JP2015175999A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】現像ゴーストの軽減とベタ追従性不良の防止とを両立し、かつ長寿命化対応が可能な画像形成装置を提供する。【解決手段】1つの記録材に形成する画像の画像形成動作時における画像形成開始までの所定期間において、供給バイアス印加部は、絶対値の大きさが現像バイアスよりも小さい供給バイアスを現像剤供給部材に印加し、1つの記録材に形成する画像の画像形成動作時における画像形成開始から画像形成終了までの期間において、供給バイアス印加部は、画像形成開始までの所定期間における供給バイアスとの絶対値の大きさの差が徐々に大きくなるように、現像剤供給部材に供給バイアスを印加することを特徴とする。【選択図】図3

Description

本発明は、画像形成装置に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ等の電子写真装置あるいは静電記録装置(以下、画像形成装置)は、非磁性1成分トナーを用いて静電潜像を可視化するための現像装置を備えている。現像装置としては、従来から、トナーを担持搬送する現像剤担持体としての現像ローラと、現像ローラの周囲に配置され現像ローラにトナーを供給する現像剤供給部材としての供給ローラと、を備えたものが知られている。この現像装置においては、供給ローラと現像ローラとの機械的摺擦によりトナーが摩擦帯電されながら現像ローラに供給される。供給されたトナーは、現像剤規制部材によって、現像ローラ上のトナー層厚が一定量に規制された後、静電潜像担持体である感光体ドラムとの近接領域である現像領域に搬送され、静電潜像をトナー像として可視化する。
現像領域で現像に使用されずに現像ローラ上に残留するトナー(以下、「現像残トナー」という)は、供給ローラとの当接部で供給ローラと現像ローラとの機械的摺擦により現像ローラ上から掻き取られる。それと同時に、供給ローラから現像ローラに対してトナーが供給される。一方、掻き取られたトナーは、供給ローラ内部及びその周囲のトナーと混合される。
従来、このような現像装置において画像形成中の印字パターンによっては、背景部直後のハーフトーン濃度と、ベタ印字直後のハーフトーン濃度とが異なる現象(以下、「現像ゴースト」という)が発生する場合があった。現像ゴーストは印字パターンの違いによるトナー帯電量の差に依って発生し、供給ローラの掻き取り性能が低い場合に発生しやすい。
これに対して、供給ローラの機械的剥ぎ取りを強めるという対応を行うと、現像ゴーストが軽減するものの、現像ローラと供給ローラとの間の機械的摺擦が増加するため、トナー劣化が促進される。トナー劣化、すなわちトナーの表面における外添剤の遊離・埋没が促進されると、凝集度の増加や帯電性能の低下を招き、現像ローラ表面にトナーが融着するトナーフィルミングなどの問題が発生し、現像装置の長寿命化が妨げられる。そのため、機械的摺擦を高める以外の方法で現像ゴーストの発生を抑制することが必要であった。
特開平9−15976号公報
これに対して、現像ローラと供給ローラとの間に電位差を設けるためのバイアスを印加し、静電的な力によって供給ローラから現像ローラへのトナー供給や、現像ローラからのトナー回収を行う方法が一般的に行われている(特許文献1)。特許文献1では非画像形成時に現像ローラにあたる中間ローラ上のトナーを回収するバイアスを印加し、非画像形成時には、中間ローラにトナー層を形成するためのバイアスを印加する制御を行う方法が提案されている。この制御を用いれば確かに非画像形成時にトナー帯電量の上昇が抑制できた。しかし、画像形成時においては、背景色後の現像ローラ上のトナー帯電量が上昇してしまうことがあった。その結果、印字パターンの違いによるトナー帯電量の違いが発生してしまい、現像ゴーストが発生する場合があった。これに対して、画像形成時にも現像ローラ上のトナーが供給ローラへ回収されるバイアス制御を行えば、画像形成時のトナー帯電量上昇も抑制されるが、一方で画像形成時に十分量のトナーが現像ローラ上へ供給さ
れなくなる。その結果、全ベタ画像のような高印字の印刷が行われた場合に、トナー供給量が不足することによる画像抜け(以下、「ベタ追従性不良」という)が発生することがあった。
本発明の目的は、現像ゴーストの軽減とベタ追従性不良の防止とを両立し、かつ長寿命化対応が可能な画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、
記録材に画像を形成する画像形成装置であって、
現像剤を担持し、現像バイアスが印加されることにより、像担持体に形成された静電潜像を現像して、現像剤像を形成する現像剤担持体と、
前記現像剤担持体に現像バイアスを印加する現像バイアス印加部と、
前記現像剤担持体に当接するように設けられ、供給バイアスが印加されることにより、前記現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給部材と、
前記現像剤供給部材に供給バイアスを印加する供給バイアス印加部と、
を備える画像形成装置において、
1つの記録材に形成する画像の画像形成動作時における画像形成開始までの所定期間において、
前記供給バイアス印加部は、絶対値の大きさが現像バイアスよりも小さい供給バイアスを前記現像剤供給部材に印加し、
1つの記録材に形成する画像の画像形成動作時における画像形成開始から画像形成終了までの期間において、
前記供給バイアス印加部は、前記画像形成開始までの所定期間における供給バイアスとの絶対値の大きさの差が徐々に大きくなるように、前記現像剤供給部材に供給バイアスを印加することを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、
記録材に画像を形成する画像形成装置であって、
現像剤を担持し、現像バイアスが印加されることにより、像担持体に形成された静電潜像を現像して、現像剤像を形成する現像剤担持体と、
前記現像剤担持体に現像バイアスを印加する現像バイアス印加部と、
前記現像剤担持体に当接するように設けられ、供給バイアスが印加されることにより、前記現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給部材と、
前記現像剤供給部材に供給バイアスを印加する供給バイアス印加部と、
を備える画像形成装置において、
1つの記録材に形成する画像の画像形成動作時における画像形成開始までの所定期間において、
前記供給バイアス印加部は、絶対値の大きさが現像バイアスよりも小さい供給バイアスを前記現像剤供給部材に印加し、
1つの記録材に形成する画像の画像形成動作時における画像形成開始から画像形成終了までの期間において、
前記現像剤担持体と前記現像剤供給部材との当接部における現像剤に対し、該現像剤を前記現像剤供給部材から前記現像剤担持体に向かわせる付勢力が、徐々に大きくなって作用するように、前記現像バイアス印加部は前記現像剤担持体に現像バイアスを印加し、供給バイアス印加部は前記現像剤供給部材に供給バイアスを印加することを特徴とする。
本発明によれば、トナー劣化を軽減する構成にした場合に発生する現像ゴーストを軽減し、かつベタ追従性不良の発生を防止することができる。これにより、高画質で長寿命対応が可能な画像形成装置を提供できる。
本発明の実施例に係る画像形成装置の概略断面図 本発明の実施例におけるプロセスカートリッジの概略断面図 本発明の実施例1における電圧制御のタイミングチャート 本発明の実施例2における電圧制御のタイミングチャート 本発明の実施例3における電圧制御のタイミングチャート 本発明の実施例4における電圧制御のタイミングチャート 本発明の実施例4において実施例の効果を示すのに使用した実験結果 本発明の実施例5における電圧制御のタイミングチャート バイアスの電位差とトナー付勢力の関係を説明する模式図
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。すなわち、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
<実施例>
[画像形成装置]
図1を参照して、本発明の実施例に係る電子写真画像形成装置(画像形成装置)の全体構成について説明する。図1は、本実施例に係る画像形成装置100の模式的断面図である。本実施例では、画像形成装置の一例として、インライン方式、中間転写方式を採用したフルカラーレーザービームプリンタに本発明を適用した場合について説明する。画像形成装置100は、画像情報に従って、記録材(例えば、記録用紙、プラスチックシート、布など)にフルカラー画像を形成することができる。画像情報は、画像形成装置本体に接続された画像読み取り装置、或いは画像形成装置本体に通信可能に接続されたパーソナルコンピュータ等のホスト機器から、画像形成装置本体に入力される。
画像形成装置100は、複数の画像形成部としてのプロセスカートリッジ7が、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を形成するための画像形成部SY、SM、SC、SKを有する。本実施例では、画像形成部SY、SM、SC、SKは、鉛直方向と交差する方向に一列に配置されている。また、各色用のプロセスカートリッジ7は全て同一形状を有しており、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナーが収容されている。なお、使用頻度の高いブラック用のプロセスカートリッジを、他のプロセスカートリッジよりも大型とする構成としてもよい。
プロセスカートリッジ7は、画像形成装置本体(以下、装置本体)に設けられた装着ガイド、位置決め部材などの装着手段を介して、装置本体に着脱可能となっている。ここで、装置本体とは、画像形成装置100の構成から少なくともプロセスカートリッジ7を除いた装置構成部分のことである。なお、現像装置3が単独で装置本体に着脱可能な構成としても良く、その場合は、画像形成装置100の構成から現像装置3を除いた装置構成部分を装置本体とする場合がある。
感光体ドラム(像担持体)1は、図示しない駆動手段(駆動源)により回転駆動される。感光体ドラム1の周囲にはスキャナユニット(露光装置)30が配置されている。スキャナユニット30は、画像情報に基づきレーザを照射して感光体ドラム1上に静電像(静電潜像)を形成する露光手段である。レーザ露光の書き出しは、主走査方向(記録材12
の搬送方向と直交する方向)では、走査ラインごとにBDと呼ばれるポリゴンスキャナ内の位置信号から行われる。一方で、副走査方向(記録材12の搬送方向)では、記録材12搬送路内のスイッチ(不図示)を起点とするTОP信号から所定の時間だけ遅延させて行われる。これにより、4つのプロセスステーションY、M、C、Kにおいて、常に感光体ドラム1上の同じ位置に対してレーザ露光を行うことができる。
4個の感光体ドラム1に対向して、感光体ドラム1上のトナー像(現像剤像)を記録材12に転写するための中間転写体としての中間転写ベルト31が配置されている。中間転写体としての無端状のベルトで形成された中間転写ベルト31は、全ての感光体ドラム1に当接し、図示矢印B方向(反時計方向)に循環移動(回転)する。中間転写ベルト31の内周面側には、各感光体ドラム1に対向するように、一次転写手段としての4個の一次転写ローラ32が並設されている。そして、一次転写ローラ32に、図示しない一次転写バイアス印加手段としての一次転写バイアス電源(高圧電源)から、トナーの正規の帯電極性とは逆極性のバイアスが印加される。これによって、感光体ドラム1上のトナー像が中間転写ベルト31上に転写(一次転写)される。
また、中間転写ベルト31の外周面側において二次転写手段としての二次転写ローラ33が配置されている。そして、二次転写ローラ33に、図示しない二次転写バイアス印加手段としての二次転写バイアス電源(高圧電源)から、トナーの正規の帯電極性とは逆極性のバイアスが印加される。これによって、中間転写ベルト31上のトナー像が記録材12に転写(二次転写)される。例えば、フルカラー画像の形成時には、上述のプロセスが、画像形成部SY、SM、SC、SKにおいて順次に行われ、中間転写ベルト31上に各色のトナー像が順次に重ね合わせて一次転写される。その後、中間転写ベルト31の移動と同期が取られて記録材12が二次転写部へと搬送される。そして、記録材12を介して中間転写ベルト31に当接している二次転写ローラ33の作用によって、中間転写ベルト31上の4色トナー像は、一括して記録材12上に二次転写される。
トナー像が転写された記録材12は、定着手段としての定着装置34に搬送される。定着装置34において記録材12に熱および圧力を加えられることで、記録材12にトナー像が定着される。その後、トナー像が定着された記録材12は、装置本体上面に設けられた排紙トレーに排出される。
[プロセスカートリッジ]
図2を参照して、本実施例に係る画像形成装置100に装着されるプロセスカートリッジ7の全体構成について説明する。図2は、本実施例におけるプロセスカートリッジ7の感光体ドラム1の長手方向(回転軸線方向)に垂直な断面を模式的に示す断面(主断面)図である。尚、本実施例では、収容している現像剤の種類(色)を除いて、各色用のプロセスカートリッジ7の構成および動作は実質的に同一である。
プロセスカートリッジ7は、感光体ドラム1等を備えた感光体ユニット13と、現像ローラ4等を備えた現像ユニット3とを有する。感光体ユニット13には、図示しない軸受を介して感光体ドラム1が回転可能に取り付けられている。感光体ドラム1は、感光体ドラム駆動手段アとしての駆動モータの駆動力を受けることによって、画像形成動作に応じて図示矢印A方向に回転駆動される。また、感光体ユニット13には、感光体ドラム1の周面上に接触するように、帯電ローラ2、クリーニング部材6が配置されている。帯電ローラ2には、図示しない帯電バイアス印加手段としての帯電バイアス電源(高圧電源)から、感光体ドラム1上に任意の電荷を載せられるのに十分なバイアスが印加される。本実施例では、感光体ドラム1上の電位(帯電電位:Vd)が−500Vとなるように印加するバイアスを設定した。帯電ローラ2によって帯電された感光体ドラム1上には、スキャナユニット30から画像情報に基づきレーザ11が照射され、感光体ドラム1上に静電像
(静電潜像)が形成される。
一方、現像ユニット3は、現像室18aと現像剤収容室18bとを有し、現像剤収容室18bは現像室18aの下方に配置されている。現像剤収容室18bの内部には、現像剤としてのトナー10が収容されている。また、現像剤収容室18bには、このトナー10を現像室18aに搬送するための現像剤搬送部材22が設けられており、図中矢印Gの方向へ回転することによってトナーを現像室18aへと搬送している。なお、本実施例では、トナー10として正規帯電極性が負極性のものを用いており、以下の説明は、負帯電性トナーを用いた場合を前提としている。ただし、本発明で用いることができるトナーは負帯電性トナーに限定されるものではなく、装置構成によっては正規帯電極性が正極性のトナーを用いてもよい。
現像室18aには、感光体ドラム1と接触し、現像駆動手段イとしての駆動モータの駆動力を受けることによって図示矢印D方向に回転する現像剤担持体としての現像ローラ4が設けられている。本実施例では、現像ローラ4と感光体ドラム1とは、対向部(接触部)において互いの表面が同方向に移動するようにそれぞれ回転する。また、現像ローラ4には、現像ローラバイアス印加手段(現像バイアス印加部)としての現像ローラバイアス電源(高圧電源)40から、感光体ドラム1上の静電潜像をトナー像として現像、可視化するのに十分なバイアスが印加される。
現像室18aにはさらに、トナー供給ローラ(以下、供給ローラ)5と、トナー量規制部材(以下、規制部材)8が配置されている。供給ローラ(現像剤供給部材)5は、現像剤収容室18bから搬送されたトナーを現像ローラ4に供給するためのローラであり、規制部材8は、供給ローラ5によって供給された現像ローラ4上のトナーのコート量規制及び電荷付与を行う。供給ローラ5には、供給ローラバイアス印加手段(供給バイアス印加部)としての供給ローラバイアス電源(高圧電源)50からバイアスが印加される。
供給ローラ5は、導電性芯金の外周に発泡体層を形成した弾性スポンジローラであり、現像ローラ4との対向部において、現像ローラ4の周面上に所定の接触部を形成して配設されている。そして、現像駆動手段イとしての駆動モータの駆動力を受けることによって、供給ローラ5は、図示矢印Eの方向に回転する。本実施例においては、現像ローラ4は100rpm、供給ローラ5は200rpmで駆動回転している。また、本実施例で用いた供給ローラ5は、抵抗値が4×10^6Ω、硬度が190gfのものを用いた。ただし、本実施例における供給ローラ5の硬度は、長手幅50mmの平板を供給ローラ5の表面から1mm侵入させたときの荷重を測定した値である。
供給ローラ5によって現像ローラ4に供給されたトナーは、現像ローラ4の矢印D方向への回転によって、規制部材8と現像ローラ4との接触当接部へ進入する。そして、現像ローラ4に担持されたトナーは、現像ローラ4の表面と規制部材8との摺擦により摩擦帯電され、電荷を付与されると同時にその層厚が規制される。規制された現像ローラ4上のトナーは、現像ローラ4の回転により、感光体ドラム1との対向部に搬送され、感光体ドラム1上の静電潜像をトナー像として現像、可視化する。なお、供給ローラ5と現像ローラ4の回転方向が同方向、すなわち、当接部における相対的な移動方向(回転方向)が逆方向となる構成でもよい。
現像ローラ4上の現像領域で現像に使用されずに残留するトナー(現像残トナー)は、現像ローラ4の矢印D方向の回転によって供給ローラ5との接触当接部へ進入する。現像残トナーの一部は、現像ローラ4と供給ローラ5との機械的摺擦および現像ローラ4と供給ローラ5との間の電位差によって供給ローラ5に回収され、供給ローラ5内のトナー及び周囲のトナーと混合される。一方、現像残トナーのうち供給ローラ5に回収されず現像
ローラ4上に残留したトナーは、供給ローラ5との摺擦によって電荷を付与されると同時に、供給ローラ5から新たに供給されたトナーと混合される。
[トナーに働く付勢力]
ここで、供給ローラ5と現像ローラ4の当接部のトナーには、供給ローラ5に印加するバイアスと現像ローラ4に印加するバイアスの大小関係に応じて、トナーを供給ローラ5と現像ローラ4のいずれかの側に付勢する力が働く。図9を参照して、供給ローラ5と現像ローラ4の当接部のトナーに作用する付勢力について説明する。図9は、縦軸を電位、横軸を時間とし、変化する供給ローラバイアスと現像ローラバイアスの種々のパターン(a)〜(f)を示している。
[[バイアスの電位差が一定の場合]]
トナーに働く付勢力の方向が供給ローラ5と現像ローラ4のいずれの方向となるかは、供給ローラ5に印加するバイアスの値から現像ローラ4に印加するバイアスの値を引いた値の極性によって決まる。すなわち、現像ローラバイアスの電位に対する供給ローラバイアスの電位の差が、どちらの極性で形成されているかにより、トナーを付勢する方向が決まる。このバイアス電位差の極性がトナーの正規帯電極性と同極性の場合、トナーを供給ローラ5から現像ローラ4側に付勢する力が当接部のトナーに働く(パターン(b))。逆に、バイアス電位差の極性がトナーの正規帯電極性と逆極性の場合、トナーを現像ローラ4から供給ローラ5側に付勢する力が当接部のトナーに働く(パターン(a))。
具体的には、図9のパターン(a)のように、現像ローラバイアスが−400V、供給ローラバイアスが−300Vの場合、バイアス電位差は(−300V)−(−400V)=+100Vとなり、その極性はプラスとなる。トナーの正規帯電極性がマイナスの場合、バイアス電位差の極性はトナーの正規帯電極性と逆極性となるため、トナーには現像ローラ4から供給ローラ5側に付勢する力が働くことになる。
一方、図9のパターン(b)のように、現像ローラバイアスが−400V、供給ローラバイアスが−500Vの場合、バイアス電位差は(−500V)−(−400V)=−100Vとなり、その極性はマイナスとなる。トナーの正規帯電極性がマイナスの場合、バイアス電位差の極性はトナーの正規帯電極性と同極性となるため、トナーには供給ローラ5から現像ローラ4側に付勢する力が働くことになる。
また、トナーに働く付勢力の大きさは、供給ローラ5と現像ローラ4のバイアス電位差が大きいほど大きくなる。当接部のトナーには、トナーを供給ローラ5側に付勢する力と現像ローラ4側に付勢する力の両方が作用しており、バイアス電位差は両方の力の大きさの差を表している。すなわち、トナーに作用する力において、トナーを供給ローラ5側に付勢する力と現像ローラ4側に付勢する力のどちらがより支配的なのかが、供給ローラ5と現像ローラ4の電位差の極性と大きさとによって決まるということである。したがって、電位差がゼロのときは、上記2つの付勢力が拮抗した状態であり、結果としてトナーに働く付勢力がゼロになる。
[[バイアス電位差が変化する場合]]
上記現象は、印加されるそれぞれのバイアスの値が一定の場合、すなわちバイアス電位差が一定の場合に生じるものである。一方、バイアスの値が変化することによりバイアス電位差が変化する場合(バイアス電位差が変化している間)は、バイアス電位差の変化の仕方に応じて、トナーに作用する付勢力の方向が変化する。
例えば、バイアス電位差を、トナーを供給ローラ5から現像ローラ4へ付勢する力が強まる大きさに徐々に変化させた場合、供給ローラ5内のトナーに対しては、供給ローラ5
内に保持す力が弱まっていき、現像ローラ4へ供給される力が強まっていく。これに伴って、供給ローラ5内および表面に存在するトナーのうち、電位差に対する応答性の高いトナーから徐々に現像ローラ4へ供給されるようになる。すなわち、バイアス電位差が、その極性によって方向が決まる付勢力の大きさを減少させるように変化する場合には、その極性によって決まる方向とは逆方向の付勢力が、その時点におけるバイアス電位差の極性及び大きさにかかわらず、支配的な状態となる。その結果、トナーに働く付勢力の方向が逆転する(パターン(c)、(d))。
図9のパターン(c)のように、現像ローラバイアスが−400Vの一定値であるのに対し、供給ローラバイアスが所定の時間の間に−300Vから−350Vに変化した場合、バイアス電位差は+100Vから+50Vに変化する。すなわち、バイアス電位差(供給バイアスの大きさ)は、時間経過とともに−50V変化したことになり、単位時間当たりの変化量(傾き)の極性は、マイナスとなる。その変化の仕方は、トナーの正規帯電極性がマイナスとした場合、トナーとは逆極性のプラス極性による現像ローラ4から供給ローラ5の方向にトナーを付勢する付勢力の大きさを、徐々に減少させる変化となる。したがって、バイアス電位差が変化している間にトナーに作用する力は、プラス極性により決まる方向とは逆の方向、すなわち、マイナス極性による供給ローラ5から現像ローラ4の方向にトナーを付勢する付勢力が支配的な状態となる。その結果、バイアス電位差の極性がプラスであるにもかかわらず、マイナス極性による方向の付勢力がトナーに働くようになる。
同様に、図9のパターン(d)のように、現像ローラバイアスが−400Vの一定値であるのに対し、供給ローラバイアスが所定の時間の間に−500Vから−450Vに変化した場合、バイアス電位差は−100Vから−50Vに変化する。すなわち、バイアス電位差(供給バイアスの大きさ)は、時間経過とともに+50V変化したことになり、単位時間当たりの変化量(傾き)の極性は、プラスとなる。その変化の仕方は、トナーの正規帯電極性がマイナスとした場合、トナーと同極性のマイナス極性による供給ローラ5から現像ローラ4の方向にトナーを付勢する付勢力の大きさを、徐々に減少させる変化となる。したがって、バイアス電位差が変化している間にトナーに作用する力は、マイナス極性により決まる方向とは逆の方向、すなわち、プラス極性による現像ローラ4から供給ローラ5の方向にトナーを付勢する付勢力が支配的な状態となる。その結果、バイアス電位差の極性がマイナスであるにもかかわらず、プラス極性による方向の付勢力がトナーに働くようになる。
一方、バイアス電位差が、その極性によって方向が決まる付勢力の大きさを増大させるように変化する場合には、当該付勢力がさらに支配的となり、トナーに作用する付勢力の方向は変化せず、維持される(パターン(e)、(f))。
図9のパターン(e)のように、現像ローラバイアスが−400Vの一定値であるのに対し、供給ローラバイアスが所定の時間の間に−350Vから−300Vに変化した場合、バイアス電位差は+50Vから+100Vに変化する。すなわち、バイアス電位差(供給バイアスの大きさ)は、時間経過とともに+50V変化したことになり、単位時間当たりの変化量(傾き)の極性は、プラスとなる。その変化の仕方は、トナーの正規帯電極性がマイナスとした場合、トナーとは逆極性のプラス極性による現像ローラ4から供給ローラ5の方向にトナーを付勢する付勢力の大きさを、徐々に増大させる変化となる。したがって、バイアス電位差が変化している間にトナーに作用する力は、プラス極性により決まるトナーの付勢方向を維持するとともに、その付勢力がより支配的となる。
同様に、図9のパターン(f)のように、現像ローラバイアスが−400Vの一定値であるのに対し、供給ローラバイアスが所定の時間の間に−450Vから−500Vに変化
した場合、バイアス電位差は−50Vから−100Vに変化する。すなわち、バイアス電位差(供給バイアスの大きさ)は、時間経過とともに−50V変化したことになり、単位時間当たりの変化量(傾き)の極性は、マイナスとなる。その変化の仕方は、トナーの正規帯電極性がマイナスとした場合、トナーと同極性のマイナス極性による供給ローラ5から現像ローラ4の方向にトナーを付勢する付勢力の大きさを、徐々に増大させる変化となる。したがって、バイアス電位差が変化している間にトナーに作用する力は、マイナス極性により決まるトナーの付勢方向を維持するとともに、その付勢力がより支配的となる。
[現像ゴースト発生メカニズム]
現像ゴーストの発生メカニズムと、現像ゴーストと供給ローラ5による現像残トナーの回収量の関係について説明する。ただし、本実施例における現像ゴーストは、ベタ印字直後(以下、「黒後」という)のハーフトーン濃度が背景部直後(以下、「白後」という)のハーフトーン濃度よりも濃くなる現象をいう。現像ゴーストは、白後のトナー帯電量と黒後のトナー帯電量との間の差によって、感光体ドラム1上の静電潜像に対して現像されるトナー量に差が生じることが原因となって発生する。
黒後では、現像ローラ4上のトナーがその都度消費されるために、規制部材8を通過したトナーの帯電量は、規制部材8の摩擦帯電能力の寄与が大きい。一方、白後では、あらかじめ帯電されている現像残トナーに対して、供給ローラ5と現像ローラ4との間の摩擦帯電と規制部材8による摩擦帯電が加わる。そのため、白後のトナー帯電量は黒後のトナー帯電量と比較して高くなりやすい。つまり、現像残トナーが供給ローラ5によって回収されず残ってしまうことが原因であり、供給ローラ5で回収される現像残トナー量を多くすることができれば、黒後のトナー帯電量に近づけることができる。これによって黒後のトナー帯電量と白後のトナー帯電量の差を少なくでき、現像ゴーストを軽減できる。
現像残トナーの供給ローラ5への回収量を多くするためには、現像ローラ4と供給ローラ5との間の電位差をトナーが供給ローラ5へ付勢される方向に設定し、現像残トナーの供給ローラ5への回収量を増加することが有効である。しかし、単に画像形成時にトナーが供給ローラ5に付勢される方向に現像ローラ4と供給ローラ5の間の電位差を設定してしまうと、供給ローラ5から現像ローラ4へのトナー供給量が不十分になってしまうことが懸念される。その結果、ベタ画像のような高印字の印刷を行ったときにベタ追従性不良が発生してしまう可能性がある。
以上のことを鑑みると、ベタ追従性不良を防止しつつ、かつ現像残トナーの供給ローラ5への回収量を増加させることによって現像ゴーストの発生を軽減する方法が必要である。本実施例では、現像ローラ4と供給ローラ5との間の電位差制御を行うことによってこれを達成することができる。以下、制御の詳細とその効果について実施例を用いて説明する。
(実施例1)
[供給ローラバイアス制御]
本発明の実施例1における現像ローラ4と供給ローラ5間のバイアス制御について、図3を用いて説明する。図3は、1枚プリントを行った場合のバイアス制御を実施例1と比較例とを比較して示したタイミングチャートである。
ここで、タイミングチャート内の各タイミングについて詳しく説明する。以下の各タイミングは、1枚の記録材のプリント中(画像形成動作時)におけるそれぞれのタイミングである。
「現像駆動開始」タイミングとは、現像ローラ4及び供給ローラ5が現像駆動手段イとしての駆動モータの駆動力を受け回転を開始したタイミングである。
「画像形成開始」タイミングとは、副走査方向のレーザ露光の書き出しタイミングである。
「画像形成終了」タイミングとは、副走査方向のレーザ露光が終了するタイミングとしている。
「現像駆動停止」タイミングとは、現像駆動手段イとしての駆動モータの駆動力が停止し、現像ローラ4および供給ローラ5の回転が停止するタイミングである。
ただし、上記各タイミングは、1枚の記録材のプリント(画像形成動作)中で完結する範囲であれば、上記に限られるものではない。例えば、「画像形成開始」タイミングを副走査方向のレーザ露光の書き出しタイミングより所定の時間(所定期間)だけ前に設定してもよい。また、「画像形成終了」タイミングについても、例えばレーザ露光終了タイミングより所定の時間だけ後に設定してもよい。現像装置および画像形成装置の構成に応じて最適になるよう変更して良い。
現像ローラ4に印加するバイアスは、「現像駆動開始」から「現像駆動終了」まで一定のバイアスであり、本実施例では−400Vを印加する。なお、現像バイアスは必ずしも一定に制御する必要はない。
供給ローラ5に印加するバイアスは、「現像駆動開始」から「画像形成開始」までの間(以下、「前回転」という)では、トナーが現像ローラ4から供給ローラ5へと付勢される方向になるバイアスを印加する。これによって、現像ローラ4上に不必要なトナーが供給されるのを抑制し、供給ローラ5でのトナー回収量を増加させることができるため、前回転時に現像ローラ4上のトナーの帯電量が上昇することを抑制できる。
また、「画像形成開始」から「画像形成終了」までの間では、供給ローラ5に印加するバイアスに傾きを持たせ、トナーが供給ローラ5から現像ローラ4へ付勢される方向に徐々に電位差を大きくする制御を行う。これにより、現像ローラ4と供給ローラ5との間の電位差に対する応答性の高いトナーから徐々に供給ローラ5から現像ローラ4へ供給されるようになる。したがって、画像先端部においては、必要以上の量のトナーが供給ローラ5から現像ローラ4上に供給されるのを抑制できる。その結果、画像形成中においても白後のトナー帯電量の上昇が抑制でき、白後のトナー帯電量と黒後のトナー帯電量との差を小さくすることが可能となる。
また、画像後半部においては、現像ローラ4と供給ローラ5との間の電位差を十分に設けているため、十分な量のトナー供給量が現像ローラ4上に供給されている。その結果、例えば全ベタ画像のような高印字画像が印刷された場合においても、トナー供給量不足によるベタ追従性不良が発生することなく、高品質な画像を提供することができる。
なお、本実施例では、前回転時には供給ローラ5に−300V印加している。また、「画像形成開始」時に印加するバイアスを−400V、「画像形成終了」時に印加するバイアスを−500Vとし、画像形成中に供給ローラ5に印加するバイアスの単位時間当たりの変化量を一定として変化させる制御を行った。供給ローラ5に印加するバイアスの単位時間当たりの変化量を、以下、「供給ローラバイアス傾き」ということとする。
[実験]
ここで、本実施例の効果を示すために行った実験について説明する。本実験は、常温常湿条件の環境下(温度23℃、湿度60%)にて、評価用画像の印刷を行い、現像ゴーストとベタ追従性不良の評価を行った。
現像ゴーストの判定は、紙先端に5mm×5mmのベタ黒パッチを10mm間隔で配置し、それ以降にハーフトーン画像を印刷するという評価画像を用いて行った。この画像に
おいて、ベタ黒パッチ後のハーフトーン画像濃度と、それ以外の部分でのハーフトーン画像濃度をX−Rite製SPECTORDENSITOMETER 500用いて測定し、その濃度差から以下のような基準でランク付けを行った。
A:ハーフトーン画像において、濃度差が0.04未満
B:ハーフトーン画像において、濃度差が0.04〜0.08未満
C:ハーフトーン画像において、濃度差が0.08以上
ベタ追従性不良の評価は、ベタ黒画像を連続3枚出力し、3枚目のベタ黒画像の出力先端と後端の濃度差から下記に示す評価を、X−Rite製SPECTORDENSITOMETER 500を用いて行った。尚、印字テスト及び評価画像は単色で出力した。
A:全ベタ画像において、紙先端と紙後端での濃度差が0.2未満
B:全ベタ画像において、紙先端と紙後端での濃度差が0.2〜0.3未満
C:全ベタ画像において、紙先端と紙後端での濃度差が0.3以上
また、本実施例の効果を比較する例として、図3中に示してある比較例1−1、比較例1−2、比較例1−3のバイアス制御を行った場合に対して同様の実験を行い、現像ゴーストとベタ追従性不良の評価を行った。比較例1と比較例1−2は、「現像駆動開始」から「現像駆動停止」まで一定のバイアスをかける制御を行った場合であり、比較例1−1では−500V、比較例1−2では−300Vを印加し、実験を行った。また、比較例1−3は前回転時には実施例1と同様に現像ローラ4から供給ローラ5へトナーが付勢されるバイアスを印加し、「画像形成開始」から「画像形成終了」までは、−500Vの一定バイアスを印加した場合のものである。実験の結果を表1に示す。
[表1]
Figure 2015175999
比較例1−1の制御を行った場合では、前回転時かつ画像形成中において必要以上のトナーが現像ローラ4へ供給されるため、供給ローラ5による回収量が不足する。その結果、白後のトナー帯電量が上昇し、黒後のトナー帯電量と白後のトナー帯電量との差が広がり、現像ゴーストが発生してしまう。
比較例1−2の制御を行った場合では、前回転時および画像形成中において、現像ローラ4上に必要以上のトナーを供給せず、かつ供給ローラ5に回収される現像残トナー量も十分であるため、現像ゴーストの発生を軽減できた。しかし、画像形成時において供給ローラ5から現像ローラ4へのトナー供給量が不十分になり、全ベタ画像においてベタ追従性不良が発生してしまう。
比較例1−3の制御を行った場合では、前回転時に現像ローラ4上のトナー帯電量の上昇することを抑制できたが、「画像形成開始」タイミング後に供給ローラ5から現像ローラ4へのトナー供給量が過剰になるために白後のトナー帯電量が上昇する。そのため、白後のトナー帯電量と黒後のトナー帯電量との間に差が生じ、現像ゴーストが軽微に発生する。
一方、本実施例の制御を行った場合には、上述した通りの効果が得られ、ベタ追従性不良を発生させることなく、現像ゴーストの発生を軽減できた。
なお、本実施例では、前回転時においてトナーに現像ローラ4から供給ローラ5へ付勢される力が働くような電位差制御を行う場合について説明したが、2枚以上の連続印刷を行った場合の紙間についても同様の制御を行うことができる。紙間においてもこの制御を行うことによって2枚目以降の画像でも本実施例の効果が得られる。ただし、前回転時における現像ローラ4と供給ローラ5との間の電位差と、紙間時における現像ローラ4と供給ローラ5との間の電位差は異なる値に設定してもよい。
また、本実施例では、画像形成中の現像ローラ4と供給ローラ5との間の電位差を同電位およびトナーが供給ローラ5から現像ローラ4へ付勢される力が働く側に設定したが、これに限ったものではない。例えば、「画像形成開始」タイミングから「画像形成終了」タイミングまで、トナーに現像ローラ4から供給ローラ5へ付勢される力が働く側に設定してもよい。高印字画像におけるベタ追従性不良が発生しない限り各構成における最適な設定がなされればよい。
(実施例2)
本発明の実施例2に係る画像形成装置は、画像形成中の所定のタイミングにおいて供給ローラバイアスの変化の傾きを変える制御を行うことを特徴とする。この制御による効果は、用紙の後半部に現像ゴーストの発生しやすい画像を印刷された場合に顕著に表れ、本実施例の制御を行うことで、このような画像を印刷された場合においても現像ゴーストの発生を軽減することができる。なお、実施例2の説明において、上述した実施例1と重複する部分については、その説明を省略する。
図4のタイミングチャートを用いて、実施例2の制御について説明する。図4は、1枚プリントを行った場合のバイアス制御を比較例2−1(実施例1)と実施例2とを比較して示したタイミングチャートである。図4に示すように、「画像形成開始」タイミングから「画像形成終了」タイミングまでの間の所定のタイミングに「電位差変化切り替え」タイミングを設ける。実施例2では、「画像形成開始」タイミングから「電位差変化切り替え」までと「電位差変化切り替え」タイミングから「画像形成終了」タイミングまでの供給ローラバイアス傾きを変化させている。具体的には、「電位差変化切り替え」タイミングから「画像形成終了」タイミングまでの供給ローラバイアス傾きが、「画像形成開始」タイミングから「電位差変化切り替え」までの供給ローラバイアス傾きよりも小さくなるように設定する。この制御を行うことにより、これにより、画像後半部におけるトナー供給量を抑制でき、トナーが供給されやすい状態になった場合においても、現像ゴーストの発生を軽減することが可能となる。
なお、本実施例では、「電位差変化切り替え」タイミングを「画像形成開始」タイミングから0.6sec後に設けた。また、「画像形成開始」タイミングで供給ローラ5に印加するバイアスを−400V、「電位差変化切り替え」タイミングで供給ローラ5に印加するバイアスが−450Vになるように設定した。また、「電位差変化切り替え」タイミングから「画像形成終了」タイミングまでは一定のバイアスとし、供給ローラ5に−450V印加するように制御を行った。
[実験]
本実施例の効果を示すために行った実験について説明する。本実験は、常温常湿条件の環境下(温度23℃、湿度60%)にて、評価用画像の印刷を行い、現像ゴーストとベタ追従性不良の評価を行った。本実施例における現像ゴーストの評価は、実施例1で用いた現像ゴースト判定画像と、用紙後端部現像ゴースト判定画像と、全ベタ画像を印刷し、用紙前半部の現像ゴーストと用紙後半部の現像ゴーストとベタ追従性不良の評価を行った。用紙後端部現像ゴースト判定画像は、用紙先端から150mm位置に5mm×5mmのベ
タ黒パッチを10mm間隔で配置し、それ以降にハーフトーン画像を印刷するものとした。この実験の結果を表2に示す。
[表2]
Figure 2015175999
比較例2−1の制御を行った場合には、用紙前半部の現像ゴーストの発生を抑制することができたが、用紙後半部において現像ゴーストの発生を十分に抑制できないことがあった。これは、用紙後半部に至るまでに現像ローラ4上にトナーが必要以上に供給され、供給ローラ5による現像残トナーの回収不足が起こった結果、トナーの帯電量が上昇を招き、白後のトナー帯電量と黒後のトナー帯電量との差が広がったためである。
一方、供給バイアスの大きさの単位時間当たりの変化量(傾き)を少なくとも1回変化させる実施例2の制御を行った場合、用紙後半部に至るまでの現像ローラ4上のトナー帯電量の上昇が抑制された。その結果、用紙後半部においても発生する現像ゴーストのレベルを軽減することができた。
なお、本実施例では、画像形成中に「電位差変化切り替え」タイミングを設け、このタイミングにおいて供給ローラバイアスの変化の傾きを切り替える制御を行ったが、傾きの切り替え方や回数などは上記に限定されるものではない。例えば、これに限らず、「画像形成開始」タイミングから「画像形成終了」タイミングまで供給ローラバイアスの変化の傾きを連続的(段階的)に変化させる制御を行ってもよい。また、「電位差変化切り替え」タイミングを複数設定し、供給ローラバイアス傾きを複数回変化させるようにしてもよい。
(実施例3)
本発明の実施例3に係る画像形成装置は、2枚以上の連続印刷が行われた場合に1枚目の画像形成中に供給ローラ5に印加するバイアス値に対して、2枚目以降の画像形成中に供給ローラ5に印加するバイアス値を低く設定する制御を行うことを特徴とする。本実施例の制御を行うことで、2枚以上の連続印刷時の紙間(記録材の搬送間隔)を短くした場合においても、2枚目以降の画像において現像ゴーストの発生を軽減できるという効果がある。なお、実施例3の説明において、上述した各実施例と重複する部分については、その説明を省略する。
図5のタイミングチャートを用いて、実施例3の制御について説明する。図5は、2枚プリントを連続的に行った場合のバイアス制御を比較例3−1(実施例1)と実施例3とを比較して示したタイミングチャートである。なお、前回転時の供給ローラバイアス制御に関しては、実施例1で説明したものと同様なので説明を省略する。図5に示すように、1枚目と2枚目との紙間において、トナーに現像ローラ4から供給ローラ5へ付勢される力が働く電位差を設ける。次に、2枚目の「画像形成開始」タイミングに供給ローラ5に印加するバイアスを1枚目で供給ローラ5に印加するバイアスと比較してトナーの正規帯電極性と逆極性の方向の値に設定する制御を行う。この制御を行うことによって、例えば紙間が短い場合など、紙間において現像ローラ4上のトナーの入れ替えを十分に行えない場合においても、2枚目以降の画像でも現像ゴーストの発生を軽減できる。
また、紙間を短くすることによって、画像形成装置からの記録材12の出力間隔を短くでき、生産性を高めることができる。このとき、1枚目の画像では、現像ローラ4上のトナーの帯電量が低く抑えられるため、現像ゴーストを軽減させつつ供給ローラ5から現像
ローラ4へのトナー供給量を満足することができる。
一方、2枚目以降の画像では、紙間が短い場合に紙間での現像ローラ4上のトナーの入れ替わりが減少し、印字比率が低い領域が連続した場合に現像ローラ4上のトナーの帯電量が高くなり現像ゴーストが発生することがあった。これに対して、2枚目以降の画像についても現像ゴーストを軽減するためには、「画像形成開始」タイミング後の供給ローラ5による現像ローラ4上のトナー回収量を増加させる必要がある。本実施例の制御はこれを達成するものであり、本実施例の制御を行うことによって、「画像形成開始」タイミング後の現像ローラ4上のトナーの入れ替わりを助長し、2枚目以降の画像においても現像ゴーストを軽減することができる。
[実験]
本実施例においても、実施例1および実施例2で行ったものと同様の実験を行った。ただし、本実施例の実験では、現像ゴースト判定画像、全ベタ画像共に3枚連続プリントを行いそれぞれについて現像ゴーストとベタ追従性不良の判定を行った。なお、本実施例における前回転時間は1secとし、紙間の時間は0.2secと設定した。また、紙間時において供給ローラに印加したバイアスは−300Vであり、2枚目以降の画像形成開始時の供給ローラバイアスを−350V、2枚目以降の画像形成終了時に供給ローラに印加するバイアスを−450Vと設定した。実験の結果を表3に示す。
[表3]
Figure 2015175999
表3に示した通り、比較例3−1の制御を行った場合には、2枚目以降の画像について現像ゴーストが軽微に発生する場合があった。これは、紙間において、現像ローラ4上のトナーを十分に供給ローラ5に回収できなかったためであり、紙間の時間が前回転時間よりも短い場合に起こりやすい。
対して、本実施例の制御を行えば、画像形成中に白後のトナー帯電量が上昇するのを抑制することができた。そのため、2枚目以降の画像においても現像ゴーストの発生を防止することができた。
(実施例4)
本発明の実施例4に係る画像形成装置は、前回転中および紙間中の所定のタイミングにおいて、大きさが互いに異なる「第1の電位」と「第2の電位」を切り替える制御を行うことを特徴とする。ここで、「第1の電位」は、前回転および紙間において、トナーに現像ローラ4から供給ローラ5へ付勢される力が働くように設定された電位である。また、「第2の電位」は、「第1の電位」よりも供給ローラ5から現像ローラ4へ付勢される方向に設定された電位である。この制御により、前回転時間および紙間が長い場合において静電潜像を形成されていない感光体ドラム1上にトナー像が形成される現象(以下、「かぶり」という)によって、現像室内のトナーが消費されてしまうのを抑制することが可能となる。なお、実施例4の説明において、上述した各実施例と重複する部分については、その説明を省略する。
印刷する画像や記録材12の種類によっては、前回転時間および紙間の時間が通常よりも長くなることがある。そのとき、現像ローラ4から供給ローラ5へトナーが付勢される
方向の電位差が設定されていると、現像ローラ4上の正規帯電極性に帯電したトナーは供給ローラ5に回収される一方で、非正規帯電極性を持つトナーや帯電量が0に近いトナーの比率が高まる。非正規帯電極性を持つトナーや帯電量が0に近いトナーの比率が過剰に高まるとかぶりが発生し不必要なトナーが消費されてしまう。これに対し、本実施例の制御を行うことによって前回転時間や紙間が長い場合においてもかぶりによる不必要なトナーの消費を抑制でき、かつ現像ゴーストの軽減やベタ追従性不良の防止が可能となる。
図6のタイミングチャートを用いて、実施例4の制御について説明する。図6は、2枚プリントを連続的に行った場合のバイアス制御を実施例4と比較例4−3(実施例1)とを比較して示したタイミングチャートである。図6に示すように、実施例4では、まず、「現像駆動開始」タイミングに現像ローラ4と供給ローラ5との間の電位差が「第1の電位」になるよう印加バイアスを制御する。「第1の電位」から「第2の電位」へ切り替える時間xをあらかじめ設定しておき、「現像駆動開始」タイミングからの経過時間がxsec以上になった場合に、「第2の電位」になるように供給ローラ5に印加するバイアスを制御する。また、「画像形成開始」タイミングの前に「第2の電位」から「第1の電位」へ切り替える時間yをあらかじめ設定しておき、「画像形成開始」タイミングのysec前になったら、「第1の電位」になるよう供給ローラ5に印加するバイアスを制御する。また、紙間の場合も同様に、直前の「画像形成終了」からの時間に応じて「第1の電位」から「第2の電位」への切り替え制御を行い、直後の「画像形成開始」のysec前において「第2の電位」から「第1の電位」への切り替え制御を行う。本制御を行うことで、現像ローラ4上に滞留する非正規帯電トナーや帯電量が0付近のトナーの比率が過剰に高まるのを防止し、かぶりの発生を抑制することが可能となる。一方、以上のような制御を行わない場合を比較例4−3として図6に示す。
[実験]
本実施例の効果を示す実験として、模擬的に前回転および紙間が設定した値よりも長い状態を作成し、常温常湿条件の環境下(温度23℃、湿度60%)にて2枚間欠印字耐久を行った。この印字耐久では、画像比率1%の横線を記録画像に印字している。この印字耐久において、3000枚、5000枚、10000枚、15000枚、20000枚時点での現像ユニット内に残っているトナー量を測定し、印字耐久前からのトナー消費量を測定した。なお、前回転時間、および紙間の時間をともに3secに設定し、x=0.5sec、y=0.5secと設定した。また、現像ローラ4に印加するバイアスを−400Vで一定とし、「第1の電位」タイミングにおいて供給ローラ5に印加するバイアスを−300V、「第2の電位」タイミングにおいて供給ローラ5に印加するバイアスを−400Vと設定した。
また、本実施例の効果を比較するための比較例として、以下の2つの比較例の制御を行った場合についても同様の実験を行った。
比較例4−1:前回転時間、紙間時間を3secに設定し、x=4sec、y=4secと設定した場合であり、前回転時間及び紙間時間が長い場合にも供給ローラ5に印加するバイアスを変えない制御である。
比較例4−2:本比較例は、前回転時間及び紙間時間が短い場合の制御であり、前回転時間及び紙間時間を0.5secに設定し、x=0.5sec、y=0.5secと設定した場合においての制御である。
実験の結果を図9に示す。
比較例4−1の制御を行った場合には印字耐久を進めていくに従って、現像ローラ4上に非正規帯電トナーおよび帯電量が0付近のトナーの比率が過剰に高まり、前回転および紙間においてかぶりが発生した。そのため、不必要なトナーが消費されてしまい印字耐久枚数に対する現像ユニット内のトナー残量の減少量が多くなってしまった。
一方で本実施例の制御を行えば、前回転時及び紙間時でのかぶりによるトナー消費を抑えられているため、比較例4−2で示した前回転及び紙間が短い場合と同等のトナー減少量を達成することができている。つまり、本実施例の制御を行うことによって、前回転および紙間での不必要なトナーの消費を抑制することが可能となる。
(実施例5)
本発明の実施例5に係る画像形成装置は、前回転時から画像形成開始時の切り替わり時において、現像ローラ4と供給ローラ5との間の電位差の急峻な変化を回避するように制御することを特徴とする。具体的には、まず、「画像形成開始」タイミングの前に「電位差制御開始」タイミングを設定する。そして、前回転時の現像ローラ4と供給ローラ5との間の電位差から、「画像形成開始」時の電位差の切り替える際に、「電位差制御開始」から「画像形成開始」へ傾きを持って現像ローラ4と供給ローラ5との間の電位差を変更する。本実施例の制御を行うことによって、現像ローラ4と供給ローラ5の間における前回転時の電位差と「画像形成開始」タイミングの電位差との間の変化が大きい場合に、バイアスの切り替え時に発生するオーバーシュートが抑制できる。その結果、画像先端に発生する画像抜けが防止することが可能となる。なお、実施例5の説明において、上述した各実施例と重複する部分については、その説明を省略する。
図8のタイミングチャートを用いて、実施例5の制御について説明する。図8は、1枚プリントを行った場合のバイアス制御を実施例5と比較例5−1とを比較して示したタイミングチャートである。図8に示すように、本実施例では、「現像駆動開始」タイミングでトナーが現像ローラ4から供給ローラ5へと付勢される方向になるバイアスを印加し、「電位差制御開始」タイミングまで一定のバイアスを印加している。そして、「電位差制御開始」タイミングから「画像形成開始」タイミングまでの間において、供給ローラ5に印加するバイアスを変化させ、「画像形成開始」タイミングに所望のバイアスが印加されるよう制御を行う。「画像形成開始」タイミング以降の制御に関しては、実施例1で説明した制御と同じであるので、その説明を省略する。
前回転時の現像ローラ4と供給ローラ5との間の電位差をトナーに現像ローラ4から供給ローラ5へ付勢される力が働く方へ大きくすると、前回転時の供給ローラ5による現像ローラ4上のトナーの回収性能が高まり、現像ゴーストをより軽減できる。ただし、前回転時の現像ローラ4と供給ローラ5の間の電位差と、「画像形成開始」タイミングの現像ローラ4と供給ローラ5との間の電位差が大きい場合には、オーバーシュートが発生する可能性が高まる。オーバーシュートが発生した場合の例を比較例5−1として図6に示す。オーバーシュートが発生すると、その急激な変化によって供給ローラ5から現像ローラ4へのトナー供給量が大幅に減少する現象が発生し、「画像形成開始」タイミング直後の画像上に画像抜けが発生してしまう。一方で、「電位差制御開始」タイミングを設け、「画像形成開始」タイミングまでに徐々に供給ローラ5に印加するバイアスを変化させることで、トナー供給量の急激な変化を防止することができる。
なお、本実施例の制御において、「現像駆動開始」から「現像駆動停止」まで現像ローラ4に印加するバイアスは−400Vで一定とした。また、前回転時において供給ローラ5に印加するバイアスを−200V、「電位差制御開始」タイミングにおいて供給ローラ5に印加するバイアスを−400Vと設定した。また、「電位差制御開始」タイミングを「画像形成開始」タイミングの0.025sec前に設定した。
[実験]
本実施例の効果を実証するために以下の実験を行った。また、本実施例の効果を比較する例として、「電位差制御開始」タイミングを設けず、「画像形成開始」タイミングにお
いて一気に電位差の切り替えを行った場合を比較例5−1とし、同様の実験を行った。実験は、常温常湿条件の環境下(温度23℃、湿度60%)で行い、全ベタ画像の先端で画像抜けが発生しているか否かを判定した。また、画像抜けのランクについては、全ベタ画像の紙先端と紙後端の濃度をX−Rite製SPECTORDENSITOMETER 500を用いて測定し、その濃度差によって判定した。尚、印字テスト及び評価画像は単色で出力した。
A:全ベタ画像において、紙先端と紙後端での濃度差が0.2未満
B:全ベタ画像において、紙先端と紙後端での濃度差が0.2〜0.3未満
C:全ベタ画像において、紙先端と紙後端での濃度差が0.3以上
実験の結果を表4に示す。
[表4]
Figure 2015175999
「電位差制御開始」タイミングを設けず、「画像形成開始」タイミングにおいて一気に供給ローラ5に印加するバイアスを変化させた比較例5−1の場合には、図8に示すようなオーバーシュートが発生することがあった。そしてその電位差によっては、表4に示した通り、軽微なレベルの先端画像抜けが発生することがあった。一方、「画像形成開始」タイミングにおいて供給ローラ5に印加するバイアスを徐々に変化させる本実施例の制御を行うことで、オーバーシュートの発生を抑制でき、先端画像抜けの発生を防止することが可能となる。
なお、上記各実施例においては、それぞれの構成を互いに組み合わせた構成を採用することができる。また、上記実施例では、トナーの正規帯電極性がマイナスで、各印加バイアスがマイナスの構成について説明したが、トナーの正規帯電極性がプラスで、各印加バイアスがプラスの構成についても、電位の絶対値の大きさを比較することで、本発明が適用可能であることは言うまでもない。
100…画像形成装置、1…感光体ドラム(像担持体)、10…トナー(現像剤)、4…現像ローラ(現像剤担持体)、5…現像剤供給部材(供給ローラ)、40…現像ローラバイアス印加手段(現像バイアス印加手段)、50…供給ローラバイアス印加手段(供給バイアス印加手段)

Claims (14)

  1. 記録材に画像を形成する画像形成装置であって、
    現像剤を担持し、現像バイアスが印加されることにより、像担持体に形成された静電潜像を現像して、現像剤像を形成する現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体に現像バイアスを印加する現像バイアス印加部と、
    前記現像剤担持体に当接するように設けられ、供給バイアスが印加されることにより、前記現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給部材と、
    前記現像剤供給部材に供給バイアスを印加する供給バイアス印加部と、
    を備える画像形成装置において、
    1つの記録材に形成する画像の画像形成動作時における画像形成開始までの所定期間において、
    前記供給バイアス印加部は、絶対値の大きさが現像バイアスよりも小さい供給バイアスを前記現像剤供給部材に印加し、
    1つの記録材に形成する画像の画像形成動作時における画像形成開始から画像形成終了までの期間において、
    前記供給バイアス印加部は、前記画像形成開始までの所定期間における供給バイアスとの絶対値の大きさの差が徐々に大きくなるように、前記現像剤供給部材に供給バイアスを印加することを特徴とする画像形成装置。
  2. 1つの記録材に形成する画像の画像形成動作時における画像形成開始から画像形成終了までの期間において、
    現像バイアスの大きさと供給バイアスの大きさとの差が徐々に大きくなるように、前記現像バイアス印加部は前記現像剤担持体に現像バイアスを印加し、供給バイアス印加部は前記現像剤供給部材に供給バイアスを印加することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 1つの記録材に形成する画像の画像形成動作時における画像形成開始から画像形成終了までの期間において、
    前記現像バイアス印加部は、大きさが一定の現像バイアスを前記現像剤担持体に印加し、
    前記供給バイアス印加部は、絶対値の大きさが徐々に大きくなるように変化する供給バイアスを前記現像剤供給部材に印加することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 1つの記録材に形成する画像の画像形成動作時における画像形成開始から画像形成終了までの期間において、
    前記供給バイアス印加部が印加する供給バイアスの単位時間当たりの変化量の極性が、現像剤の正規帯電極性と同極性であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 1つの記録材に形成する画像の画像形成動作時における画像形成開始から画像形成終了までの期間において、
    前記供給バイアス印加部が印加する供給バイアスの単位時間当たりの変化量が、一定であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 1つの記録材に形成する画像の画像形成動作時における画像形成開始から画像形成終了までの期間において、
    前記供給バイアス印加部が印加する供給バイアスの単位時間当たりの変化量が、少なくとも1回変化することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 1つの記録材に形成する画像の画像形成動作時における画像形成開始から画像形成終了までの期間において、
    前記供給バイアス印加部が印加する供給バイアスの単位時間当たりの変化量が、段階的に変化することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 連続的に複数の記録材に画像を形成する場合において、
    前記供給バイアス印加部は、第1の記録材に形成する画像の画像形成動作時における画像形成開始時に印加する供給バイアスの絶対値の大きさよりも小さい絶対値の大きさの供給バイアスを、第1の記録材に続く第2の記録材に形成する画像の画像形成動作時における画像形成開始時に印加することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 1つの記録材に形成する画像の画像形成動作における画像形成開始から画像形成終了までの期間を除いた期間において、
    前記供給バイアス印加部は、現像バイアスに対する供給バイアスの大きさの極性が現像剤の正規帯電極性とは逆極性となる大きさの供給バイアスを印加する期間を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 1つの記録材に形成する画像の画像形成動作における画像形成開始から画像形成終了までの期間を除いた期間において、
    前記供給バイアス印加部は、
    現像バイアスに対する供給バイアスの大きさの極性が現像剤の正規帯電極性とは逆極性となる第1の大きさの供給バイアスを印加する第1の期間と、
    前記第1の大きさとは異なる大きさの第2の大きさの供給バイアスを印加する第2の期間と、
    を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 連続的に複数の記録材に画像を形成する場合における、第1の記録材に形成する画像の画像形成動作時における画像形成終了から、第1の記録材に続く第2の記録材に形成する画像の画像形成動作時における画像形成開始までの期間において、
    前記供給バイアス印加部は、現像バイアスに対する供給バイアスの大きさの極性が現像剤の正規帯電極性とは逆極性となる大きさの供給バイアスを印加する期間を有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  12. 連続的に複数の記録材に画像を形成する場合における、第1の記録材に形成する画像の画像形成動作時における画像形成終了から、第1の記録材に続く第2の記録材に形成する画像の画像形成動作時における画像形成開始までの期間において、
    前記供給バイアス印加部は、
    現像バイアスに対する供給バイアスの大きさの極性が現像剤の正規帯電極性とは逆極性となる第1の大きさの供給バイアスを印加する第1の期間と、
    前記第1の大きさとは異なる大きさの第2の大きさの供給バイアスを印加する第2の期間と、
    を有することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  13. 1つの記録材に形成する画像の画像形成動作時における画像形成開始までの所定期間において、
    前記供給バイアス印加部は、
    現像バイアスに対する供給バイアスの大きさの極性が現像剤の正規帯電極性とは逆極性となる第3の大きさの供給バイアスを印加する第3の期間と、
    該第3の期間から画像形成開始までの第4の期間であって、第3の大きさから画像形成開始時における大きさまで大きさが徐々に変化する供給バイアスを印加する第4の期間と、
    を有することを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  14. 記録材に画像を形成する画像形成装置であって、
    現像剤を担持し、現像バイアスが印加されることにより、像担持体に形成された静電潜像を現像して、現像剤像を形成する現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体に現像バイアスを印加する現像バイアス印加部と、
    前記現像剤担持体に当接するように設けられ、供給バイアスが印加されることにより、前記現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給部材と、
    前記現像剤供給部材に供給バイアスを印加する供給バイアス印加部と、
    を備える画像形成装置において、
    1つの記録材に形成する画像の画像形成動作時における画像形成開始までの所定期間において、
    前記供給バイアス印加部は、絶対値の大きさが現像バイアスよりも小さい供給バイアスを前記現像剤供給部材に印加し、
    1つの記録材に形成する画像の画像形成動作時における画像形成開始から画像形成終了までの期間において、
    前記現像剤担持体と前記現像剤供給部材との当接部における現像剤に対し、該現像剤を前記現像剤供給部材から前記現像剤担持体に向かわせる付勢力が、徐々に大きくなって作用するように、前記現像バイアス印加部は前記現像剤担持体に現像バイアスを印加し、供給バイアス印加部は前記現像剤供給部材に供給バイアスを印加することを特徴とする画像形成装置。
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