JP2015175442A - ディスクブレーキ装置 - Google Patents

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Yosuke Akita
陽介 秋田
貴弘 大澤
Takahiro Osawa
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Abstract

【課題】ディスクロータの異物を除去する除去性能と、ディスクロータに対するダメージの低減とを両立することができるディスクブレーキ装置を提供する。【解決手段】ディスクロータ3と、ブレーキパッド2とを備え、ブレーキパッドは、ディスクロータの摩擦面31と摩擦接触する際に摩擦面を研削する摩擦部材21と、摩擦部材よりも摩擦面を研削する研削性が高い研削部材22,23と、温度変化に伴い形状が変化する熱変形部材24,25と、を有し、ブレーキパッドの温度上昇に伴う熱変形部材の変形により、研削部材がディスクロータと接触不能な状態からディスクロータと接触可能な状態に移行する。【選択図】図1

Description

本発明は、ディスクブレーキ装置に関する。
従来、ディスクロータとブレーキパッドとを有するディスクブレーキ装置がある。例えば、特許文献1には、ディスクロータへ押圧されるパッドを有するディスクブレーキであって、パッドとは別に、ディスクロータへ押圧されてディスクロータを削る矯正部材を有し、矯正部材は、パッドが摺接するディスクロータの環帯状の環帯状領域を削ることで、環帯状領域を円滑状にするディスクブレーキの技術が開示されている。
特開2004−263753号公報
ここで、ディスクロータを削る研削部材を設ける場合に、研削部材が常時ディスクロータに接触していると、ディスクロータが削られすぎてしまう可能性がある。ディスクロータの異物を除去する除去性能を確保しつつ、ディスクロータに対するダメージを低減できることが望ましい。例えば、研削部材によって異物の除去が容易な状況においては研削部材をディスクロータに接触させ、それ以外の状況では研削部材がディスクロータと接触不能にできることが好ましい。
本発明の目的は、ディスクロータの異物を除去する除去性能と、ディスクロータに対するダメージの低減とを両立することができるディスクブレーキ装置を提供することである。
本発明のディスクブレーキ装置は、ディスクロータと、ブレーキパッドとを備え、前記ブレーキパッドは、前記ディスクロータの摩擦面と摩擦接触する際に前記摩擦面を研削する摩擦部材と、前記摩擦部材よりも前記摩擦面を研削する研削性が高い研削部材と、温度変化に伴い形状が変化する熱変形部材と、を有し、前記ブレーキパッドの温度上昇に伴う前記熱変形部材の変形により、前記研削部材が前記ディスクロータと接触不能な状態から前記ディスクロータと接触可能な状態に移行することを特徴とする。
本発明に係るディスクブレーキ装置は、ディスクロータと、ブレーキパッドとを備え、ブレーキパッドは、ディスクロータの摩擦面と摩擦接触する際に摩擦面を研削する摩擦部材と、摩擦部材よりも摩擦面を研削する研削性が高い研削部材と、温度変化に伴い形状が変化する熱変形部材と、を有し、ブレーキパッドの温度上昇に伴う熱変形部材の変形により、研削部材がディスクロータと接触不能な状態からディスクロータと接触可能な状態に移行する。本発明に係るディスクブレーキ装置によれば、ディスクロータの異物を除去する除去性能と、ディスクロータに対するダメージの低減とを両立することができるという効果を奏する。
図1は、第1実施形態に係るディスクブレーキ装置の要部を示す側面図である。 図2は、第1実施形態に係るブレーキパッドの平面図である。 図3は、温度と異物吸着力との関係を示す図である。 図4は、低温時のブレーキパッドを示す側面図である。 図5は、高温時のブレーキパッドを示す側面図である。 図6は、第1実施形態の第1変形例に係るブレーキパッドの平面図である。 図7は、第1実施形態の第2変形例に係るブレーキパッドを示す平面図である。 図8は、第2実施形態に係るディスクブレーキ装置の要部を示す側面図である。 図9は、第2実施形態に係るブレーキパッドの高温時の状態を示す側面図である。 図10は、第3実施形態に係るディスクブレーキ装置の要部を示す側面図である。 図11は、第3実施形態に係るブレーキパッドの高温時の状態を示す側面図である。
以下に、本発明の実施形態に係るディスクブレーキ装置につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
[第1実施形態]
図1から図5を参照して、第1実施形態について説明する。本実施形態は、ディスクブレーキ装置に関する。図1は、本発明の第1実施形態に係るディスクブレーキ装置の要部を示す側面図、図2は、第1実施形態に係るブレーキパッドの平面図、図3は、温度と異物吸着力との関係を示す図、図4は、低温時のブレーキパッドを示す側面図、図5は、高温時のブレーキパッドを示す側面図である。
図1に示すように、第1実施形態に係るディスクブレーキ装置1は、ディスクロータ3とブレーキパッド2を含んで構成されている。本実施形態では、ディスクブレーキ装置1が車両に搭載されたブレーキ装置である場合を例に説明する。
ブレーキパッド2は、ディスクロータ3に対して押圧されて、ディスクロータ3の回転を規制する。ブレーキパッド2は、ディスクロータ3を挟んで軸方向の一方側と他方側にそれぞれ配置されている。なお、本明細書では、特に記載しない場合、「軸方向」はディスクロータ3の軸方向を示し、「径方向」はディスクロータ3の半径方向を示し、「周方向」はディスクロータ3の周方向を示すものとする。
ディスクブレーキ装置1は、油圧等を駆動源とするキャリパーによって、一対のブレーキパッド2をディスクロータ3に対して押圧する。ディスクロータ3に対して押圧された一対のブレーキパッド2は、ディスクロータ3を挟み込み、ディスクロータ3と摩擦接触する。これにより、ディスクロータ3の回転が規制され、ディスクロータ3と連結された車輪に制動力が発生する。ブレーキパッド2は、マウンティング等の支持部材によって支持されており、周方向や径方向の移動が規制されている。
ここで、ディスクブレーキ装置1における制動に係るドライバビリティの変化を抑制できることが望まれている。例えば、異物がディスクロータ3とブレーキパッド2との間に混入した状態で摺り合わせが行われると、ディスクロータ3の摩擦面が滑らかになるなどして、摩擦係数μが変動してしまうことがある。これにより、ブレーキ操作力と発生する制動力との関係が変動し、ドライバビリティの変化を招く可能性がある。
これに対して、高い研削性を有する研削部材をディスクロータ3の摩擦面31と接触させて異物を削り落とすことが有効と考えられる。しかしながら、摩擦面31に対して研削部材が常時接触したままであると、摩擦面31を過度に削ってしまい、ディスクロータ3に対するダメージが大きくなる。ディスクロータ3に付着した異物を除去する除去性能と、ディスクロータ3に対するダメージの低減とを両立できることが望ましい。
本実施形態に係るディスクブレーキ装置1は、温度と異物吸着力との対応関係を考慮してなされたものである。図3に示すように、異物吸着力は、温度に応じて変化する。ここで、異物吸着力とは、ディスクロータ3の摩擦面31に対して異物が吸着する吸着力の大きさである。異物吸着力は、温度が高温となるに従って低下する。すなわち、ディスクロータ3の温度が高くなるに従って、摩擦面31に吸着した異物を除去しやすくなる。従って、ディスクロータ3が高温である場合、低温である場合よりも、研削性が低い研削部材であっても、異物を適切に除去することが可能となる。
本実施形態に係るディスクブレーキ装置1のブレーキパッド2は、図1に示すように、摩擦部材21と、研削部材22,23と、熱膨張材24,25と、裏板26とを含んで構成されている。熱膨張材24,25は、温度変化に伴い形状が変化する熱変形部材の一例である。本実施形態のブレーキパッド2では、ブレーキパッド2の温度上昇に伴う熱膨張材24,25の変形により、研削部材22,23がディスクロータ3と接触不能な状態(図4に示す状態)からディスクロータ3と接触可能な状態(図5に示す状態)へと移行する。よって、本実施形態に係るディスクブレーキ装置1によれば、ディスクロータ3に付着した異物を除去する除去性能と、ディスクロータ3に対するダメージの低減とを両立することが可能となる。また、本実施形態にかかるディスクブレーキ装置1では、異物を除去しやすい高温の温度環境において研削部材22,23がディスクロータ3に接触する。よって、研削部材22,23として、研削性がそれほど高くないものを使用することができる。この点においても、ディスクロータ3に対するダメージが抑制される。
図1に戻り、摩擦部材21は、ディスクロータ3の摩擦面31と摩擦接触してディスクロータ3の回転を規制する。摩擦部材21は、摩擦面31と摩擦接触する際に摩擦面31を研削する。摩擦部材21は、板状の部材である。本実施形態の摩擦部材21は、所謂硬質材であり、アルミナ等の高い硬度を有する材質を含んで構成されている。なお、摩擦部材21は、研削材を含んで構成されていてもよい。摩擦部材21の研削性は、基材の硬度、研削材の硬度や粒径、含有量等に応じて決まる。
摩擦部材21は、裏板26に接続されている。裏板26は、板状の部材であり、例えば、S45C等の炭素鋼で構成されている。図2に示すように、本実施形態の裏板26および摩擦部材21は、矩形あるいは略矩形の形状となっている。裏板26は、マウンティングブラケット等によって支持されている。ディスクブレーキ装置1は、油圧等によって駆動されるキャリパーによって、裏板26をディスクロータ3に向けて押圧する。摩擦部材21は、裏板26におけるディスクロータ3側の面に取り付けられている。
裏板26におけるディスクロータ3側の面には、熱膨張材24,25が接続されている。研削部材22,23は、それぞれ熱膨張材24,25を介して裏板26と接続されている。入口側熱膨張材24および入口側研削部材22は、摩擦部材21に対してディスクロータ3の回転方向の入口側に配置されている。また、出口側熱膨張材25および出口側研削部材23は、摩擦部材21に対してディスクロータ3の回転方向の出口側に配置されている。
なお、ディスクロータ3の回転方向は、特に記載しない場合、ディスクロータ3の主回転方向であるものとする。例えば、ディスクブレーキ装置1が車両に搭載される場合、ディスクロータ3の主回転方向は、前進走行時の回転方向となる。回転方向の入口側とは、ディスクロータ3の摩擦接触部が、回転方向に沿って一対のブレーキパッド2の間の空間部に進入するときの入口側である。また、回転方向の出口側とは、ディスクロータ3の摩擦接触部が、一対のブレーキパッド2の間の空間部から進出するときの出口側である。以下の説明において、特に記載しない場合、「回転方向」は車両の前進走行時におけるディスクロータ3の回転方向を示すものとする。
入口側熱膨張材24と入口側研削部材22とは互いに接続されて1枚の矩形の板状となっている。出口側熱膨張材25と出口側研削部材23とは互いに接続されて1枚の矩形の板状となっている。入口側熱膨張材24および入口側研削部材22は、摩擦部材21における入口側の面21bと対向しており、摩擦部材21よりも入口側の空間部を閉塞するように設けられている。出口側熱膨張材25および出口側研削部材23は、摩擦部材21における出口側の面21cと対向しており、摩擦部材21よりも出口側の空間部を閉塞するように設けられている。図2に示すように、研削部材22,23における径方向の幅の大きさは、例えば、摩擦部材21の径方向の幅の大きさと同じである。
入口側研削部材22および出口側研削部材23は、摩擦部材21よりもディスクロータ3の摩擦面31を研削する研削性が高い。入口側研削部材22および出口側研削部材23は、例えば、ロースチール材等の金属を含有する摩擦材である。ロースチール材は、スチール繊維を含む部材である。スチール繊維の含有量は、例えば、10〜30%である。研削部材22,23は、摩擦部材21よりも高い研削性を有する材質で構成されている。すなわち、同一の接触面積でディスクロータ3に接触した場合に、研削部材22,23の材質は、摩擦部材21の材質よりも高い研削性を有する。
更に、本実施形態の研削部材22,23は、ディスクロータ3との接触面積が小さいにもかかわらず、摩擦部材21よりも高い研削性を有している。摩擦部材21は板状部材の平面部分である摩擦面21aがディスクロータ3と接触する。一方、研削部材22,23は、板状部材の1つの側面である先端面22a,23aがディスクロータ3と接触する。摩擦部材21の摩擦面21aの面積は、研削部材22,23の先端面22a,23aの面積よりも大きい。しかしながら、研削部材22,23は、高い研削性を有する材質で構成されているため、ディスクロータ3との接触面積は小さいものの、摩擦部材21よりも大きな研削性を有している。
熱膨張材24,25は、温度が高くなるに従い膨張する。熱膨張材24,25の線膨張係数の値は、少なくとも裏板26や摩擦部材21の線膨張係数の値よりも大きい。熱膨張材24,25は、例えば、フッ素樹脂を封入した弾性部材である。熱膨張材24,25は、温度が上昇するに従って膨張し、研削部材22,23をディスクロータ3の摩擦面31に向けて押し出す。
本実施形態のブレーキパッド2では、熱膨張材24,25の温度が所定温度よりも低い場合、図4に示すように、摩擦部材21の摩擦面21aが研削部材22,23の先端面22a,23aよりもディスクロータ3側に突出する。所定温度よりも温度が低い場合、熱膨張材24,25は体積が小さな収縮状態となり、研削部材22,23を摩擦部材21の摩擦面21aよりも裏板26側に位置付ける。
この状態で制動操作がなされると、図4に示すように摩擦部材21の摩擦面21aがディスクロータ3の摩擦面31に接触する。摩擦部材21の摩擦面21aとディスクロータ3の摩擦面31との接触により発生する摩擦熱は、矢印Y1に示すように、裏板26を介して熱膨張材24,25に伝達される。これにより、熱膨張材24,25の温度が上昇して、熱膨張材24,25が膨張する。熱膨張材24,25が膨張することにより、研削部材22,23はディスクロータ3に向けて移動する。
裏板26を介して伝達される熱により、熱膨張材24,25の温度が所定温度以上となると、図5に示すように、研削部材22,23がディスクロータ3の摩擦面31に接触する。これにより、研削部材22,23が摩擦面31を研削し、摩擦面31の異物Cnを削り落とす。よって、異物Cnがディスクロータ3と摩擦部材21との間に進入することが抑制され、摩擦係数μの変動によるドライバビリティの変化が抑制される。また、研削部材22,23は、ブレーキパッド2が低温の場合にはディスクロータ3に接触不能な状態であり、ブレーキパッド2が高温となるとディスクロータ3に接触可能な状態となる。よって、異物Cnの除去が容易な温度環境下に限って研削部材22,23をディスクロータ3に接触させることが可能となり、異物を除去する除去性能が向上する。
また、ブレーキパッド2が低温である間は研削部材22,23がディスクロータ3に接触不能であるため、研削部材22,23が常時ディスクロータ3に接触可能である場合よりも、ディスクロータ3に対するダメージが低減される。なお、所定温度は、例えば、図3に示す温度T1、言い換えると異物吸着力が十分に小さくなる温度帯の温度に設定されることが好ましい。
熱膨張材24,25の温度が所定温度以上であると、先端面22a,23aが摩擦部材21の摩擦面21aよりもディスクロータ3側に突出する。これにより、摩擦面21aがディスクロータ3から離間する場合もある。例えば、ブレーキ押圧力が小さい場合、研削部材22,23がディスクロータ3と接触し、かつ摩擦部材21がディスクロータ3から離間した状態となる場合がある。一方、ブレーキ押圧力が大きいと、研削部材22,23および摩擦部材21がディスクロータ3に接触する。
研削部材22,23がディスクロータ3に接触すると、研削部材22,23とディスクロータ3の摩擦面31との間で摩擦熱が発生する。この摩擦熱により、研削部材22,23がディスクロータ3に接触可能な状態が維持される。また、制動操作が終了してブレーキパッド2がディスクロータ3から離間すると、ブレーキパッド2の温度が低下する。これにより熱膨張材24,25の温度が所定温度よりも低くなると、研削部材22,23がディスクロータ3に接触不能な状態になる。
以上説明したように、本実施形態に係るディスクブレーキ装置1では、ブレーキパッド2の温度上昇に伴う熱膨張材24,25の膨張変形により、研削部材22,23がディスクロータ3と接触不能な状態からディスクロータ3と接触可能な状態に移行する。よって、本実施形態に係るディスクブレーキ装置1によれば、ディスクロータ3に付着した異物を除去する除去性能と、ディスクロータ3に対するダメージの低減とを両立することが可能となる。
[第1実施形態の第1変形例]
第1実施形態の第1変形例について説明する。図6は、第1実施形態の第1変形例に係るブレーキパッドの平面図である。図6には、ディスクロータ3から軸方向視したブレーキパッド2の形状が示されている。第1変形例に係るブレーキパッド2において、上記第1実施形態に係るブレーキパッド2と異なる点は、摩擦部材21が分割されており、その間に研削部材27が挟まれている点である。摩擦部材21は、第一摩擦部材21Aと第二摩擦部材21Bとに分割されている。第一摩擦部材21Aと第二摩擦部材21Bは、回転方向に置いて所定の間隔を設けて隣接して配置されている。研削部材27は、第一摩擦部材21Aと第二摩擦部材21Bとの間に配置されている。
[第1実施形態の第2変形例]
第1実施形態の第2変形例について説明する。図7は、第1実施形態の第2変形例に係るブレーキパッドを示す平面図である。第2変形例に係るブレーキパッド2において、上記第1実施形態のブレーキパッド2と異なる点は、摩擦部材21の全周が研削部材28によって囲まれている点である。研削部材28は、摩擦部材21に対して回転方向の入口側、出口側だけでなく、摩擦部材21に対して径方向の両側にも隣接して配置されている。これにより、摩擦部材21とディスクロータ3との間に異物が進入することがより確実に抑制される。
[第2実施形態]
図8および図9を参照して、第2実施形態について説明する。第2実施形態については、上記実施形態で説明したものと同様の機能を有する構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。図8は、第2実施形態に係るディスクブレーキ装置の要部を示す側面図、図9は、第2実施形態に係るブレーキパッドの高温時の状態を示す側面図である。
第2実施形態のブレーキパッド4において、上記第1実施形態のブレーキパッド2と異なる点は、熱膨張材24,25に代えて、熱収縮材44が設けられている点である。熱収縮材44は、熱変形部材の一例である。熱収縮材44は、温度の上昇に従って収縮する部材である。熱収縮材44としては、例えば、ペロブスカイト材料等を用いることができる。熱収縮材44は、摩擦部材41と裏板26との間に介在している板状の部材である。本実施形態では、入口側研削部材42および出口側研削部材43は、それぞれ裏板26に対して直接接続されている。
図8には、熱収縮材44の温度が所定温度よりも低い場合のブレーキパッド4が示されている。熱収縮材44の温度が所定温度よりも低い場合、摩擦部材41の摩擦面41aは、研削部材42,43の先端面42a,43aよりもディスクロータ3側に突出する。従って、制動操作がなされると、摩擦部材41の摩擦面41aがディスクロータ3に接触する一方、研削部材42,43はディスクロータ3に対して接触不能である。制動時に摩擦部材41とディスクロータ3との摩擦接触により、摩擦熱が発生する。発生した摩擦熱は、矢印Y2に示すように摩擦部材41から熱収縮材44に伝達される。温度の上昇に従って、熱収縮材44は収縮し、裏板26をディスクロータ3に向けて近づける。
熱収縮材44の温度が所定温度以上となると、図9に示すように研削部材42,43がディスクロータ3に接触可能な状態となる。研削部材42,43の先端面42a,43aは、摩擦部材41の摩擦面41aよりもディスクロータ3側に突出し、ディスクロータ3の摩擦面31に付着した異物を削り落とす。なお、研削部材42,43がディスクロータ3と接触可能な状態となり、先端面42a,43aが摩擦面41aから突出した場合であっても、ブレーキ押圧力に応じて摩擦部材41はディスクロータ3に接触することが可能である。つまり、ブレーキ押圧力が小さい場合には、研削部材42,43がディスクロータ3と接触し、かつ摩擦部材41がディスクロータ3から離間した状態となる。一方、ブレーキ押圧力が大きくなると、研削部材42,43および摩擦部材41がディスクロータ3に接触する。
研削部材42,43がディスクロータ3と接触可能な状態となった後は、研削部材42,43とディスクロータ3の摩擦面31との間で摩擦熱が発生する。従って、研削部材42,43と摩擦面31との摩擦熱が裏板26を介して熱収縮材44に伝達され、熱収縮材44の温度低下を抑制する。よって、研削部材42,43がディスクロータ3に接触可能な状態が維持される。
以上説明したように、本実施形態のディスクブレーキ装置1では、ブレーキパッド4の温度上昇に伴う熱収縮材44の収縮変形により、研削部材42,43がディスクロータ3と接触不能な状態からディスクロータ3と接触可能な状態に移行する。
[第3実施形態]
図10および図11を参照して、第3実施形態について説明する。第3実施形態については、上記第1実施形態および第2実施形態で説明したものと同様の機能を有する構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。図10は、第3実施形態に係るディスクブレーキ装置の要部を示す側面図、図11は、第3実施形態に係るブレーキパッドの高温時の状態を示す側面図である。
第3実施形態のブレーキパッド5において、上記第1実施形態のブレーキパッド2と異なる点は、熱膨張材24,25に代えてバイメタル54,55が設けられている点である。バイメタル54,55は、線膨張係数が異なる2つの金属材料が並列的に配置されている。バイメタル54,55は、熱変形部材の一例である。第一バイメタル54は、入口側研削部材52と裏板26との間に設けられている。第二バイメタル55は、出口側研削部材53と裏板26との間に設けられている。第一バイメタル54は、内側板部54aと外側板部54bとを貼り合わせて構成されている。内側板部54aの線膨張係数の値は、外側板部54bの線膨張係数の値よりも小さい。第二バイメタル55は、内側板部55aと外側板部55bとを貼り合わせて構成されている。内側板部55aの線膨張係数の値は、外側板部55bの線膨張係数の値よりも小さい。
図10には、バイメタル54,55の温度が所定温度よりも低い場合の状態の一例が示されている。所定温度よりも低温である場合の第一バイメタル54は、摩擦部材51側に凸となるように湾曲している。また、所定温度よりも低温である場合の第二バイメタル55は、摩擦部材51側に凸となるように湾曲している。言い換えると、バイメタル54,55は、それぞれ研削部材52,53を摩擦部材51から離間させるように傾斜させ、先端面52a,53aを裏板26側へ移動させるように湾曲している。
ブレーキパッド5の温度が所定温度よりも低い場合、図10に示すように、摩擦部材51の摩擦面51aが研削部材52,53の先端面52a,53aよりもディスクロータ3側に突出する。つまり、所定温度よりも低温である場合、制動時に研削部材52,53はディスクロータ3に接触不能である。
制動時に摩擦部材51の摩擦面51aがディスクロータ3の摩擦面31と摩擦接触することで、摩擦熱が発生する。摩擦熱は、矢印Y3で示すように、摩擦部材51から裏板26を介してバイメタル54,55に伝達される。伝達される熱により温度が上昇すると、バイメタル54,55の内側板部54a,55aおよび外側板部54b,55bがそれぞれ膨張する。ここで、第一バイメタル54は、温度が上昇するに従って、入口側研削部材52の先端面52aをディスクロータ3に近づけるように変形する。言い換えると、第一バイメタル54は、温度上昇に従い、湾曲した形状から直線形状に向けて曲率半径が大きくなるように変形する。同様に、第二バイメタル55は、温度上昇に従い、湾曲した形状から直線形状に向けて曲率半径が大きくなるように変形する。
図11には、バイメタル54,55の温度が所定温度以上である状態が示されている。温度が所定温度以上であると、研削部材52,53の先端面52a,53aは、摩擦部材51の摩擦面51aよりもディスクロータ3側に突出する。これにより、研削部材52,53はディスクロータ3に接触可能な状態となる。
つまり、本実施形態のディスクブレーキ装置1では、ブレーキパッド5の温度の上昇に伴うバイメタル54,55の変形により、研削部材52,53がディスクロータ3と接触不能な状態からディスクロータ3と接触可能な状態に移行する。
研削部材52,53がディスクロータ3と接触可能な状態であると、研削部材52,53と摩擦面31との摩擦熱が発生する。この摩擦熱はバイメタル54,55に伝達され、バイメタル54,55の温度低下を抑制する。よって、研削部材52,53がディスクロータ3と接触可能な状態が維持される。
[上記各実施形態の変形例]
上記第1実施形態乃至第3実施形態のディスクブレーキ装置1において、ブレーキパッド2,4,5の温度を上昇させる制御がなされてもよい。例えば、ディスクブレーキ装置1は、さらに、制御部を含んで構成されてもよい。制御部は、例えば、定期的に回生協調を切ることにより、ブレーキパッド2,4,5の温度を上昇させる。なお、回生協調制御は、例えば、ハイブリッド車両においてディスクブレーキ装置1により制動力を発生させるブレーキ制御と、回転電機の回生発電により制動力を発生させる回生制御とを協調して行うものである。回生協調制御を停止させ、要求制動力をディスクブレーキ装置1のみによって発生させるようにすれば、ブレーキパッド2,4,5の温度上昇を促進させることができる。
また、制御部は、定期的にかつ強制的にディスクブレーキ装置1を引き摺らせるようにしてもよい。引き摺り制御は、例えば、ハイブリッド車両において、降坂路を走行している時に、バッテリが満充電である場合や、充電率が所定値以上である場合などに実行されることが好ましい。バッテリの充電率が高い場合、バッテリに対する充電制限がなされ、回転電機による回生発電が禁止されたり、回生発電量が制限されたりする。こうした場合に、強制的にブレーキパッド2,4,5をディスクロータ3に接触させ、引き摺らせるようにする。これにより、ディスクブレーキ装置1で発生する制動力により、回生制動力の不足分を補うことが可能である。また、引き摺りによる摩擦熱でブレーキパッド2,4,5の温度上昇が促進される。
また、ディスクブレーキ装置1は、更に、ブレーキパッド2,4,5を温める外部熱源を含んで構成されてもよい。制御部は、定期的に外部熱源を作動させてブレーキパッド2,4,5の温度を所定温度以上に上昇させる。
ブレーキパッド2,4,5において、熱容量の値を小さくしたり、伝熱性を上げたりすることにより、熱変形部材に熱が伝わりやすくされてもよい。
上記の各実施形態および変形例に開示された内容は、適宜組み合わせて実行することができる。
1 ディスクブレーキ装置
2,4,5 ブレーキパッド
3 ディスクロータ
21,41,51 摩擦部材
21a 摩擦面
22,42,52 入口側研削部材
23,43,53 出口側研削部材
24 入口側熱膨張材(熱変形部材)
25 出口側熱膨張材(熱変形部材)
26 裏板
31 摩擦面
44 熱収縮材(熱変形部材)
54,55 バイメタル(熱変形部材)

Claims (1)

  1. ディスクロータと、ブレーキパッドとを備え、
    前記ブレーキパッドは、
    前記ディスクロータの摩擦面と摩擦接触する際に前記摩擦面を研削する摩擦部材と、
    前記摩擦部材よりも前記摩擦面を研削する研削性が高い研削部材と、
    温度変化に伴い形状が変化する熱変形部材と、
    を有し、
    前記ブレーキパッドの温度上昇に伴う前記熱変形部材の変形により、前記研削部材が前記ディスクロータと接触不能な状態から前記ディスクロータと接触可能な状態に移行する
    ことを特徴とするディスクブレーキ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106470798A (zh) * 2015-03-25 2017-03-01 意大利Itt有限责任公司 用于刹车片的自动化精加工工作台

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