JP2015175823A - 位置情報生成装置、タイミング信号生成装置、電子機器および移動体 - Google Patents

位置情報生成装置、タイミング信号生成装置、電子機器および移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】受信環境の劣化により測位計算の誤差が大きくなっても、誤差の大きい測位結果の影響を受けにくく、従来よりも正確なタイミング信号を生成することができる位置情報生成装置およびタイミング信号生成装置を提供すること、また、かかるタイミング信号生成装置を備える信頼性に優れた電子機器および移動体を提供すること。
【解決手段】タイミング信号生成装置1は、衛星信号に基づいて測位計算を行うGPS受信機10と、GPS受信機10の複数の測位計算結果の最頻値または中央値をAとし、複数の測位計算結果の標準偏差をσとしたとき、A±σ/4の範囲内にある値に基づいて、受信点の位置情報を生成するDSP23と、を備え、少なくとも1つの位置情報衛星からの衛星信号と受信点の位置情報とに基づいて、タイミング信号を生成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、位置情報生成装置、タイミング信号生成装置、電子機器および移動体に関する。
人工衛星を利用した全地球航法衛星システム(GNSS:Global Navigation Satellite System)の1つであるGPS(Global Positioning System)が広く知られている。GPSに用いるGPS衛星は、極めて精度の高い原子時計が搭載されており、GPS衛星の軌道情報や正確な時刻情報等が重畳された衛星信号を地上に送信している。GPS衛星から送信された衛星信号は、GPS受信機で受信される。そして、GPS受信機は、衛星信号に重畳されている軌道情報や時刻情報に基づいてGPS受信機の現在位置や時刻情報を算出する処理や、協定世界時(UTC:Coordinated Universal Time)に同期した正確なタイミング信号(1PPS)を生成する処理等を行う。
このようなGPS受信機は、測位計算に基づき、位置・時刻を提供する通常測位(位置推定)モードと、既知位置での固定位置測位による時刻提供をする位置固定モードが設けられているのが一般的である。
通常測位モードでは、所定数(2次元測位あれば最低3個、3次元測位であれば4個)以上のGPS衛星からの衛星信号が必要である。また、衛星信号を受信可能なGPS衛星の数が多いほど、測位計算の精度が向上する。
これに対して、位置固定モードでは、GPS受信機の位置情報が設定されていれば、少なくとも1つのGPS衛星からの衛星信号を受信できれば1PPSを生成することができる。
位置固定モードでの1PPSの精度は、設定される位置情報の精度に依存するため、GPS受信機に正確な位置情報を設定することが重要になる。GPS受信機に設定するための正確な位置情報を取得する方法としては、例えば、地図から読み取る方法や測量等が考えられるが、前者は受信場所によっては位置情報を取得することが困難な場合があり、後者は費用や時間等のコストがかかるといった問題がある。
これらの問題を解決するために、特許文献1では、設置したGPS受信機自体が測位計算を行い、測位結果の位置情報を所定時間に亘って平均化して受信点の位置を決定する手法が提案されており、この手法によれば、任意の受信場所での位置情報を取得することが可能であり、コストも低減することができる。
特開平9−178870号公報
しかしながら、マルチパス等何らかのエラーが発生した場合には測位計算の結果の位置情報に大きな誤差が含まれるため、測位計算の結果を平均化する特許文献1の手法では、平均化の結果として得られる受信点の位置の誤差が大きくなる可能性がある。そのため、特許文献1の手法では、測位計算時の受信環境によっては1PPS(タイミング信号)の精度が劣化するおそれがあるという問題がある。このような問題は、GPS受信機だけでなく、その他の全地球航法衛星システム(GNSS)の受信装置についても共通の問題である。
本発明の目的は、受信環境の劣化により測位計算の誤差が大きくなっても、誤差の大きい測位結果の影響を受けにくく、従来よりも正確なタイミング信号を生成することができる位置情報生成装置およびタイミング信号生成装置を提供すること、また、かかるタイミング信号生成装置を備える信頼性に優れた電子機器および移動体を提供することにある。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態
様または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本発明の位置情報生成装置は、衛星信号に基づいて測位計算を行う測位計算部と、
前記測位計算部の複数の測位計算結果の最頻値または中央値をAとし、前記複数の測位計算結果の標準偏差をσとしたとき、A±σ/4の範囲内にある値に基づいて、受信点の位置情報を生成する位置情報生成部と、
を備えることを特徴とする。
このような位置情報生成装置によれば、A±σ/4の範囲内にある値に基づいて受信点の位置情報を生成するので、受信環境の劣化により測位計算の誤差が大きくなっても、マルチパス等のイレギュラーなデータのような誤差の大きい測位結果の影響を受けにくく、複数の測位計算結果の平均値を受信点の位置情報の生成に用いた従来よりも正確なタイミング信号を生成することができる。
[適用例2]
本発明のタイミング信号生成装置は、衛星信号に基づいて測位計算を行う測位計算部と、
前記測位計算部の複数の測位計算結果の最頻値または中央値をAとし、前記複数の測位計算結果の標準偏差をσとしたとき、A±σ/4の範囲内にある値(ただし、Aを除く)に基づいて、受信点の位置情報を生成する位置情報生成部と、
少なくとも1つの位置情報衛星からの衛星信号と前記受信点の位置情報とに基づいて、タイミング信号を生成するタイミング信号生成部と、
を備えることを特徴とする。
このようなタイミング信号生成装置によれば、A±σ/4の範囲内にある値に基づいて受信点の位置情報を生成するので、受信環境の劣化により測位計算の誤差が大きくなっても、マルチパス等のイレギュラーなデータのような誤差の大きい測位結果の影響を受けにくく、複数の測位計算結果の平均値を受信点の位置情報の生成に用いた従来よりも正確なタイミング信号を生成することができる。
[適用例3]
本発明のタイミング信号生成装置では、前記位置情報生成部で前記受信点の位置情報の生成に用いられる前記値を前記範囲内から選択する選択部を備えることが好ましい。
これにより、位置情報生成部がA±σ/4の範囲内にある値を用いて受信点の位置情報を生成することができる。
[適用例4]
本発明のタイミング信号生成装置では、前記選択部は、係数をkとしたとき、A±σ/4の範囲内でk×Aに最も近い値を選択することが好ましい。
これにより、比較的簡単に、位置情報生成部がA±σ/4の範囲内にある値を用いて受信点の位置情報を生成することができる。
[適用例5]
本発明のタイミング信号生成装置では、前記選択部は、前記最頻値と前記中央値との中間の値をBとし、係数をkとしたとき、A±σ/4の範囲内でk×Bに最も近い値を選択することが好ましい。
これにより、比較的簡単に、位置情報生成部がA±σ/4の範囲内にある値を用いて受信点の位置情報を生成することができる。
[適用例6]
本発明のタイミング信号生成装置では、前記選択部は、前記係数kを調整可能であることが好ましい。
これにより、位置情報生成部で受信点の位置情報の生成に用いられる値を受信環境に応じて最適化することができる。
[適用例7]
本発明のタイミング信号生成装置では、前記選択部は、前記測位計算部の前記複数の測位計算結果の平均値、最頻値および中央値のうちの少なくとも2つの値に基づいて、前記係数kを調整することが好ましい。
これにより、測位計算結果を用いて自動的に、位置情報生成部で受信点の位置情報の生成に用いられる値を受信環境に応じて最適化することができる。
[適用例8]
本発明のタイミング信号生成装置では、前記係数kは、0.7以上1.3以下の範囲内にあることが好ましい。
これにより、k×Aまたはk×BがA±σ/4の範囲外となるのを低減することができる。そのため、位置情報生成部で受信点の位置情報の生成に用いられる値を受信環境に応じて高精度に最適化することができる。
[適用例9]
本発明のタイミング信号生成装置では、前記タイミング信号生成部が前記タイミング信号の生成に用いる前記衛星信号は、軌道情報および時刻情報を含んでいることが好ましい。
これにより、基準時刻に正確に同期したタイミング信号を生成することができる。
[適用例10]
本発明のタイミング信号生成装置では、クロック信号を出力する発振器と、
前記クロック信号を前記タイミング信号に同期させる同期制御部と、
を備えることが好ましい。
これにより、発振器が出力するクロック信号を正確なタイミング信号に同期させることで、発振器の精度よりも高い精度のクロック信号を生成することができる。
[適用例11]
本発明のタイミング信号生成装置では、前記発振器は、水晶発振器であることが好ましい。
水晶発振器は、小型で、かつ、低消費電力である。したがって、タイミング信号に同期させる発振器として水晶発振器を用いることにより、タイミング信号生成装置の小型化および低消費電力化を図ることができる。また、恒温槽型水晶発振器を用いれば、長期にわたって衛星信号を受信できない状態となっても、高精度なタイミング信号を生成することができる。
[適用例12]
本発明のタイミング信号生成装置では、前記発振器は、原子発振器であることが好ましい。
原子発振器は、高い長期周波数安定度を有する。したがって、タイミング信号に同期させる発振器として原子発振器を用いることにより、長期にわたって衛星信号を受信できない状態となっても、高精度なタイミング信号を生成することができる。
[適用例13]
本発明のタイミング信号生成装置では、バッテリーを備えることが好ましい。
これにより、バッテリーからの電力供給によりタイミング信号生成装置の各部を駆動することができる。そのため、外部電源がないような場所でもタイミング信号生成装置を設置することが可能となる。
[適用例14]
本発明の電子機器は、本発明のタイミング信号生成装置を備えていることを特徴とする。
これにより、優れた信頼性を有する電子機器を提供することができる。
[適用例15]
本発明の移動体は、本発明のタイミング信号生成装置を備えていることを特徴とする。
これにより、優れた信頼性を有する移動体を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るタイミング信号生成装置の概略構成を示す図である。 GPS衛星から送信される航法メッセージの構成を示す図である。 図1に示すタイミング信号生成装置が備えるGPS受信機の構成例を示すブロック図である。 図3に示すGPS受信機における通常測位モードと位置固定モードでの処理手順の一例を示すフローチャートである。 図3に示すGPS受信機における1PPS出力の処理手順の一例を示すフローチャートである。 図1に示すタイミング信号生成装置の処理部によるGPS受信機の制御の処理手順の一例を示すフローチャートである。 (A)は、GPS衛星の捕捉数が多いが受信強度が小さい場合の測位計算結果を示す表、(B)は、GPS衛星の捕捉数が少なく受信強度が小さい場合の測位計算結果を示す表である。 図7(B)に示す場合において、測位計算結果の測位計算結果の平均値、中央値および最頻値と標準偏差との関係を説明するための表である。 測位計算結果の測位計算結果の平均値、中央値および最頻値と標準偏差との関係を説明するためのグラフである。 本発明の第2実施形態に係るタイミング信号生成装置の概略構成を示す図である。 図10に示すタイミング信号生成装置が備えるGPS受信機における1PPS選択の処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係るタイミング信号生成装置の概略構成を示す図である。 図12に示すタイミング信号生成装置が備えるGPS受信機における1PPS選択の処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の第4実施形態に係るタイミング信号生成装置の概略構成を示す図である。 本発明の電子機器の実施形態を示すブロック図である。 本発明の移動体の実施形態を示す図である。
以下、本発明の位置情報生成装置、タイミング信号生成装置、電子機器および移動体を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
1.タイミング信号生成装置(位置情報生成装置)
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係るタイミング信号生成装置の概略構成を示す図である。
図1に示すタイミング信号生成装置1は、GPS受信機10、処理部(CPU)20、原子発振器30、温度センサー40、GPSアンテナ50を含んで構成されている。
なお、タイミング信号生成装置1は、構成要素の一部または全部が物理的に分離されていてもよいし、一体化されていてもよい。例えば、GPS受信機10と処理部(CPU)20はそれぞれ別個のICで実現されていてもよいし、GPS受信機10と処理部(CPU)20は1チップのICとして実現されていてもよい。
このタイミング信号生成装置1は、GPS衛星2(位置情報衛星の一例)から送信された信号を受信し、高精度の1PPSを生成するものである。
GPS衛星2は、地球の上空の所定の軌道上を周回しており、搬送波である1.57542GHzの電波(L1波)に航法メッセージおよびC/Aコード(Coarse/Acquisition Code)を重畳(搬送波を変調)させた衛星信号を地上に送信している。
C/Aコードは、現在約30個存在するGPS衛星2の衛星信号を識別するためのものであり、各chipが+1または−1のいずれかである1023chip(1ms周期)からなる固有のパターンである。したがって、衛星信号と各C/Aコードのパターンの相関をとることにより、衛星信号に重畳されているC/Aコードを検出することができる。
各GPS衛星2が送信する衛星信号(具体的には航法メッセージ)には、各GPS衛星2の軌道上の位置を示す軌道情報が含まれている。また、各GPS衛星2は原子時計を搭載しており、衛星信号には、原子時計で計時された極めて正確な時刻情報が含まれている。したがって、4つ以上のGPS衛星2からの衛星信号を受信し、各衛星信号に含まれている軌道情報および時刻情報を用いて測位計算を行うことで、受信点(GPSアンテナ50の設置場所)の位置と時刻の正確な情報を得ることができる。具体的には、受信点の3次元位置(x,y,z)および時刻tを4つの変数とする4次元方程式を立ててその解を求めればよい。
なお、受信点の位置が既知である場合、1つ以上のGPS衛星2からの衛星信号を受信し、各衛星信号に含まれている時刻情報を用いて受信点の時刻情報を得ることができる。
また、各衛星信号に含まれている軌道情報を用いて、各GPS衛星2の時刻と受信点の時刻との差の情報を得ることができる。なお、地上のコントロールセグメントにより各GPS衛星2に搭載されている原子時計のわずかな時刻誤差が測定されており、衛星信号にはその時刻誤差を補正するための時刻補正パラメーターも含まれており、この時刻補正パラメーターを用いて受信点の時刻を補正することで極めて正確な時刻情報を得ることができる。
図2は、GPS衛星から送信される航法メッセージの構成を示す図である。
図2(A)に示すように、航法メッセージは、全ビット数1500ビットのメインフレームを1単位とするデータとして構成されている。メインフレームは、それぞれ300ビットの5つのサブフレーム1〜5に分割されている。1つのサブフレームのデータは、各GPS衛星2から6秒で送信される。したがって、1つのメインフレームのデータは、各GPS衛星2から30秒で送信される。
サブフレーム1には、週番号データ(WN)等の衛星補正データが含まれている。週番号データは、GPS衛星2の時刻が含まれる週を表す情報である。GPS衛星2の時刻の起点は、UTC(世界標準時)における1980年1月6日00:00:00であり、この日に始まる週は週番号0となっている。週番号データは、1週間単位で更新される。
サブフレーム2、3には、エフェメリスパラメータ(各GPS衛星2の詳細な軌道情報)が含まれる。また、サブフレーム4、5には、アルマナックパラメータ(全GPS衛星2の概略軌道情報)が含まれている。
さらに、サブフレーム1〜5の各先頭には、30ビットのTLM(Telemetry word)データが格納されたTLM(Telemetry)ワードと、30ビットのHOW(hand over word)データが格納されたHOWワードとが含まれている。
したがって、TLMワードやHOWワードは、GPS衛星2から6秒間隔で送信されるのに対し、週番号データ等の衛星補正データ、エフェメリスパラメータ、アルマナックパラメータは30秒間隔で送信される。
図2(B)に示すように、TLMワードには、プリアンブルデータ、TLMメッセージ、Reservedビット、パリティデータが含まれている。
図2(C)に示すように、HOWワードには、TOW(Time of Week)(以下、「Zカウント」ともいう)という時刻情報が含まれている。Zカウントデータは毎週日曜日の0時からの経過時間が秒で表示され、翌週の日曜日の0時に0に戻るようになっている。つまり、Zカウントデータは、週の初めから一週間毎に示される秒単位の情報であって、経過時間が1.5秒単位で表した数となっている。ここで、Zカウントデータは、次のサブフレームデータの先頭ビットが送信される時刻情報を示す。例えば、サブフレーム1のZカウントデータは、サブフレーム2の先頭ビットが送信される時刻情報を示す。また、HOWワードには、サブフレームのIDを示す3ビットのデータ(IDコード)も含まれている。すなわち、図2(A)に示すサブフレーム1〜5のHOWワードには、それぞれ「001」、「010」、「011」、「100」、「101」のIDコードが含まれている。
サブフレーム1に含まれる週番号データとサブフレーム1〜5に含まれるHOWワード(Zカウントデータ)を取得することで、GPS衛星2の時刻を計算することができる。なお、以前に週番号データを取得し、週番号データを取得した時期からの経過時間を内部でカウントしておけば、週番号データを毎回取得しなくてもGPS衛星2の現在の週番号データを得ることができる。したがって、Zカウントデータのみを取得すれば、GPS衛星2の現在の時刻を概算で知ることができる。
以上説明したような衛星信号は、図1に示すGPSアンテナ50を介して、GPS受信機10で受信される。
GPSアンテナ50は、衛星信号を含む各種の電波を受信するアンテナであり、GPS受信機10に接続されている。
GPS受信機10(衛星信号受信部の一例)は、GPSアンテナ50を介して受信した衛星信号に基づいて、各種の処理を行う。
具体的に説明すると、GPS受信機10は、通常測位モード(第1のモードの一例)および位置固定モード(第2のモードの一例)を有し、処理部(CPU)20からの制御コマンド(モード設定用の制御コマンド)に応じて通常測位モードと位置固定モードのいずれかに設定される。
GPS受信機10は、通常測位モードでは、「測位計算部」として機能し、複数(好ましくは4個以上)のGPS衛星2から送信された衛星信号を受信し、受信した衛星信号に含まれる軌道情報(具体的には、前述したエフェメリスデータやアルマナックデータ等)および時刻情報(具体的には、前述した週番号データやZカウントデータ等)に基づいて測位計算を行う。
また、GPS受信機10は、位置固定モードでは、「タイミング信号生成部」として機能し、少なくとも1つのGPS衛星2から送信された衛星信号を受信し、受信した衛星信号に含まれる軌道情報および時刻情報と設定された受信点の位置情報とに基づいて、1PPS(1 Pulse Per Second)を生成する。1PPS(基準時刻に同期したタイミング信号の一例)は、UTC(世界標準時)と完全同期したパルス信号であり、1秒毎に1パルスを含む。このように、GPS受信機10がタイミング信号の生成に用いる衛星信号が軌道情報および時刻情報を含んでいることにより、基準時刻に正確に同期したタイミング信号を生成することができる。
以下、GPS受信機10の構成について詳述する。
図3は、図1に示すタイミング信号生成装置が備えるGPS受信機の構成例を示すブロック図である。
図3に示すGPS受信機10は、SAW(Surface Acoustic Wave:表面弾性波)フィルター11、RF処理部12、ベースバンド処理部13および温度補償型水晶発振器(TCXO:Temperature Compensated Crystal Oscillator)14を含んで構成されている。
SAWフィルター11は、GPSアンテナ50が受信した電波から衛星信号を抽出する処理を行う。このSAWフィルター11は、1.5GHz帯の信号を通過させるバンドパスフィルターとして構成される。
RF処理部12は、PLL(Phase Locked Loop)121、LNA(Low Noise Amplifier)122、ミキサー123、IFアンプ124、IF(Intermediate Frequency:中間周波数)フィルター125およびADC(A/D変換器)126を含んで構成されている。
PLL121は、数十MHz程度で発振するTCXO14の発振信号を1.5GHz帯の周波数に逓倍したクロック信号を生成する。
SAWフィルター11が抽出した衛星信号は、LNA122で増幅される。LNA122で増幅された衛星信号は、ミキサー123でPLL121が出力するクロック信号とミキシングされて中間周波数帯(例えば、数MHz)の信号(IF信号)にダウンコンバートされる。ミキサー123でミキシングされた信号は、IFアンプ124で増幅される。
ミキサー123でのミキシングにより、IF信号とともにGHzオーダーの高周波信号も生成されるため、IFアンプ124はIF信号とともにこの高周波信号も増幅する。IFフィルター125は、IF信号を通過させるとともに、この高周波信号を除去する(正確には、所定のレベル以下に減衰させる)。IFフィルター125を通過したIF信号はADC(A/D変換器)126でデジタル信号に変換される。
ベースバンド処理部13は、DSP(Digital Signal Processor)131、CPU(Central Processing Unit)132、SRAM(Static Random Access Memory)133およびRTC(リアルタイムクロック)134を含んで構成されており、TCXO14の発振信号をクロック信号として各種処理を行う。
DSP131とCPU132は、協働しながら、IF信号からベースバンド信号を復調し、航法メッセージに含まれる軌道情報や時刻情報を取得し、通常測位モードの処理あるいは位置固定モードの処理を行う。
SRAM133は、取得された時刻情報や軌道情報、所定の制御コマンド(位置設定用の制御コマンド)に応じて設定された受信点の位置情報、位置固定モード等で用いる仰角マスク等を記憶するためのものである。RTC134は、ベースバンド処理を行うためのタイミングを生成するものである。このRTC134は、TCXO14からのクロック信号でカウントアップされる。
具体的には、ベースバンド処理部13は、各C/Aコードと同一のパターンのローカルコードを発生し、ベースバンド信号に含まれる各C/Aコードとローカルコードの相関をとる処理(衛星サーチ)を行う。そして、ベースバンド処理部13は、各ローカルコードに対する相関値がピークになるようにローカルコードの発生タイミングを調整し、相関値が閾値以上となる場合にはそのローカルコードをC/AコードとするGPS衛星2に同期(GPS衛星2を捕捉)したものと判断する。なお、GPSでは、すべてのGPS衛星2が異なるC/Aコードを用いて同一周波数の衛星信号を送信するCDMA(Code Division Multiple Access)方式を採用している。したがって、受信した衛星信号に含まれるC/Aコードを判別することで、捕捉可能なGPS衛星2を検索することができる。
また、ベースバンド処理部13は、捕捉したGPS衛星2の軌道情報や時刻情報を取得するために、当該GPS衛星2のC/Aコードと同一のパターンのローカルコードとベースバンド信号をミキシングする処理を行う。ミキシングされた信号には、捕捉したGPS衛星2の軌道情報や時刻情報を含む航法メッセージが復調される。そして、ベースバンド処理部13は、航法メッセージに含まれる軌道情報や時刻情報を取得し、SRAM133に記憶する処理を行う。
また、ベースバンド処理部13は、所定の制御コマンド(具体的にはモード設定用の制御コマンド)を受信し、通常測位モードと位置固定モードのいずれかに設定される。ベースバンド処理部13は、通常測位モードでは、SRAM133に記憶されている4つ以上のGPS衛星2の軌道情報および時刻情報を用いて測位計算を行う。
また、ベースバンド処理部13は、位置固定モードでは、SRAM133に記憶されている1つ以上のGPS衛星2の軌道情報と、SRAM133に記憶されている受信点の位置情報とを用いて高精度の1PPSを出力する。具体的には、ベースバンド処理部13は、RTC134の一部に1PPSの各パルスの発生タイミングをカウントする1PPSカウンターを備えており、GPS衛星2の軌道情報と受信点の位置情報とを用いて、GPS衛星2から送信された衛星信号が受信点まで到達するのに要する伝搬遅延時間を計算し、この伝搬遅延時間に基づき1PPSカウンターの設定値を最適値に変更する。
なお、ベースバンド処理部13は、通常測位モードにおいて、測位計算で得られた受信点の時刻情報に基づき1PPSを出力してもよく、位置固定モードにおいて、複数のGPS衛星2が捕捉できれば測位計算を行ってもよい。
また、ベースバンド処理部13は、測位計算の結果の位置情報や時刻情報、受信状況(GPS衛星2の捕捉数、衛星信号の強度等)等の各種情報を含むNMEAデータを出力する。
以上説明したように構成されたGPS受信機10の動作は、図1に示す処理部(CPU)20により制御される。
処理部20(衛星信号受信制御装置の一例)は、GPS受信機10に対して各種の制御コマンドを送信してGPS受信機10の動作を制御し、GPS受信機10が出力する1PPSやNMEAデータを受け取って各種の処理を行う。なお、処理部20は、例えば、任意のメモリーに記憶されているプログラムにしたがって、各種処理を行ってもよい。
この処理部20は、位相比較器21、ループフィルター22、DSP(Digital Signal Processor)23、分周器24およびGPS制御部25を含んで構成されている。なお、DSP23とGPS制御部25とは一つの部品で構成されていてもよい。
DSP23(「位置情報生成部」の一例)は、GPS受信機10から定期的に(例えば、1秒毎に)NMEAデータを取得し、NMEAデータに含まれる位置情報(GPS受信機10による通常測位モードでの測位計算の結果)を集めて所定時間における統計情報を作成し、その統計情報に基づいて、受信点の位置情報を生成する処理を行う。特に、GPS受信機10による通常測位モードでの複数の測位計算結果の最頻値(以下、単に「最頻値」ともいう)または中央値(以下、単に「中央値」ともいう)をAとし、その複数の測位計算結果の標準偏差をσとしたとき、DSP23は、A±σ/4の範囲内にある値(ただし、Aは除く。以下、同じ。)に基づいて、受信点の位置情報を生成する。ここで、DSP23は、DSP23で受信点の位置情報の生成に用いられる値を前記範囲内から選択する「選択部」を構成している。また、GPS受信機10および処理部20を含む構成は、タイミング信号を生成する「タイミング信号生成装置」を構成している。なお、「選択部」(A±σ/4の範囲内から1つの値を選択する機能を有する構成)の少なくとも一部は、DSP23とは別体として処理部20の内部または外部に設けられていてもよい。
GPS制御部25(受信制御部の一例)は、GPS受信機10に各種の制御コマンドを送信し、GPS受信機10の動作を制御する。具体的には、GPS制御部25は、GPS受信機10にモード設定用の制御コマンドを送信し、GPS受信機10を通常測位モードから位置固定モードに切り替える処理を行う。また、GPS制御部25は、GPS受信機10を通常測位モードから位置固定モードに切り替える前に、GPS受信機10に位置設定用の制御コマンドを送信し、DSP23が生成した受信点の位置情報をGPS受信機10に設定する処理を行う。
分周器24は、原子発振器30が出力するクロック信号(周波数:f)をf分周し、1Hzの分周クロック信号を出力する。
位相比較器21は、GPS受信機10が出力する1PPSと分周器24が出力する1Hzの分周クロック信号とを位相比較する。位相比較器21の比較結果の位相差信号は、ループフィルター22を介して原子発振器30に入力される。ループフィルター22のパラメーターは、DSP23により設定される。
分周器24が出力する1Hzの分周クロック信号は、GPS受信機10が出力する1PPSと同期しており、タイミング信号生成装置1は、この分周クロック信号をUTCと同期した極めて周波数精度の高い1PPSとして外部に出力する。また、タイミング信号生成装置1は、1PPSと同期して1秒毎に最新のNMEAデータを外部に出力する。
原子発振器30は、原子のエネルギー遷移を利用した周波数精度の高いクロック信号を出力可能な発振器であり、例えば、ルビジウム原子やセシウム原子を用いた原子発振器が広く知られている。原子発振器30として、例えば、EIT(Electromagnetically Induced Transparency)現象(CPT(Coherent Population Trapping)現象とも呼ばれる)を利用した原子発振器や、光マイクロ2重共鳴現象を利用した原子発振器等を利用することができる。タイミング信号生成装置1は、原子発振器30が出力する周波数がfのクロック信号も外部に出力する。
原子発振器30は、ループフィルター22の出力電圧(制御電圧)に応じて周波数を微調整可能に構成されており、前述のように、位相比較器21、ループフィルター22、DSP23および分周器24により、原子発振器30が出力するクロック信号はGPS受信機10が出力する1PPSに完全に同期する。すなわち、位相比較器21、ループフィルター22、DSP23および分周器24による構成は、原子発振器30が出力するクロック信号を1PPSに同期させる「同期制御部」として機能する。なお、原子発振器30は、単体では周波数温度特性が平坦ではないため、原子発振器30の近傍に温度センサー40が配置されており、DSP23は、温度センサー40の検出値(検出温度)に応じて位相比較器21の出力電圧を調整することで、原子発振器30の周波数温度特性を温度補償する処理も行う。
なお、GPS受信機10が衛星信号を受信できない等の状況(ホールドオーバー)が発生すると、GPS受信機10が出力する1PPSの精度が劣化し、あるいは、GPS受信機10が1PPSの出力を停止する。そのような場合、処理部20は、原子発振器30が出力するクロック信号をGPS受信機10が出力する1PPSに同期させる処理を停止して原子発振器30を自走発振させるようにしてもよい。このようにすれば、タイミング信号生成装置1は、GPS受信機10が出力する1PPSの精度が劣化した場合でも、原子発振器30の自走発振による周波数精度の高い1PPSを出力することができる。なお、原子発振器30に代えてダブルオーブンもしくはシングルオーブンの恒温槽型水晶発振器(OCXO)を用いても、自走発振による周波数精度の高い1PPSを出力することができる。
以下、通常測位モードおよび位置固定モードについて詳述する。
図4は、図3に示すGPS受信機における通常測位モードと位置固定モードでの処理手順の一例を示すフローチャートである。
図4に示すように、まず、電源がオンされると(S10のY)、ベースバンド処理部13は、通常測位モードに初期化され、捕捉可能なGPS衛星2を検索する衛星サーチを開始し(S12)、GPS衛星2を捕捉したか否かを判断する(S14)。
具体的には、ベースバンド処理部13が、RF処理部12が衛星信号を受信して生成したIF信号からベースバンド信号を復調するとともに、各衛星番号のC/Aコードと同一のパターンのローカルコードを発生させ、ベースバンド信号に含まれるC/Aコードと各ローカルコードの相関値を計算する。ベースバンド信号に含まれるC/Aコードとローカルコードが同じコードであれば相関値は所定のタイミングでピークを持つが、異なるコードであれば相関値はピークをもたず常にほぼゼロとなる。ベースバンド処理部13は、ベースバンド信号に含まれるC/Aコードとローカルコードの相関値が最大になるようにローカルコードの発生タイミングを調整し、相関値が所定の閾値以上であればGPS衛星2を捕捉したものと判断する。そして、ベースバンド処理部13は、捕捉した各GPS衛星2の情報(衛星番号等)をSRAM133に記憶する。
ベースバンド処理部13は、少なくとも1つのGPS衛星2を捕捉した場合、捕捉したGPS衛星2から送信された航法メッセージを復調し、航法メッセージに含まれる各種情報の取得を開始する(S16)。
具体的には、ベースバンド処理部13は、捕捉した各GPS衛星2からの航法メッセージをそれぞれ復調して時刻情報や軌道情報等の各種情報を取得し、取得した情報をSRAM133に記憶する。
次に、ベースバンド処理部13は、4つ以上のGPS衛星2の情報を取得したか否かを判断し(S18)、取得した場合、航法メッセージに含まれる軌道情報、時刻情報等を用いて、受信点の位置を計算(測位計算)する(S20)。
具体的には、ベースバンド処理部13は、捕捉している全てのGPS衛星2から4つ以上のGPS衛星2を選択し、選択したGPS衛星2の軌道情報および時刻情報をSRAM133から読み出して測位計算を行う。そして、ベースバンド処理部13は、測位計算の結果(受信点の位置情報)や受信状況等の各種情報をSRAM133に記憶する。
ベースバンド処理部13は、位置固定モードであるか否かを判断し(S22)、位置固定モードに変更されるまでステップS18およびS20の処理を繰り返す。
位置固定モードに変更された場合、ベースバンド処理部13は、1つ以上のGPS衛星2の情報を取得したか否かを判断し(S24)、取得した場合、処理部20により設定された受信点の位置情報および航法メッセージに含まれる軌道情報、時刻情報等を用いて、受信点の時刻および衛星信号の伝搬遅延時間を計算する(S26)。
具体的には、ベースバンド処理部13は、捕捉している全てのGPS衛星2から1つ以上のGPS衛星2を選択し、選択したGPS衛星2の時刻情報(Zカウントデータ等)をSRAM133から読み出し、受信点の時刻(例えば、次のサブフレームの先頭の時刻)を計算する。また、ベースバンド処理部13は、選択したGPS衛星2の軌道情報をSRAM133から読み出してGPS衛星2の位置を計算する。さらに、ベースバンド処理部13は、処理部20により設定された受信点の位置情報をSRAM133から読み出し、GPS衛星2の位置の計算結果と受信点の位置情報を用いてGPS衛星2と受信点の間の距離を計算し、電波速度から衛星信号の伝搬遅延時間を計算する。
次に、ベースバンド処理部13は、衛星信号の伝搬遅延時間(ステップS26の計算結果)を用いて、1PPSカウンターの設定値を更新する(S28)。
具体的には、1PPSカウンターは、設定値までカウントすると1PPSのパルスを発生させるカウンターであり、ベースバンド処理部13は、例えば、次のサブフレームの先頭の受信タイミングに対して、1PPSの直近のパルスが衛星信号の伝搬遅延時間分だけ前で発生するように、1PPSカウンターの設定値を更新する。
そして、ベースバンド処理部13は、通常測位モードであるか否かを判断し(S30)、通常測位モードに変更されるまでステップS24〜S28の処理を繰り返し、通常測位モードに変更された場合、ステップS18に移行する。
図5は、図3に示すGPS受信機における1PPS出力の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図5に示すように、ベースバンド処理部13は、電源がオンされると(S50のY)、RTC134が備える1PPSカウンターの設定値を初期化する(S52)。
次に、ベースバンド処理部13は、1PPSカウンターのクロックエッジのタイミングであるか否かを判断し(S54)、そのタイミングで、1PPSカウンターのカウント値が設定値と一致するか否かを判断し(S56)、一致する場合、1パルスとNMEAデータを出力する(S58)。
具体的には、ベースバンド処理部13は、SRAM133に記憶されている最新の各種情報を読み出し、NMEAフォーマットのデータに変換して出力する。なお、1PPSカウンターの設定値は、前述した図4のステップS28で順次更新される。
そして、ベースバンド処理部13は、1PPSカウンターをカウントアップし(S60)、その後、ステップS54に移行する。
一方、1PPSカウンターのクロックエッジのタイミングで、1PPSカウンターのカウント値が設定値と一致していない場合、ベースバンド処理部13は、ステップS58の処理を行わず、ステップS60に移行し、1PPSカウンターをカウントアップし(S60)、その後、ステップS54に移行する。
図6は、図1に示すタイミング信号生成装置の処理部によるGPS受信機の制御の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図6に示すように、処理部20は、電源がオンされると(S100のY)、まず、測位計算結果の統計情報をリセットする(S102)。
次に、処理部20は、所定時間が経過したか否かを判断し(S104)、所定時間が経過するまで、GPS受信機10の1PPSのパルス出力のタイミングであるか否かを判断し(S106)、そのタイミング毎に、GPS受信機10が出力するNMEAデータを取得し、GPS受信機10による通常測位モードでの測位計算結果を統計情報に追加する(S108)。
そして、所定時間が経過すると、処理部20は、測位計算結果の統計情報から、最頻値または中央値を中心とする所定範囲内(前述したA±σ/4の範囲内)にある値を選択し、GPS受信機10に受信点の位置情報として設定し(S110)、さらに、GPS受信機10を位置固定モードに設定する(S112)。
なお、ステップS108の所定時間が長いほど受信点の位置情報の精度が向上するので、ステップS108の所定時間は、例えば、1日(24時間)程度に設定するのが好ましい。
このような受信点の位置情報としてA±σ/4の範囲内にある値を設定することによる効果を明らかにするために、GPSシミュレーターとGPS受信機(実機)を用いて実験を行った。本実験では、GPSシミュレーターに、受信位置(緯度、経度、高度)、捕捉される衛星数、衛星信号の強度を設定してシミュレーションを実行し、GPSシミュレーターが出力する信号をGPS受信機に入力し、GPS受信機が通常測位モードで出力する位置情報(緯度、経度、高度)を1秒毎に取得し、その平均値、中央値、最頻値、および、これらの各々と真位置(GPSシミュレーターに設定した受信位置)との距離を計算した。
図7(A)は、GPS衛星の捕捉数が多いが受信強度が小さい場合の測位計算結果を示す表、図7(B)は、GPS衛星の捕捉数が少なく受信強度が小さい場合の測位計算結果を示す表である。
なお、図7(A)に示す測位計算結果は、GPS衛星の捕捉数が7〜8、衛星信号の強度が−145dBm、測位時間が17時間の条件で行ったものであり、かかる条件は、測位計算に十分な数のGPS衛星が捕捉されるが、衛星信号の強度が小さい受信環境を想定したものである。一方、図7(B)に示す測位計算結果は、GPS衛星の捕捉数が3〜5、衛星信号の強度が−145dBm、測位時間が16時間の条件で行ったものであり、かかる条件は、衛星信号の強度は弱く、測位計算に十分な数のGPS衛星が捕捉されるとは限らない受信環境を想定したものである。
図7(A)および図7(B)に示す測位計算結果は、いずれも、真位置との距離が小さい順に、最頻値、中央値、平均値であった。このような結果から、測位計算により得られる位置の最頻値または中央値を選択し、位置固定モードにおける受信点の位置情報としてGPS受信機に設定することで、平均値を選択する場合と比較して1PPSの精度が向上することがわかる。
すなわち、衛星信号の受信環境が劣化すると、マルチパス等に起因する測位計算の誤差が大きくなるため、位置固定モードにおける位置情報として測位結果の平均値を設定した場合、誤差が大きくなる可能性が高いが、最頻値や中央値を設定することで、誤差の大きい測位結果の影響を受けにくいので、位置固定モードにおける1PPSの精度を高めることができる。
また、通常測位モードでの測位結果を用いて位置固定モードで設定すべき位置情報を計算することにより、受信場所の制限を受けず、コストも低減することができる。
以上説明したように、受信環境が劣化した場合であっても、複数の測位計算結果の最頻値または中央値を用いて受信点の位置情報を生成することにより、複数の測位計算結果の平均値を用いて受信点の位置情報を生成する場合に比べて、正確な位置情報を生成することができる。その結果、受信環境によらず、正確なタイミング信号を安定して生成することができる。
ここで、受信点の位置情報を生成する際に用いる値として、複数の測位計算結果の最頻値または中央値をそのまま受信点の位置情報としてもよいが、最頻値または中央値に近い値(最頻値または中央値を中心とする所定の近傍範囲の値)を用いても、平均値を用いる場合に比べて、正確な位置情報を生成することができる。以下、この点を説明する。
図8は、図7(B)に示す場合において、測位計算結果の測位計算結果の平均値、中央値および最頻値と標準偏差との関係を説明するための表、図9は、測位計算結果の測位計算結果の平均値、中央値および最頻値と標準偏差との関係を説明するためのグラフである。
複数の測位計算結果の最頻値または中央値をAとし、その複数の測位計算結果の標準偏差をσとしたとき、A±σ/4の範囲内にある値は、図8および図9に示すように、その複数の測位計算結果の平均値よりも、真位置の値(真の値)に近い。
このようなことから、A±σ/4の範囲内にある値に基づいて受信点の位置情報を生成することにより、受信環境の劣化により測位計算の誤差が大きくなっても、マルチパス等のイレギュラーなデータのような誤差の大きい測位結果の影響を受けにくく、複数の測位計算結果の平均値を受信点の位置情報の生成に用いた従来よりも正確なタイミング信号を生成することができる。
ここで、測位計算結果は、緯度、経度および高度の情報を含んでいる。したがって、最頻値として、緯度に関する情報の最頻値、経度に関する情報の最頻値、および、高度に関する情報の最頻値がそれぞれ存在し、同様に、中央値として、緯度に関する情報の中央値、経度に関する情報の中央値、および、高度に関する情報の中央値がそれぞれ存在する。また、標準偏差として、緯度に関する情報の標準偏差、経度に関する情報の標準偏差、および、高度に関する情報の標準偏差がそれぞれ存在する。受信点の位置情報の生成に際しては、複数の測位計算結果の緯度、経度および高度に関する情報のそれぞれについて、最頻値または中央値をAとし、標準偏差をσとしたとき、A±σ/4の範囲内にある値を用いればよい。
なお、複数の測位計算結果の緯度、経度および高度のうちの一部に関する情報について、最頻値または中央値をAとし、標準偏差をσとしたとき、A±σ/4の範囲内にある値を用いて受信点の位置情報を生成してもよい。この場合、残部に関する情報について、他の手段により得られる情報を受信点の位置情報の生成に用いればよい。例えば、緯度および経度に関する情報について、A±σ/4の範囲内にある値を用い、高度に関する情報は、既知の値や、高度計の検知結果に基づいた値を用いてもよい。
前述したように、DSP23は、DSP23で受信点の位置情報の生成に用いられる値をA±σ/4の範囲内から選択する機能を有する。これにより、DSP23がA±σ/4の範囲内にある値を用いて受信点の位置情報を生成することができる。
DSP23がA±σ/4の範囲内から値を選択する方法としては、特に限定されないが、例えば、以下のような第1の方法および第2の方法等が挙げられる。
第1の方法では、DSP23(選択部)は、係数をkとしたとき、A±σ/4の範囲内でk×Aに最も近い値を選択する。これにより、比較的簡単に、DSP23がA±σ/4の範囲内にある値を用いて受信点の位置情報を生成することができる。
また、第2の方法では、DSP23(選択部)は、最頻値と中央値との中間の値をBとし、係数をkとしたとき、A±σ/4の範囲内でk×Bに最も近い値を選択する。これによっても、比較的簡単に、DSP23がA±σ/4の範囲内にある値を用いて受信点の位置情報を生成することができる。
ここで、k×Aまたはk×BがA±σ/4の範囲内である場合は、k×Aまたはk×BをそのままDSP23で受信点の位置情報の生成に用いてもよいし、k×Aまたはk×Bに最も近い測位計算結果をDSP23で受信点の位置情報の生成に用いてもよい。また、k×Aまたはk×BがA±σ/4の範囲外である場合は、A±σ/4の範囲内でk×Aまたはk×Bに最も近い値、すなわち、A+σ/4またはA−σ/4をDSP23で受信点の位置情報の生成に用いてもよいし、A+σ/4またはA−σ/4に最も近い測位計算結果をDSP23で受信点の位置情報の生成に用いてもよい。
また、DSP23は、前述した係数kを調整可能であることが好ましい。これにより、DSP23で受信点の位置情報の生成に用いられる値を受信環境に応じて最適化することができる。かかる調整は、測位計算結果に基づいて自動的に行ってもよいし、タイミング信号生成装置1に設けられた操作部(図示せず)を介して手動で行ってもよい。
かかる調整を測位計算結果に基づいて自動的に行う場合、DSP23は、GPS受信機10の複数の測位計算結果の平均値、最頻値および中央値のうちの少なくとも2つの値に基づいて、前述した係数kを調整する。これにより、測位計算結果を用いて自動的に、DSP23で受信点の位置情報の生成に用いられる値を受信環境に応じて最適化することができる。例えば、最頻値と中央値との差分、最頻値と平均値との差分、中央値と平均値との差分、最頻値と中央値との比率、最頻値と平均値との比率、または、中央値と平均値との比率と係数kとの対応関係が設定されたテーブルを図示しないメモリー(記憶部)に予め記憶しておき、最頻値と中央値との差分、最頻値と平均値との差分、中央値と平均値との差分、最頻値と中央値との比率、最頻値と平均値との比率、または、中央値と平均値との比率の結果から、上記テーブルを用いて、係数kを調整する。
また、係数kは、0.7以上1.3以下の範囲内にあることが好ましい。これにより、k×Aまたはk×BがA±σ/4の範囲外となるのを低減することができる。そのため、DSP23で受信点の位置情報の生成に用いられる値を受信環境に応じて高精度に最適化することができる。
以上説明したように、A±σ/4の範囲内にある値を用いて受信点の位置情報を生成することにより、受信環境の劣化により測位計算の誤差が大きくなっても、誤差の大きい測位結果の影響を受けにくく、従来よりも正確なタイミング信号を生成することができる。
また、本実施形態では、原子発振器30が出力するクロック信号を正確な1PPSに同期させることで、原子発振器30の精度よりも高い精度のクロック信号を生成することができる。さらに、GPS受信機10が出力する1PPSの精度が劣化し、あるいは、GPS受信機10が1PPSの出力を停止した場合(すなわち、ホールドオーバー突入時)、原子発振器30が出力するクロック信号を1PPSに同期させる処理を停止して原子発振器30を自走発振させることで、少なくとも原子発振器30の周波数精度の1PPSを出力することができる。
このようなタイミング信号生成装置1が出力する1PPSは、極めて精度が高いため、例えば、コンピューターの時間を管理するタイムサーバーのクロック入力信号として利用することができる。
また、原子発振器30は、高い長期周波数安定度を有する。したがって、タイミング信号に同期させる発振器として原子発振器30を用いることにより、長期にわたって衛星信号を受信できない状態となっても、高精度なタイミング信号を生成することができる。
<第2実施形態>
図10は、本発明の第2実施形態に係るタイミング信号生成装置の概略構成を示す図である。
本実施形態は、GPSアンテナおよびGPS受信機の数および処理部の構成が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。
なお、以下の説明では、第2実施形態に関し、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図10において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
図10に示すタイミング信号生成装置1Aは、2つのGPS受信機10A、10B、処理部(CPU)20A、原子発振器30、温度センサー40、2つのGPSアンテナ50A、50Bを含んで構成されている。
図10に示すように、GPSアンテナ50Aは、GPS受信機10Aに接続されており、GPS受信機10Aは、GPSアンテナ50Aを介して、各GPS衛星2から送信された衛星信号を受信し、前述した第1実施形態のGPS受信機10と同様の各種の処理を行う。
同様に、GPSアンテナ50Bは、GPS受信機10Bに接続されており、GPS受信機10Bは、GPSアンテナ50Bを介して、各GPS衛星2から送信された衛星信号を受信し、前述した第1実施形態のGPS受信機10と同様の各種の処理を行う。
ここで、2つのGPSアンテナ50A、50Bは、同じ場所(正確には、実質的に同じといえるほぼ同じ場所)に設置される。したがって、2つのGPS受信機10A、10Bは、同じ若しくはほぼ同じ位置情報を出力する。
処理部20Aは、第1実施形態の処理部20と同様に位相比較器21、ループフィルター22、DSP23、分周器24およびGPS制御部25を含み、さらに、選択スイッチ26および故障判定部27を含んで構成されている。
故障判定部27は、GPSアンテナ50AとGPS受信機10Aのセット、および、GPSアンテナ50BとGPS受信機10Bのセットの各々が故障しているか否かを判定する処理を行う。例えば、故障判定部27は、GPSアンテナ50A、50Bの出力電流を監視することで、GPSアンテナ50A、50Bの故障を検出し、GPS受信機10A、10Bの出力信号(1PPSやNMEAデータ)を監視することでGPS受信機10A、10Bの故障を検出することができる。
選択スイッチ26は、故障判定部の判定結果に基づいて、GPS受信機10Aが出力する1PPSとGPS受信機10Bが出力する1PPSのいずれか一方を選択して出力する。この選択スイッチ26が出力する1PPSが位相比較器21に入力される。
DSP23は、GPS受信機10A、10Bからそれぞれ定期的に(例えば、1秒毎に)NMEAデータを取得し、各NMEAデータに含まれる位置情報(GPS受信機10A、10Bによる通常測位モードでの測位計算の結果)を集めて所定時間における2つの統計情報を作成し、その各々の平均値、最頻値または中央値に基づいて、2つの受信点の位置情報を生成する処理を行う。
GPS制御部25は、GPS受信機10A、10Bに各種の制御コマンドを送信し、GPS受信機10A、10Bの動作を制御する。具体的には、GPS制御部25は、GPS受信機10A、10Bにモード設定用の制御コマンドを送信し、GPS受信機10A、10Bを通常測位モードから位置固定モードに切り替える処理を行う。また、GPS制御部25は、GPS受信機10A、10Bを通常測位モードから位置固定モードに切り替える前に、GPS受信機10A、10Bに位置設定用の制御コマンドを送信し、DSP23が生成した2つの受信点の位置情報をそれぞれGPS受信機10A、10Bに設定する処理を行う。
図11は、図10に示すタイミング信号生成装置が備えるGPS受信機における1PPS選択の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図11に示すように、処理部20Aは、電源がオンされると(S200のY)、まず、原子発振器30の発振制御用の1PPS(位相比較器21に入力される1PPS)としてGPS受信機10Aが出力する1PPSを選択する(S202)。
次に、処理部20Aは、GPS受信機10A、10Bの故障を判定し(S204)、GPS受信機10Aのみが故障しているか否かを判断する(S206)。
ステップS206においてGPS受信機10Aのみが故障していると判断した場合、原子発振器30の発振制御用の1PPSをGPS受信機10Bが出力する1PPSに切り替える(S208)。その後、処理部20Aは、GPS受信機10Bの故障を判定する(S212)。
そして、GPS受信機10Bが故障しているか否かを判断し(S214)、GPS受信機10Bが故障していない場合、ステップS212に移行し、GPS受信機10Bが故障するまで、ステップS212、S214が繰り返され、一方、GPS受信機10Bが故障した場合、原子発振器30を自走発振に切り替える(S216)。
一方、ステップS206においてGPS受信機10Aのみが故障している以外の状態であると判断した場合、処理部20Aは、GPS受信機10A、10Bの両方が故障しているか否かを判断し(S210)、GPS受信機10A、10Bの両方が故障している以外の場合、ステップS214に移行し、GPS受信機10A、10Bの両方が故障するまで、ステップS204、S206、S210が繰り返され、一方、GPS受信機10A、10Bの両方が故障した場合、原子発振器30を自走発振に切り替える(S216)。
なお、処理部20Aは、GPS受信機10A、10Bの一方または両方が故障した場合、故障を知らせるための故障通知信号を外部に出力するようにしてもよい。例えば、この故障通知信号に応じた情報を外部のモニターに表示させれば、ユーザーは故障を認識し、故障部品を交換することができる。
このように、第2実施形態のタイミング信号生成装置1Aは、GPS受信機10BをGPS受信機10Aと同じように動作させておき、GPSアンテナ50AあるいはGPS受信機10Aが故障した時に、位相比較器21に入力される1PPSを、GPS受信機10Aが出力する1PPSからGPS受信機10Bが出力する1PPSに速やかに切り替える。なお、本実施形態では、GPS受信機とGPSアンテナのセットが2つであるが、3つ以上であってもよい。
以上に説明したように、第2実施形態のタイミング信号生成装置1Aによれば、同じ場所に設置された複数のGPSアンテナ50A、50Bと、各GPSアンテナ50A、50Bが受信した衛星信号をそれぞれ処理する複数のGPS受信機10A、10Bを設けておき、選択中のGPSアンテナとGPS受信機のセットの故障を検出して他のGPSアンテナとGPS受信機のセットに切り替える。したがって、選択中のGPSアンテナとGPS受信機のセットに故障が発生した場合でも、高精度の1PPSの出力を継続することができる。
その他、第2実施形態のタイミング信号生成装置1Aは、前述した第1実施形態のタイミング信号生成装置1が奏する効果と同様の効果を奏することができる。
<第3実施形態>
図12は、本発明の第3実施形態に係るタイミング信号生成装置の概略構成を示す図である。
本実施形態は、GPSアンテナおよびGPS受信機の数および処理部の構成が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。
なお、以下の説明では、第3実施形態に関し、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図11において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
図12に示すタイミング信号生成装置1Bは、3つのGPS受信機10A、10B、10C、処理部(CPU)20B、原子発振器30、温度センサー40、3つのGPSアンテナ50A、50B、50Cを含んで構成されている。
図12に示すように、GPSアンテナ50Aは、GPS受信機10Aに接続されており、GPS受信機10Aは、GPSアンテナ50Aを介して、各GPS衛星2から送信された衛星信号を受信し、第1実施形態のGPS受信機10と同様の各種の処理を行う。
同様に、GPSアンテナ50Bは、GPS受信機10Bに接続されており、GPS受信機10Bは、GPSアンテナ50Bを介して、各GPS衛星2から送信された衛星信号を受信し、第1実施形態のGPS受信機10と同様の各種の処理を行う。
同様に、GPSアンテナ50Cは、GPS受信機10Cに接続されており、GPS受信機10Cは、GPSアンテナ50Cを介して、各GPS衛星2から送信された衛星信号を受信し、第1実施形態のGPS受信機10と同様の各種の処理を行う。
本実施形態は、第2実施形態と異なり、3つのGPSアンテナ50A、50B、50Cは、互いに異なる場所に設置される。したがって、3つのGPS受信機10A、10B、10Cは、互いに異なる位置情報を出力する。例えば、3つのGPSアンテナ50A、50B、50Cが、それぞれ建物の北側、南側、東側等に設置されていれば、それぞれ衛星信号の受信状況が異なり、時間帯によって衛星信号を最も受信しやすいものが変化する。したがって、時間の経過に伴って、GPS受信機10A、10B、10Cがそれぞれ出力する1PPSの精度の優劣順位も変化する。
処理部20Bは、第1実施形態と同様に位相比較器21、ループフィルター22、DSP23、分周器24およびGPS制御部25を含み、さらに、選択スイッチ26を含んで構成されている。
DSP23は、GPS受信機10A、10B、10Cからそれぞれ定期的に(例えば、1秒毎に)NMEAデータを取得し、各NMEAデータに含まれる位置情報(GPS受信機10A、10B、10Cによる通常測位モードでの測位計算の結果)を集めて所定時間における3つの統計情報を作成し、その各々の最頻値または中央値に基づいて、3つの受信点の位置情報を生成する処理を行う。
また、DSP23は、GPS受信機10A、10B、10Cからそれぞれ取得したNMEAデータに含まれる所定のパラメーター情報(例えば、捕捉しているGPS衛星の数や衛星信号の受信強度等)に基づいて、GPS受信機10A、10B、10Cが出力する1PPSの精度(UTC(世界標準時)の1秒との同期精度)を比較する。例えば、DSP23は、捕捉しているGPS衛星の数が同じであれば衛星信号の受信強度が大きいほど1PPSの精度が高く、受信強度が同程度であれば捕捉しているGPS衛星の数が多いほど1PPSの精度が高いと判定することができる。
選択スイッチ26は、DSP23の比較結果に応じて、GPS受信機10Aが出力する1PPS、GPS受信機10Bが出力する1PPS、GPS受信機10Cが出力する1PPSのいずれかを選択して出力する。この選択スイッチ26が出力する1PPSが位相比較器21に入力される。
また、本実施形態では、DSP23は、選択スイッチ26を制御して1PPSを選択した後は、選択した1PPSを出力するGPS受信機が出力するNMEAデータを監視し、前回との差分が閾値よりも大きい場合、GPS受信機10A、10B、10Cが出力する1PPSの精度を比較する処理を再び行う。
GPS制御部25は、GPS受信機10A、10B、10Cに各種の制御コマンドを送信し、GPS受信機10A、10B、10Cの動作を制御する。本実施形態では、GPS制御部25は、GPS受信機10A、10B、10Cにモード設定用の制御コマンドを送信し、GPS受信機10A、10B、10Cを通常測位モードから位置固定モードに切り替える処理を行う。また、GPS制御部25は、GPS受信機10A、10B、10Cを通常測位モードから位置固定モードに切り替える前に、GPS受信機10A、10B、10Cに位置設定用の制御コマンドを送信し、DSP23が生成した3つの受信点の位置情報をそれぞれGPS受信機10A、10B、10Cに設定する処理を行う。
図13は、図12に示すタイミング信号生成装置が備えるGPS受信機における1PPS選択の処理手順の一例を示すフローチャートである。
処理部20Bは、図12に示すように、電源がオンされると(S300のY)、所定時間が経過するまで所定時間が経過したか否かを判断し(S302)、所定時間が経過した場合、まず、GPS受信機10A、10B、10Cがそれぞれ出力するNMEAデータに基づき、GPS受信機10A、10B、10Cがそれぞれ出力する1PPSの精度を比較する(S304)。
次に、処理部20Bは、原子発振器30の発振制御用の1PPS(位相比較器21に入力される1PPS)として最も高精度の1PPSを選択する(S306)。
次に、処理部20Bは、選択した1PPSを出力するGPS受信機が新たに出力するNMEAデータと前回のNMEAデータとの差分を計算する(S308)。
そして、処理部20Bは、ステップS308で計算した差分が閾値よりも大きいか否かを判断し(S310)、かかる差分が閾値以下である場合、ステップS308に移行し、かかる差分が閾値よりも大きくなるまで、ステップS308の処理およびステップS310の判断を繰り返し、一方、かかる差分が閾値よりも大きい場合、ステップS304に移行し、前述したステップS304以降の処理を再び行う。
このように、第3実施形態のタイミング信号生成装置1Bは、互いに異なる場所に設置された3つのGPSアンテナ50A、50B、50Cにそれぞれ接続された3つのGPS受信機10A、10B、10Cを同じように動作させておき、位相比較器21に入力される1PPSとして最も精度の高い1PPSを選択し、選択中の1PPSの精度が劣化したと判断すると、再び最も精度の高い1PPSを選択しなおす。なお、本実施形態では、GPS受信機とGPSアンテナのセットが3つであるが、2つでもよいし4つ以上であってもよい。
以上に説明したように、第3実施形態のタイミング信号生成装置1Bによれば、互いに異なる場所に設置された複数のGPSアンテナ50A、50B、50Cと、各GPSアンテナ50A、50B、50Bが受信した衛星信号をそれぞれ処理する複数のGPS受信機10A、10B、10Cとを設けておき、複数のGPS受信機が出力する複数の1PPSの中から最も精度の高い1PPSを選択して出力する。したがって、時間の経過に応じて、受信強度、可視衛星の数、マルチパス等の受信環境が変化しても、高精度の1PPSの出力を継続することができる。
その他、第3実施形態のタイミング信号生成装置1Bは、前述した第1実施形態のタイミング信号生成装置1が奏する効果と同様の効果を奏することができる。
<第4実施形態>
図14は、本発明の第4実施形態に係るタイミング信号生成装置の概略構成を示す図である。
本実施形態は、原子発振器に代えて水晶発振器を備えるとともにバッテリーが搭載されている以外は、前述した第1実施形態と同様である。
なお、以下の説明では、第4実施形態に関し、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
図に示すタイミング信号生成装置1Cは、水晶発振器30Cおよびバッテリー60を備えている。
水晶発振器30Cは、ループフィルター22の出力電圧(制御電圧)に応じて周波数を微調整可能に構成されており、位相比較器21、ループフィルター22、DSP23および分周器24により、水晶発振器30Cが出力するクロック信号はGPS受信機10が出力する1PPSに完全に同期する。
水晶発振器30Cは、小型で、かつ、低消費電力である。したがって、タイミング信号に同期させる発振器として水晶発振器30Cを用いることにより、タイミング信号生成装置1Cの小型化および低消費電力化を図ることができる。また、水晶発振器30Cとして恒温槽型水晶発振器を用いれば、長期にわたって衛星信号を受信できない状態となっても、高精度なタイミング信号を生成することができる。なお、水晶発振器30Cに代えて、前述した第1実施形態の原子発振器30を用いてもよい。
バッテリー60は、タイミング信号生成装置1Cの各部に電力を供給する。これにより、バッテリー60からの電力供給によりタイミング信号生成装置1Cの各部を駆動することができる。そのため、外部電源がないような場所でもタイミング信号生成装置1Cを設置することが可能となる。
2.電子機器
次に、本発明の電子機器の実施形態を説明する。
図15は、本発明の電子機器の実施形態を示すブロック図である。
図15に示す電子機器300は、タイミング信号生成装置310、CPU(Central Processing Unit)320、操作部330、ROM(Read Only Memory)340、RAM(Random Access Memory)350、通信部360および表示部370を含んで構成されている。
タイミング信号生成装置310は、例えば、前述した第1実施形態ないし第4実施形態のいずれかのタイミング信号生成装置(1、1A、1Bまたは1C)であり、先に説明したように、衛星信号を受信して高精度のタイミング信号(1PPS)を生成し、外部に出力する。これにより、より低コストで信頼性の高い電子機器300を実現することができる。
CPU320は、ROM340等に記憶されているプログラムに従い、各種の計算処理や制御処理を行う。具体的には、CPU320は、タイミング信号生成装置310が出力するタイミング信号(1PPS)やクロック信号に同期して、計時処理、操作部330からの操作信号に応じた各種の処理、外部とデータ通信を行うために通信部360を制御する処理、表示部370に各種の情報を表示させるための表示信号を送信する処理等を行う。
操作部330は、操作キーやボタンスイッチ等により構成される入力装置であり、ユーザーによる操作に応じた操作信号をCPU320に出力する。
ROM340は、CPU320が各種の計算処理や制御処理を行うためのプログラムやデータ等を記憶している。
RAM350は、CPU320の作業領域として用いられ、ROM340から読み出されたプログラムやデータ、操作部330から入力されたデータ、CPU320が各種プログラムにしたがって実行した演算結果等を一時的に記憶する。
通信部360は、CPU320と外部装置との間のデータ通信を成立させるための各種制御を行う。
表示部370は、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成される表示装置であり、CPU320から入力される表示信号に基づいて各種の情報を表示する。表示部370には操作部330として機能するタッチパネルが設けられていてもよい。
このような電子機器300としては種々の電子機器が考えられ、特に限定されないが、例えば、標準時刻との同期を実現する時刻管理用のサーバー(タイムサーバー)、タイムスタンプの発行等を行う時刻管理装置(タイムスタンプサーバー)、基地局等の周波数基準装置等が挙げられる。
3.移動体
図16は、本発明の移動体の実施形態を示す図である。
図16に示す移動体400は、タイミング信号生成装置410、カーナビゲーション装置420、コントローラー430、440、450、バッテリー460、バックアップ用バッテリー470を含んで構成されている。
タイミング信号生成装置410としては、上述の各実施形態のタイミング信号生成装置1を適用することができる。タイミング信号生成装置410は、例えば、移動体400が移動中は、通常測位モードでリアルタイムに測位計算を行って1PPS、クロック信号およびNMEAデータを出力する。また、タイミング信号生成装置410は、例えば、移動体400が停止中は、通常測位モードで複数回の測位計算を行った後、複数回の測位計算結果の最頻値または中央値を現在の位置情報として設定し、位置固定モードで1PPS、クロック信号およびNMEAデータを出力する。
カーナビゲーション装置420は、タイミング信号生成装置410が出力する1PPSやクロック信号に同期して、タイミング信号生成装置410が出力するNMEAデータを用いて、位置や時刻その他の各種の情報をディスプレイに表示する。
コントローラー430、440、450は、エンジンシステム、ブレーキシステム、キーレスエントリーシステム等の各種の制御を行う。コントローラー430、440、450は、タイミング信号生成装置410が出力するクロック信号に同期して各種の制御を行うようにしてもよい。
本実施形態の移動体400は、タイミング信号生成装置410を備えていることで、移動中も停止中も高い信頼性を確保することができる。
このような移動体400としては種々の移動体が考えられ、例えば、自動車(電気自動車も含む)、ジェット機やヘリコプター等の航空機、船舶、ロケット、人工衛星等が挙げられる。
以上、本発明の位置情報生成装置、タイミング信号生成装置、電子機器および移動体について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
また、本発明は、前述した実施形態の同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。
また、本発明は、前述した各実施形態の任意の構成同士を適宜組み合わせるようにしてもよい。
また、例えば、上述した第3実施形態のタイミング信号生成装置において、第2実施形態と同様に、GPSアンテナとGPS受信機の各セットに対してそれぞれバックアップ用のセットを設けてもよい。
また、上述した各実施形態では、GPSを利用したタイミング信号生成装置を例に挙げたが、GPS以外の全地球的航法衛星システム(GNSS)、例えば、ガリレオ、GLONASS等を利用してもよい。
1‥‥タイミング信号生成装置
1A‥‥タイミング信号生成装置
1B‥‥タイミング信号生成装置
1C‥‥タイミング信号生成装置
2‥‥GPS衛星
10‥‥GPS受信機
10A‥‥GPS受信機
10B‥‥GPS受信機
10C‥‥GPS受信機
11‥‥SAWフィルター
12‥‥RF処理部
13‥‥ベースバンド処理部
20‥‥処理部
20A‥‥処理部
20B‥‥処理部
21‥‥位相比較器
22‥‥ループフィルター
23‥‥DSP
24‥‥分周器
25‥‥GPS制御部
26‥‥選択スイッチ
27‥‥故障判定部
30‥‥原子発振器
30C‥‥水晶発振器
40‥‥温度センサー
50‥‥アンテナ
50A‥‥アンテナ
50B‥‥アンテナ
50C‥‥アンテナ
60‥‥バッテリー
122‥‥LNA
123‥‥ミキサー
124‥‥IFアンプ
125‥‥IFフィルター
126‥‥ADC
131‥‥DSP
132‥‥CPU
133‥‥SRAM
134‥‥RTC
300‥‥電子機器
310‥‥タイミング信号生成装置
320‥‥CPU
330‥‥操作部
360‥‥通信部
370‥‥表示部
400‥‥移動体
410‥‥タイミング信号生成装置
420‥‥カーナビゲーション装置
430‥‥コントローラー
440‥‥コントローラー
450‥‥コントローラー
460‥‥バッテリー
470‥‥バックアップ用バッテリー
本発明の第1実施形態に係るタイミング信号生成装置の概略構成を示す図である。 GPS衛星から送信される航法メッセージの構成を示す図である。 図1に示すタイミング信号生成装置が備えるGPS受信機の構成例を示すブロック図である。 図3に示すGPS受信機における通常測位モードと位置固定モードでの処理手順の一例を示すフローチャートである。 図3に示すGPS受信機における1PPS出力の処理手順の一例を示すフローチャートである。 図1に示すタイミング信号生成装置の処理部によるGPS受信機の制御の処理手順の一例を示すフローチャートである。 (A)は、GPS衛星の捕捉数が多いが受信強度が小さい場合の測位計算結果を示す表、(B)は、GPS衛星の捕捉数が少なく受信強度が小さい場合の測位計算結果を示す表である。 図7(B)に示す場合において、位計算結果の平均値、中央値および最頻値と標準偏差との関係を説明するための表である。 位計算結果の平均値、中央値および最頻値と標準偏差との関係を説明するためのグラフである。 本発明の第2実施形態に係るタイミング信号生成装置の概略構成を示す図である。 図10に示すタイミング信号生成装置が備えるGPS受信機における1PPS選択の処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係るタイミング信号生成装置の概略構成を示す図である。 図12に示すタイミング信号生成装置が備えるGPS受信機における1PPS選択の処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の第4実施形態に係るタイミング信号生成装置の概略構成を示す図である。 本発明の電子機器の実施形態を示すブロック図である。 本発明の移動体の実施形態を示す図である。
図8は、図7(B)に示す場合において、位計算結果の平均値、中央値および最頻値と標準偏差との関係を説明するための表、図9は、位計算結果の平均値、中央値および最頻値と標準偏差との関係を説明するためのグラフである。
処理部20Bは、図1に示すように、電源がオンされると(S300のY)、所定時間が経過するまで所定時間が経過したか否かを判断し(S302)、所定時間が経過した場合、まず、GPS受信機10A、10B、10Cがそれぞれ出力するNMEAデータに基づき、GPS受信機10A、10B、10Cがそれぞれ出力する1PPSの精度を比較する(S304)。
以上に説明したように、第3実施形態のタイミング信号生成装置1Bによれば、互いに異なる場所に設置された複数のGPSアンテナ50A、50B、50Cと、各GPSアンテナ50A、50B、50が受信した衛星信号をそれぞれ処理する複数のGPS受信機10A、10B、10Cとを設けておき、複数のGPS受信機が出力する複数の1PPSの中から最も精度の高い1PPSを選択して出力する。したがって、時間の経過に応じて、受信強度、可視衛星の数、マルチパス等の受信環境が変化しても、高精度の1PPSの出力を継続することができる。

Claims (15)

  1. 衛星信号に基づいて測位計算を行う測位計算部と、
    前記測位計算部の複数の測位計算結果の最頻値または中央値をAとし、前記複数の測位計算結果の標準偏差をσとしたとき、A±σ/4の範囲内にある値に基づいて、受信点の位置情報を生成する位置情報生成部と、
    を備えることを特徴とする位置情報生成装置。
  2. 衛星信号に基づいて測位計算を行う測位計算部と、
    前記測位計算部の複数の測位計算結果の最頻値または中央値をAとし、前記複数の測位計算結果の標準偏差をσとしたとき、A±σ/4の範囲内にある値(ただし、Aを除く)に基づいて、受信点の位置情報を生成する位置情報生成部と、
    少なくとも1つの位置情報衛星からの衛星信号と前記受信点の位置情報とに基づいて、タイミング信号を生成するタイミング信号生成部と、
    を備えることを特徴とするタイミング信号生成装置。
  3. 前記位置情報生成部で前記受信点の位置情報の生成に用いられる前記値を前記範囲内から選択する選択部を備える請求項2に記載のタイミング信号生成装置。
  4. 前記選択部は、係数をkとしたとき、A±σ/4の範囲内でk×Aに最も近い値を選択する請求項3に記載のタイミング信号生成装置。
  5. 前記選択部は、前記最頻値と前記中央値との中間の値をBとし、係数をkとしたとき、A±σ/4の範囲内でk×Bに最も近い値を選択する請求項3に記載のタイミング信号生成装置。
  6. 前記選択部は、前記係数kを調整可能である請求項4または5に記載のタイミング信号生成装置。
  7. 前記選択部は、前記測位計算部の前記複数の測位計算結果の平均値、最頻値および中央値のうちの少なくとも2つの値に基づいて、前記係数kを調整する請求項6に記載のタイミング信号生成装置。
  8. 前記係数kは、0.7以上1.3以下の範囲内にある請求項4ないし7のいずれか1項に記載のタイミング信号生成装置。
  9. 前記タイミング信号生成部が前記タイミング信号の生成に用いる前記衛星信号は、軌道情報および時刻情報を含んでいる請求項2ないし8のいずれか1項に記載のタイミング信号生成装置。
  10. クロック信号を出力する発振器と、
    前記クロック信号を前記タイミング信号に同期させる同期制御部と、
    を備える請求項2ないし9のいずれか1項に記載のタイミング信号生成装置。
  11. 前記発振器は、水晶発振器である請求項10に記載のタイミング信号生成装置。
  12. 前記発振器は、原子発振器である請求項10に記載のタイミング信号生成装置。
  13. バッテリーを備える請求項2ないし12のいずれか1項に記載のタイミング信号生成装置。
  14. 請求項2ないし13のいずれか1項に記載のタイミング信号生成装置を備えていることを特徴とする電子機器。
  15. 請求項2ないし13のいずれか1項に記載のタイミング信号生成装置を備えていることを特徴とする移動体。
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