光面に形成されるようにミラーMa〜Mdの
位置関係が設定されている。CCD素子1の受光面に光
切断線の像x1 ′〜x4 ′を形成することができる高さ
範囲をh1 〜h2 (h1 >h2 )とし、高さがh1 から
2 に変化したときにCCD素子1の受光面上で像
1 ′〜x4 ′が移動する画素数をqとすれば、高さに
対する分解能は、次式で表される。 (h1 −h2 )/q ミラーMa〜Mdがない場合には、同じ画素数でより広
い高さ範囲に対応することになり分解能は悪くなる。要
するに、特定の高さ範囲の計測を行なう場合にはミラー
Ma〜Mdを用いることによってより高い精度で計測す
ることができるのである。他の構成および動作は実施形
態1、2と同様である。
【0054】(実施形態12)本実施形態は、図17に
示すように、実施形態11の構成において、物体SとT
Vカメラ4との間の光路上に位相板7a〜7cを挿入し
たものである。各位相板7a〜7cは屈折率の異なるガ
ラス板であって、ミラーMa〜Mdを用いることによる
光路長の差を吸収し、各光切断線とTVカメラ4aとの
光路長を光学的にほぼ等しくし、これによって各光切断
線のピントのずれを抑制している。他の構成および動作
は実施形態11と同様である。
【0055】(実施形態13)本実施形態は、図18に
示すように、実施形態1、2の構成において、TVカメ
ラ4と物体Sとの間の光路上に凸面鏡8を配置したもの
である。つまり、光切断線を凸面鏡8を通してTVカメ
ラ4に入射させるのである。この構成ではTVカメラ4
の視野を広げることができる。
【0056】(実施形態14)本実施形態は、図19に
示すように、実施形態2の構成において、TVカメラ4
とは別に基準平面までの距離を測定する変位センサ9を
設けたものである。変位センサ9は、光学的な三角測量
法を用いたセンサ(ビーム光を照射しPSDのような位
置センサを用いて三角測量法の原理によって基準位置か
らの距離を求めるセンサ)を用いるのが望ましい。
【0057】変位センサ9はコンベアCの送り方向にお
ける特定位置で基準平面の変位を連続的に検出してお
り、この変位センサ9で検出した変位は基準平面の振動
成分に相当するから、光切断線を用いて求めた基準平面
までの距離を変位センサ9で検出した変位分だけ補正
し、補正後の基準平面までの距離とTVカメラ4で撮像
した光切断線の像に基づく物体Sまでの距離とから、物
体Sの高さ寸法を求めるようにする。つまり、光切断線
により計測した物体Sの高さ寸法からコンベアCでの搬
送に伴う振動成分を除去したことになり、物体Sの高さ
寸法をより正確に検出することができる。
【0058】(実施形態15)本実施形態は、図20に
示すように、実施形態2の構成において、スポット光を
基準平面に照射する光源3gを追加したものである。光
源3gからの光ビームは他の光源3により形成されるス
リット光を含む平面と平行であってxz平面に平行な面
内に含まれる。また、光源3gからの光ビームにより形
成される光スポットは光切断線とは異なる位置に形成さ
れるようにしてある。
【0059】原理の説明から明らかなように、光源3g
からの光により形成される光スポットをTVカメラ4で
検出することによって三角測量法により光スポットの形
成されている部位のz方向の距離を計測することができ
る。そこで、本実施形態では光切断線を用いた計測時に
同時に光スポットによる計測も行なうのである。実施形
態2と同様に、まず基準平面について光切断線での計測
を行なう。
【0060】次に、光切断線を物体Sに形成して計測を
行なう際に光スポットによる基準平面の計測も同時に行
なう。基準平面について、光スポットが形成されている
部位のY座標は既知であるから、このY座標の上で濃度
が極大値となるX方向の座標値を求め、この座標値に基
づいて基準平面のz方向の座標値zを求める。TVカメ
ラ4による撮像の時間間隔はTであるから、光スポット
により計測したz方向の座標値zのx方向における分解
能はVTであり、これは光切断線による高さ計測のx方
向における分解能の4倍になる(つまり分解能は低
い)。そこで、光スポットにより求めた座標値zをx方
向において補間する。これによって、物体Sの各位置に
形成されている光切断線の位置での基準平面の座標値z
の変動成分を求めたことになるから、光切断線を用いて
測定した元の基準平面と光スポットにより求めた基準平
面との差分を物体Sについて求めた高さ寸法から除去す
れば、基準平面の変動成分を除去してより正確に物体S
の高さ寸法を求めることができる。ここにおいて、本実
施形態では実施形態2と同様に光切断線はy方向に形成
されているものとしてあり、したがって、光スポットに
より求めたx方向の各位置での基準平面の座標値zは、
1本の光切断線について同じ値を用いるものとする。
【0061】なお、通常は光切断線のy方向の長さは物
体Sのy方向の幅よりも広く設定しているから、物体S
の計測中に光切断線の端部で基準平面に形成されている
部分から基準平面の高さ寸法を求めるようにしても基準
平面の振動成分を検出することが可能である。
【0062】
【発明の効果】請求項1の発明は、光源からの光により
物体の表面上に光切断線を形成し、画像入力装置を用い
て光切断線を撮像することにより三角測量法を用いて物
体までの距離を求める3次元形状計測方法において、画
像入力装置の受光面に形成される光切断線の像に交差す
る方向に画素の濃度を順次読み出すとともに、読み出し
順で前後の画素の濃度の大小を比較することにより濃度
が極大になる画素を求め、濃度が極大になる画素の上記
受光面上での位置に基づいて物体までの距離を求めた
後、求めた距離をメモリに格納するのであり、画像入力
装置により撮像した光切断線の像をフレームメモリに格
納してから物体までの距離を求めるのではなく、画像入
力装置から画素の濃度を読み出すとともに物体までの距
離を求め、求めた距離をメモリに格納することができる
から、フレームメモリが不要になってメモリ量を低減す
ることができるという利点があり、しかもフレームメモ
リに対する書込や読出の時間が不要になって処理時間を
短縮することができるという利点がある。
【0063】請求項2の発明のように、複数本の光切断
線を基準平面上で互いに平行かつ一定間隔になるように
形成し、基準平面上で物体を光切断線に交差する方向に
搬送し、基準平面上での光切断線の間隔は、画像入力装
置による撮像の時間間隔と物体の搬送速度との積の有理
数倍であって非整数倍になるように設定し、この倍数を
分数で表し分母と分子とを最大公約数で割って約分した
形としたときの分母を光切断線の本数とすれば、画像入
力装置による撮像の時間間隔の間に物体が進む距離に対
して光切断線の本数分の1の分解能で物体の搬送方向に
おける各部位の距離を計測することができるから、比較
的高速で搬送される物体でも精度のよい距離計測が可能
になるという利点を有する。
【0064】請求項3の発明のように、複数本の光切断
線を基準平面上で互いに平行かつ一定間隔になるように
形成し、基準平面上に載置された標準となる物体に形成
した光切断線を基準として、隣接する光切断線に重なら
ない範囲で検査領域を設定し、この検査領域内の光切断
線に基づいて物体までの距離を求めるようにすると、検
査領域の設定によって基準平面上での光切断線と物体上
での光切断線との対応付けが容易になって両者の差から
物体の高さを容易に求めることができ、しかも、物体の
形状に合わせて検査領域を設定することにより標準とな
る物体に対する高さの変化の検出範囲(つまりダイナミ
ックレンジ)を大きくとることが可能になるという利点
を有する。
【0065】請求項4の発明のように、上記光源がスリ
ット光を形成する光源であって、標準となる物体の表面
が光切断線の長手方向に一定角度で傾斜しているときに
は、画像入力装置の受光面に形成される光切断線の像が
上記受光面の基準軸の方向に一致するように光源と画像
入力装置との相対位置を設定すると、画像入力装置の受
光面上では光切断線の像が基準軸の方向に沿うことによ
って、物体の高さ変化を抽出する処理が簡単になる。
【0066】請求項5の発明のように、上記光源がスポ
ット光を走査する光源であって、標準となる物体の表面
が光切断線の長手方向に凹凸を有するときには、画像入
力装置の受光面に形成される光切断線の像が上記受光面
の基準軸の方向に一致するようにスポット光を移動させ
ると、請求項4の発明と同様に、画像入力装置の受光面
上で光切断線の像が基準軸の方向に沿うことによって、
物体の高さ変化を抽出する処理が簡単になり、しかも比
較的複雑な形状の物体でも適用可能になるという利点が
ある。
【0067】請求項6の発明のように、複数本の光切断
線を基準平面上で互いに平行かつ一定間隔になるように
形成し、画像入力装置を複数台設けるとともに、各画像
入力装置の撮像のタイミングを一定時間だけずらすよう
にすれば、比較的少ない本数の光切断線で高い分解能を
得ることができるという利点がある。請求項7の発明の
ように、複数本の光切断線を基準平面上で互いに平行か
つ一定間隔になるように形成し、各光切断線は複数の光
色とし、各光色の光を個別に通過させるフィルタを設け
た複数の画像入力装置により光色の異なる各光切断線を
個別に撮像すれば、各画像入力装置で撮像する光切断線
の間隔を比較的長くとって各画像入力装置で撮像した画
像に対する処理時間を比較的長く取ることができる。つ
まり、各画像入力装置で撮像した画像を個別に処理すれ
ば低速の処理装置でも処理が可能になる。また、光切断
線の間隔が長いことによって物体の高さの変化を検出で
きる範囲が広くなる。
【0068】請求項8の発明のように、複数本の光切断
線を基準平面上で互いに平行かつ一定間隔になるように
形成し、各光切断線は互いに異なる複数の光色とし、カ
ラーTVカメラよりなる画像入力装置により撮像した光
切断線を色信号別に取り出して距離を求めるようにすれ
ば、各色信号別に個別に処理することで低速の処理装置
でも処理が可能になる。また、各色の光切断線の間隔を
長くすることができ物体の高さの変化を検出できる範囲
が広くなる。
【0069】請求項9の発明のように、基準平面に対し
て斜めに交差する方向から光を照射することにより光切
断線を形成するとともに、基準平面に直交する方向の光
軸を有する画像入力装置により光切断線を撮像する3次
元形状計測方法であって、画像入力装置の光軸を含み光
切断線に沿った平面の両側に配置した光源から互いに異
なる光色の光を照射することにより光切断線を形成し、
カラーTVカメラよりなる画像入力装置により撮像した
光切断線を色信号別に取り出して距離を求めるようにす
れば、物体に段差などがあり一側から光を照射しても死
角になって光切断線が形成されないような面が存在する
ときでも、両側から光を照射することで死角が形成され
なくなる。
【0070】請求項10の発明のように、基準平面に対
して斜めに交差する方向から光を照射することにより光
切断線を形成するとともに、基準平面に直交する方向の
光軸を有する画像入力装置により光切断線を撮像する3
次元形状計測方法であって、画像入力装置の光軸を含み
光切断線に沿った平面の両側に配置した光源から交互に
光を照射することにより光切断線を形成し、1台の画像
入力装置により撮像した光切断線を上記平面に対する各
側からの光別に取り出して距離を求めるようにすれば、
物体に段差などがあり一側から光を照射しても死角にな
って光切断線が形成されないような面が存在するときで
も、両側から光を照射することで死角が形成されなくな
る。請求項9の発明と請求項10の発明との相違は、各
側からの光による光切断線を区別するために、色を用い
るか時間を用いるかの相違である。
【0071】請求項11の発明のように、複数本の光切
断線を基準平面上で互いに平行かつ一定間隔になるよう
に形成し、各光切断線により測定すべき距離の範囲に応
じて画像入力装置の受光面上での光切断線の像の移動幅
を可及的に大きくとれるように配置したミラーを通して
光切断線を画像入力装置で撮像するようにすれば、画像
入力装置の受光面の限られた面積内で物体までの距離の
変化に対する光切断線の移動量をできるだけ大きくとる
ことができ、物体までの距離の変化を検出する分解能が
高くなる。
【0072】請求項12の発明のように、各光切断線か
ら画像入力装置までの光路長をほぼ等しくする光路長調
節手段を設けると、各光切断線の像をピントが合うよう
に受光面上に結像させることができ、物体までの距離の
変化の検出精度を高めることができる。請求項13の発
明のように、複数本の光切断線を基準平面上で互いに平
行かつ一定間隔になるように形成し、光切断線に直交す
る面内で湾曲した凸面鏡を通して光切断線を画像入力装
置で撮像すると、画像入力装置の視野を広げることがで
きる。
【0073】請求項14の発明のように、物体を基準平
面上で光切断線に交差する方向に搬送し、基準平面まで
の距離の時間変化に基づいて基準平面の振動成分を検出
し、光切断線により求めた距離の計測値から上記振動成
分による基準平面の距離変化分を除去して距離を求める
ようにすれば、搬送中の物体の振動による高さ変化を除
去することができ、より高い精度で物体までの距離を求
めることができる。
【0074】ここに、振動成分は、請求項15の発明の
ように、基準平面までの距離を求めるように別途に設け
た変位センサにより検出したり、請求項16の発明のよ
うに、基準平面上に光スポットを形成し上記光スポット
を光切断線とともに画像入力装置で撮像することにより
求めた基準平面までの距離により検出したり、請求項1
7の発明のように、物体に光切断線を形成しているとき
に基準平面上に形成された部分の光切断線に基づいて求
めた基準平面までの距離により検出したりすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成を示すブロック図である。
【図2】実施形態1の光学系を示す斜視図である。
【図3】実施形態1の基準平面に対する画像を示す図で
ある。
【図4】実施形態1の物体に対する画像を示す図であ
る。
【図5】実施形態1の動作説明図である。
【図6】実施形態1の動作説明図である。
【図7】実施形態3の物体に対する画像を示す図であ
る。
【図8】実施形態4の動作説明図である。
【図9】実施形態5の動作説明図である。
【図10】実施形態6の光学系を示す斜視図である。
【図11】実施形態7の光学系を示す斜視図である。
【図12】実施形態8の光学系を示す斜視図である。
【図13】同上の画像を示す図である。
【図14】実施形態9の光学系を示す斜視図である。
【図15】実施形態10の光学系を示す斜視図である。
【図16】実施形態11の光学系を示す概略図である。
【図17】実施形態12の光学系を示す概略図である。
【図18】実施形態13の光学系を示す概略図である。
【図19】実施形態14の光学系を示す斜視図である。
【図20】実施形態15の光学系を示す斜視図である。
【図21】本発明の原理説明図である。
【図22】本発明の原理説明図である。
【符号の説明】
1 CCD素子 2 受光光学系 3 光源 3a〜3g 光源 4 TVカメラ 4a〜4c TVカメラ 5 位置演算部 6 メモリ 7a〜7c 位相板 8 凸面鏡 9 変位センサ Fa,Fb フィルタ Ma〜Md ミラー
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年3月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】(実施形態7)本実施形態は、図11に示
すように、4個の光源3a,3bを備えるものである
が、実施形態6と同様に2台のTVカメラ4a,4bを
設けてある。光源3a,3bは互いに異なる色(たとえ
ば、赤と青)のスリット光を物体Sに照射し、各TVカ
メラ4a,4bでは光源3a,3bの一方の色のみを透
過させるフィルタFa,Fbを前方に備えている。した
がって、TVカメラ4aでは光源3aにより形成された
光切断線がフィルタFaを通して撮像され、TVカメラ
4bでは光源3bにより形成されたフィルタFbを通し
て光切断線が撮像されることになる。ここで、光源3
a,3bの間隔は(7/4)VTに設定されている。し
たがって、両TVカメラ4a,4bにより得た画像を組
み合わせるとVT/4の分解能で物体Sの各部位の高さ
寸法を求めることができる。ここにおいて、上記構成で
は各TVカメラ4a,4bでは2本ずつの光切断線の像
1 ′,x3 ′とx2′,x4 ′が得られ、各TVカメ
ラ4a,4bで得られる像x1 ′,x3 ′とx 2 ′,x
4 ′は光源3a,3bを(14/4)VTの間隔で配置
したものになるから、TVカメラ4a,4bとして実施
形態2のTVカメラ4と同じ仕様のものを用いるものと
し、基準平面からTVカメラ4a,4bまでの距離も実
施形態2と等しいものとすれば、本実施形態では検査領
域D1 〜D4 を約2倍に設定することができる。つまり
実施形態2に比較すると高さ寸法の測定範囲が約2倍に
なるのである

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源からの光により物体の表面上に光切
    断線を形成し、画像入力装置を用いて光切断線を撮像す
    ることにより三角測量法を用いて物体までの距離を求め
    る3次元形状計測方法において、画像入力装置の受光面
    に形成される光切断線の像に交差する方向に画素の濃度
    を順次読み出すとともに、読み出し順で前後の画素の濃
    度の大小を比較することにより濃度が極大になる画素を
    求め、濃度が極大になる画素の上記受光面上での位置に
    基づいて物体までの距離を求めた後、求めた距離をメモ
    リに格納することを特徴とする3次元形状計測方法。
  2. 【請求項2】 複数本の光切断線を基準平面上で互いに
    平行かつ一定間隔になるように形成し、基準平面上で物
    体を光切断線に交差する方向に搬送し、基準平面上での
    光切断線の間隔は、画像入力装置による撮像の時間間隔
    と物体の搬送速度との積の有理数倍であって非整数倍に
    なるように設定し、この倍数を分数で表し分母と分子と
    を最大公約数で割って約分した形としたときの分母を光
    切断線の本数とすることを特徴とする請求項1記載の3
    次元形状計測方法。
  3. 【請求項3】 複数本の光切断線を基準平面上で互いに
    平行かつ一定間隔になるように形成し、基準平面上に載
    置された標準となる物体に形成した光切断線を基準とし
    て、隣接する光切断線に重ならない範囲で検査領域を設
    定し、この検査領域内の光切断線に基づいて物体までの
    距離を求めることを特徴とする請求項1または請求項2
    記載の3次元形状計測方法。
  4. 【請求項4】 上記光源はスリット光を形成する光源で
    あって、標準となる物体の表面が光切断線の長手方向に
    一定角度で傾斜しているときには、画像入力装置の受光
    面に形成される光切断線の像が上記受光面の基準軸の方
    向に一致するように光源と画像入力装置との相対位置を
    設定することを特徴とする請求項1記載の3次元形状計
    測方法。
  5. 【請求項5】 上記光源はスポット光を走査する光源で
    あって、標準となる物体の表面が光切断線の長手方向に
    凹凸を有するときには、画像入力装置の受光面に形成さ
    れる光切断線の像が上記受光面の基準軸の方向に一致す
    るようにスポット光を移動させることを特徴とする請求
    項1記載の3次元形状計測方法。
  6. 【請求項6】 複数本の光切断線を基準平面上で互いに
    平行かつ一定間隔になるように形成し、画像入力装置を
    複数台設けるとともに、各画像入力装置の撮像のタイミ
    ングを一定時間だけずらすことを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2記載の3次元形状計測方法。
  7. 【請求項7】 複数本の光切断線を基準平面上で互いに
    平行かつ一定間隔になるように形成し、各光切断線は複
    数の光色とし、各光色の光を個別に通過させるフィルタ
    を設けた複数の画像入力装置により光色の異なる各光切
    断線を個別に撮像することを特徴とする請求項1または
    請求項2記載の3次元形状計測方法。
  8. 【請求項8】 複数本の光切断線を基準平面上で互いに
    平行かつ一定間隔になるように形成し、各光切断線は互
    いに異なる複数の光色とし、カラーTVカメラよりなる
    画像入力装置により撮像した光切断線を色信号別に取り
    出して距離を求めることを特徴とする請求項1または請
    求項2記載の3次元形状計測方法。
  9. 【請求項9】 基準平面に対して斜めに交差する方向か
    ら光を照射することにより光切断線を形成するととも
    に、基準平面に直交する方向の光軸を有する画像入力装
    置により光切断線を撮像する3次元形状計測方法であっ
    て、画像入力装置の光軸を含み光切断線に沿った平面の
    両側に配置した光源から互いに異なる光色の光を照射す
    ることにより光切断線を形成し、カラーTVカメラより
    なる画像入力装置により撮像した光切断線を色信号別に
    取り出して距離を求めることを特徴とする請求項1また
    は請求項2記載の3次元形状計測方法。
  10. 【請求項10】 基準平面に対して斜めに交差する方向
    から光を照射することにより光切断線を形成するととも
    に、基準平面に直交する方向の光軸を有する画像入力装
    置により光切断線を撮像する3次元形状計測方法であっ
    て、画像入力装置の光軸を含み光切断線に沿った平面の
    両側に配置した光源から交互に光を照射することにより
    光切断線を形成し、1台の画像入力装置により撮像した
    光切断線を上記平面に対する各側からの光別に取り出し
    て距離を求めることを特徴とする請求項1または請求項
    2記載の3次元形状計測方法。
  11. 【請求項11】 複数本の光切断線を基準平面上で互い
    に平行かつ一定間隔になるように形成し、各光切断線に
    より測定すべき距離の範囲に応じて画像入力装置の受光
    面上での光切断線の像の移動幅を可及的に大きくとれる
    ように配置したミラーを通して光切断線を画像入力装置
    で撮像することを特徴とする請求項1または請求項2記
    載の3次元形状計測方法。
  12. 【請求項12】 各光切断線から画像入力装置までの光
    路長をほぼ等しくする光路長調節手段を設けたことを特
    徴とする請求項11記載の3次元形状計測方法。
  13. 【請求項13】 複数本の光切断線を基準平面上で互い
    に平行かつ一定間隔になるように形成し、光切断線に直
    交する面内で湾曲した凸面鏡を通して光切断線を画像入
    力装置で撮像することを特徴とする請求項1または請求
    項2記載の3次元形状計測方法。
  14. 【請求項14】 物体を基準平面上で光切断線に交差す
    る方向に搬送し、基準平面までの距離の時間変化に基づ
    いて基準平面の振動成分を検出し、光切断線により求め
    た距離の計測値から上記振動成分による基準平面の距離
    変化分を除去して距離を求めることを特徴とする請求項
    1または請求項2記載の3次元形状計測方法。
  15. 【請求項15】 上記振動成分は基準平面までの距離を
    求めるように別途に設けた変位センサにより検出するこ
    とを特徴とする請求項14記載の3次元形状計測方法。
  16. 【請求項16】 上記振動成分は基準平面上に光スポッ
    トを形成し上記光スポットを光切断線とともに画像入力
    装置で撮像することにより求めた基準平面までの距離に
    より検出することを特徴とする請求項14記載の3次元
    形状計測方法。
  17. 【請求項17】 上記振動成分は物体に光切断線を形成
    しているときに基準平面上に形成された部分の光切断線
    に基づいて求めた基準平面までの距離により検出するこ
    とを特徴とする請求項14記載の3次元形状計測方法。
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